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特許7459078アクセサリ、パワーマネジメントIC、通信システム、動作判定方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-22
(45)【発行日】2024-04-01
(54)【発明の名称】アクセサリ、パワーマネジメントIC、通信システム、動作判定方法
(51)【国際特許分類】
   H02J 7/10 20060101AFI20240325BHJP
   H02J 7/00 20060101ALI20240325BHJP
   H01M 10/48 20060101ALI20240325BHJP
   H01M 10/44 20060101ALI20240325BHJP
【FI】
H02J7/10 A
H02J7/00 303C
H01M10/48 P
H01M10/44 Q
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2021520069
(86)(22)【出願日】2020-03-16
(86)【国際出願番号】 JP2020011388
(87)【国際公開番号】W WO2020235195
(87)【国際公開日】2020-11-26
【審査請求日】2023-01-26
(31)【優先権主張番号】P 2019094319
(32)【優先日】2019-05-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】316005926
【氏名又は名称】ソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103850
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 秀▲てつ▼
(74)【代理人】
【識別番号】100114177
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 龍
(74)【代理人】
【識別番号】100066980
【弁理士】
【氏名又は名称】森 哲也
(72)【発明者】
【氏名】杉山 聡
(72)【発明者】
【氏名】有坂 直也
【審査官】大手 昌也
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-068041(JP,A)
【文献】特開2018-182816(JP,A)
【文献】国際公開第2014/203490(WO,A1)
【文献】特開2017-123653(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02J 7/10
H02J 7/00
H01M 10/48
H01M 10/44
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
充電信号を送受信する充電線及び基準電圧に設定したGND線によってケースと接続可能なアクセサリであって、
前記充電信号の電圧レベルと、前記電圧レベルの継続時間と、に応じて前記アクセサリに要求されている一つの動作を判定する要求動作判定回路と、
前記充電信号により充電が可能なアクセサリ側バッテリと、前記ケースから入力された前記充電信号を処理し、且つスリープ状態に切り替え可能な信号処理回路と、を備え、
前記アクセサリに要求可能な動作は、前記アクセサリのシステムを初期化する初期化動作と、前記アクセサリ側バッテリを充電する充電動作と、前記ケースから前記要求動作判定回路は一方向の通信とし、且つ前記信号処理回路と前記ケースとは双方向の通信とする通信動作と、を含み、
前記要求動作判定回路は、前記電圧レベルが前記基準電圧を超えているとともに予め設定した第一閾値電圧よりも低い状態が予め設定した第一閾値時間の間で継続すると前記一つの動作が前記通信動作であると判定し、前記電圧レベルが前記第一閾値電圧に達している状態が予め設定した第二閾値時間の間で継続すると前記一つの動作が前記充電動作であると判定し、前記電圧レベルが予め前記第一閾値電圧よりも高く設定した第二閾値電圧に達している状態が予め設定した第三閾値時間の間で継続すると前記一つの動作が前記初期化動作であると判定するアクセサリ。
【請求項2】
前記アクセサリに要求可能な動作は、前記スリープ状態の前記信号処理回路を復帰させる復帰動作を含み、
前記要求動作判定回路は、前記電圧レベルが前記基準電圧を超えているとともに予め設定した第一閾値電圧よりも低い状態を検出すると前記一つの動作が前記復帰動作であると判定する請求項に記載したアクセサリ。
【請求項3】
前記アクセサリに要求可能な動作は、作動している前記信号処理回路を前記スリープ状態に切り換える休止動作を含み、
前記要求動作判定回路は、前記基準電圧を超えていた前記電圧レベルが低下して基準電圧となると前記要求されている動作が前記休止動作であると判定する請求項に記載したアクセサリ。
【請求項4】
電力によって作動するアクセサリに備えられ、且つ電力を供給可能なケースと充電信号を送受信する充電線及び基準電圧に設定したGND線によって接続されるパワーマネジメントICであって、
前記充電信号の電圧レベルと、前記電圧レベルの継続時間と、に応じて前記アクセサリに要求されている一つの動作を判定する要求動作判定回路を備え
前記アクセサリは、前記充電信号により充電が可能なアクセサリ側バッテリと、前記ケースから入力された前記充電信号を処理し、且つスリープ状態に切り替え可能な信号処理回路と、を備え、
前記アクセサリに要求可能な動作は、前記アクセサリのシステムを初期化する初期化動作と、前記アクセサリ側バッテリを充電する充電動作と、前記ケースから前記要求動作判定回路は一方向の通信とし、且つ前記信号処理回路と前記ケースとは双方向の通信とする通信動作と、を含み、
前記要求動作判定回路は、前記電圧レベルが前記基準電圧を超えているとともに予め設定した第一閾値電圧よりも低い状態が予め設定した第一閾値時間の間で継続すると前記一つの動作が前記通信動作であると判定し、前記電圧レベルが前記第一閾値電圧に達している状態が予め設定した第二閾値時間の間で継続すると前記一つの動作が前記充電動作であると判定し、前記電圧レベルが予め前記第一閾値電圧よりも高く設定した第二閾値電圧に達している状態が予め設定した第三閾値時間の間で継続すると前記一つの動作が前記初期化動作であると判定するパワーマネジメントIC。
【請求項5】
前記アクセサリに要求可能な動作は、前記スリープ状態の前記信号処理回路を復帰させる復帰動作を含み、
前記要求動作判定回路は、前記電圧レベルが前記基準電圧を超えているとともに予め設定した第一閾値電圧よりも低い状態を検出すると前記一つの動作が前記復帰動作であると判定する請求項に記載したパワーマネジメントIC。
【請求項6】
前記アクセサリに要求可能な動作は、作動している前記信号処理回路を前記スリープ状態に切り換える休止動作を含み、
前記要求動作判定回路は、前記基準電圧を超えていた前記電圧レベルが低下して基準電圧となると前記要求されている動作が前記休止動作であると判定する請求項に記載したパワーマネジメントIC。
【請求項7】
電力を供給可能なケースと、充電信号を送受信する充電線及び基準電圧に設定したGND線によって前記ケースと接続可能なアクセサリと、を備える通信システムであって、
前記アクセサリは、前記充電信号の電圧レベルと、前記電圧レベルの継続時間と、に応じて前記アクセサリに要求されている一つの動作を判定する要求動作判定回路と、前記充電信号により充電が可能なアクセサリ側バッテリと、前記ケースから入力された前記充電信号を処理し、且つスリープ状態に切り替え可能な信号処理回路と、を備え、
前記アクセサリに要求可能な動作は、前記アクセサリのシステムを初期化する初期化動作と、前記アクセサリ側バッテリを充電する充電動作と、前記ケースから前記要求動作判定回路は一方向の通信とし、且つ前記信号処理回路と前記ケースとは双方向の通信とする通信動作と、を含み、
前記要求動作判定回路は、前記電圧レベルが前記基準電圧を超えているとともに予め設定した第一閾値電圧よりも低い状態が予め設定した第一閾値時間の間で継続すると前記一つの動作が前記通信動作であると判定し、前記電圧レベルが前記第一閾値電圧に達している状態が予め設定した第二閾値時間の間で継続すると前記一つの動作が前記充電動作であると判定し、前記電圧レベルが予め前記第一閾値電圧よりも高く設定した第二閾値電圧に達している状態が予め設定した第三閾値時間の間で継続すると前記一つの動作が前記初期化動作であると判定する通信システム。
【請求項8】
前記アクセサリに要求可能な動作は、前記スリープ状態の前記信号処理回路を復帰させる復帰動作を含み、
前記要求動作判定回路は、前記電圧レベルが前記基準電圧を超えているとともに予め設定した第一閾値電圧よりも低い状態を検出すると前記一つの動作が前記復帰動作であると判定する請求項に記載した通信システム。
【請求項9】
前記アクセサリに要求可能な動作は、作動している前記信号処理回路を前記スリープ状態に切り換える休止動作を含み、
前記要求動作判定回路は、前記基準電圧を超えていた前記電圧レベルが低下して基準電圧となると前記要求されている動作が前記休止動作であると判定する請求項に記載した通信システム。
【請求項10】
電力を供給可能なケースと、電力によって作動するアクセサリと、前記アクセサリに備えられ、且つ電力を供給可能なケースと充電信号を送受信する充電線及び基準電圧に設定したGND線によって接続されるパワーマネジメントICと、を備える通信システムであって、
前記パワーマネジメントICは、前記充電信号の電圧レベルと、前記電圧レベルの継続時間と、に応じて前記アクセサリに要求されている一つの動作を判定する要求動作判定回路を備え
前記アクセサリは、前記充電信号により充電が可能なアクセサリ側バッテリと、前記ケースから入力された前記充電信号を処理し、且つスリープ状態に切り替え可能な信号処理回路と、を備え、
前記アクセサリに要求可能な動作は、前記アクセサリのシステムを初期化する初期化動作と、前記アクセサリ側バッテリを充電する充電動作と、前記ケースから前記要求動作判定回路は一方向の通信とし、且つ前記信号処理回路と前記ケースとは双方向の通信とする通信動作と、を含み、
前記要求動作判定回路は、前記電圧レベルが前記基準電圧を超えているとともに予め設定した第一閾値電圧よりも低い状態が予め設定した第一閾値時間の間で継続すると前記一つの動作が前記通信動作であると判定し、前記電圧レベルが前記第一閾値電圧に達している状態が予め設定した第二閾値時間の間で継続すると前記一つの動作が前記充電動作であると判定し、前記電圧レベルが予め前記第一閾値電圧よりも高く設定した第二閾値電圧に達している状態が予め設定した第三閾値時間の間で継続すると前記一つの動作が前記初期化動作であると判定する通信システム。
【請求項11】
前記アクセサリに要求可能な動作は、前記スリープ状態の前記信号処理回路を復帰させる復帰動作を含み、
前記要求動作判定回路は、前記電圧レベルが前記基準電圧を超えているとともに予め設定した第一閾値電圧よりも低い状態を検出すると前記一つの動作が前記復帰動作であると判定する請求項10に記載した通信システム。
【請求項12】
前記アクセサリに要求可能な動作は、作動している前記信号処理回路を前記スリープ状態に切り換える休止動作を含み、
前記要求動作判定回路は、前記基準電圧を超えていた前記電圧レベルが低下して基準電圧となると前記要求されている動作が前記休止動作であると判定する請求項10に記載した通信システム。
【請求項13】
充電信号を送受信する充電線及び基準電圧に設定したGND線によってケースと接続可能なアクセサリに要求されている一つの動作を判定する動作判定方法であって、
要求動作判定回路によって、前記充電信号の電圧レベルと、前記電圧レベルの継続時間と、に応じて前記一つの動作を判定し、
前記アクセサリは、前記充電信号により充電が可能なアクセサリ側バッテリと、前記ケースから入力された前記充電信号を処理し、且つスリープ状態に切り替え可能な信号処理回路と、を備え、
前記アクセサリに要求可能な動作は、前記アクセサリのシステムを初期化する初期化動作と、前記アクセサリ側バッテリを充電する充電動作と、前記ケースから前記要求動作判定回路は一方向の通信とし、且つ前記信号処理回路と前記ケースとは双方向の通信とする通信動作と、を含み、
前記電圧レベルが前記基準電圧を超えているとともに予め設定した第一閾値電圧よりも低い状態が予め設定した第一閾値時間の間で継続すると前記一つの動作が前記通信動作であると判定し、前記電圧レベルが前記第一閾値電圧に達している状態が予め設定した第二閾値時間の間で継続すると前記一つの動作が前記充電動作であると判定し、前記電圧レベルが予め前記第一閾値電圧よりも高く設定した第二閾値電圧に達している状態が予め設定した第三閾値時間の間で継続すると前記一つの動作が前記初期化動作であると判定する動作判定方法。
【請求項14】
前記アクセサリに要求可能な動作は、前記スリープ状態の前記信号処理回路を復帰させる復帰動作を含み、
前記電圧レベルが前記基準電圧を超えているとともに予め設定した第一閾値電圧よりも低い状態を検出すると前記一つの動作が前記復帰動作であると判定する請求項13に記載した動作判定方法。
【請求項15】
前記アクセサリに要求可能な動作は、作動している前記信号処理回路を前記スリープ状態に切り換える休止動作を含み、
前記基準電圧を超えていた前記電圧レベルが低下して基準電圧となると前記要求されている動作が前記休止動作であると判定する請求項13に記載した動作判定方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ケースと信号を送受信するアクセサリ、アクセサリに備えられるパワーマネジメントIC、アクセサリを備えた通信システムに関する。
【背景技術】
【0002】
ワイヤレスイヤホン等のアクセサリでは、ケース(ドッキングステーション等)とアクセサリとの間で充電や通信を行う。ケースとアクセサリとを接続する構成としては、二本の接続線(充電線、GND線)で接続する構成がある。
例えば、特許文献1には、二本の接続線でケースと接続したアクセサリの電源端子に対し、ケースのドライバが出力するイネーブル信号のオンオフ制御を行い、通信信号の出力にイネーブル信号が重畳されているか否かで通信を行うシステムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】米国特許出願公開第2018/0026461号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に開示されている技術では、イネーブル信号が重畳されている通信信号からイネーブル信号を分離させるための分離回路が必要となるため、回路が複雑化するという問題点がある。
【0005】
本技術は、上記問題点を鑑み、回路の簡素化が可能なアクセサリと、パワーマネジメントICと、通信システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本技術の一態様に係るアクセサリは、充電信号を送受信する充電線及び基準電圧に設定したGND線によってケースと接続可能なアクセサリであり、要求動作判定回路を備える。要求動作判定回路は、充電信号の電圧レベルと、電圧レベルの継続時間と、に応じてアクセサリに要求されている一つの動作を判定する。
【0007】
本技術の一態様に係るパワーマネジメントICは、電力によって作動するアクセサリに備えられ、且つ電力を供給可能なケースと充電信号を送受信する充電線及び基準電圧に設定したGND線によって接続され、要求動作判定回路を備える。要求動作判定回路は、充電信号の電圧レベルと、電圧レベルの継続時間と、に応じてアクセサリに要求されている一つの動作を判定する。
【0008】
本技術の一態様に係る通信システムは、電力を供給可能なケースと、充電信号を送受信する充電線及び基準電圧に設定したGND線によってケースと接続可能なアクセサリと、を備える通信システムであり、アクセサリが、要求動作判定回路を備える。要求動作判定回路は、充電信号の電圧レベルと、電圧レベルの継続時間と、に応じてアクセサリに要求されている一つの動作を判定する。
【0009】
本技術の一態様に係る通信システムは、電力を供給可能なケースと、電力によって作動するアクセサリと、アクセサリに備えられ、且つケースと充電信号を送受信する充電線及び基準電圧に設定したGND線によって接続されるパワーマネジメントICを備える。また、パワーマネジメントICは、充電信号の電圧レベルと、電圧レベルの継続時間と、に応じてアクセサリに要求されている一つの動作を判定する要求動作判定回路を備える。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】第1実施形態における通信システムの構成を示す図である。
図2】要求動作判定回路の構成例を示す図である。
図3】通信システムが行う動作を示す図である。
図4】通信システムが行う動作を示すタイムチャートである。
図5】通信システムが行う動作を示すタイムチャートである。
図6】通信システムが行う動作を示す図である。
図7】通信システムが行う動作を示すタイムチャートである。
図8】通信システムが行う動作を示す図である。
図9】通信システムが行う動作を示す図である。
図10】通信システムが行う動作を示すタイムチャートである。
図11】通信システムが行う動作を示す図である。
図12】通信システムが行う動作を示すタイムチャートである。
図13】通信システムが行う動作を示す図である。
図14】通信システムが行う動作を示すタイムチャートである。
図15】通信システムが行う動作を示す図である。
図16】通信システムが行う動作を示すタイムチャートである。
図17】第2実施形態における通信システムの構成を示す図である。
図18】第2実施形態の変形例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照して、本技術の実施形態を説明する。図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付し、重複する説明を省略する。各図面は模式的なものであり、現実のものとは異なる場合が含まれる。以下に示す実施形態は、本技術の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、本技術の技術的思想は、下記の実施形態に例示した装置や方法に特定するものでない。本技術の技術的思想は、特許請求の範囲に記載された技術的範囲内において、種々の変更を加えることが可能である。
【0012】
(第1実施形態)
図1に示すように、通信システム1は、電力によって作動するアクセサリ2と、電力を供給可能なケース4を備える。
【0013】
アクセサリ2とケース4は、二本の接続線(充電線6、GND線8)で接続されている。
充電線6は、アクセサリ2とケース4にそれぞれ形成された端子(充電端子:Vin)を接触させることによって形成されており、充電信号を送受信する。
GND線8は、充電線6と同様、アクセサリ2とケース4にそれぞれ形成された端子(GND端子:GND)を接触させることによって形成されており、基準電圧(例えば、0[V])に設定されている。
【0014】
<アクセサリの構成>
アクセサリ2は、パワーマネジメントユニット(PMU)10と、アクセサリ側バッテリ20と、信号処理回路30とを備える。
第1実施形態では、一例として、アクセサリ2を、Bluetooth(登録商標)等の無線通信によって、音楽再生機器等から音声のデータ(音声データ)を取得し、音声データに応じた音声を出力するワイヤレスイヤホンとした場合について説明する。
【0015】
(PMU)
PMU10は、レギュレータ11と、受信パス12と、送信パス13と、レジスタ14と、要求動作判定回路15とを備える。
【0016】
レギュレータ11は、要求動作判定回路15から入力を受けた指令信号を、信号処理回路30へ出力する。また、レギュレータ11は、DC-DCコンバータと、LDO(Low Drop Out:低ドロップアウト)を備える。
DC-DCコンバータは、入力電源をスイッチング素子で比較的高速にスイッチングし、スイッチングされた電源を整流及び平滑化して、所望の電圧の直流電源とする回路である。また、DC-DCコンバータは、LDOと比較して、入力電圧の可変範囲が広い。
LDOは、トランジスタ素子での電圧降下量を制御して、所望の電圧の直流電源とするシリーズレギュレータである。また、LDOは、DC-DCコンバータと比較して、入力電圧の可変範囲が狭く、入力電圧が出力電圧よりも若干高い程度である場合に、効率の良好な電圧変換が行われる。
【0017】
受信パス12は、充電線6が接続されている充電端子と、信号処理回路30に接続されている。
また、受信パス12は、要求動作判定回路15から受信経路接続信号(RxON信号)が入力されると、充電端子から信号処理回路30への信号送信経路を接続する。受信経路接続信号は、充電端子から信号処理回路30への信号送信経路を接続する指令信号である。
さらに、受信パス12は、要求動作判定回路15から受信経路遮断信号(RxOFF信号)が入力されると、充電端子から信号処理回路30への信号送信経路を遮断する。受信経路遮断信号は、充電端子から信号処理回路30への信号送信経路を遮断する指令信号である。
【0018】
送信パス13は、充電端子と、信号処理回路30に接続されている。送信パス13と信号処理回路30とは、例えば、UART(Universal Asynchronous Receiver Transmitter)を用いて接続されている。
また、送信パス13は、信号処理回路30から送信経路接続信号(TxON信号)が入力されると、信号処理回路30から充電端子への信号送信経路を接続する。送信経路接続信号は、信号処理回路30から充電端子への信号送信経路を接続する指令信号である。
さらに、送信パス13は、信号処理回路30から送信経路遮断信号(TxOFF信号)が入力されると、信号処理回路30から充電端子への信号送信経路を遮断する。受信経路遮断信号は、信号処理回路30から充電端子への信号送信経路を遮断する指令信号である。
【0019】
レジスタ14は、例えば、I2C(Inter-Integrated Circuit)を用いて、信号処理回路30に接続されている。
また、レジスタ14は、要求動作判定回路15から入力された指令信号に応じて、送信パス13へ入力する送信経路接続信号又は送信経路遮断信号を、信号処理回路30に入力する。
【0020】
要求動作判定回路15は、充電線6を介してケース4から入力された充電信号の電圧レベルと、充電信号の電圧レベルの継続時間に応じて、アクセサリ2に要求されている一つの動作を判定(特定)する。
アクセサリ2に要求可能な動作は、スリープ状態の信号処理回路30を復帰させる復帰動作、ケース4から要求動作判定回路15は一方向の通信とし、且つ信号処理回路30とケース4とは双方向の通信(一方向の通信及び双方向の通信)とする通信動作を含む。さらに、アクセサリ2に要求可能な動作は、アクセサリ側バッテリ20を充電する充電動作、アクセサリ2のシステムを初期化(リセット)する初期化動作、作動している信号処理回路30をスリープ状態に切り換える休止動作を含む。
なお、アクセサリ2とケース4との通信には、例えば、後述するケース側バッテリ40の残り容量(電池残量)を、LEDの点滅や点灯等によって表すための通信を含んでもよい。
【0021】
要求動作判定回路15の構成は、例えば、図2に示す構成とすることが可能である。
図2に示す構成では、一例として、要求動作判定回路15の構成を、第一判定部15aと、第一カウンタ処理部15bと、第二判定部15cと、第二カウンタ処理部15dと、第三判定部15eと、第三カウンタ処理部15fを備える構成とする。
【0022】
第一判定部15aは、充電信号の入力を受けると、入力された充電信号の電圧レベルが、基準電圧を超えているとともに、予め設定した第一閾値電圧よりも低い場合、充電信号を第一カウンタ処理部15bへ出力する。一方、第一判定部15aは、入力された充電信号の電圧レベルが、基準電圧を超えているとともに、第一閾値電圧に達している場合、充電信号はアース端子へ流れる。
充電信号の入力を受けた第一カウンタ処理部15bは、充電信号の電圧レベルが基準電圧を超えているとともに、第一閾値電圧よりも低い状態が、予め設定した第一閾値時間(例えば、数[ms])の間で継続するか否かを判定する。そして、充電信号の電圧レベルが基準電圧を超えているとともに、第一閾値電圧よりも低い状態が、第一閾値時間まで継続していないと判定すると、アクセサリ2に要求されている一つの動作が復帰動作であると判定する。一方、充電信号の電圧レベルが基準電圧を超えているとともに、第一閾値電圧よりも低い状態が、第一閾値時間の間で継続していると判定すると、アクセサリ2に要求されている一つの動作が通信動作であると判定する。
また、第一判定部15aは、入力された充電信号の電圧レベルが、基準電圧を超えていた状態から低下して基準電圧となると、アクセサリ2に要求されている一つの動作が休止動作であると判定する。
【0023】
第二判定部15cは、充電信号の入力を受けると、入力された充電信号の電圧レベルが、第一閾値電圧に達しているとともに、予め第一閾値電圧よりも高く設定した第二閾値電圧よりも低い場合、充電信号を第二カウンタ処理部15dへ出力する。一方、第二判定部15cは、入力された充電信号の電圧レベルが、第二閾値電圧に達している場合、充電信号はアース端子へ流れる。
充電信号の入力を受けた第二カウンタ処理部15dは、充電信号の電圧レベルが第一閾値電圧を超えているとともに、第二閾値電圧よりも低い状態が、予め設定した第二閾値時間(例えば、数[ms])の間で継続するか否かを判定する。なお、第二閾値時間は、例えば、第一閾値時間と同じ時間としてもよい。そして、充電信号の電圧レベルが第一閾値電圧を超えているとともに、第二閾値電圧よりも低い状態が、第二閾値時間まで継続していないと判定すると、判定を継続する。一方、充電信号の電圧レベルが第一閾値電圧を超えているとともに、第二閾値電圧よりも低い状態が、第二閾値時間の間で継続していると判定すると、アクセサリ2に要求されている一つの動作が充電動作であると判定する。
【0024】
第三判定部15eは、充電信号の入力を受けると、入力された充電信号の電圧レベルが、第二閾値電圧に達している場合、充電信号を第三カウンタ処理部15fへ出力する。
充電信号の入力を受けた第三カウンタ処理部15fは、充電信号の電圧レベルが第二閾値電圧を超えている状態が、予め設定した第三閾値時間(例えば、数[ms])の間で継続するか否かを判定する。なお、第三閾値時間は、例えば、第一閾値時間と同じ時間としてもよい。そして、充電信号の電圧レベルが第二閾値電圧を超えている状態が、第三閾値時間まで継続していないと判定すると、判定を継続する。一方、充電信号の電圧レベルが第二閾値電圧を超えている状態が、第三閾値時間の間で継続していると判定すると、アクセサリ2に要求されている一つの動作が初期化動作であると判定する。
【0025】
したがって、要求動作判定回路15がアクセサリ2に要求されている一つの動作を判定する際には、以下の処理(I)~(V)を行う。
【0026】
・処理(I)
充電信号の電圧レベルが基準電圧を超えているとともに、第一閾値電圧よりも低い状態を検出すると、アクセサリ2に要求されている一つの動作が復帰動作であると判定する。
アクセサリ2に要求されている一つの動作が復帰動作であると判定すると、要求動作判定回路15は、信号処理回路30に対し、信号処理回路30をスタンバイ状態に切り換える指令信号(システム復帰信号)を出力する。これに加え、レギュレータ11に対し、信号処理回路30に電力を供給する指令信号(電源ON信号)を出力する。
【0027】
・処理(II)
充電信号の電圧レベルが基準電圧を超えているとともに、第一閾値電圧よりも低い状態が、第一閾値時間の間で継続すると、アクセサリ2に要求されている一つの動作が通信動作であると判定する。
アクセサリ2に要求されている一つの動作が通信動作であると判定すると、要求動作判定回路15は、受信パス12に対して受信経路接続信号を出力する。
その後、信号処理回路30に充電信号が入力されると、要求動作判定回路15は、受信パス12に対して受信経路遮断信号を出力する。これに加え、レジスタ14に対して、送信経路接続信号を信号処理回路30に入力するための指令信号を出力する。
さらに、信号処理回路30が出力した通信信号がケース4へ入力されると、要求動作判定回路15は、レジスタ14に対して、送信経路遮断信号を信号処理回路30に入力するための指令信号を出力する。
【0028】
・処理(III)
充電信号の電圧レベルが第一閾値電圧に達している状態が、第二閾値時間の間で継続すると、アクセサリ2に要求されている一つの動作が充電動作であると判定する。
アクセサリ2に要求されている一つの動作が充電動作であると判定すると、要求動作判定回路15は、充電信号をアクセサリ側バッテリ20へ出力する。
【0029】
・処理(IV)
充電信号の電圧レベルが第二閾値電圧に達している状態が、第三閾値時間の間で継続すると、アクセサリ2に要求されている一つの動作が初期化動作であると判定する。
アクセサリ2に要求されている一つの動作が初期化動作であると判定すると、要求動作判定回路15は、レギュレータ11、受信パス12、送信パス13、レジスタ14、信号処理回路30へ、状態を初期化する指令信号を出力する。
【0030】
・処理(V)
基準電圧を超えていた充電信号の電圧レベルが低下して基準電圧となると、アクセサリ2に要求されている一つの動作が休止動作であると判定する。
アクセサリ2に要求されている一つの動作が休止動作であると判定すると、要求動作判定回路15は、レギュレータ11に対し、信号処理回路30への電力の供給を停止する指令信号(電源OFF信号)を出力する。
【0031】
(アクセサリ側バッテリ)
アクセサリ側バッテリ20は、例えば、充電式のリチウムイオン電池であり、要求動作判定回路15を介して、充電信号が供給される。また、アクセサリ側バッテリ20は、PMU10及び信号処理回路30に、電力を供給する。
【0032】
(信号処理回路)
信号処理回路30は、要求動作判定回路15とレギュレータ11から信号の入力を受ける。また、信号処理回路30は、レジスタ14と信号の入出力を行う。
さらに、信号処理回路30は、スリープ状態であるときに、要求動作判定回路15からシステム復帰信号の入力を受けるともに、レギュレータ11から電力の供給を受けると、スタンバイ状態へ切り替わる。これに加え、信号処理回路30は、スタンバイ状態であるときに、レギュレータ11からの電力の供給が停止すると、スリープ状態へ切り替わる。
また、信号処理回路30は、レジスタ14から送信経路接続信号を信号処理回路30に入力するための指令信号の入力を受けると、送信パス13へ送信経路接続信号を出力する。これに加え、信号処理回路30は、レジスタ14から送信経路遮断信号を信号処理回路30に入力するための指令信号の入力を受けると、送信パス13へ送信経路遮断信号を出力する。
【0033】
<ケースの構成>
ケース4は、アクセサリ2をドッキングさせることが可能なドッキングステーションとして機能する。また、ケース4は、ケース側バッテリ40と、信号制御部50とを備える。
ケース側バッテリ40は、例えば、充電式のリチウムイオン電池であり、充電線6を介して、アクセサリ2に充電信号を出力する。したがって、ケース4は、アクセサリ2へ電力を供給可能である。なお、ケース側バッテリ40には、例えば、一般的なコンセントを介して外部から電力を供給することで、充電が可能である。
信号制御部50は、充電線6を介してアクセサリ2に出力する充電信号の電圧レベルと、電圧レベルを継続させる時間を制御する。信号制御部50による充電信号の制御は、アクセサリ2に要求する一つの動作に応じた制御である。
【0034】
<動作・作用>
以下、図1及び図2を参照しつつ、図3から図16を用いて、通信システム1が行う動作と、通信システム1が行う動作による作用について説明する。以降の説明は、ケース4とアクセサリ2が接続されておらず、信号処理回路30がスリープ状態であり、充電端子から信号処理回路30への信号送信経路と、信号処理回路30から充電端子への信号送信経路が遮断している状態を前提とする。
なお、図3等では、充電端子から信号処理回路30への信号送信経路が遮断している状態と、信号処理回路30から充電端子への信号送信経路が遮断している状態を、「OFF」と示す場合がある。同様に、充電端子から信号処理回路30への信号送信経路が接続されている状態、信号処理回路30から充電端子への信号送信経路が接続されている状態を、「ON」と示す場合がある。
【0035】
アクセサリ2の使用時に、例えば、アクセサリ側バッテリ20の電力が低下した場合には、充電線6及びGND線8によりアクセサリ2とケース4とを接続して、アクセサリ側バッテリ20の充電等を行う。
アクセサリ2とケース4とを接続する、すなわち、アクセサリ2とケース4にそれぞれ形成された充電端子及びGND端子を接触させると、図3に示すように、ケース4から出力された充電信号が、充電線6を介して要求動作判定回路15に入力される。なお、図3には、ケース4から出力されて要求動作判定回路15に入力される充電信号を、符号S1で示す。
【0036】
充電信号S1の入力を受けた要求動作判定回路15は、充電信号S1の電圧レベルを検出するとともに、充電信号S1の電圧レベルの継続時間を計測する。そして、図4に「t1」で示す時点のように、充電信号S1の電圧レベルが、基準電圧を超えているとともに第一閾値電圧よりも低い状態を検出すると、アクセサリ2に要求されている一つの動作が復帰動作であると判定する。
アクセサリ2に要求されている一つの動作が復帰動作であると判定すると、要求動作判定回路15は、図3に示すように、信号処理回路30に対してシステム復帰信号を出力する。これに加え、要求動作判定回路15は、図3に示すように、レギュレータ11に対し、電源ON信号を出力する。
【0037】
また、電源ON信号の入力を受けたレギュレータ11は、図3に示すように、信号処理回路30へ電力を供給する。
システム復帰信号の入力を受けるとともに、レギュレータ11から電力の供給を受けた信号処理回路30は、スリープ状態からスタンバイ状態に切り換わる。
【0038】
スリープ状態からスタンバイ状態に切り換わった信号処理回路30に、電力が一定の時間供給されると、信号処理回路30が、動作が可能な状態に復帰する。
その後、充電信号S1の電圧レベルが、基準電圧を超えているとともに第一閾値電圧よりも低い状態が、図5に「t2」で示す時点のように、第一閾値時間の間で継続すると、アクセサリ2に要求されている一つの動作が通信動作であると判定する。なお、図5では、通信動作を、「一方向及び双方向通信」と図示している。
【0039】
アクセサリ2に要求されている一つの動作が通信動作であると判定すると、要求動作判定回路15は、図6に示すように、受信パス12に対して、受信経路接続信号(RxON信号)を出力する。
受信経路接続信号の入力を受けた受信パス12は、充電端子から信号処理回路30への信号送信経路を接続(ON)する。
【0040】
時点t2以降、図7に「t3」で示す時点のように、充電信号S1の電圧レベルが、基準電圧を超えているとともに第一閾値電圧よりも低い状態であると、受信パス12が充電端子から信号処理回路30への信号送信経路を接続した状態が継続する。そして、図8に示すように、ケース4から信号処理回路30へ充電信号S1が入力される。
充電信号S1の入力を受けた信号処理回路30は、電圧レベルの状態(電圧レベルの瞬間的な変化、電圧レベルが瞬間的に変化する時間等)に応じた処理を行う。信号処理回路30が電圧レベルの状態に応じて行う処理とは、例えば、アクセサリ側バッテリ20の残り容量(電池残量)を、LEDの点滅や点灯等によって表す処理である。
【0041】
また、信号処理回路30に充電信号S1が入力されると、図9に示すように、要求動作判定回路15が、受信パス12に対して受信経路遮断信号(RxOFF信号)を出力する。受信経路遮断信号の入力を受けた受信パス12は、充電端子から信号処理回路30への信号送信経路を遮断(OFF)する。
これに加え、要求動作判定回路15は、レジスタ14に対して、送信経路接続信号を信号処理回路30に入力するための指令信号を出力する。指令信号の入力を受けたレジスタ14は、送信パス13へ入力する送信経路接続信号を、信号処理回路30に出力する。レジスタ14から送信経路接続信号の入力を受けた信号処理回路30は、送信パス13へ送信経路接続信号を出力する。
【0042】
送信経路接続信号の入力を受けた送信パス13は、信号処理回路30から充電端子への信号送信経路を接続(ON)する。
受信パス12が、充電端子から信号処理回路30への信号送信経路を遮断し、送信パス13が、信号処理回路30から充電端子への信号送信経路を接続すると、ケース4から要求動作判定回路15への通信と、信号処理回路30からケース4への通信が行われる。
【0043】
時点t3以降、図10に「t4」で示す時点のように、充電信号S1の電圧レベルが、基準電圧を超えているとともに第一閾値電圧よりも低い状態であると、受信パス12が充電端子から信号処理回路30への信号送信経路を遮断した状態が継続する。そして、信号処理回路30が出力した通信信号がケース4へ入力されると、要求動作判定回路15は、レジスタ14に対して、送信経路遮断信号を信号処理回路30に入力するための指令信号を出力する。
指令信号の入力を受けたレジスタ14は、送信パス13に対し、信号処理回路30を介して、送信経路遮断信号(TxOFF信号)を出力する。
送信経路遮断信号の入力を受けた送信パス13は、図11に示すように、信号処理回路30から充電端子への信号送信経路を遮断(OFF)する。
【0044】
時点t4以降、図12に「t5」で示す時点のように、充電信号S1の電圧レベルが低下して基準電圧となると、要求動作判定回路15は、アクセサリ2に要求されている一つの動作が休止動作であると判定する。
アクセサリ2に要求されている一つの動作が休止動作であると判定すると、要求動作判定回路15は、図13に示すように、レギュレータ11に対して電源OFF信号を出力する。
電源OFF信号の入力を受けたレギュレータ11は、図13に示すように、信号処理回路30への電力の供給を停止する。
【0045】
時点t5以降、図14に「t6」で示す時点のように、充電信号S1の電圧レベルが第一閾値電圧に達している状態が、第二閾値時間の間で継続すると、要求動作判定回路15は、アクセサリ2に要求されている一つの動作が充電動作であると判定する。
アクセサリ2に要求されている一つの動作が充電動作であると判定すると、要求動作判定回路15は、図15に示すように、充電信号をアクセサリ側バッテリ20へ供給する。
充電信号の供給を受けたアクセサリ側バッテリ20には、充電信号の電圧レベルに応じた充電が行われる。
【0046】
時点t6以降、図16に「t7」で示す時点のように、充電信号S1の電圧レベルが第二閾値電圧に達している状態が、第三閾値時間の間で継続すると、要求動作判定回路15は、アクセサリ2に要求されている一つの動作が初期化動作であると判定する。
アクセサリ2に要求されている一つの動作が初期化動作であると判定すると、要求動作判定回路15は、レギュレータ11、受信パス12、送信パス13、レジスタ14、信号処理回路30へ、状態を初期化する指令信号を出力する。
【0047】
以上説明したように、第1実施形態のアクセサリ2、通信システム1であれば、ケース4から入力された充電信号の電圧レベルと、電圧レベルの継続時間に応じて、アクセサリ2に要求されている一つの動作を判定することが可能となる。これにより、信号を分離させる分離回路等の構成を必要とせずに、アクセサリ2に要求されている一つの動作を判定することが可能となるため、回路の簡素化が可能となる。また、信号を分離させる分離回路等の構成を必要としないため、分離回路等を動作させる必要が無く、電力の消費量が増加することを抑制することが可能となる。
【0048】
また、上述したように、第1実施形態のアクセサリ2及び通信システム1で用いる動作判定方法では、充電信号の電圧レベルと、電圧レベルの継続時間に応じて、アクセサリ2に要求されている一つの動作を判定することが可能となる。これにより、信号を分離させる分離回路等の構成を必要とせずに、アクセサリ2に要求されている一つの動作を判定することが可能となるため、回路の簡素化が可能となる。また、信号を分離させる分離回路等の構成を必要としないため、分離回路等を動作させる必要が無く、電力の消費量が増加することを抑制することが可能となる。
【0049】
<変形例>
第1実施形態では、アクセサリ2をワイヤレスイヤホンとしたが、これに限定するものではなく、アクセサリ2を、例えば、音声を収録するワイヤレスマイクや、映像を出力するVR(Virtual Reality)ゴーグル等としてもよい。また、アクセサリ2を、例えば、時計や、生体情報(脈拍や心拍数、血圧等)を検出するセンサとしてもよい。
【0050】
(第2実施形態)
第2実施形態の説明では、上述した第1実施形態と同様の構成について、説明を省略する場合がある。
図17に示すように、通信システム1は、アクセサリ2と、ケース4と、パワーマネジメントIC60を備える。
【0051】
<アクセサリの構成>
アクセサリ2は、アクセサリ側バッテリ20と、信号処理回路30とを備える。
アクセサリ側バッテリ20は、例えば、充電式のリチウムイオン電池であり、要求動作判定回路15を介して、充電信号が供給される。また、アクセサリ側バッテリ20は、パワーマネジメントIC60及び信号処理回路30に、電力を供給する。なお、パワーマネジメントIC60の電源は、アクセサリ側バッテリ20から供給される電力と、充電信号によってケース4から供給される電力とを、選択して用いることが可能である。このため、例えば、アクセサリ側バッテリ20が枯渇している場合、充電信号によってケース4から供給される電力によって作動することが可能である。また、アクセサリ側バッテリ20への充電を行わない状態であっても、充電信号によってケース4から供給される電力によって作動することが可能である。
信号処理回路30の構成は、上述した第1実施形態と同様であるため、説明を省略する。
【0052】
<パワーマネジメントICの構成>
パワーマネジメントIC60は、アクセサリ2が備えており、ケース4と、充電線6及びGND線8によって接続される。
また、パワーマネジメントIC60は、レギュレータ11と、受信パス12と、送信パス13と、レジスタ14と、要求動作判定回路15とを備える。
【0053】
レギュレータ11は、要求動作判定回路15から入力を受けた指令信号を、信号処理回路30へ出力する。また、レギュレータ11は、DC-DCコンバータと、LDOを備える。
受信パス12は、充電線6が接続されている充電端子と、信号処理回路30に接続されている。また、受信パス12は、要求動作判定回路15から受信経路接続信号が入力されると、充電端子から信号処理回路30への信号送信経路を接続する。さらに、受信パス12は、要求動作判定回路15から受信経路遮断信号が入力されると、充電端子から信号処理回路30への信号送信経路を遮断する。
送信パス13は、充電端子と、信号処理回路30に接続されている。送信パス13と信号処理回路30とは、例えば、UARTを用いて接続されている。また、送信パス13は、信号処理回路30から送信経路接続信号が入力されると、信号処理回路30から充電端子への信号送信経路を接続する。さらに、送信パス13は、信号処理回路30から送信経路遮断信号が入力されると、信号処理回路30から充電端子への信号送信経路を遮断する。
【0054】
レジスタ14は、例えば、I2Cを用いて、信号処理回路30に接続されている。
また、レジスタ14は、要求動作判定回路15から入力された指令信号に応じて、送信パス13へ入力する送信経路接続信号又は送信経路遮断信号を、信号処理回路30に入力する。
【0055】
要求動作判定回路15は、充電線6を介してケース4から入力された充電信号の電圧レベルと、充電信号の電圧レベルの継続時間に応じて、アクセサリ2に要求されている一つの動作を判定(特定)する。
アクセサリ2に要求可能な動作と、要求動作判定回路15がアクセサリ2に要求されている一つの動作を判定する際に行う処理(I)~(V)については、上述した第1実施形態と同様であるため、説明を省略する。
【0056】
<ケースの構成>
ケース4は、アクセサリ2をドッキングさせることが可能なドッキングステーションとして機能する。また、ケース4は、ケース側バッテリ40と、信号制御部50とを備える。
ケース側バッテリ40は、例えば、充電式のリチウムイオン電池であり、充電線6を介して、パワーマネジメントIC60に充電信号を出力する。したがって、ケース4は、パワーマネジメントIC60へ電力を供給可能である。
信号制御部50は、充電線6を介してパワーマネジメントIC60に出力する充電信号の電圧レベルと、電圧レベルを継続させる時間を制御する。信号制御部50による充電信号の制御は、アクセサリ2に要求する一つの動作に応じた制御である。
【0057】
<動作・作用>
以下、図1から図16を参照しつつ、図17を用いて、通信システム1が行う動作と、通信システム1が行う動作による作用について説明する。以降の説明は、ケース4とアクセサリ2が接続されていない状態を前提とする。これに加え、信号処理回路30がスリープ状態であり、充電端子から信号処理回路30への信号送信経路と、信号処理回路30から充電端子への信号送信経路が遮断している状態を前提とする。
アクセサリ2の使用時に、例えば、アクセサリ側バッテリ20の電力が低下した場合には、アクセサリ2とケース4とを接続して、アクセサリ側バッテリ20の充電等を行う。
【0058】
アクセサリ2とケース4とを接続すると、ケース4から出力された充電信号が、充電線6を介して要求動作判定回路15に入力される。充電信号の入力を受けた要求動作判定回路15は、充電信号の電圧レベルを検出するとともに、充電信号の電圧レベルの継続時間を計測する。そして、充電信号の電圧レベルが、基準電圧を超えているとともに第一閾値電圧よりも低い状態を検出すると、アクセサリ2に要求されている一つの動作が復帰動作であると判定する。
アクセサリ2に要求されている一つの動作が復帰動作であると判定すると、要求動作判定回路15は、信号処理回路30に対してシステム復帰信号を出力する。これに加え、要求動作判定回路15は、レギュレータ11に対し、電源ON信号を出力する。
また、電源ON信号の入力を受けたレギュレータ11は、信号処理回路30へ電力を供給する。システム復帰信号の入力を受けるとともに、レギュレータ11から電力の供給を受けた信号処理回路30は、スリープ状態からスタンバイ状態に切り換わる。スリープ状態からスタンバイ状態に切り換わった信号処理回路30に、電力が一定の時間供給されると、信号処理回路30が、動作が可能な状態に復帰する。
【0059】
その後、充電信号の電圧レベルが、基準電圧を超えているとともに第一閾値電圧よりも低い状態が、第一閾値時間の間で継続すると、アクセサリ2に要求されている一つの動作が通信動作であると判定する。
アクセサリ2に要求されている一つの動作が通信動作であると判定すると、要求動作判定回路15は、受信パス12に対して、受信経路接続信号を出力する。受信経路接続信号の入力を受けた受信パス12は、充電端子から信号処理回路30への信号送信経路を接続する。
充電信号の電圧レベルが、基準電圧を超えているとともに第一閾値電圧よりも低い状態であると、受信パス12が充電端子から信号処理回路30への信号送信経路を接続した状態が継続する。充電信号の入力を受けた信号処理回路30は、電圧レベルの状態に応じた処理を行う。
【0060】
また、信号処理回路30に充電信号が入力されると、要求動作判定回路15が、受信パス12に対して受信経路遮断信号を出力する。受信経路遮断信号の入力を受けた受信パス12は、充電端子から信号処理回路30への信号送信経路を遮断する。これに加え、要求動作判定回路15は、レジスタ14に対して、送信経路接続信号を信号処理回路30に入力するための指令信号を出力する。指令信号の入力を受けたレジスタ14は、送信パス13へ入力する送信経路接続信号を、信号処理回路30に出力する。レジスタ14から送信経路接続信号の入力を受けた信号処理回路30は、送信パス13へ送信経路接続信号を出力する。送信経路接続信号の入力を受けた送信パス13は、信号処理回路30から充電端子への信号送信経路を接続する。
受信パス12が、充電端子から信号処理回路30への信号送信経路を遮断し、送信パス13が、信号処理回路30から充電端子への信号送信経路を接続すると、ケース4から要求動作判定回路15への通信と、信号処理回路30からケース4への通信が行われる。
【0061】
充電信号の電圧レベルが、基準電圧を超えているとともに第一閾値電圧よりも低い状態であると、受信パス12が充電端子から信号処理回路30への信号送信経路を遮断した状態が継続する。そして、信号処理回路30が出力した通信信号がケース4へ入力されると、要求動作判定回路15は、レジスタ14に対して、送信経路遮断信号を信号処理回路30に入力するための指令信号を出力する。
指令信号の入力を受けたレジスタ14は、送信パス13に対し、信号処理回路30を介して、送信経路遮断信号を出力する。送信経路遮断信号の入力を受けた送信パス13は、信号処理回路30から充電端子への信号送信経路を遮断する。
【0062】
充電信号の電圧レベルが低下して基準電圧となると、要求動作判定回路15は、アクセサリ2に要求されている一つの動作が休止動作であると判定する。
アクセサリ2に要求されている一つの動作が休止動作であると判定すると、要求動作判定回路15は、レギュレータ11に対して電源OFF信号を出力する。電源OFF信号の入力を受けたレギュレータ11は、信号処理回路30への電力の供給を停止する。
【0063】
充電信号の電圧レベルが第一閾値電圧に達している状態が、第二閾値時間の間で継続すると、要求動作判定回路15は、アクセサリ2に要求されている一つの動作が充電動作であると判定する。
アクセサリ2に要求されている一つの動作が充電動作であると判定すると、要求動作判定回路15は、充電信号をアクセサリ側バッテリ20へ供給する。充電信号の供給を受けたアクセサリ側バッテリ20には、充電信号の電圧レベルに応じた充電が行われる。
【0064】
充電信号の電圧レベルが第二閾値電圧に達している状態が、第三閾値時間の間で継続すると、要求動作判定回路15は、アクセサリ2に要求されている一つの動作が初期化動作であると判定する。
アクセサリ2に要求されている一つの動作が初期化動作であると判定すると、要求動作判定回路15は、レギュレータ11、受信パス12、送信パス13、レジスタ14、信号処理回路30へ、状態を初期化する指令信号を出力する。
【0065】
以上説明したように、第2実施形態のパワーマネジメントIC60、通信システム1であれば、ケース4から入力された充電信号の電圧レベルと、電圧レベルの継続時間に応じて、アクセサリ2に要求されている一つの動作を判定することが可能となる。これにより、信号を分離させる分離回路等の構成を必要とせずに、アクセサリ2に要求されている一つの動作を判定することが可能となるため、回路の簡素化が可能となる。また、信号を分離させる分離回路等の構成を必要としないため、分離回路等を動作させる必要が無く、電力の消費量が増加することを抑制することが可能となる。
【0066】
また、上述したように、第2実施形態のパワーマネジメントIC60、通信システム1で用いる動作判定方法では、充電信号の電圧レベルと、電圧レベルの継続時間に応じて、アクセサリ2に要求されている一つの動作を判定することが可能となる。これにより、信号を分離させる分離回路等の構成を必要とせずに、アクセサリ2に要求されている一つの動作を判定することが可能となるため、回路の簡素化が可能となる。また、信号を分離させる分離回路等の構成を必要としないため、分離回路等を動作させる必要が無く、電力の消費量が増加することを抑制することが可能となる。
【0067】
<変形例>
第2実施形態では、アクセサリ2とケース4とを充電線6及びGND線8によって接続したが、これに限定するものではない。すなわち、例えば、図18に示すように、充電線6の途中に、充電線6を二本に分岐させてアクセサリ2に接続する外付けのスイッチ70を設けた構成としてもよい。
スイッチ70は、充電信号の電圧レベルが、基準電圧を超えているとともに、第一閾値電圧よりも低い状態であると、第一判定部15aへ、充電信号を入力する(図2参照)。一方、充電信号の電圧レベルが第一閾値電圧を超えていると、第三判定部15eへ充電信号を入力する(図2参照)。
図18に示す構成であれば、要求動作判定回路15の構成を、第二判定部15c及び第二カウンタ処理部15dを必要としない構成とすることが可能となり、要求動作判定回路15の構成を簡略化することが可能となる。
【0068】
(その他の実施形態)
上記のように、本技術の実施形態を記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面は本技術を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。その他、上記の実施形態において説明される各構成を任意に応用した構成等、本技術はここでは記載していない様々な実施形態等を含むことは勿論である。したがって、本技術の技術的範囲は上記の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
また、本開示のアクセサリ、パワーマネジメントIC、通信システムでは、上記の実施形態等で説明した各構成要素を全て備える必要はなく、また逆に他の構成要素を備えていてもよい。なお、本明細書中に記載された効果はあくまで例示であって限定されるものでは無く、また他の効果があってもよい。
【0069】
なお、本技術は、以下のような構成を取ることが可能である。
(1)
充電信号を送受信する充電線及び基準電圧に設定したGND線によってケースと接続可能なアクセサリであって、
前記充電信号の電圧レベルと、前記電圧レベルの継続時間と、に応じて前記アクセサリに要求されている一つの動作を判定する要求動作判定回路を備えるアクセサリ。
(2)
前記充電信号により充電が可能なアクセサリ側バッテリと、前記ケースから入力された前記充電信号を処理し、且つスリープ状態に切り替え可能な信号処理回路と、を備え、
前記アクセサリに要求可能な動作は、前記アクセサリのシステムを初期化する初期化動作と、前記アクセサリ側バッテリを充電する充電動作と、前記ケースから前記要求動作判定回路は一方向の通信とし、且つ前記信号処理回路と前記ケースとは双方向の通信とする通信動作と、を含み、
前記要求動作判定回路は、前記電圧レベルが前記基準電圧を超えているとともに予め設定した第一閾値電圧よりも低い状態が予め設定した第一閾値時間の間で継続すると前記一つの動作が前記通信動作であると判定し、前記電圧レベルが前記第一閾値電圧に達している状態が予め設定した第二閾値時間の間で継続すると前記一つの動作が前記充電動作であると判定し、前記電圧レベルが予め前記第一閾値電圧よりも高く設定した第二閾値電圧に達している状態が予め設定した第三閾値時間の間で継続すると前記一つの動作が前記初期化動作であると判定する前記(1)に記載したアクセサリ。
(3)
前記アクセサリに要求可能な動作は、前記スリープ状態の前記信号処理回路を復帰させる復帰動作を含み、
前記要求動作判定回路は、前記電圧レベルが前記基準電圧を超えているとともに予め設定した第一閾値電圧よりも低い状態を検出すると前記一つの動作が前記復帰動作であると判定する前記(2)に記載したアクセサリ。
(4)
前記アクセサリに要求可能な動作は、作動している前記信号処理回路を前記スリープ状態に切り換える休止動作を含み、
前記要求動作判定回路は、前記基準電圧を超えていた前記電圧レベルが低下して基準電圧となると前記要求されている動作が前記休止動作であると判定する前記(2)又は(3)に記載したアクセサリ。
(5)
電力によって作動するアクセサリに備えられ、且つ電力を供給可能なケースと充電信号を送受信する充電線及び基準電圧に設定したGND線によって接続されるパワーマネジメントICであって、
前記充電信号の電圧レベルと、前記電圧レベルの継続時間と、に応じて前記アクセサリに要求されている一つの動作を判定する要求動作判定回路を備えるパワーマネジメントIC。
(6)
前記アクセサリは、前記充電信号により充電が可能なアクセサリ側バッテリと、前記ケースから入力された前記充電信号を処理し、且つスリープ状態に切り替え可能な信号処理回路と、を備え、
前記アクセサリに要求可能な動作は、前記アクセサリのシステムを初期化する初期化動作と、前記アクセサリ側バッテリを充電する充電動作と、前記ケースから前記要求動作判定回路は一方向の通信とし、且つ前記信号処理回路と前記ケースとは双方向の通信とする通信動作と、を含み、
前記要求動作判定回路は、前記電圧レベルが前記基準電圧を超えているとともに予め設定した第一閾値電圧よりも低い状態が予め設定した第一閾値時間の間で継続すると前記一つの動作が前記通信動作であると判定し、前記電圧レベルが前記第一閾値電圧に達している状態が予め設定した第二閾値時間の間で継続すると前記一つの動作が前記充電動作であると判定し、前記電圧レベルが予め前記第一閾値電圧よりも高く設定した第二閾値電圧に達している状態が予め設定した第三閾値時間の間で継続すると前記一つの動作が前記初期化動作であると判定する前記(5)に記載したパワーマネジメントIC。
(7)
前記アクセサリに要求可能な動作は、前記スリープ状態の前記信号処理回路を復帰させる復帰動作を含み、
前記要求動作判定回路は、前記電圧レベルが前記基準電圧を超えているとともに予め設定した第一閾値電圧よりも低い状態を検出すると前記一つの動作が前記復帰動作であると判定する前記(6)に記載したパワーマネジメントIC。
(8)
前記アクセサリに要求可能な動作は、作動している前記信号処理回路を前記スリープ状態に切り換える休止動作を含み、
前記要求動作判定回路は、前記基準電圧を超えていた前記電圧レベルが低下して基準電圧となると前記要求されている動作が前記休止動作であると判定する前記(6)又は(7)に記載したパワーマネジメントIC。
(9)
電力を供給可能なケースと、充電信号を送受信する充電線及び基準電圧に設定したGND線によって前記ケースと接続可能なアクセサリと、を備える通信システムであって、
前記アクセサリは、前記充電信号の電圧レベルと、前記電圧レベルの継続時間と、に応じて前記アクセサリに要求されている一つの動作を判定する要求動作判定回路を備える通信システム。
(10)
前記アクセサリは、前記充電信号により充電が可能なアクセサリ側バッテリと、前記ケースから入力された前記充電信号を処理し、且つスリープ状態に切り替え可能な信号処理回路と、を備え、
前記アクセサリに要求可能な動作は、前記アクセサリのシステムを初期化する初期化動作と、前記アクセサリ側バッテリを充電する充電動作と、前記ケースから前記要求動作判定回路は一方向の通信とし、且つ前記信号処理回路と前記ケースとは双方向の通信とする通信動作と、を含み、
前記要求動作判定回路は、前記電圧レベルが前記基準電圧を超えているとともに予め設定した第一閾値電圧よりも低い状態が予め設定した第一閾値時間の間で継続すると前記一つの動作が前記通信動作であると判定し、前記電圧レベルが前記第一閾値電圧に達している状態が予め設定した第二閾値時間の間で継続すると前記一つの動作が前記充電動作であると判定し、前記電圧レベルが予め前記第一閾値電圧よりも高く設定した第二閾値電圧に達している状態が予め設定した第三閾値時間の間で継続すると前記一つの動作が前記初期化動作であると判定する前記(9)に記載した通信システム。
(11)
前記アクセサリに要求可能な動作は、前記スリープ状態の前記信号処理回路を復帰させる復帰動作を含み、
前記要求動作判定回路は、前記電圧レベルが前記基準電圧を超えているとともに予め設定した第一閾値電圧よりも低い状態を検出すると前記一つの動作が前記復帰動作であると判定する前記(10)に記載した通信システム。
(12)
前記アクセサリに要求可能な動作は、作動している前記信号処理回路を前記スリープ状態に切り換える休止動作を含み、
前記要求動作判定回路は、前記基準電圧を超えていた前記電圧レベルが低下して基準電圧となると前記要求されている動作が前記休止動作であると判定する前記(10)又は(11)に記載した通信システム。
(13)
電力を供給可能なケースと、電力によって作動するアクセサリと、前記アクセサリに備えられ、且つ電力を供給可能なケースと充電信号を送受信する充電線及び基準電圧に設定したGND線によって接続されるパワーマネジメントICと、を備える通信システムであって、
前記パワーマネジメントICは、前記充電信号の電圧レベルと、前記電圧レベルの継続時間と、に応じて前記アクセサリに要求されている一つの動作を判定する要求動作判定回路を備える通信システム。
(14)
前記アクセサリは、前記充電信号により充電が可能なアクセサリ側バッテリと、前記ケースから入力された前記充電信号を処理し、且つスリープ状態に切り替え可能な信号処理回路と、を備え、
前記アクセサリに要求可能な動作は、前記アクセサリのシステムを初期化する初期化動作と、前記アクセサリ側バッテリを充電する充電動作と、前記ケースから前記要求動作判定回路は一方向の通信とし、且つ前記信号処理回路と前記ケースとは双方向の通信とする通信動作と、を含み、
前記要求動作判定回路は、前記電圧レベルが前記基準電圧を超えているとともに予め設定した第一閾値電圧よりも低い状態が予め設定した第一閾値時間の間で継続すると前記一つの動作が前記通信動作であると判定し、前記電圧レベルが前記第一閾値電圧に達している状態が予め設定した第二閾値時間の間で継続すると前記一つの動作が前記充電動作であると判定し、前記電圧レベルが予め前記第一閾値電圧よりも高く設定した第二閾値電圧に達している状態が予め設定した第三閾値時間の間で継続すると前記一つの動作が前記初期化動作であると判定する前記(13)に記載した通信システム。
(15)
前記アクセサリに要求可能な動作は、前記スリープ状態の前記信号処理回路を復帰させる復帰動作を含み、
前記要求動作判定回路は、前記電圧レベルが前記基準電圧を超えているとともに予め設定した第一閾値電圧よりも低い状態を検出すると前記一つの動作が前記復帰動作であると判定する前記(14)に記載した通信システム。
(16)
前記アクセサリに要求可能な動作は、作動している前記信号処理回路を前記スリープ状態に切り換える休止動作を含み、
前記要求動作判定回路は、前記基準電圧を超えていた前記電圧レベルが低下して基準電圧となると前記要求されている動作が前記休止動作であると判定する前記(14)又は(15)に記載した通信システム。
(17)
充電信号を送受信する充電線及び基準電圧に設定したGND線によってケースと接続可能なアクセサリに要求されている一つの動作を判定する動作判定方法であって、
前記充電信号の電圧レベルと、前記電圧レベルの継続時間と、に応じて前記一つの動作を判定する動作判定方法。
(18)
前記アクセサリは、前記充電信号により充電が可能なアクセサリ側バッテリと、前記ケースから入力された前記充電信号を処理し、且つスリープ状態に切り替え可能な信号処理回路と、を備え、
前記アクセサリに要求可能な動作は、前記アクセサリのシステムを初期化する初期化動作と、前記アクセサリ側バッテリを充電する充電動作と、前記ケースから前記要求動作判定回路は一方向の通信とし、且つ前記信号処理回路と前記ケースとは双方向の通信とする通信動作と、を含み、
前記電圧レベルが前記基準電圧を超えているとともに予め設定した第一閾値電圧よりも低い状態が予め設定した第一閾値時間の間で継続すると前記一つの動作が前記通信動作であると判定し、前記電圧レベルが前記第一閾値電圧に達している状態が予め設定した第二閾値時間の間で継続すると前記一つの動作が前記充電動作であると判定し、前記電圧レベルが予め前記第一閾値電圧よりも高く設定した第二閾値電圧に達している状態が予め設定した第三閾値時間の間で継続すると前記一つの動作が前記初期化動作であると判定する前記(17)に記載した動作判定方法。
(19)
前記アクセサリに要求可能な動作は、前記スリープ状態の前記信号処理回路を復帰させる復帰動作を含み、
前記電圧レベルが前記基準電圧を超えているとともに予め設定した第一閾値電圧よりも低い状態を検出すると前記一つの動作が前記復帰動作であると判定する前記(18)に記載した動作判定方法。
(20)
前記アクセサリに要求可能な動作は、作動している前記信号処理回路を前記スリープ状態に切り換える休止動作を含み、
前記基準電圧を超えていた前記電圧レベルが低下して基準電圧となると前記要求されている動作が前記休止動作であると判定する前記(18)又は(19)に記載した動作判定方法。
【符号の説明】
【0070】
1…通信システム、2…アクセサリ、4…ケース、6…充電線、8…GND線、10…パワーマネジメントユニット(PMU)、11…レギュレータ、12…受信パス、13…送信パス、14…レジスタ、15…要求動作判定回路、15a…第一判定部、15b…第一カウンタ処理部、15c…第二判定部、15d…第二カウンタ処理部、15e…第三判定部、15f…第三カウンタ処理部、20…アクセサリ側バッテリ、30…信号処理回路、40…ケース側バッテリ、50…信号制御部、60…パワーマネジメントIC、70…スイッチ
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