(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-21
(45)【発行日】2024-03-29
(54)【発明の名称】管状の動物器官によって提供される外表面を有する可食性ペット用噛み物
(51)【国際特許分類】
A01K 15/02 20060101AFI20240322BHJP
【FI】
A01K15/02 B
(21)【出願番号】P 2022524925
(86)(22)【出願日】2020-12-09
(86)【国際出願番号】 US2020063928
(87)【国際公開番号】W WO2021119075
(87)【国際公開日】2021-06-17
【審査請求日】2022-06-17
(32)【優先日】2019-12-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】518175153
【氏名又は名称】アイエムエス トレーディング,エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】アクセルロッド,グレン エス.
(72)【発明者】
【氏名】アルメイダ,マルセラ
【審査官】星野 浩一
(56)【参考文献】
【文献】特開2000-175627(JP,A)
【文献】米国特許第05897893(US,A)
【文献】米国特許第06277420(US,B1)
【文献】米国特許出願公開第2015/0282504(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2007/0193531(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2015/0181839(US,A1)
【文献】ペニス,ブログ,日本,NPO法人北海道自然資源活用機構,2017年02月09日,第1-5頁,https://npohokkaido.thebase.in/blog/2017/02/09/034900
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01K 15/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
細長い生皮の内側コアと、
中空コアを有する管状の動物器官によって提供される外層と
を含
む可食性ペット用噛み物であって、
前記中空コアを有する管状の動物器官は、動物陰茎
の包皮であ
り、前記細長い生皮は、前記動物陰茎の包皮の前記中空コアに挿入されており、
前記動物陰茎の包皮と前記細長い生皮とで形成された前記可食性ペット用噛み物が、5重量%~20重量%の範囲の全体的な水分含有量を有する、
可食性ペット用噛み物。
【請求項2】
前記管状の動物陰茎
の包皮が、前記可食性ペット用噛み物の少なくとも3.0重量%を構成する、請求項1に記載の可食性ペット用噛み物。
【請求項3】
前記管状の動物陰茎
の包皮が3.0%~20.0重量%のレベルで存在し、前記細長い生皮が97重量%~80.0重量%のレベルで存在する、請求項1に記載の可食性ペット用噛み物。
【請求項4】
前記
細長い生皮が表面を有し、前記管状の動物陰茎
の包皮が前記
細長い生皮の前記表面の50%~100%を覆う、請求項1に記載の可食性ペット用噛み物。
【請求項5】
前記可食性ペット用噛み物が、2.0インチ~20.0インチの範囲の長さを有する、請求項1に記載の可食性ペット用噛み物。
【請求項6】
前記可食性ペット用噛み物が、0.25インチ~1.50インチの範囲の最大直径を有する、請求項1に記載の可食性ペット用噛み物。
【請求項7】
前記可食性ペット用噛み物が、長手方向の溝を含む、請求項1に記載の可食性ペット用噛み物。
【請求項8】
細長い生皮を提供することと、
中空コアを有する管状の動物器官を提供することであって、前記中空コアを有する管状の動物器官は、動物陰茎
の包皮であることと、
前記管状の動物陰茎
の包皮の前記中空コアに前記細長い生皮を挿入することと、
前記細長い生皮
が挿入された前記管状の動物陰茎
の包皮を高温に曝し、前記管状の動物陰茎
の包皮を前記細長い生皮上に収縮させ
て、前記管状の動物陰茎
の包皮を前記細長い生皮と係合
させることと、
前記挿入された細長い原皮を有する前記管状の動物陰茎の包皮を、5重量%~
20重量%の範囲の全体的な水分含有量となるまで脱水することと、
を有する、可食性ペット用噛み物を形成するための方法。
【請求項9】
前記管状の動物陰茎
の包皮が、前記可食性ペット用噛み物の少なくとも3.0重量%を構成する、請求項
8に記載の方法。
【請求項10】
前記細長い生皮が表面を有し、前記管状の動物陰茎
の包皮が前記
細長い生皮の前記表面の50%~100%を覆う、請求項
8に記載の方法。
【請求項11】
前記可食性ペット用噛み物が、2.0インチ~20.0インチの範囲の長さを有する、請求項
8に記載の方法。
【請求項12】
前記可食性ペット用噛み物が、0.25インチ~1.50インチの範囲の最大直径を有する、請求項
8に記載の方法。
【請求項13】
前記高温が、最大75時間の期間にわたる50℃~100℃の温度を含む、請求項
8に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、参照により本明細書に完全に援用される、2019年12月13日に出願された米国仮特許出願第62/947,898号の優先権を主張する。
【0002】
本発明は、動物陰茎の包皮によって提供される器官などの管状の動物器官によって提供される外表面を有する、動物用噛み物に関する。より具体的には、本発明は、管状の動物器官によって提供される外表面を有する噛み物及びこのような製品を形成するための方法に関し、管状の動物器官は、動物にとって誘引性及び嗜好性を高める。
【背景技術】
【0003】
多様な種類のペット用噛み物製品に関する、様々な報告がある。これは主に、犬などの飼いならされたペットが、噛む本能を有するという事実に基づいている。このような咀嚼は、顎を鍛え、ペット用噛み物との摩擦係合をもたらし、比較的きれいな歯を維持することを支援する。
【0004】
最近では、雄牛の陰茎から製造された「ブリースティック」として知られる製品が人気を博している。このような製品は、比較的良好な嗜好性及び耐久性と共に、それらの匂いに基づいて動物に比較的強い誘引性を提供することが観察されている。その結果、ブリースティックはペット業界で比較的人気を博している。
【0005】
しかしながら、ブリースティックにはいくつかの欠点がある。その中でも、ブリースティックの入手性が比較的低いことから、ブリースティックの製造コストは相対的高い。したがって、潜在的に削減されたコストで、動物の興味を維持するブリースティックの代替物を提供するための様々な努力が報告されている。
【0006】
「Edible Pet Chew of Artificial Bully Stick」と題された米国特許第10,159,266号は、陰茎成分から形成された組成物を対象とする。より具体的には、陰茎成分及び植物成分を含む組成物から形成された、押し出しスティックが開示されている。
【0007】
「Braided Pet Chew」と題された米国特許第8,479,687号は、生皮と雄牛又は去勢牛の陰茎の組み合わせを編むことによって開発された、犬用噛み物を対象とする。噛み物は、脱水された生皮画分の緻密な革の性質のために、噛む時間が非常に長いと記載されている。
【0008】
「Rawhide Edible Chew with Pizzle Inner Member And Method For Making Same」と題された米国特許第8,074,609号は、生皮シートから形成された生皮外層を含む生皮の噛み物を対象とする。生皮外層は貫通する穴を含んで、切り抜き窓を形成する。陰茎は、切り抜き窓を通して外側から見えるように、生皮外層に配置される。
【発明の概要】
【0009】
生皮材料の内側コアと、管状の動物器官によって提供される外層とを含む、ペット用噛み物。管状の動物器官は、動物の陰茎、静脈、動脈、食道又は腸から選択され得る。
【0010】
細長い生皮材料を提供することと、中空コアを有する管状の動物器官を提供することとを含む、ペット用噛み物を形成するための方法。次に、前記管状の動物器官の全部又は一部を前記細長い生皮材料の上に適用し、前記細長い生皮に適用された前記管状の動物器官を高温に曝し、前記管状の動物器官を前記細長い生皮上に収縮させ、前記管状の動物器官を前記細長い生皮と係合させ、前記ペット用噛み物を提供してもよい。
【0011】
細長い生皮材料と、中空コアを有する管状の動物器官とが提供される、ペット用噛み物を形成するための方法。これに続いて、細長い生皮材料を前記管状の動物器官の中空コア内に挿入し、前記挿入された生皮と共に管状の動物器官を高温に曝し、管状の動物器官を細長い生皮上に収縮させ、管状の動物器官を細長い生皮と係合させ、ペット用噛み物が提供される。
【0012】
高分子樹脂、動物の骨又はセラミックから選択される内側コアと、管状の動物器官によって提供される外層とを含む、ペット用噛み物。
【0013】
高分子樹脂、動物の骨又はセラミックから選択される細長いコア材料を提供することと、中空コアを有する管状の動物器官を提供することとを含む、ペット用噛み物を形成するための方法。これに続いて、前記管状の動物器官の全部又は一部を前記細長いコア上に適用し、前記細長いコアに適用された前記管状の動物器官を高温に曝し、前記管状の動物器官を前記細長いコア上に収縮させ、前記管状の動物器官を前記細長いコアと係合させ、前記ペット用噛み物が提供される。
【0014】
高分子樹脂、動物の骨又はセラミックから選択される細長い材料のコア材料と、中空コアを有する管状の動物器官とを提供することと、前記細長いコア材料を前記管状の動物器官の前記中空コア内に挿入することと、前記挿入された細長いコア材料と共に管状の動物器官を高温に曝し、前記管状の動物器官を細長いコア材料上に収縮させることとを含み、管状の動物器官が細長いコア材料と係合し、ペット用噛み物が提供される、ペット用噛み物を形成するための方法。
【0015】
ここで、添付図面を参照する:
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】管状の動物器官によって提供される外層を有する、可食性ペット用噛み物の図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
好ましい実施形態の詳細な説明
本明細書の可食性ペット用噛み物は、好ましくは、生皮の第1の材料から構成される。生皮は、水牛、ヒツジ、ヤギ、有袋類、ブタ、鹿、ヘラジカ、又は畜牛などの動物の皮から得られてもよい。生皮は典型的には、約65~70%の水、30~35%の乾燥材料、及び1%未満の灰分を含み、これらは全て重量百分率である。好ましくは、本明細書で使用するための獣皮は、当業者に知られている任意の方法によって調製されてもよい。
【0018】
このような例示的な方法の1つは、獣皮から目に見える脂肪及び肉の大部分を除去することを含んでもよい。ひとたび脂肪と肉が取り除かれると、獣皮は、毛を緩めて除去を助け得る、炭酸カルシウム又は水酸化カルシウムの溶液で処理されてもよい。さらに、硫化ナトリウム、アンモニウム塩又は酵素が、溶液に添加されてもよい。次に、獣皮から毛が除去されてもよく、獣皮は水洗されてもよい。次に、獣皮は、有機酸、無機酸、及び/又は酒石酸水素カリウムや重炭酸ナトリウムなどの酸性塩を含む、水溶液に浸漬されてもよい。獣皮は再び水洗され、シートの形状であってもよい生皮片が形成される。生皮の断片は乾燥されるか、又はさらに湿式で加工されてもよい。さらに、断片は、過酸化水素と塩素とを含む溶液に浸漬されてもよい。
【0019】
本発明に広く関連して、未分割の及び/又は分割された生皮として理解されるものが利用され得る。しかしながら、好ましくは、表皮層を含む生皮の第1の分割層を利用することが有益であることが見いだされており、これはしばしば皮革として識別され、最も耐久性がある。これは、このような第1の層が比較的高密度に充填された繊維を有し、比較的改善された強度を提供するという特徴に、ある程度起因している。しかしながら、本発明に広く関連して、上記の生皮の第1の層よりも比較的低い強度を有してもよい、生皮の第2及び第3の分割も利用され得る。さらに、本明細書で製造される可食性ペット用噛み物のために、分割の組み合わせが利用されてもよい。
【0020】
したがって、選択された生皮は、好ましくはシート形態で提供され、ロール状に巻かれて、好ましくはブリースティックの外観に類似してもよい、拡張構造を提供する。
図1に注意を向けると、これは、本発明による、内側の細長いコア13の上に配置された外側の噛み物表面を提供する管状の動物器官外層12を有する、可食性ペット用噛み物10の図である。内側の細長いコア13は、好ましくは生皮から選択されてもよい。このように、可食性ペット用噛み物は、好ましくは引き伸ばされ、好ましくは、本明細書での形成後及び脱水工程後に、10インチ~12インチの長さを有する。器官外層は、0.001インチ~0.25インチ、より好ましくは0.020インチ~0.045インチの範囲の厚さを有してもよい。
【0021】
しかしながら、本発明に広く関連して、脱水形態の可食性ペット用噛み物は、2.0インチ~20.0インチ(2.0’’~20.0’’)、より好ましくは5.0インチ~15.0インチ、なおもより好ましくは6.0インチ~12.0インチの範囲にあってもよい長さの細長い構造体である。脱水形態の可食性ペット用おやつは、0.25インチ~1.50インチ、より好ましくは0.50インチ~1.25インチ、なおもより好ましくは0.50インチ~1.0インチの範囲の最大直径を有してもよい。好ましくは、ペット用噛み物の長さは、細長いペット用噛み物に適用される動物器官ベースの外表面又はコーティングが、下層の細長い生皮の表面の少なくとも50%を覆うように選択される。より好ましくは、器官ベースのコーティングは、好ましい細長い生皮表面の50%~100%、好ましい細長い生皮表面の60%~100%、好ましい細長い生皮表面の70%~100%、好ましい細長い生皮表面の80%~100%、又は好ましい細長い生皮表面の90%~100%を覆うであろう。さらに、器官ベースのコーティングは、それが端部16の全部又は一部を覆うように適用されてもよく、その場合、好ましい生皮は、外側の器官ベースの材料内に完全に封入されてもよい。さらに、理解され得るように、器官ベースのコーティング又は外表面のより高い相対百分率で、動物はこのような器官ベースの材料の存在を検知する可能性が高く、本明細書の可食性ペット用噛み物製品を噛むことに比較的興味を持つようになる。
【0022】
図1にも見られるように、管状の動物器官の全部又は一部によって提供される外表面を有する本明細書のペット用噛み物は、可食性ペット用噛み物の長さの全部又は一部に沿って延びる、長手方向の溝14が存在するような形状を有してもよい。この長手方向の溝は、消費者が可食性ペット用噛み物10を見たときに、噛み物が従来のブリースティックの噛み物に視覚的に類似するように、任意選択で採用されてもよい。したがって、このような溝を有する本明細書の管状の動物器官は、それ自体が、2.0インチ~20.0インチ、より好ましくは5.0インチ~15.0インチ、なおもより好ましくは6.0インチ~12.0インチの範囲にあってもよい長さを有してもよい。動物の陰茎の場合、陰茎は、動物から回収されたときに、ある元の長さの寸法からそのような長さに延伸されてもよいこともまた理解されるべきである。したがって、動物から提供される管状の動物器官は、好ましくは中空コアを有して細長い生皮成分の挿入を可能にするであろう。しかしながら、本発明に広く関連して、管状の動物器官の一部が、細長い生皮成分に適用するために使用されてもよい。
【0023】
したがって、管状の動物器官の外表面又はコーティングの全部又は一部は、好ましくは、ロール状の生皮の上に適用されてもよく、脱水処置がそれに続き、これは、管状の器官がサイズを縮小し、収縮して、同様に脱水されている、又はあらかじめ脱水されていてもよい、下層の生皮材料に付着することを可能にする。したがって利用されてもよい管状の器官は、好ましくは、例えば、このような動物陰茎の包皮などの動物陰茎を含む。しかしながら、本発明に広く関連して、静脈、動脈、食道又は腸などの中空コアを有する任意の管状の動物器官が利用されてもよい。1つの好ましい動脈は、大動脈を含んでもよい。
【0024】
上記のように、好ましい生皮成分は、分割又は未分割を問わず、典型的に、水、乾燥材料、及び比較的少量の灰分で入手可能である。次に乾燥に供される最初に使用される好ましい生皮成分は、所与の重量について、そのような初期重量の大部分が水であるようなものであり得る。したがって、例えば、ある生皮について、高温への曝露及び脱水中に、最終製品に使用される生皮の収率は、初期重量の20~30%程度であってもよい。したがって、本明細書の処置において、生皮から失われる水の量は、好ましくは、生皮の初期重量の約70~80%であってもよい。
【0025】
管状の動物成分に関しては、高温への曝露及び脱水及び収縮中に、これもまた水分含有量の減少を被るであろう。例えば、所与の管状の動物成分について、高温への曝露及び脱水中に、管状の動物成分の収率は、好ましくは15~25%の範囲であってもよい。したがって、本明細書の処置において、管状の動物成分から失われる水の量は、好ましくは、75%~85%の範囲であってもよい。
【0026】
次に、管状の動物成分が生皮の全部又は一部の周りに構成される場合、生皮及び管状の動物成分を含む最終製品自体は、好ましくは、5重量%~20重量%の範囲の全体的な残留水分含有量を有し得ることに留意されたい。より好ましくは、このような全体的な残留水分含有量は、5重量%~15重量%の範囲であってもよく、なおもより好ましくは、8重量%~12重量%の範囲であってもよい。
【0027】
生皮は、好ましくは、本明細書に記載されるようにロール状に巻かれ、管状構造が無傷である場合、好ましくは管状の動物器官内に挿入され、次に、組み合わせ(水和された生皮と水和された管状の動物器官)が脱水を受ける。代案としては、管状成分の一部が、生皮に適用されてもよい。このような脱水は、好ましくは、組み合わせを50℃~100℃の範囲の温度、より好ましくは50℃~85℃の範囲の温度に曝露することによって達成される。これは、好ましくは、示された温度に設定された通気式オーブン内に、組み合わせを入れることによって達成されてもよい。組み合わせは、好ましくは、このようなオーブン内に最大75時間の期間にわたり、より好ましくは40時間~65時間の範囲、なおもより好ましくは50時間~60時間の期間にわたり放置される。しかしながら、言及されたように、生皮それ自体が、上記のプロトコルに従って、あらかじめ脱水処置、又は部分的脱水処置を受けていてもよいことが想定される。
【0028】
管状の動物器官の直径と生皮の直径は、好ましくは、脱水中に、管状の動物器官が収縮して生皮の表面に係合して一致するように選択されることに、さらに留意されたい。したがって、管状の動物成分は、好ましくは、それが付着したままであるように、細長い生皮の全部又は一部の周りにそれ自体を引っ張るであろう。したがって、このような処置は、好ましくは、生皮と管状の動物器官との間に配置された接着剤などのその他の付着成分に対する必要性を回避することに留意されたい。したがって、細長い生皮の直径と管状の動物器官の直径は、好ましくは、脱水中に、管状形状の動物器官が収縮して細長い生皮と係合し、本明細書の可食性ペット用噛み物を提供するようなシュリンクフィットが起こるように選択される。
【0029】
重量%の観点から、細長い生皮に適合して係合する管状の動物器官(例えば、陰茎包皮)の重量%は、好ましくは少なくとも3.0重量%のレベル、好ましくは3.0重量%~20.0重量%の範囲内で存在することに留意されたい。したがって、本明細書の細長い生皮は、好ましくは、本明細書の可食性ペット用噛み物中に、97.0重量%~80.0重量%の量で存在する。このような様式で、本明細書で提供される可食性ペット用噛み物は、イヌなどのペットが噛むために、対応するブリースティックの誘引性及び風味体験を提供するようなものである。さらに、本明細書の可食性ペット用噛み物の重要な利点の1つは、従来のブリースティックよりも比較的低い材料コストを有することであることが理解されるべきである。
【0030】
さらに、本明細書の可食性ペット用おやつの硬度については、脱水及び陰茎包皮などの管状の動物器官を細長い生皮の外表面に付着させた後に、ショアA硬度は、80~95の範囲、より好ましくは85~90の範囲にあると測定された。これは、ショアA硬度値が90~95の範囲であることを示した、ブリースティックのショアA硬度と比べても遜色ない。
【0031】
生皮の代わりに、本明細書に開示される動物器官の外層を有するその他の内側コア基質が利用されてもよいことも、本明細書で理解され得る。このような内側コアは、好ましい生皮コアについて上で述べたのと同じタイプの寸法を有してもよい。例えば、生皮コアは、動物の骨で、並びにポリアミド(ナイロン)、ポリウレタン、天然又は合成ゴム(ポリイソプレンベース)をはじめとするがこれらに限定されるものではない高分子樹脂で、並びにポリエステルベースの熱可塑性エラストマー及び/又はスチレンベースのエラストマー(例えば、スチレンブタジエンブロック共重合体)などの熱可塑性エラストマーで、置換されてもよい。コア13にセラミック組成物が利用されてもよいこともまた、想定される。
【0032】
本発明を様々な好ましい実施形態で説明してきた。当業者は、好ましい実施形態の範囲外にある変更が実装されてもよく、添付の特許請求の範囲によって記載される発明が、本明細書に記載の好ましい実施形態に限定されないことを認識するであろうことが理解されるであろう。