(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-21
(45)【発行日】2024-03-29
(54)【発明の名称】引込み引出し位置を連続して検出するための電力機器
(51)【国際特許分類】
H02B 11/10 20060101AFI20240322BHJP
H02B 11/12 20060101ALI20240322BHJP
【FI】
H02B11/10 B
H02B11/12 D
(21)【出願番号】P 2022558207
(86)(22)【出願日】2021-03-29
(86)【国際出願番号】 KR2021003874
(87)【国際公開番号】W WO2021201538
(87)【国際公開日】2021-10-07
【審査請求日】2022-09-26
(31)【優先権主張番号】10-2020-0041146
(32)【優先日】2020-04-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】593121379
【氏名又は名称】エルエス、エレクトリック、カンパニー、リミテッド
【氏名又は名称原語表記】LS ELECTRIC CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】127,LS-ro,Dongan-gu,Anyang-si,Gyeonggi-do,Republic of Korea
(74)【復代理人】
【識別番号】100143823
【氏名又は名称】市川 英彦
(74)【代理人】
【識別番号】100232275
【氏名又は名称】和田 宣喜
(72)【発明者】
【氏名】キム,ヨン
(72)【発明者】
【氏名】ソ,ミンギュ
【審査官】内田 勝久
(56)【参考文献】
【文献】中国実用新案第202816778(CN,U)
【文献】韓国公開特許第10-2013-0000281(KR,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0114807(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第107275970(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02B 1/00 - 1/38
H02B 1/46 - 13/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
クレードル端子が形成されるクレードルと、前記クレードル端子に機械的かつ電気的に接続又は分離される遮断器本体と、前記遮断器本体を接続又は分離される位置に移動させる移送装置であるガーダと、トラックと、を含み、前記遮断器本体の引込み引出し位置を連続して検出するための電力機器において、
前記遮断器本体の両側面のうち少なくともいずれか側面に形成されるポジション感知領域部;及び、
前記ポジション感知領域部に対向して、前記ポジション感知領域部の移動位置を感知して、前記遮断器本体の位置を検出する少なくとも一つ以上のセンサが具備されて、前記クレードルの内側両面のうち少なくともいずれか内側面に固定結合されるセンサモジュール;を含む、
引込み引出し位置を連続して検出するための電力機器。
【請求項2】
前記ポジション感知領域部は、
前記トラックの移動方向に陰影が変化するポジションステッカー;
前記トラックの移動方向に本数、形状、形成位置のうち少なくとも一つ以上が相違して形成される複数本のポジション突起;及び、
前記トラックの移動方向に一端が下向き又は上向きに斜めに形成されるポジション傾斜部;のうち少なくともいずれか以上を含む、
請求項1に記載の引込み引出し位置を連続して検出するための電力機器。
【請求項3】
前記センサは、非接触式センサ
及び接触式センサのうち
の少なくとも一方を含むか、非接触式センサと接触式センサそれぞれを含めて二つ以上である、
請求項1に記載
の引込み引出し位置を連続して検出するための電力機器。
【請求項4】
前記接触式センサは、前記遮断器本体の側面に接触して回転するローラータイプである、
請求項3に記載の引込み引出し位置を連続して検出するための電力機器。
【請求項5】
前記ポジション傾斜部に接触して、前記
ポジション傾斜部に高低を感知し、前記遮断器本体の位置を感知する接触式センサを含む、
請求項2に記載の引込み引出し位置を連続して検出するための電力機器。
【請求項6】
前記センサモジュールの前方又は後方側に、前記ポジション感知領域部に積層される埃又は異物を除去するように形成されるクリーナーを含む、
請求項1に記載の引込み引出し位置を連続して検出するための電力機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、引込み引出し位置を連続して検出するための電力機器に関し、より詳細には、クレードル内で移動する遮断器本体の正確な引込み引出し位置を連続して検出するための電力機器に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に電力機器とは、電力を受電、送電に変換できるあらゆる機器を意味する。
【0003】
図1は、これら従来の電力機器を示した斜視図である。
【0004】
図1を参照すると、従来の電力機器は、外部の電源又は負荷側電力線路を連結するクレードル端子110が形成されて、配電盤に固定されるクレードル100と、前記クレードル100の端子部に機械的かつ電気的に接続又は分離される遮断器本体200と、前記遮断器本体200を接続又は分離される位置に移動させる移送装置であるガーダ(girder)300と、トラック400と、を含む。
【0005】
ここで、前記接続位置とは、前記遮断器本体200が、前記クレードル端子110側に最大に近付いて電気的に接続された位置を意味する。
【0006】
また、前記分離位置とは、前記遮断器本体200が、前記クレードル端子110側と最大に離隔して電気的に分離された位置を意味する。
【0007】
一方、試験位置とは、前記接続位置から前記分離位置に変更されるか、前記分離位置から前記接続位置に変更される過程の位置を意味する。
【0008】
また、
図2と
図3は、それぞれ
図1における前記分離位置と接続位置による前記ガーダ300と前記トラック400を示した斜視図である。
【0009】
また、
図4は、それぞれ従来の電力機器における分離、試験、接続位置による前記ガーダ300と前記トラック400の断面を示した断面図である。
【0010】
図2~
図4を参照すると、従来の電力機器における前記ガーダ300は、前面に形成される一対のハンドルバー310と、両側に形成される支持リブ320と、前面中央部に一端が回転可能であるように結合されるスピンドル330と、前記スピンドル330の一側に形成されるスイッチ作動バー340と、を含む。
【0011】
また、前記トラック400は、両側に形成される複数本のホイール410と、前記スイッチ作動バー340によって作動する複数本のマイクロスイッチ420とを含み、前記スピンドル330が回転することによって、
図2と
図3に示されているように、前記ガーダ300との間隔が調節される。
【0012】
すなわち、前記スピンドル330を時計又は半時計方向に回転させることによって、前記トラック400と前記クレードル端子110との間隔が調節される。
【0013】
また、前記スイッチ作動バー340は、前記トラック400の移動範囲に対応するように形成される凹溝部341と、前記凹溝部341の一端側に形成される後端傾斜部342と、前記凹溝部341と前記後端傾斜部342を除く上面に形成される上部平面部343と、を含む。
【0014】
また、前記マイクロスイッチ420は、第1~第3のマイクロスイッチ421,422,423を含む。
【0015】
より詳細に、前記第1のマイクロスイッチ421は、下側に、前記スイッチ作動バー340に接触するように形成される第1接触レバー421aを含み、前記ガーダ300側に最も隣接するように形成される。
【0016】
また、前記第2のマイクロスイッチ422は、下側に、前記スイッチ作動バー340に接触するように形成される第2接触レバー422aを含み、前記第1のマイクロスイッチ421の後端側に隣接するように形成される。
【0017】
また、前記第3のマイクロスイッチ423は、下側に、前記スイッチ作動バー340に接触するように形成される第3接触レバー423aを含み、前記諸トラック400の後端側に形成される。
【0018】
これら従来の電力機器における前記トラック300によって、前記クレードル100の端子110側と前記遮断器本体200との間の相対的位置を検出するための方法は、下記のとおりである。
【0019】
図4の(a)を参照すると、従来の電力機器の分離位置における前記トラック400と前記ガーダ300との間隔は、最小となる。
【0020】
これによって、前記遮断器本体200と前記クレードル端子110との距離は、最大となる。
【0021】
また、前記第1接触レバー421aは、前記上部平面部343に接触して、前記第2接触レバー422aと前記第3接触レバー423aは、それぞれ前記凹溝部341に接触する。
【0022】
一方、
図4の(b)を参照すると、従来の電力機器の試験位置における前記ガーダ300と前記トラック400との間の距離が離隔することによって、第1接触レバー421aと前記第2接触レバー422aは、それぞれ前記凹溝部341に接触する。
【0023】
また、前記第3接触レバー423aは、前記後端傾斜部342を経て、前記上部平面部343に接触する。
【0024】
また、
図4の(c)を参照すると、従来の電力機器の接続位置における前記トラック400と前記ガーダ300との間隔は、最大となる。
【0025】
これによって、前記遮断器本体200は、前記クレードル端子110と接触して電気的に連結される。
【0026】
このとき、前記第1接触レバー421aは、前記凹溝部341に接触して、前記第2接触レバー422aは、前記後端傾斜部342を経て、前記上部平面部343に接触する。
【0027】
上記したように、従来は、前記スイッチ作動バー340が、前記ガーダ300に結合した状態で、前記トラック400との間隔が調節されることによって、前記トラック400に固定設置された前記複数本のマイクロスイッチ420の接触有無に基づいて、前記遮断器本体200の位置が検出される。
【0028】
これによって、従来は、電力機器の分離、試験、接続位置それぞれに対して、前記遮断器本体200の位置を検出することができるものの、前記遮断器本体200と、前記クレードル端子110との間に変更される距離は、検出することができない問題点がある。
【0029】
すなわち、従来技術によれば、前記遮断器本体200の位置を連続して感知及び検出することができない問題点がある。
【0030】
また、従来は、前記遮断器本体200の位置を検出するため、前記マイクロスイッチ420と前記スイッチ作動バー340との物理的接触が連続して行われることによって、前記マイクロスイッチ420と前記トラック400との間の結合部側に変形や破損が頻繁に発生する問題点がある。
【0031】
これによって、従来は、前記マイクロスイッチ420と前記トラック400との間の結合部側の変形や破損によって、前記遮断器本体200の位置を正確に感知することができない場合が頻繁に発生する問題点がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0032】
本発明の目的は、遮断器本体の位置を動作区間全体にわたって線形的に感知及び検出できる引込み引出し位置を連続して検出するための電力機器を提供することである。
【0033】
また、本発明の目的は、遮断器本体の位置を検出するために、構成間の物理的接触を最小化し得る、引込み引出し位置を連続して検出するための電力機器を提供することである。
【0034】
本発明の目的は、以上に言及した目的に制限されず、言及していない本発明の他の目的及び長所は、下記の説明によって理解することができ、本発明の実施形態によってより明らかに理解することができる。
【0035】
また、本発明の目的及び長所は、特許請求の範囲に示した手段及びその組み合わせによって実現できることが分かりやすい。
【課題を解決するための手段】
【0036】
上述した課題を解決するために本発明は、クレードル端子が形成されるクレードルと、前記クレードル端子に機械的かつ電気的に接続又は分離される遮断器本体と、前記遮断器本体を接続又は分離される位置に移動させる移送装置であるガーダと、トラックと、を含む、引込み引出し位置を連続して検出するための電力機器において、前記遮断器本体の位置を動作区間全体にわたって線形的に感知及び検出することができることを技術的特徴とする。
【0037】
より具体的に、本発明による引込み引出し位置を連続して検出するための電力機器は、前記遮断器本体の両側面のうち少なくともいずれか側面に形成されるポジション感知領域部、及び前記ポジション感知領域部に対向して、前記ポジション感知領域部の移動位置を感知して、前記遮断器本体の位置を検出する少なくとも一つ以上のセンサが具備されて、前記クレードルの内側両面のうち少なくともいずれか内側面に固定結合されるセンサモジュールを含む。
【0038】
また、前記ポジション感知領域部は、前記トラックの移動方向に陰影が変化するポジションステッカーと、前記トラックの移動方向に本数、形状、形成位置のうち少なくとも一つ以上が相違して形成される複数本のポジション突起と、前記トラックの移動方向に一端が下向き又は上向きに斜めに形成されるポジション傾斜部のうち少なくともいずれか以上を含むことができる。
【0039】
また、前記センサは、非接触式センサ又は接触式センサのうちいずれか以上であるか、非接触式センサと接触式センサをそれぞれ含めて二つ以上が備えられてもよい。
【0040】
より好ましく、前記接触式センサは、前記遮断器本体の側面に接触して回転するローラータイプに形成されてもよい。
【0041】
一方、本発明による引込み引出し位置を連続して検出するための電力機器は、前記ポジション傾斜部に接触して、前記傾斜部に高低を感知し、前記遮断器本体の位置を感知する接触式センサを含むこともできる。
【0042】
また、本発明による引込み引出し位置を連続して検出するための電力機器は、前記センサモジュールの前方又は後方側に、前記ポジション感知領域部に積層される埃又は異物を除去するように形成されるクリーナーをさらに含むこともできる。
【発明の効果】
【0043】
本発明による引込み引出し位置を連続して検出するための電力機器は、遮断器本体の位置を動作区間全体にわたって線形的に感知及び検出することにより、遮断器本体の正確な位置をリアルタイムで把握できる長所がある。
【0044】
また、本発明による引込み引出し位置を連続して検出するための電力機器は、遮断器本体の位置を検出するために、構成間の物理的接触を最小化することにより、電力機器の耐久性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【
図2】従来の電力機器における分離位置によるガーダとトラックを示した斜視図。
【
図3】従来の電力機器における接続位置によるガーダとトラックを示した斜視図。
【
図4】それぞれ従来の電力機器における分離、運転、接続位置によるガーダとトラックを示した断面図。
【
図5】本発明の一実施形態による引込み引出し位置を連続して検出するための電力機器における遮断器本体をクレードルに取り付ける前を示した斜視図。
【
図6】本発明の一実施形態による引込み引出し位置を連続して検出するための電力機器における分離位置による側断面。
【
図7】本発明の一実施形態による引込み引出し位置を連続して検出するための電力機器における運転位置による側断面。
【
図8】本発明の一実施形態による引込み引出し位置を連続して検出するための電力機器における接続位置による側断面。
【
図9】それぞれ本発明の一実施形態による引込み引出し位置を連続して検出するための電力機器におけるポジション感知領域部を示した側面図。
【発明を実施するための形態】
【0046】
前述した目的、特徴及び長所は、添付の図面を参照して詳細に後述され、これによって、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者は、本発明の技術思想を容易に実施することができる。本発明を説明することにおいて、本発明に係る公知の技術に対する具体的な説明が、本発明の要旨を曖昧にすると判断される場合には詳細な説明を省略する。以下では、添付の図面を参照して、本発明による好ましい実施形態を詳説することとする。図面における同じ参照符号は、同一又は類似の構成要素を示すために使われる。
【0047】
以下では、構成要素の「上部(又は下部)」又は構成要素の「上(又は下)」に任意の構成が配されるということは、任意の構成が上記構成要素の上面(又は下面)に接して配されるだけでなく、上記構成要素と上記構成要素上に(又は下に)配された任意の構成との間に他の構成が介在し得ることを意味する。
【0048】
また、ある構成要素が他の構成要素に「連結」、「結合」又は「接続」されると記載した場合、上記構成要素は、互いに直接連結されるか又は接続されてもよいものの、各構成要素の間に他の構成要素が「介在」するか、各構成要素が他の構成要素を介して「連結」、「結合」又は「接続」されてもよいと理解しなければならない。
【0049】
本明細書で使われる単数の表現は、文脈上明らかに他に意味しない限り、複数の表現を含む。
【0050】
本願における「構成される」又は「含む」等の用語は、明細書上に記載した複数の構成要素又は複数の段階を必ずしも全て含むものと解釈してはならず、そのうち一部の構成要素又は一部の段階は含まれなくてもよいか、または、追加の構成要素又は段階をさらに含むことができると解釈しなければならない。
【0051】
全明細書における「A及び/またはB」とするとき、これは特に逆に記載されない限り、A、B又はA及びBを意味し、「C~D」とするとき、これは特に逆に記載されない限り、C以上かつD以下であることを意味する。
【0052】
以下では、本発明の幾つかの実施形態による引込み引出し位置を連続して検出するための電力機器を説明することとする。
【0053】
本発明による引込み引出し位置を連続して検出するための電力機器における従来の電力機器と同じ構成は、同じ図面符号を付している。
【0054】
図5は、本発明の一実施形態による引込み引出し位置を連続して検出するための電力機器における遮断器本体をクレードルに取り付ける前の状態を示した斜視図である。
【0055】
また、
図6~
図8は、それぞれ本発明の一実施形態による引込み引出し位置を連続して検出するための電力機器における分離、運転、接続位置による側断面である。
【0056】
図5~
図8を参考すると、本発明による引込み引出し位置を連続して検出するための電力機器は、外部の電源又は負荷側電力線路を連結するクレードル端子110が形成されて、配電盤に固定されるクレードル100と、前記クレードル100の端子部に機械的かつ電気的に接続又は分離される遮断器本体200と、前記遮断器本体200を分離又は接続位置に移動させる移送装置であるガーダ300と、トラック400と、を含む。
【0057】
より好ましく、前記遮断器本体200は、前記トラック400に固定するように積載される。よって、前記トラック400が移送されることによって、前記遮断器本体200と前記クレードル端子110側との間隔が調節される。
【0058】
本明細書における遮断器は、前記遮断器本体200と、前記ガーダ300と、前記トラック400と、を含む。
【0059】
また、前記分離位置とは、前記遮断器本体200が、前記クレードル端子110側と最大に離隔して電気的に分離された位置を意味する。
【0060】
すなわち、前記分離位置は、
図6に示されているように、前記ガーダ300と前記トラック400との間隔が最小化した状態を意味する。
【0061】
また、前記接続位置とは、前記遮断器本体200が、前記クレードル端子110側に最大に近付いて電気的に接続された状態を意味する。
【0062】
すなわち、前記接触位置は、
図8に示されているように、前記ガーダ300と前記トラック400との間隔が最大化した状態を意味する。
【0063】
また、前記運転位置とは、
図7に示されているように、前記接続位置から前記分離位置に変更されるか、前記分離位置から前記接続位置に変更される過程で、前記ガーダ300と前記トラック400との間隔が調節される状態を意味する。
【0064】
前記ガーダ300は、前面に形成される一対のハンドルバー310と、両側に形成される支持リブ320と、前面中央部に一端が回転可能であるように結合されるスピンドル330と、を含む。
【0065】
より具体的に、前記ハンドルバー310は、前記ガーダ300と前記トラック400を前記クレードル100に取り付けるか分離させるとき、作業者が把持する部分であって、様々な形態に形成することができる。
【0066】
また、前記ガーダ300は、前記支持リブ320が、前記クレードル100の両側に挿入固定されることで、前記クレードル100に固定される。
【0067】
また、前記スピンドル330は、一端が、前記ガーダ300の中央部に結合されて、他端が、前記クレードル端子110側に向かうように前記トラック400に結合される。
【0068】
本発明の一実施形態において、前記スピンドル300が時計又は半時計方向に回転する場合、前記ガーダ300と前記トラック400との間隔が調節される。
【0069】
また、前記スピンドル330の回転は、前記ガーダの前面に形成されている接続口に接続器具を締結して、作業者が手動で作動させるか、駆動モータ等によって自動で行われてもよい。
【0070】
一方、本発明による引込み引出し位置を連続して検出するための電力機器は、前記遮断器本体200の側面に形成されるポジション感知領域部500、及び前記ポジション感知領域部500に対向して、前記ポジション感知領域部500の移動位置を感知して、前記遮断器本体200の位置を検出する非接触式センサ610が具備されて、前記クレードル100の内側面に固定結合されるセンサモジュール600を含む。
【0071】
より好ましく、前記ポジション感知領域部500は、前記分離位置における前記クレードル端子110側に形成される端部が、前記センサモジュール600に対向するように形成されて、前記接続位置における前記ガーダ300側に形成される端部が、前記センサモジュール600に対向するように形成される。
【0072】
すなわち、前記ポジション感知領域部500は、前記遮断器本体200の側面に、前記トラック400の移動距離に比例する長さに形成される。
【0073】
また、前記ポジション感知領域部500は、前記遮断器本体200と左右対称するように二つ形成されてもよい。
【0074】
これによって、前記センサモジュール600は、前記クレードル100の両側面に二つ形成されてもよい。
【0075】
一方、
図9は、それぞれ本発明の一実施形態による引込み引出し位置を連続して検出するための電力機器におけるポジション感知領域部を示した斜視図である。
【0076】
図9を参照すると、前記ポジション感知領域部500は、上記したように、前記トラック400の移動範囲によって形成され、より好ましくは、グラデーションステッカー等のように、位置によって陰影が相違するポジションステッカー510で形成されてもよい。
【0077】
また、前記ポジションステッカー510が、前記遮断器本体200の側面よりも突出することを防止するために、前記ポジション感知領域部500は、前記ポジションステッカー510の厚さと等しいか、より深く形成される溝で形成されてもよい。
【0078】
これによって、前記ポジションステッカー510が、前記遮断器本体200から離脱することを防止することができる。
【0079】
また、前記ポジションステッカー510は、
図9の(a)に示されているように、前記ガーダ300側に形成される部分が暗く、前記クレードル端子110側に形成される部分が明るくなるように形成されるグラデーションテープで形成されてもよい。
【0080】
また、前記ポジションステッカー510は、前記ガーダ300側に形成される部分が明るく、前記クレードル端子110側に形成される部分が暗くなるように形成されるグラデーションテープで形成されてもよい。
【0081】
また、前記ポジションステッカー510は、前記ガーダ300側と前記クレードル端子110側に形成される部分が明るく形成され、中央部が暗くなるように形成されるグラデーションテープで形成されてもよい。
【0082】
また、前記ポジションステッカー510は、二つ以上に分割して形成されてもよい。
【0083】
また、前記ポジションステッカー510は、
図9の(b)に示されているように、前記トラック400の移動方向に面積を異にして形成されるグラデーションテープで形成されてもよい。
【0084】
一方、前記ポジション感知領域部500は、
図9の(c)に示されているように、ポジション傾斜部520で形成されてもよい。
【0085】
より具体的に、前記ポジション傾斜部520は、前記トラック400によって移動されることによって、前記ポジション傾斜部520の上面と前記センサモジュール600との間の距離が変更されるように形成されてもよい。
【0086】
すなわち、前記ポジション傾斜部520は、一端側と前記クレードル100との間の距離が、他端側と前記クレードル100との間の距離がますます小さくなるか大きくなるように形成される。
【0087】
また、前記ポジション傾斜部520は、前記遮断器本体200の側面よりも突出又は陷沒して形成されてもよい。
【0088】
また、前記ポジション傾斜部520の上面には、前記ポジションステッカー510が付着していてもよい。
【0089】
一方、前記ポジション感知領域部500は、
図9の(d)に示されているように、一定間隔離隔して形成される複数本のポジション突起530を含むこともできる。
【0090】
より好ましく、前記ポジション突起530は、前記センサモジュール600によって、前記遮断器本体200の位置が検出されるように、前記トラック400の移動方向に本数又は形状が相違して形成されてもよい。
【0091】
また、前記ポジション感知領域部500は、前記ポジション突起530と前記ポジションテープ510が混用していてもよい。
【0092】
一方、前記非接触式センサ610は、前記ポジション感知領域部500と接触していない状態で、前記ポジション感知領域部500の陰影や距離等が感知できる様々なセンサを適用することができる。
【0093】
より好ましく、前記非接触式センサ610は、光センサであって、前記ポジション感知領域部510のうち一定領域の陰影や距離、形状等が感知できるように形成されてもよい。
【0094】
これによって、本発明による引込み引出し位置を連続して検出するための電力機器は、前記接続位置から前記分離位置に移動するか、前記分離位置から前記接続位置に移動する運転位置においても、前記非接触式センサ610が、前記ポジション感知領域部500の移動距離を感知することによって、前記遮断器本体200の位置を検出することができる。
【0095】
また、前記非接触式センサ610が光センサである場合、他の部品による陰影によって発生する感知誤りを最小化するために、前記非接触式センサ610は、前記センサモジュール600に陷沒して結合するように形成されるのが好ましい。
【0096】
これによって、本発明による引込み引出し位置を連続して検出するための電力機器は、前記遮断器本体200の位置を動作区間全体にわたって線形的に感知及び検出することにより、前記遮断器本体200の正確な位置をリアルタイムで把握できる長所がある。
【0097】
また、前記センサモジュール600は、接触式センサ620を含むこともできる。
【0098】
このとき、前記接触式センサ620は、FPCB(Flexible Printed Circuit Board)又は弾性部材等によって、前記ポジション感知領域部500に接触するように形成されてもよい。
【0099】
より好ましく、前記接触式センサ620は、
図5に示されているように、前記遮断器本体200の側面に接触して、前記遮断器本体200の移動によって回転され得るローラータイプに形成されてもよい。
【0100】
すなわち、前記接触式センサ620がローラータイプである場合、前記ローラーの回転角度を感知し、これによって、前記遮断器本体200の位置を検出することができる。
【0101】
また、前記接触式センサ620は、前記ポジション傾斜部520に接触して、前記ポジション傾斜部520の高さが変更されることを感知し、前記遮断器本体200の位置を感知することもできる。
【0102】
これによって、本発明による引込み引出し位置を連続して検出するための電力機器は、前記非接触式センサ610と前記接触式センサ620が同時に、前記遮断器本体200の位置を動作区間全体にわたって線形的に感知及び検出することにより、前記遮断器本体200の正確な位置をリアルタイムで把握できる長所がある。
【0103】
一方、前記遮断器本体200が電気的及び機械的に接続される前記クレードル端子110が3相(R、S、T)で形成される場合、これら端子110間の接続が同時に行われない場合、電力機器の損傷及び電力事故が発生するおそれがある。
【0104】
よって、本発明による引込み引出し位置を連続して検出するための電力機器は、前記クレードル端子110が3相である場合、各端子間の接続又は分離が同時に行われるように、前記ポジション感知領域部500が、前記遮断器本体200の両側面に形成され、これによって、前記センサモジュール600が、前記クレードル100両側の内面に形成されるのが好ましい。
【0105】
また、前記二つのセンサモジュール600個々から感知された前記遮断器本体200の位置が一致しない場合、警報を発生するモニタリング部(不図示)をさらに含むことができる。
【0106】
これによって、本発明による引込み引出し位置を連続して検出するための電力機器は、前記遮断器本体200が、前記クレードル端子110に一定に接続又は分離されて、機器の破損及び電力事故を防止することができる。
【0107】
また、本発明による引込み引出し位置を連続して検出するための電力機器は、前記ポジション感知領域部500が、前記クレードル100の内側面に形成されて、前記センサモジュール600が、前記遮断器本体200の側面に形成されてもよい。
【0108】
しかし、前記センサモジュール600の連結配線と制御、点検等のため、前記センサモジュール600は、上記したように、前記クレードル100に形成されるのがより好ましい。
【0109】
このとき、前記センサモジュール600に備えられたセンサが、無線通信手段を含む光センサである場合は、設計仕様に応じて、前記ポジション感知領域部500は、前記クレードル100の内側面に形成されて、前記センサモジュール600は、前記遮断器本体200の側面に形成されてもよい。
【0110】
一方、本発明による引込み引出し位置を連続して検出するための電力機器は、
図5に示されているように、前記センサモジュール600の前方又は後方側に、前記ポジション感知領域500に積層される埃又は異物を除去するように形成されるクリーナー700を含むことができる。
【0111】
このとき、前記クリーナー700は、ブラシ、ローラー等のような形状に形成されて、前記ポジション感知領域部500と接触した状態で、前記遮断器本体200の移動によって、前記ポジション感知領域部500に積層される埃又は異物を除去することにより、埃又は異物による前記センサモジュール600の感知誤りを最小化することができる。
【0112】
一方、前記クリーナー700は、前記センサモジュール600の前方に設置されるのがより好ましい。
【0113】
前記クリーナー700が、前記クレードル端子110側に隣接する場合、アーク等によって、前記クリーナー700が破損するか、電気的問題が発生し得るため、前記クリーナー700は、前記クレードル端子110側と最大限に離隔して形成されるのが好ましい。
【0114】
また、本発明による電力機器における前記ポジション感知領域部500は、前記クレードル100に形成されて、前記センサモジュール600は、遮断器本体200に形成されてもよい。
【0115】
以上のように、本発明について例示した図面を参照して説明したが、本発明は、本明細書に開示の実施形態と図面によって限定されるものではなく、本発明の技術思想の範囲内における通常の技術者によって様々な変形が行われることは自明である。さらに、本発明の実施形態を前述しつつ、本発明の構成による作用効果を明示的に記載して説明しなかったとしても、該構成によって予測可能な効果も認めるべきであることは当然である。