(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-22
(45)【発行日】2024-04-01
(54)【発明の名称】密封された一部が充填されたパッケージを形成するための方法及びパッケージ装置
(51)【国際特許分類】
B65B 31/04 20060101AFI20240325BHJP
【FI】
B65B31/04 C
(21)【出願番号】P 2021529372
(86)(22)【出願日】2019-11-07
(86)【国際出願番号】 EP2019080531
(87)【国際公開番号】W WO2020108944
(87)【国際公開日】2020-06-04
【審査請求日】2022-10-27
(32)【優先日】2018-11-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】391053799
【氏名又は名称】テトラ ラバル ホールディングス アンド ファイナンス エス エイ
【住所又は居所原語表記】70 Avenue General Guisan,CH-1009 Pully,Switzerland
(74)【代理人】
【識別番号】100151105
【氏名又は名称】井戸川 義信
(72)【発明者】
【氏名】ダニエレ・アンザルディ
(72)【発明者】
【氏名】ニコラ・ガルティ
(72)【発明者】
【氏名】金子 豊
(72)【発明者】
【氏名】ダヴィッド アルトゥロ・フガ マーティン
【審査官】佐藤 秀之
(56)【参考文献】
【文献】特開昭59-084706(JP,A)
【文献】国際公開第2017/125386(WO,A1)
【文献】特表2016-520490(JP,A)
【文献】米国特許第04537007(US,A)
【文献】米国特許出願公開第2012/0266571(US,A1)
【文献】特開2004-307005(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2009/0223173(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65B 31/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
注入可能な製品で充填された、密封された一部が充填されたパッケージ(2)を形成するための方法であって、少なくとも、
-パッケージ材料のウェブ(4)からチューブ(3)を形成するステップと、
-前記チューブ(3)内に製品カラム(8)を形成するために、前記注入可能な製品を前記チューブ(3)の中に充填するステップと、
-前記製品カラム(8)内にガスクッション(10)を形成及び/又は維持するために、殺菌気体を前記製品カラム(8)の中に向けるステップと、
-前記注入可能な製品、及び前記ガスクッション(10)に由来する前記殺菌気体の画定された容量から形成された気体空間(11)を含有する前記パッケージ(2)を獲得するために、前記チューブ(3)を形成して横方向に密封するステップと
、
-前記製品カラム(8)の上昇レベルを検出及び/又は決定するステップと、
-前記上昇レベルに応じて、前記殺菌気体の圧力を制御するステップと、を含む、方法。
【請求項2】
前記ガスクッション(10)が、前記製品カラム(8)を第1の部分(8a)と第2の部分(8b)とに分割し、
前記第1の部分(8a)は、前記チューブの前進経路(Q)に沿って前記ガスクッション(10)の上流側に配置され、前記第2の部分(8b)は、前記前進経路(Q)に沿って前記ガスクッション(10)の下流側に配置される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記殺菌気体の前記圧力を前記制御するステップの間に、前記殺菌気体の前記圧力は、前記製品カラム(8)の前記上昇レベルが実質的に一定に留まるように制御される、請求項
1に記載の方法。
【請求項4】
前記殺菌気体の前記圧力を前記制御するステップの間に、前記殺菌気体の前記圧力及び/又は流れは、前記パッケージ(2)の大きさ及び/又は形式に応じて制御される、請求項
1~3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記チューブ(3)を形成して横方向に前記密封するステップは、前記気体空間(11)を前記パッケージ(2)内に獲得するために、前記ガスクッション(10)の一部を通って前記チューブ(3)を横方向に前記密封するステップを含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記殺菌気体を向けるステップの間に、前記殺菌気体の前記圧力及び/又
は流れは、前記パッケージ(2)内に存在する前記殺菌気体の容量が前記パッケージ(2)の全内容積の1%~35%の範囲であるように制御される、請求項1~5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記向けるステップの間に、前記ガスクッション(10)内の前記殺菌気体の前記圧力は、周囲圧力より5kPa~40kP
a高く制御される、請求項1~6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
少なくとも前記製品カラム(8)に作用する補助殺菌気体の圧力
を制御するステップを更に含む、請求項1~7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
使用時に区切り要素(42)は前記チューブ(3)内に配置され、前記チューブ(3)を第1の空間(43)と第2の空間(44)に分割するように設計され、
前記第2の空間(44)は前記製品カラム(8)を含有し、前記補助殺菌気体の前記圧力
を制御するステップの間に、前記補助殺菌気体は、前記区切り要素(42)と前記製品カラム(8)との間で前記第2の空間(44)の帯域の中に向けられる、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
-パッケージ材料の前記ウェブ(4)が前記チューブ(3)に形成されるチューブ形成ステーション(6)に前記パッケージ材料の前記ウェブ(4)を前進させるステップと、
-チューブ前進経路(Q)に沿って前記チューブ(3)を前進させるステップとを少なくとも更に含む、請求項1~9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
注入可能な製品で充填された、密封された一部が充填されたパッケージ(2)を形成するためのパッケージ装置(1)であって、少なくとも、
-パッケージ材料のウェブ(4)からチューブ(3)を形成し、前記チューブ(3)を長手方向に密封するように構成されたチューブ形成及び密封デバイス(5)と、
-前記チューブ(3)内に製品カラム(8)を獲得するために、使用時に注入可能な製品を前記チューブ(3)の中に向けるように適合された充填デバイス(7)と、
-使用時にガスクッション(10)が前記製品カラム(8)内に形成及び/又は維持されるように、殺菌気体を前記製品カラム(8)の中に向けるように構成された気体供給デバイス(9)と、
-前記注入可能な製品で充填された前記パッケージ(2)を獲得し、前記ガスクッション(10)内に存在する前記殺菌気体の画定された容量を含有する気体空間を含有するために、前記チューブ(3)を形成して横方向に密封するためのパッケージ形成ユニット(19)と、
前記気体供給デバイス(9)は、前記製品カラム(8)の上昇レベルを検出及び/又は決定するように構成されたレベル検出ユニットを含み、
前記気体供給デバイス(9)は、前記上昇レベルに応じて前記殺菌気体の圧力を制御するように構成される、
パッケージ装置。
【請求項12】
前記ガスクッション(10)が、前記製品カラム(8)を第1の部分(8a)と第2の部分(8b)とに分割し、前記第1の部分(8a)は、前記チューブの前進経路(Q)に沿って前記ガスクッション(10)の上流側に配置され、前記第2の部分(8b)は、前記前進経路(Q)に沿って前記ガスクッション(10)の下流側に配置される、請求項11に記載のパッケージ装置。
【請求項13】
前記気体供給デバイス(9)は、前記製品カラム(8)の前記上昇レベルが、使用時に実質的に一定に留まるように、前記殺菌気体の前記圧力を制御するように構成される、請求項11に記載のパッケージ装置。
【請求項14】
前記パッケージ形成ユニット(19)は、前記パッケージ(2)内に前記気体空間(11)を獲得するために、前記ガスクッション(10)の一部を通って前記チューブ(3)を横方向に密封するように構成される、請求項11~13のいずれか一項に記載のパッケージ装置。
【請求項15】
前記気体供給デバイス(9)は、前記パッケージ(2)の大きさ及び/又は形式に応じて、前記殺菌気体の前記圧力を制御するように構成される、請求項11~14のいずれか一項に記載のパッケージ装置。
【請求項16】
前記気体供給デバイス(9)は、前記ガスクッション(10)の前記殺菌気体の気体圧力を周囲圧力より5kPa~40kP
a高い範囲に制御するように構成される、請求項11~15のいずれか一項に記載のパッケージ装置。
【請求項17】
少なくとも前記製品カラム(8)に作用する補助殺菌気体の補助圧力を制御するように構成された加圧デバイス(41)を更に含む、請求項11~16のいずれか一項に記載のパッケージ装置。
【請求項18】
前記チューブ(3)を第1の空間(43)と第2の空間(44)に分割するために、使用時に前記チューブ(3)内に配置された区切り要素(42)を更に含み、
前記第2の空間(44)は前記製品カラム(8)を含み、
前記加圧デバイス(41)は、前記区切り要素(42)と前記製品カラム(8)との間の前記第2の空間(44)の帯域の中に前記補助殺菌気体を向けるように構成される、請求項17に記載のパッケージ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、注入可能な製品、詳細には注入可能な食品製品で充填され、殺菌気体から形成された気体空間を含む、密封された一部が充填されたパッケージを形成するための方法に関する。
【0002】
本発明は、注入可能な製品、詳細には注入可能な食品製品で充填され、殺菌気体から形成された気体空間を含む、密封された一部が充填されたパッケージを形成するためのパッケージ装置に関する。
【背景技術】
【0003】
公知のように、果汁、UHT(超高温熱処理)牛乳、葡萄酒、トマトソース、その他などの多くの液体又は注入可能な食品製品が、殺菌されたパッケージ材料から作られたパッケージに入れて販売されている。
【0004】
典型的な例は、Tetra Brik Aseptic(登録商標)として公知の液体又は注入可能な食品製品用の平行六面体形状のパッケージであり、Tetra Brik Aseptic(登録商標)は、積層されたストリップパッケージ材料を密封して折り畳むことによって作成される。パッケージ材料は、熱融着プラスチック材料、例えばポリエチレンの層で両側を覆われた基層、例えば紙を含む多層構造を有する。UHT牛乳などの長期保存製品用の無菌パッケージの場合、パッケージ材料は酸素遮断材料、例えばアルミニウム箔の層も含み、アルミニウム箔は熱融着プラスチック材料の層の上に重ね合わせられ、次に最終的に食品製品に接触するパッケージの内面を形成する熱融着プラスチック材料の別の層で覆われる。
【0005】
この種のパッケージは、一般に全自動パッケージ装置で生産され、全自動パッケージ装置は、例えば化学的殺菌(例えば過酸化水素水などの化学的殺菌剤を付与することにより)又は物理的殺菌を用いて(例えば電子ビームを用いて)、パッケージ材料のウェブを殺菌するためにパッケージ装置の殺菌ユニットを通してパッケージ材料のウェブを前進させる。次いでパッケージ材料の殺菌されたウェブは、隔離室(閉鎖された殺菌環境)内に維持されて前進され、チューブを形成するために折り畳まれて長手方向に密封され、チューブは垂直前進方向に沿って更に送り込まれる。
【0006】
形成作動を完了するために、チューブは、殺菌された又は殺菌処理された注入可能な食品製品で連続して充填され、横方向に密封され、その後垂直前進方向に沿って前進する間に、パッケージ装置のパッケージ形成ユニット内で等しく間隔を空けた横方向の断面に沿って切断される。
【0007】
ピローパッケージはパッケージ装置内でそのようにして獲得され、各ピローパッケージは長手方向密封帯並びに上部横方向密封帯及び底部横方向密封帯を有する。
【0008】
場合によって、注入可能な製品を含有するだけでなく、殺菌気体から形成された気体空間も含む、一部が充填されたパッケージを形成する必要がある。それぞれの気体空間は、パッケージが一旦生成されて食料品店などの配送センタに置かれると、パッケージのそれぞれの上部の領域に配置される。従って当分野では、これらのパッケージは上部空間を含むと定義する。
【0009】
各パッケージ内にそれぞれの気体空間を提供する理由は様々である。
【0010】
充填されたパッケージを保管中に分離する、複数の構成要素又は相から構成された、注入可能な製品のタイプがある。従って最終顧客が注入可能な製品の香りを堪能するために、充填されたパッケージを振ることにより恐らく分離した構成要素又は相を混合する必要がある。これは、パッケージが一部だけを充填された(すなわちパッケージ内に気体空間がある)場合のみ可能である。
【0011】
その上、注入可能な製品がパッケージに充填された後、消費する前に感覚刺激特性が変わらないことが確実でなければならないような注入可能な製品のタイプがある。典型的には、これは、酸素との接触を回避しなければならないことを意味する。従って典型的には窒素などの殺菌不活性気体から形成された、制御された気体空間を提供することが必要である。
【0012】
一部が充填されたパッケージを生産するように構成されたパッケージ装置は、欧州特許出願公開第A-0104698号明細書に記載されている。
【0013】
パッケージ装置は、前進経路に沿ってパッケージ材料のウェブを前進させるための搬送デバイスと、パッケージ材料のウェブを殺菌するための殺菌ユニットと、隔離室内に一部が配置され、パッケージ材料の前進するウェブからチューブを形成し、チューブの長手方向継ぎ目部に沿ってチューブを長手方向に密封するように適合されるチューブ形成及び密封デバイスと、チューブを注入可能な製品で連続して充填するために、使用時にチューブと同軸にチューブ内に配置される充填パイプと、パッケージを形成し、横方向に密封し、横方向に切断することにより、パッケージ材料のチューブから単一パッケージを生成するように適合されたパッケージ形成ユニットとを含む。
【0014】
パッケージ装置は、充填パイプと流体連結する気体供給パイプを有し、殺菌気体を使用時に充填パイプを通って流れる注入可能な製品の中に導入するように構成される気体供給デバイスも含む。従って殺菌気体は注入可能な製品の中に向けられ、注入可能な製品内に分配される。従って分配された殺菌気体を含有する注入可能な製品は、チューブの中に充填される。一旦パッケージが形成されると、殺菌気体は注入可能な製品から分離することにより、パッケージ内に気体空間を形成する。
【0015】
欧州特許出願公開第A-0104698号明細書に開示されたパッケージ装置は、満足し信頼できる手法で作動するが、それでもこのような種類のパッケージ装置にはいくつかの欠点が見られる。
【0016】
注入可能な製品でチューブを充填中に泡の形成を抑制するために、気体供給デバイスを注意深く制御する必要がある、という1つの欠点が見られる。
【0017】
そうでなければその充填中に、注入可能な製品の発泡を抑制することが困難になり得るので、形成されたパッケージ内で殺菌気体が占有できる容量には限界がある、という別の欠点が見られる。
【0018】
充填されたパッケージ内に存在する殺菌気体の正確な容量は限定される、という更なる欠点が見られる。
【0019】
パッケージ装置を停止している間に、注入可能な製品により気体供給パイプが詰まる危険性がある、という尚更なる欠点が見られる。
【0020】
パッケージ装置を更に改善することが当分野に必要である。具体的には、上記の欠点の少なくとも1つを克服する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0021】
従って一部が充填されたパッケージを生成するために、簡単で低コストの手法で改善されたパッケージ装置及び改善された方法を提供することが本発明の目的である。
【課題を解決するための手段】
【0022】
本発明によれば、独立請求項に記載の方法及びパッケージ装置が提供される。
【0023】
本発明による方法及びパッケージ装置の更に好都合な実施形態は、従属請求項に明記されている。
【0024】
本発明の非制限的実施形態は、添付図面を参照して例として記載される。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【
図1】分かりやすくするために部品を取り除いた、本発明によるパッケージ装置の概略図である。
【
図2】分かりやすくするために部品を取り除いた、
図1のパッケージ装置の詳細の拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
番号1は、パッケージ材料のウェブ4のチューブ3から注入可能な食品製品、具体的には低温殺菌牛乳若しくは果汁などの殺菌された及び/又は殺菌処理された注入可能な食品製品の、密封された一部が充填されたパッケージ2を生産するためのパッケージ装置を全体として示す。具体的には使用時に、チューブ3は、長手方向軸L、具体的には垂直配向を有する軸Lに沿って延在する。
【0027】
パッケージ材料のウェブ4は多層構造(図示せず)を有し、少なくとも1層の繊維材料、例えば紙又は板紙層など、及び少なくとも2層の熱融着プラスチック材料、例えば互いの間に繊維材料の層を挟むポリエチレンを含む。これらの2層の熱融着プラスチック材料の一方は、最終的に注入可能な製品に接触するパッケージ2の内面を画定する。
【0028】
必須ではないが好ましくは、ウェブ4は、気体及び光遮断材料の層、例えばアルミニウム箔又はエチレンビニルアルコール(EVOH)フィルムも含み、具体的には熱融着プラスチック材料の層の1つと繊維材料の層との間に配置される。必須ではないが好ましくは、ウェブ4は、気体及び光遮断材料の層と繊維材料の層との間に挟まれた熱融着プラスチック材料の更なる層も含む。
【0029】
パッケージ装置1によって獲得された典型的なパッケージ2は、密封された長手方向継ぎ目部及び1対の横方向密封部、具体的には上部横方向密封部及び底部横方向密封部(すなわちパッケージ2の上部における1つの密封部、及びパッケージ2の下部における別の密封部)を含む。
【0030】
図1を具体的に参照すると、パッケージ装置1は少なくとも、
-ウェブ4からチューブ3を具体的にはチューブ形成ステーション6で形成し、チューブ3を長手方向に密封するように構成されたチューブ形成及び密封デバイス5と、
-チューブ3内に製品カラム8を獲得するために、使用時に注入可能な製品をチューブ3の中に、具体的には一定流量で向けるように構成された充填デバイス7と、
-ガスクッション10が製品カラム8内に形成及び/又は維持されるように殺菌気体を製品カラム8の中に、具体的にはチューブ3を形成し充填する間に(すなわち充填デバイス7並びにチューブ形成及び密封デバイス5の作動中に)、向けるように構成された気体供給デバイス9と、
-注入可能な製品、及びガスクッション10に由来する殺菌気体の画定された容量から形成された気体空間11を含有するパッケージ2を形成するために、使用時に前進するチューブ3を形成し、横方向に密封し、必須ではないが好ましくは横方向に切断するように構成されたパッケージ形成ユニット19とを含む。
【0031】
具体的には、ガスクッション10は、製品カラム8を第1の(上部)部分8aと第2の(下部)部分8bに分割する。
【0032】
必須ではないが好ましくは、パッケージ形成ユニット19は、気体空間11を獲得するために、ガスクッション10の一部を通ってチューブ3を横方向に密封するように構成される。
【0033】
好ましい非限定実施形態によれば、第1の部分8aは、ガスクッション10及び/又はガスクッション10内にある殺菌気体の密封を画定する。
【0034】
具体的には、殺菌気体は、殺菌窒素などの殺菌空気又は殺菌不活性気体であることが可能である。使用する特定の殺菌気体は、例えば特定の注入可能な製品及び/又は気体空間11を提供する特定の理由に依存して選択することができ、例えばパッケージ2内に梱包された注入可能な製品の酸素とのいかなる接触も回避するべきである場合に、殺菌不活性気体を選択することができる。気体空間11がパッケージ2内に梱包された注入可能な製品を後で混合できるべきである場合に、殺菌気体は、殺菌空気又は殺菌不活性気体(例えば殺菌窒素)などのあらゆる他の殺菌気体であることが可能である。
【0035】
具体的には、気体供給デバイス9を提供することにより、気体空間11の容量を正確に決定し、発泡のあらゆる可能性を実質的に抑制することができる。
【0036】
好ましい非限定実施形態によれば、パッケージ装置1は、ウェブ前進経路Pに沿って、具体的にはホストステーション15からチューブ形成ステーション6にウェブ4を(そのようなものと公知の手法で)前進させ、チューブ3及び具体的にはチューブ3のあらゆる中間体もチューブ前進経路Qに沿って(そのようなものと公知の手法で)前進させるように構成された、少なくとも1つの搬送デバイス14も含む。
【0037】
具体的にはチューブ3の中間体の言い回しでは、ウェブ4のあらゆる構成は、チューブ構造を獲得する前、及びチューブ形成及び密封デバイス5によりウェブ4の折り畳みを開始した後を意味する。換言すると、チューブ3の中間体は、具体的にはウェブ4の第1の縁部と、第1の縁部と反対側のウェブ4の第2の縁部を互いに重ねることにより、チューブ3を獲得するようにウェブ4を徐々に折り畳むことによって生じる。
【0038】
開示された好ましい非限定実施形態によれば、第1の部分8aは経路Qに沿ってガスクッション10の上流に位置付けられ、第2の部分8bは経路Qに沿ってガスクッション10の下流に配置される。
【0039】
好ましい非限定実施形態によれば、パッケージ装置1は、内部環境17を有する、具体的には無菌であり、外部環境18から隔離室16によって分離される、隔離室16も含む。具体的には、内部環境17は殺菌気体、具体的には殺菌空気を含有し、殺菌空気は、必須ではないが好ましくは内部環境17内の圧力が周囲圧力より高いように加圧される。
【0040】
必須ではないが好ましくは、チューブ形成及び密封デバイス5の少なくとも一部は、隔離室16内にチューブ3を、具体的には殺菌条件下で形成するように、隔離室16内に配置される(すなわちチューブ形成ステーション6は隔離室16内に位置付けられる)。
【0041】
必須ではないが好ましくは、搬送デバイス14は、ウェブ4を隔離室16の中に少なくとも隔離室16の一部を通って前進させるように構成される。
【0042】
必須ではないが好ましくは、搬送デバイス14は、チューブ3を隔離室16の少なくとも一部を通ってパッケージ形成ユニット19の中にパッケージ形成ユニット19の少なくとも一部を通って前進させるように構成される。
【0043】
好ましい非限定実施形態によれば、パッケージ装置1は、殺菌ステーションで物理的殺菌(例えば電磁放射、電子ビーム照射、ガンマ線照射、ベータ線照射、紫外線光など)又は化学的殺菌(例えば過酸化水素水漕、気化した過酸化水素による)を用いて、使用時に前進するウェブ4を殺菌するように構成された、殺菌ユニット(示されておらず、そのように公知である)も含む。具体的には、殺菌ステーションは、経路Pに沿ってチューブ形成ステーション6の上流に配置される。換言すると、殺菌ユニットは、ウェブ4が使用時に隔離室16の中に入る前にウェブ4を殺菌するように構成される。
【0044】
必須ではないが好ましくは、チューブ形成及び密封デバイス5は、少なくとも一部が、好ましくは全てが隔離室16内に、具体的にはチューブ形成ステーション6に配置され、チューブ3の長手方向密封継ぎ目部21を形成するために、使用時に前進するウェブ4を具体的には第1の縁部と第2の縁部を互いに重ねることによって、チューブ3に徐々に折り畳むように適合される(構成される)、チューブ形成ユニット20を含む。
【0045】
必須ではないが好ましくは、チューブ形成ユニット20は、長手方向軸Mに沿って延在し、具体的には垂直配向を有する。
【0046】
具体的には、継ぎ目部21は、初期レベル(具体的に示されていない)から経路Qに沿って下方に延在する。換言すると、初期レベルは、そこで第1の縁部及び第2の縁部が継ぎ目部21を形成するために互いに重なり始める位置における。
【0047】
具体的には、経路Qの少なくとも一部は、隔離室16内(具体的には内部環境17内)にある。
【0048】
より詳細には、軸L及び軸Mは互いに平行である。尚より詳細には、チューブ形成ユニット20は、使用時にチューブ3の軸Lを画定する。
【0049】
必須ではないが好ましくは、チューブ形成ユニット20は、具体的には隔離室16内に(具体的には内部環境17内に)配置され、互いに協働してウェブ4をチューブ3に徐々に折り畳むように適合される、少なくとも2つの形成リングアセンブリ22を含む。
【0050】
示された特定の場合では、一方の形成リングアセンブリ22は、経路Qに沿って他方の形成リングアセンブリ22の下流に配置される。
【0051】
具体的には、形成リングアセンブリ22の各々は、実質的にそれぞれの平面内にあり、具体的には各平面は軸Mに直交し、尚より具体的には各々の平面は実質的に水平配向を有する。
【0052】
尚より具体的には、形成リングアセンブリ22は、互いから離間して互いに平行である(すなわち、それぞれの平面は互いに平行であり、互いから離間する)。
【0053】
必須ではないが好ましくは、各平面は軸M及び軸Lに直交する。
【0054】
更に形成リングアセンブリ22は、互いに同軸に配置され、チューブ形成ユニット20の長手方向軸Mを画定する。
【0055】
好ましい非限定実施形態によれば、チューブ形成及び密封デバイス5は、継ぎ目部21に沿ってチューブ3を長手方向に密封するように適合された(構成された)密封ユニットも含む。換言すると、使用時にチューブ形成ユニット20によって形成された継ぎ目部21は、密封ユニットの活性化によって密封される。
【0056】
必須ではないが好ましくは、密封ユニットは、少なくとも一部が隔離室16内に位置付けられる。
【0057】
単一パッケージ2のそれぞれの長手方向に密封された継ぎ目部は、チューブ3を切断することによってもたらされることに留意しなければならない。換言すると、単一パッケージ2のそれぞれの継ぎ目部は、チューブ3の継ぎ目部21のそれぞれの部分である。
【0058】
その上密封ユニットは、隔離室16内に配置され、継ぎ目部21を長手方向に密封するためにチューブ3上に、具体的には継ぎ目部21上に熱エネルギーを伝達するように適合される(構成される)密封頭部23を含む。密封頭部23は、あらゆるタイプであることが可能である。具体的には、密封頭部23は、誘導加熱を用いることにより、及び/又は加熱気体のストリームにより、及び/又は超音波を用いることにより、及び/又はレーザ加熱により、及び/又はあらゆる他の手段により作動する種類からなることが可能である。
【0059】
より詳細には、密封頭部23は、実質的には形成リングアセンブリ22の間に配置される。
【0060】
必須ではないが好ましくは、密封ユニットは、継ぎ目部21に沿ってチューブ3を確実に長手方向に密封するように、継ぎ目部21上でチューブ3上に機械力を掛けるように適合された加圧アセンブリ(一部のみが示されている)も含む。
【0061】
具体的には、加圧アセンブリは、継ぎ目部21上にその両側から機械力を掛けるように適合された、少なくとも相互作用ローラ及び反相互作用ローラ(図示せず)を含む。具体的には使用時に、継ぎ目部21は、相互作用ローラと反相互作用ローラとの間に挟まれる。
【0062】
必須ではないが好ましくは、相互作用ローラは、他方の形成リングアセンブリ22の下流にある形成リングアセンブリ22によって支持される。
【0063】
図1及び2を具体的に参照すると、充填デバイス7は、パッケージ化される注入可能な製品、具体的には殺菌された及び/又は殺菌処理された注入可能な食品製品を保存/提供するように適合される、注入可能な製品の保存タンク(示されておらず、そのように公知である)と流体連結する充填パイプ24を含む。
【0064】
具体的には、充填パイプ24は、製品カラム8を獲得するために、使用時に注入可能な製品をチューブ3の中に向けるように適合される(構成される)。
【0065】
必須ではないが好ましくは、充填パイプ24は、注入可能な製品をチューブ3の中に連続して送り込むために、使用時にチューブ3内に少なくとも一部が置かれる。
【0066】
具体的には、充填パイプ24は、使用時にチューブ3内でチューブ3に平行に、すなわち軸M及び軸Lに平行に延在する主パイプ部25を含む。
【0067】
必須ではないが好ましくは、主パイプ部25の少なくとも一部は、主パイプ部25から出てチューブ3の中に注入可能な製品を流出することができるように構成された、1つ又は複数の出口(図示せず)を含む。必須ではないが好ましくは、1つ又は複数の出口は横方向に配置される。
【0068】
図2に示されたように好ましい非限定実施形態によれば、パッケージ形成ユニット19は、少なくとも1つのそれぞれの作動アセンブリ29(1つのみが示されている)及び少なくとも1つの反作動アセンブリ30(1つのみが示されている)の複数の対と、
具体的には、それぞれの搬送経路に沿って対のそれぞれの作動アセンブリ29及びそれぞれの反作動アセンブリ30を前進させるように適合された搬送デバイス(示されておらず、そのように公知である)とを含む。
【0069】
より詳細には、各作動アセンブリ29は、チューブ3からそれぞれのパッケージ2を形成するために、使用時にそれぞれの対のそれぞれの反作動アセンブリ30と協働するように適合される。具体的には、各作動アセンブリ29及びそれぞれの反作動アセンブリ30は、パッケージ2を形成するためにチューブ3を形状し、横方向に密封し、必須ではないが好ましくは横方向に切断もするように構成される。尚より具体的には、各作動アセンブリ29及びそれぞれの反作動アセンブリ30は、気体空間11を獲得するためにガスクッション10の一部を通ってチューブ3を横方向に密封するように構成される。
【0070】
更に詳細には、各作動アセンブリ29及びそれぞれの反作動アセンブリ30は、それぞれの搬送経路のそれぞれの作動部に沿って前進する時に、チューブ3からそれぞれのパッケージ2を形成するために互いに協働するように適合される。
【0071】
尚より詳細には、各作動アセンブリ29及びそれぞれの反作動アセンブリ30は、それぞれの搬送経路のそれぞれの作動部に沿って前進する時に、チューブ3と接触し、具体的には(固定した)ヒット位置でチューブ3と接触し始めるように構成される。
【0072】
図2を具体的に参照すると、気体供給デバイス9は、殺菌気体を製品カラム8の中に向け、具体的には連続して向け、必須ではないが好ましくはガスクッション10の中で殺菌気体の気体圧力を制御するように構成される。
【0073】
必須ではないが好ましくは、気体供給デバイス9は、周囲圧力より5kPa~40kPa、具体的には10kPa~30kPa高い範囲にガスクッション10の殺菌気体の気体圧力を制御するように構成される。
【0074】
必須ではないが好ましくは、気体供給デバイス9は、ガスクッション10を形成及び/又は維持するために、使用時に殺菌気体を製品カラム8の中に向けるように構成された気体供給チューブ34を含む。具体的には、気体供給チューブ34は、ガスクッション10を形成及び/又は維持するために、使用時に殺菌気体を供給するように構成される。
【0075】
より詳細には、気体供給チューブ34は、使用時にチューブ3内に少なくとも一部が延在し、ガスクッション10を形成及び/又は維持するために、第1の部分35から製品カラム8の中に殺菌気体を流出できるように構成される、第1の部分35を含む。
【0076】
尚より詳細には、気体供給チューブ34、具体的には第1の部分35は、使用時に製品カラム8の一部、具体的には第1の部分8aを通って延在するように構成され、殺菌気体が気体供給チューブ34から出てガスクッション10の形成及び維持を制御するように、製品カラム8の中に入ることができるために少なくとも1つの出口37を有する、端面36を含む。
【0077】
好ましい非限定実施形態によれば、出口37は、気体供給チューブ34、及び充填パイプ24によって区切られる。具体的には、出口37は環状形状を有する。
【0078】
必須ではないが好ましくは、気体供給デバイス9は、殺菌気体の圧力及び/又は流量を制御するように構成され、気体供給チューブ34に流体連結する、圧力及び流れ制御アセンブリ38を含む。必須ではないが好ましくは、圧力及び流れ制御アセンブリ38は、殺菌気体の圧力及び流量のそれぞれを制御するために、(電子)圧力調整器及び/又は(電子)流れ調整器を含む。
【0079】
好ましい非限定実施形態によれば、気体供給デバイス9、具体的には圧力及び流れ制御アセンブリ38は、パッケージ2のタイプ及び/又は形式に応じて殺菌気体の圧力及び/又は流れを制御するように構成される。
【0080】
好ましい非限定実施形態によれば、気体供給デバイス9、具体的には圧力及び流れ制御アセンブリ38は、パッケージ2内の気体空間11の容量を制御するように、殺菌気体の圧力及び/又は流れを制御するように構成される。
【0081】
この文脈では、パッケージ2内の気体空間11の容量及びパッケージ2内の注入可能な製品の容量は、注入可能な製品の流量及び/又は殺菌気体の圧力及び/又は殺菌気体の流量に応じる。
【0082】
好ましい非限定実施形態によれば、パッケージ装置1の作動中に、注入可能な製品の流量は、気体空間11の容量及び注入可能な製品の容量が気体供給デバイス9、具体的には圧力及び流れ制御アセンブリ38によって制御されるように一定に保たれる。
【0083】
代替の好ましい非限定実施形態によれば、注入可能な製品の流量は制御することができる。
【0084】
必須ではないが好ましくは、気体供給デバイス9、具体的には圧力及び流れ制御アセンブリ38は、パッケージ2内の気体空間11の容量がパッケージ2の全内容量の1%~35%、具体的には5%~20%の範囲であるように構成される。
【0085】
必須ではないが尚より好ましくは、気体供給デバイス9は、殺菌空気、殺菌不活性気体、殺菌窒素などの殺菌気体を提供するように構成された殺菌気体源(図示せず)も含む。具体的には、殺菌気体源は、圧力及び流れ制御アセンブリ38と流体連結する。
【0086】
好ましい非限定実施形態によれば、気体供給デバイス9は、殺菌気体の圧力を決定及び/又は検出するように構成された圧力センサ39も含む。具体的には、圧力センサ39は気体供給チューブ34内に配置される。
【0087】
好ましい非限定実施形態によれば、パッケージ装置1、具体的には気体供給デバイス9は、チューブ3内の製品カラム8の上昇レベルを決定及び/又は検出するように構成された、少なくとも1つのレベル検出ユニットを含む。必須ではないが好ましくは、レベル検出ユニットは、そこから使用時に製品カラム8が経路Qに沿って下流に延在する、製品カラム8、具体的には第1の部分8aの上流接合面の(上昇)レベルを決定するように構成される。
【0088】
具体的には使用時に、製品カラム8は、製品カラム8の上流接合面から、形成されるそれぞれのパッケージ2の横方向密封部に延在する。
【0089】
好ましい非限定実施形態によれば、レベル検出ユニットは、基部上昇レベルに対する上昇レベルの相対測度を決定するように構成される。
【0090】
より詳細には、レベル検出ユニットは、製品カラム8、具体的には第1の部分8a、尚より具体的には上流接合面の領域上で浮動するように構成された製品浮動器40、並びに使用時にチューブ3の外側に配置され、製品カラム8の上昇レベルを示す製品浮動器40の高さ位置を(非接触方法で)検出及び/又は決定するように構成される、センサ(図示せず)を含む。
【0091】
尚より詳細には、製品浮動器40は、磁気又は強磁性要素を含み、センサは、電磁相互作用を用いて高さ位置を決定及び/又は検出するように構成される。
【0092】
好ましい非限定実施形態によれば、気体供給デバイス9、具体的には圧力及び流れ制御アセンブリ38は、上昇レベルに応じて、具体的には製品カラム8の上昇レベルが使用時に実質的に一定に留まるように、殺菌気体の圧力を制御するように構成される。
【0093】
具体的にこの方法で、注入可能な製品の相対容量及びパッケージ2内に含有された気体空間11の相対容量は、全てのパッケージ2が一定流量で実質的に同じあることを確保することができる。
【0094】
この文脈では実質的に一定とは、上昇レベルが注入可能な製品の充填に固有の変動差と同じままであることを意味することに留意するべきである。これらの変動を考慮すると、上昇レベルは、平均上昇レベルから約10mm~50mm、具体的には25mm~35mm、尚より具体的には30mm変動することに留意するべきである。
【0095】
好ましい非限定実施形態によれば、パッケージ装置1は、製品カラム8に作用する、具体的には第1の部分8aに直接作用する補助殺菌気体、具体的には殺菌空気の補助圧力を制御するように構成された加圧デバイス41も含む。より詳細には、第1の部分8aは、補助殺菌気体とガスクッション10との間に挟まれる。
【0096】
必須ではないが好ましくは、加圧デバイス41は、製品カラム8に作用する補助殺菌気体の圧力を周囲圧力より5kPa~40kPa、具体的には10kPa~30kPa高い範囲に制御するように構成される。
【0097】
より詳細には、加圧デバイス41は、補助殺菌気体が、製品カラム8、具体的には第1の部分8aの上流接合面の領域で製品カラム8に作用するように構成される。換言すると、製品カラム8の一部は、補助殺菌気体とガスクッション10との間に挟まれる。
【0098】
開示された好ましい非限定実施形態によれば、パッケージ装置1は、使用時にチューブ3内に、及び必須ではないが好ましくは、隔離室16内に置かれた区切り要素42も含む。
【0099】
具体的には、区切り要素42は、チューブ3を使用時に第1の空間43と第2の空間44に分割するように設計され、第2の空間44は、使用時に製品カラム8を製品カラム8内に形成及び/又は維持されたガスクッション10と一緒に含有する。
【0100】
具体的には、第1の部分8aは、区切り要素42とガスクッション10との間に挟まれる。
【0101】
より詳細には、第1の空間43は、チューブ3、具体的にはチューブ3の壁、及び区切り要素42によって区切られる。その上第1の空間43は、内部環境17に開く(且つ第1の空間43内に存在する殺菌気体は、実質的に内部環境17内に存在する殺菌気体と同じ圧力を有する)。尚より具体的には、区切り要素42は、第1の空間43の(経路Qに対して)下流部の領域内で第1の空間43を区切る。
【0102】
より詳細には、第2の空間44は、使用時にチューブ3、具体的にはチューブ3の壁、区切り要素42及び(形成される)各々のパッケージ2の横方向密封部によって区切られる。
【0103】
換言すると、第2の空間44は、区切り要素42から密封部に経路Qに平行な方向に(すなわち軸Lに平行に)延在する。
【0104】
尚換言すると、区切り要素42は、第2の空間44の(経路Qに対して)上流部、具体的には第2の空間44自体の上部の領域で第2の空間44を区切り、密封部は、第2の空間44の(経路Qに対して)下流部、具体的には底部の領域で第2の空間44を区切る。
【0105】
更に詳細には、第1の空間43は、チューブ前進経路Qに沿って第2の空間44の上流に配置される。尚より具体的には、第1の空間43は、経路Qに沿って区切り要素42の上流に配置され、第2の空間44は、経路Qに沿って区切り要素42の下流に配置される。
【0106】
示された具体例では、第2の空間44は第1の空間43の下に置かれる。
【0107】
開示された好ましい非限定実施形態によれば、加圧デバイス41は、補助殺菌気体が使用時に製品カラム8に作用するように、使用時に補助殺菌気体の流れが区切り要素42と製品カラム8との間の第2の空間44の帯域の中に向かう、具体的には連続して向かうように適合される(構成される)。
【0108】
必須ではないが好ましくは、第1の空間43は、内部環境17と(直接)流体連結する。従って第1の空間43に存在する殺菌気体は、内部環境17に流れることが可能である。
【0109】
より詳細には、区切り要素42は、使用時に経路Qに沿って上述の初期レベルの下流に配置される。
【0110】
その上使用時に、充填デバイス7、具体的には充填パイプ24は、注入可能な製品を第2の空間44の中に向けるように適合される(構成される)。換言すると、製品カラム8は、第2の空間44内に位置付けられる。
【0111】
必須ではないが好ましくは、区切り要素42は、第2の空間44を第1の空間43と流体連結するために、使用時に具体的には環状形状を有する、少なくとも1つの流体チャネル45を提供するように設計され、使用時に第2の空間44から第1の空間43の中に補助殺菌気体が漏れ流れる。
【0112】
好ましい非限定実施形態によれば、区切り要素42は、チューブ3及び区切り要素42が互いに接触しないように設計される。換言すると、区切り要素42の半径方向延在部はチューブ3の内径延在部より小さい。
【0113】
必須ではないが好ましくは、加圧デバイス41は、内部環境17から第2の空間44に入って内部環境17に戻る、閉鎖した殺菌気体の循環を含む。これにより、パッケージ装置1の構成全体を、具体的には補助殺菌気体の制御及び供給に関して単純化することができる。
【0114】
開示された好ましい非限定実施形態によれば、加圧デバイス41は、内部環境17から殺菌気体を引き出し、補助殺菌気体を加圧し(圧縮し)、加圧された(圧縮された)補助殺菌気体を第2の空間44の中に向けるように構成される。
【0115】
必須ではないが好ましくは、加圧デバイス41は少なくとも、
-内部環境17から殺菌気体を引き出し、殺菌気体を加圧し(圧縮し)、加圧された殺菌気体を補助殺菌気体として第2の空間44の中に向けるように構成された、1つのポンプデバイス47と、
-ポンプデバイス47の作動を制御するように構成された1つの制御ユニット48とを含む。
【0116】
必須ではないが好ましくは、加圧デバイス41は、補助殺菌気体を第2の空間44の中に向けるために、第2の空間44と少なくとも流体連結する気体供給パイプ49を含む。
【0117】
より詳細には、気体供給パイプ49の少なくとも一部は、使用時にチューブ3内で、具体的には主パイプ部25及び/又は第1の部分35に平行に、尚より具体的には同軸に延在する。
【0118】
示された具体例では、充填パイプ24は、少なくとも一部が気体供給パイプ49内に延在する。別法として、気体供給パイプ49は、少なくとも一部が充填パイプ24内に延在することが可能である。
【0119】
必須ではないが好ましくは、気体供給パイプ49及び気体供給チューブ34、具体的には第1の部分35は、補助殺菌気体を第2の空間44の中に送り込むための環状導チューブ51を画定し/区切る。具体的には、環状導チューブ51は、気体供給パイプ49の内部表面の一部及び気体供給チューブ34の外部表面の一部によって区切られる。
【0120】
必須ではないが好ましくは、区切り要素42は、充填パイプ24及び/又は気体供給パイプ49及び/又は気体供給チューブ34の少なくとも一部に取り外し可能に、具体的には浮動する手法で連結される。具体的には、浮動する手法とは、区切り要素42が少なくとも軸M(及び軸L)に平行に(わずかに)動くように適合されることを意味する。換言すると、区切り要素42は、使用時に前進するチューブ3に平行に(わずかに)動くように適合される。
【0121】
使用時にパッケージ装置1は、注入可能な製品で充填されたパッケージ2を形成する。具体的には、パッケージ装置1は、ウェブ4から形成されたチューブ3からパッケージ2を形成し、チューブ3は注入可能な製品で連続して充填される。
【0122】
より詳細には、パッケージ装置1の作動は少なくとも、
-ウェブ4からチューブ3を形成するステップと、
-チューブ3を、具体的には継ぎ目部21に沿って長手方向に密封するステップと、
-チューブ3内に製品カラム8を形成するために、注入可能な製品をチューブ3の中に充填するステップと、
-具体的には形成するステップ、長手方向に密封するステップ及び充填するステップの間に、製品カラム8内にガスクッション10を形成及び/又は維持するために、殺菌気体を製品カラム8の中に向けるステップと、
-注入可能な製品、及びガスクッション10に由来する殺菌気体の画定した容量から形成された気体空間11を含有するパッケージ2を獲得するために、チューブ3を形成して横方向に密封することによりパッケージ2を形成するステップとを含む。
【0123】
必須ではないが好ましくは、パッケージ形成ユニット19は、気体空間11を獲得するためにガスクッション10の一部を通ってチューブ3を横方向に密封するように構成される。
【0124】
必須ではないが好ましくは、パッケージ装置1の作動は少なくとも、
-経路Pに沿って、具体的にはホストステーション15からチューブ形成ステーション6にウェブ4を前進させるステップと、
-経路Qに沿ってチューブ3を前進させるステップも含む。
【0125】
好ましい非限定実施形態によれば、パッケージ装置1の作動は、具体的には物理的及び/又は化学的殺菌を用いて、ウェブ4を殺菌するステップも含む。
【0126】
好ましい非限定実施形態によれば、パッケージ2を形成するステップの間に、パッケージ2は、気体空間11を獲得するためにガスクッション10の一部を通って横方向に密封される。
【0127】
好ましい非限定実施形態によれば、パッケージ2を形成するステップの間に、チューブ3は、互いから分離されるパッケージ2を獲得するように、横方向に密封する間に獲得された横方向密封の領域内で横方向に切断もされる。
【0128】
より詳細には、殺菌気体を向けるステップの間に、気体供給デバイス9、具体的には圧力及び流れ制御アセンブリ38は、ガスクッション10を形成及び/又は維持するために製品カラム8の中に殺菌気体を向け、圧力が周囲圧力より5kPa~40kPa、具体的には10kPa~30kPa高い範囲であるように、ガスクッション10内の殺菌気体の圧力を制御する。
【0129】
尚より詳細には、殺菌気体を向けるステップの間に、殺菌気体は気体供給チューブ34を通ってガスクッション10の中に向けられる。
【0130】
必須ではないが好ましくは、殺菌気体の圧力及び/又は流れは、圧力及び流れ制御アセンブリ38によって制御される。
【0131】
具体的には、圧力及び流れ制御アセンブリ38は、殺菌気体を提供して加圧し、ガスクッション10を形成及び/又は維持するために殺菌気体を製品カラム8の中に向ける。
【0132】
好ましい非限定実施形態によれば、殺菌気体の圧力及び/又は流れは、具体的には気体供給デバイス9によって、尚より具体的には圧力及び流れ制御アセンブリ38によって、パッケージ2の大きさ及び/又は形式に応じて制御される。必須ではないが好ましくは、注入可能な製品の流量は一定に保たれる。
【0133】
代替の好ましい非限定実施形態によれば、注入可能な製品の流量は、パッケージ2の大きさ及び/又は形式に応じて制御される。必須ではないが好ましくは、殺菌気体の圧力及び/又は流れは一定に保たれる。
【0134】
尚より具体的には、殺菌気体は、圧力及び流れ制御アセンブリ38から気体供給チューブ34を通り、ガスクッション10を形成及び/又は維持するために出口37から出て製品カラム8の中に流れる。
【0135】
好ましい非限定実施形態によれば、パッケージ装置1の作動は、チューブ3内で具体的にはレベル検出ユニットを用いて、製品カラム8の上昇レベルを決定及び/又は検出するステップも含む。
【0136】
必須ではないが好ましくは、製品カラム8の上昇レベルを決定及び/又は検出するステップの間に、製品カラム8のレベルを示す製品浮動器40の高さ位置は、レベル検出ユニットのセンサにより、具体的には電磁相互作用を用いて決定及び/又は検出される。
【0137】
好ましいが非限定実施形態によれば、パッケージ装置1の作動中に、殺菌気体の圧力は、具体的には気体供給デバイス9により、尚より具体的には圧力及び流れ制御アセンブリ38により、上昇レベルに応じて、具体的には製品カラム8の上昇レベルが実質的に一定に留まるように制御される。必須ではないが好ましくは、注入可能な製品の流量は一定に保たれる。
【0138】
代替の好ましい非限定実施形態によれば、パッケージ装置1の作動中に、注入可能な製品の流量は、上昇レベルに応じて、具体的には製品カラム8の上昇レベルが実質的に一定に留まるように制御される。必須ではないが好ましくは、殺菌気体の圧力は実質的に一定に保たれる。
【0139】
好ましいが非限定実施形態によれば、パッケージ装置1の作動は、製品カラム8に作用する補助殺菌気体の圧力を制御するステップも含み、そのステップの間に補助殺菌気体は製品カラム8に作用する。
【0140】
具体的には補助殺菌気体の圧力を制御するステップの間に、補助殺菌気体の圧力は、周囲圧力より5kPa~40kPa、具体的には10kPa~30kPa高い範囲であるように制御される。
【0141】
具体的には、加圧デバイス41は、製品カラム8に作用する補助殺菌気体の圧力を制御する。
【0142】
好ましい非限定実施形態によれば、補助殺菌気体の圧力を制御するステップの間に、補助殺菌気体は、製品カラム8に圧力を掛けるように、区切り要素42と製品カラム8との間で第2の空間43の帯域の中に向けられる。
【0143】
好ましい非限定実施形態によれば、補助殺菌気体の圧力を制御するステップの間に、殺菌気体は、隔離室16から、具体的には内部環境17から引き出され、加圧され(圧縮され)、次いで第2の空間44の中に向けられ、具体的には連続して向けられる。
【0144】
より詳細には、加圧デバイス41は、隔離室16内に存在する殺菌気体を、具体的には内部環境17から抽出し、殺菌気体を加圧し(圧縮し)、殺菌気体を補助殺菌気体として区切り要素42と製品カラム8との間の帯域の中に向ける。具体的には、補助殺菌気体の一部は、第2の空間44から流体チャネル45を通って第1の空間43の中に流れる。
【0145】
更に詳細には、チューブ3を形成するステップの間に、ウェブ4は隔離室16内でチューブ3に形成される。
【0146】
具体的には、チューブ3を形成するステップの間に、ウェブ4はチューブ3に形成され、継ぎ目部21に沿って長手方向に密封される。
【0147】
更に詳細には、形成するステップは、継ぎ目部21を形成するために、ウェブ4の第1の横方向縁部及び第2の横方向縁部を互いに徐々に重ねるサブステップを含む。
【0148】
尚更に詳細には、徐々に重ねるサブステップの間に、第1の横方向縁部及び第2の横方向縁部は、経路Pに沿ったウェブ4の前進及びリングアセンブリ22を形成する作用によって重ねられる。
【0149】
更に詳細には、チューブ3を長手方向に密封するステップの間に、チューブ3は、隔離室16内で長手方向に密封される。
【0150】
尚更に詳細には、チューブ3を長手方向に密封するステップの間に、密封頭部23は継ぎ目部21に熱を加え、必須ではないが好ましくは、加圧アセンブリは、継ぎ目部21上に機械力を掛ける。
【0151】
充填するステップは、充填パイプ24を通って第2の空間44の中に注入可能な製品を向けるサブステップを含む。具体的には、注入可能な製品は、主パイプ部25から第2の空間44の中に出る。
【0152】
パッケージを形成するステップの間に、パッケージ2は、パッケージ形成ユニット19の作動によって形成され、パッケージ形成ユニット19は、形成するステップの後にチューブ3を受領する。具体的にはパッケージを形成するステップの間に、作動アセンブリ29及び反作動アセンブリ30は、各々の搬送経路に沿って前進する。作動アセンブリ31及び各々の反作動アセンブリ32が各々の作動部に沿って前進する時、作動アセンブリ31及びそれぞれの反作動アセンブリ32は、パッケージ2を形成するように前進するチューブ3を形状し、横方向に密封し、必須ではないが好ましくは横方向に切断するために互いに協働する。パッケージを形成するステップの間に、注入可能な製品は、充填されたパッケージ2を獲得するように、第2の空間44の中に連続して向けられる。
【0153】
本発明によるパッケージ装置1の利点は、前記から明らかになろう。
【0154】
具体的には、パッケージ装置1及び方法は、高精度に決定した容量の気体空間11を備えた、一部が充填されたパッケージ2を生産することができる。
【0155】
別の利点は、チューブ3を充填する間に泡を形成することが、ガスクッション10を提供することによって実質的に妨げられることである。
【0156】
更なる利点は、気体供給パイプ34が詰まる危険が極めて少ないことにある。
【0157】
尚更なる利点は、気体空間11の容量が、公知の方法及びパッケージ装置で獲得できる容量より大きいことが可能なことである。
【0158】
製品カラム8の第1の部分8aは、クッション10内の殺菌気体に対する封止として作用して、殺菌気体の損失を低減し、全殺菌気体の消費を低減することができることが、更なる利点である。
【0159】
しかし明らかに添付の特許請求の範囲に定義されたような保護の範囲から逸脱することなく、本明細書に記載されたようなパッケージ装置1に変更が行われてもよい。
【0160】
示されていない代替実施形態では、加圧デバイス41は、隔離室16内に存在する殺菌気体によって画定された補助殺菌気体が製品カラム8に作用するように、隔離室16の少なくとも一部を加圧するように構成される。このような代替実施形態では、パッケージ装置1は区切り要素42を含まないはずである。
【0161】
示されていない更なる代替実施形態では、充填パイプ24及び気体供給チューブ34及び/又は気体供給パイプ49は、互いから離間して配置することができる。
【0162】
示されていない尚他の代替実施形態では、区切り要素42は、使用時にチューブの内部表面に当接するように設計することができる。