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  • 特許-机用間仕切り 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-22
(45)【発行日】2024-04-01
(54)【発明の名称】机用間仕切り
(51)【国際特許分類】
   A47B 96/04 20060101AFI20240325BHJP
【FI】
A47B96/04
【請求項の数】 2
(21)【出願番号】P 2020091091
(22)【出願日】2020-05-26
(65)【公開番号】P2021185981
(43)【公開日】2021-12-13
【審査請求日】2023-03-17
(73)【特許権者】
【識別番号】000002462
【氏名又は名称】積水樹脂株式会社
(72)【発明者】
【氏名】萩原 徹
【審査官】野尻 悠平
(56)【参考文献】
【文献】登録実用新案第3168898(JP,U)
【文献】韓国公開特許第10-2008-0105014(KR,A)
【文献】登録実用新案第3124699(JP,U)
【文献】実開平06-034531(JP,U)
【文献】特開2021-180791(JP,A)
【文献】実開昭57-120346(JP,U)
【文献】特開2005-304777(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47B 96/04
A47B 13/00
A47B 17/04
A47B 65/00
A47G 5/00ー5/04
E04B 2/74
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
机の天板から上方へ立設するように配置される板状の仕切部を備え、該仕切部の前方側と後方側とを隔てる机用間仕切りであって、
前記仕切部は横方向に配置された2個の仕切板を有し、各仕切板の少なくとも一部がそれぞれ前後方向に重なる重複部が形成されるように配置されると共に、該重複部に取り付けられた取付部材によって一方の仕切板が他方の仕切板に対して摺動可能に取り付けられており、
前記各仕切板は一方の端部に前記重複部が形成されると共に、他方の端部に垂直方向へ延設される延設部が形成され、
略矩形板状の前記仕切板とより小さな略矩形平板状の延設部とを一体に備えてそれぞれ上方へ立設する略L字形状の2個の部材が前記各重複部に取り付けられた前記取付部材によって互いに摺動可能に設けられていることを特徴とする机用間仕切り。
【請求項2】
前記仕切板は、前記重複部が形成されていない端部から前方へ突出する板状の横仕切部が形成されおり、該横仕切部は前記仕切板と別体に形成されて前記延設部に取り付けられた横仕切板で形成されていることを特徴とする請求項1に記載の机用間仕切り。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、机の上に設置して前後方向を仕切るための机用間仕切りに関するものである。
【背景技術】
【0002】
作業者などが向かえ合わせに座るような机の天板の上に仕切板を設けて各机を仕切る机用間仕切りは、従来より利用されており、種々の発明が公開されている。
【0003】
例えば特許文献1には、パーテーション部をロールカーテンやアコーディオンカーテン又は観音扉等で縦開き又は横開きに形成して開閉自在に構成してなる机のパーテーションの考案が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】実開平03-127544号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に示される机のパーテーションは、対面の作業者との対話が必要となったときのためにパーテーション部を開閉自在に構成しているが、大きさの異なる机に設置させる場合には机に適したサイズのパーテーションを用意する必要があった。
【0006】
本発明は、簡単にサイズを調整して大きさの異なる机の上にも容易に設置できる机用間仕切りを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明は以下のような構成としている。
すなわち本発明に係る机用間仕切りは、机の天板から上方へ立設するように配置される板状の仕切部を備え、該仕切部の前方側と後方側とを隔てる机用間仕切りであって、前記仕切部は横方向に配置された2個の仕切板を有し、各仕切板の少なくとも一部がそれぞれ前後方向に重なる重複部が形成されるように配置されると共に、該重複部に取り付けられた取付部材によって一方の仕切板が他方の仕切板に対して摺動可能に取り付けられており、前記各仕切板は一方の端部に前記重複部が形成されると共に、他方の端部に垂直方向へ延設される延設部が形成され、略矩形板状の前記仕切板とより小さな略矩形平板状の延設部とを一体に備えてそれぞれ上方へ立設する略L字形状の2個の部材が前記各重複部に取り付けられた前記取付部材によって互いに摺動可能に設けられていることを特徴とするものである。
【0008】
本発明に係る机用間仕切りによれば、前方側と後方側とを隔てる板状の仕切部が2個の仕切板を有しており、各仕切板が前後方向に重なる重複部を形成すると共に、この重複部に取り付けた取付部材によって一方の仕切板を他方の仕切板に対して摺動可能に取り付けるので、各仕切板を摺動させることで仕切部の横方向の大きさを容易に調整でき、大きさの異なる机に好適に設置できる。
【0009】
また、前記重複部が形成されていない前記仕切板の端部から前方へ突出する板状の横仕切部を形成すれば、机の上において前後方向だけでなく横方向も隔てることができるので、好ましい。
【発明の効果】
【0010】
本発明に係る机用間仕切りによれば、仕切板の横方向の大きさを容易に調整して、大きさの異なる机に設置できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明に係る机用間仕切りの実施の一形態を示す斜視図である。
図2図1の机用間仕切りの各壁部材を分離させた状態を示す図である。
図3図1、2の取付部材の正面図である。
図4図3の側面図である。
図5図2の壁部材の仕切板と横仕切板とを分離させた状態を示す図である。
図6図1の机用間仕切りの仕切部の横方向の大きさを変更した状態を示す図である。
図7図1の机用間仕切りを机の上に設置させた状況の概要を示す平面図である。
図8】本発明に係る机用間仕切りの実施の他の一形態を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
発明の実施の形態を図面に基づき具体的に説明する。
図面において、1は机用間仕切りである。
図1に示す机用間仕切り1は、全体が略矩形平板状の仕切部10と、この仕切部11の横方向両端からそれぞれ前方へ垂直に延設する略矩形板状の横仕切部13をそれぞれ備えており、平面視の形状を略コの字状に形成している。
前記机用間仕切り1は、机の天板の上に設置して利用するときに、前記仕切部11が机の利用者に相対するように配置されてその前後を隔てると共に、前記各横仕切部12がそれぞれ側方を隔てるように設けている。
【0013】
前記机用間仕切り1は、横方向に並設させた2個の壁部材2a、2bを取付部材6で連結して構成している。
図2図1の机用間仕切り1の各壁部材2a、2bを分離させた状態を示す図である。
各壁部材2a、2bは、同じ形状に形成しており、前記横仕切部13を構成する横仕切板23と、前記仕切部11を構成する仕切板21とを備える略L字形状にそれぞれ形成している。
前記机用間仕切り1は、各仕切板21の端部を前後に重ねた重複部10に取付部材6を取り付け、両部材を連結して形成している。
【0014】
図3図1、2の取付部材6の正面図であり、図4図3の側面図である。
取付部材6は、間隔をあけて配置した略矩形板状の狭着部62と、各狭着部62の縁を連結する略矩形板状の基部61を備える略コの字状の断面に設けた長尺体である。
また、前記各狭着部62の間隔は、基部61が接続する端側から他端側へ至るほど小さくなるように設けている。
前記取付部材6は、前記重複部10を構成するように前後に重ねた各仕切板21の端部を各狭着部62の内側へ挿入させ、各狭着部62で各仕切板21を挟み込むことで、両部材を連結するように設けている。
【0015】
図2に示す前記各壁部材2a、2bは、前記仕切板21と横仕切板23とを別体に形成しており、両部材を取付部材4で連結している。
図5図2の壁部材2aの仕切板21と横仕切板23とを分離させた状態を示す図である。
前記仕切板21は、前記重複部10を形成する端とは逆側の端部から前方へ垂直に延設する略矩形平板状の延設部22を備えており、この延設部22と前記横仕切板23とを横方向に重複させ、取付部材4を取り付けて連結させている。前記取付部材4は、図3、4に示す前記取付部材6と断面が同一形状に形成しており、前記取付部材6と同様の方法で、前記仕切板21の延設部22と横仕切板23とを連結している。
【0016】
図1に示す机用間仕切り1は、壁部材2a、2bの各仕切板21を前記取付部材6の各狭着部62で狭着して連結しているので、仕切板21を各狭着部62の内側に挿入させた状態で横方向へ摺動させることができる。
即ち、取付部材6で連結させた一方の仕切板21を他方の仕切板21に対して摺動させて横方向へ移動させることで、各仕切板21で構成する机用間仕切り1の仕切部11の横方向の大きさを変更することができる。
図6は、図1の机用間仕切り1の仕切部11の横方向の大きさを変更した状態を示す図である。
前記机用間仕切り1は、このようにして仕切部11の大きさを調整することで、大きさの異なる机の上に容易に設置して好適に利用できる。
【0017】
図7は、図1の机用間仕切り1を机の上に設置させた状況の概要を示す平面図である。
図7においては、椅子Cを備える一人用の机Dを4個並設させており、机D1、D2を向かい合わせに設置し、前記机D1の横に机D3を配置するとともに、前記机D2の横に机D4を配置している。
前記机用間仕切り1は、机D1と、机D4の上にそれぞれ1個づつ設置しており、各机用間仕切り1の仕切部11と横仕切部13によって、4個の机の利用者の正面側と側面側とがそれぞれ隔てられる。
【0018】
図8は本発明に係る机用間仕切り1の実施の他の一形態を示す斜視図である。
図8に示す机用間仕切り1は、仕切部11の横方向両側に設けた横仕切部13をそれぞれ逆方向へ延設させている点が、図1に示す机用間仕切り1と異なる主な事項である。
具体的には、図8に示す机用間仕切り1は、図1に示す机用間仕切り1と同様に図2に示す各壁部材2a、2bを連結させて構成しており、横仕切板23が後方へ延出するように前記壁部材2bを反転させ、各仕切板21を前記取付部材6で連結させている。
【0019】
前記各机用間仕切り1は、仕切部11を構成する各仕切板21や、横仕切部13を構成する各横仕切板23を、無色透明な合成樹脂板で形成しているが、これに限るものではない。これらの部材を有色透明や不透明な合成樹脂板で形成してもよく、金属や木材などの他の材質の板体で形成してもよい。
【符号の説明】
【0020】
1 机用間仕切り
10 重複部
11 仕切部
13 横仕切部
2 壁部材
21 仕切板
22 延出部
23 横仕切板
4 取付部材
6 取付部材
61 基部
62 狭着部


図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8