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特許7458666波面ホモダイン干渉による垂直レーザーポインティング補正装置及び方法
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  • 特許-波面ホモダイン干渉による垂直レーザーポインティング補正装置及び方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-22
(45)【発行日】2024-04-01
(54)【発明の名称】波面ホモダイン干渉による垂直レーザーポインティング補正装置及び方法
(51)【国際特許分類】
   G01C 15/00 20060101AFI20240325BHJP
   G01C 15/02 20060101ALI20240325BHJP
【FI】
G01C15/00 103C
G01C15/02
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2022173629
(22)【出願日】2022-10-28
(65)【公開番号】P2023175606
(43)【公開日】2023-12-12
【審査請求日】2022-10-28
(31)【優先権主張番号】202210599645.6
(32)【優先日】2022-05-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】518336123
【氏名又は名称】哈▲尓▼▲濱▼工▲業▼大学
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】于 亮
(72)【発明者】
【氏名】譚 久彬
【審査官】眞岩 久恵
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-232606(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第110672061(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01C 15/00-15/14
G01B 9/00-11/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
波面ホモダイン干渉による垂直レーザーポインティング補正装置であって、
直線偏光垂直レーザー信号を生成し、前記直線偏光垂直レーザー信号のポインティングに対して微調整を行う垂直レーザー発生モジュールと、
前記垂直レーザー発生モジュールに接続され、前記直線偏光垂直レーザー信号を受信し、前記直線偏光垂直レーザー信号に基づいて波面干渉信号を生成する一体型センサモジュールと、
前記一体型センサモジュールに接続され、前記波面干渉信号に対して高精度デカップリング演算を行って、直線偏光垂直レーザー信号の、重力方向に対する角度偏差結果を取得し、前記角度偏差結果に基づいて、垂直レーザーポインティングのリアルタイム補正を実現する信号処理モジュールと、を含むことを特徴とする波面ホモダイン干渉による垂直レーザーポインティング補正装置。
【請求項2】
前記垂直レーザー発生モジュールは単一周波数レーザー装置、シングルモード偏波保持光ファイバ、光ファイバコリメータ、ペンタプリズム、一体型光源台座、二次元精密角度ターンテーブルを含み、
前記単一周波数レーザー装置は周波数安定化レーザー信号を提供し、
前記シングルモード偏波保持光ファイバは前記単一周波数レーザー装置に接続され、前記周波数安定化レーザー信号を光ファイバコリメータに伝導し、
前記光ファイバコリメータは前記シングルモード偏波保持光ファイバに接続され、前記周波数安定化レーザー信号を受信して直線偏光准直レーザーを出力し、
前記ペンタプリズムは前記直線偏光准直レーザーを受信して、直線偏光垂直レーザー信号を出力し、
前記一体型光源台座は前記光ファイバコリメータ及び前記ペンタプリズムを固定し、
前記二次元精密角度ターンテーブルは一体型センサ台座及び前記一体型光源台座を収容することを特徴とする請求項1に記載の波面ホモダイン干渉による垂直レーザーポインティング補正装置。
【請求項3】
前記一体型センサモジュールは一体型センサ台座、1番分光キューブコーナープリズム、ダイクロイックミラー、1番反射ミラー、偏光ダイクロイックミラー、1番1/4波長板、2番キューブコーナープリズム、2番反射ミラー、2番1/4波長板、液体容器ユニット、液体ユニット、偏光板、アレイ型検出器を含み、
前記一体型センサ台座は前記1番分光キューブコーナープリズム、ダイクロイックミラー、1番反射ミラー、偏光ダイクロイックミラー、1番1/4波長板、2番キューブコーナープリズム、2番反射ミラー、2番1/4波長板、液体容器ユニット、液体ユニット、偏光板、アレイ型検出器を固定し、
前記1番分光キューブコーナープリズムは垂直レーザー信号を透過させ、一部の垂直レーザー信号を前記イクロイックミラーに反射し、
前記ダイクロイックミラーは前記直線偏光垂直レーザー信号を第1透過光、第1反射光に分けて、
前記1番反射ミラーは前記第1反射光を前記偏光ダイクロイックミラーに反射し、
前記偏光ダイクロイックミラーは前記第1透過光を、偏光状態がPである第2透過光、偏光状態がSである第2反射光に分けて、第1反射光を、偏光状態がPである第3透過光、偏光状態がSである第3反射光に分けて、液面により反射された、偏光状態がSである第2透過光、第3透過光を反射し、偏光板によって第1信号光、第3信号光をそれぞれ取得し、前記2番キューブコーナープリズムにより反射された、偏光状態がPである第2反射光を透過させ、偏光板によって第2信号光を取得し、前記2番反射ミラーにより反射された、偏光状態がPである第3反射光を透過させ、偏光板によって第4信号光を取得し、
前記1番1/4波長板は偏光状態がSである第2反射光、第3反射光を透過させ、偏光状態がPである第2反射光、第3反射光を取得し、
前記2番キューブコーナープリズムは前記第2反射光を前記偏光ダイクロイックミラーに反射し、
前記2番反射ミラーは前記第3反射光を前記偏光ダイクロイックミラーに反射し、
前記2番1/4波長板は前記偏光状態がPである第2透過光、第3透過光を透過させ、偏光状態がSである第2透過光、第3透過光を取得し、
前記液体容器ユニットは前記液体ユニットにおける液体を収容し、
前記液体ユニットは液面によって、前記第2透過光、第3透過光を前記偏光ダイクロイックミラーに反射し、
前記アレイ型検出器は、第1信号光と第2信号光とが干渉するように形成された第1波面干渉信号を検出し、第3信号光と第4信号光とが干渉するように形成された第2波面干渉信号を検出することを特徴とする請求項1に記載の波面ホモダイン干渉による垂直レーザーポインティング補正装置。
【請求項4】
前記2番反射ミラーは前記第3反射光に垂直しておらず、
前記第1波面干渉信号と前記第2波面干渉信号とは空間で重畳していないことを特徴とする請求項3に記載の波面ホモダイン干渉による垂直レーザーポインティング補正装置。
【請求項5】
前記信号処理モジュールは上位機及び信号処理カードを含み、
前記信号処理カードは波面干渉信号デカップリングアルゴリズムによって、干渉信号に対して高精度デカップリング演算を行って、測定結果に基づいて二次元精密角度ターンテーブルにフィードバック制御信号を送信し、垂直レーザーポインティングを補正して重力方向まで追跡し、前記演算の演算結果を上位機にアップロードし、
前記上位機は垂直レーザーポインティング補正の測定結果を受信し、表示して記憶することを特徴とする請求項1に記載の波面ホモダイン干渉による垂直レーザーポインティング補正装置。
【請求項6】
波面ホモダイン干渉による垂直レーザーポインティング補正方法であって、
垂直レーザー発生モジュールによって直線偏光垂直レーザー信号を取得し、前記直線偏光垂直レーザー信号を一体型センサモジュールに伝送し、前記一体型センサモジュールに基づいて波面干渉信号を生成するステップと、
前記波面干渉信号を信号処理モジュールに入力して高精度デカップリング演算を行って、垂直レーザーの、重力方向に対する角度偏差結果を取得し、前記角度偏差結果に基づいて、垂直レーザーポインティングのリアルタイム補正を実現するステップと、を含むことを特徴とする波面ホモダイン干渉による垂直レーザーポインティング補正方法。
【請求項7】
垂直レーザー発生モジュールによって直線偏光垂直レーザー信号を取得し、前記直線偏光垂直レーザー信号を一体型センサモジュールに伝送する過程は、
単一周波数レーザー装置によって周波数安定化レーザー信号を生成し、シングルモード偏波保持光ファイバによって、前記周波数安定化レーザー信号を光ファイバコリメータに伝導するステップと、
前記光ファイバコリメータは直線偏光准直レーザーを出力し、前記直線偏光准直レーザーはペンタプリズムによって直線偏光垂直レーザー信号を取得した後、前記直線偏光垂直レーザー信号を一体型センサモジュールに伝送するステップと、を含むことを特徴とする請求項6に記載の波面ホモダイン干渉による垂直レーザーポインティング補正方法。
【請求項8】
前記一体型センサモジュールに基づいて波面干渉信号を生成する過程は、
1番分光キューブコーナープリズムによって反射された後、直線偏光垂直レーザー信号は元の方向に沿って戻って、ダイクロイックミラーによって第1透過光及び第1反射光に分けられるステップと、
前記第1透過光は偏光ダイクロイックミラーによって、偏光状態がPである第2透過光、及び偏光状態がSである第2反射光に分けられるステップと、
1番反射ミラーによって反射された後、前記第1反射光は前記偏光ダイクロイックミラーによって、偏光状態がPである第3透過光、及び偏光状態はSである第3反射光に分けられるステップと、
前記偏光状態がPである第2透過光、第3透過光は、2番1/4波長板によって透過され、液体表面によって反射され、及び2番1/4波長板によって逆透過された後、偏光状態がSである第2透過光、第3透過光を取得するステップと、
前記偏光状態がSになった第2透過光、第3透過光は前記偏光ダイクロイックミラーによって反射され、偏光板を介して第1信号光、第3信号光を取得するステップと、
前記偏光状態がSである第2反射光は1番1/4波長板によって透過され、2番キューブコーナープリズムによって反射され及び1番1/4波長板によって逆透過された後、偏光状態がPである第2反射光を取得するステップと、
前記偏光状態がPになった第2反射光は前記偏光ダイクロイックミラーによって透過された後、第2信号光を取得するステップと、
前記偏光状態がSである第3反射光は1番1/4波長板によって透過され、2番反射ミラー及び1番1/4波長板によって逆透過された後、偏光状態がPである第3反射光を取得するステップと、
前記偏光状態がPになった第3反射光は前記偏光ダイクロイックミラーによって透過された後、第4信号光を取得するステップと、
前記第1信号光と第2信号光とはアレイ型検出器の検出面で干渉を行って、第1波面干渉信号を取得するステップと、
前記第3信号光と第4信号光とはアレイ型検出器の検出面で干渉を行って、第2波面干渉信号を取得するステップと、を含み、
前記第1波面干渉信号と第2波面干渉信号とは空間で重畳していないことを特徴とする請求項6に記載の波面ホモダイン干渉による垂直レーザーポインティング補正方法。
【請求項9】
前記垂直レーザーポインティングのリアルタイム補正過程は、
前記波面干渉信号を信号処理カードに送信し、前記信号処理カードは二次元精密角度ターンテーブルに対する角度変調、及び第1波面干渉信号に対するガウシアンフィッティングによって、垂直レーザー信号を絶対重力方向まで追跡してから、第2波面干渉信号に対して干渉画像デカップリングアルゴリズムを実行し、垂直レーザーポインティングの精密測定を実現し、最後、測定結果に基づいて二次元精密角度ターンテーブルにフィードバック制御信号を送信し、垂直レーザーポインティングのリアルタイム補正を実現するとともに、測定結果を上位機にアップロードするステップを含むことを特徴とする請求項6に記載の波面ホモダイン干渉による垂直レーザーポインティング補正方法。
【請求項10】
前記波面干渉信号に対して干渉画像デカップリングアルゴリズムを実行する過程は、
波面干渉信号を二次元グレーレベル行列に変換し、前記二次元グレーレベル行列に対してバタフライ演算による二次元離散フーリエ変換を行って、前記波面干渉信号の周波数空間行列を取得し、波面干渉信号スペクトルの振幅空間で異なる空間周波数成分を計算するステップと、
前記波面干渉信号スペクトルの振幅空間に基づいて振幅値最大値点及びその周波数空間行列における対応位置を取得し、振幅値最大値点及び近隣行列点の振幅値情報を使用して二次元曲線ピークフィッティングを行って、フィッティング後の正確な周波数座標を取得するステップと、
フィッティングによる正確な周波数座標のX方向コンポーネント、及びY方向コンポーネントに基づいて、角度測定値と波面干渉信号の空間周波数とが線形関係を呈する公式に従って、X方向及びY方向の水平傾角をそれぞれ取得するステップと、を含むことを特徴とする請求項9に記載の波面ホモダイン干渉による垂直レーザーポインティング補正方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は精密角度測定の技術分野に関し、特に、波面ホモダイン干渉による垂直レーザーポインティング補正装置及び方法に関している。
【背景技術】
【0002】
重力を基準とする垂直レーザーは、垂直基準線を決定し、及び鉛直線に対する僅かな偏差を測定することに大幅に適用され、建築工事及び精密測定において重要な応用価値を有する。例えば、ビルディング、エレベーター、ダムなどの建物の垂直度に対する測定、保証に適用されてもよいし、ガイドレールなどの機械構造の垂直度、直線度の精密検出、及びねじれ度の測定、修正などに適用されてもよい。近年、精密工程分野の迅速な発展に連れて、高度装備は、垂直レーザーのポインティング精度に対してより高い要求を提出する。例えば、品質単位が「Kg」である量子化基準装置において、垂直レーザーのポインティング精度は装置の全体精度を决定し、重力方向と重なることを保証するために、垂直レーザーのポインティングに対して超精密測定及び補正を行わなければならない。
【0003】
コリメータは重力を基準として垂直レーザーを生成し、それを鉛直線とし、大型建物の施工監視及び機械機器の取付工程に適用される。一般的に、平行ライトパイプ、ペンタプリズム、直角座標板及び鋼直定規などの機器を使用して、コリメータにおける垂直レーザーと縦軸との同軸度を補正する。中国特許開示番号CN104949689A(開示日2015年9月30日)の発明である『ソース結像によるレーザーコリメータデジタル化補正方法及び装置』において、結像光源によって仕切板を結像してから、映像を無限遠箇所のターゲットに投写し、デバッグ基準中心と比較して、補正を行って、補正検出の複雑さを低減させ、ある程度で精度を向上させる。ところが、ステージの水平度、測定定規の精度、人目による読み取りが不正確であるなどの要因に制限されるため、コリメータから生成された垂直レーザーは原理で、ポインティング精度が低く、トレーサビリティを保証しにくいという問題が存在し、超精密測定に適用されにくい。
【0004】
精密計量の分野において、新原理による垂直レーザーポインティング測定装置を提出する学者もいる。例えば、2016年で、計測機器学報第4期第37巻は、『高精度電子水準器による平面鏡の水平調整方法』という文章を発表し、最も少ない伝達ステップによって垂直レーザーポインティングを水準器まで追跡するという方法を提出し、当該方法はまず、高精度電子水準器に基づいて平面鏡の水平姿勢の調整を実現してから、平面鏡を参照として、レーザー干渉計垂直ビームポインティングの補正を実現する。当該装置は最終的に、垂直レーザーポインティングの合成標準不確実度41μradを実現し、回転ステージの回転軸精度、回転ステージの水平調整機構精度、電子水準器のリード線の影響、及び電子水準器自体の非線形、加工精度の影響のため、その水平基準の精度はひどく制限され、さらに、垂直ビームのポインティング精度を直接的に制限し、トレーサビリティも悪い。また、当該装置は測定結果をフィードバック制御に適用して、ビームポインティングのリアルタイム補正を実現できない。
【0005】
また、例えば、2016年で、Applied Optics第55期は『System for the measurement of the deviation of a laser beam from the vertical direction(レーザービームと垂直方向との偏差を測定するシステム)』という文章を発表し、レーザー自動視準原理による垂直レーザーポインティング偏差測定装置を提出し、当該装置は液面を基準とする。垂直レーザーを2本に分けて、1本はコーナー反射ミラーを経てから、レンズを透過し、他本は液面によって反射された後、レンズを透過し、CCDによって2つのスポットの位置を取得し、スポット距離によって角度を計算する。当該装置の短期安定性は2.4μradに達することができるが、CCD及び集束レンズなどの光学素子の加工誤差、及び位置取付誤差のため、装置の測定精度に対する制限を直接的に招致し、トレーサビリティを高めにくい。また、当該装置はレーザーポインティングの偏差角度を測定するしかなく、それを重力方向に補正できない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
以上のように、伝統のコリメータに対する垂直レーザーポインティング補正方法の精度が低くて、原理で、ビーム方向を重力方向まで追跡できず、電子水準器による垂直レーザーポインティング補正装置は、加工誤差などの要因に制限されるため、精度が制限され、トレーサビリティも悪く、自動視準原理による垂直レーザーポインティング測定装置は光学素子の組立誤差に制限されるため、その測定結果は相変わらず直接的に追跡されにくい。また、上記装置はビームポインティングの測定結果をリアルタイムフィードバックに応用して、それを重力方向に補正できない。従って、現在の精密角度測定の技術分野において、直接的に追跡可能な高精度垂直レーザーポインティング補正装置を欠如する。
【0007】
本発明は、垂直レーザーポインティングの高精度測定及び補正を実現し、直接的に重力方向まで追跡できる波面ホモダイン干渉による垂直レーザーポインティング補正装置及び方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を実現するために、本発明は以下の解決策を提供し、波面ホモダイン干渉による垂直レーザーポインティング補正装置であって、
直線偏光垂直レーザー信号を生成し、前記直線偏光垂直レーザー信号のポインティングに対して微調整を行う垂直レーザー発生モジュールと、
前記垂直レーザー発生モジュールに接続され、前記直線偏光垂直レーザー信号を受信し、前記直線偏光垂直レーザー信号に基づいて波面干渉信号を生成する一体型センサモジュールと、
前記一体型センサモジュールに接続され、前記波面干渉信号に対して高精度デカップリング演算を行って、直線偏光垂直レーザー信号の、重力方向に対する角度偏差結果を取得し、前記角度偏差結果に基づいて、垂直レーザーポインティングのリアルタイム補正を実現する信号処理モジュールと、を含む。
【0009】
好ましくは、前記垂直レーザー発生モジュールは単一周波数レーザー装置、シングルモード偏波保持光ファイバ、光ファイバコリメータ、ペンタプリズム、一体型光源台座、二次元精密角度ターンテーブルを含み、
前記単一周波数レーザー装置は周波数安定化レーザー信号を提供し、
前記シングルモード偏波保持光ファイバは前記単一周波数レーザー装置に接続され、前記周波数安定化レーザー信号を光ファイバコリメータに伝導し、
前記光ファイバコリメータは前記シングルモード偏波保持光ファイバに接続され、前記周波数安定化レーザー信号を受信して直線偏光准直レーザーを出力し、
前記ペンタプリズムは前記直線偏光准直レーザーを受信して、直線偏光垂直レーザー信号を出力し、
前記一体型光源台座は前記光ファイバコリメータ及び前記ペンタプリズムを固定し、
前記二次元精密角度ターンテーブルは一体型センサ台座及び前記一体型光源台座を収容する。
【0010】
好ましくは、前記一体型センサモジュールは一体型センサ台座、1番分光キューブコーナープリズム、ダイクロイックミラー、1番反射ミラー、偏光ダイクロイックミラー、1番1/4波長板、2番キューブコーナープリズム、2番反射ミラー、2番1/4波長板、液体容器ユニット、液体ユニット、偏光板、アレイ型検出器を含み、
前記一体型センサ台座は前記1番分光キューブコーナープリズム、ダイクロイックミラー、1番反射ミラー、偏光ダイクロイックミラー、1番1/4波長板、2番キューブコーナープリズム、2番反射ミラー、2番1/4波長板、液体容器ユニット、液体ユニット、偏光板、アレイ型検出器を固定し、
前記1番分光キューブコーナープリズムは垂直レーザー信号を透過させ、一部の垂直レーザー信号を前記1番ダイクロイックミラーに反射し、
前記ダイクロイックミラーは前記直線偏光垂直レーザー信号を第1透過光、第1反射光に分けて、
前記1番反射ミラーは前記第1反射光を前記偏光ダイクロイックミラーに反射し、
前記偏光ダイクロイックミラーは前記第1透過光を、偏光状態がPである第2透過光、偏光状態がSである第2反射光に分けて、第1反射光を、偏光状態がPである第3透過光、偏光状態がSである第3反射光に分けて、液面により反射された、偏光状態がSである第2透過光、第3透過光を反射し、偏光板によって第1信号光、第3信号光をそれぞれ取得し、前記2番キューブコーナープリズムにより反射された、偏光状態がPである第2反射光を透過させ、偏光板によって第2信号光を取得し、前記2番反射ミラーにより反射された、偏光状態がPである第3反射光を透過させ、偏光板によって第4信号光を取得し、
前記1番1/4波長板は偏光状態がSである第2反射光、第3反射光を透過させ、偏光状態がPである第2反射光、第3反射光を取得し、
前記2番キューブコーナープリズムは前記第2反射光を前記偏光ダイクロイックミラーに反射し、
前記2番反射ミラーは前記第3反射光を前記偏光ダイクロイックミラーに反射し、
前記2番1/4波長板は前記偏光状態がPである第2透過光、第3透過光を透過させ、偏光状態がSである第2透過光、第3透過光を取得し、
前記液体容器ユニットは前記液体ユニットにおける液体を収容し、
前記液体ユニットは液面によって、前記第2透過光、第3透過光を前記偏光ダイクロイックミラーに反射し、
前記アレイ型検出器は、第1信号光と第2信号光とが干渉するように形成された第1波面干渉信号を検出し、第3信号光と第4信号光とが干渉するように形成された第2波面干渉信号を検出する。
【0011】
好ましくは、前記2番反射ミラーは前記第3反射光に垂直しておらず、
前記第1波面干渉信号と前記第2波面干渉信号とは空間で重畳していない。
好ましくは、前記信号処理モジュールは上位機及び信号処理カードを含み、
前記信号処理カードは波面干渉信号デカップリングアルゴリズムによって、干渉信号に対して高精度デカップリング演算を行って、測定結果に基づいて二次元精密角度ターンテーブルにフィードバック制御信号を送信し、垂直レーザーポインティングを補正して重力方向まで追跡し、前記演算結果を上位機にアップロードし、
前記上位機は垂直レーザーポインティング補正の測定結果を受信し、表示して記憶する。
【0012】
波面ホモダイン干渉による垂直レーザーポインティング補正方法であって、
垂直レーザー発生モジュールによって直線偏光垂直レーザー信号を取得し、前記直線偏光垂直レーザー信号を一体型センサモジュールに伝送し、前記一体型センサモジュールに基づいて波面干渉信号を生成するステップと、
前記波面干渉信号を信号処理モジュールに入力して高精度デカップリング演算を行って、垂直レーザーの、重力方向に対する角度偏差結果を取得し、前記角度偏差結果に基づいて、垂直レーザーポインティングのリアルタイム補正を実現するステップと、を含む。
【0013】
好ましくは、垂直レーザー発生モジュールによって直線偏光垂直レーザー信号を取得し、前記直線偏光垂直レーザー信号を一体型センサモジュールに伝送する過程は、単一周波数レーザー装置によって周波数安定化レーザー信号を生成し、シングルモード偏波保持光ファイバによって、前記周波数安定化レーザー信号を光ファイバコリメータに伝導するステップと、前記光ファイバコリメータは直線偏光准直レーザーを出力し、前記直線偏光准直レーザーはペンタプリズムによって直線偏光垂直レーザー信号を取得した後、前記直線偏光垂直レーザー信号を一体型センサモジュールに伝送するステップと、を含む。
【0014】
好ましくは、前記一体型センサモジュールに基づいて波面干渉信号を生成する過程は、
1番分光キューブコーナープリズムによって反射された後、直線偏光垂直レーザー信号は元の方向に沿って戻って、ダイクロイックミラーによって第1透過光及び第1反射光に分けられるステップと、
前記第1透過光は偏光ダイクロイックミラーによって、偏光状態がPである第2透過光、及び偏光状態がSである第2反射光に分けられるステップと、
1番反射ミラーによって反射された後、前記第1反射光は前記偏光ダイクロイックミラーによって、偏光状態がPである第3透過光、及び偏光状態はSである第3反射光に分けられるステップと、
前記偏光状態がPである第2透過光、第3透過光は、2番1/4波長板によって透過され、液体表面によって反射され、及び2番1/4波長板によって逆透過された後、偏光状態がSである第2透過光、第3透過光を取得するステップと、
前記偏光状態がSになった第2透過光、第3透過光は前記偏光ダイクロイックミラーによって反射され、偏光板を介して第1信号光、第3信号光を取得するステップと、
前記偏光状態がSである第2反射光は1番1/4波長板によって透過され、2番キューブコーナープリズムによって反射され、及び1番1/4波長板によって逆透過された後、偏光状態がPである第2反射光を取得するステップと、
前記偏光状態がPになった第2反射光は前記偏光ダイクロイックミラーによって透過された後、第2信号光を取得するステップと、
前記偏光状態がSである第3反射光は1番1/4波長板によって透過され、2番反射ミラー及び1番1/4波長板によって逆透過された後、偏光状態がPである第3反射光を取得するステップと、
前記偏光状態がPになった第3反射光は前記偏光ダイクロイックミラーによって透過された後、第4信号光を取得するステップと、
前記第1信号光と第2信号光とはアレイ型検出器の検出面で干渉を行って、第1波面干渉信号を取得するステップと、
前記第3信号光と第4信号光とはアレイ型検出器の検出面で干渉を行って、第2波面干渉信号を取得するステップと、を含み、
前記第1波面干渉信号と第2波面干渉信号とは空間で重畳していない。
【0015】
好ましくは、前記垂直レーザーポインティングのリアルタイム補正過程は、
前記波面干渉信号を信号処理カードに送信し、前記信号処理カードは前記二次元精密角度ターンテーブルに対する角度変調、及び第1波面干渉信号に対するガウシアンフィッティングによって、垂直レーザー信号を絶対重力方向まで追跡してから、第2波面干渉信号に対して干渉画像デカップリングアルゴリズムを実行し、垂直レーザーポインティングの精密測定を実現し、最後、測定結果に基づいて二次元精密角度ターンテーブルにフィードバック制御信号を送信し、垂直レーザーポインティングのリアルタイム補正を実現するとともに、測定結果を上位機にアップロードするステップを含む。
【0016】
好ましくは、前記波面干渉信号に対して干渉画像デカップリングアルゴリズムを実行する過程は、
波面干渉信号を二次元グレーレベル行列に変換し、前記二次元グレーレベル行列に対してバタフライ演算による二次元離散フーリエ変換を行って、前記波面干渉信号の周波数空間行列を取得し、波面干渉信号スペクトルの振幅空間で異なる空間周波数成分を計算するステップと、
前記波面干渉信号スペクトルの振幅空間に基づいて振幅値最大値点及びその周波数空間行列における対応位置を取得し、振幅値最大値点及び近隣行列点の振幅値情報を使用して二次元曲線ピークフィッティングを行って、フィッティング後の正確な周波数座標を取得するステップと、
フィッティングによる正確な周波数座標のX方向コンポーネント、及びY方向コンポーネントに基づいて、角度測定値と波面干渉信号の空間周波数とが線形関係を呈する公式に従って、X方向及びY方向の水平傾角をそれぞれ取得するステップと、を含む。
【発明の効果】
【0017】
本発明は以下の技術効果を開示する。
(1)本発明が提供した、波面ホモダイン干渉による垂直レーザーポインティング補正装置及び方法は、完全にレーザー干渉測定原理を基礎とし、水平面を参照基準面とし、測定解像力が高く、ビームポインティングを直接的に重力方向まで追跡できる。
(2)本発明はレーザー偏光状態の変換によって、エネルギーの使用効率を向上させ、光路におけるゴースト反射を低減させ、レーザー電力に対するニーズが低く、周期的非線形誤差が小さく、角度測定結果は、レーザー波長まで追跡されることができる。
(3)本発明は、垂直レーザーポインティングに対して精密測定を行う上で、ビームポインティングに対するリアルタイムフィードバック及び精密補正を実現する。
(4)本発明の装置の一体型センサモジュールの取り外し及び重複取付は容易であり、複数の装置に再利用されることができ、コストを節約する。
【図面の簡単な説明】
【0018】
本発明の実施例又は従来技術における技術案を明らかに説明するために、以下、実施例の必要な図面作を簡単に紹介し、明らかに、以下の記載における図面は本発明のいくつかの実施例のみであり、当業者にとって、進歩性に値する労働をしないことを前提として、これらの図面に基づいて他の図面を取得できる。
図1】本発明の実施例のシステム構造模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施例の図面を結合して、本発明の実施例の技術案を明らか且つ完全に記載し、明らかに、記載の実施例は全ての実施例ではなく、本発明の一部の実施例のみである。本発明の実施例に基づいて、当業者が進歩性に値する労働をしないことを前提として、取得した他の全ての実施例は何れも本発明の保護範囲に属している。
【0020】
本発明の上記目的、特徴及び利点が分かりやすくなるために、以下、図面及び具体的な実施形態を結合して本発明をさらに詳しく説明する。
【0021】
図1の波面ホモダイン干渉による垂直レーザーポインティング補正装置は、上位機1、アレイ型検出器2、偏光板3、1番分光キューブコーナープリズム4、一体型センサ台座5、ダイクロイックミラー6、1番反射ミラー7、偏光ダイクロイックミラー8、1番1/4波長板9、2番キューブコーナープリズム10、2番反射ミラー11、2番1/4波長板12、液体容器13、液体14、ペンタプリズム15、一体型光源台座16、光ファイバコリメータ17、二次元精密角度ターンテーブル18、単一周波数レーザー装置19、シングルモード偏波保持光ファイバ20及び信号処理カード21を含み、
光ファイバコリメータ17及びペンタプリズム15は一体型光源台座16に固定され、1番分光キューブコーナープリズム4、ダイクロイックミラー6、1番反射ミラー7、偏光ダイクロイックミラー8、1番1/4波長板9、2番キューブコーナープリズム10、2番反射ミラー11、2番1/4波長板12、液体容器13、偏光板3及びアレイ型検出器2は何れも一体型センサ台座5に固定され、一体型センサ台座5及び一体型光源台座16は何れも二次元精密角度ターンテーブル18の一体型センサモジュールに位置し、いつでも取り外し又は取付を行うことができ、一体型光源台座と同一平面に位置する。
【0022】
液体容器13は、50mmの直径を有する円形であり、液体14はシリコーンオイルであり、その粘度は350CSであり、反射率は約3%であり、液面の高さは2mmであり、ビームポインティングの参照基準面とする。
図1に示すように、本発明が提供した、波面ホモダイン干渉による垂直レーザーポインティング補正装置は、垂直レーザー発生モジュール、一体型センサモジュール、及び信号処理モジュールを含む。
垂直レーザー発生モジュールは単一周波数レーザー装置、シングルモード偏波保持光ファイバ、光ファイバコリメータ、ペンタプリズム、一体型光源台座、二次元精密角度ターンテーブルを含み、直線偏光垂直レーザー信号を生成して、そのポインティングに対して微調整を行う。
一体型センサモジュールは一体型センサ台座、1番分光キューブコーナープリズム、ダイクロイックミラー、1番反射ミラー、偏光ダイクロイックミラー、1番1/4波長板、2番キューブコーナープリズム、3番反射ミラー、2番1/4波長板、液体容器、液体、偏光板及びアレイ型検出器を含む。
当該垂直レーザーポインティング補正装置の動作原理は以下の通り、即ち、633nmの単一周波数ヘリウムネオンレーザー装置は周波数安定化レーザー信号を提供し、当該レーザー信号は直線偏光であり、シングルモード偏波保持光ファイバ20によって、光ファイバコリメータ17に伝導され、光ファイバコリメータ17は直線偏光准直レーザーを出力し、その偏光方向と水平方向との夾角は約1.77°であり、ペンタプリズム15を経て垂直レーザー信号になって、一部の垂直レーザー信号は1番分光キューブコーナープリズム4によって反射された後、元の方向に沿って戻って、ダイクロイックミラー6によって第1透過光及び第1反射光に分けられ、第1透過光は偏光ダイクロイックミラー8によって、偏光状態がPである第2透過光及び偏光状態がSである第2反射光に分けられ、第1反射光は1番反射ミラー7によって反射された後、偏光ダイクロイックミラー8によって偏光状態がPである第3透過光及び偏光状態がSである第3反射光に分けられ、第2透過光は2番1/4波長板12によって透過され、液体14の表面によって反射され、及び2番1/4波長板12によって逆透過された後、その偏光状態がSになる。そして、偏光ダイクロイックミラー8によって反射された後、偏光板3を介して偏光状態が45°である第1信号光になり、第2反射光は1番1/4波長板9によって透過され、2番キューブコーナープリズム10によって反射され、及び1番1/4波長板9によって逆透過された後、その偏光状態がPになる。そして、偏光ダイクロイックミラー8によって透過された後、偏光板3を介して偏光状態が45°である第2信号光になり、第3透過光は2番1/4波長板12によって透過され、液体14の表面によって反射され、及び2番1/4波長板12によって逆透過された後、その偏光状態がSになる。そして、偏光ダイクロイックミラー8によって反射された後、偏光板3を介して偏光状態が45°である第3信号光になり、第3反射光は1番1/4波長板9によって透過され、2番反射ミラー11によって反射され、及び1番1/4波長板9によって逆透過された後、その偏光状態がPになる。そして、偏光ダイクロイックミラー8によって透過された後、偏光板3を介して偏光状態が45°である第4信号光になり、第1信号光と第2信号光とはアレイ型検出器2の検出面で干渉を行って、円盤状の第1波面干渉信号を形成し、アレイ型検出器2によって検出され、2番反射ミラー11は第3反射光に垂直していないため、第3信号光及び第4信号光の光軸ポインティングは僅かな角度偏差を生成し、アレイ型検出器2の検出表面に筋状の第2波面干渉信号を形成し、アレイ型検出器2によって検出され、第1波面干渉信号と第2波面干渉信号とは空間で重畳しておらず、第1波面干渉信号及び第2波面干渉信号はデジタル量の形態で、信号処理カード21に送信され、信号処理カード21には波面干渉信号デカップリングアルゴリズムが集積され、波面干渉信号に対して高精度デカップリング演算を行って、測定結果に基づいて二次元精密角度ターンテーブル18にフィードバック制御信号を送信し、垂直レーザーポインティングを補正して重力方向まで追跡するとともに、測定結果を上位機1に送信する。
【0023】
さらに、垂直レーザーポインティングの補正方法は以下のステップを含む。
ステップ1:垂直レーザーポインティングの事前調節:信号処理カード21は二次元精密角度ターンテーブル18をX軸及びY軸の周りに回動させるように駆動することで、第1波面干渉信号は略円形のスポットを呈する。
ステップ2:X方向角度初期値の調節:信号処理カード21は二次元精密角度ターンテーブル18をY軸の周りに往復回動させるように駆動し、X方向に沿って垂直レーザーのポインティングに対して正弦変調を行って、変調周波数がfであり、また、X方向に沿って第1波面干渉信号の強度分布に対してリアルタイムガウシアンフィッティングを行って、フィッティング曲線の半値幅dを記録し、Y軸の周りに、二次元精密角度ターンテーブルの中心角度値を調節することで、d曲線は、周波数が2fである正弦曲線になって、この場合、ターンテーブルが中心角度値である時、dは最大値dx-maxに達する。
ステップ3:Y方向角度初期値の調節:信号処理カード21は二次元精密角度ターンテーブル18をX軸の周りに往復回動させるように駆動し、Y方向に沿って垂直レーザーのポインティングに対して正弦変調を行って、変調周波数がfであり、また、Y方向に沿って第1波面干渉信号の強度分布に対してリアルタイムガウシアンフィッティングを行って、フィッティング曲線の半値幅dを記録し、X軸の周りに二次元精密角度ターンテーブルの中心角度値を調節することで、d曲線は、周波数が2fである正弦曲線になって、この時、ターンテーブルが中心角度値である場合、dは最大値dy-maxに達する。
【0024】
波面干渉信号デカップリングアルゴリズムは角度測定値をレーザー波長まで追跡する干渉信号デカップリングアルゴリズムは以下のステップを含む。
ステップ1:波面干渉信号を二次元グレーレベル行列に変換し、当該行列に対してバタフライ演算による二次元離散フーリエ変換を行って、波面干渉信号の周波数空間行列を取得し、波面干渉信号スペクトルの振幅空間でその異なる空間周波数成分を計算する。
ステップ2:波面干渉信号スペクトルの振幅空間で、振幅値最大値点及び周波数空間行列における対応位置を取得し、振幅値最大値点及び近隣行列点の振幅値情報を使用して二次元曲線ピークフィッティングを行って、フィッティング後の正確な周波数座標を取得する。
【0025】
本発明は波面ホモダイン干渉による垂直レーザーポインティング補正装置及び方法を提供し、直線偏光レーザーの波面ホモダイン干渉原理を使用し、水平面を参照基準面として、円盤状波面ホモダイン干渉信号によってビームポインティングを重力方向まで追跡し、液面反射及び姿勢が傾斜した反射ミラーによって、ビーム傾角を筋状波面ホモダイン干渉信号に変換し、波面干渉信号の、X方向及びY方向での空間周波数を計算することで、ビームポインティングの、重力方向に対する角度偏差を正確に測定し、最後、垂直レーザー発生モジュールの姿勢に対してフィードバック制御を行うことで、垂直レーザーポインティングの正確且つリアルタイムな補正を実現する。本発明の垂直レーザーポインティング補正装置は完全にレーザー干渉測定原理を基礎とし、測定解像力が高く、角度測定結果は、レーザー波長まで追跡されることができ、高度装備の、超精密垂直レーザーポインティングに対するニーズを満たす。また、本発明の装置の一体型センサモジュールの取り外し及び重複取付は容易であり、複数の装置に再利用されることができ、コストを節約する。
【0026】
以上に記載の実施例は本発明の範囲を限定しておらず、本発明の好適な形態に対する記載のみであり、本発明の設計精神から逸脱しないことを前提として、当業者による本発明の技術案に対する各種の変形及び改良は、何れも本発明の請求項に決定された保護範囲内に該当する。
【符号の説明】
【0027】
1 上位機、
2 アレイ型検出器、
3 偏光板、
4 1番分光キューブコーナープリズム、
5 一体型センサ台座、
6 ダイクロイックミラー、
7 1番反射ミラー、
8 偏光ダイクロイックミラー、
9 1番1/4波長板、
10 2番キューブコーナープリズム、
11 2番反射ミラー、
12 2番1/4波長板、
13 液体容器、
14 液体、
15 ペンタプリズム、
16 一体型光源台座、
17 光ファイバコリメータ、
18 二次元精密角度ターンテーブル、
19 単一周波数レーザー装置、
20 シングルモード偏波保持光ファイバ、
21 信号処理カード
図1