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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-21
(45)【発行日】2024-03-29
(54)【発明の名称】遮蔽装置
(51)【国際特許分類】
   E06B 9/36 20060101AFI20240322BHJP
【FI】
E06B9/36 A
E06B9/36 Z
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2019233411
(22)【出願日】2019-12-24
(65)【公開番号】P2021102848
(43)【公開日】2021-07-15
【審査請求日】2022-10-21
(73)【特許権者】
【識別番号】000134958
【氏名又は名称】株式会社ニチベイ
(74)【代理人】
【識別番号】100145713
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 竜太
(74)【代理人】
【識別番号】100165157
【弁理士】
【氏名又は名称】芝 哲央
(72)【発明者】
【氏名】横山 匡芳
(72)【発明者】
【氏名】片口 一志
【審査官】河本 明彦
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第5699846(US,A)
【文献】特開2016-142017(JP,A)
【文献】実公昭63-21678(JP,Y2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E06B 9/24 - 9/388
A47H 1/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
支持部材の長手方向に沿って移動できる複数の移動部材と、
これらの移動部材から吊り下げた遮蔽材と、
前記移動部材に連結されると共に、前記支持部材から垂下することなく、前記支持部材に沿って無端状に配回した開閉部材と、を備え、
前記移動部材は、
前記支持部材の中央部に隣り合って配置し、前記開閉部材と連結した二つのマスターキャリアと、
前記支持部材の中央部から前記支持部材の端部の間に配置した一つ以上のキャリアと、を含み、
少なくとも一方の前記マスターキャリアは、前記支持部材の一方側に配置した一つ以上の前記キャリアを移動させる際に操作する操作部を有し、
前記操作部を操作して、一方の前記マスターキャリアが前記支持部材に沿って移動すると、一方の前記マスターキャリアに対して、他方の前記マスターキャリアは逆方向に移動し、
前記支持部材の長手方向の少なくとも一方の端部には、前記支持部材の端部に対して脱離可能に保持され、前記支持部材の端部に対して脱離した状態で前記支持部材の長手方向に移動可能な操作ユニットが設けられ、
前記操作ユニットを操作することで、前記支持部材の端部から前記操作ユニットを引き離し、前記操作ユニットを前記支持部材の長手方向の中央部側に移動させることで、前記キャリアを前記支持部材の中央部側に向かって移動させ、前記キャリアに吊り下げた前記遮蔽材を畳み込む、遮蔽装置。
【請求項2】
一方の前記マスターキャリアは、前記開閉部材と連結した第1連結部を有し、
他方の前記マスターキャリアは、前記開閉部材と連結した第2連結部を有し、
一方の前記マスターキャリアが前記支持部材の一端部側に向かって移動すると、他方の前記マスターキャリアは、前記支持部材の他端部側に向かって移動する、請求項1記載の遮蔽装置。
【請求項3】
前記操作部は、前記操作部から吊り下げた操作部材を備え、
前記操作部材は、前記遮蔽材を左右に開閉できる、請求項1又は2記載の遮蔽装置。
【請求項4】
前記操作部は、前記支持部材の長手方向に沿って左右に移動自在なつまみ部材を備えている、請求項1又は2記載の遮蔽装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遮蔽装置に関する。特に、複数の帯板状のルーバーを鉛直方向に吊り下げた遮蔽装置の構造に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、支持部材となるヘッドレールに左右二群のルーバー(遮蔽材)を吊り下げ、各ルーバー群の先頭のルーバーと次のルーバーとの間に、バトンを設けた遮蔽装置が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】実公昭63-21678号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1による遮蔽装置は、先頭のルーバーと次のルーバーの間にバトンが位置することで、ルーバーを閉じた際にバトンが正面に露出させずに隠すことできるという特徴を有している。
【0005】
しかしながら、特許文献1による遮蔽装置は、左右の各ルーバー列を開閉させる場合は、各ルーバー列に備えた各バトンをそれぞれ操作する必要があり、各ルーバー列を一度に開閉させることができないという課題があった。
【0006】
左右のルーバー(遮蔽材)を一度に開閉させることができる、操作性に優れた遮蔽装置が求められている。そして、以上のことが本発明の課題といってよい。
【0007】
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、左右の遮蔽材を一度に開閉できる、操作性に優れた遮蔽装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、一方の移動部材と他方の移動部材とを相反する方向に移動可能となるように、一方の移動部材と他方の移動部材を開閉部材で連結し、操作部を備えた一方の移動部材を移動させることで、左右の遮蔽材を一度に開閉できると考え、これに基づいて、以下のような操作性に優れた新たな遮蔽装置を発明するに至った。
【0009】
(1)本発明による遮蔽装置は、支持部材の長手方向に沿って移動できる複数の移動部材と、これらの移動部材から吊り下げた遮蔽材と、前記移動部材に連結されると共に、前記支持部材から垂下することなく、前記支持部材に沿って無端状に配回した開閉部材と、を備え、前記移動部材は、前記支持部材の中央部に隣り合って配置し、前記開閉部材と連結した二つのマスターキャリアと、前記支持部材の中央部から前記支持部材の端部の間に配置した一つ以上のキャリアと、を含み、少なくとも一方の前記マスターキャリアは、前記支持部材の一方側に配置した一つ以上の前記キャリアを移動させる際に操作する操作部を有し、前記操作部を操作して、一方の前記マスターキャリアが前記支持部材に沿って移動すると、一方の前記マスターキャリアに対して、他方の前記マスターキャリアは逆方向に移動し、前記支持部材の長手方向の少なくとも一方の端部には、前記支持部材の端部に対して脱離可能に保持され、前記支持部材の端部に対して脱離した状態で前記支持部材の長手方向に移動可能な操作ユニットが設けられ、前記操作ユニットを操作することで、前記支持部材の端部から前記操作ユニットを引き離し、前記操作ユニットを前記支持部材の長手方向の中央部側に移動させることで、前記キャリアを前記支持部材の中央部側に向かって移動させ、前記キャリアに吊り下げた前記遮蔽材を畳み込む
【0010】
(2)一方の前記マスターキャリアは、前記開閉部材と連結した第1連結部を有し、他方の前記マスターキャリアは、前記開閉部材と連結した第2連結部を有し、一方の前記マスターキャリアが前記支持部材の一端部側に向かって移動すると、他方の前記マスターキャリアは、前記支持部材の他端部側に向かって移動することが好ましい。
【0011】
(3)前記操作部は、前記操作部から吊り下げた操作部材を備え、前記操作部材は、前記遮蔽材を左右に開閉できてもよい。
【0012】
(4)前記操作部は、前記支持部材の長手方向に沿って左右に移動自在なつまみ部材を備えていてもよい。
【発明の効果】
【0013】
本発明による遮蔽装置は、支持部材の長手方向に沿って移動できる複数の移動部材と、これらの移動部材から吊り下げた遮蔽材と、移動部材に連結されると共に、支持部材から垂下することなく、支持部材に沿って無端状に配回した開閉部材と、を備え、一方の移動部材と他方の移動部材を開閉部材で連結し、操作部を備えた一方の移動部材を移動させることで、左右の遮蔽材を一度に開閉できるので操作性に優れている。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の第1実施形態による遮蔽装置の全体構成を示す図であり、図1(A)は、遮蔽装置の正面図、図1(B)は、遮蔽装置の下面図であり、複数の遮蔽材を展開した状態図である。
図2】第1実施形態による遮蔽装置の全体構成を示す図であり、図2(A)は、遮蔽装置の正面図、図2(B)は、遮蔽装置の下面図であり、複数の遮蔽材を左右に畳み込んだ状態図である。
図3】第1実施形態による遮蔽装置の中央部を拡大した図であり、図3(A)は、遮蔽装置の中央部の正面図、図3(B)は、遮蔽装置の中央部の下面図であり、複数の遮蔽材を展開した状態図である。
図4】第1実施形態による遮蔽装置に備わる操作部及び一方のマスターキャリアの構成を示す斜視図であり、図4(A)は、操作部及び一方のマスターキャリアを下方から観た状態図、図4(B)は、操作部及び一方のマスターキャリアを上方から観た状態図である。
図5】第1実施形態による遮蔽装置の全体構成を示す正面図であり、複数の遮蔽材を左右に畳み込んだ状態図である。
図6】第1実施形態による遮蔽装置の全体構成を示す下面図であり、複数の遮蔽材を左右に畳み込んだ状態図である。
図7】第1実施形態による遮蔽装置の要部の構成を示す断面図であり、図7(A)は、図6のA-A矢視を拡大した断面図、図7(B)は、図7(A)のB-B矢視断面図である。
図8】第1実施形態による遮蔽装置の要部の構成を示す下面図であり、図8(A)は、中央に配置した操作部材が窓側に移動するように、遮蔽材が回転した遮蔽材の全閉状態図、図8(B)は、中央に配置した操作部材が室内側に位置するように、遮蔽材が回転した遮蔽材の全閉状態図である。
図9】第1実施形態による遮蔽装置の要部の構成を示す正面図であり、図9(A)は、中央に配置した操作部材が窓側に位置するように、遮蔽材が回転した遮蔽材の全閉状態図、図9(B)は、中央に配置した操作部材が室内側に位置するように、遮蔽材が回転した遮蔽材の全閉状態図である。
図10】第1実施形態による遮蔽装置の一方の端部の構成を示す下面図であり、図10(A)は、支持部材の一方の端部にエンドキャップを装着した状態図、図10(B)は、支持部材の一方の端部からエンドキャップを取り外した状態図である。
図11】第1実施形態による遮蔽装置の全体構成を示す図であり、図11(A)は、遮蔽装置の正面図、図11(B)は、遮蔽装置の下面図であり、一方の端部側に配置した複数の遮蔽材を中央側に畳み込んだ状態図である。
図12】本発明の第2実施形態による遮蔽装置の全体構成を示す図であり、図12(A)は、遮蔽装置の正面図、図12(B)は、遮蔽装置の下面図であり、複数の遮蔽材を展開した状態図である。
図13】第2実施形態による遮蔽装置の全体構成を示す図であり、図13(A)は、遮蔽装置の正面図、図13(B)は、遮蔽装置の下面図であり、複数の遮蔽材を左右に畳み込んだ状態図である。
図14】本発明の第3実施形態による遮蔽装置の全体構成を示す下面図であり、図14(A)は、複数の遮蔽材を左右に展開した状態図、図14(B)は、一方の端部側に配置した複数の遮蔽材を一方の端部側に畳み込んだ状態図である。
図15】本発明の第4実施形態による遮蔽装置の全体構成を示す下面図であり、図15(A)は、ベルト部材を用いて複数の遮蔽材を展開した状態図、図15(B)は、ベルト部材を用いて複数の遮蔽材を左右に畳み込んだ状態図である。
図16】本発明の第5実施形態による遮蔽装置の全体構成を示す図であり、図16(A)は、遮蔽装置の下面図、図16(B)は、図16(A)の要部拡大図であり、操作部に備えた巻き取り部材が開閉部材を巻き取った状態図である。
図17】第5実施形態による遮蔽装置の全体構成を示す図であり、図17(A)は、遮蔽装置の下面図、図17(B)は、図17(A)の要部拡大図であり、操作部に備えた巻き取り部材が開閉部材を巻き解いた状態図である。
図18】本発明の第6実施形態による遮蔽装置の全体構成を示す図であり、図18(A)は、遮蔽装置の下面図、図18(B)は、図18(A)の要部拡大図であり、操作部に備えた間隔保持部材が開閉部材を緊張した状態図である。
図19】第6実施形態による遮蔽装置の全体構成を示す図であり、図19(A)は、遮蔽装置の下面図、図19(B)は、図19(A)の要部拡大図であり、操作部に備えた間隔保持部材が開閉部材を弛緩した状態図である。
図20】本発明の第7実施形態による遮蔽装置の要部の構成を示す下面図であり、図20(A)は、開閉部材を巻き掛けした転回部材がエンドキャップの第1の支持位置に保持されて、開閉部材を緊張した状態図、図20(B)は、開閉部材を巻き掛けした転回部材がエンドキャップの第2の支持位置に保持されて、開閉部材を弛緩した状態図である。
図21】本発明の第8実施形態による遮蔽装置の全体構成を示す図であり、図21(A)は、遮蔽装置の正面図、図21(B)は、遮蔽装置の下面図であり、遮蔽装置の中央部に備えた二つの操作部材の内、一方の操作部材が一方の端部側に配置した複数の遮蔽材を一方の端部側に畳み込んだ状態図である。
図22】本発明の第9実施形態による遮蔽装置の全体構成を示す図であり、図22(A)は、遮蔽装置の正面図、図22(B)は、遮蔽装置の下面図であり、遮蔽装置の一方の端部から垂下した開閉部材を操作して、一方の端部側に配置した複数の遮蔽材を中央側に畳み込んだ状態図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面を参照して本発明を実施するための形態を説明する。
【0016】
[第1実施形態]
(遮蔽装置の構成)
最初に、本発明の第1実施形態による遮蔽装置の全体構成を説明する。
【0017】
(全体構成)
図1から図11を参照すると、本発明の第1実施形態による遮蔽装置(以下、ブラインドという)10は、支持部材となるC形チャンネル状のヘッドレールBhと複数の移動部材を備えている。ヘッドレールBhは、複数のブラケットBrを介して、窓枠の上部又は天井面に取り付けできる。
【0018】
又、図1から図11を参照すると、ブラインド10は、遮蔽材となる第1ルーバー1Lv及び第2ルーバー2Lvと、開閉部材となる駆動コード921を備えている。第1ルーバー1Lv及び第2ルーバー2Lvは、複数の移動部材から吊り下げられている。なお、第1ルーバー1Lvと第2ルーバー2Lvは、同じものであるが、説明の便宜上、符号を変えて区別した。
【0019】
図1から図11を参照すると、駆動コード921は、移動部材に連結されると共に、ヘッドレールBhから垂下することなく、ヘッドレールBhに沿って無端状に配回されている。
【0020】
図1から図11を参照すると、複数の前記移動部材は、第1マスターキャリア91mと第2マスターキャリア92mを含んでいる。又、複数の前記移動部材は、複数の第1キャリア91cと複数の第2キャリア92cを含んでいる。
【0021】
図1から図11を参照すると、第1マスターキャリア91mと第2マスターキャリア92mは、ヘッドレールBhの中央部に隣り合って配置している。又、第1マスターキャリア91mと第2マスターキャリア92mは、駆動コード921と連結している。
【0022】
図1から図11を参照すると、複数の第1キャリア91cは、ヘッドレールBhの中央部からヘッドレールBhの一方の端部の間に配置している。より詳しくは、複数の第1キャリア91cは、第1マスターキャリア91mとヘッドレールBhの一方の端部の間に配置している。
【0023】
同様に、図1から図11を参照すると、複数の第2キャリア92cは、ヘッドレールBhの中央部からヘッドレールBhの他方の端部の間に配置している。より詳しくは、複数の第2キャリア92cは、第2マスターキャリア92mとヘッドレールBhの他方の端部の間に配置している。なお、第1キャリア91cと第2キャリア92cは同じものであるが、説明の便宜上、符号を変えて区別した。
【0024】
図1から図11を参照すると、第1マスターキャリア91mは、操作部(以下、スライダーと呼ぶ)2を備えている。スライダー2は、ヘッドレールBhの一方側に配置した複数の第1キャリア91cを移動できる。
【0025】
図1から図3を参照すると、第1マスターキャリア91m及び第2マスターキャリア92m、第1キャリア91c及び第2キャリア92c、及び、スライダー2は、ヘッドレールBhの内部を長手方向に移動可能に配置されている。
【0026】
なお、ヘッドレールBhの長手方向とは、ヘッドレールBhが延びる方向である。又、以下、長手方向と水平方向に直交する方向を前後方向、ブラインド10を室内の窓の前に取り付けたときに室内Ri側(図8参照)となる側を前側、窓側となる室外Ro側(図8参照)を後側として説明する。
【0027】
図1から図11を参照して、スライダー2を操作して、第1マスターキャリア91mが第2マスターキャリア92mから離反する方向にヘッドレールBhに沿って移動すると、第1マスターキャリア91mに対して、第2マスターキャリア92mは逆方向(離反する方向)に移動する(図2又は図5及び図6参照)。
【0028】
一方、図1から図11を参照して、スライダー2を操作して、第1マスターキャリア91mが第2マスターキャリア92mに近づく方向にヘッドレールBhに沿って移動すると、第1マスターキャリア91mと第2マスターキャリア92mが離反した状態から、第1マスターキャリア91mに対して、第2マスターキャリア92mは逆方向(近づく方向)に移動する(図1又は図3及び図9参照)。
【0029】
このように、図1から図11を参照すると、スライダー2を操作して、第1マスターキャリア91mがヘッドレールBhに沿って移動すると、第1マスターキャリア91mに対して、第2マスターキャリア92mを逆方向に移動できる。
【0030】
第1実施形態によるブラインド10は、ヘッドレールBhの長手方向に沿って移動できる複数の移動部材と、これらの移動部材から吊り下げた第1ルーバー1Lv及び第2ルーバー2Lvと、移動部材に連結されると共に、ヘッドレールBhから垂下することなく、ヘッドレールBhに沿って無端状に配回した駆動コード921と、を備え、一方の移動部材と他方の移動部材を駆動コード921で連結し、スライダー2を備えた一方の移動部材を移動させることで、左右の第1ルーバー1Lvと第2ルーバー2Lvを一度に開閉できるので操作性に優れている。
【0031】
(遮蔽材の構成)
次に、実施形態による第1ルーバー1Lv及び第2ルーバー2Lvの構成を説明する。図1又は図2を参照すると、第1マスターキャリア91m及び第1キャリア91cは、キャリアフック91fを介して(図3参照)、第1ルーバー1Lvを吊り下げている。同様に、第2マスターキャリア92m及び第2キャリア92cは、キャリアフック92fを介して(図3参照)、第2ルーバー2Lvを吊り下げている。
【0032】
なお、図3を参照して、キャリアフック91fとキャリアフック92fは同じものであるが、説明の便宜上、符号を変えて区別した。又、第1ルーバー1Lv及び第2ルーバー2Lvは、それらの下端部を折り返して、ウエイトを収納するウエイトカバーLwを形成している(図9参照)。
【0033】
(駆動軸の構成)
図1から図11を参照すると、ブラインド10は、長尺の駆動軸となるチルト軸SaをヘッドレールBhの内部に配置している。チルト軸Saは、ヘッドレールBhの長手方向に沿って配置している。
【0034】
図1から図11を参照すると、チルト軸Saは、その一端部がヘッドレールBhの一方のエンドキャップ1Ecの内部で回転自在に支持されている。又、チルト軸Saは、その他端部がヘッドレールBhの他方のエンドキャップ2Ecで回転自在に支持されている。更に、チルト軸Saは、その中央部がロッドサポートSrで回転自在に支持されている(図2参照)。
【0035】
図1から図3を参照すると、第1マスターキャリア91m及び第2マスターキャリア92m、第1キャリア91c及び第2キャリア92c、及び、スライダー2は、チルト軸Saに沿って移動できる。
【0036】
(操作部材の構成)
次に、実施形態によるブラインド10に備わる操作部材の構成を説明する。図1又は図2及び図9又は図11(A)を参照すると、操作部材は、棒状の第1バトン1Bt、棒状の第2バトン2Bt、及び、棒状の第3バトン3Btを含んでいる。第1バトン1Btは、ブラインド10の一方の端部に配置している。第2バトン2Btは、ブラインド10の他方の端部に配置している。第3バトン3Btは、ブラインド10の中央部に配置している(図1(A)参照)。なお、第1バトン1Btから第3バトン3Btは同じものであるが、説明の便宜上、符号を変えて区別した。
【0037】
(第1バトンの構成)
図1又は図2及び図5を参照すると、ブラインド10は、ヘッドレールBhの一方の端部に第1操作ユニット91uを取り付けている。第1操作ユニット91uは、円環状の第1係合部材1Bjを底部から突出している(図5参照)。一方、第1バトン1Btは、ロックレバー付きのフックFを先端部に固定している(図5参照)。第1バトン1BtのフックFを第1係合部材1Bjの内部に導入することで、第1操作ユニット91uから離脱困難に、第1バトン1Btを吊り下げることができる。
【0038】
図1又は図2及び図5を参照すると、第1係合部材1Bjの基端部は、第1操作ユニット91uの内部で、チルト軸Saと一組の傘歯車(図示せず)を介して連結している。第1バトン1Btをその軸回りに回転操作することで、第1バトン1Btの回転をチルト軸Saに伝動できる。
【0039】
図11を参照すると、第1係合部材1Bjは、一方のエンドキャップ1Ecから突出したロックアーム1Eaに保持されているが、第1バトン1Btを操作して、ロックアーム1Eaから第1操作ユニット91uを引き離すことで、複数の第1ルーバー1LvをヘッドレールBhの中央部に向かって畳み込むことができる。
【0040】
(第2バトンの構成)
図1又は図2及び図5を参照すると、ブラインド10は、ヘッドレールBhの他方の端部に第2操作ユニット92uを取り付けている。第2操作ユニット92uは、円環状の第2係合部材2Bjを底部から突出している(図5参照)。一方、第2バトン2Btは、ロックレバー付きのフックFを先端部に固定している(図5参照)。第2バトン2BtのフックFを第2係合部材2Bjの内部に導入することで、第2操作ユニット92uから離脱困難に、第2バトン2Btを吊り下げることができる。
【0041】
図1又は図2及び図5を参照すると、第2係合部材2Bjの基端部は、第2操作ユニット92uの内部で、チルト軸Saと一組の傘歯車(図示せず)を介して連結している。第2バトン2Btをその軸回りに回転操作することで、第2バトン2Btの回転をチルト軸Saに伝動できる。
【0042】
なお、図1又は図2及び図5を参照すると、第1バトン1Btの回転は、チルト軸Saを介して、第2バトン2Btに伝動され、第2バトン2Btの回転は、チルト軸Saを介して、第1バトン1Btに伝動される。第1バトン1Bt又は第2バトン2Btのいずれか一方のバトンを回転することで、チルト軸Saをその軸回りに回転できる。
【0043】
(第3バトンの構成)
図4又は図5を参照すると、スライダー2は、第3係合部材3Bjを底部に保持している。第3係合部材3Bjは、保持部材21で脱落困難にスライダー2に保持されている(4参照)。又、第3係合部材3Bjは、室外Ro側又は室内Ri側に移動可能にスライダー2に保持されている(図7(B)参照)。
【0044】
一方、図5を参照すると、第3バトン3Btは、ロックレバー付きのフックFを先端部に固定している。第3バトン3BtのフックFを第3係合部材3Bjの穴部の内部に導入することで、スライダー2から離脱困難に、第3バトン3Btを吊り下げることができる。
【0045】
図2を参照して、第3バトン3Btを把持して、スライダー2をブラインド10の一方の端部に向けて移動することで、第1ルーバー1Lvと第2ルーバー2Lvを左右に畳み込むことができる。一方、図2に示した状態から、第3バトン3Btを把持して、スライダー2をブラインド10の中央部に向けて移動することで、第1ルーバー1Lvと第2ルーバー2Lvを展開することができる(図1参照)。このように、第3バトン3Btは、複数の第1ルーバー1Lvと第2ルーバー2Lvを連動して左右に開閉できる。
【0046】
又、図8(A)を参照して、第1バトン1Bt又は第2バトン2Btにいずれか一方を操作して、複数の第1ルーバー1Lv及び第2ルーバー2Lvを時計方向に回転することで、第1ルーバー1Lv及び第2ルーバー2Lvが全閉状態において、スライダー2に対して第3係合部材3Bjを室外Ro側に位置することができる。スライダー2に対して第3係合部材3Bjを室外Ro側に位置した状態では、第3係合部材3Bjから吊り下げた第3バトン3Btを第1ルーバー1Lv及び第2ルーバー2Lvで覆うことができる(図9(A)参照)。
【0047】
又、図8(B)を参照して、第1バトン1Bt又は第2バトン2Btにいずれか一方を操作して、複数の第1ルーバー1Lv及び第2ルーバー2Lvを反時計方向に回転することで、第1ルーバー1Lv及び第2ルーバー2Lvが全閉状態において、スライダー2に対して第3係合部材3Bjを室内Ri側に位置することができる。スライダー2に対して第3係合部材3Bjを室内Ri側に位置した状態では、第3係合部材3Bjから吊り下げた第3バトン3Btを第1ルーバー1Lv及び第2ルーバー2Lvで覆うことなく、見えるようにできる(図9(B)参照)。
【0048】
このように、第1実施形態によるブラインド10は、中央部に配置した第3バトン3Btに邪魔されることなく、第1ルーバー1Lv及び第2ルーバー2Lvを開閉できる。
【0049】
(移動部材の構成)
次に、スライダー2を除く移動部材の構成を説明する。又、第1マスターキャリア91m及び第2マスターキャリア92mと第1キャリア91c及び第2キャリア92cの構成は、略同じであるので、第1マスターキャリア91mを代表して、スライダー2を除く移動部材の構成を以下、説明する。
【0050】
図4又は図7(B)を参照すると、チルト軸Saは、軸方向に延びる複数のスプライン溝を外周に形成している。第1マスターキャリア91mは、回転力伝達機構を内部に備えている。回転力伝達機構を駆動すると、第1ルーバー1Lv及び第2ルーバー2Lvを鉛直軸線周りに正転又は反転できる。
【0051】
図4又は図7を参照すると、回転伝動機構は、ウォームW、ウォームホイール(図示せず)、及び、伝動スリーブ(図示せず)を含んでいる。ウォームWは、その内周がチルト軸Saとスライド自在に連結している。又、ウォームWは、その内周がチルト軸Saの外周と噛み合っている。
【0052】
図4又は図7を参照すると、図示しないウォームホイールは、ウォームWと噛み合っている。ウォームホイールは、ウォームWの水平軸回りの回転を垂直軸回りの回転に変換できる。このように、ウォームWとウォームホイールは、一組の歯車軸の延在方向が食い違う「ウォームギア」を構成している。
【0053】
図4又は図7(A)を参照すると、図示しない伝動スリーブは、ウォームホイールの回転を吊下軸となるキャリアフック91f(又はキャリアフック92f)に伝動できる。伝動スリーブは、キャリアフック91fの軸部とウォームホイールの軸部の内周との間に嵌装されている。ウォームホイールが軸回りに回転されると、伝動スリーブは、ウォームホイールの回転を摩擦伝動可能に、キャリアフック91fに伝動できる。
【0054】
図1又は図2及び図4を参照して、第1バトン1Bt又は第2バトン2Btのいずれか一方のバトンを回転させると、チルト軸Sa→ウォームW→ウォームホイール→伝動スリーブの経路を経て、第1バトン1Bt又は第2バトン2Btのいずれか一方のバトンの軸回り回転をキャリアフック91fに伝動できる。一方、キャリアフック91fの軸回りの回転が規制されると、伝動スリーブの摩擦伝動が作用しなくなり、キャリアフック91fの軸部に対して、ウォームホイールの軸部が空転する構成になっている。これにより、キャリアフック91fの回転範囲が正逆転の約180度の範囲に制限されている。
【0055】
図1又は図2及び図7を参照すると、第1マスターキャリア91mは、チルト軸Saに案内されて、軸方向の移動を許容されているが、チルト軸Saの軸回りの回転がキャリアフック91fに伝動する構成になっている。
【0056】
又、図4又は図7(B)を参照すると、第1キャリア91cは、一対のローラ9r・9rを両端部に回転自在に支持している。一対のローラ9r・9rは、ヘッドレールBhの内壁に対向配置した一対の案内レール(図示せず)に載置されている。ローラ9rは、案内レール上を転動できる。なお、第2マスターキャリア92m及び第2キャリア92cにも、一対のローラ9r・9rを設けている。第1マスターキャリア91mには、一対のローラ9r・9rを設けていないが、第1マスターキャリア91mを保持したスライダー2が、一対の案内レール(図示せず)をスライドできる段差を両側面に形成している(図4参照)。
【0057】
又、図4又は図7(B)を参照すると、第1マスターキャリア91m及び複数の第1キャリア91cは、ループした駆動コード921が挿通自在な一対の穴をそれらの下部に開口している。又、複数の第2キャリア92cは、ループした駆動コード921が挿通自在な一対の穴をそれらの下部に開口している。第2マスターキャリア92mは、ループした駆動コード921の一方が挿通自在な一方の穴を下部に開口しているが、第2マスターキャリア92mの下部に開口した他方の穴には、ループした駆動コード921の他方が係留される第2連結部92jを形成している(図3(B)参照)。
【0058】
図4から図8を参照すると、ブラインド10は、複数の第1キャリア91c及び第2キャリア92cを移動させるキャリア移動機構をヘッドレールBhの内部に配置している。キャリア移動機構は、後述する可撓性を有する複数の第1スペーサリンク1Ls及び第2スペーサリンク2Lsを含んでいる(図3参照)。
【0059】
(第1スペーサリンクの構成)
次に、第1実施形態による第1スペーサリンク1Lsの構成を説明する。図4から図8を参照すると、第1マスターキャリア91m及び複数の第1キャリア91cは、帯板状の第1スペーサリンク1Lsで相互に連結されている。
【0060】
図4から図8を参照すると、一つの第1スペーサリンク1Lsの一端部は、第1操作ユニット91uと一体移動可能に連結されている第1キャリア91cに固定され、他の第1スペーサリンク1Lsの一端部は、それぞれ他の第1キャリア91cの上面に固定されている。第1スペーサリンク1Lsの他端部側は、隣接した第1スペーサリンク1Lsの上面をスライドできる。又、第1スペーサリンク1Lsの他端部の先端部には、係合片1Esを第1スペーサリンク1Lsの上方向に突出している(図4(B)参照)。係合片1Esは、複数の第1キャリア91cの上面及び第1マスターキャリア91mの上面に形成した一対の突起に対してスライド自在に係合できる(図4(B)又は図7(B)参照)。
【0061】
図2に示した状態から、第3バトン3Btを操作して、第1マスターキャリア91mを保持したスライダー2(図4参照)をヘッドレールBhの中央部に向って移動すると、第1マスターキャリア91m及び隣接する第1キャリア91cを相互に連結した第1スペーサリンク1Lsの間隔が最大限まで広がり、第1スペーサリンク1Lsを介して、第1マスターキャリア91mに隣接する第1キャリア91cを牽引できる。
【0062】
図1から図3を参照して、第1マスターキャリア91mに隣接する第1キャリア91c及び次の第1キャリア91cを相互に連結した第1スペーサリンク1Lsの間隔が最大限まで広がると、第1スペーサリンク1Lsを介して次の第1キャリア91cを牽引できる。このように、複数の第1キャリア91cは、順次牽引されながら移動できる。先頭の第1マスターキャリア91mがヘッドレールBhの中央部に移動した状態では(図1参照)、第1マスターキャリア91m及び複数の第1キャリア91cを等間隔で展開できる(図1又は図3参照)。
【0063】
一方、図1に示した状態から、第3バトン3Btを操作して、第1マスターキャリア91mを保持したスライダー2(図4参照)をヘッドレールBhの一端部側に向って移動すると、先頭の第1マスターキャリア91mが隣接した第1キャリア91cを押し、第1キャリア91cが次の第1キャリア91cを押すことで、第1マスターキャリア91m及び複数の第1キャリア91cを順次ヘッドレールBhの一端部側に畳み込むことができる(図2参照)。
【0064】
(第2スペーサリンクの構成)
次に、第1実施形態による第2スペーサリンク2Lsの構成を説明する。図3(B)又は図5及び図6を参照すると、第2マスターキャリア92m及び複数の第2キャリア92cは、帯板状の第2スペーサリンク2Lsで相互に連結されている。
【0065】
図3(B)又は図5及び図6を参照すると、一つの第2スペーサリンク2Lsの一端部は、第2操作ユニット92uと一体移動可能に連結されている第2キャリア92cに固定され他の第2スペーサリンク2Lsの一端部は、それぞれ他の第2キャリア92に固定されている。第2スペーサリンク2Lsの他端部側は、隣接した第2スペーサリンク2Lsの上面をスライドできる。又、第2スペーサリンク2Lsの他端部の先端部には、係合片2Esを第2スペーサリンク2Lsの上方向に突出している(図5参照)。係合片2Esは、複数の第2キャリア92cの上面及び第2マスターキャリア92mの上面に形成した一対の突起に対してスライド自在に係合できる。
【0066】
図2に示した状態から、第3バトン3Btを操作して、第1マスターキャリア91mを保持したスライダー2(図4参照)をヘッドレールBhの中央部に向って移動すると、第2マスターキャリア92mをヘッドレールBhの中央部に向って移動できる。これにより第2マスターキャリア92m及び隣接する第2キャリア92cを相互に連結した第2スペーサリンク2Lsの間隔が最大限まで広がり、第2スペーサリンク2Lsを介して、第2マスターキャリア92mに隣接する第2キャリア92cを牽引できる。
【0067】
図1から図3を参照して、第2マスターキャリア92mに隣接する第2キャリア92c及び次の第2キャリア92cを相互に連結した第2スペーサリンク2Lsの間隔が最大限まで広がると、第2スペーサリンク2Lsを介して次の第2キャリア92cを牽引できる。このように、複数の第2キャリア92cは、順次牽引されながら移動できる。先頭の第2マスターキャリア92mがヘッドレールBhの中央部に移動した状態では(図1参照)、第2マスターキャリア92m及び複数の第2キャリア92cを等間隔で展開できる(図1又は図3参照)。
【0068】
一方、図1に示した状態から、第3バトン3Btを操作して、第1マスターキャリア91mを保持したスライダー2(図4参照)をヘッドレールBhの一端部側に向って移動すると、第2マスターキャリア92mをヘッドレールBhの他端部側に向って移動できる。これにより、先頭の第2マスターキャリア92mが隣接した第2キャリア92cを押し、第2キャリア92cが次の第2キャリア92cを押すことで、第2マスターキャリア92m及び複数の第2キャリア92cを順次ヘッドレールBhの他端部側に畳み込むことができる(図2参照)。
【0069】
(開閉部材の構成)
次に、第1実施形態による駆動コード921の構成を説明する。駆動コード921は、屈曲自在な紐体又はロープからなることが好ましい。図1又は図3及び図7(B)を参照すると、駆動コード921は、ヘッドレールBhの長手方向に沿って、ヘッドレールBhの前方側に延びる部位と、ヘッドレールBhの長手方向に沿って、ヘッドレールBhの後方側に延びる部位がループしている。以下、駆動コード921の前方側(室内側)を「駆動コード921の他端」と呼び、駆動コード921の後方側(室外側)を「駆動コード921の一端」と呼ぶこともある。
【0070】
図1又は図3及び図7(B)を参照すると、駆動コード921の他端(前方側)は、ヘッドレールBhの内部の前後方向における前方側に配置されている。駆動コード921の他端は、各第1キャリア91c及び第2キャリア92cを挿通している(図4又は図7(B)参照)。又、駆動コード921の前方側は、第1マスターキャリア91m及び第2マスターキャリア92mを挿通している(図3(B)参照)。
【0071】
図1又は図3及び図7(B)を参照すると、駆動コード921の一端(後方側)は、ヘッドレールBhの内部の前後方向における後方側に配置されている。駆動コード921の後方側は、各第1キャリア91c及び第2キャリア92cを挿通している(図4又は図7(B)参照)。又、駆動コード921の後方側は、第1マスターキャリア91mを挿通しているが、第2マスターキャリア92mが係留される第2連結部92jを中間部に形成している。
【0072】
図6を参照すると、駆動コード921の後方側は、その一端部側が一方のエンドキャップ1Ecに半円状に形成されたガイド9gに巻き掛けされ、駆動コード921の前方側に至っている。駆動コード921の前方側は、その他端部側が他方のエンドキャップ2Ecに半円状に形成されたガイド9gに巻き掛けされ、駆動コード921の後方側に至っている。エンドキャップ1Ec及び2Ecの側端面には、それぞれエンドカバー1Eco及び2Ecoが着脱可能とされ、エンドカバー1Eco及び2Ecoを嵌めることで駆動コード921の脱出を防止するとともに、エンドカバー1Eco又は2Ecoを外すことで駆動コード921を露出可能となっている。
【0073】
図6を参照すると、駆動コード921の前方側は、断絶しているが、それらの両端末はスライダー2に係留している。駆動コード921の一方の端末は、スライダー2の底面に形成した嵌め込み溝内の第2被連結部92iに係留されている。駆動コード921の他方の端末は、スライダー2の底面に形成した嵌め込み溝内の第2被連結部92に係留されている。駆動コード921の一方の端末と他方の端末は、スライダー2を介して、第1マスターキャリア91mが係留された第1連結部91jを形成している(図3(B)参照)。
【0074】
図2(B)又は図6を参照すると、駆動コード921は、一方の端末と他方の端末がスライダー2に係留されることで、実質的に連続している。又、図2(B)又は図6に示した状態では、ループした駆動コード921は、一方のエンドキャップ1Ecに半円状に形成されたガイド9gと他方のエンドキャップ2Ecに半円状に形成されたガイド9gで張設され、ヘッドレールBhから垂下することのない、緊張状態を維持している。
【0075】
図1又は図3を参照して、第3バトン3Btを操作して、スライダー2をヘッドレールBhの一端部側に向って移動すると、駆動コード921の前方側をヘッドレールBhの一端部側に向って移動できる。駆動コード921の前方側をヘッドレールBhの一端部側に向って移動すると、駆動コード921の前方側は、ガイド9gで転回しているので、駆動コード921の後方側において係留した第2マスターキャリア92mを、第1マスターキャリア91mが移動する方向と逆方向に移動できる。これにより、左右の第1ルーバー1Lvと第2ルーバー2Lvを一度に畳み込むことができる(図2参照)。
【0076】
一方、図2又は図5に示した状態から、第3バトン3Btを操作して、スライダー2をヘッドレールBhの中央部に向って移動すると、駆動コード921の前方側をヘッドレールBhの中央部に向って移動できる。駆動コード921の前方側をヘッドレールBhの中央部に向って移動すると、駆動コード921の後方側は、ガイド9gで転回しているので、駆動コード921の後方側において係留した第2マスターキャリア92mを、第1マスターキャリア91mが移動する方向と逆方向に移動できる。これにより、左右の第1ルーバー1Lvと第2ルーバー2Lvを一度に展開できる(図1参照)。
【0077】
図10を参照すると、駆動コード921の一方の端末は、結び目Knを形成している。又、駆動コード921の他方の端末は、結び目Knを形成している。駆動コード921の他方の結び目Knは、スライダー2の底面に形成した嵌め込み溝内の第2被連結部92iに係留している。一方、駆動コード921の一方の結び目Knは、スライダー2の底面に形成した嵌め込み溝から解放可能となっている(図10(A)参照)。これにより、駆動コード921の全長を大きくでき、エンドキャップ1Ecからエンドカバー1Ecoを外すことで駆動コード921はエンドキャップ1Ecの側端面から露出した状態となり、駆動コード921を緊張状態から弛緩状態に移行できる。
【0078】
図10を参照して、駆動コード921を緊張状態から弛緩状態に移行させることで、第1係合部材1Bjの基端部を保持した一方のエンドキャップ1Ecのロックアーム1Eaを第1係合部材1Bjから外すことができる。駆動コード921を緊張状態から弛緩状態に移行させる過程では、駆動コード921の一方の結び目Knは、スライダー2の底面に形成した嵌め込み溝内の第1被連結部91iに係留している(図10(B)参照)。
【0079】
図10を参照して、駆動コード921を緊張状態から弛緩状態に移行させる、又は、駆動コード921を弛緩状態から緊張状態に移行させることで、駆動コード921をヘッドレールBhの内部に組み込むことができる。
【0080】
(遮蔽装置の作用)
次に、第1実施形態によるブラインド10の動作を説明しながら、ブラインド10の作用及び効果を説明する。
【0081】
図1から図11を参照すると、第1実施形態によるブラインド10は、ヘッドレールBhの長手方向に沿って移動できる複数の移動部材と、これらの移動部材から吊り下げた第1ルーバー1Lv及び第2ルーバー2Lvと、移動部材に連結されると共に、ヘッドレールBhから垂下することなく、ヘッドレールBhに沿って無端状に配回した駆動コード921と、を備え、一方の移動部材と他方の移動部材を駆動コード921で連結し、スライダー2を備えた一方の移動部材を移動させることで、左右の第1ルーバー1Lvと第2ルーバー2Lvを連動して開閉できるので操作性に優れている。
【0082】
又、図3(B)又は図6(A)を参照すると、第1マスターキャリア91mは、駆動コード921と連結した第1連結部91jを有し、第2マスターキャリア92mは、駆動コード921と連結した第2連結部92jを有している。そして、第1マスターキャリア91mがヘッドレールBhの一端部側に向かって移動すると、第2マスターキャリア92mは、ヘッドレールBhの他端部側に向かって移動できる。
【0083】
第1実施形態によるブラインド10は、第1マスターキャリア91mをヘッドレールBhの端部付近まで移動させることで、第1ルーバー1Lvと第2ルーバー2Lvを左右に畳み込むことができる(図2参照)。
【0084】
更に、図1から図6を参照すると、スライダー2は、スライダー2から吊り下げた第3バトン3Btを備え、第3バトン3Btは、第1ルーバー1Lvと第2ルーバー2Lvを連動して左右に開閉できるので、第1ルーバー1Lvと第2ルーバー2Lvの左右開閉操作が容易となり、操作性を向上できる。
【0085】
[第2実施形態]
(遮蔽装置の構成)
次に、本発明の第2実施形態による遮蔽装置の構成を説明する。なお、第1実施形態で用いた符号と同じ符号を付した構成品は、その作用を同じにしているので、以下説明を省略する場合がある。
【0086】
図12又は図13を参照すると、本発明の第2実施形態による遮蔽装置(以下、ブラインドという)20は、つまみ部材2gをスライダー2に備えている。つまみ部材2gは、スライダー2と一体になって移動できる。つまみ部材2gは、ヘッドレールの長手方向に沿って左右に移動できる。ブラインド20は、スライダー2を移動させる第3バトン3Btを備えていない。
【0087】
図12に示した状態から、つまみ部材2gを把持して、つまみ部材2gをヘッドレールBhの一端部側に向かって移動すると、第1ルーバー1Lvと第2ルーバー2Lvを左右に畳み込むことができる(図13参照)。
【0088】
一方、図13に示した状態から、つまみ部材2gを把持して、つまみ部材2gをヘッドレールBhの一端部側から中央部に向かって移動すると、第1ルーバー1Lvと第2ルーバー2Lvを展開できる(図12参照)。
【0089】
(遮蔽装置の作用)
次に、第2実施形態によるブラインド20の作用及び効果を説明する。図12又は図13を参照すると、ブラインド20は、つまみ部材2gを左右に移動させることで、第1ルーバー1Lvと第2ルーバー2Lvを連動して左右に開閉させることができる。又、ブラインド20は、スライダー2から第3バトン3Btなどの操作部材が吊り下らないため、操作部材が操作者と接触することがなく、安全性と意匠性を向上できる。
【0090】
[第3実施形態]
(遮蔽装置の構成)
次に、本発明の第3実施形態による遮蔽装置の構成を説明する。なお、第1実施形態で用いた符号と同じ符号を付した構成品は、その作用を同じにしているので、以下説明を省略する場合がある。
【0091】
図14を参照すると、本発明の第3実施形態によるブラインド30は、操作部となるスライダー3を備えている。又、ブラインド30は、第1マスターキャリア91mに変えて(図4参照)、第1キャリア91cを備えている。
【0092】
図14を参照すると、第3実施形態によるスライダー3は、第1実施形態によるスライダー2と構成を略同じにしているが、第1実施形態によるスライダー2が第1マスターキャリア91mを保持しているのに対し、スライダー3は、隣接する第1キャリア91cを着脱自在に分離できる。言い換えると、第1実施形態では、スライダー2と第1マスターキャリア91mが常に一体で移動するのに対し、第3実施形態では、スライダー3と第1マスターキャリア91mが着脱自在に連結している。
【0093】
図14(A)を参照して、操作棒Sjを操作して、スライダー3に隣接する第1キャリア91cをヘッドレールBhの一端部側に向かって押すことで、スライダー3の端部に設けたストッパ部材3sと分離できる。そして、複数の第1ルーバー1LvをヘッドレールBhの一端部側に畳み込むことができる(図14(B)参照)。
【0094】
(遮蔽装置の作用)
次に、第3実施形態によるブラインド30の作用及び効果を説明する。第3実施形態によれば、スライダー3と隣接する第1キャリア91cが連結した状態では、操作棒Sjを操作して、スライダー3を移動することで、第1実施形態と同様に、左右の第1ルーバー1Lvと第2ルーバー2Lvを連動して開閉できる。一方、図14を参照すると、スライダー3と第1マスターキャリア91mを分離した状態では、ブラインド30は、複数の第2ルーバー2Lvが展開した状態で、複数の第1ルーバー1LvのみをヘッドレールBhの一端部側に畳み込むことができる。
【0095】
[第4実施形態]
(遮蔽装置の構成)
次に、本発明の第4実施形態による遮蔽装置の構成を説明する。なお、第1実施形態で用いた符号と同じ符号を付した構成品は、その作用を同じにしているので、以下説明を省略する場合がある。
【0096】
図15を参照すると、本発明の第4実施形態によるブラインド40は、開閉部材として、屈曲自在な紐体又はロープからなる駆動コード921に変えて、帯状のベルトからなる駆動コード92bを用いている。
【0097】
図15を参照すると、ブラインド40の中央部に配置したスライダー4は、第1実施形態によるスライダー2と略同じものであるが、ベルトからなる駆動コード92bを係留していることから、符号を変えて区別した。
【0098】
(遮蔽装置の作用)
次に、第4実施形態によるブラインド40の作用及び効果を説明する。図15を参照すると、ブラインド40は、ベルトからなる駆動コード92bを駆動することで、左右の第1ルーバー1Lvと第2ルーバー2Lvを連動して開閉できる。
【0099】
[第5実施形態]
(遮蔽装置の構成)
次に、本発明の第5実施形態による遮蔽装置の構成を説明する。なお、第1実施形態で用いた符号と同じ符号を付した構成品は、その作用を同じにしているので、以下説明を省略する場合がある。
【0100】
図16又は図17を参照すると、本発明の第5実施形態によるブラインド50は、駆動コード921の一方の端末を巻き取り又は巻き解きできる回転ドラム5dを有するスライダー5を備えている。第1実施形態によるスライダー2は、駆動コード921の両端末を係留しているのに対し、第5実施形態によるスライダー5は、駆動コード921の一方の端末を巻き取り又は巻き解きできる点が異なっている。
【0101】
図16(B)を参照すると、回転ドラム5dは、駆動コード921の一方の端末を巻き取っている。図16に示した状態では、ループした駆動コード921は、緊張状態を維持している。
【0102】
一方、図17(B)を参照すると、回転ドラム5dは、駆動コード921の一方の端末を巻き解いている。図17に示した状態では、ループした駆動コード921は、緊張状態から弛緩状態に移行している。図17を参照して、駆動コード921を緊張状態から弛緩状態に移行させることで、ヘッドレールBhの他端部に嵌合した他方のエンドキャップ2EcをヘッドレールBhの他端部から引き離すことができる。
【0103】
図16を参照して、駆動コード921を弛緩状態から緊張状態に移行させることで、他方のエンドキャップ2EcをヘッドレールBhの他端部に嵌合できる。
【0104】
(遮蔽装置の作用)
次に、第5実施形態によるブラインド50の作用及び効果を説明する。図16又は図17を参照すると、ブラインド50は、スライダー5に設けた回転ドラム5dを回転することで、駆動コード921を緊張状態から弛緩状態に移行でき、又は、駆動コード921を弛緩状態から緊張状態に移行できる。これにより、駆動コード921をヘッドレールBhの内部に容易に組み込むことができる。
【0105】
[第6実施形態]
(遮蔽装置の構成)
次に、本発明の第6実施形態による遮蔽装置の構成を説明する。なお、第1実施形態で用いた符号と同じ符号を付した構成品は、その作用を同じにしているので、以下説明を省略する場合がある。
【0106】
図18又は図19を参照すると、本発明の第6実施形態によるブラインド60は、駆動コード921の両端末に係脱自在な一対の間隔保持部材となるスペーサ6t・6tを有するスライダー6を備えている。第1実施形態によるスライダー2は、駆動コード921の両端末を係留しているのに対し、第6実施形態によるスライダー6は、駆動コード921の両端末の間隔を調整できる点が異なっている。
【0107】
図18(B)を参照すると、スペーサ6tには、駆動コード921の端末が挿嵌されている。又、スペーサ6tは、スライダー5の底部に形成したスペーサ収容部61に収容されている(図19(B)参照)。駆動コード921の端末は、結び目Knで移動を阻止されることで、図18に示した状態では、ループした駆動コード921は、緊張状態を維持している。
【0108】
図18(B)に示した状態から、一対のスペーサ6t・6tを駆動コード921の両端末から取り外すと、図19(B)に示すように、結び目Knは、スペーサ収容部61の後側の内壁に移動できる。これにより、ループした駆動コード921は、仮想の全長を長くでき、駆動コード921を緊張状態から弛緩状態に移行できる。
【0109】
図19に示した状態では、駆動コード921を緊張状態から弛緩状態に移行しており、ヘッドレールBhの両端部に嵌合した一方のエンドキャップ1Ec及び他方のエンドキャップ2EcをヘッドレールBhの両端部から引き離すことができる(図19(A)参照)。
【0110】
一方、図18(B)を参照すると、駆動コード921の両端末を挿嵌した一対のスペーサ6t・6tは、スペーサ収容部61に収容されている。これにより、ループした駆動コード921を弛緩状態から緊張状態に移行できる。そして、一方のエンドキャップ1Ec及び他方のエンドキャップ2EcをヘッドレールBhの両端部に嵌合できる。
【0111】
(遮蔽装置の作用)
次に、第6実施形態によるブラインド60の作用及び効果を説明する。図18又は図19を参照すると、ブラインド60は、駆動コード921の両端末に挿嵌自在な一対のスペーサ6t・6tをスライダー6に係脱することで、駆動コード921を緊張状態から弛緩状態に移行でき、又は、駆動コード921を弛緩状態から緊張状態に移行できる。これにより、駆動コード921をヘッドレールBhの内部に容易に組み込むことができる。
【0112】
[第7実施形態]
(遮蔽装置の構成)
次に、本発明の第7実施形態による遮蔽装置の構成を説明する。なお、第1実施形態で用いた符号と同じ符号を付した構成品は、その作用を同じにしているので、以下説明を省略する場合がある。
【0113】
図20を参照すると、本発明の第7実施形態によるブラインド70は、一対のエンドキャップ3Ec及びエンドキャップ4EcをヘッドレールBhの両端部に備えている。一方のエンドキャップ3Ecと他方のエンドキャップ4Ecは、同様に構成しているので、他方のエンドキャップ4Ecを代表して、ブラインド70の構成を説明する。
【0114】
図20(A)を参照すると、他方のエンドキャップ4Ecは、プーリ9pを回転自在に保持している。図20(A)に示した状態では、プーリ9pは、その回転軸91pが他方のエンドキャップ4Ecから突出した二股状のロックアーム4Eaの第1支持位置411に支持されている。これにより、ループした駆動コード921は、一方のエンドキャップ3Ecに保持されたプーリ9pと他方のエンドキャップ4Ecに保持されたプーリ9pで張設され、ヘッドレールBhから垂下することのない、緊張状態を維持している。
【0115】
一方、図20(B)を参照して、プーリ9pの回転軸91pをロックアーム4Eaの第2支持位置412に移動することで、ループした駆動コード921を弛緩状態に移行できる。これにより、他方のエンドキャップ4EcをヘッドレールBhの端部から引き離すことができる。
【0116】
(遮蔽装置の作用)
次に、第7実施形態によるブラインド70の作用及び効果を説明する。図20を参照すると、ブラインド70は、プーリ9pの回転軸91pの支持位置を変更できるロックアーム4Ea有するエンドキャップ4Ecを備えているので、プーリ9pの回転軸91pの支持位置を変更することで、駆動コード921を緊張状態から弛緩状態に移行でき、又は、駆動コード921を弛緩状態から緊張状態に移行できる。これにより、駆動コード921をヘッドレールBhの内部に容易に組み込むことができる。
【0117】
[第8実施形態]
(遮蔽装置の構成)
次に、本発明の第8実施形態による遮蔽装置の構成を説明する。なお、第1実施形態で用いた符号と同じ符号を付した構成品は、その作用を同じにしているので、以下説明を省略する場合がある。
【0118】
図21を参照すると、本発明の第8実施形態によるブラインド80は、ヘッドレールBhの中央部に隣り合って配置した第1マスターキャリア91mと第2マスターキャリア92mを備えている。又、複数の移動部材は、複数の第1キャリア91cと複数の第2キャリア92cを含んでいる。
【0119】
図21(A)を参照すると、第1マスターキャリア91mは、第1スライダー81に保持され、第2マスターキャリア92mは、第2スライダー82に保持されている。第1スライダー81と第2スライダー82は、互いに独立して、ヘッドレールBhの長手方向に沿って移動できる。
【0120】
図21(A)を参照すると、第1スライダー81は、第3バトン3Btを吊り下げている。第3バトン3Btを操作して、第1マスターキャリア91mをヘッドレールBhの中央部からヘッドレールBhの一端部側に移動することで、複数の第1ルーバー1LvをヘッドレールBhの一端部側に畳み込むことができる。
【0121】
図21(A)を参照して、第3バトン3Btを操作して、第1マスターキャリア91mをヘッドレールBhの一端部側からヘッドレールBhの中央部に移動することで、複数の第1ルーバー1Lvを展開できる。なお、第1マスターキャリア91m及び複数の第1キャリア91cは、図示しないスペーサリンクで相互に連結されている。
【0122】
図21(A)を参照すると、第2スライダー82は、棒状の第4バトン4Btを吊り下げている。第4バトン4Btは、第2スライダー82に吊り下げられる第2ルーバー2Lvよりも第2キャリア92c側で、第2スライダー82に吊り下げられている。第4バトン4Btを操作して、第2マスターキャリア92mをヘッドレールBhの中央部からヘッドレールBhの他端部側に移動することで、複数の第2ルーバー2LvをヘッドレールBhの他端部側に畳み込むことができる。
【0123】
図21(A)を参照して、第4バトン4Btを操作して、第2マスターキャリア92mをヘッドレールBhの他端部側からヘッドレールBhの中央部に移動することで、複数の第2ルーバー2Lvを展開できる。なお、第2マスターキャリア92m及び複数の第2キャリア92cは、図示しないスペーサリンクで相互に連結されている。
【0124】
図21を参照すると、第1スライダー81は、第1係合部材81Bjを底部に保持している。第2スライダー82は、第2係合部材82Bjを底部に保持している。第1係合部材81Bjは、室外Ro側又は室内Ri側に移動可能に第1スライダー81に保持されている。第2係合部材82Bjは、室外Ro側又は室内Ri側に移動可能に第2スライダー82に保持されている。
第1バトン1Bt又は第2バトン2Btにいずれか一方を操作して、複数の第1ルーバー1Lv及び第2ルーバー2Lvを時計方向に回転することで、第1ルーバー1Lv及び第2ルーバー2Lvが全閉状態において、第1スライダー81及び第2スライダー82に対して第1係合部材81Bj及び第2係合部材82Bjを室外Ro側に位置することができる。(図21参照)。第1スライダー81及び第2スライダー82に対して第1係合部材81Bj及び第2係合部材82Bjを室外Ro側に位置した状態では、第1係合部材81Bj及び第2係合部材82Bjから吊り下げた第3バトン3Bt及び第4バトン4Btを第1ルーバー1Lv及び第2ルーバー2Lvで覆うことができる。
【0125】
一方、図示はしないが、第1バトン1Bt又は第2バトン2Btにいずれか一方を操作して、複数の第1ルーバー1Lv及び第2ルーバー2Lvを反時計方向に回転することで、第1ルーバー1Lv及び第2ルーバー2Lvが全閉状態において、第1スライダー81及び第2スライダー82に対して第1係合部材81Bj及び第2係合部材82Bjを室内Ri側に位置することができる。第1スライダー81及び第2スライダー82に対して第1係合部材81Bj及び第2係合部材82Bjを室内Ri側に位置した状態では、第1係合部材81Bj及び第2係合部材82Bjから吊り下げた第3バトン3Bt及び第4バトン4Btを第1ルーバー1Lv及び第2ルーバー2Lvで覆うことなく、見えるようにできる。
【0126】
(遮蔽装置の作用)
次に、第8実施形態によるブラインド80の作用及び効果を説明する。図21を参照すると、ブラインド80は、ヘッドレールBhの内部に駆動コード921を配置していない。第8実施形態によるブラインド80は、第3バトン3Bt及び第4バトン4Btを操作することで、複数の第1ルーバー1Lvと複数の第2ルーバー2LvをヘッドレールBhの中央部から左右に畳み込むことができる。
【0127】
[第9実施形態]
(遮蔽装置の構成)
次に、本発明の第9実施形態による遮蔽装置の構成を説明する。なお、第1実施形態で用いた符号と同じ符号を付した構成品は、その作用を同じにしているので、以下説明を省略する場合がある。
【0128】
図22を参照すると、本発明の第9実施形態によるブラインド90は、第3マスターキャリア93mをヘッドレールBhの一方側に備えている。又、ブラインド90は、第3マスターキャリア93mを移動させるためのループした駆動コード923を備えている。
【0129】
図22(A)を参照すると、駆動コード923は、ヘッドレールBhの一端部側から垂下している。ループした駆動コード923の一端を引くと、第3マスターキャリア93m及び複数の第1キャリア91cをヘッドレールBhの一端部側から中央部に移動できる。ループした駆動コード923の他端を引くと、第3マスターキャリア93m及び複数の第1キャリア91cをヘッドレールBhの中央部から一端部側に移動できる。
【0130】
(遮蔽装置の作用)
次に、第9実施形態によるブラインド90の作用及び効果を説明する。図22を参照すると、ブラインド90は、第1実施形態によるブラインド10の構成に加え、第3マスターキャリア93m及び複数の第1キャリア91cを移動させる駆動コード923を更に備えている。これにより、駆動コード923を操作することで、複数の第1キャリア91cのみを移動することもできる。
【符号の説明】
【0131】
1Lv 第1ルーバー(遮蔽材)
2 スライダー(操作部)
2Lv 第2ルーバー(遮蔽材)
10 ブラインド(遮蔽装置)
91c 第1キャリア(移動部材)
92c 第2キャリア(移動部材)
91m 第1マスターキャリア(移動部材)
92m 第2マスターキャリア(移動部材)
921 駆動コード(開閉部材)
Bh ヘッドレール(支持部材)
図1
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