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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-25
(45)【発行日】2024-04-02
(54)【発明の名称】処理システムおよびプログラム
(51)【国際特許分類】
   H04N 1/00 20060101AFI20240326BHJP
   G06F 3/0484 20220101ALI20240326BHJP
   B41J 29/38 20060101ALI20240326BHJP
   G03G 21/00 20060101ALI20240326BHJP
【FI】
H04N1/00 350
H04N1/00 127Z
H04N1/00 127B
G06F3/0484
B41J29/38 202
G03G21/00 388
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2023008837
(22)【出願日】2023-01-24
(62)【分割の表示】P 2018176049の分割
【原出願日】2018-09-20
(65)【公開番号】P2023053970
(43)【公開日】2023-04-13
【審査請求日】2023-01-24
(73)【特許権者】
【識別番号】000005496
【氏名又は名称】富士フイルムビジネスイノベーション株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104880
【弁理士】
【氏名又は名称】古部 次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100113310
【弁理士】
【氏名又は名称】水戸 洋介
(72)【発明者】
【氏名】林 晃司
【審査官】豊田 好一
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-023032(JP,A)
【文献】特開2015-114915(JP,A)
【文献】特開2012-022621(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 1/00
G06F 3/0484
B41J 29/38
G03G 21/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
操作者が画像処理装置に対して行う操作である操作者操作を検知する検知部と、
操作者が前記画像処理装置に対して行う操作である操作者操作に対して、当該画像処理装置が有する機能を対応付ける対応付け部と、
前記検知部により前記操作者操作が検知された場合に、検知された当該操作者操作に対応付けられている前記機能を実行する実行部と、
を備え、
前記画像処理装置が有する機能として、操作者による追加の操作が無くても処理が最後まで実行される機能が存在し、
前記対応付け部は、操作者による追加の操作が無くても処理が最後まで実行される前記機能については、前記操作者操作に対する当該機能の対応付けを行わない、
処理システム。
【請求項2】
前記画像処理装置が有する機能として、操作者による追加の操作が無くても処理が最後まで実行される前記機能である第1の種類の機能の他に、操作者による追加の操作があることを条件として処理が最後まで実行される第2の種類の機能がさらに存在し、
前記対応付け部は、前記第2の種類の機能については、前記操作者操作に対する対応付けを行う、
請求項1に記載の処理システム。
【請求項3】
操作者が画像処理装置に対して行う操作である操作者操作を検知する検知部と、
操作者が前記画像処理装置に対して行う操作である操作者操作に対して、当該画像処理装置が有する機能を対応付ける対応付け部と、
前記検知部により前記操作者操作が検知された場合に、検知された当該操作者操作に対応付けられている前記機能を実行する実行部と、
を備え、
前記画像処理装置が有する機能として、操作者による追加の操作が無くても処理が最後まで実行される機能が存在し、
前記対応付け部は、操作者による追加の操作が無くても処理が最後まで実行される前記機能については、前記操作者操作に対する当該機能の対応付けを行わない、
処理システムであり、
前記対応付け部は、操作者による追加の操作が無くても処理が最後まで実行される前記機能であったとしても、予め定められた条件を満たす設定がなされている機能については、前記操作者操作に対する対応付けを行う、
処理システム
【請求項4】
前記対応付け部は、操作者による追加の操作が無くても処理が最後まで実行される前記機能であったとしても、当該機能が、外部への情報送信を行う機能であり、且つ、当該機能に関して、前記画像処理装置を操作する操作者への情報送信が行われる設定がなされている場合には、前記操作者操作に対する当該機能の対応付けを行う、
請求項3に記載の処理システム。
【請求項5】
前記対応付け部は、操作者による追加の操作が無くても処理が最後まで実行される前記機能であったとしても、当該機能が、印刷処理を行う機能であり、且つ、当該機能に関して、印刷数が予め定められた数を超えない設定がなされている場合には、前記操作者操作に対する当該機能の対応付けを行う、
請求項3に記載の処理システム。
【請求項6】
前記対応付け部は、操作者による追加の操作が無くても処理が最後まで実行される前記機能であったとしても、当該機能が、印刷処理を行う機能であり、且つ、当該機能に関して、単色での印刷を行う設定がなされている場合には、前記操作者操作に対する当該機能の対応付けを行う、
請求項3に記載の処理システム。
【請求項7】
操作者が画像処理装置に対して行う操作である操作者操作を検知する検知機能と、
操作者が前記画像処理装置に対して行う操作である操作者操作に対して、当該画像処理装置が有する機能を対応付ける対応付け機能と、
前記検知機能により前記操作者操作が検知された場合に、検知された当該操作者操作に対応付けられている前記機能を実行する実行機能と、
をコンピュータに実現させるためのプログラムであり、
前記画像処理装置が有する機能として、操作者による追加の操作が無くても処理が最後まで実行される機能が存在し、
前記対応付け機能は、操作者による追加の操作が無くても処理が最後まで実行される前記機能については、前記操作者操作に対する当該機能の対応付けを行わない、
プログラム。
【請求項8】
操作者が画像処理装置に対して行う操作である操作者操作を検知する検知機能と、
操作者が前記画像処理装置に対して行う操作である操作者操作に対して、当該画像処理装置が有する機能を対応付ける対応付け機能と、
前記検知機能により前記操作者操作が検知された場合に、検知された当該操作者操作に対応付けられている前記機能を実行する実行機能と、
をコンピュータに実現させるためのプログラムであり、
前記画像処理装置が有する機能として、操作者による追加の操作が無くても処理が最後まで実行される機能が存在し、
前記対応付け機能は、操作者による追加の操作が無くても処理が最後まで実行される前記機能については、前記操作者操作に対する当該機能の対応付けを行わない、
プログラムであり、
前記対応付け機能は、操作者による追加の操作が無くても処理が最後まで実行される前記機能であったとしても、予め定められた条件を満たす設定がなされている機能については、前記操作者操作に対する対応付けを行う、
プログラム
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、処理システムおよびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、検知部が事象を検知した場合に、入力部が受け付けた識別情報により特定されるユーザに応じたアプリケーションソフトウェアの画面を表示させる処理が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2017-202577号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
操作者の操作である操作者操作と、画像処理装置が有する機能とを対応付け、操作者操作に応じて機能が実行されるようにすれば、操作者は、機能の選択操作などを行わずに機能の実行が可能になり、操作者の利便性が高まる。その一方で、この場合、操作者が意図していないにも関わらず機能が実行されることが起こりやすくなる。
本発明の目的は、操作者の操作に応じて画像処理装置が有する機能が一律に実行される場合に比べ、操作者が意図していないにも関わらず画像処理装置が有する機能が実行されることを抑制することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1に記載の発明は、操作者が画像処理装置に対して行う操作である操作者操作を検知する検知部と、操作者が前記画像処理装置に対して行う操作である操作者操作に対して、当該画像処理装置が有する機能を対応付ける対応付け部と、前記検知部により前記操作者操作が検知された場合に、検知された当該操作者操作に対応付けられている前記機能を実行する実行部と、を備え、前記画像処理装置が有する機能として、操作者による追加の操作が無くても処理が最後まで実行される機能が存在し、前記対応付け部は、操作者による追加の操作が無くても処理が最後まで実行される前記機能については、前記操作者操作に対する当該機能の対応付けを行わない、処理システムである。
請求項2に記載の発明は、前記画像処理装置が有する機能として、操作者による追加の操作が無くても処理が最後まで実行される前記機能である第1の種類の機能の他に、操作者による追加の操作があることを条件として処理が最後まで実行される第2の種類の機能がさらに存在し、前記対応付け部は、前記第2の種類の機能については、前記操作者操作に対する対応付けを行う、請求項1に記載の処理システムである。
請求項3に記載の発明は、操作者が画像処理装置に対して行う操作である操作者操作を検知する検知部と、操作者が前記画像処理装置に対して行う操作である操作者操作に対して、当該画像処理装置が有する機能を対応付ける対応付け部と、前記検知部により前記操作者操作が検知された場合に、検知された当該操作者操作に対応付けられている前記機能を実行する実行部と、を備え、前記画像処理装置が有する機能として、操作者による追加の操作が無くても処理が最後まで実行される機能が存在し、前記対応付け部は、操作者による追加の操作が無くても処理が最後まで実行される前記機能については、前記操作者操作に対する当該機能の対応付けを行わない、処理システムであり、前記対応付け部は、操作者による追加の操作が無くても処理が最後まで実行される前記機能であったとしても、予め定められた条件を満たす設定がなされている機能については、前記操作者操作に対する対応付けを行う、処理システムである。
請求項4に記載の発明は、前記対応付け部は、操作者による追加の操作が無くても処理が最後まで実行される前記機能であったとしても、当該機能が、外部への情報送信を行う機能であり、且つ、当該機能に関して、前記画像処理装置を操作する操作者への情報送信が行われる設定がなされている場合には、前記操作者操作に対する当該機能の対応付けを行う、請求項3に記載の処理システムである。
請求項5に記載の発明は、前記対応付け部は、操作者による追加の操作が無くても処理が最後まで実行される前記機能であったとしても、当該機能が、印刷処理を行う機能であり、且つ、当該機能に関して、印刷数が予め定められた数を超えない設定がなされている場合には、前記操作者操作に対する当該機能の対応付けを行う、請求項3に記載の処理システムである。
請求項6に記載の発明は、前記対応付け部は、操作者による追加の操作が無くても処理が最後まで実行される前記機能であったとしても、当該機能が、印刷処理を行う機能であり、且つ、当該機能に関して、単色での印刷を行う設定がなされている場合には、前記操作者操作に対する当該機能の対応付けを行う、請求項3に記載の処理システムである。
請求項7に記載の発明は、操作者が画像処理装置に対して行う操作である操作者操作を検知する検知機能と、操作者が前記画像処理装置に対して行う操作である操作者操作に対して、当該画像処理装置が有する機能を対応付ける対応付け機能と、前記検知機能により前記操作者操作が検知された場合に、検知された当該操作者操作に対応付けられている前記機能を実行する実行機能と、をコンピュータに実現させるためのプログラムであり、前記画像処理装置が有する機能として、操作者による追加の操作が無くても処理が最後まで実行される機能が存在し、前記対応付け機能は、操作者による追加の操作が無くても処理が最後まで実行される前記機能については、前記操作者操作に対する当該機能の対応付けを行わない、プログラムである。
請求項8に記載の発明は、操作者が画像処理装置に対して行う操作である操作者操作を検知する検知機能と、操作者が前記画像処理装置に対して行う操作である操作者操作に対して、当該画像処理装置が有する機能を対応付ける対応付け機能と、前記検知機能により前記操作者操作が検知された場合に、検知された当該操作者操作に対応付けられている前記機能を実行する実行機能と、をコンピュータに実現させるためのプログラムであり、前記画像処理装置が有する機能として、操作者による追加の操作が無くても処理が最後まで実行される機能が存在し、前記対応付け機能は、操作者による追加の操作が無くても処理が最後まで実行される前記機能については、前記操作者操作に対する当該機能の対応付けを行わない、プログラムであり、前記対応付け機能は、操作者による追加の操作が無くても処理が最後まで実行される前記機能であったとしても、予め定められた条件を満たす設定がなされている機能については、前記操作者操作に対する対応付けを行う、プログラムである。
【発明の効果】
【0006】
請求項1の発明によれば、操作者の操作に応じて画像処理装置が有する機能が一律に実行される場合に比べ、操作者が意図していないにも関わらず画像処理装置が有する機能が実行されることを抑制することができる。
請求項2の発明によれば、操作者による追加の操作があることを条件として処理が最後まで実行される機能については、操作者操作に対する対応付けを行うことができる。
請求項3、8の発明によれば、操作者による追加の操作が無くても処理が最後まで実行される機能であったとしても、予め定められた条件を満たす設定がなされている機能については、操作者操作に対する対応付けを行うことができる。
請求項4の発明によれば、操作者による追加の操作が無くても処理が最後まで実行される機能であったとしても、この機能が、外部への情報送信を行う機能であり、且つ、この機能に関して、画像処理装置を操作する操作者への情報送信が行われる設定がなされている場合には、操作者操作に対するこの機能の対応付けを行うことができる。
請求項5の発明によれば、操作者による追加の操作が無くても処理が最後まで実行される機能であったとしても、この機能が、印刷処理を行う機能であり、且つ、この機能に関して、印刷数が予め定められた数を超えない設定がなされている場合には、操作者操作に対するこの機能の対応付けを行うことができる。
請求項6の発明によれば、操作者による追加の操作が無くても処理が最後まで実行される機能であったとしても、この機能が、印刷処理を行う機能であり、且つ、この機能に関して、単色での印刷を行う設定がなされている場合には、操作者操作に対するこの機能の対応付けを行うことができる。
請求項7の発明によれば、操作者の操作に応じて画像処理装置が有する機能が一律に実行される場合に比べ、操作者が意図していないにも関わらず画像処理装置が有する機能が実行されることを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】画像形成装置をフロント側(前面側)から見た場合の図である。
図2】制御部のハードウェア構成を示した図である。
図3】表示装置における表示例を示した図である。
図4】(A)~(C)は、ワンタッチ選択用ボタンを作成する際の表示画面を示した図である。
図5】操作者操作と登録処理との対応付けの際に実行される処理の流れを示したフローチャートである。
図6】操作者操作と登録処理との対応付けの際に実行される処理の流れを示したフローチャートである。
図7】操作者操作と登録処理との対応付けの際に実行される処理の流れを示したフローチャートである。
図8】操作者操作が検知された場合の処理の流れを示したフローチャートである。
図9】操作者操作が検知された場合の処理の流れを示したフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
図1は、画像形成装置1をフロント側(前面側)から見た場合の図である。
画像処理装置の一例としてのこの画像形成装置1には、装置本体1Eが設けられ、さらに、この装置本体1Eの上には、原稿の画像を読み取る画像読み取り装置100が設けられている。
また、画像形成装置1には、用紙への画像形成を行う画像形成部150が設けられている。さらに、画像形成装置1には、画像形成装置1の各機能部の制御を行う制御部200が設けられている。
【0009】
また、画像形成装置1には、用紙収容装置300が複数設けられている。この用紙収容装置300には、画像形成部150へ供給される用紙が収容される。
さらに、画像形成装置1には、操作者からの指示を受け付ける操作受け付け部400が設けられている。この操作受け付け部400には、タッチパネルにより構成された表示装置410が設けられている。
ここで、画像形成装置1は、制御部200、表示装置410などの複数の機能部により構成された処理システムを有し、この処理システムにより、後述する処理が実行される。
【0010】
画像読み取り装置100には、原稿(不図示)に形成された画像を読み取る画像読み取り部(不図示)が設けられている。画像読み取り部は、CCDなどのイメージセンサを用いて、原稿上に形成された画像の読み取りを行う。
さらに、本実施形態では、画像読み取り部による画像読み取り位置へ原稿を送る原稿送り装置190が設けられている。
【0011】
記録媒体の一例である原稿は、原稿送り装置190のうちの符号190Aで示す部分に置かれる(配置される)。原稿送り装置190は、置かれた原稿を、一枚ずつ、上記の画像読み取り位置へ送る。
さらに、画像読み取り装置100には、原稿センサS1が設けられている。
検知部の一例としてのこの原稿センサS1は、画像読み取り装置100への原稿のセット(配置)を検知する。言い換えると、原稿センサS1は、操作者による操作である操作者操作の一例である、原稿の配置操作を検知する。
【0012】
原稿送り装置190は、リア側の端部(図中紙面の奥側に位置する端部)を中心として回転するようになっている。
操作者が、原稿送り装置190のフロント側の端部を上方へ移動させると、原稿送り装置190が上方へ移動し、これにより、透明のガラスにより構成された原稿台が現れる。
原稿送り装置190が用いられない場合(原稿台上の原稿の読み取りを行う場合)には、この原稿台の上に、原稿が配置される。
【0013】
画像形成手段の一例としての画像形成部150は、いわゆる電子写真方式を用いて、用紙への画像形成を行う。なお、画像形成の方式は、電子写真方式に限らず、インクジェット方式などの他の方式を用いてもよい。
画像形成部150による画像形成にあたっては、複数設けられた用紙収容装置300の何れかから用紙の送り出しが行われ、矢印1Aで示すように、この用紙が画像形成部150に供給される。
そして、画像形成部150により用紙への画像形成が行われた後、用紙積載部71上に、画像形成後の用紙が積載される。
【0014】
用紙収容装置300の各々には、取手301が設けられ、用紙の補充などの際には、この取手301が操作者により把持されたうえで、図中矢印1Bで示す一方向へ引き出される。そして、用紙収容装置300への用紙の補充などが終わると、用紙収容装置300は、一方向とは反対方向に向けて押圧され(画像形成装置1のリア側に向けて押圧され)、元の位置に戻される。
【0015】
図2は、制御部200のハードウェア構成を示した図である。
制御部200は、CPU(Central Processing Unit)102、ROM(Read Only Memory)103、RAM(Random Access Memory)104により構成されている。
ROM103は、CPU102により実行される制御プログラムを記憶している。CPU102は、ROM103に記憶されている制御プログラムを読み出し、RAM104を作業エリアにして制御プログラムを実行する。
CPU102により制御プログラムが実行されると、画像形成装置1の各機能部が制御される。
【0016】
なお、CPU102によって実行されるプログラムは、磁気記録媒体(磁気テープ、磁気ディスクなど)、光記録媒体(光ディスクなど)、光磁気記録媒体、半導体メモリなどのコンピュータが読取可能な記録媒体に記憶した状態で画像形成装置1へ提供し得る。
また、CPU102によって実行されるプログラムは、インターネットなどの通信手段を用いて画像形成装置1にダウンロードしてもよい。
【0017】
図3は、表示装置410における表示例を示した図である。
表示装置410には、通常、図3に示すホーム画面が表示されている。
このホーム画面には、複数の選択用ボタン(アイコン)21が表示されており、この選択用ボタン21の何れかがユーザにより選択(押圧)されることで、選択用ボタン21に関連付けられている処理が実行される。
【0018】
具体的には、図3に示す例では、選択用ボタン21として、「コピー」、「ボックス保存」、「IDカードコピー」、「メディアアクセス」、「メール」、「プリント」、「PC保存」、「ファックス」の何れかを選択するための選択用ボタン21が表示されている。
そして、本実施形態では、この選択用ボタン21の何れかがユーザにより選択されると、詳細な設定を行うための画面が更に表示される。その後、スタートボタン等の予め定められたボタンがユーザにより押圧されることで、コピーなどの処理が開始される。
【0019】
本実施形態の画像形成装置1では、既に用意されている選択用ボタン21の他に、新たな選択用ボタン21をユーザが作成できるようになっている。
より具体的には、本実施形態では、詳細な設定をその都度行わずに処理の実行を開始できる選択用ボタン21であるワンタッチ選択用ボタン21を作成できるようになっている。
付言すると、表示画面(タッチパネル)に対する操作を例えば1回行うだけで、処理が開始され且つこの処理が最後まで行われるワンタッチ選択用ボタン21を作成できるようになっている。
【0020】
さらに説明すると、本実施形態では、操作者は、自身が希望する内容での処理を登録できるようになっており、操作者は、この希望する処理を登録する場合、登録するこの処理に対応付けて、ワンタッチ選択用ボタン21を作成する。そして、作成されたこのワンタッチ選択用ボタン21が、表示装置410に表示される。
そして、本実施形態では、表示装置410に表示されているこのワンタッチ選択用ボタン21が選択されると、この選択用ボタン21に対応付けて登録されている処理(以下、「登録処理」と称する)が実行される。
【0021】
ここで、ワンタッチ選択用ボタン21を操作者が作成する際には(登録処理の登録を行うには)、図4(ワンタッチ選択用ボタン21を作成する際の表示画面を示した図)の(A)にて、図中右上に位置する歯車状の記号(符号9Aで示す記号)を、操作者が選択する。これにより、図4(B)に示す表示画面に切り替わる。
【0022】
図4(B)に示すこの表示画面では、ワンタッチ選択用ボタン21の作成にあたって必要となる情報(登録処理の実行にあたって必要となる情報)が、ユーザにより入力される。
図4(A)、(B)にて示す表示画面は、メール送信に関するワンタッチ選択用ボタン21を作成する際の表示画面であり、この表示画面では、宛先などの情報や送信方法などの情報が、操作者により入力される。
【0023】
図4(A)、(B)に示す表示画面に対するユーザの入力が終了すると、図4(B)の表示画面にて右上に位置する「作成」というボタンがユーザにより押圧される。
これにより、図4(C)に示す表示画面に表示が切り替わり、表示画面上に、符号9Eで示すように、「ワンタッチメール送信」というワンタッチ選択用ボタン21が新たに作成される。
また、本実施形態では、このとき、メール送信を行う登録処理が、このワンタッチ選択用ボタン21に対応付けられて登録される。
【0024】
なお、本実施形態では、ワンタッチ選択用ボタン21への対応付けを行える登録処理として、即時実行型の登録処理(以下、「即時型登録処理」と称する)と、確認型の登録処理(以下、「確認型登録処理」と称する)とがある。
即時型登録処理とは、ワンタッチ選択用ボタン21の選択を1回行うと、操作者による追加の入力操作がなくても、最後まで処理が行われる登録処理である。
確認型登録処理とは、ワンタッチ選択用ボタン21の選択が行われると、まず、登録処理の処理内容を示す画面が表示され、そして、操作者からの更なる指示があった場合に(操作者からの応答があった場合に)、実行が開始される登録処理である。
【0025】
さらに、本実施形態では、操作者による操作である操作者操作と、登録処理(即時型登録処理又は確認型登録処理)とを対応付けて登録できるようになっている。
そして、本実施形態では、操作者が、この対応付けが行われた操作者操作を行うと、この操作者操作に対応付けて登録されている登録処理が実行される。
この場合、操作者は、ワンタッチ選択用ボタン21の選択操作を行わないでも、登録処理の実行を行える。
【0026】
具体的には、本実施形態では、センサ等を用いて、操作者操作の検知を行う。そして、操作者操作が検知された場合には、この操作者操作に対応付けて登録された登録処理が実行される。この場合、操作者は、ワンタッチ選択用ボタン21の選択を行わずに、登録処理の実行を行える。
より具体的には、本実施形態では、画像読み取り装置100への原稿の配置という操作者操作と、登録処理との対応付けを行えるようになっており、原稿センサS1(図1参照)によって、画像読み取り装置100への原稿の配置が検知されると、登録処理が実行される。
【0027】
なお、本実施形態では、画像読み取り装置100に原稿を配置する操作者操作があった場合に、登録処理の実行が行われる場合を一例に説明するが、操作者操作としては、原稿を配置する操作に限られない。
その他、例えば、用紙収容装置300(図1参照)の引き出し操作や、原稿送り装置190を上方へ移動させる操作など、画像形成装置1の一部を動かす操作者操作が検知された場合に、登録処理が実行されるようにしてもよい。
【0028】
ところで、何の制限もなく、操作者操作に応じて、登録処理の実行を行ってしまうと、操作者が意図していないにも関わらず、登録処理が実行されることが起こりうる。
例えば、操作者が、画像読み取り装置100に原稿を置いてしまうと、登録処理が一律に実行されてしまうため、この場合、操作者が本来意図していないにも関わらず、登録処理が実行されることが起こりうる。
【0029】
そこで、以下に説明するように、本実施形態の制御部200は、一部の登録処理については、操作者操作に応じた実行が行われないようにする。
より具体的には、制御部200は、例えば、一部の登録処理については、操作者操作との関連付け(対応付け)が行われないようにしたり、この一部の登録処理の実行を制限したりすることで、操作者操作に応じた登録処理の実行が行われないようにする。
また、制御部200は、例えば、一部の登録処理については、登録された内容のままで処理を行うのではなく、特定の処理を追加して行った後に、この一部の登録処理の実行を行う。
【0030】
図5図7は、操作者操作と登録処理との対応付けの際に実行される処理の流れを示したフローチャートである。
より具体的には、この図5図7では、画像読み取り装置100へ原稿を配置する操作者操作と、登録処理との対応付けの際に実行される処理の流れを示している。
【0031】
この処理では、まず、操作者によって、予め登録されている複数の登録処理の中から、操作者操作への対応付けを行う登録処理が選択される(ステップS101)。
言い換えると、登録処理の選択を行う選択者によって、複数の登録処理の中から、操作者操作への対応付けを行う登録処理が選択される。
【0032】
次いで、制御部200は、選択されたこの登録処理(以下、「選択登録処理」と称する)の情報を取得する(ステップS102)。
具体的には、制御部200は、この選択登録処理の処理内容や、この選択登録処理が、即時型登録処理であるか、又は、確認型登録処理であるかについての情報を取得する。
【0033】
次いで、制御部200は、選択登録処理が、即時型登録処理であるかを判断する(ステップS103)。
そして、制御部200は、ステップS103にて、即時型登録処理ではないと判断した場合(確認型登録処理である場合)、操作者操作と選択登録処理とを対応付けて登録する(ステップS104)。
【0034】
一方、制御部200は、ステップS103にて、選択登録処理が、即時型登録処理であると判断した場合、選択登録処理が、外部への情報送信を伴う登録処理であるかを判断する(ステップS105)。
そして、制御部200は、ステップS105にて、選択登録処理が、外部への情報送信を伴う登録処理であると判断した場合、選択登録処理が、画像形成装置1を操作する操作者自身への情報送信を行う登録処理であるかを判断する(ステップS106)。
【0035】
より具体的には、ステップS106では、制御部200は、選択登録処理により送信される情報の送信先が、ステップS101にてこの選択登録処理の選択を行った選択者のみであるかを判断する。
付言すると、制御部200は、選択登録処理により送信される情報の送信先と、ステップS101にてこの選択登録処理の選択を行った選択者とが一致するかを判断する。
そして、制御部200は、ステップS106にて、選択登録処理により送信される情報の送信先が、この選択登録処理の選択を行った選択者のみであると判断した場合、ステップS104の処理に進み、操作者操作と、選択登録処理とを対応付けて登録する。
【0036】
なお、上記では説明を省略したが、本実施形態では、操作者(登録処理を選択する選択者)は、画像形成装置1の操作に先立って、ユーザ認証を行い、これにより、画像形成装置1は、操作者(選択者)の名前など、この操作者を特定するための情報である操作者情報(選択者情報)を取得する。
【0037】
選択登録処理により送信される情報の送信先が、この選択登録処理の選択を行った選択者のみであるか否かの判断は、この選択登録処理に関連付けられている宛先についての情報と、上記ユーザ認証により得られた操作者情報とを比較することにより行う。
そして、宛先についての情報により特定される者と、ユーザ認証により得られた操作者情報により特定される者とが一致する場合、選択登録処理により送信される情報の送信先が、選択登録処理の選択を行った選択者のみであると判断する。
【0038】
ここで、選択登録処理により送信される情報の送信先と、上記の選択者とが異なっている場合、選択者以外の第三者に対して情報が送信されることなる。
そこで、本実施形態では、選択登録処理により送信される情報の送信先と、選択者とが異なる場合、ステップS104における対応付け(操作者操作と選択登録処理との対応付け)が行われないようにし、ステップS107以降の処理を行うようにしている。
【0039】
ステップS105にて、選択登録処理が、外部への情報送信を伴う登録処理でないと判断された場合、又は、ステップS106にて、選択登録処理により送信される情報の送信先と選択者とが異なると判断された場合、ステップS107の処理に進む。
ステップS107では、制御部200は、選択登録処理が、印刷処理を行う登録処理であるかを判断する。そして、制御部200は、選択登録処理が、印刷処理を行う登録処理であると判断した場合、ステップS108以降の処理に進み、選択登録処理が、予め定められた印刷条件を満たす印刷処理であるかを判断する。
【0040】
具体的には、制御部200は、選択登録処理が、画像読み取り装置100にて読み取りを行う原稿の枚数がN枚(予め定められた枚数)以上である登録処理(N枚以上の原稿を読み取った後に印刷処理を行う登録処理)であるかを判断する(ステップS108)。
そして、制御部200は、原稿の枚数がN枚以上である登録処理ではないと判断した場合、ステップS109の処理に進む。
ステップS109では、制御部200は、選択登録処理が、印刷部数がN部以上である登録処理であるかを判断する。言い換えると、制御部200は、選択登録処理が、印刷数が予め定められた数を超える印刷処理を行う登録処理であるかを判断する。
【0041】
そして、制御部200は、印刷部数がN部以上である登録処理ではないと判断した場合、選択登録処理が、複数色での印刷を行う登録処理であるかを判断する(ステップS110)。
そして、制御部200は、選択登録処理が、複数色での印刷を行う登録処理ではないと判断した場合、即ち、選択登録処理が、単色での印刷を行う登録処理である場合、選択登録処理が、料金の引き落としを伴う登録処理であるかを判断する(ステップS111)。
【0042】
ここで、操作者操作と、料金の引き落としを伴う登録処理とを対応付けてしまうと、例えば、操作者が意図せずに操作者操作を行った場合に、操作者操作が意図していないにも関わらず、料金が発生してしまう。
このため、本実施形態では、選択登録処理が、料金の引き落としを伴う登録処理である場合、ステップS113以降の処理に進み(ステップS104の処理に進まないようにして)、操作者操作と選択登録処理との対応付けが行われないようにする。
【0043】
ステップS111にて、選択登録処理が、料金の引き落としを伴う登録処理ではないと判断された場合、ステップS112の処理に進む。
ステップS112では、制御部200は、選択登録処理が、印刷数の上限が設定された登録処理でありこの上限を超えると印刷を行えなくなる登録処理であるかを判断する(ステップS112)。
【0044】
そして、制御部200は、印刷数の上限が設定されている登録処理ではないと判断した場合、ステップS104の処理に進み、操作者操作と、選択登録処理とを対応付けて登録する。
ここで、選択登録処理が、印刷数の上限が設定されこの上限を超えると印刷を行えなくなる登録処理であると、操作者が意図せずに操作者操作を行った場合に、操作者が意図せずに、印刷数が上限を超え印刷ができなくなる事態が生じうる。
そこで、本実施形態では、印刷数の上限が設定されている登録処理については、ステップS113以降の処理に進み、操作者操作への対応付けが行われないようにする。
【0045】
ステップS107にて、選択登録処理が印刷処理を行う登録処理ではないと判断された場合、又は、ステップS108~ステップS112の何れかにて、肯定的な判断がなされた場合は、ステップS113の処理に進む。
【0046】
ステップS113では、制御部200は、選択登録処理が、登録処理の実行にあたってユーザ認証が不要な登録処理(以下、「認証不要登録処理」と称する)であるかを判断する。
そして、制御部200は、ステップS113にて、選択登録処理が認証不要登録処理ではないと判断した場合、即ち、選択登録処理が、ユーザ認証が必要な登録処理の場合、ステップS104の処理に進み、操作者操作と選択登録処理とを対応付けて登録する。
一方、ステップS113にて、選択登録処理が、認証不要登録処理であると判断された場合、ステップS114以降の処理に進む。
【0047】
ここで、選択登録処理が、ユーザ認証が必要な登録処理である場合、操作者操作に応じてこの登録処理が実行された場合に、後に、この実行の元となった操作者操作を行った操作者の特定を行える。
付言すると、登録処理が実行される前には、ユーザ認証が行われるため、この登録処理の元となった操作者操作を行った操作者の特定を行える。
【0048】
ここで、ユーザ認証が行われない状態で、操作者が意図せず登録処理が実行された場合(操作者が登録処理を意識せずに操作者操作に該当する操作を行い、登録処理が意図せずに実行された場合)を想定する。
この場合、ユーザ認証が行われていないと、この登録処理が、何れの者により行われたかが不明となり、後に、登録処理を実行した者を特定できなくなるおそれがある。
【0049】
そこで、本実施形態では、選択登録処理が認証不要登録処理である場合、操作者操作と選択登録処理との対応付けが行われないようにし(ステップS114以降の処理に進み)、登録処理を実行した者を特定できなくなることを抑制する。
その一方で、選択登録処理が認証不要登録処理でない場合は、登録処理が意図せずに実行されても、この登録処理を実行した者の特定を行えるため、操作者操作と登録処理との対応付けを行う。
【0050】
なお、ユーザ認証は、例えば、ユーザが、操作者操作を開始する前に、自身が有するIDカードを画像形成装置1に翳したり、パスワード(ユーザコード)を画像形成装置1に対して入力したりすることにより行う。これにより、画像形成装置1は、操作者操作を行う者を特定する。
【0051】
ステップS114では、制御部200は、選択登録処理についての情報の対応付け先が、ステップS101にてこの選択登録処理の選択を行った選択者であるかを判断する。
より具体的には、制御部200は、選択登録処理の実行回数に関する情報の対応付け先が、ステップS101にてこの選択登録処理の選択を行った選択者であるかを判断する。
言い換えると、制御部200は、選択登録処理についての情報の対応付け先が、画像形成装置1を操作している操作者であるかを判断する。
【0052】
そして、ステップS114にて、選択登録処理についての情報の対応付け先が選択者であると判断された場合、ステップS115に進み、選択登録処理が、印刷数が予め定められた数を超える登録処理であるかを判断する。付言すると、制御部200は、選択登録処理が、印刷数が多い登録処理であるかを判断する。
そして、ステップS115にて、印刷数が予め定められた数を超える登録処理でないと判断された場合(印刷数が少ない登録処理である場合)、ステップS104の処理に進み、制御部200は、操作者操作と選択登録処理とを対応付けて登録する。
【0053】
一方、ステップS114にて、選択登録処理についての情報の対応付け先が選択者ではないと判断された場合、即ち、選択登録処理についての情報の対応付け先が、選択者以外の第三者である場合、ステップS116以降の処理に進む。
また、選択登録処理についての情報の対応付け先が選択者であったとしても、ステップS115にて、印刷数が予め定められた数を超える登録処理であると判断された場合は、ステップS116の処理に進む。
【0054】
ここで、登録処理の実行回数などの情報(印刷回数などの情報)(実行結果に関する情報)を、特定の者に対応付け、後に、この特定の者に費用の請求などを行うことがある。
ここで、対応付け先と選択者とが異なるということは、実際に費用請求を受ける者以外の者が、登録処理の選択を行い、操作者操作と登録処理との対応付けを行うことを意味する。
【0055】
そこで、本実施形態では、この場合(実際に費用請求を受ける者以外の者が、操作者操作と選択登録処理との対応付けを行う場合)、ステップS104における対応付けが行われないようにし、ステップS116以降の処理に進む。
その一方で、実際に費用請求を受ける者が、操作者操作と選択登録処理との対応付けを行う場合、実際に費用請求を受ける者自身が、この対応付けを行うことになるため、ステップS104における対応付けを行う。
【0056】
ステップS116では、制御部200は、操作者操作と選択登録処理との対応付け(関連付け)を行わないとの設定がなされているかを判断する。そして、この設定がなされている場合、制御部200は、操作者操作と選択登録処理との対応付けを行わない(ステップS117)。
言い換えると、制御部200は、ステップS117では、操作者操作と選択登録処理との関連付けを行わないようにして、この選択登録処理については、操作者操作に応じた実行が行われないようにする。
【0057】
付言すると、本実施形態では、操作者操作と選択登録処理との対応付けに関する最終的な処理の内容が、設定者により予め設定されている。
そして、上記のように、操作者操作と登録処理との対応付けを行わないとの設定が予めなされている場合には、制御部200は、上記のとおり、操作者操作と選択登録処理との対応付けを行わない。
【0058】
一方で、ステップS116にて、操作者操作と登録処理との対応付けを行わないとの設定がなされていないと判断された場合、ステップS118の処理に進む。
ステップS118では、制御部200は、確認型登録処理に変更したうえで登録を行うとの設定がなされているかを判断する。付言すると、制御部200は、選択登録処理を確認型登録処理に変更したうえで操作者操作とこの選択登録処理との対応付けを行う、との設定がなされているかを判断する。
【0059】
そして、制御部200は、確認型登録処理に変更したうえで登録を行うとの設定がなされている場合、選択登録処理を確認型登録処理に変更したうえで、操作者操作とこの選択登録処理とを対応付けて登録する(ステップS119)。
言い換えると、制御部200は、即時型登録処理であった選択登録処理を、確認型登録処理に変更したうえで、操作者操作とこの選択登録処理とを対応付けて登録する。
【0060】
この場合、後に、この操作者操作が検知され、登録処理が実行される場合、制御部200は、まず、この登録処理の処理内容の通知処理を行う。より具体的には、制御部200は、表示装置410(図1参照)を通じて、登録処理の処理内容の通知処理を行う。
そして、制御部200は、操作者(応答者)からの応答があった場合に、この登録処理の実行を行う。
【0061】
付言すると、後に行われる操作者操作に応じて実行されるこの登録処理は、当初は即時実行型の選択登録処理であり、本来、原稿送り装置190に原稿を置くだけで、処理の全てが完了する登録処理である。
しかしながら、上記のように、確認型登録処理に変更されて登録されると、処理内容の通知処理などの特定の処理が追加で行われたうえで、登録処理が実行されるようになる。
【0062】
一方、ステップS118にて、確認型登録処理に変更したうえで登録を行うとの設定がなされていないと判断された場合、ステップS120の処理に進む。
ステップS120では、制御部200は、操作者操作に対する選択登録処理の登録時に(操作者操作と選択登録処理とを対応付けて登録する際に)、通知処理を行う、という設定がなされているかを判断する。
【0063】
そして、制御部200は、ステップS120にて、通知処理を行う設定がなされていると判断した場合、操作者操作と選択登録処理とを対応づけて登録する旨の通知を、表示装置410を通じて、操作者に対して行う(ステップS121)。その後、制御部200は、操作者操作と選択登録処理とを対応付けて登録する(ステップS121)。
なお、この通知の際、制御部200は、選択登録処理の内容を通知することが好ましい。
【0064】
一方、ステップS120にて、通知処理を行う設定がなされていないと判断された場合は、ステップS122の処理に進む。
ステップS122の処理では、制御部200は、登録処理の実行時に警告(通知処理)を行うことを示すフラグをオンする。言い換えると、制御部200は、登録処理の実行時に警告(通知処理)を行うことを示す情報を、選択登録処理に対応付ける。
次いで、制御部200は、操作者操作と選択登録処理と対応付けて登録する(ステップS123)。
【0065】
図8図9は、上記のステップS101~ステップS123の処理が実行された後に、操作者操作が検知された場合の処理の流れを示したフローチャートである。
操作者操作が検知されると(ステップS201)、制御部200が、この操作者操作に対応付けられた登録処理の検索を行い、この操作者操作に対応付けられた登録処理を特定する(ステップS202)。
なお、上記のステップS117の処理がなされ、操作者操作との対応付けがなされなかった登録処理ついては、ステップS202における特定処理では、特定されないことになる。
【0066】
次いで、制御部200は、特定した登録処理(以下、「特定登録処理」と称する)についての情報を取得する(ステップS203)。
そして、制御部200は、フラグがオンされているか否かを判断し(ステップS204)、フラグがオンされている場合は、警告処理を行ったうえで、この登録処理を実行する(ステップS205)。
【0067】
言い換えると、この場合、制御部200は、特定登録処理をそのまま行うのではなく、特定の処理の一例である警告処理を行った後に、この特定登録処理を実行する。
より具体的には、制御部200は、特定登録処理の処理内容を、表示装置410を通じて通知(表示)する処理を行い、その後、この特定登録処理を実行する。
【0068】
一方、ステップS204にて、フラグがオンされていないと判断された場合、制御部200は、特定登録処理が、即時型登録処理であるかを判断する(ステップS206)。
そして、ステップS206にて、即時型登録処理ではないと判断した場合、制御部200は、特定登録処理を実行する(ステップS220)。
具体的には、この場合、登録処理は、確認型登録処理となるため、制御部200は、特定登録処理の処理内容の通知処理を行い、さらに、操作者(応答者)からの応答があった場合に、この特定登録処理を実行する。
【0069】
ここで、本実施形態では、上記のステップS118、ステップS119にて示したように、当初、即時型登録処理であった登録処理が、確認型の登録処理として登録されることがある。この場合、当初、即時型登録処理であったこの登録処理(以下、「型変更後登録処理」)は、ステップS220にて、実行されることになる。
【0070】
この場合、この型変更後登録処理は、当初の処理内容のままでは実行されずに(即時型登録処理であったときの処理内容のままでは実行されずに)、特定の処理がさらに行われた後に実行される。
より具体的には、処理内容の通知処理が行われ、さらに、操作者(応答者)からの応答があった後に、実行される。
【0071】
なお、ステップS220にて、特定登録処理の実行を行うにあたり、この特定登録処理が、型変更後登録処理である場合には、操作者(応答者)からの上記応答が無くても、処理が実行されるようにしてもよい。
付言すると、応答者からの応答が無くても、予め定められた時間が経過したら、特定登録処理(型変更後登録処理)が実行されるようにしてもよい。
【0072】
言い換えると、ステップS220にて実行する特定登録処理が、型変更後登録処理である場合、応答者からの応答が無くても、予め定められた時間(例えば3秒)が経過したら、この特定登録処理を実行してもよい。
この場合、操作者の利便性の低下を抑制しつつ、操作者が意図しない処理が実行されることが抑制される。
【0073】
ここで、型変更後登録処理は、もともと、操作者としては、操作者操作を行ったら速やかにその処理が開始されてほしい登録処理である。
この場合に、上記のように、応答者からの応答が無くても登録処理が実行されれば、応答者からの応答が無いと登録処理が実行されない場合に比べ、操作者が本来望んでいた速やかな処理の実行が実現される。
また、この場合であっても、本実施形態では、上記のように、処理内容の通知処理が行われるため、この通知処理が行われない場合に比べ、操作者が意図しない処理が実行されることが抑制される。
【0074】
一方、ステップS206にて、特定登録処理が、即時型登録処理であると判断された場合は、制御部200は、ステップS207~ステップS217の処理を行う。
ここで、ステップS207~ステップS217の処理は、一部を除き、上記のステップS105~ステップS115と同様である。
【0075】
ここで、上記のステップS105~ステップS115とは異なる点を説明する。
ステップS106では、選択登録処理により送信される情報の送信先が、ステップS101にてこの選択登録処理の選択を行った選択者のみであるかを判断した。
これに対し、ステップS208では、特定登録処理により送信される情報の送信先が、ステップS201にて検知された操作者操作を行った操作者のみであるかを判断する。
【0076】
なお、操作者操作を行った操作者の特定は、操作者が画像形成装置1に対して翳すIDカードから読み出した情報や、操作者が画像形成装置1に対して入力したパスワード(ユーザコード)に基づき行う。
言い換えると、操作者操作の前に行われるユーザ認証により得られる情報に基づき、操作者操作を行った操作者を特定する。
【0077】
また、ステップS113では、選択登録処理が、この選択登録処理の実行にあたってユーザ認証が不要な登録処理(認証不要登録処理)であるかを判断した。
これに対し、ステップS215では、特定登録処理が、この特定登録処理の実行にあたってユーザ認証が不要な登録処理(認証不要登録処理)であるかを判断する。
【0078】
そして、特定登録処理が認証不要登録処理である場合は、ステップS216以降の処理に進む。
一方、特定登録処理が認証不要登録処理でない場合は、ユーザ認証があったことを条件として、ステップS220にて、この特定登録処理が実行される。
【0079】
また、ステップS114では、選択登録処理についての情報の対応付け先が、ステップS101にてこの選択登録処理の選択を行った選択者であるかを判断した。
これに対し、ステップS216では、特定登録処理についての情報の対応付け先が、ステップS201にて検知された操作者操作を行った操作者であるかを判断する。
【0080】
ステップS207~ステップS217の処理(ステップS105~ステップS115の処理も同様)では、特定登録処理(選択登録処理)が、操作者が意図せずに実行されても不具合が生じにくい登録処置であるかが実質的に判断される。
そして、不具合が生じにくい登録処置であると判断された場合は、ステップS220の処理に進み、登録処理が実行される。
【0081】
具体的には、例えば、情報の送信先が操作者自身となる登録処理や、特定の印刷条件を満たす登録処理(例えば、印刷数が小さい登録処理)や、ユーザ認証が行われないと実行されない登録処理や、処理回数に関する情報の対応付け先が操作者自身である登録処理については、ステップS220にて実行される。
【0082】
一方、ステップS207~ステップS217の処理(ステップS105~ステップS115の処理)にて、不具合が生じやすい登録処置であると判断された場合、制御部200は、この登録処理の実行を中止する(ステップS218)。言い換えると、制御部200は、この登録処理の実行を制限し、この登録処理が行わないようにする。
なお、このとき、制御部200は、予め定められた案内を操作者に対して行ったうえで、登録処理の実行を中止する。
【0083】
(その他)
上記では、画像形成装置1における処理を一例に説明したが、上記にて説明した処理は、画像の送受信を行うファックス装置などにも用いることができる。
また、操作者操作が、特殊な操作であり通常は行われにくい操作である場合(操作者操作が、予め定められた特定の条件を満たす操作者操作である場合)には、上記のような処理は行わず(操作者操作と登録処理との対応付けを行わない処理や、登録処理の実行を制限する処理は行わず)、操作者操作と登録処理との対応付けを行い、さらに、操作者操作が検知されたら、この登録処理をそのまま実行してもよい。
【0084】
具体的には、例えば、短時間に(予め定められた時間内に)、画像読み取り装置100への原稿の配置(セット)を複数回繰り返して行う操作者操作(短い時間内に原稿センサS1が原稿を繰り返し検知する操作)は、通常行われにくい。
この場合、この操作者操作(原稿の配置を複数回繰り返し行う操作者操作)については、上記のような処理は行わず、登録処理への対応付けを行い、そして、この操作者操作が検知されたら、この登録処理をそのまま実行するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0085】
1…画像形成装置、200…制御部、S1…原稿センサ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9