(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-25
(45)【発行日】2024-04-02
(54)【発明の名称】送液装置
(51)【国際特許分類】
F04B 53/22 20060101AFI20240326BHJP
F04B 53/16 20060101ALI20240326BHJP
【FI】
F04B53/22
F04B53/16 D
F04B53/16 E
(21)【出願番号】P 2020140481
(22)【出願日】2020-08-21
【審査請求日】2023-07-26
(73)【特許権者】
【識別番号】000232302
【氏名又は名称】ニデック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100168583
【氏名又は名称】前井 宏之
(72)【発明者】
【氏名】北村 佳久
(72)【発明者】
【氏名】奥野 喬也
(72)【発明者】
【氏名】渡慶次 鋭彦
(72)【発明者】
【氏名】玉岡 健人
(72)【発明者】
【氏名】蒔田 昭彦
【審査官】中村 大輔
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-9141(JP,A)
【文献】特開2018-90958(JP,A)
【文献】実開昭59-131665(JP,U)
【文献】中国特許出願公開第106640571(CN,A)
【文献】特開2005-228237(JP,A)
【文献】実開昭55-132580(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F04B 53/00-53/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポンプ機構と、
前記ポンプ機構に対して脱着可能であり、前記ポンプ機構に取り付けられた場合に、前記ポンプ機構との間で液体が流れるベース機構と
を有する送液装置であって、
前記ベース機構は、ベース流路部と、ベース封止機構と、を有し、
前記ベース流路部は、
液体が流入する流入口と、
液体を流出する流出口と、
前記ポンプ機構に対して脱着可能であり、前記ポンプ機構との接続時において、前記流入口から流入した液体が前記ポンプ機構へ流れるベース第1連絡口と、
前記ポンプ機構に対して脱着可能であり、前記ポンプ機構との接続時において、前記ポンプ機構から送り出された液体が流入するベース第2連絡口と、
前記流入口と前記ベース第1連絡口とを繋げるベース流入流路と、
前記ベース第2連絡口と前記流出口とを繋げるベース流出流路と、
前記ベース流入流路の途中に設けられ、前記流出口と繋がるバイパス流出流路と、
を有し、
前記ベース封止機構は、
前記ベース機構から前記ポンプ機構が取り外された場合に、前記ベース第1連絡口を封止し、前記ベース機構に前記ポンプ機構が取り付けられた場合に、前記ベース第1連絡口を開放する第1ベース封止機構と、
前記ベース機構から前記ポンプ機構が取り外された場合に、前記ベース第2連絡口を封止し、前記ベース機構に前記ポンプ機構が取り付けられた場合に、前記ベース第2連絡口を開放する第2ベース封止機構と
を有し、
前記送液装置は、前記流入口から流入した液体の流路を前記ベース第1連絡口に連絡する流路および前記バイパス流出流路の一方に切り換え、
前記ベース機構に前記ポンプ機構が取り付けられた場合に、前記バイパス流出流路を閉鎖して、前記流入口から流入した液体を前記ポンプ機構に流し、
前記ベース機構から前記ポンプ機構が取り外された場合に、前記バイパス流出流路を開放し、前記流入口から流入した液体を前記バイパス流出流路から前記流出口へと流す、送液装置。
【請求項2】
前記第1ベース封止機構は、
前記ベース流入流路内に配置され、前記ベース第1連絡口まで延びる第1柱部と、
前記ベース流入流路の内面と前記第1柱部との間に位置し、前記ベース流入流路に沿って移動する第1ベースバルブと、
前記第1ベースバルブを前記ベース第1連絡口に向けて加圧する第1ベース加圧部材と、
を有し、
前記第2ベース封止機構は、
前記ベース流出流路内に配置され、前記ベース第2連絡口まで延びる第2柱部と、
前記ベース流出流路内面と前記第2柱部との間に位置し、前記ベース流出流路に沿って移動する第2ベースバルブと、
前記第2ベースバルブを前記ベース第2連絡口に向けて加圧する第2ベース加圧部材と
を有し、
前記ベース機構に前記ポンプ機構が取り付けられた場合、
前記第1ベースバルブは、前記バイパス流出流路を封止し、前記第1柱部および前記ベース第1連絡口の間を開放し、
前記第2ベースバルブは、前記第2柱部および前記ベース第2連絡口の間を開放し、
前記ベース機構から前記ポンプ機構が取り外された場合、
前記第1ベースバルブは、前記バイパス流出流路を開放し、前記第1柱部および前記ベース第1連絡口の間に嵌まり、
前記第2ベースバルブは、前記第2柱部および前記ベース第2連絡口の間に嵌まる、請求項1に記載の送液装置。
【請求項3】
前記ベース機構は、
前記ベース第1連絡口と前記ベース第2連絡口とを有する上ベース部と、
前記流入口と前記流出口とを有し、第1柱部及び第2柱部が固定される下ベース部と、
を有し、
前記上ベース部と前記下ベース部とは、前記ベース流入流路および前記ベース流出流路の位置で分割し、
前記ベース封止機構は、
前記ベース流入流路内に配置される筒状の第1ベースシリンダと、
前記ベース流出流路内に配置される筒状の第2ベースシリンダと、
を有し、
前記第1ベースシリンダの内側面を、前記第1ベースバルブが移動し、
前記第2ベースシリンダの内側面を、前記第2ベースバルブが移動し、
前記第1ベースシリンダは、前記バイパス流出流路と連絡するバイパス連絡口が設けられ、
前記ベース機構に前記ポンプ機構が取り付けられた際、前記バイパス連絡口が前記第1ベースバルブにより封止される、請求項2に記載の送液装置。
【請求項4】
前記バイパス流出流路は、前記上ベース部内に形成され、前記流出口と接続する、請求項3に記載の送液装置。
【請求項5】
前記ポンプ機構は、
液体を循環させるポンプ装置と、ポンプ流路部と、筒状のポンプシリンダと、を有し、
前記ポンプシリンダは、第1ポンプシリンダと、第2ポンプシリンダと、を有し、
前記第1ポンプシリンダは、前記ポンプ流路部に収納され、一部が前記ポンプ流路部から突出して、ポンプ第1連絡口となり、
前記第2ポンプシリンダは、前記ポンプ流路部に収納され、一部が前記ポンプ流路部から突出して、ポンプ第2連絡口となり、
前記ポンプ流路部は、
前記第1ポンプシリンダと前記ポンプ装置とを連絡するポンプ流入流路と、
前記ポンプ装置と前記第2ポンプシリンダとを連絡するポンプ流出流路と、を有し、
前記ベース機構に前記ポンプ機構を取り付けた場合に、
前記第1ポンプシリンダは、前記第1ベースバルブを前記ベース第1連絡口から離れる方向へ押し付け、前記バイパス流出流路を封止し、
前記第2ポンプシリンダは、前記第2ベースバルブを前記ベース第2連絡口から離れる方向へ押し付ける、請求項2から4のいずれかに記載の送液装置。
【請求項6】
前記ポンプ機構は、
前記ベース機構から前記ポンプ機構が取り外された場合に、前記ポンプ第1連絡口を封止する第1ポンプ封止機構と、
前記ベース機構から前記ポンプ機構が取り外された場合に、前記ポンプ第2連絡口を封止する第2ポンプ封止機構と、を有し、
前記第1ポンプ封止機構は、
前記第1ポンプシリンダに沿って移動して前記第1ポンプシリンダに嵌まる第1ポンプバルブと、
前記第1ポンプバルブを前記ポンプ第1連絡口に向けて加圧する第1ポンプ加圧部材と
を有し、
前記第2ポンプ封止機構は、
前記第2ポンプシリンダに沿って移動して前記第2ポンプシリンダに嵌まる第2ポンプバルブと、
前記第2ポンプバルブを前記ポンプ第2連絡口に向けて加圧する第2ポンプ加圧部材と
を有する、請求項5に記載の送液装置。
【請求項7】
前記ベース機構に対して前記ポンプ機構をロックするロック機構をさらに有する、請求項1から6のいずれかに記載の送液装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、送液装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ポンプを用いて液体を送り出す送液装置は、種々の装置に用いられる。例えば、送液装置は、熱源を冷却するための冷媒を循環させる冷却装置に用いられる。冷却モジュールをサーバ等の冷却に用いる場合、典型的には、サーバは長時間稼働するため、冷却モジュールも長期間稼働する必要がある。このため、冷却モジュールが故障した場合のロバスト性を向上させることが検討されている(特許文献1)。
【0003】
特許文献1のサーバキャビネットでは、複数のサーバのそれぞれを複数の液体冷却モジュールによって冷却可能に構成される。このため、特許文献1のサーバキャビネットでは、ある液体冷却モジュールが故障しても別の液体冷却モジュールが稼動するため、複数のサーバの動作を停止することなく連続的に稼働できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1のサーバキャビネットにおいて、液体モジュール内の液体が漏れないようにポンプを交換する必要がある。
【0006】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、ポンプを交換する際の液体の漏れを抑制可能な送液装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の例示的な送液装置は、ポンプ機構と、前記ポンプ機構に対して脱着可能であり、前記ポンプ機構に取り付けられた場合に、前記ポンプ機構との間で液体が流れるベース機構とを有する。前記ベース機構は、ベース流路部と、ベース封止機構と、を有する。前記ベース流路部は、液体が流入する流入口と、液体を流出する流出口と、前記ポンプ機構に対して脱着可能であり、前記ポンプ機構との接続時において、前記流入口から流入した液体が前記ポンプ機構へ流れるベース第1連絡口と、前記ポンプ機構に対して脱着可能であり、前記ポンプ機構との接続時において、前記ポンプ機構から送り出された液体が流入するベース第2連絡口と、前記流入口と前記ベース第1連絡口とを繋げるベース流入流路と、前記ベース第2連絡口と前記流出口とを繋げるベース流出流路と、前記ベース流入流路の途中に設けられ、前記流出口と繋がるバイパス流出流路と、を有する。前記ベース封止機構は、前記ベース機構から前記ポンプ機構が取り外された場合に、前記ベース第1連絡口を封止し、前記ベース機構に前記ポンプ機構が取り付けられた場合に、前記ベース第1連絡口を開放する第1ベース封止機構と、前記ベース機構から前記ポンプ機構が取り外された場合に、前記ベース第2連絡口を封止し、前記ベース機構に前記ポンプ機構が取り付けられた場合に、前記ベース第2連絡口を開放する第2ベース封止機構とを有する。前記送液装置は、前記流入口から流入した液体の流路を前記ベース第1連絡口に連絡する流路および前記バイパス流出流路の一方に切り換え、前記ベース機構に前記ポンプ機構が取り付けられた場合に、前記バイパス流出流路を閉鎖して、前記流入口から流入した液体を前記ポンプ機構に流し、前記ベース機構から前記ポンプ機構が取り外された場合に、前記バイパス流出流路を開放し、前記流入口から流入した液体を前記バイパス流出流路から前記流出口へと流す。
【発明の効果】
【0008】
例示的な本発明によれば、ポンプを交換する際の液体の漏れを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】
図1は、例示的な第1の実施形態の送液装置を有する冷却機構の模式的な斜視図である。
【
図2】
図2は、例示的な第1の実施形態の送液装置の模式的な斜視図である。
【
図3】
図3は、例示的な第1の実施形態の送液装置の模式的な斜視図である。
【
図4】
図4は、
図3のIV-IV線に沿った模式的な断面図である。
【
図5】
図5は、
図2のV-V線に沿った模式的な断面図である。
【
図6】
図6は、例示的な第1の実施形態の送液装置におけるベース機構の模式的な分解斜視図である。
【
図7】
図7は、例示的な第1の実施形態の送液装置におけるポンプ機構の模式的な分解斜視図である。
【
図8】
図8は、例示的な第1の実施形態の送液装置を有する冷却機構の模式的な斜視図である。
【
図9】
図9は、例示的な第2の実施形態の送液装置の模式図である。
【
図10】
図10は、例示的な第2の実施形態の送液装置の模式図である。
【
図13】
図13は、例示的な第2の実施形態の送液装置におけるベース機構の模式的な分解斜視図である。
【
図14】
図14は、例示的な第2の実施形態の送液装置におけるポンプ機構の模式的な分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の例示的な実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、図中、同一または相当部分については同一の参照符号を付して説明を繰り返さない。本願明細書では、発明の理解を容易にするため、互いに直交するX軸、Y軸およびZ軸を記載することがある。典型的には、Z軸は、鉛直方向に平行であり、X軸およびY軸は、水平方向に平行であるが、X軸、Y軸およびZ軸の向きは、これらに限定されない。
【0011】
まず、
図1を参照して、例示的な第1の実施形態の送液装置100を有する冷却機構10を説明する。
図1は、冷却機構10の模式的な斜視図である。冷却機構10は、対象機器の冷却に用いられる。
【0012】
冷却機構10は、配管20と、ラジエータ30と、コールドプレート40と、タンク50と、送液装置100と、を有する。冷却機構10は、冷媒として液体を循環する。送液装置100が液体を順次送り出すことにより、冷却機構10において液体が循環する。
【0013】
送液装置100、ラジエータ30、コールドプレート40およびタンク50は、配管20を介して接続される。送液装置100は、配管20を介して供給された液体を、ラジエータ30に向けて送り出す。送液装置100により、液体は、配管20を介してラジエータ30にまで送られて、ラジエータ30において、配管20内の液体は冷却される。
【0014】
タンク50は、補給用の液体を収容する。タンク50は、配管20と接続される。配管20内の液体が抜けても、タンク50の液体が配管20に補給される。
【0015】
典型的には、コールドプレート40は、熱源の近くに配置される。例えば、コールドプレート40は、熱源に対向して配置される。あるいは、コールドプレート40は、熱源と接触して配置されてもよい。コールドプレート40には、ラジエータ30において冷却された液体が到達する。コールドプレート40において、熱源の熱は、液体によって吸収される。
【0016】
冷却機構10において、循環する液体は、水であってもよい。あるいは、循環する液体は、水とプロピレングリコールの混合液であってもよい。
【0017】
配管20は、配管20aと、配管20bと、配管20cと、配管20dとを有する。配管20aは、送液装置100とラジエータ30とを繋ぐ。送液装置100から送り出された液体は、配管20aを通ってラジエータ30に流れる。ラジエータ30により、液体の熱が放出される。このため、液体は、ラジエータ30において冷却される。
【0018】
配管20bは、ラジエータ30とコールドプレート40とを繋ぐ。配管20bは、タンク50と接続する。ラジエータ30において冷却された液体は、配管20bを通ってコールドプレート40に流れる。液体はコールドプレート40において熱源を冷却する。配管20内の液体が抜けても、タンク50から配管20に液体が補給される。
【0019】
配管20cは、コールドプレート40とラジエータ30とを繋ぐ。ラジエータ30において冷却された液体は、配管20bを通ってラジエータ30に流れる。液体は、ラジエータ30において冷却される。
【0020】
配管20dは、ラジエータ30と送液装置100を繋ぐ。ラジエータ30において冷却された液体は、配管20dを通って送液装置100に流れる。液体は、送液装置100において押し出され、再び、配管20a、配管20b、配管20cおよび配管20dを通って循環する。
【0021】
例えば、冷却機構10は、内部に発熱素子を有する電子機器を冷却してもよい。冷却機構10は、電子機器の回路を冷却してもよい。あるいは、冷却機構10は、電子機器の光源等を冷却してもよい。例えば、電子機器は、サーバ、プロジェクター、ノート型パーソナルコンピュータ、二次元ディスプレイ装置のいずれであってもよい。
【0022】
次に、
図2~
図7を参照して、例示的な第1の実施形態の送液装置100を説明する。
図2および
図3は、例示的な第1の実施形態の送液装置100の模式的な斜視図である。
図2は、ベース機構200にポンプ機構300が取り付けられた送液装置100を示し、
図3は、ベース機構200からポンプ機構300が取り外された送液装置100を示す。
【0023】
図2および
図3に示すように、送液装置100は、ベース機構200と、ポンプ機構300と、を有する。ベース機構200は、ポンプ機構300に対して脱着可能である。
【0024】
図2に示すように、ベース機構200は、ポンプ機構300に取り付けできる。ベース機構200がポンプ機構300に取り付けられた場合に、ベース機構200とポンプ機構300との間で液体が流れる。
【0025】
図2に示すように、ベース機構200は、ベースケース202と、配管212pと、配管214pと、配管216pとを有する。配管212p、配管214pおよび配管216pは、ベースケース202に取り付けられる。
【0026】
詳細には、配管212pの一端は、ベースケース202に取り付けられ、配管212pの他端は、配管20d(
図1)と接続する。配管214pの一端は、ベースケース202に取り付けられ、配管214pの他端は、配管20a(
図1)と接続する。配管216pの一端は、配管212pの一端の上部において、ベースケース202に取り付けられる。配管216pの他端は、配管214pと接続する。
【0027】
ポンプ機構300は、取付ケース302と、ポンプ装置320と、を有する。取付ケース302には、ベース機構200が取り付けられるとともにポンプ装置320が取り付けられる。取付ケース302は、ベース機構200とポンプ装置320とを繋ぐ流路を有する。ポンプ装置320は、液体を循環させる。ポンプ装置320は、ベース機構200から取付ケース302の流路を通過した液体に圧力を付与し、取付ケース302の流路を介してベース機構200に送り出す。
【0028】
図3に示すように、ベース機構200からポンプ機構300が取り外された場合に、ベース機構200から液体が漏れることが抑制される。ベース機構200は、ベース流路部210と、ベース封止機構220と、を有する。ベース流路部210は、流入口212aと、流出口214bと、ベース第1連絡口212bと、ベース第2連絡口214aと、ベース流入流路212と、ベース流出流路214と、バイパス流出流路216とを有する。ベース機構200において、流入口212aに液体が流入する。流出口214bから液体が流出する。
【0029】
ここでは、ベース流入流路212は、ベースケース202および配管212pに位置する。配管212pの端部が流入口212aとなる。
【0030】
ベース流出流路214は、ベースケース202および配管214pに位置する。配管214pの端部が流出口214bとなる。バイパス流出流路216は、ベースケース202および配管216pに位置する。
【0031】
図2および
図3に示すように、ベース第1連絡口212bは、ポンプ機構300に対して脱着可能である。ポンプ機構300との接続時において、ベース第1連絡口212bには、流入口212aから流入した液体がポンプ機構300へ流れる。ベース流入流路212は、流入口212aとベース第1連絡口212bとを繋げる。
【0032】
また、ベース第2連絡口214aは、ポンプ機構300に対して脱着可能である。ポンプ機構300との接続時において、ベース第2連絡口214aには、ポンプ機構300から送り出された液体が流入する。ベース流出流路214は、ベース第2連絡口214aと流出口214bとを繋げる。
【0033】
バイパス流出流路216は、ベース流入流路212の途中に設けられる。バイパス流出流路216は、流入口212aからベース第1連絡口212bまでの間において、流入口212aからベース第1連絡口212bまでを繋ぐベース流出流路214から分岐した流路である。バイパス流出流路216は、流出口214bと繋がる。詳細には、バイパス流出流路216は、配管216pに位置する。配管216pは、配管214pと接続する。このため、バイパス流出流路216は、ベース流出流路214に合流する。
【0034】
ベース封止機構220は、第1ベース封止機構222と、第2ベース封止機構224とを有する。第1ベース封止機構222は、ベース機構200からポンプ機構300が取り外された場合(
図3)に、ベース第1連絡口212bを封止する。ベース機構200にポンプ機構300が取り付けられた場合(
図2)に、第1ベース封止機構222は、ベース第1連絡口212bを開放する。このため、ベース機構200からポンプ機構300が取り外された場合、ベース機構200のベース流入流路212から液体が漏れることを抑制できる。また、ベース機構200にポンプ機構300が取り付けられた場合、ベース流入流路212を流れる液体は、ポンプ機構300に流入する。
【0035】
また、第2ベース封止機構224は、ベース機構200からポンプ機構300が取り外された場合(
図3)に、ベース第2連絡口214aを封止する。ベース機構200にポンプ機構300が取り付けられた場合(
図2)に、第2ベース封止機構224は、ベース第2連絡口214aを開放する。このため、ベース機構200からポンプ機構300が取り外された場合、ベース機構200のベース流出流路214から液体が漏れることを抑制できる。また、ベース機構200にポンプ機構300が取り付けられた場合、ポンプ機構300から送り出された液体は、ベース流出流路214に流入する。
【0036】
送液装置100は、流入口212aから流入した液体の流路をベース第1連絡口212bに連絡する流路およびバイパス流出流路216のいずれか一方に切り換える。ベース機構200にポンプ機構300が取り付けられた場合に、送液装置100は、バイパス流出流路216を閉鎖して、流入口212aから流入した液体をポンプ機構300に流す。ベース機構200からポンプ機構300が取り外された場合に、送液装置100は、バイパス流出流路216を開放し、流入口212aから流入した液体をバイパス流出流路216から流出口214bへと流す。このため、ベース機構200に対するポンプ機構300の脱着により、ベース機構200を流れる液体の流路を変更できる。したがって、ベース機構200からポンプ機構300を取り外した場合でも、送液装置100は、液体の漏れを抑制しながらバイパス流出流路216を介して液体を流すことができる。
【0037】
取付ケース302は、第1ケース302aと、第2ケース302bと、留め板302cと、を有する。第1ケース302aには、ベース機構200が取り付けられる。第2ケース302bには、ポンプ装置320が取り付けられる。第1ケース302aおよび第2ケース302bは互いに対向し、第1ケース302aおよび第2ケース302bは互いに取り付けられる。
【0038】
第1ケース302aの外側側面に、留め板302cが装着される。第1ケース302aの側面には、シャフト302pに対応する穴が設けられ、第1ケース302aの側面の穴にシャフト302pが配置される。ポンプ機構300において、シャフト302pは、第1ケース302aの+Y方向側側面および-Y方向側側面から+Y方向および-Y方向にそれぞれ延びる。
【0039】
留め板302cは、貫通孔302qを有する。シャフト302pを留め板302cの貫通孔302qを貫通させて第1ケース302aの穴に挿入することにより、第1ケース302aに留め板302cを装着できる。そして、シャフト302pにより留め板302cが回転支持され、留め板302cは+X方向および-X方向を移動する。
【0040】
ベースケース202には、ガイド204が設けられる。ガイド204は、ベースケース202の穴に挿入される。ベース機構200において、ガイド204は、ベースケース202の+Y方向側側面および-Y方向側側面から+Y方向および-Y方向にそれぞれ延びる。
【0041】
ポンプ機構300の留め板302cには、窪み304が設けられる。窪み304の大きさは、ガイド204の径に対応する。ベース機構200に対してポンプ機構300を取り付けた場合、留め板302cの窪み304にベースケース202のガイド204が嵌まることにより、ベース機構200に対してポンプ機構300をロックできる。
【0042】
このため、ガイド204と窪み304とから、ロック機構110が構成される。このように、送液装置100は、ベース機構200に対してポンプ機構300をロックするロック機構110をさらに有する。これにより、ベース機構200とポンプ機構300とを容易にロックできる。
【0043】
次に、
図4を参照して、ベース機構200からポンプ機構300を取り外した場合の例示的な第1の実施形態の送液装置100を説明する。
図4は、
図3のIV-IV線に沿った模式的な断面図である。
【0044】
図4に示すように、ベース機構200は、第1ベース封止機構222および第2ベース封止機構224を有する。第1ベース封止機構222は、第1柱部222aと、第1ベースバルブ222bと、第1ベース加圧部材222c(
図6)と、を有する。
図4は、図面が過度に複雑になることを避ける目的で、第1ベース加圧部材222cを省略して示す。
【0045】
第1柱部222aは、ベース流入流路212内に配置される。第1柱部222aは、ベース第1連絡口212bまで延びる。第1柱部222aは、Z軸方向に沿って延びる。第1ベースバルブ222bは、ベース流入流路212の内面と第1柱部222aとの間に位置する。第1ベースバルブ222bは、ベース流入流路212に沿って移動する。第1ベース加圧部材222cは、第1ベースバルブ222bをベース第1連絡口212bに向けて加圧する。
【0046】
第2ベース封止機構224は、第2柱部224aと、第2ベースバルブ224bと、第2ベース加圧部材224c(
図6)と、を有する。また、
図4は、図面が過度に複雑になることを避ける目的で、第2ベース加圧部材224cを省略して示す。
【0047】
第2柱部224aは、ベース流出流路214内に配置される。第2柱部224aは、ベース第2連絡口214aまで延びる。第2柱部224aは、Z軸方向に沿って延びる。第2ベースバルブ224bは、ベース流出流路214の内面と第2柱部224aとの間に位置する。第2ベースバルブ224bは、ベース流出流路214に沿って移動する。第2ベース加圧部材224cは、第2ベースバルブ224bをベース第2連絡口214aに向けて加圧する。
【0048】
第1柱部222aの外径(XY平面に沿った長さ)は、先端側(ベース第1連絡口212b側)において増大する。第1ベースバルブ222bの内径(XY平面に沿った長さ)は、先端側(ベース第1連絡口212b側)において減少する。また、第1柱部222aの先端側における外径は、第1ベースバルブ222bの先端側における内径とほぼ等しい。
【0049】
同様に、第2柱部224aの外径(XY平面に沿った長さ)は、先端側(ベース第2連絡口214a側)において増大する。第2ベースバルブ224bの内径(XY平面に沿った長さ)は、先端側(ベース第2連絡口214a側)において減少する。また、第2柱部224aの先端側における外径は、第2ベースバルブ224bの先端側における内径とほぼ等しい。
【0050】
図4に示すように、ベース機構200からポンプ機構300が取り外された場合、第1ベースバルブ222bは、バイパス流出流路216を開放し、第1柱部222aおよびベース第1連絡口212bの間に嵌まる。また、ベース機構200からポンプ機構300が取り外された場合、第2ベースバルブ224bは、第2柱部224aおよびベース第2連絡口214aの間に嵌まる。
【0051】
第1ベース封止機構222において第1柱部222aに対して第1ベースバルブ222bが嵌まることにより、ベース流入流路212から液体が漏れることを抑制できる。また、第2ベース封止機構224において第2柱部224aに対して加圧された第2ベースバルブ224bが嵌まることによって、ベース流出流路214から液体が漏れることを抑制できる。
【0052】
ポンプ機構300は、ポンプ流路部310と、ポンプ装置320(
図3)と、ポンプシリンダ330と、を有する。ポンプシリンダ330は、筒状である。
【0053】
ポンプシリンダ330は、第1ポンプシリンダ332と、第2ポンプシリンダ334と、を有する。第1ポンプシリンダ332は、ポンプ流路部310に収納され、一部がポンプ流路部310から突出して、ポンプ第1連絡口312aとなる。第2ポンプシリンダ334は、ポンプ流路部310に収納され、一部がポンプ流路部310から突出して、ポンプ第2連絡口314aとなる。
【0054】
ポンプ流路部310は、ポンプ流入流路312と、ポンプ流出流路314と、を有する。ポンプ流入流路312は、第1ポンプシリンダ332とポンプ装置320(
図3)とを連絡する。ポンプ流出流路314は、ポンプ装置320と第2ポンプシリンダ334とを連絡する。
【0055】
ポンプ機構300は、第1ポンプ封止機構342と、第2ポンプ封止機構344と、を有する。第1ポンプ封止機構342は、ベース機構200からポンプ機構300が取り外された場合に、ポンプ第1連絡口312aを封止する。また、第2ポンプ封止機構344は、ベース機構200からポンプ機構300が取り外された場合に、ポンプ第2連絡口314aを封止する。
【0056】
第1ポンプ封止機構342は、第1ポンプバルブ342aと、第1ポンプ加圧部材342b(
図7)と、を有する。
図4は、図面が過度に複雑になることを避ける目的で、第1ポンプ加圧部材342bを省略して示す。第1ポンプバルブ342aおよび第1ポンプ加圧部材342bは、第1ポンプシリンダ332内に配置される。
【0057】
第1ポンプシリンダ332の内径(XY平面に沿った長さ)は、先端側(ポンプ第1連絡口312a)において減少する。また、第1ポンプバルブ342aの先端側における外径は、第1ポンプシリンダ332の先端側における内径とほぼ等しい。
【0058】
第1ポンプバルブ342aは、第1ポンプシリンダ332に沿って移動して第1ポンプシリンダ332に嵌まる。第1ポンプ加圧部材342bは、第1ポンプバルブ342aをポンプ第1連絡口312aに向けて加圧する。第1ポンプシリンダ332の内径は、先端側(ポンプ第1連絡口312a側)において、小さくなる。このため、第1ポンプ加圧部材342bが第1ポンプバルブ342aをポンプ第1連絡口312aに向けて加圧すると、第1ポンプバルブ342aは第1ポンプシリンダ332に嵌まる。
【0059】
第2ポンプ封止機構344は、第2ポンプバルブ344aと、第2ポンプ加圧部材344b(
図7)と、を有する。
図4は、図面が過度に複雑になることを避ける目的で、第2ポンプ加圧部材344bを省略して示す。第2ポンプバルブ344aおよび第2ポンプ加圧部材344bは、第2ポンプシリンダ334内に配置される。
【0060】
第2ポンプシリンダ334の内径(XY平面に沿った長さ)は、先端側(ポンプ第2連絡口314a)において減少する。また、第2ポンプバルブ344aの先端側における外径は、第2ポンプシリンダ334の先端側における内径とほぼ等しい。
【0061】
第2ポンプバルブ344aは、第2ポンプシリンダ334に沿って移動して第2ポンプシリンダ334に嵌まる。第2ポンプ加圧部材344bは、第2ポンプバルブ344aをポンプ第2連絡口314aに向けて加圧する。第2ポンプシリンダ334の内径は、先端側(ポンプ第2連絡口314a側)において、小さくなる。このため、第2ポンプ加圧部材344bが第2ポンプバルブ344aをポンプ第2連絡口314aに向けて加圧すると、第2ポンプバルブ344aは第2ポンプシリンダ334に嵌まる。
【0062】
ベース機構200からポンプ機構300が取り外された場合に、第1ポンプ封止機構342において第1ポンプシリンダ332に対して加圧された第1ポンプバルブ342aが嵌まり、第2ポンプ封止機構344において第2ポンプシリンダ334に対して加圧された第2ポンプバルブ344aが嵌まる。これにより、第1ポンプシリンダ332および第2ポンプシリンダ334のそれぞれから液体が流出するのを封止する。
【0063】
次に、
図2~
図5を参照して、ベース機構200にポンプ機構300を取り付けた場合の例示的な第1の実施形態の送液装置100を説明する。
図5は、
図2のV-V線に沿った模式的な断面図である。
【0064】
ベース機構200にポンプ機構300が取り付けられた場合、第1ベースバルブ222bは、バイパス流出流路216(
図4)を封止し、第1柱部222aおよびベース第1連絡口212bの間を開放する。また、ベース機構200にポンプ機構300が取り付けられた場合、第2ベースバルブ224bは、第2柱部224aおよびベース第2連絡口214aの間を開放する。
【0065】
第1ポンプシリンダ332の先端側(ポンプ第1連絡口312a側)における内径および外径は、第1ベースバルブ222bの先端側(ベース第1連絡口212b側)における内径および外径とそれぞれほぼ等しい。第1ポンプシリンダ332の一部は、ポンプ流路部310から突出する。
【0066】
また、第2ポンプシリンダ334の先端側(ポンプ第2連絡口314a側)における内径および外径は、第2ベースバルブ224bの先端側(ベース第2連絡口214a側)における内径および外径とそれぞれほぼ等しい。第2ポンプシリンダ334の一部は、ポンプ流路部310から突出する。
【0067】
このため、ベース機構200にポンプ機構300を取り付けた場合に、第1ポンプシリンダ332は、第1ベースバルブ222bをベース第1連絡口212bから離れる方向へ押し付け、バイパス流出流路216を封止する。また、ベース機構200にポンプ機構300を取り付けた場合に、第2ポンプシリンダ334は、第2ベースバルブ224bをベース第2連絡口214aから離れる方向へ押し付ける。したがって、第1ポンプシリンダ332がベース機構200に対して脱着することで、ポンプ機構300側またはベース機構200の流路を切り替えできる。
【0068】
図4および
図5に示したように、ベース機構200からポンプ機構300が取り外された場合、第1ベースバルブ222bは、バイパス流出流路216を開放し、第1柱部222aおよびベース第1連絡口212bの間に嵌まる。また、ベース機構200からポンプ機構300が取り外された場合、第2ベースバルブ224bは、第2柱部224aおよびベース第2連絡口214aの間に嵌まる。
【0069】
第1ベース封止機構222において第1柱部222aに対して加圧された第1ベースバルブ222bが嵌まることにより、ベース第1連絡口212bから液体が流出しないよう封止する。また、第2ベース封止機構224において第2柱部224aに対して加圧された第2ベースバルブ224bが嵌まることによって、ベース第2連絡口214aから液体が流出しないよう封止する。
【0070】
次に、
図2~
図6を参照して、例示的な第1の実施形態の送液装置100におけるベース機構200を説明する。
図6は、例示的な第1の実施形態の送液装置100におけるベース機構200の模式的な分解斜視図である。
【0071】
図6に示すように、ベースケース202は、本体部202aと、基台部202bと、を有する。本体部202aは、基台部202bに支持される。
【0072】
本体部202aには、+Y方向側および-Y方向側の側面のそれぞれにガイド204が設けられる。また、基台部202bには、-X方向側の側面には取付口202v、202wおよび202xが設けられる。
【0073】
取付口202vは、配管212pの一方の端部が取り付けられる。配管212pの他方の端部は、流入口212aとなる。
【0074】
配管214r、配管214qおよび配管216pは、3つの開口を有するT型配管214tに取り付けられる。T型配管214tは、チーズ管とも呼ばれる。
【0075】
T型配管214tの1つの端部には、配管214qの一方の端部が取り付けられる。配管214qの他方の端部は、流出口214bとなる。
【0076】
T型配管214tの別の端部には、配管214rの一方の端部が取り付けられる。配管214rの他方の端部は、本体部202aの取付口202wに取り付けられる。
【0077】
T型配管214tの残りの端部には、配管216pの一方の端部が取り付けられる。配管216pの他方の端部は、本体部202aの取付口202xに取り付けられる。
【0078】
これにより、配管212pは、ベース流入流路212の一部を構成する。また、配管214r、T型配管214tおよび配管214rは、ベース流出流路214の一部を構成する。さらに、配管216pは、バイパス流出流路216の一部を構成する。
【0079】
基台部202bには、環状の穴202pと、直方体形状の穴202sおよび穴202tが設けられる。穴202pには、環状の密閉部材202qが嵌められる。密閉部材202qは、本体部202aと基台部202bとの間に配置され、液体の漏れを抑制する。
【0080】
第1柱部222aには、第1ベースバルブ222bおよび第1ベース加圧部材222cが配置される。ここでは、第1ベース加圧部材222cは、コイルバネである。第1ベース加圧部材222cは、第1柱部222aに挿入される。第1柱部222aの一方の端部(+Z方向側の端部)には環状の窪み222qが設けられ、窪み222qには環状の密閉部材222eが配置される。第1柱部222aの他方の端部(-Z方向側の端部)にはプレート222dが取り付けられる。プレート222dは、X方向に延びる。プレート222dにより、第1柱部222aから第1ベース加圧部材222cが外れることが抑制される。
【0081】
第2柱部224aには、第2ベースバルブ224bおよび第2ベース加圧部材224cが配置される。ここでは、第2ベース加圧部材224cは、コイルバネである。第2ベース加圧部材224cは、第2柱部224aに挿入される。第2柱部224aの一方の端部(+Z方向側の端部)には環状の窪み224qが設けられ、窪み224qには環状の密閉部材224eが配置される。第2柱部224aの他方の端部(-Z方向側の端部)にはプレート224dが取り付けられる。プレート224dは、X方向に延びる。プレート224dにより、第2柱部224aから第2ベース加圧部材224cが外れることが抑制される。
【0082】
穴202sおよび穴202tは、穴202pによって囲まれた領域内に設けられる。穴202sおよび穴202tは、X方向に延びる。穴202sには、第1柱部222aに取り付けられたプレート222dが配置される。穴202tには、第2柱部224aに取り付けられてプレート224dが配置される。
【0083】
本体部202aのベース第1連絡口212bには、密閉部材222sおよびカバー部材222tが配置される。密閉部材222sおよびカバー部材222tはそれぞれ環状である。密閉部材222sは、本体部202aとカバー部材222tとの間に位置し、カバー部材222tによって覆われる。
【0084】
カバー部材222tの内径は、第1ベースバルブ222bの外径よりもわずかに小さい。このため、第1ベースバルブ222bが第1ベース加圧部材222cによって加圧されても、カバー部材222tにより、本体部202aから第1ベースバルブ222bが抜けることが抑制される。
【0085】
本体部202aのベース第2連絡口214aには、密閉部材224sおよびカバー部材224tが配置される。密閉部材224sおよびカバー部材224tはそれぞれ環状である。密閉部材224sは、本体部202aとカバー部材224tとの間に位置し、カバー部材224tによって覆われる。
【0086】
カバー部材224tの内径は、第2ベースバルブ224bの外径よりもわずかに小さい。このため、第2ベースバルブ224bが第2ベース加圧部材224cによって加圧されても、カバー部材224tにより、本体部202aから第2ベースバルブ224bが抜けることが抑制される。ベース機構200は、以上のような構成を有する。
【0087】
次に、
図7を参照して、例示的な第1の実施形態の送液装置100におけるポンプ機構300を説明する。
図7は、例示的な第1の実施形態の送液装置100におけるポンプ機構300の模式的な斜視図である。
【0088】
図7に示すように、ポンプ機構300は、取付ケース302と、ポンプ装置320と、を有する。取付ケース302は、第1ケース302aと、第2ケース302bと、留め板302cと、を有する。第1ケース302aには、ベース機構200が取り付けられる。第2ケース302bには、ポンプ装置320が取り付けられる。第1ケース302aおよび第2ケース302bは互いに対向し、第1ケース302aおよび第2ケース302bは互いに取り付けられる。
【0089】
詳細には、第2ケース302bには、環状の穴302sと、環状の穴302tが設けられる。穴302sおよび穴302tのそれぞれの内側には液体の流路が設けられる。環状の穴302sには、環状の密閉部材332sが嵌められ、環状の穴302tには、環状の密閉部材334sが嵌められる。密閉部材332sおよび密閉部材334sは、第1ケース302aと第2ケース302bとの間に配置され、液体の漏れを抑制する。
【0090】
第1ケース302aの+Y方向側側面および-Y方向側側面には、シャフト302pおよび留め具302rが装着される。
【0091】
第1ケース302aの外側側面には、留め板302cが装着される。第1ケース302aの側面には、シャフト302pが設けられ、留め板302cは、貫通孔302qを有する。第1ケース302aには、シャフト302pに対応する穴が設けられる。シャフト302pを留め板302cの貫通孔302qを貫通させて第1ケース302aの穴に挿入することにより、第1ケース302aに留め板302cを装着できる。
【0092】
第1ケース302aの-Z方向側底面には、第1ポンプシリンダ332、第2ポンプシリンダ334、第1ポンプ封止機構342および第2ポンプ封止機構344が装着される。
【0093】
第1ポンプ封止機構342は、第1ポンプバルブ342aと、第1ポンプ加圧部材342bと、を有する。第1ポンプバルブ342aおよび第1ポンプ加圧部材342bは、第1ポンプシリンダ332内に配置される。
【0094】
第1ポンプシリンダ332の一方の端部(+Z方向側の端部)には環状の窪み332qが設けられ、窪み332qに環状の密閉部材342pが配置される。
【0095】
第2ポンプ封止機構344は、第2ポンプバルブ344aと、第2ポンプ加圧部材344bと、を有する。第2ポンプバルブ344aおよび第2ポンプ加圧部材344bは、第2ポンプシリンダ334内に配置される。
【0096】
第2ポンプシリンダ334の一方の端部(+Z方向側の端部)には環状の窪み334qが設けられ、窪み334qに環状の密閉部材344pが配置される。ポンプ機構300は、以上のような構成を有する。
【0097】
なお、
図1に示した冷却機構10は、1つの送液装置100を有しており、送液装置100のポンプ機構300を交換または修理する際の配管20からの液漏れを抑制する。ただし、本実施形態はこれに限定されない。冷却機構10は、2以上の送液装置100を有してもよい。送液装置100のポンプ機構300を交換または修理する際の配管20からの液漏れを抑制できる。
【0098】
次に、
図8を参照して、例示的な第1の実施形態の送液装置100Aおよび送液装置100Bを有する冷却機構10Aを説明する。
図8は、冷却機構10Aの模式図である。冷却機構10Aは、対象機器の冷却に用いられる。
図8の冷却機構10Aは、送液装置100Aおよび送液装置100Bを有する点を除き、
図1を参照して上述した冷却機構10と同様の構成を有しており、冗長を避けるために重複する説明を省略する。
【0099】
図8に示すように、冷却機構10Aは、配管20と、ラジエータ30と、コールドプレート40と、タンク50と、送液装置100Aと、送液装置100Bと、を有する。冷却機構10Aは、冷媒として液体を循環する。送液装置100Aおよび送液装置100Bが液体を送り出すことにより、冷却機構10Aにおいて液体が循環する。
【0100】
送液装置100A、送液装置100B、ラジエータ30、コールドプレート40およびタンク50は、配管20を介して接続される。送液装置100Aおよび送液装置100Bは、配管20を介して供給された液体を、ラジエータ30に向けて送り出す。送液装置100Aおよび送液装置100Bにより、液体は、配管20を介してラジエータ30にまで送られて、ラジエータ30において、配管20内の液体は冷却される。
【0101】
配管20は、配管20aと、配管20bと、配管20cと、配管20dとを有する。配管20aは、送液装置100Aおよび送液装置100Bとラジエータ30とを繋ぐ。詳細には、配管20aは、配管20a1と、配管20a2とを有する。
【0102】
配管20a1は、送液装置100Aと送液装置100Bとを繋ぐ。送液装置100Aから送り出された液体は、配管20a1を通って送液装置100Bに流れる。配管20a2は、送液装置100Bとラジエータ30とを繋ぐ。送液装置100Bから送り出された液体は、配管20a2を通ってラジエータ30に流れる。
【0103】
図8に示した冷却機構10Aでは、送液装置100Aと送液装置100Bのそれぞれは、
図2~
図7を参照して上述した送液装置100と同様の構成を有する。このため、送液装置100Aと送液装置100Bの一方のポンプが停止した場合、停止した送液装置のポンプを交換する際に送液装置からポンプ機構を取り外しても、液体を流し続けることができる。このため、送液装置100Aと送液装置100Bの他方の駆動を継続することにより、冷却を継続できる。また、ポンプ機構の取り外された送液装置から液体が漏れることを抑制できる。
【0104】
なお、
図8に示した冷却機構10Aは、送液装置100Aおよび送液装置100Bを有したが、本実施形態はこれに限定されない。冷却機構は、3以上の送液装置を有してもよい。この場合、冷却機構10は、各送液装置のポンプを利用できることから、配管20を流れる液体の流速および流量をさらに増加できる。
【0105】
なお、
図2~
図7を参照した上述の説明では、ベース機構200には、ベースケース202に複数の配管が取り付けられており、バイパス流出流路216は配管216pを通って流出口214bに繋がったが、本実施形態はこれに限定されない。
【0106】
次に、
図9~
図14を参照して、例示的な第2の実施形態の送液装置100を説明する。なお、
図9~
図14を参照して説明する例示的な第2の実施形態の送液装置100において、
図2~
図7を参照して上述した例示的な第1の実施形態の送液装置100と同様の構成については、冗長を避けるために重複する説明を省略する。
【0107】
図9は、例示的な第2の実施形態の送液装置100の模式的な斜視図である。
図9は、ベース機構200にポンプ機構300を取り付けた送液装置100を示す。
【0108】
図9に示すように、送液装置100は、ベース機構200と、ポンプ機構300と、を有する。ベース機構200は、ポンプ機構300に対して脱着可能である。ポンプ機構300は、取付ケース302と、ポンプ装置320と、フレキシブル配線基板(Flexible Printed Circuit:FPC)350と、を有する。FPC350は、ポンプ装置320に電力を供給する。
【0109】
取付ケース302は、第1ケース302aと、第2ケース302bと、留め板302cと、を有する。第1ケース302aには、ベース機構200が取り付けられる。第2ケース302bには、ポンプ装置320が取り付けられる。第1ケース302aおよび第2ケース302bは互いに対向し、第1ケース302aおよび第2ケース302bは互いに取り付けられる。
【0110】
次に、
図9および
図10を参照して、例示的な第2の実施形態の送液装置100を説明する。
図10は、例示的な第2の実施形態の送液装置100の模式的な斜視図である。
図10は、ベース機構200からポンプ機構300が取り外された送液装置100を示す。
【0111】
図10に示すように、ベース機構200は、上ベース部202dと、下ベース部202eと、を有する。上ベース部202dは、ベース第1連絡口212bとベース第2連絡口214aとを有する。下ベース部202eは、流入口212aと流出口214bとを有する。上ベース部202dと下ベース部202eとは、ベース流入流路212およびベース流出流路214の位置で分割される。
【0112】
ベース機構200からポンプ機構300が取り外された場合に、ベース機構200から液体が漏れることが抑制される。ベース機構200は、ベース流路部210と、ベース封止機構220と、を有する。ベース流路部210は、流入口212aと、流出口214bと、ベース第1連絡口212bと、ベース第2連絡口214aと、ベース流入流路212と、ベース流出流路214と、バイパス流出流路216とを有する。ベース機構200において、流入口212aには、液体が流入し、流出口214bから液体を流出する。
【0113】
ベース第1連絡口212bは、ポンプ機構300に対して脱着可能である。ポンプ機構300との接続時において、ベース第1連絡口212bには、流入口212aから流入した液体がポンプ機構300へ流れる。ベース流入流路212は、流入口212aとベース第1連絡口212bとを繋げる。
【0114】
ベース第2連絡口214aは、ポンプ機構300に対して脱着可能である。ポンプ機構300との接続時において、ベース第2連絡口214aには、ポンプ機構300から送り出された液体が流入する。ベース流出流路214は、ベース第2連絡口214aと流出口214bとを繋げる。
【0115】
バイパス流出流路216は、ベース流入流路212の途中に設けられる。バイパス流出流路216は、流出口214bと繋がる。
【0116】
ベース封止機構220は、第1ベース封止機構222と、第2ベース封止機構224とを有する。第1ベース封止機構222は、ベース機構200からポンプ機構300が取り外された場合(
図10)に、ベース第1連絡口212bを封止する。ベース機構200にポンプ機構300が取り付けられた場合(
図9)に、第1ベース封止機構222は、ベース第1連絡口212bを開放する。このため、ベース機構200にポンプ機構300が取り付けられた場合、ベース流入流路212を流れる液体は、ポンプ機構300に流入する。
【0117】
また、第2ベース封止機構224は、ベース機構200からポンプ機構300が取り外された場合(
図10)に、ベース第2連絡口214aを封止する。ベース機構200にポンプ機構300が取り付けられた場合(
図9)に、第2ベース封止機構224は、ベース第2連絡口214aを開放する。このため、ベース機構200にポンプ機構300が取り付けられた場合、ポンプ機構300から送り出された液体は、ベース流出流路214に流入する。
【0118】
図9および
図10に示すように、ポンプ機構300は、取付ケース302と、ポンプ装置320と、を有する。取付ケース302には、ベース機構200が取り付けられるとともにポンプ装置320が取り付けられる。取付ケース302は、ベース機構200とポンプ装置320とを繋ぐ流路を有する。ポンプ装置320は、ベース機構200から取付ケース302の流路を通過した液体に圧力を付与し、取付ケース302の流路を介してベース機構200に送り出す。
【0119】
取付ケース302は、第1ケース302aと、第2ケース302bと、留め板302cと、を有する。第1ケース302aにはベース機構200が取り付けられる。また、第2ケース302bにはポンプ装置320が取り付けられる。第1ケース302aおよび第2ケース302bは互いに対向し、第1ケース302aおよび第2ケース302bは互いに取り付けられる。
【0120】
第1ケース302aの外側側面には、留め板302cが装着される。第1ケース302aの側面には、シャフト302pが設けられ、留め板302cは、貫通孔302qを有する。第1ケース302aには、シャフト302pに対応する穴が設けられる。シャフト302pを留め板302cの貫通孔302qを貫通させて第1ケース302aの穴に挿入することにより、第1ケース302aに留め板302cを装着できる。
【0121】
上ベース部202dから、ガイド204が延びる。ベース機構200において、ガイド204は、上ベース部202dの+Y方向側側面および-Y方向側側面から+Y方向および-Y方向にそれぞれ延びる。
【0122】
ポンプ機構300の留め板302cには、窪み304が設けられる。窪み304の大きさは、ガイド204の径に対応する。
【0123】
ベース機構200に対してポンプ機構300を取り付けた場合、留め板302cの窪み304に上ベース部202dのガイド204が嵌まることにより、ベース機構200に対してポンプ機構300をロックできる。
【0124】
このため、ガイド204と窪み304とから、ロック機構110が構成される。このように、送液装置100は、ベース機構200に対してポンプ機構300をロックするロック機構110をさらに有する。これにより、ベース機構200とポンプ機構300とを容易にロックできる。
【0125】
次に、
図11および
図12を参照して、例示的な第2の実施形態の送液装置100におけるベース機構200を説明する。
図11は、
図10のXI-XI線に沿った模式的な断面図であり、
図12は、
図10のXII-XII線に沿った模式的な断面図である。
【0126】
図11および
図12に示すように、ベース機構200は、上ベース部202dと、下ベース部202eと、カバー部材202cを含む。上ベース部202dには、連絡穴202hが設けられる。連絡穴202hは、上ベース部202d内部において、ベース流入流路212とベース流出流路214とを連絡する。このため、連絡穴202hは、バイパス流出流路216の一部となる。
図10に示したように、ベース機構200からポンプ機構300を取り外された場合、液体は、バイパス流出流路216の一部として連絡穴202hを流れる。
【0127】
なお、連絡穴202hは、カバー部材202cによって覆われる。このため、液体が連絡穴202hを流れる場合でも、送液装置100から液体が漏れることを抑制できる。
【0128】
次に、
図9~
図13を参照して、例示的な第2の実施形態の送液装置100におけるベース機構200を説明する。
図13は、例示的な第2の実施形態の送液装置におけるベース機構200の模式的な分解斜視図である。
【0129】
図13に示すように、下ベース部202eには、第1柱部222aおよび第2柱部224aが固定される。詳細には、下ベース部202eには、第1ベース封止機構222および第2ベース封止機構224を設置するための穴が設けられる。第1柱部222a、第1ベース加圧部材222c、第2柱部224aおよび第2ベース加圧部材224cは、下ベース部202eの穴内に設置される。
【0130】
下ベース部202eの上面には、環状の密閉部材202qが配置される。下ベース部202eの上面(+Z方向側の面)は、上ベース部202dの下面(-Z方向側の面)と対向する。
図13には図示しないが、上ベース部202dの下面には密閉部材202qに対応する穴が設けられており、密閉部材202qは、上ベース部202dの下面の穴に嵌められる。
【0131】
ベース封止機構220は、第1ベースシリンダ222yと、第2ベースシリンダ224yと、を有する。第1ベースシリンダ222yは、ベース流入流路212内に配置される。第1ベースシリンダ222yは、筒状である。第1ベースシリンダ222yの内側面を、第1ベースバルブ222bが移動する。
【0132】
第2ベースシリンダ224yは、ベース流出流路214内に配置される。第2ベースシリンダ224yは、筒状である。第2ベースシリンダ224yの内側面を、第2ベースバルブ224bが移動する。
【0133】
上ベース部202dには、第1ベース封止機構222および第2ベース封止機構224を設置するための貫通孔が設けられる。上ベース部202dの貫通孔には、第1ベースシリンダ222yおよび第2ベースシリンダ224yが挿入される。第1ベースシリンダ222yの先端側(ベース第1連絡口212b側)には環状の密閉部材222sが取り付けられる。第2ベースシリンダ224yの先端側(ベース第2連絡口214a側)には環状の密閉部材224sが取り付けられる。
【0134】
第1ベースシリンダ222yは、バイパス連絡口222xおよび流入連絡口222vを有する。流入連絡口222vは、第1ベースシリンダ222yの側面において、Z軸方向下側に位置し、バイパス連絡口222xは、第1ベースシリンダ222yの側面において、Z軸方向上側に位置する。流入連絡口222vは、流入口212aに向いており、バイパス連絡口222xを介して、流入口212aからベース第1連絡口212bまでのベース流入流路212が形成される。バイパス連絡口222xは、上ベース部202dの連絡穴202hと連絡する。これにより、バイパス連絡口222xを介してバイパス流出流路216が形成される。
【0135】
第2ベースシリンダ224yは、流出連絡口222wを有する。流出連絡口222wは、第2ベースシリンダ224yの側面において、Z軸方向下側に位置する。流出連絡口222wは、流出口214bに向いており、流出連絡口222wを介して、ベース第2連絡口214aから流出口214bまでのベース流出流路214が形成される。
【0136】
第1ベースシリンダ222yには、バイパス流出流路216と連絡するバイパス連絡口222xが設けられる。ベース機構200にポンプ機構300が取り付けられた際、バイパス連絡口222xが第1ベースバルブ222bにより封止される。ベース機構200を上ベース部202dと下ベース部202eとの2分割構造とすることで、第1柱部222aおよび第2柱部224aを固定する部品の強度を解消することができる。また、第1ベースシリンダ222yおよび第2ベースシリンダ224yを用いることで上ベース部202dと下ベース部202eを樹脂成型化できる。
【0137】
バイパス流出流路216は、上ベース部210A内に形成され、流出口214bと接続する。バイパス流出流路216がベース部と一体に設けられているため、バイパス流出流路216を別の配管で設けたり、配管と接続するための流出口を余分に設けたりする必要が無くなる。
【0138】
次に、
図14を参照して、例示的な第2の実施形態の送液装置100におけるポンプ機構300を説明する。
図14は、例示的な第2の実施形態の送液装置におけるポンプ機構300の模式的な分解斜視図である。
【0139】
図14に示すように、ポンプ機構300は、取付ケース302と、ポンプ装置320と、を有する。取付ケース302は、第1ケース302aと、第2ケース302bと、留め板302cと、を有する。第1ケース302aには、ベース機構200が取り付けられる。第2ケース302bには、ポンプ装置320が取り付けられる。第1ケース302aおよび第2ケース302bは互いに対向し、第1ケース302aおよび第2ケース302bは互いに取り付けられる。
【0140】
第2ケース302bには、環状の穴302sと、環状の穴302tが設けられる。穴302sおよび穴302tのそれぞれの内側には液体の流路が設けられる。環状の穴302sには、環状の密閉部材332sが嵌められ、環状の穴302tには、環状の密閉部材334sが嵌められる。密閉部材332sおよび密閉部材334sは、第1ケース302aと第2ケース302bとの間に配置され、液体の漏れを抑制する。
【0141】
第1ケース302aの+Y方向側側面および-Y方向側側面には、シャフト302pおよび留め具302rが装着される。
【0142】
第1ケース302aの外側側面には、留め板302cが装着される。第1ケース302aの側面には、シャフト302pが設けられ、留め板302cは、貫通孔302qを有する。第1ケース302aには、シャフト302pに対応する穴が設けられる。シャフト302pを留め板302cの貫通孔302qを貫通させて第1ケース302aの穴に挿入することにより、第1ケース302aに留め板302cを装着できる。
【0143】
第1ケース302aの-Z方向側底面には、第1ポンプシリンダ332、第2ポンプシリンダ334、第1ポンプ封止機構342および第2ポンプ封止機構344が装着される。
【0144】
第1ポンプ封止機構342は、第1ポンプバルブ342aと、第1ポンプ加圧部材342bと、第1変形抑制部342dと、を有する。第1ポンプバルブ342a、第1ポンプ加圧部材342bおよび第1変形抑制部342dは、第1ポンプシリンダ332内に配置される。
【0145】
第1ポンプ加圧部材342bは、コイルバネを含む。第1変形抑制部342dは、第1ポンプ加圧部材342bの変形を抑制する。第1変形抑制部342dは、第1ポンプ加圧部材342bの中央周辺を囲み、第1ポンプ加圧部材342bの変形を抑制する。
【0146】
第1ポンプシリンダ332の一方の端部(+Z方向側の端部)には環状の窪み332qが設けられ、窪み332qに密閉部材342pが配置される。
【0147】
第2ポンプ封止機構344は、第2ポンプバルブ344aと、第2ポンプ加圧部材344bと、第2変形抑制部344dと、を有する。第2ポンプバルブ344a、第2ポンプ加圧部材344bおよび第2変形抑制部344dは、第2ポンプシリンダ334内に配置される。
【0148】
第2ポンプ加圧部材344bは、コイルバネを含む。第2変形抑制部344dは、第2ポンプ加圧部材344bの変形を抑制する。第2変形抑制部344dは、第2ポンプ加圧部材344bの中央周辺を囲み、第2ポンプ加圧部材344bの変形を抑制する。
【0149】
第2ポンプシリンダ334の一方の端部(+Z方向側の端部)には環状の窪み334qが設けられ、窪み334qに密閉部材344pが配置される。ポンプ機構300は、以上のような構成を有する。
【0150】
以上、図面を参照して本発明の実施形態について説明した。ただし、本発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施できる。また、上記の実施形態に開示される複数の構成要素は適宜改変可能である。例えば、ある実施形態に示される全構成要素のうちのある構成要素を別の実施形態の構成要素に追加してもよく、または、ある実施形態に示される全構成要素のうちのいくつかの構成要素を実施形態から削除してもよい。
【0151】
また、図面は、発明の理解を容易にするために、それぞれの構成要素を主体に模式的に示しており、図示された各構成要素の厚さ、長さ、個数、間隔等は、図面作成の都合上から実際とは異なる場合もある。また、上記の実施形態で示す各構成要素の構成は一例であって、特に限定されるものではなく、本発明の効果から実質的に逸脱しない範囲で種々の変更が可能であることは言うまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0152】
本発明は、送液装置に好適に利用される。
【符号の説明】
【0153】
100 送液装置
200 ベース機構
210 ベース流路部
220 ベース封止機構
300 ポンプ機構
310 ポンプ流路部
320 ポンプ装置
330 ポンプシリンダ