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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-25
(45)【発行日】2024-04-02
(54)【発明の名称】データ管理装置
(51)【国際特許分類】
   H04L 51/56 20220101AFI20240326BHJP
   H04L 67/06 20220101ALI20240326BHJP
   H04L 12/28 20060101ALI20240326BHJP
【FI】
H04L51/56
H04L67/06
H04L12/28 200Z
【請求項の数】 20
(21)【出願番号】P 2020024268
(22)【出願日】2020-02-17
(65)【公開番号】P2021128679
(43)【公開日】2021-09-02
【審査請求日】2022-12-20
(73)【特許権者】
【識別番号】000001270
【氏名又は名称】コニカミノルタ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001900
【氏名又は名称】弁理士法人 ナカジマ知的財産綜合事務所
(72)【発明者】
【氏名】望月 孝俊
【審査官】前田 健人
(56)【参考文献】
【文献】特開2008-181191(JP,A)
【文献】特開2019-159657(JP,A)
【文献】特開2018-106485(JP,A)
【文献】特開2013-257730(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 51/00
H04L 67/00
H04L 12/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子データを管理する管理部と、
前記管理部に電子ファイルが保存された場合、前記管理部に保存された前記電子ファイルにアクセスするための方法を通知する第1の通知を、所定の宛先に送信する送信部と、
前記第1の通知に対する返信を受信する受信部と、を備え、
前記送信部は、前記返信の内容が前記管理部にアクセスすることができない旨を示すものである場合に、前記管理部の外に存在する前記電子ファイルの複製にアクセスするための方法を通知する第2の通知を、前記所定の宛先に送信する
ことを特徴とするデータ管理装置。
【請求項2】
電子データを管理する管理部と、
前記管理部に電子ファイルが保存された場合、前記管理部に保存された前記電子ファイルにアクセスするための方法を通知する第1の通知を、所定の宛先に送信する送信部と、
前記第1の通知に対する返信を受信する受信部と、
記返信の件名及び本文の少なくとも一方を解析する解析部と、を備え、
前記送信部は、前記解析部の解析結果が、前記管理部にアクセスできない旨を示す場合、前記管理部の外に存在する前記電子ファイルの複製にアクセスするための方法を通知する第2の通知を、前記所定の宛先に送信する
ことを特徴とするデータ管理装置。
【請求項3】
前記送信部は、前記第2の通知として、前記電子ファイルの複製を添付し、添付された前記複製へのアクセス方法を記載したメールを送信する
ことを特徴とする請求項2に記載のデータ管理装置。
【請求項4】
更に、電子データを所定のファイル共有サーバーにアップロードするアップロード部を備え、
前記アップロード部は、前記解析部の解析結果が、前記管理部にアクセスできない旨を示す内容である場合、前記電子ファイルの複製を前記ファイル共有サーバーにアップロードし、
前記送信部は、前記第2の通知として、前記ファイル共有サーバーにアップロードされた前記複製へのアクセス方法を記載したメールを送信する
ことを特徴とする請求項2に記載のデータ管理装置。
【請求項5】
前記第1の通知には、更に、メール受信者が前記管理部にアクセスできない場合の複数の対応選択肢が記載され、
前記複数の対応選択肢は、前記電子ファイルを添付したメールの送信を含み、
前記送信部は、前記返信の内容が、前記管理部にアクセスできない場合を示す前記複数の対応選択肢のうち、前記電子ファイルを添付したメールの送信を要求するものであった場合、前記第2の通知として、前記電子ファイルの複製を添付し、添付された前記複製へのアクセス方法を記載したメールを送信する
ことを特徴とする請求項1に記載のデータ管理装置。
【請求項6】
電子データを所定のファイル共有サーバーにアップロードするアップロード部を備え、
前記複数の対応選択肢は、前記ファイル共有サーバーへのアップロードを含み、
前記返信の内容が、前記ファイル共有サーバーへのアップロードを要求するものであった場合、
前記アップロード部は、前記電子ファイルの複製を前記ファイル共有サーバーにアップロードし、
前記送信部は、前記第2の通知として、前記ファイル共有サーバーにアップロードされた前記複製へのアクセス方法を記載したメールを送信する
ことを特徴とする請求項5に記載のデータ管理装置。
【請求項7】
前記管理部は、複数のファイル保存部を備え、
前記複数のファイル保存部のそれぞれは、前記所定の宛先として少なくとも一つの宛先が関連付けられており、
前記送信部は、前記複数のファイル保存部のうち一のファイル保存部に前記電子ファイルが保存された場合、前記一のファイル保存部に関連付けられた宛先に前記第1の通知を送信する
ことを特徴とする請求項1に記載のデータ管理装置。
【請求項8】
前記電子ファイルの前記管理部以外の保存場所への送信を許可するか禁止するかの可否情報を管理する可否情報管理部を備え、
前記送信部は、前記可否情報が禁止を示す場合、前記第2の通知の送信を取り止め、前記第2の通知の代わりに、前記電子ファイルの前記管理部以外の保存場所への送信が禁止されている旨を通知する第3のメールを前記所定の宛先に送信する
ことを特徴とする請求項1に記載のデータ管理装置。
【請求項9】
前記可否情報管理部は、前記管理部に保存されるファイルごとに前記可否情報を管理する
ことを特徴とする請求項8に記載のデータ管理装置。
【請求項10】
前記管理部は、複数のファイル保存部を備え、
前記可否情報管理部は、前記複数のファイル保存部ごとに前記可否情報を管理する
ことを特徴とする請求項8に記載のデータ管理装置。
【請求項11】
前記電子ファイルの所有者の連絡先を取得する取得部を備え、
前記送信部は、前記電子ファイルの前記管理部以外の保存場所への送信を許可するか禁止するかを確認する確認メールを送信し、前記確認メールに対する返信の内容が、前記電子ファイルの前記管理部以外の保存場所への送信の禁止であった場合、前記第2の通知の送信を取り止め、前記第2の通知の代わりに、前記電子ファイルの前記管理部以外の保存場所への送信が禁止されている旨を通知する第3のメールを、前記所定の宛先に送信する
ことを特徴とする請求項1に記載のデータ管理装置。
【請求項12】
電子データを暗号化する暗号化部を備え、
前記第2の通知に添付される前記複製は、前記暗号化部で暗号化されており、
前記第2の通知には、前記第2の通知に添付された暗号化された前記複製を復号するためのパスワードが記載される
ことを特徴とする請求項3に記載のデータ管理装置。
【請求項13】
前記第2の通知は、2通一組のメールであり、一方は前記暗号化された複製を添付したメールであり、他方は前記パスワードを記載したメールである
ことを特徴とする請求項12に記載のデータ管理装置。
【請求項14】
前記第2の通知には、前記ファイル共有サーバーにアップロードされた前記複製のURL及び前記複製をダウンロードするためのパスワードが記載される
ことを特徴とする請求項4に記載のデータ管理装置。
【請求項15】
前記URLは、2次元コードにより表現されている
ことを特徴とする請求項14に記載のデータ管理装置。
【請求項16】
電子データを所定のファイル形式に変換する変換部を備え、
前記返信が前記所定のファイル形式に変換された前記電子ファイルの送信を要求するものであった場合、
前記変換部は、前記電子ファイルの複製を前記所定のファイル形式に変換し、
前記送信部は、前記第2の通知として、前記所定のファイル形式に変換された前記複製を添付し、添付された前記複製へのアクセス方法を本文に記載したメールを送信する
ことを特徴とする請求項1に記載のデータ管理装置。
【請求項17】
原稿を読み取ってスキャンデータを生成する原稿読取部を備え、
前記管理部は、前記スキャンデータを前記電子ファイルとして保存する
ことを特徴とする請求項1に記載のデータ管理装置。
【請求項18】
印刷データを受信する印刷データ受信部と、
前記印刷データを印刷する印刷部を備え、
前記管理部は、前記印刷データを前記電子ファイルとして保存する
ことを特徴とする請求項1に記載のデータ管理装置。
【請求項19】
前記電子ファイルを第1の電子ファイルとし、
前記送信部は、前記第2の通知を送信した後、前記管理部に前記第1の電子ファイルと異なる第2の電子ファイルが保存された場合において、所定の条件を満たすときには、前記第2の電子ファイルに対応する前記第1の通知は送信せず、前記第2の電子ファイルに対応する前記第2の通知を、前記所定の宛先に送信し、
前記所定の条件は、前記第1の電子ファイル及び前記第2の電子ファイルの前記管理部への保存日時の差が、同日中又は所定時間以内である
ことを特徴とする請求項1に記載のデータ管理装置。
【請求項20】
電子データを管理する管理部を備えるデータ管理装置に、
前記管理部に電子ファイルが保存された場合、前記管理部に保存された前記電子ファイルにアクセスするための方法を通知する第1の通知を、所定の宛先に送信する第1の送信処理と、
前記第1の通知に対する返信を受信する受信処理と、
前記返信の内容が前記管理部にアクセスすることができない旨を示すものである場合に、前記管理部の外に存在する前記電子ファイルの複製にアクセスするための方法を通知する第2の通知を、前記所定の宛先に送信する第2の送信処理と、
を実行させるためのコンピュータープログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、データを管理する管理部を備え、管理部にデータが追加された場合にその旨を所定の連絡先に通知する機能を備えるデータ管理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
LAN等のネットワーク内にファイル格納領域を設け、当該ファイル格納領域を介してファイルの共有を行うファイル共有方法が普及している。なお、ファイル格納領域は、共有フォルダーや共有ディレクトリなどとも呼ばれる。このようなファイル共有方法において、ファイル格納領域にファイルが追加された場合にその旨を、当該ファイル格納領域を利用する特定のユーザーに通知する技術がある(例えば、特許文献1~3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2003-140958号公報
【文献】特開2018-92384号公報
【文献】特開2014-232388号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、近年、リモートワークなどにより社外で作業を行う機会が増えている。そして、セキュリティの問題により、上述のようなファイル格納領域は、社外からはアクセスできないように設定にされていることが多い。この場合、ユーザーが社外にいるときに上述の通知を受信しても、ファイル格納領域にアクセスすることができず、ファイル格納領域に追加されたファイルの内容を確認することができないという課題がある。
【0005】
本開示は、上記課題に鑑みてなされたもので、ファイル格納領域にファイルが追加されたことの通知を受けたユーザーが当該ファイル格納領域にアクセスすることができない状況において、当該ユーザーに対してファイル格納領域に追加されたファイルの内容をより容易に確認させることが可能なデータ管理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様のデータ管理装置は、電子データを管理する管理部と、前記管理部に電子ファイルが保存された場合、前記管理部に保存された前記電子ファイルにアクセスするための方法を通知する第1の通知を、所定の宛先に送信する送信部と、前記第1の通知に対する返信を受信する受信部と、を備え、前記送信部は、前記返信の内容が前記管理部にアクセスすることができない旨を示すものである場合に、前記管理部の外に存在する前記電子ファイルの複製にアクセスするための方法を通知する第2の通知を、前記所定の宛先に送信することを特徴とする。
【0007】
本開示の別の一態様のデータ管理装置は、電子データを管理する管理部と、前記管理部に電子ファイルが保存された場合、前記管理部に保存された前記電子ファイルにアクセスするための方法を通知する第1の通知を、所定の宛先に送信する送信部と、前記第1の通知に対する返信を受信する受信部と、前記返信の件名及び本文の少なくとも一方を解析する解析部と、を備え、前記送信部は、前記解析部の解析結果が、前記管理部にアクセスできない旨を示す場合、前記管理部の外に存在する前記電子ファイルの複製にアクセスするための方法を通知する第2の通知を、前記所定の宛先に送信することを特徴とする。
【0008】
また、前記送信部は、前記第2の通知として、前記電子ファイルの複製を添付し、添付された前記複製へのアクセス方法を記載したメールを送信してもよい。
【0009】
更に、電子データを所定のファイル共有サーバーにアップロードするアップロード部を備え、前記アップロード部は、前記解析部の解析結果が、前記管理部にアクセスできない旨を示す内容である場合、前記電子ファイルの複製を前記ファイル共有サーバーにアップロードし、前記送信部は、前記第2の通知として、前記ファイル共有サーバーにアップロードされた前記複製へのアクセス方法を記載したメールを送信してもよい。
【0010】
また、前記第1の通知には、更に、メール受信者が前記管理部にアクセスできない場合の複数の対応選択肢が記載され、前記複数の対応選択肢は、前記電子ファイルを添付したメールの送信を含み、前記送信部は、前記返信の内容が、前記管理部にアクセスできない場合を示す前記複数の対応選択肢のうち、前記電子ファイルを添付したメールの送信を要求するものであった場合、前記第2の通知として、前記電子ファイルの複製を添付し、添付された前記複製へのアクセス方法を記載したメールを送信してもよい。
【0011】
更に、電子データを所定のファイル共有サーバーにアップロードするアップロード部を備え、前記複数の対応選択肢は、前記ファイル共有サーバーへのアップロードを含み、前記返信の内容が、前記ファイル共有サーバーへのアップロードを要求するものであった場合、前記アップロード部は、前記電子ファイルの複製を前記ファイル共有サーバーにアップロードし、前記送信部は、前記第2の通知として、前記ファイル共有サーバーにアップロードされた前記複製へのアクセス方法を記載したメールを送信してもよい。
【0012】
また、前記管理部は、複数のファイル保存部を備え、前記複数のファイル保存部のそれぞれは、前記所定の宛先として少なくとも一つの宛先が関連付けられており、前記送信部は、前記複数のファイル保存部のうち一のファイル保存部に前記電子ファイルが保存された場合、前記一のファイル保存部に関連付けられた宛先に前記第1の通知を送信してもよい。
【0013】
更に、前記電子ファイルの前記管理部以外の保存場所への送信を許可するか禁止するかの可否情報を管理する可否情報管理手段を備え、前記送信部は、前記可否情報が禁止を示す場合、前記第2の通知の送信を取り止め、前記第2の通知の代わりに、前記電子ファイルの前記管理部以外の保存場所への送信が禁止されている旨を通知する第3のメールを前記所定の宛先に送信してもよい。
【0014】
また、前記可否情報管理部は、前記管理部に保存されるファイルごとに前記可否情報を管理してもよい。
【0015】
前記管理部は、複数のファイル保存部を備え、前記可否情報管理部は、前記複数のファイル保存部ごとに前記可否情報を管理してもよい。
【0016】
前記電子ファイルの所有者の連絡先を取得する取得部を備え、前記送信部は、前記電子ファイルの前記管理部以外の保存場所への送信を許可するか禁止するかを確認する確認メールを送信し、前記確認メールに対する返信の内容が、前記電子ファイルの前記管理部以外の保存場所への送信の禁止であった場合、前記第2の通知の送信を取り止め、前記第2の通知の代わりに、前記電子ファイルの前記管理部以外の保存場所への送信が禁止されている旨を通知する第3のメールを、前記所定の宛先に送信してもよい。
【0017】
更に、電子データを暗号化する暗号化部を備え、前記第2の通知に添付される前記複製は、前記暗号化部で暗号化されており、前記第2の通知には、前記第2の通知に添付された暗号化された前記複製を復号するためのパスワードが記載されてもよい。
【0018】
また、前記第2の通知は、2通一組のメールであり、一方は前記暗号化された複製を添付したメールであり、他方は前記パスワードを記載したメールでもよい。
【0019】
また、前記第2の通知には、前記ファイル共有サーバーにアップロードされた前記複製のURL及び前記複製をダウンロードするためのパスワードが記載されてもよい。
【0020】
また、前記URLは、2次元コードにより表現されていてもよい。
【0021】
更に、電子データを所定のファイル形式に変換する変換部を備え、前記返信が前記所定のファイル形式に変換された前記電子ファイルの送信を要求するものであった場合、前記変換部は、前記電子ファイルの複製を前記所定のファイル形式に変換し、前記送信部は、前記第2の通知として、前記所定のファイル形式に変換された前記複製を添付し、添付された前記複製へのアクセス方法を本文に記載したメールを送信してもよい。
【0022】
更に、原稿を読み取ってスキャンデータを生成する原稿読取部を備え、前記管理部は、前記スキャンデータを前記電子ファイルとして保存してもよい。
【0023】
更に、印刷データを受信する印刷データ受信部と、前記印刷データを印刷する印刷部とを備え、前記管理部は、前記印刷データを前記電子ファイルとして保存してもよい。
【0024】
また、前記電子ファイルを第1の電子ファイルとし、前記送信部は、前記第2の通知を送信した後、前記管理部に前記第1の電子ファイルと異なる第2の電子ファイルが保存された場合において、所定の条件を満たすときには、前記第2の電子ファイルに対応する前記第1の通知は送信せず、前記第2の電子ファイルに対応する前記第2の通知を、前記所定の宛先に送信し、前記所定の条件は、前記第1の電子ファイル及び前記第2の電子ファイルの前記管理部への保存日時の差が、同日中又は所定時間以内であってもよい。
【0025】
本開示の一態様に係るコンピュータープログラムは、電子データを管理する管理部を備えるデータ管理装置に、前記管理部に電子ファイルが保存された場合、前記管理部に保存された前記電子ファイルにアクセスするための方法を通知する第1の通知を、所定の宛先に送信する第1の送信処理と、前記第1の通知に対する返信を受信する受信処理と、前記返信の内容が前記管理部にアクセスすることができない旨を示すものである場合に、前記管理部の外に存在する前記電子ファイルの複製にアクセスするための方法を通知する第2の通知を、前記所定の宛先に送信する第2の送信処理と、を実行させるためのコンピュータープログラム。
【発明の効果】
【0026】
本開示によると、第2の通知を受信したユーザーは、管理部に追加された電子ファイルの複製にアクセスすることが可能になり、管理部に追加された電子ファイルを確認することが容易になる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】データ管理装置10としての画像形成装置の斜視図である。
図2】制御部11の構成の一例を示すブロック図である。
図3】実施の形態1に係るデータ管理装置10の機能構成を示すブロック図である。
図4】通知メールの一例を示す図である。
図5】再通知メールの一例を示す図である。
図6】HDD114に記憶されるデータの構成の一例を示す図である。
図7】(a)は、受信メールのうちエラーメールの一例を示す図である。(b)は、受信メールのうちオフィス外通知メールの一例を示す図である。
図8】通知メール送信処理のフローチャートである。
図9】受信メール解析処理のフローチャートである。
図10】エラーメール対応処理のフローチャートである。
図11】実施の形態1に係るオフィス外通知メール対応処理のフローチャートである。
図12】判定不能メール対応処理のフローチャートである。
図13】実施の形態2に係るデータ管理装置20の機能構成を示すブロック図である。
図14】実施の形態2に係る再通知メールの一例を示す図である。
図15】実施の形態2に係るオフィス外通知メール対応処理のフローチャートである。
図16】実施の形態3に係るデータ管理装置30の機能構成を示すブロック図である。
図17】実施の形態3に係るオフィス外通知メール対応処理のフローチャートである。
図18】実施の形態4に係るデータ管理装置40の機能構成を示すブロック図である。
図19】実施の形態4に係る再通知メールの一例を示す図である。
図20】実施の形態4に係るオフィス外通知メール対応処理のフローチャートである。
図21】実施の形態5に係るデータ管理装置50の機能構成を示すブロック図である。
図22】実施の形態5に係るオフィス外通知メール対応処理のフローチャートである。
図23】実施の形態6に係るデータ管理装置60の機能構成を示すブロック図である。
図24】実施の形態6に係る通知メールの一例を示す図である。
図25】実施の形態6に係るオフィス外通知メールの一例を示す図である。
図26】実施の形態6に係るオフィス外通知メール対応処理のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0028】
1.実施の形態
以下、図面を参照しながら、本開示に係る一の実施形態としてのデータ管理装置10について説明する。
【0029】
1.1 構成
データ管理装置10は、複数の情報端末からアクセス可能な共有フォルダーを備え、また、インターネット上のメールサーバーに接続してメールの送受信機能を有する情報処理端末である。実施の形態1に係るデータ管理装置10は、スキャナー及びプリンターの機能を有するタンデム型のカラー複合機(MFP:Multi Function Peripheral)である。データ管理装置10は、PCやサーバーなどの汎用コンピューターであってもよい。
【0030】
データ管理装置10は、図1に示すように、筐体上部に、原稿を読み取ってイメージデータを生成するスキャナー12及び操作画面を表示し、利用者からの入力操作を受け付ける操作パネル13が設けられている。なお、筐体下部には、電子写真方式により画像を形成するプリンターやシートを収容し給送する給紙部が設けられている。データ管理装置10は、後述する制御部11を備え、スキャナー12、操作パネル13、プリンター、給紙部の動作を制御する。
【0031】
スキャナー12は、自動原稿搬送装置を備え、原稿トレイにセットされた原稿を1枚ずつ原稿ガラス板へ搬送し、搬送された原稿をスキャンし、レッド(R)、グリーン(G)、ブルー(B)の多値デジタル信号からなるイメージデータ(スキャンデータ)を得る。スキャナー12は、得られたスキャンデータを後述するHDD(Hard Disk Drive)114に書き込む。また、スキャナー12は、原稿トレイに原稿がセットされたことを検出する原稿センサーを備え、原稿トレイに原稿がセットされたことを検出すると、その旨を制御部11に通知する。
【0032】
操作パネル13には、液晶表示版などで構成される表示部が設けられ、各種のメッセージやUI(User Interface)画像を表示する。また、操作パネル13は、スタートボタンや表示部の表面に設けられたタッチセンサーなどからなる入力部が設けられ、利用者からのスタートボタンの押下やUI画像に対するタッチ操作などを受け付ける。
【0033】
図2を用いて、データ管理装置10の備える制御部11を説明する。
【0034】
図に示すように、制御部11は、CPU(Central Processing Unit)111、ROM(Read Only Memory)112、RAM(Random Access Memory)113、HDD114、NIC115を備える。
【0035】
CPU111は、ROM112に格納されている制御プログラムを読み出し、実行することにより、データ管理装置10の各動作を制御する。ROM112は、半導体メモリから構成され、予め、スキャンジョブ、コピージョブ又はプリントジョブ等の各種ジョブを実行させるための制御プログラムなどを記憶している。RAM113は、半導体メモリから構成され、各種の制御変数などを一時記憶すると共に、CPU111によるプログラム実行時のワークエリアを提供する。
【0036】
HDD114は、同一のLAN内の情報端末からアクセス可能に設定されたファイル格納領域を有する。このファイル格納領域には、同一のLAN内の情報端末から受信した電子ファイルが保存されてもよく、また、スキャナー12で生成されたスキャンデータや、LAN内の情報端末から受信した印刷ジョブにおける印刷データなどが保存されてもよい。また、HDD114は、メールサーバーにアクセセスするためアカウント情報、送信メールの送信ログ情報、メールサーバーから取得した受信メールなどを記憶している。
【0037】
NIC115は、インターネットなどのネットワークに接続するためのネットワークインターフェースである。データ管理装置10は、インターネットを介してメールサーバーに接続し、データ管理装置10内で作成されたメールを送信し、また、データ管理装置10宛に送信されたメールを取得する。
【0038】
1.2 機能構成
図3を用いて、データ管理装置10の機能構成を説明する。
【0039】
データ管理装置10は、CPU111が、ROM112に格納されている制御プログラムを読み出し、実行することにより実現される機能として、メール作成部201、送信部202、受信部203、解析部204、メール対応部205を備える。また、HDD114内には、共有フォルダー211が設けられており、通知先情報212、送信ログ情報213、受信メール214、キーワード情報215が記憶されている。
【0040】
メール作成部201は、共有フォルダー211を監視し、共有フォルダー211にファイルが保存された場合に、通知先情報212に含まれる連絡先を宛先とし、共有フォルダー211にファイルが保存された旨を通知することで、共有フォルダー211へのアクセス促すための通知メールを作成する。図4は、メール作成部201が作成する通知メールの一例である。図に示すように、本実施の形態の通知メールは、件名及び本文の少なくとも一方に、共有フォルダーにファイルが保存されたことを記載したメールである。
【0041】
また、メール作成部201は、ユーザーが共有フォルダー211にアクセスできない場合に、共有フォルダー211に保存されたファイルを複製し、複製したファイルを添付することで添付した再通知メールを作成する。図5は、メール作成部201が作成する再通知メールの一例である。図に示すように、本実施の形態の再通知メールは、複製したファイルを添付しており、件名又は本文の少なくとも一方に、共有フォルダー211に保存されたファイルが添付されていること及び添付されたファイルへのアクセスを促すメッセージを記載したメールである。
【0042】
なお、データ管理装置10に電子ファイルの暗号化プログラムがインストールされている場合には、複製したファイルを暗号化して添付してもよく、暗号化されたファイルを復号するためのパスワードを本文に記載してもよい。また、暗号化されたファイルを添付したメールと、本文にパスワードを記載したメールとを別々に作成してもよい。
【0043】
送信部202は、メールサーバーにアクセスし、SMTP等のメール送信プロトコルにより、メール作成部201で作成された通知メールや再通知メールなどを送信する。また、送信部202は、送信したメールに対して、送信先メールアドレス、送信日時、Message-ID、添付ファイルのファイルパス、送信元情報を含む送信ログ情報213を作成し、保存する。
【0044】
受信部203は、メールサーバーにアクセスし、POP等のメール受信プロトコルにより、データ管理装置10宛に送信されたメールを取得し、受信メール情報214として保存する。
【0045】
解析部204は、受信メール情報214として保存されている各メールに対して、本文又は件名に、キーワード情報215で示されるキーワードが含まれているか否かを判定し、含まれているキーワードに応じて、メールを、エラーメール、オフィス外通知メールと判定する。解析部204は、いずれのキーワードも含まれていないメールは判定不能メールと判定する。
【0046】
メール対応部205は、解析部204による判定結果に応じて、受信メール情報214として保存されている各メールに対して、異なる処理を実行する。メール対応部205は、
エラーメール対応部206、オフィス外通知メール対応部207、判定不能メール対応部208を備える。そして、解析部204による判定結果がエラーメールであるメールに対しては、エラーメール対応部206がエラーメール対応処理を行う。同様に、解析部204による判定結果がオフィス外通知メールであるメール、判定不能メールであるメールに対しては、オフィス外通知メール対応部207、判定不能メール対応部208がそれぞれ、オフィス外通知メール対応処理、判定不能メール対応処理を行う。
【0047】
エラーメール対応処理、オフィス外通知メール対応処理、判定不能メール対応処理の詳細については後述する。
【0048】
1.3 データ
図6を参照して、HDD114で記憶するデータのうち主要なものを説明する。
【0049】
上述したように、HDD114内には、共有フォルダー211が設けられており、通知先情報212、送信ログ情報213、受信メール214、キーワード情報215が記憶されている。また、HDD114には、データ管理装置10の管理者の連絡先メールアドレスである管理者情報216も記憶されている。
【0050】
共有フォルダー211は、データ管理装置10と同一のLAN内の情報端末からアクセス可能に設定されたファイル格納領域である。共有フォルダー211には、LAN内の情報端末からのアクセスによってファイルが保存されてもよい。また、共有フォルダー211には、スキャナー12で原稿を読み取ることにより得られたイメージデータが保存されてもよい。また、共有フォルダー211には、LAN内の情報端末から受信した印刷ジョブの印刷データが保存されてもよい。
【0051】
通知先情報212は、共有フォルダー211に関連付けられて設定されている少なくとも一つのメールアドレスからなるメールアドレスのリストである。
【0052】
なお、HDD114内に複数の共有フォルダー211が設定されていてもよく、その場合、各共有フォルダー211のそれぞれに対して独立に通知先情報212が設定される。
【0053】
送信ログ情報213は、データ管理装置10で作成して送信された通知メールについてのログ情報である。送信ログ情報202には、送信した通知メールについての、送信先メールアドレス、送信日時、Message-ID、ファイルパスが含まれる。Message-IDは、通知メールのヘッダ情報に存在する当該メールを一意に特定するためのID情報である。ファイルパスは、通知メールに対応する共有フォルダー211に保存されたファイルのファイルパスであり、HDD114内における共有フォルダー211の位置情報と、保存されたファイルのファイル名からなる情報である。
【0054】
受信メール214は、メールサーバーから取得したデータ管理装置10宛のメールのデータである。図7(a)、(b)に、データ管理装置10宛のメールのデータの例を示す。図7(a)は、通知メールが正常に送信できなかった際に受信するエラーメールの例である。図7(b)は、通知メールの受信者がリモートワークでオフィス外にいるため、データ管理装置10の共有フォルダー211にアクセスできないことを通知するオフィス外通知メールの例である。受信メール214には、このようなエラーメールやオフィス外通知メールが記憶される。
【0055】
キーワード情報215は、受信メールのそれぞれについて、エラーメールなのか否かを判定するためのエラーメール判定用キーワード、及び、オフィス外通知メールなのか否かを判定するためのオフィス外通知判定用キーワードである。
【0056】
エラーメール判定用キーワードは、例えば、「user unknown」、「host unknown」、「message too large」といった文字列が該当する。解析部204は、エラーメール判定用キーワードが受信メールの本文又は件名に含まれていれば、当該受信メールをエラーメールと判定する。
【0057】
オフィス外通知判定用キーワードは、例えば、「リモートワーク」、「在宅勤務」、「サテライトオフィス」などの文字列が該当する。解析部204は、オフィス外通知判定用キーワードが受信メールの本文又は件名に含まれていれば、当該受信メールをオフィス外通知メールと判定する。
【0058】
1.4 データ管理装置10の動作
データ管理装置10の動作について、図8~12を用いて説明する。
【0059】
図8は、データ管理装置10が、通知メールを送信する通知メール送信処理を示すフローチャートである。
【0060】
まず、メール作成部201は、共有フォルダー211にファイルが保存されたことを検知する(ステップS101)。なお、共有フォルダーに存在する既存のファイルの内容が更新されることは、既存のファイル名で新たなファイルが保存されることと同義であり、共有フォルダー211にファイルが保存されることに含まれるものとする。
【0061】
メール作成部201は、ファイルが保存された共有フォルダー211と関連付けられた通知先情報212を取得する(ステップS102)
メール作成部201は、ステップS102に取得した通知先情報212に含まれるメールアドレスを宛先とし、共有フォルダー211にファイルが保存された旨を記載したメッセージを件名及び本文の少なくとも一方に記載した通知メールを作成する。そして、送信部202は、メール作成部201が作成した通知メールを送信する(ステップS103)。
【0062】
また、送信部302は、送信した通知メールについて、送信ログ情報として、送信先メールアドレス、送信日時、Message-ID、対応するファイルのファイルパスを保存する(ステップS104)。
【0063】
データ管理装置10は、上記の手順により、通知メール送信処理を実行する。
【0064】
次に、データ管理装置10が送信したスキャンメールに対して、メールが返信された場合におけるデータ管理装置10の動作を、図9に示すフローチャートを参照して説明する。
【0065】
図9に示すように、受信部203は、メールサーバーにアクセスして、データ管理装置10宛のメールが受信しているか確認し、受信していればその受信メールを取得し、受信メール214としてHDD114内に記憶する(ステップS201)。受信部203は、例えば、メールの受信確認を30分おきに実行する。
【0066】
解析部204は、受信部203で取得した受信メール214から一つ選択し、選択したメールが、データ管理装置10から送信した通知メールに対する返信メールであるか否かを判定する(ステップS202)。返信メールであるか否かの確認は、例えば、受信メールのヘッダ情報からReference-IDと、送信ログ情報213として記憶されている各通知メールの送信ログに含まれるMessage-IDとが一致するか否かにより、受信メールが返信メールであるか否かを判定することができる。
【0067】
選択された受信メールが返信メールであった場合(ステップS202:Yes)、ステップS203に進み、返信メールではなかった場合(ステップS202:No)、ステップS209に進む。
【0068】
解析部204は、選択された受信メールに対して、本文又は件名に、キーワード情報215で示されるキーワードが含まれているか否かを判定し、含まれているキーワードに応じて、メールを、エラーメール、オフィス外通知メール、判定不能メールと判定する受信メールの内容の解析を実行する(ステップS203)。
【0069】
解析部204による解析の結果、受信メールがエラーメールと判定された場合(ステップS204:Yes)、エラーメール対応部206は、受信メールに対して、エラーメール対応処理を行う(ステップS205)。
【0070】
解析部204による解析の結果、受信メールがオフィス外通知メールと判定された場合(ステップS206:Yes)、オフィス外通知メール対応部207は、受信メールに対して、オフィス外通知メール対応処理を行う(ステップS207)。
【0071】
解析部204による解析の結果、受信メールが判定不能メールと判定された場合(ステップS206:No)、判定不能メール対応部208は、受信メールに対して、判定不能メール対応処理を行う(ステップS208)。
【0072】
解析部204は、全ての受信メールの解析を行ったか否かを判定し、全ての受信メールの解析が完了している場合は処理を終了し、解析していない受信メールが存在する場合はステップS202に戻る(ステップS209)。
【0073】
エラーメール対応部206が実行するエラーメール対応処理について、図10に示すフローチャートを用いて説明する。
【0074】
エラーメール対応部206は、エラーメールを解析し、エラーメールとなった原因が、無効アドレスへの送信であるか否かを判定する。(ステップS301)。例えば、エラーメール対応部206は、エラーメールの件名や本文に「user unknown」又は「host unknown」の文字列が含まれる場合に、エラーメールとなった原因が、無効アドレスへの送信であると判定する。
【0075】
エラーメール対応部206は、エラーメールとなった原因が、無効アドレスへの送信であった場合(ステップS302:Yes)、通知先情報212から無効アドレスである通知メールの送信先アドレスを削除する処理を行う(ステップS303)。
【0076】
エラーメール対応部206は、エラーメールとなった原因が、無効アドレスへの送信ではなかった場合(ステップS302:No)、エラーメールから、当該エラーメールに対応する通知メールの送信先アドレスを特定し、特定した送信先アドレスに基づいて送信ログ情報213から、エラーメールに対応する通知メールの送信ログを抽出する(ステップS304)。
【0077】
エラーメール対応部206は、通知メールがエラーになった旨、エラーメールの内容、及び、抽出した送信ログの内容を本文に記載したメールを作成し、管理者情報216で示される管理者の連絡先を宛先として送信する(ステップS305)。
【0078】
このようにエラーメール対応処理を行うことで、無効な通知先を削除し、エラーメールの内容をデータ管理装置10の管理者に通知する。
【0079】
オフィス外通知メール対応部207が実行するオフィス外通知メール対応処理について、図11に示すフローチャートを用いて説明する。
【0080】
オフィス外通知メール対応部207は、オフィス外通知メールから、オフィス外通知メールの送信元アドレスを特定し、特定した送信元アドレスを用いて送信ログ情報213を参照し、オフィス外通知メールに対応する通知メールの送信ログを特定する(ステップS401)。
【0081】
オフィス外通知メール対応部207は、特定した送信ログに含まれるファイルパスを抽出する(ステップS402)。
【0082】
オフィス外通知メール対応部207は、共有フォルダー211から、抽出したファイルパスによって示されるファイルの複製ファイルを生成する(ステップS403)。
【0083】
メール作成部201は、生成された複製ファイルを添付し、件名又は本文の少なくとも一方に、共有フォルダー211に保存されたファイルが添付されていること及び添付されたファイルへのアクセスを促すメッセージを記載し、オフィス外通知メールの送信元アドレスを宛先とした再通知メールを作成し、送信部202は、作成された再通知メールを送信する(ステップS404)。
【0084】
このようにオフィス外通知メール対応処理を実行することで、リモートワーク等の理由により共有フォルダー211にアクセスできないユーザーに対し、共有フォルダー211に保存されたファイルの内容を確認させることができるようになる。
【0085】
判定不能メール対応部208が実行する判定不能メール対応処理について、図12に示すフローチャートを用いて説明する。
【0086】
判定不能メール対応部208は、判定不能メールから、判定不能メールの送信元アドレスを特定し、特定された送信元アドレスを用いて送信ログ情報213を参照し、判定不能メールに対応する通知メールの送信ログを抽出する(ステップS501)。
【0087】
判定不能メール対応部208は、判定不能メールを受信した旨、判定不能メールの内容、及び、抽出した送信ログの内容を本文に記載したメールを作成し、管理者情報216で示される管理者の連絡先を宛先として送信する(ステップS502)。
【0088】
このように判定不能メール対応処理を行うことで、通知メールに対して内容不明のメールが返信されたこと、及びその返信メールの内容を、データ管理装置10の管理者に通知することができる。
【0089】
2.実施の形態2
実施の形態2に係るデータ管理装置20が、実施の形態1に係るデータ管理装置10と異なるところは、以下の点である。実施の形態1に係るデータ管理装置10は、通知メールの通知先のユーザーが共有フォルダー211にアクセスできない場合、共有フォルダー211に保存されたファイルの複製を添付し、添付された複製へのアクセスを促すメッセージを本文に記載した再通知メールを、当該ユーザーに送信している。一方、実施の形態2に係るデータ管理装置20は、通知メールの通知先のユーザーが共有フォルダー211にアクセスできない場合、共有フォルダー211に保存されたファイルの複製を、インターネットを介してアクセス可能な所定のファイル共有サーバーにアップロードし、アップロードされた複製のダウンロードに必要な情報を本文に記載したメールを当該ユーザーに送信する。
【0090】
以下、実施の形態2に係るデータ管理装置20について、実施の形態1に係るデータ管理装置10と異なる部分を説明する。実施の形態1に係るデータ管理装置10と同じ部分は同一の符号を付し、説明を省略する。
【0091】
2.1 機能構成
図13を用いて、実施の形態2に係るデータ管理装置20の機能構成を説明する。
【0092】
実施の形態2に係るデータ管理装置20は、実施の形態1に係るデータ管理装置10と比較して、メール作成部201の代わりにメール作成部301を備え、更に、アップロード部302を備える。
【0093】
メール作成部301は、通知メールを作成する点については、実施の形態1に係るメール作成部201と同様である。一方、再通知メールの作成については、メール作成部201と異なる。
【0094】
メール作成部301は、アップロード部302から、所定のファイル共有サーバーにアップロードされた共有フォルダー211に保存されたファイルの複製をダウンロードするためのダウンロード情報を本文に記載した再通知を作成する。図14は、メール作成部301が作成する再通知メールの一例である。図に示すように、本実施の形態の再通知メールは、ファイル共有サーバーにアップロードされた複製をダウンロードするためのダウンロード情報が本文に記載されたメールである。ダウンロード情報は、例えば、ファイル共有サーバーにアップロードされた複製のネットワーク上の位置情報を示すURLと、ダウンロードに必要なパスワード情報である。ダウンロード情報には、ファイルのアップロード時に、ファイル共有サーバーからダウンロードに必要なID情報が付与されている場合は、付与されたID情報を含んでいてもよい。
【0095】
アップロード部302は、ユーザーが共有フォルダー211にアクセスできない場合に、共有フォルダー211に保存されたファイルを複製し、複製したファイルを所定のファイル共有サーバーにアップロードする。アップロード部302は、アップロードした複製ファイルをダウンロードするためのURLを、ファイル共有サーバーから取得する。また、アップロード時にダウンロードするためのパスワードを設定する。パスワードは、ランダムな文字列や、日時情報を表す文字列を設定してもよく、固定文字列とランダムな文字列や日時情報を表す文字列とを組み合わせた文字列であってもよい。
【0096】
2.2 動作
実施の形態1に係るデータ管理装置10では、返信メールがオフィス外通知メールであると判定された場合に図11に示すオフィス外通知メールを実行したが、実施の形態2に係るデータ管理装置20は、図16に示すオフィス外通知処理を実行する。
【0097】
図16におけるステップS601~603の処理は、図11におけるステップS401~403と同じ処理である。
【0098】
ステップS603において、共有フォルダー211からファイルの複製ファイルを生成した後、アップロード部302は、生成された複製ファイルを、ファイル共有サーバーにアップロードする(ステップS604)。
【0099】
メール作成部301は、アップロード部302によるアップロード時に設定されたパスワードと、付与されたURLを含むダウンロード情報を本文に記載し、オフィス外通知メールの送信元アドレスを宛先とした再通知メールを作成し、送信部202は、作成された再通知メールを送信する(ステップS605)。
【0100】
このようにオフィス外通知メール対応処理を実行することで、実施の形態1に係るデータ管理装置10と同様に、リモートワーク等の理由により共有フォルダー211にアクセスできないユーザーに対し、共有フォルダー211に保存されたファイルの内容を確認させることができるようになる。
【0101】
3.実施の形態3
実施の形態3に係るデータ管理装置30が、実施の形態1に係るデータ管理装置10及び実施の形態2に係るデータ管理装置20と異なるところは、以下の点である。実施の形態1に係るデータ管理装置10は、通知メールの通知先のユーザーが共有フォルダー211にアクセスできない場合、共有フォルダー211に保存されたファイルの複製を添付し、添付された複製へのアクセスを促すメッセージを本文に記載した再通知メールを、当該ユーザーに送信している。また、実施の形態2に係るデータ管理装置20は、通知メールの通知先のユーザーが共有フォルダー211にアクセスできない場合、共有フォルダー211に保存されたファイルの複製を、インターネットを介してアクセス可能な所定のファイル共有サーバーにアップロードし、アップロードされた複製のダウンロードに必要な情報を本文に記載したメールを当該ユーザーに送信する。実施の形態3に係るデータ管理装置は、実施の形態1の複製ファイルを添付して再通知する方法と、実施の形態2の複製ファイルをアップロードして再通知する方法とを、選択して設定する構成である。
【0102】
以下、実施の形態3に係るデータ管理装置30について、実施の形態1に係るデータ管理装置10及び実施の形態2に係るデータ管理装置20と異なる部分を説明する。実施の形態1に係るデータ管理装置10及び実施の形態2に係るデータ管理装置20と同じ部分は同一の符号を付し、説明を省略する。
【0103】
3.1 機能構成
図16を用いて、実施の形態3に係るデータ管理装置30の機能構成を説明する。
【0104】
実施の形態3に係るデータ管理装置30は、実施の形態2に係るデータ管理装置20と比較して、メール作成部301の代わりにメール作成部311を備え、更に、再通知方法情報312を保持している。
【0105】
メール作成部311は、通知メールを作成する点については、実施の形態1に係るメール作成部201及び実施の形態2に係るメール作成部301と同様である。一方、再通知メールの作成については、メール作成部201の方法で再通知メールを作成する処理と、メール作成部301の方法で再通知メールを作成する処理の両方を実行可能である。
【0106】
再通知方法情報312は、共有フォルダー211に関連付けられて設定されている再通知方法を示すフラグ情報であり、再通知方法として、複製ファイルをメールに添付するか、複製ファイルをアップロードするかを識別する情報である。なお、HDD114内に複数の共有フォルダー211が設定されている場合、各共有フォルダー211のそれぞれに対して独立に再通知方法情報312が設定される。再通知方法情報312は、共有フォルダー211の作成時に設定される。
【0107】
3.2 動作
実施の形態1に係るデータ管理装置10では、返信メールがオフィス外通知メールであると判定された場合に図11に示すオフィス外通知メールを実行したが、実施の形態3に係るデータ管理装置30は、図17に示すオフィス外通知処理を実行する。
【0108】
図17におけるステップS701~703の処理は、図11におけるステップS401~403と同じ処理である。
【0109】
ステップS703において、共有フォルダー211からファイルの複製ファイルを生成した後、メール作成部311は、再通知方法情報312を取得して、共有フォルダー211に対して設定された再通知方法を特定する(ステップS704)。
【0110】
共有フォルダー211に設定された再通知方法が、複製ファイルをメールに添付することである場合(ステップS705:添付)、メール作成部311は、複製ファイルを添付し、件名又は本文の少なくとも一方に、共有フォルダー211に保存されたファイルが添付されていること及び添付されたファイルへのアクセスを促すメッセージを記載し、オフィス外通知メールの送信元アドレスを宛先とした再通知メールを作成し、送信部202は、作成された再通知メールを送信する(ステップS706)。
【0111】
共有フォルダー211に設定された再通知方法が、複製ファイルをアップロードすることである場合(ステップS705:アップロード)、アップロード部302は、複製ファイルを、ファイル共有サーバーにアップロードする(ステップS707)。
【0112】
そして、メール作成部311は、アップロード部302によるアップロード時に設定されたパスワードと、付与されたURLを含むダウンロード情報を本文に記載し、オフィス外通知メールの送信元アドレスを宛先とした再通知メールを作成し、送信部202は、作成された再通知メールを送信する(ステップS708)。
【0113】
このようにオフィス外通知メール対応処理を実行することで、実施の形態1及び実施の形態2に係るデータ管理装置10及びデータ管理装置20と同様に、リモートワーク等の理由により共有フォルダー211にアクセスできないユーザーに対し、共有フォルダー211に保存されたファイルの内容を確認させることができるようになる。
【0114】
4.実施の形態4
実施の形態4に係るデータ管理装置40が、実施の形態1に係るデータ管理装置10と異なるところは、以下の点である。実施の形態1に係るデータ管理装置10は、通知メールの通知先のユーザーが共有フォルダー211にアクセスできない場合、共有フォルダー211に保存されたファイルの複製を添付し、添付された複製へのアクセスを促すメッセージを本文に記載した再通知メールを、当該ユーザーに送信している。一方、実施の形態4に係るデータ管理装置40においては、共有フォルダー211に対して、保存されたファイルの転送を許可するか禁止するかの転送可否情報が設定される。そして、共有フォルダー211に対して、ファイルの転送の禁止が設定されている場合は、複製ファイルを添付した再通知メールは送信せず、代わりに、共有フォルダー211に保存されたファイルの転送が禁止されている旨の通知を行う。
【0115】
以下、実施の形態4に係るデータ管理装置40について、実施の形態1に係るデータ管理装置10と異なる部分を説明する。実施の形態1に係るデータ管理装置10と同じ部分は同一の符号を付し、説明を省略する。
【0116】
4.1 機能構成
図18を用いて、実施の形態4に係るデータ管理装置40の機能構成を説明する。
【0117】
実施の形態4に係るデータ管理装置40は、実施の形態1に係るデータ管理装置10と比較して、メール作成部201の代わりにメール作成部321を備え、更に、転送可否情報322を保持している。
【0118】
メール作成部321は、通知メール及び複製ファイルを添付した再通知メールを作成する点については、実施の形態1に係るメール作成部201と同様である。メール作成部321は、更に、転送可否情報322において、共有フォルダー211に保存されたファイルの転送が禁止されている場合に、ファイルの転送が禁止されている旨を記載した再通知メールを作成する機能を有する。図19は、メール作成部321が作成した再通知メールの一例である。図に示すように、再通知メールは、共有フォルダー211に保存されたファイルの転送が禁止されている旨が本文に記載されたメールである。
【0119】
転送可否情報322は、共有フォルダー211に保存されるファイルの転送を許可するか禁止するかを示すフラグ情報である。なお、HDD114内に複数の共有フォルダー211が設定されている場合、各共有フォルダー211のそれぞれに対して独立に転送可否情報322が設定される。転送可否情報322は、共有フォルダー211の作成時に設定される。
【0120】
4.2 動作
実施の形態1に係るデータ管理装置10では、返信メールがオフィス外通知メールであると判定された場合に図11に示すオフィス外通知メールを実行したが、実施の形態4に係るデータ管理装置40は、図20に示すオフィス外通知処理を実行する。
【0121】
図20におけるステップS801、802の処理は、図11におけるステップS401、402と同じ処理である。
【0122】
ステップS802において、共有フォルダー211にファイルが保存されたことを通知する通知メールに対応するファイルのファイルパスを特定した後、メール作成部321は、転送可否情報322を取得して、共有フォルダー211に保存されたファイルの転送が許可されているか禁止されているかを判定する(ステップS803)。
【0123】
共有フォルダー211に保存されたファイルの転送が許可されている場合(ステップS804:Yes)、オフィス外通知メール対応部207は、共有フォルダー211から、特定したファイルパスによって示されるファイルの複製ファイルを生成する(ステップS805)。
【0124】
メール作成部321は、生成された複製ファイルを添付し、件名又は本文の少なくとも一方に、共有フォルダー211に保存されたファイルが添付されていること及び添付されたファイルへのアクセスを促すメッセージを記載し、オフィス外通知メールの送信元アドレスを宛先とした再通知メールを作成し、送信部202は、作成された再通知メールを送信する(ステップS806)。
【0125】
共有フォルダー211に保存されたファイルの転送が禁止されている場合(ステップS804:No)、メール作成部321は、本文に、共有フォルダー211に保存されたファイルの転送が禁止されている旨を記載し、オフィス外通知メールの送信元アドレスを宛先とした再通知メールを作成し、送信部202は、作成された再通知メールを送信する(ステップS807)。
【0126】
このようにオフィス外通知メール対応処理を実行することで、転送が許可されているファイルについては、実施の形態1に係るデータ管理装置10と同様に、リモートワーク等の理由により共有フォルダー211にアクセスできないユーザーに対し、共有フォルダー211に保存されたファイルの内容を確認させることができるようになる。一方、転送が禁止されているファイルについては、メールへの添付を行わないことで、情報流出のリスクを低減することができる。
【0127】
5.実施の形態5
実施の形態5に係るデータ管理装置50が、実施の形態4に係るデータ管理装置40と異なるところは、以下の点である。実施の形態4に係るデータ管理装置40においては、共有フォルダー211に対して、保存されたファイルの転送を許可するか禁止するかの転送可否情報が設定される。そして、共有フォルダー211に対して、ファイルの転送の禁止が設定されている場合は、複製ファイルを添付した再通知メールは送信せず、代わりに、共有フォルダー211に保存されたファイルの転送が禁止されている旨の通知を行う。実施の形態5に係るデータ管理装置50でも同様に、共有フォルダー211に対して転送可否情報が設定される。データ管理装置50では、転送可否情報でファイルの転送の禁止が設定されている場合、更に、共有フォルダー211に保存されたファイルの所有者にファイルの転送を行ってもよいか否かの確認を行う構成を備える。そして、ファイルの所有者によって転送が許可された場合に、複製ファイルを添付した再通知メールの送信を行う。
【0128】
以下、実施の形態5に係るデータ管理装置50について、実施の形態4に係るデータ管理装置40と異なる部分を説明する。実施の形態4に係るデータ管理装置40と同じ部分は同一の符号を付し、説明を省略する。
【0129】
5.1 機能構成
図21を用いて、実施の形態5に係るデータ管理装置50の機能構成を説明する。
【0130】
実施の形態5に係るデータ管理装置50は、実施の形態4に係るデータ管理装置40と比較して、メール作成部321の代わりにメール作成部331を備え、更に、所有者情報332を保持している。
【0131】
メール作成部331は、通知メール及び再通知メールを作成する点については、実施の形態4に係るメール作成部321と同様である。メール作成部331は、更に、転送可否情報322において、共有フォルダー211に保存されたファイルの転送が禁止されている場合に、当該ファイルの所有者の連絡先を所有者情報332から取得し、共有フォルダー211にアクセスできないユーザーに対して、共有フォルダー211のファイルの転送を行ってもよいかを確認する確認メールを作成する機能を有する。
【0132】
所有者情報332は、共有フォルダー211に保存されるファイルの所有者の連絡先を示すメールアドレスである。なお、所有者情報332は、共有フォルダー211に保存されるファイルそれぞれに対して独立に設定される。所有者情報332は、共有フォルダー211にファイルが保存されたときに、保存されたファイルと関連付けられて設定される。
【0133】
5.2 動作
実施の形態4に係るデータ管理装置40では、返信メールがオフィス外通知メールであると判定された場合に図20に示すオフィス外通知メールを実行したが、実施の形態5に係るデータ管理装置50は、図22に示すオフィス外通知処理を実行する。
【0134】
図22におけるステップS901~904、909~911の処理は、図20におけるステップS801~807と同じ処理である。
【0135】
ステップS904において、転送可否情報322がファイルの転送の禁止を示している場合、メール作成部331は、ファイルと関連付けられた所有者情報332からファイルの所有者の連絡先を取得する(ステップS905)。
【0136】
メール作成部331は、取得したファイルの所有者の連絡先を宛先として、共有フォルダー211にアクセスできないユーザーに対して、共有フォルダー211のファイルの転送を行ってもよいかを確認する確認メールを作成する。そして、送信部202は、作成された確認メールを送信する(ステップS906)。
【0137】
受信部203が確認メールに対する返信メールを受信し、解析部204が当該返信メールを解析することで、ファイルの所有者による転送可否の確認結果を取得する(ステップS907)。解析部204による返信メールの解析は、返信メールに所定のキーワードが含まれるか否かにより判定する。例えば、「転送」及び「許可」の両方のキーワードが含まれていれば転送許可と判定し、所定のキーワードが含まれなければ転送禁止と判定する。
【0138】
ファイルの所有者による転送可否が転送許可である場合、ステップS909に進み、禁止である場合、ステップS911に進む。後の処理は、実施の形態4に係るデータ管理装置40と同様である。
【0139】
このようにオフィス外通知メール対応処理を実行することで、転送が許可されているファイルについては、リモートワーク等の理由により共有フォルダー211にアクセスできないユーザーに対し、共有フォルダー211に保存されたファイルの内容を確認させることができるようになる。一方、転送が禁止されているファイルについては、メールへの添付を行わないことで、情報流出のリスクを低減することができる。
【0140】
6.実施の形態6
実施の形態6に係るデータ管理装置60が、実施の形態3に係るデータ管理装置30と異なるところは、以下の点である。実施の形態3に係るデータ管理装置30は、共有フォルダー211に関連付けて保持される再通知方法情報312に従って、再通知方法を決定している。一方、実施の形態6に係るデータ管理装置60においては、オフィス外通知メールの内容を解析し、解析結果に応じて再通知方法を決定する。
【0141】
以下、実施の形態6に係るデータ管理装置60について、実施の形態3に係るデータ管理装置30と異なる部分を説明する。実施の形態3に係るデータ管理装置30と同じ部分は同一の符号を付し、説明を省略する。
【0142】
6.1 機能構成
図23を用いて、実施の形態6に係るデータ管理装置60の機能構成を説明する。
【0143】
実施の形態6に係るデータ管理装置60は、実施の形態3に係るデータ管理装置40と比較して、メール作成部311の代わりにメール作成部341を備える。また、再通知情報312は保持しない。
【0144】
メール作成部341は、通知メールを作成する点については、実施の形態3に係るメール作成部311と同様である。しかしながら、メール作成部341は、メール作成部311とは、作成する通知メールの内容が異なる。図24は、メール作成部341が作成する通知メールの一例である。図に示すように、メール作成部341が作成する通知メールには、通知先情報212で示される通知メールの受信者が、共有フォルダー211にアクセスでない場合の再通知方法の選択肢が記載される。選択肢には、複製ファイルをメールに添付することにより再通知を行う方法、複製ファイルをファイル共有サーバーにアップロードすることにより再通知を行う方法が含まれる。なにもしないことを示す選択肢を含んでもよい。
【0145】
メール作成部341は、再通知メールを作成する点については、実施の形態3に係るメール作成部311と同様である。メール作成部311においては、再通知情報312に従って、複製ファイルを添付したメールに再通知を行うのか、複製ファイルのアップロードにより再通知を行うのかを決定している。メール作成部341においては、オフィス外通知メールの解析結果により複製ファイルを添付したメールに再通知を行うのか、複製ファイルのアップロードにより再通知を行うのかを決定する。図25は、本実施の形態におけるオフィス外通知メールの一例である。図に示すように、オフィス外通知メールには、通知メールで記載した複数の選択肢から選択された一つの選択肢を表す文字列が記載されている。オフィス外通知メールの解析は、所定のキーワードを含むか否かにより行うことができる。例えば、通知メールに記載した複数の選択肢を示す文字列のうち、複製ファイルをメールに添付することにより再通知を行う方法を示す文字列がオフィス外通知メールに含まれている場合、複製ファイルをメールに添付することにより再通知を行うと決定する。また、通知メールに記載した複数の選択肢を示す文字列のうち、複製ファイルをファイル共有サーバーにアップロードすることにより再通知を行う方法を示す文字列がオフィス外通知メールに含まれている場合、複製ファイルをファイル共有サーバーにアップロードすることにより再通知を行う方法により再通知を行うと決定する。
【0146】
6.2 動作
実施の形態3に係るデータ管理装置30では、返信メールがオフィス外通知メールであると判定された場合に図17に示すオフィス外通知メール対応処理を実行したが、実施の形態6に係るデータ管理装置60は、図26に示すオフィス外通知処理を実行する。
【0147】
図26におけるステップS1001~1003の処理は、図17におけるステップS701~703と同じ処理である。
【0148】
ステップS1003において、共有フォルダー211からファイルの複製ファイルを生成した後、メール作成部311は、オフィス外通知メールを解析して、オフィス外通知メールの送信者がいずれの再通知方法を希望しているかを特定する(ステップS1004)。
【0149】
図26におけるステップS1005~1008の処理は、図17におけるステップS705~708と同じ処理である。
【0150】
このようにオフィス外通知メール対応処理を実行することで、実施の形態3に係るデータ管理装置30と同様に、リモートワーク等の理由により共有フォルダー211にアクセスできないユーザーに対し、共有フォルダー211に保存されたファイルの内容を確認させることができるようになる。
【0151】
7.補足
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明してきたが本発明は上述の実施の形態に限定されないのは勿論であり、以下の変形例が本発明の技術範囲に含まれることは勿論である。
【0152】
(1)上述の実施の形態3において、再通知方法情報312は、共有フォルダー211に関連付けられて設定されるとしているが、共有フォルダー211に保存されるファイルそれぞれに対して設定されてもよい。その場合、再通知方法情報312は、共有フォルダー211にファイルが保存されたときに、当該ファイルに対して設定されるとしてもよい。
【0153】
(2)上述の実施の形態1において、一のファイルが共有フォルダー211に保存された後、他のファイルが共有フォルダー211に保存された場合を想定する。そして、一のファイルに対して通知メールを送信し、この通知メールに対してオフィス外通知メールを受信したとする。このとき、オフィス外通知メールの送信元のユーザーは、オフィス外にいるため、共有フォルダー211にアクセスできない状態であり、他のファイルが共有フォルダー211に保存されたときにおいても、共有フォルダー211にアクセスできない状態が継続していると推定することができる。そこで、一のファイルが共有フォルダー211に保存された場合に送信された通知メールに対してオフィス外通知メールを受信した場合において、他のファイルが共有フォルダー211に保存されたときには、他のファイルが共有フォルダー211に保存されたことを通知するメールの送信を省略し、最初から他のファイルの複製を添付したメールを送信してもよい。他のファイルが共有フォルダー211に保存されたことを通知するメールの送信を省略する条件は、一のファイルを共有フォルダー211に保存した日時と、他のファイルを共有フォルダー211に保存した日時の差が、同日中であるとしてもよい。また、他のファイルが共有フォルダー211に保存されたことを通知するメールの送信を省略する条件は、一のファイルを共有フォルダー211に保存した日時と、他のファイルを共有フォルダー211に保存した日時の差が、所定時間以内(例えば1時間以内)であるとしてもよい。
【0154】
(3)上述の実施の形態においてオフィス外通知メール対応処理において、複製ファイルを添付した再通知メールを送信する場合、ZIP圧縮等の圧縮処理を行ってファイルサイズを落としたファイルを添付してもよい。また、オフィス外通知メールの解析により、希望するファイルの種別(jpgファイルやpdfファイル等)がオフィス外通知メールに記載されており、データ管理装置が、当該ファイルの種別へのファイル変換手段を備えている場合には、複製ファイルに対して、当該ファイルの種別へのファイル変換処理を行って添付してもよい。
【0155】
(4)受信メールに特定のキーワードが含まれるか否かによって、受信メールがエラーメール、オフィス外通知メールなどの受信メールの種別を判定していたが、受信メールの種別の判定方法はこの限りではない。
【0156】
例えば、予め機械学習によってAIモデルを作成し、作成したAIモデルで受信メールの種別を判定するとしてもよい。
【0157】
(5)再通知メールにURLを記載する場合、URLをQRコード(登録商標)に変換してメール内に記載してもよい。
【0158】
(6)上述の実施の形態では、メール送信機能を利用して、共有フォルダー211に格納された電子ファイルやその複製へのアクセス方法の通知を行っているが、他の方法を用いて通知を行ってもよい。例えば、通信ネットワークを介して、短いメッセージのやり取りができる「インスタントメッセージ」などと呼ばれる機能により通知を行ってもよい。
【0159】
(7)上述したように、画像形成装置は、マイクロプロセッサーとメモリとを備えたコンピューターシステムである。メモリは、コンピュータープログラムを記憶しており、マイクロプロセッサーは、コンピュータープログラムに従って動作するとしてもよい。
【0160】
ここで、コンピュータープログラムは、所定の機能を達成するために、コンピューターに対する指令を示す命令コードが複数個組み合わされて構成されたものである。
【0161】
また、コンピュータープログラムは、コンピューター読み取り可能な記録媒体、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、半導体メモリなどに記録されているとしてもよい。
【0162】
また、コンピュータープログラムを、有線又は無線の電気通信回線、インターネットを代表とするネットワーク、データ放送等を経由して伝送してもよい。
【0163】
(8)上記実施の形態及び上記変形例をそれぞれ組み合わせるとしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0164】
本発明は、メール送受信機能を有する画像読取装置やMFPにおいて有用である。
【符号の説明】
【0165】
10、20、30、40、50、60 データ管理装置
12 スキャナー
13 操作パネル
201、301、311、321、331、341 メール作成部
202 送信部
203 受信部
204 解析部
205 メール対応部
302 アップロード部
図1
図2
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