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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-21
(45)【発行日】2024-03-29
(54)【発明の名称】情報処理装置
(51)【国際特許分類】
   G11B 33/14 20060101AFI20240322BHJP
   G01P 15/18 20130101ALI20240322BHJP
   G01P 15/00 20060101ALI20240322BHJP
   G11B 20/18 20060101ALI20240322BHJP
   G01H 17/00 20060101ALI20240322BHJP
【FI】
G11B33/14 501W
G01P15/18
G01P15/00 C
G11B20/18 572B
G11B20/18 572F
G11B20/18 574F
G11B20/18 512A
G01H17/00 Z
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2020155885
(22)【出願日】2020-09-16
(65)【公開番号】P2022049602
(43)【公開日】2022-03-29
【審査請求日】2023-06-16
(73)【特許権者】
【識別番号】000003078
【氏名又は名称】株式会社東芝
(73)【特許権者】
【識別番号】598076591
【氏名又は名称】東芝インフラシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】沼田 優希
【審査官】中野 和彦
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-179667(JP,A)
【文献】特開2007-122798(JP,A)
【文献】特開2005-235258(JP,A)
【文献】特開2006-153774(JP,A)
【文献】特開2017-090452(JP,A)
【文献】特表2003-518704(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G11B 33/14
G01P 15/18
G01P 15/00
G11B 20/18
G01H 17/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
加速度を検出して加速度データを出力する加速度センサと、
前記加速度センサが出力した時系列順で複数の前記加速度データを取得する取得部と、
前記取得部が取得した複数の前記加速度データを用いて自己相関関数を算出する算出部と、
前記自己相関関数の変化に基づいて、前記加速度の発生原因が情報処理装置に与えられた振動と衝撃のいずれであるのかを判定する判定部と、
前記判定部による判定結果を記憶する記憶部と、を備える情報処理装置。
【請求項2】
前記判定部は、前記自己相関関数の変化に基づいて、前記加速度の発生原因が前記情報処理装置に与えられた振動と衝撃のいずれであるのかを判定する場合に、前記自己相関関数が算出されるときに用いられた時間のずれ量を示すラグが所定のラグ閾値以上の範囲で、自己相関の値が所定の自己相関閾値以上の部分における前記自己相関の値と前記自己相関閾値の差の合計である指標値を算出し、当該指標値が所定の指標値閾値以上の場合は前記発生原因を振動と判定し、当該指標値が前記所定の指標値閾値未満の場合は前記発生原因を衝撃と判定する、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記記憶部から前記判定結果を取得して、前記情報処理装置のOS(Operating System)の所定機能、および、所定のアプリケーションソフトウェアの少なくともいずれかを、前記判定結果を用いて実行する実行部を、さらに備える請求項1または請求項2に記載の情報処理装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、情報処理装置は、例えばHDD(Hard Disk Drive)などの振動や衝撃に弱い構成を有している。したがって、情報処理装置には振動や衝撃が与えられないことが好ましい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2003-317368号公報
【文献】国際公開第2007/077841号
【文献】特開2013-123494号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、情報処理装置に振動や衝撃が与えられることはありえる。また、情報処理装置に与えられるのが振動と衝撃のいずれなのかによって、とりえる対策は異なる。
【0005】
そこで、本発明の課題は、情報処理装置に振動と衝撃のいずれかが与えられた場合にそのいずれが与えられたのかを簡易に判定することができる情報処理装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態の情報処理装置は、加速度を検出して加速度データを出力する加速度センサと、前記加速度センサが出力した時系列順で複数の前記加速度データを取得する取得部と、前記取得部が取得した複数の前記加速度データを用いて自己相関関数を算出する算出部と、前記自己相関関数の変化に基づいて、前記加速度の発生原因が前記情報処理装置に与えられた振動と衝撃のいずれであるのかを判定する判定部と、前記判定部による判定結果を記憶する記憶部と、を備える。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1図1は、実施形態の情報処理装置の機能構成を示すブロック図である。
図2図2は、自己相関関数の算出例を示す説明図である。
図3図3は、実施形態における加速度データと自己相関関数の例を示す図である。
図4図4は、実施形態における指標値の算出例を示す説明図である。
図5図5は、実施形態の情報処理装置による処理を示すフローチャートである。
図6図6は、図5のステップS2の詳細を示すフローチャートである。
図7図7は、図5のステップS3の詳細を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態の情報処理装置について詳細に説明する。なお、以下において、振動とは、物体が周期的に揺れ動くことを意味する。また、衝撃とは、瞬間的に大きな力を物体に加えることを意味する。
【0009】
まず、あらためて従来技術について詳述する。従来から、社会インフラシステムなどの分野で使用される情報処理装置には長期安定稼働が求められる。一般に、情報処理装置は、例えばHDD(Hard Disk Drive)などの振動や衝撃に弱い構成を有している。したがって、情報処理装置には振動や衝撃が与えられないことが好ましい。
【0010】
具体的には、例えば、HDDの場合、外部からの振動や衝撃により、磁気ヘッドや磁気ディスクを損傷し、データの破損やOS(Operating System)起動不良などを引き起こす恐れがある。したがって、情報処理装置の設置環境によっては振動や衝撃への対策を行う必要がある。
【0011】
また、情報処理装置への振動、衝撃には、状況に応じて様々なパターンがある。例えば、工場内でモータなどが稼働することにより生じる振動や、情報処理装置を運ぶ時の輸送時振動などの場合、それらを緩和するような物理的な対策が必要になる。
【0012】
一方、机の下などに情報処理装置が設置してあり、足で蹴ったり物をぶつけたりといった形で衝撃を受けるケースでは、ユーザに注意喚起などを行うことで済む場合がある。
【0013】
つまり、情報処理装置に与えられるのが振動と衝撃のいずれなのかによって、とりえる対策は異なる。
【0014】
そこで、以下では、情報処理装置に振動と衝撃のいずれかが与えられた場合にそのいずれが与えられたのかを簡易に判定することができる情報処理装置について詳細に説明する。
【0015】
図1は、実施形態の情報処理装置1の機能構成を示すブロック図である。情報処理装置1は、コンピュータ装置であり、処理部2と、加速度センサ3と、記憶部4と、入力部5と、表示部6と、を備える。
【0016】
加速度センサ3は、情報処理装置1の筐体内に設置され、検出部31と、データバッファ32と、を備える。検出部31は、情報処理装置1に与えられた振動または衝撃等に起因する加速度を検出してデータバッファ32(例えばFIFO(First In, First Out)バッファ)に加速度データを記憶させる。また、検出部31は、データバッファ32に記憶された加速度データを処理部2に出力する。
【0017】
なお、例えば、検出部31はx軸、y軸、z軸の3軸それぞれの加速度を検出し、各軸について設けられたデータバッファ32に加速度データを記憶させる。また、例えば、検出部31は任意のサンプリング周期で加速度データを常時、データバッファ32へ格納し、データバッファ32がフルになると、最も古い加速度データを破棄する。
【0018】
また、例えば、検出部31は、3軸のうちいずれかで加速度閾値を超える加速度データが記録されると、3軸全てのデータバッファ32を一旦クリアし、データバッファ32がフルになるまで加速度データを新たに保存する。なお、加速度閾値については、実験等を踏まえて予め設定し、各軸共通を基本とするが、情報処理装置1の形状や材質などによっては各軸で異ならせてもよい。
【0019】
処理部2は、例えば、CPU(Central Processing Unit)によって実現され、機能部として、取得部21と、算出部22と、判定部23と、実行部24と、を備える。
【0020】
取得部21は、各種情報を取得する。取得部21は、例えば、加速度センサ3が出力した時系列順で複数の加速度データを取得する。
【0021】
算出部22は、取得部21が取得した時系列順で複数の加速度データを用いて自己相関関数を算出する(詳細は後述)。
【0022】
判定部23は、算出部22によって算出された自己相関関数の変化に基づいて、加速度の発生原因が情報処理装置1に与えられた振動と衝撃のいずれであるのかを判定する。例えば、判定部23は、その場合に、自己相関関数が算出されるときに用いられた時間のずれ量を示すラグ(τ)が所定のラグ閾値以上の範囲で、自己相関の値が所定の自己相関閾値以上の部分における自己相関の値と自己相関閾値の差の合計である指標値を算出し、当該指標値が所定の指標値閾値以上の場合は発生原因を振動と判定し、当該指標値が所定の指標値閾値未満の場合は発生原因を衝撃と判定する(詳細は図3図4を用いて後述)。
【0023】
なお、例えば、算出部22による自己相関関数の算出、および、判定部23による振動衝撃の判定は、x軸、y軸、z軸ごとに行い、いずれか1軸でも衝撃と判定されれば、その加速度データは衝撃として扱い、3軸とも振動と判定されれば、その加速度データは振動として扱う。
【0024】
記憶部4は、例えば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、HDD等によって実現され、判定結果41と、OS42と、APP( Application Software)43と、を記憶する。
【0025】
判定結果41は、判定部23による判定結果である。判定結果41は、例えば、判定した際の日時情報や、判定に使用した加速度データを含んでいてもよい。
【0026】
OS42は、情報処理装置1内で起こった特定の現象や動作を記録するイベントログ機能や、通知機能などの所定機能を含む。
【0027】
APP43は、記憶部4にインストールされている所定のアプリケーションソフトウェアである。APP43は、例えば、判定結果41を表示することのできる表示用アプリケーションソフトウェアである。
【0028】
また、記憶部4は、ほかに、処理に用いる各種設定値や各種閾値などの情報も記憶する。
【0029】
実行部24は、記憶部4から判定結果41を取得して、情報処理装置1のOS42の所定機能、および、所定のAPP43の少なくともいずれかを、判定結果41を用いて実行する。例えば、この実行部24による処理により、表示部6に判定結果を表示させることができる。
【0030】
入力部5は、情報処理装置1のユーザ等による情報の入力手段であり、例えば、キーボードやマウスやタッチパネルである。
【0031】
表示部6は、各種情報を表示する手段であり、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)である。
【0032】
以下、図2図4を参照して、情報処理装置1による処理の概要について説明し、その後、図5図7を参照して、情報処理装置1による具体的な処理について説明する。
【0033】
図2は、自己相関関数の算出例を示す説明図である。ここで、時系列順で複数の加速度データとして、模擬的に、1,4,2,3,5という5個の数を使用する。また、自己相関関数を算出するときに使用するτ(ラグ)を-5から+5までの整数値とする。
【0034】
(a)では、τ=-5であり、2組の加速度データに重なる数がないため、積算値は0になる。
【0035】
(b)では、τ=-4であり、2組の加速度データについて1か所で数が重なり、積算値は、1×5=5となる。
【0036】
(c)では、τ=-3であり、2組の加速度データについて2か所で数が重なり、積算値は、1×3+4×5=23となる。
【0037】
(d)では、τ=-2であり、2組の加速度データについて3か所で数が重なり、積算値は、1×2+4×3+2×5=24となる。
【0038】
(e)では、τ=-1であり、2組の加速度データについて4か所で数が重なり、積算値は、1×4+4×2+2×3+3×5=33となる。
【0039】
(f)では、τ=0であり、2組の加速度データについて5か所で数が重なり、積算値は、1×1+4×4+2×2+3×3+5×5=55となる。
【0040】
(g)~(k)については、(e)~(a)と同様であるので、説明を省略する。
【0041】
このように、算出部22は、図2の例では、τを-5から+5まで動かし、自己相関関数E(τ)を算出する。
【0042】
図3は、実施形態における加速度データと自己相関関数の例を示す図である。なお、図3における各グラフや数値はイメージであり、厳密なものではない。
【0043】
図3(a)において、縦軸は加速度データの値を示し、横軸はサンプル数を示す(図3(c)も同様)。ここでは、加速度データは時系列順で連続の32個を1組とする(図3(c)(d)の場合も同様)。図3(a)に示す曲線は、振動波形の一例である。
【0044】
この加速度データについて、自己相関関数を算出して、さらに正規化したものが図3(b)の曲線である。図3(b)において、縦軸は自己相関の値を示し、横軸はラグを示す(図3(d)も同様)。また、領域R1、R2における曲線より下の部分の面積が所定の指標値である(詳細は後述)。
【0045】
また、図3(c)に示す曲線は、衝撃波形の一例である。この加速度データについて、自己相関関数を算出して、さらに正規化したものが図3(d)の曲線である。また、領域R3、R4における曲線より下の部分の面積が所定の指標値である(詳細は後述)。
【0046】
一般に、図3(b)に示すように振動波形の自己相関関数の包絡線は頂点から緩やかに下がり、図3(d)に示すように衝撃波形の自己相関関数の包絡線は頂点から急峻に下がる。そこで、例えば、図3(b)において、領域R2(τ≧j、かつ、F(τ)>mの範囲。jは所定の設定値。mは所定の自己相関閾値。図4参照)に存在する自己相関関数の面積Sを算出する(領域R1も同様)。また、図3(d)において、領域R4(τ≧j、かつ、F(τ)>mの範囲)に存在する自己相関関数の面積Sを算出する(領域R3も同様)。
【0047】
そして、面積Sの大きさによって、振動か衝撃かの判定を行うことができる。例えば、判定部23は、面積Sが所定の指標値閾値以上の場合は振動と判定し、面積Sが所定の指標値閾値未満の場合は衝撃と判定する。
【0048】
図5は、実施形態の情報処理装置1による処理を示すフローチャートである。まず、ステップS1において、取得部21は、加速度センサ3が出力した時系列順で連続のN個(例えば32個)の加速度データを取得する。
【0049】
次に、ステップS2において、算出部22は、ステップS1で取得したN個の加速度データを用いて自己相関関数を算出する処理を実行する。
【0050】
ここで、図6は、図5のステップS2の詳細を示すフローチャートである。なお、図2に示すように、自己相関関数F(τ)は、τが正の場合と負の場合で対称になるため、図6のフローチャートではτ≧0の場合のみを考える。また、x(k)はk(加速度データの識別番号)の加速度データを示す。
【0051】
ステップS201において、算出部22は、τを0に初期化する。次に、ステップS202において、算出部22は、E(τ)(正規化していない自己相関関数)を0に初期化し、kを1に初期化する。
【0052】
次に、ステップS203において、算出部22は、(k+τ)がNよりも大きいか否かを判定し、Yesの場合はステップS204に進み、Noの場合はステップS205に進む。
【0053】
ステップS204において、算出部22は、x(k+τ)を0に設定する。ステップS205において、算出部22は、E(τ)に対してx(k)x(k+τ)を加算することで、E(τ)を更新する。
【0054】
次に、ステップS206において、算出部22は、kをインクリメント(1増加)する。次に、ステップS207において、算出部22は、kがN以下か否かを判定し、Yesの場合はステップS203に戻り、Noの場合はステップS208に進む。
【0055】
ステップS208において、算出部22は、次の式(1)により、F(τ)(正規化した自己相関関数)を算出する。
【0056】
【数1】
【0057】
次に、ステップS209において、算出部22は、τをインクリメント(1増加)する。次に、ステップS210において、算出部22は、τがN以下か否かを判定し、Yesの場合はステップS202に戻り、Noの場合はステップS2の処理を終了する。
【0058】
図5に戻って、ステップS2の後、ステップS3において、判定部23は、振動衝撃判定処理を実行する。
【0059】
図7は、図5のステップS3の詳細を示すフローチャートである。ステップS301において、判定部23は、i(加速度データの識別番号)をj(0<j<N)に初期化し、面積S(指標値)を0に初期化する。
【0060】
次に、ステップS302において、判定部23は、F(i)がmよりも大きいか否かを判定し、Yesの場合はステップS303に進み、Noの場合はステップS304に進む。
【0061】
ステップS303において、判定部23は、面積Sに(F(i)-m)を加算することで、面積Sを更新する。
【0062】
次に、ステップS304において、判定部23は、iをインクリメント(1増加)する。次に、ステップS305において、判定部23は、iがN以下か否かを判定し、Yesの場合はステップS302に戻り、Noの場合はステップS306に進む。
【0063】
ステップS306において、判定部23は、面積Sが所定の指標値閾値以下か否かを判定し、Yesの場合はステップS308に進み、Noの場合はステップS307に進む。
【0064】
ステップS307において、判定部23は、加速度の発生原因を振動と判定する。ステップS308において、判定部23は、加速度の発生原因を衝撃と判定する。
【0065】
図5に戻り、ステップS3の後、ステップS4において、判定部23は、ステップS3による判定結果を記憶部4に判定結果41として記憶させる。その際、判定結果41には、例えば、判定した際の日時情報や、判定に使用した加速度データを含ませてもよい。
【0066】
このように、本実施形態の情報処理装置1によれば、情報処理装置1に設けられた加速度センサ3が出力した時系列順で複数の加速度データを用いて自己相関関数を算出し、自己相関関数の変化に基づいて加速度の発生原因が情報処理装置に与えられた振動と衝撃のいずれであるのかを簡易に判定することができる。
【0067】
より具体的には、判定部23は、指標値として上述の面積Sを算出して指標値閾値と比較することで、振動/衝撃を簡易に判定できる。
【0068】
また、実行部24が情報処理装置1のOS42の所定機能、および、所定のAPP43の少なくともいずれかを、判定結果41を用いて実行することで、例えば、表示部6に判定結果を表示させることができる。これにより、汎用的なOS42やAPP43の仕組みを利用して、ユーザ等が任意のタイミングで判定結果41を容易に確認することができる。
【0069】
具体的には、例えば、情報処理装置1のメンテンナンスなどのタイミングで保守員等によって判定結果を表示部6に表示させる。そして、例えば、保守員は、必要に応じてユーザへ情報処理装置1の環境改善などを提案することができる。
【0070】
例えば、情報処理装置1に対して振動が与えられたと判定された場合、情報処理装置1の設置面が近隣のモータの稼働によって振動していることなどの振動の発生原因を究明し、情報処理装置1に対する振動を無くすように環境改善(情報処理装置1の設置場所変更等)をすることができる。
【0071】
また、例えば、情報処理装置1に対して衝撃が与えられたと判定された場合、ユーザが情報処理装置1を蹴っていることなどの衝撃の発生原因を究明し、情報処理装置1に対する衝撃を無くすように環境改善(蹴っているユーザへの注意喚起や情報処理装置1の設置場所変更等)をすることができる。
【0072】
実施形態の情報処理装置1では、例えば、CPUが、ROMからプログラムをRAM上に読み出して実行することにより、上記各機能がコンピュータ上で実現される。なお、当該プログラムは、HDDに記憶されていてもよい。
【0073】
また、当該プログラムは、インストール可能な形式または実行可能な形式のファイルでCD-ROM、CD-R、メモリカード、DVD(Digital Versatile Disk)、フレキシブルディスク(FD)等のコンピュータで読み取り可能な記憶媒体に記憶されてコンピュータプログラムプロダクトとして提供されるようにしてもよい。また、当該プログラムを、インターネットなどのネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するようにしてもよい。また、当該プログラムを、インターネットなどのネットワーク経由で提供または配布するようにしてもよい。
【0074】
なお、上記には、本発明の実施形態を説明したが、上記実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。この新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。この実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0075】
1…情報処理装置、2…処理部、3…加速度センサ、4…記憶部、5…入力部、6…表示部、21…取得部、22…算出部、23…判定部、24…実行部、31…検出部、32…データバッファ、41…判定結果、42…OS、43…APP
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7