(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-22
(45)【発行日】2024-04-01
(54)【発明の名称】燃料漏洩検知システム、燃料漏洩判定装置
(51)【国際特許分類】
G01M 3/28 20060101AFI20240325BHJP
【FI】
G01M3/28 A
(21)【出願番号】P 2020163291
(22)【出願日】2020-09-29
【審査請求日】2023-09-11
(73)【特許権者】
【識別番号】000110099
【氏名又は名称】トキコシステムソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】村上 雄大
【審査官】瓦井 秀憲
(56)【参考文献】
【文献】実開平01-132598(JP,U)
【文献】特開平01-023995(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2011/0040503(US,A1)
【文献】特開2009-128067(JP,A)
【文献】特開平10-024998(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2001/0039978(US,A1)
【文献】特開平09-043087(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01M 3/00- 3/40
B67D 7/32
B67D 7/78
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
被燃料供給体への燃料供給を行う複数の燃料供給機と、
燃料供給源から前記複数の燃料供給機に向けて燃料を送る共有管路、及び前記共有管路と前記複数の燃料供給機のそれぞれとの間を接続する複数の個別管路を含む燃料供給管路と、
前記共有管路と前記複数の個別管路のそれぞれとの接続箇所に設けられ、燃料の流量を計測する複数の流量計と、
前記複数の燃料供給機による燃料供給が行われていない状態で、前記複数の流量計のそれぞれの流量の計測結果に基づき、前記燃料供給管路のうちの前記共有管路及び前記複数の個別管路の中から燃料の漏洩箇所を判定する燃料漏洩判定装置と、を備える、
燃料漏洩検知システム。
【請求項2】
前記燃料漏洩判定装置は、前記複数の流量計のうちの少なくとも一つの流量計の計測値が第1の閾値以上であり、且つ、前記複数の流量計ごとの計測値を積算した値の差が第2の閾値以下である場合、前記共有管路で燃料の漏洩が発生していると判定する、
請求項1に記載の燃料漏洩検知システム。
【請求項3】
前記燃料漏洩判定装置は、前記複数の流量計のうちの少なくとも一つの計測値が前記第1の閾値以上であり、且つ、前記複数の流量計ごとの計測値が積算した値の差が前記第2の閾値を超える場合、前記複数の個別管路で漏洩が発生していると判定する、
請求項2に記載の燃料漏洩検知システム。
【請求項4】
前記燃料漏洩判定装置は、前記複数の流量計のうちの少なくとも一つの計測値が前記第1の閾値以上であり、且つ、前記複数の流量計のうちの一の流量計の計測値を積算した値が、他の流量計の計測値を積算した値に前記第2の閾値より大きい第3の閾値を加算した値以上である場合、前記複数の個別管路のうちの前記一の流量計の下流側の個別管路で燃料の漏洩が発生していると判定する、
請求項2又は3に記載の燃料漏洩検知システム。
【請求項5】
被燃料供給体への燃料供給を行う複数の燃料供給機と、
燃料供給源から前記複数の燃料供給機に向けて燃料を送る共有管路、及び前記共有管路と前記複数の燃料供給機のそれぞれとの間を接続する複数の個別管路を含む燃料供給管路と、
前記共有管路と前記複数の個別管路のそれぞれとの接続箇所に設けられ、燃料の流れ方向を検知する複数の流れ方向検知装置と、
前記複数の燃料供給機による燃料供給が行われていない状態で、前記複数の流れ方向検知装置のそれぞれによる燃料の流れ方向の検知結果に基づき、前記燃料供給管路のうちの前記共有管路、及び前記複数の個別管路の中から燃料の漏洩箇所を判定する燃料漏洩判定装置と、を備える、
燃料漏洩検知システム。
【請求項6】
被燃料供給体への燃料供給を行う複数の燃料供給機と、燃料供給源から前記複数の燃料供給機に向けて燃料を送る共有管路、及び前記共有管路と前記複数の燃料供給機のそれぞれとの間を接続する複数の個別管路を含む燃料供給管路とを有する燃料供給システムにおける燃料の漏洩を検知する燃料漏洩検知装置であって、
前記共有管路と前記複数の個別管路のそれぞれとの接続箇所に設けられる、燃料の流量を計測する複数の流量計の計測結果を取得する取得部と、
前記複数の燃料供給機による燃料供給が行われていない状態で、前記複数の流量計のそれぞれの流量の計測結果に基づき、前記燃料供給管路のうちの前記共有管路、及び前記複数の個別管路の中から燃料の漏洩箇所を判定する判定部と、を備える、
燃料漏洩検知装置。
【請求項7】
被燃料供給体への燃料供給を行う複数の燃料供給機と、燃料供給源から前記複数の燃料供給機に向けて燃料を送る共有管路、及び前記共有管路と前記複数の燃料供給機のそれぞれとの間を接続する複数の個別管路を含む燃料供給管路とを有する燃料供給システムにおける燃料の漏洩を検知する燃料漏洩検知装置であって、
前記共有管路と前記複数の個別管路のそれぞれとの接続箇所に設けられる、燃料の流れ方向を検知する複数の流れ方向検知装置の検知結果を取得する取得部と、
前記複数の燃料供給機による燃料供給が行われていない状態で、前記複数の流れ方向検知装置のそれぞれによる燃料の流れ方向の検知結果に基づき、前記燃料供給管路のうちの前記共有管路、及び前記複数の個別管路の中から燃料の漏洩箇所を判定する判定部と、を備える、
燃料漏洩検知装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は燃料漏洩検知システム等に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、共有管路、及び共有管路から分岐する複数の個別管路を通じて、供給源からの燃料を複数の燃料供給機(被燃料供給体)へ供給可能なシステムにおいて、共有管路に燃料漏洩を検知可能なセンサを設置する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、共有管路だけでなく、複数の個別管路のそれぞれにおける燃料漏洩を検知しようとすると、共有管路、及び複数の個別管路の全てにセンサを設置する必要が生じうる。そのため、燃料漏洩を検知するためのシステム全体のコストが相対的に高くなる可能性がある。
【0005】
そこで、上記課題に鑑み、供給源から複数の燃料供給機に燃料を供給可能なシステムにおいて、共有管路、及び複数の個別管路ごとの燃料漏洩の検知をより少ないセンサによって実現可能な技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本開示の一実施形態では、
被燃料供給体への燃料供給を行う複数の燃料供給機と、
燃料供給源から前記複数の燃料供給機に向けて燃料を送る共有管路、及び前記共有管路と前記複数の燃料供給機のそれぞれとの間を接続する複数の個別管路を含む燃料供給管路と、
前記共有管路と前記複数の個別管路のそれぞれとの接続箇所に設けられ、燃料の流量を計測する複数の流量計と、
前記複数の燃料供給機による燃料供給が行われていない状態で、前記複数の流量計のそれぞれの流量の計測結果に基づき、前記燃料供給管路のうちの前記共有管路、及び前記複数の個別管路の中から燃料の漏洩箇所を判定する燃料漏洩判定装置と、を備える、
燃料漏洩検知システムが提供される。
【0007】
また、本開示の他の実施形態では、
被燃料供給体への燃料供給を行う複数の燃料供給機と、
燃料供給源から前記複数の燃料供給機に向けて燃料を送る共有管路、及び前記共有管路と前記複数の燃料供給機のそれぞれとの間を接続する複数の個別管路を含む燃料供給管路と、
前記共有管路と前記複数の個別管路のそれぞれとの接続箇所に設けられ、燃料の流れ方向を検知する複数の流れ方向検知装置と、
前記複数の燃料供給機による燃料供給が行われていない状態で、前記複数の流れ方向検知装置のそれぞれによる燃料の流れ方向の検知結果に基づき、前記燃料供給管路のうちの前記共有管路、及び前記複数の個別管路の中から燃料の漏洩箇所を判定する燃料漏洩判定装置と、を備える、
燃料漏洩検知システムが提供される。
【0008】
また、本開示の更に他の実施形態では、
被燃料供給体への燃料供給を行う複数の燃料供給機と、燃料供給源から前記複数の燃料供給機に向けて燃料を送る共有管路、及び前記共有管路と前記複数の燃料供給機のそれぞれとの間を接続する複数の個別管路を含む燃料供給管路とを有する燃料供給システムにおける燃料の漏洩を検知する燃料漏洩検知装置であって、
前記共有管路と前記複数の個別管路のそれぞれとの接続箇所に設けられる、燃料の流量を計測する複数の流量計の計測結果を取得する取得部と、
前記複数の燃料供給機による前記燃料供給が行われていない状態で、前記複数の流量計のそれぞれの流量の計測結果に基づき、前記燃料供給管路のうちの前記共有管路、及び前記複数の個別管路の中から燃料の漏洩箇所を判定する判定部と、を備える、
燃料漏洩検知装置が提供される。
【0009】
また、本開示の更に他の実施形態では、
被燃料供給体への燃料供給を行う複数の燃料供給機と、燃料供給源から前記複数の燃料供給機に向けて燃料を送る共有管路、及び前記共有管路と前記複数の燃料供給機のそれぞれとの間を接続する複数の個別管路を含む燃料供給管路とを有する燃料供給システムにおける燃料の漏洩を検知する燃料漏洩検知装置であって、
前記共有管路と前記複数の個別管路のそれぞれとの接続箇所に設けられる、燃料の流れ方向を検知する複数の流れ方向検知装置の検知結果を取得する取得部と、
前記複数の燃料供給機による前記燃料供給が行われていない状態で、前記複数の流れ方向検知装置のそれぞれによる燃料の流れ方向の検知結果に基づき、前記燃料供給管路のうちの前記共有管路、及び前記複数の個別管路の中から燃料の漏洩箇所を判定する判定部と、を備える、
燃料漏洩検知装置が提供される。
【発明の効果】
【0010】
上述の実施形態によれば、共通の供給源から複数の燃料供給機に燃料を供給可能なシステムにおいて、共有管路を含む上流側の管路、及び複数の燃料供給管路ごとの燃料漏洩の検知をより少ないセンサによって実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】燃料漏洩検知システムの一例を示す図である。
【
図2】燃料の漏洩箇所の判定方法を説明する図である。
【
図3】燃料の漏洩箇所の判定方法を説明する図である。
【
図4】燃料の漏洩箇所の判定方法を説明する図である。
【
図5】燃料の漏洩検知に関する制御処理の一例を示すフローチャートである。
【
図6】燃料の漏洩箇所の判定方法を説明する図である。
【
図7】燃料の漏洩箇所の判定方法を説明する図である。
【
図8】燃料の漏洩検知に関する制御処理の他の例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照して実施形態について説明する。
【0013】
[燃料漏洩検知システムの構成]
最初に、
図1を参照して、燃料漏洩検知システム1の構成について説明する。
【0014】
図1は、燃料漏洩検知システム1の一例を示す図である。
【0015】
図1に示すように、燃料漏洩検知システム1は、燃料供給システム10と、流量計20と、燃料漏洩検知装置30とを含む。
【0016】
燃料供給システム10は、貯蔵タンク11から燃料供給機12に燃料を導入し、燃料供給機12を通じて所定の被燃料供給体に燃料を供給する。被燃料供給体は、例えば、鉄道車両、船舶、自動車等である。また、燃料は、例えば、ディーゼル燃料(軽油)である。
【0017】
燃料供給システム10は、貯蔵タンク11と、燃料供給機12と、燃料供給管路13とを含む。
【0018】
貯蔵タンク11(燃料供給源の一例)は、燃料を貯蔵する。
【0019】
燃料供給機12は、貯蔵タンク11から燃料供給管路13を通じて導入される燃料を被燃料供給体に供給する。具体的には、燃料供給機12と貯蔵タンク11との間の燃料供給管路13(後述の主管路131M)には、燃料を圧送するポンプが設けられ、ポンプの動力で貯蔵タンク11の燃料は、燃料供給機12に導入される。
【0020】
燃料供給機12には、被燃料供給体の給油口に挿入可能なノズルが設けられ、貯蔵タンク11から導入される燃料は、ユーザの操作に応じて、ノズルの先端から流出する。これにより、ユーザは、被燃料供給体の給油口にノズルを挿入し、所定の操作を行うことで、被燃料供給体に燃料を補給することができる。
【0021】
燃料供給機12は、複数(本実施形態では、3つ)の燃料供給機12A~12Cを含む。以下、符号中の"A"、"B"、及び"C"によって区別される複数の構成について、これらの複数の構成を包括的に、或いは、複数の構成中の任意の一つとして取り扱うため、符号中の"A"、"B"、及び"C"を"X"に読み替える場合がある。例えば、燃料供給機12A~12Cを包括的に、或いは、燃料供給機12A~12Cのうちの任意の一つを個別に、"燃料供給機12X"と称する場合がある。
【0022】
尚、燃料供給システム10に含まれる燃料供給機12は、2つであってもよいし、4つ以上であってもよい。
【0023】
燃料供給管路13は、貯蔵タンク11と燃料供給機12A~12Cとの間を接続する。以下、燃料供給管路13のある箇所から見て、貯蔵タンク11側を上流側とし、燃料供給機12A~12C側を下流側として説明を行う。
【0024】
燃料供給管路13は、共有管路131と、個別管路132とを含む。
【0025】
共有管路131は、貯蔵タンク11から延び出すように設けられ、貯蔵タンク11から燃料供給機12A~12Cに向けて燃料を送る。共有管路131は、貯蔵タンク11から延び出すように設けられる一本の主管路131Mと、主管路131Mから燃料供給機12A~12Cのそれぞれに分岐する分岐管路131A~131Cとにより構成される。
【0026】
分岐管路131A~131Cのそれぞれの主管路131Mからの分岐部(入口)には、電磁弁14A~14Cが設けられる。これにより、電磁弁14A~14Cを用いて、主管路131Mから分岐管路131A~131Cのそれぞれに供給される燃料を遮断することができる。
【0027】
また、分岐管路131A~131Cのそれぞれの下流側の端部(先端)には、電磁弁15A~15Cが設けられる。
【0028】
個別管路132は、電磁弁15A~15Cより下流側に位置し、共有管路131(分岐管路131A~131C)を通じて供給される燃料を燃料供給機12A~12Cのそれぞれに燃料を送る。個別管路132は、個別管路132A~132Cを含む。
【0029】
個別管路132A~132Cは、それぞれ、電磁弁15Aと燃料供給機12Aとの間、電磁弁15Bと燃料供給機12Bとの間、及び電磁弁15Cと燃料供給機12Cとの間を接続する。
【0030】
分岐管路131Aと個別管路132Aとの間には、電磁弁15Aを迂回するバイパス管路133Aが設けられる。バイパス管路133Aには、電磁弁16Aが設けられる。
【0031】
同様に、分岐管路131Bと個別管路132Bとの間には、電磁弁15Bを迂回するバイパス管路133Bが設けられる。バイパス管路133Bには、電磁弁16Bが設けられる。
【0032】
同様に、分岐管路131Cと個別管路132Cとの間には、電磁弁15Cを迂回するバイパス管路133Cが設けられる。バイパス管路133Cには、電磁弁16Cが設けられる。
【0033】
バイパス管路133A~133Cは、後述の燃料漏洩の有無、及び燃料漏洩箇所の検知(判定)の対象から除外されてよい。バイパス管路133A~133Cは、例えば、共有管路131(主管路131M及び分岐管路131A~131C)や個別管路132(個別管路132A~132C)に対して、経路長さが非常に短く、且つ、耐久性が相対的に高いからである。また、バイパス管路133A~133Cは、それぞれ、流量計20Xより上流側及び下流側のそれぞれの管路部分が分岐管路131X及び個別管路132Xに含められる形で、後述の燃料漏洩の有無、及び燃料漏洩箇所の検知(判定)の対象に含められてもよい。
【0034】
尚、バイパス管路133A~133Cは、省略されてもよい。
【0035】
電磁弁14A~14Cは、通常、開かれている。これにより、主管路131Mから分岐管路131A~131Cを通じて個別管路132A~132Cに燃料が流入可能となる。
【0036】
電磁弁15A~15Cは、通常、開かれ、電磁弁16A~16Cは、通常、閉じられる。これにより、分岐管路131Aと個別管路132Aとの間、分岐管路131Bと個別管路132Bとの間、及び分岐管路131Cと個別管路132Cとの間は、それぞれ、電磁弁15A~15Cを通じて連通する。そのため、主管路131Mから分岐管路131A~131Cに流入する燃料は、電磁弁15A~15Cを通じて燃料供給機12A~12Cに導入される。
【0037】
また、燃料漏洩検知装置30により燃料供給システム10(燃料供給管路13)における燃料漏洩の有無の検知が行われる場合、電磁弁15A~15Cは閉じられ、電磁弁16A~16Cは開かれる。この場合、分岐管路131Aと個別管路132Aとの間、分岐管路131Bと個別管路132Bとの間、及び分岐管路131Cと個別管路132Cとの間は、それぞれ、バイパス管路133A,133B,133C(電磁弁16A~16C)を通じて連通する。
【0038】
流量計20は、燃料供給機12A~12Cにより被燃料供給体への燃料供給が行われていない状態において、バイパス管路133A~133Cにおける燃料の流量を計測する。流量計20は、例えば、燃料の漏洩による微少な燃料の流動による流量を計測可能な微少流量計である。また、流量計20は、個別管路132における燃料の流れの方向を検知可能であってもよい。
【0039】
流量計20は、流量計20A~20Cを含む。
【0040】
流量計20A(流れ方向検知装置の一例)は、バイパス管路133Aにおいて、電磁弁16Aの上流側に設けられる。これにより、流量計20Aは、バイパス管路133Aを通じた共有管路131(分岐管路131A)と個別管路132Aとの間での燃料の流量を計測することができる。流量計20Aは、流量の計測値に対応する信号(計測信号)を出力し、その計測信号は、所定の通信回線を通じて、燃料漏洩検知装置30に取り込まれる。流量の計測値には、流れの方向に関する情報が含まれてよい。例えば、流量計の計測値は、下流側に向かう流れの場合、正値で表され、上流側に向かう流れの場合、負値で表される態様であってよい。また、計測信号には、計測値のデータ以外に、流れの方向を表すデータが含まれてもよい。
【0041】
所定の通信回線は、例えば、一対一の通信線であってよい。また、所定の通信回線には、例えば、燃料供給システム10が設置される施設内のローカルネットワーク(LAN:Local Area Network)が含まれてもよい。また、所定の通信回線には、例えば、広域ネットワーク(WAN:Wide Area Network)が含まれてもよい。広域ネットワークには、例えば、基地局を末端とする移動体通信網が含まれてよい。また、広域ネットワークには、例えば、通信衛星を利用する衛星通信網が含まれてもよい。また、広域ネットワークには、例えば、インターネット網が含まれてよい。また、所定の通信回線には、例えば、無線による近距離通信回線が含まれてもよい。近距離通信回線には、例えば、ブルートゥース(登録商標)の規格による通信回線やWiFiの規格による通信回線が含まれてよい。以下、流量計20B,20Cと燃料漏洩検知装置30との間の通信回線についても同様であってよい。
【0042】
尚、上述の如く、バイパス管路133Aが省略される場合、流量計20Aは、電磁弁15Aの近傍の分岐管路131A或いは個別管路132Aに設けられる。
【0043】
流量計20B(流れ方向検知装置の一例)は、バイパス管路133Bにおいて、電磁弁16Bの上流側に設けられる。これにより、流量計20Bは、バイパス管路133Bを通じた共有管路131(分岐管路131B)と個別管路132Bとの間での燃料の流量を計測することができる。流量計20Bは、流量の計測値に対応する信号(計測信号)を出力し、その計測信号は、所定の通信回線を通じて、燃料漏洩検知装置30に取り込まれる。
【0044】
尚、上述の如く、バイパス管路133Bが省略される場合、流量計20Bは、電磁弁15Bの近傍の分岐管路131B或いは個別管路132Bに設けられる。
【0045】
流量計20C(流れ方向検知装置の一例)は、バイパス管路133Cにおいて、電磁弁16Cの上流側に設けられる。これにより、流量計20Cは、バイパス管路133Cを通じた共有管路131(分岐管路131C)と個別管路132Cとの間での燃料の流量を計測することができる。流量計20Cは、流量の計測値に対応する信号(計測信号)を出力し、その計測信号は、所定の通信回線を通じて、燃料漏洩検知装置30に取り込まれる。
【0046】
尚、上述の如く、バイパス管路133Cが省略される場合、流量計20Cは、電磁弁15Cの近傍の分岐管路131C或いは個別管路132Cに設けられる。
【0047】
燃料漏洩検知装置30は、燃料供給システム10(燃料供給管路13)における燃料の漏洩を検知すると共に、燃料の漏洩箇所を判定する。
【0048】
燃料漏洩検知装置30(燃料漏洩判定装置の一例)は、例えば、燃料供給システム10が設置される施設の内部の事務所等に設置される端末装置であってよい。端末装置は、例えば、デスクトップ型のコンピュータ端末等の定置型の端末装置であってもよいし、スマートフォン、タブレット端末、ラップトップ型のコンピュータ端末等の携帯型(可搬型)の端末(携帯端末)であってもよい。また、燃料漏洩検知装置30は、燃料供給システム10が設置される施設の内部、或いは、外部に設けられるサーバ装置であってもよい。サーバ装置は、燃料供給システム10が設置される施設の内部やこの施設から相対的に近い場所にある別の施設に設置されるエッジサーバであってもよいし、この施設から相対的に離れた場所にある別の施設に設置されるクラウドサーバであってもよい。
【0049】
燃料漏洩検知装置30の機能は、任意のハードウェア、或いは、任意のハードウェア及びソフトウェアの組み合わせ等により実現されてよい。例えば、燃料漏洩検知装置30は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)等のメモリ装置、ROM(Read Only Memory)等の不揮発性の補助記憶装置、及び外部との入出力用のインタフェース装置等を中心に構成される。燃料漏洩検知装置30は、例えば、補助記憶装置にインストールされるプログラムをメモリ装置にロードしCPUで実行することにより実現される機能部として、情報取得部301と、漏洩検知部302とを含む。
【0050】
情報取得部301(取得部の一例)は、所定の通信回線を通じて、流量計20A~20Cの計測信号(計測結果、検知結果の一例)を取得(受信)する。
【0051】
漏洩検知部302(判定部の一例)は、情報取得部301により取得される計測信号に基づき、燃料供給システム10(燃料供給管路13)における燃料漏洩を検知する(即ち、燃料漏洩の有無を判定する)。また、漏洩検知部302は、燃料供給システム10(燃料供給管路13)における燃料の漏洩があると判定する場合、更に、燃料の漏洩箇所を判定する。
【0052】
[燃料漏洩箇所の判定方法の第1例]
次に、
図2~
図5を参照して、燃料供給システム10における燃料漏洩箇所の判定方法の第1例について説明する。
【0053】
<概要>
図2~
図4は、燃料漏洩箇所の判定方法を説明する図である。具体的には、
図2は、燃料供給管路13の中の流量計20A~20Cよりも上流側の共有管路131(本例では、主管路131M)で燃料が漏洩している場合の流量計20A~20Cの設置箇所に流れる燃料の流量の積算値(以下、「積算流量」)及び流れの方向を表す図である。また、
図3は、燃料供給管路13の中の一つの流量計20X(本例では、流量計20A)の下流側(本例では、個別管路132A)で燃料が漏洩している場合の流量計20A~20Cの設置箇所に流れる燃料の積算流量及び流れの方向を表す図である。また、
図4は、燃料供給管路13の中の二つの流量計20X(本例では、流量計20A,20C)の下流側(本例では、個別管路132A,132C)で燃料が漏洩している場合の流量計20A~20Cの設置箇所に流れる燃料の積算流量及び流れの方向を表す図である。以下、本例では、燃料供給機12A~12Cで被燃料供給体への燃料供給が行われていないことを前提にして説明を行う。
【0054】
図2~
図4では、燃料供給管路13における燃料漏洩の有無が検知される場合、即ち、電磁弁15A~15Cが閉じられ、電磁弁16A~16Cが閉じられる場合の分岐管路131A~131C及び個別管路132A~132Cの部分が簡略して表されている。具体的には、
図2~
図4では、バイパス管路133Xの部分の表記が省略され、流量計20Xの上流側の管路部分が分岐管路131Xと表記され、流量計20Xの下流側の管路部分が個別管路132Xと表記されている。この場合、バイパス管路133Xは、上述の如く、燃料漏洩の有無の検知等の対象から除外されてもよいし、流量計20Xを基準とする上流側及び下流側の管路部分がそれぞれ分岐管路131X及び個別管路132Xに含められる形で対象に含められてもよい。以下、後述の
図6、
図7の場合についても同様である。
【0055】
また、
図2~
図4では、流量計20A~20Cの設置箇所のそれぞれに流れる燃料の積算流量及び流れの向きが白抜き矢印の太さ及び矢印の向きで表されている。以下、後述の
図6、
図7の場合についても同様である。
【0056】
図2~
図4に示すように、燃料供給管路13の任意の箇所で燃料漏洩が発生した場合を検討する。
【0057】
燃料供給機12A~12Cによる被燃料供給体への燃料供給が行われていない状態では、燃料供給管路13に燃料漏洩が発生していない場合、燃料供給管路13の内部の燃料は上流側にも下流側にも流れず、略静止状態にある。
【0058】
これに対して、燃料供給管路13で燃料漏洩が発生すると、燃料供給管路13の内部の燃料は、燃料漏洩の箇所に向かって流れる。そのため、
図2~
図4に示すように、流量計20A~20Cの設置箇所でも、燃料が漏洩箇所に向かって流れる。よって、漏洩検知部302は、流量計20A~20Cの設置箇所で燃料が流れている場合に、燃料供給管路13に燃料漏洩が発生していると判定することができる。
【0059】
例えば、漏洩検知部302は、流量計20A~20Cのそれぞれの計測値が全て閾値Th11以上である場合に、燃料供給管路13に燃料漏洩が発生していると判定してよい。また、例えば、漏洩検知部302は、流量計20A~20Cのそれぞれの計測値の少なくとも一部の計測値が閾値Th11以上である場合に、燃料供給管路13に燃料漏洩が発生していると判定してもよい。つまり、漏洩検知部302は、流量計20A~20Cの少なくとも一つの流量計20Xの計測値が閾値Th11以上である場合に、燃料供給管路13に燃料漏洩が発生していると判定してよい。閾値Th11(第1の閾値の一例)は、例えば、実験やシミュレーションを通じて、流量計20A~20Cの設置箇所に燃料の漏洩により燃料が流れていると漏洩検知部302が判定可能な下限値として予め規定される。また、閾値Th11は、例えば、周囲から伝達される振動等に伴って、流量計20A~20Cにより計測される流量よりも大きい値に予め規定される。周囲から燃料供給管路13に伝達される振動には、例えば、燃料供給システム10による燃料供給の対象(被燃料供給体)が列車である場合の列車の走行による振動が含まれる。これにより、漏洩検知部302は、閾値Th11を用いて、燃料漏洩と、燃料供給管路13に伝達される振動とを区別し、燃料漏洩の誤検知を抑制することができる。
【0060】
尚、漏洩検知部302は、後述の漏洩箇所の判定の場合と同様、流量計20A~20Cの流量計の計測値を所定期間で積算した値(以下、便宜的に「積算流量測定値」)に基づき、燃料供給管路13に燃料漏洩が発生しているか否かを判定してもよい。具体的には、漏洩検知部302は、流量計20A~20Cのうちの少なくとも一つの流量計20Xの計測値が所定の閾値以上である場合に、燃料供給管路13に燃料漏洩が発生していると判定してもよい。
【0061】
また、
図2に示すように、燃料供給管路13の中の流量計20A~20Cより上流側の共有管路131で燃料漏洩が発生した場合を検討する。
【0062】
この場合、流量計20A~20Cの設置箇所では、個別管路132A,132B,132Cの内部にある燃料が下流側から上流側に向かって流れる。そのため、共有管路131の燃料漏洩によって、流量計20A~20Cのそれぞれの設置箇所を通過する積算流量は、個別管路132A,132B,132Cのそれぞれの内部の容量に略等しいと考えることができる。個別管路132A,132B,132Cのそれぞれの内部の容量は、例えば、設計データ等から予め把握することが可能である。よって、漏洩検知部302は、流量計20A~20Cの設置箇所の積算流量の相互間の差が、個別管路132A,132B,132Cのそれぞれの内部の容量の相互間の差と略同等である場合に、共有管路131で燃料漏洩が発生していると判定できる。特に、個別管路132A,132B,132Cの内部の容量が略同等である状況では、漏洩検知部302は、流量計20A~20Cの設置箇所の積算流量が全て略同等である場合に、共有管路131で燃料漏洩が発生していると判定できる。
【0063】
例えば、漏洩検知部302は、流量計20A~20Cのそれぞれの測定値を積算した値(積算流量測定値)の相互間の差が所定の閾値Th12以下である場合に、共有管路131で燃料漏洩が発生していると判定してよい。閾値Th12(第2の閾値の一例)は、例えば、個別管路132A,132B,132Cのそれぞれの内部の容量の相互間の差から想定される、流量計20A~20Cの設置箇所の積算流量の相互間の差の上限値として予め規定される。また、閾値Th12は、例えば、個別管路132A~132Cのそれぞれにおける流量計20Xと燃料供給機12X(供給弁)との間の管路内の容量の相互差の最大値であってもよい。
【0064】
また、
図3、
図4に示すように、燃料供給管路13の中の流量計20A~20Cのうちの一部の流量計20Xの下流側の個別管路132Xで燃料漏洩が発生している場合を検討する。
【0065】
この場合、流量計20A~20Cのうち、下流側で燃料漏洩が発生している流量計20X(
図3の流量計20Aや
図4の流量計20A,20C)の設置箇所では、共有管路131の燃料が上流側から下流側に向かって流れる。また、共有管路131は、流量計20Xの下流側の個別管路132Xよりも十分に大きな容量を有する。そのため、流量計20A~20Cのうち、下流側で燃料漏洩が発生している流量計20Xの設置箇所を通過する燃料の積算流量は、相対的に大きくなる。
【0066】
一方、流量計20A~20Cのうち、下流側で燃料漏洩が発生していない流量計20X(
図3の流量計20B,20Cや
図4の流量計20B)の設置箇所では、流量計20Xの下流側の個別管路132Xの燃料が共有管路131に向かって流出する。そして、流出した燃料は、共有管路131を経由して、流量計20A~20Cのうち、下流側で燃料漏洩が発生している流量計20Xの下流側(個別管路132X)の漏洩箇所に流れ込む。また、流量計20A~20Cの設置箇所の下流側の部分(個別管路132X)の内部の容量は、共有管路131の内部の容量に対して十分に小さい。そのため、流量計20A~20Cのうち、下流側で燃料漏洩が発生していない流量計20Xの設置箇所を通過する燃料の積算流量は、相対的に小さくなる。
【0067】
よって、漏洩検知部302は、流量計20A~20Cのうちの一の流量計20Xの積算流量測定値が他の流量計20Xの積算流量測定値よりも十分に大きい場合、一の流量計20Xの下流側の個別管路132Xで燃料漏洩が発生していると判定することができる。
【0068】
例えば、漏洩検知部302は、流量計20A~20Cのうちの一の流量計20Xの積算流量測定値が、他の流量計20Xの積算流量測定値に閾値Th13を加算した値以上である場合、一の流量計20Xの下流側の部分で燃料漏洩が発生していると判定してよい。閾値Th13(第3の閾値の一例)は、例えば、燃料供給管路13の設計データ等を用いて、共有管路131及び個別管路132A~132Cを構成する配管の長さの違い、即ち、各配管の内部の容量の相互間の差等が考慮されることにより予め規定される。また、閾値Th13は、例えば、実験やシミュレーションを通じて、下流側で燃料漏洩が発生している流量計20Xの設置箇所と下流側で燃料漏洩が発生していない流量計20Xの設置箇所との間に生じる積算流量の差の下限値として予め規定されてもよい。また、閾値Th13は、閾値Th12より大きい。個別管路132A,132B,132Cの内部の容量の相互間の差よりも、共有管路131と個別管路132A,132B,132Cのそれぞれとの内部の容量の差の方が十分に大きいからである。
【0069】
このように、本例では、燃料漏洩検知装置30は、流量計20A~20Cごとの積算流量計測値の相対比較に基づき、燃料供給システム10(燃料供給管路13)における燃料漏洩箇所を判定(特定)することができる。
【0070】
<燃料の漏洩検知に関する制御処理>
図5は、燃料の漏洩検知に関する制御処理(以下、「燃料漏洩検知処理」)の一例を概略的に示すフローチャートである。
【0071】
本フローチャートは、例えば、燃料漏洩の検知の要求信号が燃料漏洩検知装置30で受け付けられると開始される。燃料漏洩の検知の要求信号は、例えば、ユーザからの所定の入力に応じて出力されてよい。また、燃料漏洩の検知の要求信号は、例えば、燃料供給機12A~12Cが使用されない時間帯(例えば、夜中等)等の所定のタイミングで自動的に出力されてもよい。また、本フローチャートの実行時には、上述の如く、電磁弁14A~14Cは、開かれ、電磁弁15A~15Cは、閉じられ、電磁弁16A~16Cは、開かれる。また、本フローチャートの開始時に、燃料漏洩検知装置30からの制御指令に応じて、電磁弁14A~14C、電磁弁15A~15C、及び電磁弁16A~16Cが上記の状態に切り替えられてもよい。また、本フローチャートが実行される場合、燃料供給機12A~12Cが使用不能の状態に制御されたり、燃料供給機12A~12Cのディスプレイに使用不可であることを示す通知が表示されたりしてもよい。以下、後述の
図8のフローチャートの場合についても同様であってよい。
【0072】
図5に示すように、ステップS102にて、漏洩検知部302は、流量計20A~20Cの計測値αi(i=1,2,3)が閾値Th11以上であるか否かを判定する。計測値α1~α3は、それぞれ、流量計20A~20Cの流量の計測値を表す。具体的には、漏洩検知部302は、上述の如く、流量計20A~20Cのうちの少なくとも一つの流量計20Xの計測値が閾値Th11以上であるか否かを判定してよい。漏洩検知部302は、流量計20A~20Cの少なくとも一つの流量計20Xの計測値が閾値Th11以上である場合、燃料供給管路13で燃料漏洩が発生していると判定し、ステップS104に進む。一方、漏洩検知部302は、流量計20A~20Cのそれぞれの計測値が閾値Th11以上でない場合、燃料供給管路13で燃料漏洩が発生していないと判定し、今回のフローチャートの処理を終了する。
【0073】
尚、ステップS102にて、漏洩検知部302は、上述の如く、流量計20A~20Cのそれぞれの計測値の全てが閾値Th11以上であるか否かを判定してもよい。
【0074】
ステップS104にて、漏洩検知部302は、流量計20A~20Cごとの積算流量計測値βi(i=1,2,3)の相互差|βj-βk|(j≠k)の全てが閾値Th12以下であるか否かを判定する。積算流量計測値β1~β3は、それぞれ、流量計20A~20Cの積算流量計測値を表す。具体的には、漏洩検知部302は、流量計20A~20Cのうちの2つの流量計20Xの全ての組み合わせについて、相互差|βj-βk|を算出し、その全てが閾値Th12以上であるか否かを判定してよい。漏洩検知部302は、流量計20A~20Cごとの積算流量計測値βiの相互差|βj-βk|の全てが閾値Th12以下である場合、ステップS106に進み、それ以外の場合、ステップS108に進む。
【0075】
ステップS106にて、漏洩検知部302は、共有管路131に燃料の漏洩箇所があると判定し、その旨を示すログを補助記憶装置等に記録する。
【0076】
燃料漏洩検知装置30は、ステップS106の処理が完了すると、今回のフローチャートの処理を終了する。
【0077】
一方、ステップS108にて、漏洩検知部302は、流量計20A~20Cのうちの一の流量計20Xの積算流量測定値βjが、他の流量計20Xの積算流量測定値βkに閾値Th13を加算した値以上であるか否かを判定する。そして、漏洩検知部302は、流量計20A~20Cのうちの2つの流量計20Xの全ての組み合わせ(具体的には、流量計20A,20Bの組み合わせ、流量計20A,20Cの組み合わせ、及び流量計20B,20Cの組み合わせ)について上記判定を順次行う。漏洩検知部302は、上記の条件を満足する一の流量計20X及び他の流量計20Xの組み合わせが少なくとも一組でも存在する場合、ステップS110に進み、存在しない場合、ステップS112に進む。
【0078】
ステップS110にて、漏洩検知部302は、上記の条件を満足するの組み合わせのうちの一の流量計20Xより下流側の個別管路132Xに燃料の漏洩箇所があると判定し、その旨を示すログを補助記憶装置等に記録する。
【0079】
燃料漏洩検知装置30は、ステップS110の処理が完了すると、今回のフローチャートの処理を終了する。
【0080】
一方、ステップS112にて、漏洩検知部302は、燃料の漏洩箇所を確定できないと判定し、その旨を示すログを補助記憶装置等に記録する。
【0081】
燃料漏洩検知装置30は、ステップS112の処理が完了すると、今回のフローチャートの処理を終了する。
【0082】
尚、ステップS108,S112が省略され、燃料漏洩検知装置30は、ステップS104の判定条件が成立しない場合、ステップS110に進んでもよい。この場合、ステップS110にて、漏洩検知部302は、複数の個別管路132X(の何れか)で燃料漏洩が発生していると判定し、その旨を示すログを補助記憶装置等に記録してよい。
【0083】
<作用>
このように、本例では、燃料漏洩検知装置30は、複数の燃料供給機12Xによる燃料供給が行われていない状態で、複数の流量計20Xのそれぞれの流量の計測結果に基づき、燃料供給管路13のうちの共有管路131、及び複数の個別管路132Xの中から燃料の漏洩箇所を判定する。
【0084】
これにより、燃料漏洩検知装置30は、共有管路131に燃料漏洩を検知可能なセンサが設けられなくても、共有管路131、及び複数の個別管路132Xの中から燃料の漏洩箇所を判定することができる。そのため、燃料漏洩検知装置30は、共有管路131及び複数の個別管路132Xごとの燃料漏洩の検知をより少ないセンサ(流量計20X)によって実現することができる。よって、燃料漏洩検知システム1の全体のコストを抑制することができる。
【0085】
また、本例では、燃料漏洩検知装置30は、複数の燃料供給機12Xによる燃料供給が行われていない状態で、複数の流量計20Xのうちの少なくとも一つの流量計20Xの計測値が閾値Th11以上であり、且つ、複数の流量計20Xごとの積算流量計測値の差が閾値Th12以下である場合、共有管路131で燃料の漏洩が発生していると判定してよい。
【0086】
これにより、燃料漏洩検知装置30は、共有管路131に燃料漏洩を検知可能なセンサが設けられなくても、具体的に、共有管路131における燃料漏洩を判定することができる。
【0087】
また、本例では、燃料漏洩検知装置30は、複数の燃料供給機12Xによる燃料供給が行われていない状態で、複数の流量計20Xのうちの少なくとも一つの流量計20Xの計測値が閾値Th11以上であり、且つ、複数の流量計20Xごとの積算流量計測値の差が閾値Th12を超える場合、複数の個別管路132Xで燃料の漏洩が発生していると判定してよい。
【0088】
これにより、燃料漏洩検知装置30は、共有管路131に燃料漏洩を検知可能なセンサが設けられなくても、具体的に、燃料漏洩箇所が、共有管路131であるか、共有管路131以外(即ち、複数の個別管路132X)であるかを判定することができる。
【0089】
また、本例では、燃料漏洩検知装置30は、複数の燃料供給機12Xによる燃料の供給が行われていない状態で、複数の流量計20Xのうちの少なくとも一つの流量計20Xの計測値が閾値Th11以上であり、且つ、複数の流量計20Xのうちの一の流量計20Xの積算流量計測値が、他の流量計20Xの積算流量計測値に閾値Th12より大きい閾値Th13を加算した値以上である場合、一の流量計20Xの下流側の個別管路132Xで燃料の漏洩が発生していると判定してよい。
【0090】
これにより、燃料漏洩検知装置30は、共有管路131に燃料漏洩を検知可能なセンサが設けられなくても、具体的に、燃料漏洩箇所が、共有管路131を含む共有管路131であるか、特定の個別管路132Xであるかを判定できる。
【0091】
尚、本例(第1例)の場合、流量計20A~20Cは、流れの方向を検知できない仕様であってもよい。以下、後述の第2例、第3例の場合についても同様であってよい。
【0092】
[燃料の漏洩箇所の判定方法の第2例]
次に、
図2~
図4、
図6を参照して、燃料供給システム10における燃料漏洩箇所の判定方法の第2例について説明する。
【0093】
図6は、燃料漏洩箇所の判定方法を説明する図である。具体的には、
図6は、燃料供給管路13の中の流量計20A~20Cの全ての下流側(個別管路132A,132B,132C)で燃料が漏洩している場合の流量計20A~20Cの設置箇所に流れる燃料の積算流量及び流れの方向を示す図である。
【0094】
図2に示すように、燃料供給管路13の中の流量計20A~20Cより上流側の共有管路131で燃料漏洩が発生した場合を検討する。
【0095】
この場合、流量計20A~20Cの設置箇所では、それぞれ、個別管路132A,132B,132Cから共有管路131に燃料が流出する。そのため、流量計20A~20Cの設置箇所を通過する燃料の積算流量は、共有管路131(分岐管路131X)から個別管路132Xに燃料が流入する場合に対して、十分に小さくなる。よって、漏洩検知部302は、流量計20A~20Cごとの積算流量が全て非常に小さい場合に、共有管路131を含む共有管路131で燃料漏洩が発生していると判定できる。
【0096】
例えば、漏洩検知部302は、流量計20A~20Cのそれぞれの積算流量計測値が、所定の閾値Th21以下である場合、共有管路131で燃料漏洩が発生していると判定してよい。閾値Th21は、例えば、実験やシミュレーションを通じて、流量計20A~20Cの下流側で燃料漏洩が発生している場合に通過する燃料の積算流量の上限値に所定の余裕分を加えた値であってよい。
【0097】
また、
図3、
図4、
図6に示すように、流量計20A~20Cの一部又は全部の下流側で燃料漏洩が発生した場合を検討する。
【0098】
この場合、流量計20A~20Cのうち、下流側で燃料漏洩が発生している流量計20Xの設置箇所には、共有管路131から個別管路132Xに燃料が流入する。そのため、下流側で燃料漏洩が発生している流量計20Xの設置箇所を通過する燃料の積算流量は、個別管路132Xから共有管路131(分岐管路131X)に燃料が流出する場合よりも十分に大きくなる。よって、漏洩検知部302は、流量計20Xの設置箇所を通過する燃料の積算流量が、個別管路132Xから共有管路131(分岐管路131X)に燃料が流出する場合よりも十分に大きい場合、流量計20Xの下流側の個別管路132Xで燃料漏洩が発生していると判定できる。
【0099】
例えば、漏洩検知部302は、流量計20Xの積算流量計測値が上述の閾値Th21より大きい場合、流量計20Xの下流側の個別管路132Xで燃料漏洩が発生していると判定してよい。これにより、例えば、
図6のように、流量計20A~20Cの全ての下流側(個別管路132A~132C)で燃料漏洩が発生している場合でも、漏洩検知部302は、流量計20A~20Cの下流側で燃料漏洩が発生していると判定することができる。
【0100】
このように、本例では、燃料漏洩検知装置30は、流量計20Xの積算流量測定値の絶対値に基づき、燃料供給システム10(燃料供給管路13)における燃料漏洩箇所を判定(特定)することができる。
【0101】
[燃料の漏洩箇所の判定方法の第3例]
次に、
図2~
図4、
図6、
図7を参照して、燃料供給システム10における燃料漏洩箇所の判定方法の第3例について説明する。
【0102】
図7は、燃料供給管路13の中の共有管路131(本例では、主管路131M)、及び個別管路132X(本例では、流量計20Aの下流の個別管路132A)の双方で燃料が漏洩している場合の流量計20A~20Cの設置箇所に流れる燃料の積算流量及び流れの方向を表す図である。
【0103】
図7に示すように、共有管路131及び個別管路132X(個別管路132A)の双方に燃料漏洩が発生した場合を検討する。
【0104】
この場合、共有管路131の燃料は、個別管路132Aに流入すると共に、主管路131Mの漏洩箇所から外部に漏洩する。そのため、
図3のように、個別管路132X(個別管路132A)だけに燃料の漏洩箇所がある場合に対して、個別管路132Xに共有管路131から流入する燃料の積算流量が減少する。よって、漏洩検知部302は、下流側で燃料漏洩が発生している流量計20Xの設置箇所を通過する燃料の積算流量が、共有管路131で燃料漏洩が未発生のときに想定される積算流量より小さい場合、共有管路131でも燃料漏洩が発生していると判定できる。
【0105】
尚、流量計20Xの下流側で燃料漏洩が発生しているか否かは、上述の第1例や第2例の判定方法を用いることにより判定されてよい。
【0106】
例えば、漏洩検知部302は、下流側で燃料漏洩の発生している流量計20Xの積算流量測定値が所定の閾値Th31以下である場合に、共有管路131でも燃料漏洩が発生していると判定してよい。閾値Th31は、例えば、実験やシミュレーションを通じて、共有管路131で燃料漏洩が未発生のときに下流側で燃料漏洩が発生している流量計20Xの設置箇所を通過する燃料の積算流量の下限値として予め設定される。また、閾値Th31は、個別管路132A,132B,132Cのうちの燃料漏洩が発生している個別管路132Xの数に応じて可変される。具体的には、閾値Th31は、個別管路132A,132B,132Cのうちの燃料漏洩が発生している個別管路132Xの数が増えるほど、小さくなるように設定される。
図3、
図4、
図6に示すように、個別管路132A,132B,132Cのうちの燃料漏洩が発生している個別管路132Xの数が増えるほど、共有管路131から個別管路132Xに流入する燃料の積算流量が減少するからである。
【0107】
このように、本例では、燃料漏洩検知装置30は、流量計20Xの下流側の部分(個別管路132X)で燃料漏洩が発生している場合に、併せて、共有管路131で燃料漏洩が発生しているか否かを判定することできる。
【0108】
[燃料の漏洩箇所の判定方法の第4例]
次に、
図2~
図4、
図6、
図8を参照して、燃料供給システム10における燃料漏洩箇所の判定方法の第4例について説明する。
【0109】
<概要>
図2~
図4、
図6、
図8に示すように、燃料供給管路13の任意の箇所で燃料漏洩が発生した場合を検討する。
【0110】
上述の如く、燃料供給管路13で燃料漏洩が発生すると、燃料供給管路13の内部の燃料は、燃料漏洩の箇所に向かって流れる。そのため、
図2~
図4、
図6に示すように、流量計20A~20Cの設置箇所でも、燃料が漏洩箇所に向かって流れる。よって、漏洩検知部302は、流量計20A~20Cの設置箇所で燃料が流れている場合に、燃料供給管路13に燃料漏洩が発生していると判定することができる。
【0111】
例えば、漏洩検知部302は、流量計20A~20Cの設置箇所の全てにおいて燃料の流れが生じている場合に、燃料供給管路13に燃料漏洩が発生していると判定してよい。また、漏洩検知部302は、流量計20Xの設置箇所の少なくとも一部で燃料の流れが生じている場合に、燃料供給管路13に燃料漏洩が発生していると判定してもよい。つまり、漏洩検知部302は、流量計20A~20Cの設置箇所のうちの少なくとも一つで燃料の流れが生じている場合に、燃料供給管路13に燃料漏洩が発生していると判定してよい。
【0112】
また、
図2に示すように、燃料供給管路13の中の流量計20A~20Cより上流側の共有管路131で燃料漏洩が発生した場合を検討する。
【0113】
この場合、流量計20A~20Cの設置箇所では、全て、下流側から上流側に燃料が流れる。そのため、漏洩検知部302は、流量計20A~20Cにより検知される燃料の流れの方向が下流側から上流側に向かう方向である場合、共有管路131で燃料漏洩が発生していると判定することができる。
【0114】
また、
図3、
図4、
図6に示すように、流量計20A~20Cの一部又は全部の下流側(個別管路132X)で燃料漏洩が発生した場合を検討する。
【0115】
この場合、下流側で燃料漏洩の発生している流量計20Xの設置箇所では、上流側から下流側に燃料が流れる。そのため、漏洩検知部302は、流量計20A~20Cにより検知される燃料の流れの方向の一部又は全部が上流側から下流側に向かう方向である場合、上流側から下流側に向かう流れを検知した流量計20Xの下流側の個別管路132Xで燃料漏洩が発生していると判定してよい。
【0116】
<燃料の漏洩検知に関する制御処理>
図8は、燃料漏洩検知処理の他の例を概略的に示すフローチャートである。
【0117】
図8に示すように、ステップS202にて、漏洩検知部302は、流量計20A~20Cにより、方向を問わず、燃料の流れが検知されたか否かを判定する。具体的には、漏洩検知部302は、上述の如く、流量計20A~20Cのうちの少なくとも一つの流量計20Xにより燃料の流れが検知されたか否かを判定してよい。漏洩検知部302は、流量計20A~20Cのうちの少なくとも一つの流量計20Xにより燃料の流れが検知された場合、燃料供給管路13で燃料漏洩が発生していると判定し、ステップS204に進む。一方、漏洩検知部302は、流量計20A~20Cの全てで燃料の流れが検知されていない場合、燃料供給管路13で燃料漏洩が発生していないと判定し、今回のフローチャートの処理を終了する。
【0118】
ステップS204にて、漏洩検知部302は、全ての流量計20A~20Cで下流側から上流側に向かう流れが検知された場合、ステップS206に進む。一方、漏洩検知部302は、流量計20A~20Cの一部又は全部で上流側から下流側に向かう流れが検知された場合、ステップS208に進む。
【0119】
ステップS206にて、漏洩検知部302は、共有管路131に燃料の漏洩箇所があると判定し、その旨を示すログを補助記憶装置等に記録する。
【0120】
燃料漏洩検知装置30は、ステップS206の処理が完了すると、今回のフローチャートの処理を終了する。
【0121】
一方、ステップS208にて、漏洩検知部302は、上流側から下流側に向かう流れが検知された流量計20Xより下流側の個別管路132Xに漏洩箇所があると判定し、その旨を示すログを補助記憶装置等に記録する。
【0122】
燃料漏洩検知装置30は、ステップS208の処理が完了すると、今回のフローチャートの処理を終了する。
【0123】
<作用>
このように、本例では、燃料漏洩検知装置30は、複数の燃料供給機12Xによる燃料供給が行われていない状態で、複数の流量計20Xのそれぞれによる燃料の流れ方向の検知結果に基づき、燃料供給管路13のうちの共有管路131、及び複数の個別管路132Xの中から燃料の漏洩箇所を判定する。
【0124】
これにより、燃料漏洩検知装置30は、共有管路131に燃料漏洩を検知可能なセンサが設けられなくても、共有管路131、及び複数の個別管路132Xの中から燃料の漏洩箇所を判定することができる。そのため、燃料漏洩検知装置30は、共有管路131及び複数の個別管路132Xごとの燃料漏洩の検知をより少ないセンサ(流量計20X)によって実現することができる。よって、燃料漏洩検知システム1の全体のコストを抑制することができる。
【0125】
また、本例では、燃料漏洩検知装置30は、複数の流量計20Xの少なくとも一つの流量計20Xにより燃料の流れが検知され、且つ、複数の流量計20Xの全てにより下流側から上流側に向かう方向の流れが検知される場合、共有管路131で燃料の漏洩が発生していると判定してよい。
【0126】
これにより、燃料漏洩検知装置30は、共有管路131に燃料漏洩を検知可能なセンサが設けられなくても、具体的に、共有管路131における燃料漏洩を判定することができる。
【0127】
また、本例では、燃料漏洩検知装置30は、複数の流量計20Xのうちの一の流量計20Xにより上流側から下流側に向かう燃料の流れが検知される場合、一の流量計20Xの下流側の個別管路132Xで燃料の漏洩が発生していると判定してよい。
【0128】
これにより、燃料漏洩検知装置30は、共有管路131に燃料漏洩を検知可能なセンサが設けられなくても、具体的に、燃料漏洩箇所が、共有管路131であるか、個別管路132Xであるかを判定できる。
【0129】
尚、本例では、流量計20A~20Cは、燃料の流れの方向だけを検知可能な所定の装置(流れ方向検知装置の一例)に置換されてもよい。
【0130】
[変形・変更]
以上、実施形態について詳述したが、本開示はかかる特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
【0131】
例えば、上述の実施形態において、上述の第1例~第3例の一部又は全部と、上述の第4例を組み合わせてもよい。即ち、上述の実施形態において、燃料漏洩検知装置30は、流量計20Xによる流量の計測結果及び流れの方向の検知結果の双方に基づき、燃料供給管路13における燃料の漏洩箇所を判定してもよい。
【0132】
また、上述の実施形態では、流量計20Xの積算流量計測値等を用いて、燃料供給管路13の燃料漏洩箇所が判定されるが、流量計20Xの設置箇所で燃料の流れが継続している時間(以下、「流れ継続時間」)の長さで判定されてもよい。流れ継続時間は、流量計20Xがゼロよりも大きい計測値を継続して出力している継続時間であってよい。また、流れ方向検知装置としての流量計20Xが燃料の流れを検知し続けている継続時間であってもよい。燃料漏洩により発生する燃料の流量自体は、漏洩箇所の変化によってそれほど変化せず、積算流量が大きくなるほど、流れ継続時間が長くなると考えられる。そのため、燃料漏洩検知装置30は、積算流量を利用する場合と同様に、流れ継続時間を用いて、漏洩箇所を判定することができる。例えば、複数の個別管路132Xのうちの何れの個別管路132Xで燃料漏洩が発生しているかを判定する際に、一の流量計20Xで流量が計測されていない状態(流量≒0)で、他の流量計20Xではゼロより大きい流量が継続して計測されている場合、他の流量計20Xの下流の個別管路132Xで燃料漏洩が発生していると判定してよい。具体的には、燃料漏洩が発生している一の個別管路132Xでは、他の個別管路132Xに比べ、内部を流れる燃料の積算流量が大きく、その分、流量計20Xがゼロより大きい流量を計測する時間も長くなる。そのため、燃料漏洩検知装置30は、一の流量計20Xが他の流量計20Xよりも長い時間で継続してゼロより大きい流量を計測している場合、一の流量計20Xの下流側の個別管路132Xに燃料漏洩が発生していると判定することができる。
【符号の説明】
【0133】
1 燃料漏洩検知システム
10 燃料供給システム
11 貯蔵タンク(燃料供給源)
12,12A~12C 燃料供給機
13 燃料供給管路
131 共有管路
131A~131C 分岐管路
131M 主管路
132,132A~132C,132X 個別管路
133A~133C バイパス管路
14A~14C 電磁弁
15A~15C 電磁弁
16A~16C 電磁弁
20,20A~20C,20X 流量計(流れ方向検知装置)
30 燃料漏洩検知装置(燃料漏洩判定装置)
301 情報取得部(取得部)
302 漏洩検知部(判定部)