(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-21
(45)【発行日】2024-03-29
(54)【発明の名称】表示パネルのテスト回路、方法及び表示パネル
(51)【国際特許分類】
G09G 3/20 20060101AFI20240322BHJP
H04N 5/66 20060101ALI20240322BHJP
【FI】
G09G3/20 670Q
G09G3/20 621M
G09G3/20 680G
G09G3/20 670B
G09G3/20 621J
H04N5/66 Z
(21)【出願番号】P 2022521688
(86)(22)【出願日】2020-11-03
(86)【国際出願番号】 CN2020126236
(87)【国際公開番号】W WO2021147451
(87)【国際公開日】2021-07-29
【審査請求日】2022-04-11
(31)【優先権主張番号】202010067307.9
(32)【優先日】2020-01-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】318017899
【氏名又は名称】ユング(グアン)テクノロジー カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001210
【氏名又は名称】弁理士法人YKI国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】バイ グオシャオ
【審査官】西島 篤宏
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2014/0354286(US,A1)
【文献】特開2013-117709(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第107342033(CN,A)
【文献】中国実用新案第206097859(CN,U)
【文献】特開2019-133029(JP,A)
【文献】特開2012-220851(JP,A)
【文献】中国特許第105741722(CN,B)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09G 3/00 - 3/38
H04N 5/66
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示パネルのテスト回路であって、
パネルテストスイッチユニットを含むパネルテストサブ回路であって、前記パネルテストスイッチユニットは前記表示パネルのデータ線に接続されるように構成され、前記パネルテストサブ回路は、受信された複数のパネルテスト制御信号に基づいて、前記パネルテストスイッチユニットの導通又は遮断を制御して、複数のパネルテスト信号を伝送するために用いられるパネルテストサブ回路と、
アレイテストスイッチユニット及びテスト端を含むアレイテストサブ回路であって、前記アレイテストスイッチユニットは、前記パネルテストサブ回路及び前記データ線に接続されるように構成され、前記アレイテストサブ回路は、受信された複数のアレイテスト制御信号に基づいて、前記アレイテストスイッチユニットの導通又は遮断を制御することにより、前記パネルテストサブ回路により伝送される前記複数のパネルテスト信号に基づいて、前記テスト端により短絡判断信号を出力するために用いられ、前記短絡判断信号は、前記表示パネル内に短絡が発生した前記データ線が存在するか否かを判断するために用いられ、
を含み、
ここで、一つのテストサブ周期において、少なくとも一組の前記アレイテストスイッチユニットが導通されており、少なくとも一組のアレイテストスイッチが導通された場合、前記表示パネルにおける異なる種類のサブ画素に対応する前記パネルテスト信号は、
前記データ線の短絡を判定するための有効レベ
ルに変更される、テスト回路。
【請求項2】
前記パネルテストスイッチユニットの制御端は、前記パネルテスト制御信号を伝送するために用いられるパネルテスト制御信号線に接続されるように構成され、前記パネルテストスイッチユニットの第1端及び第2端のうちの一つは、前記パネルテスト信号を伝送するために用いられるパネルテスト信号線に接続されるように構成され、前記パネルテストスイッチユニットの第1端及び第2端のうちの他の一つは、前記データ線に接続されるように構成され、
前記アレイテストスイッチユニットの制御端は、前記アレイテスト制御信号を提供するために用いられるアレイテスト制御信号線に接続されるように構成され、前記アレイテストスイッチユニットの第1端及び第2端のうちの一つは、前記データ線に接続されるように構成され、前記アレイテストスイッチユニットの第1端及び第2端のうちの他の一つは、前記テスト端に接続されるように構成され、
一つの前記テスト端は、二本以上の前記データ線に対応する、請求項1に記載のテスト回路。
【請求項3】
前記サブ画素は、第1のサブ画素、第2のサブ画素及び第3のサブ画素を含み、
一つの前記テストサブ周期において、一組の前記アレイテストスイッチユニットが導通され、
一つのテスト周期において、複数組の前記アレイテストスイッチユニットが順次導通され、一つの前記テスト周期は二つ以上の前記テストサブ周期を含み、
前記一組の前記アレイテストスイッチユニットが導通された場合、前記第1のサブ画素に対応する前記パネルテスト信号、前記第2のサブ画素に対応する前記パネルテスト信号、及び前記第3のサブ画素に対応する前記パネルテスト信号は、
前記有効レベ
ルに変更される、請求項1に記載のテスト回路。
【請求項4】
信号分析モジュールをさらに含み、
前記信号分析モジュールは、前記短絡判断信号の振幅値が現在の信号標準振幅値範囲を超えると、短絡が発生した前記データ線が存在すると判定するために用いられ、
前記現在の信号標準振幅値範囲は、現在の前記パネルテスト制御信号、前記パネルテスト信号及び前記アレイテスト制御信号に基づいて決定されるか、
或いは、
前記信号分析モジュールは、隣接する三つの前記テスト端により出力される前記短絡判断信号の振幅値の合計が第1の予め設定された信号標準振幅値範囲を超えると、短絡が発生した前記データ線が存在すると判定するために用いられ、
前記第1の予め設定された信号標準振幅値範囲は、前記パネルテスト信号の
前記有効レベ
ルに基づいて決定される、請求項3に記載のテスト回路。
【請求項5】
前記サブ画素は、第1のサブ画素、第2のサブ画素及び第3のサブ画素を含み、
一つの前記テストサブ周期において、少なくとも二組の前記アレイテストスイッチユニットが順次導通され、
一組の前記アレイテストスイッチユニットが導通された場合、前記第1のサブ画素に対応する前記パネルテスト信号、前記第2のサブ画素に対応する前記パネルテスト信号、又は、前記第3のサブ画素に対応する前記パネルテスト信号は、
前記有効レベルに変更され、
且つ、一つのテスト周期において、前記第1のサブ画素に対応する前記パネルテスト信号、前記第2のサブ画素に対応する前記パネルテスト信号、及び前記第3のサブ画素に対応する前記パネルテスト信号は、
前記有効レベ
ルに変更され、
前記テスト端はデータ線信号に接続され、前記データ線信号の振幅値は一定であり、
前記テスト回路は、信号分析モジュールをさらに含み、
前記信号分析モジュールは、生成された目標短絡判断信号に対応する前記データ線を、短絡が発生した前記データ線として判定するために用いられ、前記目標短絡判断信号は、振幅値が第2の予め設定された信号標準振幅値範囲を超える前記短絡判断信号である、請求項1に記載のテスト回路。
【請求項6】
請求項1乃至5に記載の表示パネルのテスト回路に適用される表示パネルのテスト方法であって、
一つのテストサブ周期において、複数の前記アレイテスト制御信号を受信して利用し、前記アレイテストサブ回路における少なくとも一組の前記アレイテストスイッチが導通されるように制御することと、
複数の前記パネルテスト制御信号を受信して利用し、パネルテストサブ回路における一部の前記パネルテストスイッチユニットが導通されるように制御し、複数の前記パネルテスト信号における一部の前記パネルテスト信号を前記アレイテストサブ回路のテスト端に伝送することと、
テスト端により出力される短絡判断信号に基づいて、短絡が発生した前記データ線が存在するか否かを判定することと、を含むテスト方法。
【請求項7】
前記表示パネルにおけるサブ画素は、第1のサブ画素、第2のサブ画素及び第3のサブ画素を含み、
一つの前記テストサブ周期において、一組の前記アレイテストスイッチユニットが導通され、
一つのテスト周期において、複数組の前記アレイテストスイッチユニットが順次導通され、一つの前記テスト周期は二つ以上の前記テストサブ周期を含み、
一組の前記アレイテストスイッチユニットが導通された場合、前記第1のサブ画素に対応する前記パネルテスト信号、前記第2のサブ画素に対応する前記パネルテスト信号、及び前記第3のサブ画素に対応する前記パネルテスト信号は、
前記有効レベ
ルに変更される、請求項6に記載のテスト方法。
【請求項8】
テスト端により出力される短絡判断信号に基づいて、短絡が発生した前記データ線が存在するか否かを判定することは、
前記短絡判断信号の振幅値が現在の信号標準振幅値範囲を超えると、短絡が発生した前記データ線が存在すると判定することを含み、
ここで、前記現在の信号標準振幅値範囲は、現在の前記パネルテスト制御信号、前記パネルテスト信号及び前記アレイテスト制御信号に基づいて決定されるか、
或いは、隣接する三つの前記テスト端により出力される前記短絡判断信号の振幅値の合計が第1の予め設定された信号標準振幅値範囲を超えると、短絡が発生した前記データ線が存在すると判定することを含み、
ここで、前記第1の予め設定された信号標準振幅値範囲は、前記パネルテスト信号の
前記有効レベ
ルに基づいて決定される、請求項7に記載のテスト方法。
【請求項9】
前記表示パネルにおけるサブ画素は、第1のサブ画素、第2のサブ画素及び第3のサブ画素を含み、
一つの前記テストサブ周期において、少なくとも二組の前記アレイテストスイッチユニットが順次導通され、
一組の前記アレイテストスイッチユニットが導通された場合、前記第1のサブ画素に対応する前記パネルテスト信号、前記第2のサブ画素に対応する前記パネルテスト信号、又は、前記第3のサブ画素に対応する前記パネルテスト信号は、
前記有効レベルに変更され、
且つ、一つ
のテスト周期において、前記第1のサブ画素に対応する前記パネルテスト信号、前記第2のサブ画素に対応する前記パネルテスト信号、及び前記第3のサブ画素に対応する前記パネルテスト信号は、
前記有効レベ
ルに変更され、
前記テスト端はデータ線信号に接続され、前記データ線信号の振幅値は一定であり、
前記テスト方法は、
生成された目標短絡判断信号に対応する前記データ線を、短絡が発生した前記データ線として判定することをさらに含み、前記目標短絡判断信号は、振幅値が第2の予め設定された信号標準振幅値範囲を超える前記短絡判断信号である、請求項6に記載のテスト方法。
【請求項10】
表示パネルであって、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の表示パネルのテスト回路を含む表示パネル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2020年1月20日に提出された「表示パネルのテスト回路、方法及び表示パネル」の発明の名称の中国特許出願202010067307.9の優先権を主張し、当該出願の全ての内容は本文に援用される。
【0002】
本願は、表示技術分野に属し、特に、表示パネルのテスト回路、方法及び表示パネルに関する。
【背景技術】
【0003】
表示技術の急速な発展に伴い、表示パネルの適用がますます広くなる。そのうち、表示パネルの安全性に対する要求もますます高くなる。
【0004】
図1は、表示パネルの概略図である。
図1に示すように、表示パネルは、表示領域及び非表示領域を含む。非表示領域には、複数の配線が集中的に配置され、配線はデータ線を含む。配線が密集された領域において、隣接するデータ線の間に短絡が発生される可能性が高い。データ線の間に短絡が発生されると、表示パネルの表示効果に悪影響を与え、これにより表示パネルの歩留まり損失が引き起こされる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本願の実施例は、表示パネルのテスト回路、方法及び表示パネルを提供し、表示パネルの歩留まり損失を回避することができる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の態様において、本願の実施例は、表示パネルのテスト回路を提供し、当該テスト回路は、パネルテストスイッチユニットを含むパネルテストサブ回路であって、パネルテストスイッチユニットは表示パネルのデータ線に接続されるように構成され、パネルテストサブ回路は、受信された複数のパネルテスト制御信号に基づいて、パネルテストスイッチユニットの導通又は遮断を制御して、複数のパネルテスト信号を伝送するために用いられるパネルテストサブ回路と、アレイテストスイッチユニット及びテスト端を含むアレイテストサブ回路であって、アレイテストスイッチユニットは、パネルテストサブ回路及びデータ線に接続されるように構成され、アレイテストサブ回路は、受信される複数のアレイテスト制御信号に基づいて、アレイテストスイッチユニットの導通又は遮断を制御することにより、パネルテストサブ回路により伝送される複数のパネルテスト信号に基づいて、テスト端により短絡判断信号を出力するために用いられ、短絡判断信号は、表示パネル内に短絡が発生したデータ線が存在するか否かを判断するために用いられるアレイテストサブ回路と、を含み、ここで、一つのテストサブ周期において、少なくとも一組のアレイテストスイッチユニットが導通され、少なくとも一組のアレイテストスイッチが導通された場合、表示パネルにおける異なる種類のサブ画素に対応するパネルテスト信号は、有効レベルに交互に変更される。
【0007】
本願の実施例は、第1の態様の技術的解決手段に記載の表示パネルのテスト回路を含む表示パネルを提供する。
【0008】
本願の実施例は、表示パネルのテスト回路、方法及び表示パネルを提供し、複数のパネルテスト制御信号、複数のパネルテスト信号及び複数のアレイテスト制御信号によって、パネルテストサブ回路におけるパネルテストスイッチユニットの導通及び遮断を制御し、且つ、アレイテストサブ回路におけるアレイテストスイッチユニットの導通及び遮断を制御することにより、パネルテスト信号をアレイテストサブ回路におけるテスト端に伝送する。少なくとも一組のアレイテストスイッチが導通された場合、複数のパネルテスト信号が有効レベルに交互に変更されることにより、各データ線に対して短絡テストを行う。テスト端により出力される短絡判断信号に基づいて、表示パネルにおけるデータ線に短絡が発生されるか否かのテストを実現することができ、これにより、関連措置をタイムリーに採用することができ、表示パネルの歩留まり損失を回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
以下、本願をより良好に理解させるために、図面と組み合わせて本願の具体的な実施形態を説明する。ここで、同一又は類似の符号は同一又は類似の特徴を示す。
【0010】
【
図2】本願の一実施例により提供される表示パネルのテスト回路の構造概略図である。
【
図3】本願の別の一実施例により提供される表示パネルのテスト回路の構造概略図である。
【
図4】本願の一実施例により提供される
図2に示す表示パネルのテスト回路に対応する信号シーケンス図である。
【
図5】本願の一実施例により提供される
図2に示す表示パネルのテスト回路に対応する別の信号シーケンス図である。
【
図6】本願の一実施例により提供される
図3に示す表示パネルのテスト回路に対応する信号シーケンス図である。
【
図7】本願の一実施例により提供される表示パネルのテスト方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本願の実施例は、表示パネルのテスト回路、方法及び表示パネルを提供し、表示パネルにおけるデータ線に対して短絡テストを行う場面に適用することができる。例えば,デマルチプレクサ方式即ちdemux方式を採用するパネルテストサブ回路であるATテストサブ回路を含む表示パネルに適用することができる。本願の実施例におけるテスト回路、方法及び表示パネルは、表示パネルにおけるデータ線に対して短絡テストを行うことを可能とし、表示パネルに短絡が発生したデータ線が存在するか否かを判定することを可能とし、これによりデータ線の短絡故障を予め発見し、関連措置をタイムリーに採用して、表示パネルの歩留まり損失を回避することを可能とする。
【0012】
図2は、本願の一実施例により提供される表示パネルのテスト回路の構造概略図である。
図3は、本願の別の一実施例により提供される表示パネルのテスト回路の構造概略図である。
図2及び
図3に示すように、当該表示パネルのテスト回路は、パネルテストサブ回路P1即ちCTテストサブ回路P1とアレイテストサブ回路P2即ちATテストサブ回路P2とを含むことができる。
【0013】
パネルテストサブ回路P1は、複数のパネルテストスイッチユニットを含む。パネルテストスイッチユニットは、表示パネルのデータ線に接続されるように構成される。パネルテストスイッチユニットは、具体的には、スイッチデバイスであってもよいが、例えば薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor,TFT)等であってもよく、ここでは限定されない。パネルテストサブ回路P1は、受信される複数のパネルテスト制御信号に基づいて、パネルテストスイッチユニットの導通又は遮断を制御して、複数のパネルテスト信号を伝送するために用いられる。
【0014】
パネルテスト制御信号は、パネルテスト制御信号端により生成され、パネルテスト制御信号線により伝送されることができる。パネルテスト信号は、パネルテスト信号端により生成され、パネルテスト信号線により伝送されることができる。パネルテスト制御信号の個数は複数であってもよい。それに対応して、パネルテスト制御信号端の個数も複数であってもよく、パネルテスト信号制御線の個数も複数であってもよい。パネルテスト信号の個数は複数であってもよい。それに対応して、パネルテスト信号端の個数も複数であってもよく、パネルテスト信号線の個数も複数であってもよい。ここで、パネルテスト制御信号及びパネルテスト信号の個数は限定されない。
【0015】
アレイテストサブ回路P2は、複数のアレイテストスイッチユニット及び複数のテスト端を含むことができる。アレイテストスイッチユニットは、パネルテストサブ回路P1とデータ線によって接続されるように構成される。アレイテストスイッチユニットは具体的にスイッチデバイス、例えばTFT等であってもよく、ここでは限定されない。アレイテストサブ回路P2は、受信される複数のアレイテスト制御信号に基づいて、アレイテストスイッチユニットの導通又は遮断を制御することにより、パネルテストサブ回路P1により伝送される複数のパネルテスト信号に基づいて、テスト端により短絡判断信号を出力するために用いられる。当該短絡判断信号は、表示パネル内に短絡が発生したデータ線が存在するか否かを判断するために用いられる。
【0016】
アレイテスト制御信号は、アレイテスト制御信号端により生成され、アレイテスト制御信号線により伝送されることができる。データ線の個数が多く、配列が密集し、製品の設計において、各データ線が一つのテスト端に対応することを満たすことができないため、demux方式のアレイテストサブ回路P2を導入する。本願の実施例におけるアレイテストサブ回路P2は、demux方式を採用するアレイテストサブ回路である。アレイテストサブ回路P2における一つのテスト端は、二本以上のデータ線に対応させることができる。例えば、
図2に示すテスト回路におけるアレイテストサブ回路P2には、テスト端Pad1、Pad2及びPad3を示されている。テスト端は、Pad1、Pad2及びPad3に限定されず、さらにより多くのテスト端を含むことができるが、
図2には一つずつしか示していない。ここで、各テスト端は、四本のデータ線に対応する。また、例えば、
図3に示すテスト回路におけるアレイテストサブ回路P2には、テスト端Pad1、Pad2及びPad3が示されている。テスト端は、Pad1、Pad2及びPad3に限定されず、さらにより多くのテスト端を含むことができるが、
図3には一つずつしか示していない。ここで、各テスト端は、二本のデータ線に対応している。
【0017】
一つのテストサブ周期において、少なくとも一組のアレイテストスイッチユニットが導通される。少なくとも一組のアレイテストスイッチが導通される場合、表示パネルにおける異なる種類のサブ画素に対応するパネルテスト信号は、有効レベルに交互に変更される。
【0018】
一つのアレイテスト制御信号は、一組のアレイテストスイッチユニットの導通及び遮断を制御することができる。複数のアレイテスト制御信号によって、複数組のアレイテストスイッチユニットの導通及び遮断を制御することができる。アレイテスト制御信号が有効レベルである場合、当該アレイテスト制御信号により制御される一組のアレイテストスイッチユニットは導通される。アレイテスト制御信号が無効レベルである場合、当該アレイテスト制御信号により制御される一組のアレイテストスイッチユニットは遮断される。
【0019】
表示パネルは複数種類のサブ画素を含むことができ、各種類のサブ画素はいずれも一つのパネルテスト信号に対応することができ、即ち一つのパネルテスト信号を利用して一種類のサブ画素を検出することができる。例えば、サブ画素は、赤色サブ画素、緑色サブ画素及び青色サブ画素の三種類のサブ画素を含むことができ、赤色サブ画素は、一つのパネルテスト信号に対応し、緑色サブ画素は別の一つのパネルテスト信号に対応し、青色サブ画素はまた別のパネルテスト信号に対応することができる。
【0020】
少なくとも一組のアレイテストスイッチが導通される場合、表示パネルにおける異なる種類のサブ画素に対応するパネルテスト信号は、有効レベルに交互に変更される。同じ時点で、異なるパネルテスト信号において多くても一つのパネルテスト信号が有効レベルである。
【0021】
当該表示パネルにおけるデータ線に短絡が発生していない場合、パネルテスト信号は、導通されたパネルテストスイッチユニット及び導通されたアレイテストスイッチユニットによって、テスト端に伝送されて出力され、テスト端により出力される短絡判断信号は、パネルテスト信号である。当該表示パネルにおけるデータ線に短絡が発生した場合、パネルテスト信号は、導通されたパネルテストスイッチユニット及び導通されたアレイテストスイッチユニットを通過する過程で短絡されたデータ線の影響を受けて、テスト端に伝送され、且つ、テスト端を経て出力される短絡判断信号は、パネルテスト信号と異なる。そのため、短絡判断信号に基づいて、表示パネル内に短絡が発生したデータ線が存在するか否かを判断することができる。
【0022】
本願の実施例において、複数のパネルテスト制御信号、複数のパネルテスト信号及び複数のアレイテスト制御信号に基づいて、パネルテストサブ回路P1におけるパネルテストスイッチユニットの導通及び遮断を制御し、且つアレイテストサブ回路P2におけるアレイテストスイッチユニットの導通及び遮断を制御することにより、パネルテスト信号をアレイテストサブ回路P2におけるテスト端に伝送する。少なくとも一組のアレイテストスイッチが導通される場合、複数のパネルテスト信号は、有効レベルに交互に変更されて、各データ線に対する短絡テストを行う。テスト端により出力される短絡判断信号によって、表示パネルにおけるデータ線に短絡が発生した否かのテストを実現することができ、これにより、関連措置をタイムリーに採用することができ、表示パネルの歩留まり損失を回避することができる。
【0023】
具体的に、上記実施例において、パネルテストスイッチユニットの制御端は、パネルテスト制御信号を伝送するために用いられるパネルテスト制御信号線に接続されるように構成される。パネルテストスイッチユニットの第1端及び第2端のうちの一つは、パネルテスト信号を伝送するために用いられるパネルテスト信号線に接続されるように構成される。パネルテストスイッチユニットの第1端及び第2端のうちの別の一つは、データ線に接続されるように構成される。
【0024】
アレイテストスイッチユニットの制御端は、アレイテスト制御信号を提供するために用いられるアレイテスト制御信号線に接続されるように構成される。アレイテストスイッチユニットの第1端及び第2端のうちの一つは、データ線に接続されるように構成される。アレイテストスイッチユニットの第1端及び第2端のうちの別の一つは、テスト端に接続されるように構成される。
【0025】
以下、説明を容易にするために、
図2及び
図3に示すテスト回路を例として、パネルテスト制御信号、パネルテスト信号及びアレイテスト制御信号のタイミングをそれぞれ説明する。サブ画素は、第1のサブ画素、第2のサブ画素及び第3のサブ画素を含む。第1のサブ画素、第2のサブ画素及び第3のサブ画素は、具体的にそれぞれ赤色サブ画素、青色サブ画素及び緑色サブ画素であってもよい。
図2及び
図3に示すサブ画素は、赤色サブ画素R、青色サブ画素B及び緑色サブ画素Gを含む。
【0026】
図2に示すように、パネルテスト制御信号線は三本であり、それぞれD_SW1、D_SW2及びD_SW3である。パネルテスト信号線は三本であり、それぞれD_R、D_B及びD_Gである。アレイテスト制御信号線は四本であり、それぞれAT_D1、AT_D2、AT_D3及びAT_D4である。パネルテストスイッチユニットは、具体的にTFT K1乃至K20を含む。アレイテストスイッチユニットは、TFT T1乃至T12を含む。
【0027】
ここで、信号線と当該信号線により生成された信号とを同一符号で示しており、例えばパネルテスト制御信号線D_SW1により生成されたパネルテスト制御信号もD_SW1で示す。
【0028】
いくつかの実施例で、一つのテストサブ周期において、一組のアレイテストスイッチユニットが導通される。一つのテスト周期において、複数組のアレイテストスイッチユニットは順次導通される。一つのテスト周期は、二つ以上のテストサブ周期を含む。一組のアレイテストスイッチユニットが導通される場合、第1のサブ画素に対応するパネルテスト信号、第2のサブ画素に対応するパネルテスト信号、及び第3のサブ画素に対応するパネルテスト信号は、有効レベルに交互に変更される。
【0029】
有効レベルはハイレベル(high level)であり、それに対応して、無効レベルはローレベル(low level)である。又は、有効レベルはローレベルであり、それに対応して、無効レベルはハイレベルである。有効レベルは具体的に動作場面及び動作需要に応じて設定することができるが、ここでは限定されない。
【0030】
図2に示すように、パネルテストスイッチユニットK1、K4、K6、K9、K11、K14、K16及びK19の制御端は、パネルテスト制御信号線D_SW1に接続される。パネルテストスイッチユニットK2、K5、K7、K10、K12、K15、K17及びK20の制御端は、パネルテスト制御信号線D_SW2に接続される。パネルテストスイッチユニットK3、K8、K13及びK18の制御端は、パネルテスト制御信号線D_SW3に接続される。
【0031】
図4は、本願の一実施例により提供される
図2に示す表示パネルのテスト回路に対応する信号シーケンス図である。
図4に示すように、一つのテスト周期は、四つのテストサブ周期を含み、四つのテストサブ周期はそれぞれt1、t2、t3及びt4である。パネルテスト制御信号の有効レベルはハイレベルであり、パネルテスト信号の有効レベルはローレベルであり、アレイテスト制御信号の有効レベルはローレベルである。
【0032】
一つのテスト周期において、パネルテスト制御信号D_SW1は継続的に無効レベルであり、パネルテスト制御信号D_SW2及びD_SW3は継続的に有効レベルである。それに対応して、当該一つのテスト周期において、パネルテストスイッチユニットK1、K4、K6、K9、K11、K14、K16及びK19は遮断され、パネルテストスイッチユニットK2、K3、K5、K7、K8、K10、K12、K13、K15、K17、K18及びK20は導通される。
【0033】
テストサブ周期t1において、アレイテスト制御信号AT_D1は有効レベルであり、アレイテスト制御信号AT_D2、AT_D3及びAT_D4は無効レベルである。それに対応して、アレイテストスイッチユニットT1、T5及びT9は導通され、別のアレイテストスイッチユニットは遮断される。パネルテスト信号D_R、D_B及びD_Gは、有効レベルに交互に変更される。
【0034】
テストサブ周期t2において、アレイテスト制御信号AT_D2は有効レベルであり、アレイテスト制御信号AT_D1、AT_D3及びAT_D4は無効レベルである。それに対応して、アレイテストスイッチユニットT2、T6及びT10は導通され、別のアレイテストスイッチユニットは遮断される。パネルテスト信号D_R、D_B及びD_Gは、有効レベルに交互に変更される。
【0035】
テストサブ周期t3において、アレイテスト制御信号AT_D3は有効レベルであり、アレイテスト制御信号AT_D1、AT_D2及びAT_D4は無効レベルである。それに対応して、アレイテストスイッチユニットT3、T7及びT11は導通され、別のアレイテストスイッチユニットは遮断される。パネルテスト信号D_R、D_B及びD_Gは、有効レベルに交互に変更される。
【0036】
テストサブ周期t4において、アレイテスト制御信号AT_D4は有効レベルであり、アレイテスト制御信号AT_D1、AT_D2及びAT_D3は無効レベルである。それに対応して、アレイテストスイッチユニットT4、T8及びT12は導通され、別のアレイテストスイッチユニットは遮断される。パネルテスト信号D_R、D_B及びD_Gは、有効レベルに交互に変更される。
【0037】
いくつかの例において、テスト回路は信号分析モジュール(明細書の図面に示されていない)をさらに含むことができ、当該信号分析モジュールは各テスト端に接続されてもよい。当該信号分析モジュールは、短絡判断信号の振幅値が現在の信号標準振幅値範囲を超えると、短絡が発生したデータ線が存在すると判定するために用いられることができる。ここで、現在の信号標準振幅値範囲は、現在のパネルテスト制御信号、パネルテスト信号及びアレイテスト制御信号に基づいて決定される。
【0038】
例えば、表示パネルのデータ線に短絡が発生していない場合、テスト端Pad1、Pad2及びPad3により出力される短絡判断信号D1、D2及びD3は
図4に示す通りである。
図4に示す短絡判断信号D1、D2及びD3の振幅値の正常変動範囲が現在の信号標準振幅値範囲である。正常変動範囲は、動作場面及び動作需要に応じて設定することができるが、ここでは限定されない。表示パネルのデータ線に短絡が発生した場合、応じる短絡判断信号D1、D2又はD3の振幅値がパネルテスト信号の有効レベルの正常変動範囲内にあるべき時点で、短絡判断信号D1、D2又はD3は、短絡されたデータ線が、隣接する伝送信号が無効レベルであるデータ線の無効レベルの影響を受けるため、出力される短絡判断信号D1、D2又はD3の振幅値が現在の信号標準振幅値範囲を超えてしまう。
図4における短絡判断信号が電圧信号である場合、パネルテスト信号の有効レベルは-5Vである。
図4におけるt11時間帯に対応する短絡判断信号D1の電圧が0Vまで上昇すると、表示パネルに短絡が発生したデータ線が存在すると判断することができる。
【0039】
別の例において、表示パネルのテスト回路における信号分析モジュールは、隣接する三つのテスト端により出力される短絡判断信号の振幅値の合計が第1の予め設定された信号標準振幅値範囲を超える場合、短絡が発生したデータ線が存在すると判定するために用いられる。ここで、第1の予め設定された信号標準振幅値範囲は、パネルテスト信号の有効レベルに基づいて決定することができる。第1の予め設定された信号標準振幅値範囲は、具体的にパネルテスト信号の有効レベルの正常変動範囲であってもよい。
【0040】
例えば、表示パネルのデータ線に短絡が発生していない場合、テスト端Pad1、Pad2及びPad3により出力される短絡判断信号D1、D2及びD3は
図4に示す通りである。各時点の短絡判断信号D1、D2及びD3の振幅値の合計はいずれもパネルテスト信号の正常変動範囲内にある。
図4における短絡判断信号が電圧信号であり、パネルテスト信号の有効レベルが-5Vであると、表示パネルのデータ線に短絡が発生していない場合、テスト端Pad1、Pad2及びPad3により出力される短絡判断信号D1、D2及びD3の振幅値の合計はいずれも-5Vの正常変動範囲内にある。テスト端Pad1、Pad2及びPad3により出力される短絡判断信号D1、D2及びD3の振幅値の合計が-5Vの正常変動範囲内を超える場合、表示パネルに短絡が発生したデータ線が存在すると判定することができる。
【0041】
別のいくつかの実施例において、一つのテストサブ周期において、少なくとも二組のアレイテストスイッチユニットが順次導通される。一組のアレイテストスイッチユニットが導通される場合、第1のサブ画素に対応するパネルテスト信号、第2のサブ画素に対応するパネルテスト信号、又は第3のサブ画素に対応するパネルテスト信号は、有効レベルに変更される。且つ一つのテスト周期において、第1のサブ画素に対応するパネルテスト信号、第2のサブ画素に対応するパネルテスト信号、及び第3のサブ画素に対応するパネルテスト信号は、有効レベルに交互に変更される。
【0042】
図5は、本願の一実施例により提供される
図2に示す表示パネルのテスト回路に対応する別の信号シーケンス図である。
図5に示すように、一つのテスト周期は三つのテストサブ周期を含み、三つのテストサブ周期はそれぞれt1、t2及びt3である。パネルテスト制御信号の有効レベルはハイレベルであり、パネルテスト信号の有効レベルはハイレベルであり、アレイテスト制御信号の有効レベルはローレベルである。短絡判断信号は電流信号又は電圧信号であってもよいが、ここでは限定されない。
【0043】
一つのテスト周期において、パネルテスト制御信号D_SW1は継続的に無効レベルであり、パネルテスト制御信号D_SW2及びD_SW3は継続的に有効レベルである。それに対応して、当該一つのテスト周期において、パネルテストスイッチユニットK1、K4、K6、K9、K11、K14、K16及びK19は遮断され、パネルテストスイッチユニットK2、K3、K5、K7、K8、K10、K12、K13、K15、K17、K18及びK20は導通される。
【0044】
各テストサブ周期において、アレイテスト制御信号AT_D1、AT_D2、AT_D3及びAT_D4は、有効レベルに順次交互に変更される。同じ時点で、アレイテスト制御信号AT_D1、AT_D2、AT_D3及びAT_D4において多くても一つの信号が有効レベルに変更される。各アレイテスト制御信号が有効レベルに変更される場合、対応する一つのパネルテスト信号が有効レベルに変更される。同じ時点で、パネルテスト信号D_R、D_B及びD_Gにおいて多くても一つの信号が有効レベルに変更される。
【0045】
各テストサブ周期において、アレイテスト制御信号AT_D1が有効レベルに変更され、それに対応して、パネルテスト信号D_Rが有効レベルに変更される。アレイテスト制御信号AT_D2が有効レベルに変更され、それに対応して、パネルテスト信号D_Gが有効レベルに変更される。アレイテスト制御信号AT_D3が有効レベルに変更され、それに対応して、パネルテスト信号D_Bが有効レベルに変更される。アレイテスト制御信号AT_D4が有効レベルに変更され、それに対応して、パネルテスト信号D_Rが有効レベルに変更される。
【0046】
各テスト端はデータ線信号に接続され、データ線信号の振幅値は一定である。
図5におけるデータ線信号はVdataである。表示パネルのデータ線に短絡が発生していない場合、パネルテスト信号D_R、D_B及びD_Gの有効レベルとデータ線信号Vdataとの振幅値の差値が一定の値であるため、各テスト端により出力される短絡判断信号はいずれも第2の予め設定された信号標準振幅値範囲内にある。第2の予め設定された信号標準振幅値範囲は、パネルテスト信号の有効レベル及びデータ線信号の振幅値に基づいて決定することができる。
【0047】
表示パネルのテスト回路における信号分析モジュールは、生成された目標短絡判断信号に対応するデータ線を、短絡が発生したデータ線として判定するために用いられることができる。ここで、目標短絡判断信号は、振幅値が第2の予め設定された信号標準振幅値範囲を超える短絡判断信号である。
【0048】
言い換えると、第2の予め設定された信号標準振幅値範囲を超える振幅値を有する短絡判断信号が現れると、当該短絡判断信号及びテスト回路の構成に基づいて、短絡が発生したデータ線まで遡ることができ、これにより短絡が発生したデータ線を正確に位置決めし、後続の関連措置を容易にすることができる。
【0049】
例えば,表1は、パネルテスト制御信号、パネルテスト信号、アレイテスト制御信号及び短絡判断信号のテストデータを示す。パネルテスト制御信号の有効レベルはハイレベルであり、パネルテスト信号の有効レベルはハイレベルであり、アレイテスト制御信号の有効レベルはローレベルである。表1における短絡判断信号は電流信号である。ここで、「高」はハイレベルを指し、「低」はローレベルを指す。1~12は、1本目のデータ線から12本目のデータ線を指し、13~24は、13本目のデータ線から24本目のデータ線を指し、このように類推する。1~12に対応する一行のデータは、テスト端により出力される短絡判断信号の電流値であり、このように類推する。
【0050】
【0051】
表1から分かるように、第2の予め設定された信号標準振幅値範囲は、[0.032,0.038]である。ここで、表1における10本目のデータ線に対応する短絡判断信号の電流値が第2の予め設定された信号標準振幅値範囲を超えており、17本目のデータ線に対応する短絡判断信号の電流値が第2の予め設定された信号標準振幅値範囲を超えている。10本目のデータ線と17本目のデータ線とが短絡していると判定することができる。
【0052】
図3に示すように、パネルテスト制御信号線は三本であり、それぞれD_SW1、D_SW2及びD_SW3である。パネルテスト信号線は三本であり、それぞれD_R、D_B及びD_Gである。アレイテスト制御信号線は二本であり、それぞれAT_D1及びAT_D2である。パネルテストスイッチユニットは、具体的にK1乃至K10を含む。アレイテストスイッチユニットは、T1乃至T6を含む。
【0053】
ここで、信号線と当該信号線により生成される信号とを同一符号で示しており、例えばパネルテスト制御信号線D_SW1により生成されるパネルテスト制御信号もD_SW1で示す。
【0054】
図2に示すように、パネルテストスイッチユニットK1、K4、K6及びK9の制御端は、パネルテスト制御信号線D_SW1に接続される。パネルテストスイッチユニットK2、K5、K7及びK10の制御端は、パネルテスト制御信号線D_SW2に接続される。パネルテストスイッチユニットK3及びK8の制御端は、パネルテスト制御信号線D_SW3に接続される。
【0055】
図6は、本願の一実施例により提供される
図3に示す表示パネルのテスト回路に対応する信号シーケンス図である。
図6に示すように、一つのテスト周期は二つのテストサブ周期を含み、二つのテストサブ周期はそれぞれt1及びt2である。パネルテスト制御信号の有効レベルはハイレベルであり、パネルテスト信号の有効レベルはローレベルであり、アレイテスト制御信号の有効レベルはローレベルである。
【0056】
一つのテスト周期において、パネルテスト制御信号D_SW1は継続的に無効レベルであり、パネルテスト制御信号D_SW2及びD_SW3は継続的に有効レベルである。それに対応して、当該一つのテスト周期において、パネルテストスイッチユニットK1、K4、K6及びK9は遮断され、パネルテストスイッチユニットK2、K3、K5、K7、K8及びK10は導通される。
【0057】
テストサブ周期t1において、アレイテスト制御信号AT_D1は有効レベルであり、アレイテスト制御信号AT_D2は無効レベルである。それに対応して、アレイテストスイッチユニットT1、T3及びT5は導通され、その他のアレイテストスイッチユニットは遮断される。パネルテスト信号D_R、D_B及びD_Gは有効レベルに交互に変更される。
【0058】
テストサブ周期t2において、アレイテスト制御信号AT_D2は有効レベルであり、アレイテスト制御信号AT_D1は無効レベルである。それに対応して、アレイテストスイッチユニットT2、T4及びT6は導通され、その他のアレイテストスイッチユニットは遮断される。パネルテスト信号D_R、D_B及びD_Gは有効レベルに交互に変更される。
【0059】
いくつかの例において、テスト回路は信号分析モジュール(明細書の図面に示されていない)をさらに含むことができ、当該信号分析モジュールは各テスト端に接続されてもよい。当該信号分析モジュールは、短絡判断信号の振幅値が現在の信号標準振幅値範囲を超えると、短絡が発生したデータ線が存在すると判定するために用いられることができる。ここで、現在の信号標準振幅値範囲は、現在のパネルテスト制御信号、パネルテスト信号及びアレイテスト制御信号に基づいて決定される。
【0060】
例えば、表示パネルのデータ線が短絡していない場合、テスト端Pad1、Pad2及びPad3により出力される短絡判断信号D1、D2及びD3は
図6に示す通りである。
図6に示す短絡判断信号D1、D2及びD3の振幅値の正常変動範囲は、現在の信号標準振幅値範囲である。正常変動範囲は、動作場面及び動作需要に応じて設定することができるが、ここでは限定されない。表示パネルのデータ線に短絡が発生した場合、対応する短絡判断信号D1、D2又はD3の振幅値がパネルテスト信号の有効レベルの正常変動範囲内にあるべき時点で、短絡されたデータ線が隣接する伝送信号が無効レベルであるデータ線の無効レベルの影響を受けるため、短絡判断信号D1、D2又はD3は出力される短絡判断信号D1、D2又はD3の振幅値が現在の信号標準振幅値範囲を超えてしまう。
図6における短絡判断信号が電圧信号である場合、パネルテスト信号の有効レベルは-5Vであり、
図6におけるt11時間帯に対応する短絡判断信号D1の電圧が0Vまで上昇すると、表示パネルに短絡が発生したデータ線が存在すると判断することができる。
【0061】
別のいくつかの例において、表示パネルのテスト回路における信号分析モジュールは、隣接する三つのテスト端により出力される短絡判断信号の振幅値の合計が第1の予め設定された信号標準振幅値範囲を超える場合、短絡が発生したデータ線が存在すると判定するために用いられる。ここで、第1の予め設定された信号標準振幅値範囲は、パネルテスト信号の有効レベルに基づいて決定することができる。第1の予め設定された信号標準振幅値範囲は、具体的にパネルテスト信号の有効レベルの正常変動範囲であってもよい。
【0062】
例えば,表示パネルのデータ線に短絡が発生していない場合、テスト端Pad1、Pad2及びPad3により出力される短絡判断信号D1、D2及びD3は
図6に示す通りである。各時点の短絡判断信号D1、D2及びD3の振幅値の合計はいずれもパネルテスト信号の正常変動範囲内にある。
図6における短絡判断信号が電圧信号であり、パネルテスト信号の有効レベルが-5Vであり、表示パネルのデータ線に短絡が発生していない場合、テスト端Pad1、Pad2及びPad3により出力される短絡判断信号D1、D2及びD3の振幅値の合計はいずれも-5Vの正常変動範囲内にある。テスト端Pad1、Pad2及びPad3により出力される短絡判断信号D1、D2及びD3の振幅値の合計が-5Vの正常変動範囲内を超える場合、表示パネルに短絡が発生したデータ線が存在すると判定することができる。
【0063】
本願の実施例は、さらに、上記実施例における表示パネルのテスト回路に適用することができる表示パネルのテスト方法を提供する。
図7は、本願の一実施例により提供される表示パネルのテスト方法のフローチャートである。
図7に示すように、当該テスト方法は、ステップS701乃至ステップS703を含むことができる。
【0064】
ステップS701において、一つのテストサブ周期において、複数のアレイテスト制御信号を受信して利用し、アレイテストサブ回路における少なくとも一組のアレイテストスイッチが導通されるように制御する。
【0065】
ステップS702において、複数のパネルテスト制御信号を受信して利用し、パネルテストサブ回路における一部のパネルテストスイッチユニットが導通されるように制御し、複数のパネルテスト信号における一部のパネルテスト信号をアレイテストサブ回路のテスト端に伝送する。
【0066】
ステップS703において、テスト端により出力される短絡判断信号に基づいて、短絡が発生した前記データ線が存在するか否かを判定する。
【0067】
本願の実施例において、複数のパネルテスト制御信号、複数のパネルテスト信号及び複数のアレイテスト制御信号により、パネルテストサブ回路におけるパネルテストスイッチユニットの導通及び遮断を制御し、且つアレイテストサブ回路におけるアレイテストスイッチユニットの導通及び遮断を制御することにより、パネルテスト信号をアレイテストサブ回路におけるテスト端に伝送する。少なくとも一組のアレイテストスイッチが導通される場合、複数のパネルテスト信号は有効レベルに交互に変更されることにより、各データ線に対して短絡テストを行う。テスト端により出力される短絡判断信号によって、表示パネルにおけるデータ線に短絡が発生した否かのテストを実現することができ、これにより、関連措置をタイムリーに採用することができ、表示パネルの歩留まり損失を回避することができる。
【0068】
いくつかの例において、上記ステップS703は、具体的に、短絡判断信号の振幅値が現在の信号標準振幅値範囲を超える場合、短絡が発生したデータ線が存在すると判定することで実現することができる。ここで、現在の信号標準振幅値範囲は、現在のパネルテスト制御信号、パネルテスト信号及びアレイテスト制御信号に基づいて決定される。
【0069】
別のいくつかの例において、上記ステップS703は、具体的に、隣接する三つのテスト端により出力される短絡判断信号の振幅値の合計が第1の予め設定された信号標準振幅値範囲を超える場合、短絡されたデータ線が存在すると判定することで実現することができる。ここで、第1の予め設定された信号標準振幅値範囲は、パネルテスト信号の有効レベルに基づいて決定される。
【0070】
いくつかの例において、テスト回路におけるテスト端はデータ線信号に接続することができ、当該データ線信号の振幅値は一定である。生成された目標短絡判断信号に対応するデータ線を短絡が発生したデータ線として判定することにより、短絡が発生したデータ線を正確に位置決めする。ここで、目標短絡判断信号は、振幅値が第2の予め設定された信号標準振幅値範囲を超える短絡判断信号である。
【0071】
本願の実施例は、さらに、上記実施例における表示パネルのテスト回路を含む表示パネルを提供する。具体的に、当該テスト回路は、表示パネルの非表示領域に配置されることができる。上記表示パネルは、携帯電話、タブレット、パーソナルデジタルアシスタント、IPAD(登録商標)等の装置のディスプレイ等であってもよいが、ここでは限定されない。
【0072】
明らかなように、本明細書における各実施例はいずれも漸進の方式を採用して説明しており、各実施例の間の同一又は類似の部分は互いに参照すればよく、各実施例で重点的に説明したのはいずれも他の実施例と異なる点である。テスト方法の実施例、表示パネルの実施例に対して、関連する箇所はテスト回路の実施例の説明部分を参照することができる。
【0073】
当業者であれば理解することができるように、上記実施例はいずれも例示的なものであり、限定的なものではない。異なる実施例に現れた異なる技術的特徴を組み合わせて、有益な効果を得ることができる。