(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-21
(45)【発行日】2024-03-29
(54)【発明の名称】空気圧縮機
(51)【国際特許分類】
F04B 39/10 20060101AFI20240322BHJP
F04B 41/00 20060101ALI20240322BHJP
【FI】
F04B39/10 E
F04B41/00 Z
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023073763
(22)【出願日】2023-04-27
【審査請求日】2023-04-27
(32)【優先日】2022-11-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(73)【特許権者】
【識別番号】512278618
【氏名又は名称】已久工業股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100204490
【氏名又は名称】三上 葉子
(72)【発明者】
【氏名】周 文三
(72)【発明者】
【氏名】周 承賢
【審査官】山崎 孔徳
(56)【参考文献】
【文献】登録実用新案第3242586(JP,U)
【文献】特開2016-011661(JP,A)
【文献】特開2020-200829(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F04B 39/10
F04B 41/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハウジングを含むシリンダであって、前記ハウジングは空気出口端部を含み、前記空気出口端部は、底壁、前記底壁から突出する環状側壁、及び仕切構造を含み、前記仕切構造は環状側壁を
異なるタイミングの異なる空気入力状態を有する第1のキャビティと第2のキャビティに分割し、前記底壁は、前記第1のキャビティと連通する第1の空気出口と、前記第2のキャビティと連通する第2の空気出口とを備える前記シリンダと、
前記空気出口端部を覆い、前記第1のキャビティと連通する少なくとも1つの第1の貫通孔と、前記第2のキャビティと連通する少なくとも1つの第2の貫通孔とを備えるシリンダ内側カバーと、
前記シリンダ内側カバー上に配置され、前記第1のキャビティ内に配置される第1のバルブ群であって、前記第1の空気出口が前記第1のキャビティと連通するように、底壁に移動可能に当接して、前記第1の空気出口を封止するか、又は前記底壁から離れるように移動する前記第1のバルブ群と、
前記シリンダ内側カバー上に配置され、前記第2のキャビティ内に配置される第2のバルブ群であって、前記第2の空気出口が前記第2のキャビティと連通するように、底壁に移動可能に当接して、前記第2の空気出口を封止するか、又は前記底壁から離れるように移動する第2のバルブ群と、
前記シリンダ内側カバー及び前記空気出口端部を覆い、前記ハウジングに固定されたシリンダ外側カバーであって、前記シリンダ外側カバーと前記シリンダ内側カバーとの間に蓄圧室が形成され、前記シリンダ内側カバーの少なくとも1つの第1の貫通孔及び少なくとも1つの第2の貫通孔は、前記蓄圧室と連通し、前記蓄圧室と連通する少なくとも1つのマニホールドを備える前記シリンダ外側カバーと、
を備える空気圧縮機。
【請求項2】
前記シリンダ内側カバーは、カバー本体と、前記カバー本体から突出する第1の位置決めロッドと第2の位置決めロッドとを備え、前記第1のバルブ群は、第1の弾性部材と第1のバルブ部材とを備え、前記第1のバルブ部材は、第1のバルブシート及び第1の突出ロッドを含み、前記第1の弾性部材は、前記第1の突出ロッド及び前記第1の位置決めロッド上に装着され、前記カバー本体と前記第1のバルブシートとの間に配置され、前記第2のバルブ群は、第2の弾性部材及び第2のバルブ部材を含み、前記第2のバルブ部材は、第2のバルブシート及び第2の突出ロッドとを含み、前記第2の弾性部材は、前記第2の突出ロッド及び前記第2の位置決めロッド上に装着され、前記カバー本体と前記第2のバルブシートとの間に配置される、
請求項1に記載の空気圧縮機。
【請求項3】
前記第1のバルブシートのサイズは、前記第2のバルブシートのサイズ以上であり、前記第1の空気出口のサイズは、前記第2の空気出口のサイズ以上である、
請求項2に記載の空気圧縮機。
【請求項4】
前記第1のバルブシート及び前記第2のバルブシートが前記底壁に当接したとき、前記第1の突出ロッドと前記第1の位置決めロッドとの間の距離は、前記第2の突出ロッドと前記第2の位置決めロッドとの間の距離以上である、
請求項2に記載の空気圧縮機。
【請求項5】
前記第1の弾性部材の弾性係数は、前記第2の弾性部材の弾性係数以下である、
請求項2に記載の空気圧縮機。
【請求項6】
前記少なくとも1つの第2の貫通孔の面積の合計は、前記第2の空気出口の面積よりも大きい、
請求項1に記載の空気圧縮機。
【請求項7】
前記環状側壁及び前記仕切構造が、前記シリンダ内側カバーに当接する、
請求項1に記載の空気圧縮機。
【請求項8】
前記シリンダ外側カバーは、上部と、前記上部に接続される上部環状部と、前記上部から離れた下部環状部と、前記上部環状部と前記下部環状部とに接続された曲げる部と、を備え、前記少なくとも1つのマニホールドは、前記上部環状部又は前記上部に形成され、前記蓄圧室は前記上部と前記上部環状部と前記シリンダ内側カバーとの間に形成され、前記環状側壁は前記下部環状部に位置し、前記シリンダ内側カバーは前記曲げる部に当接する、
請求項1に記載の空気圧縮機。
【請求項9】
前記ハウジングは、第1の係合部を備え、前記シリンダ外側カバーは、前記第1の係合部に対応する第2の係合部を備え、前記シリンダ外側カバーは、前記第1係合部が前記第2係合部に固定されるように、前記空気出口端部の軸線に沿って前記空気出口端部
に対して回転するか、又は空気出口端部に圧入される、
請求項1に記載の空気圧縮機。
【請求項10】
複数の機能アセンブリをさらに備え、前記少なくとも1つのマニホールドは、複数のマニホールドを備え、前記複数のマニホールドは、前記複数の機能アセンブリにそれぞれ接続され、前記複数の機能アセンブリは、空気パイプ、圧力計、圧力リリーフバルブ、及びセーフティバルブのうちの少なくとも2つを備える、
請求項1に記載の空気圧縮機
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、空気圧縮機に関し、特に安定した良好な性能を有する空気圧縮機に関する。
【背景技術】
【0002】
今日、空気圧縮機は普遍的な製品であり、空気圧縮機をより安定して動作させ、優れた性能を発揮させる方法が当業者によってさらに探求されなければならない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、安定して動作することができ、良好な性能を有する空気圧縮機を提供する。
【発明を解決するための手段】
【0004】
本発明の空気圧縮機は、シリンダと、シリンダ内側カバーと、第1のバルブ群と、第2のバルブ群と、シリンダ外側カバーと、を含む。シリンダは、ハウジングを含む。ハウジングは、空気出口端部を含む。空気出口端部は、底壁と、底壁から突出する環状側壁と、仕切構造とを含む。仕切構造は、環状側壁を異なるタイミングの異なる空気入力状態を有する第1のキャビティと第2のキャビティに分割する。底壁は、第1のキャビティと連通する第1の空気出口と、第2のキャビティと連通する第2の空気出口とを含む。シリンダ内側カバーは、空気出口端部を覆い、第1のキャビティに連通する少なくとも1つの第1の貫通孔と、第2のキャビティに連通する少なくとも1つの第2の貫通孔とを含む。第1のバルブ群は、シリンダ内側カバーに配置され、第1のキャビティ内に配置される。第1のバルブ群は、第1の空気出口が第1のキャビティと連通するように、底壁に移動可能に当接して第1の空気出口を封止するか、又は底壁から離れるように移動する。第2のバルブ群は、シリンダ内側カバーに配置され、第2のキャビティ内に配置される。第2のバルブ群は、第2の空気出口が第2のキャビティと連通するように、底壁に移動可能に当接して、第2の空気出口を封止するか、又は底壁から離れるように移動する。シリンダ外側カバーは、シリンダ内側カバー及び空気出口端部を覆い、ハウジングに固定される。シリンダ外側カバーとシリンダ内側カバーとの間に蓄圧室が形成され、シリンダ内側カバーの少なくとも1つの第1の貫通孔及び少なくとも1つの第2の貫通孔が蓄圧室に連通する。シリンダ外側カバーは、蓄圧室に連通する少なくとも1つのマニホールドを含む。
【0005】
本発明の一実施形態において、シリンダ内側カバーは、カバー本体と、第1の位置決めロッドと、カバー本体から突出する第2の位置決めロッドと、を含む。第1のバルブ群は、第1の弾性部材と第1のバルブ部材とを含む。第1のバルブ部材は、第1のバルブシートと第1の突出ロッドとを含む。第1の弾性部材は、第1の突出ロッド及び第1の位置決めロッドに装着され、カバー本体と第1のバルブシートとの間に配置される。第2バルブ群は、第2の弾性部材と第2のバルブ部材とを含む。第2のバルブ部材は、第2のバルブシート及び第2の突出ロッドを含む。第2の弾性部材は、第2の突出ロッド及び第2の位置決めロッドに装着され、カバー本体と第2のバルブシートとの間に配置される。
【0006】
本発明の一実施形態において、第1のバルブシートのサイズは、第2のバルブシートのサイズ以上であり、第1の空気出口のサイズは、第2の空気出口のサイズ以上である。
【0007】
本発明の一実施形態において、第1のバルブシート及び第2のバルブシートが底壁に当接するとき、第1の突出ロッドと第1の位置決めロッドとの間の距離は、第2の突出ロッドと第2の位置決めロッドとの間の距離以上である。
【0008】
本発明の一実施形態において、第1の弾性部材の弾性係数は、第2の弾性部材の弾性係数以下である。
【0009】
本発明の一実施形態において、少なくとも1つの第2の貫通孔の面積の合計は、第2の空気出口の面積よりも大きい。
【0010】
本発明の一実施形態において、環状側壁及び仕切構造は、シリンダ内側カバーに当接する。
【0011】
本発明の一実施形態において、シリンダ外側カバーは、上部と、上部に接続された上部環状部と、上部から離れた下部環状部と、を備え、上部環状部と下部環状部に接続された曲げる部と、を備える。少なくとも1つのマニホールドが上部環状部又は上部に形成され、蓄圧室が上部、上部環状部及びシリンダ内側カバーの間に形成される。環状側壁は下部環状部に位置し、シリンダ内側カバーは曲げる部に当接する。
【0012】
本発明の一実施形態において、ハウジングは第1の係合部を備え、シリンダ外側カバーは、第1の係合部に対応する第2の係合部を備える。シリンダ外側カバーを空気出口端部に対して回転させたり、空気出口端部の軸線に沿って空気出口端部に圧入したりすることにより、第1係合部が第2係合部に固定される。
【0013】
本発明の一実施形態において、空気圧縮機は、複数の機能アセンブリをさらに備える。少なくとも1つのマニホールドは複数のマニホールドを備え、マニホールドはそれぞれ機能アセンブリに接続される。機能アセンブリは、空気パイプ、圧力計、圧力リリーフバルブ、及びセーフティバルブのうちの少なくとも2つを備える。
【発明の効果】
【0014】
上記に基づいて、本発明の空気圧縮機は、シリンダのハウジングの空気出口端部に仕切構造を採用して、環状側壁を第1のキャビティと第2のキャビティに分割し、それによって、第1のキャビティ及び第2のキャビティ内の気流が互いに干渉する可能性を効果的に低減し、第1のキャビティ及び第2のキャビティ内に配置された第1のバルブ群及び第2のバルブ群の予期せぬ動きの可能性を低減する。このようにして、第1のバルブ群及び第2バルブ群は安定して動作することができ、安定して良好な性能を発揮する。また、シリンダ外側カバーとシリンダ内側カバーとの間に蓄圧室が形成され、第1のキャビティ及び第2のキャビティは、シリンダ内側カバーの第1の貫通孔及び第2の貫通孔を介して蓄圧室に連通する。シリンダ外側カバーは、蓄圧室に連通する少なくとも1つのマニホールドを含む。蓄圧室は、第1のキャビティ及び第2のキャビティから排出される高圧空気を収集し、衝撃波を緩衝し、気圧を安定させる機能を果たす。したがって、マニホールドから排出される空気の圧力は安定する。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本発明の一実施形態に係る空気圧縮機の外観を示す概略図である。
【
図6】気流によって押し開かれた
図5の第1のバルブ群と第2のバルブ群の概略図である。
【
図7】気流によって押し開かれた
図5の第2バルブ群の概略図である。
【
図8】
図3のシリンダの空気出口端部及びシリンダ内側カバーの概略図である。
【
図9】
図1のシリンダ外側カバーをシリンダのハウジングに固定する工程の概略図である。
【
図10】
図1のシリンダ外側カバーをシリンダのハウジングに固定する工程の概略図である。
【
図11】
図1のシリンダ外側カバーをシリンダのハウジングに固定する工程の概略図である。
【
図12】
図1のシリンダ外側カバーをシリンダのハウジングに固定する工程の別の概略図である。
【
図13】
図1のシリンダ外側カバーをシリンダのハウジングに固定する工程の別の概略図である。
【
図14】
図1のシリンダ外側カバーをシリンダのハウジングに固定する工程の別の概略図である。
【
図15】本発明の別の実施形態による空気圧縮機の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
図1は、本発明の一実施形態に係る空気圧縮機の外観を示す概略図である。
図1を参照されたい。本実施形態では、空気圧縮機100の機能アセンブリ190(空気パイプなど)、機能アセンブリ192(圧力計など)、及び点火コネクタ102がハウジング101から露出している。例えば、空気圧縮機100は、車両のタイヤを膨張させるために適用することができ、タイヤの気圧を表示し、点火コネクタ102を介して電源を提供することができる。無論、空気圧縮機100の応用及び電源は、これに限定されない。
【0017】
図2は、
図1のハウジング隠した概略図である。
図3は、
図2の概略分解図である。
図3は、
図2の概略分解図である。
図4は、
図2の概略部分断面図である。
図5は、
図4の部分拡大図である。
図2から
図5を参照されたい。本実施形態の空気圧縮機100は、シリンダ110と、シリンダ内側カバー140(
図3参照)と、第1のバルブ群150(
図3参照)と、第2のバルブ群160(
図3参照)と、シリンダ外側カバー170と、を含む。
【0018】
図3に示すように、シリンダ110のハウジング112は空気出口端部114を含む。
図5に示すように、空気出口端部114は、底壁120と、底壁120から突出する環状側壁130と、仕切構造132とを含む。仕切構造132は、環状側壁130を第1のキャビティ134と第2のキャビティ134とに分割する。底壁120は、第1のキャビティ134と連通する第1の空気出口122と、第2のキャビティ136と連通する第2の空気出口124とを含む。
【0019】
シリンダ内側カバー140は、空気出口端部114を覆い、環状側壁130及び仕切構造132は、シリンダ内側カバー140に当接して、第1のキャビティ134を第2のキャビティ136から確実に分離する。シリンダ内側カバー140は、カバー本体141、少なくとも1つの第1の貫通孔142及び少なくとも1つの第2の貫通孔143を含む。少なくとも1つの第1の貫通孔142は、カバー本体141を貫通し、第1のキャビティ134と連通し、少なくとも1つの第2の貫通孔143は、カバー本体141を貫通し、第2のキャビティ136と連通する。
【0020】
本実施形態では、例えば、第1の貫通孔142の数は2つ、第2の貫通孔143の数は2つであるが、第1の貫通孔142及び第2の貫通孔143の数はこれに限定されない。本実施形態では、第1の貫通孔142と第2の貫通孔143の数とサイズは同じであるが、別の実施形態では、第1の貫通孔142と第2の貫通孔143の数とサイズも異なっていてもよい。
【0021】
また、シリンダ内側カバー140は、第1の位置決めロッド144と第2の位置決めロッド145とを含み、第1の位置決めロッド144と第2の位置決めロッド145は、カバー本体141から底壁120に向かって突出している。
【0022】
第1のバルブ群150は、シリンダ内側カバー140上に配置され、第1のキャビティ134内に配置される。第1のバルブ群150は、第1の空気出口122が第1のキャビティ134と連通するように、底壁120に対して移動可能に当接して、第1の空気出口122を封止するか、又は底壁120から離れるように移動する。具体的には、本実施形態では、第1のバルブ群150は、第1の弾性部材152及び第1のバルブ部材154を含み、第1のバルブ部材154は、第1のバルブシート156及び第1の突出ロッド158を含む。第1の弾性部材152は第1の突出ロッド158に装着され、第1の位置決めロッド144はカバー本体141と第1のバルブシート156との間に位置する。
【0023】
第2のバルブ群160は、シリンダ内側カバー140上に配置され、第2のキャビティ136内に位置する。第2のバルブ群160は、第2の空気出口124が第2のキャビティ136と連通するように、底壁120に対して移動可能に当接して、第2の空気出口124を封止するか、又は底壁120から離れるように移動する。具体的には、本実施形態では、第2のバルブ群160は、第2の弾性部材162及び第2のバルブ部材164を含み、第2のバルブ部材164は、第2のバルブシート166及び第2の突出ロッド168を含む。第2の弾性部材162は第2の突出ロッド168に装着され、第2の位置決めロッド145はカバー本体141と第2のバルブシート166との間に位置する。
【0024】
本実施形態では、第1の空気出口122のサイズS1は、第2の空気出口124のサイズS2よりも大きく、第1のバルブシート156のサイズS3は、第2のバルブシート166のサイズS4よりも大きく、それらは異なる空気出力の量を有する。無論、サイズの関係は上記に限定されない。他の実施形態では、第1の空気出口122のサイズS1は、第2の空気出口124のサイズS2と等しくてもよく、第1のバルブシート156のサイズS3は、第2のバルブシート166のサイズS4と等しくてもよい。
【0025】
また、本実施形態では、第1の弾性部材152の弾性係数は、第2の弾性部材162の弾性係数よりも小さく、そのような設計により、第1のバルブシート156は、第2のバルブシート166よりも容易に押し開かれる。このようにして、シリンダ110は、最初に第1の空気出口122から空気を排出することができ、シリンダ110によって提供される気圧が上昇すると、第2のバルブシート166も押し開かれ、シリンダ110は第1の空気出口122及び第2の空気出口124を介して同時に空気を排出することができ、これにより、空気圧縮機100は、異なるタイミングで異なる空気出力を有することができる。
【0026】
さらに、第1の空気出口122のサイズが大きいため、シリンダ110は、最初に空気を排出するために第1の空気出口122のみを使用するが、シリンダ110は、最初の急速な膨張の段階での必要性を満たすために依然として大きな空気出力を有することができる。
【0027】
無論、他の実施形態では、第1の弾性部材152の弾性係数は、第2の弾性部材162の弾性係数と等しくてもよく、これにより、シリンダ110は、最初に第1の空気出口122及び第2の空気出口124から同時に空気を排出して、最大の空気出力を達成することができる。
【0028】
さらに、本実施形態では、第1のバルブシート156及び第2のバルブシート166が底壁120に当接するとき、第1の突出ロッド158と第1の位置決めロッド144との間の距離D1は、第2の突出ロッド168と第2の位置決めロッド145との間の距離D2以上である。そのような設計により、第1のバルブシート156の可動ストロークを第2のバルブシート166の可動ストローク以上にし、より多くの空間を残して、第1の空気出口122を通過する空気がより速く第1のキャビティ134に流れ込み、空気の出力効率を向上させることができる。無論、サイズの関係は上記に限定されない。
【0029】
シリンダ外側カバー170は、シリンダ内側カバー140及び空気出口端部114を覆い、ハウジング112に固定される。シリンダ外側カバー170とシリンダ内側カバー140との間に蓄圧室180が形成される。具体的には、
図5に示すように、シリンダ外側カバー170は、上部1701と、上部1701に接続された上部環状部1702と、上部1701から離れた下部環状部1703と、上部環状部1702及び下部環状部1703に接続された曲げる部1704とを含む。蓄圧室180は、シリンダ内側カバー140の上部1701と上部環状部1702とカバー本体141との間に形成される。環状側壁130は下部環状部1703に位置し、シリンダ内側カバー140は曲げる部1704に当接する。
【0030】
シリンダ内側カバー140の第1の貫通孔142(
図3参照)及び第2の貫通孔143(
図3参照)は、蓄圧室180に連通する。したがって、蓄圧室180は、第1のキャビティ134及び第2のキャビティ136から排出される高圧空気を収集し、衝撃波を緩衝し、気圧を安定させる機能を果たす。
【0031】
また、空気圧縮機100は、空気出口端部114とシリンダ外側カバー170との間の封止状態を維持するために、空気出口端部114とシリンダ外側カバー170との間に配置された封止リング182をさらに含む。
【0032】
なお、本実施形態では、空気出口端部114の環状側壁130は、仕切構造132によって第1のキャビティ134と第2のキャビティ136とに分割され、環状側壁130と仕切構造132はシリンダ内側カバー140に当接する。第1のキャビティ134及び第2のキャビティ136は、異なるタイミングの異なる空気入力状態を有し得るので、そのような設計により、第1のキャビティ134及び第2のキャビティ136を十分に分離し、これにより、第1のキャビティ134と第2のキャビティ136との間の気流の干渉を効果的に回避する。
【0033】
また、環状側壁130及び仕切構造132は、第1のバルブ部材154及び第2のバルブ部材164の可動境界を画定し、それによって、第1のバルブ部材154及び第2のバルブ部材164が境界の外側に落下することなく適切に移動することを効果的に促進する。このように、第1のバルブシート156と第2のバルブシート166が戻って底壁120に当接すると、第1のバルブシート156及び第2のバルブシート166は、第1の空気出口122及び第2の空気出口124を完全に封止して、空気漏れを回避することができる。
【0034】
また、
図3に戻ると、シリンダ外側カバー170は、蓄圧室180と連通する少なくとも1つのマニホールド174、175、及び176を含む。本実施形態では、少なくとも1つのマニホールド174、175、及び176は、シリンダ外側カバー170の上部環状部1702上に形成される(
図5参照)。他の実施形態では、マニホールドはまた、シリンダ外側カバー170の上部1701(
図5参照)上に形成されてもよい。本実施形態では、マニホールド174、175、176の数は、例えば3つである。
図3に示されるように、空気圧縮機100は、複数の機能アセンブリ190、192、及び194を含み、これらのマニホールド174、175、及び176は、これらの機能アセンブリ190、192、及び194にそれぞれ接続され、機能アセンブリ190、192、194のそれぞれは、例えば、空気パイプ、圧力計、圧力リリーフバルブ又はセーフティバルブである。
【0035】
具体的には、3つのマニホールド174、175、及び176は、機能アセンブリ190(空気パイプ)、機能アセンブリ192(圧力計)、及び機能アセンブリ194(セーフティバルブ)にそれぞれ接続される。無論、機能アセンブリ190、192、及び194の種類、及びマニホールド174、175、及び176の数は、これに限定されない。また、蓄圧室180が衝撃波を緩衝し、気圧を安定させる機能を果たすため、マニホールド174、175、176の出口圧力が変動せず、安定した高圧を出力することができる。
【0036】
以下、空気圧縮機100の稼働状態について説明する。
【0037】
図6は、気流によって押し開かれた
図5の第1バルブ群と第2バルブ群の概略図である。
図6を参照されたい。空気圧縮機100の稼働開始後、第1バルブシート156及び第2バルブシート166は、シリンダ110内の空気によって押し開かれ、
図6の右方向に移動する。第1の空気出口122及び第2の空気出口124は封止されていないので、この段階ではポンピング率が高く、速いポンピング効果が得られる。
【0038】
なお、一定時間膨張した後、膨張可能物体(タイヤなど)にはすでに一定の圧力がかかっている。この段階で、シリンダ110のピストン111の往復運動中に、ピストン111が空気出口端部114から離れる方向(
図6の左方向)に移動すると、ピストン111と空気出口端部114との間の距離が増加する。この場合、シリンダ110内の空気圧が徐々に低下し、蓄圧室180内の空気圧がシリンダ110内の空気圧よりも高くなるため、蓄圧室180内の高圧空気が空気出口端部114に逆流し、第1のバルブシート156及び第2のバルブシート166を押し、さらに、第1の弾性部材152及び第2の弾性部材162の弾性力が、第1のバルブシート156及び第2のバルブシート166を押す。これにより、第1のバルブシート156及び第2のバルブシート166が底壁120にしっかりと当接して(
図5参照)、空気がシリンダ110に逆流するのを防止するように、空気出口端部114とシリンダ110の内側との間の連通を閉じることができる。
【0039】
戻り空気によって第1のバルブ部材154に提供される推力は、第1のキャビティ134に逆流する気圧と、底壁120が位置する平面に投影された第1バルブシート156の投影面積との積である。本実施形態では、第1のバルブシート156のサイズS3(
図5を参照)が大きく、戻り空気によって第1のバルブ部材154に提供される推力が比較的大きいため、第1のバルブシート156はより容易に押し戻されて、底壁120に当接し、空気が第1の空気出口122からシリンダ110に逆流するのを防ぐために、第1の空気出口122を封止する。
【0040】
さらに、本実施形態では、第2の突出ロッド168と第2の位置決めロッド145との間の距離D2(
図5参照)がより小さくてもよく、つまり、第2のバルブシート166のストロークがより短いため、第2のバルブシート166は、比較的迅速に底壁120に当接するように押し戻され得る。さらに、第2の弾性部材162の弾性係数は、第1の弾性部材152の弾性係数以上であるため、第2の弾性部材162は、より大きな弾性力を第2のバルブシート166に提供することができ、それによって、第2のバルブシート166が前方に押し出され、より迅速に底壁120に当接することができる。上記の設計は、空気が第2の空気出口124からシリンダ110に逆流するのを効果的に防止することができる。
【0041】
他方、膨張可能物体がある期間膨張し、すでに比較的高い圧力を有しているとき、膨張可能物体を膨張し続けることが依然として必要である場合、シリンダ110内の空気によって第1のバルブ部材及び第2のバルブ部材164に提供される推力は、第1のバルブ部材154及び第2のバルブ部材164を押し開くために、第1のバルブ部材154及び第2のバルブ部材164への戻り空気の推力、ならびに第1の弾性部材152及び第2の弾性部材162によって提供される弾性力よりも大きくなければならない。
【0042】
ここで、シリンダ110内の空気によって第1のバルブ部材154に提供される推力は、シリンダ110内の圧力と第1の空気出口122の面積との積である。戻り空気によって第1のバルブ部材154に提供される推力は、第1のキャビティ134に逆流する気圧と、底壁120が位置する平面に投影された第1バルブシート156の投影面積との積である。第1の弾性部材152によって提供される弾性力は、弾性係数と第1の弾性部材152の変形量との積である。
【0043】
同様に、シリンダ110内の空気によって第2のバルブ部材164に提供される推力は、シリンダ110内の圧力と第2の空気出口124の面積との積である。戻り空気によって第2のバルブ部材164に提供される推力は、第2のキャビティ136に逆流する気圧と、底壁120が位置する平面に投影された第2のバルブシート166の投影面積との積である。第2の弾性部材162によって提供される弾性力は、弾性係数と第2の弾性部材162の変形量との積である。
【0044】
図7は、気流によって押し開かれた
図5の第2のバルブ群の概略図である。
図7を参照されたい。本実施形態では、第2のバルブシート166は、特により小さいサイズを有するように設計されている。第2バルブシート166は、第1バルブシート156と比較して、底壁120が位置する平面に投影された投影面積が小さい。したがって、第2のバルブシート166は戻り空気から受ける推力が少なくなり、シリンダ110内の空気が第2のバルブシート166をより容易に押し開くことができる。たとえ第1のバルブシート156が依然として第1の空気出口122を封止していても、シリンダ110は依然として第2の空気出口124を通して空気を排出し、膨張可能物体を膨張させ続けることができる。
【0045】
また、一実施形態では、第2の弾性部材162の弾性係数は、第1の弾性部材152の弾性係数以下であってもよく、そのような設計により、第2の弾性部材162によって第2のバルブシートに提供される弾性力を減少させることができる。このようにして、シリンダ110内の空気は、第2のバルブシート166をより容易に押し開くことができ、したがって、低圧ポンピング段階における空気出力速度を増加させることができる。
【0046】
図8は、
図3のシリンダの空気出口端部及びシリンダ内側カバーの概略図である。
図8を参照されたい。本実施形態では、2つの第2の貫通孔143の面積の合計は、第2の空気出口124の面積よりも大きい。そのような設計により、第2のキャビティ136内の空気がよりスムーズに蓄圧室180に流れることができる。シリンダ110がより小さなサイズの第2の空気出口124からのみ空気を排出する場合、上記の設計は、第2のキャビティ136内の空気が蓄圧室180に流れる際の抵抗を低減し、空気の排出効率を改善するのに役立つ。無論、他の実施形態では、2つの第1の貫通孔142の面積の合計は、第1の空気出口122の面積よりも大きくてもよい。
【0047】
図示しない実施形態では、空気圧縮機100が高圧を必要としない膨張可能物体(浮き輪など)に適用される場合、膨張可能物体内の空気が逆流する可能性は低い。この場合、第1のバルブシート156のサイズは第2のバルブシート166のサイズと等しくてもよく、第1の空気出口122のサイズは第2の空気出口124のサイズと等しくてもよい。第1の突出ロッド158と第1の位置決めロッド144との間の距離は、第2の突出ロッド168と第2の位置決めロッド145との間の距離と等しくてもよい。本実施形態では、シリンダ110は2つの空気出口を含むので、より大きな空気出口面積を提供することができ、これによりポンピング率を高め、優れた性能を実現する。無論、空気出口、キャビティ、及びバルブ群の数は2つに限定されない。
【0048】
本実施形態では、第1の空気出口122及び第2の空気出口124のサイズ、第1のバルブシート156及び第2のバルブシート166のサイズ、第1の弾性部材152及び第2の弾性部材162の弾性係数等の設計により、空気圧縮機100は、最適な出力及びエネルギー消費比を得るために、異なる増圧段階で適時に適切な量だけシリンダ110から高圧を導出することができる。
【0049】
以上の説明から分かるように、本発明の空気圧縮機100のシリンダ110の空気出口端部114は、2つ以上の空気出口及び対応するバルブ部材を有するように設計し、バルブのバルブシート、突出ロッド及び弾性部材は、同一又は異なるサイズ及び機械的特性を有するように設計することができ、バルブシートの開閉状態、速度及び移動ストロークに影響を与える。このようにして、空気圧縮機100は、最適な出力及びエネルギー消費率を得るために、異なる増圧段階で適切な量だけシリンダ110から適時に高圧を導出することができる。さらに、空気出口端部114は、環状側壁130及び仕切構造132を介して、互いに独立した第1のキャビティ134及び第2のキャビティ136(又はより多くのキャビティ)を画定する。第1のキャビティ134及び第2のキャビティ136は、異なる空気入力タイミングを有し、独立した第1のキャビティ134及び第2のキャビティ136は、第1のバルブシート156及び第2のバルブシート166の移動軌道を確保しながら、空気の流れが互いに干渉して第1のバルブシート156及び第2のバルブシート166が異常に開閉するのを防ぐことができる。したがって、本発明の空気圧縮機100は、安定した空気出力状態を提供し、良好な性能を達成することができる。さらに、第1のキャビティ134及び第2のキャビティ136内の空気は、蓄圧室180に流れ、蓄圧室180は、空気を収集して衝撃波を緩衝し、気圧を安定させる機能を果たし、これにより、空気圧縮機100は安定した高圧を提供することができる。シリンダ外側カバー170上の複数のマニホールドは、異なる機能アセンブリ190、192、及び194を接続して、複数の機能を提供する。
【0050】
図9から
図11は、
図1のシリンダ外側カバーをシリンダのハウジングに固定する工程の概略図である。
図9から
図11を参照されたい。本実施形態では、ハウジング112は、第1の係合部116を含み、シリンダ外側カバー170は、第1の係合部116に対応する第2の係合部172を含む。第1の係合部116は、例えばフックであり、第2の係合部172は、例えばフックにより係合可能な板状の構造体である。さらに、本実施形態では、ハウジング112は、任意に、第3の係合部117を含んでもよく、シリンダ外側カバー170は、第3の係合部117に対応する第4の係合部173を含む。第4の係合部173は、例えばフックであり、第3の係合部117は、例えば、フックにより係合可能な板状の構造体である。
【0051】
本実施形態において、シリンダ外側カバー170をシリンダ110のハウジング112に固定する際には、前掲の
図9から
図10に示すように、第2の係合部172が第1の係合部116とずれ、第4の係合部173が第3の係合部117とずれるような角度でシリンダ外側カバー170がハウジング112に接近する。その後、
図10から
図11に示すように、シリンダ外側カバー170が空気出口端部114に対して回転することにより、第1の係合部116が第2の係合部172に固定され、第3の係合部117が第4の係合部173に固定される。したがって、シリンダ外側カバー170は、ハウジング112から容易に組み立て及び分解することができる。
【0052】
図12から
図14は、
図1のシリンダ外側カバーをシリンダのハウジングに固定する工程の別の概略図である。なお、第3の係合部117と第4の係合部173との間の係合プロセスは、
図12から
図14の視野角から明確に観察できるが、第3の係合部117と第4の係合部173とは、同様の概念に基づいて設計されていることに留意されたい。以下、第3の係合部117及び第4の係合部173を例として直接説明をする。
【0053】
図12から14を参照すると、本実施形態では、第4の係合部173(フック)は円弧面178又は傾斜面を有する。
図13に示すように、シリンダ外側カバー170を空気出口端部114の軸線Aに沿って空気出口端部114に圧入する過程において、第4の係合部173の円弧面178が第3の係合部117の縁に嵌合する。したがって、第4の係合部173は、第4の係合部173が第3の係合部117を通過するまで変形する。そして、第4の係合部173は、
図14に示されるように復元して、第3の係止部117に係止して固定が完成する。
【0054】
したがって、本実施形態のシリンダ外側カバー170は、2つの方法でシリンダ110のハウジング112に固定される。明らかに、他の実施形態において、シリンダ外側カバー170をシリンダ110のハウジング112に固定する方法は、上記の方法の1つに過ぎない。また、シリンダ外側カバー170とハウジング112との係合部の形状や数はこれに限定されない。
【0055】
図15は、本発明の別の実施形態による空気圧縮機の概略図である。
図15を参照されたい。前掲の実施形態と比較すると、本実施形態の空気圧縮機100aのシリンダ外側カバー170aは、マニホールドの位置及び数が異なる。本実施形態のシリンダ外側カバー170aのマニホールド177の1つは、上部1701に位置しているが、マニホールドの位置及び数はこれに限定されない。ユーザは、必要性と空気圧縮機のハウジングの内部スペースに応じて、必要なシリンダ外側カバーを選択することができる。
【0056】
また、シリンダ外側カバー170aに接続される機能アセンブリの種類は異なっていてもよい。
図2おいて、機能アセンブリ192は機械式圧力計であり、そのポインタ(図示せず)が回転して圧力を示す。
図15において、機能アセンブリ196は別の圧力計であり、そのインジケータは動きによって圧力を示すことができる。無論、機能アセンブリの種類や形態はこれに限定されない。
【0057】
以上をまとめると、本発明の空気圧縮機は、シリンダのハウジングの空気出口端部に仕切構造を採用して、環状側壁を第1のキャビティと第2のキャビティとに分割することにより、第1のキャビティ及び第2のキャビティ内の気流が互いに干渉する可能性を効果的に低減し、第1のキャビティ及び第2のキャビティ内に配置された第1のバルブ群及び第2のバルブ群の予期せぬ動きの可能性を低減する。このようにして、第1のバルブ群及び第2のバルブ群は安定して動作することができ、安定して良好な性能を提供する。また、シリンダ外側カバーとシリンダ内側カバーとの間に蓄圧室が形成され、第1のキャビティ及び第2のキャビティは、シリンダ内側カバーの第1の貫通孔及び第2の貫通孔を介して蓄圧室に連通する。シリンダ外側カバーは、蓄圧室に連通する少なくとも1つのマニホールドを含む。蓄圧室は、第1のキャビティ及び第2のキャビティから排出される高圧空気を収集し、衝撃波を緩衝し、気圧を安定させる機能を果たす。したがって、マニホールドから排出される空気の圧力は安定する。
【産業上の利用可能性】
【0058】
本発明は、安定した良好な性能を有する空気圧縮機を提供する。
【符号の説明】
【0059】
A:軸線
D1、D2:距離
S1、S2、S3、S4:サイズ
100、100a:空気圧縮機
101:ハウジング
102:点火コネクタ
110:シリンダ
111:ピストン
112:ハウジング
114:空気出口端部
116:第1の係合部
117:第3の係合部
120:底壁
122:第1の空気出口
124:第2の空気出口
130:環状側壁
132:仕切構造
134:第1のキャビティ
136:第2のキャビティ
140:シリンダ内側カバー
141:カバー本体
142:第1の貫通孔
143:第2の貫通孔
144:第1の位置決めロッド
145:第2の位置決めロッド
150:第1のバルブ群
152:第1の弾性部材
154:第1のバルブ部材
156:第1のバルブシート
158:第1の突出ロッド
160:第2のバルブ群
162:第2の弾性部材
164:第2のバルブ部材
166:第2のバルブシート
168:第2の突出ロッド
170、170a:シリンダ外側カバー
1701:上部
1702:上部環状部
1703:下部環状部
1704:曲げる部
172:第2の係合部
173:第4の係合部
174、175、176、177:マニホールド
178:円弧面
180:蓄圧室
182:封止リング
190、192、194、196:機能アセンブリ
【要約】 (修正有)
【課題】安定して動作することができ、良好な性能を有する空気圧縮機を提供する。
【解決手段】空気圧縮機は、シリンダと、シリンダ内側カバーと、第1及び第2のバルブ群と、シリンダ外側カバーと、を含む。シリンダの空気出口端部は、底壁と、環状側壁と、仕切構造と、を含む。仕切構造は、環状側壁を第1のキャビティと第2のキャビティに分割する。底壁は、第1及び第2のキャビティとそれぞれ連通する第1及び第2の空気出口を含む。第1及び第2のバルブ群は、第1及び第2の空気出口がそれぞれ第1及び第2のキャビティと連通するように、第1及び第2の空気出口を封止するか、又は底壁から離れるように移動して、底壁に対して移動可能に当接する。
【選択図】
図5