(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-25
(45)【発行日】2024-04-02
(54)【発明の名称】照明器具
(51)【国際特許分類】
H05B 47/175 20200101AFI20240326BHJP
H05B 47/105 20200101ALI20240326BHJP
F21V 23/00 20150101ALI20240326BHJP
F21Y 115/10 20160101ALN20240326BHJP
【FI】
H05B47/175
H05B47/105
F21V23/00 140
F21V23/00 113
F21V23/00 115
F21V23/00 117
F21Y115:10
(21)【出願番号】P 2020089903
(22)【出願日】2020-05-22
【審査請求日】2023-01-30
(73)【特許権者】
【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】390014546
【氏名又は名称】三菱電機照明株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100082175
【氏名又は名称】高田 守
(74)【代理人】
【識別番号】100106150
【氏名又は名称】高橋 英樹
(74)【代理人】
【識別番号】100148057
【氏名又は名称】久野 淑己
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 克磨
(72)【発明者】
【氏名】木所 孝元
【審査官】土谷 秀人
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-072503(JP,A)
【文献】特開2012-016318(JP,A)
【文献】特開2020-057481(JP,A)
【文献】特開2003-068478(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05B 39/00 ー 39/10
H05B 45/00 ー 45/58
H05B 47/00 ー 47/29
F21V 23/00 ー 23/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源と、前記光源の点灯状態を制御するための予め定められた設定値を保持する光源制御部と、を有する光源部と、
前記光源を点灯させる点灯回路と、電源制御部と、を有する電源装置と、
を備え、
前記光源制御部は、前記設定値を前記電源制御部に送信し、
前記電源制御部は、前記設定値に応じて前記点灯回路を制御
し、
前記設定値は、前記点灯回路が前記光源に供給する電流値と、センサからの検出情報に対応する前記電流値を含む
ことを特徴とする照明器具。
【請求項2】
前記センサは前記光源部に取り付けられていることを特徴とする請求項
1に記載の照明器具。
【請求項3】
前記設定値は、前記光源を保護するための条件を含むことを特徴とする請求項1から
2の何れか1項に記載の照明器具。
【請求項4】
前記設定値は、前記光源の点灯状態を制御するための複数の情報を関連付けたテーブルを含むことを特徴とする請求項1から
3の何れか1項に記載の照明器具。
【請求項5】
前記テーブルは、センサからの情報と、前記点灯回路が前記光源に供給する電流値とを関連付けることを特徴とする請求項
4に記載の照明器具。
【請求項6】
前記光源部は、外部から前記設定値を受信する受信部を有することを特徴とする請求項1から
5の何れか1項に記載の照明器具。
【請求項7】
前記光源制御部は、前記電源装置から電源を供給されることを特徴とする請求項1から
6の何れか1項に記載の照明器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、照明器具に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、点灯装置と、光源と、点灯装置と通信する制御ユニットと、を備えた照明器具が開示されている。点灯装置は光源を点灯させる。制御ユニットは、例えば人感センサである。制御ユニットは、人検知情報に基づいた信号を、点灯装置に無線通信する。この無線信号に応じて、点灯装置は光源を明るくまたは暗くする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1のような照明器具において、点灯装置と光源が互いに通信しない場合、点灯装置は光源の状態を監視できない。このため、例えば光源のばらつきによって想定した明るさと実際の明るさが違うのにも関わらず、点灯装置は一定の制御をし続けるおそれがある。また、光源に適した制御を行うために、光源側に抵抗、温度センサなどの検出回路を搭載し、検出回路の検出結果を点灯装置にフィードバックすることが考えられる。しかし、抵抗、温度センサだけではフィードバックできる情報には限りがある。
【0005】
本開示は、上述の課題を解決するためになされたもので、光源を適切に制御できる照明器具を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に係る照明器具は、光源と、該光源の点灯状態を制御するための予め定められた設定値を保持する光源制御部と、を有する光源部と、該光源を点灯させる点灯回路と、電源制御部と、を有する電源装置と、を備え、該光源制御部は、該設定値を該電源制御部に送信し、該電源制御部は、該設定値に応じて該点灯回路を制御し、該設定値は、該点灯回路が該光源に供給する電流値と、センサからの検出情報に対応する該電流値を含む。
【発明の効果】
【0007】
本開示に係る照明器具では、光源部が光源の点灯状態を制御するための設定値を保持し、設定値を電源装置に送信する。このため、電源装置は光源を適切に制御できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】実施の形態1に係る照明器具の斜視図である。
【
図2】実施の形態1に係る照明器具の回路ブロック図である。
【
図5】実施の形態1に係る照明器具の動作を示すフローチャートである。
【
図6】実施の形態1の変形例に係る照明器具の動作を示すフローチャートである。
【
図7】センサからの情報を含むテーブルの例を示す図である。
【
図8】実施の形態2に係る照明器具の動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
各実施の形態に係る照明器具について図面を参照して説明する。同じ又は対応する構成要素には同じ符号を付し、説明の繰り返しを省略する場合がある。
【0010】
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係る照明器具1の斜視図である。照明器具1は、光源部3と、光源部3を点灯させるための電源装置2を備える。照明器具1において、電源装置2は筐体11の上側に取り付けられ、光源部3は筐体11の下側に取り付けられている。光源部3と電源装置2はそれぞれケースに収納されている。照明器具1は、
図1に示される構造に限定されない。
【0011】
図2は、実施の形態1に係る照明器具1の回路ブロック図である。光源部3は光源6を有する。電源装置2は、外部電源ACから電力を供給されて光源6を点灯させる点灯回路4と、点灯回路4を制御する電源制御回路5とを有する。電源制御回路5は光源部3に予め定められた電流を供給するように、点灯回路4を制御する。
【0012】
光源部3は複数の光源6を有する。光源6は例えばLED等の発光素子である。複数の光源6は直列に接続される。複数の光源6は並列または直並列に接続されても良い。光源部3は、光源制御回路7を有する。光源制御回路7は、電源制御回路5との通信手段を有する。また、光源部3は、光源部3に電流が供給されたことを検出し、光源制御回路7に電源を供給する光源検出回路8を有する。このように、光源制御回路7は、電源装置2から電源を供給され動作する。
【0013】
光源部3にはセンサ9が取り付けられていても良い。また、光源部3は、外部から後述する設定値を受信する受信回路10を有しても良い。
【0014】
電源制御回路5と光源制御回路7は、例えばマイコンを有する。電源制御回路5と光源制御回路7は、記憶部を有する。記憶部は例えば不揮発性メモリである。電源制御回路5と光源制御回路7は、書き込まれたデータを保存する機能を有する。また、電源制御回路5と光源制御回路7は、保存したデータを書き換える機能を有する。
【0015】
電源制御回路5は、予め書き込まれたデータに基づき、光源部3へ電流を供給するように点灯回路4を制御する。
【0016】
光源制御回路7は、光源6の点灯状態を制御するための予め定められた設定値を保持する。光源部3に電源装置2から電流が供給されると、光源制御回路7は予め書き込まれた設定値を電源制御回路5に送信する。これにより、電源制御回路5は自己が保持するデータを、受信した設定値に書き換える。
【0017】
光源制御回路7が保持する設定値は、例えば光源6の点灯に必要な電流値である。電源制御回路5は、受信した設定値に応じて、点灯回路4を制御する。これにより、光源6に設定値に応じた電流が供給される。
【0018】
このように、本実施の形態では、光源部3が光源6の点灯状態を制御するための設定値を保持し、この設定値を電源装置2に送信する。これにより、電源装置2は、光源部3を制御するための適切な情報を受信できる。電源装置2は受信した設定値に応じて、光源6の点灯状態を制御する。このため、電源装置2は光源6を適切に制御できる。
【0019】
また、光源部3は、受信回路10によって新たな設定値を取得しても良い。光源制御回路7は、取得した設定値を保存する。受信回路10は、例えば赤外線通信などの無線通信により、新たな設定値を取得する。また、受信回路10は、有線または無線で外部から調光信号を受信しても良い。光源制御回路7は、受信回路10が受信した調光信号を電源制御回路5に送信する。これにより、電源制御回路5は光源部3から受信した調光信号に応じて点灯回路4を制御する。
【0020】
このように、本実施の形態では光源部3から電源装置2に設定値を送信することで、光源6の明るさを自由に変更できる。このため、光源部3の特性のばらつきまたは仕様の違いに応じて、専用電源を準備することなく、1つの電源装置2で複数の光源部3に合わせた制御が可能となる。本実施の形態では、例えば出力の仕様が複数存在する照明器具に対して、電流を安定して供給できる。
【0021】
以上では設定値が、点灯回路4が光源6に供給する電流値である例を説明した。これに限らず、設定値として光源6の点灯状態を制御するためのあらゆるデータを採用できる。
図3は、設定値の例を示す図である。
【0022】
図3に示されるように、光源制御回路7が有するマイコンのアドレスに、複数の設定値が保存されていても良い。
図3において、全光電流は、調光率100%での点灯時の点灯回路4の出力電流値である。下限電流は、下限調光時の点灯回路4の出力電流値である。調光率は、調光率の範囲等の調光の仕様を示す。入力電圧は、例えば点灯回路4への入力電圧である。周波数は、例えば点灯回路4への入力周波数である。
【0023】
また、設定値は、光源6を保護するための条件を含んでも良い。
図3において、過電圧保護は、光源6への電流供給を止めるLED電圧である。過電流保護は、光源6への電圧供給を止めるLED電圧である。電源制御回路5は、光源6への出力電圧または出力電流が設定値以上となると、点灯回路4を停止させる。
【0024】
図3において、段調光機能は、段調光機能の有無を示す情報である。フェードイン時間は、点灯までの時間を示す。フェードアウト時間は、消灯までの時間を示す。スケジュール機能は、光源6へ電流を供給する時刻等の情報である。
【0025】
設定値は、センサ9からの検出情報に対応する点灯回路4の出力電流値を含んでも良い。
図3において、人感センサは、人感センサ搭載機である照明器具1における、人感センサの出力に応じた光源6に供給する電流値の情報である。照度センサは、照度センサ搭載機種である照明器具1における、照度に応じた光源6に供給する電流値の情報である。
【0026】
図3において、寿命補正機能は、点灯時間に応じた光源6に供給する電流値である。点灯時間のカウントは、電源制御回路5または光源制御回路7が行う。温度センサは、温度に応じた光源6に供給する電流値の情報である。雷保護機能は、光源6に印加されるサージを検出し保護するための情報である。
【0027】
複数の設定値を光源制御回路7に保持させることで、電源装置2に様々な機能を持たせることができる。これにより、光源部3の仕様または特性に合わせて、光源部3をさらに適切に制御できる。
図3に示される項目は一例であり、設定値は自由に設定ができる。
【0028】
図4は、テーブルの例を示す図である。光源制御回路7が保持する設定値は、光源6の点灯状態を制御するための複数の情報を関連付けたテーブルを含んでも良い。
図4の例では、光源制御回路7が有するマイコンのアドレスに、設定値がテーブルとして保持されている。
図4に示される例では、テーブルは、全光電流、下限電流、調光率、入力電圧、周波数、過電圧保護、過電流保護、段調光機能についての情報を含む。
【0029】
光源制御回路7がテーブルを電源制御回路5に送信することで、電源制御回路5に複数の情報を一度に設定することができる。
図4の例では、段調光機能の切り替えおよび段調光機能の有無に対応する電流値等が一度に設定できる。
【0030】
また、光源部3にセンサ9を搭載することで、センサ9からの応答に紐づけて点灯回路4の出力電流を切り替えできる。例えば、照度センサを搭載し、光束が20000lm、出力電流が300mAの照明器具1の場合、電源制御回路5は、通常時は
図4に示されるテーブル2を使用する。照度センサの応答から光源寿命等により光束が通常時よりも低下したことが検出された場合、電源制御回路5は使用するテーブルをテーブル1に切り替える。これにより、出力電流を大きくすることができる。
【0031】
このように、設定値としてテーブルを使用することで、点灯回路4の出力電流値だけでなく、照明器具1の状態および照明器具1の取り付け環境等の情報も電源装置2にフィードバックできる。照明器具1の状態は例えば照明器具1の照度であり、取り付け環境は例えば光源6の温度である。このため、照明器具1の状態および環境に応じて、適切な制御を行うように、電源制御回路5の制御を変更できる。従って、光源部3への電源の安定した供給が可能となる。さらに、照明器具1の消費電力の低減および安全性の向上といった品質の向上も期待できる。
【0032】
本実施の形態の比較例として、設定値またはテーブルを用いずに、検出抵抗、温度センサなどの検出回路からの検出結果を電源装置2にフィードバックすることが考えられる。この場合、電源装置2に検出回路に対応した回路が必要になる可能性がある。このため、電源装置2が複雑化するおそれがある。また、検出抵抗で消費する電力の影響により、電力の損失が大きくなるおそれがある。
【0033】
これに対し、本実施の形態では、光源部3が自己の制御に適した情報を保持し、その情報を複数の設定値またはテーブルとして電源装置2に送信する。これにより、光源部3の仕様、状態、環境等に応じた多様な制御を容易に行うことができる。従って、電源装置2が複雑化することを抑制できる。また、照明器具1の電力の損失を抑制できる。
【0034】
図5は、実施の形態1に係る照明器具1の動作を示すフローチャートである。まず、ステップ1として、電源制御回路5、光源制御回路7、点灯回路4が起動する。次に、ステップ2として、電源制御回路5は自己の記憶部に設定値があるかを判別する。次に、ステップ3として、電源制御回路5は光源検出回路8に電流を供給する。
【0035】
起動時の制御の一例として、電源制御回路5は点灯回路4の出力電流を予め定められた値まで上昇させ、規定時間待機しても良い。予め定められた値は例えば10mAであり、規定時間は例えば30msである。この間に、電源制御回路5は自己の記憶部に設定値があるかを判別し、光源検出回路8に電流を供給する。
【0036】
次に、ステップ4として、電源制御回路5は光源制御回路7に設定値があるかを判別する。この際、電源制御回路5は、光源制御回路7からの設定値の受信を規定時間だけ待機して、設定値の有無を判別しても良い。また、光源制御回路7が自己の記憶部に設定値があるかを判別し、電源制御回路5に通知しても良い。
【0037】
設定値がある場合、ステップ5として、光源制御回路7は電源制御回路5に設定値の書き込みを行う。次に、ステップ6として、電源制御回路5は、光源制御回路7から書き込まれた設定値に従って、光源6を点灯させる。この設定値は例えば1000mAである。
【0038】
ステップ4において設定値がない場合、ステップ7として、電源制御回路5は自己が保有する設定値を優先するかを判別する。電源制御回路5の設定値を優先する場合、ステップ8として、電源制御回路5は、予め書き込まれた設定値に従って光源6を点灯させる。電源制御回路5が保持する設定値は、例えば700mAである。
【0039】
電源装置2の設定値を優先しない場合、ステップ9として電源制御回路5は光源6の順電圧を取得する。次に、ステップ10として、電源制御回路5は、順電圧に対応した順電流を光源6に供給して、光源6を点灯させる。
【0040】
このように、電源制御回路5は光源制御回路7から設定値を受信できないとき、予め定められた判定基準に応じて動作しても良い。ステップ7における電源制御回路5の設定値を優先するかの判別と、ステップ9における順電圧の取得は、光源制御回路7が実施しても良い。
【0041】
図6は、実施の形態1の変形例に係る照明器具1の動作を示すフローチャートである。変形例では、ステップ11が追加された点が実施の形態1のフローチャートと異なる。変形例では、ステップ2で電源制御回路5に設定値がない場合、ステップ11として電源制御回路5は光源6を消灯させる。
【0042】
これにより、電源制御回路5に設定値が保存されていないことで、電源制御回路5が異常な動作を行うことを防止できる。
【0043】
これらの変形は、以下の実施の形態に係る照明器具について適宜応用することができる。なお、以下の実施の形態に係る照明器具については実施の形態1との共通点が多いので、実施の形態1との相違点を中心に説明する。
【0044】
実施の形態2.
図7は、センサ9からの情報を含むテーブルの例を示す図である。テーブルは、センサ9からの情報と、点灯回路4が光源6に供給する電流値とを関連付けている。
図7に示される例では、照度センサの検出値と、全光電流、入力電圧および過電圧保護の電圧値が関連付けられている。
【0045】
図8は、実施の形態2に係る照明器具1の動作を示すフローチャートである。以下では、便宜上、光源制御回路7が保持するテーブルを光源テーブルと呼ぶ。また、電源制御回路5が保持するテーブルを電源テーブルと呼ぶ。
【0046】
まず、ステップ21として、電源制御回路5、光源制御回路7、点灯回路4が起動する。次に、ステップ22として、電源制御回路5は電源テーブルに設定値があるかを判別する。設定値がない場合、ステップ35として電源制御回路5は光源6を消灯させる。設定値がある場合、ステップ23に示されるように、電源制御回路5は光源6をフェードイン点灯させる。
【0047】
次に、ステップ24に示されるように、電源制御回路5は、光源テーブルに設定値があるかを判別する。設定値がない場合、ステップ29のように、電源制御回路5は入力電圧が100V~254Vであり、点灯回路4の出力電圧が600V以下であるかを判別する。入力電圧、出力電圧がこの範囲にない場合、電源制御回路5は点灯回路4が異常状態であると判別し、ステップ35に示されるように光源6を消灯させる。入力電圧、出力電圧がこの範囲内である場合、ステップ30に示されるように、電源制御回路5は電源テーブル1に従って点灯回路4を制御する。
【0048】
ステップ24で設定値がある場合、ステップ25に示されるように、光源制御回路7は電源制御回路5に設定値の書き込みを行う。このとき、光源テーブルで電源テーブルの一部を書き換えても良い。
図8の例では、光源テーブル1-3で、電源テーブル2-4を上書きする。なお、
図7は、書き換え後の電源テーブルの一例である。
【0049】
ステップ25において、光源制御回路7に設定値がない場合に使用される電源テーブルは書き換えられないものとしても良い。
【0050】
次に、ステップ26として電源制御回路5は入力電圧が100V~242Vであり、点灯回路4の出力電圧が500V以下であるかを判別する。入力電圧、出力電圧がこの範囲にない場合、電源制御回路5は点灯回路4が異常状態であると判別し、ステップ35に示されるように光源6を消灯させる。
【0051】
入力電圧、出力電圧が上記の範囲内のとき、電源制御回路5は照度センサの検出値に応じて、使用するテーブルを切り替える。ステップ27、28に示されるように、照度が20000lmより大きいとき、電源制御回路5は電源テーブル2を選択する。ステップ31、32に示されるように、照度が19000lmより大きく20000lmより小さいとき、電源制御回路5は電源テーブル3を選択する。ステップ33、34に示されるように、照度が19000lmより小さいとき、電源制御回路5は電源テーブル4を選択する。
【0052】
これにより、
図7に示されるように、現行照度に応じて点灯回路4に供給する電流値が切り替わる。具体的には、照度が低いほど電流値は大きくなる。これにより、照度に応じて光源6を適切に制御できる。
【0053】
図7、8の例では、光束が20000lmの照明器具が想定されている。光束が20000lmより大きいときは、出力電流が700mAであるテーブル2を使用する。また、光源寿命等により光束が低下した場合、テーブル3、4に示されるように出力電流を800mA、900mA等に切り替えることができる。
【0054】
光源制御回路7は、センサ9の検出情報に応じて電源制御回路5を制御する。光源制御回路7は、例えば電源テーブルの書き換え後に、電源制御回路5にセンサ9の検出情報を送信する。光源制御回路7は、定期的に電源制御回路5にセンサ9の検出情報を送信しても良い。
【0055】
センサ9は照度センサに限らず、人感センサ、温度センサ等のあらゆるセンサであっても良い。光源部3がセンサ9からの検出情報に対応するテーブルを電源制御回路5に送信することで、センサ9からの検出情報に応じて点灯回路4の出力を適切に切り替えることができる。
【0056】
本実施の形態ではセンサ9は光源部3に搭載されるものとした。これに限らず、センサ9は、電源装置2または筐体11に設けられても良い。
【0057】
なお、各実施の形態で説明した技術的特徴は適宜に組み合わせて用いてもよい。
【符号の説明】
【0058】
1 照明器具、2 電源装置、3 光源部、4 点灯回路、5 電源制御回路、6 光源、7 光源制御回路、8 光源検出回路、9 センサ、10 受信回路、11 筐体、AC 外部電源