(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-25
(45)【発行日】2024-04-02
(54)【発明の名称】個人間カーシェア支援システム、方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/43 20240101AFI20240326BHJP
【FI】
G06Q50/43
(21)【出願番号】P 2020016940
(22)【出願日】2020-02-04
【審査請求日】2022-12-07
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 ウェブサイトの掲載日:平成31年4月15日 、ウェブサイトのアドレス:https://221616.com/idom/news/press/20190415-23880.html、公開者: 株式会社IDOM 、公開された発明の内容: 株式会社IDOMが上記アドレスのウェブサイトのアドレスで公開されている株式会社IDOMのウェブサイトにて、新森亮が発明した個人間カーシェア支援システム及びアプリケーションプログラムについて公開した。ウェブサイトの掲載日:令和1年5月16日 、ウェブサイトのアドレス:https://221616.com/idom/news/press/20190516-24022.html、公開者: 株式会社IDOM 、公開された発明の内容: 株式会社IDOMが上記アドレスのウェブサイトのアドレスで公開されている株式会社IDOMのウェブサイトにて、新森亮が発明した個人間カーシェア支援システム及びアプリケーションプログラムについて公開した。
(73)【特許権者】
【識別番号】300065327
【氏名又は名称】株式会社IDOM
(74)【代理人】
【識別番号】100096725
【氏名又は名称】堀 明▲ひこ▼
(74)【代理人】
【識別番号】100171697
【氏名又は名称】原口 尚子
(72)【発明者】
【氏名】新森 亮
【審査官】野元 久道
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-099762(JP,A)
【文献】特開2018-028850(JP,A)
【文献】特開2019-102079(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項7】
前記カーシェアリングに関する情報を登録することが、
車両情報とオートオークション相場情報とを用いて車両の取得価格を自動的に算出し、該算出された取得価格を用いて設定された上限内で、前記オーナー端末により入力された値を車両の共同使用料金として登録することを含む、
請求項1に記載の個人間カーシェアシステム。
【請求項10】
請求項8又は請求項9に記載された方法をコンピュータに実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、個人の自家用自動車を他の人がシェア/共同使用できるサービスプラットフォームに関する。特に、車両を共同使用するいわゆる「カーシェアリング(カーシェア)」を仲介し支援するサーバシステム、アプリケーションプログラム等に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、所有者の自動車を有効に活用するために、ネットワークを介して自動車の所有者から自動車をレンタカーとして提供する際に提供登録を受け付け、レンタカーの利用者から利用申込を受け付け、提供される際の条件と利用申込される際の条件とに基づいて、提供者と利用者を選定し、選定された両者間の自動車の賃貸借を仲介することが提案された(特開2002-099762公報:特許文献1)。
【0003】
個人間カーレンタル支援システムにおいて、支援サーバは、車を借りることを希望するユーザが操作する端末と、レンタルされる車を保有する個人オーナーが操作する端末と、レンタルされる車等の点検整備のサービスを提供するカーサービス場の担当者が操作する端末と通信し、オーナー端末に対しレンタルされる車の点検整備の要否を入力する点検要否入力ページを提供し、点検要否入力ページにおいて点検要が入力された際カーサービス場端末に対して連絡をする点検要連絡プログラムが実装されることが提案された(特開2018-028850公報:特許文献2)。
【0004】
共同使用の対象物の所有者にとって好ましい利用者による対象物の再度の使用を促すために、所有者に対する相互レビューにおける評価等が所定の閾値以上等である利用者に対する特典の付与が促進されるように、システムが、利用者による所有者に対する第3の評価を受け付け、特定の所有者に対する第3の評価が第3の範囲内である利用者の中から当該特定の所有者によって特定された対象の利用者に対して特定の特典を付与するように構成されることが提案された(特許第6481076号:特許文献3)
【0005】
「個人間カーシェアリングサービス」は、概して、スマートフォン等のアプリケーションの形態で提供され、この場合、マイカーをシェアしたい「オーナー」と必要な時に車を使いたい「ドライバー」が予め会員登録を行い、インターネットを介してマッチングが行われ得る。ドライバーが乗りたい車を場所や日時から検索して予約のリクエストをし、それをオーナー側が承認すると予約が確定され、自動車保険への加入も自動的になされ得る。ドライバーとオーナーは受渡方法等の詳細なやり取りをアプリのチャット機能等により行うことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特開2002-099762公報
【文献】特開2018-028850公報
【文献】特開2019-102079公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
シェアリングエコノミーの普及とともに個人間のカーシェアリングも広まりつつある。しかしながらスマートフォン上で完結する個人間カーシェアは、個人間の取引ゆえにトラブルの不安があり、利用は必ずしも十分に広まっていない。また、常にカーサービス場等が仲介するようなサービスは、ごく身近にカーサービス場が存在しないことも多く、利用が制限されやすい。
【0008】
このため、個人間のカーシェアリングの不安を解消することができ、また手軽に利用することができ、車を共同使用することに関する個人の多様なニーズに対応することができる仕組みが望ましい。そのような仕組みを実現するシステム、方法、プログラムが望ましい。スマートフォン等を用いて個人間で容易に取引することができ、事業者等の高いサービスを適宜利用することができるアプリケーションプログラムが望ましい。
【0009】
本発明は、個人間のカーシェアリングを手軽に、安心して利用することを支援するカーシェア支援サーバシステムを提供することを目的とする。スマートフォン上で取引を容易に行うために改善されたユーザインターフェースを備えたアプリケーションプログラムを提供することを目的とする。さらに、実店舗におけるサービスと連携することにより、ユーザ満足度の高いカーシェアリング方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するための本発明の一つの態様は、オーナー端末とドライバー端末の間で行われる、オーナーが所有する車両をドライバーが使用するカーシェアリングを支援するためのサーバを備えた個人間カーシェアシステムであって、サーバは、前記カーシェアリングを管理する処理を実行し、カーシェアリングを管理する処理は、カーシェアリングに関する情報を登録する処理を含み、該カーシェアリングに関する情報を登録する処理は、カテゴリに紐づけられたランドマークを、オーナー端末でのカテゴリの選択入力に応じて、車両の受渡場所の候補として位置情報と関連付けて選択可能にオーナー端末に表示させ、オーナー端末の選択入力により決定されたランドマークを受渡場所として登録することを含む。
【0011】
上記カテゴリは好適に、車両の受渡場所として予め選択されたランドマークのカテゴリであり、このようにすることで、車両毎の受渡場所の設定が容易になる。オーナーが車両毎に適切な受渡場所を複数設定しやすくなることにより、ドライバーとのマッチングの可能性を高めることができ、カーシェアリングを利用しやすくなる。
【0012】
前記カーシェアリングを管理する処理は、前記ドライバーにクーポンを付与する処理を含んでよく、該処理は、カーシェア予約成立後、カーシェアが開始される前のオーナーからの予約キャンセルに応じてドライバーに所定のクーポンを付与する処理、及び/又はオーナーからの予約キャンセル後オーナーによって決定されたクーポンをドライバーへ付与する処理を含んでよい。
【0013】
所定のクーポンは、例えば、オーナー端末からの予約キャンセル入力に応じてシステムから自動的に付与される、ドライバーのシステム利用料を次回の取引で割引するクーポン等であってよい。このようにすることで、予約を行ったドライバーがキャンセルされた取引の代替を探しやすくなり、アプリケーションからの離脱を抑制し得る。また、やむを得ずキャンセルするオーナーもドライバーに対し、自己との今後の取引を断念させないように働きかけることができる。
【0014】
好適に、サーバはカーシェアリングを支援するための店舗データベースを備え、該店舗データベースは、各店舗のサービス形態情報を含み、カーシェアリングに関する情報を登録することは、オーナーに関連付けて一つ以上の店舗を登録するときに、登録する店舗のサービス形態に応じて、オーナーの車両に関しドライバー端末から検索可能な受渡場所として登録することを含み、ドライバー端末から検索可能な受渡場所は、登録されたランドマークと受渡場所として登録された店舗とを含む。
【0015】
店舗は本発明に係るカーシェアシステムに関連する事業者の店舗であり得る。位置情報(地図情報)と連携したランドマークのカテゴリは必ずしも店舗の事業主体や詳細なサービス形態等を表さないことがあるが、上記のようにすることで、本発明に係るカーシェアを支援する店舗の詳細に応じて、受渡場所としてドライバーから検索可能に登録することができる。
【0016】
サーバは、オーナー端末とドライバー端末と店舗端末との間で行われる、オーナーが所有する車両をドライバーが使用するカーシェアリングを支援するように構成されてよく、カーシェアリングを管理する処理はさらに、カーシェア予約が成立したときに、店舗のサービス形態に応じて店舗用ページを生成することを含み得る。
【0017】
店舗のサービス形態は、カーシェアリングに関して行われる複数のサービスのうちの一つ又は複数の組み合わせから成り、少なくとも受渡場所の提供を含むサービス形態の店舗がオーナーに関連付けられて登録されるときに、該店舗が前記オーナーの車両の受渡場所として登録され得る。
【0018】
店舗は多種多様な形態や規模を有し、カーシェアリングに関して提供するサービスの内容も様々であり得る。様々なサービス形態の店舗が幅広くカーシェアリングを支援することで、個人であるユーザ(オーナー/ドライバー)にとって、カーシェアの利用にあたり希望するサービスを得やすくなる。例えばドライバーが身近な受渡場所を希望するときは、身近なランドマーク等から車両を選択してオーナーと直接取引を行うことができ、あるいはドライバーが店舗の仲介するサービスを望むときは、受渡代行等を提供する店舗に登録されている車両を予約することができ、オーナーはどちらのドライバーとも取引し得る。
【0019】
カーシェアリングに関する情報を登録することは、車両の情報とオートオークション相場情報とを用いて車両の取得価格を自動的に算出し、該算出された取得価格を用いて設定された上限内で、オーナー端末により入力された値を車両の共同使用料金として登録することを含んでよい。
【0020】
このようにすることで、カーシェアに係る共同使用料金として適切な料金を設定することができる。
【0021】
本発明に係る他の態様は、オーナー端末とドライバー端末の間で行われる、オーナーが所有する車両をドライバーが使用するカーシェアリングを支援するための個人間カーシェア支援方法であって、カーシェアリングを管理することを含み、カーシェアリングを管理することは、カーシェアリングに関する情報を登録することを含み、該カーシェアリングに関する情報を登録することは、カテゴリに紐づけられたランドマークを、オーナー端末でのカテゴリの選択入力に応じて、車両の受渡場所の候補として位置情報と関連付けて選択可能にオーナー端末に表示させ、オーナー端末の選択入力により決定されたランドマークを受渡場所として登録することを含む。
【0022】
カーシェアリングに関する情報を登録することはさらに、オーナーに関連付けて一つ以上の店舗を登録するときに、カーシェアリングを支援する各店舗のサービス形態情報を含む店舗データベースを参照し、登録する店舗のサービス形態に応じて、オーナーの車両に関しドライバー端末から検索可能な受渡場所として登録することを含み、ドライバー端末から検索可能な受渡場所は、登録されたランドマークと受渡場所として登録された店舗とを含む。
【0023】
本発明に係るさらに他の態様は、上記方法をコンピュータに実行させるプログラムである。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、改善されたユーザインターフェースにより使い勝手のよいカーシェアアプリケーションが提供される。カーシェアシステムの運用に係る事業者(例えば、車の買取/販売事業者等)の店舗によって提供されるサービスと連携する、付加価値が高いカーシェアシステムが提供される。アプリ上で取引を完結できる手軽さがありながら実店舗によるサポートを受けることができ、安心感がありユーザ満足度の高いカーシェアシステムが提供される。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【
図1】
図1は本発明に係る個人間カーシェア支援システムを概略的に示す。
【
図2】
図2は本発明に係るWeb/Apサーバ及びDBサーバを概略的に示す。
【
図3】
図3(a)はオーナーDB、
図3(b)はドライバーDB、
図3(c)は車両DB、
図3(d)はランドマークカテゴリDB、
図3(e)はAA相場DBのデータ構造を模式的に示す。
【
図4】
図4は店舗DBのデータ構造を模式的に示す。
【
図5】
図5はランドマークカテゴリ選択に基づく車両の受渡場所の登録フローを示す。
【
図6】
図6は本発明の一つの実施形態に係る、(A)カテゴリ選択画面要求ページ、(B)カテゴリ選択ページ、(C)選択されたカテゴリのランドマーク表示・選択ページを示す。
【
図7】
図7はカーシェアリングに関するサービスを提供する店舗を登録するフローを示す。
【
図8】
図8は本発明の一つの実施形態に係る店舗選択ページを示す。
【
図9】
図9は本発明に係る共同使用料金登録フローを示す。
【
図10】
図10は本発明に係る一つの実施形態のカーシェア取引処理フローを示す。
【
図11】
図11は本発明の一つの実施形態に係るドライバー用検索ページを示す。
【
図12】
図12はカーシェア取引DBの第一のデータ構造を模式的に示す。
【
図13】
図13はカーシェア取引DBの第二のデータ構造を模式的に示す。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、図面を参照しながら、本発明のさまざまな特徴が、本発明の限定を意図するものではない好適な実施例とともに説明される。同一の参照符号は、同一の装置、機能、処理等を指す場合がある。
【0027】
図1は、本発明の一実施形態に係る個人間カーシェアリング支援システム(カーシェアシステム)1を含むネットワークの構成を概略的に示す構成図である。ネットワーク構成は、本発明に係るカーシェアシステム1、該システム1とインターネット等の通信ネットワーク7を介して通信を行う店舗端末40、オーナー端末3、ドライバー端末4、及び一つ以上の外部サーバ5、6等を含む。
【0028】
カーシェアシステム1は、ウェブアプリケーション(Web/Ap)サーバ10、データベース(DB)装置を管理するデータベース(DB)サーバ20を含む。それぞれ中央処理装置(CPU)、RAM、ROM、ハードディスクなどを実装し、適切なオペレーティングシステム(OS)の制御の下でプログラミング言語を実行し、各種処理を実行するための機能手段を提供する。サーバに格納されるプログラムは、HTML、JavaScript(登録商標)、ネイティブプログラム(オブジェクトコード)等で構築される。DBサーバ20ではデータベース管理システム(DBMS、RDBMS)が稼動している。Web/Apサーバ10やDBサーバ20は、インターネット上で記憶資源や計算資源などの資源をサービスとして提供ないし利用する形態であるクラウドコンピューティングにおけるパブリッククラウド型のサーバから構成されてよく、グループ企業等で広く使用するようにプライベートクラウド型のサーバから構成されてもよい。業務用PC30は、システム1の運用に係る事業者の本部のオペレータが、システム1の適切な運用のために使用することができる。
【0029】
店舗2の担当者が使用する店舗端末40、オーナーが使用するオーナー端末3、ドライバーが使用するドライバー端末4は、公知のカメラデバイスやブラウザソフトウェアを搭載する、スマートフォン等の高機能端末やタブレット型高機能端末等であってよい。これらはオペレーティングシステム(OS)とウェブブラウザ等の基本的なアプリケーション群がセットになったiPhone OS(iOS)、Android等を含むプラットフォームを搭載している。店舗端末40、オーナー端末3、ドライバー端末4はデスクトップPC等であってもよい。
図1ではそれぞれ1つの店舗端末40、オーナー端末3、ドライバー端末4が図示されているが、これらは概して複数である。
【0030】
外部サーバ5、6は公知のサーバ装置から構成され、外部サーバ5は、地図情報提供事業者のサーバであってよい。本発明に係るカーシェアシステム1は、例えば、Google Maps APIと連携させ、カーシェアに関する情報を生成することができる。外部サーバ6は、オートオークション(AA)情報提供事業者のサーバであってよく、システム1はAA相場を利用し、カーシェアに供される種々の車両の適切な共同使用料金を算出し得る。システム1はネットワーク7を介して、損害保険会社、クレジット会社等のサーバ(図示せず)と適宜データの送受信を行うことができる。
【0031】
図2にカーシェアシステム1に係るWeb/Apサーバ10、DBサーバ20の機能ブロック図が示される。
【0032】
Web/Apサーバ10は、ネットワークインターフェース(NIC)11を介してネットワーク7から各種情報および要求を受領する。
【0033】
サーバ10のデータ処理部18は、RDB(Relational Database)に対するデータの登録や検索、検索結果の作成などを行うことができ、各データベースに対するデータ追加、検索結果生成、データ削除、データ更新などの処理を可能とする。サーバ10の各部が取得、作成したデータは、データ処理部18、ストレージインターフェース19を介して各データベースに格納される。
【0034】
Web/Apサーバ10は、カーシェアリングに関連するデータを適宜取得/管理するために、少なくとも、オーナー情報管理部12、ドライバー情報管理部13、車両情報管理部14、店舗情報管理部15、共同使用料金管理部16、取引情報管理部17を備える。
【0035】
DBサーバ20は、少なくとも、オーナーDB21、ドライバーDB22、車両DB23、ランドマークカテゴリDB24、店舗DB25、AA相場DB26、カーシェア取引DB27を備える。
【0036】
オーナー情報管理部12は、所有する車両をカーシェアに供するオーナーに関する情報をオーナーDB21に登録、管理するための電子機器、電子回路及びプログラムから成る。
【0037】
図3(a)に、オーナーDB21のデータ構造が模式的に示される。オーナーDB21は、オーナーIDに紐づけられた車両ID、店舗IDを含む。また、オーナーDB21は、オーナー情報を含み、オーナー情報はオーナーの氏名、住所、免許証、クレジットカード、振込口座、ドライバーから付与された評価、生成したクーポン情報等を含み得る。オーナーは、例えば、車の購入や売却等のために訪れた店舗2に配置されたポスター、チラシ等の二次元バーコード(
図1)からダウンロードサイトにアクセスし、カーシェアに係るアプリケーションプログラムをダウンロードしてオーナーID及びパスコードを付与され、アプリケーション画面に従って各種情報を登録することができる。
【0038】
車両情報管理部14は、車両ID毎の詳細な情報を車両DB23に登録、管理するための電子機器、電子回路及びプログラムから成る。
図3(c)に、車両DB23のデータ構造が模式的に示される。車両ID毎の詳細な情報は、車両の受渡場所や、シェア可能日時、共同使用料金等を含むシェア条件を含み得る。後述するように、受渡場所はピンポイントで登録された受渡場所、ランドマークカテゴリから登録された受渡場所、及び/又は店舗の登録により登録された受渡場所を含む。また、車両情報として、車検証の内容(車台番号、車種、型式、初度登録年月等)、走行距離、車色、車両の写真等を含み、これらに限定されない車両に関する各種情報を含み得る。車両情報は手入力されてよく、適宜オーナー端末で車検証の二次元バーコードを読み取るなどして入力されてもよい。
【0039】
ドライバー情報管理部13は、車両を使用するドライバーに関する情報をドライバーDB22に登録、管理するための電子機器、電子回路及びプログラムから成る。
【0040】
図3(b)に、ドライバーDB22のデータ構造が模式的に示される。ドライバーDB22は、ドライバーIDに関連付けられたドライバー情報として、氏名、住所、免許証、クレジットカード、オーナーから付与された評価等を含み得る。また、クーポン情報(使用可能なクーポンの内容、期限等)を含み得る。ドライバーは、例えば、車の購入や売却等のために訪れた店舗2に配置されたポスター、チラシ等の二次元バーコード(
図1)を用いてそれぞれの端末4にカーシェアアプリケーションプログラムを予めダウンロードし、ドライバーID及びパスコードを付与された後、必要な登録を行うことができる。
【0041】
店舗情報管理部15は、システム1に係る個人間カーシェアリングを支援する事業者(例えば、車買取/販売事業者)の実店舗に関する情報を店舗DB25に登録、管理するための電子機器、電子回路及びプログラムから成る。
【0042】
図4に、店舗DB25のデータ構造が模式的に示される。店舗に関する情報は、店舗ID毎に、店舗住所(緯度経度)、カーシェアリングのために提供されるサービス内容(サービス形態)を含む。
【0043】
店舗は、システム1を運用する特定の事業者の直営店やフランチャイズ店、その他システム1に関連する様々な事業者の店舗を含む場合があり得、さまざまなコンセプトや規模、人員の配置から成る店舗があり得る。このため、カーシェアリングに関して提供されるサービスもさまざまであり得る。カーシェアに関して提供されるサービス内容として、例えば、受渡場所の提供、受渡代行、出張受渡、無料洗車等があり、これらに限定されない。
【0044】
受渡場所の提供は、店舗の駐車場等のスペースがカーシェアのために提供されるものであってよい。受渡代行は、駐車場等受渡用スペースの提供に加え、店舗の担当者がオーナーとドライバー間の車両の受渡を代行するものであって、店舗側が、カーシェアの予約時間に合わせてオーナーとの間で車とキーの受渡や車のキズチェックを行ってドライバーに車両を引き渡し、返却時間に合わせてドライバーとの間で車とキーの受渡や車のキズチェックを行ってオーナーに車両を返却するものであってよい。出張受渡は、店舗側で車両をオーナー住所等まで引取に出向いた上で受渡代行を行うものであってよい。無料洗車は、カーシェア前、カーシェア中、又はカーシェア後等の所定の期間に無料で洗車を行うものであってよい。
【0045】
図4の例では、店舗Aは、受渡場所の提供のみを行い、店舗Bは受渡場所の提供に加え無料洗車を提供し、店舗Cは受渡代行を提供し、このことは受渡場所の提供を実質的に含み、店舗Dは出張受渡を提供し、このことは実質的に受渡場所の提供及び受渡代行を含み、店舗Eは無料洗車のみを行う。このようなカーシェアに関連する複数のサービスのうちの一つ以上の組み合わせを本明細書においてサービス形態と言う場合がある。
【0046】
車両の受渡場所の登録は、オーナー端末3にインストールされたアプリケーション画面に従って(図示せず)、ピンポイントの住所検索やピンポイントのランドマーク名称検索等により、特定の位置(オーナーの駐車場など)や特定のランドマークを受渡場所として登録することができる。
【0047】
ピンポイント検索により複数(例えば、5つ)のランドマークを受渡場所として登録することはオーナーにとって手間がかかる。一方で登録される受渡場所が少ないとドライバーとマッチングされにくく、カーシェアの利用が促進されにくい。
【0048】
図5に、本発明に係るカテゴリ選択によるランドマーク受渡場所の登録フローが示される。システム1は、オーナー端末3から受渡場所の登録要求を受信すると(S101)、オーナーの位置情報(例えば、オーナーの登録された住所、入力された住所、又は端末3のGPS測位による現在地情報等)を取得するとともにカテゴリ選択画面の要求を受け付ける(S102)。
図6(A)は端末3の現在地に基づく地図であり、オーナーは画面下の「ランドマーク選択」ボタンのタップにより、カテゴリ選択画面を要求することができる。画面が要求されるとランドマークのカテゴリ選択画面が送信される(S103)(
図6(B)参照)。
【0049】
図3(d)に、ランドマークカテゴリDB24のデータ構造が模式的に示される。ランドマークカテゴリDB24には、ランドマークID毎に、住所(緯度経度)、ランドマーク情報、及び当該ランドマークのカテゴリが格納され得る。ランドマーク情報はランドマーク名称、営業時間、駐車場台数、及び外観の写真のうちの一つ以上を含んでよく、これらに限定されない情報を含んでよい。好適に、ランドマークカテゴリDB24のカテゴリは、カーシェアリングの受渡場所として想定されないカテゴリを含まず、カーシェアリングの受渡場所として想定されないカテゴリに紐づけられるランドマークは格納されない。
【0050】
ランドマークカテゴリDB24に含まれるカテゴリは、不特定多数が有料又は無料で利用可能な駐車場を有する店舗等のカテゴリであってよく、そのようなカテゴリは例えば、コンビニエンスストア、駅、駐車場、デパート、空港、飲食店、ガソリンスタンド、ホームセンター、公園、スタジアム、スーパーマーケット、ショッピングモール等であってよい。オーナーの登録操作をシンプルにするために、ランドマークカテゴリDB24に含まれるカテゴリの数は6乃至10程度に絞られてよい。
【0051】
図6(B)の例では6つのカテゴリ(コンビニエンスストア、駅、駐車場、デパート、空港、飲食店、ガソリンスタンド)が表示されている。より多くのカテゴリがスクロールにより選択可能に表示され得る。オーナーが受渡場所を容易に検索、登録できるように、カテゴリの数は多過ぎないことが好ましく、例えば、15以下、10以下等であることが好ましい。一つ以上のカテゴリがチェック欄のタップ等により選択され決定ボタンがタップされると、
図6(C)に例示されるように、選択されたカテゴリのランドマーク(LM)が位置に関して抽出されマーカー表示される(
図5、S104)。図示の例では抽出されたランドマークは五カ所である。表示画面はこれに限定されず、抽出されたランドマーク名称等が一覧表示等されてもよい。
図6(C)の画面に続いて、例えば、マーカーのタップ等によりランドマークの名称等を含む詳細画面が表示されてよく、ランドマークの詳細画面の決定ボタン(図示せず)をタップ等することにより(S105)、ランドマークの選択が受付され(S106)、車両に紐づけられた受渡場所として登録される(S107)。受渡場所の登録数は複数が好ましいが、上限数(例えば、3、4、5、6、10箇所等)が設けられてよく、上限数に達するまで処理は繰り返されてよい(S108)。
図6(C)の画面でランドマーク選択ボタンのタップ等によりカテゴリ選択画面の要求を受付した場合は(S109)、新たに位置に関して抽出された新たなカテゴリのランドマークが選択可能に表示され得る。
【0052】
図7に、店舗の登録に伴う受渡場所の登録フローが示される。店舗の登録はオーナーと実店舗を関連付けするためのものであり、該登録によりオーナーはカーシェアをサポートする実店舗を把握して必要に応じて問合せする等利用することができ、店舗はオーナーを把握して店舗ならではのサービスをカーシェア取引に際して、あるいは随時提供することができる。
【0053】
システム1は、オーナー端末3から店舗登録のための要求を受信すると(S201)、オーナーの位置情報(例えば、オーナーの登録された住所、入力された住所、又は端末3のGPS測位による現在地情報等)を取得し、位置に関して抽出された店舗を選択可能に一覧表示する(S202)。
図8は店舗の一覧画面の例であり、オーナーの位置に関して抽出された(例えば、オーナーの現在地から一定の範囲内にある)店舗が、例えば、近い順から一覧表示される。このとき店舗のサービス形態が分かりやすく表示されることが好ましく、図示の例では、店舗が対応するサービスは濃いグレーの枠内に表示され、対応しないサービスは薄いグレーの枠内に表示される。図示の例では4種類のサービスについて対応するかしないかが表示されているが、サービスの種類はこれらに限定されない。例えば、無料点検や点検割引クーポン等を含んでよく、必ずしもカーシェアに関連しないサービスを含んでもよい。店舗の一覧画面には店舗の紹介文やオーナーの位置からの距離等が表示されてもよい。オーナーは、最寄りの店舗や好ましいサービス形態の店舗を、チェック欄(
図8中丸印で表される)のタップ等により選択し、決定ボタンをタップして店舗を登録することができる(S203)。店舗の提供可能なサービスをオーナーが選択可能であってもよく、
図8の例においてオーナーがB店を選択する際に受渡場所のボタンをタップして反転させることにより、受渡場所のサービスをオフにしてもよい。そのようにすることでオーナーは、B店を受渡場所にすることなく無料洗車サービスのみの店舗として登録することができる。登録される店舗は概して一つである。あるいは、複数の店舗が登録可能に構成されてもよい。
【0054】
さらに店舗DB25が参照され(S204)、登録された店舗が受渡場所の提供に対応する場合は、オーナーの車両の受渡場所に登録される。この例ではオーナーが車両を登録した後の店舗の登録と受渡場所の登録が説明されたが、店舗の登録は車両を登録する前に行われてもよい。その場合、車両の登録に応じて、オーナーIDに紐づけられた店舗が車両の受渡場所に登録され得る。
【0055】
上記のように、カテゴリからランドマークを選択するようにすることで、オーナーは車両毎に複数のランドマークを受渡場所として登録する操作が容易になり、ドライバーとのマッチングがされやすくなる。また、店舗を登録することでオーナーは店舗のサービスや安心感を得られる。ドライバーにとっては身近なランドマークを受渡場所としてカーシェアを利用できるだけでなく、初めてのオーナーと取引するときには受渡代行等を行う店舗を受渡場所とする等、不安のないようにカーシェアを利用することができる。
【0056】
図2を参照し、共同使用料金管理部16は、車両毎の共同使用料金の上限を算出するとともに、オーナーによって決定された共同使用料金を車両DB23に登録、管理するための電子機器、電子回路及びプログラムから成る。
【0057】
個人間のカーシェアリングに係る共同使用料金は、複数人で自家用車の維持にかかる実費をシェアするという考え方に基づいて、車両の取得や維持の実費を超えない範囲に決定されることが好ましい。共同使用料金をオーナーが独自で設定すると必ずしも適切な設定がなされず、結果的にカーシェアリングを利用しにくいため好ましくない。
【0058】
図9を参照し、共同使用料金の算出フローが説明される。共同使用料金管理部16は、オーナー端末からの料金設定要求に応じて(S301)、共同使用料金を入力するためのページを送信する(S302)。該ページにおいてオーナー端末により入力される年間維持費は、例えば、自動車税、駐車場代、車検費用、メンテナンス費用(定期点検費、消耗品交換費、洗車代等)の合計金額であってよい。共同使用料金管理部16はさらに車両DB23から車両のデータ(車種、型式、初度登録年月、車色、走行距離、仕様等)を入力用データとして取得し、オートオークション(AA)取引実績(取引価格)を持つAA相場DB26を参照する(S303)。
図3(e)にAA相場DB26のデータ構造が模式的に示される。入力データに基づいて該当する車種、型式等の所定の期間(例えば、直近数週間から数か月分)の取引実績から計算モデルを更新し、AA相場(AAにおける取引価格の予測値)を算出する(S304)。
【0059】
計算モデルを構築するのに使用される機械学習モデルは、内部に判別器(決定木)を持つランダムフォレストであってよい。一般に、マイカー等中古車の価値(価格)は専門家の査定により決定される。オーナー端末3から送信される車両データは、一般的な査定で用いられる専門家の目視による査定データ(例えば、「評価点」等)を含まないが、本発明に係る発明者は、中古車の販売/買取で蓄積されたデータに基づいて、AA相場(卸売価格)を精度よく表す計算モデルを見出した。すなわち、ある車両について当該計算モデルにより価格を算出すると、その価格に極めて近い価格で実際にオートオークションで取引されることが確かめられた。従って計算モデルにより出力される予測値(査定価格)に価格帯に応じて設定された係数を乗じた小売価格は、車両の取得価格に対応し得る。決定された小売価格をその車両の耐用年数に応じた日数で割ることで一日当たりの取得費用が決定され得る。耐用年数は簡便法により算出されてよく、車両の価格等によって「1年」等と固定されてもよい。また、オーナーが入力した年間維持費から一日当たりの維持費が算出され得る。これらを合計し一日当たりの共同使用料金の上限値に決定することができる(S305)。決定された上限値はオーナー端末3に表示され、オーナーはこの上限までの共同使用料金を入力することができる(S306)。入力された共同使用料金は車両DB23に格納される(S307)。これを基準の共同使用料金として、一時間当たり、一週間当たり等の共同使用料金が自動的に決定されてよい。
【0060】
取引情報管理部17は、カーシェア取引に係る情報を管理し、カーシェア取引DB27に登録、管理するための電子機器、電子回路及びプログラムから成る。
【0061】
図10を参照して、カーシェア取引処理フローが説明される。登録されたオーナーの車両はネットワーク7を介して登録されたドライバーから検索可能であり、カーシェア取引は概して、ドライバーからの予約リクエストにより開始される(S401)。
【0062】
図11は、ドライバーの車両検索要求に応じてドライバー端末4に送信される検索画面の例である。この例では、シェア希望日時やドライバーの現在位置Pに基づいて、登録された受渡場所がマーカー表示され、それぞれの受渡場所に登録された車両の台数(図示の例では、1及び3)と、それらの単位当たりの共同使用料金(図示の例では、950~2000円)が表示される。例えば、ドライバーが受渡場所をタップすると登録された車両(一覧)が表示され、予約リクエストボタン(図示せず)をタップ等することで予約リクエストが送信される。予約リクエストにより取引IDが付与されて取引DB27に格納され、車両のオーナーに予約リクエストが送信される(S402)。
【0063】
その後所定期間オーナーからの承認又は未承認を受付し、オーナーの未承認入力や期間中に応答を受付しなかった場合予約は成立せず、オーナーの承認により予約が成立した場合は後続の処理へ進む(S403)。本発明によれば、成立した予約の受渡場所やオーナーに関連付けされた店舗のサービス態様に応じて、実店舗での処理が発生する(S404)。後述するように、店舗での処理が発生する場合、店舗による閲覧や入力を受付するための店舗用ページが生成される(S405)。そのまま予約がキャンセルされなければ(S406)、予約時間にシェアが開始され、ユーザ及び/又は店舗による受渡時チェックが受付される(S407)。予約がキャンセルされた場合は、それがオーナーによるキャンセルである場合、所定のクーポンやオーナー生成クーポンがドライバーに付与され得る(S413)。
【0064】
シェア中は適宜ドライバーからの延長リクエストやオーナーの延長承認/未承認を受付し、好適にドライバーの同意に基づいて運転ログが収集され得る(S408)。運転ログは、例えば、車載器データからの車速、エンジン回転数、スロットル開度等を取得する場合がある。または、スマートフォンのGPSより位置情報、急加速、急停止、走行距離、最高速度、平均速度等のデータを取得する場合がある。運転ログに基づいて、ドライバーの運転特性(運転の荒さなど)を判定し、結果をオーナー端末に送信し取引DB27に記録する場合がある。
【0065】
予約(延長)終了日時にシェアは終了し、ユーザ及び/又は店舗の返却時チェックが受付される(S409)。その後評価受付(S410)、評価格納(S411)、オーナーにより生成されるクーポンの受付、ドライバーへの付与が行われる(S412)。
【0066】
図12に、カーシェア取引DB27のデータ構造が模式的に示される。カーシェア取引の内容に応じて、データ構造は記載された全ての項目を含んでよく、一部の項目を含んでもよい。また、項目はこれらに限定されず、ドライバーの一日自動車保険の適用期間、撮影された車体のキズの写真、延長リクエストの有無やその承認の有無、ユーザ間のチャット記録等、カーシェア取引に関連する任意の項目を含み得る(図中OWはオーナー、DRはドライバー、LMはランドマークの略)。
【0067】
例えば、店舗を介しない、ランドマークを受渡場所とするカーシェア取引の場合、シェア開始時にオーナー、ドライバーは車両のキズ等の確認結果をアプリ上で入力することができ、それにより「開始時キズチェック」の項目に「確認」が格納され得る。同様に、シェア終了時のオーナー、ドライバー間の相互確認により、「終了時キズチェック」の項目に「確認」が格納され得る(
図10のS407、S409)。
【0068】
店舗が受渡代行を行う取引の場合、システム1はその取引について店舗端末40からの入力を受け付ける。カーシェア開始時に店舗はオーナー及びドライバーの免許証を確認し、端末40のアプリ上で入力することで「OW/DR免許証チェック」に「確認」が格納され、さらに開始/終了時のキズについてオーナー、ドライバーからの確認を取ることで、「開始/終了時キズチェック」に「確認」が入力され得る(
図10のS407、S409)。
【0069】
店舗側の処理を容易にするために、カーシェア取引DB27は、店舗毎の取引データをさらに含み得る。
図13に、店舗毎のデータの構造が模式的に示される。各店舗が閲覧、及び/又は入力するための店舗用ページは店舗のサービス形態等に応じて、
図13(a)、(b)、(c)、(d)、(e)のような項目を含み得る。
【0070】
例えば、ドライバーが予約した車両の受渡場所が、オーナーによって登録された店舗Aのようなサービス形態の、基本的に場所のみを提供する店舗である場合(
図4参照)、
図13(a)のような項目を含む店舗用ページが生成され得る。店舗は当該ページを閲覧し、シェア開始日時や車両の返却日時に合わせてシェア用の駐車スペース等を空けることができる。
【0071】
ドライバーが予約した車両の受渡場所が、その車両のオーナーによって登録された店舗Cのようなサービス形態の、受渡代行を行う店舗である場合、例えば、
図13(d)のような店舗用ページが生成され得る。店舗は店舗用端末40を用いて当該ページを閲覧するとともに、シェア開始日時や返却日時に、オーナー及びドライバーの免許証の確認や、受渡、返却時のキズチェック、写真撮影など必要な入力を行うことができる。
【0072】
ドライバーが予約した車両の受渡場所が、その車両のオーナーによって登録された店舗Dのようなサービス形態の、出張受渡を行う店舗である場合、
図13(e)のような店舗用ページが生成され得る。店舗は店舗用端末40を用いて当該ページを閲覧するとともに、シェア開始日時に先立つ日時(例えば、シェア開始日時の30分前、1時間前等)に自動的に設定された日時、あるいは適宜手動で設定された日時等にオーナー住所等出張場所へ出向き、必要なチェックを行ってオーナーから車両を引取した上で、店舗において必要なチェックを行ってドライバーに車両を引き渡すことができる。
【0073】
ドライバーが予約した車両の受渡場所が、カーシェアを支援する店舗ではないランドマーク等の場合であって、当該車両のオーナーが登録した店舗が、例えば、店舗A、店舗C、店舗Dのようなサービス形態の店舗である場合、当該取引に係る店舗側のサービスは発生せず、店舗用ページは生成されなくてよい。例えば、何度か取引を行っているユーザ間では、店舗を介することなくより身近なランドマーク等で手軽にシェアを行うことができる。
【0074】
ドライバーが予約した車両の受渡場所がカーシェアを支援する店舗ではないランドマークであっても、その車両のオーナーによって登録された店舗が、店舗B、Eのように、カーシェアに係る車両の受渡に直接関連しないサービス(例えば、無料洗車)を提供する店舗である場合、
図13(b)のような項目を含む店舗用ページが生成され得る。カーシェア取引に付随して所定期間(例えば、カーシェアの前後一週間等)有効な無料洗車クーポンがオーナーに付与され、店舗は店舗用ページやオーナー端末画面のクーポンを確認してサービスを提供することができる。このようなサービスが付随することにより、オーナーは車両を積極的にカーシェアに提供しやすくなる。
【0075】
あるいは、ドライバーが予約した車両の受渡場所が車両のオーナーによって登録された店舗Bのようなサービス形態の、受渡場所の提供と、受渡に直接関連しないサービス(例えば、無料洗車)とを提供する店舗である場合、
図12(c)のような店舗用ページが生成され得る。
【0076】
店舗のサービス形態は上記に限定されず、取引DB27に含まれる店舗用データの項目やパターンは上記に限定されなくてよい。
【0077】
受渡場所を提供可能な店舗は、オーナーがオーナーの店舗として登録しなくても、ピンポイントの設定により受渡場所に登録されてもよい。その場合は店舗のサービス形態に関わらず、店舗用ページが
図13(a)のように生成されてよい。
【0078】
店舗の登録はオーナーに限らず、ドライバーに関連付けするように行われてもよい。店舗がカーシェア取引についてドライバーに提供するサービス(例えば、シェア前後の車内クリーニング等)に応じて、カーシェア取引を適切に支援するための店舗用ページが生成されてよい。
【0079】
本発明に係る個人間カーシェアのためのシステムによれば、ユーザは車両の販売/買取店等において二次元バーコード等によりダウンロードサイトにアクセスしてアプリケーションを入手し、車の購入時にカーシェアによる経済的負担の軽減を勘案して車両を選択したり、車両を売却しても引き続きカーシェアにより移動手段として車を利用することができる。
【0080】
また、本発明に係るアプリケーションプログラムによれば、改善されたGUIにより受渡場所を複数容易に登録することができ、マッチングがされやすくなり、オーナー、ドライバー双方にとって利便性に優れる。カーシェアシステムを支援する実店舗によるサービスがカーシェア取引に組み込まれるので、付加価値の高い、安心して利用できる個人間カーシェアシステムとすることができる。
【0081】
本発明の思想及び態様から離れることなく多くのさまざまな修正が可能であることは当業者の知るところである。したがって、言うまでもなく、本発明の態様は例示に過ぎず、本発明の範囲を限定するものではない。
【符号の説明】
【0082】
10 カーシェア支援ウェブアプリケーションサーバ
20 カーシェア支援データベースサーバ