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特許7459261ドーズダイヤル使用中に即時的なフィードバックを可能にする薬物投入調節装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-22
(45)【発行日】2024-04-01
(54)【発明の名称】ドーズダイヤル使用中に即時的なフィードバックを可能にする薬物投入調節装置
(51)【国際特許分類】
   A61M 5/315 20060101AFI20240325BHJP
   A61M 5/24 20060101ALI20240325BHJP
【FI】
A61M5/315 550R
A61M5/24 500
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2022545953
(86)(22)【出願日】2021-11-02
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-03-30
(86)【国際出願番号】 KR2021015682
(87)【国際公開番号】W WO2022098047
(87)【国際公開日】2022-05-12
【審査請求日】2022-07-27
(31)【優先権主張番号】10-2020-0145238
(32)【優先日】2020-11-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】521467766
【氏名又は名称】プンリム ファーマテック インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】チョ、ヒ ミン
(72)【発明者】
【氏名】ユン、チョン ドク
(72)【発明者】
【氏名】キム、チェ チョン
(72)【発明者】
【氏名】カン、キ ユン
(72)【発明者】
【氏名】ソン、ヒョン チャン
(72)【発明者】
【氏名】ユン、ソン ヒェ
【審査官】川島 徹
(56)【参考文献】
【文献】特表2016-530012(JP,A)
【文献】特表2013-539697(JP,A)
【文献】特表2016-514554(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61M 5/315
A61M 5/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
中空のハウジング(10)、前記ハウジング(10)の一側上に回転自在に結合されたドーズダイヤル(20)、前記ハウジング(10)の他側上に固着された状態で薬物が内蔵されたカートリッジが収容されると共に、薬物が吐き出される注入ニードルが一側上に結合されるカートリッジホルダー(30)、前記ドーズダイヤル(20)内に配される注入ボタン40)、及び前記ハウジング(10)に回転不能に結合されるバネベース(150)を含む薬物投入調節装置において、
前記ハウジング(10)内に配されたトーションバネ(140)にねじりモーメントを保存して注入しようとする薬物の量を設定させる注入量設定モジュール(100)と、
前記トーションバネ(140)に加えられたねじりモーメントの解除を通じて運動することにより、前記カートリッジホルダー(30)に内蔵されたカートリッジから外部に吐き出させる薬物吐出モジュール(200)と、を含み、
前記バネベース(150)は、前記ドーズダイヤル(20)の回動時に、前記ドーズダイヤル(20)に形成されたラッチ突起(22)に対応するように形成されたラッチ(152)を含み、前記ドーズダイヤル(20)の内部隔壁の一面上に半径方向に沿って放射状に形成された多数のラッチ突起(22)と前記ラッチ(152)とが順に接して音を発生させる過程を通じて薬物注入設定量に対するフィードバックを提供し、
前記注入量設定モジュール(100)は、前記ドーズダイヤル(20)内に固設されるが、ボタンバネ(50)を支持する機能を行うボタンプレート(160)を含み、
前記注入ボタン(40)は、前記ボタンプレート(160)に摺動自在に貫通した状態に結合し、
前記薬物吐出モジュール(200)は、
前記注入ボタン(40)の動作によって、前記注入量設定モジュール(100)上にスイッチング可能に結合されるロッドガイド(210)、
前記ロッドガイド(210)の外側上にスクリュー結合された状態で前記ロッドガイド(210)の回動によって直線運動を実施することにより、カートリッジホルダー(30)に内蔵されたカートリッジの薬物を外部に吐き出させるピストンロッド(220)を含み、
前記注入ボタン(40)は、前記ドーズダイヤル(20)の回転によって同時に回動する一方、前記ボタンプレート(160)を通じて安定したプッシング動作を可能にすることを特徴とする、薬物投入調節装置。
【請求項2】
前記注入量設定モジュール(100)は、前記注入ボタン(40)の動作によって、前記ドーズダイヤル(20)にスイッチング可能に結合されるリセットチューブ(110)、前記リセットチューブ(110)の外側上に結合されて同時に回動するラチェットチューブ(120)、前記ラチェットチューブ(120)の外面上に軸方向に沿って摺動自在に回動するスケールドラム(130)、及び前記ハウジング(10)と前記ラチェットチューブ(120)上に両先端が結合されたトーションバネ(140)を含み、
前記リセットチューブ(110)に結合されたロッドガイド(210)が、ストンロッド(220)の内部上にスクリュー回転結合で結束されることにより、前記ロッドガイド(210)の回転を通じて前記ピストンロッド(220)の下部直線運動を可能にすることにより、前記ピストンロッド(220)と前記ロッドガイド(210)とのスクリュー方式結合を通じたカートリッジ薬物放出構造を有する、請求項1に記載の薬物投入調節装置。
【請求項3】
前記トーションバネ(140)は、両端がそれぞれバネベース(150)及びラチェットチューブ(120)上に結合され、
前記ドーズダイヤル(20)を通じた回転時には、
前記ラチェットチューブ(120)に固定された前記トーションバネ(140)の一側は、回動する一方、前記バネベース(150)に固定された前記トーションバネ(140)の他側は、固定された状態を保持することにより、バネのねじれ状態を作る、請求項1に記載の薬物投入調節装置。
【請求項4】
タンプレート(160)は、前記ドーズダイヤル(20)内に隔壁を通じて形成された第1ダイヤルチャンバ上で前記ドーズダイヤル(20)の内面に円周方向に沿って形成されたプレート固定段差(24)に固定される、請求項1に記載の薬物投入調節装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ドーズダイヤルが回転するように締結されたハウジングに回転不能に結合されたバネベースに形成されたラッチと該ドーズダイヤルに形成されたラッチ突起との非連続の接触を通じて薬物使用量の設定に対する即時的なフィードバックを可能にする薬物投入調節装置に関する。
【背景技術】
【0002】
オートインジェクター(auto injector)は、患者や特別に医療行為訓練を受けていない者であっても、自己投与が容易になるように作った製品であって、注射針が患者に露出されないようにする。オートインジェクターは、容易に使われ、収容されるように小型で構成され、製作、組み立て、使用性のために、単純であって、製作及び組み立てコストを節減するように製作され、環境に及ぼす影響が大きくないオートインジェクターに対する必要性がある。
【0003】
皮膚内の薬物注入のために使われる薬物注入装置は、使用において、相当な熟練度と経験とを要求しているために、最近、皮膚に当てて押せば、注射針が皮膚内に挿入されて自動で薬物が注入される薬物注入器が提示されている。
【0004】
薬物注入のために、市中に流通される注射器のうち、ペン型注射器は、多数のドーズ(dose)を薬物容器から提供させる機能性を備えるが、ドーズ量(dose quantity)は、ドーズが伝達される直前に設定される。薬物伝達装置の多数のユーザは、経験が多くないために、ドーズ伝達シーケンスが行われ、ドーズ伝達部位から薬物伝達装置を除去することが安全であるとする幾つかの種類の表示または情報がユーザに提供されることが度々望ましくなる。
【0005】
特許文献1は、薬物注入装置を提供するが、具体的には、内部空間を形成し、長手方向の窓を有するハウジング、ハウジングと関連して軸方向に保持される回転自在な投与量ダイヤル、設定された投与量の大きさを示すための表示を伴う回転自在な目盛り付きドラムを含み、目盛り付きドラムの滑走要素は、投与量の設定中にハウジングと関連して軸方向に滑走されるように構成され、目盛り付きドラムによって伴われる表示が滑走窓を通じて見られ、それにより、長手方向の窓及び滑走窓が、表示と組み合わせられて投与量大きさディスプレイを形成し、回転自在な目盛り付きドラムは、投与量の設定中にハウジングによって形成された内部空間内で回転し、滑走要素の内部表面は、目盛り付きドラムの外部表面上に提供された外部ネジ山と結合される内部特徴部を備える内容を開示する。
【0006】
特許文献2は、薬物注入装置を提供するが、ハウジングと、ハウジングの内部に配された作動器具を含む薬物伝達装置を含んだ状態で、薬物容器のストッパー上に作用するように配されたプランジャーロッドだけではなく、作動器具の縦方向に変位されることで動作する時、ストッパー上に作用するために、プランジャーロッドに連結され、摺動自在に配されたアクチュエータを含む構成を提示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】大韓民国公開特許第10-2017-00065623号
【文献】大韓民国公開特許第10-2019-0017806号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、前記従来の問題点を解消しようとするものであって、ドーズダイヤルを通じた薬物投入量の設定及び注入ボタンを通じた設定薬物投入時に、該ドーズダイヤルが回転自在に締結されたハウジングの端部上に回転不能に結合されたバネベースに形成されたラッチと該ドーズダイヤルに形成されたラッチ突起との非連続の接触を通じて、該ドーズダイヤル使用中に使用量の設定に対する即時的なフィードバックを可能にする薬物投入調節装置技術を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記のような目的を果たすための本発明による薬物投入調節装置は、中空のハウジング10、前記ハウジング10の一側上に回転自在に結合されたドーズダイヤル20、前記ハウジング10の他側上に固着された状態で薬物が内蔵されたカートリッジが収容されると共に、薬物が吐き出される注入ニードルが一側上に結合されるカートリッジホルダー30、前記ドーズダイヤル20内に配される注入ボタン40、及び前記ハウジング10に回転不能に結合されるバネベース150を含み、前記ハウジング10内に配されたトーションバネ140にねじりモーメントを保存して注入しようとする薬物の量を設定させる注入量設定モジュール100;及び前記トーションバネ140に加えられたねじりモーメントの解除を通じて運動することにより、前記カートリッジホルダー30に内蔵されたカートリッジから外部に吐き出させる薬物吐出モジュール200;を含み、前記バネベース150は、前記ドーズダイヤル20の回動時に、前記ドーズダイヤル20に形成されたラッチ突起22に対応するように形成されたラッチ152を含み、前記ドーズダイヤル20の内部隔壁の一面上に半径方向に沿って放射状に形成された多数のラッチ突起22と前記ラッチ152とが順に接して音を発生させる過程を通じて薬物注入設定量に対するフィードバックを提供することが望ましい。
【0010】
前記注入量設定モジュール100は、前記注入ボタン40の動作によって、前記ドーズダイヤル20にスイッチング可能に結合されるリセットチューブ110、前記リセットチューブ110の外側上に結合されて同時に回動するラチェットチューブ120、前記ラチェットチューブ120の外面上に軸方向に沿って摺動自在に回動するスケールドラム130、及び前記ハウジング10と前記ラチェットチューブ120上に両先端が結合されたトーションバネ140を含み、前記リセットチューブ110に結合されたロッドガイド210が、前記ピストンロッド220の内部上にスクリュー回転結合で結束されることにより、前記ロッドガイド210の回転を通じて前記ピストンロッド220の下部直線運動を可能にすることにより、ピストンロッド220とロッドガイド210とのスクリュー方式結合を通じたカートリッジ薬物放出構造を有することが望ましい。
【0011】
前記トーションバネ140は、両端がそれぞれバネベース150及びラチェットチューブ120上に結合され、前記ドーズダイヤル20を通じた回転時には、前記ラチェットチューブ120に固定された前記トーションバネ140の一側は、回動する一方、前記バネベース150に固定された前記トーションバネ140の他側は、固定された状態を保持することにより、バネのねじれ状態を作ることが望ましい。
【0012】
前記ボタンプレート160は、前記ドーズダイヤル20内に隔壁を通じて形成された第1ダイヤルチャンバ上で前記ドーズダイヤル20の内面に円周方向に沿って形成されたプレート固定段差24に固定されることが望ましい。
【0013】
前記注入量設定モジュール100は、前記ドーズダイヤル20内に固設されるが、ボタンバネ50を支持する機能を行うボタンプレート160を含み、前記注入ボタン40は、前記ボタンプレート160に摺動自在に貫通した状態に結合し、前記薬物吐出モジュール200は、前記注入ボタン40の動作によって、前記注入量設定モジュール100上にスイッチング可能に結合されるロッドガイド210、前記ロッドガイド210の外側上にスクリュー結合された状態で前記ロッドガイド210の回動によって直線運動を実施することにより、カートリッジホルダー30に内蔵されたカートリッジの薬物を外部に吐き出させるピストンロッド220を含み、前記注入ボタン40は、前記ドーズダイヤル20の回転によって同時に回動する一方、前記ボタンプレート160を通じて安定したプッシング動作を可能にすることが望ましい。
【発明の効果】
【0014】
前述したような本発明による薬物投入調節装置は、ハウジング内でドーズダイヤルに連動した状態で回動することにより、トーションバネにねじりモーメントを保存して注入しようとする薬物の量を設定させる注入量設定モジュールを通じてユーザの意中による薬物注入量をあらかじめ設定した状態で、ドーズダイヤルを通じた薬物投入量の設定及び注入ボタンを通じた設定薬物投入時に、前記ドーズダイヤルが回転自在に締結されたハウジングの端部上に回転不能に結合されたバネベースに形成されたラッチと前記ドーズダイヤルに形成されたラッチ突起との非連続の接触を通じて、前記ドーズダイヤル使用中に使用量の設定に対する即時的なフィードバックを可能にする。
【0015】
また、注入ボタンに連動可能に結合されたリセットチューブを通じてロッドガイドがピストンロッドの内部上にスクリュー回転結合で結束されることにより、前記ロッドガイドの回転を通じてピストンロッドの下部直線運動を可能にすることにより、ピストンロッドとロッドガイドとのスクリュー方式結合を通じた安定したカートリッジ薬物放出構造を有させる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の一実施形態による薬物投入調節装置の結合斜視図を示す。
図2図1による薬物投入調節装置の分解斜視図を示す。
図3図1の薬物投入調節装置の断面図を示す。
図4図3のA領域についての拡大図を示す。
図5】ドーズダイヤルとリセットチューブとの結合関係を示す図面である。
図6】注入ボタン、ボタンプレート、リセットチューブ、バネベース及びスケールドラムが結合された状態を示す。
図7】バネベースの斜視図を示す。
図8】ドーズダイヤル、スケールドラム、ラチェットチューブ、リセットチューブ及びピストンロッドが結合された状態を示す。
図9】注入ボタン、ボタンプレート及びドーズダイヤルが結合される状態を示す。
図10図3のB領域についての拡大図を示す。
図11】ドーズダイヤルを示す。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態をさらに詳しく説明する。しかし、本発明は、以下で開示される実施形態に限定されるものではなく、互いに異なる多様な形態として具現され、単に、本実施形態は、本発明の開示を完全にし、当業者に発明の範疇を完全に知らせるために提供されるものである。図面上で同じ符号は同一要素を称する。
【0018】
各図面の構成要素に参照符号を付け加えるに当って、同一構成要素に対しては、たとえ他の図面上に表示されていても、可能な限り同じ符号を有させるという点に留意しなければならない。また、本発明を説明するに当って、関連した公知の構成または機能についての具体的な説明が、本発明の要旨を不明にする恐れがあると判断される場合には、その詳細な説明は省略する。
【0019】
以下、図1ないし図11を参照して、本発明の実施形態によってドーズダイヤルを通じて設定された薬物を安定して注入可能になるようにロッドガイド210の回転及び前記ロッドガイド210に連動するピストンロッドの直線運動構造を有する薬物投入調節装置を説明する。
【0020】
薬物投入調節装置は、中空のハウジング10、ハウジング10の一側上に回転自在に結合されたドーズダイヤル20、前記ハウジング10の他側上に固着された状態で薬物が内蔵されたカートリッジが収容されると共に、薬物が吐き出される注入ニードルが一側上に結合されるカートリッジホルダー30、ドーズダイヤル20の外側上に配される注入ボタン40、前記ドーズダイヤル20内で注入ボタン40の押え及び回復を可能にするボタンバネ50、及びカートリッジホルダー30の外部上に分離可能に結合されるキャップ60を含む。
【0021】
本発明は、ハウジング10内でドーズダイヤル20に連動した状態で回動することにより、トーションバネにねじりモーメントを保存して注入しようとする薬物の量を設定させる注入量設定モジュール100;及び前記注入ボタン40の動作によって、前記注入量設定モジュール100にスイッチング可能に結合され、前記トーションバネに加えられたねじりモーメントの解除を通じて運動することにより、前記注入量設定モジュール100に設定された薬物設定量を前記カートリッジホルダー30に内蔵されたカートリッジから外部に吐き出させる薬物吐出モジュール200;を含む。
【0022】
前記注入量設定モジュール100は、前記注入ボタン40の動作によって、前記ドーズダイヤル20にスイッチング可能に結合されるリセットチューブ110、前記リセットチューブ110の外側上に結合されて同時に回動するラチェットチューブ120、前記ラチェットチューブ120の外面上に軸方向に沿って摺動自在に回動するスケールドラム130、及び前記ハウジング10と前記ラチェットチューブ120上に両先端が結合されたトーションバネ140及び前記ラチェットチューブ120に一側が結合されたトーションバネ140の他側が固定されるバネベース150、ドーズダイヤル20内に固設されるが、ボタンバネ50を支持する機能を行うボタンプレート160及びラチェットチューブ120上に回転自在に結合された状態でハウジング10の内部に摺動自在に結合するアンカー170を含む。
【0023】
前記リセットチューブ110は、中空円筒状を有する構造体であって、注入ボタン40を成すボタン脚部41が結合されるように外周面上に円周方向に沿って溝形成されるボタン係合溝111、ドーズダイヤル20の内部に形成されたチューブ係合突起に解除可能に結合されるダイヤル係合突起112、ラチェットチューブ120に結合されて、前記ラチェットチューブ120の同時回転を可能にするチューブ結合口113を含む。
【0024】
ラチェットチューブ120は、リセットチューブ110を内部に収容する中空円筒状を有する構造体であって、外周面上に長手方向に沿って突設されるドラムガイド突起121、ラチェットチューブ120の一側上にアンカー170の回転自在な状態の結合を可能にするように円周方向に沿って溝形成されるアンカー係合溝122、リセットチューブ110の第1チューブ結合口上に結束する第2チューブ結合口123及びトーションバネ140の先端との結合を可能にするチューブバネ係止溝124を含む。
【0025】
スケールドラム130は、ラチェットチューブ120に形成されたドラムガイド突起に対応するように内面上に長手方向に沿って溝形成されたドラムガイド溝131、及びハウジング10の内面上に螺旋状に突設されたドラム回転突起に対応するように外周面上に螺旋状に沿って溝形成されたドラム回転溝132を含む。
【0026】
前記トーションバネ140は、両端がそれぞれバネベース150及びラチェットチューブ120上に結合され、前記ドーズダイヤル20を通じた回転時には、前記ラチェットチューブ120に固定された前記トーションバネ140の一側141は、回動する一方、前記バネベース150に固定された前記トーションバネ140の他側142は、固定された状態を保持することにより、バネのねじれ状態を作らせる。
【0027】
前記バネベース150は、ドーズダイヤル20の内部上に配されるが、前記ハウジング10上に揺動なしに固着される構造体であって、トーションバネ140の先端との結合を可能にするベースバネ係止溝151及びドーズダイヤル20の回動時に、ドーズダイヤル20に形成されたラッチ突起22に対応してクリック音を出すように形成されたラッチ152を含む。すなわち、ドーズダイヤル20を回転する場合に、ドーズダイヤル20の内部上に半径方向に沿って形成されたダイヤル隔壁21の一面上に形成されたラッチ突起22と前記ラッチとが順に接する過程を通じて注入量に対するフィードバックを提供させる。
【0028】
ボタンプレート160は、ドーズダイヤル20のダイヤル隔壁を基準に一側に形成された第1チャンバ上に固設される円状プレートの形成であって、前記ボタンプレート160の中央に形成されたガイド固定ホール161及びガイド固定ホールを中心に放射状に形成される複数のボタンガイドホール162を含む。前記複数のボタンガイドホールは、注入ボタン40を成す複数のボタン脚部41が貫設される。すなわち、注入ボタン40は、ボタンプレート160を通じて安定した直線運動を可能にすると同時に、ボタンバネ50を注入ボタン40上で安定して配置させる。ボタンバネ50は、ボタンプレート160に置かれた状態で注入ボタン40に対する加圧時に、前記ボタンプレート160を底点とした状態で圧縮が行われ、加圧が解除されれば、元復する構造である。
【0029】
図8ないし図11を参照すれば、ドーズダイヤル20内に形成されたダイヤル隔壁21を基準に一側に形成された第1ダイヤルチャンバ20a上にボタンプレート160が配され、前記ボタンプレート160に形成された複数のボタンガイドホール162を通じて注入ボタン40が摺動可能に結合される。複数のボタンガイドホール162は、ガイド固定ホール161を中心に一定の距離上で放射状に配されるものである。複数のボタン脚部41は、先端上に屈曲された構造の脚係止段を形成することにより、一旦、ボタンガイドホール162に差し込まれた状態から抜ける現象を防止する。
【0030】
ボタンプレート160は、第1ダイヤルチャンバ20a上でドーズダイヤル20の内面に円周方向に沿って形成されたプレート固定段差24に固定される。
【0031】
すなわち、前記ボタンプレート160は、ドーズダイヤル20の回転によって共に連動する方式で結合される状態を有する。前記状態で、注入ボタン40は、ドーズダイヤル20の回転によって同時に回動するが、ボタンプレート160を通じて安定したプッシング動作を可能にする。
【0032】
アンカー170は、内面上に円周方向に沿って突設されたアンカー円周突起171及び外周面上で軸方向に沿って形成されたハウジング係合突起172を含む。アンカー円周突起171は、ラチェットチューブ120上に溝形成されたアンカー170係合溝に対応して結合し、ハウジング係合突起172は、ハウジング10の内面に形成されたアンカー摺動部11に対応して結合する。
【0033】
注入ボタン40を加圧していない状態で、ドーズダイヤル20を回転する場合を見れば、次の通りである。
【0034】
ドーズダイヤル20の内側面に円周方向に沿って形成されたチューブ結合歯形と結合されたリセットチューブ110は、前記リセットチューブ110の他側を通じて結合されたラチェットチューブ120上に結合し、前記ラチェットチューブ120の外面上に軸方向に沿って直線状に配されたドラムガイドレールに沿って摺動可能に結合されたスケールドラム130と結合した状態で、前記スケールドラム130は、ハウジング10の内面上に螺旋形成されたドラムガイド螺旋突起と型合された状態に結合する。これを通じて、前記ドーズダイヤル20の回動は、結果としてスケールドラム130のハウジング10に沿った所定距離の移動を可能にすると同時に、トーションバネ140のねじりモーメント保存を可能にする。
【0035】
前記薬物吐出モジュール200は、前記注入ボタン40の動作によって、前記リセットチューブ110上にスイッチング可能に結合されるロッドガイド210、前記ロッドガイド210の外面上にスクリュー結合された状態で前記ロッドガイド210の回動によって直線運動を実施することにより、カートリッジホルダー30に内蔵されたカートリッジの薬物を外部に吐き出させるピストンロッド220、カートリッジホルダー30に結合するが、ピストンロッド220が軸方向に沿って貫設された状態に配されたロッドホルダー230、及び前記ロッドホルダー230内でピストンロッド220の外面上にスクリュー結合される構造を有するロッドロック240を含む。
【0036】
前記ロッドガイド210は、ピストンロッド220の内面に形成されたガイド係合溝に分離可能に結合するガイド螺旋突起212が形成されたガイド胴体211、前記ガイド胴体の一側外面上に突設されて、前記リセットチューブ110の内面上に形成されたガイド係合溝に分離可能に結合するガイド回転突起213及びガイド胴体の先端上に軸方向に沿って突設された状態でボタンプレート160の中央に形成されたガイド固定ホールに結合されるガイドボール214を含む。すなわち、ロッドガイド210は、ドーズダイヤル20に固着されたボタンプレート160のガイド固定ホールを通じてガイドボールが結合されて、正位置上下揺動なしに正位置回転を可能になった状態で、ガイド回転突起を通じてリセットチューブ110上に結合ないし解除可能なスイッチング状態を有し、ガイド螺旋突起を通じてピストンロッド220とスクリュー結合することにより、相対的な運動を可能にする。
【0037】
前記ピストンロッド220は、その軸方向に沿ってロッドガイド210が貫設される中空円筒状を有するものであって、ロッドロック240が回転自在に結合されるロック係合突起が形成されるロッド進行部221及びロッドロック240が回転不能に係止片223が形成されるロッド係止部222を含む。
【0038】
前記ロッドホルダー230は、中空円筒状を有するものであって、その外周面上に円周方向に沿って突設されたホルダー固定片231を通じてカートリッジホルダー30の外側上に固定され、その外周面上に長手方向に沿って貫設されたロック案内部232を通じてロッドロック240の直線運動を可能にする。
【0039】
ロッドロック240は、ピストンロッド220の外面上にスクリュー結合された状態で前記ピストンロッド220の直線運動に連動して回動を可能にする。
【0040】
ロッドロック240は、ピストンロッド220の外面上に結合するロック本体241及びロック本体の一側上に軸方向に沿って突設されるロック突起部243を含む。前記ロック突起部は、ロック案内部232に挿入された状態で前記カートリッジホルダー30の軸方向に沿って直線運動を実施する。前記構造によって、ロッドロック240は、ピストンロッド220の回転によって連動して運動を実施するが、前記ロック案内部232によって回転することが制約された状態でロック案内部232に沿った直線運動のみが可能な状態になる。
【0041】
本発明は、ピストンロッド内にスクリュー(Screw)を形成した状態でロッドガイドを前記ピストンロッドの内部上にスクリュー結合するものとし、リセットチューブの回転によって、前記リセットチューブに結合されたロッドガイドを正位置回転させた状態で、前記ロッドガイドに噛み合った状態のピストンロッドをカートリッジホルダー側に下がるようにする。
【0042】
ピストンロッドの外部スクリュー上にロッドロックが回転自在に連結され、前記状態でピストンロッド及びロッドロックを取り囲む方式でロッドホルダーを設置して、前記ピストンロッドの回転及び前記ロッドロックの直線運動を行うようにする。
【0043】
前記注入ボタン40の動作時に、前記リセットチューブ110に結合された前記ロッドガイド210が、前記ピストンロッド220の内部上にスクリュー回転結合で結束されることにより、前記ロッドガイド210の回転を通じて前記ピストンロッド220の下部直線運動を可能にする。
【0044】
前述したような本発明による薬物投入調節装置は、ドーズダイヤルを通じて設定された薬物を安定して注入可能になるようにロッドガイド210の回転及び前記ロッドガイド210に連動するピストンロッドの直線運動構造を可能にする。
【0045】
以上の説明は、本発明の技術思想を例示的に説明したものに過ぎないものであって、当業者ならば、本発明の本質的な特性から外れない範囲で多様な修正及び変形が可能であろう。したがって、本発明に開示された実施形態は、本発明の技術思想を限定するためのものではなく、説明するためのものであり、このような実施形態によって、本発明の技術思想の範囲が限定されるものではない。本発明の保護範囲は、特許請求の範囲によって解釈されねばならず、それと同等な範囲内にあるあらゆる技術思想は、本発明の権利範囲に含まれていると解釈されねばならない。
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