(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-25
(45)【発行日】2024-04-02
(54)【発明の名称】筆記具用台紙
(51)【国際特許分類】
B65D 85/28 20060101AFI20240326BHJP
【FI】
B65D85/28
(21)【出願番号】P 2020029206
(22)【出願日】2020-02-25
【審査請求日】2023-01-25
(73)【特許権者】
【識別番号】000003193
【氏名又は名称】TOPPANホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001276
【氏名又は名称】弁理士法人小笠原特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】中島 由人
【審査官】杉田 剛謙
(56)【参考文献】
【文献】特開平11-029139(JP,A)
【文献】実公昭02-003273(JP,Y1)
【文献】独国実用新案第9307007(DE,U1)
【文献】特開2004-106877(JP,A)
【文献】特開2017-176678(JP,A)
【文献】米国特許第02024984(US,A)
【文献】特開2016-016878(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 85/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
板紙を用いてなる筆記具用台紙であって、
この台紙の左右中央部分には、クリップ付きの筆記具を、装着、固定可能であって、
台紙上部には、略V字状の切り込みが設けてあり、
略V字状の切り込みの内側には、吊り下げ孔が設けてあり、
略V字状の切り込みの起点と、台紙の左右端部とを結ぶ谷折り線で、台紙の上部からなる装着部を下方に向けて折り返して、筆記具のクリップを装着し、
台紙下部には、略U字状の切り込みが、起点を横一線にそろえて大小2本設けてあり、
この起点と起点を結ぶ谷折り線に沿って、2本の略U字状の切り込みに挟まれた保持枠を起立して、筆記具の胴部を固定することを特徴とする、筆記具用台紙。
【請求項2】
前記台紙下部の、大小2本設けられた略U字状の切り込みのうち、略U字状の内側切り込みの円弧部分の直径が、筆記具の胴部の直径と同等であることを特徴とする、請求項
1に記載の筆記具用台紙。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、商品陳列に用いることができる台紙に係るものであって、特に筆記具を固定して店舗などでの販売のための陳列が可能な、筆記具用台紙に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、プラスチックによる環境汚染の問題が取り上げられ、世界的な規模での対応が求められている。従来においては例えば、ボールペンやシャープペンシル、サインペン、マーカー、万年筆のような筆記具を販売する際にも、プラスチックケースやブリスターパックといった透明なプラスチックを用いた包装容器に収められて、販売されるものも多くみられる。
【0003】
これについても、脱プラスチックの動きが見られ、例えば特許文献1には、紙製の台紙に筆記具を固定して販売用のパッケージとする提案がなされているが、脱プラスチックの効果はあるものの、板紙を折り曲げて立体を形成するための構造は複雑であり、また吊り下げのための別部材を取り付ける方式であるなど作業的にも面倒であり、コストにも影響を与えかねないものであった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、かかる状況に鑑みてなされたものであり、板紙を用いた筆記具用台紙であって、構造が簡単で、筆記具の装着が容易であり、保持の安定性に優れ、商品陳列に用いることができる、筆記具用台紙を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するための手段として、請求項1に記載の発明は、
板紙を用いてなる筆記具用台紙であって、
この台紙の左右中央部分には、クリップ付きの筆記具を、装着、固定可能であって、
台紙上部には、略V字状の切り込みが設けてあり、
略V字状の切り込みの内側には、吊り下げ孔が設けてあり、
略V字状の切り込みの起点と、台紙の左右端部とを結ぶ谷折り線で、台紙の上部からなる装着部を下方に向けて折り返して、筆記具のクリップを装着し、
台紙下部には、略U字状の切り込みが、起点を横一線にそろえて大小2本設けてあり、
この起点と起点を結ぶ谷折り線に沿って、2本の略U字状の切り込みに挟まれた保持枠を起立して、筆記具の胴部を固定することを特徴とする、筆記具用台紙である。
【0008】
また、請求項2に記載の発明は、
前記台紙下部の、大小2本設けられた略U字状の切り込みのうち、略U字状の内側切り込みの円弧部分の直径が、筆記具の胴部の直径と同等であることを特徴とする、請求項1に記載の筆記具用台紙である。
【発明の効果】
【0009】
請求項1に記載の発明によれば、板紙を用いてなる筆記具用台紙であって、台紙の構造が極めて簡単で、筆記具の装着が容易であり、保持の安定性に優れ、商品陳列に用いることができる、筆記具用台紙を提供することが可能である。
【0010】
これは、略V字状の切り込みの起点と、台紙の左右端部とを結ぶ谷折り線で、台紙の上部からなる装着部を下方に向けて折り返して、筆記具のクリップを装着するため、この部分では、切り込みは一か所、折り返しも一回で形成することができるものである。
【0013】
特に、請求項2に記載の発明によれば、台紙下部の、大小2本設けられた略U字状の切り込みのうち、略U字状の内側切り込みの円弧部分の直径が、筆記具の胴部の直径と同等であることによって、筆記具の胴部が略U字状の切り込みによる保持枠に隙間なくはまり、筆記具を台紙から取り外そうとすれば、台紙を破壊して取り外すことになり、悪意のある取り外し、改ざん防止等の機能を付与することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】
図1は、本発明に係る筆記具用台紙の一実施態様を説明するための、平面模式図である。
【
図2】
図2は、本発明に係る筆記具用台紙の一実施態様の、実際に筆記具を装着、固定した状態を説明するための、斜視模式図である。
【
図3】
図3は、本発明に係る筆記具用台紙のもう一つの実施態様を説明するための、平面模式図である。
【
図4】
図4は、本発明に係る筆記具用台紙のもう一つの実施態様の、実際に筆記具を装着、固定した状態の一例を説明するための、斜視模式図である。
【
図5】
図5は、本発明に係る筆記具用台紙の
図4に示す実施態様の、実際に筆記具を装着、固定した状態の他の例を説明するための、斜視模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明を
図1~
図5を参照しながら、更に詳しい説明を加える。ただし本発明は、ここに示す例にのみ限定されるものではない。本発明は、請求項によって限定されるものである。
【0016】
図1は、本発明に係る筆記具用台紙の一実施態様を説明するための、平面模式図である。
【0017】
図1に示す例において、筆記具用台紙(100)のブランクスは、素材は板紙からなり、全体は縦長の略矩形であるが、台紙上部(10)において、上辺は丸みを帯びた形状で逆U字形状である。この部分は台紙底部(20)のように略矩形であっても、あるいはこのように丸みを帯びた状態であっても、所望するデザインによって任意の形状あって構わない。
【0018】
台紙上部(10)には、略V字状の切り込み(11)が設けてあり、略V字状の切り込み(11)の起点(14)と、台紙の左右端部とを水平に結ぶ谷折り線(12)で、台紙上部(10)を台紙の下方に向けて折り返して、筆記具のクリップの装着部(15)とすることができる。
【0019】
装着は、台紙上部(10)の折り返しによって形成される、略V字状の切り込み(11)の円弧状の空隙に、筆記具の先端から胴部を通し、さらにクリップを、装着部(15)を挟み込む形で行なうことができる。
【0020】
また、略V字状の切り込み(11)の内側の台紙には、吊り下げ孔(13)が設けてあり、この部分は台紙上部(10)の下方への折り返しにはかかわらない部分であって、折り返しによって筆記具用台紙(100)の最上部になる。したがって、この吊り下げ孔(13)は店舗などでの陳列、販売に際して、吊り下げ用の別部材を用いることなく、吊り下げなどの用途に用いることができる。
【0021】
一方、台紙下部(20)には、略U字状の外側切り込み(21)、および略U字状の内側切り込み(22)が、合計4箇所ある起点(24)を横一線にそろえて、大小2本設けてある。
【0022】
この起点(24)と起点(24)を結ぶ谷折り線(23)で、2本の略U字状の切り込みに挟まれた保持枠(25)を、
図1の手前方向に引き起こして、筆記具の胴部を固定することができる。
【0023】
この固定は、2本の略U字状の切り込みのうち、略U字状の内側切り込み(22)によって形成される円弧状の空隙(円弧部分)に、筆記具を先端から挿入して、筆記具の胴部を固定する形で行われる。
【0024】
図2は、本発明に係る筆記具用台紙の一実施態様の、実際に筆記具を装着、固定した状態を説明するための、斜視模式図である。
【0025】
本発明に係る筆記具(40)の外形は、先端部(42)、クリップ(41)、胴部(43)を有してなる。例としては、たとえばボールペン、シャープペンシル、サインペン、マーカー、万年筆などがあげられる。
【0026】
筆記具(40)の筆記具用台紙(100)への装着、固定は、装着部(15)および2本の略U字状の切り込みに挟まれた保持枠(25)を、折り返し、あるいは折り曲げて起立した状態で行われる。
【0027】
まず、装着は筆記具用台紙(100)の台紙上部(10)において行われるのであって、具体的には台紙上部(10)の装着部(15)を、矢印(A)の方向に折り返した状態で行われる。
【0028】
すなわち筆記具(40)の装着は、略V字状の切り込み(11)によって形成される円弧状の空隙に、筆記具(40)の先端(42)から胴部(43)を通し、さらにクリップ(41)と胴部(43)とで、装着部(15)を挟み込む形で行なわれる。
【0029】
また固定は、筆記具用台紙(100)の台紙下部(20)において行われるのであって、具体的には2本の略U字状の切り込みに挟まれた保持枠(25)を、矢印(B)の方向に起立した状態で行われる。
【0030】
すなわち筆記具(40)の固定は、筆記具用台紙(100)の下部(20)に設けられた2本の切り込みのうち、略U字状の内側切り込み(22)によって形成される円弧状の空隙(円弧部分)に、筆記具(40)を先端(42)から挿入して、筆記具(40)の胴部(43)を固定する形で行われる。
【0031】
筆記具(40)のこれら2箇所への装着、固定によって、筆記具(40)と筆記具用台紙(100)とは一体化して、離脱は容易ではなく、安定した状態での取り扱い、陳列が可能となる。
【0032】
特に台紙下部(20)の、大小2本設けられた略U字状の切り込みのうち、内側の略U字状の内側切込み(22)の円弧状の空隙(円弧部分)の直径が、筆記具の胴部(43)の直径と同等である場合には、筆記具(40)の胴部(43)が、略U字状の内側切り込み(22)による円弧状の空隙(円弧部分)に隙間なく嵌合する。
【0033】
したがって、この場合には、筆記具(40)を筆記具用台紙(100)から取り外そうとすれば、筆記具用台紙(100)の一部を破壊して取り外すことになり、悪意のある取り外し、改ざん防止等の機能を付与することができる。
【0034】
また、必要に応じて、筆記具(40)を筆記具用台紙(100)に、装着、固定した状態の外側から、一部もしくは全体をシュリンク包装することも可能である。
【0035】
図3は、本発明に係る筆記具用台紙のもう一つの実施態様を説明するための、平面模式図である。
【0036】
図3に示す例において、もう一つの実施態様である筆記具用台紙(101)のブランクスは、外形は縦長の略矩形であるが、後述する切り込みなどを阻害することがない範囲において、所望するデザインによって任意の形状あって構わない。
【0037】
台紙上部(30)には、吊り下げ孔(33)が設けてあり、筆記具用台紙(100)の最上部にあたる。したがって、この実施態様においても、店舗などでの陳列、販売に際しての吊り下げに、吊り下げ用の別部材を用いることなく、用いることができる。
【0038】
また
図3に示す例において、上部(30)には、略コの字状の切り込みが設けてあり、略コの字状の外側の切り込み(31)、および略コ字状の内側切り込み(32)とが、4箇所の起点(37)を横一線にそろえる形で、大小2本設けられている。
【0039】
この起点(37)と起点(37)を水平に結ぶ谷折り線(34)に沿って、2本の略コの字状の切り込みに挟まれた装着部を起立して、さらに起立した装着部における略コの字状の内側切り込み(32)の上端近傍に設けられた山折り線(36)を介して、台紙と水平となる方向に折り返して、筆記具(40)のクリップ(41)を装着することができる
。上方向に折り返す場合と、下方向に折り返す場合は、それぞれ
図4および
図5を用いて後述する。
【0040】
筆記具(40)の装着は、台紙上部(10)の折り返しによって形成される、略コの字状の内側切り込み(32)の円弧状の空隙(円弧部分)に、筆記具(40)の先端(42)および胴部(43)を通し、さらにクリップ(41)を、2本の略コの字状の切り込みに挟まれた装着部(35)を挟み込む形で行なうことができる。
【0041】
一方、台紙下部(20)には、
図1に示す例と同様に、略U字状の外側切り込み(21)、および略U字状の内側切り込み(22)が、起点(24)を横一線にそろえる形で、大小2本設けてある。
【0042】
この起点(24)と起点(24)を結ぶ谷折り線(23)で、2本の略U字状の切り込みに挟まれた保持枠(25)を、
図3の手前方向(台紙と垂直となる方向)に起立して、筆記具(40)の胴部(43)を固定することができる。
【0043】
この固定は、2本の略U字状の切り込みのうち、略U字状の内側切り込み(22)によって形成される円弧状の空隙に、筆記具(40)を先端(42)から挿入して、筆記具(40)の胴部(43)を固定する形で行われる。
【0044】
図4は、本発明に係る筆記具用台紙のもう一つの実施態様の、実際に筆記具を装着、固定した状態の一例を説明するための、斜視模式図である。
【0045】
前述のように、本発明に係る筆記具(40)の外形は、先端部(42)、クリップ(41)、胴部(43)を有してなる。例としては、たとえばボールペン、シャープペンシル、サインペン、マーカー、万年筆などがあげられる。
【0046】
筆記具(40)の筆記具用台紙(101)への装着、固定は、2本の略コの字状の切り込みに挟まれた装着部(35)、および2本の略U字状の切り込みに挟まれた保持枠(25)を、折り返し、あるいは折り曲げて起立した状態で行われる。
【0047】
まず、装着は筆記具用台紙(101)の台紙上部(30)において行われるのであって、具体的には台紙上部(30)の、2本の略コの字状の切り込みに挟まれた装着部(35)を、矢印(C)の方向に起立して折り返した状態で行われる。
【0048】
ここで、
図4に示す例においては、2本の略コの字状の切り込みの起点(37)と起点(37)を結ぶ谷折り線(34)に沿って2本の略コの字状の切り込みに挟まれた装着部を起立して、さらに起立した装着部における略コの字状の内側切り込み(32)の上端近傍に設けられた山折り線(36)を介して、台紙と水平で、かつ上方向に折り返して、筆記具のクリップを装着した例である。
【0049】
すなわち筆記具(40)の装着は、略コの字状の内側切り込み(32)によって形成される略コの字状の空隙に、筆記具(40)の先端(42)から胴部(43)を通し、さらにクリップ(41)と胴部(43)とで、2本の略コの字状の内側切り込みに挟まれた装着部(35)を挟み込む形で行なわれる。
【0050】
また固定は、筆記具用台紙(101)の台紙下部(20)において行われるのであって、具体的には
図2で示す例と同様に、2本の略U字状の切り込みに挟まれた保持枠(25)を、矢印(B)の方向に起立した状態で行われる。
【0051】
すなわち筆記具(40)の固定は、筆記具用台紙(101)の下部(20)に設けられた2本の切り込みのうち、略U字状の内側切り込み(22)によって形成される円弧状の空隙(円弧部分)に、筆記具(40)を先端(42)から挿入して、筆記具(40)の胴部(43)を固定する形で行われる。
【0052】
筆記具(40)のこれら2箇所への装着、固定によって、筆記具(40)と筆記具用台紙(101)とは一体化して、離脱は容易ではなく、安定した状態での取り扱い、陳列が可能となる。
【0053】
図5は、本発明に係る筆記具用台紙の
図4に示す実施態様の、実際に筆記具を装着、固定した状態の他の例を説明するための、斜視模式図である。
【0054】
前述のように、本発明に係る筆記具(40)の外形は、先端部(42)、クリップ(41)、胴部(43)を有してなる。例としては、たとえばボールペン、シャープペンシル、サインペン、マーカー、万年筆などがあげられる。
【0055】
ただし、
図5において示す例は、筆記具(40)を装着、固定した状態の他の例であって、特に筆記具(40)の胴部(43)の長さが比較的短い場合に、それに対応した装着をする例である。
【0056】
筆記具(40)の筆記具用台紙(101)への装着、固定は、2本の略コの字状の切り込みに挟まれた装着部(35)、および2本の略U字状の切り込みに挟まれた保持材(25)を、折り返し、あるいは折り曲げて起立した状態で行われる。
【0057】
まず、装着は筆記具用台紙(101)の台紙上部(30)において行われるのであって、具体的には台紙上部(30)の、2本の略コの字状の切り込みに挟まれた装着部(35)を、矢印(D)の方向に起立して折り返した状態で行われる。
【0058】
ここで、
図5に示す例においては、2本の略コの字状の切り込みの起点(37)と起点(37)を結ぶ谷折り線(34)に沿って2本の略コの字状の切り込みに挟まれた装着部を起立して、さらに起立した装着部における略コの字状の内側切り込み(32)の上端近傍に設けられた山折り線(36)を介して、台紙と水平で、かつ下方向に折り返して、筆記具のクリップを装着した例である。
【0059】
この部分が
図4に示す例と異なる点であり、略コの字状の内側切り込みの上端近傍に設けられた山折り線(36)を介して、先端側を台紙と水平で、かつ下方向に折り返すことで、装着部と固定部の距離が短くなり、筆記具の胴部の長さが比較的短い場合においても、装着、固定が可能となるのである。
【0060】
すなわち筆記具(40)の装着は、略コの字状の内側切り込み(32)によって形成される略コの字状の空隙に、筆記具(40)の先端(42)から胴部(43)を通し、さらにクリップ(41)と胴部(43)とで、下方向に折り返された、2本の略コの字状の切り込みに挟まれた装着部(35)を挟み込む形で行なわれる。
【0061】
また固定は、筆記具用台紙(101)の台紙下部(20)において行われるのであって、具体的には
図2で示す例と同様に、2本の略U字状の切り込みに挟まれた保持枠(25)を、矢印(B)の方向に起立した状態で行われる。
【0062】
すなわち筆記具(40)の固定は、筆記具用台紙(101)の下部(20)に設けられた2本の切り込みのうち、略U字状の内側切り込み(22)によって形成される円弧状の
空隙(円弧部分)に、筆記具(40)を先端(42)から挿入して、筆記具(40)の胴部(43)を固定する形で行われる。
【0063】
筆記具(40)のこれら2箇所への装着、固定によって、筆記具(40)と筆記具用台紙(101)とは一体化して、離脱は容易ではなく、安定した状態での取り扱い、陳列が可能となる。
【0064】
このようにして、本発明においては、板紙を用いた筆記具用台紙であって、構造が簡単で、筆記具の装着が容易であり、保持の安定性に優れ、商品陳列に用いることができる、筆記具用台紙を提供することが可能である。
【符号の説明】
【0065】
A・・・矢印
B・・・矢印
C・・・矢印
D・・・矢印
10・・・台紙上部
11・・・略V字状の切り込み
12・・・谷折り線
13・・・吊り下げ孔
14・・・起点
15・・・装着部
20・・・台紙下部
21・・・略U字状の外側切り込み
22・・・略U字状の内側切り込み
23・・・谷折り線
24・・・起点
25・・・保持枠
30・・・台紙上部
31・・・略コの字状の外側切り込み
32・・・略コの字状の内側切り込み
33・・・吊り下げ孔
34・・・谷折り線
35・・・装着部
36・・・山折り線
37・・・起点
40・・・筆記具
41・・・クリップ
42・・・先端部
43・・・胴部
100・・・筆記具用台紙
101・・・筆記具用台紙