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特許7459438モバイル端末の消費電力を削減するための方法およびモバイル端末
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-25
(45)【発行日】2024-04-02
(54)【発明の名称】モバイル端末の消費電力を削減するための方法およびモバイル端末
(51)【国際特許分類】
   H04W 52/02 20090101AFI20240326BHJP
   H04W 76/14 20180101ALI20240326BHJP
   H04W 84/12 20090101ALI20240326BHJP
   H04W 84/10 20090101ALI20240326BHJP
   H04W 88/06 20090101ALI20240326BHJP
【FI】
H04W52/02
H04W76/14
H04W84/12
H04W84/10 110
H04W88/06
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2022541820
(86)(22)【出願日】2020-11-09
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-03-13
(86)【国際出願番号】 CN2020127544
(87)【国際公開番号】W WO2021143314
(87)【国際公開日】2021-07-22
【審査請求日】2022-08-08
(31)【優先権主張番号】202010043528.2
(32)【優先日】2020-01-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】504161984
【氏名又は名称】ホアウェイ・テクノロジーズ・カンパニー・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】シュ、バオジュン
(72)【発明者】
【氏名】ワン、ウェイガン
【審査官】松野 吉宏
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-139595(JP,A)
【文献】特表2018-520572(JP,A)
【文献】特表2018-502484(JP,A)
【文献】特開2015-149579(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0070304(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24 - 7/26
H04W 4/00 - 99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
モバイル端末の消費電力を削減するための方法であって、前記モバイル端末がWi-Fiモジュールおよびブルートゥースモジュールを有しており、前記方法が、
前記モバイル端末が前記Wi-Fiモジュールを用いて電子デバイスへのWi-Fi接続を確立して、前記モバイル端末が前記Wi-Fi接続を用いてサーバとやり取りする段階と、
前記モバイル端末が第1期間内に第2パケットの送信又は受信を行う必要がない場合、前記モバイル端末が前記Wi-Fiモジュールをスリープ状態に入るよう制御する段階と、
前記Wi-Fiモジュールが前記スリープ状態に入った後に、前記モバイル端末が送信予定の第1パケットを有する場合、前記モバイル端末が、前記ブルートゥースモジュールにより確立されたブルートゥース接続を用いて、前記送信予定の第1パケットを前記電子デバイスに送信する段階であって、前記第1パケットがハートビートパケットまたはトランスポート層リンクを確立するのに用いられるパケットである、送信する段階と
を備える方法。
【請求項2】
前記第2パケットは、前記モバイル端末上にある各アプリケーションのサービスに関連したパケットである、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記モバイル端末がブルートゥースリンクまたはWi-Fiリンクを確立する必要がある場合、前記モバイル端末は、対応する物理層リンクを確立した後に、事前に確立されている前記トランスポート層リンクを用いる、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記第1パケットは、特定の期間において集中的に送信される、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記方法がさらに、
前記Wi-Fiモジュールが前記スリープ状態に入った後に、前記モバイル端末が前記送信予定の第1パケットを有する場合、前記モバイル端末が前記ブルートゥースモジュールをウェイクアップさせて、前記ブルートゥースモジュールを用いて前記電子デバイスへの前記ブルートゥース接続を確立する段階を備える、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記方法がさらに、
前記モバイル端末が前記送信予定の第1パケットを送信した後に、前記モバイル端末が第2期間内に別のパケットの送信も受信も行わない場合、前記ブルートゥースモジュールをスリープ状態に入るよう制御する段階を備える、請求項1または2に記載の方法。
【請求項7】
前記ブルートゥース接続が標準的なブルートゥース接続またはブルートゥース低エネルギー接続である、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記電子デバイスが、無線ルータ、付随Wi-Fiデバイス、またはホットスポット機能付きモバイル端末のうちのいずれか1つである、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記Wi-Fiモジュールが前記スリープ状態に入った後に、前記方法がさらに、
前記モバイル端末が送信予定の前記第2パケットまたは受信予定の前記第2パケットを有する場合、前記モバイル端末が前記Wi-Fiモジュールをウェイクアップさせて、前記Wi-Fiモジュールを用いて前記モバイル端末と前記電子デバイスとの間のWi-Fi接続を再確立し、前記Wi-Fi接続を用いて前記第2パケットを伝送する段階であって、前記モバイル端末が前記モバイル端末と前記電子デバイスとの間の前記ブルートゥース接続を保持するかまたは切断する、伝送する段階を備える、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記Wi-Fiモジュールが前記スリープ状態に入った後に、前記モバイル端末が送信予定の第1パケットを有する場合、前記モバイル端末が前記ブルートゥースモジュールにより確立されたブルートゥース接続を用いて前記送信予定の第1パケットを前記電子デバイスに送信する前記段階の前に、前記方法はさらに、
前記モバイル端末が、第1の機能を有効にするための指示をユーザから受け取る段階、または前記モバイル端末が、第1の条件が満たされていると判定した場合に前記第1の機能を有効にする段階を備え、前記第1の機能が前記モバイル端末の消費電力を削減する機能であり、前記第1の条件には、前記モバイル端末のバッテリ残量が予め設定された値より少ないこと、前記モバイル端末が有効にしたアプリケーションの数が予め設定された数より多いこと、および前記モバイル端末が予め設定されたアプリケーションのうちのいずれか1つまたは複数を有効にすることが含まれる、請求項1から9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記ハートビートパケットが前記モバイル端末と前記サーバとの間で交換されるハートビートパケットである、請求項1から10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
プロセッサと、メモリと、タッチスクリーンと、Wi-Fiモジュールと、ブルートゥースモジュールとを備えるモバイル端末であって、前記メモリ、前記タッチスクリーン、前記Wi-Fiモジュール、および前記ブルートゥースモジュールが前記プロセッサに連結されており、前記メモリがコンピュータプログラムコードを格納するように構成されており、前記コンピュータプログラムコードがコンピュータ命令を含み、前記プロセッサが前記コンピュータ命令を前記メモリから読み出すと、前記モバイル端末が、モバイル端末の消費電力を削減するための請求項1から11のいずれか一項に記載の方法を行う、モバイル端末。
【請求項13】
モバイル端末に、モバイル端末の消費電力を削減するための請求項1から11のいずれか一項に記載の方法を実行させる、コンピュータプログラム。
【請求項14】
1つまたは複数のプロセッサを備えるチップシステムであって、前記1つまたは複数のプロセッサが命令を実行すると、前記1つまたは複数のプロセッサが、モバイル端末の消費電力を削減するための請求項1から11のいずれか一項に記載の方法を行う、チップシステム。
【請求項15】
請求項1から11のいずれか一項に記載の方法を行う1つまたは複数のモバイル端末と、前記電子デバイスとを備える、電子デバイスシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2020年1月15日に中国国家知識産権局に出願した「モバイル端末の消費電力を削減するための方法およびモバイル端末(METHOD FOR REDUCING POWER CONSUMPTION OF MOBILE TERMINAL AND MOBILE TERMINAL)」と題する中国特許出願第202010043528.2号に基づく優先権を主張し、当該中国特許出願はその全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本願はモバイル端末技術の分野に関連し、具体的には、モバイル端末の消費電力を削減するための方法およびモバイル端末に関連する。
【背景技術】
【0003】
電子技術の発展とともに、モバイル端末がますます多くの機能を提供して、人々の生活を豊かにしている。モバイル端末上にあるアプリケーションを用いる場合、ユーザは通常、ネットワークにアクセスする必要がある、具体的には、1つまたは複数のネットワークを用いて、当該アプリケーションに対応するサーバへの通信接続を確立する必要がある。
【0004】
Wi-Fi(登録商標)では、料金が低く、ネットワークスピードが速い。したがって、ユーザがネットワークにアクセスするには、Wi-Fiが好ましい。モバイル端末は、設定済みのWi-Fiモジュールを用いて、インターネットまたはモバイル通信ネットワークを用いることによる無線ローカルエリアネットワーク(例えば、Wi-Fiネットワーク)の接続方式でサーバへの通信接続を確立することができる。あるいは、モバイル端末は、Wi-Fiモジュールを用いて無線ローカルエリアネットワーク(例えば、Wi-Fiネットワーク)の接続方式で、付随Wi-Fiデバイス(またはモバイルWi-Fiデバイスと呼ばれる)への通信接続を確立し、付随Wi-Fiデバイスを用いてモバイル通信ネットワークにアクセスしてサーバとやり取りしてもよい。
【0005】
ユーザのネットワークアクセス時間が増加すると、Wi-Fiモジュールの動作時間も拡大するため、Wi-Fiモジュールの消費電力が非常に高くなる。Wi-Fiモジュールの消費電力は、モバイル端末のバッテリ寿命に影響を与える重要な指標のうちの1つであることが分かる。したがって、モバイル端末においてWi-Fiモジュールの消費電力をいかに削減するかが、常に、メーカーが研究する注目のテーマになっている。
【発明の概要】
【0006】
本願は、モバイル端末の消費電力を削減するための方法およびモバイル端末を提供して、モバイル端末におけるWi-Fiモジュールの消費電力を削減することにより、モバイル端末の連続待ち受け時間の延長に役立てる。
【0007】
前述の目標を達成するために、本願の実施形態が以下に挙げる技術的ソリューションを提供する。
【0008】
第1態様によれば、モバイル端末の消費電力を削減するための方法が提供される。モバイル端末は、Wi-Fiモジュールおよびブルートゥース(登録商標)モジュールを有する。本方法は、モバイル端末がWi-Fiモジュールを用いて電子デバイスへのWi-Fi接続を確立する段階を含み、モバイル端末はWi-Fi接続を用いてサーバとやり取りする。モバイル端末が第1期間内にパケットの送信も受信も行わない場合、モバイル端末はWi-Fiモジュールを制御してスリープ状態に入る。パケットは第1パケットおよび第2パケットを含む、またはパケットは第2パケットを含む。第1パケットは、ハートビートパケットまたはトランスポート層リンクを確立するのに用いるパケットであり、第2パケットは第1パケット以外のパケットである。Wi-Fiモジュールがスリープ状態に入った後に、モバイル端末が送信予定の第1パケットを有する場合、モバイル端末は、ブルートゥースモジュールにより確立された電子デバイスへのブルートゥース接続を用いて、送信予定の第1パケットを送信する。
【0009】
モバイル端末のWi-Fiモジュールがスリープ状態にあるときに、モバイル端末が第1パケットを送信するだけでよい場合、モバイル端末はWi-Fiモジュールをウェイクアップさせるのではなく、Wi-Fiモジュールより消費電力が低いブルートゥースモジュールをウェイクアップさせて、第1パケットをブルートゥースモードで送信し、Wi-Fiモジュールの消費電力を削減することが分かる。このように、モバイル端末の全体の消費電力が削減されるので、モバイル端末のバッテリ寿命が長くなる。
【0010】
実現可能な一実装例では、本方法はさらに、Wi-Fiモジュールがスリープ状態に入った後に、モバイル端末が送信予定の第1パケットを有する場合、モバイル端末がブルートゥースモジュールをウェイクアップさせて、ブルートゥースモジュールを用いて電子デバイスへのブルートゥース接続を確立する段階を含む。
【0011】
いくつかの例では、Wi-Fiモジュールがスリープ状態に入った後に、モバイル端末は電子デバイスへのブルートゥース接続を確立し始める。あるいは、Wi-Fiモジュールがスリープ状態に入った後に、モバイル端末は、第1パケットを送信する必要があると判定した場合に限り、電子デバイスへのブルートゥース接続を確立する。いくつかの他の例では、モバイル端末は代替的に、Wi-Fiモジュールがスリープ状態に入る前に、電子デバイスへのブルートゥース接続を確立してよい。したがって、モバイル端末と電子デバイスとの間のブルートゥース接続を確立するための複数の機会が提供されている。
【0012】
実現可能な一実装例では、本方法はさらに、モバイル端末が送信予定の第1パケットを送信した後に、モバイル端末が第2期間内に別のパケットの送信も受信も行わない場合、モバイル端末がブルートゥースモジュールをスリープ状態に入るよう制御する段階を含む。これにより、ブルートゥースモジュールの消費電力の削減がさらに促進される。
【0013】
実現可能な一実装例では、ブルートゥース接続は、標準的なブルートゥース接続またはブルートゥース低エネルギー接続である。
【0014】
実現可能な一実装例では、電子デバイスは、無線ルータ、付随Wi-Fiデバイス、またはホットスポット機能付きモバイル端末のうちのいずれか1つである。
【0015】
実現可能な一実装例では、Wi-Fiモジュールがスリープ状態に入った後に、本方法はさらに、モバイル端末が送信予定の第2パケットまたは受信予定の第2パケットを有する場合、モバイル端末がWi-Fiモジュールをウェイクアップさせて、Wi-Fiモジュールを用いてモバイル端末と電子デバイスとの間のWi-Fi接続を再確立し、Wi-Fi接続を用いて第2パケットを伝送する段階であって、モバイル端末は、モバイル端末と電子デバイスとの間のブルートゥース接続を保持するかまたは切断する、伝送する段階を含む。
【0016】
実現可能な一実装例では、Wi-Fiモジュールがスリープ状態に入った後に、モバイル端末が送信予定の第1パケットを有する場合、モバイル端末が、ブルートゥースモジュールにより確立されたブルートゥース接続を用いて、送信予定の第1パケットを電子デバイスに送信する段階の前に、本方法はさらに、モバイル端末が第1の機能を有効にするための指示をユーザから受け取る段階、またはモバイル端末が第1の条件が満たされていると判定した場合に第1の機能を有効にする段階を含む。第1の機能はモバイル端末の消費電力を削減する機能であり、第1の条件には、モバイル端末のバッテリ残量が予め設定された値より少ないこと、モバイル端末が有効にしたアプリケーションの数が予め設定された数より多いこと、およびモバイル端末が予め設定されたアプリケーションのうちのいずれか1つまたは複数を有効にすることが含まれる。
【0017】
実現可能な一実装例では、ハートビートパケットは、モバイル端末とサーバとの間で交換されるハートビートパケットである。
【0018】
第2態様によれば、モバイル端末の消費電力を削減するための方法が提供される。電子デバイスはWi-Fiモジュールおよびブルートゥースモジュールを有しており、電子デバイスはサーバへの通信接続を確立する。本方法は、電子デバイスがWi-Fiモジュールを用いてN個のモバイル端末へのWi-Fi接続をそれぞれ確立する段階を含む。これにより、N個のモバイル端末はWi-Fi接続を用いてサーバとやり取りするようになる。N個のモバイル端末におけるM個のモバイル端末のWi-Fiモジュールがスリープ状態に入った場合、電子デバイスは、ブルートゥースモジュールを用いてM個のモバイル端末へのブルートゥース接続をそれぞれ確立して、M個のモバイル端末の送信予定または受信予定の第1パケットを伝送する。第1パケットは、ハートビートパケットまたはトランスポート層リンクを確立するのに用いられるパケットであり、MおよびNは正の整数であり、MはNより小さいまたはこれと等しい。したがって、M個のモバイル端末の消費電力が削減される。
【0019】
実現可能な一実装例では、N個のモバイル端末におけるM個のモバイル端末(MはNより小さい)のWi-Fiモジュールがスリープ状態に入った後に、本方法はさらに、電子デバイスが、M個のモバイル端末以外の、Wi-Fiモジュールがスリープ状態に入っていないモバイル端末により送信または受信されるパケットを、Wi-Fi接続を用いて伝送する段階を含む。
【0020】
実現可能な一実装例では、本方法はさらに、N個のモバイル端末の全てのWi-Fiモジュールがスリープ状態に入った場合、すなわち、MがNと等しい場合、電子デバイスが電子デバイスのWi-Fiモジュールを制御してスリープ状態に入る段階を含む。
【0021】
実現可能な一実装例では、ブルートゥース接続は標準的なブルートゥース接続またはブルートゥース低エネルギー接続である。
【0022】
実現可能な一実装例では、電子デバイスは、無線ルータ、付随Wi-Fiデバイス、またはホットスポット機能付きモバイル端末のうちのいずれか1つである。
【0023】
実現可能な一実装例では、ハートビートパケットは、モバイル端末とサーバとの間で交換されるハートビートパケットである。
【0024】
第3態様によれば、モバイル端末が提供される。本端末は、プロセッサと、メモリと、タッチスクリーンと、Wi-Fiモジュールと、ブルートゥースモジュールとを含む。メモリ、タッチスクリーン、Wi-Fiモジュール、およびブルートゥースモジュールはプロセッサに連結されており、メモリはコンピュータプログラムコードを格納するように構成されている。コンピュータプログラムコードはコンピュータ命令を含み、プロセッサがコンピュータ命令をメモリから読み出すと、モバイル端末は、前述の態様および前述の態様の実現可能な実装例のうちのいずれか1つによる方法を行う。
【0025】
第4態様によれば、電子デバイスが提供される。本デバイスは、プロセッサと、メモリと、Wi-Fiモジュールと、ブルートゥースモジュールとを含む。メモリ、Wi-Fiモジュール、およびブルートゥースモジュールはプロセッサに連結されており、メモリはコンピュータプログラムコードを格納するように構成されている。コンピュータプログラムコードはコンピュータ命令を含み、プロセッサがコンピュータ命令をメモリから読み出すと、電子デバイスは、前述の態様および前述の態様の実現可能な実装例のうちのいずれか1つによる方法を行う。
【0026】
第5態様によれば、装置が提供される。本装置はモバイル端末に含まれており、本装置は、前述の態様および前述の態様の実現可能な実装例における任意の方法で、モバイル端末の動作を実装する機能を有している。この機能は、ハードウェアで実装されてもよく、対応するソフトウェアを実行するハードウェアで実装されてもよい。ハードウェアまたはソフトウェアは、前述の機能に対応する少なくとも1つのモジュールもしくはユニット、例えば、通信モジュールもしくは通信ユニット、または制御モジュールもしくは制御ユニットを含む。
【0027】
第6態様によれば、装置が提供される。本装置は電子デバイスに含まれており、本装置は、前述の態様および前述の態様の実現可能な実装例における任意の方法で、電子デバイスの動作を実装する機能を有する。この機能は、ハードウェアで実装されてもよく、対応するソフトウェアを実行するハードウェアで実装されてもよい。このハードウェアまたはソフトウェアは、前述の機能に対応する少なくとも1つのモジュールもしくはユニット、例えば、通信モジュールもしくは通信ユニット、または制御モジュールもしくは制御ユニットを含む。
【0028】
第7態様によれば、コンピュータ命令を含むコンピュータ可読記憶媒体が提供される。コンピュータ命令がモバイル端末で実行されると、モバイル端末は、前述の態様および前述の態様の実現可能な実装例のうちのいずれか1つによる方法を行う。
【0029】
第8態様によれば、コンピュータ命令を含むコンピュータ可読記憶媒体が提供される。コンピュータ命令が電子デバイスで実行されると、電子デバイスは、前述の態様および前述の態様の実現可能な実装例のうちのいずれか1つによる方法を行う。
【0030】
第9態様によれば、コンピュータプログラム製品が提供される。コンピュータプログラム製品がコンピュータで動作すると、コンピュータは、前述の態様および前述の態様の実現可能な実装例のうちのいずれか1つによる方法を行う。
【0031】
第10態様によれば、プロセッサを含むチップシステムが提供される。プロセッサが命令を実行すると、プロセッサは、前述の態様および前述の態様の実現可能な実装例のうちのいずれか1つによる方法を行う。
【図面の簡単な説明】
【0032】
図1】本願の一実施形態による通信システムの概略構造図である。
【0033】
図2A】本願の一実施形態によるモバイル端末の概略構造図1である。
【0034】
図2B】本願の一実施形態によるモバイル端末の概略構造図2である。
【0035】
図3】本願の一実施形態によるモバイル端末のいくつかのユーザインタフェースの概略図である。
【0036】
図4】本願の一実施形態による、モバイル端末の消費電力を削減するための方法の概略フローチャートである。
【0037】
図5A】本願の一実施形態による、モバイル端末の消費電力を削減するための別の方法の概略フローチャートである。
【0038】
図5B】本願の一実施形態による、モバイル端末の消費電力を削減するための別の方法の概略フローチャートである。
【0039】
図6】本願の一実施形態によるチップシステムの概略構造図である。
【発明を実施するための形態】
【0040】
本願の実施形態では、「例」または「例えば」などの単語が、一例、実例、または説明を与えることを表すのに用いられている。本願の実施形態において「例」または「例えば」と説明される実施形態または設計方式はいずれも、別の実施形態または設計方式より好ましいものとして、あるいはより多くの利点を有するものとして説明されるべきではない。より正確には、「例」または「例えば」などの単語の使用は、具体的な方式で比較した概念を提示することを目的としている。
【0041】
以下の「第1」および「第2」という用語は、単に説明を目的としており、相対的な重要性を示すものまたは意味するもの、あるいは示される技術的特徴の数を暗黙的に示すものと理解してはならない。したがって、「第1」または「第2」によって限定される特徴が、1つまたは複数の特徴を明示的にまたは暗黙的に含んでよい。本願の実施形態の説明では、特に明記しない限り、「複数の」が意味するのは、2つまたは2つより多くである。
【0042】
一般に、モバイル端末上にインストールされているアプリケーションによって、豊富な機能がユーザに提供される。モバイル端末上にあるアプリケーションを用いる場合、ユーザは通常、ネットワークにアクセスする必要がある、具体的には、1つまたは複数のネットワークを用いて、当該アプリケーションに対応するサーバへの通信接続を確立する必要がある。現在、モバイル端末は、設定済みのモデム(Modem)を用いて、モバイル通信ネットワークを用いることによる2G/3G/4G/5Gなどの無線通信接続方式で、サーバへの通信接続を確立することができる。あるいは、モバイル端末は、設定済みのWi-Fiモジュールを用いて、インターネットまたはモバイル通信ネットワークを用いることによる無線ローカルエリアネットワーク(例えば、Wi-Fiネットワーク)の接続方式で、サーバへの通信接続を確立してもよい。一例では、モバイル端末は、Wi-Fi無線接続技術を用いて無線ルータへの通信接続を確立し、無線ルータを用いてインターネットにアクセスしてサーバとやり取りする。あるいは、モバイル端末は、Wi-Fi無線接続技術を用いて付随Wi-Fiデバイス(またはモバイルWi-Fiデバイスと呼ばれる)への通信接続を確立し、付随Wi-Fiデバイスを用いてモバイル通信ネットワークにアクセスしてサーバとやり取りする。
【0043】
Wi-Fiでは、料金が低く、ネットワークスピードが速い。したがって、Wi-Fiはネットワークアクセスに好ましい。Wi-Fiモジュールの消費電力は、モバイル端末のバッテリ寿命に影響を与える重要な指標のうちの1つであることが分かる。現在、いくつかのソリューションが、Wi-Fiモジュールの消費電力を削減するのに用いられている。例えば、モバイル端末がデータ伝送をしていない場合、Wi-Fiモジュールをスリープ状態に入るよう制御してよい。その後、モバイル端末がデータ伝送を行う場合に、Wi-Fiモジュールはウェイクアップして働き続ける。
【0044】
Wi-Fiモジュールがスリープ状態に入った後に、モバイル端末には大量のアプリケーションがインストールされているため、これらのアプリケーションがハートビートパケット(heartbeat packet)を送信するときに、Wi-Fiモジュールは頻繁にウェイクアップすることに留意すべきかもしれない。本願の実施形態では、アプリケーションがハートビートパケットを送信するときに、モバイル端末はWi-Fiモジュールをウェイクアップさせるのではなく、Wi-Fiモジュールより消費電力が低いブルートゥースモジュールをウェイクアップさせて、それぞれのアプリケーションのハートビートパケットをブルートゥースモードで送信して、Wi-Fiモジュールの消費電力を削減する。このように、モバイル端末の全体の消費電力が削減されるので、モバイル端末のバッテリ寿命が長くなる。
【0045】
図1は、本願の一実施形態による通信システムの概略構造図である。通信システムは、モバイル端末100および電子デバイス200を含む。様々なアプリケーションがモバイル端末100にインストールされて動作し、豊富な機能をユーザに提供することができる。一般に、モバイル端末100は、電子デバイス200を介してインターネットまたはモバイル通信ネットワークにアクセスして、それぞれのアプリケーションに対応するサーバと通信することができる。
【0046】
例えば、本願のモバイル端末100は、携帯電話、タブレットコンピュータ、パーソナルコンピュータ(personal computer:PC)、携帯情報端末(personal digital assistant:PDA)、スマートウォッチ、ネットブック、ウェアラブル電子デバイス、拡張現実(augmented reality:AR)デバイス、仮想現実(virtual reality:VR)デバイス、車載デバイス、スマートカー、スマートステレオ、およびロボットなどであってよい。本願では、モバイル端末の具体的な形態を特に限定することはない。
【0047】
図2Aは、モバイル端末100の概略構造図である。モバイル端末100は、プロセッサ110、外部メモリインタフェース120、内部メモリ121、ユニバーサルシリアルバス(universal serial bus:USB)インタフェース130、充電管理モジュール140、電源管理モジュール141、バッテリ142、アンテナ1、アンテナ2、モバイル通信モジュール150、無線通信モジュール160、オーディオモジュール170、スピーカ170A、レシーバ170B、マイクロフォン170C、ヘッドセットジャック170D、センサモジュール180、キー190、モータ191、インジケータ192、カメラ193、ディスプレイ194、および加入者識別モジュール(subscriber identification module:SIM)カードインタフェース195などを含んでよい。センサモジュール180は、圧力センサ、ジャイロセンサ、気圧センサ、磁気センサ、加速度センサ、距離センサ、光学式近接センサ、指紋センサ、温度センサ、タッチセンサ、環境光センサ、および骨伝導センサなどを含んでよい。
【0048】
本発明の本実施形態に示す構造は、モバイル端末100に対する具体的な限定にはならないことが理解されるであろう。本願のいくつかの他の実施形態では、モバイル端末100は、図に示すものより多いまたは少ないコンポーネントを含んでもよく、いくつかのコンポーネントを組み合わせてもよく、いくつかのコンポーネントを分割してもよく、異なるコンポーネント配置を有してもよい。例示したコンポーネントは、ハードウェア、ソフトウェア、またはソフトウェアとハードウェアとの組み合わせで実装されてよい。
【0049】
プロセッサ110は、1つまたは複数の処理ユニットを含んでよい。例えば、プロセッサ110は、アプリケーションプロセッサ(application processor:AP)、モデムプロセッサ、グラフィックス処理ユニット(graphics processing unit:GPU)、画像信号プロセッサ(image signal processor:ISP)、コントローラ、ビデオコーデック、デジタル信号プロセッサ(digital signal processor:DSP)、ベースバンドプロセッサ、および/またはニューラルネットワーク処理ユニット(neural-network processing unit:NPU)を含んでよい。様々な処理ユニットが独立したコンポーネントであってもよく、1つまたは複数のプロセッサに統合されてもよい。
【0050】
コントローラは、命令オペレーションコードおよび時系列信号に基づいて動作制御信号を生成し、命令の取り出しおよび命令の実行を制御してよい。
【0051】
プロセッサ110には、メモリがさらに配置されてよく、メモリは命令およびデータを格納するように構成されている。いくつかの実施形態では、プロセッサ110内のメモリはキャッシュである。メモリは、プロセッサ110により用いられる、または周期的に用いられる命令またはデータを格納してよい。プロセッサ110が命令またはデータを再度用いる必要がある場合、この命令またはデータはメモリから直接的に呼び出されてよい。これにより、繰り返しアクセスが回避されて、プロセッサ110の待ち時間が削減されるので、システムの効率が向上する。
【0052】
いくつかの実施形態では、プロセッサ110は1つまたは複数のインタフェースを含んでよい。インタフェースは、集積回路間(inter-integrated circuit:I2C)インタフェース、集積回路間サウンド(inter-integrated circuit sound:I2S)インタフェース、パルス符号変調(pulse code modulation:PCM)インタフェース、汎用非同期送受信器(universal asynchronous receiver/transmitter:UART)インタフェース、モバイルインダストリプロセッサインタフェース(mobile industry processor interface:MIPI)、汎用入力/出力(general-purpose input/output:GPIO)インタフェース、加入者識別モジュール(subscriber identity module:SIM)インタフェース、および/またはユニバーサルシリアルバス(universal serial bus:USB)インタフェースなどを含んでよい。
【0053】
I2Cインタフェースは、シリアルデータライン(serial data line:SDA)およびシリアルクロックライン(serial clock line:SCL)を含む双方向同期シリアルバスである。いくつかの実施形態では、プロセッサ110は複数のI2Cバスを含んでよい。プロセッサ110は、異なるI2Cバスインタフェースを用いて、タッチセンサ、充電器、フラッシュ、およびカメラ193などに別個に連結されてよい。例えば、プロセッサ110はI2Cインタフェースを用いてタッチセンサに連結されてよく、これにより、プロセッサ110は、I2Cバスインタフェースを用いてタッチセンサと通信し、モバイル端末100のタッチ機能を実装する。
【0054】
I2Sインタフェースは、オーディオ通信に用いられてよい。いくつかの実施形態では、プロセッサ110は複数のI2Sバスを含んでよい。プロセッサ110は、プロセッサ110とオーディオモジュール170との間の通信を実装するために、I2Sバスを用いてオーディオモジュール170に連結されてよい。いくつかの実施形態では、オーディオモジュール170は、ブルートゥースヘッドセットを用いて通話に応答する機能を実装するために、I2Sインタフェースを用いて無線通信モジュール160にオーディオ信号を伝送してよい。
【0055】
PCMインタフェースも、アナログ信号のサンプリング、量子化、およびエンコードを行うために、オーディオ通信に用いられてよい。いくつかの実施形態では、オーディオモジュール170および無線通信モジュール160はPCMバスインタフェースを用いて連結されてよい。いくつかの実施形態では、オーディオモジュール170は代替的に、ブルートゥースヘッドセットを用いて通話に応答する機能を実装するために、PCMインタフェースを用いて無線通信モジュール160にオーディオ信号を伝送してよい。I2SインタフェースおよびPCMインタフェースは両方とも、オーディオ通信に用いられてよい。
【0056】
UARTインタフェースは、非同期通信に用いられるユニバーサルシリアルデータバスである。このバスは、双方向通信バスであってよい。このバスは、伝送されるデータのシリアル通信とパラレル通信との変換を実施する。いくつかの実施形態では、UARTインタフェースは一般に、プロセッサ110を無線通信モジュール160に接続するように構成されている。例えば、プロセッサ110は、ブルートゥース機能を実装するために、UARTインタフェースを用いて無線通信モジュール160内のブルートゥースモジュールと通信する。いくつかの実施形態では、オーディオモジュール170は、ブルートゥースヘッドセットを用いて音楽を再生する機能を実装するために、UARTインタフェースを用いて無線通信モジュール160にオーディオ信号を伝送してよい。
【0057】
MIPIインタフェースは、ディスプレイ194およびカメラ193などの周辺デバイスにプロセッサ110を接続するように構成されてよい。MIPIインタフェースは、カメラシリアルインタフェース(camera serial interface:CSI)およびディスプレイシリアルインタフェース(display serial interface:DSI)などを含む。いくつかの実施形態では、プロセッサ110は、モバイル端末100の撮影機能を実装するために、CSIインタフェースを用いてカメラ193と通信する。プロセッサ110は、モバイル端末100の表示機能を実装するために、DSIインタフェースを用いてディスプレイ194と通信する。
【0058】
GPIOインタフェースは、ソフトウェアで構成されてよい。GPIOインタフェースは、制御信号として構成されてもよく、データ信号として構成されてもよい。いくつかの実施形態では、GPIOインタフェースは、プロセッサ110をカメラ193、ディスプレイ194、無線通信モジュール160、オーディオモジュール170、およびセンサモジュール180などに接続するように構成されてよい。GPIOインタフェースは代替的に、I2Cインタフェース、I2Sインタフェース、UARTインタフェース、またはMIPIインタフェースなどとして構成されてもよい。
【0059】
USBインタフェース130は、USB標準仕様に準拠するインタフェースであり、具体的には、ミニUSBインタフェース、マイクロUSBインタフェース、またはUSB Type Cインタフェースなどであってもよい。USBインタフェース130は、モバイル端末100を充電する充電器に接続するように構成されてもよく、モバイル端末100と周辺デバイスとの間でデータを伝送するように構成されてもよい。USBインタフェース130は代替的に、ヘッドセットを用いてオーディオを再生するために、ヘッドセットに接続するように構成されてもよい。このインタフェースは代替的に、別のモバイル端末、例えばARデバイスに接続するように構成されてもよい。
【0060】
本発明の本実施形態に示すモジュール間のインタフェース接続関係は説明のための単なる一例に過ぎず、モバイル端末100に対する構造的限定にはならないことが理解されるであろう。本願のいくつかの他の実施形態では、モバイル端末100は代替的に、前述の実施形態とは異なるインタフェース接続方式を用いても、複数のインタフェース接続方式の組み合わせを用いてもよい。
【0061】
充電管理モジュール140は、充電器から充電入力を受け取るように構成されている。充電器は、無線充電器であっても、有線充電器であってもよい。いくつかの有線充電の実施形態では、充電管理モジュール140は、USBインタフェース130を用いて有線充電器から充電入力を受け取ってよい。いくつかの無線充電の実施形態では、充電管理モジュール140は、モバイル端末100の無線充電コイルを用いて無線充電入力を受け取ってよい。バッテリ142を充電する場合、充電管理モジュール140はさらに、電源管理モジュール141を用いてモバイル端末に電力を供給してもよい。
【0062】
電源管理モジュール141は、バッテリ142、充電管理モジュール140、およびプロセッサ110を接続するように構成されている。電源管理モジュール141は、バッテリ142および/または充電管理モジュール140から入力を受け取り、プロセッサ110、内部メモリ121、ディスプレイ194、カメラ193、および無線通信モジュール160などに電力を供給する。電源管理モジュール141はさらに、バッテリ容量、バッテリサイクル数、およびバッテリの健康状態(漏電およびインピーダンス)などのパラメータを監視するように構成されてよい。いくつかの他の実施形態では、電源管理モジュール141は代替的に、プロセッサ110に配置されてもよい。いくつかの他の実施形態では、電源管理モジュール141および充電管理モジュール140は代替的に、同じデバイスに配置されてもよい。
【0063】
モバイル端末100の無線通信機能が、アンテナ1、アンテナ2、モバイル通信モジュール150、無線通信モジュール160、モデムプロセッサ、およびベースバンドプロセッサなどを用いて実装されてよい。
【0064】
アンテナ1およびアンテナ2は、電磁波信号の伝送および受信を行うように構成されている。モバイル端末100の各アンテナは、1つまたは複数の通信帯域をカバーするように構成されてよい。アンテナ利用を向上させるために、異なるアンテナをさらに多重化してよい。例えば、無線ローカルエリアネットワークのダイバーシティアンテナとして、アンテナ1を多重化してよい。いくつかの他の実施形態では、アンテナをチューニングスイッチと組み合わせて用いてよい。
【0065】
モバイル通信モジュール150は、モバイル端末100に適用され且つ2G/3G/4G/5Gなどを含む無線通信ソリューションを提供することができる。モバイル通信モジュール150は、少なくとも1つのフィルタ、スイッチ、電力増幅器、および低雑音増幅器(low noise amplifier:LNA)などを含んでよい。モバイル通信モジュール150は、アンテナ1を用いて電磁波を受信し、受信した電磁波に対してフィルタリングおよび増幅などの処理を行い、受信した電磁波を復調のためにモデムプロセッサに伝送することができる。モバイル通信モジュール150はさらに、モデムプロセッサにより変調された信号を増幅し、アンテナ1を用いて放射するために、この信号を電磁波に変換することができる。いくつかの実施形態では、モバイル通信モジュール150の少なくともいくつかの機能モジュールがプロセッサ110に配置されてよい。いくつかの実施形態では、モバイル通信モジュール150の少なくともいくつかの機能モジュールと、プロセッサ110の少なくともいくつかのモジュールとが、同じデバイスに配置されてよい。
【0066】
モデムプロセッサは、変調器および復調器を含んでよい。変調器は、送信される低周波ベースバンド信号を変調して、中/高周波信号にするように構成されている。復調器は、受信した電磁波信号を復調して低周波ベースバンド信号にするように構成されている。復調器は次に、復調によって取得した低周波ベースバンド信号を処理のためにベースバンドプロセッサに伝送する。低周波ベースバンド信号は、ベースバンドプロセッサにより処理された後に、アプリケーションプロセッサに伝送される。アプリケーションプロセッサは、オーディオデバイス(限定しないが、スピーカ170Aまたはレシーバ170Bなど)を用いてオーディオ信号を出力するか、またはディスプレイ194を用いて画像もしくは映像を表示する。いくつかの実施形態では、モデムプロセッサは独立したデバイスであってよい。いくつかの他の実施形態では、モデムプロセッサはプロセッサ110から独立して、モバイル通信モジュール150または別の機能モジュールとともに同じデバイスに配置されてよい。
【0067】
無線通信モジュール160は、モバイル端末100に適用され且つ無線ローカルエリアネットワーク(wireless local area networks:WLAN)(例えば、ワイヤレスフィデリティ(Wireless Fidelity:Wi-Fi)ネットワーク)、ブルートゥース(Bluetooth(登録商標):BT)、全球測位衛星システム(global navigation satellite system:GNSS)、周波数変調(frequency modulation:FM)、近距離無線通信(near field communication:NFC)、または赤外線(infrared:IR)などを含む無線通信ソリューションを提供することができる。無線通信モジュール160は、少なくとも1つの通信処理モジュールを統合した1つまたは複数のデバイスであってよい。無線通信モジュール160は、アンテナ2を用いて電磁波を受信し、この電磁波信号に対して周波数変調およびフィルタリングの処理を行い、処理した信号をプロセッサ110に送る。無線通信モジュール160はさらに、送信予定の信号をプロセッサ110から受け取り、この信号に対して周波数変調および増幅を行い、アンテナ2を用いて放射するために信号を電磁波に変換することができる。
【0068】
本願のいくつかの実施形態では、プロセッサ110は、全てのアプリケーションがデータ伝送をしていないと判定した場合、無線通信モジュール内のWLANモジュール(例えば、Wi-Fiモジュール)にスリープ状態に入るよう指示することができる。WLANモジュールがスリープ状態にあるときに、アプリケーションがハートビートパケットを送信する必要がある場合、プロセッサ110は、モバイル端末100と電子デバイス200との間に通信接続を確立し、この通信接続を用いて各アプリケーションのハートビートパケットを送信するよう無線通信モジュール内のBTモジュールに指示する。プロセッサ110は、1つまたは複数のアプリケーションがデータ(非ハートビートパケット)を送信する必要があると判定した場合、WLANモジュールをウェイクアップさせて、モバイル端末100と電子デバイスとの間のWLAN接続を確立し、このWLAN接続を用いて、1つまたは複数のアプリケーションのデータを伝送する。言い換えると、モバイル端末100は、モバイル端末100上のアプリケーションがハートビートパケットを送信するだけでよい場合、WLANモジュールをウェイクアップさせるのではなく、WLANモジュールより消費電力が低いBTモジュールを用いて通信接続を確立する。このように、WLANモジュールの消費電力が削減されて、モバイル端末100の全体の消費電力が削減される。
【0069】
いくつかの実施形態では、モバイル端末100のアンテナ1がモバイル通信モジュール150に連結されており、またアンテナ2が無線通信モジュール160に連結されていることにより、モバイル端末100は、無線通信技術を用いてネットワークおよび別のデバイスと通信できるようになる。無線通信技術には、移動体通信用グローバルシステム(global system for mobile communications:GSM(登録商標))、汎用パケット無線サービス(general packet radio service:GPRS)、符号分割多元接続(code division multiple access:CDMA)、広帯域符号分割多元接続(wideband code division multiple access:WCDMA(登録商標))、時分割符号分割多元接続(time-division code division multiple access:TD-SCDMA)、ロングタームエボリューション(long term evolution:LTE)、BT、GNSS、WLAN、NFC、FM、および/またはIRなどの技術が含まれてよい。GNSSには、全地球測位システム(global positioning system:GPS)、全球測位衛星システム(global navigation satellite system:GLONASS)、北斗衛星導航系統(BeiDou navigation satellite system:BDS)、準天頂衛星システム(quasi-zenith satellite system:QZSS)、および/または静止衛星型補強システム(satellite based augmentation systems:SBAS)が含まれてよい。
【0070】
モバイル端末100は、GPU、ディスプレイ194、およびアプリケーションプロセッサなどを用いて表示機能を実装する。GPUは、画像処理用のマイクロプロセッサであり、ディスプレイ194およびアプリケーションプロセッサに接続されている。GPUは、グラフィックスレンダリングのために数学的計算および幾何学的計算を行うように構成されている。プロセッサ110は、プログラム命令を実行して表示情報を生成または変更する1つまたは複数のGPUを含んでよい。
【0071】
ディスプレイ194は、画像または映像などを表示するように構成されている。ディスプレイ194は表示パネルを含む。表示パネルは、液晶ディスプレイ(liquid crystal display:LCD)、有機発光ダイオード(organic light-emitting diode:OLED)、アクティブマトリクス式有機発光ダイオード(active-matrix organic light emitting diode:AMOLED)、フレキシブル発光ダイオード(flex light-emitting diode:FLED)、ミニLED、マイクロLED、マイクロOLED、または量子ドット発光ダイオード(quantum dot light emitting diodes:QLED)などであってもよい。いくつかの実施形態では、モバイル端末100は1つまたはN個のディスプレイ194を含んでよく、Nは1より大きい正の整数である。
【0072】
モバイル端末100は、ISP、カメラ193、ビデオコーデック、GPU、ディスプレイ194、およびアプリケーションプロセッサなどを用いて撮影機能を実装することができる。
【0073】
ISPは、カメラ193からフィードバックされるデータを処理するように構成されている。例えば、撮影時に、シャッタが開いて、光がレンズを通ってカメラの感光素子に送られ、光信号が電気信号に変換される。カメラの感光素子が電気信号を処理のためにISPに伝送することにより、ISPは電気信号を肉眼で見える画像に変換する。ISPはさらに、画像のノイズ、明るさ、および皮膚色に対してアルゴリズム最適化を行うことができる。ISPはさらに、撮影シーンのパラメータ、例えば、露出および色温度を最適化することができる。いくつかの実施形態では、ISPはカメラ193に配置されてよい。
【0074】
カメラ193は、静止画像または映像を撮像するように構成されている。レンズは、物体の光学画像を生成し、この光学画像は感光素子の上に投影される。感光素子は、電荷結合素子(charge coupled device:CCD)であっても、相補型金属酸化物半導体(complementary metal-oxide-semiconductor:CMOS)フォトトランジスタであってもよい。感光素子は、光信号を電気信号に変換した後に、電気信号をISPに伝送してデジタル画像信号に変換する。ISPは、デジタル画像信号を処理のためにDSPに出力する。DSPは、デジタル画像信号をRGBまたはYUVといった標準形式の画像信号に変換する。いくつかの実施形態では、モバイル端末100は1つまたはN個のカメラ193を含んでよく、Nは1より大きい正の整数である。
【0075】
デジタル信号プロセッサは、デジタル信号を処理するように構成されており、デジタル画像信号に加えて別のデジタル信号を処理することができる。例えば、モバイル端末100が周波数を選択する場合、デジタル信号プロセッサは、周波数のエネルギーに対してフーリエ変換を行うように構成されている。
【0076】
ビデオコーデックは、デジタルビデオを圧縮または伸張するように構成されている。モバイル端末100は、1つまたは複数のビデオコーデックをサポートしてよい。このように、モバイル端末100は、複数のエンコード形式、例えば、ムービングピクチャエクスパーツグループ(moving picture experts group:MPEG)-1、MPEG-2、MPEG-3、およびMPEG-4で映像を再生または録画することができる。
【0077】
NPUは、ニューラルネットワーク(neural-network:NN)コンピューティングプロセッサである。生物学的ニューラルネットワークの構造に関する知見を利用することで、例えば、人間の脳神経細胞同士の伝達方式に関する知見を利用することで、NPUは入力情報を高速に処理し、さらに自己学習を継続的に行うことができる。NPUは、モバイル端末100の知的認識、例えば、画像認識、顔認識、音声認識、およびテキスト理解などのアプリケーションを実装するのに用いられてよい。
【0078】
外部メモリインタフェース120は、マイクロSDカードなどの外部メモリカードと接続して、モバイル端末100の記憶能力を拡張するように構成されてよい。外部メモリカードは、データ記憶機能を実装するために、外部メモリインタフェース120を用いてプロセッサ110と通信する。例えば、音楽またはビデオなどのファイルが外部メモリカードに格納される。
【0079】
内部メモリ121は、コンピュータ実行可能プログラムコードを格納するように構成されてよく、実行可能プログラムコードには命令が含まれる。内部メモリ121は、プログラム記憶領域およびデータ記憶領域を含んでよい。プログラム記憶領域は、オペレーティングシステム、および少なくとも1つの機能(例えば、サウンド再生機能または画像再生機能)に必要なアプリケーションプログラムなどを格納してよい。データ記憶領域は、モバイル端末100を用いる過程で作成されたデータ(例えば、オーディオデータまたはアドレス帳)などを格納してよい。さらに、内部メモリ121は、高速ランダムアクセスメモリを含んでよく、さらに不揮発性メモリ、例えば、少なくとも1つの磁気ディスク記憶デバイス、フラッシュメモリデバイス、またはユニバーサルフラッシュストレージ(universal flash storage:UFS)を含んでよい。プロセッサ110は、内部メモリ121に格納された命令、および/またはプロセッサに配置されているメモリに格納された命令を実行することで、モバイル端末100の様々な機能アプリケーションおよびデータ処理を実行する。
【0080】
モバイル端末100は、オーディオモジュール170、スピーカ170A、レシーバ170B、マイクロフォン170C、ヘッドセットジャック170D、およびアプリケーションプロセッサなどを用いて、音楽再生または録音などのオーディオ機能を実装することができる。
【0081】
オーディオモジュール170は、デジタルオーディオ情報を出力のためにアナログオーディオ信号に変換するように構成されており、さらに、アナログオーディオ入力をデジタルオーディオ信号に変換するように構成されている。オーディオモジュール170はさらに、オーディオ信号をエンコードおよびデコードするように構成されてよい。いくつかの実施形態では、オーディオモジュール170はプロセッサ110に配置されてよく、またはオーディオモジュール170のいくつかの機能モジュールがプロセッサ110に配置されてよい。
【0082】
スピーカ170Aは、「拡声器」とも呼ばれるが、オーディオ電気信号をサウンド信号に変換するように構成されている。モバイル端末100は、スピーカ170Aを用いて、音楽を聴くまたはハンズフリー通話を聴くのに用いられてよい。
【0083】
レシーバ170Bは、「イヤホン」とも呼ばれるが、オーディオ電気信号をサウンド信号に変換するように構成されている。モバイル端末100を用いて通話に応答するかまたは音声情報を聴く場合、レシーバ170Bを人間の耳の近くに配置することで音声を聴くことができる。
【0084】
マイクロフォン170Cは、「mic(マイク)」または「mike(マイク)」とも呼ばれるが、サウンド信号を電気信号に変換するように構成されている。ユーザは、通話をするまたは音声情報を送信する場合、マイクロフォン170Cにサウンド信号を入力するために、人間の口の近くにマイクロフォン170Cを配置して音を発することができる。少なくとも1つのマイクロフォン170Cが、モバイル端末100に配置されてよい。いくつかの他の実施形態では、2つのマイクロフォン170Cがモバイル端末100に配置されてよい。サウンド信号の収集に加えて、マイクロフォンはさらに、ノイズ低減機能を実装することができる。いくつかの他の実施形態では、サウンド信号を収集する、ノイズを低減する、音源を識別する、および指向性記録機能を実装するなどのために、3つ、4つ、またはもっと多くのマイクロフォン170Cがモバイル端末100に配置されてよい。
【0085】
ヘッドセットジャック170Dは、有線ヘッドセットと接続するように構成されている。ヘッドセットジャック170Dは、USBインタフェース130であってもよく、3.5mmオープンモバイル端末プラットフォーム(open mobile terminal platform:OMTP)標準インタフェースまたは米国セルラ通信工業会(cellular telecommunications industry association of the USA:CTIA)標準インタフェースであってもよい。
【0086】
キー190は、電源キーまたは音量キーなどを含む。キー190は機械式キーであってもよく、タッチキーであってもよい。モバイル端末100は、キー入力を受け取り、モバイル端末100のユーザ設定および機能制御に関連したキー信号入力を生成することができる。
【0087】
モータ191は、振動アラートを生成することができる。モータ191は、着信用の振動アラートを生成するか、またはタッチ操作用の振動フィードバックを生成するように構成されてよい。例えば、異なるアプリケーション(例えば、撮影およびオーディオ再生)に対して行われたタッチ操作が、異なる振動フィードバック効果に対応してよい。モータ191はさらに、ディスプレイ194の異なる領域で行われたタッチ操作が異なる振動フィードバック効果に対応するのを可能にしてよい。異なるアプリケーションシナリオ(例えば、時間リマインダ、情報受信、アラームクロック、およびゲーム)も、異なる振動フィードバック効果に対応してよい。タッチ操作用の振動フィードバック効果が、代替的にカスタマイズされてもよい。
【0088】
インジケータ192は表示灯であってよく、また充電状態および電力変化を示すように構成されてもよく、メッセージ、不在着信、または通知などを示すように構成されてもよい。
【0089】
SIMカードインタフェース195は、SIMカードと接続するように構成されている。SIMカードは、モバイル端末100との接触またはそこからの分離を実施するために、SIMカードインタフェース195に挿入されてよく、またはSIMカードインタフェース195から取り外されてよい。モバイル端末100は、1つまたはN個のSIMカードインタフェースをサポートすることができ、Nは1より大きい正の整数である。SIMカードインタフェース195は、ナノSIMカード、マイクロSIMカード、およびSIMカードなどをサポートすることができる。複数のカードが同じSIMカードインタフェース195に同時に挿入されてよい。複数のカードは、同じ種類であっても、異なる種類であってもよい。SIMカードインタフェース195は、異なる種類のSIMカードと互換性があってよい。SIMカードインタフェース195は、外部メモリカードとも互換性があってよい。モバイル端末100は、通話およびデータ通信などの機能を実装するために、SIMカードを用いてネットワークとやり取りする。いくつかの実施形態では、モバイル端末100は、eSIM、すなわち組み込みSIMカードを用いる。eSIMカードは、モバイル端末100に組み込まれてよく、モバイル端末100から分離することはできない。
【0090】
モバイル端末100のソフトウェアシステムでは、階層化アーキテクチャ、イベント駆動型アーキテクチャ、マイクロカーネルアーキテクチャ、マイクロサービスアーキテクチャ、またはクラウドアーキテクチャを用いることができる。本発明の本実施形態では、階層化アーキテクチャを備えたAndroid(登録商標)システムが、モバイル端末100のソフトウェア構造を説明するのに一例として用いられている。
【0091】
図2Bは、本発明の本実施形態によるモバイル端末100のソフトウェア構造のブロック図である。
【0092】
階層化アーキテクチャでは、ソフトウェアが複数の層に分割されており、それぞれの層には明確な役割および役目がある。これらの層が、ソフトウェアインタフェースを用いて互いに通信する。いくつかの実施形態では、Androidシステムは4つの層に分割されており、それぞれ上から下に、アプリケーション層、アプリケーションフレームワーク層、Androidランタイム(Android runtime)およびシステムライブラリ、ならびにカーネル層である。
【0093】
図2Bに示すように、アプリケーション層は、一連のアプリケーションパッケージを含んでよく、この中には、モバイル端末が工場から届けられる前に予め設定されているアプリケーション、またはモバイル端末が工場から届けられた後に、例えば、アプリケーション市場もしくは別の方式でユーザがインストールするアプリケーションが含まれる。これらのアプリケーションには、限定しないが、カメラ、ギャラリ、カレンダ、電話、地図、ナビゲーション、WLAN、ブルートゥース、音楽、ビデオ、SMSメッセージ、ブラウザ、WeChat(登録商標)、Taobao、およびAlipayなどのアプリケーションが含まれる(図には一部のみが示されている)。これらのアプリケーションの大部分、例えば、ナビゲーション、ブラウザ、WeChat、Taobao、およびAlipayはネットワークアクセスを必要とする。
【0094】
アプリケーションフレームワーク層は、アプリケーション層のアプリケーションのために、アプリケーションプログラミングインタフェース(application programming interface:API)およびプログラミングフレームワークを提供する。アプリケーションフレームワーク層は、いくつかの予め定義された機能を含む。
【0095】
図2Bに示すように、アプリケーションフレームワーク層には、ウィンドウマネージャ、コンテンツプロバイダ、ビューシステム、電話マネージャ、リソースマネージャ、および通知マネージャなどが含まれてよい。ウィンドウマネージャは、ウィンドウプログラムを管理するように構成されている。ウィンドウマネージャは、表示サイズの取得、ステータスバーがあるかどうかの判定、画面のロック、および画面の取り込みなどを行うことができる。コンテンツプロバイダは、データの格納および取得を行い、アプリケーションにデータへのアクセスを可能にするように構成されている。データには、映像、画像、オーディオ、発信通話および応答通話、閲覧履歴およびブックマーク、ならびにアドレス帳などが含まれてよい。ビューシステムには、視覚的なコントロール、例えば、テキストを表示するコントロールおよびピクチャを表示するコントロールが含まれる。ビューシステムは、アプリケーションを構築するように構成されてよい。表示インタフェースは、1つまたは複数のビューを含んでよい。例えば、SMS通知アイコンを含む表示インタフェースが、テキストを表示するためのビューおよびピクチャを表示するためのビューを含んでよい。電話マネージャは、モバイル端末100の通信機能、例えば、通話状態管理(通話の接続および切断などを含む)を提供するように構成されている。リソースマネージャは、ローカライズされた文字列、アイコン、ピクチャ、レイアウトファイル、およびビデオファイルなどの様々なリソースをアプリケーションに提供する。通知マネージャは、アプリケーションがステータスバーに通知情報を表示するのを可能にする。ステータスバーは、ユーザが介在することなく短時間表示された後に自動的に消え得る通知型メッセージを伝えるのに用いることができる。例えば、通知マネージャは、ダウンロード完了の表示、およびメッセージリマインダの提供などを行うように構成されている。通知マネージャはさらに、システムの上部にあるステータスバーに現れる通知、例えば、バックグラウンドで実行しているアプリケーションの通知を、チャートまたはスクロールバーテキストの形態で提供することもでき、さらに、画面上に現れる通知をダイアログウィンドウの形態で提供することもできる。例えば、ステータスバーにはテキスト情報を表示し、アラート音を再生し、モバイル端末を振動させて、表示灯を点滅させる。
【0096】
本願のいくつかの実施形態では、アプリケーションフレームワーク層はさらに第1モジュールを含んでよく、本モジュールは、アプリケーション層の各アプリケーションからサーバに送信されるデータパケットを収集し、データパケットの種類に基づいて、Wi-Fiモジュールをウェイクアップさせるのか、またはブルートゥースモジュールをウェイクアップさせるのかを判定するように構成されている。例えば、第1モジュールは、アプリケーション層にあるどのアプリケーションも特定の期間内にパケットを送信していないと判定した場合、カーネル層にあるWi-Fiドライバを用いて、Wi-Fiモジュールにスリープするよう指示することができる。別の例では、第1モジュールは、アプリケーション層にあるアプリケーションがハートビートパケットを送信する必要があると判定した場合、カーネル層にあるブルートゥースドライバを用いてブルートゥースモジュールをウェイクアップさせて、ブルートゥースモジュールにより確立されたリンクを用いてハートビートパケットを送信することができる。ブルートゥースモジュールがスリープ状態にない場合、ハートビートパケットは、ブルートゥースモジュールにより確立されたリンクを用いて直接的に送信されてよい。別の例では、第1モジュールは、アプリケーション層にあるアプリケーションがパケット(非ハートビートパケット)を送信する必要があると判定した場合、カーネル層にあるWi-Fiドライバを用いてWi-Fiモジュールをウェイクアップさせて、Wi-Fiモジュールにより確立されたリンクを用いてアプリケーションのパケットを送信することができる。
【0097】
本願の別の実施形態では、第1モジュールはさらに、アプリケーション層にあるアプリケーションのハートビートパケットを収集し、ある期間内に集中的にアプリケーションのハートビートパケットを送信するように構成されてよい。さらに、アプリケーションのハートビートパケットを集中的に送信する場合、カーネル層にあるブルートゥースドライバを用いてブルートゥースモジュールをウェイクアップさせて、ブルートゥースリンクを用いてハートビートパケットを送信する。
【0098】
本願のいくつかの他の実施形態では、第1モジュールはさらに、モバイル端末100と電子デバイス200との間のトランスポート層リンクを確立するのに用いられるパケット(デバイスID、デバイスIPアドレス、ポート番号および用いられているプロトコルに関する情報、またはTCPリンク確立パケットなど)を識別し、ブルートゥースモジュールをウェイクアップさせて、ブルートゥースリンクを用いて、トランスポート層リンクを確立するのに用いられるパケットを伝送するように構成されてよい。この場合、物理層リンクのみがブルートゥースリンクのために確立されており、トランスポート層リンクは確立されていないことに留意されたい。例えば、モバイル端末100と電子デバイス200との間の制御パケット(モバイル端末100のアドレスをブロードキャストするのに用いられるパケットなど)が、トランスポート層リンクのパケットを搬送してよい。言い換えると、トランスポート層リンクは事前に確立されてよい。その後、モバイル端末がブルートゥースリンクまたはWi-Fiリンクを確立する必要がある場合、モバイル端末は、対応する物理層リンクを確立した後に、事前に確立されたトランスポート層リンクを直接的に用いることができる。従来技術では、物理層Wi-Fiリンクまたは物理層ブルートゥースリンクが確立された後に、パケットを伝送するために、さらにトランスポート層リンクを確立する必要がある。本願の本実施形態における方法では、従来技術と比較すると、トランスポート層リンクが事前に確立されているため、モバイル端末がWi-Fiモジュールまたはブルートゥースモジュールをウェイクアップさせた後に、パケット伝送をすぐに開始することができるので、Wi-Fiモジュールまたはブルートゥースモジュールの動作効率が向上し、Wi-Fiモジュールまたはブルートゥースモジュールの消費電力削減が促進される。したがって、モバイル端末の全体の消費電力が削減される。
【0099】
Androidランタイムは、カーネルライブラリおよび仮想マシンを含む。Androidランタイムは、Androidシステムのスケジューリングおよび管理を行う。
【0100】
カーネルライブラリは2つの部分を含み、一方はJava(登録商標)言語が呼び出す必要がある関数であり、他方はAndroidのカーネルライブラリである。
【0101】
アプリケーション層およびアプリケーションフレームワーク層は、仮想マシンで動作する。仮想マシンは、アプリケーション層およびアプリケーションフレームワーク層のJavaファイルをバイナリファイルとして実行する。仮想マシンは、オブジェクトのライフサイクル管理、スタック管理、スレッド管理、セキュリティおよび例外の管理、ならびにガーベージコレクションなどの機能を行うように構成されている。
【0102】
システムライブラリは、複数の機能モジュール、例えば、サーフェスマネージャ(surface manager)、メディアライブラリ(Media Library)、3次元グラフィックス処理ライブラリ(例えば、OpenGL ES)、および2Dグラフィックスエンジン(例えば、SGL)を含んでよい。
【0103】
サーフェスマネージャは、ディスプレイサブシステムを管理し、複数のアプリケーションに2D層および3D層を融合したものを提供するように構成されている。
【0104】
メディアライブラリは、様々な一般的なオーディオ形式およびビデオ形式ならびに静止画像ファイルなどの再生および記録をサポートする。メディアライブラリは、様々なオーディオおよびビデオの符号化形式、例えば、MPEG-4、H.264、MP3、AAC、AMR、JPG、およびPNGをサポートすることができる。
【0105】
3次元グラフィックス処理ライブラリは、3次元グラフィックス描画、画像レンダリング、合成、および階層処理などを実施するのに用いられる。
【0106】
2Dグラフィックスエンジンは、2D描画用の描画エンジンである。
【0107】
カーネル層は、ハードウェアとソフトウェアとの間の階層である。カーネル層は、少なくとも、ディスプレイドライバ、カメラドライバ、オーディオドライバ、およびセンサドライバを含む。
【0108】
本願における電子デバイス200は、モバイル端末100に無線ネットワークアクセス機能を提供できるデバイス、例えば、無線ルータ、携帯型Wi-Fiデバイス(付随Wi-FiデバイスまたはモバイルWi-Fiデバイスとも呼ばれる)、またはカスタマ構内設備(Customer Premise Equipment:CPE)であってもよく、またはモバイル端末100にホットスポットを提供するデバイスであってもよく、例えば、携帯電話であってもタブレットコンピュータであってもよい。本願では、電子デバイス200はブルートゥースモジュールを有しており、ブルートゥースモジュールは標準的なブルートゥース(または従来のブルートゥースと呼ばれる)機能および/またはブルートゥース低エネルギー機能を提供することができる。
【0109】
電子デバイス200の構造については、図2Aに示すモバイル端末100の構造を参照できることに留意されたい。電子デバイス200は、図2Aに示す構造より多いまたは少ないコンポーネントを有してもよく、いくつかのコンポーネントを組み合わせてもよく、いくつかのコンポーネントを分割してもよく、様々なコンポーネント配置を有してもよい。例示したコンポーネントは、ハードウェア、ソフトウェア、またはソフトウェアとハードウェアとの組み合わせで実装されてよい。
【0110】
例えば、電子デバイス200がルータである場合、電子デバイス200は、プロセッサ、メモリ、無線通信モジュール、アンテナ、電源モジュール、およびインターネットと接続するように構成されたネットワークアクセスモジュールなどを含んでよい。無線通信モジュールは、Wi-Fiモジュールおよびブルートゥースモジュールを含む。Wi-Fiモジュールは、モバイル端末100へのWi-Fi接続を確立するように構成されてよい。このように、モバイル端末100は、電子デバイス200のネットワークアクセスモジュールを用いてインターネットにアクセスすることができる。ブルートゥースモジュールは、モバイル端末100へのブルートゥース接続(標準的なブルートゥース接続またはBLE接続)を確立するように構成されてよく、これにより、モバイル端末100は、電子デバイス200のネットワークアクセスモジュールを用いてインターネットにアクセスすることができる。
【0111】
他の内容については、図2Aに示すモバイル端末100の関連構造の説明を参照されたい。詳細については、ここで説明しない。
【0112】
別の例では、電子デバイス200が付随Wi-Fiデバイスである場合、電子デバイス200は、プロセッサ、メモリ、無線通信モジュール、アンテナ、電源モジュール、およびモバイル通信モジュールなどを含んでよい。モバイル通信モジュールは、電子デバイス100に適用され且つ2G/3G/4G/5Gなどを含む無線通信ソリューションを提供するように構成されてよい。
【0113】
無線通信モジュールは、Wi-Fiモジュールおよびブルートゥースモジュールを含む。Wi-Fiモジュールは、モバイル端末100へのWi-Fi接続を確立するように構成されてよい。このように、モバイル端末100は、電子デバイス200のモバイル通信モジュールを用いてモバイル通信ネットワークにアクセスすることができる。ブルートゥースモジュールは、モバイル端末100へのブルートゥース接続(標準的なブルートゥース接続またはBLE接続)を確立するように構成されてよく、これにより、モバイル端末100は、電子デバイス200のモバイル通信モジュールを用いてモバイル通信ネットワークにアクセスすることができる。
【0114】
他の内容については、図2Aに示すモバイル端末100の関連構造の説明を参照されたい。詳細については、ここで説明しない。
【0115】
以下の実施形態における全ての技術的ソリューションは、前述のハードウェアアーキテクチャおよびソフトウェアアーキテクチャを有するモバイル端末100に実装されてよい。
【0116】
以下では、添付図面を参照して、本願の実施形態において提供される技術的ソリューションを詳細に説明する。
【0117】
例えば、デフォルトで、モバイル端末が、モバイル端末の消費電力を削減するために、本願の一実施形態において提供される方法を常に用いてよい。あるいは、デフォルトで、特定のシナリオでは、モバイル端末が、モバイル端末の消費電力を削減するために、本願の一実施形態において提供される方法を用いてもよい。例えば、デフォルトで、バッテリ残量が予め設定された値より少ない(例えば、バッテリ残量が20%より少ない)場合、モバイル端末は、モバイル端末の消費電力を削減するために、本願の実施形態において提供される方法を自動的に使い始めてよい。別の例では、デフォルトで、有効になったアプリケーションの数が予め設定された数(例えば、5個)より多い場合、モバイル端末は、モバイル端末の消費電力を削減するために、本願の実施形態において提供される方法を自動的に使い始めてよい。別の例では、モバイル端末は、モバイル端末が特定のアプリケーション(例えば、特定のアプリケーションは、ハートビートパケットを頻繁に送信する必要があるアプリケーション、例えば、インスタントメッセージングアプリケーションである)を有効にすると判定した場合、モバイル端末の消費電力を削減するために、本願の実施形態において提供される方法を自動的に使い始める。
【0118】
いくつかの他の例では、スイッチが代替的にモバイル端末に配置されてよく、ユーザはスイッチを用いて、本願の一実施形態において提供されるモバイル端末の消費電力を削減する機能を手動で有効にするか、または無効にしてよい。例えば、図3の(1)に示すように、モバイル端末の消費電力を削減する機能をユーザが手動で有効にするか、または無効にするのに用いるために、スイッチコントロール301が「設定」アプリケーションの「WLAN」設定ページに配置されてよい。別の例では、図3の(2)に示すように、モバイル端末の消費電力を削減する機能をユーザが手動で有効にするか、または無効にするのに用いるために、スイッチコントロール302が「設定」アプリケーションに配置されてよい。
【0119】
図4は、本願の一実施形態による、モバイル端末の消費電力を削減するための方法の概略フローチャートである。詳細については、以下の通りである。
【0120】
S401:モバイル端末が、電子デバイスへのWi-Fi通信接続およびブルートゥース通信接続を確立し、電子デバイスを介してサーバとやり取りする。
【0121】
いくつかの実施形態では、モバイル端末が消費電力削減機能を自動的に有効にした後に、またはユーザが消費電力削減機能を手動で有効にした後に、モバイル端末は、モバイル端末のWi-Fi機能およびブルートゥース機能を自動的に有効にするか、または両機能を有効にするようユーザに指示して、電子デバイスへのWi-Fi接続およびブルートゥース接続を別個に確立してよい。ブルートゥース接続は、標準的なブルートゥース接続であってもよく、ブルートゥース低エネルギー(Bluetooth low energy:BLE)接続であってもよい。
【0122】
モバイル端末が電子デバイスへのWi-Fi接続を確立するのが初めてである場合、ユーザは、この電子デバイスに対応するWi-Fi名の選択およびパスワードの入力などを行うか、またはクイックレスポンス(QR)コードをスキャンするなどの別の方式を用いて、モバイル端末と電子デバイスとの間のWi-Fi接続を確立する必要がある。モバイル端末が電子デバイスへのWi-Fi接続を確立するのが初めてではない場合、モバイル端末は、この電子デバイスに対応するWi-Fi名およびパスワードなどの情報を格納しており、モバイル端末は電子デバイスへのWi-Fi接続を自動的に確立することができる。
【0123】
Wi-Fi接続の確立と同様に、モバイル端末が電子デバイスへのブルートゥース接続を確立するのが初めてである場合、ユーザは、この電子デバイスに対応するブルートゥース名を選択するなどの操作を行う必要があり、次にモバイル端末は電子デバイスへのブルートゥース接続を確立する。モバイル端末が電子デバイスへのブルートゥース接続を事前に確立している場合、モバイル端末は、この電子デバイスに対応するブルートゥース名などの情報を格納しているので、モバイル端末は続いて、電子デバイスへのブルートゥース接続を自動的に確立することができる。
【0124】
いくつかの他の実施形態では、モバイル端末は、Wi-Fi機能を有効にする場合、消費電力削減機能を有効にするかどうかをユーザに確認してもよい。ユーザが消費電力削減機能を有効にすることを選択した場合、モバイル端末は、モバイル端末のブルートゥース機能を自動的に有効にしても、この機能を有効にするようユーザに指示してもよい。モバイル端末が電子デバイスへのWi-Fi接続およびブルートゥース接続を確立するプロセスは、前述の実施形態におけるプロセスと同じであるため、詳細についてはここで説明しない。
【0125】
いくつかの他の実施形態では、Wi-Fi機能を有効にして電子デバイスへのWi-Fi接続を確立した後に、モバイル端末はさらに、電子デバイスが予め設定されたデバイスであるかどうかを判定することができる。予め設定されたデバイスとは、本願の本実施形態において提供された方法をサポートすることができ、且つモバイル端末へのWi-Fi接続およびブルートゥース接続を確立することができるデバイスである。電子デバイスが予め設定されたデバイスであるとモバイル端末が判定した場合、モバイル端末は、消費電力削減機能を自動的に有効にし、ブルートゥース機能を自動的に有効にして、電子デバイスへのブルートゥース接続を確立する。
【0126】
いくつかの他の実施形態では、Wi-Fi機能およびブルートゥース機能を両方とも有効にした後に、モバイル端末はさらに、消費電力削減機能を自動的に有効にしてもよく、消費電力削減機能を有効にするかどうかをユーザに確認してもよい。モバイル端末が電子デバイスへのWi-Fi接続およびブルートゥース接続を確立するプロセスについては、前述の実施形態を参照されたい。詳細については、ここで説明しない。
【0127】
いくつかの例では、モバイル端末および電子デバイスがWi-Fi接続およびブルートゥース接続を確立した後に、最初にモバイル端末がWi-Fi接続を用いて電子デバイスにパケットを送信し、次に電子デバイスが受信したパケットをサーバに送信することに留意されたい。あるいは、サーバからモバイル端末に送信されるパケットを電子デバイスが受信し、次に電子デバイスがWi-Fi接続を用いてモバイル端末にパケットを送信する。言い換えると、モバイル端末は電子デバイスを介してサーバと通信する。モバイル端末は、Wi-Fi接続を用いて電子デバイスと通信する。このプロセスでは、ブルートゥース接続は、ある期間内に伝送されるパケットがないため、自動的に切断されてよい。モバイル端末のブルートゥースモジュールが、スリープ状態であってもよい。いくつかの他の例では、モバイル端末がWi-Fi接続を用いてパケットを伝送する場合、モバイル端末は代替的に、電子デバイスへのブルートゥース接続を保持してもよい。いくつかの他の例では、モバイル端末が電子デバイスへのWi-Fi接続を確立した後に、モバイル端末および電子デバイスは両方ともブルートゥース機能を有効にするが、この場合、ブルートゥース接続は確立されていない。しかしながら、モバイル端末と電子デバイスとの間に接続が事前に確立されていることに留意されたい。言い換えると、この場合、モバイル端末および電子デバイスは両方とも、互いのブルートゥースアドレスなどの情報を格納しており、このため、モバイル端末および電子デバイスは接続をすぐに確立し、続いてパケットを伝送することができる。
【0128】
S402:モバイル端末は、パケットが第1期間に伝送されていないと判定した場合、Wi-Fiモジュールをスリープ状態に入るよう制御する。
【0129】
Wi-Fiモジュールがスリープ状態に入っているということは、Wi-Fiモジュールが低消費電力動作モードにあると理解してもよい。低消費電力動作モードでは、Wi-Fiモジュール全体の消費電力を削減するために、Wi-Fiモジュールの大部分の機能が中断される。例えば、Wi-Fiモジュールがスリープ状態に入っているということは、Wi-Fiモジュールがスリープ(sleep)モードまたはディープスリープ(deep sleep)モードにあることを含む。スリープモードでは、モバイル端末のシステム動作クロックが変わらないままであり、Wi-Fiモジュールは、シリアルポートまたはネットワークデータパケットを用いてウェイクアップしてよく、GPIO(General Purpose Input Output:汎用入力/出力)ポートは出力し続ける。ディープスリープモードでは、モバイル端末のシステム動作クロックが半分に低減し、Wi-Fiモジュールはシリアルポートまたはネットワークデータパケットを用いてウェイクアップしてよく、GPIOポートは出力し続けて、ウェイクアップ応答時間がスリープモードよりわずかに長い。
【0130】
モバイル端末が第1期間内に電子デバイスにパケットを送信することもなく、電子デバイスからパケットを受信することもない場合、モバイル端末は、Wi-Fiモジュールの消費電力を削減するために、モバイル端末のWi-Fiモジュールをスリープ状態に入るよう制御してよい。一例では、モバイル端末が第1期間内にいかなるパケットの送信も受信も行う必要がない場合、すなわち、モバイル端末が以下の第2パケット(例えば、モバイル端末上にある各アプリケーションのサービスに関連したパケット)および以下の第1パケット(例えば、アプリケーションのハートビートパケットまたはトランスポート層リンクを確立するのに用いられるパケット)の送信も受信も行う必要がない場合、モバイル端末は、モバイル端末のWi-Fiモジュールをスリープ状態に入るよう制御してよい。別の例では、モバイル端末が第1期間内に以下に挙げる第2パケット(例えば、モバイル端末上にある各アプリケーションのサービスに関連したパケット)の送信も受信も行う必要がない場合、モバイル端末は、モバイル端末のWi-Fiモジュールをスリープ状態に入るよう制御してよい。言い換えると、モバイル端末が第1期間内に第1パケットのみを送信する必要がある場合、モバイル端末は、モバイル端末のWi-Fiモジュールをスリープ状態に入るよう制御し、ブルートゥースモジュールをウェイクアップさせて、ブルートゥースモジュールを用いて第1パケットを伝送してもよい。
【0131】
例えば、モバイル端末が画面オン状態にある場合、モバイル端末上にあるアプリケーションは電子デバイスを介してサーバからパケットを要求することはなく、またサーバは電子デバイスを介してモバイル端末にパケットを送信することはない。この場合、第1期間の後に、モバイル端末は電子デバイスへのWi-Fi接続を切断し、モバイル端末のWi-Fiモジュールをスリープ状態に入るよう制御してよい。
【0132】
別の例では、モバイル端末が特定の期間内にユーザの操作を受け取ることがなく、且つモバイル端末がビデオアプリケーションなどのアプリケーションを実行することがない場合、モバイル端末は、画面をオフにして画面オフ状態に入る。モバイル端末が画面オフ状態にあり、且つモバイル端末がオーディオ関連のアプリケーションを実行しない場合、第1期間の後に、モバイル端末は、電子デバイスへのWi-Fi接続を切断し、モバイル端末のWi-Fiモジュールをスリープ状態に入るよう制御してよい。
【0133】
S403:Wi-Fiモジュールがスリープ状態にあるときに、第1パケットを送信する必要があるとモバイル端末が判定した場合、モバイル端末は、ブルートゥースモジュールをウェイクアップさせて、第1パケットをブルートゥース接続方式で電子デバイスに送信し、次に電子デバイスは第1パケットをサーバに送信する。第1パケットは、モバイル端末上にあるアプリケーションのハートビートパケット、またはトランスポート層リンクを確立するのに用いられるパケットである。ハートビートパケットは、モバイル端末上にあるアプリケーションと、このアプリケーションに対応するサーバとの間で交換されるハートビートパケットであり、モバイル端末によりサーバに送信されるハートビート要求と、サーバによりモバイル端末に返されるハートビート応答とを含んでよい。
【0134】
上述したように、段階S403の前に、ブルートゥース接続(例えば、BLE接続)がモバイル端末と電子デバイスとの間に確立されている。モバイル端末および電子デバイスは、互いのブルートゥースアドレスなどの情報を別個に格納している。モバイル端末は、第1パケットを送信する必要があると判定した後に、ブルートゥースモジュールをウェイクアップさせて、電子デバイスへのブルートゥース接続を確立してよい。次に、ブルートゥース接続を用いて第1パケットを電子デバイスに送信することにより、電子デバイスはさらに第1パケットをサーバに送信する。あるいは、モバイル端末および電子デバイスは常にブルートゥース接続を保持しており、この場合、第1パケットはブルートゥース接続を用いて直接的に伝送されてよい。
【0135】
モバイル端末は、電子デバイスへのWi-Fi接続およびブルートゥース接続に関する情報を維持していることに留意されたい。具体的には、モバイル端末は、第1パケットを送信する場合に、モバイル端末が電子デバイスに対応するブルートゥース接続と自動的に接続して、第1パケットを電子デバイスに送信し、且つ別の電子デバイスとの接続および別の電子デバイスへの第1パケットの送信を回避し得ることにより、確実にパケット伝送セキュリティを保証することができる。
【0136】
本願のいくつかの実施形態では、第1パケットは、モバイル端末と電子デバイスとの間で伝送される必要があるハートビートパケットである。モバイル端末がスリープ状態にある場合でも、モバイル端末状で動作している各アプリケーションは、アプリケーションがオンラインであることをアプリケーションに対応するサーバに通知するために、このサーバにハートビートパケットを定期的に送信する必要がある。従来技術では、モバイル端末上で動作しているアプリケーションがハートビートパケットをサーバに送信する必要がある場合、モバイル端末は、Wi-Fiモジュールをウェイクアップさせて、電子デバイスへのWi-Fi接続を確立して、Wi-Fi接続を用いてハートビートパケットを送信する。モバイル端末上で多くのアプリケーションが動作している場合には、ハートビートパケットを送信する機会が多くある。したがって、Wi-Fiモジュールをウェイクアップさせる機会も多くある。言い換えると、より長時間、Wi-Fiモジュールは動作状態のままでいるため、消費電力が高い。
【0137】
しかしながら、本願の本実施形態では、モバイル端末は、モバイル端末のアプリケーションがハートビートパケットを送信する必要があると判定した場合、Wi-Fiモジュールをウェイクアップさせなくてよく、(Wi-Fiモジュールと比較して)消費電力が低いブルートゥースモジュールをウェイクアップさせて、ブルートゥース接続を用いてハートビートパケットを送信する。したがって、モバイル端末の全体の消費電力を削減することができる。
【0138】
本願のいくつかの他の実施形態では、モバイル端末は代替的に、様々なアプリケーションにより送信される必要があるハートビートパケットを収集して、これらのハートビートパケットを特定の期間に集中的に送信してもよい。ハートビートパケットを集中的に送信する場合、ブルートゥースモジュールをウェイクアップさせて、ブルートゥース接続を用いてハートビートパケットを電子デバイスに送信する。次に、電子デバイスは、各アプリケーションに対応するサーバにハートビートパケットを送信する。
【0139】
本願のいくつかの他の実施形態では、第1パケットは代替的に、モバイル端末がトランスポート層リンクを確立するのに用いられるパケット(デバイスID、デバイスIPアドレス、ポート番号および用いられているプロトコルに関する情報、またはTCPリンク確立パケットなど)であってもよい。いくつかのシナリオでは、モバイル端末は、ブルートゥースリンクを用いて、トランスポート層リンクを確立するのに用いられるパケットを伝送してよい。この場合、物理層リンクのみがブルートゥースリンクのために確立されており、トランスポート層リンクは確立されていないことに留意されたい。例えば、モバイル端末と電子デバイスとの間の制御パケット(モバイル端末のアドレスをブロードキャストするのに用いられるパケットなど)が、トランスポート層リンクのパケットを搬送してよい。言い換えると、トランスポート層リンクは事前に確立されてよい。例えば、トランスポート層リンクは定期的に確立されてよい。続いて、モバイル端末がブルートゥースリンクまたはWi-Fiリンクを確立する必要がある場合、モバイル端末は、対応する物理層リンクを確立した後に、事前に確立されているトランスポート層リンクを直接的に用いてよい。トランスポート層リンクが事前に確立されているため、モバイル端末がWi-Fiモジュールまたはブルートゥースモジュールをウェイクアップさせた後に、パケット伝送をすぐに開始することができるので、Wi-Fiモジュールまたはブルートゥースモジュールの動作効率が向上し、Wi-Fiモジュールまたはブルートゥースモジュールの消費電力削減が促進される。したがって、モバイル端末の全体の消費電力が削減される。
【0140】
いくつかの例では、モバイル端末がブルートゥースモジュールをウェイクアップさせて第1パケットを伝送した後に、第1パケットがある期間内に伝送されない場合、モバイル端末は、消費電力を削減するために、電子デバイスへのブルートゥース接続を切断してスリープ状態に入るようブルートゥースモジュールを制御することに留意されたい。あるいは、いくつかのシナリオでは、第1パケットが定期的にある期間に集中的に送信される。例えば、複数のアプリケーションのハートビートパケットが、定期的にある期間に集中的に送信される。この場合、モバイル端末は、あるサイクルで全ての第1パケットが送信されたと判定した後に、電子デバイスへのブルートゥース接続を切断してスリープ状態に入り、次のサイクルを待つようブルートゥースモジュールを直接的に制御することができる。言い換えると、モバイル端末は、1つのサイクルの第1パケットを送信した後に、電子デバイスへのブルートゥース接続を切断するために、ある期間を待つ必要はない。これにより、ブルートゥースモジュールの消費電力の削減がさらに促進される。いくつかの他の例では、モバイル端末がブルートゥースモジュールをウェイクアップさせて第1パケットを伝送した後に、モバイル端末は接続を切断しなくてもよい。言い換えると、モバイル端末および電子デバイスは、ブルートゥース接続を長時間保持する。
【0141】
S404:第2パケットを送信する必要があるとモバイル端末が判定した場合、モバイル端末は、Wi-Fiモジュールをウェイクアップさせて、第2パケットをWi-Fi接続方式で電子デバイスに送信し、次に電子デバイスは第2パケットをサーバに送信する。あるいは、電子デバイスは、サーバがモバイル端末に送信される第2パケットを電子デバイスに送ると決定した場合、モバイル端末へのWi-Fi接続を再開する。このシナリオでは、モバイル端末は、Wi-Fiモジュールをウェイクアップさせて、電子デバイスにより送信される第2パケットをWi-Fi接続方式で受信する。
【0142】
第2パケットは、第1パケットと異なる、モバイル端末により送信される必要がある別のパケットであり、モバイル端末上の各アプリケーションのサービスに関連したパケット(例えば、サービスデータ)を含んでよい。
【0143】
本願のいくつかの実施形態では、モバイル端末が電子デバイスへのブルートゥース接続をまだ保持している場合、第2パケットを送信する必要があるとモバイル端末が判定したときに、モバイル端末は、ブルートゥース接続をすぐに切断してWi-Fi接続を確立し、第2パケットをWi-Fi接続方式で送信してよい。いくつかの例では、この場合にモバイル端末がまだ第1パケットを電子デバイスに送信する必要があるならば、モバイル端末は、第1パケットもWi-Fi接続方式で送信し、次に第2パケットを送信してよい。いくつかの他の例では、第1パケットが低遅延要件のパケットまたは重要ではないパケット(例えば、物理層リンクを確立するのに用いられるパケット)であるとモバイル端末が判定した場合、モバイル端末は最初に第2パケットをWi-Fi接続方式で送信し、次に第1パケットを送信しても、第1パケットを直接的に破棄してもよい。
【0144】
本願のいくつかの他の実施形態では、モバイル端末が電子デバイスへのWi-Fi接続を保持しているときに、モバイル端末が第1パケットを送信する必要があることをモバイル端末が検出した場合、モバイル端末は、Wi-Fi接続を用いて伝送を直接的に行ってよい。
【0145】
以下では、特定のシナリオに関連した実施例を用いて、本願の本実施形態において提供される方法を説明する。
【0146】
シナリオ1:モバイル端末(例えば、携帯電話、タブレットコンピュータ、またはスマートスピーカ)は、無線ルータへのWi-Fi接続を確立し、無線ルータを用いてネットワークにアクセスする。モバイル端末および無線ルータのブルートゥース機能が有効になっており、モバイル端末と無線ルータとの間にブルートゥース接続が事前に確立されている。
【0147】
一例では、モバイル端末が第1期間に(ハートビートパケットを含む)いかなるパケットも伝送していない場合、モバイル端末は、無線ルータへのWi-Fi接続を切断して、モバイル端末に構成されたWi-Fiモジュールをスリープ状態に入るよう制御する。別の例では、モバイル端末がハートビートパケット以外のパケット(すなわち、第2パケット)を第1期間に伝送する必要がない場合、モバイル端末は、無線ルータへのWi-Fi接続を切断して、モバイル端末に構成されたWi-Fiモジュールをスリープ状態に入るよう制御する。モバイル端末がハートビートパケットのみを第1期間に伝送する必要がある場合、モバイル端末は代替的に、ブルートゥースモジュールをウェイクアップさせて、ハートビートパケットをブルートゥース接続方式で送信してよい。
【0148】
モバイル端末に構成されたWi-Fiモジュールがスリープ状態にあるときに、モバイル端末上で動作するアプリケーションがハートビートパケット(他のパケットはない)を送信する必要があるとモバイル端末が検出した場合、モバイル端末は、モバイル端末に構成されたブルートゥースモジュールをウェイクアップさせて、電子デバイスへのブルートゥース接続(例えば、BLE)を確立し、ブルートゥース接続を用いてハートビートパケットを送信する。モバイル端末がブルートゥースモジュールをウェイクアップさせた後に電子デバイスへのブルートゥース接続を確立するプロセスについては、当技術分野の関連技術を参照されたい。詳細については、ここで説明しない。いくつかの例では、ハートビートパケットが送信された後に、モバイル端末により第2期間に伝送されるパケットがない場合、モバイル端末は、無線ルータへのブルートゥース接続を切断して、モバイル端末に構成されたブルートゥースモジュールをスリープ状態に入るよう制御する。
【0149】
モバイル端末上のアプリケーションがパケット(非ハートビートパケット、例えば、アプリケーションのサービス関連パケット)を送信する必要がある場合、モバイル端末は、モバイル端末のWi-Fiモジュールをウェイクアップさせて、電子デバイスへのWi-Fi接続を確立し、Wi-Fi接続を用いてパケットを送信する。モバイル端末がWi-Fiモジュールをウェイクアップさせた後に電子デバイスへのWi-Fi接続を確立するプロセスについては、当技術分野の関連技術を参照されたい。詳細については、ここで説明しない。
【0150】
無線ルータがパケット(非ハートビートパケット)をサーバからモバイル端末に送信する必要がある場合、無線ルータは、モバイル端末へのWi-Fi接続を確立し、Wi-Fi接続を用いてモバイル端末にパケットを送信する。無線ルータが電子デバイスへのWi-Fi接続を確立するプロセスについては、当技術分野の関連技術を参照されたい。詳細については、ここで説明しない。
【0151】
シナリオ2:モバイル端末(例えば、携帯電話、タブレットコンピュータ、またはスマートスピーカ)は、付随Wi-FiデバイスへのWi-Fi接続を確立し、付随Wi-Fiデバイスを用いてネットワークにアクセスする。モバイル端末および付随Wi-Fiデバイスのブルートゥース機能が有効になっており、またモバイル端末と付随Wi-Fiデバイスとの間にブルートゥース接続が事前に確立されている。
【0152】
シナリオ1とは異なり、付随Wi-Fiデバイスもモバイル端末であり、且つWi-Fiモジュールで構成されており、Wi-Fiモジュールの消費電力が付随Wi-Fiデバイスの主な消費電力の1つの種類である。付随Wi-Fiデバイスはさらに、モバイル通信モジュールで構成されており、このモジュールは、付随Wi-Fiデバイスに適用され且つ2G/3G/4G/5Gなどを含む無線通信ソリューションを提供するように構成されてよい。言い換えると、モバイル端末は、Wi-Fi接続を用いて付随Wi-Fiデバイスとやり取りし、ネットワークアクセス機能を実装するために、付随Wi-Fiデバイスのモバイル通信モジュールを用いてモバイル通信ネットワークにアクセスする。
【0153】
モバイル端末が付随Wi-Fiデバイスに接続されている場合、付随Wi-Fiデバイスも、モバイル端末とのパケット伝送がないと判定したときに、付随Wi-FiデバイスのWi-Fiモジュールをスリープ状態に入るよう制御してよい。続いて、付随Wi-Fiデバイスがネットワーク側により届けられるパケットを受信し、このパケットをモバイル端末に送信する必要がある場合、付随Wi-Fiデバイスは、Wi-Fiモジュールをウェイクアップさせて、ネットワーク側により届けられるパケットを伝送するために、モバイル端末へのWi-Fi接続を確立する。
【0154】
付随Wi-Fiデバイスが1つのモバイル端末に接続されている一例が、説明のために用いられる。図5Aおよび図5Bは、本願の一実施形態による、モバイル端末の消費電力を削減するための別の方法の概略フローチャートである。詳細については、以下の通りである。
【0155】
最初に、付随Wi-Fiデバイスの側から図5Aを参照すると、モバイル端末の消費電力を削減するための方法は段階S500~段階S505を含み、各段階については以下の通りである。
【0156】
S500:付随Wi-Fiデバイスの電源をオンにする。
【0157】
S501:付随Wi-Fiデバイスは別のモバイル端末へのWi-Fi接続があるかどうかを判定する。ある期間にWi-Fi接続がないと付随Wi-Fiデバイスが判定した場合、付随Wi-Fiデバイスは段階S502を行う。Wi-Fi接続があると付随Wi-Fiデバイスが判定した場合、付随Wi-Fiデバイスは段階S503を行う。
【0158】
S502:付随Wi-FiデバイスはWi-Fiモジュールをスリープ状態に入るよう制御する。
【0159】
Wi-Fiモジュールがスリープ状態に入ることで、付随Wi-Fiデバイスの消費電力削減が促進される。次に、付随Wi-FiデバイスはWi-Fi接続があるかどうかを監視し続ける、すなわち、段階S501を行う。
【0160】
S503:付随Wi-Fiデバイスは、データ(非ハートビートパケット)を第1期間に伝送する必要があるかどうかを判定する。データを伝送する必要がある場合、付随Wi-Fiデバイスは段階S504を行う。データを伝送する必要がない場合、付随Wi-Fiデバイスは段階S505を行う。
【0161】
例えば、付随Wi-Fiデバイスは具体的に、モバイル端末に送信する必要があるデータを付随Wi-Fiデバイスが第1期間においてネットワーク側デバイスから受信するかどうか、またはネットワーク側に送信する必要があるデータを付随Wi-Fiデバイスがモバイル端末から受信するかどうかを判定する。
【0162】
S504:付随Wi-Fiデバイスは、Wi-Fi接続を用いてデータをモバイル端末に伝送する。
【0163】
次に、付随Wi-Fiデバイスはデータを伝送する必要があるかどうかを監視し続ける、すなわち、段階S503を行う。
【0164】
S505:付随Wi-Fiデバイスは、Wi-Fiモジュールをスリープ状態に入るよう制御し、モバイル端末へのブルートゥース接続を用いてハートビートパケットを伝送する。
【0165】
付随Wi-Fiデバイスは、ハートビートパケットを送信する必要があると判定した場合、ブルートゥースモジュールをウェイクアップさせて(ブルートゥースモジュールがスリープ状態にない場合、ウェイクアップは必要ない)、付随Wi-Fiデバイスとモバイル端末との間のブルートゥース接続(例えば、BLE接続)を用いてハートビートパケットを伝送する。次に、付随Wi-Fiデバイスはデータを伝送する必要があるかどうかを監視し続ける、すなわち、段階S503を行う。段階S503の後に、データを伝送する必要があると付随Wi-Fiデバイスが判定した場合、段階S504の前に、Wi-Fiモジュールがスリープ状態にあるならば、付随Wi-Fiデバイスは最初にWi-Fiモジュールをウェイクアップさせて、次にWi-Fiモジュールを用いてデータを伝送することに留意されたい。
【0166】
モバイル端末の側から図5Bを参照すると、モバイル端末の消費電力を削減するための方法は段階S506~段階S511を含み、各段階については以下の通りである。
【0167】
S506:モバイル端末は画面オフ状態にある。
【0168】
モバイル端末が画面オフ状態にない場合、モバイル端末がデータ伝送シナリオに該当するか、または低消費電力シナリオに該当しないという確率が比較的高い。したがって、モバイル端末が画面オフ状態にある一例が、ここで説明のために用いられる。
【0169】
S507:モバイル端末は、データ(非ハートビートパケット)を第1期間に伝送する必要があるかどうかを判定する。データを伝送する必要がある場合、モバイル端末は段階S508を行う。データを伝送する必要がない場合、モバイル端末は段階S509を行う。
【0170】
例えば、モバイル端末は、付随Wi-Fiデバイスに送信する必要があるデータをモバイル端末が有しているかどうかを判定する。
【0171】
S508:モバイル端末は、Wi-Fiモジュールにより提供されるWi-Fi接続を用いてデータを付随Wi-Fiデバイスに伝送する。
【0172】
次に、モバイル端末はデータを伝送する必要があるかどうかを監視し続ける、すなわち、段階S507を行う。
【0173】
S509:モバイル端末はWi-Fiモジュールをスリープ状態に入るよう制御する。
【0174】
S510:モバイル端末は、ハートビートパケットを伝送する必要があるかどうかを判定する。ハートビートパケットを送信する必要がある場合、モバイル端末は段階S511を行う。ハートビートパケットを送信する必要がない場合、モバイル端末は段階S507を行う。
【0175】
S511:モバイル端末は、付随Wi-Fiデバイスへのブルートゥース接続を用いてハートビートパケットを伝送する。
【0176】
モバイル端末は、ブルートゥースモジュールをウェイクアップさせて(ブルートゥースモジュールがスリープ状態にない場合、ウェイクアップは必要ない)、付随Wi-Fiデバイスへのブルートゥース接続(例えば、BLE接続)を用いてハートビートパケットを伝送してよい。次に、モバイル端末は段階S507を行う。段階S507の後に、データを伝送する必要があるとモバイル端末が判定した場合、段階S508の前に、Wi-Fiモジュールがスリープ状態にあるならば、モバイル端末は最初に、Wi-Fiモジュールをウェイクアップさせて、Wi-Fiモジュールを用いてデータを伝送することに留意されたい。
【0177】
本願の本実施形態では、付随Wi-Fiデバイスとモバイル端末との間でハートビートパケットのみを伝送する必要がある場合、付随Wi-Fiデバイスおよびモバイル端末は、(Wi-Fiモジュールと比較して)低消費電力のブルートゥースモジュールにより提供されるブルートゥース接続を用いてハートビートパケットを伝送する。付随Wi-Fiデバイスおよびモバイル端末がそれぞれのWi-Fiモジュールを別個にウェイクアップさせるという確率が全体として減少し、いずれかのWi-Fiモジュールの動作時間が減少し、付随Wi-Fiデバイスの消費電力およびモバイル端末の消費電力が削減される。
【0178】
言い換えると、このシナリオでは、モバイル端末の消費電力に加えて、付随Wi-Fiデバイスの消費電力が削減され得るので、付随Wi-Fiデバイスの連続待ち受け時間が長くなる。
【0179】
付随Wi-FiデバイスにN個のモバイル端末が接続されている場合、付随Wi-Fiデバイスは、付随Wi-Fiデバイスに接続されたN個のモバイル端末全てにパケット伝送がないと判定したときに、付随Wi-FiデバイスのWi-Fiモジュールをスリープ状態に入るよう制御する。続いて、付随Wi-Fiデバイスは、N個のモバイル端末のうちのいずれか1つまたは複数がハートビートパケットのみを伝送する必要があると判定した場合、各モバイル端末とネットワーク側との間で交換されるハートビートパケットを伝送するために、1つまたは複数のモバイル端末へのブルートゥース接続を別個に確立する。付随Wi-Fiデバイスは、N個のモバイル端末のうちのいずれか1つまたは複数がデータ(非ハートビートパケット)を伝送する必要があると判定した場合、Wi-Fiモジュールをウェイクアップさせて、1つまたは複数のモバイル端末へのWi-Fi接続を別個に確立してデータを伝送する。
【0180】
N個のモバイル端末におけるM個のモバイル端末(Mは1より大きいまたはこれと等しい且つNより小さい)のWi-Fiモジュールがスリープ状態に入っている場合、付随Wi-Fiデバイスは、M個のモバイル端末へのブルートゥース接続(すなわち、M個のブルートゥース接続)を別個に確立し、M個のブルートゥース接続を用いて、各モバイル端末とネットワーク側との間で交換されるハートビートパケットを別個に伝送する。それでも付随Wi-Fiデバイスは、Wi-Fi接続を用いて、その他([N-M]個)のモバイル端末とネットワーク側との間で交換されるパケットを伝送することに留意されたい。
【0181】
このシナリオの他の内容については、シナリオ1および前述の関連内容の説明を参照されたい。詳細については、ここで説明しない。
【0182】
シナリオ3:モバイル端末(例えば、携帯電話、タブレットコンピュータ、またはスマートスピーカ)は、別のモバイル端末(例えば、携帯電話、タブレットコンピュータ、またはスマートスピーカ)により提供されるホットスポットを用いてネットワークにアクセスする。2つのモバイル端末のブルートゥース機能が有効になっており、2つのモバイル端末の間にブルートゥース接続が事前に確立されている。
【0183】
このシナリオに関する詳細については、他のシナリオにおける関連内容の説明を参照されたい。
【0184】
本願の一実施形態がさらに、チップシステムを提供する。図6に示すように、チップシステムは、少なくとも1つのプロセッサ1101と、少なくとも1つのインタフェース回路1102とを含む。プロセッサ1101およびインタフェース回路1102は、配線を用いて相互接続されてよい。例えば、インタフェース回路1102は、別の装置(例えば、モバイル端末100のメモリ)から信号を受け取るように構成されてよい。別の例では、インタフェース回路1102は、別の装置(例えば、プロセッサ1101)に信号を送るように構成されてよい。例えば、インタフェース回路1102は、メモリに格納された命令を読み出して、この命令をプロセッサ1101に送ることができる。命令がプロセッサ1101により実行されると、モバイル端末は、前述の実施形態においてモバイル端末100(例えば、携帯電話)により行われる段階を行うことができる。もちろん、チップシステムはさらに別の個別デバイスを含んでよい。これについては、本願の本実施形態において特に限定されない。
【0185】
本願の一実施形態がさらに、装置を提供する。本装置はモバイル端末または電子デバイスに含まれており、本装置は、前述の実施形態におけるいずれかの方法のモバイル端末または電子デバイスの動作を実現する機能を有する。この機能は、ハードウェアで実装されてもよく、対応するソフトウェアを実行するハードウェアで実装されてもよい。このハードウェアまたはソフトウェアは、前述の機能に対応する少なくとも1つのモジュールもしくはユニット、例えば、検出モジュールもしくは検出ユニット、または決定モジュールもしくは決定ユニットを含む。
【0186】
本願の一実施形態がさらに、コンピュータ命令を含むコンピュータ可読記憶媒体を提供する。コンピュータ命令がモバイル端末または電子デバイス上で実行されると、モバイル端末または電子デバイスは、前述の実施形態におけるいずれかの方法を行う。
【0187】
本願の一実施形態がさらに、コンピュータプログラム製品を提供する。コンピュータプログラム製品がコンピュータ上で動作すると、コンピュータは、前述の実施形態におけるいずれかの方法を行う。
【0188】
前述の機能を実装するために、端末は、各機能を行うための対応するハードウェア構造および/またはソフトウェアモジュールを含むことが理解されるであろう。当業者であれば、本明細書で開示された実施形態において説明された実施例のユニットおよびアルゴリズム段階と組み合わせて、本願の実施形態は、ハードウェアまたはハードウェアとコンピュータソフトウェアとの組み合わせで実装され得ることを容易に認識するはずである。これらの機能が、ハードウェア、またはコンピュータソフトウェアで駆動するハードウェアのどちらで行われるのかは、技術的ソリューションの特定の用途および設計上の制約で決まる。当業者であれば、様々な方法を用いて、説明された機能を特定の用途ごとに実装するであろうが、こうした実装が本発明の実施形態の範囲を超えるものとみなされるべきではない。
【0189】
本願の実施形態では、機能モジュールの分割が前述の方法例に基づいて端末などに対して行われてよい。例えば、各機能モジュールは、対応する機能に基づく分割によって取得されてもよく、2つまたはそれより多くの機能が1つの処理モジュールに統合されてもよい。統合されたモジュールは、ハードウェアの形態で実装されてもよく、ソフトウェア機能モジュールの形態で実装されてもよい。本発明の実施形態では、モジュールの分割は一例であり、単なる論理的機能の分割に過ぎないことに留意されたい。実際の実装では、別の分割方式が用いられてもよい。
【0190】
実装例に関する前述の説明によって、当業者は、簡便さと簡単な説明を目的として、前述の機能モジュールの分割が説明のための一例とみなされていることを明確に理解することができる。実際の適用では、前述の機能は、要件に従って様々なモジュールに割り当てられ、実装されてよい。言い換えると、上述した機能の全てまたは一部を実装するために、装置の内部構造が様々な機能モジュールに分割されている。前述のシステム、装置、およびユニットの詳細な動作プロセスについては、前述の方法の実施形態における対応するプロセスを参照されたい。詳細については、再度ここで説明しない。
【0191】
本願の実施形態における複数の機能ユニットが1つの処理ユニットに統合されてもよく、各ユニットが物理的に単独で存在してもよい。あるいは、2つまたはそれより多くのユニットが1つのユニットに統合されている。統合されたユニットは、ハードウェアの形態で実装されてもよく、ソフトウェア機能ユニットの形態で実装されてもよい。
【0192】
統合されたユニットがソフトウェア機能ユニットの形態で実装され且つ独立した製品として販売されるかまたは使用される場合、この統合されたユニットはコンピュータ可読記憶媒体に格納されてよい。そのような理解に基づいて、本質的に本願の実施形態の技術的ソリューション、または従来技術に寄与する部分、すなわち、この技術的ソリューションの全てもしくは一部は、ソフトウェア製品の形態で実装されてよい。コンピュータソフトウェア製品は、記憶媒体に格納されており、本願の実施形態において説明された方法の段階の全てまたは一部を行うようコンピュータデバイス(これは、パーソナルコンピュータ、サーバ、またはネットワークデバイスでもよい)に指示するためのいくつかの命令を含む。前述の記憶媒体には、プログラムコードを格納できる任意の媒体、例えば、フラッシュメモリ、着脱式ハードディスク、リードオンリメモリ、ランダムアクセスメモリ、磁気ディスク、または光ディスクが含まれる。
【0193】
前述の説明は、単に本願の特定の実装例に過ぎず、本願の保護範囲を限定することを目的としているわけではない。本願で開示された技術的範囲内の変形または置き換えはいずれも、本願の保護範囲に含まれるものとする。したがって、本願の保護範囲は、特許請求の範囲の保護範囲に従うものとする。
[他の考え得る項目]
(項目1)
モバイル端末の消費電力を削減するための方法であって、前記モバイル端末がWi-Fiモジュールおよびブルートゥースモジュールを有しており、前記方法が、
前記モバイル端末が前記Wi-Fiモジュールを用いて電子デバイスへのWi-Fi接続を確立して、前記モバイル端末が前記Wi-Fi接続を用いてサーバとやり取りする段階と、
前記モバイル端末が第1期間内にパケットの送信も受信も行わない場合、前記モバイル端末が前記Wi-Fiモジュールをスリープ状態に入るよう制御する段階であって、前記パケットが第1パケットおよび第2パケットを含むか、または前記パケットが第2パケットを含み、前記第1パケットがハートビートパケットまたはトランスポート層リンクを確立するのに用いられるパケットであり、前記第2パケットが前記第1パケット以外のパケットである、制御する段階と、
前記Wi-Fiモジュールが前記スリープ状態に入った後に、前記モバイル端末が送信予定の第1パケットを有する場合、前記モバイル端末が、前記ブルートゥースモジュールにより確立されたブルートゥース接続を用いて、前記送信予定の第1パケットを前記電子デバイスに送信する段階と
を備える方法。
(項目2)
前記方法がさらに、
前記Wi-Fiモジュールが前記スリープ状態に入った後に、前記モバイル端末が前記送信予定の第1パケットを有する場合、前記モバイル端末が前記ブルートゥースモジュールをウェイクアップさせて、前記ブルートゥースモジュールを用いて前記電子デバイスへの前記ブルートゥース接続を確立する段階を備える、項目1に記載の方法。
(項目3)
前記方法がさらに、
前記モバイル端末が前記送信予定の第1パケットを送信した後に、前記モバイル端末が第2期間内に別のパケットの送信も受信も行わない場合、前記ブルートゥースモジュールをスリープ状態に入るよう制御する段階を備える、項目1または2に記載の方法。
(項目4)
前記ブルートゥース接続が標準的なブルートゥース接続またはブルートゥース低エネルギー接続である、項目1から3のいずれか一項に記載の方法。
(項目5)
前記電子デバイスが、無線ルータ、付随Wi-Fiデバイス、またはホットスポット機能付きモバイル端末のうちのいずれか1つである、項目1から4のいずれか一項に記載の方法。
(項目6)
前記Wi-Fiモジュールが前記スリープ状態に入った後に、前記方法がさらに、
前記モバイル端末が送信予定の第2パケットまたは受信予定の第2パケットを有する場合、前記モバイル端末が前記Wi-Fiモジュールをウェイクアップさせて、前記Wi-Fiモジュールを用いて前記モバイル端末と前記電子デバイスとの間のWi-Fi接続を再確立し、前記Wi-Fi接続を用いて前記第2パケットを伝送する段階であって、前記モバイル端末が前記モバイル端末と前記電子デバイスとの間の前記ブルートゥース接続を保持するかまたは切断する、伝送する段階を備える、項目1から5のいずれか一項に記載の方法。
(項目7)
前記Wi-Fiモジュールが前記スリープ状態に入った後に、前記モバイル端末が送信予定の第1パケットを有する場合、前記モバイル端末が前記ブルートゥースモジュールにより確立されたブルートゥース接続を用いて前記送信予定の第1パケットを前記電子デバイスに送信する前記段階の前に、前記方法はさらに、
前記モバイル端末が、第1の機能を有効にするための指示をユーザから受け取る段階、または前記モバイル端末が、第1の条件が満たされていると判定した場合に前記第1の機能を有効にする段階を備え、前記第1の機能が前記モバイル端末の消費電力を削減する機能であり、前記第1の条件には、前記モバイル端末のバッテリ残量が予め設定された値より少ないこと、前記モバイル端末が有効にしたアプリケーションの数が予め設定された数より多いこと、および前記モバイル端末が予め設定されたアプリケーションのうちのいずれか1つまたは複数を有効にすることが含まれる、項目1から6のいずれか一項に記載の方法。
(項目8)
前記ハートビートパケットが前記モバイル端末と前記サーバとの間で交換されるハートビートパケットである、項目1から7のいずれか一項に記載の方法。
(項目9)
モバイル端末の消費電力を削減するための方法であって、電子デバイスがWi-Fiモジュールおよびブルートゥースモジュールを有しており、前記電子デバイスがサーバへの通信接続を確立し、前記方法が、
前記電子デバイスが前記Wi-Fiモジュールを用いてN個のモバイル端末へのWi-Fi接続をそれぞれ確立することにより、前記N個のモバイル端末が前記Wi-Fi接続を用いて前記サーバとやり取りする段階と、
前記N個のモバイル端末におけるM個のモバイル端末のWi-Fiモジュールがスリープ状態に入っている場合、前記M個のモバイル端末の送信予定または受信予定の第1パケットを伝送するために、前記電子デバイスが前記ブルートゥースモジュールを用いて前記M個のモバイル端末へのブルートゥース接続をそれぞれ確立する段階であって、前記第1パケットがハートビートパケットまたはトランスポート層リンクを確立するのに用いられるパケットであり、MおよびNが正の整数であり、MがNより小さいまたはこれと等しい、確立する段階と
を備える方法。
(項目10)
前記方法がさらに、
前記N個のモバイル端末の全てのWi-Fiモジュールが前記スリープ状態に入っている場合、前記電子デバイスが前記電子デバイスの前記Wi-Fiモジュールを前記スリープ状態に入るよう制御する段階を備える、項目9に記載の方法。
(項目11)
前記ブルートゥース接続が標準的なブルートゥース接続またはブルートゥース低エネルギー接続である、項目9または10に記載の方法。
(項目12)
前記電子デバイスが、無線ルータ、付随Wi-Fiデバイス、またはホットスポット機能付きモバイル端末のうちのいずれか1つである、項目9から11のいずれか一項に記載の方法。
(項目13)
前記ハートビートパケットが前記モバイル端末と前記サーバとの間で交換されるハートビートパケットである、項目9から12のいずれか一項に記載の方法。
(項目14)
プロセッサと、メモリと、タッチスクリーンと、Wi-Fiモジュールと、ブルートゥースモジュールとを備えるモバイル端末であって、前記メモリ、前記タッチスクリーン、前記Wi-Fiモジュール、および前記ブルートゥースモジュールが前記プロセッサに連結されており、前記メモリがコンピュータプログラムコードを格納するように構成されており、前記コンピュータプログラムコードがコンピュータ命令を含み、前記プロセッサが前記コンピュータ命令を前記メモリから読み出すと、前記モバイル端末が、モバイル端末の消費電力を削減するための項目1から8のいずれか一項に記載の方法を行う、モバイル端末。
(項目15)
プロセッサと、メモリと、Wi-Fiモジュールと、ブルートゥースモジュールとを備える電子デバイスであって、前記メモリ、前記Wi-Fiモジュール、および前記ブルートゥースモジュールが前記プロセッサに連結されており、前記メモリがコンピュータプログラムコードを格納するように構成されており、前記コンピュータプログラムコードがコンピュータ命令を含み、前記プロセッサが前記コンピュータ命令を前記メモリから読み出すと、前記電子デバイスが、モバイル端末の消費電力を削減するための項目9から13のいずれか一項に記載の方法を行う、電子デバイス。
(項目16)
コンピュータ命令を含むコンピュータ可読記憶媒体であって、前記コンピュータ命令がモバイル端末上で実行されると、前記モバイル端末が、モバイル端末の消費電力を削減するための項目1から8のいずれか一項に記載の方法を行う、コンピュータ可読記憶媒体。
(項目17)
コンピュータ命令を含むコンピュータ可読記憶媒体であって、前記コンピュータ命令が電子デバイス上で実行されると、前記電子デバイスが、モバイル端末の消費電力を削減するための項目9から13のいずれか一項に記載の方法を行う、コンピュータ可読記憶媒体。
(項目18)
1つまたは複数のプロセッサを備えるチップシステムであって、前記1つまたは複数のプロセッサが命令を実行すると、前記1つまたは複数のプロセッサが、モバイル端末の消費電力を削減するための項目1から8のいずれか一項に記載の方法、またはモバイル端末の消費電力を削減するための項目9から13のいずれか一項に記載の方法を行う、チップシステム。
図1
図2A
図2B
図3
図4
図5A
図5B
図6