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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-22
(45)【発行日】2024-04-01
(54)【発明の名称】レーザ誘起閃光警報、制御、又は補償
(51)【国際特許分類】
   A61B 1/00 20060101AFI20240325BHJP
   A61B 1/06 20060101ALI20240325BHJP
   A61B 18/22 20060101ALN20240325BHJP
【FI】
A61B1/00 621
A61B1/06 612
A61B18/22
【請求項の数】 15
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022122904
(22)【出願日】2022-08-01
(65)【公開番号】P2023021951
(43)【公開日】2023-02-14
【審査請求日】2022-11-30
(31)【優先権主張番号】63/203,848
(32)【優先日】2021-08-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】500498763
【氏名又は名称】ジャイラス エーシーエムアイ インク ディー/ビー/エー オリンパス サージカル テクノロジーズ アメリカ
(74)【代理人】
【識別番号】110001210
【氏名又は名称】弁理士法人YKI国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ブケソフ セルゲイ エー
(72)【発明者】
【氏名】シェルトン クルト ジー
(72)【発明者】
【氏名】ラオ マリア
(72)【発明者】
【氏名】ブルーム デーヴィッド
【審査官】北島 拓馬
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-050601(JP,A)
【文献】特開2010-042182(JP,A)
【文献】特開2011-104199(JP,A)
【文献】特開2016-209001(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0344405(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 1/00 - 1/32
G02B 23/24 -23/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源及び光検出器を使用して患者の第1標的を内視鏡的に撮像する、及びレーザ源を使用して前記患者の同じ又は異なる第2標的をレーザ治療するシステムであって、前記システムは、
前記光源及び前記レーザ源のうちの少なくとも1つによる照明に応じて、前記患者から受け取られた光を示す標的応答信号を受け取る前記光検出器に結合可能である信号処理回路を備え、前記信号処理回路が、
前記標的応答信号のレーザ源閃光成分を検出する標的応答信号レーザ源閃光成分検出器と、
前記標的応答信号レーザ源閃光成分検出器から前記標的応答信号の前記レーザ源閃光成分を受け取り、前記標的応答信号の前記レーザ源閃光成分の量の指標に少なくとも部分的に基づいて閃光警報又は閃光制御信号を生成する閃光分析器と、を含み、
前記レーザ源閃光成分は、前記レーザ源からの光を導くレーザファイバの先端に付着した付着物の燃焼反応、液体発光キャビテーション、レーザ誘起破壊放出、又は焼却から生じる光成分である、
システム。
【請求項2】
光源及び光検出器を使用して患者の第1標的を内視鏡的に撮像する、及びレーザ源を使用して前記患者の同じ又は異なる第2標的をレーザ治療するシステムであって、前記システムは、
前記光源及び前記レーザ源のうちの少なくとも1つによる照明に応じて、前記患者から受け取られた光を示す標的応答信号を受け取る前記光検出器に結合可能である信号処理回路を備え、前記信号処理回路が、
前記標的応答信号のレーザ源閃光成分を検出する標的応答信号レーザ源閃光成分検出器と、
前記標的応答信号レーザ源閃光成分検出器から前記標的応答信号の前記レーザ源閃光成分を受け取り、前記標的応答信号の前記レーザ源閃光成分の量の指標に少なくとも部分的に基づいて閃光警報又は閃光制御信号を生成する閃光分析器と、を含み、
前記レーザ源閃光成分検出器は、
前記標的応答信号の非閃光成分から前記標的応答信号の前記レーザ源閃光成分を分離するフィルタ、
前記標的応答信号の前記非閃光成分と関連した波長から、前記標的応答信号の前記レーザ源閃光成分と関連した波長を分光測定で分離する分光計、又は
撮像表示信号のレーザ源閃光誘起歪みアーチファクトに基づいて、前記標的応答信号の前記レーザ源閃光成分を生成する撮像表示インタフェース、
のうちの少なくとも1つを含む、
ステム。
【請求項3】
前記閃光分析器は、前記標的応答信号の前記レーザ源閃光成分と関連した部分を累算して、前記レーザ源閃光成分の前記量の前記指標を生成する累算器を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
光源及び光検出器を使用して患者の第1標的を内視鏡的に撮像する、及びレーザ源を使用して前記患者の同じ又は異なる第2標的をレーザ治療するシステムであって、前記システムは、
前記光源及び前記レーザ源のうちの少なくとも1つによる照明に応じて、前記患者から受け取られた光を示す標的応答信号を受け取る前記光検出器に結合可能である信号処理回路を備え、前記信号処理回路が、
前記標的応答信号のレーザ源閃光成分を検出する標的応答信号レーザ源閃光成分検出器と、
前記標的応答信号レーザ源閃光成分検出器から前記標的応答信号の前記レーザ源閃光成分を受け取り、前記標的応答信号の前記レーザ源閃光成分の量の指標に少なくとも部分的に基づいて閃光警報又は閃光制御信号を生成する閃光分析器と、を含み、
前記閃光分析器は、前記標的応答信号の前記レーザ源閃光成分と関連した部分を累算して、前記レーザ源閃光成分の前記量の前記指標を生成する累算器を含み、
前記累算器は、
前記標的応答信号の前記レーザ源閃光成分と関連した対応する波長と関連した強度、
前記標的応答信号の前記レーザ源閃光成分と関連した対応する波長と関連した持続時間、
前記標的応答信号の前記レーザ源閃光成分と関連した対応する画素と関連した強度、又は
前記標的応答信号の前記レーザ源閃光成分と関連した対応する画素と関連した持続時間、
のうちの少なくとも1つを含む部分を累算する、
ステム。
【請求項5】
前記光検出器は、撮像装置を含み、更に、
前記撮像装置を表示画面に結合させて、前記表示画面上に前記撮像装置によって生成された画像を表示する撮像表示インタフェースと、
前記閃光制御信号を受け取るために前記閃光分析器に接合された制御器回路であって、前記レーザ源、前記光源、前記光検出器、前記撮像装置、又は前記表示画面のうちの少なくとも1つを制御して、前記閃光制御信号に少なくとも部分的に基づいて前記表示画面上のレーザ源閃光誘起歪みアーチファクトを処理する制御器回路と、
を備えている、請求項1から4のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項6】
前記制御器回路は、前記閃光制御信号に少なくとも部分的に基づいてレーザ源パルス設定を制御して、前記表示画面上の前記レーザ源閃光誘起歪みアーチファクトを処理するレーザ源制御信号を提供するレーザ源制御出力を含む、請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
前記閃光制御信号に少なくとも部分的に基づいて制御される前記レーザ源パルス設定は、前記閃光制御信号に少なくとも部分的に基づいて制御される、パルスエネルギ、パルス幅、パルス形状、又はパルス周波数のうちの少なくとも1つを含む、請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
前記レーザ源制御出力は、前記閃光制御信号に少なくとも部分的に基づいて前記レーザ源パルス設定を調整することによって前記レーザ源のエネルギを減少させる前記レーザ源を制御して、前記表示画面上の前記レーザ源閃光誘起歪みアーチファクトを処理する前記レーザ源制御信号を提供する、請求項6に記載のシステム。
【請求項9】
前記制御器回路は、前記閃光制御信号に少なくとも部分的に基づいて、前記光源の光源出力強度を制御して、前記表示画面上の前記レーザ源閃光誘起歪みアーチファクトを処理する光源制御信号を提供する光源制御出力を含む、請求項5に記載のシステム。
【請求項10】
前記制御器回路は、前記閃光制御信号に少なくとも部分的に基づいて、前記撮像装置の累算時間を制御して、前記表示画面上の前記レーザ源閃光誘起歪みアーチファクトを処理する画像制御出力を含む、請求項5に記載のシステム。
【請求項11】
前記制御器回路は、前記閃光制御信号に少なくとも部分的に基づいて、前記撮像装置によって生成された画像の1つ又は複数の画素又はフレームの表示を制御して、前記表示画面上の前記レーザ源閃光誘起歪みアーチファクトを処理する表示制御出力を含む、請求項5に記載のシステム。
【請求項12】
前記表示制御出力は、前記閃光制御信号に少なくとも部分的に基づいて、前記撮像装置によって生成された前記画像の画素の1つ又は複数の飽和列を減衰させること又は抑制することのうちの少なくとも1つを行って、前記表示画面上の前記レーザ源閃光誘起歪みアーチファクトを処理するように構成されている、請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
前記表示制御出力は、前記閃光制御信号に少なくとも部分的に基づいて、前記撮像装置によって生成された前記画像の1つ又は複数のフレームを減衰させること又は抑制することのうちの少なくとも1つを行って、前記表示画面上の前記レーザ源閃光誘起歪みアーチファクトを処理するように構成されている、請求項11に記載のシステム。
【請求項14】
前記信号処理回路は、前記閃光制御信号に少なくとも部分的に基づいて、特定タイプの標的の検出又は特徴付けについての指標を生成する、結石若しくは別の解剖学的検出又は特徴付け分析器を含む、請求項1から3のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項15】
前記光検出器は、撮像装置を含み、更に、
少なくとも前記標的を表示する表示画面に前記撮像装置を結合させる撮像表示インタフェースと、
前記レーザ源、前記光源、前記光検出器、前記撮像装置、又は前記表示画面のうちの少なくとも1つを制御して、前記閃光制御信号に少なくとも部分的に基づいて、前記表示画面上のレーザ源閃光誘起歪みアーチファクトを処理することによって前記標的の可視化を処理する前記閃光制御信号を受け取る前記閃光分析器に結合された制御器回路と、
を備えている、請求項14に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本文書は、ヒト又は別の動物の硬又は軟組織のうちの少なくとも1つについての内視鏡的若しくは同様の低侵襲性の又は別の外科的治療中等に、望ましくないレーザ誘起放出の表示される視覚効果を低減するのに役立つシステム及び方法に概して関するが、これに限定されない。
【背景技術】
【0002】
分光法及び分光測定法が使用されて、材料によって反射されるか、又はそうではなく散乱、透過、若しくは吸収される可視光又は別の電磁スペクトルによって1つ以上の材料を識別することに役立ち得る。分光法が使用されて、ヒト等の動物体内の1つ又は複数の解剖学的構造を識別する及び治療することに役立ち得る。
【0003】
特定の内視鏡的技術において、可視化照明光源及びレーザ源からの光が、内視鏡的に動物の腔内に導入され得る。照明光源からの光が使用されて、腔を照明し得、レーザ源からの光が使用されて、標的にされた解剖学的構造又は別の関心対象の領域を治療し得る。標的にされた解剖学的構造の治療中に、レーザ誘起放出(「閃光」)が、標的にされた関心対象の領域から光検出器又は光撮像装置に到達する応答光の画像を表示するために使用されている表示画面上で観察される場合がある。このような応答光は、1つ又は複数の分光技術を使用することを含み得るように、信号処理及び表示、又は分析、或いはその両方を行うことができる。閃光は、例えば、レーザ源からの光を標的領域に光学的に結合するのに使用されるレーザファイバの作業先端に存在し得るような汚れ若しくは別の汚染物質の、材料分解の燃焼反応、液体発光キャビテーション、レーザ誘起破壊放出、又は焼却から生じ得る。
【0004】
閃光が生じると、これは、表示されている撮像信号、分析されている分光信号、又はその両方と干渉し得る。例えば、閃光は、表示画面上に視覚的に表示されている標的領域の画像上に可視であり得る歪みアーチファクトを生成し得るか、又は閃光は、関心対象の標的領域から光を受け取る光検出器の一貫性のない分光学的読取り値を生成し得る。レーザ源閃光に起因するこのような歪みアーチファクト又は別の異常応答が、診断又は治療手順中に望ましくないことがあり得る。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本明細書で開示するシステムは、光源及び光検出器を使用して患者の第1標的を内視鏡的に撮像する、及びレーザ源を使用して前記患者の同じ又は異なる第2標的をレーザ治療するシステムであって、前記システムは、前記光源及び前記レーザ源のうちの少なくとも1つによる照明に応じて、前記患者から受け取られた光を示す標的応答信号を受け取る前記光検出器に結合可能である信号処理回路を備え、前記信号処理回路が、前記標的応答信号のレーザ源閃光成分を検出する標的応答信号レーザ源閃光成分検出器と、前記標的応答信号レーザ源閃光成分検出器から前記標的応答信号の前記レーザ源閃光成分を受け取り、前記標的応答信号の前記レーザ源閃光成分の量の指標に少なくとも部分的に基づいて閃光警報又は閃光制御信号を生成する閃光分析器と、を含む。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1A】標的を内視鏡的に撮像するためのシステムを示す図である。
図1B】様々な出力を制御する信号プロセッサ/制御器回路を用いて標的を内視鏡的に撮像するためのシステムを示す図である。
図1C】閃光を検出する信号プロセッサ/制御器回路を用いて標的を内視鏡的に撮像するためのシステムを示す図である。
図2】応答光強度対応答光波長についてのコンピュータモデル式グラフを示す図である。
図3】閃光成分検出器又は閃光分析器のうちの一部についての例を示す図である。
図4】閃光成分検出器又は閃光分析器のうちの一部についての例を示す図である。
図5】閃光成分の一部についての例を示す図である。
図6】表示画面上の閃光のコンピュータモデル化についての例を示す図である。
図7】撮像手順の方法を示す図である。
図8A】レーザ源閃光を検出及び制御する方法を示す図である。
図8B】レーザ源閃光を検出及び制御する方法を示す図である。
図8C】レーザ源閃光を検出及び制御する方法を示す図である。
図8D】レーザ源閃光を検出及び制御する方法を示す図である。
図9】閃光を検出するために累算器を使用する方法を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本文書は、とりわけ、1つ又は複数の関心対象の標的領域を撮像及びレーザ治療するための内視鏡又は別のシステムを記述する。システムは、関心対象の標的領域のそれぞれの照明及び可視化等のための光源及び光検出器を含み得る。システムはまた、関心対象の標的領域にレーザエネルギを供給する等のためのレーザ源を含み得る。システムは、どれ程の量の閃光が生じているかに基づいて、閃光警報又は閃光制御信号を生成する等のためのレーザ源閃光成分検出器を含み得る。閃光警報又は閃光制御信号が、次に使用されて、1つ又は複数の標的領域についての表示された画像を改善することにより、ユーザに警報を出すか、又はシステムの構成要素を制御若しくは補償し得る。どれ程の量の閃光が生じているかが、本明細書で説明されるような1つ又は複数の技術を使用して決定され得る。例えば、分光学的フィルタ又は分析器が、照明光源のスペクトル帯の外側に生じる応答光波長を累積し得、それと共に、そのような累積された応答光波長は、どれ程の量のレーザ源誘起閃光が生じているかについての指標を提供する。その代替又は追加として、撮像経絡又は表示画面上に表示された歪みアーチファクトの量(例えば、飽和した画素列)が、どれ程の量のレーザ源誘起閃光が生じているかについての指標として使用され得る。別の例及び詳細が、更に以下に説明される。
【0008】
図1Aは、ヒト又は別の動物の患者又は被験者体内の標的102、或いは別の標的102のような1つ又は複数の関心対象の領域を撮像及びレーザ処置するために使用され得るような、システム100のうちの一部についての例を示す。システム100のうちの一部は、被験者体内に位置する標的102を処置するため等の内視鏡110のような送達デバイス内に含まれ得るか、又はそれに接合され得る。このことは、それに伴う可視化又は撮像によって支援され得、次いで、その付近の腔又は別の周囲等の関心対象の内部標的102又は領域等についての照明によって支援され得る。
【0009】
図1Aにおいて、システム100は、(例えば、約380nm乃至740nmのようなヒトに可視である波長の光を含む)広帯域照明を内部標的102に提供し得るような照明光源104を含み得る。このような照明は、光検出器又は撮像画素アレイ(「カメラ」)106を使用して等で標的102の視覚化又は撮像を可能にするのに役立ち得る。可視化又は撮像等のために、カメラ106において検出された光は、電子応答信号として検出及び変換及び提供され得る。例えば、この電子応答信号は、複数の2次元(2D)画像フレームのうちの1つ又はビデオシーケンスを表し得、これは、表示画面108上での表示等のために表示ドライバ114に提供され得る。
【0010】
照明光源104からの照明光は、内視鏡110又は別の送達システムの1つ又は複数の光ファイバ或いは別の照明光学系等を介して、内部ターゲット102に提供され得る。内視鏡110の遠位部分は、開口部又は切開部等を介して被験者内に挿入され得る。レーザ源112からのレーザ光はまた、標的102を治療する等のために、内視鏡110又は別の送達システムを介して提供され得る。例えば、このようなレーザ治療は、標的102における生物学的結石(ときには「石」と呼ばれる)を破壊するのに役立つようなレーザ砕石術を含み得る。別のレーザ治療手順が、腫瘍若しくは前癌増殖を治療すること、又は患者体内の血管又は組織を焼灼することを含み得る。
【0011】
図1Bにおいて、制御器回路116は、レーザ源112、光源104、又は別の構成要素等の1つ又は複数の構成要素を操作するのに役立つように等で、システム100に含まれ得る。制御器回路116はまた、カメラ106又は別の光検出器によって検出及び変換された任意の応答光信号を信号処理するのに役立ち得る。制御器回路116は、更に以下で説明されるように、どれ程の量の閃光が生じているかに基づいて閃光警報又は閃光制御信号を生成すること等のために、レーザ源閃光が生じているか否かを検出、測定、又は分析することのうちの少なくとも1つを行うための構成要素を含むか又はこれらに結合され得る。閃光警告又は閃光制御信号は、以下で更に説明されるように、次に使用されて、1つ又は複数の標的領域の表示された画像を改善し、ユーザに警報し、又はシステムの構成要素を制御又は補償し得る。
【0012】
閃光は、標的102からの反射放出であり、該反射放出は、レーザ源112が、標的102を治療するためのエネルギを送達するときに生成され得る。しかしながら、閃光は、レーザ治療についての望ましくない副産物である可能性があり、その理由は、例えば、それが、治療処置中に標的102又はその周囲についてのユーザの視覚化又は撮像表示を妨害し得るからである。
【0013】
図1Cにおいて、信号処理回路122は、カメラ106又は別の光検出器から、標的102からの応答光の電気変換された指標を受け取るように結合され得る。この応答光の指標は、レーザ源閃光に起因する応答光成分と、レーザ源閃光に起因しない応答光成分と、を含み得る。信号処理回路122は、閃光分析器120を含み得、該閃光分析器は、応答光の非閃光成分から応答光の閃光成分を検出又は区別する等のための閃光成分検出器118を含み得るか、又はこれに結合され得る。例えば、特定の第1閾値よりも長い(例えば、720nmの第1閾値よりも大きい)波長の応答光が、応答光の閃光成分を表すと見なされ得、そして、第1閾値よりも短い(例えば、720nmの第1閾値よりも短い)波長の応答光が、応答光の非閃光成分を表すと見なされ得る。例えば、応答光の非閃光成分は、光源104からの照明光に応じて受け取られた応答光、又は標的102の1つ又は複数の成分検体物質に関する分光学的情報を伝える応答光を含み得る。
【0014】
図2は、標的102が、手順中に、照明光源104と治療レーザ源112の両方によって照明されたときの、応答光強度対応答光波長のコンピュータモデル化グラフの一例を示す。図2において、内視鏡光源104からの応答光の非閃光成分202が、625ナノメートル未満の波長において卓越し、これは、上記で言及された第1閾値として指定され得る。レーザ源112からの閃光成分204は、625ナノメートルよりも長い波長において卓越している。上述のように、閃光成分204は、例えば、生物学的物質の分解中に光の散乱から生じ得る。閃光成分204はまた、レーザファイバの燃焼から生じ得る。図2に示すように、閃光成分204は、内視鏡光源202による照明に基づく応答光の強度よりも強くあり得る。
【0015】
図1A、1B、及び1Cのうちの少なくとも1つに示すシステムを使用することは、第1閾値よりも長いような波長の応答光スペクトルエネルギを累積又は積分することによって、総閃光量が決定され得る。この総閃光量は、次に、任意選択で(例えば、比較器を使用して等で)指定された第2閾値と比較され得る。指定された第2閾値は、絶対的な第2閾値又は相対的な第2閾値のいずれかであり得る。例えば、相対的な第2閾値が、応答光の非閃光成分に対して、又は閃光成分と非閃光成分の両方を含む応答光の総量に対して指定され得る。総閃光量が第2閾値を超える場合、閃光警報又は閃光制御信号が生成されて、これの信号を出し得る。閃光警報は、表示されるか又は別の方法で使用されて、例えば、撮像又は視覚化がレーザ源閃光によって影響を受けていることをユーザに知らせ得る。以下で更に説明するように、閃光制御信号が使用されて、1つ又は複数の別の成分を調整することにより、このようなレーザ源閃光の影響を補償すること等を行い得る。閃光制御信号は、第2閾値との比較の結果として生成される必要はなく、例えば、閃光全体についての非閾値指標が使用されて、必要に応じて、1つ又は複数の別の成分をレーザ源閃光の効果に対して補償する等のために、制御信号を生成し得る。
【0016】
図3は、閃光成分検出器118又は閃光分析器120の部分についての例をより詳細に示しており、これらは、カメラ又は光検出器106からの応答光を示す信号を受け取り得る。閃光成分検出器又は閃光分析器120は、標的応答信号のレーザ源閃光成分を標的応答信号の非閃光成分から分離するのに役立つような応答光波長フィルタ302を含み得る。積分器又は累算器304は、第1波長閾値の波長を超える複数の波長のスペクトルエネルギを累算し得るように、フィルタ302の出力に結合され得る。
【0017】
累算器304は、生じている閃光の量を示す応答をシステム100内に生成し得る。例えば、累算器304は、カメラ又は光検出器106から受け取られた波長の強度と関連した閃光信号の部分のうちの少なくとも1つを累算し得る。任意選択で、累算器304はまた、閃光と関連した波長を含む応答光の持続時間を累算し得る。一例では、累算器304は、表示画面108から、又は表示画面108の画素を駆動する表示ドライバから取得され得るように、飽和した又は同様の画素強度(例えば、閃光が画素列内に生じる画素飽和を誘起してもよい)、持続時間、又は閃光と関連した画素カウントを累算してもよい。それの代替又は追加として、累算器304は、1つ又は複数の指定された波長又は波長帯で読み取る少なくとも1つの分光計402の加重又は非加重累算を実行し得る。閃光警報又は閃光制御信号が、積分器又は累算器304の出力に基づいて生成され得、そして、警報等をユーザに、又は閃光制御信号等を別の構成要素に提供され得る。例えば、このような閃光制御信号が使用されて、非飽和画素を閃光飽和画素と置き換えることによって、表示画面108を駆動させる表示ドライバを補償し得る。一例では、このような閃光制御信号が使用されて、以下で更に説明するように、カメラ又は光検出器106を補償し得る。
【0018】
図4は、閃光成分検出器118及び閃光分析器120の一方又は両方を含み得るような、信号プロセッサ122又は制御器回路116の部分の例をより詳細に示す。分光計402又は別の狭帯域光学検出器は、標的応答信号のレーザ源閃光成分と関連した波長を、例えば、標的応答信号の非閃光成分と関連した波長から分光的に分離するのに役立つように含まれ得る。分光計402は、直接的に、応答光波長フィルタ302を介して、又はその両方で積分器/累算器304に結合され得る。応答光波長フィルタ302は、次いで、累算器304と結合され得る。累算器304は、閃光量の指標を提供し得、該指標は、閾値と比較され得るか、又はそれとは別に、光検出器106から受け取られた閃光及び非閃光成分に基づいて光検出器からの応答を制御する等のために、光検出器106を制御するために信号処理及び使用され得る。
【0019】
図5は、システム100の動作部分の概念化されたタイミング図の例を示す。504において、一連のレーザパルスが、「石」である結石を破壊するのに役立つ等のために、砕石レーザによって発せられているとして示されている。506において、様々な強度及び持続時間についての、一連の対応する結果として生じたレーザ閃光例が示されている。様々な要因が、閃光の量(強度及び持続時間)に影響を及ぼすことになり得、該要因としては、レーザファイバの先端付近に存在する汚染物質若しくは別の物質、レーザファイバの過去の劣化、又は本明細書で説明したような別の要因等を含む。508において、一連の閃光検出指標パルスが、システム100によって生成され得る。これは、カメラ106を使用して関心対象の標的領域からの光を検出すること、及びバンドパスフィルタリングを行って「閃光閾値」波長を超える波長の検出された光を累算することを含んでもよい。説明したように、「閃光閾値」波長は、閃光に起因して検出された光と内視鏡照明光源に起因して検出された光とを識別できるように選択され得る。508において、様々な閃光検出指標パルスは、閃光発生を引き起こす対応するレーザパルス504についてのパラメータに追従し得るパルス幅及び反復周波数を有し得る。しかし、必ずしも全てのレーザパルス504が、閃光発生506及びその結果として生じる閃光検出指標パルス508をもたらすわけではない。更に、結果として生じる閃光検出表示パルス508のパルス幅/デューティは、どれ程の量の閃光が生じているか等に応じて変化し得る。閃光インスタンス506が、カメラ106によって検出された光の強度が指定された閃光閾値を超えたときに生じる。図5において、特定の閃光インスタンス508の持続時間は、強度が指定された閃光閾値よりも大きい場合、レーザパルス504の持続時間に対応する。したがって、閃光検出指標パルス508のパルス幅又はデューティは、対応するレーザ源パルス504の対応する定まった時間よりも短くあり得る。
【0020】
図6は、閃光が存在し、対応する明るい水平線として図6に示されている画素の飽和列602について表示された歪みアーチファクトを生じさせる場合等に、表示画面上に表示される16個の画像フレームの例を示す。一例では、画素の飽和列602のこのような歪みアーチファクト自体は、何時、どれ程の量の閃光が存在するかを示すものとして使用され得る。例えば、図6の右下のフレームは、画素の4つの飽和列602(比較的より多い閃光)を示し、図6の右上のフレームは、画素の2つの飽和列602(比較的より少ない閃光)を示す。このような閃光の歪みアーチファクト指標は、表示画面108上に表示された画素の画像強度を観察することによって、又はそれに代替又は追加して、表示画面108上に表示するための画像を生成するために、カメラ106によってビデオ表示ドライバ114に提供されている画像信号の初期の上流信号処理によって検出され得る。
【0021】
例えば、カメラ106によってビデオ表示ドライバ114に提供されている撮像信号の初期上流信号処理が、閃光を示す飽和値を超えるカメラ撮像アレイ画素の部分的又は全体的な列を示すならば、閃光指標が上流に生成され得る。一例では、生成された上流閃光指標が使用されて閃光を補償することにより、飽和画素のより高い強度の水平線が実際に表示画面108上に現れる必要がない。例えば、適切に高いフレームレートに対して、閃光に起因して飽和した部分的又は全体的な画素の列が、表示画面108上でユーザに表された視覚を有意に変更することなく、直前の又は同様のわずかに前のフレームに現れる飽和していない部分的又は全体的な列の画素によって置き換えられ得る。1つ又は複数の別の要因が、閃光を示す閃光閾値を超える画素飽和に加えて使用され得る。レーザパルス投入トリガ情報が利用可能である例では、次いで、このような情報が使用されて、例えば、画素飽和閃光閾値を調整し得る。例えば、レーザパルス投入に対応する時間窓中の閃光を示す画素飽和閾値を低下させることは、閃光誘起撮像歪みアーチファクトを検出すること、閃光を示すスペクトル情報を累算することによるか、或いは、これらの任意の組合せ、又は1つ以上の別の閃光インジケータを使用する場合のいずれかで、閃光の検出を改善することに役立ち得る。
【0022】
図6において、明るい水平列は、画素の飽和列602の表示された歪みアーチファクトに対応する。しかしながら、信号処理回路116又は表示ドライバ回路114は、表示画面108上に表示されるフレームの画素の明るさを自動的に調整する明るさ補償信号を含み得る。このようなシナリオにおいて、閃光がこのような明るさの補償を起動させて、画素の暗い列602の表示された歪みアーチファクトをもたらすことがある。このような暗い部分的又は全体的な列歪みアーチファクトが同様に使用されて、閃光が生じているか否か、及びどれ程の量の閃光が生じているかを示してもよい。追加の補償が、閃光に起因する画素の明るい部分的又は全体的な飽和列に応じた前述のアプローチと同様に、直前の又はわずかに前のフレームからの画素の同じ部分的又は全体的な列を表示することを含んでもよい。それに追加又は代替して、(例えば、上記のようなバンドパスフィルタリング及びスペクトル累算を使用する)閃光についての別個の指標が使用されることにより、明るさ補償を調整して、閃光から別の方法で過補償された画素の暗い列602についての表示される歪みアーチファクトの存在を回避又は低減し得る。
【0023】
図7は、内視鏡的又は類似の低侵襲性手順等において、関心対象の標的領域を同時に撮像する若しくは分光分析する、又はその両方を行いながら、レーザ治療を提供する方法の例を示す。
【0024】
710において、患者体内の関心対象の腔又は別の標的領域が、関心対象の標的領域の撮像又は別の視覚化に役立つように、内視鏡110を介して広帯域照明光源104を使用することを含み得るように、照明され得る。
【0025】
712において、レーザ源112からのレーザエネルギは、医師又は別のユーザが、表示画面108を介するように撮像を介して、レーザ治療の効果を観察することを可能にするために、関心対象の標的領域の撮像と同時であるように、関心対象の標的領域に適用され得る。
【0026】
714において、レーザエネルギ及び照明光は、内視鏡110を介するように、関心対象の標的領域に同時に送達され得る。
【0027】
716において、光源104からの照明光及びレーザ源112からのレーザ光が放出されると、照明光及びレーザ光は、標的102から反射されるか、そうでなければ散乱させられる。
【0028】
718において、反射された光は、標的の撮像のために、標的の分光学的分析のために、又はその両方のために変換される等のために、カメラ又は光検出器106によって受け取られる。例えば、標的の分光分析は、レーザによって治療されている標的が、結石(「石」)又は組織のいずれであるかを示し得る。このような情報は有用であり得、例えば、医師又は別のユーザが、所望の標的に向かう方に、危険な状態にある付近の臓器から離れる方に、又はその両方に、レーザを向けるのに役立ち得る。
【0029】
720において、カメラ又は光検出器106からの撮像情報が信号処理されて、表示画面108上に表示するための撮像表示フレーム情報を提供する等のために、表示ドライバ114に提供され得る。
【0030】
722において、表示画面108は、光検出器114を介して受け取られたデータの画像又は絵画的表現、及び信号処理回路116によって処理された信号を表示し得る。
【0031】
図8Aは、閃光を検出する方法の一例を示す。
【0032】
810において、照明光及びレーザ光は、解剖学的構造の腔内に内視鏡的に送達され得、そして標的102に向かう方に内視鏡的に方向付けされ得る。
【0033】
812において、カメラ又は別の光検出器106は、標的から検出された応答信号を、信号処理のために電気信号に変換し得る。
【0034】
816において、閃光分析器120は、閃光が存在するか否か(又はどれ程の量の閃光が存在するか)を判定するのに役立つ等のように、信号処理を実行し得る。これは、本明細書で説明したように、照明ではなく閃光と関連した波長の応答光を累算することを含み得る。それの追加又は代替として、これは、飽和画素の明るい部分的又は全体的な列、或いは閃光に起因した明るさが過剰補償された画素の暗い部分的又は全体的な列等のような、閃光と関連した歪みアーチファクトを検出することを含み得る。
【0035】
824において、閃光が存在するか否か(又はどれ程の量の閃光が存在するか)についての閃光分析器120からの指標に基づいて、閃光分析器120は、視覚的、聴覚的、触覚的、又は別の警報インジケータを介してユーザに提供され得るもののような閃光警報を生成し得る。
【0036】
826において、閃光が存在するか否か(又はどれ程の量の閃光が存在するか)についての閃光分析器120からの指標に基づいて、閃光分析器120は、閃光制御信号を生成し得る。
【0037】
828において、閃光制御信号を使用して、システム100内に含まれ得るか、又はそれに結合され得る1つ又は複数の構成要素を制御し得る。例えば、閃光制御信号が使用されて、照明光源、レーザ源、表示ドライバ、表示画面、表示補償信号(例えば、明るさ補償)、又は分光標的分析器のうちの1つ又は複数を制御し得る。例えば、照明光源104又はレーザ源112は、閃光制御信号(例えば、制御器回路116)によって制御されることにより、閃光の発生又はその量を減少させるために放出される照明光又はレーザ光の量を増加又は減少させること等を行い得る。それの追加又は代替として、表示ドライバ又は表示画面は、直前の又はわずかに前のフレームから、閃光を受けるフレームに対応する画素を置き換える等のために制御され得る。それの追加又は代替として、明るさ補償信号等の表示補償信号が、閃光中に調整されて、表示画面上に表示されている暗い水平列の原因となる閃光に起因する明るさに対する過剰補償を回避し得る。その追加又は代替として、分光標的分析器が制御されて、閃光発生中に標的領域を分光的にサンプリングすることを回避すること等を行い得る。このような分光分析は、組織又は生物学的結石が標的にされているか否かを識別するのに役立ち得、これが、レーザ治療されるべき標的領域(例えば、結石)に向かう方に、又は特定の手順に適切であるように治療が回避されるべき非標的領域(例えば、組織)から離れる方に、レーザを適切に向けることにおいてユーザの役に立ち得る。
【0038】
図8Bは、レーザ源閃光を検出する及びそれに応答する方法についての別の例を示す。
【0039】
830において、閃光成分検出器118は、カメラ又は別の光検出器106による、電子撮像又は応答光信号の別の表現への変換を介する等で、関心対象の標的領域から応答光信号を受け取り得る。
【0040】
832において、変換された応答光信号のレーザ源閃光成分は、本明細書に記載されるような、帯域通過フィルタ又は別の波長特定フィルタを使用すること、並びに、応答光信号の閃光成分を表す関心対象の波長にわたって応答を積分すること又は別に累算すること等で、応答光信号の非閃光成分から分離され得る。
【0041】
834において、結果として生じる累算された応答信号が、指定された閾値等の1つ又は複数の基準と比較され得る。
【0042】
836において、分光分析器は、閃光の発生中に標的領域の分光信号サンプリングを抑制し得る。そうでなければ、標的が、レーザ治療されるべき生物学的結石、又はレーザ治療が回避されるべき組織を構成するか否かを判定するため等の適切な分光分析を妨げる。
【0043】
図8Cは、分光計が(例えば、別個の波長フィルタを必要とせずに)使用されて、光の波長を分離することにより、閃光が存在するか否か(又はどれ程の量の閃光が存在するか)を判定すること等を行い得る方法の部分についての例を示す。
【0044】
840において、分光計は、標的応答信号から受け取られた波長を測定し得る。
【0045】
842において、分光計402は、次いで、標的応答信号の非閃光成分と関連した波長から、レーザ源閃光と関連した波長を(例えば、応答光波長フィルタ302を用いて)分離することにより、844における閾値との比較のための閃光成分と関連した波長のエネルギ又は強度の累算を可能にすること等を行い得る。
【0046】
846において、844における比較が、閃光成分が閃光閾値を超えることを示し、それによって閃光が存在し、分光的に測定された非閃光成分に影響を及ぼす可能性があることを示す場合に、非閃光成分が緩和され得る(例えば、無視され得る、サンプリングされ得ない、又は抑止され得る)。
【0047】
図8Dは、表示画面上での標的の画像表示のために捕捉されて信号処理されている、標的の画像の歪みアーチファクト又は別の成分が、閃光が生じていることを示す方法の部分についての例を示す。
【0048】
850において、関心対象の標的領域からの応答光は、カメラ又は別の光検出器106によって応答信号に変換され得る。
【0049】
852において、閃光を示す歪み又は別のアーチファクトが検出され得る。例えば、歪みアーチファクトは、表示画面上において、又はカメラ若しくは別の光検出器106の撮像アレイにおいて、又はそれらの間の中間信号処理構成要素においてのいずれかに、明るい(例えば、飽和した)画素の部分的又は全体的な水平列を含み得る。歪みアーチファクトについての追加又は代替の例は、明るさ自動補償が含まれる例では、表示画面において、又はカメラ若しくは別の光検出器106の撮像アレイにおいて、又はそれらの間の中間信号処理構成要素においてのいずれかに、部分的又は全体的な水平列の暗い(例えば、過剰に明るさ補償された)画素を含み得るが、これは、閃光が生じた場合に、潜在的に過剰な補償になる可能性がある。アーチファクトについての追加又は代替の例は、明るさ補償自体を使用して、閃光の存在を検出及び表示することを含み得る。
【0050】
854において、閃光の検出に応じて、表示画像が補償され得る。例えば、これは、飽和した画素(又は過剰に補償された画素)の1つ又は複数の部分的又は全体的な列を、直前のフレーム又は同様に最近のフレームからの対応する画素と置換することを含み得る。これは、閃光の又は閃光に起因する過剰な補償(例えば、自動明るさ補償)の影響を抑制しながら、それでも比較的一定の正確度を視覚化に提供し得る。856において、閃光の検出に応じて、光源、レーザ源、表示ドライバ、表示画面、又は分光分析器等、システムに含まれるか又はシステムに結合された1つ又は複数の別の構成要素は、本明細書の別の場所で説明されているように、補償されるか又はそうでなければ制御され得る。
【0051】
図9は、閃光分析器が、閃光を検出するために使用され得る方法の部分の例を示す。
【0052】
910において、累算器が、標的応答信号の閃光成分と関連し、そして標的応答信号の非閃光成分とは関連しない標的応答信号の波長を累算し得る。
【0053】
920において、閃光成分と関連した累算された波長は、閾値等の1つ又は複数の基準と比較されて、閃光が生じているか否かを決定すること等を行い得る。
【0054】
930において、閃光警報又は制御信号が、閃光が生じていることを示す比較に応じて、生成され得る。任意選択で、累算器304は、一時的に、又はより長期の記録への連絡のために、レーザ源型閃光と関連したデータを記憶する。このような記録されたデータは、例えば、閃光と関連した波長において累算されたスペクトルエネルギ、その持続時間、又はその両方を含み得る。このような記録された閃光情報が使用されて、標的の材料タイプ(例えば、結石又は組織)を分光分析するために使用されるもののような、標的からの応答光に関する非閃光分光計情報を増大し得る。特定タイプの結石が、別のタイプの結石よりも多くの閃光を生じさせるので、閃光が生じているか否かに関する情報が使用されて、分析されている非閃光分光データを増大させること等によって、様々な結石タイプの間で区別することに役立ち得る。
【符号の説明】
【0055】
100 システム
102 標的
104 光源
106 カメラ/光検出器
108 表示画面
110 内視鏡
112 レーザ源
114 表示ドライバ
116 信号プロセッサ/制御器回路
120 閃光分析器
302 応答光波長フィルタ
304 積分器/累算器
402 分光計
図1A
図1B
図1C
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8A
図8B
図8C
図8D
図9