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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-25
(45)【発行日】2024-04-02
(54)【発明の名称】静電噴霧乾燥機システム
(51)【国際特許分類】
   F26B 3/12 20060101AFI20240326BHJP
   F26B 3/14 20060101ALI20240326BHJP
   F26B 21/04 20060101ALI20240326BHJP
   F26B 25/04 20060101ALI20240326BHJP
   B01J 2/04 20060101ALI20240326BHJP
   B05B 5/03 20060101ALI20240326BHJP
   B05B 7/08 20060101ALI20240326BHJP
【FI】
F26B3/12
F26B3/14
F26B21/04 Z
F26B25/04
B01J2/04
B05B5/03
B05B7/08
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2021523873
(86)(22)【出願日】2019-10-31
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-17
(86)【国際出願番号】 US2019059085
(87)【国際公開番号】W WO2020092721
(87)【国際公開日】2020-05-07
【審査請求日】2022-10-19
(31)【優先権主張番号】62/754,691
(32)【優先日】2018-11-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】595170502
【氏名又は名称】スプレイング システムズ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100107456
【弁理士】
【氏名又は名称】池田 成人
(74)【代理人】
【識別番号】100162352
【弁理士】
【氏名又は名称】酒巻 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100123995
【弁理士】
【氏名又は名称】野田 雅一
(72)【発明者】
【氏名】シュザプ, ジョゼフ ピー.
【審査官】伊藤 紀史
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2017/0120267(US,A1)
【文献】国際公開第00/052405(WO,A1)
【文献】特開2007-327698(JP,A)
【文献】特開2007-301486(JP,A)
【文献】米国特許第03762063(US,A)
【文献】米国特許出願公開第2013/0230372(US,A1)
【文献】米国特許第02730282(US,A)
【文献】中国特許出願公開第106975235(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F26B 3/12
F26B 3/14
F26B 21/04
F26B 25/04
B01J 2/04
B05B 5/03
B05B 7/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体を粉体形態に乾燥させるための静電噴霧乾燥システムであって、
直立姿勢で支持される長尺な構造本体を含む粉体処理タワーであって前記長尺な構造本体が、前記処理タワーの上端部を形成するために前記長尺な構造本体の上端部に固定され該上端部を閉鎖する上側閉鎖装置と、前記処理タワーの下端部を形成するために前記長尺な構造本体の下端部に固定され該下端部を閉鎖する下側閉鎖装置と、を有し、前記上側閉鎖装置と前記下側閉鎖装置との間で前記長尺な構造本体内に乾燥チャンバを備えた粉体処理タワーと、
前記上側閉鎖装置内に支持される静電噴霧ノズルアセンブリと、
を備え、
前記静電噴霧ノズルアセンブリが、液体を前記乾燥チャンバ内に導くための放出噴霧チップを下流側端部に有するノズル本体を含み、
前記静電噴霧ノズルアセンブリが、前記乾燥チャンバ内に放出されるべき液体の供給源に結合するための液体入口と、前記放出噴霧チップから前記乾燥チャンバ内に微細液体粒子として放出するために前記静電噴霧ノズルアセンブリを通過する液体を帯電させるための電源に結合するための電極とを有し、
前記上側閉鎖装置が、放出された前記微細液体粒子を粉体状に乾燥させるために乾燥ガスを前記乾燥チャンバ内に導くための乾燥ガス入口を有し、
前記下側閉鎖装置が乾燥ガス出口を有し、前記乾燥チャンバから出る乾燥ガスが、前記乾燥ガス出口を通って、前記乾燥ガスを前記乾燥チャンバに再び導くために前記乾燥ガス出口に結合された再循環ラインに導かれ
前記下側閉鎖装置が、前記乾燥チャンバから乾燥粉体を受けるための粉体収集容器を有し、
前記静電噴霧乾燥システムが、フィルタ材料から形成され前記粉体収集容器内に装着されるフィルタ収集ソックスを備え、前記フィルタ収集ソックスが、前記乾燥ガスを前記乾燥ガス出口に導通させる前に前記乾燥チャンバからの乾燥粉体を受けて捕捉して収集するために前記乾燥チャンバと連通する上方に開口した側を有し、
前記フィルタ収集ソックスが、前記粉体収集容器内に取り外し可能に支持されており、
前記フィルタ収集ソックス内に収集された乾燥粉体の除去及び取出し、並びに、再利用のための前記粉体収集容器内での前記フィルタ収集ソックスの交換を可能にするために、前記フィルタ収集ソックスを取り外せるように、前記粉体収集容器の少なくとも一部が取り外し可能である、
静電噴霧乾燥システム。
【請求項2】
前記静電噴霧ノズルアセンブリが、加圧ガス供給源に結合するための霧化ガス入口を有し、前記霧化ガス入口が、前記静電噴霧ノズルアセンブリから放出する静電帯電した液体を霧化するために加圧霧化ガスを前記ノズル本体に導通させる、請求項1に記載の静電噴霧乾燥システム。
【請求項3】
前記粉体収集容器の上端部に支持され、前記フィルタ収集ソックスを取り外し可能に支持する環状支持リングを含む、請求項1に記載の静電噴霧乾燥システム。
【請求項4】
前記フィルタ収集ソックスを前記環状支持リングに固定するために膨張可能であるとともに前記環状支持リングからの前記フィルタ収集ソックスの取り外しを可能にするために収縮可能である膨張可能シールを含む、請求項に記載の静電噴霧乾燥システム。
【請求項5】
前記粉体収集容器が、前記膨張可能シールと連通する空気入口を有する、請求項に記載の静電噴霧乾燥システム。
【請求項6】
前記乾燥ガス出口が、前記乾燥ガス出口に導通される際に前記乾燥ガスから残留粉体を濾過するためのHEPAフィルタを含む、請求項1に記載の静電噴霧乾燥システム。
【請求項7】
前記乾燥ガス入口が、前記乾燥チャンバ内に導かれる乾燥ガスを濾過するためのHEPAフィルタを含み、前記HEPAフィルタがそれぞれ、ハウジングと、フィルタカートリッジ内に配置されるホッケーパック形態のHEPAフィルタ要素とを含む、請求項に記載の静電噴霧乾燥システム。
【請求項8】
前記粉体収集容器が、前記長尺な構造本体の外周に対応する周方向占有面積を有する、請求項1に記載の静電噴霧乾燥システム。
【請求項9】
前記長尺な構造本体が、前記乾燥チャンバを画定する円筒状側壁と、前記乾燥チャンバの前記円筒状壁に蓄積した残留粉体を除去するためのスクレーパ装置とを有し、前記スクレーパ装置が、前記円筒状壁の内面に配置されるスクレーパブレードと、前記円筒状壁の外側に配置される可動ドライバ部材とを含み、前記スクレーパブレード及び前記可動ドライバ部材のうちの一方が、前記円筒状壁の外側での前記可動ドライバ部材の移動に伴う前記円筒状壁の前記内面での前記スクレーパブレードの移動を可能にするために、前記可動ドライバ部材と前記スクレーパブレードとの間に磁気吸引を引き起こすための磁石を有する、請求項1に記載の静電噴霧乾燥システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001]この特許出願は、参照により組み入れられる、2018年11月2日に出願された米国仮特許出願第62/754,691号の利益を主張する。
【0002】
[0002]本発明は、一般に、噴霧乾燥機に関し、より詳細には、液体を乾燥粉体形態で噴霧乾燥するための装置及び方法に関する
【背景技術】
【0003】
[0003]噴霧乾燥は、液体スラリーが乾燥チャンバ内に噴霧される良く知られた広く使用されるプロセスであり、液体を粉体状態に乾燥させるために加熱空気が乾燥チャンバ内に導入される。スラリーは、一般に、水などの液体、食品、香料、又は、医薬品などの成分、及び、キャリアを含む。乾燥プロセス中、液体が追い出されて、成分が粉体形態でキャリア内に封入されたまま残る。また、噴霧乾燥は、様々な食品、添加物、及び、化学物質などの封入を必要としない粉体を製造する際にも使用される。
【0004】
[0004]噴霧乾燥システムは、一般に、構造が比較的大規模であり、高さが数階に達し得る乾燥タワーを有する。機器自体がかなりの設備投資であるだけでなく、機器が使用される設備は、そのような機器を収容するのに十分なサイズ及び形態を成していなければならない。乾燥媒体における加熱要件も高価となり得る。
【0005】
[0005]より迅速な乾燥を促す荷電粒子を生成するための静電噴霧ノズルを使用することが望ましいが、そのような噴霧器乾燥機システムの大部分がスチール構造であるため、静電的に帯電した液体は、特に意図せずに接地された場合には、電気制御動作を阻害して操作を妨げ、それにより、仕様にしたがって乾燥されない非帯電液の放電をもたらし得るようにシステムの構成要素を帯電させる可能性がある。
【0006】
[0006]システムを帯電した液体からより良好に絶縁するために非金属材料の静電噴霧乾燥機の乾燥チャンバを形成することが知られているが、粒子が乾燥チャンバの壁に付着して堆積する可能性があり、それにより、システムの使用を妨げる時間のかかる浄化が必要となる。更に、乾燥チャンバ内の加熱空気の雰囲気内の非常に微細な乾燥粉体は、静電噴霧ノズル又はシステムの他の構成要素の不慮のスパーク又は誤動作から危険な爆発状態をもたらす可能性がある。
【0007】
[0007]また、そのような噴霧乾燥機システムは、異なる形態の液体スラリーを噴霧乾燥するために動作可能でなければならない。例えば、香味料業界では、1回の運転で柑橘類香味料成分を用いてシステムを動作させる必要がある場合があるが、次の動作でコーヒー香味料成分が使用される。乾燥チャンバの壁に付着する残留香味材料は、その後に処理される製品の味を汚染する可能性がある。医薬品分野では、勿論、医薬品の連続的な流れが交差汚染されないことが不可欠である。
【0008】
[0008]既存の噴霧乾燥機システムは、容易な汎用性を更に欠いてきた。大型の乾燥システム全体の利用を必要としない乾燥用の製品のより少ないロットを流すことが望ましいときがある。更に、特定の用途のために材料がシステム内に噴霧されて乾燥される態様を変更することが望ましい場合がある。更に他の処理では、微粒子と共に使用される液体中へのより迅速な溶解など、最終的な使用をより良く促進させるために乾燥中に微粒子が凝集することが望ましい場合がある。しかしながら、既存の噴霧器は、そのような処理要件の変化に対応するための容易な変更に役立たなかった。
【0009】
[0009]噴霧乾燥機は、更に、乾燥機システムから出る乾燥ガス中に浮遊したままになり得るとともにシステムから出るガスから濾過されなければならない非常に微細な粒子を生成する傾向がある。そのような微粒子状物質は、フィルタを急速に詰まらせ、それにより、乾燥機の効率的な動作を妨げて、フィルタの頻繁な清掃を必要とする可能性がある。また、既存の噴霧乾燥機は、一般に、浮遊粒子状物質を除去するために複雑なサイクロン分離及びフィルタ配列を利用してきた。そのような機器は、高価であるとともに、高価なメンテナンス及び清掃を必要とする。
【0010】
[0010]噴霧乾燥機システムに伴う他の問題は、乾燥プロセスの完了後の最終生成物に対する潜在的な損傷である。特に、水分を含むプロセスガス、過剰な熱、又は、酸素に最終生成物が晒されれば、最終生成物の損傷が発生する可能性がある。例えば、一部の噴霧乾燥生成物は、非常に吸湿性があるとともに、生成物が水分を含む乾燥機の排気流に長時間晒されれば、噴霧乾燥プロセスが完了した後に水分を再吸収する場合がある。蒸発冷却は、噴霧乾燥生成物を噴霧乾燥プロセス中の熱への曝露によって引き起こされる損傷から保護するが、一部の噴霧乾燥生成物は、変性或いはさもなければ劣化し始める前に短時間にわたる高温にしか耐えることができない。したがって、加熱された排気流に長時間晒されると、生成物の損傷につながる可能性がある。更に、一部の生成物は、乾燥プロセスの完了後に酸素に晒されれば酸化する可能性もある。
【0011】
[0011]噴霧乾燥機システムに伴う他の問題は、乾燥プロセスの完了後の最終生成物に対する潜在的な損傷である。特に、水分を含むプロセスガス、過剰な熱、又は、酸素に最終生成物が晒されれば、最終生成物の損傷が発生する可能性がある。例えば、一部の噴霧乾燥生成物は、非常に吸湿性があるとともに、生成物が水分を含む乾燥機の排気流に長時間晒されれば、噴霧乾燥プロセスが完了した後に水分を再吸収する場合がある。蒸発冷却は、噴霧乾燥生成物を噴霧乾燥プロセス中の熱への曝露によって引き起こされる損傷から保護するが、一部の噴霧乾燥生成物は、変性或いはさもなければ劣化し始める前に短時間にわたる高温にしか耐えることができない。したがって、加熱された排気流に長時間晒されると、生成物の損傷につながる可能性がある。更に、一部の生成物は、乾燥プロセスの完了後に酸素に晒されれば酸化する可能性もある。
【発明の概要】
【0012】
[0012]本発明の目的は、より効率的で汎用的な動作に適合した噴霧乾燥機システムを提供することである。
【0013】
[0013]他の目的は、サイズが比較的小さく、動作の信頼性がより高い、先に特徴付けられたな静電噴霧乾燥機システムを提供することである。
【0014】
[0014]更なる他の目的は、高さが比較的短く、特別な建物又は天井の要件を伴わない位置で設置及び動作され得る静電噴霧乾燥機システムを提供することである。
【0015】
[0015]更なる目的は、交差汚染を伴わずに異なる製品ロットを噴霧乾燥するのに有効な前述のタイプの静電噴霧乾燥機システムを提供することである。
【0016】
[0016]更に他の目的は、特定の乾燥用途のために、サイズ及び処理技術の両方において容易に改変可能な前述の種類の静電噴霧乾燥機システムを提供することである。
【0017】
[0017]更なる目的は、微粒子がその後の使用をより容易にする形態に凝集できるようにする態様で粉体を乾燥させるように動作可能な静電噴霧乾燥機システムを提供することである。
【0018】
[0018]更なる他の目的は、より少ない加熱要件で、したがって、より経済的に、効果的に動作され得る静電噴霧乾燥機システムを提供することである。関連する目的は、感温性化合物を効果的に乾燥させるために動作可能なそのようなタイプの噴霧乾燥機システムを提供することである。
【0019】
[0019]他の目的は、異なる容量の乾燥要件のためにモジュールを選択的に利用することができ、噴霧乾燥機システムの動作を停止させることなく修理、保守、及び、モジュール交換に役立つモジュール式静電噴霧乾燥機システムを提供することである。
【0020】
[0020]更に他の目的は、システムの乾燥チャンバ内の微粉及び加熱雰囲気からの電気的誤動作及び危険な爆発の影響を受けにくい上記のタイプの静電噴霧乾燥機システムを提供することである。関連する目的は、システムの起こり得る電気的誤動作を監視及び制御するのに有効な、そのような噴霧乾燥機システムの制御を提供することである。
【0021】
[0021]他の目的は、乾燥機から出る乾燥ガスから浮遊粒子状物質をより効果的且つ効率的に除去するためのフィルタシステムを有し、メンテナンス要件がより少ないそのようなタイプの噴霧乾燥機システムを提供することである。
【0022】
[0022]更なる目的は、乾燥ガスフィルタシステムがフィルタ上の粒子状物質の蓄積を自動的且つより効果的に除去するための手段を含む、先に特徴付けられた噴霧乾燥機システムを提供することである。
【0023】
[0023]更に他の目的は、構造が比較的簡単であり、経済的な製造に役立つそのような静電噴霧乾燥機システムを提供することである。
【0024】
[0024]他の目的は、最終生成物を損傷から保護する噴霧乾燥機システムを提供することである。
【0025】
[0025]本発明の他の目的及び利点は、以下の詳細な説明を読んで図面を参照すると明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】図示の噴霧乾燥機システムの粉体処理タワーの側面図である。
図2図1に示される粉体処理タワーの縦断面図である。
図3】図示の粉体処理タワーの分解斜視図である。
図3A】図示の粉体処理タワーと共に使用可能である、組み立てられていない可撓性の非透過性ライナの平面図である。
図3B図A1に示されるものと同様であるが透過性フィルタ材料から形成されるライナの別の実施形態の平面図である。
図3C】図示の粉体処理タワーと共に使用可能な、この場合は部分的に非透過性材料から形成されるとともに部分的に透過性フィルタ材料から形成されるライナの他の別の実施形態の平面図である。
図3D】図示の粉体処理タワーと共に使用可能な、この場合は非透過性の非導電硬質材料から形成されるライナの他の別の実施形態の平面図である。
図4】静電噴霧ノズルが中心に支持された図示の粉体処理タワーの上端キャップ又は蓋の拡大上面図である。
図5図4に示される上端キャップ・噴霧ノズルアセンブリの側面図である。
図6】図示の静電噴霧ノズルアセンブリの拡大縦断面図である。
図7】図示の静電噴霧ノズルアセンブリのノズル支持ヘッドの部分拡大断面図である。
図8】図示の静電噴霧ノズルアセンブリの放出端部の部分拡大断面図である。
図8A】より粘性の高い液体の噴霧を容易にするために放出噴霧チップが変更された噴霧ノズルアセンブリを示す、図8と同様の部分断面図である。
図9図8の9-9の線でとられた図示の静電噴霧ノズルアセンブリの横断面図である。
図10】図示の粉体処理タワーの粉体収集コーン及びフィルタ要素ハウジングの部分拡大断面図である。
図10A図10に示される粉体収集コーン及びフィルタ要素ハウジングの分解斜視図である。
図11】図示の粉体処理タワーと共に使用するためのフィルタ要素ハウジングの別の実施形態の部分断側面図である。
図11A】非動作状態にあるその逆ガスパルスフィルタ洗浄デバイスを示す、図11に示されるフィルタハウジングのフィルタのうちの1つの部分拡大断面図である。
図11B】動作状態にある逆ガスパルス空気フィルタ洗浄デバイスを示す、図11Aと同様の部分拡大断面図である。
図12】フィルタ要素ハウジング及び粉体収集チャンバの別の実施形態の側面図である。
図12A図12に示されるフィルタ要素ハウジング及び粉体収集チャンバの上面図である。
図12B図12に示されるフィルタ要素ハウジング及び粉体収集チャンバの部分拡大破断図である。
図12C図12に示されるフィルタ要素ハウジング及び関連する上流空気方向プレナムの分解斜視図である。
図13】関連する上側ライナスタンドオフリングアセンブリを伴って上端カバーを乾燥チャンバに固定するための締結装置を示す部分断面図である。
図13A図12と同様であるが、関連する下側ライナスタンドオフリングアセンブリを伴って乾燥チャンバを粉体収集コーンに固定するための締結装置を示す部分断面図である。
図14】図示された締結具のうちの1つの部分拡大図である。
図15】図示の噴霧乾燥機システムの概略図である。
図15A】溶融流ストリームを固化した粒子に噴霧冷却するように動作可能な噴霧乾燥機の別の実施形態の概略図である。
図16】図示の噴霧乾燥システムのための流体供給ポンプ及びその関連する駆動モータを示す部分断面図である。
図16A】外側非導電ハウジング内に支持される図示の流体供給ポンプの縦断面図である。
図17】図示の絶縁ライナ及びそのスタンドオフリング支持アセンブリの拡大上面図である。
図18図17と同様であるが、より小径の絶縁ライナを支持するスタンドオフリングアセンブリを示す拡大上面図である。
図19】複数の静電噴霧ノズルアセンブリを支持する図示の粉体処理タワーの上端キャップの拡大側面図である。
図20図19に示される上端キャップの上面図である。
図21】乾燥用の噴霧液体の上方向のためにその乾燥チャンバの底部の中心に隣接する静電噴霧ノズルを支持するように変更された、図示の粉体処理タワーの縦断面図である。
図22図21に示される静電噴霧ノズルアセンブリの底部装着支持体の概略側面図である。
図23図22に示される静電噴霧ノズルアセンブリ及び底部装着支持体の上面図である。
図24図22及び図23に示される噴霧ノズル底部装着支持体用の支持ロッドのうちの1つの拡大断面図である。
図25】例示的な粉体乾燥システムの別の形態を示すチャートである。
図25A】新鮮な窒素ガスがシステムのガス再循環ラインに導入される噴霧乾燥機システムの別の実施形態の概略図である。
図25B】再循環乾燥ガスストリームから粒子状物質を濾過するためにサイクロン分離器/フィルタバッグアセンブリを利用する噴霧乾燥機システムの他の別の実施形態の概略図である。
図25C】サイクロン分離器で分離される乾燥微粒子が乾燥チャンバ内に再導入される、図25Bと同様の別の実施形態である。
図25D】再循環乾燥ガスから粒子状物質を濾過するための複数の流動床フィルタを有する噴霧乾燥機システムの他の別の実施形態である。
図26】本開示に係る静電噴霧乾燥機システムで用いる電圧発生器障害回復方法を動作させる方法に関するフローチャートである。
図27】本開示に係る静電噴霧乾燥機システムで用いる静電噴霧ノズル内のパルス幅を変調する方法に関するフローチャートである。
図28】複数の粉体処理タワーを有するモジュール式噴霧乾燥機システムの概略上面図である。
図29図28に示すモジュール式噴霧乾燥機システムの正面平面図である。
図30図28と同様であるが、更なる粉体処理タワーを有するモジュール式噴霧乾燥機システムの上面図である。
図31】粉体収集システムの別の実施形態の側面図である。
図32図31の粉体収集システムの収集容器の拡大断面図である。
図33図31及び図32の粉体収集システム用のブランケットガス供給システムの概略図である。
図34】溶融流ストリームを固体粒子状態へ噴霧冷却するように動作可能な噴霧乾燥機の別の実施形態の概略図である。
図35図34の噴霧乾燥機システムのパルス噴霧ノズルアセンブリの拡大断面図である。
図36】噴霧乾燥システムの更なる別の実施形態の側面図である。
図37図36の噴霧乾燥機と共に使用され得る粉体収集容器の別の実施形態の上面斜視図である。
図38図37の粉体収集容器の側面図である。
図39図37の粉体収集容器の側断面図である。
図40】スクレーパ装置を示す図37の噴霧乾燥機システムの乾燥チャンバの一部の拡大図である。
図41図40のスクレーパ装置の概略側断面図である。
図42図36の噴霧乾燥システムの乾燥ガス入口又は出口ライン上で使用され得るフィルタハウジングの側面図である。
図43図42のフィルタハウジングの側断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
[0087]本発明は様々な修正及び別の構成を受け入れる余地があるが、その特定の例示的な実施形態は、図面に示されており、以下で詳細に説明される。しかしながら、本発明を開示された特定の形態に限定しようとする意図はなく、逆に、本発明の思想及び範囲内に入る全ての修正、代替構造、及び、均等物を網羅することが意図であることを理解すべきである。
【0028】
[0088]ここでより詳細に図面を参照すると、本発明に係る例示的な噴霧乾燥システム10が示され、この噴霧乾燥システム10は処理タワー11を含み、処理タワー11は、直立円筒構造の形態を成す乾燥チャンバ12と、加熱空気入口15及び液体噴霧ノズルアセンブリ16を有する乾燥チャンバ12用のカバー又は蓋14の形態を成す上端閉鎖装置と、乾燥チャンバ12の底部に支持される粉体収集コーン18の形態を成す下端閉鎖装置と、粉体収集コーン18が貫通して延びるとともに加熱空気放出口20を有するフィルタ要素ハウジング19と、底部粉体収集チャンバ21とを備える。乾燥チャンバ12、収集コーン18、フィルタ要素ハウジング19、及び、粉体収集チャンバ21は全て、好ましくはステンレス鋼から形成される。上端カバー14は、好ましくは、プラスチック又は他の非導電性材料から形成され、この場合、噴霧ノズルアセンブリ16を中心で支持する。図示の加熱空気入口15は、加熱空気を乾燥チャンバ12内に接線旋回方向で導くように向けられる。フレーム24が処理タワー11を直立状態で支持する。
【0029】
[0089]この実施形態の重要な態様にしたがって、噴霧ノズルアセンブリ16は、図6図9に最も良く示されるように、液体スラリーを所望の粉体形態に迅速且つ効率的に乾燥させるために静電的に帯電した粒子の噴霧を乾燥機チャンバ12内に導くための加圧空気支援静電噴霧ノズルアセンブリである。国際出願PCT/US2014/056728に開示されるタイプのものであってもよい図示の噴霧ノズルアセンブリ16は、ノズル支持ヘッド31と、ヘッド31から下流側に延在する長尺なノズルバレル又はノズル本体32と、長尺なノズル本体32の下流側端部にある放出噴霧チップアセンブリ34とを含む。この場合のヘッド31はプラスチック又は他の非導電材料から形成され、また、ヘッド31には、液体供給源と連通する供給ライン131に結合するための液体入口取付具38を受けて液体入口取付具38と連通する径方向液体入口通路36が形成される。供給液は、当該技術分野において知られるように粉体形態への乾燥時に所望の成分がキャリア内に封入されるように水などの溶媒、香味料、食品、医薬品などの所望の成分、及び、キャリア有する液体スラリーを含む粉体形態に乾燥され得る様々なスラリー又は同様の液体のいずれかであってもよいことが理解される。キャリアを含まない又は乾燥生成物の封入を必要としない液体を含む他の形態のスラリーが使用されてもよい。
【0030】
[0090]この場合のノズル支持ヘッド31には、適切な加圧ガス供給源に結合される空気入口取付具40を受けて空気入口取付具40と連通する径方向加圧空気霧化入口通路39が前記液体入口通路36の下流側に更に形成される。また、ヘッド31は、高電圧源に接続されるとともに端部44aを有する高電圧ケーブル44を固定するための取付具42を受ける径方向通路41を液体入口通路36の上流側に有し、端部44aは、ヘッド31内に軸方向で支持されて液体入口通路36の下流側で延びる電極48に電気的に接触する当接関係を成して通路41内に延びる。
【0031】
[0091]ヘッド31を液体が通過できるようにするために、電極48には、液体入口通路36と連通して電極48を貫通して下流側に延びる内部軸方向通路49が形成される。電極48には、液体入口通路36と内部軸方向通路49との間で連通する複数の径方向通路50が形成される。図示の電極48は、ヘッド31の座ぐり孔内に嵌合される下流側で外向きに延びる径方向ハブ51を有し、ハブとヘッドとの間にはシールOリング52が介挿される。
【0032】
[0092]長尺な本体32は、プラスチック又は他の適切な非導電材料から形成される外側円筒状本体部材55の形態を成し、外側円筒状本体部材55は、円筒状本体部材55とヘッド31との間にシールOリング56が介挿された状態でヘッド31のねじ付き孔内に螺合される上流側端部55aを有する。ステンレス鋼又は他の導電金属から形成される液体供給チューブ58が、外側円筒状本体部材55を貫通して軸方向に延びて、軸方向電極液体通路49と放出噴霧チップアセンブリ34との間に液体を連通させるための液体流通路59を画定するとともに、液体供給チューブ58と外側円筒状本体部材55との間に環状霧化空気通路60を画定する。外側円筒状ノズル本体55のねじ付き入口端部55aの上方に突出する液体供給チューブ58の上流側端部は、導電関係を成して電極ハブ51の下方に開口する円筒状孔65内に嵌合する。電極48が高電圧ケーブル44によって帯電された状態で、入口通路36への液体供給が長尺なノズル本体32の全長に沿う電極通路49及び液体供給チューブ58を通じたその移動中に帯電されることが分かる。この場合の加圧ガスは、径方向空気入口通路39を通じて液体供給チューブ58の上流側端部の周囲で連通した後、液体供給チューブ58と外側円筒状本体部材55との間の環状空気通路60内に連通する。
【0033】
[0093]液体供給チューブ58は、液体をヘッド31から長尺なノズル本体部材32を通って放出噴霧チップアセンブリ34までのその経路の全体にわたって効率的に帯電させるために電極48と電気的に接触する関係を成して配置される。その目的のため、放出噴霧チップアセンブリ34は、シールOリング72を間に介挿した状態で液体供給チューブ58の下流側端部に対して取り囲む関係を成す上流側円筒状部分71を有する噴霧チップ70を含む。噴霧チップ70は、内側に先細る又は円錐状の中間部分74と、噴霧チップ70の円筒状流通路75及び液体放出オリフィス78を画定する下流側円筒状ノーズ部分76とを含む。この場合の噴霧チップ70は、明らかになるように、複数の空気通路77を画定する上流側円筒状部分71の外側に延在するセグメント化された径方向保持フランジ78を有する。
【0034】
[0094]液体を噴霧チップ70に導通させる際に液体を静電的に帯電させ続けながら供給チューブ58から噴霧チップ70内に及び噴霧チップ70を貫いて液体を導くために、導電ピンユニット80が、供給チューブ58の下流側端部に対して当接する導電関係を成して噴霧チップ70内に支持される。この場合のピンユニット80は、噴霧チップ70の中間円錐部分74内に支持される下流側円錐壁部分82が形成された上流側円筒状ハブ部分81を備える。円筒状ハブ部分81には、周方向に離間された複数の径方向液体流通路83(図8)が形成され、径方向液体流通路83は液体供給チューブ58と円筒状噴霧チップ通路部分75との間で連通している。導電ピンユニット80は、噴霧チップ70内に着座される際に、液体供給チューブ58の下流側端部を当接関係で物理的に支持することが分かる。
【0035】
[0095]噴霧チップから放出する液体に電荷を集中させるために、ピンユニット80は、液体放出オリフィス78が電極ピン84の周囲に環状に配置されるように、噴霧チップ通路75と同心関係を成して支持される下方に延在する中心電極ピン84を有する。電極ピン84は、環状噴霧チップ放出オリフィス78を越えて約1/4~1/2インチなどの距離だけ延びる、次第に先細る尖端部を有する。突出電極ピン84が噴霧チップ70から出る際の突出電極ピンの周囲の液体の接触の増大は、液体粒子の破壊及び分布を向上させるために放出液体に対する電荷の集中を更に高める。
【0036】
[0096]或いは、図8Aに描かれるように、より粘性の高い液体を噴霧する際、放出噴霧チップアセンブリ34は、前述したものと同様であるが下方に延びる中心電極ピン84を伴わないハブ部分81を有してもよい。この配置は、より粘性の高い液体が噴霧チップをより自由に通過するようにし、一方で、放出液体に対する帯電は、そのような粘性の高い液体のより効率的な乾燥のために依然として液体の破壊を促進する。
【0037】
[0097]放出噴霧チップアセンブリ34は、噴霧チップ70の周囲に配置される空気キャップ又はガスキャップ90を更に含み、該キャップは、噴霧チップ70の周囲に環状霧化空気通路91を画定するとともに、噴霧チップ70、ピンユニット80、及び、液体供給チューブ58を互いに組み付けられた導電関係で保持する。この場合の空気キャップ90は、噴霧チップ70の下流側端部の周囲に円錐状の加圧空気流通路部分91aを画定し、加圧空気流通路部分91aは、噴霧チップノーズ76の周囲の環状放出オリフィス93を通じて加圧空気又はガス放出ストリームを導くとともに噴霧チップ液体放出オリフィス78から放出する液体を導くために、噴霧チップ保持フランジ78内の周方向に離間した空気通路77を介して、液体供給チューブ58と外側円筒状本体部材55との間の環状空気通路60と連通する。噴霧ノズルの内部構成要素を組み付け関係に保持するために、空気キャップ90は、外側円筒状部材55の下流側外側ねじ付き端部の周囲に螺合する上流側円筒状端部95を有する。空気キャップ90は、噴霧チップ70を支持するために噴霧チップ70のセグメント化された径方向フランジ78を受けて支持する座ぐり孔96を有し、したがって、ピンユニット80及び液体供給チューブ58が上流側電極48と導電関係にある。
【0038】
[0098]噴霧ノズルアセンブリ16は、静電的に帯電した液体粒子の噴霧を乾燥チャンバ12内に放出するように動作可能である。実際には、図示の静電噴霧ノズルアセンブリ16が直径70ミクロン程度などの非常に微細な粒子液滴を生成するように動作され得ることが分かってきた。明らかになるように、加熱空気入口15及び空気支援噴霧ノズルアセンブリ16の両方から乾燥チャンバ内に導入されるそのような微細液体噴霧粒子及び加熱された乾燥ガスの破壊及び反発性に起因して、液体粒子は、微粒子形態への迅速且つ効率的な乾燥を受け易い。図示の静電噴霧ノズルアセンブリ16が本発明に関連して特定の有用性を有することが分かってきたが、既知のタイプの静電液圧回転噴霧ノズル及び大容量低圧静電噴霧ノズルを含む他の静電噴霧ノズル及びシステムを使用できることが理解される。
【0039】
[0099]本実施形態の更なる重要な特徴にしたがって、乾燥チャンバ12は、噴霧ノズルアセンブリ16からの静電的に帯電した液体噴霧粒子が放出される乾燥チャンバ12の内壁面12aに対して同心的離間関係を成して配置される内部非金属絶縁ライナ100を有する。図2に示されるように、ライナは、乾燥チャンバ12の外壁面12aとの間に好ましくは少なくとも約2インチ(約5cm)の絶縁空気間隔101を設けるように、乾燥チャンバ12の内径d1よりも小さい直径dを有するが、他の寸法が使用されてもよい。この実施形態において、ライナ100は、非構造的であり、好ましくは非透過性の可撓性プラスチック材料100a(図3及び図3A)から形成される。或いは、明らかになるように、ライナは、硬質の非透過性非導電材料100c(図3D)、透過性フィルタ材料100b(図3B)、又は、部分的に非透過性材料100a及び部分的に透過性フィルタ材料100b(図3C)から形成されてもよい。
【0040】
[0100]本実施形態の他の態様によれば、処理タワー11は、乾燥チャンバ12の外壁に対して電気的絶縁関係を成す環状ライナ100の組み付け及び装着を容易にする急速取り外し組み付け構造を有する。この目的のため、環状絶縁ライナ100は、それぞれの上側及び下側スタンドオフリングアセンブリ104によって両端で支持される(図1図3図13図13A図14図17)。この場合の各リングアセンブリ104は、ライナ100の端部が取り付けられる内側円筒状スタンドオフリング105と、スタンドオフリング105に対して外側に延びる径方向関係を成して固定される複数の周方向に離間した非導電ポリプロピレン又は他のプラスチック製のスタンドオフスタッド106とを含む。図示の実施形態において、ライナ100の上端部は、上側リングアセンブリ104のスタンドオフリング105の上端にわたって折り重ねられて、該上端に対し、ライナ100の折り重ねられた端部上及びスタンドオフリング105上にわたって配置される環状U形態ゴムガスケット108によって取り付けられる(図13)。ライナ100の下端部も同様に下側リングアセンブリ104のスタンドオフリング105の底部の周囲に受け入れられて同様のゴムガスケット108によってそこに固定される(図13)。また、同様のゴムガスケット108は、スタンドオフリング105の露出した縁部による損傷からライナ100を保護するためにリングアセンブリ104の円筒状スタンドオフリング105の内側両端部に支持される。
【0041】
[0101]各スタンドオフリングアセンブリ104を乾燥チャンバ12内に固定するために、それぞれの装着リング110が、例えば溶接によって乾燥チャンバ12の外面に取り付けられる。ステンレス鋼装着ねじ111が、絶縁スタンドオフスタッド106と螺合するために装着リング110の整列された開口部及び乾燥チャンバ12の外壁を貫通して延びる。この場合、乾燥チャンバ12の内壁をシールするために、各スタンドオフスタッド106の端部の周囲にゴム製Oリング112が設けられ、また、ネオプレン結合シーリングワッシャ114が各保持ねじ111の頭部の周囲に配置される。
【0042】
[0102]乾燥チャンバ上端カバー14を上側スタンドオフリングアセンブリ104に対してシール関係を成して乾燥チャンバ12上の所定の位置に固定するために、環状アレイ120(図1及び図2)の離間した解放可能ラッチアセンブリ121が、スタンドオフスタッド106の中間の周方向に離間した位置で装着リング110(図13図14)に固定される。ラッチアセンブリ121は、カバー14の上端周縁上にわたって位置決め可能な上方に延びるドローフック122を有する既知のタイプを成してもよく、ドローフック122は、スタンドオフリング105の上縁部の周囲のU形状ガスケット108及び円筒状乾燥チャンバ12の上縁部の周囲の同様の大径環状U形状ガスケット126に対して上端カバー14を保持するためのラッチ位置へのラッチアーム124の下方回動動作に伴ってロック位置へ引き下げられる。ラッチアセンブリ121は、必要に応じて上端カバー14の取り外しを可能にするためにドローフック122を上方及び外側に移動させるべくラッチフック124の逆回動動作によって容易にラッチ解除されてもよい。ラッチアセンブリ121の同様の環状アレイ120aが、乾燥チャンバ12の底部に隣接する装着リング110の周囲に設けられ、この場合には収集コーン18の外側に延びるフランジ129と重なり合う関係で下方に配置されるドローフック124を有し、収集コーン18のフランジ129をスタンドオフリング105の下端縁部及び乾燥チャンバ12の下端円筒縁部の周囲でゴムガスケット108,126とシール関係を成して保持する(図13A)。特定の用途に関し、ライナ100、Oリング、及び、他のシーリングガスケット108,126がFDA準拠の材料から形成されてもされなくてもよいことが理解される。
【0043】
[0103]静電噴霧ノズルアセンブリ16の動作中、この場合は図15に描かれる液体保持タンク130である液体供給源から静電噴霧ノズルアセンブリ16に供給される液体は、静電噴霧ノズルアセンブリ16によって環状ライナ100により画定される有効乾燥ゾーン127に導かれる。液体は、液体供給保持タンク130から、噴霧ノズルアセンブリ16の液体入口取付具38に接続される液体供給又は送出ライン131を介して、好ましくは従来の態様で動作可能な液体誘導ローラシステムを有する蠕動投与ポンプであるポンプ132により供給される。この場合の蠕動投与ポンプ132は、図16Aに描かれるように、プラスチックポンプハウジング37内に電気的に絶縁された3つのプラスチック製ポンプローラ33を備える。この場合の液体供給又は送出ライン131は、電気的に遮蔽されたチューブであり、また、ステンレス鋼乾燥チャンバ12は、好ましくは、金属間接触によって固定される支持フレーム24を介して承認された接地ラインによって接地される。
【0044】
[0104]電子コントローラ133が、電気モータ134、ポンプ132、液体噴霧ノズルアセンブリ16、高電圧ケーブル44に電圧を供給する高電圧発生器などの静電噴霧乾燥機システムの様々なアクチュエータ及び電気又は電子デバイスに動作可能に接続され、それらの動作を制御するように動作する。単一のコントローラが示されるが、2つ以上のコントローラを含む分散コントローラ装置を使用できることが理解されるべきである。図示のように、コントローラ133は、プログラマブルロジックコントローラなどのプログラムに応答して動作することができる。コントローラ133とシステムの様々な他の構成要素との間の様々な動作可能な接続は、明確にするために図15から省かれる。
【0045】
[0105]本実施形態の更なる態様にしたがって、ポンプ132は、噴霧ノズルアセンブリ16によって静電的に帯電した液体からモータ134への電荷を防止するために、ポンプ132とポンプ132を噴霧ノズルアセンブリ16に結合する液体供給ライン131とに対して電気的に絶縁される関係を成して配置される電気モータ134(図16)によって動作される。そのため、駆動モータ134は、ポンプ132を電気駆動モータ134から絶縁する例えば硬質ナイロンから形成される非導電駆動セグメント138によってポンプヘッド駆動シャフト136に結合される出力シャフト135を有する。図示の実施形態における非導電駆動セグメント138は、約1.5インチ(約3.8cm)の直径及び約5インチ(約12.7cm)の軸方向長さを有する。この場合、電気モータ駆動シャフト135は、ねじ141によって非導電駆動セグメント138に固定される取付プレート139を支持する。ポンプヘッド駆動シャフト136は、同様に、ねじ141によって非導電駆動セグメント138の反対側の端部に取り付けられる取付プレート140を支持する。
【0046】
[0106]静電電圧発生器222が、噴霧された液滴を静電的に帯電させる電圧を提供するための電気ライン224を介してノズルアセンブリ16に電気的に接続される。図示の実施形態において、電気ライン224は、随意的であるとともに噴霧ノズルアセンブリ16に供給される電圧及び電流を制御するために手動又は自動で調整され得る可変抵抗素子226を含む。また、液体供給ライン131とグランド232との間には随意的な接地配線228も電気的に接続される。接地配線228は、流体中に存在する電圧を制御するために手動又は自動で調整され得る可変抵抗器230を含む。図示の実施形態において、接地配線は、システムに供給される流体の電荷状態を制御するためにポンプ132の前に配置される。システムは、流体の充電状態をコントローラ133に通信するセンサを更に含んでもよく、それにより、システムは、可変接地抵抗器230の抵抗を制御することによって液体の帯電状態を自動的に監視及び選択的に制御して、システム内の液体ラインから電荷を引き出すことができる。
【0047】
[0107]同様に適切に接地される駆動モータ134は、この場合には、非導電プラスチックモータ装着ハウジング144内に支持される。図示の液体保持タンク130は、タンク130内の液体の量を監視できるようにするために液体スケール145上に支持され、また、電気絶縁バリア146が、液体保持タンク130の下面とスケール145との間に設けられる。蠕動ポンプ132の代わりに、電気オペレーティングシステムから電気的に絶縁され得るプラスチック圧力ポット及び他のタイプのポンプ及び液体送出システムを使用することができることが理解される。
【0048】
[0108]この場合、噴霧ノズルアセンブリ16の霧化空気入口取付具18に導かれる加圧ガスは、ガス供給ライン151(図15)を介して噴霧ノズルアセンブリ16の霧化空気入口取付具18と連通するバルク窒素供給源150から生じる。供給ライン151には、制御された温度及び圧力で乾燥不活性窒素ガスを噴霧ノズルアセンブリ16に供給できるようにするためのガス加熱器152が設けられる。窒素は、本実施形態に関連して霧化ガスとして説明されるが、乾燥チャンバ内の酸素レベルが静電噴霧ノズルアセンブリ又は乾燥システムの他の電子制御要素のスパーク又は他の電気的機能不全から発火可能な乾燥チャンバ内の乾燥粉体粒子と可燃性雰囲気を生成するレベル未満に維持される限り、他の不活性ガスを使用することができる又は空気を含む他のガスを使用することができることが理解される。
【0049】
[0109]本実施形態の更に重要な態様にしたがって、噴霧ノズルアセンブリ16に供給されて乾燥チャンバ12内に噴霧されている液体の霧化に伴って乾燥チャンバ12内に導かれる加熱された窒素霧化ガスは、乾燥媒体として乾燥チャンバ12を通じて連続的に再循環される。図15を更に参照すると理解されるように、乾燥ガス入口15及び噴霧ノズルアセンブリ16の両方から乾燥チャンバ12内に導入される乾燥ガスは、乾燥チャンバ12の長さにわたって循環し、乾燥チャンバ12内に噴霧される静電的に帯電した液体粒子を粉体形態に効率的に乾燥させる。乾燥した粉体は、粉体収集コーン18を通って粉体収集チャンバ21へ移動し、そこで、手動又は他の自動化された手段のいずれかの適切な手段によって除去され得る。
【0050】
[0110]図示の粉体収集コーン18は、図10及び図10Aに最も良く示されるように、上側円筒状部分155と、内側に先細る円錐形中間部分156と、乾燥した粉体を粉体収集チャンバ21内に導くためにフィルタ要素ハウジング19の中心を貫通して延びる下側円筒状粉体送出部分158とを有する。この場合のフィルタ要素ハウジング19は、粉体収集コーン18の下側部分に対して取り囲んで外側に離間する関係を成して装着される一対の垂直に積み重ねられる環状HEPAフィルタ160を有する。図示の粉体収集コーン18は、その端部の中間に外側に延在する径方向フランジ161を有し、径方向フランジ161は、径方向フランジ161とフィルタ要素ハウジング19との間に環状シール162が介挿された状態でフィルタ要素ハウジング19内の上側フィルタ160上にわたって配置される。乾燥粉体の大部分は、収集コーン18を通じて粉体収集チャンバ19内に落下するが、乾燥ガスが、粉体収集コーン18の底部部分の周囲で上方に移動した後に、フィルタハウジング19の排気ガス出口20を通じて出る前に微粉体を抑制して濾別するHEPAフィルタ160を通って外側に移動するため、最も細かい粒子のみが乾燥ガスに同伴されたままである。
【0051】
[0111]或いは、図11図11A及び図11Bに描かれるように、ハウジング19aの中間横方向支持パネル163から依存する垂直関係を成して装着される複数の周方向に離間した円筒状フィルタ160aを備えるフィルタ要素ハウジング19aが使用されてもよい。収集コーン18から下側収集チャンバに導かれる粉体粒子を潜在的に伴うガスは、フィルタ160aを通って横方向支持パネル163の上方のフィルタ要素ハウジング19a内の共通の排気プレナム164へ横方向に流れ、出口ポート20aを通ってフィルタ160aによって空気流から制限された粒子と連通する。フィルタ160aを定期的に洗浄するために、フィルタ160aはそれぞれ、その開示が参照により本願に組み入れられる、本出願と同じ出願人に譲渡された米国特許第8,876,928号明細書に開示されるタイプのそれぞれの逆パルス空気フィルタ洗浄デバイス167を有する。逆パルス空気フィルタ洗浄デバイス167のそれぞれは、パルス空気供給源に結合するためのそれぞれのガス供給ライン167aを有する。
【0052】
[0112]図示の逆パルス空気フィルタ洗浄デバイス21は、図11A及び図11Bに描かれるように、それぞれ、窒素などの加圧ガス源に結合される圧縮ガス供給ライン167aに接続するために環状リテーナ242により固定される排気プレナム164の上壁にガス入口241を有する逆パルスノズル240を含む。ノズル240は、入口241から排気プレナム164及び実質的にフィルタ160aの長さを通じて延びる中空の内側空気通路244を画定する円筒状閉鎖底部構造を有する。ノズル240には、排気プレナム164内の部分に複数の比較的大径の放出穴246が形成されるとともに、フィルタ160a内のノズル240の長さに複数のより小さいサイズの空気放出穴248が形成される。
【0053】
[0113]逆パルスノズル240の動作中にフィルタ要素ハウジング19aから排気プレナム164へのプロセスガスの流れを遮断するために、環状排気ポート遮断プランジャ249が、排気ポート開閉位置間で排気プレナム164内を軸方向に移動するために逆パルスノズル160aの上方に配置される。プランジャ249の移動を制御するために、底部開口プランジャシリンダ250が、排気プレナム164の上壁からシール依存関係を成して装着される。図示のプランジャ249は、シリンダ250の内部と摺動シール係合するようになっている外周を有する上側の比較的小径の環状シール・ガイドフランジ252と、パネル163内の排気ポート253とシール係合するためにシリンダ250の下側末端部の下方に配置される下側のより大径のバルブヘッド254とを含む。プランジャ249は、好ましくは弾性材料から形成され、また、上側シール・ガイドフランジ252及び下側バルブヘッド254は、下方に先細る又はカップ形状の形態を有する。
【0054】
[0114]プランジャ249は、逆パルスノズル240に沿う限られた軸方向移動のために配置され、逆パルスノズル240の外周にわたって固定されるコイルばね256によって図3に示されるように常時開位置又は引き込み位置に付勢される。バルブプランジャ249がそのような位置に付勢された状態で、プロセスガスは、フィルタ要素ハウジング19aからフィルタ160a、排気ポート253を通って排気プレナム164に流れる。
【0055】
[0115]逆パルスガス洗浄サイクル中、圧縮ガスのパルスは、入口ライン167aから逆パルスノズル240に導通される。圧縮ガスがノズル160aを通って移動する際、圧縮ガスは、まず最初に、より大きい直径又はプランジャ作動穴246を通ってプランジャシール・ガイドフランジ252の上方のプランジャシリンダ250内に導かれ、その後、より小さい逆パルスノズル穴248に導通される。より大きな穴249はより低い抵抗の経路をもたらすため、ガスは、最初にプランジャシリンダ250に流入し、プランジャシリンダ250内の圧力が増大すると、ばね256の付勢力に抗してプランジャ249を押し下げる。最終的に、圧力は、それがばね256の力に打ち勝ってプランジャ249を排気ポート253に向けて該ポートを一時的に密封するように押し下げるポイントまで高まる。プランジャ249が排気ポート253を密封した後、外側プランジャシリンダ250内の圧縮ガスはもはやプランジャ249を移動させることができず、プランジャシリンダ250内のガス圧力は、圧縮ガスがその後により小さいノズル穴248を通ってフィルタ160aに押し付けられてその外面の周りに蓄積した粒子状物質を除去するポイントまで上昇する。
【0056】
[0116]逆圧縮空気パルス及びフィルタ160a上の蓄積された微粒子の排除に続いて、圧力はもはやばね256に対抗しない程度までプランジャシリンダ250内で散逸する。その後、プランジャ249は、ばね256の力の下でその引き込み位置又は休止位置まで上方に移動し、乾燥機の継続的な動作のために排気ポート253を開封する。
【0057】
[0117]乾燥チャンバ12の下端部に装着可能な排気ガスフィルタ要素ハウジング270及び粉体収集チャンバ271の更なる他の別の実施形態が図12図12Bに描かれる。この場合、上側粉体方向プレナム272が長尺な乾燥チャンバ12の下面に装着可能であり、フィルタ要素ハウジング270は、複数の垂直に向けられた円筒状フィルタ274を含むとともに、粉体方向プレナム272の下方に配置され、粉体方向コーン275がフィルタ要素ハウジング270の下面に結合され、粉体収集チャンバ271は粉体方向コーン275の下面に支持される。
【0058】
[0118]図示された粉体方向プレナム272は、乾燥チャンバ12の下面に対してシール関係を成して装着可能であるとともに乾燥チャンバ12及び乾燥ゾーン127から乾燥ガス及び粉体を受けるための開放した上端部を有する外側円筒状ハウジング壁289を備える。粉体方向プレナム272内には、下方に開口する円錐状に構成された排気プレナム281が収容されており、排気プレナム281は、その下面に排気チャンバ282(図12B)を画定するとともに、その上側で乾燥チャンバ12からの乾燥ガス及び粉体を円錐状排気プレナム281の外周にわたって下方及び外側に導く。
【0059】
[0119]フィルタ要素ハウジング270は、環状シール285によって粉体方向プレナム272の底部周縁にシール関係を成して装着される外側円筒状ハウジング壁284と、環状シール288によって円錐状排気プレナム281の底部周縁にシール関係を成して装着される内側円筒状フィルタシュラウド286とを備える。円錐状排気プレナム281及び内側円筒状フィルタシュラウド286は、複数の径方向支持体290(図12A)によってガス誘導プレナム272の外側円筒状ハウジング壁289内及びフィルタ要素ハウジング270内に支持されて、円錐状排気プレナム281の底部外周の周りに連通する空気通路291と、内側円筒状フィルタシュラウド286と外側円筒状ハウジング壁284との間の環状ガス通路292とを画定し、粉体方向プレナム272を通過するガス及び粉体が、円錐状排気プレナム281によってフィルタ要素シュラウド281の周りで外側に、下方にある粉体方向コーン275内及び収集チャンバ271内に導かれるようにする。
【0060】
[0120]この場合の円筒状フィルタ274は、下方に開口する円錐状排気プレナム281の下面の下方に固定配置される円形支持プレート295に対して依存関係を成して支持される。この場合の円形フィルタ支持プレート295は、円筒状シュラウド286の上側外周に対して僅かに凹んだ関係を成して装着され、排気チャンバ282の底壁を画定する。図示の円筒状フィルタ274はそれぞれ、円筒状フィルタ要素296と、上側円筒状カートリッジ保持プレート298と、下端エンドキャップと、介挿された環状シール要素300,301,302を伴うシールプレート299とを備えるカートリッジ形態である。フィルタカートリッジを組み付け関係で固定するために、上側カートリッジ保持プレート298は、Oリングシールリング308を間に介挿した状態でナット306により固定される下端エンドキャップ299の中心開口部を通じて位置決め可能なねじ付き下端部スタッド305を伴う従属U形状支持部材304を有する。各フィルタカートリッジの上側保持プレート298は、中心支持プレート295のそれぞれの円形開口310の周りにシール関係を成して固定され、この場合、フィルタ要素296は、支持プレート295の下面に対して依存関係を成して配置され、また、ホルダプレート298の中心開口311は、排気チャンバ282と円筒状フィルタ要素296の内側との間に連通する。この場合のフィルタ要素カートリッジは、内側シュラウド274の中心の周りに周方向で離間した関係を成して配置される。
【0061】
[0121]この場合のフィルタ要素ハウジング270は、フィルタカートリッジへの容易なアクセスを可能にするために解放可能なクランプ315又は同様の締結具によって粉体方向プレナム272に固定される。また、内側フィルタシュラウド286は、交換のためのフィルタへのアクセスを可能にするために、ピン及びスロット接続などによって円筒状フィルタ274に対して取り囲む関係を成して解放可能に装着される。
【0062】
[0122]乾燥機システムの動作中、粉体方向プレナム272に導かれる乾燥ガス及び粉体が、円錐状排気プレナム281の周りで、内側フィルタ要素シュラウド274の周囲の環状通路291,292内に導かれ、チャンバ271内での収集のために粉体方向コーン275内及び収集チャンバ271内に向けて下方に導かれるのが分かる。ガス流中に残っている乾燥粉体の大部分は粉体収集チャンバ271内に移動するが、既に示唆したように、乾燥ガスがフィルタを通過して乾燥ガス排気プレナム282に入り、乾燥ガス排気ポート320を通じて出て、乾燥チャンバ12に再循環する際に、微細なガス伝播性粒子状物質が環状フィルタ274によって分離されて保持される。
【0063】
[0123]乾燥機システムの使用中に粉体が蓄積した円筒状フィルタ274を洗浄するために、各円筒状フィルタ274がそれぞれの逆ガスパルス洗浄デバイス322を有する。この目的のため、この場合のガス方向プレナム272は、適切な加圧空気供給源に結合される外側環状加圧ガスマニホールドチャネル321を有する。各逆空気パルス洗浄デバイス322は、この場合には空気方向プレナム272の外側に装着される、環状加圧ガスマニホールドチャネル321とそれぞれの制御バルブ326との間に結合されるそれぞれの加圧ガス供給ライン325を有する。ガスパルス方向ライン又はチューブ328が、制御バルブ326から空気方向プレナム272及び排気プレナム329の円錐壁を通じて径方向に延在し、その後、ガスパルス方向ライン328の末端放出端部329がフィルタカートリッジ保持プレート298の中心開口311及びその下の円筒状フィルタ要素296に対して位置合わせ関係を成して上方に配置された状態で直角に下方に旋回する。
【0064】
[0124]制御バルブ326の適切な選択的又は自動化された制御によって、制御バルブ26は、円筒状フィルタ要素296の外壁に蓄積された粉体を放出するために、ライン328から軸方向で圧縮ガスのパルスを循環フィルタ274内に放出するように周期的に動作され得る。パルスガス方向ライン328の放出端部329は、好ましくは、循環フィルタ274の上端部に対して離間した関係を成して配置されて、圧縮ガスインパルスをフィルタ要素296に導くことを容易にすると同時に、排気チャンバ282からガスを引き込み、蓄積された粉体をフィルタ要素296から除去する逆流インパルスを促進させる。好ましくは、空気チューブ328の放出端部329は、図12Bに330として描かれる拡張する空気流がフィルタカートリッジへの到達時にカートリッジ保持プレート298の中心開口311の直径にほぼ対応する外周を有するように円筒状フィルタ要素の上端部から距離を隔てて離間される。典型的な実施形態では、空気方向チューブ28が約1インチの直径を有し、放出端部329が保持プレート298から約2.5インチの距離を隔てて離間される。
【0065】
[0125]この場合の粉体収集チャンバ271は、収集チャンバ271の上端部に装着される円形バタフライバルブ340(粉体収集チャンバ271内で分離した状態で図12Bに示される)を有し、円形バタフライバルブは、乾燥粉体を収集チャンバ271内に導くことができるようにする垂直位置又は開放位置と、粉体が除去されているときに乾燥粉体の収集チャンバ271内への通過を阻止する水平閉鎖位置との間で回転動作できるように適切な作動デバイス341によって動作可能である。或いは、粉体収集チャンバ271が開放した下端部から可動コンベヤ上に粉体を直接に堆積させることができることが理解される。
【0066】
[0126]フィルタ要素ハウジング19aから出る乾燥ガスの再循環及び再利用を可能にするために、フィルタハウジング19の排気出口20は再循環ライン165に結合され、再循環ラインは、凝縮器166、送風機168、及び、乾燥ガス加熱器169(図15)を介して加熱チャンバ12の上端カバー14の加熱ガス入口ポート15に接続される。凝縮器170は、それぞれの冷水供給ライン及び戻りライン171,172を有する冷水冷却凝縮コイル170aによって排気ガス流ストリームから任意の水蒸気を除去する。凝縮器170からの凝縮物は収集容器174又はドレインに導かれる。その後、乾燥した窒素ガスは、ガス加熱器169を通って送風機168により導かれ、ガス加熱器は、加熱ガス入口ポート15に戻って加熱チャンバ12に入る変向のための特定の粉体乾燥動作のために、凝縮器170内で冷却した後の乾燥ガスを所定の加熱温度に再加熱する。送風機168と加熱器169との間の再循環ライン165に結合される排気制御バルブ175は、静電噴霧ノズルアセンブリ16からシステムに導入される過剰な窒素ガスを適切な排気ダクト作業176に放出できるようにする。制御バルブ175からの排気流は、静電噴霧ノズルアセンブリ16によって乾燥チャンバ12に導入された過剰な窒素と一致するように設定されてもよい。排気流制御バルブ175及び送風機168の選択的制御によって、乾燥チャンバ12内の真空又は圧力レベルが、特定の乾燥動作のために又は揮発性物質の蒸発及び排気を制御する目的のために選択的に制御され得ることが理解される。図示の実施形態では冷水凝縮器170が示されるが、再循環ガス流ストリームから水分を除去するための他のタイプの凝縮器又は手段を使用できることが理解される。
【0067】
[0127]静電噴霧ノズルアセンブリ16及び乾燥ガス入口ポート15の両方から可撓性ライナ100によって画定された有効乾燥ゾーン127に導入される乾燥ガスは、静電噴霧ノズルアセンブリ16によって乾燥チャンバ12内に噴霧された液体粒子の乾燥を容易にする乾燥不活性ガス、すなわち、図示の実施形態では窒素であることが理解される。前述したように、不活性乾燥ガスの再循環、静電噴霧ノズルアセンブリ16又はシステムの他の構成要素からの意図しないスパークの場合に乾燥チャンバ内での粉体の危険な爆発の機会を防ぐために、乾燥ガスからの酸素のパージも行なう。
【0068】
[0128]更に、噴霧乾燥システム10を通る不活性乾燥ガスの再循環は、大幅に低い動作温度で且つ相応に大幅なコスト削減を伴って、噴霧乾燥システム10の非常にエネルギー効率の良い動作を可能にすることが分かってきた。先に示したように、噴霧されるべきエマルジョンは、一般に、3つの成分、例えば水(溶媒)、デンプン(キャリア)及び香味油(コア)から形成される。その場合、噴霧乾燥の目的は、油の周りにデンプンを形成し、乾燥ガスで全ての水を乾燥させることである。デンプンは、油の周りに保護層として残り、油が酸化するのを防ぐ。この所望の結果は、霧化の前及び最中に負の静電荷がエマルジョンに印加されるときにより容易に達成されることが見出された。
【0069】
[0129]作動の理論は完全には理解されていないが、噴霧されたエマルジョンの3つの成分のそれぞれは異なる電気的特性を有する。群の中で最も導電性がある水は殆どの電子を容易に引き付け、次に導電性があるのはデンプンであり、最後に最も抵抗がある油は電子を殆ど引き付けない。反対の電荷が引き付けられ、同様の電荷が反発することを知ると、水分子は全て最大の同様の電荷を有し、互いに対して最も反発力を有する。この力は、水分子を液滴の外面に導き、そこで水分子は乾燥プロセスを促進する乾燥ガスに対して最大の表面積を有する。より小さな電荷を有する油分子は、液滴の中心に残る。このプロセスは、より迅速な乾燥又はより低い熱源による乾燥並びにより均一なコーティングに寄与すると考えられる。90℃の入口乾燥ガス温度で動作する本噴霧乾燥システムによって生成される噴霧乾燥粉体の試験は、190℃で動作可能な従来の噴霧乾燥プロセスで乾燥された粉体に匹敵する粉体を見出した。更に、場合によっては、本噴霧乾燥システムは、乾燥ガスを加熱することなく効果的に動作させることができる。
【0070】
[0130]封入効率、すなわち、乾燥粉体のコーティングの均一性も、より高温の噴霧乾燥で達成されるものと同等であった。更に、低温乾燥は、従来の噴霧乾燥と比較して、環境中に放出される芳香、臭気及び揮発性成分を著しく減少させることが見出され、乾燥粒子の外面がより均一且つ完全にデンプンで形成されていることを更に示している。放出される芳香及び臭気の低減は、作業環境を更に向上させ、オペレータを刺激し、及び/又は、オペレータに有害であり得るそのような臭気をパージする必要性を排除する。また、より低い温度処理は、化合物に損傷又は悪影響を与えることなく、感温性成分(有機又は無機)の噴霧乾燥を可能にする。
【0071】
[0131]乾燥プロセス中に粒子がライナ100の表面に付着又は蓄積する可能性がある場合、蓄積した粉体を除去するのに十分な振動運動をライナ100に周期的に付与するためのライナ振盪デバイスが設けられる。図示の実施形態では、乾燥チャンバ12は、空気圧タンク181に結合された側面空気圧ライナ振盪バルブポート180を有し、空気圧タンクは、定期的に作動されて、空気圧ライナ振盪バルブポート180を通ってライナ100と乾燥チャンバ12の外壁との間の環状空気空間に加圧空気を導き、蓄積した粉体を除去するのに十分な力で可撓性ライナ100を前後に振盪する。加圧空気は、好ましくは、そのような振盪動作を強めるために、脈動するように空気圧振盪バルブポート180に導かれる。或いは、ライナ100を振盪させるために機械的手段を使用できることが理解される。
【0072】
[0132]乾燥チャンバ12内の異なる粉体の流れ間など、噴霧乾燥機システムの連続する異なる選択的使用間の交差汚染を確実に防ぐために、急速取り外し締結具121の環状アレイ120、120aは、ライナ100の容易な交換のために乾燥チャンバ12からカバー14及び収集コーン18を分解することを可能にする。ライナ100は比較的安価な材料で作られているため、異なる粉体の流れ間で使い捨てであることが好ましく、新しい新鮮な交換ライナの交換は過度の費用を伴うことなく影響を受ける。
【0073】
[0133]この実施形態の他の重要な特徴に沿って、乾燥チャンバ12は、異なる噴霧乾燥要件に対して容易に変更可能である。例えば、より小さい乾燥要件のために、より小さい直径のライナ100aを使用して、有効な乾燥ゾーンのサイズを小さくすることができる。その目的のために、前述したものと同様であるが、より小さい直径の内側スタンドオフリング105aを有するスタンドオフリングアセンブリ104a(図18)を、より大きい直径のスタンドオフリングアセンブリ104に容易に置き換えることができる。リングアセンブリの置き換えは、上端カバー14及び収集コーン18の周方向に離間したラッチ121のアレイ120、120aのラッチを外し、より大きな直径のリングアセンブリ104を乾燥チャンバ12から取り外し、それらをより小さな直径のリングアセンブリ104a及びライナ100aと交換し、上端カバー14及び収集コーン18を乾燥チャンバ12上に再組み立てして再ラッチすることによって達成することができる。小径ライナ100aは、加熱された乾燥ガス及び霧化ガスが導入される乾燥ゾーンを効果的に減少させ、より迅速且つエネルギー効率の良いより小さなロットの乾燥を可能にする。
【0074】
[0134]より小さなロットランのより効率的な乾燥を更に可能にするために、乾燥チャンバ12は、乾燥チャンバ12の長さを短くすることを可能にするモジュール式構造を有する。図示の実施形態において、乾燥チャンバ12は、複数の、この場合は2つの垂直に積み重ねられた円筒状の乾燥チャンバのモジュール又は部分185,186を備える。下側チャンバ部分186は、上側チャンバ部分185よりも長さが短い。この場合も、2つの円筒状の乾燥チャンバ部分185,186は、前述したものと同様の周方向に離間した急速取り外し締結具121のアレイ102bによって互いに解放可能に固定される。締結具121のこのアレイ102bのための装着リング110は、その下端に隣接して上側円筒状乾燥チャンバ部分185に溶接され、そのアレイ102bの締結具121は、下側円筒状乾燥チャンバ部分186の上端外側径方向フランジ188(図1及び図2)の下面に係合して保持するためにドローフック122が下方に配置された状態で導かれる。下側円筒状部分186を上側円筒状部分185及び収集コーン18に取り付ける締結具121の2つのアレイ102a、102bが解放されると、下側円筒状部分186を取り外すことができ、下側スタンドオフリングアセンブリ104は上側チャンバ部分185の底部に隣接して再配置され、ライナ100はより短い長さのライナに置き換えられる。次いで、上側円筒状乾燥機チャンバ部分185は、収集コーン18の外側環状フランジ129に係合するアレイ102bの締結具121によって、下側スタンドオフリングアセンブリ104を間に挟んで粉体収集コーン18上に直接に固定することができる。この変更は、より小さなロット乾燥のための加熱要件を更に低減するために、実質的により短い長さの有効乾燥ゾーンの使用を可能にする。
【0075】
[0135]更なる円筒状乾燥チャンバのモジュール又は部分186を追加して、乾燥チャンバ12の有効長を更に増大させることができることが理解される。サイズが大きくなるかどうかにかかわらず、乾燥チャンバ12内に噴霧される液体の量を増大させるために、図19及び図20に示されるように、複数の静電噴霧ノズルアセンブリ16を上端カバー14に設けることができる。共通の液体及び窒素供給源から供給され得る複数の噴霧ノズルアセンブリ16は、好ましくは、上端カバー14(図4)のそれぞれの予め閉栓された装着開口部190において、互いに周方向に離間した関係で支持される。そのとき使用されない中心装着開口部192(図20)は、適切に閉栓されるか、そうでなければ閉じられてもよい。
【0076】
[0136]この実施形態の更に他の特徴によれば、乾燥タワー11のモジュール式急速取り外し構成要素は、静電噴霧ノズルアセンブリ16を、下向き噴霧のための乾燥チャンバ12の上端の位置から、乾燥チャンバ12内への静電的に帯電した液体噴霧の上向きのための乾燥チャンバ12の下端に隣接する位置に移動させることを更に可能にする。この目的のために、噴霧ノズルアセンブリ16は、上端カバー14から取り外され、底部噴霧ノズル装着支持体195(図21図24)内に固定されてもよく、この場合、この支持体は、図21に示されるように、帯電した噴霧パターンを乾燥チャンバ12内に上向きに噴霧するために静電噴霧ノズルアセンブリ16を配向するべく、乾燥チャンバ12の底部に直接に隣接する粉体収集コーン18の上側円筒状壁部分155内に装着される。図示の底部ノズル装着支持体195は、図22図24に示されるように、噴霧ノズルアセンブリ16を上流側端部に隣接して支持するための中心環状装着ハブ196を含み、上流側端部は、非導電材料で作られた複数の径方向装着ロッド198によって粉体収集コーン18の上側円筒状部分155内に支持される。径方向装着ロッド198はそれぞれ、それぞれのステンレス鋼ねじ199(図24)によって、ゴム接着シールワッシャ200がねじ199の頭部と粉体収集円錐部18の外壁面との間にある状態で円筒状壁部分155に固定され、各装着ロッド198の外端部と粉体収集円錐部分18の内壁面との間にはシールOリング201が介挿される。非導電テフロン(登録商標)又は他のプラスチックの液体及び霧化ガス供給ライン205,206は、粉体収集コーン18によって絶縁された取付具208,209に対して径方向外側にそれぞれ接続し、粉体収集コーンは霧化空気及び液体供給ライン151,131に接続される。また、高電圧電力ケーブル210が、絶縁された取付具211を介してノズルアセンブリと径方向で接続する。
【0077】
[0137]静電噴霧ノズルアセンブリ16が乾燥チャンバ12の下面に隣接して装着された状態で、カバー14の中心噴霧ノズル装着開口部192、並びに、ガス入口ポート15が適切に閉栓されてもよい。粉体収集コーン18は、キャップを外して乾燥ガス再循環ライン165に接続することができる接線方向に配向された乾燥ガス入口215を更に有し、この場合のカバー14は、加熱ガス戻りラインに接続するためにキャップを外すこともできる一対の排気ポート216を有する。
【0078】
[0138]噴霧ノズルアセンブリ16が乾燥チャンバ12の下面に装着された状態で、乾燥チャンバ12内に上方に向けられた静電的に帯電した液体噴霧粒子は、この場合には底部加熱ガス入口215を通って接線方向に向けられた乾燥ガスによって、及び、噴霧ノズルアセンブリ16からの加熱霧化ガスによって乾燥され、この場合も、これらのガスはいずれも乾燥不活性ガス、すなわち、窒素である。
【0079】
[0139]この実施形態によれば、乾燥チャンバ12内の環状ライナ100は、好ましくは、前述したように、乾燥ガスが最終的にフィルタ媒体を通って移動してカバー14内の上側排気ポート216から再循環、再加熱、及び底部ガス入口ポート215への方向転換のために再循環ライン165に出ることを可能にするためのフィルタ媒体100b(図3B)で作られる。上方に向けられた乾燥ガス及び霧化ガスによって乾燥された粉体は、前述したように、最終的に粉体収集コーン18内に向けて下方に浮遊し、粉体収集コーンを通って収集チャンバ19内に入り、最も細かい粒子のみが濾材ライナ100によって濾過される。空気圧ライナ振盪器は、この場合も先と同様に、ライナ100上の粉体の蓄積を防止するために定期的に作動されてもよい。
【0080】
[0140]以上から、図25のテーブル220に示されるように、処理タワーは、特定の噴霧用途のための様々な処理モードで容易に構成及び動作され得るのが分かる。乾燥チャンバの長さは、円筒状乾燥機チャンバ部分186を追加又は除去することによって選択的に変更されてもよく、ライナの材料は、非透過性又は透過性など選択的に決定されてもよく、静電噴霧ノズルの向きは、下向きに噴霧する上端と上向きに噴霧する下端との間で変更されてもよく、処理されたガスの流れ方向は、所望の形態に基づいて下向き又は上向きの間で変更され得る。
【0081】
[0141]前述の実施形態では、窒素又は他の不活性乾燥ガスが、静電噴霧ノズルアセンブリ16への霧化ガスとしてシステムに導入されるが、代わりに、窒素ガスを再循環ガスに導入することもできる。図25Aに示される噴霧乾燥システムでは、前述したものと同様の部分には前述したものと同様の符号が付されており、窒素又は他の不活性ガスは、ガス送出供給ライン169aを介して乾燥チャンバ100への導入のため及び前述したような乾燥チャンバ100から凝縮器170及び送風機168を介した再循環のために窒素注入ライン169aからガス加熱器169内に導入される。その実施形態では、前述したように、窒素ガスを霧化ガスとして静電噴霧ノズルアセンブリ16に供給することもでき、又は、乾燥チャンバ内に可燃性雰囲気を生成しない限り、空気又は不活性ガスと空気との組み合わせを霧化ガスとして静電噴霧ノズルアセンブリ16に供給することができる。それ以外の図25Aに示される乾燥システムの動作は、前述のものと同じである。
【0082】
[0142]図25Bを参照すると、粉体収集コーン18aが従来のサイクロン分離器/フィルタバッグハウジング19aに粉体を導くことを除いて、上記と同様の他の別の実施形態の乾燥システムが示されており、この実施形態では、乾燥生成物が下側出口19bから放出され、放出空気は、凝縮器170、送風機168、乾燥ガス加熱器169、及び、乾燥チャンバ11を通じた再循環のために上側排気ポートライン165から導かれる。図25Cには、図25Bに示すものと同様であるが、サイクロン分離器とフィルタバッグハウジング19aと乾燥チャンバ11の上端との間に微粉体再循環ライン19cを伴う乾燥システムの別の実施形態が示される。サイクロン分離器19aで分離された乾燥微粒子は、微粒子の凝集を有する粉体を生成するために、微粉体再循環ライン19cを介して乾燥チャンバ11に再循環される。ここでも、システムは、そうでなければ前述と同じように動作する。
【0083】
[0143]ここで図25Dを参照すると、流動床粉体乾燥システムの形態の他の別の実施形態が示される。この場合も、粉体乾燥システムは、円筒状の乾燥チャンバ12を有し、この乾燥チャンバ内には、同心円状に配置された非透過性ライナ100と、静電的に帯電した液体粒子を、前述のようにライナ100によって画定された有効加熱ゾーン127内に導くための静電噴霧ノズルアセンブリ16とが設けられる。この場合、円錐状に形成された収集容器部分18bは、従来型の流動床型スクリーンセパレータ19cを介して、乾燥チャンバ12から収集チャンバ19bに粉体を連通させる。この実施形態では、図11Aの実施形態に関連して説明したものと同様の複数の流動床円筒状フィルタ要素160bが、乾燥チャンバ12の上端に隣接する排気プレナム164bを画定する上側横方向プレート163bから支持される。この場合、送風機168は、排気プレナム164bから空気を引き出し、そこから粉体及び粒子状物質が、凝縮器170及び加熱器169を通じたライン165を介した導入、底部収集チャンバ19b内への再導入、及び、乾燥チャンバ12を通じた上方への再循環のために、濾別されてしまっている。フィルタ16bは、この場合も先と同様に、粉体が蓄積されたフィルタ16bを洗浄するために加圧空気をフィルタ16bに周期的に導くためのそれぞれの空気制御バルブ167cを有する、参照された米国特許第8,876,928号明細書に開示されているタイプの逆パルス空気フィルタ洗浄デバイス167bを有する。
【0084】
[0144]前述の実施形態の非透過性ライナ100は、好ましくは、プラスチックなどの可撓性非導電性材料で作られるが、代わりに、図3Dに示されるように、硬質プラスチック材料で作ることもできる。その場合、ライナを乾燥チャンバ12内で同心関係で固定するために、適切な非導電装着スタンドオフ100dを設けることができる。或いは、図3Cに示されるように、透過性ライナは、部分的に、例えば一方の直径方向側において、空気が排気のためにライナを通って流れることができるようにする透過性フィルタ材料100bにより形成され、部分的に、例えば反対側の直径方向側において、乾燥粒子がライナに引き込まれるのを防止する非透過性材料100aから形成され得る。
【0085】
[0145]更なる別の実施形態として、図示の噴霧乾燥機システムは、図15Aに示されるように、ワックス、ハードワックス、及び、グリセリドなどの溶融流ストリームを低温ガスストリーム状態に噴霧冷却して固化粒子を形成するのに用いるべく容易に変更することができる。前述したものと同様のものには、同様の符号を付している。噴霧冷却中、周囲条件を僅かに上回る融点を有する供給原料が、加熱されて、この場合は断熱体130aに包まれる保持タンク130内に配置される。供給原料は、ポンプ132を使用して供給ライン131を通って霧化ノズル16に圧送される。溶融供給原料は、この場合の先と同様に、窒素150などの圧縮ガスを使用して霧化される。噴霧冷却中、溶融液体供給原料は静電的に帯電しても帯電しなくてもよい。後者の場合、静電噴霧ノズルアセンブリの電極は、通電されない。
【0086】
[0146]噴霧冷却中、霧化ガス加熱器152は、冷却された霧化ガスが霧化ノズル16に送出されるようにオフにされる。噴霧冷却の間、乾燥ガス加熱器169も、オフにされて、除湿コイル170aによって冷却された乾燥ガスを乾燥ガスライン165を介して乾燥チャンバ12に送る。霧化された液滴は、乾燥ガスゾーン127に入ると凝固して粒子を形成し、粒子は収集コーン18に落下し、ガス流が再循環のために出るときに収集チャンバ19に収集される。取り外し可能なライナ100は、取り外して廃棄することができるため、乾燥機チャンバの洗浄に役立つ。絶縁空気ギャップ101は、乾燥チャンバ12が外側表面に結露が形成されるのに十分に冷たい状態になるのを防止する。
【0087】
[0147]この実施形態の依然として更なる特徴を実行する際に、噴霧システム10は、自動障害回復システムを使用して動作することができ、自動障害回復システムは、乾燥チャンバ内の瞬間的な充電電界破壊の場合にシステムの継続動作を可能にし、一方、継続的な電気的破壊の場合に警報信号を提供する。噴霧システム10で使用するための電圧発生器障害回復方法を動作させる方法のフローチャートが図27に示される。図示の方法は、コントローラ133(図15)内で実行されるプログラム又はコンピュータ実行可能命令のセットの形態で動作することができる。図示の実施形態によれば、図26に示される方法は、注入器入口に流体の加圧供給をもたらすために300において液体ポンプを作動させる又はさもなければ始動させることを含む。302において、電圧供給がアクティブであるかどうかの検証が実行される。302において電圧供給が非アクティブであると判定された場合、304においてエラーメッセージが機械インタフェースに提供され、306では、302において判定されたように電圧供給をアクティブにしなかった存在する障害が修正されるまで、電圧発生器及び液体ポンプが作動停止される。
【0088】
[0148]302において電圧供給がアクティブであると判定されるとき、308において、液体ポンプが始動される前に所定の時間、例えば5秒の遅延が使用され、遅延が満了した後に310において液体ポンプが作動される。ポンプが310において作動し続けている間に、312において短絡又はアークのチェックが312で実行される。312において短絡又はアークが検出されると、イベントカウンタ及びタイマも維持されて、所定の期間、例えば30秒内に所定の数を超える短絡又はアーク、例えば5つの短絡又はアークが検出されたかどうかを判定する。これらのチェックは、312において短絡又はアークが検出されるたびに314で決定される。所定の期間内に所定の短絡又はアークよりも少ない短絡又はアークが発生した場合、又は、単一の短絡又はアークが検出された場合でも、液体ポンプは316で停止され、電圧を生成する電圧発生器は、例えば318でシャットダウン及び再起動することによってリセットされ、液体ポンプは、308で遅延した後に310で再起動され、その結果、システムはスパーク又はアークを引き起こした障害を修復することができ、システムは動作を継続することができる。しかしながら、314において所定の数を超えるスパーク又はアークが所定の期間内に発生した場合、320においてエラーメッセージがマシンインタフェースにおいて生成され、306において、システムは、電圧発生器及び液体ポンプを停止させることによって待機モードに置かれる。
【0089】
[0149]したがって、一態様では、静電噴霧乾燥システムの障害を修復する方法は、ポンプ始動シーケンスを開始することを含み、これは、最初に電圧発生器の状態を判定し、電圧発生器がまだ作動していない間は液体ポンプをオンにしないことを必要とする。これを達成するために、一実施形態では、電圧発生器が作動するのに十分な時間を可能にするために、液体ポンプがオンになる前に時間遅延が使用される。次いで、液体ポンプが始動され、システムは、ポンプが動作している間、例えば電圧発生器から引き出される電流を監視することによって、スパーク又はアークの存在を継続的に監視する。障害が検出されると、電圧発生器は液体ポンプと同様にオフになり、障害の程度に応じて、システムは自動的に再起動するか、又はシステムを再起動するためにオペレータの注意及び動作を必要とする待機モードに入る。
【0090】
[0150]最後に、本実施形態の更なる態様を実施する際に、噴霧乾燥システム10は、静電噴霧ノズルアセンブリによって噴霧される液体への電荷を、特定の噴霧用途及び乾燥生成物の最終的な使用のために噴霧粒子の制御された選択的な凝集を誘発することができる態様で周期的に変化させることができるようにする制御装置を有する。一実施形態において、噴霧された粒子の選択的又は制御された凝集は、例えばパルス幅変調(PWM)インジェクタコマンド信号の使用によって、高活性化周波数と低活性化周波数との間で噴霧器活性化の時間及び周波数を変化させて、様々な程度の凝集をもたらし得る異なるサイズの噴霧された粒子を生成することによって達成される。他の実施形態において、噴霧された粒子の選択的又は制御された凝集は、噴霧された流体を静電的に帯電させるために印加される電圧のレベルを変調することによって達成され得る。例えば、電圧は、0~30kVなどの範囲で選択的に変化されてもよい。そのような電圧変動に関して、流体を帯電させるために印加されるより高い電圧は、液滴のサイズを一般に減少させるように作用し、したがって乾燥時間を減少させ、更にキャリアを液滴の外面に向かって移動させ、したがって封入を改善することができると考えられる。同様に、印加される電圧の減少は、液滴のサイズを増加させる傾向があり、特により小さい液滴又は粒子の存在下で凝集を助けることができる。
【0091】
[0151]噴霧された粒子の凝集に選択的に影響を及ぼし得る他の実施形態は、システムの様々な他の動作パラメータを経時的に選択的に変化させること、又は、高い所定値と低い所定値との間でパルス化することを含む。一実施形態では、霧化ガス圧力、流体送出圧力、及び、霧化ガス温度を変化させて、液滴の粒径及び乾燥時間を制御又は一般に影響を与えることができる。更なる実施形態は、それぞれの絶対又は相対含水量、水分活性、液滴又は粒径などの霧化ガス及び/又は乾燥空気の他のパラメータを変化させることを更に含むことができる。1つの特定の企図される実施形態では、霧化ガス及び乾燥空気の露点温度が能動的に制御され、他の実施形態では、霧化ガス及び/又は乾燥空気の体積又は質量空気流も能動的に制御される。
【0092】
[0152]噴霧された粒子の凝集を選択的に制御するために静電噴霧ノズル内のパルス幅を調整する方法のフローチャートが図27に示される。一実施形態によれば、プロセスの開始時に、電圧発生器が322においてオンにされる。324において、凝集を選択的に制御するPWM制御がアクティブであるか又は所望であるかの判定が実行される。PWMが所望でない又はアクティブでない場合、プロセスは、326において電圧発生器を電圧設定点に制御することによってシステムを制御し、流体インジェクタは正常に動作する。PWMが所望である又はアクティブである場合、システムは、所定の期間及びサイクル時間の間、低PWM設定値と高PWM設定値とを交互に繰り返す。図示の実施形態において、これは、330において低パルス持続時間の間、328において低PWM設定点に制御することによって達成される。低パルス持続時間が満了すると、システムは、332において高パルス持続時間が満了するまで334において高PWM設定点に切り替わり、324に戻って更なるPWMサイクルが望まれるかどうかを判定する。PWM設定値の変化は、図27に示されるフローチャートに関連して本明細書で説明されるが、噴霧器PWMに加えて又はその代わりに、他のパラメータが調整されてもよいことが理解されるべきである。前述したように、使用され得る他のパラメータは、液体を帯電させるために印加される電圧のレベル、霧化ガス圧力、液体送出速度及び/又は圧力、霧化ガス温度、霧化ガス及び/又は乾燥空気の水分含有量、及び/又は霧化ガス及び/又は乾燥空気の体積又は質量空気流を含む。
【0093】
[0153]したがって、一態様において、噴霧粒子の凝集は、噴霧器の注入時間を変えることによって制御される。高周波数、すなわち、高PWMにおいて、噴霧器は、より迅速に開閉して、より小さな粒子を生成する。低周波数、すなわち、低PWMにおいて、噴霧器は、よりゆっくりと開閉して、より大きな粒子を生成する。より大きい粒子及びより小さい粒子が交互の層で乾燥機を通過するにつれて、一部は、物理的に相互作用し、それらの反発電荷に関係なく互いに結合して、癒着により凝集物を生成する。より大きい粒子及びより小さい粒子の特定のサイズ、並びに、生成される単位時間当たりの各粒子サイズのそれぞれの数は、それぞれの高及び低PWM設定値、並びに、それぞれの持続時間を設定することによってシステムによって制御することができ、それぞれの特定の用途に適合する。
【0094】
[0154]依然として更なる特徴によれば、前述したような乾燥チャンバ11及び静電噴霧ノズルアセンブリ16を有する複数の粉体処理タワー10を、図28及び図29に示されるように、共通のコンベヤシステム340などに粉体を放出するモジュール設計で設けることができる。この場合、複数の処理タワー10は、階段342によって上部にアクセス可能であり、その端部に配置された制御パネル及びオペレータインタフェース344を有する共通の作業プラットフォーム341の周りに互いに隣接して設けられる。この場合の処理タワー10はそれぞれ、複数の静電噴霧ノズルアセンブリ16を含む。図28に示されるように、8つの実質的に同一の処理タワー10が設けられ、この場合、スクリューフィード、空気圧、又は、他の粉体移送手段などの共通の粉体コンベヤ340上の粉体を回収容器に放出する。
【0095】
[0155]そのようなモジュール式処理システムは、幾つかの重要な利点を有することが分かっている。最初に、そのシステムは、共通の構成要素、すなわち、実質的に同一の処理粉体処理タワー10を使用して、ユーザの要件に合わせて調整することができるスケーラブルな処理システムである。また、システムは、図30に示されるように、更なるモジュールで容易に拡張することができる。また、処理タワー10のこのようなモジュール式配置の使用は、40フィート以上の高さであり、設置のために特別な建物レイアウトを必要とする標準的な大規模生産の噴霧乾燥機システムと比較して、より小さい建物の高さ要件(15~20フィート)でより大量の粉体の処理を可能にする。モジュール形態は、更に、処理中にメンテナンスのために他のモジュールの動作を中断することなく、システムの個々の処理タワーを分離して保守することを可能にする。また、モジュール配置は、特定のユーザ生産要件のためのエネルギー使用のためにシステムをスケーリングすることを可能にする。例えば、1つの処理要件に5つのモジュールを使用し、別のバッチには3つのみを使用することができる。
【0096】
[0156]図31図33を参照すると、水分、熱及び/又は酸素への曝露によって引き起こされる損傷から最終生成物を保護するように構成された粉体収集システム350の別の実施形態が示される。より具体的には、粉体収集システム350は、乾燥プロセスに関連する水分を含むガス、熱及び酸素への曝露から完成した粉体を保護するのに役立つガスブランケットシステムを備える。図31に示されるように、例えば図12の実施形態と同様に、この実施形態の粉体収集システム350は、粉体収集コーン354の底部に配置された開放上端部を有する収集容器352を含み、粉体収集コーンは分離プレナム356の下端部から垂下する。分離プレナム356は、乾燥チャンバ358と連通している。乾燥ガス及び粉体(図31に矢印359で全体的に示す)は、図31に示されるように、乾燥チャンバ358から分離プレナム356に入る。また、分離プレナム356は、水分を含んだ乾燥ガスが分離プレナム356を出る排気ガス出口360と連通し、粉体は収集コーン354内に落下する。この場合、収集容器352は、クランプ362によって粉体収集コーン354の開いた下端部に取り外し可能に固定された取り外し可能な容器として構成される。
【0097】
[0157]収集容器352内へのブランケットガスの導入を容易にするために、収集容器352の上端部にアダプタ364が設けられる。図示の実施形態において、アダプタ364は、図32に示されるように収集容器352の上縁部368と係合するゴムシール366を含む。アダプタ364は、収集容器352の上端を囲み、乾燥生成物が粉体収集コーン354から収集容器352に通過することができる中心通路370を画定する。この場合、アダプタ364は、収集容器352を粉体収集コーン354に固定するクランプ362に捕捉されるフランジ372も画定する。収集容器352の内部と連通するブランケットガス入口オリフィス374が、アダプタ364の側壁に設けられる。このオリフィス374は、ブランケットガスが収集容器352の内部に導かれ得るようにブランケットガス供給源に接続されてもよい。ブランケットガスは、任意の適切なガスであってもよく、好ましくは低温であり、かなりの量の水分又は酸素を含有しない。窒素は、適切なブランケットガスの一例であるが、他のガス又はガス混合物が使用されてもよい。
【0098】
[0158]ブランケットガスを入口オリフィス374に、したがって収集容器352内に導くために使用することができる例示的なブランケットガス供給システム378が図33に示されている。図示のブランケットガス供給システム378は、ガス供給ライン382を介して入口オリフィス374と連通する加圧貯蔵タンクであってもよいブランケットガス供給源380を含む。ブランケットガスの流れを制御するために、流量計又はロータメータなどの調整可能な流れ制御デバイス384をガス供給ライン382に設けることができる。流量制御デバイス384は、噴霧乾燥機システムのオペレータによって手動で調整可能であるように構成されてもよく、例えばコントローラから受信した信号に基づいて自動的に調整可能であってもよい。収集容器352及び/又はガス供給ライン382の過剰な加圧を防止するために、流量制御デバイス384と収集容器352との間のガス供給ラインに圧力解放バルブ386を配置することができる。
【0099】
[0159]動作中、材料は、乾燥チャンバ358内で噴霧乾燥され、分離プレナム356内に下方に落下し、その後、重力及びガス流によって収集コーン354内に落下する。その後、落下する最終生成物は収集容器352に収集される。ブランケットガスは、入口オリフィス374を通って収集容器352に導入され、収集容器352内の落下生成物(図32の388として参照される)及び沈降生成物(図32の390として参照される)を覆う。ブランケットガスは、収集容器352及びアダプタ364を僅かに加圧し、これにより、排気乾燥ガスが収集容器352に入って最終製品を水分、熱及び/又は酸素の有害な影響に晒すことを防止する。過剰なブランケットガスは、粉体収集コーン354を通って上方に移動し、分離プレナム356に入り、乾燥機の排気ガスと混合し、排気ガス出口360を通って乾燥チャンバを出る。流量制御デバイス384は、ブランケットガスの十分な流れが収集容器352内に導かれて、乾燥チャンバ358及び分離プレナム356から生じる熱、水分及び酸素から完成した粉体を保護するように設定されてもよい。しかしながら、ブランケットガス流は、完成した粉体が流動化して浮遊するレベル未満に保たれるべきである。また、ブランケットガス流は、乾燥生成物が収集容器352内に下方に落下するのを防止する程度まで収集容器352を加圧しないように設定されるべきである。必要に応じて、収集容器352は、最終生成物を除去するように収集コーン354から取り外されてもよい。そうする際、従来のキャップ又は蓋などの閉鎖デバイスを収集容器352の開放上端上に配置して、水分及び酸素を含み得る周囲空気への生成物の曝露を防止することができる。
【0100】
[0160]大気条件又は大気条件付近で固体であるワックス及びポリマーなどの溶融流ストリームの噴霧冷却を実行するための噴霧冷却システム400として構成された噴霧乾燥機の更なる実施形態が図34及び図35に示される。図34及び図35の噴霧冷却システム400は、固体粒子を形成するために、噴霧乾燥機の乾燥チャンバ12内の低温ガス流中に溶融供給原料材料を放出するように構成される。図34及び図35の噴霧冷却システム400は、図15Aの実施形態と幾つかの類似点を有し、前述したものと同様のものには同様の参照番号が付されている。
【0101】
[0161]この実施形態の重要な一態様によれば、図34及び図35の噴霧冷却システム400は、パルス噴霧ノズルアセンブリ402を使用して、溶融材料を乾燥チャンバ12内に放出する。より具体的には、パルス噴霧ノズルアセンブリ402は、オン流状態とオフ流状態とを交互に繰り返すパルス流を生成するように構成される。適切なパルス噴霧ノズルアセンブリ402の典型的な実施形態の断面図が図35に示される。図35の噴霧ノズルアセンブリ402は、電気的に作動され、その下流側端部に固定された放出オリフィス407を画定する噴霧チップ406を有するノズル本体404と、ソレノイドコイル410内に配置された金属プランジャ408とを含む。ソレノイドコイル410は、この場合、ノズル本体404から延びる適切な導管412に収容された導線によって外部電源に適切に結合される。既知の態様において、ソレノイドコイル410の電気的作動は、閉鎖ばね414の付勢力に抗してバルブプランジャ408を噴霧チップ開位置に移動させるのに有効である。開位置にあるとき、ノズル本体404の入口ポート416を通って入る溶融材料は、ノズル本体404を通過し、噴霧チップ406を通ってノズルから放出することができる。ソレノイドコイル410が停止されると、閉鎖ばね414は、バルブプランジャ408を、噴霧チップ406からの溶融材料の流れを遮断する噴霧チップ閉位置に移動させる。そのような電気的に作動される噴霧ノズルアセンブリは、溶融流れの断続的な放出のために、開位置と閉位置との間で高速で循環させることができる。
【0102】
[0162]図示の噴霧ノズルアセンブリ402は、溶融供給材料の所望の高温を噴霧チップ406から材料が放出されるポイントまで維持するのを助けるために加熱される。更に、図示された噴霧ノズルアセンブリ402は、噴霧チップ406がノズル本体404から取り外されて別の同様に又は異なって構成された噴霧チップと交換され得るように構成される。噴霧ノズルアセンブリ402の噴霧チップ406は、好ましくは、扇形の放出パターンを生成するように構成され、これは、粒子が噴霧冷却されているときに粒子の衝突を防止するのを助けることができる。しかしながら、用途、供給原料の物理的特性及び化学的又は形態的要件に応じて、フルコーン又は中空コーンの放電パターンを使用することができる。扇形パターンを使用する場合、扇形パターンの直線部が互いに平行になるように配置された複数の噴霧ノズルを使用することができる。このような構成では、液滴の衝突を防ぐのを助けるために、各個別の噴霧ノズルのオン/オフ機能を隣接するノズルと同期させることができる。噴霧チップ406をノズル本体404上で交換する能力は、噴霧ノズルアセンブリ402が、例えば、使用される用途及び/又は原料材料に応じて、異なる噴霧角度及び液滴サイズを生成することを可能にすることができる。図示の実施形態において、ノズル本体404及び噴霧チップ406は、溶融材料の液圧噴霧化をもたらすように構成される。他の実施形態において、パルス噴霧ノズルアセンブリ402は、溶融流ストリームの空気霧化をもたらすように構成されてもよい。
【0103】
[0163]パルス噴霧ノズルアセンブリ402は、PulsaJetという商標の下で、本出願の譲受人であるSpraying Systems Coによって提供されるような市販の既知のタイプのものであってもよい。図示の噴霧ノズルアセンブリ402の様々な構成要素及びそれらの動作モードは、米国特許第7,086,613号明細書に記載されているものと同様であり、その開示は参照により本願に組み入れられる。或いは、パルス噴霧作用を生成することができ、ノズルからの流れを停止し、次いで流れが再び始まるとすぐにノズル先端に全圧を送出するように構成される任意の噴霧ノズルアセンブリを使用してもよい。
【0104】
[0164]図15Aの実施形態のように、噴霧冷却運転中、乾燥チャンバ12に送出される乾燥ガスは、例えば除湿コイルによって冷却される。パルス噴霧ノズルアセンブリ402から放出される霧化された液滴は、乾燥ガスゾーン127に入ると凝固して粒子を形成し、粒子は、収集コーン18に落下し、ガス流が再循環のために出るときに収集チャンバ19に収集される。取り外し可能なライナ100は、取り外して廃棄することができるため、乾燥機チャンバの洗浄に役立つ。乾燥チャンバ12が外側表面に結露が形成されるのに十分なほど低温になるのを防止するために、絶縁空気ギャップ101が設けられてもよい。
【0105】
[0165]溶融供給材料が噴霧乾燥機内に放出されるポイントまで所望の温度に留まるようにするために、噴霧冷却システム400は、例えば、噴霧ノズルアセンブリ402に供給されている溶融供給原料を所望の高温に保つことができる加熱再循環ループを伴って構成されてもよい。そのような再循環ループの一実施形態が図34に示される。図示の再循環ループは、溶融材料を貯蔵する加熱された液体保持タンク420を含む。保持タンク420は、噴霧ノズルアセンブリ402の入口ポート416と連通する供給ライン422と、噴霧ノズルアセンブリの再循環ポート426と連通する再循環ライン424との両方によってノズルアセンブリ402に接続される(図34に概略的に示す)。噴霧ノズルアセンブリ402の近くの供給ライン422に配置された温度センサ428は、溶融材料が所望の温度、例えば融点のすぐ上に維持されるように、保持タンク420内の加熱器430と通信して制御する。溶融材料を溶融温度のすぐ上に保つことは、乾燥チャンバ12内で溶融材料の液滴を粒子に変換するために必要な熱伝達の量を減少させ、液滴が可能な限り迅速に凝固されるようにするのに役立つ。
【0106】
[0166]高い流れは、乾燥ガスの熱容量を圧倒し、不適切な液滴形成につながる可能性がある。噴霧ノズルアセンブリ402によって生成されるパルス作用は、高い流れを排除し、溶融材料の完全な圧力送出を可能にし、適切な液滴形成を確実にするのを助けることができる。更に、噴霧ノズルアセンブリ402のパルス放出は、液滴形成の劣化にもつながり得る溶融材料の過剰及び過少放出を防止する。
【0107】
[0167]溶融材料を保持タンク420から噴霧ノズルアセンブリ402に移動させるために、ポンプ432が供給ライン422に設けられる。この場合、ポンプ432は、ポンプ432によって送出される圧力を調整できるようにする可変速駆動装置434によって駆動される。ポンプ432のための他の調整可能な駆動構成も使用することができる。噴霧ノズルアセンブリ402の近くの供給ライン422に配置された圧力センサ436は、溶融材料の圧力を監視し、この情報は、可変速駆動装置434に通信され、ポンプ432が一定の圧力で溶融材料を噴霧ノズルアセンブリに供給するようにするべく使用されてもよい。加熱された再循環ループは、噴霧動作が中断されても溶融材料が所望の温度に留まるようにすることを含む、噴霧ノズルアセンブリまでの溶融材料の温度の正確な制御を可能にする。そのような場合、加熱された再循環ループは、噴霧の再開直後に溶融材料が最適なシステム性能にとって望ましい温度にあることを保証する。
【0108】
[0168]図面の図36を参照すると、噴霧乾燥システム500の更なる実施形態が示される。例えば、図1の実施形態と同様に、図36の噴霧乾燥システム500は、直立円筒状の乾燥チャンバ502と、液体噴霧ノズルアセンブリ506及び乾燥ガス入口508を有する上端閉鎖装置504と、乾燥チャンバ502の底部に支持された粉体収集容器512を含む下端閉鎖装置510とを含む。図36の実施形態の粉体収集容器512は、図37図39により詳細に示される。乾燥ガス排気ストリームから乾燥粉体粒子を除去するために別個のフィルタ装置を使用する代わりに、図37図39の粉体収集容器は、乾燥チャンバ502から落下する乾燥粉体最終生成物を内部に捕捉することができるフィルタ収集ソックス514を利用する。この収集ソックス514は、さもなければ別個のフィルタ要素で失われる完成した粉体を捕捉することによって、噴霧乾燥機システム500からの製品歩留まりを高めることができる。図示の実施形態において、フィルタ収集ソックス514は、フィルタ材料で作られた側壁516及び底壁518(図39を参照)を有する。収集ソックス514の側壁516及び底壁518は、共に、乾燥チャンバ502と連通することができるように上端部522において開いている内部収集領域520を画定する。側壁516及び底壁518のフィルタ材料は、乾燥ガスが乾燥ガス放出口524(図36参照)を介してフィルタ材料を通じて収集ソックス514の内部収集領域520から引き出されるときに、乾燥ガスに同伴される乾燥粉体粒子がフィルタ材料に捕捉されるように構成されてもよい。これに関して、図15の排気ガス再循環システムは、図36の噴霧乾燥機システム500と共に使用することができる。
【0109】
[0169]図示の実施形態において、フィルタソックス514は、粉体収集容器512の側壁528を介して支持された環状リング526上に支持される。より具体的には、フィルタソックス514は、この場合、フィルタ収集ソックス514と環状リング526との間に配置された膨張可能なシール530によって所定の位置に保持される。空にするために粉体収集容器512からフィルタソックス514を取り外すために、粉体収集容器512の下端部532をねじ533によって取り外すことができ、シール530を収縮させて、フィルタ収集ソックス514を環状リング526から分離することができる。空になったフィルタ収集ソックス514が交換される又は新しい収集ソックスが設置されると、収集ソックス514の上部が環状リング526内に配置され、シール530が膨張して、例えば収集ソックスの内径と密接に一致する上方の乾燥チャンバ502からのチューブに対してソックスを捕捉する。この場合、シール530を膨張させるための空気入口534が収集容器512に設けられる。収集ソックス514が固定されると、収集容器512の下部をねじ533を使用して再び取り付けることができる。
【0110】
[0170]乾燥チャンバ502からの乾燥粉体の洗浄及び除去を容易にするために、図40及び図41に示されるように、乾燥チャンバ502の側壁542にスクレーパ装置540を設けることができる。図示の実施形態において、スクレーパ装置540は、図41に示されるように、乾燥チャンバ502の側壁542の外面546に配置されたハンドル部544と、乾燥チャンバ502の側壁542の内面550に配置されたスクレーパ部548とを含むことができる。一実施形態によれば、ハンドル部544及びスクレーパ部548の一方又は両方は、磁石として構成されてもよい。スクレーパ装置540の構成要素の一方のみが磁石である限りにおいて、他方の構成要素は、磁石構成要素に引き付けられる磁性材料で作られてもよい。ハンドル部544とスクレーパ部548の両方が磁石である限り、磁石の極は、ハンドル部544とスクレーパ部548とが互いに引き付けられるように配置されるべきである。更に、乾燥チャンバ502の側壁542は、1つ以上の磁石によって生成された磁場が側壁542を通過し、他方の構成要素に引張力を及ぼすことができるように構成されてもよい。例えば、乾燥チャンバ502の側壁542がガラス製であってもよい。このようにして、オペレータによる手動操作などによる乾燥チャンバ502の側壁542の外面546に沿ったハンドル部544の移動は、側壁542の内面546に沿ったスクレーパ部548の対応する移動をもたらす。スクレーパ部548のこの移動は、乾燥チャンバ502の側壁542の内面550に付着した乾燥粉体を除去するのに役立ち、乾燥粉体が次に粉体収集容器512に落下し、例えば粉体収集ソックス514内に捕捉されることを可能にする。図示の実施形態において、ハンドル部544及びスクレーパ部548は、略長方形の形態を有する、他の形態が使用されてもよい。
【0111】
[0171]噴霧乾燥機システム500に関連する流動ガスストリームから微粒子材料を濾過するために、HEPAフィルタ562を有するフィルタハウジングアセンブリ560を乾燥ガス入口508及び出口ライン524の一方又は両方に設けることができる(入口及び出口は図36に示される)。乾燥ガス入口及び出口は、図15の噴霧乾燥機システムに関して使用することができるガス再循環システムの一部である再循環ライン165によって接続されているものとして図36に示される。一実施形態によれば、HEPAフィルタ562を有するフィルタハウジングアセンブリ560は、乾燥ガス入口及び出口の一方又は両方の近くのこの再循環ライン165に設けられてもよい。HEPAフィルタ562を有するフィルタハウジングアセンブリ560の典型的な実施形態が図42及び図43に示される(フィルタ562は図43にのみ示される)。HEPAフィルタ562は、イリノイ州アイタスカのSoldberg Manufacturingによって販売されているようなホッケーパック型フィルタ要素として構成されてもよい。より具体的には、図43に示されるように、HEPAフィルタ562は、円筒状フィルタカートリッジ566内に保持された波形形態を有するフィルタ要素564を含むことができる。フィルタカートリッジ566は、横方向に延びるカートリッジ本体フランジ570をその一端に有するフィルタ本体568を含むことができる。このタイプのフィルタ要素564及びフィルタカートリッジ566は、米国特許第5,178,760号明細書に開示されており、その開示は参照により本願に組み入れられる。
【0112】
[0172]図示のフィルタハウジングアセンブリ560は、フィルタハウジングアセンブリ560を適切な配管に取り付けるために使用することができる図42に示されるような両端にクランプ574,576を有するハウジング本体572を含む。この場合、ハウジング本体572は、ハウジング本体572が他の構成を有してもよいが、第1の端部578において比較的大きい直径を有し、第2の端部580において比較的小さい直径を有する。図43に示されるように、ハウジング本体572は、第1及び第2の端部578,580のそれぞれに、外向きに延びるテーパ状フランジ582,584を更に含む。テーパ状フランジ582,584のそれぞれは、クランプ574,576のそれぞれの合わせ面によって係合される。フィルタハウジングアセンブリを隣接する配管にシールするのを助けるために、ハウジング本体572の第1及び第2の端部578,580にガスケット586,588も設けられる。HEPAフィルタ562がハウジング本体572に組み付けられると、カートリッジ本体フランジ570は、この場合はハウジング本体の第1の端部にある環状の切り欠き内又は溝590内にあり、フィルタカートリッジ566の本体568はハウジング本体の内面に当接する。図示の構成において、ホッケーパック型のフィルタは、衛生フランジ接続部間に挟まれる。フィルタハウジングアセンブリ560及びHEPAフィルタ562は、噴霧乾燥機システムのガス入口及びガス出口に関連して説明及び図示されているが、フィルタハウジングアセンブリ及びHEPAフィルタは、ガス流を含む他の用途に適用可能であり得る。
【0113】
[0173]以上から、動作においてより効率的で汎用的な噴霧乾燥機システムが提供されることが分かる。乾燥効率が向上しているため、噴霧乾燥機システムは、サイズが小さくなるとともに、より経済的に使用することができる。静電噴霧システムは、更に、交差汚染を伴わずに異なる製品ロットを乾燥させるのに有効であり、特定の噴霧用途のために、サイズ及び処理技術の両方において容易に変更可能である。更に、噴霧乾燥システムは、乾燥チャンバの雰囲気内の微粉からの電気的な誤動作及び危険な爆発の影響を受けにくい。システムは、更に、その後の使用をより容易にする形態に凝集する粒子を形成するように選択的に動作され得る。システムは、乾燥機から出る乾燥ガスから浮遊粒子状物質をより効果的且つ効率的に除去するための排気ガス濾過システムを更に有し、排気ガス濾過システムは、運転を妨げる可能性があって費用のかかるメンテナンスを必要とするフィルタ上の乾燥粒子状物質の蓄積を除去するための自動手段を含む。更に、システムは、収集された最終生成物を乾燥チャンバからの水分を含むガス、熱及び酸素への曝露から保護するためのガスブランケットシステムを備えてもよい。しかし、システムは、構造が比較的単純であり、経済的な製造に役立つ。
本発明は、以下の例示的な実施形態も含む。
実施形態1
液体を粉体形態に乾燥させるための静電噴霧乾燥システムであって、
直立姿勢で支持される長尺な構造本体と、
前記長尺な本体内に乾燥チャンバを形成するために前記長尺な本体の上端部及び下端部にある上側閉鎖装置及び下側閉鎖装置と、
前記上側閉鎖装置内に支持される静電噴霧ノズルアセンブリと、
を備え、
前記静電噴霧ノズルアセンブリが、液体を前記乾燥チャンバ内に導くための放出噴霧チップを下流側端部に有するノズル本体を含み、
前記静電噴霧ノズルアセンブリが、前記乾燥チャンバ内に放出されるべき液体の供給源に結合するための液体入口と、前記放出噴霧チップから前記乾燥チャンバ内に微細液体粒子として放出するために前記噴霧ノズルアセンブリを通過する液体を帯電させるための電源に結合するための電極とを有し、
前記上側閉鎖装置が、放出された前記微細液体粒子を粉体状に乾燥させるために乾燥ガスを前記乾燥チャンバ内に導くための乾燥ガス入口を有し、
前記下側閉鎖装置が、前記乾燥チャンバから出る乾燥ガスを導通させる乾燥ガス出口を有し、
前記下側閉鎖装置が、前記乾燥チャンバから乾燥粉体を受けるための粉体収集容器を有し、
前記静電噴霧乾燥システムが、フィルタ材料から形成され、前記粉体収集容器内に装着されるフィルタ収集ソックスを備え、前記フィルタ収集ソックスが、前記乾燥ガスを前記乾燥ガス出口に導通させる前に前記乾燥チャンバからの乾燥粉体を受けて捕捉して収集するために前記乾燥チャンバと連通する上方に開口した側を有し、
前記フィルタ収集ソックスが、前記フィルタ収集ソックス内に収集された乾燥粉体の除去及び取出し、並びに、再利用のための前記粉体収集容器内での交換を可能にするために、前記粉体収集容器内に取り外し可能に支持されている、
静電噴霧乾燥システム。
実施形態2
前記静電噴霧ノズルアセンブリが、加圧ガス供給源に結合するための霧化ガス入口を有し、前記霧化ガス入口が、前記放出ノズルアセンブリから放出する静電帯電した液体を霧化するために加圧霧化ガスを前記ノズル本体に導通させる、実施形態1に記載の静電噴霧乾燥システム。
実施形態3
前記粉体収集容器の少なくとも一部が、前記フィルタ収集ソックスの取り外し及び交換を可能にするために取り外し可能である、実施形態1に記載の静電噴霧乾燥システム。
実施形態4
前記粉体収集容器の上端部に支持され、前記フィルタ収集ソックスを取り外し可能に支持する環状支持リングを含む、実施形態1に記載の静電噴霧乾燥システム。
実施形態5
前記フィルタ収集ソックスを前記環状支持リングに固定するために膨張可能であるとともに前記支持リングからのフィルタ要素ソックスの取り外しを可能にするために収縮可能である膨張可能シールを含む、実施形態4に記載の静電噴霧乾燥システム。
実施形態6
前記粉体収集容器が、前記膨張可能シールと連通する空気入口を有する、実施形態5に記載の静電噴霧乾燥システム。
実施形態7
前記乾燥ガス出口が、前記乾燥チャンバ内での再使用のために乾燥ガスを前記乾燥ガス入口に再循環させる再循環ラインに結合される、実施形態1に記載の静電噴霧乾燥システム。
実施形態8
前記乾燥ガス出口が、前記乾燥ガス出口に導通される際に前記乾燥ガスから残留粉体を濾過するためのHEPAフィルタを含む、実施形態1に記載の静電噴霧乾燥システム。
実施形態9
前記乾燥ガス入口が、前記乾燥チャンバ内に導かれる乾燥ガスを濾過するためのHEPAフィルタを含み、前記HEPAフィルタがそれぞれ、ハウジングと、フィルタカートリッジ内に配置されるホッケーパック形態のHEPAフィルタ要素とを含む、実施形態8に記載の静電噴霧乾燥システム。
実施形態10
前記粉体収集容器が、前記長尺な構造本体の外周に対応する周方向占有面積を有する、実施形態1に記載の静電噴霧乾燥システム。
実施形態11
前記長尺な本体が、前記乾燥チャンバを画定する円筒状側壁と、前記乾燥チャンバの前記円筒状壁に蓄積した残留粉体を除去するためのスクレーパ装置とを有し、前記スクレーパ装置が、前記円筒状壁の内面に配置されるスクレーパブレードと、前記円筒状壁の外側に配置される可動ドライバ部材とを含み、前記スクレーパブレード及び前記ドライバ部材のうちの一方が、前記円筒状壁の外側での前記ドライバ部材の移動に伴う前記円筒状壁の前記内面での前記スクレーパブレードの移動を可能にするために、前記ドライバ部材と前記スクレーパブレードとの間に磁気吸引を引き起こすための磁石を有する、実施形態1に記載の静電噴霧乾燥システム。
実施形態12
液体を粉体形態に乾燥させるための静電噴霧乾燥システムであって、
直立姿勢で支持される長尺な構造本体と、
前記長尺な本体内に乾燥チャンバを形成するために前記長尺な本体の上端部及び下端部にある上側閉鎖装置及び下側閉鎖装置と、
前記上側閉鎖装置内に支持される静電噴霧ノズルアセンブリと、
を備え、
前記静電噴霧ノズルアセンブリが、液体を前記乾燥チャンバ内に導くための放出噴霧チップを下流側端部に有するノズル本体を含み、
前記静電噴霧ノズルアセンブリが、前記乾燥チャンバ内に放出されるべき液体の供給源に結合するための液体入口と、前記放出噴霧チップから前記乾燥チャンバ内に微細液体粒子として放出するために前記噴霧ノズルアセンブリを通過する液体を帯電させるための電源に結合するための電極とを有し、
前記上側閉鎖装置が、放出された前記微細液体粒子を粉体状に乾燥させるために乾燥ガスを前記乾燥チャンバ内に導くための乾燥ガス入口を有し、
前記下側閉鎖装置が、前記乾燥チャンバから出る乾燥ガスを導通させる乾燥ガス出口を有し、
前記下側閉鎖装置が、前記乾燥チャンバから乾燥粉体を受けるための粉体収集容器を有し、
前記長尺な本体が、前記乾燥チャンバを画定する円筒状側壁と、前記乾燥チャンバの前記円筒状壁に蓄積した残留粉体を除去するためのスクレーパ装置とを有し、前記スクレーパ装置が、前記円筒状壁の内面に配置されるスクレーパブレードと、前記円筒状壁の外側に配置される可動ドライバ部材とを含み、前記スクレーパブレード及び前記ドライバ部材のうちの一方が、前記円筒状壁の外側での前記ドライバ部材の移動に伴う前記円筒状壁の前記内面での前記スクレーパブレードの移動を可能にするために、前記ドライバ部材と前記スクレーパブレードとの間に磁気吸引を引き起こすための磁石を有する、
静電噴霧乾燥システム。
実施形態13
前記スクレーパブレード及び前記可動ドライバ部材のうちの一方が磁気構成要素を含み、前記スクレーパブレード及び前記可動ドライバ部材のうちの他方が、他方の前記磁気構成要素に引き付けられる材料から形成されている、実施形態12に記載の静電噴霧乾燥システム。
実施形態14
前記可動部材の両方がそれぞれの磁気構成要素を含み、前記磁気構成要素が互いに引き合うように反対の極性を有する、実施形態12に記載の静電噴霧乾燥システム。
実施形態15
前記磁石の磁場が、前記乾燥チャンバの前記円筒状側壁を通過する、実施形態22に記載の静電噴霧乾燥システム。
実施形態16
前記乾燥チャンバの側壁が、ガラスから形成されている、実施形態15に記載の静電噴霧乾燥システム。
実施形態17
前記ドライバ部材がハンドル部を含み、それにより、前記ハンドル部による前記ドライバ部材の手動オペレータ移動によって前記側壁の前記内面に沿う前記スクレーパブレードの対応する移動がもたらされる、実施形態12に記載の静電噴霧乾燥システム。
実施形態18
前記スクレーパブレード及び前記ドライバ部材がそれぞれ長尺な形態を有する、実施形態12に記載の静電噴霧乾燥システム。
実施形態19
前記粉体収集容器の少なくとも一部が、フィルタ収集ソックスの取り外し及び交換を可能にするために取り外し可能であり、前記フィルタ収集ソックスを取り外し可能に支持する環状支持リングが、前記粉体収集容器の上端部に支持されている、実施形態17に記載の静電噴霧乾燥システム。
実施形態20
前記粉体収集容器が、前記長尺な構造本体の外周に対応する周方向占有面積を有する、実施形態19に記載の静電噴霧乾燥システム。
図1
図2
図3
図3A
図3B
図3C
図3D
図4
図5
図6
図7
図8
図8A
図9
図10
図10A
図11
図11A
図11B
図12
図12A
図12B
図12C
図13
図13A
図14
図15
図15A
図16
図16A
図17
図18
図19
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図25B
図25C
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