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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-22
(45)【発行日】2024-04-01
(54)【発明の名称】管理装置、管理方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/083 20240101AFI20240325BHJP
   G06Q 50/10 20120101ALI20240325BHJP
【FI】
G06Q10/083
G06Q50/10
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2020059884
(22)【出願日】2020-03-30
(65)【公開番号】P2021157713
(43)【公開日】2021-10-07
【審査請求日】2022-12-20
(73)【特許権者】
【識別番号】000003193
【氏名又は名称】TOPPANホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100139686
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 史朗
(74)【代理人】
【識別番号】100169764
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 雄一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100147267
【弁理士】
【氏名又は名称】大槻 真紀子
(72)【発明者】
【氏名】竹内 大佑
(72)【発明者】
【氏名】本多 英明
(72)【発明者】
【氏名】後藤 聡
(72)【発明者】
【氏名】三田 貴之
(72)【発明者】
【氏名】菊地 淳史
【審査官】岡北 有平
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-025780(JP,A)
【文献】特開2018-101391(JP,A)
【文献】特開2019-213041(JP,A)
【文献】特開2017-224104(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
顧客端末の電話番号における変更の有無を管理する管理装置であって、
前記顧客端末の電話番号あてに、配送物の配送を予告するメッセージである電子予告通知の通知を制御する通知制御部と、
前記顧客端末に対応づけられる顧客の住所あてに、第1ユニーク情報が記載された配送物の配送を制御する配送制御部と、
前記配送物の配送後に前記電子予告通知に対する返信として前記顧客端末から送信された情報であって、第2ユニーク情報を含む情報を取得する取得部と、
前記配送物に記載された前記第1ユニーク情報、及び前記取得部により取得された前記第2ユニーク情報に基づいて、前記顧客端末の電話番号が変更されたか否かを判定する判定部と、
を備える管理装置。
【請求項2】
記判定部は、前記第2ユニーク情報が、前記第1ユニーク情報と一致する場合に、前記顧客端末の電話番号が変更されていないと判定する、
請求項1に記載の管理装置。
【請求項3】
前記電子予告通知には、リンク先のウェブサイトを示すリンク先情報が示され、
前記取得部は、前記リンク先のウェブサイトに入力された前記第2ユニーク情報を取得し、
前記判定部は、前記第2ユニーク情報が、前記第1ユニーク情報と一致する場合に、前記顧客端末の電話番号が変更されていないと判定する、
請求項1に記載の管理装置。
【請求項4】
顧客端末の電話番号における変更の有無を管理する管理装置による管理方法であって、
通知制御部が、前記顧客端末の電話番号あてに、配送物の配送を予告するメッセージである電子予告通知の通知を制御し、
配送制御部が、前記顧客端末に対応づけられる顧客の住所あてに、第1ユニーク情報が記載された配送物の配送を制御し、
取得部が、前記配送物の配送後に前記電子予告通知に対する返信として前記顧客端末から送信された情報であって、第2ユニーク情報を含む情報を取得し、
判定部が、前記配送物に記載された前記第1ユニーク情報、及び前記取得部により取得された前記第2ユニーク情報に基づいて、前記顧客端末の電話番号が変更されたか否かを判定する、
管理方法。
【請求項5】
コンピュータを、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の管理装置として動作させるためのプログラムであって、前記コンピュータを前記管理装置が備える各部として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、管理装置、管理方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
コンピュータ及びインターネット等の通信ネットワーク技術の発展に伴い、企業が顧客にオンラインで情報等を通知するサービスが提供されるようになった。例えば、顧客は、企業が提供するWebサイトなどにおいて開設されるマイページに、氏名や住所及び携帯電話番号などの個人情報を登録する。企業は、例えば、マイページに登録された顧客の個人情報を用いて、顧客に応じた情報を提供する。例えば、企業は、マイページに登録された顧客の住所、或いは電子メールアドレス等にあてて、新製品の紹介などを紹介する情報を提供する。特許文献1には、顧客に配送した印刷物の開封率を向上させるために、印刷物の配送を予告する電子通知を行う技術が開示されている。
【0003】
一方、企業がオンラインで情報を提供する技術として、例えば、顧客の携帯電話にメッセージを通知するメッセージングサービスがある。メッセージングサービスとして、例えば、電話番号あてにメッセージを通知するものがある。例えば、RCS(Rich Communication Services)、SMS(Short Message Service)、及びMMS(Multimedia Messaging Service)などが電話番号あてにメッセージを通知するサービスとして広く知られている。RCSは、携帯電話用のインスタントメッセンジャーを端末レベルで実現するための規格であり、通信に用いるユーザアカウントとして携帯電話の電話番号を使用するものである。また、RCSでは、メッセージとして送信することができる文字数の上限が、SMSやMMSよりも多く設定されている。
【0004】
企業が顧客の電話番号にメッセージを通知するサービスを行う場合、顧客の電話番号が変更されていないか管理する必要がある。企業は、顧客の電話番号が変更された場合であっても、マイページに登録された電話番号が変更後の番号に更新されない限り、電話番号の変更を知る由がない。顧客の電話番号が変更されたにもかかわらず、変更前の番号あてに企業からメッセージが通知されたとしても、顧客はメッセージを受け取ることができない。
【0005】
また、電話番号が解約されると、解約された電話番号は、解約後に所定の期間が経過した後、他人の携帯電話等の電話番号に割り当てられるのが一般的である。このため、顧客の電話番号が変更され、その番号が他人に割り当てられている可能性がある。この場合、変更前の番号あてに企業からメッセージが通知されると、顧客ではない他人に企業からのメッセージが通知されてしまう可能性がある。
【0006】
大抵の場合、他人は、見覚えのないメッセージを不審に思い、メッセージに返信をしないと考えられる。このことから、企業が顧客の電話番号を管理する方法の一つとして、顧客が通知したメッセージに返信が得られない場合に、顧客の電話番号が変更されたと判定して、顧客の電話番号にメッセージを通知するサービスを停止する方法が考えられる。
【0007】
メッセージに返信がないケースとしては、以下の二つのケースが考えられる。一つ目のケースは、企業からのメッセージが他人に通知された場合において返信がない場合である。二つ目のケースは、電話番号を変更していない顧客が企業からのメッセージを受け取っているが返信をしていない場合である。二つのケースを区別することは困難であり、上述した管理方法では、二つ目のケースが多く発生しているような場合に、企業が顧客への情報提供を不当に抑制してしまい、利益を得る機会を喪失してしまう可能性がある。また、一つ目のケースにおいて、見覚えのないメッセージを受け取った他人は、通知元の企業に対して良い印象を持たない可能性が高い。このため、企業のイメージを低下させてしまうおそれもある。つまり、上述したような管理方法は得策とは言い難い。しかしながら、他人が顧客に成りすまして返信をした場合には、重大な事故を引き起こす可能性があることから、顧客の電話番号を適切に管理できるしくみが望まれている。
【0008】
企業が顧客の電話番号を管理する他の方法として、電話番号あてのメッセージ通知以外の通知方法により、顧客の電話番号が変更された場合に、マイページを更新するように促す通知を行う方法が考えられる。電話番号あてのメッセージ通知以外の通知方法とは、例えば、顧客の住所あての印刷物の配送や、顧客の電子メールアドレスあての通知である。顧客の住所や電子メールアドレスは、マイページに登録された内容から取得することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【文献】特開2018-101391号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、マイページには、IDとパスワードが設定されている場合がほとんどである。ひとりの顧客が、様々な数多くの企業にマイページを登録していることが多く、全てのIDとパスワードを覚えておくことは困難となっている。顧客が、印刷物などの通知により、自身のマイページを更新しよう思い立ったとしても、IDやパスワードをすでに忘れている可能性がある。この場合、IDとパスワードを確認したり再設定したりすればマイページを更新することが可能であるが、手間がかかるため、顧客がマイページを更新する意欲を失ってしまう、という問題があった。
【0011】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたもので、顧客にIDやパスワードを確認したり再設定したりする手間をかけさせることなく、顧客の電話番号を適切に管理することができる管理装置、管理方法、及びプログラムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の上述した課題を解決するために、本発明は、顧客端末の電話番号における変更の有無を管理する管理装置であって、前記顧客端末の電話番号あてに、配送物の配送を予告するメッセージである電子予告通知の通知を制御する通知制御部と、前記顧客端末に対応づけられる顧客の住所あてに、第1ユニーク情報が記載された配送物の配送を制御する配送制御部と、前記配送物の配送後に前記電子予告通知に対する返信として前記顧客端末から送信された情報であって、第2ユニーク情報を含む情報を取得する取得部と、前記配送物に記載された前記第1ユニーク情報、及び前記取得部により取得された前記第2ユニーク情報に基づいて、前記顧客端末の電話番号が変更されたか否かを判定する判定部と、を備える管理装置である。
【0013】
また、本発明は、上述の管理装置において、前記判定部は、前記第2ユニーク情報が、前記第1ユニーク情報と一致する場合に、前記顧客端末の電話番号が変更されていないと判定する。
【0014】
また、本発明は、上述の管理装置において、前記電子予告通知には、リンク先のウェブサイトを示すリンク先情報が示され、前記取得部は、前記リンク先のウェブサイトに入力された前記第2ユニーク情報を取得し、前記判定部は、前記第2ユニーク情報が、前記第1ユニーク情報と一致する場合に、前記顧客端末の電話番号が変更されていないと判定する。
【0015】
また、本発明は、顧客端末の電話番号における変更の有無を管理する管理装置による管理方法であって、通知制御部が、前記顧客端末の電話番号あてに、配送物の配送を予告するメッセージである電子予告通知の通知を制御し、配送制御部が、前記顧客端末に対応づけられる顧客の住所あてに、第1ユニーク情報が記載された配送物の配送を制御し、取得部が、前記配送物の配送後に前記電子予告通知に対する返信として前記顧客端末から送信された情報であって、第2ユニーク情報を含む情報を取得し、判定部が、前記配送物に記載された前記第1ユニーク情報、及び前記取得部により取得された前記第2ユニーク情報に基づいて、前記顧客端末の電話番号が変更されたか否かを判定する、管理方法である。
【0016】
また、本発明は、コンピュータを、上記に記載の管理装置として動作させるためのプログラムであって、前記コンピュータを前記管理装置が備える各部として機能させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、顧客にIDやパスワードを確認したり再設定したりする手間をかけさせることなく、顧客の電話番号を適切に管理することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】実施形態に係る電話番号管理システム1の構成の例を示すブロック図である。
図2】実施形態に係る管理装置10の構成の例を示すブロック図である。
図3】実施形態に係る顧客情報120の構成の例を示す図である。
図4】実施形態に係る変更確認情報121の構成の例を示す図である。
図5】実施形態に係る電子予告通知の例を示す図である。
図6】実施形態に係る配送物Hの例を示す図である。
図7】実施形態に係る管理装置10が行う処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0020】
まず、電話番号管理システム1の構成を説明する。図1は、実施形態に係る電話番号管理システム1の構成の例を示すブロック図である。電話番号管理システム1は、例えば、管理装置10と、企業サーバ20と、複数の顧客端末30(顧客端末30-1、30-2、…、30-N)と、メッセージ通知サーバ40と、配送システム50を備える。ここで、Nは任意の自然数である。管理装置10と、企業サーバ20と、顧客端末30と、メッセージ通知サーバ40と、配送システム50とは、通信ネットワークNWにより通信可能に接続される。なお、図1の例では、電話番号管理システム1が一つの管理装置10を備える場合の例を示しているが、これに限定されない。電話番号管理システム1は、複数の管理装置10を含んで構成されていてもよい。また、電話番号管理システム1は、複数の企業サーバ20や、1つの顧客端末30などを含んで構成されていてもよい。
【0021】
管理装置10は、クラウド装置、サーバ装置、パーソナルコンピュータ等のコンピュータ装置である。管理装置10は、企業サーバ20からの要求に応じて、顧客に関する情報を管理する。具体的に、管理装置10は、顧客端末30の電話番号が変更されていないかを定期的又は不定期に判定する。管理装置10は、例えば、顧客端末30の電話番号が変更されていないか判定した判定結果を企業サーバ20に通知する。
【0022】
管理装置10は、メッセージ通知サーバ40を介して、顧客端末30にメッセージを通知する。また、管理装置10は、顧客端末30に通知したメッセージに対する返信を、顧客端末30から受信する。管理装置10は、配送システム50を介して、顧客に配送物を配送する。管理装置10は、顧客に配送した配送物の内容、及び顧客端末30に通知したメッセージに対する返信の内容に基づいて、顧客端末30の電話番号における変更の有無を判定する。
【0023】
具体的に、管理装置10は、配送物を配送する前に、電子予告通知を行う。電子予告通知は、顧客への配送物の配送を事前に予告する通知メッセージM(図5参照)である。管理装置10は、顧客端末30に電子予告通知が行われた後に、顧客あての配送物Hが届くように、通知メッセージの通知タイミングと、配送物Hを配送する配信タイミングを調整する。
【0024】
一方、管理装置10は、所定の配信タイミングにて、ユニーク情報Uを記載した配送物H(図6参照)を、顧客の住所あてに配送する。ユニーク情報Uは、配送物Hごとに固有の情報であって、例えば、数字とアルファベットがランダムに混在した文字列を示す情報である。
【0025】
管理装置10は、電子予告通知にて、配送物の配送の予告を行うと共に、配送物Hに示されているユニーク情報Uを用いて、電子予告通知に対する返信を行うように通知する。管理装置10は、電子予告通知に対する返信の内容に基づいて、顧客端末30の電話番号における変更の有無を判定する。
【0026】
例えば、顧客端末30の電話番号が変更され、変更前の電話番号が他人に割り当てられていた場合、電子予告通知は他人に通知されてしまう。一方、配送物Hは顧客の住所あてに配送されるため、他人に届くことがない。万が一、電子予告通知を受け取った他人が顧客に成りすまして返信をしようとした場合であっても、他人には顧客あての配送物Hが届かないため、正しいユニーク情報を入力することができない。このため、電子予告通知に対する返信に示されているユニーク情報が、配送物Hで通知したユニーク情報Uと一致しない。
【0027】
このことを利用し、管理装置10は、電子予告通知に対する返信に示されているユニーク情報が、配送物Hで通知したユニーク情報Uと一致しない場合、顧客端末30の電話番号が変更されていると判定する。一方、管理装置10は、電子予告通知に対する返信に示されているユニーク情報が、配送物Hで通知したユニーク情報Uと一致した場合に、顧客端末30の電話番号が変更されていないと判定する。
【0028】
企業サーバ20は、企業におけるクラウド装置、サーバ装置、パーソナルコンピュータ等のコンピュータ装置である。例えば、企業サーバ20は、顧客に情報を通知するサービス(以下、情報通知サービスという)を提供するサーバ装置である。企業サーバ20は、情報通知サービスを提供する提供先である顧客端末30の電話番号が変更されているか否かの確認を管理装置10に要求する。
【0029】
企業サーバ20は、管理装置10から通知される電話番号が変更されているか否かの確認結果に基づいて、顧客に提供する情報通知サービスの通知手段を決定する。例えば、企業サーバ20は、顧客端末30の電話番号が変更されていない場合、電話番号あててのメッセージ通知を用いて、顧客に情報を通知する。一方、企業サーバ20は、顧客端末30の電話番号が変更されている場合、電話番号あてのメッセージ通知とは異なる通知手段、例えば、配送物や電子メール等を用いて、顧客に情報を通知する。これにより、顧客端末30の電話番号が変更された場合に、変更前の電話番号あてにメッセージを誤って通知してしまう誤通知を抑制することができる。
【0030】
顧客端末30は、顧客が契約するスマートフォン、携帯電話、タブレット端末、ウェアラブル端末等の通信機能が備えられたコンピュータ装置である。顧客端末30は、企業が提供する情報通知サービスを行うアプリケーションプログラム(以下、アプリという)がインストールされた端末である。顧客端末30は、当該情報提供サービスを行うWeb(ウェブ)サイトにアクセス可能なブラウジング機能を備えていてもよい。
【0031】
顧客端末30は、例えば、通信部31と表示部32と制御部33とを備える。通信部31は、通信ネットワークNWを介して企業サーバ20と通信を行う。表示部32は、制御部33の制御に応じた画像を表示する。制御部33は、顧客端末30を統括的に制御する。制御部33は、例えば、顧客の操作入力に応じて企業サーバ20が提供する情報通知サービスのアプリを起動させ、情報通知サービスに係る画像を表示部32に表示させる。情報通知サービスに係る画像は、例えば、企業のマイページなどに顧客が登録を行う際に必要となる入力事項を入力する入力フォームなどである。制御部33は、顧客の操作入力等によって入力フォームに入力された内容を、通信部31を介して企業サーバ20に送信する。
【0032】
メッセージ通知サーバ40は、メッセージングサービスを提供するクラウド装置、サーバ装置、パーソナルコンピュータ等のコンピュータ装置である。ここでのメッセージングサービスは、RCS、SMS、及びMMSなどの電話番号あてにメッセージを通知するサービスである。メッセージ通知サーバ40は、管理装置10からメッセージの通知に関する通知指示情報を受信し、受信した通知指示情報に応じて、電話番号あての通知メッセージM(図5参照)を行う。通知指示情報は、メッセージの通知に関する指示を示す情報であって、例えば、通知先の電話番号、通知する内容、通知日時などを示す情報である。
【0033】
配送システム50は、配送物H(図6参照)を配送するシステムである。ここでの配送物Hは、顧客の住所あてに配送される物理的な物体であって、例えば、封書や封筒、及びはがき等の印刷物である。配送システム50は、印刷装置、及び配送業者などにより構成される。配送システム50では、管理装置10からの配送指示を示す配送指示情報に応じて、顧客の住所あての配送物Hの配送を行う。配送指示情報は、配送物Hの配送に関する指示を示す情報であって、例えば、通知先の住所、配送する内容、配送日時などを示す情報である。たとえば、印刷装置は、配送指示情報に基づいて配送する内容を紙面に印刷することによって印刷物を生成する。印刷装置は、生成した印刷物に封をした封筒などに、配送指示情報で指示された住所をあて先として付して配送物Hを完成させる。配送物Hは、配送業者により顧客に配送される。
【0034】
通信ネットワークNWは、例えば、インターネット、WAN(Wide Area Network)、LAN(Local Area Network)、プロバイダ装置、無線基地局、専用回線などのうちの一部または全部を含む通信網である。
【0035】
ここで、管理装置10の構成について説明する。図2は、実施形態に係る管理装置10の構成の例を示すブロック図である。管理装置10は、例えば、通信部11と記憶部12と制御部13とを備える。
【0036】
通信部11は、通信ネットワークNWを介して、外部装置と通信する。ここでの外部装置とは、企業サーバ20、顧客端末30、メッセージ通知サーバ40、及び配送システム50である。
【0037】
記憶部12は、管理装置10の機能を実現するために必要なプログラム、変数、及び各種のデータを記憶する。記憶部12は、例えば、顧客情報120と変更確認情報121などを備える。顧客情報120は、企業のマイページ等に登録された顧客に関する情報であって、少なくとも顧客端末30の電話番号と顧客の住所を含む情報である。変更確認情報121は、顧客情報120における顧客端末30の電話番号における変更の有無を確認するために用いられる情報である。
【0038】
制御部13は、管理装置10の各構成を制御する。制御部13は、例えば、管理装置10のCPU(Central Processing Unit)が記憶部12に予め記憶されたプログラムを実行することにより実現される。また、制御部13は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)等の集積回路として実現されてもよい。
【0039】
制御部13は、例えば、取得部130と、通知制御部131と、配送制御部132と、判定部133と、装置制御部134とを備える。取得部130は、顧客端末30から電子予告通知に対する返信を、通信部11を介して取得する。通知制御部131は、通信部11を介してメッセージ通知サーバ40に通知指示情報を送信することにより、電子予告通知の通知を制御する。配送制御部132は、通信部11を介して配送システム50に配送指示情報を送信することにより、配送物Hの配送を制御する。判定部133は、取得部130によって取得された電子予告通知に対する返信に示された内容に基づいて、顧客端末30の電話番号における変更の有無を判定する。装置制御部134は、管理装置10を統括的に制御する。
【0040】
ここで、顧客情報120について説明する。図3は、実施形態に係る顧客情報120の構成の例を示す図である。顧客情報120は、例えば、顧客ごとに作成される。顧客情報120は、例えば、顧客IDと顧客情報などの項目を備える。顧客IDは、顧客を一意に識別する情報である。顧客情報は、顧客IDで特定される顧客に関する情報であって、例えば、登録項目、内容、登録年月日、変更確認年月日などの項目を備える。登録項目は、顧客情報として登録された項目であって、例えば、氏名、住所、生年月日、電話番号などの項目を備える。内容は、登録項目における内容である、登録年月日は、登録項目が登録された年月日である。変更確認年月日は、登録項目が登録された内容における変更の有無を確認した年月日である。この図の例では、顧客の氏名がTF太郎、住所が東京都千代田区、生年月日が1991年8月14日、電話番号が090-1234-5678であることが示されている。また、顧客情報が登録されたのがYY年MM月DD日であることが示されている。
【0041】
ここで、変更確認情報121について説明する。図4は、実施形態に係る変更確認情報121の構成の例を示す図である。変更確認情報121は、例えば、顧客端末30の電話番号における変更の有無を確認するたびに作成される。変更確認情報121は、例えば、顧客IDと変更確認情報などの項目を備える。顧客IDは、顧客を一意に識別する情報である。変更確認情報は、顧客IDで特定される顧客の顧客端末30の電話番号における変更の有無を確認する処理に用いられる情報であって、例えば、電子予告通知、配送物、返信の有無、判定結果などの項目を備える。
【0042】
電子予告通知は、顧客に通知した電子予告通知に関する情報であって、例えば、通知日、通知内容などの項目を備える。通知日は、電子予告通知が行われた日を示す情報である。通知内容は、電子予告通知で通知した内容を示す情報である。配送物は、顧客に配送した配送物に関する情報であって、例えば、配送日、ユニーク情報、配送内容などの項目を備える。配送日は配送物が配送された日を示す情報である。ユニーク情報は、配送物に示されたユニーク情報を示す情報である。配送内容は、配送物に記載された内容を示す情報である。返信の有無は、電子予告通知に対する返信の有無を示す情報である。判定結果は、顧客端末30の電話番号における変更の有無を判定した結果を示す情報である。判定年月日は、顧客端末30の電話番号における変更の有無を判定した年月日を示す情報である。
【0043】
この図の例では、電子予告通知がYY年2月4日に通知され、配送物が同年2月5日に配送されたことが示されている。また、電子予告通知に対する返信があり、その結果、顧客端末30の電話番号は変更されていないと判定されたことが示されている。また、係る判定が同年2月10日に行われたことが示されている。
【0044】
ここで、電子予告通知について説明する。図5は、実施形態に係る電子予告通知の通知メッセージMの例を示す図である。図5に示すように、通知メッセージMは顧客端末30に通知され、アプリを介して表示部32にその内容が表示される。この例では、電子予告通知において通知された内容として、「お客様に、もうすぐ配送物が届きます。…ユニーク情報を返信してください」という内容が示されている。また、電子予告通知の下に「返信する」と記載された返信用の操作ボタンBが示されている。顧客により操作ボタンBがタッチ操作された場合、例えば、別ウィンドウが開き、「ユニーク情報を入力して下さい」などと記載された入力フォームが表示される。顧客は、入力フォームに示された入力欄にユニーク情報を入力し、入力した情報を確定させる。これによって電子予告通知に対する返信が行われる。
【0045】
ここで、配送物Hについて説明する。図6は、実施形態に係る配送物Hの例を示す図である。図6に示すように、配送物Hは、はがき等の印刷物である。この例では、配送物Hには、「企業からのお知らせ」と題したタイトル、「お客様ユニーク情報」と題したユニーク情報Uが記載されている。また、「お客様の携帯電話に、…すでに通知されています。…返信してください。」という内容が記載されている。顧客は、配送物Hに記載されたユニーク情報を確認しながら、電子予告通知に対する返信を行えばよく、企業のマイページを登録した際に設定したIDやパスワードを使用する必要がない。すなわち、顧客にIDやパスワードを確認したり再設定したりする手間をかけさせることなく、顧客端末30の電話番号における変更の有無を確認することが可能である。
【0046】
ここで、管理装置10が行う処理の流れを説明する。図7は、実施形態に係る管理装置10が行う処理の流れを示すフローチャートである。
【0047】
まず、管理装置10は、電話番号の変更の有無を確認する対象とする顧客端末30の電話番号あてに、メッセージ通知サーバ40を介して電子予告通知を行う(ステップS10)。そして、管理装置10は、電話番号の変更の有無を確認する対象とする顧客の住所あてに、ユニーク情報Uが記載された配送物Hを、配送システム50を介して配送する(ステップS11)。
【0048】
管理装置10は、電子予告通知に対する返信があったか否かを判定する(ステップS12)。管理装置10は、返信があった場合、返信に示されているユニーク情報が、配送物Hに記載されたユニーク情報Uと一致するか否かを判定する(ステップS13)。管理装置10は、ユニーク情報が一致した場合、顧客端末30の電話番号は変更されていないと判定し(ステップS14)、処理を終了させる。一方、管理装置10は、ユニーク情報が一致しない場合、顧客端末30の電話番号は変更されていると判定し(ステップS15)処理を終了させる。
【0049】
一方、管理装置10は、ステップS12において、電子予告通知に対する返信がない場合、所定の期間が経過するまで返信を待ち(ステップS16)、所定の期間が経過した後は処理を終了させる。
【0050】
以上説明したように、実施形態の管理装置10は、顧客端末30の電話番号における変更の有無を管理する。管理装置10は、通知制御部131と、配送制御部132と、取得部130と、判定部133と、を備える。通知制御部131は、顧客端末30の電話番号あてに、配送物Hの配送を予告するメッセージである電子予告通知の通知を制御する。配送制御部132は、顧客端末30に対応づけられる顧客の住所あてに、ユニーク情報U(「第1ユニーク情報」の一例)が記載された配送物Hの配送を制御する。取得部130は、配送物Hの配送後に顧客端末30から送信される情報であって、顧客端末30に入力されたユニーク情報(「第2ユニーク情報」の一例)を含む情報を取得する。判定部133は、配送物Hに記載されたユニーク情報U、及び取得部130によって取得された情報に含まれるユニーク情報に基づいて、顧客端末30の電話番号が変更されたか否かを判定する。
【0051】
これにより、実施形態の管理装置10は、顧客端末30から送信されるユニーク情報に応じて、顧客端末30の電話番号が変更されたか否かを判定することができる。顧客端末30から送信されるユニーク情報は、配送物Hに記載されたユニーク情報Uと一致すべきものであり、IDやパスワードとは無関係に設定されるものである。したがって、顧客にIDやパスワードを確認したり再設定したりする手間をかけさせることなく、顧客端末30の電話番号における変更の有無を確認することが可能である。
【0052】
また、実施形態の管理装置10では、取得部130は、電子予告通知に対する返信を取得する。返信には、顧客により入力されたユニーク情報が示されている。判定部133は、顧客により入力されたユニーク情報が、配送物Hに記載されたユニーク情報Uと一致する場合に、顧客端末30の電話番号が変更されていないと判定する。これにより、実施形態の管理装置10では、返信に示されたユニーク情報が、配送物Hに記載されたユニーク情報Uと一定するか否かを判定する、という容易な方法で電話番号における変更の有無を判定することが可能である。
【0053】
(実施形態の変形例)
ここで、実施形態の変形例について説明する。本変形例では、電子予告通知に、リンク先情報が示されている点において、上述した実施形態と相違する。リンク先情報は、リンク先のウェブサイトを示す情報であり、例えば、企業のウェブサイトのURL(Uniform Resource Locator)である。
【0054】
本変形例の電話番号管理システム1では、電子予告通知に、配送物Hの配送の予告と共に、URLなどのリンク先情報が示される。また、電子予告通知では、リンク先のウェブサイトにアクセスして配送物Hに記載されたユニーク情報Uを入力するように促すメッセージが通知される。
【0055】
電子予告通知を受信した顧客は、電子予告通知で示された内容にしたがって、配送物Hを受け取った後、リンク先のウェブサイトにアクセスして配送物Hに記載されたユニーク情報Uを入力する。
【0056】
取得部130は、リンク先のウェブサイトに入力されたユニーク情報を取得する。判定部133は、リンク先のウェブサイトに入力されたユニーク情報が、配送物Hに記載されたユニーク情報Uと一致する場合に、顧客端末30の電話番号が変更されていないと判定する。
【0057】
以上説明したように、実施形態の変形例の管理装置10は、取得部130は、リンク先のウェブサイトに入力されたユニーク情報(「第2ユニーク情報」の一例)を取得する。判定部133は、リンク先のウェブサイトに入力されたユニーク情報が、配送物Hに記載されたユニーク情報U(「第1ユニーク情報」の一例)と一致する場合に、顧客端末30の電話番号が変更されていないと判定する。これにより、実施形態の変形例の管理装置10では、ウェブサイトに入力されたユニーク情報が、配送物Hに記載されたユニーク情報Uと一定するか否かを判定する、という容易な方法で電話番号における変更の有無を判定することが可能である。
【0058】
上述した実施形態における管理装置10の全部または一部をコンピュータで実現するようにしてもよい。その場合、この機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現してもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでもよい。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよく、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよく、FPGA等のプログラマブルロジックデバイスを用いて実現されるものであってもよい。
【0059】
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
【符号の説明】
【0060】
1…電話番号管理システム
10…管理装置
11…通信部
12…記憶部
120…顧客情報
121…変更確認情報
13…制御部
130…取得部
131…通知制御部
132…配送制御部
133…判定部
134…装置制御部
20…企業サーバ
30…顧客端末
40…メッセージ通知サーバ
50…配送システム
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7