(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-21
(45)【発行日】2024-03-29
(54)【発明の名称】エアロゾル形成基材の感知機能を持つ携帯用エアロゾル発生装置及びその運用方法
(51)【国際特許分類】
A24F 40/53 20200101AFI20240322BHJP
A24F 40/51 20200101ALI20240322BHJP
A24F 40/465 20200101ALI20240322BHJP
A24F 40/65 20200101ALI20240322BHJP
A24F 40/20 20200101ALI20240322BHJP
【FI】
A24F40/53
A24F40/51
A24F40/465
A24F40/65
A24F40/20
(21)【出願番号】P 2022500948
(86)(22)【出願日】2020-07-08
(86)【国際出願番号】 KR2020008907
(87)【国際公開番号】W WO2021006611
(87)【国際公開日】2021-01-14
【審査請求日】2022-03-04
(31)【優先権主張番号】10-2019-0081923
(32)【優先日】2019-07-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2019-0081941
(32)【優先日】2019-07-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】513195466
【氏名又は名称】イーエム-テック・カンパニー・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】EM-TECH.Co.,Ltd.
(74)【代理人】
【識別番号】110001508
【氏名又は名称】弁理士法人 津国
(72)【発明者】
【氏名】キム,ヨンジェ
【審査官】野木 新治
(56)【参考文献】
【文献】特表2017-515488(JP,A)
【文献】特表2019-512245(JP,A)
【文献】特表2018-537077(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24F 40/53
A24F 40/51
A24F 40/465
A24F 40/65
A24F 40/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの吸入行為によりエアロゾルを吸入できるように、エアロゾルを発生させる携帯用エアロゾル発生装置において、
電流の印加により発熱するヒータと、
ヒータに電力を供給するバッテリと、
ヒータにより加熱するエアロゾル形成基材を収容するための空洞と、
空洞に収容されるエアロゾル形成基材のエアロゾル発生基質の物質に係る反射信号、反射係数、透過係数及び放射パターンの少なくとも2つ以上であるか、または、インダクタンス及びキャパシタンスである複数の電磁気的な特性を感知する感知手段と、
電源の入力時に、或いは、ヒーティング動作中に、感知手段から入力される、 測定された複数の電磁気的な特性及び既保存の複数の電磁気的な特性の許容範囲を比較して、空洞へのエアロゾル形成基材の収容の可否、或いは、エアロゾル形成基材の種類を判断して、後続のヒーティング動作を制御するマイクロコントローラとを含むことを特徴とする、エアロゾル形成基材の感知機能を持つ携帯用エアロゾル発生装置。
【請求項2】
反射信号、反射係数、透過係数及び放射パターンの少なくとも2つ以上である複数の電磁気的な特性を感知する感知手段はアンテナであり、アンテナは送信用アンテナ及び受信用アンテナを含むことを特徴とする、請求項1に記載のエアロゾル形成基材の感知機能を持つ携帯用エアロゾル発生装置。
【請求項3】
ヒータは誘導コイル型ヒータであり、感知手段はヒータと連結されるインダクタンス及びキャパシタンス感知センサからなることを特徴とする、請求項1に記載のエアロゾル形成基材の感知機能を持つ携帯用エアロゾル発生装置。
【請求項4】
空洞内にエアロゾル形成基材が挿入される導電体を備え、ヒータは導電体を囲むように設置されることを特徴とする、請求項3に記載のエアロゾル形成基材の感知機能を持つ携帯用エアロゾル発生装置。
【請求項5】
導電体はサセプタとして、磁場により渦電流を発生させて熱エネルギーを放出できる物質からなり、ヒータは導電体と所定間隔をおいて設置されることを特徴とする、請求項4に記載のエアロゾル形成基材の感知機能を持つ携帯用エアロゾル発生装置。
【請求項6】
複数の電磁気的な特性として、反射信号、反射係数、透過係数及び放射パターンの少なくとも2つ以上
のアンテナ特性を感知する場合、
後続のヒーティング動作は、測定された複数のアンテナ特性が全部許容範囲である場合、ヒータをオン(ON)に制御し、測定された複数のアンテナ特性の一つでも許容範囲でない場合、ヒータをオフ(OFF)に制御することを特徴とする、請求項
2に記載のエアロゾル形成基材の感知機能を持つ携帯用エアロゾル発生装置。
【請求項7】
複数の電磁気的な特性として、反射信号、反射係数、透過係数及び放射パターンの少なくとも2つ以上
のアンテナ特性を感知する場合、
後続のヒーティング動作は、測定された複数のアンテナ特性の少なくとも2つ以上が許容範囲である場合、ヒータをオン(ON)に制御し、測定された複数のアンテナ特性の2つ以上が許容範囲でない場合、ヒータをオフ(OFF)に制御することを特徴とする、請求項
2に記載のエアロゾル形成基材の感知機能を持つ携帯用エアロゾル発生装置。
【請求項8】
複数の電磁気的な特性として、インダクタンス及びキャパシタンスを感知する場合、既保存の複数の電磁気的な特性の許容範囲は、既保存のインダクタンス値の変化量の許容範囲及びキャパシタンス値の変化量の許容範囲であり、感知手段は、インダクタンス値及びキャパシタンス値の変化量を測定し、測定された複数の電磁気的な特性及び既保存の複数の電磁気的な特性の許容範囲を比較することは、測定されたインダクタンス値の変化量が許容範囲であるか否かを判断し、測定されたキャパシタンス値の変化量が許容範囲であるか否かを判断することを特徴とする、請求項1、
3乃至5のいずれか一項に記載のエアロゾル形成基材の感知機能を持つ携帯用エアロゾル発生装置。
【請求項9】
後続のヒーティング動作は、インダクタンス値の変化量が許容範囲であり、キャパシタンス値の変化量が許容範囲である場合、ヒーティング動作を行うように制御し、インダクタンス値の変化量又はキャパシタンス値の変化量が許容範囲でない場合、ヒーティングを中止するように制御することを特徴とする、請求項8に記載のエアロゾル形成基材の感知機能を持つ携帯用エアロゾル発生装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、吸入物質の気化によりエアロゾルを発生させる携帯用エアロゾル発生装置に関し、特に、複数の電磁気的な特性によりエアロゾル形成基材を正確に感知できる技術に関する。
【背景技術】
【0002】
エアロゾルは、大気中に浮遊状態で存在する液体又は固体の微小粒子であって、通常、0.001~1.0μmの大きさを有する。特に、色々な種類の液状から由来するエアロゾルを多様な目的に人が吸入する場合のあるが、例えば、疾病治療用としてはネブライザー(nebulizer)が知られている。
【0003】
図1は、従来技術の一実施例による携帯用エアロゾル発生装置を概略的に示す断面図である。
図1を参照すれば、携帯用エアロゾル発生装置10は、電流を印加すれば、抵抗により発熱するヒータ14と、前記ヒータ14に瞬間的に高電力を供給できるバッテリ16と、前記ヒータ14を制御するためのマイクロコントローラ15とを含む。前記ヒータ14は、空洞13に収容された一定温度以上の加熱時に気化する物質(気化物質)が含まれた気化材を加熱してエアロゾルを発生させる。例えば、吸入物質が含浸されたり、表面に付着されたりした紙で充填されたエアロゾル形成基材11を、開口12を通して前記空洞13に挿入し、携帯用エアロゾル発生装置10に具備されたボタンを押下すれば、ヒータ14が加熱してエアロゾル形成基材11内の吸入物質を気化させる場合、ユーザがエアロゾル形成基材11のフィルター部を介して気化する吸入物質を吸入できるようになる。しかしながら、前述した携帯用エアロゾル発生装置10は、エアロゾル形成基材11が挿入されていない状態において、ユーザが不注意によりボタンを押下して作動する場合や、エアロゾル形成基材11でない他の異質物が挿入された状態において、携帯用エアロゾル発生装置10が作動する場合、ヒータ14の過熱や携帯用エアロゾル発生装置10の故障を発生させる恐れがある。
【0004】
また、従来技術として大韓民国公開特許10-2017-0007243には、サセプタ(susceptor)を含むタバコ-含有固体エアロゾル形成基材は、装置ハウジングの近位末端で空洞内に収容され、フィルター部を介してエアロゾルを吸引できる構成が開示されている。しかしながら、このような構成でも、エアロゾル形成基材を感知する構造については開示されていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】大韓民国公開特許10-2017-0007243
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、前述した問題点を解決するために案出したもので、エアロゾル形成基材を正確に感知して、ヒーティング動作を制御できる携帯用エアロゾル発生装置を提供することを目的とする。
【0007】
また、本発明は、空洞に収容される物質に係る複数の電磁気的な特性を感知して、エアロゾル形成基材であるか否かを正確に判断できる携帯用エアロゾル形成基材を提供することを目的とする。
【0008】
また、本発明は、空洞に収容される物質に係る複数の電磁気的な特性を感知して、エアロゾル形成基材の種類を判断して、ヒーティング動作を制御できる携帯用エアロゾル発生装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明によれば、空洞に収容する物質に係る複数の電磁気的な特性を感知する感知手段と、電源の入力時に、或いは、ヒーティング動作中に、感知手段から入力される信号により、空洞へのエアロゾル形成基材の収容の可否、或いは、エアロゾル形成基材の種類を判断して、後続のヒーティング動作を制御するマイクロコントローラとを含む。
【0010】
また、本発明によれば、複数の電磁気的な特性を感知する感知手段はアンテナであり、アンテナは送信用アンテナ及び受信用アンテナを含む。
【0011】
また、本発明によれば、感知手段は、複数の電磁気的な特性として、反射信号、反射係数、透過係数及び放射パターンの少なくとも2つ以上を感知する。
【0012】
また、本発明によれば、ヒータは誘導コイル型ヒータであり、感知手段はヒータと連結されるインダクタンス及びキャパシタンス感知センサからなる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、空洞に収容される物質に係る複数の電磁気的な特性を感知する感知手段により、エアロゾル形成基材を正確に感知して、ヒーティング動作を制御できる携帯用エアロゾル発生装置を提供できる。
【0014】
また、本発明によれば、エアロゾル形成基材の収容の可否を感知して、ヒータの動作を制御することで、過熱又は機器の故障を防止できる。
【0015】
また、本発明によれば、アンテナにより複数の電磁気的な特性を感知して、エアロゾル形成基材の収容の可否を判断できる携帯用エアロゾル発生装置を提供できる。
【0016】
また、本発明によれば、インダクタンス値及びキャパシタンス値の変化を感知して、エアロゾル形成基材の収容の可否を判断できる携帯用エアロゾル発生装置を提供できる。
【0017】
また、本発明によれば、エアロゾル形成基材の種類を判断して、ヒーティング動作を制御できる携帯用エアロゾル発生装置を提供できる。
【0018】
また、本発明によれば、ブルートゥース(登録商標)(Bluetooth)機能を備えたアンテナにより、エアロゾル形成基材の感知機能及び無線通信機能を持つ携帯用エアロゾル発生装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】従来技術の一実施例に係る携帯用エアロゾル発生装置を概略的に示す断面図である。
【
図2】本発明に係るエアロゾル形成基材の感知機能を持つ携帯用エアロゾル発生装置に収容され、エアロゾルを発生できるエアロゾル形成基材の一例を示す一部分解斜視図である。
【
図3】本発明の一実施例に係るエアロゾル形成基材の感知機能を持つ携帯用エアロゾル発生装置を説明するためのブロック図である。
【
図4】本発明の他の実施例に係るエアロゾル形成基材の感知機能を持つ携帯用エアロゾル発生装置を説明するためのブロック図である。
【
図5】本発明のまた他の実施例に係るエアロゾル形成基材の感知機能を持つ携帯用エアロゾル発生装置を説明するためのブロック図である。
【
図6】本発明に係るエアロゾル形成基材の感知機能を持つ携帯用エアロゾル発生装置の運用方法を説明するためのフローチャートの一例である。
【
図7】本発明に係るエアロゾル形成基材の感知機能を持つ携帯用エアロゾル発生装置の運用方法を説明するためのフローチャートの他の一例である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明の一実施例に係るエアロゾル形成基材の感知機能を持つ携帯用エアロゾル発生装置は、電流の印加により発熱するヒータと、ヒータに電力を供給するバッテリと、ヒータにより加熱するエアロゾル形成基材を収容するための空洞と、空洞に収容する物質に係る複数の電磁気的な特性を感知する感知手段と、電源の入力時に、或いは、ヒーティング動作中に、感知手段から入力される信号により、空洞へのエアロゾル形成基材の収容の可否、或いは、エアロゾル形成基材の種類を判断して、後続のヒーティング動作を制御するマイクロコントローラとを含む。
【0021】
また、実施例により、感知手段はアンテナであり、アンテナは送信用アンテナ及び受信用アンテナを含む。
【0022】
また、実施例により、感知手段は、複数の電磁気的な特性として、反射信号、反射係数、透過係数及び放射パターンの少なくとも2つ以上を感知する。
【0023】
また、実施例により、ヒータは誘導コイル型ヒータであり、感知手段はヒータと連結されるインダクタンス及びキャパシタンス感知センサからなる。
【0024】
また、実施例により、空洞内にエアロゾル形成基材が挿入される導電体を備え、ヒータは導電体を囲むように設置される。
【0025】
また、実施例により、導電体はサセプタ(susceptor)として、磁場により渦電流(eddy current)を発生させて熱エネルギーを放出できる物質からなり、ヒータは導電体と所定間隔をおいて設置される。
【0026】
また、実施例により、無線通信のためのブルートゥース(登録商標)(Bluetooth(登録商標))用アンテナをさらに備える。
【0027】
また、実施例により、アンテナは、送信用アンテナポート、受信用アンテナポート、及びブルートゥース(Bluetooth)用アンテナポートを備えた3ポートアンテナである。
【0028】
本発明の一実施例に係るエアロゾル形成基材の感知機能を持つ携帯用エアロゾル発生装置の運用方法は、駆動開始操作のステップと、複数の電磁気的な特性測定のステップと、測定された複数の電磁気的な特性及び既保存の複数の電磁気的な特性の許容範囲を比較するステップと、ヒーティング制御のステップとを含む。
【0029】
また、実施例により、既保存の複数の電磁気的な特性の許容範囲は、複数のアンテナ特性の平均値を測定して設定及び保存した各々の許容範囲であり、複数の電磁気的な特性測定のステップは、複数のアンテナ特性を測定するステップを含む。
【0030】
また、実施例により、測定された複数の電磁気的な特性及び既保存の電磁気的な特性の許容範囲を比較するステップは、測定された複数のアンテナ特性が各々許容範囲であるか否かを判断するステップを含む。
【0031】
また、実施例により、複数のアンテナ特性は、反射信号、反射係数、透過係数及び放射パターンの少なくとも2つ以上である。
【0032】
また、実施例により、ヒーティング制御のステップは、測定された複数のアンテナ特性が全部許容範囲である場合、ヒータをオン(ON)に制御し、測定された複数のアンテナ特性の一つでも許容範囲でない場合、ヒータをオフ(OFF)に制御するステップを含む。
【0033】
また、実施例により、ヒーティング制御のステップは、測定された複数のアンテナ特性の少なくとも2つ以上が許容範囲である場合、ヒータをオン(ON)に制御し、測定された複数のアンテナ特性の2つ以上が許容範囲でない場合、ヒータをオフ(OFF)に制御する。
【0034】
また、実施例により、既保存の複数の電磁気的な特性の許容範囲は、既保存のインダクタンス値及びキャパシタンス値の変化量の許容範囲であり、複数の電磁気的な特性測定のステップは、インダクタンス値及びキャパシタンス値の変化量を測定するステップであり、測定された複数の電磁気的な特性及び既保存の複数の電磁気的な特性の許容範囲を比較するステップは、測定されたインダクタンス値の変化量が許容範囲であるか否かを判断するステップと、測定されたキャパシタンス値の変化量が許容範囲であるか否かを判断するステップとを含む。
【0035】
また、実施例により、ヒーティング制御のステップは、インダクタンス値が許容範囲であり、キャパシタンス値が許容範囲である場合、ヒーティング動作を行うように制御し、インダクタンス値及び/又はキャパシタンス値が許容範囲でない場合、ヒーティングを中止するように制御する。
【0036】
以下、本発明は、実施例及び図面に基づいて詳細に説明する。
【0037】
図2は、本発明に係るエアロゾル形成基材の感知機能を持つ携帯用エアロゾル発生装置に収容され、エアロゾルを発生できるエアロゾル形成基材の一例を示す一部分解斜視図である。
図2に示すように、エアロゾル形成基材11は、上流端部にエアロゾル発生基質としてタバコ刻葉を含むタバコ体11-4と、その直下流にまた他のエアロゾル発生基質として液状組成物を含む液状カートリッジ11-3と、その直下流にエアロゾル移動通路を提供するペーパーチューブ11-2と、マウスピースとして働くフィルター11-1とが積層された構造を有し、これらはラッピングペーパー11-5によりラッピングされる。液状組成物による液状カートリッジ11-3及びタバコ刻葉によるタバコ体11-4の相対的な位置は反対になり得る。また、エアロゾル形成基材11は、タバコ体11-4のみを含み、液状カートリッジ11-3を含まない構成であり得、液状カートリッジ11-3のみを含み、タバコ体11-4を含まない構成であり得る。実施例により、液状カートリッジ11-3は、グリセリンPG及び水が含まれた液状組成物と、液状組成物が吸湿された吸湿体とを含むことができる。また、実施例により、液状カートリッジ11-3の代わりに、ゲル状エアロゾル発生基質カートリッジを適用でき、例えば、グリセリン及びゼラチンを含むゲル状エアロゾル発生基質、及び、ゲル状エアロゾル発生基質が収容されるゲル収容体を含むこともできる。また、エアロゾル形成基材11の製造社によってエアロゾル形成基材11の種類が多様になり得る。
【0038】
図3は、本発明の一実施例に係るエアロゾル形成基材の感知機能を持つ携帯用エアロゾル発生装置を説明するためのブロック図である。
図3に示すように、本発明の一実施例に係るエアロゾル形成基材の感知機能を持つ携帯用エアロゾル発生装置10は、電流の印加により発熱するヒータ14と、ヒータ14に電力を供給するバッテリ16と、ヒータ14により加熱するエアロゾル形成基材11を収容するための空洞13と、空洞13に収容する物質に係る複数の電磁気的な特性を感知する感知手段17と、電源の入力時に、或いは、ヒーティング動作中に、感知手段17から入力される信号により、空洞13へのエアロゾル形成基材11の収容の可否、或いは、エアロゾル形成基材11の種類を判断して、後続のヒーティング動作を制御するマイクロコントローラ15とを含む。実施例により、感知手段17はアンテナであり、送信用アンテナ17-1及び受信用アンテナ17-2を備える。送信用アンテナ17-1及び受信用アンテナ17-2は、一つのアンテナに具備されて2ポートアンテナを適用することもできる。マイクロコントローラ15の制御により送信用アンテナ17-1から電磁波を放射すれば、受信用アンテナ17-2が反射の信号を受信してマイクロコントローラ15に送出し、マイクロコントローラ15が受信用アンテナ17-2から受信した信号によりエアロゾル形成基材11であるか否かを判断する。一般に、物質に係る電磁気的な特性として、アンテナ特性は反射信号、反射係数、透過係数及び放射パターンなどがあり、物質の存否及び物質の性質によりアンテナ特性が異なるように現れる。反射信号の場合、物質の性質により反射される信号の強度が異なるようになる。例えば、水及び油の場合、当該物質に反射される前の信号は同一であるが、当該物質に反射された後からは反射される信号が異なるようになる。反射係数及び透過係数はアンテナを用いて得られる特性として、物質により反射係数及び透過係数が異なり、放射パターンはアンテナからの放射電力を方向の関数として表現したものであり、物質により放射パターンが異なるようになる。マイクロコントローラ15は、このような反射信号、反射係数、透過係数及び放射パターンなどにより、エアロゾル形成基材11が空洞13に収容されたか否かを判断するが、マイクロコントローラ15には、
図2を参照して前述した多様なエアロゾル形成基材11のうち、必要に応じて、例えばエアロゾル形成基材11の製造社から設定された複数の電磁気的な特性、例えば反射信号、反射係数、透過係数及び放射パターンに対して許容範囲が既保存される。例えば、液状組成物を含むか否か、或いは、ゲル状エアロゾル発生基質を含むか否か、或いは、タバコ体のみを含むか否か、タバコ体及び液状エアロゾル組成物の位置、タバコ体及びゲル状エアロゾル発生基質の位置により、反射信号、反射係数、透過係数及び放射パターンが異なるように現れ、例えばエアロゾル形成基材に対してエアロゾル形成基材の製造社から設定された反射信号、反射係数、透過係数及び放射パターンの値、又は、各々の平均値を許容範囲として保存し、感知手段17により測定された値と比較して、これにより後続のヒーティング動作を制御できる。例えば、既定により液状組成物又はゲル状エアロゾル発生基質を含む場合のみにヒーティング動作を遂行したり、液状組成物又はゲル状エアロゾル発生基質を含む場合にヒーティング動作を遂行しなかったり、エアロゾル形成基材の製造社の要請により専用エアロゾル形成基材の場合のみにヒーティング動作を遂行したりするように許容範囲を保存し、ヒーティングを制御できる。また、エアロゾル形成基材11の種類に応じて製造社から設定された当該許容範囲を各々既保存し、ヒーティングを制御することもできる。実施例により、アンテナと別にブルートゥース(Bluetooth)用アンテナ18をさらに備え、スマートフォンのような外部機器20と無線通信を行うこともできる。
【0039】
図4は、本発明の他の実施例によるエアロゾル形成基材の感知機能を持つ携帯用エアロゾル発生装置を説明するためのブロック図である。
図4に示すように、本発明の他の実施例に係るエアロゾル形成基材の感知機能を持つ携帯用エアロゾル発生装置10は、
図3を参照して説明した実施例と同様に、電流の印加により発熱するヒータ14と、ヒータ14に電力を供給するバッテリ16と、ヒータ14により加熱するエアロゾル形成基材11を収容するための空洞13と、空洞13に収容する物質に係る複数の電磁気的な特性を感知する感知手段17と、電源の入力時に、或いは、ヒーティング動作中に、感知手段17から入力される信号により、空洞13へのエアロゾル形成基材11の収容の可否、或いは、エアロゾル形成基材11の種類を判断して、後続のヒーティング動作を制御するマイクロコントローラ15とを含む。感知手段17は、送信用アンテナポート17-1、受信用アンテナポート17-2及びブルートゥース(Bluetooth)用アンテナポート17-3を備えた3ポートアンテナである。したがって、一つのアンテナにより、エアロゾル形成基材11の感知機能、及び、スマートフォン20のような外部機器20との無線通信機能を遂行できる。マイクロコントローラ15の制御により、送信用アンテナポート17-1から電磁波を放射すれば、受信用アンテナポート17-2が反射の信号を受信してマイクロコントローラ15に送出し、マイクロコントローラ15が受信用アンテナポート17-2から受信した信号により、エアロゾル形成基材11であるか否かを判断する。一般に、物質に係る電磁気的な特性として、アンテナ特性は反射信号、反射係数、透過係数及び放射パターンなどがあり、物質の存否及び物質の性質によりアンテナ特性が異なるように現れる。反射信号の場合、物質の性質により反射される信号の強度が異なるようになる。例えば、水及び油の場合、当該物質に反射される前の信号は同一であるが、当該物質に反射された後からは反射される信号が異なるようになる。反射係数及び透過係数はアンテナを用いて得られる特性として、物質により反射係数及び透過係数が異なり、放射パターンはアンテナからの放射電力を方向の関数として表現したものであり、物質により放射パターンが異なるようになる。マイクロコントローラ15は、このような反射信号、反射係数、透過係数及び放射パターンなどにより、エアロゾル形成基材11が空洞13に収容されたか否かを判断するが、マイクロコントローラ15には、
図2を参照して前述した多様なエアロゾル形成基材11のうち、必要に応じて、例えばエアロゾル形成基材11の製造社から設定された複数の電磁気的な特性、例えば反射信号、反射係数、透過係数及び放射パターンに対して許容範囲が既保存される。例えば、液状組成物を含むか否か、或いは、ゲル状エアロゾル発生基質を含むか否か、或いは、タバコ体のみを含むか否か、タバコ体及び液状エアロゾル組成物の位置、タバコ体及びゲル状エアロゾル発生器質の位置により、反射信号、反射係数、透過係数及び放射パターンが異なるように現れ、例えばエアロゾル形成基材に対してエアロゾル形成基材の製造社から設定された反射信号、反射係数、透過係数及び放射パターンの値、又は、各々の平均値を許容範囲として既保存し、感知手段17により測定された値と比較して、これにより後続のヒーティング動作を制御できる。例えば、既定により液状組成物又はゲル状エアロゾル発生基質を含む場合のみにヒーティング動作を遂行したり、液状組成物又はゲル状エアロゾル発生基質を含む場合にヒーティング動作を遂行しなかったり、エアロゾル形成基材の製造社の要請により専用エアロゾル形成基材の場合のみにヒーティング動作を遂行したりするように許容範囲を保存し、ヒーティングを制御できる。また、エアロゾル形成基材11の種類に応じて、製造社から設定された当該許容範囲を各々既保存し、ヒーティングを制御することもできる。
【0040】
図5は、本発明のまた他の実施例に係るエアロゾル形成基材の感知機能を持つ携帯用エアロゾル発生装置を説明するためのブロック図である。
図5に示すように、本発明のまた他の実施例に係るエアロゾル形成基材の感知機能を持つ携帯用エアロゾル発生装置10は、電流の印加により発熱するヒータ14と、ヒータ14に電力を供給するバッテリ16と、ヒータ14により加熱するエアロゾル形成基材11を収容するための空洞13と、空洞13に収容する物質に係る複数の電磁気的な特性を感知する感知手段17と、電源の入力時に、或いは、ヒーティング動作中に、感知手段17から入力される信号により、空洞13へのエアロゾル形成基材11の収容の可否、或いは、エアロゾル形成基材11の種類を判断して、後続のヒーティング動作を制御するマイクロコントローラ15とを含む。ここで、ヒータ14は誘導コイル型ヒータであり、感知手段17はヒータ14と連結されるインダクタンス及びキャパシタンス感知センサからなる。また、空洞13内にエアロゾル形成基材11が挿入される導電体19を備え、ヒータ14は導電体19を囲むように設置され、例えばエアロゾル形成基材11が空洞13内に引入されて円筒状に中空が形成された導電体19に挿入され、ヒーティング動作を開始すれば、導電体19はヒータ14から熱エネルギーを受信してエアロゾル形成基材11を加熱してエアロゾルが発生する。ヒータ14は、感知手段17であるインダクタンス及びキャパシタンス感知センサと電気的に連結されて、インダクタンス及びキャパシタンス感知センサから測定されたインダクタンス値及び/又はキャパシタンス値がマイクロコントローラ15に入力される。エアロゾル形成基材11が円筒状に中空が形成された導電体19に挿入されて導電体19に接触すれば、ヒータ14から感知手段17であるインダクタンス及びキャパシタンス感知センサにより測定されるインダクタンス値及び/又はキャパシタンス値が変化するようになる。実施例により、導電体19は、サセプタとして、磁場により渦電流(eddy current)を発生させて熱エネルギーを放出できる物質からなることもできる。したがって、誘導コイル型ヒータ14を導電体19と所定間隔をおいて、サセプタである導電体19に磁場により渦電流(eddy current)を発生させて、エアロゾル形成基材11を加熱することもできる。
【0041】
物質に係る電磁気的な特性として、インダクタンス値及びキャパシタンス値は異なるように現れる。マイクロコントローラ15は、インダクタンス値及びキャパシタンス値の変化により、エアロゾル形成基材11が空洞13に収容されたか否かを判断するが、マイクロコントローラ15には、
図2を参照して前述した多様なエアロゾル形成基材11のうち、必要に応じて、例えばエアロゾル形成基材11の製造社から設定された複数の電磁気的な特性、例えばインダクタンス値及びキャパシタンス値の変化量に対して許容範囲が既保存される。例えば、液状組成物を含むか否か、或いは、ゲル状エアロゾル発生基質を含むか否か、或いは、タバコ体のみを含むか否か、タバコ体及び液状エアロゾル組成物の位置、タバコ体及びゲル状エアロゾル発生基質の位置により、インダクタンス値及びキャパシタンス値の変化量が異なるように現れ、例えばエアロゾル形成基材11に対してエアロゾル形成基材11の製造社から設定されたインダクタンス値及びキャパシタンス値の変化量を許容範囲として既保存し、感知手段17により測定されたインダクタンス値及びキャパシタンス値の変化量と比較して、これにより後続のヒーティング動作を制御できる。例えば、既定により液状組成物又はゲル状エアロゾル発生基質を含む場合のみにヒーティング動作を遂行したり、液状組成物又はゲル状エアロゾル発生基質を含む場合にヒーティング動作を遂行しなかったり、エアロゾル形成基材の製造社の要請により専用エアロゾル形成基材の場合のみにヒーティング動作を遂行したりするように許容範囲を保存し、ヒーティングを制御できる。また、エアロゾル形成基材11の種類により、製造社から設定された当該許容範囲を既保存し、ヒーティングを制御することもできる。
【0042】
図6は、本発明に係るエアロゾル形成基材の感知機能を持つ携帯用エアロゾル発生装置の運用方法を説明するためのフローチャートの一例であり、
図3又は
図4の実施例に係るエアロゾル形成基材の感知機能を持つ携帯用エアロゾル発生装置10の運用方法の一例を説明するためのフローチャートである。
【0043】
図6に示すように、本発明に係るエアロゾル形成基材の感知機能を持つ携帯用エアロゾル発生装置10の運用方法は、駆動開始操作のステップと、複数の電磁気的な特性測定のステップと、測定された複数の電磁気的な特性及び既保存の複数の電磁気的な特性の許容範囲を比較するステップと、ヒーティング制御のステップとを含む。
【0044】
(A)において、例えば未図示のボタンを操作して駆動を開始すれば、(B)において、感知手段17は空洞13に収容された物質の電磁気的な特性として、反射信号、反射係数及び透過係数のようなアンテナ特性を測定し、(C)において、マイクロコントローラ15は感知手段17から入力された信号により、各々の反射信号、反射係数及び透過係数のようなアンテナ特性が各々既保存の複数の許容範囲であるか否かを判断するが、既保存の複数の許容範囲は複数のアンテナ特性の平均値を測定して設定及び保存した各々の許容範囲であり、もし、各々のアンテナ特性が全部許容範囲である場合、エアロゾル形成基材11が携帯用エアロゾル発生装置10の空洞13に収容されたと判断して、(D)において、マイクロコントローラ15はヒータ20をオン(ON)に制御した後、既定の通り、ヒーティング動作を制御し、もし、(E)において、各々のアンテナ特性が一つでも許容範囲でない場合、マイクロコントローラ15はエアロゾル形成基材11が空洞13に収容されていないと判断して、ヒータ14をオフ(OFF)に制御する。実施例により、前述したアンテナ特性としては反射信号、反射係数及び透過係数に放射パターンをアンテナ特性としてさらに適用でき、前述した測定された複数の電磁気的な特性及び既保存の複数の電磁気的な特性の許容範囲を比較するステップにおいて、各々のアンテナ特性が全部許容範囲である場合、エアロゾル形成基材11が空洞13に収容されたと判断したが、実施例により、複数のアンテナ特性のうち、2つ以上が許容範囲である場合、エアロゾル形成基材11が空洞13に収容されたと判断することもできる。
【0045】
実施例により、既保存の複数の電磁気的な特性の許容範囲は、例えば、液状組成物又はゲル状エアロゾル発生基質を含む場合のみにエアロゾル形成基材11として感知するように設定したり、液状組成物又はゲル状エアロゾル発生基質を含む場合にエアロゾル形成基材11として感知しないように設定したり、エアロゾル形成基材11の製造社の要請により専用エアロゾル形成基材11の場合のみにエアロゾル形成基材11として感知するように設定したりできる。
【0046】
また、実施例により、もし、エアロゾル形成基材11の種類により当該許容範囲が各々設定及び保存される場合、(C)において、マイクロコントローラは感知手段17から入力された信号により、各々の反射信号、反射係数及び透過係数のようなアンテナ特性が何れかの許容範囲に該当するかを確認して、エアロゾル形成基材11の種類を判断する。もし、各々のアンテナ特性が、設定された何れかの特定のエアロゾル形成基材11に対する許容範囲である場合、その許容範囲に該当するエアロゾル形成基材11が携帯用エアロゾル発生装置10の空洞13に収容されたと判断して、(D)において、マイクロコントローラ15はヒータ14をオン(ON)に制御した後、エアロゾル形成基材11の種類に応じて、既定の通りヒーティング動作を制御する。もし、(E)において、各々のアンテナ特性が一つでも何れかの許容範囲でない場合、マイクロコントローラ15はエアロゾル形成基材11が空洞13に収容されていないと判断して、ヒータ14をオフ(OFF)に制御する。
【0047】
図7は、本発明に係るエアロゾル形成基材の感知機能を持つ携帯用エアロゾル発生装置の運用方法を説明するためのフローチャートの他の一例であり、本発明の
図5の実施例に係るエアロゾル形成基材の感知機能を持つ携帯用エアロゾル発生装置10の運用方法の一例を説明するためのフローチャートである。
図7に示すように、本発明に係るエアロゾル形成基材の感知機能を持つ携帯用エアロゾル発生装置の運用方法は、駆動開始操作のステップと、複数の電磁気的な特性測定のステップと、測定された複数の電磁気的な特性及び既保存の複数の電磁気的な特性の許容範囲を比較するステップと、ヒーティング制御のステップとを含む。
【0048】
(A)において、例えば未図示のボタンを操作して駆動を開始すれば、(B)において、感知手段17は空洞13に収容された物質の電磁気的な特性として、インダクタンス値を測定し、(C)において、マイクロコントローラ15は感知手段17から入力された信号により、インダクタンス値の変化量が既保存の電磁気的な特性の許容範囲のうち、インダクタンス値の変化量の許容範囲であるか否かを判断する。もし、(C)において、インダクタンス値の変化量が許容範囲である場合、(D)において、感知手段17は空洞13に収容された物質の電磁気的な特性として、キャパシタンス値を測定し、もし、(C)において、インダクタンス値の変化量が許容範囲でない場合、(F)において、マイクロコントローラ15はヒーティングを中止するように制御する。(E)において、マイクロコントローラ15は感知手段17から入力された信号により、キャパシタンス値の変化量が既保存の電磁気的な特性の許容範囲のうち、キャパシタンス値の変化量の許容範囲であるか否かを判断する。もし、(E)において、キャパシタンス値の変化量が許容範囲である場合、(G)において、マイクロコントローラ15は既定の通りヒーティング動作を行うように制御し、もし、(E)において、キャパシタンス値の変化量が許容範囲でない場合、(F)において、マイクロコントローラ15はヒーティングを中止するように制御する。
【0049】
実施例により、既保存の複数の電磁気的な特性の許容範囲は、例えば、液状組成物又はゲル状エアロゾル発生基質を含む場合のみにエアロゾル形成基材11として感知するように設定したり、液状組成物又はゲル状エアロゾル発生基質を含む場合にエアロゾル形成基材11として感知しないように設定したり、エアロゾル形成基材11の製造社の要請により専用エアロゾル形成基材11の場合のみにエアロゾル形成基材11として感知するように設定したりできる。
【0050】
また、実施例により、もし、エアロゾル形成基材11の種類により当該許容範囲が各々設定及び保存される場合、(C)において、マイクロコントローラ15は感知手段17から入力された信号により、インダクタンス値の変化量が何れかの特定のエアロゾル形成基材11に対する許容範囲であるかを確認し、(E)において、マイクロコントローラ15は感知手段17から入力された信号により、キャパシタンス値の変化量が何れかの特定エアロゾル形成基材11に対する許容範囲であるかを確認して、エアロゾル形成基材11の種類を判断する。もし、各々のインダクタンス値の変化量及びキャパシタンス値の変化量が各々設定された何れかの特定のエアロゾル形成基材11に対する許容範囲である場合、その許容範囲に該当するエアロゾル形成基材11が携帯用エアロゾル発生装置10の空洞13に収容されたと判断して、(G)において、マイクロコントローラ15はエアロゾル形成基材11の種類により、既定の通りヒーティング動作を行うように制御する。もし、(C)において、インダクタンス値の変化量が何れかの許容範囲にも該当しなかったり、(E)において、キャパシタンス値の変化量が何れかの許容範囲にも該当しなかったりする場合、(F)において、マイクロコントローラ15はヒーティングを中止するように制御する。
【0051】
本発明は、前述した特定の好適な実施例に限定されず、特許請求の範囲で請求する本発明の要旨から逸脱しない範囲内において当該発明が属する技術分野における通常の知識を有する者であれば、誰でも多様な変形実施が可能であることは勿論であり、そのような変更は特許請求の範囲の記載の範囲内にあることになる。
【産業上の利用可能性】
【0052】
本発明によれば、空洞に収容する物質に係る複数の電磁気的な特性を感知する感知手段としてアンテナを備え、エアロゾル形成基材の収容の可否を判断して、ヒーティングを制御できる携帯用エアロゾル発生装置を提供できる。
【0053】
本発明によれば、ヒータと連結されるインダクタンス及びキャパシタンス感知センサからなる感知手段を備え、エアロゾル形成基材の収容の可否を判断して、ヒーティングを制御できる携帯用エアロゾル発生装置を提供できる。