(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-25
(45)【発行日】2024-04-02
(54)【発明の名称】複数テレビジョン測定のための方法および装置
(51)【国際特許分類】
H04N 21/442 20110101AFI20240326BHJP
H04N 21/439 20110101ALI20240326BHJP
H04N 21/258 20110101ALI20240326BHJP
H04N 17/00 20060101ALI20240326BHJP
G10L 19/018 20130101ALI20240326BHJP
【FI】
H04N21/442
H04N21/439
H04N21/258
H04N17/00 M
G10L19/018
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022209611
(22)【出願日】2022-12-27
(62)【分割の表示】P 2019557403の分割
【原出願日】2018-04-20
【審査請求日】2023-01-06
(32)【優先日】2017-04-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】518239651
【氏名又は名称】テレビジョン・インサイツ、インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】リウ、ヤンフェン
(72)【発明者】
【氏名】シドフ、インダルビル
(72)【発明者】
【氏名】ラドキエウィッツ、サラ
(72)【発明者】
【氏名】シフマン、ダニエル
(72)【発明者】
【氏名】ダイ、ウェイ
(72)【発明者】
【氏名】クラブツリー、ジョセフ
【審査官】中野 和彦
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2015/0319492(US,A1)
【文献】特開2015-065545(JP,A)
【文献】特開2015-092672(JP,A)
【文献】特開2015-216641(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0189378(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 21/442
H04N 21/439
H04N 21/258
H04N 17/00
G10L 19/018
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ディスプレイで放映されているビデオとの視聴者のエンゲージメントを評価するためのシステムであって、
コンピューティングデバイスであって、
前記ディスプレイに近接して配置され、前記視聴者によって運ばれるか身に着けられているパーソナルデバイスおよび前記視聴者に関連づけられた携帯電話のうちの1つまたは複数との間で少なくとも1つの無線ビーコン信号を送受信する、アンテナと、
前記アンテナに動作可能に結合され、前記少なくとも1つの無線ビーコン信号に基づいて、前記ディスプレイに対する前記視聴者の近接度を推定するプロセッサと、
前記プロセッサに動作可能に結合され、前記ビデオが放映されている間に音声をサンプリングするマイクロホンであって、前記プロセッサは前記音声から音声フィンガープリントを生成し、前記音声フィンガープリントは前記ビデオを識別するために使用される、マイクロホンと、
前記プロセッサに動作可能に結合され、データを記憶するメモリであって、前記データは、前記ディスプレイに対する前記視聴者の前記近接度、前記ビデオのアイデンティティ、前記データがいつ収集されたかを示すタイムスタンプ、および前記音声フィンガープリントを含む、メモリと、
前記プロセッサに動作可能に結合されたネットワークインタフェースであって、前記コンピューティングデバイスは、コンピュートスティックで実現され、HDMI(登録商標)ポートおよびUSBポートからなる群から選択される手段を介して前記ディスプレイに接続される、ネットワークインタフェースと
を備える、コンピューティングデバイスと、
前記ネットワークインタフェースを介して前記コンピューティングデバイスと通信可能に結合されたサーバであって、前記サーバは、前記データを受信し、前記データを処理し、前記処理が、前記ビデオを識別するために前記音声フィンガープリントを用いることと、前記ディスプレイで放映されている前記ビデオとの前記視聴者の前記エンゲージメントを評価するために前記ディスプレイに対する前記視聴者の前記近接度および前記タイムスタンプを用いることとの1つ又は複数を含み、前記サーバは複数のコンピューティングデバイスに通信可能に結合される、サーバと
を備えるシステム。
【請求項2】
前記コンピューティングデバイスは、第1のコンピューティングデバイスおよび第2のコンピューティングデバイスを含み、
前記ディスプレイは、第1のディスプレイおよび第2のディスプレイを含み、
前記第1のコンピューティングデバイスは、前記第1のディスプレイで放映されている第1のビデオに関連した第1の音声信号のサンプルを取得し、前記第1の音声信号の前記サンプルに基づいて前記第1のビデオのアイデンティティを決定するように構成され、
前記第2のコンピューティングデバイスは、前記第2のディスプレイで放映されている第2のビデオに関連した第2の音声信号のサンプルを取得し、前記第2の音声信号の前記サンプルに基づいて前記第2のビデオのアイデンティティを決定するように構成される
請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記少なくとも1つの無線ビーコン信号は、第1の無線ビーコン信号および第2の無線ビーコン信号を含み、
前記第1のコンピューティングデバイスは、前記第1のディスプレイに動作可能に結合され、前記第1の無線ビーコン信号を送信し、
前記第2のコンピューティングデバイスは、前記第2のディスプレイに動作可能に連結され、前記第2の無線ビーコン信号を送信し、
前記システムは、第3の無線ビーコン信号を送信するためのビーコン装置をさらに備え、
前記パーソナルデバイスが、前記視聴者の心拍数または前記視聴者の動作のうちの少なくとも1つを測定するように構成され、
前記サーバは、前記パーソナルデバイスによって受信された前記第1の無線ビーコン信号、前記第2の無線ビーコン信号、または前記第3の無線ビーコン信号の少なくとも1つと、前記パーソナルデバイスによって測定された前記視聴者の前記心拍数または前記視聴者の前記動作の少なくとも1つとに基づいて、前記第1のビデオおよび前記第2のビデオとの前記視聴者の前記エンゲージメントを評価するよう構成される
請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
ディスプレイデバイス上で放映されている特定の番組との視聴者のエンゲージメントを推定する方法であって、
前記方法は、
前記視聴者によって身に着けられているウェアラブルデバイスおよび前記視聴者に関連づけられた携帯電話のうちの1つまたは複数を含む視聴者デバイスによって、前記ディスプレイデバイス上で前記番組が放映されている間にコンピューティングデバイスによってブロードキャストされる第1の無線ビーコン信号を受信する段階であって、前記コンピューティングデバイスは、コンピュートスティックで実現され、HDMIポートおよびUSBポートからなる群から選択される手段を介して前記ディスプレイデバイスと通信する、段階と、
前記視聴者デバイスによって、前記ディスプレイデバイス上で前記番組が放映されている間にビーコン装置によってブロードキャストされた第2の無線ビーコン信号を受信する段階と、
前記コンピューティングデバイスによって、前記ディスプレイデバイス上で放映されている前記番組と関連した音声信号のサンプルを取得する段階と、
前記音声信号のサンプルに基づいて、前記番組のアイデンティティを決定する段階と、
前記第1の無線ビーコン信号および前記第2の無線ビーコン信号に基づいて、前記ディスプレイデバイスが前記番組を放映している間、前記ディスプレイデバイスに対する前記視聴者の位置を推定する段階と、
前記ウェアラブルデバイスによって、前記視聴者の鼓動または前記ウェアラブルデバイスの移動の少なくとも一つを測定することと、
前記ディスプレイデバイスに対する前記視聴者の前記位置と、前記視聴者の前記鼓動または前記視聴者デバイスの前記移動の前記少なくとも一つとに基づいて、前記ディスプレイデバイス上で放映されている前記番組との前記視聴者のエンゲージメントを評価する段階と、
を備え、
前記ディスプレイデバイスは、住宅内の複数のディスプレイデバイスのうちの1つであり、前記視聴者は、前記住宅内の複数の視聴者のうちの1人であり、前記第2の無線ビーコン信号は、複数の第2の無線ビーコン信号のうちの1つであり、各視聴者は、前記コンピューティングデバイスによって識別可能である
方法。
【請求項5】
前記第1の無線ビーコン信号および前記第2の無線ビーコン信号の測定値を、前記視聴者デバイスからサーバに送信する段階をさらに備え、
前記コンピューティングデバイスは、ネットワークインタフェースを介して前記サーバと通信する
請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記音声信号の前記サンプルに基づいて前記番組のアイデンティティを決定する段階は、音声フィンガープリントを生成し、前記音声フィンガープリントをデータベース内の情報と比較する段階を含む
請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記視聴者デバイスによって、他のディスプレイデバイスと関連づけられた他のコンピューティングデバイスから第3の無線ビーコン信号を、他の番組が前記他のディスプレイデバイス上で放映されている間に、受信する段階と、
前記第3の無線ビーコン信号に基づいて、前記他のディスプレイデバイスに対する前記視聴者の位置を推定する段階と、
前記他のディスプレイデバイスに対する前記視聴者の前記位置に基づいて、前記他のディスプレイデバイス上で放映されている前記他の番組との前記視聴者のエンゲージメントを評価する段階と
をさらに備える請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記音声フィンガープリント、前記番組の前記アイデンティティ、前記視聴者の前記位置、および前記視聴者のアイデンティティを、前記コンピューティングデバイスのメモリに記憶する段階と、
前記音声フィンガープリント、前記番組の前記アイデンティティ、前記視聴者の前記位置、および前記視聴者の前記アイデンティティを、前記サーバに送信する段階と
をさらに備える請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記視聴者の前記位置および前記音声信号の前記サンプルがいつ収集されたかを示すタイムスタンプを生成し記憶する段階
をさらに備える請求項8に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願への相互参照
本出願は、米国特許出願第62/487,710号(2018年4月20日出願)の米国特許法119条(e)の下での優先権利益を主張し、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
テレビジョン視聴者測定の従来の方法は、ピープルメータおよび電子日誌を含む日誌を使用することを含み、視聴者からデータを集める。これらの能動的方法は、視聴者に日誌への入力をさせるかまたは、視聴者がテレビジョンを見るときはいつでもボタンまたはスイッチを作動させることを通常必要とする。残念なことに、視聴者が適切にエントリを記録しない場合、これらの技術は機能せず、そして、それはしばしば起きることである。
【0003】
他の技術は、テレビジョンの前の領域の画像データを取得して、画像の中のテレビジョンを見ている人々を識別しようとすることが必要である。これらの受動的な方法は能動的な方法よりも信頼性が高くかつ完全な結果をもたらす可能性があるが、テレビジョン視聴領域の画像を取得することは、寝室または子供が見ていることができる部屋などの、より個人的な位置のテレビジョンに対しては、侵入的であり過ぎることが多い。画像データを記憶して解析することはまた、特に画像が潜在的に脆弱性のあるコンピュータネットワークによって送信されるかまたは記憶される場合、プライバシーに対する懸念を増やす。
【発明の概要】
【0004】
本技術は、能動的なテレビジョン視聴者測定技術および受動的な、画像ベースのテレビジョン視聴者測定技術に関する問題に対処する。それは、住宅の中の一つか二つの主要な位置にだけではなく住宅全体にわたって展開するのに十分単純で、非侵入的でかつ安価でもある。これは、住宅の単一のテレビジョンだけについての視聴者の存在および/またはエンゲージメントを評価することに限られずに、住宅の各テレビジョンについての視聴者の存在および/またはエンゲージメントを評価することを可能にする。
【0005】
以下でより詳細に開示するように、視聴者のスマートフォン、ウェアラブルまたは他のパーソナルデバイスは、テレビジョンに繋がれるUSBまたはHDMI(登録商標)コンピュートスティックという形をとることができるコンピューティングデバイスに、そして、WiFiルーターに、交信する。(コンピューティングデバイスは、テレビジョンに直接ではなく、テレビジョンの近くの電源コンセントにプラグ接続することもできる。)視聴者のパーソナルデバイスは、低出力ビーコン信号(例えば、Bluetooth(登録商標) Low Energyビーコン)を放射するかまたは受信する。パーソナルデバイスまたはコンピュートスティックは、受信したビーコン信号強度に基づいて視聴者のパーソナルデバイスまでの距離を測定するか、または距離を算出するサーバに、受信したビーコン信号強度測定値を送信する。
【0006】
距離が十分に短い(例えば、10フィート(約3メートル)未満である)場合、コンピュートスティックのプロセッサは視聴者がテレビジョン付きの部屋にいると判定することができる。また、複数のデバイスが受信したビーコン信号強度を同時に計測する場合、パーソナルデバイス、コンピュートスティックまたはサーバは、ただ視聴者とテレビジョンの間の距離を推定することとは対照的に、三角測量を行ってテレビジョンに対する視聴者の位置を推定することができる。コンピュートスティックは、テレビジョンによって発される音声信号もサンプリングして、テレビジョンがついているかどうか、そしてついている場合には、どの番組が放映されているかを判定する。視聴者が部屋にいる間(例えば、充分に長い期間(例えば1分以上)の間)にテレビジョンがついている場合、コンピュートスティックは視聴者がテレビジョンにエンゲージメントしていると判定する。
【0007】
視聴者のパーソナルデバイスがウェアラブルデバイスである場合、そのウェアラブルデバイスは着用者の鼓動を測定して、鼓動情報をコンピュートスティックに中継することもできる。コンピュートスティックは、視聴者のテレビジョンとのエンゲージメントに対する代用として、鼓動を使用することができる。例えば、より速い鼓動は、視聴者がテレビジョンの番組に興奮して、より完全にエンゲージメントしていることを示し得るが、より遅い、より安定した鼓動は、視聴者がテレビジョンの番組にそれほどエンゲージメントしていないかまたは見ていないことを示し得る。
【0008】
いくつかの場合では、視聴者のパーソナルデバイスは、加速度計、ジャイロスコープ、慣性測定ユニットまたは、位置、姿勢、加速、速度および/または他の移動データを感知する他のデバイスを含む。これらの場合、コンピュートスティックは、パーソナルデバイスがコンピュートスティックの有効距離内であるときに、パーソナルデバイスから移動(例えば、加速)データを収集することができる。代わりに、または、加えて、パーソナルデバイスは、インターネットを介して直接この移動情報をサーバに送信することができる。コンピュートスティックおよび/またはサーバは、この移動情報を処理して、(1)視聴者がパーソナルデバイスを着用しているかまたは保持しているか、そして、そうである場合は、(2)視聴者の動作は視聴者がテレビジョンを見ていることを示すかどうかを、推定することができる。例えば、動作情報がパーソナルデバイスは完全に静止していることを示す場合、コンピュートスティック/サーバは、視聴者がパーソナルデバイスを着用または保持しておらず、したがって、視聴者が実際にはテレビジョンを見ていない可能性があると判定することができる。同様に、パーソナルデバイスが急速に移動していることを動作情報が示す場合、視聴者はテレビジョンを見ていない可能性がある。また、動作情報が視聴者は穏やかに移動していること(例えば、横方向に移動している、ひと息ついている、など)を示す場合、コンピュートスティック/プロセッサは視聴者がテレビジョンを見ていると判定することができる。
【0009】
コンピュートスティックは、テレビジョンに対する視聴者の近接度および、もしあれば、テレビジョンで放映しているものに関する情報を記憶する。それは、WiFiルーターを介してこの情報をサーバに送信する。サーバは、多くのコンピュートスティックおよび/またはBluetoothビーコンからの単一のパーソナルデバイスの受信信号強度インジケーション(RSSI)/距離測定値に基づいて視聴者の位置を三角測量することを含む、追加の処理を送信データに実行する。サーバは、壁および他の障害物に関する情報も適用して、テレビジョンに対する視聴者の位置の推定を精緻化することもできる。
【0010】
システムは完全に受動的であり、つまり、システムは、視聴者が自分のパーソナルデバイスを充電した状態にして自分で持っていること以外は必要としないので、能動的なシステムと関連した欠点の多くから免れる。また、それは画像データを収集しないので、寝室およびプライバシーが懸念される他の領域において使用することができる。コンピュートスティックは、住宅のあらゆるテレビジョンで展開するのに十分小さくかつ単純でもある。受動的なデータ収集のためにパーソナルデバイスを使用することはまた、測定遵守率を上昇させ、統計的に有意なサンプルを集めるために必要な家庭の数を減らすことによって、そして、調査のための家庭当たり視聴者補整および全体的な視聴者補整を減らすことによって、データ収集をより信頼性が高くし、かつより低価格にする可能性を高める。
【0011】
ビデオを放映しているディスプレイに対する視聴者の近接度を感知する例示的方法は以下の通りであり、ビデオがディスプレイで放映されている間、コンピューティングデバイスと視聴者によって運ばれるかまたは身に着けられているパーソナルデバイスとの間で送信される少なくとも一つのビーコン信号を受信することを含む。コンピューティングデバイスは、パーソナルデバイスからビーコン信号を受信することができる。代わりに、または、加えて、パーソナルデバイスは、コンピューティングデバイスから第一のビーコン信号を受信することができ、任意選択的に、ビーコンから第二のビーコン信号を受信することができる。コンピューティングデバイスは、ディスプレイで放映されているビデオと関連した(例えば、0.1Hzのサンプリングレートでの)音声信号のサンプルを取得して、ディスプレイが音声信号のサンプルに基づいてビデオを放映していると判定する。コンピューティングデバイスまたは別のプロセッサ(例えば、通信でコンピューティングデバイスに結合されたサーバ)は、少なくとも一つのビーコン信号に基づいて、ディスプレイがビデオを放映している間、ディスプレイに対する視聴者の近接度を推定する。例えば、コンピューティングデバイスは、ビーコン信号の受信信号強度インジケーションに基づいて、ディスプレイに対する視聴者の近接度を推定することができる。
【0012】
このような方法は、ビーコン信号のインジケーションおよび音声信号のサンプルを、コンピューティングデバイスのメモリに記憶することを含むこともできる。コンピューティングデバイスは、ビーコン信号のインジケーションおよび音声信号のサンプルを、ディスプレイに対する視聴者の近接度を推定するサーバに送信することができる。コンピューティングデバイスまたはサーバは、音声信号のサンプルに基づいてビデオを識別することができ、ディスプレイに対する視聴者の近接度に基づいてディスプレイで放映されているビデオとの視聴者のエンゲージメントを評価することができる。
【0013】
この方法は、パーソナルデバイスによって、視聴者の鼓動および/またはパーソナルデバイスの移動を測定することを含むことができる。この鼓動および/または動作情報を使用して、ディスプレイで放映されているビデオとの視聴者のエンゲージメントを評価することができる。
【0014】
このような方法は、パーソナルデバイスと別のディスプレイと関連した別のコンピューティングデバイスとの間の別のビーコン信号を、別のビデオが他のディスプレイで放映されている間、通信することを含むこともできる。これらの場合、他のコンピューティングデバイスまたはサーバは、他のビーコン信号に基づいて他のディスプレイに対する視聴者の近接度を推定して、他のディスプレイに対する視聴者の近接度に基づいて他のディスプレイで放映されている他のビデオとの視聴者のエンゲージメントを評価することができる。
【0015】
ディスプレイで放映されているビデオとの視聴者のエンゲージメントを評価するための例示的デバイスは、アンテナ、メモリ、ネットワークインタフェースならびに、アンテナ、メモリおよびネットワークインタフェースに動作可能に連結されているプロセッサを含む。動作において、ディスプレイに近接して配置されているアンテナは、少なくとも一つの無線ビーコン信号を、視聴者によって運ばれるか身に着けられているパーソナルデバイスに通信する。(アンテナはパーソナルデバイスとの間で無線ビーコン信号を受信または送信することができる。)プロセッサは、無線ビーコン信号に基づいてディスプレイに対する視聴者の近接度を推定し、ビデオと関連した音声信号のサンプルを取得し、そして音声信号のサンプルに基づいてビデオのアイデンティティを判定する。メモリは、ディスプレイに対する視聴者の近接度およびビデオのアイデンティティの表現を記憶する。また、ネットワークインタフェースは、ディスプレイに対する視聴者の近接度およびビデオのアイデンティティに基づいてディスプレイで放映されているビデオとの視聴者のエンゲージメントを評価するように構成されるサーバに、表現を送信する。
【0016】
別の実施形態は、ビデオを放映しているディスプレイとの視聴者のエンゲージメントを推定する方法を含む。この方法は、ビデオがディスプレイで放映されている間、視聴者に身に着けられているウェアラブルデバイスによって、コンピューティングデバイスによってブロードキャストされる第一の無線ビーコン信号を受信することを含む。ウェアラブルデバイスは、ビデオがディスプレイで放映されている間、ビーコンによってブロードキャストされる第二の無線ビーコン信号も受信する。コンピューティングデバイスは、ディスプレイで放映されているビデオと関連した音声信号のサンプルを取得し、これらのサンプルは、ディスプレイがビデオを放映していると判定するために用いる。コンピューティングデバイスまたはサーバは、ディスプレイがビデオを放映している間、第一のビーコン信号および第二のビーコン信号に基づいて、ディスプレイに対する視聴者の位置を推定する。一方、ウェアラブルデバイスは、視聴者の鼓動、ウェアラブルデバイスの移動またはその両方を測定する。視聴者の位置、鼓動および/またはウェアラブルデバイス移動は、ディスプレイで放映されているビデオとの視聴者のエンゲージメントを評価するために用いる。
【0017】
ウェアラブルデバイスは、第一のビーコン信号および第二のビーコン信号の測定値をサーバに送信することができる。
【0018】
必要に応じて、コンピューティングデバイスは、音声信号のサンプルに基づいてビデオのアイデンティティを判定して、ビデオのアイデンティティをサーバに送信することができる。
【0019】
ウェアラブルデバイスは、別のビデオが他のディスプレイで放映されている間、別のディスプレイと関連した別のコンピューティングデバイスから第三のビーコン信号を受信することもできる。この第三のビーコン信号は、他のディスプレイに対する視聴者の位置を推定するために用いることができる。また、この位置情報は、他のディスプレイで放映されている他のビデオとの視聴者のエンゲージメントを評価するために用いることができる。
【0020】
別の実施形態は、視聴者とのエンゲージメントを評価するシステムを含む。このシステムは、第一のディスプレイ、第二のディスプレイ、第一のコンピューティングデバイス、第二のコンピューティングデバイス、ビーコン、パーソナルデバイスおよびサーバを含む。動作において、第一のディスプレイは第一のビデオを放映して、第一のディスプレイに動作可能に連結されている第一のコンピューティングデバイスは第一の無線ビーコン信号を送信する。同様に、第二のディスプレイは第二のビデオを放映して、第二のディスプレイに動作可能に連結されている第二のコンピューティングデバイスは第二の無線ビーコン信号を送信する。ビーコンは、第三の無線ビーコン信号を送信する。また、視聴者によって身に着けられるかまたは運ばれることができるパーソナルデバイスは、第一のビーコン信号、第二のビーコン信号および/または第三のビーコン信号を受信して、視聴者の心拍数および/または動作を測定する。パーソナルデバイス、第一のコンピューティングデバイスおよび第二のコンピューティングデバイスに通信可能に連結されているサーバは、第一のビーコン信号、第二のビーコン信号および/または第三のビーコン信号ならびに視聴者の心拍数および/または動作に基づいて、第一のビデオおよび第二のビデオとの視聴者のエンゲージメントを評価する。
【0021】
いくつかの場合では、第一のコンピューティングデバイスは、第一のビデオと関連した第一の音声信号のサンプルを取得して、第一の音声信号のサンプルに基づいて第一のビデオのアイデンティティを判定するように構成される。同様に、第二のコンピューティングデバイスは、第二のビデオと関連した第二の音声信号のサンプルを取得して、第二の音声信号のサンプルに基づいて第二のビデオのアイデンティティを判定するように構成され得る。
【0022】
前述の概念および以下でより詳細に論じる追加的概念のすべての組み合わせは(このような概念は相互に矛盾していないという前提で)、本明細書に開示される本発明の主題の一部である。特に、本開示の最後に現れる請求項に記載された主題のすべての組み合わせは、本明細書に開示される発明主題の一部である。参照により本明細書に組み込まれる、あらゆる開示においても用いられる用語は、本明細書に開示される特定の概念と最も一致する意味を与える必要がある。
【図面の簡単な説明】
【0023】
当業者であれば、図面が主として例示的な目的であること、そして本明細書に記載される本発明の主題の範囲を制限することを意図していないことを理解する。図面は必ずしも一定の比率ではなく、一部の例では、本明細書に開示される本発明の主題の様々な態様は、異なる特徴の理解を容易にするために図面内で誇張または拡大され得る。図面では、同様の参照文字は一般的に、同様の特徴(例えば、機能的に類似した、および/または構造的に類似した要素)を意味する。
【0024】
【
図1A】
図1Aは、ウェアラブルデバイスによって放射されるビーコン信号に基づいてテレビジョンの近傍で視聴者の存在の有無を検出して報告するためにウェアラブルデバイスを使用するシステムを示す。
【0025】
【
図1B】
図1Bは、ウェアラブルデバイスによって受信されるビーコン信号に基づいてテレビジョンの近傍で視聴者の存在の有無を検出して報告するためにウェアラブルデバイスを使用するシステムを示す。
【0026】
【
図2A】
図2Aは、
図1Aおよび1Bに示されるシステムでの使用に適したウェアラブルデバイスの写真である。
【0027】
【0028】
【
図3A】
図3Aは、
図1Aおよび1Bに示されるコンピューティングデバイスの一つのブロック図である。
【0029】
【
図3B】
図3Bは、
図1Aおよび1Bに示されるTVisionサーバのためのサーバ状態ページのスクリーンショットである。
【0030】
【
図4】
図4は、視聴者のパーソナルデバイスによって送信または受信されるビーコン信号に基づいて、テレビジョンの近傍で視聴者の存在の有無を検出して報告するプロセスを例示する。
【発明を実施するための形態】
【0031】
パーソナルデバイスからのビーコンに基づく視聴者エンゲージメントの測定
【0032】
図1Aは、視聴者の個人用電子デバイス(例えば、スマートフォンまたは、フィットネストラッカーまたはスマートウォッチなどのウェアラブルデバイス)を使用して、テレビジョン(TV)102aおよび102b(集合的に、テレビジョン102)付きの部屋の視聴者の存在の有無を検出して報告するシステム100を例示する。システム100は、三つの主要構成要素として、家庭の各視聴者用のウェアラブルデバイス110またはスマートフォン112などのパーソナルデバイス、家庭の各テレビジョン102用のコンピューティングデバイス120a、120b(集合的に、コンピューティングデバイス、セットトップデバイスまたはドングル120)およびサーバ130を含む。ドングル120は、WiFiモデム140およびインターネット接続142を介してサーバ130と通信する。
【0033】
動作において、各ウェアラブルデバイス110は、ウェアラブルデバイス110を一意に識別するビーコン信号111(例えばBluetooth Low Energy(BLE)アドバタイズメントパケットまたは他の適切な無線信号)を放射する。視聴者がウェアラブルデバイス110でなくスマートフォン112を有している場合、スマートフォン112上のアプリはスマートフォン112にビーコン信号111を放射させてもよい。ウェアラブルデバイス110は、着用者の心拍数、体温および活動レベルを含むがこれに限らず、着用者についての生理学的データを取得して記録することもできる。それは、この生理学的データの一部もしくは全部をコンピューティングデバイス120に送信することができる。
【0034】
ウェアラブルデバイス110が所与のコンピューティングデバイス120で範囲内である場合、コンピューティングデバイス120はビーコン信号111を検出して、WiFiモデム140を介してサーバ130に存在状態を通知する。ビーコン信号111を検出する各コンピューティングデバイス120は、受信した信号の表現をローカルメモリに記憶することができる。この表現は、ビーコン信号111と関連したUUID、ビーコン信号111のRSSIおよびドングル120がいつビーコン信号111を検出したかについて示すタイムスタンプを含むことができる。
【0035】
いくつかの場合では、コンピューティングデバイス120は、ビーコン信号111の存在の有無に基づいて、対応するTVに対する視聴者の近接度を推定する。すなわち、コンピューティングデバイス120は、それがビーコン信号111を検出する限り、パーソナルデバイスを、そのRSSIに関係なく「存在する」としてカウントすることができる。他の実施例において、コンピューティングデバイス120は、RSSIをモニタしてフィルタリングし、ヒステリシスを有するRSSI閾値に基づいて、視聴者の存在を検出する。このRSSI閾値は、視聴者がコンピューティングデバイス120に対して座る場所、コンピューティングデバイス120がプラグを差し込まれる場所およびそれが用いられるRF環境に基づいて較正することができる。
【0036】
コンピューティングデバイス120は、ローカルメモリに記憶される他のデータの一部もしくは全部とともに、サーバ130に対する視聴者の近接度を報告する。例えば、コンピューティングデバイス120は、単に視聴者(またはより正確に言えば、視聴者のウェアラブルデバイス110またはスマートフォン112)が特定の時間に家庭の所与のテレビジョン102の所定の半径の範囲内にあると報告することができる。または、コンピューティングデバイス120は、ローカルメモリに記憶された情報の全てをさらなる処理のためにサーバ130に送信することができる。これらの場合、コンピューティングデバイス120は、テレビジョン102に対する視聴者の近接度を計算することかまたは視聴者が存在するか否か判定することの有無にかかわらず、記憶された情報をサーバ130に提供することができる。代わりに、サーバ130は、テレビジョン102に対する視聴者の近接度を計算して、視聴者が存在するか否かを判定してもよい。コンピューティングデバイス120が、テレビジョン102に対する視聴者の近接度を計算するかまたは視聴者の存在の有無を判定するか否かを問わず、ビーコン測定がなされるずっと後に、サーバ130は視聴者の位置を算出するアップデートされたか調整されたプロセスに基づいて視聴者の近接度および存在の精緻化された評価を生成することができる。
【0037】
コンピューティングデバイス120はまた、音声ケーブルまたはマイクロホン(図示せず)によってビデオのサウンドトラックをサンプリングする。それはこれらのサンプルを使用してテレビジョン102がビデオを示しているかどうかについて判定し、つまり、音がオフである場合、テレビジョン102も恐らくオフであるか、または、視聴者は(完全に)ビデオにエンゲージメントしていない。テレビジョン102がビデオを放映している場合、コンピューティングデバイス120は、サンプルを候補ビデオからの音声サンプルのデータベースまたはライブラリと比較することによってビデオを識別する。コンピューティングデバイス120は、ビデオに関する識別情報ならびに、いつビデオが放映されていたか(例えば、ビデオ起動時間、停止時間および/または期間のタイムスタンプ)に関する情報を記憶する。必要に応じて、コンピューティングデバイス120は、連続的に、または、絶えず音声サンプルに上書きして、空きメモリを節約し、視聴者のプライバシーを保護する。コンピューティングデバイス120は、ビデオアイデンティティ情報に上書きして、空きメモリを節約し、視聴者のプライバシーを保護するかまたは消去することもできる。
【0038】
コンピューティングデバイス120は、テレビジョン102に対する視聴者の近接度およびテレビジョン102で放映しているビデオに関する情報を、サーバ130にリアルタイムに送信することができる。それらは、ローカルにこの情報を記憶して、記憶されたデータを、定期的に、または半定期的に、例えば、上流のバンド幅が直ちに利用できる早朝に、サーバ130に送信することもできる。サーバ130は、多くの家庭について視聴者近接度および視聴者アイデンティティ情報を処理して相関させて、どのショーが最高の視聴者エンゲージメントを有しており、そのエンゲージメントがどのように異なる人口統計群などの中でブレークダウンされるかを評価する。サーバ130は、どの既知のウェアラブルデバイス110が存在するかを表示する状態ページならびに、各着用者の位置および視聴動作についての履歴データを有するイベントログを、リアルタイムに提供することができる。サーバ130が一つ以上のコンピューティングデバイス120から単一のウェアラブルデバイスについての近接度情報を受信する場合、サーバ130は視聴者の位置のより正確な推定のためにウェアラブルデバイスの位置を三角測量することができる。
【0039】
コンピューティングデバイスからのビーコンに基づく視聴者エンゲージメントの測定
【0040】
図1Bは、視聴者のパーソナル電子デバイス(例えば、ウェアラブルデバイス110またはスマートフォン112)を使用して、コンピューティングデバイス120およびテレビジョン102付きの部屋の視聴者の存在の有無を検出して報告するための一つ以上のビーコン122からビーコン信号を収集する、代替システム101を示す。ビーコン122は、Naxa(登録商標)Beacon Bluetooth(登録商標)NA-4010 black tracking tagなどの既製のBluetoothビーコンとすることができる。それらは、テレビジョン102付きの部屋の中、そしてテレビジョンのないスペース(例えば、中央に位置する配管配線スペース)の中を含んで、住宅の全体にわたってインストールすることができる。
【0041】
動作において、ビーコン122および、任意選択的に、コンピューティングデバイス120は、Bluetoothビーコン信号111を放射するが、その強さは距離によって、そして、壁および他の障害物により減少する。ウェアラブルデバイス110(および/またはスマートフォン112)は、受動的にこれらのビーコン122およびコンピューティングデバイス120からビーコン信号111を受信して、それらを単に最も近いコンピューティングデバイス120または視聴者のスマートフォン112に転送し、そのいずれかまたは両方が、ウェアラブルデバイス110によって受信されるビーコン信号に基づいて視聴者の位置を計算することができる。例えば、コンピューティングデバイス120は、ウェアラブルデバイス110がビーコン信号111を受信した角度に基づいて三角測量することができ、またはRSSIに基づいて各コンピューティングデバイス120およびビーコン122までの距離を決定して、それから、距離に基づいて三辺測量することができる。コンピューティングデバイス120および/またはスマートフォン112はこの生のビーコン信号データをサーバ130に転送することもでき、そして、それがウェアラブルデバイス110によって受信されるビーコン信号111に基づいて視聴者の位置を判定する。代わりに、または、加えて、ウェアラブルデバイス110は、受信したビーコン信号111に基づいて視聴者の位置を計算することができる。
【0042】
ウェアラブルデバイス
【0043】
図2Aおよび
図2Bは、
図1Aのシステム100の使用に適しているウェアラブルデバイス110の例を示す。この場合、ウェアラブルデバイス110は、Bluetooth Low Energy(BLE)アプリケーションのためのMikroElektronikaによって作成されたHexiwearウェアラブル開発プラットフォームである。デバイス110は、Bluetooth無線202、バッテリ204、マイクロコントローラ206、有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイ208、バイブレーションモータ210ならびに、ウェアラブルデバイスの動作の変化を測定する加速度計212および視聴者の心拍数を測定する心拍数センサ214を含んだ各種センサを含む。そのファームウェアは、MBEDプラットフォームを使用して開発されたHexi_BLE_Exampleのわずかに修正されたバージョンである。
【0044】
図1Aに示されるシステム100で用いられるときに、デバイス110はHexiwearデモンストレーションファームウェアで使われる標準BLEアドバタイジングパケットを使用してBluetooth無線202を介してその存在をアドバタイズして、ユニークなデバイスをそれらのメディアアクセスコントローラ(MAC)アドレスによって識別することができる。デバイスのBluetooth無線202は、例えば、
図1Bに示されるシステム101で用いられるときに、ビーコンおよびコンピューティングデバイスからBLEアドバタイジングパケットを受信することもできる。ウェアラブルデバイスの存在の有無をシミュレーションするために、そのアドバタイジングは、Hexiwear上の右下のキャップタッチボタンを用いて有効または無効にすることができる。アドバタイジングがアクティブであるときに、Hexiwearの底部中央の発光ダイオード(LED)は明るくなっている。ウェアラブルデバイスのバッテリ204を節約するために、OLED画面208の電力は、左下のキャップタッチボタンを用いて切り換えることができる。
【0045】
図2Aおよび2Bのウェアラブルデバイス110は、AltBeaconフォーマットおよびHexiwear標準アドバタイジングパケットを使用する。
図2Aおよび2Bに示されるもののようなパーソナルデバイスでの共通の問題は、それらの物理的位置が容易にトラッキング可能であり、視聴者にセキュリティ懸念を引き起こすことである。この懸念を軽減するために、ウェアラブルデバイス110は、パーソナルデバイスのMACアドレスを不明瞭にするためのプライベート解決可能アドレシングとともに二次解決(例えば、Eddystone-EID)を必要とするビーコンプロトコルを使用することができる。
【0046】
当業者であれば、
図2Aおよび2Bが適切なパーソナルデバイスの多くの可能性がある実装の一つだけを示すものと理解するであろう。例えば、パーソナルデバイスは、Android(登録商標)またはiOS(登録商標)アプリとして、視聴者のスマートフォン、スマートウォッチ、フィットネストラッカーまたは他のパーソナルデバイスに実装することができる。アプリが視聴者のパーソナルデバイス(例えば、
図1Aおよび1Bで示すスマートフォンおよびフィットネストラッカー)の二台以上にロードされる場合、パーソナルデバイスは
図1Aおよび1Bに示すように、強調して動作してビーコン信号の放射もしくは受信、生理学的データ(例えば、鼓動)の収集などを行うことができる。
【0047】
コンピューティングデバイス
【0048】
図3Aは、
図1Aおよび1Bからコンピューティングデバイス120のうちの一つを示す。それはプロセッサ302を含み、これはアンテナ304、固体型メモリ306およびネットワークインタフェース308、例えばWiFiアンテナまたはイーサネット(登録商標)接続に連結されている。プロセッサ302は、任意の適切なマイクロコントローラとすることができ、コンピューティングデバイスの他のコンポーネントの動作を制御することができる。それは、アンテナを介してビーコン信号および他の信号を送信および/または受信することができて、ビーコン信号に基づいてテレビジョンに対する視聴者の近接度を推定することができる。メモリ306は、RSSIおよびビーコン信号がいつ検出されたかについて示しているタイムスタンプなどの生のビーコン信号データ、ならびにテレビジョンに対する視聴者の位置の推定を記憶することができる。プロセッサ302は、ネットワークインタフェース308を介してこの情報の一部もしくは全部をサーバ130(
図1Aおよび1B)に送信することができる。
【0049】
コンピューティングデバイス120は、テレビジョン102上のUSBまたはHDMIポートにプラグ接続されるユニバーサルシリアルバス(USB)または高解像度マルチメディアインタフェース(HDMI)インタフェース310を有するドングルとして実装することができる。コンピューティングデバイス120は、これらのコネクションのいずれかを介して、テレビジョン120から電力を受け取ることができる。コンピューティングデバイス120は、別々のコンセントから電源を受け取り直接テレビジョン102には接続していない、より従来型のセットトップボックス(STB)またはセットトップユニット(STU)として実装することもできる。
【0050】
各コンピューティングデバイス120は、対応するテレビジョンの音声ジャックと連結して、対応するテレビジョンから音声出力を受信するマイクロホンまたは音声インタフェース312を含むこともできる。コンピューティングデバイス120は、マイクロホンまたは音声インタフェース312を使用して、時刻、ユーザの存在の有無、テレビジョンがオンであるかまたはオフであるか、および/または最後のサンプルによって、例えば、0.1Hzから数分あるいは数時間ごとに一回(例えば、10秒毎に一回、1分ごとに一回、10分ごとに一回、30分ごとに一回、1時間ごとに一回など)までの割合で音声信号をサンプリングする。コンピューティングデバイス120は、
図1Aのシステム100のようにウェアラブルデバイス110からBluetoothビーコン信号111を受信することに応答して、または、
図1Bのシステム101のようにウェアラブルデバイス110からBluetoothビーコン信号111の測定値を受信することに応答して、音声信号をサンプリングすることもできる。
【0051】
コンピューティングデバイス120は、ビデオがテレビジョン120で放映されているか否かをサンプルに基づいて認識し、音声フィンガープリンティングを用いてサンプルをデータベースと比較することによってそのビデオを識別することができる。コンピューティングデバイス120は、ビデオのアイデンティティおよび、ビデオがいつテレビジョンで放映されたか(例えば、東部標準時13:00:23などの、音声サンプルを用いて照合された番組指紋のタイムスタンプ、番組名およびエピソードタイトルなどの番組に関する情報および、東部標準時13:05:10などの、この情報がいつ記録されたかのタイムスタンプ)について記憶して、処理を進めるためにネットワークインタフェース308を介してこの情報をサーバ130に送信する。
【0052】
いくつかの場合では、各コンピューティングデバイス120は、対応するテレビジョン102で視聴可能でかつテレビジョンのリモートコントロールを介してアクセス可能なグラフィカルユーザーインタフェース(GUI)を提供する。このGUIは、コンピューティングデバイス120の、そして、ウェアラブルデバイス110の状態に関する情報を表示することができる。それは、コンピューティングデバイスのローカルメモリに記憶される情報の一部もしくは全部を表示することもできる。またそれによって、ユーザまたは視聴者は、コンピューティングデバイスを、そのWiFiの設定およびメモリ設定、例えば、コンピューティングデバイス120が、いつ、どのような頻度で、音声データをサンプリングし、サーバ130にデータを送信し、サーバからのファームウェア更新をチェックするか、などを含んで、設定することが可能となる。
【0053】
各コンピューティングデバイス120は、プレインストールされたオペレーティングシステム、例えばAndroid(登録商標)、Linux(登録商標)またはMicrosoft Windows(登録商標) 10、を有するIntel Compute Stickとして実装されることができ、それはTVision AudioRecognizerアプリケーションと互換性を持つ。それには、受信機、例えばBLE通信のためのSilicon Labs BLED112 Bluetooth Dongleが接続される。このドングルは、それがBluetoothスタック全体を実行するマイクロコントローラを含み、ネイティブドライバを必要とする標準HCIインタフェースではなく、仮想シリアルポートを介してホストシステムと通信することができる、という点でユニークである。これにより、それをプラットフォームに依存しないものとし、迅速な開発が容易になる。(BLED112はCompute Stickの内部BluetoothおよびUniversal Windows Platform Bluetooth APIを使用することによって除去することができ、それはWindows10のためのBLEアプリケーションを開発する好ましい方法である。これは、C#を使用して行うことができて、C++でも可能であり得る。)
【0054】
コンピューティングデバイス120は、PyGattライブラリを用いて存在するデバイスについてスキャンして、Requestsライブラリを用いてサーバにデータを通知するPythonベースのセットトップアプリケーションによって制御される。Python3は、Anacondaを使用してコンピューティングデバイス120にインストールすることができる。このスキャンおよび通知は10秒の期間にわたって発生し、ビーコン検出に十分な時間を可能にする。
【0055】
ブートされると、コンピューティングデバイス120は自動的にWindowsにログインして、ビーコン信号をモニタして、音声サンプルを集める役割を果たすセットトップアプリケーションを開始し、そしてフルスクリーンウェブブラウザウインドウにサーバからの状態ページを開く。このようにして、コンピューティングデバイス120が接続されるテレビジョン102は、容易にビーコン状態をモニタするために用いることができる。コンピューティングデバイス120は、TVision AudioRecognizerソフトウェアを実行することもでき、それは音声フィンガープリンティング技法を用いた音声サンプルに基づいてテレビ番組を識別する。
【0056】
当業者であれば、これがコンピューティングデバイス120の一つの可能性がある実装でしかなく、他の実装も可能であることを直ちに認識するであろう。これらの他の実装は、異なるハードウェアおよび/またはソフトウェア構成を有してもよい。例えば、それらは、異なるオペレーティングシステム(例えばAndroid、LinuxまたはiOs)を使用してもよい。それらは、全体のシステム構成に応じて、多少の処理をローカルに実行することもできる。
【0057】
サーバ
【0058】
サーバ130は、コンピュータプロセッサによって実行されて、Pythonで記述されて、Flask Microframeworkを使用する、カスタムウェブアプリケーションとして実装することができる。サーバは、既知のビーコンメディアアクセスコントローラ(MAC)アドレスおよび汎用一意識別子(UUID)(この場合二つのHexiwearデバイスおよび二つのAltBeacon UUID)のリストを問い合わせて、それらの状態(存在するか存在しないか)を通知するために、HTTPベースのアプリケーションプログラミングインタフェース(API)を提供する。それはまた、リアルタイムでビーコン存在をモニタするために用いることができる自動リフレッシュ状態ウェブページとしての役割を果たす。ウェブアプリケーションは、Ubuntuを実行するDigitalOcean仮想プライベートサーバ上のポート5000にホスティングされてサービスされる。
【0059】
アクセスを容易にするために、このサーバはEmergent Devicesによって所有される09x.orgドメインを使用し、状態ページS(そのスクリーンショットは
図3Bに表示)はhttp://09x.org:5000でアクセスすることができる。いかなるインターネット接続したデバイスも、サーバ状態ページを観察するために用いることができる。単にウェブブラウザでhttp://09x.org:5000にナビゲートする。デバイスログは、状態ページ上の「サーバの再起動」ボタンをクリックすることによって消去することができる。
【0060】
当業者であれば、これがサーバ130の一つの可能性がある実装でしかなく、他の実装も可能であることを直ちに理解するであろう。これらの他の実装は、異なるハードウェアおよび/またはソフトウェア構成を有してもよい。例えば、それらはそして、異なるアプリケーションサーバ、異なるクラウドベンダーまたは異なるオペレーティングシステム、例えばAndroid、LinuxまたはiOSを含む、異なるプラットフォームを使用することができる。それらは、全体のシステム構成に応じて、多少の処理をローカルに実行することもできる。
【0061】
コンピューティングデバイスのインストレーションおよびシステム動作
【0062】
図4は、
図1Aおよび1Bに示されるシステムをセットアップして、作動させるプロセス400を示す。プロセスはコンピューティングデバイスのインストール(402)から開始して、例えば、以下の手順に従う。コンピューティングデバイスのインストール1.BLED112およびSabrentドングルがコンピューティングデバイス(コンピュートスティック)にインストールされていることを確認する。コンピュートスティックをテレビジョンのHDMIまたはUSBポートにプラグ接続する。2.テレビジョンの電源をオンにして、その入力をコンピュートスティックに対応する入力に変更する。3.コンピュートスティック電源アダプタを主電源に接続する。ウインドウズがブートし、アプリケーションが起動し、そしてサーバ状態ページを有するフルスクリーンブラウザウインドウが開くことを監視する。4.一回だけ、新しい位置においてインストールされるときに、コンピューティングデバイスは適切に働くためにWiFiネットワークに接続していることを必要とする。これを実行する一つの方法は、AndroidまたはiOSのためのIntel Remote Keyboardアプリを使用することである。あらゆるWindowsデスクトップと同様にWi-Fi(登録商標)を設定して、次にコンピュートスティックを再起動する。
【0063】
必要に応じて、ビーコンは、視聴者エンゲージメントが測定されている住宅の一部もしくは全部にわたって展開することができる(404)。同様に、各ウェアラブルデバイスは、例えばUSB電源により、充電され、そして、例えば、そのビーコン信号(アドバタイズメント)をオンとオフに切り換えることによって、テストされる。
図2Aに示されるウェアラブルデバイスについて、ビーコン信号は、Hexiwearウェアラブルデバイス上の右下キャップタッチボタンを用いて切り換えられる。
【0064】
一旦コンピューティングデバイスおよびビーコンがインストールされて、ウェアラブルデバイスの準備ができると、システムは視聴者エンゲージメントを測定する準備が完了する。プロセス400は、家庭で人々によって身に着けられているかまたは運ばれるパーソナルデバイスにビーコン信号を通信し続ける(416)。前述したように、パーソナルデバイスは、コンピューティングデバイスによってブロードキャストされる無線ビーコン信号を受信することができて、ビーコンまたはコンピューティングデバイスはパーソナルデバイスによってブロードキャストされる無線ビーコン信号を受信することができる。例えば、必要に応じて、電話を使用して、コンピューティングデバイスが認識することができる(例えば、UUID 7b45207628d2472eb4c7969a4205d2f5または18139f032a45489bb59ab0dc0365b4a9を有するAltBeaconを作成して、オンおよびオフにそれらを切り換えてそれらの存在をシミュレーションすることによって)ビーコン信号(例えば、AltBeacon、Android上のBeacon Simulator)を放射することができる。それから、受信したビーコン信号を使用して、住宅のテレビジョンの一つ以上に対するパーソナルデバイスの近接度を推定する(426)。この推定は、例えば、コンピューティングデバイスまたはパーソナルデバイスの一つによって、または、システムサーバによって、ローカルに行うことができる。
【0065】
同時に、コンピューティングデバイスは、家庭の異なるテレビジョンについて音声信号をサンプリングして(412、414)、それらのテレビジョンで放映されている番組のアイデンティティを判定する(422、424)。パーソナルデバイスは、視聴者の心拍数および/または動作を測定する(428)。サーバ、パーソナルデバイスおよび/またはコンピューティングデバイスは、番組アイデンティティ、心拍数、動作およびテレビジョンに対する視聴者近接度についてのデータを使用して、テレビジョンで放映されているショーの少なくとも一つとの視聴者のエンゲージメントを評価する。
【0066】
結論
【0067】
本明細書において様々な発明的実施形態が記述され、例示されてきたが、当業者は、本明細書に記載の機能を実施および/または結果ならびに一つ以上の利点を得るための様々な他の手段および/または構造を容易に展開することができ、かかる変形および/または変更の各々は、本明細書に記載の発明の実施形態の範囲内であると見なされる。より一般的に言えば、当業者は、本明細書に記載されるすべてのパラメータ、寸法、材料、および構成が、例示的であり、実際のパラメータ、寸法、材料、および/または構成が特定の用途または本発明の教示が使用される用途に依存することを容易に理解するであろう。当業者は、本明細書に記載される特定の発明的実施形態に対する多数の同等物を通常の実験を用いて認識することができ、または確認することができる。したがって、前述の実施形態は、例としてのみ提示され、添付した請求項およびその同等物の範囲内で、本発明の実施形態が特に記載され特許請求の範囲で特に記載されている以外にも実施され得ることを理解されたい。本開示の発明的実施形態は、本明細書に記載される個々の特徴、システム、物品、材料、キット、および/または方法を対象とする。さらに、二つ以上のこうした特徴、システム、物品、材料、キット、および/または方法の任意の組み合わせは、こうした特徴、システム、物品、材料、キット、および/または方法が相互に矛盾しない場合、本開示の本発明の範囲内に含まれる。
【0068】
また、様々な発明の概念が、一つ以上の方法として具現化されてもよく、その例が提供されている。方法の一部として実行される動作は、任意の適切な方法で順序付けられ得る。したがって、動作が例示されるものとは異なる順序で実行される実施形態を造ることができ、それは、例示的実施形態において連続的動作として示されている場合であっても、いくつかの動作を同時に実行することを含むことができる。
【0069】
本明細書で定義および使用されるすべての定義は、辞書定義、参照により組み込まれる文書の定義、および/または定義された用語の通常の意味を統制するものと理解されるべきである。
【0070】
本明細書および請求項で使用される場合、不定冠詞「a」および「an」は、明確にそうでないと示されない限り、「少なくとも一つ」を意味すると理解されるべきである。
【0071】
本明細書および請求項で使用される場合、「および/または」という語句は、結合された要素の「いずれかまたは両方」を意味し、すなわち、一部の場合においては結合的に存在し、他の場合には分離的に存在する要素を意味すると理解されるべきである。「および/または」で挙げられる複数の要素は、同じ形態で、すなわち、結合された要素の「一つ以上」であると解釈されるべきである。その他の要素は、具体的に識別される要素に関連するかまたは関連しないかに関わらず、「および/または」節によって識別される要素以外に随意に存在してもよい。したがって、非限定的な例として、「Aおよび/またはB」に対する参照は、「含む」などの制限のない語法と連動して使われるときに、一実施形態においては、Aのみ(任意選択的にB以外の要素を含む)を指すことができ、別の実施形態においては、Bのみ(任意選択的にA以外の要素を含む)を指すことができ、また別の実施形態においては、AおよびB両方(任意選択的に他の要素を含む)を指すことができるなどである。
【0072】
本明細書および請求項において使用される場合、「または」は、上記で定義された「および/または」と同じ意味を有すると理解されるべきである。例えば、リスト内の項目を分離するとき、「または」または「および/または」は包括的なものとして解釈され、すなわち、多数の要素のまたは要素のリスト、および随意にリストに無い追加の項目、のうち少なくとも一つを含むが、二つ以上も含むものとして解釈される。それとは反対に明確に指示した用語だけ、例えば「のうち一つだけ」、もしくは「のうち正確に一つ」、または請求項において使われるときに、「から成る」という用語だけは、多数の要素またはリストの要素のうち正確に一つの要素の包含を指す。一般に、本明細書で使用される場合、「または」という用語は、排他性の用語、例えば、「いずれか」、「のうち一つ」、「のうち一つだけ」または「のうち正確に一つ」が先行するときには、排他的な代替物(すなわち「両方ともでなくどちらか一方」)を示すとしか解釈されない。「から基本的に成る」は、請求項において使用される場合、特許法の分野において使用される通常の意味を有するものとする。
【0073】
本明細書および請求項で使用される場合、一つ以上の要素のリストを参照する「少なくとも一つ」という語句は、要素のリストの要素のいずれか一つ以上から選択される少なくとも一つの要素を意味するが、しかし、必ずしも要素のリストの範囲内で具体的に列挙したそれぞれのどの要素の少なくとも一つも含むというわけではなく、また要素のリストのいかなる要素の組み合せも除外するものではない、と理解されるべきである。この定義はまた、「少なくとも一つ」というフレーズが指す要素のリストの範囲内で具体的に識別される要素以外の要素が、具体的に識別される要素に関連があるか関連が無いかにかかわらず、任意に存在し得ることを許容する。したがって、非限定的な例として、「AおよびBのうち少なくとも一つ」(または、等価的に、「AまたはBのうち少なくとも一つ」、または、等価的に「Aおよび/またはBのうち少なくとも一つ」)は、一実施形態においては、Bは存在せず、少なくとも一つの、任意選択的には二つ以上を含むA(任意選択的にB以外の要素を含む)を指すことができ、別の実施形態においては、Aは存在せず、少なくとも一つの、任意選択的には二つ以上を含むB(任意選択的にA以外の要素を含む)を指すことができ、また別の実施形態においては、少なくとも一つの、任意選択的には二つ以上を含むA、および少なくとも一つの、任意選択的には二つ以上を含むB(および、任意選択的に他の要素を含む)を指すことができるなどである。
【0074】
請求項ならびに、上記の明細書で、すべての移行語句、例えば「含む(comprising)」、「含む(including)」、「運ぶ」「有する」、「含む(containing)」、「含む(involving)」、「保持する」、「構成される」および同様のものは、制限がないと理解され、すなわち、含むがそれに限定はされないということを意味する。「から成る」および「実質的に成る」という移行語句のみが、米国特許庁特許審査基準、セクション2111.03に記載されている、それぞれ閉鎖的または半閉鎖的な移行の語句であるものとする。
[項目1]
ビデオを放映しているディスプレイに対する視聴者近接度を感知する方法であって、
前記ビデオが前記ディスプレイで放映されている間、コンピューティングデバイスと視聴者によって運ばれるか身に着けられているパーソナルデバイスとの間で送信される少なくとも一つのビーコン信号を受信することと、
前記コンピューティングデバイスによって、前記ディスプレイで放映されている前記ビデオと関連した音声信号のサンプルを取得することと、
前記音声信号の前記サンプルに基づいて、前記ディスプレイが前記ビデオを放映していると判定することと、
前記少なくとも一つのビーコン信号に基づいて、前記ディスプレイが前記ビデオを放映している間、前記ディスプレイに対する前記視聴者の近接度を推定することと、を含む方法。
[項目2]
前記少なくとも一つのビーコン信号を受信することが、前記コンピューティングデバイスによって、前記パーソナルデバイスからの前記少なくとも一つのビーコン信号を受信することを含む、項目1に記載の方法。
[項目3]
前記少なくとも一つのビーコン信号を受信することが、前記パーソナルデバイスによって、前記コンピューティングデバイスからの第一のビーコン信号およびビーコンからの第二のビーコン信号を受信することを含む、項目1に記載の方法。
[項目4]
前記音声信号をサンプリングすることが、約0.1Hzのサンプリングレートで実行される、項目1に記載の方法。
[項目5]
前記ディスプレイに対する前記視聴者の前記近接度を推定することが、前記少なくとも一つのビーコン信号の受信した信号強度インジケーションに基づく、項目1に記載の方法。
[項目6]
前記コンピューティングデバイスのメモリに、前記少なくとも一つのビーコン信号のインジケーションおよび前記音声信号の前記サンプルを記憶することと、
前記少なくとも一つのビーコン信号の前記インジケーションおよび前記音声信号の前記サンプルをサーバに送信することであって、前記サーバは前記ディスプレイに対する前記視聴者の前記近接度を推定する、送信することと、をさらに含む、項目1に記載の方法。
[項目7]
前記音声信号の前記サンプルに基づいて前記ビデオを識別すること、をさらに含む、項目1に記載の方法。
[項目8]
前記ディスプレイに対する前記視聴者の前記近接度に基づいて、前記ディスプレイで放映されている前記ビデオとの前記視聴者のエンゲージメントを評価すること、をさらに含む、項目1に記載の方法。
[項目9]
前記パーソナルデバイスによって、前記視聴者の鼓動を測定することと、
前記視聴者の前記鼓動に基づいて、前記ディスプレイで放映されている前記ビデオとの前記視聴者のエンゲージメントを評価することと、をさらに含む、項目1に記載の方法。
[項目10]
前記パーソナルデバイスによって、前記パーソナルデバイスの移動を測定することと、
前記パーソナルデバイスの前記移動に基づいて、前記ディスプレイで放映されている前記ビデオとの前記視聴者のエンゲージメントを評価することと、をさらに含む、項目1に記載の方法。
[項目11]
前記パーソナルデバイスと別のディスプレイと関連した別のコンピューティングデバイスとの間で、別のビデオが前記他のディスプレイで放映されている間、別のビーコン信号を通信することと、
前記他のビーコン信号に基づいて、前記他のディスプレイに対する前記視聴者の近接度を推定することと、
前記他のディスプレイに対する前記視聴者の前記近接度に基づいて、前記他のディスプレイで放映されている前記他のビデオとの前記視聴者のエンゲージメントを評価することと、をさらに含む、項目1に記載の方法。
[項目12]
ディスプレイで放映されているビデオとの視聴者のエンゲージメントを評価するためのデバイスであって、
前記ディスプレイに近接して配置され、少なくとも一つの無線ビーコン信号を前記視聴者によって運ばれるか身に着けられているパーソナルデバイスに通信する、アンテナと、
動作可能に前記アンテナに結合され、前記少なくとも一つの無線ビーコン信号に基づいて前記ディスプレイに対する前記視聴者の近接度を推定し、前記ビデオと関連した音声信号のサンプルを取得し、前記音声信号の前記サンプルに基づいて前記ビデオのアイデンティティを判定する、プロセッサと、
動作可能に前記プロセッサに結合され、前記ディスプレイに対する前記視聴者の前記近接度および前記ビデオの前記アイデンティティの表現を記憶する、メモリと、
動作可能に前記プロセッサに結合され、前記ディスプレイに対する前記視聴者の前記近接度および前記ビデオの前記アイデンティティに基づいて、前記ディスプレイで放映されている前記ビデオとの前記視聴者の前記エンゲージメントを評価するように構成されるサーバに前記表現を送信する、ネットワークインタフェースと、を含むデバイス。
[項目13]
前記アンテナが前記パーソナルデバイスからの前記少なくとも一つの無線ビーコン信号を受信するように構成される、項目12に記載のデバイス。
[項目14]
前記アンテナが前記少なくとも一つの無線ビーコン信号を前記パーソナルデバイスに送信するように構成される、項目12に記載のデバイス。
[項目15]
ビデオを放映しているディスプレイとの視聴者のエンゲージメントを推定する方法であって、
前記視聴者によって身に着けられるウェアラブルデバイスによって、前記ビデオが前記ディスプレイで放映されている間、コンピューティングデバイスによってブロードキャストされる第一の無線ビーコン信号を受信することと、
前記ウェアラブルデバイスによって、前記ビデオが前記ディスプレイで放映されている間、ビーコンによってブロードキャストされる第二の無線ビーコン信号を受信することと、
前記コンピューティングデバイスによって、前記ディスプレイで放映されている前記ビデオと関連した音声信号のサンプルを取得することと、
前記ディスプレイが前記音声信号の前記サンプルに基づいて前記ビデオを放映していると判定することと、
前記第一のビーコン信号および前記第二のビーコン信号に基づいて、前記ディスプレイが前記ビデオを放映している間、前記ディスプレイに対する前記視聴者の位置を推定することと、
前記ウェアラブルデバイスによって、前記視聴者の鼓動または前記ウェアラブルデバイスの移動の少なくとも一つを測定することと、
前記ディスプレイおよび前記視聴者の前記鼓動または前記ウェアラブルデバイスの前記移動の前記少なくとも一つに対する前記視聴者の前記位置に基づいて、前記ディスプレイで放映されている前記ビデオとの前記視聴者のエンゲージメントを評価することと、を含む方法。
[項目16]
前記第一のビーコン信号および前記第二のビーコン信号の測定値を前記ウェアラブルデバイスからサーバに送信すること、をさらに含む、項目15に記載の方法。
[項目17]
前記音声信号の前記サンプルに基づいて前記ビデオのアイデンティティを判定することと、
前記ビデオの前記アイデンティティをサーバに送信することと、をさらに含む、項目15に記載の方法。
[項目18]
前記ウェアラブルデバイスによって、別のビデオが前記他のディスプレイで放映されている間、別のディスプレイと関連した別のコンピューティングデバイスから第三のビーコン信号を受信することと、
前記第三のビーコン信号に基づいて、前記他のディスプレイに対する前記視聴者の位置を推定することと、
前記他のディスプレイに対する前記視聴者の前記位置に基づいて、前記他のディスプレイで放映されている前記他のビデオとの前記視聴者のエンゲージメントを評価することと、をさらに含む、項目15に記載の方法。
[項目19]
視聴者とのエンゲージメントを評価するシステムであって、
第一のビデオを放映する第一のディスプレイと、
動作可能に前記第一のディスプレイに結合され、第一の無線ビーコン信号を送信する第一のコンピューティングデバイスと、
第二のビデオを放映する第二のディスプレイと、
動作可能に前記第二のディスプレイに結合され、第二の無線ビーコン信号を送信する第二のコンピューティングデバイスと、
第三の無線ビーコン信号を送信するビーコンと、
前記視聴者によって身に着けられているかまたは運ばれ、前記第一のビーコン信号、前記第二のビーコン信号または前記第三のビーコン信号の少なくとも一つを受信し、前記視聴者の心拍数または前記視聴者の動作の少なくとも一つを測定する、パーソナルデバイスと、
通信可能に前記パーソナルデバイス、前記第一のコンピューティングデバイスおよび前記第二のコンピューティングデバイスに結合され、前記パーソナルデバイスによって受信される、前記第一のビーコン信号、前記第二のビーコン信号または前記第三のビーコン信号の前記少なくとも一つ、および、前記パーソナルデバイスによって測定される、前記視聴者の前記心拍数または前記視聴者の前記動作の前記少なくとも一つに基づいて、前記視聴者の前記第一のビデオおよび前記第二のビデオとの前記エンゲージメントを評価する、サーバと、を含むシステム。
[項目20]
前記第一のコンピューティングデバイスが、前記第一のビデオと関連した第一の音声信号のサンプルを取得し、前記第一の音声信号の前記サンプルに基づいて前記第一のビデオのアイデンティティを判定するように構成され、
前記第二のコンピューティングデバイスが、前記第二のビデオと関連した第二の音声信号のサンプルを取得し、前記第二の音声信号の前記サンプルに基づいて前記第二のビデオのアイデンティティを判定するように構成される、項目19に記載のシステム。