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特許7459885ストレス分析装置、ストレス分析方法、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-25
(45)【発行日】2024-04-02
(54)【発明の名称】ストレス分析装置、ストレス分析方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   A61B 5/16 20060101AFI20240326BHJP
   G16H 50/30 20180101ALI20240326BHJP
【FI】
A61B5/16 110
G16H50/30
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2021577807
(86)(22)【出願日】2020-02-13
(86)【国際出願番号】 JP2020005638
(87)【国際公開番号】W WO2021161469
(87)【国際公開日】2021-08-19
【審査請求日】2022-08-08
(73)【特許権者】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002044
【氏名又は名称】弁理士法人ブライタス
(72)【発明者】
【氏名】北出 祐
【審査官】藤原 伸二
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-209404(JP,A)
【文献】特開2012-249797(JP,A)
【文献】特開2019-067151(JP,A)
【文献】特開2019-030389(JP,A)
【文献】特開2019-133231(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 5/16
G06Q 50/22
G16H 10/00-80/00
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの過去のストレスレベルとユーザの過去のアクティビティの情報から設定したアクティビティ毎のアクティビティ変数の関係を、学習することによって構築された、学習モデルから、各アクティビティ変数について学習された重み係数の値に基づいて、前記ユーザにおいてストレスを上昇させる要因として、特定のアクティビティ変数を抽出する、ストレス要因抽出部と、
抽出された前記特定のアクティビティ変数を含む、前記ユーザの将来のアクティビティを特定し、特定した前記将来のアクティビティのアクティビティ変数を、前記学習モデルに適用して、ストレスレベルを計算し、計算した前記ストレスレベルが閾値を超えた場合に、前記ユーザにおけるストレスの上昇を予測する、ストレス予測部と、
を備えている、
ことを特徴とするストレス分析装置。
【請求項2】
請求項1に記載のストレス分析装置であって、
前記学習モデルから、各アクティビティ変数について学習された重み係数の値に基づいて、前記ユーザにおいてストレスを下降させる要因として、前記特定のアクティビティ変数よりも重み係数の値が低い別のアクティビティ変数を抽出し、
抽出した前記別のアクティビティ変数を含む、前記ユーザの将来のアクティビティを、第2の将来のアクティビティとして特定し、そして、特定した前記第2の将来のアクティビティのアクティビティ変数を、前記学習モデルに適用して、第2のストレスレベルを計算し、計算した前記第2のストレスレベルが閾値以下となる場合に、特定した前記第2の将来のアクティビティを、前記ユーザにおいてストレスを軽減させるアドバイスとして、前記ユーザに通知する、ストレス軽減部を更に備えている、
ことを特徴とするストレス分析装置。
【請求項3】
コンピュータが実行する方法であって、
ユーザの過去のストレスレベルとユーザの過去のアクティビティの情報から設定したアクティビティ毎のアクティビティ変数の関係を、学習することによって構築された、学習モデルから、各アクティビティ変数について学習された重み係数の値に基づいて、前記ユーザにおいてストレスを上昇させる要因として、特定のアクティビティ変数を抽出し、
抽出された前記特定のアクティビティ変数を含む、前記ユーザの将来のアクティビティを特定し、特定した前記将来のアクティビティのアクティビティ変数を、前記学習モデルに適用して、ストレスレベルを計算し、計算した前記ストレスレベルが閾値を超えた場合に、前記ユーザにおけるストレスの上昇を予測する、
ことを特徴とするストレス分析方法。
【請求項4】
請求項に記載のストレス分析方法であって、
更に、前記学習モデルから、各アクティビティ変数について学習された重み係数の値に基づいて、前記ユーザにおいてストレスを下降させる要因として、前記特定のアクティビティ変数よりも重み係数の値が低い別のアクティビティ変数を抽出し、
抽出した前記別のアクティビティ変数を含む、前記ユーザの将来のアクティビティを、第2の将来のアクティビティとして特定し、そして、特定した前記第2の将来のアクティビティのアクティビティ変数を、前記学習モデルに適用して、第2のストレスレベルを計算し、計算した前記第2のストレスレベルが閾値以下となる場合に、特定した前記第2の将来のアクティビティを、前記ユーザにおいてストレスを軽減させるアドバイスとして、前記ユーザに通知する、
ことを特徴とするストレス分析方法。
【請求項5】
コンピュータに、
ユーザの過去のストレスレベルとユーザの過去のアクティビティの情報から設定したアクティビティ毎のアクティビティ変数の関係を、学習することによって構築された、学習モデルから、各アクティビティ変数について学習された重み係数の値に基づいて、前記ユーザにおいてストレスを上昇させる要因として、特定のアクティビティ変数を抽出させ、
抽出された前記特定のアクティビティ変数を含む、前記ユーザの将来のアクティビティを特定し、特定した前記将来のアクティビティのアクティビティ変数を、前記学習モデルに適用して、ストレスレベルを計算し、計算した前記ストレスレベルが閾値を超えた場合に、前記ユーザにおけるストレスの上昇を予測させる、
プログラム。
【請求項6】
請求項に記載のプログラムであって、
前記コンピュータに、更に、
前記学習モデルから、各アクティビティ変数について学習された重み係数の値に基づいて、前記ユーザにおいてストレスを下降させる要因として、前記特定のアクティビティ変数よりも重み係数の値が低い別のアクティビティ変数を抽出させ
抽出した前記別のアクティビティ変数を含む、前記ユーザの将来のアクティビティを、第2の将来のアクティビティとして特定し、そして、特定した前記第2の将来のアクティビティのアクティビティ変数を、前記学習モデルに適用して、第2のストレスレベルを計算し、計算した前記第2のストレスレベルが閾値以下となる場合に、特定した前記第2の将来のアクティビティを、前記ユーザにおいてストレスを軽減させるアドバイスとして、前記ユーザに通知させる、
ことを特徴とするプログラム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、人にかかるストレスを分析するための、ストレス分析装置及びストレス分析方法に関し、更には、これらを実行するためのプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
人には、通常、外部からの様々な刺激によって、ストレスがかかっている。また、ストレスのうち、特に、労働に際して発生するストレスは、職業性ストレスと呼ばれており、仕事及び職場での人間関係によって発生する。また、職業性ストレスは、鬱病などの精神疾患の発症をもたらすことが多く、ひいては、生産性の低下、離職、休職等の原因となる。
【0003】
このため、企業においては従業員にかかるストレスを早期に発見する必要があり、従来から、ストレスを受けている人の状態を評価する試みがなされている。例えば、特許文献1は、対象者の自律神経機能の状態を評価する装置を開示している。特許文献1に開示された装置は、まず、対象者の生体情報とスケジュールとを取得し、そして、生体情報からストレスの状態を示す指標を算出し、算出した指標とスケジュールに含まれるイベントとを対応付けて記録する。
【0004】
このように、特許文献1に開示された装置によれば、対象者のストレスの状態を示す指標と、対象者が経験したイベントとが、対応付けて記録される。従って、記録されている内容を確認することで、対象者がストレスを感じるイベントが特定される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2019-30389号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、ストレスの早期発見には、対象者にとって未経験のイベントが対象者のストレスにどのように影響するかを予測することが最も重要であるが、上記特許文献1に開示された装置では、このような予測は不可能である。上記特許文献1に開示された装置は、過去のイベントと、そのときの指標とを対応付けて記録しているだけである。
【0007】
本発明の目的の一例は、上記問題を解消し、将来におけるユーザのストレスの状態を予測し得る、ストレス分析装置、ストレス分析方法、及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、本発明の一側面におけるストレス分析装置は、
ユーザの過去のストレスの状態とユーザの過去のアクティビティの情報とを対応付けるストレス情報から、前記ユーザにおいてストレスを上昇させる要因を抽出する、ストレス要因抽出部と、
前記ユーザのアクティビティの予定、及び抽出した前記要因に基づいて、前記ユーザにおけるストレスの上昇を予測する、ストレス予測部と、
を備えている、
ことを特徴とする。
【0009】
また、上記目的を達成するため、本発明の一側面におけるストレス分析方法は、
ユーザの過去のストレスの状態とユーザの過去のアクティビティの情報とを対応付けるストレス情報から、前記ユーザにおいてストレスを上昇させる要因を抽出する、要因抽出ステップと、
前記ユーザのアクティビティの予定、及び抽出した前記要因に基づいて、前記ユーザにおけるストレスの上昇を予測する、ストレス上昇予測ステップと、
を有する、
ことを特徴とする。
【0010】
更に、上記目的を達成するため、本発明の一側面におけるプログラムは、
コンピュータに、
ユーザの過去のストレスの状態とユーザの過去のアクティビティの情報とを対応付けるストレス情報から、前記ユーザにおいてストレスを上昇させる要因を抽出する、要因抽出ステップと、
前記ユーザのアクティビティの予定、及び抽出した前記要因に基づいて、前記ユーザにおけるストレスの上昇を予測する、ストレス上昇予測ステップと、
実行させる、
ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
以上のように、本発明によれば、将来におけるユーザのストレスの状態を予測することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1図1は、本発明の実施の形態におけるストレス分析装置の構成を概略的に示すブロック図である。
図2図2は、本発明の実施の形態におけるストレス分析装置の構成を具体的に示すブロック図である。
図3図3は、本発明の実施の形態におけるストレス分析装置のストレスモデル構築時の動作を示すフロー図である。
図4図4は、本発明の実施の形態におけるストレス分析装置のストレス要因抽出時及びストレス予測時の動作を示すフロー図である。
図5図5は、本発明の実施の形態におけるストレス分析装置のアドバイス作成時の動作を示すフロー図である。
図6図6は、本発明の実施の形態におけるストレス分析装置を実現するコンピュータの一例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
(実施の形態)
以下、本発明の実施の形態における、ストレス分析装置、ストレス分析方法、及びプログラムについて、図1図6を参照しながら説明する。
【0014】
[装置構成]
最初に、実施の形態におけるストレス分析装置の概略構成について説明する。図1は、本発明の実施の形態におけるストレス分析装置の構成を概略的に示すブロック図である。
【0015】
図1に示す、実施の形態におけるストレス分析装置10は、ユーザのストレスの要因を分析して、将来のユーザにおけるストレス上昇を予測する装置である。図1に示すように、ストレス分析装置10は、ストレス要因抽出部11と、ストレス予測部12とを備えている。
【0016】
そして、ストレス要因抽出部11は、ユーザの過去のストレスの状態とユーザの過去のアクティビティの情報とを対応付けるストレス情報から、ユーザにおいてストレスを上昇させる要因を抽出する。ストレス予測部12は、ユーザのアクティビティの予定、及び抽出した要因に基づいて、ユーザにおけるストレスの上昇を予測する。
【0017】
このように、実施の形態におけるストレス分析装置10は、過去の情報からユーザにとってストレスとなる要因を抽出できるので、これを用いることで、将来におけるユーザのストレスの状態を予測することができる。
【0018】
続いて、図2を用いて、実施の形態におけるストレス分析装置の機能及び構成について詳細に説明する。図2は、本発明の実施の形態におけるストレス分析装置の構成を具体的に示すブロック図である。
【0019】
図2に示すように、実施の形態では、ストレス分析装置10は、上述したストレス要因抽出部11及びストレス予測部12に加えて、ストレスレベル推定部13と、ストレスモデル生成部14と、ストレスモデル格納部15と、アクティビティ情報格納部16と、ストレス軽減部17と、出力部18とを備えている。また、ストレス分析装置10は、有線通信又は無線通信によって、ユーザの生体情報を取得するセンサ装置20と、ユーザの端末装置30とに接続されている。
【0020】
また、ストレス分析装置10は、後述する実施の形態におけるプログラムを、端末装置30のコンピュータにインストールして、これを実行することによって、端末装置30の内部に構築することもできる。端末装置30としては、スマートフォン、タブレット型端末、ノートPC(Personal Computer)等が挙げられる。
【0021】
センサ装置20は、生体情報を検出可能なセンサを備えた装置であり、検出した生体情報を出力する。センサ装置20としては、例えば、心拍数を検出する心拍計、皮膚電気活動量を検出する皮膚電位計、発汗量を計測する発汗計、人の動きの加速度を検出する加速度計などが挙げられる。更に、センサ装置20は、ユーザの顔画像を撮影するカメラであっても良い。
【0022】
ストレスレベル推定部13は、センサ装置20から出力されてきた生体情報を取得し、取得した生体情報から、ユーザにおけるストレスレベルを推定する。具体的には、ストレスレベル推定部13は、例えば、センサ装置20が、加速度計である場合は、生体情報としてユーザの身体の動きを示す加速度を取得する。そして、ストレスレベル推定部13は、後述の参考文献1又は2に開示された手法に従って、取得した加速度からストレスレベルを推定する。
【0023】
参考文献1
A. Sano et al., “Recognizing academic performance, sleep quality, stress level, and mental health using personality traits, wearable sensors and mobile phones,” in Wearable and Implantable Body Sensor Networks (BSN), 2015 IEEE 12th International Conference on, 2015, pp. 1-6.
【0024】
参考文献2
中島嘉樹,他2名, “全期間及び短期間双方の生体信号の使用による長期ストレスレベル認識精度の向上”, The 32nd Annual Conference of the Japanese Society for Artificial Intelligence, 2018.
【0025】
また、センサ装置20が心拍計である場合は、ストレスレベル推定部13は、生体情報としてユーザの心拍数を取得する。センサ装置20が皮膚電位計である場合は、ストレスレベル推定部13は、生体情報としてユーザの皮膚電気活動量を取得する。センサ装置20が発汗計である場合は、ストレスレベル推定部13は、生体情報として発汗量を取得する。また、センサ装置20がカメラの場合は、ストレスレベル推定部13は、生体情報としてユーザの顔画像を取得する。そして、ストレスレベル推定部13は、取得した生体情報の種類に応じて、それに対応する手法を用いて、ストレスレベルを推定し、推定したストレスレベルを特定するストレスレベル情報を、ストレスモデル生成部14に出力する。
【0026】
また、実施の形態では、加速度、心拍数、皮膚電気活動量、発汗量、及び顔画像からのストレスレベルの推定手法としては、既存の手法、更には今後開発される手法を用いることができる。更に、ストレスレベル推定部13は、推定したストレスレベルに、センサ装置20から生体情報が出力されてきた時刻の情報を付加して、ストレスレベルの時系列変化も推定する。
【0027】
実施の形態では、センサ装置20は、複数種類のセンサを備え、それに対応して複数種類の生体情報を出力する装置であっても良い。この場合、ストレスレベル推定部13は、複数種類の生体情報を取得し、この複数種類の生体情報を用いて、ストレスレベルを推定することもできる。
【0028】
ストレスモデル生成部14は、最初に、ストレスレベル推定部13からストレスレベル情報を受け取る。そして、ストレスモデル生成部14は、アクティビティ情報格納部16から、ストレスレベルの推定時に対応するアクティビティの情報を特定する。アクティビティ情報格納部16は、ユーザにおけるアクティビティの情報(アクティビティ情報)を格納している。
【0029】
アクティビティ情報としては、ユーザが参加する会議の情報(出席者、目的、会議の時間等)、ユーザが担当する出張の情報(同伴者、目的、場所、出発時刻等)、ユーザが実行する業務の情報(業務内容等)等が挙げられる。
【0030】
続いて、ストレスモデル生成部14は、特定したアクティビティ情報を用いて、アクティビティ毎に、設定ルールに従って、アクティビティ変数Xを設定する。アクティビティ変数Xは、1又は2以上の値で構成されており、{0,1}の2値の場合もあれば、連続値となる場合もある。
【0031】
例えば、アクティビティが会議であるとすると、アクティビティ変数Xは、会議の出席者数X、特定の個人が出席したか否かを示す2値のフラグ(0又は1)X、特定の役職以上の出席者の数X、会議の時間X等で構成される。なお、会議の時間といったアクティビティが行われた時間をアクティビティ変数にすると、値は連続値になる。このとき、値は正規化されていても良い。
【0032】
続いて、ストレスモデル生成部14は、ストレスレベル推定部13で推定されたストレスレベルYと、アクティビティ情報から設定したアクティビティ変数Xとを、学習データとして、学習モデル(以下「ストレスモデル」と表記する)を構築する。構築された学習モデルは、ストレスモデル格納部15に格納される。なお、この場合において、変数Yとして、ストレスレベル推定部13で推定されたストレスレベルの他に、ユーザが回答したアンケートの結果、ユーザが自己判断した結果等が用いられていても良い。
【0033】
具体的には、ストレスモデル生成部14は、ストレスレベル推定部13が推定したストレスレベルYを目的変数、アクティビティ変数Xを説明変数として、重回帰分析を行うことによって、重み係数aを学習する。これにより、下記数1に示すストレスモデルが構築される。また、構築されたストレスモデルは、ストレスモデル格納部15に格納される。
【0034】
(数1)
Y=a1X1 + a2X2 + ... +aiXi...+anXn (i = 1, 2, 3, ... ,n)
【0035】
ストレス要因抽出部11は、実施の形態では、ストレスモデル格納部15に格納されているストレスモデルを、ストレス情報として、ユーザにおいてストレスを上昇させる要因を抽出する。つまり、ストレス要因抽出部11は、ストレスモデル格納部15に格納されているストレスモデルから、ユーザにおいてストレスを上昇させる要因として、ストレスと相関が高いアクティビティ変数を抽出する。
【0036】
具体的には、ストレス要因抽出部11は、アクティビティ毎に、重み係数aの値が高いアクティビティ変数Xを特定し、特定したアクティビティ変数Xを、ユーザにおいてストレスを上昇させる要因として抽出する。また、ストレス要因抽出部11は、抽出したアクティビティ変数Xを、ストレス予測部12に出力する。
【0037】
ストレス予測部12は、実施の形態では、ストレス要因抽出部11から出力されてきたアクティビティ変数Xと、アクティビティ情報格納部16に格納されている将来のアクティビティ情報とから、ユーザにおけるストレスの上昇を予測する。
【0038】
具体的には、ストレス予測部12は、まず、将来のアクティビティ情報を用いて、将来のアクティビティ毎に、アクティビティ変数を設定する。そして、ストレス予測部12は、出力されてきたアクティビティ変数Xと、設定したアクティビティ変数とを比較して、出力されてきたアクティビティ変数Xを含む将来のアクティビティを特定する。
【0039】
続いて、ストレス予測部12は、特定した将来のアクティビティに設定されたアクティビティ変数を、ストレスモデル格納部15に格納されているストレスモデルに適用して、ストレスレベルYを計算する。そして、ストレス予測部12は、計算したストレスレベルYが閾値を超えた場合は、ユーザのストレスの上昇を予測する。
【0040】
また、ストレスレベル推定部13がユーザの現在のストレスレベルを推定している場合は、ストレス予測部12は、計算したストレスレベルYと現在のストレスレベルとの差分を計算する。そして、ストレスレベル推定部13は、計算したストレスレベルYが現在のストレスレベルより大きく、差分が閾値以上である場合も、ユーザのストレスの上昇を予測する。
【0041】
更に、アクティビティ情報格納部16に格納されている将来のアクティビティ情報が、例えば、時間単位で登録されている場合は、ストレスレベル推定部13は、ユーザのストレスの上昇する時間も予測することができる。
【0042】
出力部18は、ストレス予測部12による予測結果を、例えば、ユーザの端末装置30に送信する。端末装置30は、予測結果を受信すると、受信した予結果を、その画面上に表示する。これにより、ユーザは、自身のストレスの上昇の可能性を知ることができる。なお、出力部18による予測結果の送信先は、ユーザの端末装置30に限定されることはなく、送信先としては、その他に、ストレスの管理者の端末装置、データ管理装置等も挙げられる。
【0043】
ストレス軽減部17は、ストレス情報から、ユーザにおいてストレスを下降させる要因を抽出し、抽出した要因に基づいて、ユーザにおいてストレスを軽減させるアドバイスを作成する。また、出力部18は、ストレス軽減部17が作成したアドバイスを、ユーザに通知する。
【0044】
具体的には、最初に、ストレス軽減部17は、ストレス要因抽出部11と異なり、ストレスモデル格納部15に格納されているストレスモデルから、ユーザにおいてストレスを軽減させる要因として、ストレスと相関が低いアクティビティ変数を抽出する。例えば、ストレス軽減部17は、アクティビティ毎に、重み係数aの値が低いアクティビティ変数を特定し、特定したアクティビティ変数を、ユーザにおいてストレスを軽減させる要因として抽出する。
【0045】
次に、ストレス軽減部17は、将来のアクティビティ情報を用いて、将来のアクティビティ毎に、アクティビティ変数を設定する。そして、ストレス軽減部17は、ストレス軽減させる要因として抽出したアクティビティ変数と、設定したアクティビティ変数とを比較して、ストレス軽減させる要因として抽出したアクティビティ変数を含む将来のアクティビティを特定する。
【0046】
続いて、ストレス軽減部17は、特定した将来のアクティビティに設定されたアクティビティ変数を、ストレスモデル格納部15に格納されているストレスモデルに適用して、ストレスレベルYを計算する。そして、ストレス予測部12は、計算したストレスレベルYが閾値以下となる場合は、ユーザのストレスが軽減されると判断する。
【0047】
また、ストレスレベル推定部13がユーザの現在のストレスレベルを推定している場合は、ストレス軽減部17は、計算したストレスレベルYと現在のストレスレベルとの差分を計算する。そして、ストレス軽減部17は、計算したストレスレベルYが現在のストレスレベルより小さく、差分が閾値以上である場合も、ユーザのストレスが軽減されると判断する。
【0048】
更に、アクティビティ情報格納部16に格納されている将来のアクティビティ情報が、例えば、時間単位で登録されている場合は、ストレス軽減部17は、ユーザのストレスが下降する時間も予測することができる。
【0049】
そして、ストレス軽減部17は、ユーザのストレスが軽減されると判断した場合は、先に特定した将来のアクティビティを、ユーザへのストレス軽減のアドバイスとして、出力部18を介して、ユーザの端末装置30に送信する。端末装置30は、アドバイスを受信すると、受信したアドバイスを、その画面上に表示する。これにより、ユーザは、自身のストレスが軽減されるアクティビティを知ることができる。
【0050】
[装置動作]
次に、実施の形態におけるストレス分析装置10の動作について図3図5を用いて説明する。以下の説明においては、適宜図1及び図2を参酌する。また、実施の形態では、ストレス分析装置10を動作させることによって、ストレス分析方法が実施される。よって、実施の形態におけるストレス分析方法の説明は、以下のストレス分析装置の動作説明に代える。
【0051】
図3を用いて、ストレスモデルの構築処理について説明する。図3は、本発明の実施の形態におけるストレス分析装置のストレスモデル構築時の動作を示すフロー図である。
【0052】
図3に示すように、最初に、ストレスレベル推定部13は、設定された期間の間、又はユーザからの指示があるまで、センサ装置20から出力されてきた生体情報から、ユーザにおけるストレスレベルを推定する(ステップA1)。また、ストレスレベル推定部13は、推定の度に、推定したストレスレベルYをストレスモデル生成部14に出力する。
【0053】
次に、ストレスモデル生成部14は、出力されてきたストレスレベルYを蓄積し、蓄積されたストレスレベルYの期間が一定値となると、アクティビティ情報格納部16から、ストレスレベルYの推定時に対応するアクティビティ情報を特定する(ステップA2)。
【0054】
次に、ストレスモデル生成部14は、ステップA2で特定したアクティビティ情報を用いて、アクティビティ毎に、設定ルールに従って、アクティビティ変数Xを設定する(ステップA3)。
【0055】
その後、ストレスモデル生成部14は、ステップA1で推定されたストレスレベルYと、それに対応する、ステップA3で設定したアクティビティ変数Xとを、学習データとして、ストレスモデルを構築する(ステップA4)。構築されたストレスモデルは、ストレスモデル格納部15に格納される。
【0056】
図4を用いて、ストレス要因抽出処理とストレス予測処理とについて説明する。図4は、本発明の実施の形態におけるストレス分析装置のストレス要因抽出時及びストレス予測時の動作を示すフロー図である。
【0057】
図4に示すように、最初に、ストレス要因抽出部11は、実施の形態では、ストレスモデル格納部15に格納されているストレスモデルから、ユーザにおいてストレスを上昇させる要因として、ストレスと相関が高いアクティビティ変数を抽出する(ステップB1)。
【0058】
次に、ストレス予測部12は、将来のアクティビティ情報から設定したアクティビティ変数と、ステップB1で抽出されたアクティビティ変数とから、後者を含む将来のアクティビティを特定する(ステップB2)。
【0059】
次に、ストレス予測部12は、ステップB2で特定したアクティビティを、図3に示したステップA4で構築されたストレスモデルに適用して、ストレスレベルを計算し、計算したストレスレベルを用いて、ユーザのストレスの上昇を予測する(ステップB3)。
【0060】
その後、出力部18は、ステップB3による予測結果を、ユーザの端末装置30に送信する(ステップB4)。ステップBの実行により、端末装置30は、予測結果を受信すると、受信した予想結果を、その画面上に表示する。これにより、ユーザは、自身のストレスの上昇の可能性を知ることができる。
【0061】
図5を用いて、ストレス軽減のアドバイス作成処理について説明する。図5は、本発明の実施の形態におけるストレス分析装置のアドバイス作成時の動作を示すフロー図である。
【0062】
図5に示すように、最初に、ストレス軽減部17は、ストレスモデル格納部15に格納されているストレスモデルから、ユーザにおいてストレスを軽減させる要因として、ストレスと相関が低いアクティビティ変数を抽出する(ステップC1)。
【0063】
次に、ストレス軽減部17は、将来のアクティビティ情報から設定したアクティビティ変数と、ステップC1で抽出されたアクティビティ変数とから、後者を含む将来のアクティビティを特定する(ステップC2)。
【0064】
次に、ストレス軽減部17は、ステップC2で特定したアクティビティ毎に、それを図3に示したステップA4で構築されたストレスモデルに適用して、ストレスレベルを計算し、計算したストレスレベルを用いて、ユーザのストレスの軽減について判断する(ステップC3)。
【0065】
次に、ストレス軽減部17は、ステップC3においてユーザのストレスが軽減されると判断したアクティビティを、ユーザへのストレス軽減のアドバイスとする(ステップC4)。
【0066】
次に、出力部18は、ステップC4で作成されたアドバイスを、ユーザの端末装置30に送信する(ステップC5)。端末装置30は、アドバイスを受信すると、受信したアドバイスを、その画面上に表示する。これにより、ユーザは、自身のストレスが軽減されるアクティビティを知ることができる。
【0067】
[実施の形態における効果]
以上のように、実施の形態では、ストレス分析装置10は、ストレスモデルを構築でき、このストレスモデルを用いることで、ユーザにとってストレスとなる要因を抽出できる。このため、ストレス分析装置10は、将来におけるユーザのストレスの状態を予測することができ、更には、ストレス軽減のためのアドバイスの作成も行うことができる。
【0068】
[プログラム]
実施の形態におけるプログラムは、コンピュータに、図4に示すステップB1~B4を実行させるプログラムであれば良い。そして、このプログラムをコンピュータにインストールし、実行することによって、実施の形態におけるストレス分析装置10とストレス分析方法とを実現することができる。この場合、コンピュータのプロセッサは、ストレス要因抽出部11及びストレス予測部12として機能し、処理を行なう。
【0069】
また、実施の形態におけるプログラムは、コンピュータに、図3に示すステップA1~A4、更には、図5に示すステップC1~C5を実行させるプログラムであっても良い。この場合は、コンピュータのプロセッサは、ストレス要因抽出部11及びストレス予測部12としてだけでなく、ストレスレベル推定部13、ストレスモデル生成部14、及びストレス軽減部17としても機能し、処理を行なう。
【0070】
更に、実施の形態では、ストレスモデル格納部15及びアクティビティ情報格納部16は、コンピュータに備えられたハードディスク等の記憶装置に、これらを構成するデータファイルを格納することによって実現できる。
【0071】
また、実施の形態におけるプログラムは、複数のコンピュータによって構築されたコンピュータシステムによって実行されても良い。この場合は、例えば、各コンピュータが、それぞれ、ストレス要因抽出部11又はストレス予測部12として、更には、ストレスレベル推定部13、ストレスモデル生成部14、又はストレス軽減部17として、機能し、処理を行なう。ストレスモデル格納部15及びアクティビティ情報格納部16は、実施の形態におけるプログラムを実行するコンピュータとは別のコンピュータ上に構築されていても良い。
【0072】
ここで、実施の形態におけるプログラムを実行することによって、ストレス分析装置10を実現するコンピュータについて図6を用いて説明する。図6は、本発明の実施の形態におけるストレス分析装置を実現するコンピュータの一例を示すブロック図である。
【0073】
図6に示すように、コンピュータ110は、CPU(Central Processing Unit)111と、メインメモリ112と、記憶装置113と、入力インターフェイス114と、表示コントローラ115と、データリーダ/ライタ116と、通信インターフェイス117とを備える。これらの各部は、バス121を介して、互いにデータ通信可能に接続される。また、コンピュータ110は、CPU111に加えて、又はCPU111に代えて、GPU(Graphics Processing Unit)、又はFPGA(Field-Programmable Gate Array)を備えていても良い。
【0074】
CPU111は、記憶装置113に格納された、本実施の形態におけるプログラム(コード)をメインメモリ112に展開し、これらを所定順序で実行することにより、各種の演算を実施する。メインメモリ112は、典型的には、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性の記憶装置である。また、本実施の形態におけるプログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体120に格納された状態で提供される。なお、本実施の形態におけるプログラムは、通信インターフェイス117を介して接続されたインターネット上で流通するものであっても良い。
【0075】
また、記憶装置113の具体例としては、ハードディスクドライブの他、フラッシュメモリ等の半導体記憶装置が挙げられる。入力インターフェイス114は、CPU111と、キーボード及びマウスといった入力機器118との間のデータ伝送を仲介する。表示コントローラ115は、ディスプレイ装置119と接続され、ディスプレイ装置119での表示を制御する。
【0076】
データリーダ/ライタ116は、CPU111と記録媒体120との間のデータ伝送を仲介し、記録媒体120からのプログラムの読み出し、及びコンピュータ110における処理結果の記録媒体120への書き込みを実行する。通信インターフェイス117は、CPU111と、他のコンピュータとの間のデータ伝送を仲介する。
【0077】
また、記録媒体120の具体例としては、CF(Compact Flash(登録商標))及びSD(Secure Digital)等の汎用的な半導体記憶デバイス、フレキシブルディスク(Flexible Disk)等の磁気記録媒体、又はCD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)などの光学記録媒体が挙げられる。
【0078】
なお、本実施の形態におけるストレス分析装置10は、プログラムがインストールされたコンピュータではなく、各部に対応したハードウェアを用いることによっても実現可能である。更に、ストレス分析装置10は、一部がプログラムで実現され、残りの部分がハードウェアで実現されていてもよい。
【0079】
上述した実施の形態の一部又は全部は、以下に記載する(付記1)~(付記12)によって表現することができるが、以下の記載に限定されるものではない。
【0080】
(付記1)
ユーザの過去のストレスの状態とユーザの過去のアクティビティの情報とを対応付けるストレス情報から、前記ユーザにおいてストレスを上昇させる要因を抽出する、ストレス要因抽出部と、
前記ユーザのアクティビティの予定、及び抽出した前記要因に基づいて、前記ユーザにおけるストレスの上昇を予測する、ストレス予測部と、
を備えている、
ことを特徴とするストレス分析装置。
【0081】
(付記2)
付記1に記載のストレス分析装置であって、
前記ストレス情報から、前記ユーザにおいてストレスを下降させる要因を抽出し、抽出した前記要因に基づいて、前記ユーザにおいてストレスを軽減させるアドバイスを作成し、作成した前記アドバイスを前記ユーザに通知する、ストレス軽減部を更に備えている、ことを特徴とするストレス分析装置。
【0082】
(付記3)
付記1または2に記載のストレス分析装置であって、
前記ストレス要因抽出部が、ユーザの過去のストレスの状態とユーザの過去のアクティビティの情報との関係を、学習することによって構築された、学習モデルを、前記ストレス情報として用いて、前記ユーザにおいてストレスを上昇させる要因を抽出する、
ことを特徴とするストレス分析装置。
【0083】
(付記4)
付記3に記載のストレス分析装置であって、
前記ストレス予測部が、前記ユーザのアクティビティの予定、及び抽出した前記要因を、前記学習モデルに適用することによって、前記ユーザにおけるストレスの上昇を予測する、
ことを特徴とするストレス分析装置。
【0084】
(付記5)
ユーザの過去のストレスの状態とユーザの過去のアクティビティの情報とを対応付けるストレス情報から、前記ユーザにおいてストレスを上昇させる要因を抽出する、要因抽出ステップと、
前記ユーザのアクティビティの予定、及び抽出した前記要因に基づいて、前記ユーザにおけるストレスの上昇を予測する、ストレス上昇予測ステップと、
を有する、
ことを特徴とするストレス分析方法。
【0085】
(付記6)
付記5に記載のストレス分析方法であって、
前記ストレス情報から、前記ユーザにおいてストレスを下降させる要因を抽出し、抽出した前記要因に基づいて、前記ユーザにおいてストレスを軽減させるアドバイスを作成し、作成した前記アドバイスを前記ユーザに通知する、アドバイス通知ステップを更に有する、
ことを特徴とするストレス分析方法。
【0086】
(付記7)
付記5または6に記載のストレス分析方法であって、
前記要因抽出ステップにおいて、ユーザの過去のストレスの状態とユーザの過去のアクティビティの情報との関係を、学習することによって構築された、学習モデルを、前記ストレス情報として用いて、前記ユーザにおいてストレスを上昇させる要因を抽出する、
ことを特徴とするストレス分析方法。
【0087】
(付記8)
付記7に記載のストレス分析方法であって、
前記ストレス上昇予測ステップにおいて、前記ユーザのアクティビティの予定、及び抽出した前記要因を、前記学習モデルに適用することによって、前記ユーザにおけるストレスの上昇を予測する、
ことを特徴とするストレス分析方法。
【0088】
(付記9)
コンピュータに、
ユーザの過去のストレスの状態とユーザの過去のアクティビティの情報とを対応付けるストレス情報から、前記ユーザにおいてストレスを上昇させる要因を抽出する、要因抽出ステップと、
前記ユーザのアクティビティの予定、及び抽出した前記要因に基づいて、前記ユーザにおけるストレスの上昇を予測する、ストレス上昇予測ステップと、
を実行させる、プログラム。
【0089】
(付記10)
付記9に記載のプログラムであって、
記コンピュータに、更に、
前記ストレス情報から、前記ユーザにおいてストレスを下降させる要因を抽出し、抽出した前記要因に基づいて、前記ユーザにおいてストレスを軽減させるアドバイスを作成し、作成した前記アドバイスを前記ユーザに通知する、アドバイス通知ステップを実行させる、
とを特徴とするプログラム
【0090】
(付記11)
付記9または10に記載のプログラムであって、
前記要因抽出ステップにおいて、ユーザの過去のストレスの状態とユーザの過去のアクティビティの情報との関係を、学習することによって構築された、学習モデルを、前記ストレス情報として用いて、前記ユーザにおいてストレスを上昇させる要因を抽出する、
ことを特徴とするプログラム
【0091】
(付記12)
付記11に記載のプログラムであって、
前記ストレス上昇予測ステップにおいて、前記ユーザのアクティビティの予定、及び抽出した前記要因を、前記学習モデルに適用することによって、前記ユーザにおけるストレスの上昇を予測する、
ことを特徴とするプログラム
【0092】
以上、実施の形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記実施の形態に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
【産業上の利用可能性】
【0093】
以上のように、本発明によれば、将来におけるユーザのストレスの状態を予測することができる。本発明は、人のストレスを管理するシステムに有用である。
【符号の説明】
【0094】
10 ストレス分析装置
11 ストレス要因抽出部
12 ストレス予測部
13 ストレスレベル推定部
14 ストレスモデル生成部
15 ストレスモデル格納部
16 アクティビティ情報格納部
17 ストレス軽減部
18 出力部
20 センサ装置
30 端末装置
110 コンピュータ
111 CPU
112 メインメモリ
113 記憶装置
114 入力インターフェイス
115 表示コントローラ
116 データリーダ/ライタ
117 通信インターフェイス
118 入力機器
119 ディスプレイ装置
120 記録媒体
121 バス
図1
図2
図3
図4
図5
図6