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特許7458500引込み引出し位置を連続して検出するための電力機器
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-21
(45)【発行日】2024-03-29
(54)【発明の名称】引込み引出し位置を連続して検出するための電力機器
(51)【国際特許分類】
   H02B 11/10 20060101AFI20240322BHJP
   H02B 11/12 20060101ALI20240322BHJP
【FI】
H02B11/10 B
H02B11/12 D
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2022558205
(86)(22)【出願日】2021-03-29
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-05-10
(86)【国際出願番号】 KR2021003866
(87)【国際公開番号】W WO2021201536
(87)【国際公開日】2021-10-07
【審査請求日】2022-09-26
(31)【優先権主張番号】10-2020-0041155
(32)【優先日】2020-04-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】593121379
【氏名又は名称】エルエス、エレクトリック、カンパニー、リミテッド
【氏名又は名称原語表記】LS ELECTRIC CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】127,LS-ro,Dongan-gu,Anyang-si,Gyeonggi-do,Republic of Korea
(74)【復代理人】
【識別番号】100143823
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 英彦
(74)【代理人】
【識別番号】100232275
【弁理士】
【氏名又は名称】和田 宣喜
(72)【発明者】
【氏名】キム,ヨン
【審査官】内田 勝久
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2015/0114807(US,A1)
【文献】中国実用新案第202816778(CN,U)
【文献】特開2002-209312(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2013-0000281(KR,A)
【文献】中国特許出願公開第107275970(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02B 1/00 - 1/38
H02B 1/46 - 13/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
後方側にクレードル端子が形成されるクレードル;
前記クレードル端子に機械的かつ電気的に接続又は分離される遮断器;及び、
前記遮断器の内部に取り付けられて、遮断器本体の位置をリアルタイムで検出する位置検出手段;を含む、
引込み引出し位置を連続して検出するための電力機器。
【請求項2】
前記位置検出手段は、
前記遮断器本体の移動範囲に対応するように形成される少なくとも一つ以上のポジション感知領域部を含み、前記クレードルの前方側に固定設置されるガーダに一端が結合され、他端は、前記クレードルの後方側に自由端で形成されるポジションバー;及び、
前記遮断器本体が積載され、前記ポジションバーが内側に挿入されて、前記クレードルの内部における前記ガーダから前記クレードル端子側に往復移動可能に形成されるトラックと、前記ポジション感知領域部に対向する少なくとも一つ以上のセンサが具備されて、前記トラックの内部に設置されるセンサモジュール;を含む、
請求項1に記載の引込み引出し位置を連続して検出するための電力機器。
【請求項3】
前記ポジション感知領域部は、
前記ポジションバーの長さ方向に陰影が変化される少なくとも一つ以上のポジションステッカー
前記ポジションバーの長さ方向に一端が下向き又は上向きに斜めに形成される少なくとも一つ以上のポジション傾斜部、及び、
前記ポジションバーの長さ方向に本数又は形成位置が相違して形成される複数本のポジション突起
のうち少なくとも1つを含む、
請求項2に記載の引込み引出し位置を連続して検出するための電力機器。
【請求項4】
前記センサは、非接触式センサ又は接触式センサのうちいずれか以上であるか、
非接触式センサと接触式センサをそれぞれ含めて二つ以上である、
請求項2に記載の引込み引出し位置を連続して検出するための電力機器。
【請求項5】
前記ポジションバーの一側には、ポジション太陽歯車が形成され、
前記トラックには、前記ポジション太陽歯車と噛み合って回転する回転歯車が形成され、
前記回転歯車の回転数又は回転角度を感知して、前記遮断器の位置を検出するセンサをさらに含む、
請求項2に記載の引込み引出し位置を連続して検出するための電力機器。
【請求項6】
前記トラックには、前記ポジションバーの両側面に隣接又は接触するように形成される少なくとも一つ以上のポジションバーガイドが形成されて、
前記ポジションバーガイドは、前記ポジション感知領域部に積層される埃又は異物を除去するように形成されるポジションバークリーナーを含む、
請求項2に記載の引込み引出し位置を連続して検出するための電力機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、引込み引出し位置を連続して検出するための電力機器に関し、より詳細には、クレードル内で移動する遮断器本体の正確な引込み引出し位置を連続して検出するための電力機器に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に電力機器とは、電力を受電、送電に変換できるあらゆる機器を意味する。
【0003】
図1は、従来の電力機器を示した斜視図である。
【0004】
図1を参照すると、従来の電力機器には、外部の電源又は負荷側電力線路を連結するクレードル端子110が形成される。また、電力機器は、配電盤に固定されるクレードル100と、前記クレードル100の端子部に機械的かつ電気的に接続又は分離される遮断器本体200と、前記遮断器本体200を接続又は分離される位置に移動させる移送装置であるガーダ(girder)300と、トラック400と、を含む。
【0005】
ここで、前記接続位置とは、前記遮断器本体200が、前記クレードル端子110側に最大に近付いて電気的に接続された位置を意味する。
【0006】
また、前記分離位置とは、前記遮断器本体200が、前記クレードル端子110側と最大に離隔して電気的に分離された位置を意味する。
【0007】
一方、試験位置とは、前記接続位置から前記分離位置に変更されるか、前記分離位置から前記接続位置に変更される過程の位置を意味する。
【0008】
また、図2図3は、それぞれ図1における前記分離位置と接続位置による前記ガーダ300と前記トラック400を示した斜視図である。
【0009】
また、図4の(a)、(b)、(c)は、それぞれ従来の電力機器における分離、試験、接続位置による前記ガーダ300と前記トラック400の断面を示した断面図である。
【0010】
図2図4を参照すると、従来の電力機器における前記ガーダ300は、前面に形成される一対のハンドルバー310と、両側に形成される支持リブ320と、前面中央部に一端が回転可能であるように結合されるスピンドル330と、前記スピンドル330の一側に形成されるスイッチ作動バー340と、を含む。
【0011】
また、前記トラック400は、両側に形成される複数本のホイール410と、前記スイッチ作動バー340によって作動する複数本のマイクロスイッチ420とを含む。前記スピンドル330が回転することによって、図2図3に示されているように、前記トラック400と前記ガーダ300との間隔が調節される。
【0012】
すなわち、前記スピンドル330が時計又は半時計方向に回転することによって、前記トラック400と前記クレードル端子110との間隔が調節される。
【0013】
また、前記スイッチ作動バー340は、前記トラック400の移動範囲に対応するように形成される凹溝部341と、前記凹溝部341の一端側に形成される後端傾斜部342と、前記凹溝部341と前記後端傾斜部342を除く上面に形成される上部平面部343と、を含む。
【0014】
また、前記マイクロスイッチ420は、第1~第3のマイクロスイッチ421,422,423を含む。
【0015】
より詳細に、前記第1のマイクロスイッチ421は、下側に、前記スイッチ作動バー340に接触するように形成される第1接触レバー421aを含み、前記ガーダ300側に最も隣接するように形成される。
【0016】
また、前記第2のマイクロスイッチ422は、下側に、前記スイッチ作動バー340に接触するように形成される第2接触レバー422aを含み、前記第1のマイクロスイッチ421の後端側に隣接するように形成される。
【0017】
また、前記第3のマイクロスイッチ423は、下側に、前記スイッチ作動バー340に接触するように形成される第3接触レバー423aを含み、前記諸トラック400の後端側に形成される。
【0018】
これら従来の電力機器における前記トラック300によって、前記クレードル100の端子110側と前記遮断器本体200との間の相対的位置を検出するための方法は、下記のとおりである。
【0019】
図4の(a)を参照すると、従来の電力機器の分離位置における前記トラック400と前記ガーダ300との間隔は、最小となる。
【0020】
これによって、前記遮断器本体200と前記クレードル端子110との距離は、最大となる。
【0021】
また、前記第1接触レバー421aは、前記上部平面部343に接触して、前記第2接触レバー422aと前記第3接触レバー423aは、それぞれ前記凹溝部341に接触する。
【0022】
一方、図4の(b)を参照すると、従来の電力機器の試験位置における前記ガーダ300と前記トラック400との間の距離が離隔することによって、第1接触レバー421aと前記第2接触レバー422aは、それぞれ前記凹溝部341に接触する。
【0023】
また、前記第3接触レバー423aは、前記後端傾斜部342を経て、前記上部平面部343に接触する。
【0024】
また、図4の(c)を参照すると、従来の電力機器の接続位置における前記トラック400と前記ガーダ300との間隔は、最大となる。
【0025】
これによって、前記遮断器本体200は、前記クレードル端子110と接触して電気的に連結される。
【0026】
このとき、前記第1接触レバー421aは、前記凹溝部341に接触して、前記第2接触レバー422aは、前記後端傾斜部342を経て、前記上部平面部343に接触する。
【0027】
上記したように、従来は、前記スイッチ作動バー340が、前記ガーダ300に結合した状態で、前記トラック400との間隔が調節されることによって、前記トラック400に固定設置された前記複数本のマイクロスイッチ420の接触有無に基づいて、前記遮断器本体200の位置が検出される。
【0028】
これによって、従来は、電力機器の分離、試験、接続位置それぞれに対して、前記遮断器本体200の位置を検出することができるものの、前記遮断器本体200と、前記クレードル端子110との間に変更される距離は、検出することができない問題点がある。
【0029】
すなわち、従来技術によれば、前記遮断器本体200の位置を連続して感知及び検出することができない問題点がある。
【0030】
また、従来は、前記遮断器本体200の位置を検出するため、前記マイクロスイッチ420と前記スイッチ作動バー340との物理的接触が連続して行われることによって、前記マイクロスイッチ420と前記トラック400との間の結合部側に変形や破損が頻繁に発生する問題点がある。
【0031】
これによって、従来は、前記マイクロスイッチ420と前記トラック400との間の結合部側の変形や破損によって、前記遮断器本体200の位置を正確に感知することができない場合が頻繁に発生する問題点がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0032】
本発明の目的は、動作区間全体にわたって遮断器の正確な引込み引出し位置を連続して検出するための電力機器を提供することである。
【0033】
本発明の目的は、以上に言及した目的に制限されず、言及していない本発明の他の目的及び長所は、下記の説明によって理解することができ、本発明の実施形態によってより明らかに理解することができる。
【0034】
また、本発明の目的及び長所は、特許請求の範囲に示した手段及びその組み合わせによって実現できることが分かりやすい。
【課題を解決するための手段】
【0035】
上述した課題を解決するために本発明は、クレードル端子が形成されるクレードルと、前記クレードル端子に機械的かつ電気的に接続又は分離される遮断器と、前記遮断器の内部に取り付けられて、前記遮断器の位置を連続して検出する位置検出手段と、を含む、引込み引出し位置を連続して検出するための電力機器を提供する。
【0036】
より具体的に、前記位置検出手段は、前記遮断器本体の移動範囲に対応するように形成される少なくとも一つ以上のポジション感知領域部を含み、前記クレードルの前方側に固定設置されるガーダに一端が結合され、他端は、前記クレードルの後方側に自由端で形成されるポジションバー、及び前記遮断器本体が積載され、前記ポジションバーが内側に挿入されて、前記クレードルの内部における前記ガーダから前記クレードル端子側に往復移動可能に形成されるトラックと、前記ポジション感知領域部に対向する少なくとも一つ以上のセンサが具備されて、前記トラックの内部に設置されるセンサモジュールを含むことができる。
【0037】
また、前記ポジション感知領域部は、前記ポジションバーの長さ方向に陰影が変化する少なくとも一つ以上のポジションステッカーと、前記ポジションバーの長さ方向に一端が下向き又は上向きに斜めに形成される少なくとも一つ以上のポジション傾斜部と、前記ポジションバーの長さ方向に本数又は形成位置が相違して形成される複数本のポジション突起のうち少なくともいずれか以上を含むことができる。
【0038】
また、前記センサは、非接触式センサ又は接触式センサのうちいずれか以上であるか、非接触式センサと接触式センサをそれぞれ含めて二つ以上が備えられてもよい。
【0039】
一方、前記ポジションバーの一側には、ポジション太陽歯車が形成され、前記トラックには、前記ポジション太陽歯車と噛み合って回転する回転歯車が形成され、前記回転歯車の回転数又は回転角度を感知して、前記遮断器の位置を検出するセンサをさらに含むこともできる。
【0040】
また、前記トラックには、前記ポジションバーの両側面に隣接又は接触するように形成される少なくとも一つ以上のポジションバーガイドが形成され、前記ポジションバーガイドは、前記ポジション感知領域部に積層される埃又は異物を除去するように形成されるポジションバークリーナーを含むこともできる。
【発明の効果】
【0041】
本発明によれば、遮断器の位置を動作区間全体にわたって線形的に感知及び検出することにより、遮断器の正確な位置をリアルタイムで把握できる長所がある。
【0042】
また、本発明によれば、遮断器の位置を検出するために、各構成間の物理的接触を最小化することにより、電力機器の耐久性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0043】
図1】従来の電力機器を示した斜視図。
図2】従来の電力機器における分離位置によるガーダとトラックを示した斜視図。
図3】従来の電力機器における接続位置によるガーダとトラックを示した斜視図。
図4】それぞれ従来の電力機器における分離、試験、接続位置によるガーダとトラックを示した断面図。
図5】本発明の一実施形態による引込み引出し位置を連続して検出するための電力機器を示した斜視図。
図6】本発明の一実施形態による引込み引出し位置を連続して検出するための電力機器における分離位置によるガーダとトラックを示した斜視図。
図7】本発明の一実施形態による引込み引出し位置を連続して検出するための電力機器における接続位置によるガーダとトラックを示した斜視図。
図8】それぞれ本発明の一実施形態による引込み引出し位置を連続して検出するための電力機器におけるセンサモジュールの上面と底面を示した斜視図。
図9】それぞれ本発明の一実施形態による引込み引出し位置を連続して検出するための電力機器におけるポジションバーを示した斜視図。
図10】それぞれ本発明の一実施形態による引込み引出し位置を連続して検出するための電力機器におけるポジションバーを示した斜視図。
図11】本発明の一実施形態による引込み引出し位置を連続して検出するための電力機器における試験位置によるガーダとトラックを示した斜視図。
図12】本発明の一実施形態による引込み引出し位置を連続して検出するための電力機器における試験位置によるガーダとトラックを示した斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0044】
前述した目的、特徴及び長所は、添付の図面を参照して詳細に後述され、これによって、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者は、本発明の技術思想を容易に実施することができる。本発明を説明することにおいて、本発明に係る公知の技術に対する具体的な説明が、本発明の要旨を曖昧にすると判断される場合には詳細な説明を省略する。以下では、添付の図面を参照して、本発明による好ましい実施形態を詳説することとする。図面における同じ参照符号は、同一又は類似の構成要素を示すために使われる。
【0045】
以下では、構成要素の「上部(又は下部)」又は構成要素の「上(又は下)」に任意の構成が配されるということは、任意の構成が上記構成要素の上面(又は下面)に接して配されるだけでなく、上記構成要素と上記構成要素上に(又は下に)配された任意の構成との間に他の構成が介在し得ることを意味する。
【0046】
また、ある構成要素が他の構成要素に「連結」、「結合」又は「接続」されると記載した場合、上記構成要素は、互いに直接連結されるか又は接続されてもよいものの、各構成要素の間に他の構成要素が「介在」するか、各構成要素が他の構成要素を介して「連結」、「結合」又は「接続」されてもよいと理解しなければならない。
【0047】
本明細書で使われる単数の表現は、文脈上明らかに他に意味しない限り、複数の表現を含む。
【0048】
本願における「構成される」又は「含む」等の用語は、明細書上に記載した複数の構成要素又は複数の段階を必ずしも全て含むものと解釈してはならず、そのうち一部の構成要素又は一部の段階は含まれなくてもよいか、または、追加の構成要素又は段階をさらに含むことができると解釈しなければならない。
【0049】
全明細書における「A及び/またはB」とするとき、これは特に逆に記載されない限り、A、B又はA及びBを意味し、「C~D」とするとき、これは特に逆に記載されない限り、C以上かつD以下であることを意味する。
【0050】
以下では、本発明の幾つかの実施形態による引込み引出し位置を連続して検出するための電力機器を説明することとする。
【0051】
本発明による引込み引出し位置を連続して検出するための電力機器における従来の電力機器と同じ構成は、同じ図面符号を付している。
【0052】
図5は、本発明の一実施形態による引込み引出し位置を連続して検出するための電力機器を示した斜視図である。
【0053】
また、図6図7は、それぞれ本発明の一実施形態による引込み引出し位置を連続して検出するための電力機器における分離位置と接触位置によるガーダとトラックを示した斜視図である。
【0054】
図5図7を参考すると、本発明による引込み引出し位置を連続して検出するための電力機器は、外部の電源又は負荷側電力線路を連結するクレードル端子110が形成されて、配電盤に固定されるクレードル100と、前記クレードル100の端子部に機械的かつ電気的に接続又は分離される遮断器本体200と、前記クレードルの内部に取り付けられて、前記遮断器本体200の位置を継続して検出する位置検出手段と、を含む。
【0055】
より具体的に、本発明による引込み引出し位置を連続して検出するための電力機器は、前記遮断器本体200を分離又は接続位置に移動させる移送装置であるガーダ300とトラック400を含む。
【0056】
より好ましく、前記遮断器本体200は、前記トラック400に固定するように積載される。よって、前記トラック400が移送されることによって、前記遮断器本体200と前記クレードル端子110との間隔が調節される。
【0057】
本明細書における遮断器は、前記遮断器本体200と、前記ガーダ300と、前記トラック400と、を含む。
【0058】
また、前記分離位置とは、前記遮断器本体200が、前記クレードル端子110側と最大に離隔して電気的に分離された位置を意味する。
【0059】
すなわち、前記分離位置は、図6に示されているように、前記ガーダ300と前記トラック400との間隔が最小化した状態を意味する。
【0060】
また、前記接続位置とは、前記遮断器本体200が、前記クレードル端子110側に最大に近付いて電気的に接続された状態を意味する。
【0061】
すなわち、前記接触位置は、図7に示されているように、前記ガーダ300と前記トラック400との間隔が最大化した状態を意味する。
【0062】
一方、試験位置とは、前記接続位置から前記分離位置に変更されるか、前記分離位置から前記接続位置に変更される過程で、前記ガーダ300と前記トラック400との間隔が調節される状態を意味する。
【0063】
前記ガーダ300は、前面に形成される一対のハンドルバー310と、両側に形成される支持リブ320と、前面中央部に一端が回転可能であるように結合されるスピンドル330と、前記スピンドル330の一側に形成されるポジションバー350と、を含む。
【0064】
より具体的に、前記ハンドルバー310は、前記ガーダ300と前記トラック400を前記クレードル100に取り付けるか分離させるとき、作業者が把持する部分であって、様々な形態に形成されてもよい。
【0065】
また、前記ガーダ300は、前記支持リブ320が、前記クレードル100の両側に挿入固定されることで、前記クレードル100に固定される。
【0066】
また、前記スピンドル330は、一端が、前記ガーダ300の中央部に結合されて、他端が、前記クレードル端子110側に向かうように前記トラック400に結合される。
【0067】
本発明の一実施形態において、前記スピンドル300が時計又は半時計方向に回転する場合、前記ガーダ300と前記トラック400との間隔が調節される。
【0068】
また、前記ポジションバー350は、前記トラック400の移動範囲に対応するように形成されるポジション感知領域部351を含む。
【0069】
また、前記ポジションバー350は、前記スピンドル330と平行であるように、一端が前記ガーダ300に結合されて、他端は自由端で形成される。
【0070】
一方、前記トラック400は、両側に形成される複数本のホイール410と、前記ポジションバー350に対応するように設置されるセンサモジュール430とを含む。
【0071】
図8は、それぞれ本発明の一実施形態による本発明による引込み引出し位置を連続して検出するための電力機器におけるセンサモジュールの上面と底面を示した斜視図である。
【0072】
図8を参照すると、前記センサモジュール430は、前記トラック400に固定設置されるセンササポータ431と、前記ポジション感知領域部351に対向するように、前記センササポータ431に結合される非接触式センサ432とを含む。
【0073】
このとき、前記非接触式センサ432は、前記ポジション感知領域部351と接触していない状態で、前記ポジション感知領域部351の陰影や距離等が感知できる様々なセンサを適用することができる。
【0074】
より好ましく、前記非接触式センサ432は、光センサであって、前記ポジション感知領域部351のうち一定領域の陰影や距離、形状等を感知することができるように形成されてもよい。
【0075】
これによって、本発明による引込み引出し位置を連続して検出するための電力機器は、前記接続位置から前記分離位置に移動するか、前記分離位置から前記接続位置に移動する試験位置においても、前記非接触式センサ432が、前記ポジション感知領域部351の移動距離を感知することによって、前記遮断器本体200の位置を検出することができる。
【0076】
また、前記非接触式センサ432が光センサである場合、他の部品による陰影によって発生する感知誤りを最小化するために、前記非接触式センサ432の外周面には、下側に突出形成される非接触式センサ挿入リブ433を含むことができる。
【0077】
これによって、本発明による引込み引出し位置を連続して検出するための電力機器は、遮断器の位置を動作区間全体にわたって線形的に感知及び検出することにより、前記遮断器本体200の正確な位置をリアルタイムで把握できる長所がある。
【0078】
また、本発明による引込み引出し位置を連続して検出するための電力機器は、従来の電力機器と対比して、一つのセンサモジュール430によって、前記遮断器本体200の正確な位置を検出することができるため、電力機器を製作するためのコストを節減することができる。
【0079】
また、本発明による引込み引出し位置を連続して検出するための電力機器は、前記遮断器本体200の位置を検出するために、構成間の物理的接触を最小化することにより、電力機器の耐久性を向上させることができる。
【0080】
一方、前記センサモジュール430は、FPCB(Flexible Printed Circuit Board)又は弾性部材等によって、前記ポジションバー350と接触する接触式センサ434をさらに含むことができる。
【0081】
より具体的に、前記接触式センサ434は、前記ポジション感知領域部351に接触して、前記ポジション感知領域部351の形状を感知することによって、前記遮断器本体200の位置を想到することができるように形成されてもよい。
【0082】
これによって、本発明による引込み引出し位置を連続して検出するための電力機器は、前記ガーダ300と前記トラック400との間隔が調節される間に、前記スピンドル330の軸方向に移動する前記ポジション感知領域部351を、前記非接触式センサ432と前記接触式センサ434が同時に感知することによって、より正確な前記遮断器本体200の位置を検出することができる。
【0083】
また、本発明による引込み引出し位置を連続して検出するための電力機器は、上記したように、複数本のセンサによってそれぞれ検出される前記遮断器本体200の位置が相違する場合、お知らせ警報等を生成するモニタリング部(不図示)をさらに含むこともできる。
【0084】
一方、図9図10は、それぞれ本発明の一実施形態による本発明による引込み引出し位置を連続して検出するための電力機器におけるポジションバーを示した斜視図である。
【0085】
図9図10を参照して、本発明による引込み引出し位置を連続して検出するための電力機器における前記ポジションバー350の様々な実施形態を説明すれば、下記のとおりである。
【0086】
前記ポジション感知領域部351は、上記したように、前記トラック400の移動範囲によって形成され、より好ましくは、グラデーションステッカー等のように、位置によって陰影が相違するポジションステッカー351aで形成されてもよい。
【0087】
また、前記ポジションステッカー351aが、厚さにより、前記ポジションバー350の上面に突出することを防止するために、前記ポジション感知領域部351は、前記ポジションステッカー351aの厚さと等しいか、より深く形成される溝で形成されてもよい。
【0088】
また、前記ポジションステッカー351aは、図9の(a)に示されているように、前記ガーダ300側に形成される部分が暗く、前記クレードル端子110側に形成される部分が明るくなるように形成されるグラデーションテープで形成されてもよい。
【0089】
また、前記ポジションステッカー351aは、前記ガーダ300側に形成される部分が明るく、前記クレードル端子110側に形成される部分が暗くなるように形成されるグラデーションテープで形成されてもよい。
【0090】
一方、前記ポジションステッカー351aは、図9の(b)に示されているように、前記ポジションバー350の長さ方向に沿って二つに分割され、一つは、前記ガーダ300側に形成される部分が明るく、前記クレードル端子110側に形成される部分が暗くなるように形成されて、その他一つは、前記ガーダ300側に形成される部分が明るく、前記クレードル端子110側に形成される部分が暗くなるように形成されてもよい。
【0091】
このとき、前記センサは、上記したように形成される二つのポジションステッカー351aにそれぞれ対向して、二つが形成されるのが好ましい。
【0092】
また、前記ポジションステッカー351aは、図9の(c)、(d)に示されているように、三角形等のように、前記ポジションバー350の長さ方向に沿って面積を異にして形成されるグラデーションテープで形成されてもよい。
【0093】
一方、前記ポジション感知領域部351は、図10の(a)に示されているように、ポジション傾斜部351bで形成されてもよい。
【0094】
より具体的に、前記ポジション傾斜部351bは、前記ポジションバー350が、前記スピンドル330の軸方向に移動されることによって、前記ポジション傾斜部351bの上面と前記センサモジュール430との間の距離が変更されるように形成される。
【0095】
これによって、前記ポジション傾斜部351bは、図10の(a)に示されているように、前記ポジション感知領域部351を除く前記ポジションバー350の上面よりも突出するように形成されてもよく、これとは逆に、陷沒するように形成されてもよい。
【0096】
また、前記ポジション傾斜部351bの上面には、図10の(b)に示されているように、グラデーションテープが付着していてもよい。
【0097】
一方、前記ポジション感知領域部351は、図10の(c)に示されているように、一定間隔離隔して形成される複数本のポジション突起351cを含むこともできる。
【0098】
より好ましく、前記ポジション突起351cは、前記スピンドル330の半径方向と、前記ポジションバー350の長さ方向に本数が相違して形成されるか、形状が相違して形成されてもよい。
【0099】
また、前記ポジション感知領域部351は、前記ポジション突起351cが形成されたグラデーションテープで形成されてもよい。
【0100】
また、前記ポジション感知領域部351は、前記ポジションステッカー351aと、前記ポジション傾斜部351bと、前記ポジション突起351cとが混用して形成されてもよい。
【0101】
一方、前記ポジションバー3501は、前記ポジション感知領域部351の一側面にポジション太陽歯車352が形成されてもよい。
【0102】
図11は、本発明の一実施形態による引込み引出し位置を連続して検出するための電力機器における試験位置によるガーダとトラックを示した斜視図である。
【0103】
図10の(d)と図11を参照すると、本発明による引込み引出し位置を連続して検出するための電力機器における前記トラック400には、前記ポジション太陽歯車352とみ合って回転可能に形成される回転歯車450が設置されてもよい。
【0104】
また、前記トラック400には、前記回転歯車450の回転数及び回転角度を感知して、前記遮断器本体200の位置を検出できるセンサがさらに設置されてもよい。
【0105】
また、本発明による引込み引出し位置を連続して検出するための電力機器は、前記ホイール410の回転数及び回転角度を感知して、前記遮断器本体200の位置が検出できるセンサをさらに具備することもできる。
【0106】
一方、図12は、本発明の一実施形態による引込み引出し位置を連続して検出するための電力機器における試験位置によるガーダとトラックを示した斜視図である。
【0107】
図12を参照すると、本発明による引込み引出し位置を連続して検出するための電力機器における前記トラック400は、前記ポジションバー350の両側面に隣接又は接触するように形成される複数本のポジションバーガイド440を含むことができる。
【0108】
また、前記ポジションバーガイド440は、前記ポジションバー350の上面に積層される埃又は異物を除去するように形成されるポジションバークリーナー441を含むこともできる。
【0109】
前記ポジションバークリーナー441は、ブラシ等のような形状に形成されて、前記ポジション感知領域部351の上面と接触した状態で、前記ポジションバー350が移動されることによって、前記ポジション感知領域部351に積層される埃又は異物を除去することにより、埃又は異物による前記センサモジュール430の感知誤りを最小化することができる。
【0110】
以上のように、本発明について例示の図面を参照して説明したが、本発明は、本明細書に開示の実施形態と図面によって限定されるものではなく、本発明の技術思想の範囲内における通常の技術者によって様々な変形が行われることは自明である。さらに、本発明の実施形態を前述しつつ、本発明の構成による作用効果を明示的に記載して説明しなかったとしても、該構成によって予測可能な効果も認めるべきであることは当然である。
図1
図2
図3
図4(a)】
図4(b)】
図4(c)】
図5
図6
図7
図8(a)】
図8(b)】
図9(a)】
図9(b)】
図9(c)】
図9(d)】
図10(a)】
図10(b)】
図10(c)】
図10(d)】
図11
図12