IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社ニチベイの特許一覧

<>
  • 特許-ロールスクリーン 図1
  • 特許-ロールスクリーン 図2
  • 特許-ロールスクリーン 図3
  • 特許-ロールスクリーン 図4
  • 特許-ロールスクリーン 図5
  • 特許-ロールスクリーン 図6
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-21
(45)【発行日】2024-03-29
(54)【発明の名称】ロールスクリーン
(51)【国際特許分類】
   E06B 9/42 20060101AFI20240322BHJP
【FI】
E06B9/42 Z
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2020073404
(22)【出願日】2020-04-16
(65)【公開番号】P2021169731
(43)【公開日】2021-10-28
【審査請求日】2023-03-22
(73)【特許権者】
【識別番号】000134958
【氏名又は名称】株式会社ニチベイ
(74)【代理人】
【識別番号】100145713
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 竜太
(74)【代理人】
【識別番号】100165157
【弁理士】
【氏名又は名称】芝 哲央
(72)【発明者】
【氏名】勝亦 俊
【審査官】砂川 充
(56)【参考文献】
【文献】登録実用新案第3092344(JP,U)
【文献】実開平3-18392(JP,U)
【文献】米国特許出願公開第2018/0051512(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E06B 9/00
E06B 9/02
E06B 9/06- 9/18
E06B 9/40- 9/50
E06B 9/56- 9/92
A47H 1/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
支持部材から昇降可能に垂下する遮蔽材と、
前記遮蔽材の下端に連結したウエイトバーと、を備えたロールスクリーンであって、
前記ウエイトバーは、
前記遮蔽材を巻き取り及び巻き解き可能にした外周面と、
前記ウエイトバーの外周面に巻き取った前記遮蔽材を巻き取った状態に保持させるために、前記ウエイトバーの外周面よりも外側の位置に配置した保持部材と、を有し、
前記保持部材は、巻き取った前記遮蔽材が移動不能となるように保持する係止部を有し
前記保持部材は、前記ウエイトバーに着脱可能なウエイトバーキャップで構成している、ロールスクリーン。
【請求項2】
支持部材から昇降可能に垂下する遮蔽材と、
前記遮蔽材の下端に連結したウエイトバーと、を備えたロールスクリーンであって、
前記ウエイトバーは、
前記遮蔽材を巻き取り及び巻き解き可能にした外周面と、
前記ウエイトバーの外周面に巻き取った前記遮蔽材を巻き取った状態に保持させるために、前記ウエイトバーの外周面よりも外側の位置に配置した保持部材と、を有し、
前記保持部材は、巻き取った前記遮蔽材が移動不能となるように保持する係止部を有し、
前記係止部は、前記遮蔽材と略同幅の一対のバー材からなり、
これらのバー材は、前記遮蔽材の両面を挟持又は押圧している、ロールスクリーン。
【請求項3】
前記保持部材は、前記ウエイトバーに着脱可能なウエイトバーキャップで構成している、請求項記載のロールスクリーン。
【請求項4】
前記係止部は、前記保持部材に対して上下動可能に支持されている、請求項記載のロールスクリーン。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ロールスクリーンに関する。特に、スクリーンの下端に取り付けたウエイトバーでスクリーンを巻き取った状態を維持できるロールスクリーンの構造に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、スクリーン(遮蔽材)の上端縁を巻き取りパイプに取り付け、スクリーンの下端にウエイトバーを取り付け、ウエイトバーでスクリーンを巻き取った状態を維持できるロールスクリーンが開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】実開昭58-162990号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1によるロールスクリーンは、円筒状のウエイトバーをスクリーンの下端に連結している。ウエイトバーは、その内部に巻き取り軸を回転自在に支持している。巻き取り軸は、スクリーンの下端を係止している。又、ウエイトバーは、巻き取り軸と軸方向に連結したダイヤルを端部に備えている。ウエイトバーに対して、ダイヤルを回転操作することで、ウエイトバーの内部にスクリーンを下から巻き取ることができる。
【0005】
しかしながら、特許文献1によるロールスクリーンは、ウエイトバーの内部に巻き込んだスクリーンが巻き戻されないように、ブレーキばねなどのメカニズムをダイヤルの内部に備えている。したがって、特許文献1によるロールスクリーンは、部品点数が増大し、ブラインドの構造を複雑化するという問題があった。
【0006】
スクリーンをウエイトバーで巻き取った状態を維持できるロールスクリーンであって、構成が簡易なロールスクリーンが求められている。そして、以上のことが本発明の課題といってよい。
【0007】
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、スクリーンをウエイトバーで巻き取った状態を維持できるロールスクリーンであって、構成が簡易なロールスクリーンを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者は、ウエイトバーの外周面に巻き取ったスクリーンを巻き取った状態に保持させるために、ウエイトバーの外周面よりも外側の位置に保持部材を配置し、保持部材には、巻き取ったスクリーンが移動不能となるように保持する係止部を設けることで、構成が簡易になると考え、これにより以下のような新たなロールスクリーンを発明するに至った。
【0009】
(1)本発明によるロールスクリーンは、支持部材から昇降可能に垂下する遮蔽材と、前記遮蔽材の下端に連結したウエイトバーと、を備えたロールスクリーンであって、前記ウエイトバーは、前記遮蔽材を巻き取り及び巻き解き可能にした外周面と、前記ウエイトバーの外周面に巻き取った前記遮蔽材を巻き取った状態に保持させるために、前記ウエイトバーの外周面よりも外側の位置に配置した保持部材と、を有し、前記保持部材は、巻き取った前記遮蔽材が移動不能となるように保持する係止部を有し、前記保持部材は、前記ウエイトバーに着脱可能なウエイトバーキャップで構成している。
【0010】
(2)本発明によるロールスクリーンは、支持部材から昇降可能に垂下する遮蔽材と、前記遮蔽材の下端に連結したウエイトバーと、を備えたロールスクリーンであって、前記ウエイトバーは、前記遮蔽材を巻き取り及び巻き解き可能にした外周面と、前記ウエイトバーの外周面に巻き取った前記遮蔽材を巻き取った状態に保持させるために、前記ウエイトバーの外周面よりも外側の位置に配置した保持部材と、を有し、前記保持部材は、巻き取った前記遮蔽材が移動不能となるように保持する係止部を有し、前記係止部は、前記遮蔽材と略同幅の一対のバー材からなり、これらのバー材は、前記遮蔽材の両面を挟持又は押圧している。
【0011】
(3)前記保持部材は、前記ウエイトバーに着脱可能なウエイトバーキャップで構成していることが好ましい。
【0012】
(4)前記係止部は、前記保持部材に対して上下動可能に支持されていてもよい。
【発明の効果】
【0013】
本発明によるロールスクリーンは、ウエイトバーに保持部材を設けることで、ウエイトバーの外周面に巻き取った遮蔽材を巻き取った状態で保持が可能となり、ウエイトバーの内部に遮蔽材を巻込むことがないため、構造が簡素化できる。又、本発明によるロールスクリーンは、ウエイトバーの外周面に遮蔽材を巻き取ることができるため、遮蔽材が表面に巻かれてウエイトバーが露出せず、意匠性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の第1実施形態によるロールスクリーンの全体構成を示す正面図である。
図2】第1実施形態によるロールスクリーンに備わるウエイトバーの構成を示す縦断面図であり、図1のA-A矢視断面図である。
図3】第1実施形態によるロールスクリーンに備わるウエイトバーの構成を示す横断面図であり、図3(A)は、ウエイトバーキャップをウエイトバー本体に挿入する前の状態図、図3(B)は、ウエイトバーキャップをウエイトバー本体に挿入した状態図である。
図4】本発明の第2実施形態によるロールスクリーンに備わるウエイトバーの構成を示す図であり、図4(A)は、第2実施形態によるウエイトバーの正面図、図4(B)は、第2実施形態によるウエイトバーの縦断面図であり、図4(A)のB-B矢視断面図である。
図5】本発明の第3実施形態によるロールスクリーンに備わるウエイトバーの構成を示す図であり、図5(A)は、第3実施形態によるウエイトバーの正面図、図5(B)は、第3実施形態によるウエイトバーの縦断面図、図5(C)は、図5(B)に示した状態からウエイトバー本体への遮蔽材の巻き取り量を増加させた状態図である。
図6】本発明の第4実施形態によるロールスクリーンの全体構成を示す正面図であり、図6(A)は、スクリーンの下側の不透明部をウエイトバーで巻き取る前の状態図、図6(B)は、スクリーンの下側の不透明部をウエイトバーで巻き取った状態図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面を参照して本発明を実施するための形態を説明する。
【0016】
[第1実施形態]
(ロールスクリーンの構成)
(全体構成)
最初に、本発明の第1実施形態によるロールスクリーンの全体構成を説明する。図1を参照すると、第1実施形態によるロールスクリーン10は、建物の窓枠などの矩形の開口部の内部に設置している。ロールスクリーン10は、建物の室外に対して、窓ガラス(図示せず)などで仕切った室内に設置している。ロールスクリーン10は、窓ガラス(図示せず)などで仕切った室外に設置することもできる。
【0017】
図1を参照すると、ロールスクリーン10は、支持部材となるセットフレームFs、遮蔽材となるシート状のスクリーン1Sc、及び、ウエイトバー1を備えている。セットフレームFsは、一組のブラケットBr・Brを用いて、開口部の上面に固定している。
【0018】
又、図1を参照すると、セットフレームFsは、一対のサイドプレートPs・Psを両端部に固定している。一対のサイドプレートPs・Psは、巻き取りパイプPrを回転自在に支持している。
【0019】
図1又は図3を参照すると、スクリーン1Scは、その上端が巻き取りパイプPrに連結している。又、スクリーン1Scは、ウエイトバー1を下端に連結している。このように、スクリーン1Scは、開口部を覆うように一対のサイドプレートPs・Ps及びセットフレームFsを介して、巻き取りパイプPrから垂下している。
【0020】
図1を参照すると、巻き取りパイプPrは、プーリーPuを一端部に同軸上に固定している。プーリーPuは、操作コードとなるボールチェーンCbを巻き掛けしている。ループしたボールチェーンCbは、プーリーPuから垂下している。
【0021】
図1を参照して、手前側に配置されたボールチェーンCbを下方に引くことで、巻き取りパイプPrは、スクリーン1Scを巻き取ることができる。そして、スクリーン1Scを上昇できる。一方、奥側に配置されたボールチェーンCbを下方に引くことで、巻き取りパイプPrは、スクリーン1Scを巻き戻すことができる。そして、スクリーン1Scを下降できる。このように、ロールスクリーン10は、ボールチェーンCbを操作することで、スクリーン1Scを昇降できる。
【0022】
(ウエイトバーの構成)
次に、第1実施形態によるウエイトバー1の構成を説明する。図1から図3を参照すると、ウエイトバー1は、内部が中空の円筒状のウエイトバー本体11と一対の保持部材となるウエイトバーキャップ12・12を備えている。
【0023】
図2を参照すると、ウエイトバー本体11は、一対の半筒体11c・11cと仕切り板11dを備えている。一対の半筒体11c・11cは、それらの内壁が仕切り板11dで連結されている。仕切り板11dは、ウエイトバー本体11の内部空間を略半分に仕切っている。一対の半筒体11c・11cは、それらの端縁が対向配置され、ウエイトバー本体11の長手方向に延びる開口を形成している。
【0024】
図2を参照して、ウエイトバー本体11の外周に形成した一方の開口には、スクリーン1Scの下端部に固定した取り付け板11fを導入できる。そして、取り付け板11fは、仕切り板11dで仕切られた一方の(図中上側に位置する)収容室に配置できる。
【0025】
図2を参照して、取り付け板11fは、ウエイトバー本体11の一方の開口から抜け止め可能に配置されている。そして、ウエイトバー本体11をその軸回りに時計方向に回転することで、ウエイトバー本体11の外周にスクリーン1Scを巻き取ることができる。このとき、スクリーン1Scを手前から奥に向かってウエイトバー本体11に巻き取ることで、ウエイトバー本体11の巻き取り部分において、スクリーン1Scの表面側を露出させることができる。一方、ウエイトバー本体11をその軸回りに反時計方向に回転することで、ウエイトバー本体11の外周からスクリーン1Scを巻き解くことができる。
【0026】
図1から図3を参照すると、一対のウエイトバーキャップ12・12は、ウエイトバー本体11の両端部を着脱自在に閉塞できる。ウエイトバーキャップ12は、ウエイトバー本体11の外周面よりも外側の位置に配置している。
【0027】
図1から図3を参照すると、ウエイトバーキャップ12は、略円形のベース部12f、支持部121、及び、嵌合部122を有している。ベース部12fは、支持部121及び嵌合部122を一方の面から突出している(図3(A)参照)。支持部121及び嵌合部122は、略平行に延びている(図3(A)参照)。
【0028】
図1から図3を参照すると、支持部121は、ベース部12fの遠心方向に延び、その先端部が直角に屈曲して、嵌合部122と略平行に延びている(図3(A)参照)。支持部121は、二股に分岐した一対の係止部となる爪片12n・12nを嵌合部122と略平行に形成している。一対の爪片12n・12nの間には、スクリーン1Scを端縁方向から導入できる(図2参照)。そして、一対の爪片12n・12nは、スクリーン1Scの端部をその両面側から挟持又は押圧できる。
【0029】
図2又は図3を参照すると、嵌合部122は、ウエイトバー本体11に形成した仕切り板11dで仕切られた他方の(図中下側に位置する)収容室に挿入できる(図2参照)。嵌合部122をウエイトバー本体11の他方の収容室に挿入した状態では(図3(B)参照)、ウエイトバーキャップ12は、ウエイトバー本体11の軸回りに回転不能に連結している。
【0030】
又、図2又は図3(B)を参照すると、ウエイトバーキャップ12の嵌合部122をウエイトバー本体11の他方の収容室に挿入した状態では、一対の爪片12n・12nの間には、スクリーン1Scの端部を導入できる。これにより、一対の爪片12n・12nで構成した係止部は、巻き取ったスクリーン1Scが上下方向に移動不能となるように保持できる。
【0031】
(ロールスクリーンの作用)
次に、第1実施形態によるロールスクリーン10の作用及び効果を説明する。図1から図3を参照すると、第1実施形態によるロールスクリーン10は、係止部と一対の爪片12n・12nの間に、スクリーン1Scを導入可能な支持部121を有するウエイトバーキャップ12をウエイトバー本体11に着脱自在に設けることで、ウエイトバー本体11の外周面に巻き取ったスクリーン1Scを巻き取った状態で保持が可能となり、従来技術のように、ウエイトバーの内部にスクリーンを巻き込むことがないため、構造が簡素化できる。
【0032】
又、図1から図3を参照すると、第1実施形態によるロールスクリーン10は、ウエイトバー本体11の外周面にスクリーン1Scを巻き取ることができるため、スクリーン1Scが表面に巻かれてウエイトバー本体11が露出せず、意匠性が向上する。
【0033】
図1を参照して、巻き取りパイプPrには、余長をもってスクリーン1Scを巻き取っておくことが好ましい。巻き取りパイプPrからスクリーン1Scを巻き解くと共に、ウエイトバー本体11でスクリーン1Scを巻き取り、一対のウエイトバーキャップ12・12でスクリーン1Scを巻き取った状態を保持することで、人体の接触などによるスクリーン1Scの下部の汚れを隠すことができる。
【0034】
[第2実施形態]
(ロールスクリーンの構成)
次に、第2実施形態によるロールスクリーンの構成を説明する。図4を参照すると、第2実施形態によるロールスクリーン20は、スクリーン1Scの下端に連結したウエイトバー本体11と、ウエイトバー本体11に着脱自在な一対のウエイトバーキャップ22・22を備えている。第2実施形態によるロールスクリーン20は、ウエイトバーキャップ22の構成が第1実施形態によるウエイトバーキャップ12の構成と異なっている。なお、第1実施形態で付した符号と同じ符号を有する構成品は、その作用を同じにするので以下、説明を省略することがある。
【0035】
(ウエイトバーの構成)
次に、第2実施形態によるウエイトバー2の構成を説明する。図4を参照すると、ウエイトバー2は、内部が中空の円筒状のウエイトバー本体11と一対の保持部材となるウエイトバーキャップ22・22を備えている。
【0036】
図4を参照すると、一対のウエイトバーキャップ22・22は、ウエイトバー本体11の両端部を着脱自在に閉塞できる。ウエイトバーキャップ22は、ウエイトバー本体11の外周面よりも外側の位置に配置している。
【0037】
図4を参照すると、ウエイトバーキャップ22は、略円形のベース部22f、支持部221、及び、嵌合部222を有している。ベース部22fは、支持部221及び嵌合部222を一方の面から突出している(図4(A)参照)。支持部221及び嵌合部222は、略平行に延びている(図4(A)参照)。嵌合部222は、ウエイトバー本体11に形成した仕切り板11dで仕切られた他方の収容室に挿入できる(図4(B)参照)。
【0038】
図4を参照すると、支持部221は、ベース部22fの遠心方向に延び、その先端部が直角に屈曲して、嵌合部222と略平行に延びている(図4(A)参照)。支持部221は、二股に分岐した一対の爪片22n・22nを嵌合部222と略平行に形成している。一対の爪片22n・22nの間には、後述する一対のバー材22c・22cを介して、スクリーン1Scを端縁方向から導入できる(図4(B)参照)。
【0039】
(バー材の構成)
図4を参照すると、ロールスクリーン20は、一対のバー材22c・22cを更に備えている。一対のバー材22c・22cは、スクリーン1Scをウエイトバーキャップ22に係止する係止部を構成している。バー材22cは、内部が中空であり、断面が半円形状のパイプ部材で構成している。又、バー材22cは、スクリーン1Scと略同幅の長さを有している。
【0040】
図4(B)を参照して、スクリーン1Scを間に、一対のバー材22c・22cの平面部を対向配置し、一対のバー材22c・22cの両端部側から一対の爪片22n・22nを挿入することで、一対のバー材22c・22cは、スクリーン1Scをその両面側から挟持又は押圧できる。
【0041】
(ロールスクリーンの作用)
次に、第2実施形態によるロールスクリーン20の作用及び効果を説明する。第1実施形態によるウエイトバー1は、ウエイトバー本体11の両端部に嵌合したウエイトバーキャップ12に形成した一対の係止部となる爪片12n・12nがスクリーン1Scを挟持又は押圧していたのに対し、第2実施形態によるウエイトバー2は、ウエイトバー本体11の両端部に嵌合したウエイトバーキャップ22に形成した一対の爪片22n・22nが一対のバー材22c・22cに嵌合することで、一対のバー材22c・22cがスクリーン1Scをその両面側から挟持又は押圧できるという違いがある。
【0042】
図4を参照すると、第2実施形態によるロールスクリーン20は、第1実施形態によるロールスクリーン10と同様な効果を奏する他に、一対のバー材22c・22cがスクリーン1Scをその両面側から挟持又は押圧することで、幅広のスクリーン1Scに対しても、ウエイトバー本体11の外周面に巻き取ったウエイトバー本体11が弛むことを防止できる、という特別な効果がある。
【0043】
[第3実施形態]
(ロールスクリーンの構成)
次に、第3実施形態によるロールスクリーンの構成を説明する。図5を参照すると、第3実施形態によるロールスクリーン30は、スクリーン1Scの下端に連結したウエイトバー本体11と、ウエイトバー本体11に着脱自在な一対のウエイトバーキャップ32・32を備えている。第3実施形態によるロールスクリーン30は、ウエイトバーキャップ32の構成が第1実施形態によるウエイトバーキャップ12、及び、第2実施形態によるウエイトバーキャップ22の構成と異なっている。なお、第2実施形態で付した符号と同じ符号を有する構成品は、その作用を同じにするので以下、説明を省略することがある。
【0044】
(ウエイトバーの構成)
次に、第3実施形態によるウエイトバー3の構成を説明する。図5を参照すると、ウエイトバー3は、内部が中空の円筒形状のウエイトバー本体11と一対の保持部材となるウエイトバーキャップ32・32を備えている。
【0045】
図5を参照すると、一対のウエイトバーキャップ32・32は、ウエイトバー本体11の両端部を着脱自在に閉塞できる。ウエイトバーキャップ32は、ウエイトバー本体11の外周面よりも外側の位置に配置している。
【0046】
図5を参照すると、ウエイトバーキャップ32は、略円形のベース部32f、支持部321、及び、嵌合部322を有している。ベース部32fは、支持部321及び嵌合部322を一方の面から突出している(図5(A)参照)。支持部321及び嵌合部322は、略平行に延びている(図5(A)参照)。嵌合部322は、ウエイトバー本体11に形成した仕切り板11dで仕切られた他方の収容室に挿入できる(図5(B)又は図5(C)参照)。
【0047】
図5を参照すると、支持部321は、ベース部32fの遠心方向に延び、その先端部が直角に屈曲して、嵌合部322と略平行に延びている(図5(A)参照)。支持部321は、二股に分岐した一対の爪片32n・32nを嵌合部322と略平行に形成している。一対の爪片32n・32nの間には、後述する一対のバー材32c・32cを介して、スクリーン1Scを端縁方向から導入できる(図5(B)又は図5(C)参照)。
【0048】
(バー材の構成)
図5を参照すると、ロールスクリーン30は、一対のバー材32c・32cを更に備えている。一対のバー材32c・32cは、スクリーン1Scをウエイトバーキャップ32に係止する係止部を構成している。バー材32cは、内部が中空であり、断面が長円形状のパイプ部材で構成している。又、バー材32cは、スクリーン1Scと略同幅の長さを有している。
【0049】
図5(B)又は図5(C)を参照すると、バー材32cの内部には、爪片32nをバー材32cの端部から挿入できる。バー材32cの内部は、スクリーン1Scの高さ方向に延びた長円穴で形成している。バー材32cは、長円穴に対向する内壁が爪片32nの両側面とスライド自在に接している。バー材32cの長円穴は、その高さ方向の長さが爪片32nの高さ方向の長さより長く形成している。これにより、バー材32cは、爪片32nに対して、スクリーン1Scの高さ方向に移動できる。
【0050】
図5(B)又は図5(C)を参照して、スクリーン1Scを間に、一対のバー材32c・32cを対向配置し、一対のバー材32c・32cの両端部側から一対の爪片32n・32nを挿入することで、一対のバー材32c・32cは、スクリーン1Scをその両面側から挟持又は押圧できる。
【0051】
図5(B)又は図5(C)を参照すると、一対のバー材32c・32cは、一対の爪片32n・32nに対して、上下動可能に支持されている。
【0052】
図5(B)に示した状態では、ウエイトバー本体11に巻き取ったスクリーン1Scの巻き取り量は少ないが、一対のバー材32c・32cは、それらの下端部をウエイトバー本体11に巻き取ったスクリーン1Scの外周面に当接している。
【0053】
図5(C)に示した状態では、ウエイトバー本体11に巻き取ったスクリーン1Scの巻き取り量は多いが、一対のバー材32c・32cは、それらの下端部をウエイトバー本体11に巻き取ったスクリーン1Scの外周面に当接している。
【0054】
図5(B)又は図5(C)を参照すると、このように、一対のバー材32c・32cは、ウエイトバー本体11に対するスクリーン1Scの巻き取り量を変更しても、ウエイトバー本体11にスクリーン1Scを巻き取った状態で安定して保持できる。
【0055】
(ロールスクリーンの作用)
次に、第3実施形態によるロールスクリーン30の作用及び効果を説明する。第3実施形態によるロールスクリーン30は、第1実施形態によるロールスクリーン10及び第2実施形態によるロールスクリーン20と同様な効果を奏する他に、一対のバー材32c・32cは、ウエイトバーキャップ32に対して、上下動可能に支持されているので、ウエイトバー本体11にスクリーン1Scを巻き取った状態で安定して保持できる、という特別な効果がある。
【0056】
[第4実施形態]
(ロールスクリーンの構成)
次に、第4実施形態によるロールスクリーンの構成を説明する。図6を参照すると、第4実施形態によるロールスクリーン40は、スクリーン2Scを備えている。スクリーン2Scは、巻き取りパイプPrから昇降可能に垂下すると共に、下端にウエイトバー1を連結している。スクリーン2Scは、レースなどの半透明部材で構成した第1スクリーン4tsと、不透明部材で構成した第2スクリーン4ucを上下方向に連続した状態で連結している。
【0057】
図1から図5に示したスクリーン1Scは、単一の部材で構成しているのに対し、図6に示したスクリーン2Scは、半透明部材で構成した第1スクリーン4tsと、不透明部材で構成した第2スクリーン4ucを上下方向に連続した状態で連結している、という違いがある。なお、第4実施形態によるロールスクリーン40は、スクリーン2Sc以外の構成は、第1実施形態によるロールスクリーン10と同じであるので、その他の構成は、説明を省略する。
【0058】
(ロールスクリーンの作用)
次に、第4実施形態によるロールスクリーン40の操作方法を説明しながら、ロールスクリーン40の作用及び効果を説明する。
【0059】
図6(A)を参照すると、第1スクリーン4tsは、余長をもって巻き取りパイプPrに巻き取られている。第2スクリーン4ucは、ウエイトバー1への巻き取り量が少ない状態で保持されている。したがって、スクリーン2Scを下降させると、窓の大部分を第2スクリーン4ucで遮蔽し、上方の一部から第1スクリーン4tsを介して光を採り込むことができる。図6(A)に示した状態から、第2スクリーン4ucをウエイトバー1で下から巻き取り、第2スクリーン4ucは多くをウエイトバー1に巻き取った状態で保持されることで、スクリーン2Scを下降させると、略半透明部材で構成した第1スクリーン4tsで窓を覆い、光を採り込むことができる(図6(B)参照)。
【0060】
一方、図6(B)に示した状態から、第2スクリーン4ucをウエイトバー1から巻き解き、ウエイトバー1への巻き取り量が少ない状態で保持することで、スクリーン2Scを下降させると、窓の大部分を不透明部材で構成した第2スクリーン4ucで覆うことができる(図6(A)参照)。
【0061】
このように、第4実施形態によるロールスクリーン40は、半透明部材で構成した第1スクリーン4tsと、不透明部材で構成した第2スクリーン4ucを上下方向に連続した状態で連結したスクリーン2Scを備えているので、生活シーンに対応して、採光性を調整できる。又、第4実施形態によるロールスクリーン40は、スクリーン2Scの半透明部材と不透明部材の高さ方向の切り替え位置を自由に調整でき、スクリーン2Scを下降操作するだけで、上方から採光しながら下方を遮蔽可能なスクリーン2Scで窓を覆うことができる、という効果がある。又、スクリーン2Scの半透明部材と不透明部材の高さ方向の切り替え位置を調整することで、スクリーン2Scを下降すると、半透明部材で構成した第1スクリーン4tsのみ、又は不透明部材で構成した第2スクリーン4ucのみで窓を覆うこともできる。
【0062】
図6を参照すると、第4実施形態によるロールスクリーン40は、第1実施形態によるロールスクリーン10と同様な効果を奏する他に、生活シーンに対応して、スクリーンの採光性を調整できるという、特別な効果がある。
【0063】
本発明によるロールスクリーンは、ウエイトバーに保持部材を設けることで、ウエイトバーの外周面に巻き取った遮蔽材を巻き取った状態で保持が可能となり、ウエイトバーの内部に遮蔽材を巻込むことがないため、構造が簡素化できる。
【0064】
又、本発明によるロールスクリーンは、ウエイトバーの外周面に遮蔽材を巻き取ることができるため、遮蔽材が表面に巻かれてウエイトバーが露出せず、意匠性が向上する。
【0065】
更に、本発明によるロールスクリーンは、一対のバー材を用いて、スクリーンを挟持又は押圧することで、幅広のスクリーンに対してもウエイトバー本体の外周面に巻き取ったスクリーンが弛むことを防止できる。
【0066】
又、本発明によるロールスクリーンは、ウエイトバーキャップに対して、一対のバー材が上下動可能にスクリーンを支持することで、ウエイトバー本体に対するスクリーンの巻き取り量を変更しても、スクリーンを巻き取った状態で安定して保持できる。
【符号の説明】
【0067】
1 ウエイトバー
1Sc スクリーン(遮蔽材)
10 ロールスクリーン
11 ウエイトバー本体
12 ウエイトバーキャップ(保持部材)
12n・12n 一対の爪片(係止部)
Fs セットフレーム(支持部材)
図1
図2
図3
図4
図5
図6