(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-25
(45)【発行日】2024-04-02
(54)【発明の名称】画像形成装置
(51)【国際特許分類】
G03G 15/36 20060101AFI20240326BHJP
G03G 21/04 20060101ALI20240326BHJP
G03G 21/00 20060101ALI20240326BHJP
B41J 29/393 20060101ALI20240326BHJP
H04N 1/407 20060101ALI20240326BHJP
【FI】
G03G15/36
G03G21/04
G03G21/00 510
B41J29/393 107
H04N1/407 780
(21)【出願番号】P 2020048562
(22)【出願日】2020-03-19
【審査請求日】2023-02-24
(73)【特許権者】
【識別番号】000005496
【氏名又は名称】富士フイルムビジネスイノベーション株式会社
(72)【発明者】
【氏名】山▲崎▼ 直哉
(72)【発明者】
【氏名】森田 英治
【審査官】市川 勝
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-081750(JP,A)
【文献】特開2014-186277(JP,A)
【文献】特開2006-065184(JP,A)
【文献】特開2007-086184(JP,A)
【文献】特開2014-027394(JP,A)
【文献】特開平07-336542(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03G 15/36
G03G 21/04
G03G 21/00
B41J 29/393
H04N 1/407
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
記録媒体を含む像保持体上に通常画像を形成する通常画像モードと、文字部と背景部を含む地紋画像を形成する地紋画像モードと、を有する画像形成装置であって、
前記通常画像モードが選択された場合、1つの画像濃度パターンまたは面積率が互いに異なる画像濃度パターンからなる第1画像濃度パターンを形成し、前記地紋画像モードが選択された場合、前記第1画像濃度パターンの画像濃度パターンよりもサイズが大きく
所定の濃度の前記背景部の画像濃度パターンと面積率が互いに異なる前記文字部の画像濃度パターンからなる第2画像濃度パターンを
前記文字部に適用するスクリーン線数と前記背景部に適用するスクリーン線数が異なるように設定して形成する画像濃度パターン形成手段と、
前記画像濃度パターンの濃度を前記像保持体上で検知する濃度検知手段と、
検知した前記画像濃度パターンの検知値に基づいて画像形成因子の設定条件を制御する制御手段と、を備えた、
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記第2画像濃度パターンの各々の前記画像濃度パターンは、前記第1画像濃度パターンの各々の前記画像濃度パターンよりも前記像保持体の移動方向である副走査方向に大きい、
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記第2画像濃度パターンの各々の前記画像濃度パターンは、前記像保持体上にトナー画像を形成する現像ロールの周長/周速比以上の長さである、
ことを特徴とする請求項
2に記載の画像形成装置。
ここに、
周速比=現像ロールの表面速度/像保持体の表面速度
とする。
【請求項4】
前記第2画像濃度パターンの各々の前記画像濃度パターンは、前記像保持体の周長以上の長さである、
ことを特徴とする請求項
2に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記第2画像濃度パターンの前記文字部の各々の前記画像濃度パターンのうち、正反射光学系を介して検知する前記画像濃度パターンが、前記第1画像濃度パターンの前記画像濃度パターンよりも前記像保持体の移動方向である副走査方向に大きい、
ことを特徴とする請求項
2に記載の画像形成装置。
【請求項6】
低線数で形成される前記画像濃度パターンは、高線数で形成される前記画像濃度パターンよりも前記像保持体の移動方向である副走査方向に小さい、
ことを特徴とする請求項
2ないし
5のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記第2画像濃度パターンの前記文字部の各々の前記画像濃度パターンは、前記第1画像濃度パターンの前記画像濃度パターンよりも、前記像保持体の移動方向と交差する主走査方向に大きい、
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記第2画像濃度パターンの前記文字部の各々の前記画像濃度パターンは、前記第1画像濃度パターンの前記画像濃度パターンよりも、前記像保持体の移動方向である副走査方向に大きい、
ことを特徴とする請求項
7に記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記濃度検知手段は、前記画像濃度パターンの検知値を、前記画像濃度パターンの濃度を検知した検知値から前記濃度検知手段の暗電圧値を減じた値を、前記像保持体の素面を検知した検知値から前記濃度検知手段の暗電圧値を減じた値で除算した規格化検知値に換算して、前記画像濃度パターンの検知値とする、
ことを特徴とする請求項1ないし
8のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
潜像部と背景部とを含む地紋画像を印刷する画像形成装置において、潜像部の濃度及び背景部の濃度がそれぞれ所定の濃度になるように、潜像部用の階調及び背景部用の階調の少なくとも1つを補正する補正手段と、補正された階調に基づいて潜像部用の画像信号及び背景部用の画像信号をそれぞれ出力する出力手段と、各画像信号に基づいて地紋画像を印刷する印刷手段とを備える画像形成装置が知られている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、通常画像モードと地紋画像モードで同じサイズの画像濃度パターンを使用する場合と比べて、背景部と文字部の視覚的な濃度差の少ない地紋画像を出力することができる画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記課題を解決するために、請求項1記載の画像形成装置は、
記録媒体を含む像保持体上に通常画像を形成する通常画像モードと、文字部と背景部を含む地紋画像を形成する地紋画像モードと、を有する画像形成装置であって、
前記通常画像モードが選択された場合、1つの画像濃度パターンまたは面積率が互いに異なる画像濃度パターンからなる第1画像濃度パターンを形成し、前記地紋画像モードが選択された場合、前記第1画像濃度パターンの画像濃度パターンよりもサイズが大きく所定の濃度の前記背景部の画像濃度パターンと面積率が互いに異なる前記文字部の画像濃度パターンからなる第2画像濃度パターンを前記文字部に適用するスクリーン線数と前記背景部に適用するスクリーン線数が異なるように設定して形成する画像濃度パターン形成手段と、
前記画像濃度パターンの濃度を前記像保持体上で検知する濃度検知手段と、
検知した前記画像濃度パターンの検知値に基づいて画像形成因子の設定条件を制御する制御手段と、を備えた、
ことを特徴とする。
【0007】
請求項2記載の発明は、請求項1に記載の画像形成装置において、
前記第2画像濃度パターンの各々の前記画像濃度パターンは、前記第1画像濃度パターンの各々の前記画像濃度パターンよりも前記像保持体の移動方向である副走査方向に大きい、
ことを特徴とする。
【0008】
請求項3記載の発明は、請求項2に記載の画像形成装置において、
前記第2画像濃度パターンの各々の前記画像濃度パターンは、前記像保持体上にトナー画像を形成する現像ロールの周長/周速比以上の長さである、
ことを特徴とする。
ここに、
周速比=現像ロールの表面速度/像保持体の表面速度
とする。
【0009】
請求項4記載の発明は、請求項2に記載の画像形成装置において、
前記第2画像濃度パターンの各々の前記画像濃度パターンは、前記像保持体の周長以上の長さである、
ことを特徴とする。
【0010】
請求項5記載の発明は、請求項2に記載の画像形成装置において、
前記第2画像濃度パターンの前記文字部の各々の前記画像濃度パターンのうち、正反射光学系を介して検知する前記画像濃度パターンが、前記第1画像濃度パターンの前記画像濃度パターンよりも前記像保持体の移動方向である副走査方向に大きい、
ことを特徴とする。
【0011】
請求項6記載の発明は、請求項2ないし5のいずれか1項に記載の画像形成装置において、
低線数で形成される前記画像濃度パターンは、高線数で形成される前記画像濃度パターンよりも前記像保持体の移動方向である副走査方向に小さい、
ことを特徴とする。
【0012】
請求項7記載の発明は、請求項1に記載の画像形成装置において、
前記第2画像濃度パターンの前記文字部の各々の前記画像濃度パターンは、前記第1画像濃度パターンの前記画像濃度パターンよりも、前記像保持体の移動方向と交差する主走査方向に大きい、
ことを特徴とする。
【0013】
請求項8記載の発明は、請求項7に記載の画像形成装置において、
前記第2画像濃度パターンの前記文字部の各々の前記画像濃度パターンは、前記第1画像濃度パターンの前記画像濃度パターンよりも、前記像保持体の移動方向である副走査方向に大きい、
ことを特徴とする。
【0014】
請求項9記載の発明は、請求項1ないし8のいずれか1項に記載の画像形成装置において、
前記濃度検知手段は、前記画像濃度パターンの検知値を、前記画像濃度パターンの濃度
を検知した検知値から前記濃度検知手段の暗電圧値を減じた値を、前記像保持体の素面を検知した検知値から前記濃度検知手段の暗電圧値を減じた値で除算した規格化検知値に換算して、前記画像濃度パターンの検出値とする、
ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
請求項1に記載の発明によれば、背景部と文字部の視覚的な濃度差の少ない地紋画像を出力することができる。
【0017】
請求項2に記載の発明によれば、副走査方向の検知値のばらつき誤差を小さくすることができる。
【0018】
請求項3に記載の発明によれば、現像ロールの周方向濃度ムラによる副走査方向の検出値のばらつき誤差を小さくすることができる。
【0019】
請求項4に記載の発明によれば、感光体ドラムの周方向濃度ムラによる副走査方向の検出値のばらつき誤差を小さくすることができる。
【0020】
請求項5に記載の発明によれば、トナー消費を抑制することができる。
【0021】
請求項6に記載の発明によれば、トナー消費を抑制することができる。
【0022】
請求項7に記載の発明によれば、転写効率の主走査方向のばらつきを抑制して検出値のばらつき誤差を小さくすることができる。
【0023】
請求項8に記載の発明によれば、主走査方向及び副走査方向の検知値のばらつき誤差を小さくすることができる。
【0024】
請求項9に記載の発明によれば、検知値のばらつき誤差を小さくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【
図1】本実施形態に係る画像形成装置の内部構成を示す断面模式図である。
【
図2】本実施形態に係る画像形成装置の機能構成を示す機能ブロック図である。
【
図3】画像形成装置の地紋画像印刷の構成を示す機能ブロック図である。
【
図4】(a)は第1画像濃度パターンの背景部と文字部のパッチパターンを説明する図、(b)は背景部と文字部のパッチパターンの読み取りを説明する図である。
【
図5】文字部のパッチパターンの面積階調率と濃度の関係の一例を示す図である。
【
図6】通常画像モードにおける第1画像濃度パターンと地紋画像モードにおける第2画像濃度パターンの例を示す図である。
【
図7】地紋画像モードにおける第2画像濃度パターンのサイズを説明する図である。
【
図8】地紋画像モードにおける第2画像濃度パターンの他の例を示す図である。
【
図9】ADCセンサによるトナー濃度の検知を説明する図である。
【
図10】通常画像モードにおける第1画像濃度パターンと地紋画像モードにおける第2画像濃度パターンの他の一例を示す図である。
【
図11】地紋画像モードにおける第2画像濃度パターンの他の例を示す図である。
【
図12】電源ON又はスリープ復帰した場合の濃度調整の動作の流れを示すフローチャートである。
【
図13】(a)はADCセンサで読み取られたそれぞれのパッチパターン濃度の一例を示す図、(b)は規格化されたADCセンサの読み値を線形近似したパッチパターン濃度の一例を示す図である。
【
図14】文字部の面積階調率が決定された地紋画像の例を示す図である。
【
図15】ジョブ中における濃度調整の動作の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0026】
次に図面を参照しながら、以下に実施形態及び具体例を挙げ、本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施形態及び具体例に限定されるものではない。
また、以下の図面を使用した説明において、図面は模式的なものであり、各寸法の比率等は現実のものとは異なることに留意すべきであり、理解の容易のために説明に必要な部材以外の図示は適宜省略されている。
【0027】
(1)画像形成装置の全体構成及び動作
(1.1)画像形成装置の全体構成
図1は本実施形態に係る画像形成装置1の内部構成を示す断面模式図である。
画像形成装置1は、画像形成部10と、画像形成部10の下部に装着された給紙装置20と、画像形成部10の上部に装着された読取装置30と、操作表示部40と、画像処理部50と、システム制御装置60と、を備えて構成され、プリント機能やコピー機能が実行されることにより画像が用紙等の記録媒体上に印刷される。
【0028】
画像形成部10は、露光装置12、感光体ユニット13、現像装置14、転写装置15、定着装置16、を備えて構成され、画像処理部50から受け取った画像情報を給紙装置20から送り込まれた用紙上にトナー像として形成する。
【0029】
画像形成部10の底部には、用紙トレイ21、22を有する給紙装置20が設けられ、更に給紙装置20の下方には、上下方向に多段(本実施形態においては2段)に配置され、用紙を収容する用紙トレイT1、T2からなるトレイモジュールTMが接続されて画像形成部10に対する用紙供給を行う。
【0030】
画像形成部10の上方には、読取装置30が配置されている。読取装置30は、CCD(Charge Coupled Device)ラインセンサ等のイメージセンサ(不図示)で、シートの画像を読み取り、電気信号である画像データに変換する。
【0031】
読取装置30の前面側には、ユーザーインターフェイスとしての操作表示部40が配置されている。操作表示部40は、液晶表示パネル、各種操作ボタン、タッチパネル等を組み合わせて構成され、画像形成装置1の利用者は、操作表示部40を介して各種の設定や指示の入力を行う。また、液晶表示パネルを介して画像形成装置1の利用者へ各種情報を表示する。
【0032】
画像処理部50は、外部機器(デジタルカメラ、携帯端末、パーソナルコンピュータ等)から取り込まれた印刷情報から画像データを生成するとともに、読取装置30によって入力された画像データを用いて種々の画像処理を行う。
【0033】
(1.2)画像形成部10の構成及び動作
このような構成の画像形成装置1では、画像形成のタイミングに合わせて給紙装置20から、印刷ジョブで指定された用紙が画像形成部10へ送り込まれる。
【0034】
感光体ユニット13は、給紙装置20の上方に、それぞれが並列して設けられ、回転駆動する感光体ドラム31を備えている。露光装置12により静電潜像が形成されたそれぞれの感光体ドラム31上には、それぞれの現像装置14の現像ロール42によってイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)のトナー像が形成される。
【0035】
各感光体ユニット13の感光体ドラム31に形成された各色トナー像は、転写装置15の像保持体の一例としての中間転写ベルト51上に順次静電転写(一次転写)され、各色トナーが重畳された重畳トナー像が形成される。中間転写ベルト51上の重畳トナー像は、レジストローラ対24から送り出され搬送ガイドにより案内された用紙に二次転写部TRで二次転写ローラ52によって一括転写される。
【0036】
黒(K)の作像エンジンの下流側で、二次転写部TRの上流には、中間転写ベルト51上に転写された濃度測定用の基準トナー像の濃度を検出するADCセンサ(Auto Density Control)SRが中間転写ベルト51と対向するように配置されている。
【0037】
定着装置16は一対の加熱モジュール16Aと加圧モジュール16Bの圧接領域によって定着ニップ部NP(定着領域)が形成される。
転写装置15においてトナー像が一括転写された用紙は、トナー像が未定着の状態で搬送ガイドを介して定着装置16の定着ニップ部NPに搬送され、一対の加熱モジュール16Aと加圧モジュール16Bにより、圧着と加熱の作用でトナー像が定着される。
【0038】
定着トナー像が形成された用紙は、搬送ガイドによってガイドされ、排出ローラ対69から画像形成装置1上面の排紙トレイ部TR1に排出・収容される。
尚、自動で両面印刷を行う場合には、用紙の表裏が反転され、再び画像形成部10へ送り込まれる。そして、トナー像の転写および転写像の定着が行われた後に、排紙トレイ部TR1に排出されることになる。
【0039】
(2)画像形成装置の機能構成と動作
(2.1)システム制御装置の機能構成
図2は本実施形態に係る画像形成装置1の機能構成を示す機能ブロック図である。
画像形成装置1は、印刷制御部61、濃度情報検知部62、文字部条件決定部63、地紋データ作成部64を含むシステム制御装置60を備え、メモリに記憶された制御プログラムを実行して、画像形成装置1全体の動作制御を行う。
【0040】
印刷制御部61は、給紙装置20との間の情報授受についての制御の他に、画像形成部10が備える露光装置12、感光体ユニット13、現像装置14、転写装置15、定着装置16等に対して、動作制御指示を与える。
【0041】
濃度検知手段の一例として濃度情報検知部62は、地紋画像形成時に、像保持体の一例としての中間転写ベルト51上に形成された第2画像濃度パターン(以下、パッチパターン:P[i])を読み取って、後述する地紋データを形成する際の文字部データのパッチパターンP[i]を決定する。
【0042】
制御手段の一例としての文字部条件決定部63は、濃度情報検知部62が取得した地紋画像の背景部のパッチパターンP[0]と面積階調率Cinが異なる複数Cinの文字部のパッチパターンP[i](i=1~5)の濃度検知値から、背景部のパッチパターンP[0]に最も近似する文字部のパッチパターンのパッチパターンP[i]を決定する。
【0043】
地紋データ作成部64は、予め定められた条件(ドットパターン、線数)に従った背景部の画像データと、予め定められた条件(ドットパターン、線数)及び文字部条件決定部63で決定されたパッチパターンP[i]に従って形成された文字部の画像データにより、出力対象となる画像データに画像合成される地紋画像データを作成する。
【0044】
(2.2)地紋画像
図3は、本実施形態における画像形成装置1の地紋画像印刷の構成を示す機能ブロック図、
図4(a)は第1画像濃度パターンの背景部と文字部のパッチパターンを説明する図、(b)は背景部と文字部のパッチパターンの読み取りを説明する図、
図5は文字部のパッチパターンの面積階調率Cinと濃度の関係の一例を示す図、
図16は地紋画像を説明する模式図である。以下、図面を参照しながら、本実施形態に係る画像形成装置1における地紋画像の印刷について説明する。
【0045】
領収書や証券、各種証明書の中には、簡単に複写されることがないように、複写すると、文字や画像が浮かび上がる特殊な模様が背景に印刷されているものがある。この特殊な模様は、一般に「地紋」と呼ばれ、地紋を画像データの背景に付加することで、複写によって原本を容易に複製できなくするような仕掛けを施し、心理的に、原本の複写を抑止することが行われている。
【0046】
地紋画像は、
図16の左側に模式的に示すように、背景画像内の地紋文字の部分(以下、文字部という)と背景画像内の文字部以外の部分(以下、背景部という)との視覚上の濃度をほぼ同一としつつ、文字部の網点(ドットパターン)の線数を、背景部の網点(ドットパターン)の線数とは異ならせることで形成されている。
【0047】
具体的には、文字部の網点の線数は、読取装置30(イメージスキャナ)で解像されない高い線数とされ、背景部の網点の線数は、読取装置30で十分解像される低い線数とされている。
したがって、
図16に示すように、地紋画像が埋め込まれた原稿の複写時において、背景部については、網点模様が読み取られ、その網点模様がそのまま印刷されるのに対して、文字部については、網点模様が、一定濃度の領域として読み取られるため、文字部は、2値化によって無濃度領域(あるいは低濃度領域)として印刷される。
【0048】
これにより、複写(コピー)による印刷物においては、文字部の濃度が背景部の濃度より低くなって、文字部(地紋として埋め込んだ警告等)が視覚上認識されることになる。
このような地紋画像の印刷においては、背景部と文字部の濃度差がなく、複写後に文字(地紋)が浮き上がるのが望ましく、この背景部と文字部の濃度調整のために、ADCセンサSRを用いて背景部と文字部とを略同等のスクリーンからなる画像濃度パターンを所望のタイミングで作成し、濃度調整を行っている。地紋画像においては、常に低線数の背景部と高線数の文字部が隣接して出力されるため、濃度差があるとすぐに判別されることから、通常画像より高い精度での濃度制御が求められる。
【0049】
一方、通常画像モード時の濃度調整のための第1画像濃度パターンと、地紋画像モード時の第2画像濃度パターンを同一サイズとすると、画像濃度パターンサイズが共に小さい場合は地紋画像の濃度制御の精度が悪くなり、画像濃度パターンサイズが共に大きい場合は利用頻度の高い通常画像モードでトナー消費が不要に増加してしまう虞がある。
【0050】
(2.3)地紋画像の印刷
画像形成装置1は、
図3に示すように、文字部条件決定部63で、濃度情報検知部62で読み取った背景部と文字部のパッチパターン(第2画像濃度パターン)の濃度に基づいて、文字部データのパッチパターンP[i]を決定する。また、直接、面積階調率Cinを決定してもよい。そして、地紋データ作成部64で地紋データを作成し、元画像の画像データと画像処理部50で画像合成した後、画像形成部10で印刷出力する。
【0051】
画像形成装置1は、このような複写抑止のための地紋画像形成の指示を受け付けた場合、地紋データを作成するために、まず、
図4に示すように、中間転写ベルト51上に、所定の濃度の背景部のトナーパッチ(基準パターンP[0])と、面積階調率が異なる複数Cinの文字部のパッチパターン(パッチパターンP[i]:i=1~5)を形成して、濃度情報検知部62で、パッチパターンの濃度を読み取る。濃度情報検知部62としては、転写装置15に備えられている画像形成プロセス制御用のADC(Auto Density Control)センサSRを利用することができる。
【0052】
ここで、文字部のパッチパターンP[i]は、
図5に一例として模式的に示すように、面積階調率Cinが異なる5つの濃度レベルを有する(P[1]~P[5])。このように、文字部のパッチパターンP[i]を面積階調率Cinが異なるパッチパターンとすることで、現在の画像形成条件(装置、印刷枚数、温度・湿度条件等)で形成される背景部の濃度と略一致する濃度の文字部の画像データを作成することができる。尚、濃度レベルは5つに限られない。
【0053】
(3)地紋画像モードにおける第2画像濃度パターン
図6は通常画像モードにおける第1画像濃度パターンと地紋画像モードにおける第2画像濃度パターンの例を示す図、
図7は地紋画像モードにおける第2画像濃度パターンのサイズを説明する図、
図8は地紋画像モードにおける第2画像濃度パターンの他の例を示す図、
図9はADCセンサSRによるトナー濃度の検知を説明する図、
図10は通常画像モードにおける第1画像濃度パターンと地紋画像モードにおける第2画像濃度パターンの他の一例を示す図、
図11は地紋画像モードにおける第2画像濃度パターンの他の例を示す図である。以下、図面を参照しながら、地紋画像モードにおける濃度調整のための第2画像濃度パターンについて説明する。
【0054】
画像形成装置1は、通常画像モードが選択された場合、面積率が互いに異なる画像濃度パターンからなる第1画像濃度パターンを形成し、地紋画像モードが選択された場合、第1画像濃度パターンの画像濃度パターンよりもサイズが大きく面積率が互いに異なる画像濃度パターンからなる第2画像濃度パターンを形成する。
【0055】
図6には、地紋画像モード時に形成する第2画像濃度パターンを通常画像モード時に形成する第1画像濃度パターンとの比較で示している。
図6に示すように、第2画像濃度パターンは、所定の濃度の背景部のパッチパターンP0と面積率が互いに異なる文字部のパッチパターンP[i](i=1~5、P1、P2、P3、P4、P5)からなり、背景部は低線数である47線で形成され、文字部は高線数である144線で形成される。具体的には、第1画像濃度パターンが、例えば、各パッチパターンP1~P4の面積率が順に20%、40%、60%、80%で形成される場合、第2画像パターンの各パッチパターンP0、P1~P5の面積率は順に20%、10%、15%、20%、25%、30%で形成される。
【0056】
そして、第2画像濃度パターンの各々のパッチパターンは、第1画像濃度パターンの各々のパッチパターンよりも中間転写ベルト51の移動方向(図中 矢印で表示)である副走査方向にそのサイズ(長さ)が大きくなるように形成される(図中L2>L1)。これにより、パッチパターン内の副走査方向の濃度の面内ムラの影響を抑制し、ADCセンサSRによる検知値のばらつき誤差を小さくすることができる。
【0057】
図7には第2画像濃度パターンの各パッチパターンの長さを示している。
図7に示すように、各パッチパターンP[i](i=1~5)の長さLは、像保持体上にトナー画像を形成する現像ロール42の周長/周速比以上の長さであることが好ましい。ここに、像保持体の一つである感光体ドラム31の直径をD1、周速をV1、現像ロール42の直径をD2、周速をV2とした場合、各パッチパターンP[i](i=1~5)の長さLは、(1)式で表される。
L≧πD2/(V2/V1)・・・(1)
このように、第2画像濃度パターンの各パッチパターンの長さを長くすることで、現像ロール42の周方向濃度ムラによる副走査方向の検出値のばらつき誤差を小さくすることができる。
【0058】
また、各パッチパターンP[i](i=1~5)の長さLは、像保持体の一つである感光体ドラム31の周長(πD1)以上の長さとなるように形成してもよい。
L≧πD1・・・(2)
これにより、感光体ドラム31の周方向濃度ムラによる副走査方向の検出値のばらつき誤差を小さくすることができる。
【0059】
図8には、地紋画像モード時に形成する第2画像濃度パターンの他の一例を通常画像モード時に形成する第1画像濃度パターンとの比較で示している。
図8に示すように、低線数で形成される背景部のパッチパターンP0は、高線数で形成される文字部の各々のパッチパターンよりも像保持体の移動方向である副走査方向にそのサイズである長さL0を小さく形成してもよい(L0<L2)。背景部のパッチパターンP0は、文字部の各パッチパターンP[i](i=1~5)に比べて、低線数のスクリーンで形成されているために、外乱に対する濃度安定性は高く、パッチパターン内の副走査方向の濃度の面内ムラの影響を受けにくいことによる。これにより、地紋画像モード時の濃度調整動作におけるトナー消費を抑制することができる。
【0060】
図9にはADCセンサSRによるトナー濃度の検知を示している。
図9に示すように、ADCセンサSRは、光を照射する発光部SR-1と、発光部SR-1から照射された光のうち、パッチパターンで反射した鏡面反射光を受光する第1の受光部SR-2と、パッチパターンで反射した主に拡散反射光を受光する第2の受光部SR-3とを備えている。
【0061】
第1の受光部SR-2は、光学系SR-4を経て中間転写ベルト51を正反射した鏡面反射光を受光して中間転写ベルト51に形成されたパッチパターンのうち、黒トナーで形成されるパッチパターンの濃度を検出する。この鏡面反射光は、正反射光であるので、パッチパターンが形成された中間転写ベルト51の表面からの反射光も含み、ADCセンサSRによる検知値は、中間転写ベルト51の表面ムラの影響を受けやすい。
【0062】
本実施形態においては、第2画像濃度パターンの文字部の各々のパッチパターンのうち、正反射光学系を介して検出するパッチパターン(黒色トナーで形成されるパッチパターン)のみを第1画像濃度パターンのパッチパターンよりも副走査方向にそのサイズ(長さ)が大きくなるように形成してもよい。これにより、地紋画像モード時の濃度調整動作におけるトナー消費を抑制しながら、パッチパターン内の副走査方向の濃度の面内ムラの影響を受けにくくすることができる。
【0063】
図10には、通常画像モードにおける第1画像濃度パターンと地紋画像モードにおける第2画像濃度パターンの他の一例を示している。
図10に示すように、第2画像濃度パターンの各々のパッチパターンは、第1画像濃度パターンの各々のパッチパターンよりも中間転写ベルト51の移動方向(図中 矢印で表示)と交差する主走査方向にそのサイズ(幅)が大きくなるように形成される(図中W2>W1)。これにより、パッチパターン内の主走査方向の濃度の面内ムラの影響を抑制し、ADCセンサSRによる検知値のばらつき誤差を小さくすることができる。
特に、地紋画像は、用紙全面に形成されることが多く、パッチパターンの主走査方向長さ(幅)が短いほど、実際に地紋画像を出力する場合と転写の影響が異なる虞があり、パッチパターンの主走査方向のサイズ(幅)を大きくすることで、転写効率の主走査方向のばらつきを抑制して検出値のばらつき誤差を小さくすることができる。
【0064】
この場合、第2画像濃度パターンの各々のパッチパターンは、
図11に示すように、第1画像濃度パターンの各々のパッチパターンよりも中間転写ベルト51の移動方向と交差する主走査方向にそのサイズ(幅)が大きく、中間転写ベルト51の移動方向である副走査方向にそのサイズ(長さ)が大きくなるように形成してもよい。これにより、主走査方向及び副走査方向の検知値のばらつき誤差を小さくすることができる。
【0065】
(4)画像形成装置の動作
図12は電源ON又はスリープ復帰した場合の濃度調整の動作の流れを示すフローチャート、
図13(a)はADCセンサで読み取られたそれぞれのパッチパターン濃度の一例を示す図、(b)は規格化されたADCセンサの読み値を線形近似したパッチパターン濃度の一例を示す図、
図14は文字部の面積階調率Cinが決定された地紋画像の例を示す図、
図15はジョブ中における濃度調整の動作の流れを示すフローチャートである。以下、図面を参照しながら、画像形成装置1における画像形成動作の流れを説明する。
【0066】
画像形成装置1は、印刷ジョブを受け付けると(S101)、印刷ジョブは通常画像モードでの実施か否か判断する(S102)。
通常画像モード設定がなされていた場合(S102:Yes)、前回の通常画像モードセットアップ実施から所定時間経過しているか、所定の環境変動があるか、又は画像形成装置1における部材交換があったか否か判断される(S103)。ここに、所定の環境変動としては、例えば低温低湿環境から高温高湿環境への変動が挙げられ、部材交換としては、例えば感光体ユニット13、現像装置14、転写装置15の交換が挙げられる。
【0067】
判断の結果、前回の通常画像モードセットアップ実施から所定時間経過している、所定の環境変動がある、又は部材交換があった、等の場合(S103:Yes)、第1画像濃度パターンを像保持体の1つである中間転写ベルト51上に形成する(S104)。中間転写ベルト51上に形成された第1画像濃度パターンの各パッチパターンはADCセンサSRで読み取られた(S105)後、読取値の規格化が行なわれ(S106)、画像形成条件が決定される(S107)。そして、決定された画像形成条件で通常画像出力が行われる(S108)。
【0068】
ステップS103において、前回の通常画像モードセットアップ実施から所定時間経過していない、所定の環境変動がない、又は部材交換もない、等の場合(S103:No)、現在の画像形成条件で通常画像出力が行われる(S108)。
【0069】
ステップS102において、地紋画像モード設定がなされていた場合(S102:No)、前回の地紋画像モードセットアップ実施から所定時間経過しているか、所定の環境変動があるか、又は画像形成装置1における部材交換があったか否か判断される(S109)。
判断の結果、前回の地紋画像モードセットアップ実施から所定時間経過している、所定の環境変動がある、又は部材交換があった、等の場合(S109:Yes)、第2画像濃度パターンを像保持体の1つである中間転写ベルト51上に形成する(S110)。中間転写ベルト51上に形成された第2画像濃度パターンの各パッチパターンはADCセンサSRで読み取られる(S111)。
【0070】
図13(a)にはADCセンサで読み取られたそれぞれのパッチパターン(P[0]~P[5])濃度の一例を示す。
図13(a)に示すように、濃度情報検知部62は、ADCセンサSRで読み取られたそれぞれのパッチパターン(P[0]~P[5])の濃度に応じた濃度値ADC[0]~[5]を取得する。
【0071】
このように、ADCセンサSRで直接読み取られた濃度値ADC[0]~[5]は、パッチパターンが形成された中間転写ベルト51の素面の反射状態を含んでいるために、読取値の規格化を行う(S112)。具体的には、規格化された濃度値R-ADCは、(3)式で表される。
R-ADC=(Vpatch-Vdark)/(Vcln-Vdark)・・・(3)
ここに、ADCセンサSRによるトナーパッチの読み値をVpatch、中間転写ベルト51の素面の読み値をVcln、ADCセンサSRの暗電圧をVdarkとする。
図13(b)には、
図13(a)に対応して規格化された濃度値R-ADC[0]~[5]の一例を示す。
【0072】
次に、
図13(b)に示すように、規格化されたパッチパターン(P[0]~P[5])の濃度値R-ADC[0]~[5]を線形近似して、背景部の濃度値R-ADC[0]と略一致する文字部の濃度値R-ADC[1]~P[5]を決定する(S113)。
例えば、背景部の濃度値R-ADC[0]と略一致する文字部の濃度値がR-ADC[3]である場合、背景部のパッチパターンP[0]と一致する文字部のパッチパターンはP[3]となる。
【0073】
このようにして、文字部条件決定部63は、濃度情報検知部62が取得した地紋画像の背景部のパッチパターンP[0]と面積階調率Cinが異なる複数Cinの文字部のパッチパターンP[i](i=1~5)の濃度検知値から、背景部のパッチパターンP[0]に最も近似する文字部のパッチパターンの面積階調率Cinを決定して、背景部と文字部の視覚的な濃度差の少ない地紋画像を出力する(S114)。
【0074】
図14に、このようにして文字部のパッチパターンの面積階調率Cin(P[3])が決定された地紋画像の例を示す。
各地紋画像は、背景部P[0]に対して、
図14(a)は文字部P[1]、(b)は文字部P[2]、(c)は文字部P[3]、(d)は文字部P[4]、(e)は文字部P[5]が適用された例を示している。
【0075】
図15はジョブ中における濃度調整の動作の流れを示すフローチャートである。
画像形成装置1は、印刷ジョブ中に通常画像モードでの実施か否か判断する(S201)。
通常画像モード設定がなされていた場合(S201:Yes)、前回の通常画像モードセットアップ実施から所定印刷枚数経過しているか否か判断される(S202)。
【0076】
判断の結果、前回の通常画像モードセットアップ実施から所定印刷枚数経過している場合(S202:Yes)、第1画像濃度パターンを像保持体の1つである中間転写ベルト51上に形成する(S203)。中間転写ベルト51上に形成された第1画像濃度パターンの各パッチパターンはADCセンサSRで読み取られた(S204)後、読取値の規格化が行なわれ(S205)、画像形成条件が決定される(S206)。そして、決定された画像形成条件で通常画像出力が行われる(S207)。
【0077】
ステップS202において、前回の通常画像モードセットアップ実施から所定印刷枚数経過していない場合(S202:No)、現在の画像形成条件で通常画像出力が行われる(S207)。
【0078】
ステップS201において、地紋画像モード設定がなされていた場合(S201:No)、前回の地紋画像モードセットアップ実施から所定印刷枚数経過しているか否か判断される(S208)。判断の結果、前回の地紋画像モードセットアップ実施から所定印刷枚数経過している場合(S208:Yes)、第2画像濃度パターンを像保持体の1つである中間転写ベルト51上に形成する(S209)。中間転写ベルト51上に形成された第2画像濃度パターンの各パッチパターンはADCセンサSRで読み取られる(S210)。
【0079】
ADCセンサSRで直接読み取られた濃度値ADC[0]~[5]は、パッチパターンが形成された中間転写ベルト51の素面の反射状態を含んでいるために、読取値の規格化を行う(S211)。
【0080】
次に、規格化されたパッチパターン(P[0]~P[5])の濃度値R-ADC[0]~[5]を線形近似して、背景部の濃度値R-ADC[0]と略一致する文字部の濃度値R-ADC[1]~P[5]を決定(S212)して、背景部と文字部の視覚的な濃度差の少ない地紋画像を出力する(S213)。
【0081】
画像形成装置1は、ジョブ終了時においても、上述したジョブ中と同様の濃度調整動作を行う。すなわち、通常画像モードの場合、前回の通常画像モードセットアップ実施から所定印刷枚数経過しているときは、第1画像濃度パターンを作成して通常画像モードのセットアップ動作を実施し、地紋画像モードの場合、前回の地紋画像モードセットアップ実施から所定印刷枚数経過しているときは、第2画像濃度パターンを作成して地紋画像モードのセットアップ動作を実施する。
【0082】
以上の説明では、背景部のパッチパターンの線数を低線数(47線)、文字部のパッチパターンの線数を高線数(144線)として地紋画像を形成するようにしたが、背景部のパッチパターンの線数を高線数(144線)、文字部のパッチパターンの線数を低線数(47線)として、複写時に文字部の濃度が背景部の濃度より高くなって、文字部が視覚上認識されるように地紋画像を形成してもよい。
また、以上の実施形態における説明では、パッチパターンのパッチ数(n=5)及び面積階調率(Cin)は一例であり、他の数及び値としても良い。
【符号の説明】
【0083】
1・・・画像形成装置
10・・・画像形成部
13・・・感光体ユニット
31・・・感光体ドラム
14・・・現像装置
15・・・転写装置
51・・・中間転写ベルト
20・・・給紙装置
30・・・読取装置
40・・・操作表示部
50・・・画像処理部
60・・・システム制御装置
61・・・印刷制御部
62・・・濃度情報検出部
63・・・文字部条件決定部
64・・・地紋データ作成部
P[0]~P[5]・・・パッチパターン
SR・・・ADCセンサ