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特許7458300作業情報管理システム、作業情報管理プログラム、及び作業情報管理方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-21
(45)【発行日】2024-03-29
(54)【発明の名称】作業情報管理システム、作業情報管理プログラム、及び作業情報管理方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/02 20240101AFI20240322BHJP
【FI】
G06Q50/02
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2020186309
(22)【出願日】2020-11-09
(65)【公開番号】P2022076082
(43)【公開日】2022-05-19
【審査請求日】2023-02-20
(73)【特許権者】
【識別番号】720001060
【氏名又は名称】ヤンマーホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100205350
【弁理士】
【氏名又は名称】狩野 芳正
(74)【代理人】
【識別番号】100117617
【弁理士】
【氏名又は名称】中尾 圭策
(72)【発明者】
【氏名】宮内 俊輔
(72)【発明者】
【氏名】吉峰 拓海
(72)【発明者】
【氏名】近藤 拓也
【審査官】岡北 有平
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-190292(JP,A)
【文献】国際公開第2018/042646(WO,A1)
【文献】特開2019-082765(JP,A)
【文献】特開2010-161991(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
作業車両により作業が行われた圃場の作業領域と、前記作業領域において行われたと推定される前記作業の作業種別と、前記作業種別の確からしさを表す推定確率とを関連付けて表す表示画像を生成する画像生成部と、
前記表示画像を表示する表示部と、
を備え、
前記表示部は、前記表示画像に表された前記作業種別を変更する操作を受け付け
前記画像生成部は、
前記推定確率と確定閾値とを比較して、複数の作業群のうちの第1作業群と、前記推定確率が前記第1作業群に含まれる作業よりも小さい第2作業群とに分類し、
前記複数の作業群を、前記作業領域と関連付けて表す前記表示画像を生成する
作業情報管理システム。
【請求項2】
前記表示部は、
前記表示画像に表されている前記作業種別ごとの確認操作と、前記表示画像に表されている前記作業種別を確認したことを表す確認完了操作とを受け付け、
前記確認完了操作に基づき、前記第1作業群に含まれる第1作業の前記作業種別を確認する確認メッセージを報知せずに、前記第2作業群に含まれる第2作業の前記作業種別を確認する確認メッセージを報知する
請求項に記載の作業情報管理システム。
【請求項3】
前記画像生成部は、前記作業領域または前記作業種別に付する表示形態が前記作業群ごとに異なる前記表示画像を生成する
請求項1または2に記載の作業情報管理システム。
【請求項4】
前記作業車両が前記作業を行っているときの稼働情報に基づき、前記稼働情報から前記推定確率を算出し前記作業種別を推定するように機械学習により学習された学習モデルを用いて、前記推定確率を算出して、前記作業種別を推定する作業種別推定部を備える
請求項1からのいずれか1項に記載の作業情報管理システム。
【請求項5】
前記作業種別推定部は、
前記稼働情報に基づき、所定の時間単位の作業における作業の種類を表す単位作業種別を推定し、
前記単位作業種別のうち、最も多く推定された作業の種類を前記作業の前記作業種別として推定し、
前記推定確率は、前記所定の時間単位の作業の数に対する、前記単位作業種別が前記作業種別である前記所定の時間単位の作業の数の割合である
請求項に記載の作業情報管理システム。
【請求項6】
前記作業種別推定部と前記画像生成部とを実行する作業情報管理装置と、
前記表示部を実行する端末と、
を備える請求項4または5に記載の作業情報管理システム。
【請求項7】
前記作業種別推定部を実行する作業情報管理装置と、
前記画像生成部と前記表示部とを実行する端末と、
を備える請求項4または5に記載の作業情報管理システム。
【請求項8】
作業車両により作業が行われた圃場の作業領域と、前記作業領域において行われたと推定される作業種別と、前記作業種別の確からしさを表す推定確率とを関連付けて表す表示画像を生成することと、
前記表示画像に表された前記作業種別を変更することを表すデータ変更信号に基づき、前記作業種別を変更することと、
を演算装置に実行させ
前記表示画像を生成することは、
前記推定確率と確定閾値とを比較して、複数の作業群のうちの第1作業群と、前記推定確率が前記第1作業群に含まれる作業よりも小さい第2作業群とに分類し、
前記複数の作業群を、前記作業領域と関連付けて表す前記表示画像を生成する
ことを含む作業情報管理プログラム。
【請求項9】
画像生成部により、作業車両により作業が行われた圃場の作業領域と、前記作業領域において行われたと推定される前記作業の作業種別と、前記作業種別の確からしさを表す推定確率とを関連付けて表す表示画像を生成することと、
表示部により、前記表示画像を表示することと、
応答部により、前記表示画像に表された前記作業種別を変更することと、
を含み、
前記表示画像を生成することは、
前記推定確率と確定閾値とを比較して、複数の作業群のうちの第1作業群と、前記推定確率が前記第1作業群に含まれる作業よりも小さい第2作業群とに分類し、
前記複数の作業群を、前記作業領域と関連付けて表す前記表示画像を生成する
作業情報管理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、作業情報管理システム、作業情報管理プログラム、及び作業情報管理方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、栽培管理の分析に圃場における農作業に関する情報を用いることが研究されている。
【0003】
特許文献1には、圃場内で農作業に用いられる農業機械から位置情報と稼働情報とを受信して、圃場内での作業情報を記録する技術が開示されている。記録された作業情報は、栽培管理の分析に利用される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2018-190292号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載の技術では、作業に用いた位置情報と稼働情報とに基づき、作業領域ごとに作業の種類、例えば耕起、整地、元肥散布、植付などが判断される。この判断された作業の種類が間違っている場合、ユーザが作業領域ごとに変更する。このため、ユーザは、すべての作業領域について、作業の種類を確認する必要がある。
【0006】
上記の状況に鑑み、本開示は、作業の種類の推定確率をユーザに提供することで、効率的に作業種別を確認することができる作業情報管理システムを提供することを目的の1つとする。他の目的については、以下の記載及び実施の形態の説明から理解することができる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
以下に、発明を実施するための形態で使用される番号・符号を用いて、課題を解決するための手段を説明する。これらの番号・符号は、特許請求の範囲の記載と発明を実施するための形態との対応関係の一例を示すために、参考として、括弧付きで付加されたものである。よって、括弧付きの記載により、特許請求の範囲は、限定的に解釈されるべきではない。
【0008】
上記目的を達成するための一実施の形態による作業情報管理システム(1000)は、作業種別推定部(160)と、画像生成部(170)と、表示部(250)とを備える。作業種別推定部(160)は、圃場で作業を行っているときの作業車両(30)の稼働情報に基づき、作業の作業種別(340)を推定し、作業種別(340)を推定するときの推定確率(350)を取得する。画像生成部(170)は、作業が行われた作業領域(330)と、作業種別(340)と、推定確率(350)とを関連付けて表す表示画像を生成する。表示部(250)は、表示画像を表示して、表示画像に表された作業種別(340)を変更する操作を受け付ける。
【0009】
上記目的を達成するための一実施の形態による作業情報管理プログラム(400)は、圃場で作業を行っているときの作業車両(30)の稼働情報に基づき、作業の作業種別を推定し、作業種別を推定するときの推定確率を取得することを演算装置(120)に実行させる。また、作業情報管理プログラム(400)は、作業が行われた作業領域(330)と、作業種別(340)と、推定確率(350)とを関連付けて表す表示画像を生成することを演算装置(120)に実行させる。さらに、作業情報管理プログラム(400)は、前記表示画像に表された前記作業種別を変更することを表すデータ変更信号に基づき、前記作業種別を変更することを演算装置(120)に実行させる。
【0010】
上記目的を達成するための一実施の形態による作業情報管理方法は、圃場で作業を行っているときの作業車両(30)の稼働情報に基づき、作業の作業種別(340)を推定し、作業種別(340)を推定するときの推定確率(350)を取得することを含む。また、作業情報管理方法は、作業が行われた作業領域(330)と、作業の作業種別(340)と、作業種別(340)の確からしさを表す推定確率(350)とを関連付けて表す表示画像を生成することと、表示画像を表示することとを含む。さらに、作業情報管理方法は、表示画像に表された作業種別(340)を変更することを含む。
【発明の効果】
【0011】
上記の形態によれば、ユーザは、作業情報管理装置に登録される作業種別を効率的に確認することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】一実施の形態における作業情報管理システムの概略図である。
図2】一実施の形態における作業データの構成を表す図である。
図3】一実施の形態における表示部が表示する表示画像を表す図である。
図4】一実施の形態における作業情報管理システムが実行する機能ブロックを表す図である。
図5】一実施の形態における作業情報管理プログラムによる処理を表すフローチャートである。
図6】一実施の形態における作業情報管理プログラムと表示プログラムによる処理を表すフローチャートである。
図7】一実施の形態における作業情報管理プログラムによる処理を表すフローチャートである。
図8】一実施の形態における作業情報管理プログラムの処理を説明するための図である。
図9】一実施の形態における表示部が表示する表示画像を表す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
(実施の形態1)
本発明の本実施の形態による作業情報管理システム1000を、図面を参照して説明する。本実施の形態において、図1に示すように、作業情報管理システム1000は、作業情報管理装置100と、端末200とを備える。作業情報管理装置100は、ネットワーク20、例えばインターネットを介して、端末200と、作業車両30と通信可能に接続されている。
【0014】
作業情報管理装置100は、作業車両30から圃場での稼働情報を取得して、取得した稼働情報に基づき、作業に関する情報、例えば作業種別、作業期間、作業領域などを推定し、推定した各情報を1つの作業単位で格納する。この作業単位は、作業車両30からの稼働情報において1つの作業期間における作業を表し、例えば、作業車両30のエンジンが始動してから停止するまでの作業を表す。作業種別は、圃場で行われた作業の種類、例えば耕起、整地、施肥、植付などを表す。また、作業情報管理装置100は、作業種別を推定したときの確からしさを表す推定確率を作業種別と合わせて格納する。稼働情報は、圃場で作業を行っているときの作業車両30の状態を表す情報を含み、例えば作業車両30の速度、操舵角、エンジン回転数、各種クラッチのON/OFF状況、作業車両30の各時刻の位置情報、作業期間などを表す情報を含む。作業車両30が作業機械を牽引する車両、例えばトラクターであるとき、稼働情報には、作業機械に動力を伝達するときのPTO(power take-off)回転数、作業機械の姿勢を示すヒッチ高さやリフトアーム角度などの情報が含まれてもよい。
【0015】
端末200は、作業情報管理装置100から作業に関する情報を取得し、ユーザ、例えば作業者、圃場の所有者などに取得した作業に関する情報を提供する。この作業に関する情報は、作業種別を推定したときの推定確率を含む。ユーザは、端末200から提供される推定確率を確認することで、推定確率が低い作業の作業種別を優先して確認することができる。また、ユーザは、推定確率が高い作業種別の確認を省略することができる。このように、ユーザは、推定確率を確認することで、作業に関する情報を効率的に確認することができる。
【0016】
作業情報管理装置100の構成を説明する。作業情報管理装置100は、入出力装置110と、演算装置120と、通信装置130と、記憶装置140とを備える。作業情報管理装置100は、例えば、コンピュータである。入出力装置110には、演算装置120が処理を実行するための情報が入力される。また、入出力装置110は、演算装置120が処理を実行した結果を出力する。入出力装置110は、様々な入力装置と出力装置とを含み、例えば、キーボード、マウス、マイク、ディスプレイ、スピーカー、タッチパネルなどを含む。入出力装置110は省略されてもよい。
【0017】
通信装置130は、ネットワーク20に電気的に接続され、ネットワーク20を介して各々の装置との通信を行う。通信装置130は、作業車両30から取得する稼働情報を演算装置120に転送する。また、演算装置120が生成した信号を端末200に転送する。通信装置130は、例えば、NIC(Network Interface Card)、USB(Universal Serial Bus)などの種々のインタフェースを含む。
【0018】
記憶装置140は、作業種別を推定するための様々なデータ、例えば作業データ300と、作業情報管理プログラム400とを格納する。記憶装置140は、作業情報管理プログラム400を記憶する非一時的記憶媒体(non-transitory tangible storage medium)として用いられる。作業情報管理プログラム400は、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体1に記録されたコンピュータプログラム製品(computer program product)として提供されてもよく、または、サーバからダウンロード可能なコンピュータプログラム製品として提供されてもよい。
【0019】
作業データ300は、圃場の作業に関するデータ、例えば作業車両30からの稼働情報から算出されるデータを含む。例えば、作業データ300は、図2に示すように、作業ID310と、作業期間320を表す作業期間情報と、作業領域330を表す作業領域情報と、作業種別340を表す作業種別情報と、推定確率350を表す推定確率情報と、作業種別340の登録状態の作業種別状態360を表す作業種別状態情報とを含む。作業ID310と、作業期間情報と、作業領域情報と、作業種別情報と、推定確率情報と、作業種別状態情報とは、作業データ300に関連付けて登録されている。作業ID310は、圃場で行われた作業の単位を区別するために用いられる識別子を表し、作業ごとに異なる値が割り当てられる。
【0020】
作業期間320は、圃場の作業を開始した時刻と終了した時刻とを表す。作業期間320は、例えば、作業車両30が圃場に入った時刻と、圃場から出た時刻とを表す。また、作業期間320は、作業車両30が起動、例えばエンジンが始動する時刻と、作業車両30が停止、例えばエンジンが停止する時刻とを表してもよい。作業期間320は、圃場の作業が行われた期間を表す任意の形式を選択してもよい。
【0021】
作業領域330は、圃場の作業が行われた領域、例えば位置と形状とを表す。例えば、作業ID310が「OP01」で示された「A」は、図3に示すように、作業領域330Aを表す。作業領域330Aは、作業ID310が「OP01」である作業が行われた領域であり、「OP01」で示される作業期間320の期間に作業が行われた領域である。なお、図2において、作業ID310が「OP02」で示された「B」は、図3の作業領域330Bを表す。同様に、「OP03」で示された「C」は作業領域330Cを表し、「OP04」で示された「D」は作業領域330Dを表し、「OP05」で示された「E」は作業領域330Eを表す。
【0022】
作業種別340は、圃場で行われた作業の種類、例えば耕起、整地、施肥、植付などを表す。例えば、図2に示す作業データ300において、作業ID310が「OP01」で示された作業の作業種別340は、「耕起」であることを表す。このため、作業データ300は、「OP01」に示された作業期間320が表す期間に、図3に示す作業領域330Aにおいて「耕起」が行われたことを表す。作業データ300は、同様に、「OP02」に示された作業期間320が表す期間に作業領域330Bにおいて「耕起」が行われたことを表し、「OP03」に示された作業期間320が表す期間に作業領域330Cにおいて「耕起」が行われたことを表す。また、作業データ300は、「OP04」に示された作業期間320が表す期間に作業領域330Dにおいて「耕起」が行われたことを表し、「OP05」に示された作業期間320が表す期間に作業領域330Eにおいて「除草」が行われたことを表す。
【0023】
推定確率350は、推定された作業種別340の確からしさを表す。例えば、作業種別340が機械学習により得られる学習済みモデルを用いて推定される。推定確率350は、学習済みモデルが作業種別340を推定したときに算出された確率を表す。例えば、図2の作業データ300において、「OP01」の推定確率350に示された「0.90」は、作業種別340が「耕起」である確率が90%であることを表す。「OP02」の推定確率350に示された「0.93」は、作業種別340が「耕起」である確率が93%であることを表す。
【0024】
作業種別状態360は、作業種別340が確定している否かの状態を表す。例えば、図2の作業データ300において、「OP01」の作業種別状態360に示された「確定」は、作業種別340が「耕起」で確定していることを表す。「OP03」の作業種別状態360に示された「未確定」は、作業種別340が「耕起」で確定していないことを表す。
【0025】
作業データ300は、図1に示す演算装置120に読み出され、作業種別340を推定するための様々なデータ処理に使用される。演算装置120は、作業情報管理プログラム400を記憶装置140から読み出し実行して、作業車両30の稼働情報に基づき作業種別340を推定する。例えば、演算装置120は、中央演算処理装置(CPU;Central Processing Unit)などを含む。
【0026】
演算装置120は、作業情報管理プログラム400を読み出し実行することで、図4に示すように、作業種別340を推定するための作業登録部150と、作業種別推定部160と、画像生成部170と、応答部180とを実現する。作業登録部150は、作業車両30から得られた稼働情報に基づき、作業領域330を算出して、算出した作業領域330を表す作業領域情報を新たな作業として作業データ300に登録する。作業種別推定部160は、作業車両30から得られた稼働情報に基づき、作業種別340を推定して、登録された作業と関連付けて推定した作業種別340を表す作業種別情報を作業データ300に登録する。画像生成部170は、作業データ300に基づき、端末200の表示部250に表示する表示画像を生成する。応答部180は、端末200の表示部250からの要求に応じて、画像生成部170が生成した表示画像を送信する。
【0027】
次に、端末200の構成を説明する。端末200は、図1に示すように、入出力装置210と、演算装置220と、通信装置230と、記憶装置240とを備える。端末200は、例えば、コンピュータ、タブレット、携帯電話などを含む。入出力装置210には、演算装置220が処理を実行するための情報が入力される。また、入出力装置210は、演算装置220が処理を実行した結果を出力する。入出力装置210は、様々な入力装置と出力装置とを含み、例えば、キーボード、マウス、マイク、ディスプレイ、スピーカー、タッチパネルなどを含む。
【0028】
通信装置230は、ネットワーク20に電気的に接続され、ネットワーク20を介して各々の装置との通信を行う。通信装置230は、作業情報管理装置100から取得する作業データ300に含まれる情報を演算装置220に転送する。また、演算装置220が生成した信号を作業情報管理装置100に転送する。通信装置230は、例えば、NIC(Network Interface Card)、USB(Universal Serial Bus)などの種々のインタフェースを含む。
【0029】
記憶装置240は、作業情報管理装置100に登録されている作業データ300を表示するための様々なデータ、例えば表示プログラム500を格納する。記憶装置240は、表示プログラム500を記憶する非一時的記憶媒体(non-transitory tangible storage medium)として用いられる。表示プログラム500は、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体2に記録されたコンピュータプログラム製品(computer program product)として提供されてもよく、または、サーバからダウンロード可能なコンピュータプログラム製品として提供されてもよい。表示プログラム500は、記憶媒体1に記録されて提供されてもよい。
【0030】
演算装置220は、表示プログラム500を読み出し実行することで、図4に示すように、作業情報管理装置100に格納された作業データ300の情報を表示する表示部250を実現する。表示部250は、作業情報管理装置100に格納された作業データ300の情報を取得して、作業データ300に登録された情報を表示する。また、表示部250は、ユーザの操作により、作業データ300に登録された情報を更新する。
【0031】
(作業情報管理装置の動作)
作業情報管理装置100の演算装置120は、作業車両30から稼働情報を受信すると、作業情報管理プログラム400を読み出し実行する。作業情報管理プログラム400を実行することで、演算装置120は、作業登録部150と作業種別推定部160とにより、図5に示す処理を実行する。
【0032】
ステップS100において、作業登録部150は、作業車両30から受信される稼働情報に基づき、作業期間320を決定する。例えば、作業登録部150は、作業車両30が起動された時刻から作業車両30が停止された時刻までを作業期間320として決定する。また、作業登録部150は、作業車両30の作業を開始する時刻と終了する時刻と、例えば作業車両30に牽引される作業機械が駆動する時刻と停止する時刻とに基づき、作業期間320を決定してもよい。作業登録部150は、受信された稼働情報に対応する作業に新たな作業ID310を付与し、決定した作業期間320を付与した作業ID310に関連付けて新たな作業として作業データ300に登録する。
【0033】
ステップS110において、作業登録部150は、決定した作業期間320における作業車両30の位置情報に基づき、作業領域330を決定する。作業車両30は、測位装置、例えばGNSS(Global Navigation Satellite System)の受信機を備え、作業期間320に移動した各時刻の位置を表す位置情報を取得する。取得した位置情報は、作業車両30から作業情報管理装置100の演算装置120に伝達される。演算装置120で実行される作業登録部150は、取得した位置情報に基づき、作業領域330を決定する。例えば、作業領域330は、取得した位置情報に表される位置を含む任意の閉じた図形、例えば多角形、矩形などで表される。例えば、作業領域330は、取得した位置情報のすべてを囲むような図形で表される。作業登録部150は、決定した作業領域330を作業ID310と関連付けて作業データ300に登録する。これにより、作業領域330は、ステップS100で決定した作業期間320に関連付けられる。
【0034】
ステップS120において、作業種別推定部160は、作業車両30から受信される稼働情報に基づき、作業種別340を推定する。例えば、作業種別推定部160は、機械学習により得られた学習済みモデルを用いて、作業種別340を推定する。この場合、学習済みモデルは、稼働情報から作業種別340を推定するように、学習されている。また、作業種別推定部160は、作業種別340を、作業車両30の機種に基づき推定してもよい。この場合、記憶装置140は、作業車両30の機種と、作業種別340に表される作業とを関連付ける作業対応データを格納する。作業種別推定部160は、作業対応データに基づき、作業種別340を推定する。
【0035】
作業種別推定部160は、決定した作業種別340を作業ID310と関連付けて作業データ300に登録する。これにより、作業種別340は、ステップS100で決定した作業期間320と、ステップS110で決定した作業領域330とに関連付けられる。例えば、図2に示すように、作業データ300は、作業ごとに、作業期間320と作業領域330と作業種別340とを関連付けて保持する。
【0036】
また、作業種別推定部160は、推定された作業種別340の推定確率350を作業データ300に登録する。例えば、作業種別推定部160は、機械学習により得られた学習済みモデルを用いるとき、学習済みモデルが推定したときの推定確率350を取得して、取得した推定確率350を作業データ300に登録する。また、作業機械の種類と作業種別340とを対応付ける作業対応データは、作業機械の種類から作業種別340を推定するときの推定確率350を含んでもよい。作業種別推定部160は、作業対応データに基づき推定された作業種別340の推定確率350を取得して、取得した推定確率350を作業データ300に登録してもよい。
【0037】
ステップS130において、作業種別推定部160は、推定確率350に基づき、作業種別状態360を決定する。作業種別推定部160は、推定確率350が確定閾値より大きいとき、推定された作業種別340は正しいとして、作業種別状態360を「確定」として決定する。作業種別推定部160は、推定確率350が確定閾値以下のとき、推定された作業種別340は間違っている可能性があるとして、作業種別状態360を「未確定」として決定する。決定した作業種別状態360は、作業データ300に登録される。確定閾値が0.85であるとき、図2に示すように、推定確率350が0.85より大きい「OP01」、「OP02」、「OP05」に対応する作業種別状態360には「確定」が登録される。推定確率350が0.85以下である「OP03」、「OP04」に対応する作業種別状態360には「未確定」が登録される。
【0038】
このように、作業登録部150と作業種別推定部160とは、作業車両30の稼働情報に基づき、図2に示す作業データ300に各種情報を登録する。
【0039】
(作業データを表示する動作)
端末200の演算装置220は、ユーザの操作に応じて、作業情報管理装置100に登録されている作業データ300を入出力装置210に表示する。演算装置220は、ユーザの操作に応じて、表示プログラム500を読み出し実行する。表示プログラム500を実行することで、演算装置220は、表示部250により図6に示す処理の一部を実行する。作業情報管理装置100の演算装置120は、表示部250からの要求に応じて、作業情報管理プログラム400を実行し、画像生成部170と応答部180とにより図6に示す処理の一部を実行する。
【0040】
ステップS200において、表示部250は、ユーザの操作に応じて、作業情報管理装置100に作業データ300を要求するためのデータ要求信号を生成する。端末200の入出力装置210は、ユーザから作業データ300を表示する表示操作を受け付ける。入出力装置210に表示操作が入力されると、表示部250は、データ要求信号を生成し、生成したデータ要求信号を作業情報管理装置100の演算装置120に送信する。ユーザの表示操作は、作業データ300に登録されている作業から、ユーザが作業種別340を確認する作業を抽出するための抽出条件を含んでもよい。抽出条件は、例えば、ユーザが指定した期間に作業期間320が含まれることでもよく、ユーザによる表示操作が行われた時刻から1週間前までの間に作業期間320が含まれることでもよい。
【0041】
ステップS210において、作業情報管理装置100の演算装置120で実行される応答部180は、データ要求信号に基づき、画像生成部170を起動する。起動した画像生成部170は、作業データ300に基づき、端末200の入出力装置210に表示される画像を生成する。画像生成部170は、抽出条件を満たす作業を作業データ300から抽出し、抽出した作業の作業領域330の位置と形状とを作業データ300から取得する。取得した作業領域330の位置と形状とに基づき、画像生成部170は、図3に示すように、作業領域330を地図上に表した表示画像を生成する。
【0042】
画像生成部170は、作業データ300に基づき、図3に示すように、作業領域330における作業情報370A~370E(以下、作業情報370A~370Eを区別しないとき作業情報370として参照する。)を地図上に表した表示画像を生成する。作業情報370は、作業領域330において行われた作業に関する情報を含み、例えば作業期間320と、作業種別340と、推定確率350と、作業種別状態360とを含む。画像生成部170は、作業情報370に含まれる情報を作業データ300から取得する。画像生成部170は、対応する作業領域330が表示される位置に応じて、取得した作業情報370を表した表示画像を生成する。
【0043】
画像生成部170は、推定確率350を色の違いで表してもよい。画像生成部170は、推定確率350に基づき、抽出された作業を複数、例えば3つに分類して、作業の分類に応じて作業領域330の色を決定する。例えば、画像生成部170は、推定確率350が確定閾値より大きい作業を第1作業群に分類し、推定確率350が確定閾値以下かつ第1閾値より大きい作業を第2作業群に分類し、推定確率350が第1閾値以下である作業を第3作業群に分類する。この場合、作業種別状態360が「確定」である作業は、第1作業群に分類される。画像生成部170は、生成する画像において、第1作業群に含まれる作業領域330を第1色、例えば青色で表し、第2作業群に含まれる作業領域330を第2色、例えば緑色で表し、第3作業群に含まれる作業領域330を第3色、例えば赤色で表す。
【0044】
例えば、図2に示す作業データ300において、推定確率350が確定閾値より大きい第1作業群は、「OP01」と、「OP02」と、「OP05」とを含む。このため、図3に示す画像において、「OP01」に対応する作業領域330Aと、「OP02」に対応する作業領域330Bと、「OP05」に対応する作業領域330Eとは第1色で表される。第1閾値が50%であるとき、図2に示すように、推定確率350が確定閾値以下かつ第1閾値より大きい第2作業群は「OP03」を含む。このため、図3に示す画像において、「OP03」に対応する作業領域330Cは第2色で表される。図2に示すように、推定確率350が第1閾値以下である第3作業群は「OP04」を含む。このため、図3に示す画像において、「OP04」に対応する作業領域330Dは第3色で表される。
【0045】
画像生成部170は、作業情報370内の作業種別340と推定確率350と作業種別状態360とを、作業領域330と同じ色で表してもよい。この場合、「OP01」に対応する作業情報370Aと、「OP02」に対応する作業情報370Bと、「OP05」に対応する作業情報370Eとにおいて、作業種別340と推定確率350と作業種別状態360とは第1色で表される。「OP03」に対応する作業情報370Cにおいて、作業種別340と推定確率350と作業種別状態360とは第2色で表される。「OP04」に対応する作業情報370Dにおいて、作業種別340と推定確率350と作業種別状態360とは第3色で表される。
【0046】
ステップS220において、端末200の表示部250は、作業情報管理装置100の画像生成部170により生成された表示画像を端末200の入出力装置210に表示する。画像生成部170が生成した表示画像は、応答部180により表示部250に送信される。表示部250は、応答部180から受信した表示画像を入出力装置210に表示する。
【0047】
ステップS230において、表示部250は、ユーザの操作に応じて、作業データ300の変更を要求するためのデータ変更信号を生成する。ユーザは、入出力装置210に表示された作業種別340を確認して、必要に応じて、作業種別340を変更する操作を行う。例えば、図3に示す作業領域330Dの作業種別340が「耕起」でないとき、ユーザは作業種別340を変更する操作を行う。表示部250は、入出力装置210に入力された作業種別340を変更する変更操作に基づき、対応する作業情報370、例えば作業情報370Dに表示された作業種別340と、対応する作業領域330、例えば作業領域330Dを表示する色とを変更する。作業種別340を変更した後に作業領域330を表す色は、第1色と、第2色と、第3色と異なってもよく、第1色と同じでもよい。ユーザは、変更操作を行った作業情報370と作業領域330とが変更されることを確認することで、確認していない作業種別340を容易に認識することができる。
【0048】
なお、ユーザは、推定確率350が確定閾値以下である第2作業群と第3作業群とに含まれる作業の作業種別340を変更する。表示部250は、推定確率350が確定閾値より大きい第1作業群に含まれる作業の作業種別340をユーザが変更することを禁止してもよい。第2作業群に含まれる作業の作業種別状態360を、表示画像を表示してから所定の期間を経過したとき、表示部250は「確定」に変更してもよい。この場合、作業種別状態360を変更した作業について、表示部250は、作業情報370に表示された作業種別340と、作業領域330を表示する色とを変更してもよい。
【0049】
表示部250は、表示画像に表示された作業領域330に対応するすべての作業種別340を確認したことを表す確認完了操作を受け付けてもよい。例えば、入出力装置210に確認完了操作が入力されると、表示部250は、表示されたすべての作業種別340が確認されたと判定して、推定確率350が確定閾値以下である作業の作業種別状態360を「確定」に変更するめのデータ変更信号を生成する。データ変更信号には、変更操作が行われた作業種別340の情報、例えば作業ID310の情報と変更後の作業種別340の情報とが含まれる。また、データ変更信号は、表示画像に表された作業を表す情報を含む。
【0050】
ステップS240において、作業情報管理装置100の応答部180は、データ変更信号に基づき、作業データ300を変更する。応答部180は、データ変更信号から変更操作が行われた作業種別340の情報を取得する。取得した作業種別340の情報に基づき、応答部180は作業データ300に登録された作業種別340を変更する。また、応答部180は、データ変更信号から表示画面に表された作業を抽出し、抽出した作業の作業種別状態360を「確定」に変更する。
【0051】
このように、作業情報管理システム1000が作業種別340の推定確率350をユーザに提供することで、ユーザは効率的に作業種別340を確認することができる。また、画像生成部170が推定確率350に基づき作業を分類し、分類に応じた色を付すことで、ユーザは確認すべき作業種別340を容易に把握することができる。
【0052】
(実施の形態2)
作業情報管理装置100の作業種別推定部160は、作業種別340を推定する作業を所定の時間単位の作業、例えば5分単位の作業に分割し、分割した時間単位の作業で推定される作業種別340に基づいて、作業期間320における作業種別340を推定してもよい。作業情報管理装置100と端末200との構成は、実施の形態1と同様のため、説明を省略する。
【0053】
(作業情報管理装置の動作)
作業情報管理装置100の演算装置120は、作業車両30から稼働情報を受信すると、作業情報管理プログラム400を読み出し実行する。作業情報管理プログラム400を実行することで、演算装置120は、作業登録部150と作業種別推定部160により、図7に示す処理を実行する。
【0054】
ステップS100とステップS110とは、実施の形態1と同様のため、説明を省略する。
【0055】
ステップS120Bにおいて、作業種別推定部160は、作業車両30から受信される稼働情報に基づき、作業種別340を推定する。作業種別推定部160は、作業種別340を推定する作業を所定の時間単位の作業に分割する。作業種別推定部160は、分割した時間単位の作業ごとに、作業車両30の稼働情報を取得し、取得した時間単位の作業ごとの作業の種別を表す単位作業種別を推定する。作業種別推定部160は、推定された1以上の単位作業種別のうち、最も多く推定された単位作業種別をこの作業における作業種別340として推定する。また、推定確率350は、時間単位の作業の数に対する、この作業における作業種別340を推定した時間単位の作業の数の割合により表される。なお、作業種別推定部160は、任意の方法を用いて、時間単位の作業における作業種別340を推定してよい。
【0056】
具体的には、図8に示すように、作業車両30が移動経路35に沿って移動したとき、作業種別推定部160は、作業領域330を所定の時間単位に作業を行った領域、例えば分割領域335-1、335-2、335-3など(以下、分割領域335-1などの各々の領域を区別しないとき分割領域335として参照する。)に分割する。例えば、分割領域335-1の長さLは、作業車両30が単位時間に進んだ距離を表す。次に、各分割領域335における作業車両30の稼働情報に基づき、分割領域335ごとの単位作業種別が推定される。例えば、分割領域335-1において単位作業種別は「耕起」と推定され、分割領域335-2において単位作業種別は「整地」と推定される。「耕起」と推定された分割領域335の数が最も多いとき、作業種別推定部160は、作業領域330の作業種別340を「耕起」であると推定する。次に、推定確率350は、分割領域335の数に対する、作業領域330の作業種別340が推定された分割領域335、例えば「耕起」が推定された分割領域335の数の割合により表される。例えば、作業領域330に含まれる分割領域335の数が「10」であり、「耕起」と推定した分割領域335の数が「9」であるとき、推定確率350は「90%」である。
【0057】
ステップS130は、実施の形態1と同様のため、説明を省略する。また、作業情報管理システム1000がユーザの操作により作業データ300を表示し、変更する動作も、実施の形態1と同様のため、説明を省略する。
【0058】
これにより、作業情報管理システム1000は、高い確率で作業種別340を推定することができる。
【0059】
(変形例)
実施の形態において説明した構成は一例であり、機能を阻害しない範囲で構成を変更することができる。図2に示す作業データ300の作業種別状態360は、3以上の状態を表してもよい。例えば、作業種別状態360は、「確定」、「未確定」のほか、ユーザによる確認が完了していることを表す「確認済み」を含んでもよい。この場合、図6に示すステップS240において、作業情報管理装置100の応答部180は、端末200の表示部250から受信されるデータ変更信号から抽出した作業について、作業データ300に登録されている作業種別状態360を「確認済み」に変更する。また、画像生成部170は、図6に示すステップS210において、作業種別状態360が「確認済み」である作業を、他の作業と区別できる表示画像を生成する。例えば、図3に示すように、表示画像に表される作業情報370には、作業種別状態360の表示が含まれる。また、画像生成部170は、作業種別状態360が「確認済み」である作業について、作業領域330を表す色を他の作業と区別可能な色に設定してもよい。
【0060】
また、作業種別状態360は、ユーザが作業種別340を確認すべきことを表す「要確認」の状態を含んでもよい。この場合、図5に示すステップS130において、作業情報管理装置100の作業種別推定部160は、推定確率350が第1閾値以下である作業の作業種別状態360を「要確認」として決定する。画像生成部170は、図6に示すステップS210において、作業種別状態360に基づき、作業データ300から抽出された作業を第1作業群と、第2作業群と、第3作業群とに分類してもよい。
【0061】
作業種別状態360は、ユーザが作業種別340を変更したことを表す「変更済み」の状態を含んでもよい。この場合、図6に示すステップS230において、表示部250は、ユーザの変更操作を記録するためのデータ変更信号を生成する。例えば、図3に示す作業領域330Dの作業種別340が「耕起」でないとき、ユーザは提示された作業種別から正しいものを選択し、作業種別340を変更する。作業情報管理装置100は、表示部250から受信されるデータ変更信号から抽出した作業について、作業データ300に登録されている作業種別状態360を「変更済み」に変更するとともに、どの作業種別からどの作業種別へと変更されたのかを記録する。画像生成部170は、図6に示すステップS210において、作業種別状態360に基づき、作業データ300から抽出された作業を複数の作業群に分類してもよい。
【0062】
画像生成部170は、図6に示すステップS210において、作業データ300から抽出された作業を2以上の任意の数に分類してもよい。例えば、画像生成部170は、抽出された作業を2つに分類してもよい。この場合、画像生成部170は、推定確率350が確定閾値より大きい作業を第1作業群に分類し、推定確率350が確定閾値以下である作業を第2作業群に分類する。また、画像生成部170は、作業種別状態360が「確定」である作業を第1作業群に分類し、作業種別状態360が「未確定」である作業を第2作業群に分類してもよい。また、画像生成部170は、推定確率350を分類するための閾値を、確定閾値と、第1閾値とのほかに、第2閾値などを増やして、作業を4以上に分類してもよい。
【0063】
端末200の表示部250は、図6に示すステップS230において、確認完了操作を受け付けたとき、作業種別340を確定することを確認する確認メッセージをユーザに報知してもよい。例えば、表示部250は、入出力装置210に画像として確認メッセージを表示してもよく、音声として確認メッセージを出力してもよい。
【0064】
表示部250は、推定確率350が確定閾値以下である作業、例えば第2作業群に含まれる作業と第3作業群に含まれる作業とについて、作業種別340の確定を確認する確認メッセージを報知してもよい。例えば、表示部250は、作業ごとに作業種別340を確認する確認操作を受け付ける。表示部250は、第2作業群に含まれる作業と、第3作業群に含まれる作業とのうち、作業種別340を確認する確認操作が入力されていない作業を含むときに、確認メッセージを報知する。
【0065】
例えば、画像生成部170は、図9に示すように、作業情報370内に、作業種別340を変更するための変更ボタン371と、作業種別340を確認したことを表す確認ボタン372とを配置した表示画像を生成する。ユーザは、作業種別340を変更するとき、変更ボタン371を選択し、作業種別340を変更する変更操作を行う。表示された作業種別340が正しいとき、ユーザは確認ボタン372を選択する。表示部250は、確認ボタン372の選択、または、作業種別340を変更する操作を受け付けたとき、ユーザが対応する作業の作業種別340を確認したと判定し、対応する作業情報370に表示された作業種別340と、対応する作業領域330とを表示する色を変更する。
【0066】
表示部250は、確認完了操作を受け付けると、ユーザが作業種別340を確認していない作業が第2作業群または第3作業群に含まれるかを判定する。作業種別340を確認していない作業が第2作業群または第3作業群に含まれるとき、表示部250は、確認メッセージを出力する。これにより、表示部250は、ユーザの確認漏れを低減する。
【0067】
表示部250は、作業種別340を確認していない作業が第3作業群に含まれるとき、第3作業群の作業を確認することを要求する確認要求メッセージを出力してもよい。このように、確認完了操作を受け付けたときに、確認していない作業が分類される作業群に応じて、表示部250は異なるメッセージを出力してもよい。これにより、表示部250は、ユーザの確認漏れを低減しつつ、効率的に作業情報を確認することができる。
【0068】
表示部250は、推定確率350が確定閾値より大きい作業、例えば第1作業群に含まれる作業について、作業種別340の確定を確認する確認メッセージを報知しなくてもよい。推定確率350が大きい作業種別340についてユーザの確認を要求せずに確定することで、ユーザは効率的に作業情報を確認することができる。
【0069】
画像生成部170は、図6に示すステップS210において、推定確率350と1以上の閾値と比較して、作業を複数の作業群に分類できれば、任意の方法で作業を分類してもよい。例えば、画像生成部170は、推定確率350と確定閾値とを比較して、第1作業群と、推定確率350が第1作業群より小さい第2作業群とに分類する。また、画像生成部170は、推定確率350と確定閾値との比較と、推定確率350と第1閾値との比較とにより、第1作業群と、第1作業群より推定確率350が小さい第2作業群と、第2作業群より推定確率350が小さい第3作業群とに分類してもよい。例えば、推定確率350が確定閾値以上である作業を第1作業群に分類し、推定確率350が確定閾値未満かつ第1閾値以上である作業を第2作業群に分類し、推定確率350が第1閾値未満である作業を第3作業群に分類してもよい。
【0070】
画像生成部170は、分類した作業群の把握を容易にするために色を付す例をしましたが、これに限定されず、任意の方法で収穫情報を表してもよい。例えば、作業領域330の表示形態、例えば領域内を所定のテクスチャ、一定間隔に斜線を並べるなどの所定のパターンなどは収穫情報に応じて変更されてもよい。
【0071】
また、作業データ300に含まれる1つの作業の範囲を、その作業が同じ作業種別340を表す単位であれば、任意に選択することができる。例えば、1つの作業は、任意の期間、領域などの情報に基づき決定される単位の作業を表してもよく、データ上で管理される1つの作業を表してもよい。
【0072】
以上において説明した実施の形態および変形例は一例であり、各実施の形態および変形例で説明した構成は、機能を阻害しない範囲で、任意に変更してもよく、または/および、任意に組み合わせてもよい。さらに、必要となる機能を実現できれば、実施の形態および変形例で説明した一部の機能を省略してもよい。例えば、画像生成部170は、端末200で実行されてもよい。この場合、表示部250は、抽出条件を満たす作業に関する情報を応答部180から取得する。取得した情報を用いて、画像生成部170が表示画像を生成する。
【符号の説明】
【0073】
1、2 :記憶媒体
20 :ネットワーク
30 :作業車両
35 :移動経路
100 :作業情報管理装置
110 :入出力装置
120 :演算装置
130 :通信装置
140 :記憶装置
150 :作業登録部
160 :作業種別推定部
170 :画像生成部
180 :応答部
200 :端末
210 :入出力装置
220 :演算装置
230 :通信装置
240 :記憶装置
250 :表示部
300 :作業データ
310 :作業ID
320 :作業期間
330 :作業領域
335 :分割領域
340 :作業種別
350 :推定確率
360 :作業種別状態
370 :作業情報
371 :変更ボタン
372 :確認ボタン
400 :作業情報管理プログラム
500 :表示プログラム
1000 :作業情報管理システム
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9