(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-25
(45)【発行日】2024-04-02
(54)【発明の名称】情報処理装置及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06F 3/0484 20220101AFI20240326BHJP
G06F 3/04817 20220101ALI20240326BHJP
H04N 1/00 20060101ALI20240326BHJP
【FI】
G06F3/0484
G06F3/04817
H04N1/00 350
(21)【出願番号】P 2020053321
(22)【出願日】2020-03-24
【審査請求日】2023-02-28
(73)【特許権者】
【識別番号】000005496
【氏名又は名称】富士フイルムビジネスイノベーション株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104880
【氏名又は名称】古部 次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100125346
【氏名又は名称】尾形 文雄
(74)【代理人】
【識別番号】100166981
【氏名又は名称】砂田 岳彦
(72)【発明者】
【氏名】村石 理恵
(72)【発明者】
【氏名】秦野 淳
【審査官】上田 泰
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-207188(JP,A)
【文献】特開2012-039328(JP,A)
【文献】特開平02-199530(JP,A)
【文献】特開2016-194786(JP,A)
【文献】特開2008-071252(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2007/0027879(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/048 - 3/04895
H04N 1/00
G03G 15/00
G03G 21/00
B41J 29/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサを有し、
前記プロセッサは、
一連の画面の遷移を伴う、デバイスの設定に用いる画面のうち予め定めた条件を満たす複数の画面を、1つのアイコンに対応付けて記憶し、
前記アイコンがユーザにより選択された場合、当該アイコンに対応付けられている前記複数の画面を順番に表示し、当該複数の画面の各画面からデバイスの設定を受け付ける
情報処理装置であり、
前記プロセッサは、デバイスの設定に用いる前記画面が表示されている状態で、ユーザが、当該画面上に表示され
るボタン及び当該画面上に選択可能に表示される項目のいずれとも異なる
、前記アイコンへの表示中の当該画面の対応付けをキャンセルするために用意された領域を操作した場合、当該画面を前記アイコンに対応付ける画面
の対象から除外する
、情報処理装置。
【請求項2】
コンピュータに、
一連の画面の遷移を伴う、デバイスの設定に用いる画面のうち予め定めた条件を満たす複数の画面を、1つのアイコンに対応付けて記憶させる機能と、
デバイスの設定に用いる前記画面が表示されている状態で、ユーザが、当該画面上に表示されるボタン及び当該画面上に選択可能に表示される項目のいずれとも異なる、前記アイコンへの表示中の当該画面の対応付けをキャンセルするために用意された領域を操作した場合、当該画面を前記アイコンに対応付ける画面の対象から除外する機能と、
前記アイコンがユーザにより選択された場合、当該アイコンに対応付けられている前記複数の画面を順番に表示し、当該複数の画面の各画面からデバイスの設定を受け付ける機能と
、
を実現させる
ためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
今日のデバイスには、ユーザによる設定の変更を可能とする画面が用意されている。ただし、設定の都度、画面を行き来するのではユーザの手間がかかる。また、手順を確認する手段がない場合、一部の項目の設定漏れが生じる可能性がある。
そこで、デバイスの設定に用いる画面を含む一連の画面の遷移を1つのボタンに対応付けて記録する技術が存在する。例えば特許文献1には、画面の遷移中に出現する全ての設定画面について、ユーザの設定操作時に表示するか否かを事前に指定させる技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一連の画面の遷移を全て1つのボタンに対応付けて記録する場合、表示される設定画面の順番は遷移の順番に固定され、表示の順番を変更することはできない。また、一連の画面の遷移に現れない設定画面の表示を事後的に追加することもできない。これでは、記録された一連の手順とは別の手順に現れる設定画面に対する設定が漏れる可能性がある。
なお、個々の設定画面を1つのアイコンに対応して記録することも可能であるが、その場合には、アイコンの数が多くなることで設定に漏れが出る可能性がある。
【0005】
本発明は、一連の画面の遷移を記録し、その中から予め指定した設定画面を表示する場合に比して、漏れのない設定を可能にすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載の発明は、プロセッサを有し、前記プロセッサは、一連の画面の遷移を伴う、デバイスの設定に用いる画面のうち予め定めた条件を満たす複数の画面を、1つのアイコンに対応付けて記憶し、前記アイコンがユーザにより選択された場合、当該アイコンに対応付けられている前記複数の画面を順番に表示し、当該複数の画面の各画面からデバイスの設定を受け付ける情報処理装置であり、前記プロセッサは、デバイスの設定に用いる前記画面が表示されている状態で、ユーザが、当該画面上に表示されるボタン及び当該画面上に選択可能に表示される項目のいずれとも異なる、前記アイコンへの表示中の当該画面の対応付けをキャンセルするために用意された領域を操作した場合、当該画面を前記アイコンに対応付ける画面の対象から除外する、情報処理装置である。
請求項2に記載の発明は、コンピュータに、一連の画面の遷移を伴う、デバイスの設定に用いる画面のうち予め定めた条件を満たす複数の画面を、1つのアイコンに対応付けて記憶させる機能と、デバイスの設定に用いる前記画面が表示されている状態で、ユーザが、当該画面上に表示されるボタン及び当該画面上に選択可能に表示される項目のいずれとも異なる、前記アイコンへの表示中の当該画面の対応付けをキャンセルするために用意された領域を操作した場合、当該画面を前記アイコンに対応付ける画面の対象から除外する機能と、前記アイコンがユーザにより選択された場合、当該アイコンに対応付けられている前記複数の画面を順番に表示し、当該複数の画面の各画面からデバイスの設定を受け付ける機能と、を実現させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0007】
請求項1記載の発明によれば、アイコンに対応付けないことを明確化できる。
請求項2記載の発明によれば、アイコンに対応付けないことを明確化できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】実施の形態で使用する画像形成装置の外観構造の一例を説明する図である。
【
図3】ショートカットの登録に伴う作業の一部を説明する図である。
【
図4】実施の形態によるショートカットの設定に伴う画面の遷移とショートカットとして登録されたアイコンに紐付けられる画面の関係を説明する図である。
【
図5】ショートカットを登録する場合に実行される処理動作の一例を説明するフローチャートである。
【
図6】登録受け付け画面の一例を説明する図である。
【
図7】ショートカットの登録の指示に用いるボタンが画面内に表示される場合を説明する図である。
【
図8】ユーザの特定の操作をショートカットへの登録の指示として受け付ける場合を説明する図である。
【
図9】ショートカットの登録後のホーム画面の表示例を説明する図である。
【
図10】ショートカットの情報を編集する場合に実行される処理動作の一例を説明するフローチャートである。
【
図11】登録されているショートカットの一覧を表示する画面の一例を説明する図である。
【
図12】ショートカットの編集画面の一例を説明する図である。
【
図13】「ショートカット1」に対する設定画面の追加登録後のタッチパネルの表示の一例を説明する図である。
【
図14】「ショートカット1」に紐付けられている設定画面の出力順の並び替えを説明する図である。(A)は操作の対象である設定画面の選択を説明する図であり、(B)はポップアップ形式で表示される小画面に対する移動の指示を説明する図であり、(C)は並び替え後の表示を説明する図である。
【
図15】「ショートカット1」に紐付けられている設定画面の削除の例を説明する図である。(A)は最上位の行を削除する様子を説明する図であり、(B)は削除後の表示を説明する図である。
【
図16】ショートカットに登録されているにも関わらず、設定の操作が予め定めた回数以上検知されなかった設定画面が存在する場合の編集画面とユーザの指示による編集画面の表示の変化を説明する図である。(A)は「デバイス情報5_1」に対する不操作が予め定めた回数以上検知された場合の編集画面であり、(B)はポップアップ形式で表示される小画面に対する指示を説明する図であり、(C)は「デバイス情報5_1」の表示が再び有効になった場合の編集画面である。
【
図17】確認ボタンの操作により対応する行の設定画面の内容が編集画面に表示される様子を説明する図である。(A)は「デバイス情報5_1」の行の確認ボタンが操作される様子を示す図であり、(B)は操作後の編集画面の表示を示す図である。
【
図18】ショートカットの一覧を表示する画面上で登録済みのショートカットの結合を受け付ける様子を説明する図である。(A)はショートカットの結合を指示するボタンの操作を示し、(B)は結合の対象である2つのショートカットが選択された状態を示し、(C)は結合の実行後の表示を示す。
【
図19】ショートカットの呼び出しに伴い実行される処理動作の一例を説明するフローチャートである。
【
図20】ホーム画面上での「ショートカット1」とのラベルを付したアイコンが選択された状態を説明する図である。
【
図21】ショートカットを呼び出すアイコンがホーム画面上で選択された場合における設定画面の表示の遷移を説明する図である。
【
図22】不操作の回数が多い設定画面がショートカットに紐付けられている場合における表示の遷移を説明する図である。
【
図23】ショートカットの呼び出し時に特定の設定画面にジャンプする機能を説明する図である。
【
図24】編集画面において削除の指示があったデバイス情報の行をグレーアウト状態で表示する例を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。
【0010】
<実施の形態>
<外観構成>
図1は、実施の形態で使用する画像形成装置1の外観構造の一例を説明する図である。
図1に示す画像形成装置1は、画像読取装置10と、操作パネル20と、装置本体30と、給紙トレイ40を備えている。
画像読取装置10は、原稿を光学的に読み取り、読み取った情報を画像データとして出力する装置である。
図1に示す画像読取装置10は、原稿を読み取り面に置き、読み取りヘッドを相対的に移動させる読み取り方式と、読み取りヘッドを固定し、原稿を相対的に移動させる読み取り方式の両方に対応している。以下では、画像読取装置10をスキャナともいう。
【0011】
操作パネル20は、操作に用いるボタン、状態の通知に用いるランプ、タッチパネルディスプレイを有している。操作パネル20は、画像読取装置10の手前側に取り付けられている。操作パネル20は、ユーザに対する情報の提供とユーザからの指示の受け付けに用いられる。以下では、操作パネル20をユーザインタフェース(=UI: User Interface)ともいう。
装置本体30は、データを処理するデータ処理ユニットと印刷ユニットを有している。データ処理ユニットは、情報処理装置の一例である。印刷ユニットは、用紙に画像を印刷するプリンタである。
この他、装置本体30は、給紙トレイ40から印刷ユニットまで用紙を搬送する給紙機構、印刷された用紙を排出する排出機構も有している。本実施の形態における印刷ユニットは、記録材にトナーを用いる印刷方式を採用する。もっとも、記録材にインクを用いる印刷方式を採用してもよい。
本実施の形態における画像形成装置1は、画像処理装置の一例である。
【0012】
<データ処理ユニットの構成>
図2は、装置本体30の構成例を説明する図である。装置本体30は、データ処理ユニット31と、印刷ユニット32を有している。印刷ユニット32は、印刷データに対応する画像を用紙に印刷する装置である。印刷ユニット32は、画像形成装置の一例である。
データ処理ユニット31は、データを処理するCPU(=Central Processing Unit)311、BIOS(=Basic Input Output System)等が記憶されたROM(=Read Only Memory)312、ワークエリアとして用いられるRAM(=Random Access Memory)313等を有している。CPU311、ROM312、RAM313は、いわゆるコンピュータを構成する。
【0013】
この他、データ処理ユニット31は、操作パネル20とのデータ通信を中継するUIIF314、外部の装置との通信を実現する通信部315、画像データに対する各種のデータ処理を実行する画像処理部316、画像読取装置10とのデータ通信を中継するスキャナIF317、印刷ユニット32とのデータ通信を中継するプリンタIF318、アプリケーションプログラム(以下「プログラム」という)やユーザが設定したデータ等を記憶する記憶装置319を有している。
通信部315は、LAN(=Local Area Network)ポート、ファクシミリ文書を送受信するポートその他を有する機能ブロックである。
画像処理部316は、階調を変換や色を補正等のデータ処理を画像データに加える機能ブロックである。
【0014】
記憶装置319は、不揮発性の記憶媒体であり、プログラムや画像データを含む各種のデータの記憶に用いられる。記憶装置319は、例えばハードディスク装置や不揮発性の半導体メモリで構成される。
図2の場合、各種のデータの一例として、設定データ319Aとショートカット情報319Bを表している。
設定データ319Aは、画像形成装置1を構成するデバイスの動作を規定する設定に関するデータである。設定データ319Aには、例えばプログラムに関する設定、ネットワークに関する設定、システムに関する設定、消耗品の確認に関する設定、メータの確認に関する設定がある。
【0015】
なお、プログラムに関する設定には、印刷ユニットに関する設定、画像読取装置10に関する設定、画像読取装置10で読み取った画像の記憶装置319への保存に関する設定、メールの送信に関する設定、ファクシミリ文書の送受信に関する設定、インターネットファックスに関する設定等がある。
これらの設定は、操作画面に対するユーザの操作を通じて入力される。以下では、設定の入力に用いる操作画面を「設定画面」という。
ショートカット情報319Bは、ユーザが事前に設定した特定の機能や画面の呼び出しに使用される情報である。ショートカット情報319Bに紐付けられている機能の呼び出しや画面の呼び出しには、タッチパネルに表示されるアイコンが用いられる。アイコンに紐付けられた設定画面は、ショートカット情報319Bとして記憶装置319に記憶される。
【0016】
<ショートカットの登録に関するユーザの作業>
本実施の形態で使用する画像形成装置1には、よく使用する1つ又は複数の設定画面に1つの名前を付けて登録し、対応するアイコンの操作でショートカットに登録された設定画面をダイレクトに呼び出す機能が用意されている。この機能は、ジョブメモリとも呼ばれる。ショートカットには、呼び出しの対象である複数の設定画面が登録される。複数の設定画面を要素として含む集合の意味で、ショートカットは、グループショートカットとも呼ばれる。
図3は、ショートカットの登録に伴う作業の一部を説明する図である。本実施の形態の場合、1つのショートカットには1つのアイコンが割り当てられ、ショートカットの実行は、対応するアイコンの操作により開始される。このため、以下の説明では、ショートカットに対応するアイコンを、ショートカットと同等に扱うことがある。
登録に伴う作業は、ホーム画面201の表示により開始される。
図3に示すホーム画面201には、コピーに関する操作画面を呼び出すアイコン201A、ファックスに関する操作画面を呼び出すアイコン201B、アドレス帳を呼び出すアイコン201C、設定に関する操作画面を呼び出すアイコン201D等が表示されている。
【0017】
図3に示すホーム画面201は、アイコン201Dが選択された状態を表している。アイコン201Dが選択されると、タッチパネルには、設定の対象となる機能を選択するための画面(不図示)が表示される。本実施の形態では、画面上で、ショートカットの登録ボタンが選択される。
画面202は、ショートカットの登録ボタンの選択後に最初に表示される画面である。
画面202には、設定の対象であるデバイス情報の名称が一覧表示されている。
図3の場合、画面202には、10個の名称が一覧表示されている。ここでの名称には、例えば「システムの設定」、「アプリケーションプログラムの設定」、「ネットワークの設定」、「消耗品の確認」、「メータの確認」がある。
各名称の右端に配置された右向きの記号「>」がタップされると、該当する名称が選択状態になる。
図3では、「デバイス情報6」が選択されている。なお、画面202の左上隅の左向きの記号「<」がタップされた場合、タッチパネルの表示は、1つ前のホーム画面201に戻る。
【0018】
画面203は、「デバイス情報6」が選択された場合に表示される画面である。
画面203には、「デバイス情報6」に割り付けられているサブ情報が一覧表示されている。
図3の場合、画面203には、5個のサブ情報が一覧表示されている。ここでのサブ情報の名称は、上位のデバイス情報の名称により異なる。
図3では、「デバイス情報6_4」が選択されている。画面203の場合も、左上隅の記号「<」がタップされると、1つ前の画面202に戻る。
【0019】
画面204は、「デバイス情報6_4」が選択された場合に表示される画面である。画面204は、デバイスの設定に用いる画面の一例である。
画面204には、8個の項目とそれぞれに関する現在の設定とが一覧表示されている。8個の項目は、選択されたサブ情報に割り付けられている項目である。
図3の場合、項目Aの設定は「する」、項目Bの設定は「しない」、項目Cの設定は「常にする」、項目Dの設定は「常にしない」、項目Eの設定は「再入力する」、項目Fの設定は「再入力しない」、項目Gの設定は「条件Pのときだけ禁止」、項目Hの設定は「条件Qのときだけする」である。各項目に関する設定の内容は、対応する項目により異なる。
各項目の設定の内容は、ショートカットの登録ボタンの操作を受け付けた時点における状態である。
【0020】
画面204で特定の項目がタップされると、対応する項目に関する選択肢を含む小画面204Aがポップアップ形式で表示される。
図3の場合、項目Fがタップされている。
図3の場合、小画面204Aには、選択肢として「再入力しない」と「再入力する」の2つが表示されている。小画面204Aに示される選択肢は、選択可能に表示される項目の一例である。なお、現在の設定の状態は「再入力しない」であるので、対応する選択肢が選択状態で表示されている。この小画面204Aのいずれかの選択肢がタップされると、設定の受け付けが実行される。
なお、画面上に表示される選択肢の数は、項目の種類に応じて異なり、2つに限らず、3つ以上の場合もある。
【0021】
画面204内に設定を変更したい内容が複数ある場合、ユーザは、順番に項目の選択と設定の変更を指定する。
この後、ユーザは、左上隅の左向きの記号「<」を操作して1つ前の画面203に戻る。画面203に含まれる他のデバイス情報の設定の状態を確認したい場合や他のデバイス情報の設定を変更したい場合、ユーザは、画面203において特定のデバイス情報の行を選択する。
画面203に含まれるデバイス情報に関する設定の作業が終了すると、ユーザは、左上隅の左向きの記号「<」を操作して1つ前の画面202に戻る。
画面202でも、他のデバイス情報の設定の状態を確認したい場合や他のデバイス情報の設定を変更したい場合、ユーザは、画面202において特定のデバイス情報の行を選択する。左上隅の左向きの記号「<」が操作されると、1つ前のホーム画面201に戻る。
【0022】
前述した特許文献1の場合には、一連の画面の遷移の全てが1つのアイコンに紐付けて記録される。換言すると、画面202、画面203、画面204の全てが1つのアイコンに紐付けて記録される。ここでのアイコンをショートカットキーとも呼ぶ。
一方、本実施の形態で提案する手法では、ユーザが指示した画面204だけが1つのアイコンに紐付けて記録される。換言すると、本実施の形態の場合、画面204に至る画面の遷移はアイコンに紐付けて記録されることはない。
【0023】
図4は、実施の形態によるショートカットの設定に伴う画面の遷移とショートカットとして登録されたアイコンに紐付けられる画面の関係を説明する図である。
上段に示す四角い枠は、ショートカットの新規の登録に伴い、タッチパネルに順番に表示される個々の画面を表している。細い枠線で示す画面は、設定する情報の選択肢を含まない画面を示す。ここでの画面は、画面202や画面203に相当する。
一方、太い枠線で示す画面は、設定する情報の選択肢を含む画面を示す。ここでの画面は、画面204に相当する。
【0024】
破線で囲んで示す領域に示すように、本実施の形態の場合、画面204だけが、ショートカットを呼び出すアイコンに紐付けて登録される。本実施の形態の場合、登録時に画面204が出現した順番の情報が保存される。後述するように、画面204の並びは編集が可能である。
図4に示すように、本実施の形態の場合、ショートカットの登録を開始した後にタッチパネルに表示された全ての画面204が1つのアイコンに紐付けて登録されるとは限らない。例えば
図4の場合、2番目に出現した画面204は、ショートカットを呼び出すアイコンに紐付けられていない。その理由は、ユーザがショートカットへの登録を指示しなかったためである。誤って開いた画面204をアイコンから呼び出す必要がないためである。もっとも、全ての画面204をショートカットの呼び出しに用いるアイコンに紐付けて登録してもよい。
【0025】
<処理動作>
以下では、本実施の形態における画像形成装置1で実行される処理動作のうち、ショートカットの登録、ショートカットの編集及びショートカットの呼び出しに関する各動作を順番に説明する。
【0026】
<ショートカットの登録>
以下では、
図5~
図9を用いて、ショートカットの登録に関する処理動作を説明する。
図5は、ショートカットを登録する場合に実行される処理動作の一例を説明するフローチャートである。図中に示す記号のSはステップを意味する。
このフローチャートは、CPU311(
図2参照)が、設定画面のショートカットの登録の指示を受け付けることで開始される。
図6は、登録受け付け画面211の一例を説明する図である。登録受け付け画面211には、受け付けが可能な対象の一覧が表示される。
図6には、設定画面のショートカットの登録に対応する選択肢だけを表示し、他の選択肢の表示を省略している。
前述した
図5に示すフローチャートは、登録受け付け画面211上で「設定画面のショートカットを登録」がユーザにより選択されることで開始される。なお、登録受け付け画面211の右上隅に表示されているボタン211Aがユーザにより操作されると、ホーム画面201が再び表示される。
【0027】
図5の説明に戻る。本実施の形態の場合、CPU311は、ショートカットの登録動作を開始すると、ユーザの操作があるか否かを判定する(ステップ1)。ここでの操作は、
図3で説明した画面の切り替えや設定の対象とする情報の指定等である。
ステップ1で否定結果が得られている場合、CPU311は、ステップ1の判定を繰り返す。
ステップ1で肯定結果が得られると、CPU311は、ユーザの操作がショートカットの登録を終了する操作か否かを判定する(ステップ2)。CPU311は、不図示の登録終了ボタンの操作か否かにより、ステップ2の判定を実行する。
【0028】
ここでは、ステップ2で否定結果が得られた場合を考える。ステップ2で否定結果が得られる場合は、ユーザの操作の内容が登録終了ボタンの操作以外の場合である。
この場合、CPU311は、ユーザの操作が検知された画面は登録の対象か否かを判定する(ステップ3)。
ステップ3で肯定結果が得られる場合には、ユーザの明示の指示は存在しないが予め定めた条件を満たす場合と、ユーザの明示の指示が存在する場合がある。
例えば予め定めた条件を満たす画面として、設定する情報の選択肢を含む画面204(
図3参照)が指定されている場合、ユーザの明示の指示が存在しなくても、ステップ3で肯定結果が得られる。
【0029】
一方、登録の対象とする画面をユーザが明示的に指示する場合には、
図7や
図8に示すように、画面上の特定の領域に対する操作が検知される場合がある。
図7は、ショートカットの登録の指示に用いるボタン205が画面204内に表示される場合を説明する図である。
図7に示す画面204は、「デバイス情報6_4」の設定画面を表している。
図7の場合、画面204の右下隅に、「ショートカットに登録」とのラベルを付したボタン205が表示されている。画面204が表示されてから他の画面に遷移するまでの間にボタン205の操作が検知された場合、CPU311は、ステップ3で肯定結果を得る。換言すると、ボタン205の操作が検知されない場合、CPU311は、ステップ3で否定結果を得る。
図7では、ボタン205のラベルとして「ショートカットに登録」が用いられているが、ボタン205の操作で表示中の画面204がショートカットに登録されることが理解可能な表現であれば、表記の内容やボタンの表示の形態は任意である。
【0030】
図8は、ユーザの特定の操作をショートカットへの登録の指示として受け付ける場合を説明する図である。
図8に示す画面204の場合、右上隅の破線で囲んだ領域204Bに対するユーザのタップが、表示中の画面204のショートカットへの登録の指示として受け付けられる。
図8の場合、領域204Bは空欄であるが、ボタン205(
図7参照)と同等の働きをする。
また、
図8に示す画面204では、小画面204Aに対するユーザの操作をショートカットへの登録の指示とみなす。小画面204Aに対するユーザの操作は、選択肢の選択を意味し、次回以降の設定でも表示の必要性が高いためである。これらの領域に対するユーザの操作が検知された場合、ステップ3で肯定結果が得られる。
なお、
図8の場合、選択肢は、小画面204Aに表示される場合を想定しているが、特定の項目に関する選択肢のみが表示される画面204の場合には、選択肢に対する操作をショートカットへの登録の指示とみなす。この場合は、
図22における「デバイス情報7_3」の設定画面の例がある。
【0031】
本実施の形態の場合、領域204Bの長押しを登録終了ボタンの操作とみなす。長押しとは、タップとは異なり、予め定めた閾値以上、ユーザの指が触れた状態が検知されることをいう。
本実施の形態の場合、選択肢を選択する操作や領域204Bに対する操作以外は、ショートカットへの登録の指示とは無関係とする。
図8の場合には、ショートカットへの登録に用いないことを積極的に指示するための領域が用意されている。換言すると、
図8には、表示中の画面をショートカットへの対象から除外する領域が用意されている。
例えば設定の対象である項目が表示されていない領域204Cを、表示中の画面204をショートカットに登録しない指示の受け付けに使用する。ショートカットへの登録の操作を検知した後に、領域204Cが操作された場合、CPU311は、ショートカットへの登録の取り消しとして判定することも可能である。登録の指示が取り消された場合、画面204を特定する情報がRAM313(
図2参照)から削除される。
【0032】
また、画面204の左上隅の記号204Dが、画面204内の項目の選択なしに操作された場合、CPU311は、画面204が誤って開かれたものとみなし、ショートカットへの登録の取り消しと判定する。この場合は、画面204であれば無条件にショートカットへの登録とみなす場合にも有効である。勿論、記号204Dが操作された場合、画面204は、1つ前の画面203に移動する。
因みに、選択肢を選択する操作の後に記号204Dの操作が検知された場合、CPU311は、画面204を1つ前の画面203に戻るための操作として受け付け、ショートカットへの登録の取り消しとはみなさない。この操作は、画面の移動のための操作であるためである。
【0033】
ステップ3で肯定結果が得られた場合、CPU311は、画面204を特定する情報をRAM313(
図2参照)に記憶する(ステップ4)。この後、CPU311は、ステップ1の処理に戻る。
一方、ステップ3で否定結果が得られた場合、CPU311は、ステップ4を実行すること無く、ステップ1に戻る。
以上の判定がステップ2で肯定結果が得られるまで繰り返される。
図5に示すように、RAM313に記憶されるのは、ステップ3で肯定結果が得られた画面204だけであり、画面204が表示されるまでの間に表示される画面202や画面203が記憶されることはない。
やがて、ステップ2で肯定結果が得られると、CPU311は、ショートカットの呼び出しに用いるショートカットの名前の入力を受け付ける画面をタッチパネルに表示する(ステップ5)。
【0034】
この後、CPU311は、名前の入力が完了したか否かを判定する(ステップ6)。CPU311は、ステップ6で否定結果が得られている間、ステップ6の判定を繰り返す。
ステップ6で肯定結果が得られると、CPU311は、記憶した画面204を特定する情報をショートカットに紐付けて記憶装置319(
図2参照)に記憶する(ステップ7)。ステップ5で受け付けた名称が付された新規のアイコンも記憶装置319に記憶される。
本実施の形態では、ショートカットに紐付けられることを、ショートカットの呼び出しに用いるアイコンに紐付けられるとも表現する。
【0035】
図9は、ショートカットの登録後のホーム画面201の表示例を説明する図である。
図9には、
図3との対応部分に対応する符号を付して示している。
図9に示すホーム画面201には、「ショートカット1」とのラベルを付したアイコン201Eが追加されている。
このアイコン201Eをユーザが操作すると、アイコン201Eに紐付けられた設定画面、すなわち画面204が、順番にタッチパネルに表示される。
【0036】
本実施の形態の場合、
図4を用いて説明したように、アイコン201Eには、設定に用いる画面204だけが紐付けられ、画面204に遷移する過程で表示された画面(以下「遷移画面」ともいう)はアイコン201Eに紐付けられていない。
換言すると、本実施の形態におけるアイコン201Eと画面204との関係は、画面204が表示されるまでの遷移画面とは無関係に定まる。このため、アイコン201Eに紐付けられる画面204を表示する順番の編集やアイコン201Eに紐付けられる画面204の組み合わせの編集の自由度が高くなる。
【0037】
<ショートカットの編集>
以下では、
図10~
図19を用いて、ショートカットの編集に関する処理動作を説明する。
図10は、ショートカットの情報を編集する場合に実行される処理動作の一例を説明するフローチャートである。図中に示す記号のSはステップを意味する。
このフローチャートは、CPU311(
図2参照)が、ショートカットの編集の指示を受け付けることで開始される。
まず、CPU311は、登録されているショートカットの情報を記憶装置319(
図2参照)から取得してRAM313(
図2参照)に記憶する(ステップ11)。
【0038】
図11は、登録されているショートカットの一覧を表示する画面221の一例を説明する図である。画面221には、4つのショートカットが一覧で表示されている。各ショートカットには、名称222A~222Dが付されている。4つのうちのいずれか1つがユーザにより選択されると、CPU311は、選択されたショートカットの編集画面をタッチパネルに表示する(ステップ12)。
なお、画面221の右上隅には「プリント」とのラベルが付されたボタン223が配置されている。ボタン223は、画面221に表示されている全てのショートカットの手順をレポート出力するために用いられる。
【0039】
図12は、ショートカットの編集画面231の一例を説明する図である。
図12に示す編集画面231は、「ショートカット1」の編集用の画面である。
ショートカット1として登録された編集画面は、「デバイス情報5_1」に対応する設定画面と、「デバイス情報4_3」に対応する設定画面と、「デバイス情報7_3」に対応する設定画面で構成される。
図12に示すように、編集画面231には、「ショートカット1」に対応付けられている複数の設定画面の一覧で表示されている。
図12の場合、上に位置する設定画面が下に位置する設定画面よりも先に表示される。従って、
図12の場合には、「デバイス情報5_1」に対応する設定画面が最初に表示され、次に「デバイス情報4_3」に対応する設定画面が表示され、最後に「デバイス情報7_3」に対応する設定画面が表示される。
【0040】
CPU311は、ショートカットの編集画面231が表示されると、ユーザの操作があるか否かを判定する(ステップ13)。
ステップ13で否定結果が得られている間、CPU311は、ステップ13の判定を繰り返す。一方、ステップ13で肯定結果が得られた場合、CPU311は、操作の内容に応じた処理を実行する。
例えばステップ13で検出された操作が、編集画面231(
図12参照)の左上隅に配置されたボタン232(
図12参照)の操作である場合、CPU311は、即座に編集画面231を閉じる。
例えばステップ13で検出された操作が、編集画面231の右上隅に配置された確定ボタン233(
図12参照)の操作である場合、CPU311は、RAM313(
図2参照)の内容で記憶装置319を更新し(ステップ14)、編集画面231を閉じる。
【0041】
例えばステップ13で検出された操作が、編集画面231に配置された追加ボタン234(
図12参照)の操作である場合、CPU311は、追加登録する設定画面を受け付ける(ステップ15)。
ステップ15で実行される処理動作は、前述したショートカットを登録する処理動作と同じである。ショートカットの追加の登録の場合も、1つの設定画面だけを編集中のショートカットに紐付けることも可能であるし、複数の設定画面を編集中のショートカットに紐付けることも可能である。
ステップ15で追加の設定画面の登録が終了すると、CPU311は、追加登録された設定画面の情報でRAM313を更新し(ステップ16)、ステップ13の判定に戻る。
【0042】
追加登録された設定画面は、追加前の最後尾よりも下位に追加される。
図12の場合、追加登録された設定画面は、「デバイス情報7_3」の下の位置に追加される。
図13は、「ショートカット1」に対する設定画面の追加登録後のタッチパネルの表示の一例を説明する図である。
図13には、
図12との対応部分に対応する符号を付して示している。
図13の場合、追加登録された設定画面は、「デバイス情報7_2」の設定画面である。このため、「デバイス情報7_2」は、「デバイス情報7_3」の下に挿入されている。
【0043】
また、ステップ13で検出された操作が、「ショートカット1」に紐付けられているデバイス情報の移動ボタンである場合、CPU311は、並び替えの指示を受け付ける(ステップ17)。タッチパネル上の表示は、受け付けた操作に応じて変化する。
ステップ17で並び替え操作を受け付けると、CPU311は、並び替え後の情報でRAM313を更新し(ステップ18)、ステップ13の判定に戻る。
図14は、「ショートカット1」に紐付けられている設定画面の出力順の並び替えを説明する図である。(A)は操作の対象である設定画面の選択を説明する図であり、(B)はポップアップ形式で表示される小画面204A1に対する移動の指示を説明する図であり、(C)は並び替え後の表示を説明する図である。
図14には、
図12との対応部分に対応する符号を付して示している。換言すると、
図14は、アイコンの操作時に画面上に出力される設定画面の順番の入れ替えを説明する。
【0044】
小画面204A1は、編集画面231に表示されている設定画面のいずれかが選択されることで表示される。
図14の場合、「ショートカット1」に紐付けられている設定画面のうち最上位に位置する「デバイス情報5_1」の行が選択されている。
小画面204A1には、選択肢として「詳細表示」と「削除する」と「上へ」と「下へ」の4つが表示されている。選択肢の「詳細表示」は確認ボタンとして機能し、選択肢の「削除する」は削除ボタンとして機能し、選択肢の「上へ」と「下へ」は移動ボタンとして機能する。
図14では、選択肢の「下へ」が操作されているので、設定画面の出力順の並びは、「デバイス情報4_3」、「デバイス情報5_1」、「デバイス情報7_3」に変更されている。なお「デバイス情報7_3」が選択された状態で、選択肢の「上へ」が操作されると、設定画面の出力順の並びは、「デバイス情報5_1」、「デバイス情報7_3」、「デバイス情報4_3」に変更される。
なお、
図14の例では、移動の方向を指示する選択肢の操作により行の並び替えを実現しているが、他の手法により並び替えを実現してもよい。
【0045】
ステップ13で検出された操作が、小画面204A1に表示される選択肢の「削除する」であった場合、CPU311は、操作された行の情報をRAM313から削除し(ステップ19)、その後、ステップ13の判定に戻る。
図15は、「ショートカット1」に紐付けられている設定画面の削除の例を説明する図である。(A)は最上位の行を削除する様子を説明する図であり、(B)は削除後の表示を説明する図である。
図15には、
図12との対応部分に対応する符号を付して示している。
図15の場合、「デバイス情報5_1」に対応する行を選択した状態で小画面204A1における選択肢の「削除する」が操作されている。
図15の例では、削除の対象である「デバイス情報5_1」の行を画面上から即座に無くなっている。
【0046】
図16は、ショートカットに登録されているにも関わらず、設定の操作が予め定めた回数以上検知されなかった設定画面が存在する場合の編集画面231とユーザの指示による編集画面231の表示の変化を説明する図である。(A)は「デバイス情報5_1」に対する不操作が予め定めた回数以上検知された場合の編集画面231であり、(B)はポップアップ形式で表示される小画面に対する指示を説明する図であり、(C)は「デバイス情報5_1」の表示が再び有効になった場合の編集画面231である。
図16には、
図15との対応部分に対応する符号を付して示している。
本実施の形態では、「ショートカット1」の1回の呼び出しを1回として計数する。予め定めた回数は、初期値で設定されていてもよいし、ユーザが指定してもよい。不操作の回数は、不操作が連続した呼び出しの回数でもよいし、不操作が記録された呼び出しの合計値でもよい。
【0047】
図16(A)の場合、「デバイス情報5_1」の設定画面に対する不操作の回数が予め定めた回数を超えているので、「デバイス情報5_1」の行がグレーアウト状態で表示されている。この表示を見たユーザは、「デバイス情報5_1」が「ショートカット1」に紐付けられているものの、ユーザによる設定の頻度が少ない設定画面であることが分かる。
図16(B)の場合、グレーアウト状態の「デバイス情報5_1」が選択されて選択肢の「有効にする」が操作されている。このため、
図16(C)に示す編集画面231では、「デバイス情報5_1」のグレーアウト表示が解消されている。なお、「有効にする」にするボタンの操作は、
図10に示すフローチャートには示されていない。
【0048】
ステップ13で検出された操作が、確認ボタンの操作である場合、CPU311は、操作された確認ボタンに対応する設定画面の確認画面を表示し(ステップ20)、その後、ステップ13の判定に戻る。
図17は、確認ボタンの操作により対応する行の設定画面の内容が編集画面231に表示される様子を説明する図である。(A)は「デバイス情報5_1」の行の確認ボタンが操作される様子を示す図であり、(B)は操作後の編集画面231の表示を示す図である。
図17には、
図12との対応部分に対応する符号を付して示している。
前述したように、確認ボタンは、小画面204A1に表示される選択肢の「詳細表示」が対応する。
確認ボタンが小画面204A1に表示されることにより、編集画面231上からも各設定画面において設定が可能な項目の内容を確認することが可能になる。
図17の場合、「デバイス情報5_1」の設定画面では、項目Aと項目Bの設定が可能であることが分かる。ここでの項目Aと項目Bは、選択可能に表示される項目の一例である。
【0049】
この他、本実施の形態では、ショートカットの編集に関し、登録済みの複数のショートカットどうしを結合する機能を用意する。
図18は、ショートカットの一覧を表示する画面221上で登録済みのショートカットの結合を受け付ける様子を説明する図である。(A)はショートカットの結合を指示するボタン220Eの操作を示し、(B)は結合の対象である2つのショートカットが選択された状態を示し、(C)は結合の実行後の表示を示す。
図18では、「ショートカット2」と「ショートカット3」の2つが結合の対象に指定された状態を、対応する行の表示の形態を変更することで表している。ここでの「ショートカット2」と「ショートカット3」の関係は、1つのアイコンと他のアイコンに対応する。結合の対象の指定後に実行ボタン220Fが操作されると、複数のショートカットの結合処理が実行される。
本実施の形態の場合、実行ボタン220Fが操作されると、ショートカットの指定順に、各ショートカットに対応する設定画面の並びが決定される。もっとも、結合後の設定画面の並び順を確認する画面が表示されてもよい。
また、結合後のショートカットの名称を入力する画面が表示されてもよい。
図18では、結合後の名称が「ショートカット2+3」に変更されている。
【0050】
<ショートカットの呼び出し>
以下では、
図19~
図24を用いて、ショートカットの呼び出しに関する処理動作を説明する。
図19は、ショートカットの呼び出しに伴い実行される処理動作の一例を説明するフローチャートである。図中に示す記号のSはステップを意味する。
このフローチャートは、CPU311(
図2参照)が、ホーム画面上で特定のショートカットのアイコンの選択を受け付けることで開始される。
図20は、ホーム画面201上での「ショートカット1」とのラベルを付したアイコン201Eが選択された状態を説明する図である。
図20には、
図9との対応部分に対応する符号を付して示している。
まず、CPU311は、選択されたアイコンに対応するショートカットの情報を取得する(ステップ21)。ここでの情報は、記憶装置319(
図2参照)から取得される。CPU311は、取得した情報をRAM313(
図2参照)に記憶する。
【0051】
次に、CPU311は、取得されたショートカットの情報における並び順の先頭に位置する設定画面の情報を取得する(ステップ22)。
次に、CPU311は、処理の対象とする設定画面の前に他の設定画面があるか否かを判定する(ステップ23)。
処理の対象とする設定画面が先頭画面の場合、CPU311は、ステップ23で否定結果を得る。これに対し、処理の対象とする設定画面の並び順が2番目以降の場合、CPU311は、ステップ23で肯定結果を得る。
ここでは、ステップ23で肯定結果が得られたものとする。この場合、CPU311は、処理の対象とする設定画面の次に他の設定画面があるか否かを判定する(ステップ24)。
ステップ24で肯定結果が得られる場合とは、処理の対象とする設定画面が並び順の先頭と最後尾の間に位置する場合である。
【0052】
この場合、CPU311は、処理の対象とする設定画面を表示し、設定を受け付ける(ステップ25)。
次に、CPU311は、前画面又は次画面への移動の操作か否かを判定する(ステップ26)。ここでの移動は、ショートカットを通じて呼び出された設定画面上に表示される移動ボタンに対する操作により実現される。
ステップ26で否定結果が得られている間、CPU311は、ステップ26の判定を繰り返す。
いずれかの移動ボタンの操作が検知されると、CPU311は、前画面への移動の操作か否かを判定する(ステップ27)。
ステップ27で肯定結果が得られた場合、CPU311は、前画面の情報を取得し(ステップ28)、ステップ23の判定に戻る。
ステップ27で否定結果が得られた場合、CPU311は、次画面の情報を取得し(ステップ35)、ステップ23の判定に戻る。
【0053】
これに対し、ステップ24で否定結果が得られた場合を説明する。この場合とは、処理の対象である設定画面が並び順の最後尾に位置する場合である。
この場合、CPU311は、処理の対象とする設定画面を表示し、設定を受け付ける(ステップ29)。
次に、CPU311は、前画面への移動の操作又は完了の操作か否かを判定する(ステップ30)。ここでの移動は、ショートカットを通じて呼び出された設定画面上に表示される移動ボタンに対する操作又は完了ボタンに対する操作により実現される。
ステップ30で否定結果が得られている間、CPU311は、ステップ30の判定を繰り返す。
いずれかのボタンの操作が検知されると、CPU311は、前画面への移動の操作か否かを判定する(ステップ31)。
ステップ31で肯定結果が得られた場合、CPU311は、前画面の情報を取得し(ステップ28)、ステップ23の判定に戻る。
ステップ31で否定結果が得られた場合、CPU311は、ショートカットの呼び出しによる設定を終了する。
【0054】
次に、ステップ23で否定結果が得られた場合を説明する。この場合は、処理の対象である設定画面が並び順の先頭の場合である。
CPU311は、次に他の設定画面があるか否かを判定する(ステップ32)。
ステップ32で肯定結果が得られた場合とは、ショートカットに紐付けられている設定画面が複数存在する場合である。
この場合、CPU311は、処理の対象とする設定画面を表示し、設定を受け付ける(ステップ33)。続いて、CPU311は、次画面への移動の操作か否かを判定する(ステップ34)。
ステップ34で否定結果が得られた場合、CPU311は、ステップ34の判定を繰り返す。
ステップ34で肯定結果が得られた場合、CPU311は、次画面の情報を取得し(ステップ35)、ステップ23の判定に戻る。
【0055】
次に、ステップ32で否定結果が得られた場合を説明する。この場合は、ショートカットに紐付けられている設定画面が1つだけの場合である。
この場合、CPU311は、処理の対象とする設定画面を表示し、設定を受け付ける(ステップ36)。
続いて、CPU311は、完了の操作か否かを判定する(ステップ37)。
ステップ37で否定結果が得られた場合、CPU311は、ステップ37の判定を繰り返す。
ステップ37で肯定結果が得られた場合、CPU311は、ショートカットの呼び出しによる設定を終了する。
【0056】
図21は、ショートカットを呼び出すアイコンがホーム画面201上で選択された場合における設定画面の表示の遷移を説明する図である。
ショートカットの呼び出しは移動ボタン204Eの操作により実行される。本実施の形態の場合、記憶されている並び順に先頭から設定画面が読み出される。並び順に読み出される1つ1つの設定画面が、ショートカットに紐付けられている複数の画面の「各画面」に対応する。
まず、「デバイス情報5_1」の設定画面204が表示される。設定画面204には、前回の呼び出し時に最後に設定された項目の状態が識別可能に表示される。
図21に示すように、「デバイス情報5_1」の設定画面204では、小画面204Aも最初から開かれた状態で表示される。すなわち、前回の設定時における画面のスナップショットが表示される。例えば項目Aの設定が「しない」が選択された状態で表示される。これにより、設定を変更する可能性が高い状態から設定の作業の開始が可能になる。勿論、同じ画面内の他の項目を設定する場合には、対応する行をタップすればよい。
なお、「デバイス情報5_1」の設定画面204は、並び順の先頭に位置しているので、設定画面204の右上隅に次画面への移動を受け付ける移動ボタン204Eが表示されている。
【0057】
ユーザが移動ボタン204Eを操作すると、並び順が2番目の「デバイス情報4_3」の設定画面204に表示が切り替わる。
「デバイス情報4_3」の設定画面204の場合も、最初から小画面204Aが開いた状態で表示される。
なお、「デバイス情報4_3」の設定画面204の前にも後ろにも、同じショートカットに紐付けられている他の設定画面204が存在する。このため、設定画面204の左上隅には前画面への移動を受け付ける移動ボタン204Fが追加で表示される。移動ボタン204Fを操作すれば、1つ前の設定画面204に移動することが可能である。
【0058】
ユーザが移動ボタン204Eを操作すると、並び順が3番目の「デバイス情報7_3」の設定画面204に表示が切り替わる。
「デバイス情報7_3」の設定画面204の場合、設定の対象である項目が1つであるので小画面204Aは表示されない。
図21では、前回の呼び出し時に設定された内容が、他とは区別した状態で表示されている。
なお、「デバイス情報7_3」の設定画面204の前には他の設定画面204が存在するが、後ろには他の設定画面204が存在しない。このため、設定画面204の右上隅には完了ボタン204Gが表示されている。この完了ボタン204Gの操作があると、今回の設定が確定し、記憶装置319(
図2参照)の設定データ319Aが更新される。
【0059】
図22は、不操作の回数が多い設定画面がショートカットに紐付けられている場合における表示の遷移を説明する図である。
図22には、
図21との対応部分に対応する符号を付して示している。
図22の例は、「デバイス情報5_1」の設定画面に対する不操作の回数が予め定めた回数よりも多い場合である。このため、「デバイス情報5_1」の設定画面は、グレーアウト表示されている。ただし、次画面への移動に使用される移動ボタン204Eの操作は有効である。このため、移動ボタン204Eの領域だけは、グレーアウト表示の対象から除外される。勿論、削除された設定画面の位置が並び順の2番目の位置の場合や3番目の位置の場合には、前画面への移動に使用される移動ボタン204Fが操作可能な状態で表示される。完了ボタン204Gについても同様である。
なお、グレーアウト表示されている設定画面204のうちの予め定めた領域等がユーザにより長押しされた場合には、グレーアウト表示を解除して設定画面に対する操作を可能にしてもよい。この機能が設けられる場合、編集画面を開いて選択肢の「有効にする」を操作する手間を省くことが可能になる。
【0060】
図23は、ショートカットの呼び出し時に特定の設定画面にジャンプする機能を説明する図である。
図23には、
図21との対応部分に対応する符号を付して示している。
ショートカットの呼び出しは、アイコン201Eのタップにより実行されるが、本実施の形態では、アイコン201Eが長押しされた場合には、ショートカットに紐付けられている設定画面を選択する画面が表示されるようにする。
図23の場合、ホーム画面201がグレーアウト表示に変化し、その手前側に「ショートカット1」に紐付けられている設定画面を一覧表示する小画面204Hがポップアップ表示されている。
図23の場合、ユーザは、「デバイス情報7_3」の設定画面の行を選択している。この結果、タッチパネルには、並び順とは関係なく、選択された行に対応する設定画面204が表示されている。この機能の採用により、設定の変更が必要な特定の設定画面204を選択的に呼び出すことが可能になる。
【0061】
<他の実施の形態>
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明の技術的範囲は前述した実施の形態に記載の範囲に限定されない。前述した実施の形態に、種々の変更又は改良を加えたものも、本発明の技術的範囲に含まれることは、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0062】
例えば前述の実施の形態においては、いわゆるスキャナやファックスの送受信機能等を備える画像形成装置1(
図1参照)を構成するデバイスの設定画面の呼び出しを1つのアイコンに紐付ける場合について説明したが、設定画面の呼び出しを1つのアイコンに紐付ける機能を有する情報処理装置は、画像形成装置1に限らない。ユーザインタフェースを通じてデバイスの設定画面を呼び出す機能を有する装置であれば、任意の装置に適用が可能である。例えばスマートフォンやコンピュータでもよい。
【0063】
例えば前述の実施の形態においては、編集画面231において削除の指示があったデバイス情報の行が即座に無くなっているが、削除後もショートカットの呼び出しの回数が予め定めた回数に達するまでは編集画面231上で確認可能としてもよい。
図24は、編集画面231において削除の指示があったデバイス情報の行をグレーアウト状態で表示する例を説明する図である。削除された後も削除済みの設定画面の情報が他とは異なる態様で表示されることで、現在の状態が削除済みであることの確認が容易である。
また、グレーアウト表示されていることで、ショートカットとの紐付けを再び有効にしたい場合にも、改めて該当する画面を探し出して追加せずに済む。
なお、グレーアウトの表示による削除された設定画面の存在の提示は、対応するショートカットの呼び出し回数が予め定めた回数に達した後は中止してもよい。すなわち、
図15に示す編集画面231のように、削除された設定画面の存在が画面上に示されないようにしてもよい。
【0064】
前述した各実施の形態におけるプロセッサは、広義的な意味でのプロセッサを指し、汎用的なプロセッサ(例えばCPU等)の他、専用的なプロセッサ(例えばGPU、ASIC(=Application Specific Integrated Circuit)、FPGA、プログラム論理デバイス等)を含む。
また、前述した各実施の形態におけるプロセッサの動作は、1つのプロセッサが単独で実行してもよいが、物理的に離れた位置に存在する複数のプロセッサが協働して実行してもよい。また、プロセッサにおける各動作の実行の順序は、前述した各実施の形態に記載した順序のみに限定されるものでなく、個別に変更してもよい。
【符号の説明】
【0065】
1…画像形成装置、10…画像読取装置、20…操作パネル、30…装置本体、31…データ処理ユニット、32…印刷ユニット、40…給紙トレイ、311…CPU、312…ROM、313…RAM、314…UIIF、315…通信部、316…画像処理部、317…スキャナIF、318…プリンタIF、319…記憶装置、319A…設定データ、319B…ショートカット情報