(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-22
(45)【発行日】2024-04-01
(54)【発明の名称】電動バイク
(51)【国際特許分類】
B62K 5/10 20130101AFI20240325BHJP
B62K 5/02 20130101ALI20240325BHJP
【FI】
B62K5/10
B62K5/02
(21)【出願番号】P 2020093617
(22)【出願日】2020-05-28
【審査請求日】2023-05-24
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 令和 1年 5月28日に、NEWSCASTのウェブサイトにて公開(https://newscast.jp/news/214756) 令和 1年 5月30日に、イタリア共和国建国記念レセプションにて公開 令和 1年10月23日に、ADIVA株式会社のウェブサイトにて公開(https://adiva.co.jp/news/2019_10_23.html) 令和 1年10月23日に、aidea株式会社のウェブサイトにて公開 (https://aidea.net/products)(https://aidea.net/products/aa-cargo)(https://aidea.net/products#AA-Cargo-AA-Cargo-V2H) 令和 1年10月23日に、第46回東京モーターショー2019にて公開
(73)【特許権者】
【識別番号】519378322
【氏名又は名称】aidea株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100114557
【氏名又は名称】河野 英仁
(74)【代理人】
【識別番号】100078868
【氏名又は名称】河野 登夫
(72)【発明者】
【氏名】赤間 勝美
【審査官】三宅 龍平
(56)【参考文献】
【文献】特表2008-545577(JP,A)
【文献】特表2014-524864(JP,A)
【文献】中国実用新案第206797565(CN,U)
【文献】米国特許出願公開第2014/0375015(US,A1)
【文献】特開平06-171569(JP,A)
【文献】特開2015-096373(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B62K 5/00 - 5/10
B62K 25/00 ー 25/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車体フレームに連結される第1フレーム板と、
該第1フレーム板の一面に対向配置され、後輪が支持される第2フレーム板と、
前記第1フレーム板に、一端部が回転可能に連結され、他端部が前記第2フレーム板に回転可能に連結されるアームと、
前記アーム及び第1フレーム板との連結及び連結解除を行うロック機構と
を備え
、
前記ロック機構は、
前記アームに連結し、前記アームの回転に連動して前記第1フレーム板に交差する方向に移動する移動部と、
前記第1フレーム板に平行な方向にて、前記移動部を挟んで対向配置される第1保持部及び第2保持部と
を備え、
前記第1保持部は、前記第1フレーム板に固定され、
前記第2保持部は、前記第1フレーム板に交差する軸回りに回転可能に、前記第1フレーム板に連結されている電動バイク。
【請求項2】
前記第1フレーム板の他面に対向配置され、後輪が支持される第3フレーム板と、
前記第1フレーム板に、一端部が回転可能に連結され、他端部が前記第3フレーム板に回転可能に連結される第2アームと
を備え、
前記ロック機構は、
前記第1保持部及び第2保持部の間に配置され、前記第2アームに連結し、前記第2アームの回転に連動して前記第1フレーム板に交差する方向に移動可能な第2移動部
を有する
請求項
1に記載の電動バイク。
【請求項3】
前記移動部及び第2移動部の間に配置され、前記第1保持部との間で前記移動部を保持し、前記第2保持部との間で前記第2移動部を保持する第3保持部を備える
請求項
2に記載の電動バイク。
【請求項4】
前記ロック機構を操作する操作部を備える
請求項1から
3のいずれか一つに記載の電動バイク。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本技術は、電動バイクに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、一つの前輪と、二つの後輪とを備える一人乗りの車両が提案されている。二つの後輪はリンク機構によって連結される。リンク機構は、前後方向を回転軸方向として、回転可能に車両の本体部(車体フレーム)に連結されている。リンク機構によって、二つの後輪は地面に対し、左右に連動して傾斜する(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
車体フレーム及び後輪は、リンク機構を介して相対回転可能であり、停車時に車体フレームが傾きやすいという問題がある。
【0005】
本開示は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、停車時において、車体フレームの傾きを抑制することができる電動バイクを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一実施形態に係る電動バイクは、車体フレームに連結される第1フレーム板と、該第1フレーム板の一面に対向配置され、後輪が支持される第2フレーム板と、前記第1フレーム板に、一端部が回転可能に連結され、他端部が前記第2フレーム板に回転可能に連結されるアームと、前記アーム及び第1フレーム板との連結及び連結解除を行うロック機構とを備える。
【0007】
本開示の一実施形態においては、停車時に、ロック機構によって、アーム及び第1フレーム板を固定し、第1フレーム板とアームとの相対回転を抑制する。
【0008】
本開示の一実施形態に係る電動バイクは、前記ロック機構は、前記アームに連結し、前記アームの回転に連動して前記第1フレーム板に交差する方向に移動する移動部と、前記第1フレーム板に平行な方向にて、前記移動部を挟んで対向配置される第1保持部及び第2保持部とを備え、前記第1保持部は、前記第1フレーム板に固定され、前記第2保持部は、前記第1フレーム板に交差する軸回りに回転可能に、前記第1フレーム板に連結されている。
【0009】
本開示の一実施形態においては、第2保持部を第1保持部に接近させて、第1保持部と第2保持部の間に移動部を狭持させる。
【0010】
本開示の一実施形態に係る電動バイクは、前記第1フレーム板の他面に対向配置され、後輪が支持される第3フレーム板と、前記第1フレーム板に、一端部が回転可能に連結され、他端部が前記第3フレーム板に回転可能に連結される第2アームとを備え、前記ロック機構は、前記第1保持部及び第2保持部の間に配置され、前記第2アームに連結し、前記第2アームの回転に連動して前記第1フレーム板に交差する方向に移動可能な第2移動部を有する。
【0011】
本開示の一実施形態においては、第2保持部を第1保持部に接近させて、第1保持部と第2保持部の間に移動部及び第2移動部を狭持させる。
【0012】
本開示の一実施形態に係る電動バイクは、前記移動部及び第2移動部の間に配置され、前記第1保持部との間で前記移動部を保持し、前記第2保持部との間で前記第2移動部を保持する第3保持部を備える。
【0013】
本開示の一実施形態においては、第1保持部及び第3保持部の間に、第1移動部を保持し、第2保持部及び第3保持部の間に、第2移動部を保持する。
【0014】
本開示の一実施形態に係る電動バイクは、前記ロック機構を操作する操作部を備える。
【0015】
本開示の一実施形態においては、操作部の操作によって、ロック機構によるアーム及び第1フレーム板の連結及び解除を行う。
【発明の効果】
【0016】
本開示の一実施形態に係る電動バイクにあっては、停車時に、ロック機構によって、アーム及び第1フレーム板を固定し、第1フレーム板とアームとの相対回転を抑制する。第1フレーム板は車体フレームに連結され、アームは後輪に連結されているので、車体フレームは後輪に対して相対的に移動せず、車体フレームの傾きを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図9】第1貫通穴付近の構成を略示する右側面断面図である。
【
図10】ロック解除位置におけるロック機構の構成を略示する部分拡大右側面図である。
【
図11】
図10にてXI線で囲った部分の略示部分拡大右側面図である。
【
図12】ロック解除位置におけるロック機構付近の構成を略示する部分拡大平面図である。
【
図13】ロック機構、並びに、中立姿勢の第1アーム及び第5アームの略示部分拡大背面図である。
【
図14】作動桿がロック解除位置にある場合において、第1アーム~第8アームが第1フレーム板に対して傾斜した状態を略示する斜視図である。
【
図15】ロック機構、並びに、傾斜姿勢の第1アーム及び第5アームの略示部分拡大背面図である。
【
図16】ロック位置におけるロック機構の構成を略示する部分拡大右側面図である。
【
図17】
図16にてXVII線で囲った部分の略示部分拡大右側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下本発明を実施の形態に係る電動バイクを示す図面に基づいて、説明する。
図1は、電動バイクの略示斜視図である。以下の説明では、図中の上下前後左右を使用する。電動バイク1は車体フレーム100(
図1及び
図2参照)を備え、該車体フレーム100に、フロアボード2、前カバー3、後カバー4、荷台6、及び後輪14等が設けられている。なお、
図1及び
図2において、車体フレーム100の一部のみ表している。フロアボード2は水平方向に延びる。前カバー3は、上下方向を軸方向とした筒状をなし、フロアボード2の前部から上方に突出している。後カバー4は矩形箱状をなし、前後方向に延びる。後カバー4は、フロアボード2の後部から上方に突出している。
【0019】
上下方向を軸方向とした二本のシャフト13aが、やや斜め後方向に倒された姿勢で、前カバー3の内側に配置されている。各シャフト13aの下端部にフロントサスペンション13bが設けられており、二つのフロントサスペンション13bの間に、前輪13が回転可能に支持されている。二本のシャフト13aの上端部は、シャフト13aの軸回りに回転可能なステアリング部11に取り付けられており、該ステアリング部11から二つのハンドル10が左右にそれぞれ突出している。ハンドル10の下側に、ブレーキレバー12が取り付けられている。
【0020】
後カバー4の上面に座席5が設けられている。後カバー4の内側に、二次電池(図示略)が収納されている。後カバー4の前面には接続口16が設けられている。該接続口16に、例えば、充電スタンドのプラグを接続することによって、二次電池を充電することができる。
【0021】
座席5の後側に荷台6が設けられている。荷台6は水平方向に延びる板状をなす。荷台6の下側に二つの後輪14が配置されている。後輪14は、インホイールモータ14a、ホイール14b及びタイヤ14cを備える。ホイール14bの内側にインホイールモータ14aが配置され、ホイール14bの周囲にタイヤ14cが取り付けられている。インホイールモータ14aは、二次電池から供給される電力によって、駆動する。荷台6と座席5の間から、二本の取付管7が上方に突出している。二本の取付管7は左右方向に離れている。
【0022】
フロアボード2及び座席5の上方に、屋根8が設けられている。屋根8は、上方に突出するような曲面状をなし、前側に向かうに従って下降するように傾斜している。屋根8の後端部から下方に向けて二本の脚部8aが突出している。二本の脚部8aは左右方向に離れており、二本の取付管7に、それぞれ取り付けられている。取付管7の間及び脚部8aの間に、背もたれ15が設けられている。
【0023】
前カバー3の上部から、透明なスクリーン9が上方に突出している。スクリーン9の上端部は、屋根8の前端部に連結されている。スクリーン9は、ハンドル10及びブレーキレバー12よりも前側に配置されている。前カバー3の前面に前照灯装置20が設けられている。
【0024】
図2は、後輪機構60の略示斜視図である。後輪機構60は、荷台6の下側に配置されている。
図2に示すように、後輪機構60は、懸架装置30と、ロック機構50と、後輪14とを備える。なお
図2においては、ホイール14b及びタイヤ14cの記載を省略している。ロック機構50は懸架装置30に取り付けられ、運転席に設けられたレバー3a(
図10、
図16参照)を操作することによって、懸架装置30の回転を規制する。ロック機構50の構成の詳細は後述する。
【0025】
図3は、懸架装置30の略示斜視図、
図4は、懸架装置30の略示正面図、
図5は、懸架装置30の略示左側面図、
図6は、懸架装置30の略示平面図、
図7は、懸架装置30の略示底面図、
図8は、第1フレーム板の略示右側面図である。
【0026】
懸架装置30は第1フレーム板31を備える。
図2に示すように、第1フレーム板31は車体フレーム100に連結されている。第1フレーム板31の一面は右側を向き、他面は左側を向く。
図8に示すように、第1フレーム板31は、左右方向から視認した場合、U形状をなし、その両端部は上方に突出している。第1フレーム板31の前側上端部に左右方向に貫通した第1貫通穴31aが形成され、後側上端部に左右方向に貫通した第2貫通穴31bが形成される。
【0027】
第1フレーム板31における第1貫通穴31aの下側に、左右方向に貫通した第3貫通穴31cが形成され、第1フレーム板31における第2貫通穴31bの下側に、左右方向に貫通した第4貫通穴31dが形成される。第3貫通穴31c及び第4貫通穴31dの間に、左右方向に貫通した第5貫通穴31eが形成される。第1フレーム板31の両端部の間に凹部32が形成され、第5貫通穴31eの上側に位置する。
【0028】
図3に示すように、第1フレーム板31の一面、即ち右面に、矩形状の第2フレーム板34が対向配置されている。第2フレーム板34は前後に延びる。第2フレーム板34の前上隅部及び後上隅部は上方に突出し、それぞれ突出部34eを形成する。第2フレーム板34の前下隅部は前方に張り出し、後下隅部は後方に張り出し、それぞれ張出部34dを形成する。前側の張出部34dは、前側の突出部34eよりも前側に位置し、後側の張出部34dは、後側の突出部34eよりも後側に位置する。第2フレーム板34の右面中心部から右向きに接続軸34aが突出する。接続軸34aは筒状をなし、インホイールモータ14aの駆動軸が接続軸34aに挿入され、固定される。インホイールモータ14aは、ホイール14b及びタイヤ14cと共に、駆動軸回りに回転する。
【0029】
各張出部34d及び各突出部34eには、連結片34bが設けられている。連結片34bは右側に突出する。
図4に示すように、前側に配置された二つの連結片34bから、前方に向けて二つの軸部34cがそれぞれ突出する。
図3に示すように、後側に配置された二つの連結片34bから、後方に向けて二つの軸部34cがそれぞれ突出する。
【0030】
第1貫通穴31aと、第2フレーム板34の前上隅部に配置された連結片34bとの間に、第1アーム41が設けられている。第1アーム41は左右方向に延びる。第1アーム41の右端部には、前後方向を軸方向とした筒部41aが形成されている。
図4に示すように、筒部41aの内側に、軸受41dが設けられている。軸受41dは軸部34cを回転可能に支持する。
【0031】
図9は、第1貫通穴31a付近の構成を略示する右側面断面図である。第1アーム41の左端部には、前後方向を軸方向とした筒部41bが形成されている。筒部41bは第1貫通穴31aの内側に配置されている。筒部41bの内側に、ピロボール41cが設けられている。
【0032】
図9に示すように、第1貫通穴31aの前側において、第1フレーム板31には、前後方向に貫通した貫通孔31fが形成されている。第1貫通穴31aの後側において、第1フレーム板31には、前後方向に貫通したねじ孔31gが形成されている。ボルト40a(枢軸)が、前側から貫通孔31fに挿入される。ボルト40aの先端部に雄ねじが形成されており、該雄ねじがねじ孔31gに連結される。筒部41bに設けられたピロボール41cには、ボルト40aの軸部が挿入されている。第1アーム41の右端部は、前後方向を回転軸方向として、回転可能に第2フレーム板34に連結する。第1アーム41の左端部は、ピロボール41cを介して、前後方向、左右方向及び上下方向を回転軸方向として、回転可能に第1フレーム板31に連結する。
【0033】
第2貫通穴31bと、第2フレーム板34の後上隅部に配置された連結片34bとの間に、第2アーム42が設けられている。第2アーム42は左右方向に延びる。第2アーム42の右端部には、前後方向を軸方向とした筒部42aが形成されている。
図3に示すように、筒部42aの内側に、軸受42cが同軸的に設けられている。軸受42cは軸部34cを回転可能に支持する。
【0034】
第2アーム42の左端部には、前後方向を軸方向とした筒部42bが形成されている。筒部42bは第2貫通穴31bの内側に配置されている。筒部42bの内側に、ピロボール(図示略)が同軸的に設けられている。
【0035】
第2貫通穴31bの後側において、第1フレーム板31には、前後方向に貫通した貫通孔(図示略)が形成されている。第2貫通穴31bの前側において、第1フレーム板31には、前後方向に貫通したねじ孔(図示略)が形成されている。ボルト40aが、後側から前記貫通孔に挿入され、前記ねじ孔に連結される。筒部42bに設けられたピロボールには、ボルト40aの軸部が挿入されている。第2アーム42の右端部は、前後方向を回転軸方向として、回転可能に第2フレーム板34に連結する。第2アーム42の左端部は、ピロボールを介して、前後方向、左右方向及び上下方向を回転軸方向として、回転可能に第1フレーム板31に連結する。
【0036】
第3貫通穴31cと、第2フレーム板34の前下隅部に配置された連結片34bとの間に、第3アーム43が設けられている。
図7に示すように、第3アーム43はクランク形をなし、左右方向に延びる。第3アーム43の右端部は、第3アーム43の左端部及び第1アーム41の右端部よりも前側に配置されている。第3アーム43の右端部には、前後方向を軸方向とした筒部43aが形成されている。
図4に示すように、筒部43aの内側に、軸受43dが同軸的に設けられている。軸受43dは軸部34cを回転可能に支持する。
【0037】
第3アーム43の左端部には、前後方向を軸方向とした筒部43bが形成されている。筒部43bは第3貫通穴31cの内側に配置されている。筒部43bの内側に、ピロボール43cが同軸的に設けられている。
【0038】
第1貫通穴31aと同様に、第3貫通穴31cの前側及び後側にて、第1フレーム板31に、貫通孔及びねじ孔(いずれも図示略)が形成されている。ボルト40aが、前側から前記貫通孔に挿入され、前記ねじ孔に連結される。筒部43bに設けられたピロボール43cには、ボルト40aの軸部が挿入されている。第3アーム43の右端部は、前後方向を回転軸方向として、回転可能に第2フレーム板34に連結する。第3アーム43の左端部は、ピロボール43cを介して、前後方向、左右方向及び上下方向を回転軸方向として、回転可能に第1フレーム板31に連結する。
【0039】
第4貫通穴31dと、第2フレーム板34の後下隅部に配置された連結片34bとの間に、第4アーム44が設けられている。
図7に示すように、第4アーム44はクランク形をなし、左右方向に延びる。第4アーム44の右端部は、第4アーム44の左端部及び第1アーム41の右端部よりも後側に配置されている。第4アーム44の右端部には、前後方向を軸方向とした筒部44aが形成されている。
図3に示すように、筒部44aの内側に、軸受44cが同軸的に設けられている。軸受44cは軸部34cを回転可能に支持する。
【0040】
第4アーム44の左端部には、前後方向を軸方向とした筒部44bが形成されている。筒部44bは第4貫通穴31dの内側に配置されている。筒部44bの内側に、ピロボール(図示略)が同軸的に設けられている。
【0041】
第2貫通穴31bと同様に、第4貫通穴31dの前側及び後側にて、第1フレーム板31に、ねじ孔及び貫通孔(いずれも図示略)が形成されている。ボルト40aが、後側から貫通孔に挿入され、ねじ孔に連結される。筒部44bに設けられたピロボールには、ボルト40aの軸部が挿入されている。第4アーム44の右端部は、前後方向を回転軸方向として、回転可能に第2フレーム板34に連結する。第4アーム44の左端部は、ピロボールを介して、前後方向、左右方向及び上下方向を回転軸方向として、回転可能に第1フレーム板31に連結する。
【0042】
図5に示すように、第1フレーム板31の他面、即ち左面に、矩形状の第3フレーム板35が対向配置されている。第3フレーム板35は前後に延びる。第3フレーム板35の前上隅部及び後上隅部は上方に突出し、それぞれ突出部35eを形成する。第3フレーム板35の前下隅部は前方に張り出し、後下隅部は後方に張り出し、それぞれ張出部35dを形成する。前側の張出部35dは、前側の突出部35eよりも前側に位置し、後側の張出部35dは、後側の突出部35eよりも後側に位置する。第3フレーム板35の左面中心部から右向きに接続軸35aが突出する。接続軸35aは筒状をなし、インホイールモータ14aの駆動軸が接続軸35aに挿入され、固定される。インホイールモータ14aは、ホイール14b及びタイヤ14cと共に、駆動軸回りに回転する。
【0043】
各張出部35d及び各突出部35eには、連結片35bが設けられている。連結片35bは左側に突出する。
図4に示すように、前側に配置された二つの連結片35bから、前方に向けて二つの軸部35cがそれぞれ突出する。
図3に示すように、後側に配置された二つの連結片35bから、後方に向けて二つの軸部35cがそれぞれ突出する。
【0044】
第1貫通穴31aと、第3フレーム板35の前上隅部に配置された連結片35bとの間に、第5アーム45が設けられている。第5アーム45は左右方向に延びる。第5アーム45の左端部には、前後方向を軸方向とした筒部45aが形成されている。
図4に示すように、筒部45aの内側に、軸受45dが同軸的に設けられている。軸受45dは軸部35cを回転可能に支持する。
【0045】
図9に示すように、第5アーム45の右端部には、前後方向を軸方向とした筒部45bが形成されている。筒部45bは、第1貫通穴31aの内側にて、第1アーム41の筒部41bの後側に配置されている。筒部45bは、筒部41bに対して同軸的に配置されている。筒部45bの内側に、ピロボール45cが設けられている。筒部45bに設けられたピロボール45cには、ボルト40aの軸部が挿入されている。即ち、ボルト40aの軸部は、第1アーム41及び第5アーム45の筒部41b、45bに挿入されている。第5アーム45の左端部は、前後方向を回転軸方向として、回転可能に第3フレーム板35に連結する。第5アーム45の右端部は、ピロボール45cを介して、前後方向、左右方向及び上下方向を回転軸方向として、回転可能に第1フレーム板31に連結する。
【0046】
第2貫通穴31bと、第3フレーム板35の後上隅部に配置された連結片35bとの間に、第6アーム46が設けられている。第6アーム46は左右方向に延びる。第6アーム46の左端部には、前後方向を軸方向とした筒部46aが形成されている。
図3に示すように、筒部46aの内側に、軸受46cが同軸的に設けられている。軸受46cは軸部35cを回転可能に支持する。
【0047】
第6アーム46の右端部には、前後方向を軸方向とした筒部46bが形成されている。筒部46bは、第2貫通穴31bの内側にて、第2アーム42の筒部42bの後側に配置されている。筒部46bは、筒部42bに対して同軸的に配置されている。筒部46bの内側に、ピロボール(図示略)が同軸的に設けられている。前述したように、第2貫通穴31bにボルト40aが取り付けられている。該ボルト40aの軸部は第2アーム42の筒部42bのピロボールに挿入され、更に、第6アーム46の筒部46bのピロボール(図示略)に挿入されている。第6アーム46の左端部は、前後方向を回転軸方向として、回転可能に第3フレーム板35に連結する。第6アーム46の右端部は、ピロボールを介して、前後方向、左右方向及び上下方向を回転軸方向として、回転可能に第1フレーム板31に連結する。
【0048】
第3貫通穴31cと、第3フレーム板35の前下隅部に配置された連結片35bとの間に、第7アーム47が設けられている。
図7に示すように、第7アーム47はクランク形をなし、左右方向に延びる。第7アーム47の左端部は、第7アーム47の右端部及び第5アーム45の左端部よりも前側に配置されている。第7アーム47の左端部には、前後方向を軸方向とした筒部47aが形成されている。
図4に示すように、筒部47aの内側に、軸受47cが同軸的に設けられている。軸受47cは軸部35cを回転可能に支持する。
【0049】
図7に示すように、第7アーム47の右端部には、前後方向を軸方向とした筒部47bが形成されている。筒部47bは、第3貫通穴31cの内側にて、第3アーム43の筒部43bの後側に配置されている。筒部47bは、筒部43bに対して同軸的に配置されている。筒部47bの内側に、ピロボール(図示略)が設けられている。前述したように、第3貫通穴31cにボルト40aが取り付けられている。該ボルト40aの軸部は第3アーム43の筒部43bのピロボールに挿入され、更に、第7アーム47の筒部47bのピロボールに挿入されている。第7アーム47の左端部は、前後方向を回転軸方向として、回転可能に第3フレーム板35に連結する。第7アーム47の右端部は、ピロボールを介して、前後方向、左右方向及び上下方向を回転軸方向として、回転可能に第1フレーム板31に連結する。
【0050】
第4貫通穴31dと、第3フレーム板35の後下隅部に配置された連結片35bとの間に、第8アーム48が設けられている。
図7に示すように、第8アーム48はクランク形をなし、左右方向に延びる。第8アーム48の左端部は、第8アーム48の右端部及び第6アーム46の左端部よりも後側に配置されている。第8アーム48の左端部には、前後方向を軸方向とした筒部48aが形成されている。
図3に示すように、筒部48aの内側に、軸受48cが同軸的に設けられている。軸受48cは軸部35cを回転可能に支持する。
【0051】
図3に示すように、第8アーム48の右端部には、前後方向を軸方向とした筒部48bが形成されている。筒部48bは、第4貫通穴31dの内側にて、第4アーム44の筒部44bの後側に配置されている。筒部48bは、筒部44bに対して同軸的に配置されている。筒部48bの内側に、軸受ピロボール(図示略)が設けられている。前述したように、第4貫通穴31dにボルト40aが取り付けられている。ボルト40aの軸部は、第4アーム44の筒部44bのピロボールに挿入され、更に、第8アーム48の筒部48bのピロボールに挿入されている。第8アーム48の左端部は、前後方向を回転軸方向として、回転可能に第3フレーム板35に連結する。第8アーム48の右端部は、ピロボールを介して、前後方向、左右方向及び上下方向を回転軸方向として、回転可能に第1フレーム板31に連結する。
【0052】
懸架装置30にあっては、第1アーム41~第4アーム44と第2フレーム板34とを相対的に回転させることができる。また第5アーム45~第8アーム48と第3フレーム板35とを相対的に回転させることができる。また第1アーム41~第8アーム48と第1フレーム板31とを相対的に回転させることができる。懸架装置30は、簡素な構成にて、二つの後輪14の傾斜を制御することができる。
【0053】
図3及び
図6に示すように、第1アーム41及び第2アーム42の左右方向中央部は、第1連結棒36によって連結されている。第1連結棒36は前後に延びるブーメラン形をなし、頂点を右側に向けて配置されている。第1連結棒36の頂点部分に、平面視U形をなす収納部36aが形成されている。U形をなす収納部36aの底部は右側に配置され、収納部36aの両端部は左側に向けられている。収納部36aには、ゴムブッシュ36bが収納されている。
【0054】
図3及び
図6に示すように、第5アーム45及び第6アーム46の左右方向中央部は、第2連結棒37によって連結されている。第2連結棒37は前後に延びるブーメラン形をなし、頂点を左側に向けて配置されている。第2連結棒37の頂点部分に、平面視U形をなす収納部37aが形成されている。U形をなす収納部37aの底部は左側に配置され、収納部37aの両端部は右側に向けられている。収納部37aには、ゴムブッシュ37bが収納されている。
【0055】
第1連結棒36のゴムブッシュ36bと、第2連結棒37のゴムブッシュ37bとは、第1フレーム板31の凹部32を通して、左右方向に対向する。凹部32の内側に、サスペンション38が配置されている。サスペンション38は、コイルばね38aと、該コイルばね38aの両端部それぞれに配置された受部38bとを備える。コイルばね38aは左右方向を軸方向とし、凹部32を通して左右に延びる。コイルばね38aは、二つの受部38bを介して、二つのゴムブッシュ36b、37bに狭持されている。
【0056】
第1連結棒36及び第2連結棒37の間に、サスペンション38を設けることによって、第2フレーム板34又は第3フレーム板35が上方又は下方に移動した場合、サスペンション38は衝撃力を吸収する。
【0057】
図6に示すように、第1アーム41と第1連結棒36との連結部分、及び第5アーム45と第2連結棒37との連結部分に、取付板39がそれぞれ設けられている。取付板39には、前述のロック機構50が取り付けられている。
【0058】
図10は、ロック解除位置におけるロック機構50の構成を略示する部分拡大右側面図、
図11は、
図10にてXI線で囲った部分の略示部分拡大右側面図、
図12は、ロック解除位置におけるロック機構50付近の構成を略示する部分拡大平面図、
図13は、ロック機構50、並びに、中立姿勢の第1アーム41及び第5アーム45の略示部分拡大背面図である。
【0059】
ロック機構50は作動桿51を備える。作動桿51は、前後方向から視認した場合、逆U形状をなし、第1フレーム板31の前部を上側から挟むように、凹部32の前側に配置される。
【0060】
作動桿51は、上面部51a、右面部51b及び左面部51cを備える。上面部51aは平面視矩形をなし、その四辺を前後左右に向けている。上面部51aの右辺から下方に右面部51bは突出し、上面部51aの左辺から下方に左面部51cは突出する。右面部51b及び左面部51cそれぞれの下部の前後幅は、上部よりも短い。作動桿51の上部に前面部51eが設けてある。前面部51eは矩形をなし、その三辺が上面部51a、右面部51b及び左面部51cに連なる。
【0061】
図10に示すように、右面部51b及び左面部51cの下端部の間に、第1フレーム板31の前部の後上隅部分が位置する。
図13に示すように、右面部51b及び左面部51cの下端部と、第1フレーム板31とを、枢軸51dが左右方向に貫通する。作動桿51は、枢軸51dの軸回りに回転可能である。
【0062】
枢軸51dの上側に、取付部52が作動桿51に設けられている。取付部52はU形部を備え、該U形部が作動桿51の左右を前側から挟むように配置される。U形部は、前板52a、右板52b及び左板52cを備える。前板52aは、作動桿51の前面に対向配置され、左右に延びる。前板52aの上縁部は上方に突出し、上端を頂点とした三角形状をなす。前板52aの左右両端部は、左右方向にて、作動桿51よりも外側に位置する。前板52aの右端部から後側に右板52bが突出し、左端部から後側に左板52cが突出する。
【0063】
右板52b及び左板52cそれぞれに、左右方向に貫通した貫通孔52eが形成されている。二つの貫通孔52eは同軸的に配置され、軸52dが挿入されている。軸52dは作動桿51を左右に貫通する。軸52dの左右両端部には、抜け止め(図示略)、例えばEリングが取り付けられている。軸52d及び抜け止めによって、取付部52は作動桿51に取り付けられている。
【0064】
前板52aの前面に第2保持板56が対向配置され、前板52aに固定されている。第2保持板56の前面にブレーキパッド50aが保持されている。
【0065】
第1フレーム板31の前部に二つの固定板53が固定されている。固定板53は、取付部52よりも前側に離れて配置されている。二つの固定板53は、第1フレーム板31の左右面にそれぞれ対向し、第1フレーム板31よりも上方に延びる。固定板53の前側に取付板53aが設けられている。取付板53aは一面を前側に、他面を後側に向けており、前記他面が固定板53の前部に固定されている。
【0066】
取付板53aの他面から、案内軸55が後方に向けて突出する。案内軸55の後端部周面には、全周に亘って係止溝55a(
図17参照)が形成されている。該係止溝55aには、抜け止め、例えばEリングが設けられている。固定板53、取付板53a及び案内軸55は一体化されている。第1保持板54の上部に前後方向に貫通した貫通孔(図示略)が設けられており、該貫通孔に案内軸55が挿入されている。第1保持板54の前面は、取付板53aの後面に対向する。第1保持板54の後面下部にブレーキパッド50aが保持されている。第1保持板54は取付板53aに固定されておらず、案内軸55にぶら下がる。そのため、第1保持板54を案内軸55から取り外し、ブレーキパッド50aを交換することができる。
【0067】
第3保持板57は、第1保持板54及び第2保持板56の間に配置される。第3保持板57の一面は第1保持板54に対向し、他面は第2保持板56に対向する。第3保持板57の上端部には、前後に貫通した貫通孔(図示略)が形成され、案内軸55は前記貫通孔に挿入される。即ち、第3保持板57は案内軸55にぶら下がる。前記貫通孔の直径は案内軸55の直径よりも大きく、案内軸55をガイドとして、第3保持板57は前後に移動可能である。前述したように、係止溝55aには抜け止めが設けられており、該抜け止めによって、第3保持板57が案内軸55から抜けることが防止される。
【0068】
第3保持板57の一面(前面)及び他面(後面)それぞれに、ブレーキパッド50aが取り付けられている。第3保持板57の前面に取り付けられたブレーキパッド50aは、第1保持板54に取り付けられたブレーキパッド50aに対向する。第3保持板57の後面に取り付けられたブレーキパッド50aは、第2保持板56に取り付けられたブレーキパッド50aに対向する。
【0069】
ロック機構50は前移動板58を備える。
図13に示すように、前移動板58は、前後方向から視認した場合、円弧帯状をなす本体部58aを備える。該本体部58aは、外周が上側を向くように配置されている。本体部58aの一端に、本体部58aに直角な取付部58bが設けられている。
図12に示すように、該取付部58bは、第1アーム41に設けられた取付板39に連結されている。本体部58aは、該取付板39から左側に向けて延び、第3保持板57の前面に取り付けられたブレーキパッド50aと、第1保持板54に取り付けられたブレーキパッド50aとの間に挿入される。第1保持板54及び第3保持板57は固定されておらず、案内軸55に沿って移動可能である。そのため、ロックが解除されている場合、本体部58aと、第1保持板54及び第3保持板57のブレーキパッド50aとの接触は抑制され、不要な抵抗が本体部58aに作用することを抑制することができる。
【0070】
ロック機構50は後移動板59を備える。
図13に示すように、後移動板59は、前後方向から視認した場合、円弧帯状をなす本体部59aを備える。該本体部59aは、外周が上側を向くように配置されている。本体部59aの一端に、本体部59aに直角な取付部59bが設けられている。
図12に示すように、該取付部59bは、第5アーム45に設けられた取付板39に連結されている。本体部59aは、該取付板39から右側に向けて延び、第3保持板57の後面に取り付けられたブレーキパッド50aと、第2保持板56に取り付けられたブレーキパッド50aとの間に挿入される。
【0071】
図10に示すように、作動桿51の上端部に、連結機構3bを介して、レバー3aが連結されている。レバー3aの操作によって、作動桿51は、前側のロック位置又は後側のロック解除位置まで移動する。レバー3aは、例えば左右方向を回転軸方向として、前後に回転可能なレバーである。レバー3aを後側に回転させることによって、作動桿51はロック位置に移動し、前側に回転させることによって、作動桿51はロック解除位置に移動する。
【0072】
図11に示すように、作動桿51がロック解除位置にある場合、第3保持板57の前面に取り付けられたブレーキパッド50aと、第1保持板54に取り付けられたブレーキパッド50aとの間に隙間が設けられ、該隙間に前移動板58は挿入される。また第3保持板57の後面に取り付けられたブレーキパッド50aと、第2保持板56に取り付けられたブレーキパッド50aとの間には隙間が設けられ、該隙間に後移動板59は挿入される。
【0073】
図14は、作動桿51がロック解除位置にある場合において、第1アーム41~第8アーム48が第1フレーム板31に対して傾斜した状態を略示する斜視図、
図15は、ロック機構50、並びに、傾斜姿勢の第1アーム41及び第5アーム45の略示部分拡大背面図である。
図15において、第1アーム41及び第5アーム45は右側に向けて下降するように、傾斜している。
【0074】
図15に示すように、作動桿51がロック解除位置にある場合、前移動板58及び後移動板59は左右方向に移動可能であり、第1アーム41及び第5アーム45、並びに他のアームも第1フレーム板31に対して回転可能である。
【0075】
図16は、ロック位置におけるロック機構50の構成を略示する部分拡大右側面図、
図17は、
図16にてXVII線で囲った部分の略示部分拡大右側面図である。
図16の矢印にて示すように、レバー3aの操作によって、作動桿51がロック位置まで移動した場合、第2保持板56は前方に移動する。
【0076】
図17に示すように、後移動板59は、ブレーキパッド50aを介して、第2保持板56と第3保持板57との間に狭まれる。また第3保持板57は前方に移動し、係止溝55aから外れ、前移動板58は、ブレーキパッド50aを介して、第3保持板57と第1保持板54との間に狭まれる。即ち、第1アーム41及び第5アーム45と、第1フレーム板31とがロック機構50によって固定される。
【0077】
作動桿51がロック位置にある場合、前移動板58及び後移動板59の左右方向への移動が規制され、第1アーム41及び第5アーム45、並びに他のアームの回転が規制される。
【0078】
実施の形態に係る電動バイク1にあっては、停車時に、ロック機構50によって、第1アーム41及び第1フレーム板31を固定し、第1フレーム板31と第1アーム41との相対回転を抑制する。第1フレーム板31は車体フレーム100に連結され、第1アーム41は後輪14に連結されているので、車体フレーム100は後輪に対して相対的に移動せず、車体フレーム100の傾きを抑制することができる。
【0079】
また第2保持板56を第1保持板54に接近させて、第1保持板54と第2保持板56の間に前移動板58及び後移動板59を狭持させる。そのため、第1アーム41及び第5アーム45を第1フレーム板31に固定させることができる。
【0080】
またレバー3aの操作によって、ロック機構50による第1アーム41及び第5アーム45と、第1フレーム板31との連結及び解除を行う。ユーザは、停車時にレバー3aを操作し、作動桿51をロック位置まで移動させることによって、車体フレーム100を後輪14に固定させることができる。また運転開始時に、レバー3aを操作し、作動桿51をロック解除位置まで移動させ、車体フレーム100と後輪14との固定を解除することができる。
【0081】
また第1保持板54及び第3保持板57の間に、前移動板58を保持し、第2保持板56及び第3保持板57の間に、後移動板59を保持し、車体フレーム100と後輪14との固定を実現することができる。
【0082】
今回開示した実施の形態は、全ての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。各実施例にて記載されている技術的特徴は互いに組み合わせることができ、本発明の範囲は、特許請求の範囲内での全ての変更及び特許請求の範囲と均等の範囲が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0083】
1 電動バイク
3a レバー(操作部)
31 第1フレーム板
34 第2フレーム板
35 第3フレーム板
41 第1アーム(アーム)
45 第5アーム(第2アーム)
50 ロック機構
54 第1保持板(第1保持部)
56 第2保持板(第2保持部)
57 第3保持板(第3保持部)
58 前移動板(移動部)
59 後移動板(第2移動部)
100 車体フレーム