(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-25
(45)【発行日】2024-04-02
(54)【発明の名称】電気自動車にバッテリーを交換する暗号化システム及び方法
(51)【国際特許分類】
B60L 53/80 20190101AFI20240326BHJP
B60L 53/66 20190101ALI20240326BHJP
B60L 53/65 20190101ALI20240326BHJP
H02J 7/00 20060101ALI20240326BHJP
【FI】
B60L53/80
B60L53/66
B60L53/65
H02J7/00 P
(21)【出願番号】P 2021504175
(86)(22)【出願日】2019-07-23
(86)【国際出願番号】 CN2019097281
(87)【国際公開番号】W WO2020020150
(87)【国際公開日】2020-01-30
【審査請求日】2022-05-31
(31)【優先権主張番号】201810814088.9
(32)【優先日】2018-07-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201810813412.5
(32)【優先日】2018-07-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201810814093.X
(32)【優先日】2018-07-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】519236398
【氏名又は名称】奥動新能源汽車科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】AULTON NEW ENERGY AUTOMOTIVE TECHNOLOGY GROUP
【住所又は居所原語表記】Block 1, Room 606, No. 1 Yichuang Street, China-Singapore Guangzhou Knowledge City, Huangpu District, Guangzhou, Guangdong 510700, China
(74)【代理人】
【識別番号】100084995
【氏名又は名称】加藤 和詳
(72)【発明者】
【氏名】チャン、チエンピン
(72)【発明者】
【氏名】ルー、ウェンチョン
【審査官】田邉 学
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-075212(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第105235542(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第107657290(CN,A)
【文献】中国実用新案第207207775(CN,U)
【文献】中国特許出願公開第101887985(CN,A)
【文献】中国実用新案第206012567(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60S 5/06
B60L 53/80
B60L 53/66
B60L 53/65
H02J 7/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
暗号化装置を備え、
前記暗号化装置は、交換・搭載済み信号を受信することに用いられ、前記交換・搭載済み信号を受信してから交換・搭載合法信号をセットすることに用いられ、前記交換・搭載済み信号は、電気自動車に合法的なバッテリー交換機構によりバッテリーを交換して搭載することが済むことを示すためのものであり、前記暗号化装置は、さらに、前記交換・搭載合法信号を記憶することに用い
られ、
バッテリー交換監視装置をさらに備え、
前記暗号化装置は、前記バッテリー交換監視装置に通信接続され、
前記バッテリー交換監視装置は、前記電気自動車にバッテリーを再度交換する場合に、前記交換・搭載合法信号がセットされているかどうかを検測することに用いられる、
ことを特徴とするバッテリー交換暗号化システム。
【請求項2】
前記暗号化装置は、さらに、バッテリーロック信号を取得することに用いられ、前記バッテリーロック信号は、バッテリーパックが前記電気自動車に搭載されている旨を示すためのものであり、
前記暗号化装置は、さらに、前記バッテリーロック信号及び前記交換・搭載済み信号を受信してから前記交換・搭載合法信号をセットすることに用いられる、ことを特徴とする請求項1に記載のバッテリー交換暗号化システム。
【請求項3】
前記暗号化装置は、さらに、バッテリーアンロック信号を取得することに用いられ、前記バッテリーアンロック信号は、
バッテリーパックが前記電気自動車から取り外されている旨を示すためのものであり、
前記暗号化装置は、さらに、前記バッテリーアンロック信号を受信してから前記交換・搭載合法信号をリセットすることに用いられる、ことを特徴とする請求項1に記載のバッテリー交換暗号化システム。
【請求項4】
前記暗号化装置は、さらに、バッテリーロック信号を取得することに用いられ、前記バッテリーロック信号は、バッテリーパックが前記電気自動車に搭載されている旨を示すためのものであり、前記暗号化装置は、前記バッテリーロック信号を受信してから所定の時間内に前記交換・搭載済み信号を受信できない場合に、前記交換・搭載合法信号をリセットすることに用いられる、ことを特徴とする請求項1に記載のバッテリー交換暗号化システム。
【請求項5】
前記バッテリー交換暗号化システムは、パスワード要求手段、パスワード検証手段、及び、復号化手段をさらに備え、前記パスワード検証手段が前記暗号化装置に通信接続され、
前記パスワード要求手段は、前記交換・搭載合法信号
がリセットされている場合に、前記復号化手段にパスワード要求信号を送信することに用いられ、
前記復号化手段は、パスワードを送信することに用いられ、
前記パスワード検証手段は、前記パスワードを受信することに用いられ、
前記パスワード検証手段は、さらに、前記パスワードを検証することに用いられ、しかも、パスワードの検証が成功となると、前記暗号化装置に検証成功フラグを送信することに用いられ、
前記暗号化装置は、さらに、前記検証成功フラグを受信してから前記交換・搭載合法信号をセットすることに用いられる、ことを特徴とする
請求項4に記載のバッテリー交換暗号化システム。
【請求項6】
バッテリー交換監視装置及び暗号化装置を備え、
前記バッテリー交換監視装置は、電気自動車にバッテリーを交換することが済むと前記暗号化装置に交換・搭載済み信号を送信することに用いられ、
前記暗号化装置は、前記交換・搭載済み信号を受信してから交換・搭載合法信号をセットすることに用い
られ、
前記暗号化装置は、さらに、前記交換・搭載合法信号を記憶することに用いられ、
前記バッテリー交換監視装置は、さらに、前記電気自動車にバッテリーを再度交換する場合に、前記交換・搭載合法信号がセットされているかどうかを検測することに用いられる、ことを特徴とするバッテリー交換暗号化システム。
【請求項7】
前記暗号化装置は、さらに、VCUに前記交換・搭載合法信号を送信することに用いられ、前記VCUは、前記交換・搭載合法信号がセットされている場合に、前記電気自動車が起動できるように許可し、さもなければ、前記電気自動車の起動を禁止する、ことを特徴とする
請求項6に記載のバッテリー交換暗号化システム。
【請求項8】
前記暗号化装置は、さらに、バッテリーロック信号を取得することに用いられ、前記バッテリーロック信号は、バッテリーパックが前記電気自動車に搭載されている旨を示すためのものであり、前記暗号化装置は、さらに、前記バッテリーロック信号及び前記交換・搭載済み信号を受信してから前記交換・搭載合法信号をセットすることに用いられる、ことを特徴とする
請求項6に記載のバッテリー交換暗号化システム。
【請求項9】
前記暗号化装置は、さらに、バッテリーアンロック信号を取得することに用いられ、前記バッテリーアンロック信号は、
バッテリーパックが前記電気自動車から取り外されている旨を示すためのものであり、前記暗号化装置は、前記バッテリーアンロック信号を受信してから前記交換・搭載合法信号をリセットすることに用いられる、ことを特徴とする
請求項6に記載のバッテリー交換暗号化システム。
【請求項10】
前記暗号化装置は、さらに、バッテリーロック信号を取得することに用いられ、前記バッテリーロック信号は、バッテリーパックが前記電気自動車に搭載されている旨を示すためのものであり、
前記暗号化装置は、前記バッテリーロック信号を受信してから所定の時間内に前記交換・搭載済み信号を受信できない場合に、前記交換・搭載合法信号をリセットすることに用いられる、ことを特徴とする
請求項6に記載のバッテリー交換暗号化システム。
【請求項11】
前記バッテリー交換暗号化システムは、さらに、パスワード要求手段、パスワード検証手段、及び、復号化手段を備え、前記パスワード検証手段が前記暗号化装置に通信接続され、
前記パスワード要求手段は、前記交換・搭載合法信号
がリセットされている場合に、前記復号化手段にパスワード要求信号を送信することに用いられ、
前記復号化手段は、パスワードを送信することに用いられ、
前記パスワード検証手段は、前記パスワードを受信することに用いられ、
前記パスワード検証手段は、さらに、前記パスワードを検証することに用いられ、しかも、パスワードの検証が成功となると、前記暗号化装置に検証成功フラグを送信することに用いられ、
前記暗号化装置は、さらに、前記検証成功フラグを受信してから前記交換・搭載合法信号をセットすることに用いられる、ことを特徴とする
請求項10に記載のバッテリー交換暗号化システム。
【請求項12】
暗号化装置を備え、
前記暗号化装置は、交換・搭載済み信号を受信することに用いられ、しかも、前記交換・搭載済み信号を受信してから交換・搭載合法信号をセットすることに用いられ、前記交換・搭載済み信号は、電気自動車に合法的なバッテリー交換機構によりバッテリーを交換して搭載することが済む旨を示すためのものであり、
前記暗号化装置は、さらに、VCUに前記交換・搭載合法信号を送信することに用いられ、
前記VCUは、前記交換・搭載合法信号
がセットされている場合に、前記電気自動車が起動できるように許可することに用い
られ、
前記VCUは、電気自動車にバッテリーを再度交換する場合に、前記交換・搭載合法信号がセットされているかどうかを検測することに用いられる、
ことを特徴とする電気自動車にバッテリーを交換する暗号化システム。
【請求項13】
前記暗号化装置は、さらに、バッテリーロック信号を取得することに用いられ、前記バッテリーロック信号は、バッテリーパックが前記電気自動車に搭載されている旨を示すためのものであり、
前記暗号化装置は、さらに、前記バッテリーロック信号及び前記交換・搭載済み信号を受信してから前記交換・搭載合法信号をセットすることに用いられる、ことを特徴とする
請求項12に記載の電気自動車にバッテリーを交換する暗号化システム。
【請求項14】
前記暗号化装置は、さらに、バッテリーアンロック信号を取得することに用いられ、前記バッテリーアンロック信号は、前記バッテリーパックが前記電気自動車から取り外されている旨を示すためのものであり、
前記暗号化装置は、さらに、前記バッテリーアンロック信号を受信してから前記交換・搭載合法信号をリセットすることに用いられ、
前記VCUは、前記交換・搭載合法信号がリセットされている場合に、前記電気自動車の起動を禁止することに用いられる、ことを特徴とする
請求項13に記載の電気自動車にバッテリーを交換する暗号化システム。
【請求項15】
前記暗号化装置は、さらに、バッテリーロック信号を取得することに用いられ、前記バッテリーロック信号は、バッテリーパックが前記電気自動車に搭載されている旨を示すためのものであり、
前記暗号化装置は、前記バッテリーロック信号を受信してから所定の時間内に前記交換・搭載済み信号を受信できない場合に、前記交換・搭載合法信号をリセットし、
前記VCUは、前記交換・搭載合法信号がリセットされている場合に、前記電気自動車の起動を禁止することに用いられる、ことを特徴とする
請求項12に記載の電気自動車にバッテリーを交換する暗号化システム。
【請求項16】
前記電気自動車にバッテリーを交換する暗号化システムは、さらに、パスワード要求手段、パスワード検証手段、及び、復号化手段を備え、前記パスワード検証手段が前記暗号化装置に通信接続され、
前記パスワード要求手段は、前記交換・搭載合法信号がリセットされている場合に、前記復号化手段にパスワード要求信号を送信することに用いられ、
前記復号化手段は、パスワードを送信することに用いられ、
前記パスワード検証手段は、前記パスワードを受信することに用いられ、
前記パスワード検証手段は、さらに、前記パスワードを検証することに用いられ、しかも、パスワードの検証が成功となると、前記暗号化装置に検証成功フラグを送信することに用いられ、
前記暗号化装置は、さらに、前記検証成功フラグを受信してから前記交換・搭載合法信号をセットすることに用いられる、ことを特徴とする
請求項12に記載の電気自動車にバッテリーを交換する暗号化システム。
【請求項17】
バッテリー交換暗号化システムが、電気自動車に合法的なバッテリー交換機構によりバッテリーを交換して搭載することが済む旨を示すためのものである交換・搭載済み信号を受信してから交換・搭載合法信号をセットするステップと、
暗号化装置が、前記交換・搭載合法信号を記憶するステップと、
バッテリー交換監視装置が、前記電気自動車にバッテリーを再度交換する場合に、前記交換・搭載合法信号がセットされているかどうかを検測するステップと、
を備えることを特徴とするバッテリー交換暗号化方法。
【請求項18】
前記暗号化装置は、バッテリーロック信号及び前記交換・搭載済み信号を受信してから前記交換・搭載合法信号をセットし、前記バッテリーロック信号は、バッテリーパックが前記電気自動車に搭載されている旨を示すためのものである、ステップをさらに、備える、ことを特徴とする
請求項17に記載のバッテリー交換暗号化方法。
【請求項19】
前記暗号化装置は、バッテリーアンロック信号を受信してから前記交換・搭載合法信号をリセットし、前記バッテリーアンロック信号は、
バッテリーパックが前記電気自動車から取り外されている旨を示すためのものである、ステップをさらに、備える、ことを特徴とする
請求項17に記載のバッテリー交換暗号化方法。
【請求項20】
前記暗号化装置は、バッテリーロック信号を受信してから所定の時間内に前記交換・搭載済み信号を受信できない場合に、前記交換・搭載合法信号をリセットし、前記バッテリーロック信号は、バッテリーパックが前記電気自動車に搭載されている旨を示すためのものである、ステップをさらに、備える、ことを特徴とする
請求項17に記載のバッテリー交換暗号化方法。
【請求項21】
前記交換・搭載合法信号をリセットしている場合には、パスワード要求手段が復号化手段にパスワード要求信号を送信し、復号化手段がパスワードを送信し、パスワード検証手段が前記パスワードを受信して検証し、パスワードの検証が成功となると、前記パスワード検証手段が前記暗号化装置に検証成功フラグを送信し、前記暗号化装置が前記検証成功フラグを受信してから前記交換・搭載合法信号をセットする、ステップをさらに、備える、ことを特徴とする
請求項20に記載のバッテリー交換暗号化方法。
【請求項22】
バッテリー交換監視装置が、電気自動車にバッテリーを交換することが済む場合に、交換・搭載済み信号を送信し、暗号化装置が前記交換・搭載済み信号を受信してから交換・搭載合法信号をセットするステップ
と、
前記暗号化装置が前記交換・搭載合法信号を記憶するステップと、
前記バッテリー交換監視装置は、前記電気自動車にバッテリーを再度交換する場合に、前記交換・搭載合法信号がセットされているかどうか検測する、ステップと、
を備えることを特徴とするバッテリー交換暗号化方法。
【請求項23】
前記暗号化装置がVCUに前記交換・搭載合法信号を送信し、前記VCUは、前記交換・搭載合法信号がセットされている場合に、前記電気自動車が起動できるように許可し、さもなければ、前記電気自動車の起動を禁止する、ステップをさらに、備える、ことを特徴とする
請求項22に記載のバッテリー交換暗号化方法。
【請求項24】
前記暗号化装置がバッテリーロック信号及び前記交換・搭載済み信号を受信してから前記交換・搭載合法信号をセットし、前記バッテリーロック信号は、バッテリーパックが前記電気自動車に搭載されている旨を示すためのものである、ステップをさらに、備える、ことを特徴とする
請求項22に記載のバッテリー交換暗号化方法。
【請求項25】
前記暗号化装置が、バッテリーアンロック信号を受信してから前記交換・搭載合法信号をリセットし、前記バッテリーアンロック信号は、
バッテリーパックが前記電気自動車から取り外されている旨を示すためのものである、ステップをさらに、備える、ことを特徴とする
請求項22に記載のバッテリー交換暗号化方法。
【請求項26】
前記暗号化装置が、バッテリーロック信号を受信してから所定の時間内に前記交換・搭載済み信号を受信できない場合に、前記交換・搭載合法信号をリセットし、前記バッテリーロック信号は、バッテリーパックが前記電気自動車に搭載されている旨を示すためのものである、ステップをさらに、備える、ことを特徴とする
請求項22に記載のバッテリー交換暗号化方法。
【請求項27】
前記交換・搭載合法信号をリセットしている場合には、パスワード要求手段が復号化手段にパスワード要求信号を送信し、復号化手段がパスワードを送信し、パスワード検証手段が前記パスワードを受信して検証し、パスワードの検証が成功となると、前記パスワード検証手段が前記暗号化装置に検証成功フラグを送信し、前記暗号化装置が前記検証成功フラグを受信してから前記交換・搭載合法信号をセットする、ステップをさらに、備える、ことを特徴とする
請求項26に記載のバッテリー交換暗号化方法。
【請求項28】
暗号化装置が交換・搭載済み信号を受信してから交換・搭載合法信号をセットし、前記交換・搭載済み信号は、電気自動車に合法的なバッテリー交換機構によりバッテリーを交換して搭載することが済む旨を示すためのものであり、前記暗号化装置がVCUに前記交換・搭載合法信号を送信し、前記VCUは、前記交換・搭載合法信号がセットされている場合に、前記電気自動車が起動できるように許可することに用いられる、ステップを備え、
前記VCUは、電気自動車にバッテリーを再度交換する場合に、前記交換・搭載合法信号がセットされているかどうかを検測することに用いられる、ことを特徴とする電気自動車にバッテリーを交換する暗号化方法。
【請求項29】
前記暗号化装置がバッテリーロック信号及び前記交換・搭載済み信号を受信してから前記交換・搭載合法信号をセットし、前記バッテリーロック信号は、バッテリーパックが前記電気自動車に搭載されている旨を示すためのものである、ステップをさらに、備える、ことを特徴とする
請求項28に記載の電気自動車にバッテリーを交換する暗号化方法。
【請求項30】
前記暗号化装置がバッテリーアンロック信号を受信してから前記交換・搭載合法信号をリセットし、前記バッテリーアンロック信号は、
バッテリーパックが前記電気自動車から取り外されている旨を示すためのものであり、前記VCUは、前記交換・搭載合法信号がリセットされている場合に、前記電気自動車の起動を禁止する、ステップをさらに、備える、ことを特徴とする
請求項28に記載の電気自動車にバッテリーを交換する暗号化方法。
【請求項31】
前記暗号化装置がバッテリーロック信号を受信してから所定の時間内に前記交換・搭載済み信号を受信できない場合に、前記交換・搭載合法信号をリセットし、前記バッテリーロック信号は、バッテリーパックが前記電気自動車に搭載されている旨を示すためのものであり、前記VCUは、前記交換・搭載合法信号がリセットされている場合に、前記電気自動車の起動を禁止する、ステップをさらに、備える、ことを特徴とする
請求項28に記載の電気自動車にバッテリーを交換する暗号化方法。
【請求項32】
前記交換・搭載合法信号がリセットされている場合には、パスワード要求手段が復号化手段にパスワード要求信号を送信し、復号化手段がパスワードを送信し、パスワード検証手段が前記パスワードを受信して検証し、パスワードの検証が成功となると、前記パスワード検証手段が前記暗号化装置に検証成功フラグを送信し、前記暗号化装置が前記検証成功フラグを受信してから前記交換・搭載合法信号をセットする、ステップをさらに、備える、ことを特徴とする
請求項28に記載の電気自動車にバッテリーを交換する暗号化方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気自動車にバッテリーを交換する技術分野に関し、特に、電気自動車にバッテリーを交換する暗号化システム及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
現在において、バッテリーを交換する式の自動車は、バッテリー交換ステーションにバッテリーを交換するもの、及び、自分で充電して走行するもの、という二つの形態で走行するものが存在している。また、走行時間が経過するのに伴い、バッテリーの性能が低下することがある。バッテリー交換ステーションは、走行の能力を維持するように、新たなバッテリーを随時に補充する。つまり、バッテリー交換ステーションから交換されてきたバッテリーは、その性能・品質が比較的高いレベルに維持されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
自分で充電する走行するこの部分の自動車は、利益に駆られて、粗悪なバッテリーにより、バッテリー交換ステーションにおいて搭載されているものであって、性能・品質が比較的高いバッテリーを私的に交換することがある。従来技術においては、バッテリーを交換するユーザーの行為に対する検測や管理が不足していることから、バッテリーを交換するユーザーの行為が運行規則に合致しているかどうかについて判断することができず、そして、良好なバッテリーがすり替えられてしまう事情を効果的に避けることができない。バッテリー交換ステーションにおける良好なバッテリーが紛失されてしまうことがある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の解決しようとする技術問題は、従来技術において、電気自動車にバッテリーを交換する技術手段に、バッテリー交換ステーションにおける良好なバッテリーが紛失され易いという欠陥を克服するために、バッテリー交換ステーションにおける良好なバッテリーが紛失されてしまうことを避けることができる、バッテリー交換暗号化方法及びシステムを提供することにある。
【0005】
本発明は、下記する技術手段により、上記した技術問題を解決する。
【0006】
バッテリー交換暗号化システムは、バッテリー交換監視装置及び暗号化装置を備え、バッテリー交換監視装置は、電気自動車にバッテリーを交換することが済むと暗号化装置に交換・搭載済み信号を送信することに用いられ、暗号化装置は、交換・搭載済み信号を受信してから交換・搭載合法信号をセットすることに用いられる。
【0007】
好適には、暗号化装置は、さらに、交換・搭載合法信号を記憶することに用いられる。
【0008】
好適には、バッテリー交換監視装置は、電気自動車にバッテリーを再度交換する場合に、さらに、交換・搭載合法信号がセットされているかどうかを検測することに用いられる。
【0009】
好適には、暗号化装置は、さらに、VCU(車全体のコントローラー)に交換・搭載合法信号を送信することに用いられ、VCUは、交換・搭載合法信号がセットされている場合に、電気自動車が起動できるように許可し、さもなければ、電気自動車の起動を禁止することに用いられる。
【0010】
好適には、暗号化装置は、さらに、バッテリーロック信号を取得することに用いられ、バッテリーロック信号は、バッテリーパックが電気自動車に搭載されている旨を示すためのものであり、暗号化装置は、さらに、バッテリーロック信号及び交換・搭載済み信号を受信してから交換・搭載合法信号をセットすることに用いられる。
【0011】
好適には、暗号化装置は、さらに、バッテリーアンロック信号を取得することに用いられ、バッテリーアンロック信号は、バッテリーパックが電気自動車から取り外されている旨を示すためのものであり、暗号化装置は、さらに、バッテリーアンロック信号を受信してから交換・搭載合法信号をリセットすることに用いられる。
【0012】
好適には、暗号化装置は、さらに、バッテリーロック信号を取得することに用いられ、バッテリーロック信号は、バッテリーパックが電気自動車に搭載されている旨を示すためのものであり、暗号化装置は、バッテリーロック信号を受信してから所定の時間内に交換・搭載済み信号を受信できない場合に、交換・搭載合法信号をリセットすることに用いられる。
【0013】
好適には、バッテリー交換暗号化システムは、さらに、パスワード要求手段、パスワード検証手段、及び、復号化手段を備え、パスワード検証手段が暗号化装置に通信接続され、パスワード要求手段は、交換・搭載合法信号がリセットされている場合に、復号化手段にパスワード要求信号を送信することに用いられ、復号化手段は、パスワードを送信することに用いられ、パスワード検証手段は、パスワードを受信することに用いられ、パスワード検証手段は、さらに、パスワードを検証することに用いられ、しかも、パスワードの検証が成功となると、暗号化装置に検証成功フラグを送信することに用いられ、暗号化装置は、さらに、検証成功フラグを受信してから交換・搭載合法信号をセットすることに用いられる。
【0014】
本発明は、電気自動車にバッテリーを交換することが済むと、バッテリー交換監視装置が交換・搭載済み信号を送信するステップと、暗号化装置が交換・搭載済み信号を受信してから交換・搭載合法信号をセットするステップとを備えるバッテリー交換暗号化方法をさらに、提供する。
【0015】
好適には、バッテリー交換暗号化方法は、暗号化装置が交換・搭載合法信号を記憶するステップをさらに、備える。
【0016】
好適には、バッテリー交換暗号化方法は、バッテリー交換監視装置は、電気自動車にバッテリーを再度交換する場合に、交換・搭載合法信号がセットされているかどうかを検測するステップをさらに、備える。
【0017】
好適には、バッテリー交換暗号化方法は、暗号化装置が向VCUに交換・搭載合法信号を送信し、VCUは、交換・搭載合法信号がセットされている場合に、電気自動車が起動できるように許可し、さもなければ、電気自動車の起動を禁止するステップをさらに、備える。
【0018】
好適には、バッテリー交換暗号化方法は、暗号化装置がバッテリーロック信号及び交換・搭載済み信号を受信してから交換・搭載合法信号をセットし、バッテリーロック信号は、バッテリーパックが電気自動車に搭載されている旨を示すためのものである、ステップをさらに、備える。
【0019】
好適には、バッテリー交換暗号化方法は、暗号化装置がバッテリーアンロック信号を受信してから交換・搭載合法信号をリセットし、バッテリーアンロック信号は、バッテリーパックが電気自動車から取り外されている旨を示すためのものである、ステップをさらに、備える。
【0020】
好適には、バッテリー交換暗号化方法は、暗号化装置は、バッテリーロック信号を受信してから所定の時間内に交換・搭載済み信号を受信できない場合に、交換・搭載合法信号をリセットし、バッテリーロック信号は、バッテリーパックが電気自動車に搭載されている旨を示すためのものである、ステップをさらに、備える。
【0021】
好適には、バッテリー交換暗号化方法は、交換・搭載合法信号がリセットされている場合には、パスワード要求手段が復号化手段にパスワード要求信号を送信するステップと、復号化手段がパスワードを送信するステップと、パスワード検証手段がパスワードを受信するステップと、パスワード検証手段がパスワードを検証し、パスワードの検証が成功となると、パスワード検証手段が暗号化装置に検証成功フラグを送信するステップと、暗号化装置が検証成功フラグを受信してから交換・搭載合法信号をセットするステップと、をさらに、備える。
【0022】
本発明は、さらに、下記する手段を備える。
【0023】
バッテリー交換暗号化システムは、暗号化装置を備え、暗号化装置は、交換・搭載済み信号を受信することに用いられ、しかも、交換・搭載済み信号を受信してから交換・搭載合法信号をセットすることに用いられ、交換・搭載済み信号は、電気自動車に合法的なバッテリー交換機構によりバッテリーを交換して搭載することが済む旨を示すためのものであり、暗号化装置は、さらに、交換・搭載合法信号を記憶することに用いられる。
【0024】
好適には、バッテリー交換暗号化システムは、さらに、バッテリー交換監視装置を備え、暗号化装置がバッテリー交換監視装置に通信接続され、バッテリー交換監視装置は、電気自動車にバッテリーを再度交換する場合に、交換・搭載合法信号がセットされているかどうかを検測することに用いられる。
【0025】
好適には、暗号化装置は、さらに、バッテリーロック信号を取得することに用いられ、バッテリーロック信号は、バッテリーパックが電気自動車に搭載されている旨を示すためのものであり、暗号化装置は、さらに、バッテリーロック信号及び交換・搭載済み信号を受信してから交換・搭載合法信号をセットすることに用いられる。
【0026】
好適には、暗号化装置は、さらに、バッテリーアンロック信号を取得することに用いられ、バッテリーアンロック信号は、バッテリーパックが電気自動車から取り外されている旨を示すためのものであり、暗号化装置は、さらに、バッテリーアンロック信号を受信してから交換・搭載合法信号をリセットすることに用いられる。
【0027】
好適には、暗号化装置は、さらに、バッテリーロック信号を取得することに用いられ、バッテリーロック信号は、バッテリーパックが電気自動車に搭載されている旨を示すためのものであり、暗号化装置は、バッテリーロック信号を受信してから所定の時間内に交換・搭載済み信号を受信できない場合に、交換・搭載合法信号をリセットすることに用いられる。
【0028】
好適には、バッテリー交換暗号化システムは、さらに、パスワード要求手段、パスワード検証手段、及び、復号化手段を備え、パスワード検証手段が暗号化装置に通信接続され、パスワード要求手段は、交換・搭載合法信号がリセットされている場合に、復号化手段にパスワード要求信号を送信することに用いられ、復号化手段は、パスワードを送信することに用いられ、パスワード検証手段は、パスワードを受信することに用いられ、パスワード検証手段は、さらに、パスワードを検証することに用いられ、しかも、パスワードの検証が成功となると、暗号化装置に検証成功フラグを送信することに用いられ、暗号化装置は、さらに、検証成功フラグを受信してから交換・搭載合法信号をセットすることに用いられる。
【0029】
本発明は、バッテリー交換暗号化システムが交換・搭載済み信号を受信してから交換・搭載合法信号にセットし、交換・搭載済み信号は、電気自動車に合法的なバッテリー交換機構によりバッテリーを交換して搭載することが済む旨を示すためのものであるステップと、暗号化装置が交換・搭載合法信号を記憶するステップとを備えるバッテリー交換暗号化方法をさらに提供する。
【0030】
好適には、バッテリー交換暗号化方法は、バッテリー交換監視装置は、電気自動車にバッテリーを再度交換する場合に、交換・搭載合法信号がセットされているかどうかを検測するステップをさらに備える。
【0031】
好適には、バッテリー交換暗号化方法は、暗号化装置がバッテリーロック信号及び交換・搭載済み信号を受信してから交換・搭載合法信号をセットし、バッテリーロック信号は、バッテリーパックが電気自動車に搭載されている旨を示すためのものであるステップをさらに備える。
【0032】
好適には、バッテリー交換暗号化方法は、暗号化装置がバッテリーアンロック信号を受信してから交換・搭載合法信号をリセットし、バッテリーアンロック信号は、バッテリーパックが電気自動車から取り外されている旨を示すためのものであるステップをさらに備える。
【0033】
好適には、バッテリー交換暗号化方法は、暗号化装置は、バッテリーロック信号を受信してから所定の時間内に交換・搭載済み信号を受信できない場合に、交換・搭載合法信号をリセットし、バッテリーロック信号は、バッテリーパックが電気自動車に搭載されている旨を示すためのものであるステップをさらに備える。
【0034】
好適には、バッテリー交換暗号化方法は、交換・搭載合法信号がリセットされている場合には、パスワード要求手段が復号化手段にパスワード要求信号を送信するステップと、復号化手段がパスワードを送信するステップと、パスワード検証手段がパスワードを受信するステップと、パスワード検証手段がパスワードを検証し、パスワードの検証が成功となると、パスワード検証手段が暗号化装置に検証成功フラグを送信するステップと、暗号化装置が検証成功フラグを受信してから交換・搭載合法信号をセットするステップと、をさらに備える。
【0035】
本発明による積極的な進歩・効果は、本発明に係るバッテリー交換暗号化システム及び方法によると、バッテリーを交換するユーザーの行為が運行規則に合致しているかどうかを検測することができることから、バッテリー交換ステーション(バッテリーを交換する事業者)のバッテリーが、紛失されないように、自分のシステムの内部にのみ流通することを確保することができるということにある。
【0036】
本発明は、さらに、下記する手段を備える。
【0037】
電気自動車にバッテリーを交換する暗号化システムは、暗号化装置を備え、暗号化装置は、交換・搭載済み信号を受信することに用いられ、しかも、交換・搭載済み信号を受信してから交換・搭載合法信号をセットすることに用いられ、交換・搭載済み信号は、電気自動車に合法的なバッテリー交換機構によりバッテリーを交換して搭載することが済む旨を示すためのものであり、暗号化装置は、さらに、VCU(車全体のコントローラー)に交換・搭載合法信号を送信することに用いられ、VCUは、交換・搭載合法信号がセットされている場合に、電気自動車が起動できるように許可することに用いられる。
【0038】
好適には、暗号化装置は、さらに、バッテリーロック信号を取得することに用いられ、バッテリーロック信号は、バッテリーパックが電気自動車に搭載されている旨を示すためのものであり、暗号化装置は、さらに、バッテリーロック信号及び交換・搭載済み信号を受信してから交換・搭載合法信号をセットすることに用いられる。
【0039】
好適には、暗号化装置は、さらに、バッテリーアンロック信号を取得することに用いられ、バッテリーアンロック信号は、バッテリーパックが電気自動車から取り外されている旨を示すためのものであり、暗号化装置は、さらに、バッテリーアンロック信号を受信してから交換・搭載合法信号をリセットすることに用いられ、VCUは、交換・搭載合法信号がリセットされている場合に、電気自動車の起動を禁止することに用いられる。
【0040】
好適には、暗号化装置は、さらに、バッテリーロック信号を取得することに用いられ、バッテリーロック信号は、バッテリーパックが電気自動車に搭載されている旨を示すためのものであり、暗号化装置は、バッテリーロック信号を受信してから所定の時間内に交換・搭載済み信号を受信できない場合に、交換・搭載合法信号をリセットすることに用いられ、VCUは、交換・搭載合法信号がリセットされている場合に、電気自動車の起動を禁止することに用いられる。
【0041】
好適には、電気自動車にバッテリーを交換する暗号化システムは、さらに、パスワード要求手段、パスワード検証手段、及び、復号化手段を備え、パスワード検証手段が暗号化装置に通信接続され、パスワード要求手段は、交換・搭載合法信号がリセットされている場合に、復号化手段にパスワード要求信号を送信することに用いられ、復号化手段は、パスワードを送信することに用いられ、パスワード検証手段は、パスワードを受信することに用いられ、パスワード検証手段は、さらに、パスワードを検証することに用いられ、しかも、パスワードの検証が成功となると暗号化装置に検証成功フラグを送信することに用いられ、暗号化装置は、さらに、検証成功フラグを受信してから交換・搭載合法信号をセットすることに用いられる。
【0042】
本発明は、暗号化装置が交換・搭載済み信号を受信してから交換・搭載合法信号をセットし、交換・搭載済み信号は、電気自動車に合法的なバッテリー交換機構によりバッテリーを交換して搭載することが済む旨を示すためのものであるステップと、暗号化装置がVCUに交換・搭載合法信号を送信し、交換・搭載合法信号がセットされている場合に、VCUは、電気自動車が起動できるように許可する、ステップと、を備える電気自動車にバッテリーを交換する暗号化方法をさらに提供する。
【0043】
好適には、電気自動車にバッテリーを交換する暗号化方法は、暗号化装置がバッテリーロック信号及び交換・搭載済み信号を受信してから交換・搭載合法信号をセットし、バッテリーロック信号は、バッテリーパックが電気自動車に搭載されている旨を示すためのものである、ステップをさらに備える。
【0044】
好適には、電気自動車にバッテリーを交換する暗号化方法は、暗号化装置がバッテリーアンロック信号を受信してから交換・搭載合法信号をリセットし、バッテリーアンロック信号は、バッテリーパックが電気自動車から取り外されている旨を示すためのものであり、VCUは、交換・搭載合法信号がリセットされている場合に、電気自動車の起動を禁止する、ステップをさらに備える。
【0045】
好適には、電気自動車にバッテリーを交換する暗号化方法は、暗号化装置は、バッテリーロック信号を受信してから所定の時間内に交換・搭載済み信号を受信できない場合に、交換・搭載合法信号をリセットし、バッテリーロック信号は、バッテリーパックが電気自動車に搭載されている旨を示すためのものであり、VCUは、交換・搭載合法信号がリセットされている場合に、電気自動車の起動を禁止する、ステップをさらに備える。
【0046】
好適には、電気自動車にバッテリーを交換する暗号化方法は、交換・搭載合法信号がリセットされている場合には、パスワード要求手段が復号化手段にパスワード要求信号を送信するステップと、復号化手段がパスワードを送信するステップと、パスワード検証手段がパスワードを受信するステップと、パスワード検証手段がパスワードを検証し、パスワードの検証が成功となると、パスワード検証手段が暗号化装置に検証成功フラグを送信するステップと、暗号化装置が検証成功フラグを受信してから交換・搭載合法信号をセットする、ステップと、をさらに備える。
【発明の効果】
【0047】
本発明による積極的な進歩・効果は、本発明に係るバッテリー交換暗号化方法及びシステムによると、バッテリーを交換するユーザーの行為が運行規則に合致しているかどうかを検測することができることから、バッテリー交換のステーション(バッテリーを交換する事業者)のバッテリーが、紛失されないように、自分のシステムの内部にのみ流通することを確保することができるということにある。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【
図1】本発明の実施例1に係るバッテリー交換暗号化システムの構成の模式図である。
【
図2】本発明の実施例3に係るバッテリー交換暗号化システムの構成の模式図である。
【
図3】本発明の実施例4に係るバッテリー交換暗号化システムの構成の模式図である。
【
図4】本発明の実施例5に係るバッテリー交換暗号化システムの構成の模式図である。
【
図5】本発明の実施例6に係るバッテリー交換暗号化システムの構成の模式図である。
【
図6】本発明の実施例7に係る電気自動車にバッテリーを交換する暗号化システムの構成の模式図である。
【
図7】本発明の実施例8に係る電気自動車にバッテリーを交換する暗号化システムの構成の模式図である。
【
図8】本発明の実施例9に係るバッテリー交換暗号化方法のフローチャートである。
【
図9】本発明の実施例10に係るバッテリー交換暗号化方法のフローチャートである。
【
図10】本発明の実施例11及び実施例16に係るバッテリー交換暗号化方法のフローチャートである。
【
図11】本発明の実施例12に係るバッテリー交換暗号化方法のフローチャートである。
【
図12】本発明の実施例13に係るバッテリー交換暗号化方法のフローチャートである。
【
図13】本発明の実施例14に係るバッテリー交換暗号化方法のフローチャートである。
【
図14】本発明の実施例15に係る電気自動車にバッテリーを交換する暗号化方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0049】
以下には、実施例の形態に基づいて、本発明をさらに説明するが、本発明を前記の実施例による範囲に限定するわけではない。
【0050】
実施例1
本実施例は、バッテリー交換暗号化システムを提供しており、
図1を参照すると、当該バッテリー交換暗号化システムは、バッテリー交換監視装置11と暗号化装置12とを備える。バッテリー交換監視装置は、電気自動車にバッテリーを交換することが済むと、暗号化装置12に交換・搭載済み信号を送信することに用いられる。暗号化装置12は、交換・搭載済み信号を受信してから交換・搭載合法信号をセットすることに用いられる。
【0051】
バッテリー交換監視装置11は、バッテリー交換ステーションに設置されており、バッテリーを交換する合法的な過程を認証することに用いられる。ユーザーは、電気自動車をバッテリー交換ステーション(つまり、バッテリーを交換する合法的な事業者)に走行させて、バッテリーを交換する場合に、バッテリーを交換することが済むと、バッテリー交換監視装置11が交換・搭載済み信号を送信し、当該交換・搭載済み信号は、バッテリーを交換する今回の操作がバッテリー交換ステーションに行われたバッテリーを交換する合法的な操作であり、電気自動車に搭載されているバッテリーが正規ルートからのバッテリーである旨を示す。暗号化装置は、交換・搭載済み信号を受信すると、交換・搭載合法信号をセットする(例えば、交換・搭載合法信号を「1」に設置する)。暗号化装置は、ユーザーがバッテリー交換ステーションにおいてバッテリーを交換しなく、私的にバッテリーを取り外して交換する場合に、交換・搭載の後に、交換・搭載済み信号を受信できず、交換・搭載合法信号をリセットする。
【0052】
交換・搭載合法信号の状態は、当該電気自動車に、合法的な(つまり、バッテリーを交換する運行規則に合致している)交換・搭載が操作されたかどうかについて示すことができる。交換・搭載合法信号がセットされ、状態が「1」である場合には、電気自動車に合法的な交換・搭載が操作され、電気自動車に搭載されているバッテリーが正規ルートからのバッテリーであると分かる。一方、交換・搭載合法信号がリセットされ、状態が「0」である場合には、電気自動車に違法な交換・搭載が操作され、電気自動車に搭載されているバッテリーがすり替えられ粗悪なバッテリーとなってしまう可能性が極めて高いと分かる。交換・搭載合法信号の状態により、当該電気自動車に対する交換・搭載の操作が合法であるかどうかについて効果的に識別することができ、バッテリーの流通を監視することができる。バッテリー交換ステーションは、バッテリーを交換する運行規則に合致しておらず私的にバッテリーを交換する行為が電気自動車に発生していることを見出す場合には、例えば、賠償を主張するなど、相応しい措置を講じることができる。
【0053】
実施例2
本実施例が提供する、バッテリー交換暗号化システムの暗号化装置は、実施例1に係るバッテリー交換暗号化システムに基づいて、さらに、交換・搭載合法信号を記憶することに用いられる。つまり、交換・搭載が行われるたびに、暗号化装置が交換・搭載合法信号を記憶する。交換・搭載合法信号の状態は、前記通りに、当該電気自動車に合法的な交換・搭載操作が行われたか、それとも、違法な交換・搭載操作が行われたか、について示すことができる。バッテリー交換監視装置は、バッテリー交換ステーションにおいて電気自動車にバッテリーを再度交換すると、交換・搭載合法信号がセットされているかどうかを検測する。交換・搭載合法信号がセット状態(「1」)である場合には、当該電気自動車に対して前回の交換・搭載操が合法的なものであり、しかも、電気自動車に搭載されているバッテリーが正規ルートからのバッテリーであると分かる。バッテリー交換ステーションは、それに基づいて、当該電気自動車にバッテリーを交換できる一方、交換・搭載合法信号がリセット状態(「0」)である場合には、当該電気自動車に、前回の交換・搭載の操作が違法なものであり、電気自動車に搭載されているバッテリーが、正規ルートからのバッテリーでない可能性が極めて高いと分かる。バッテリー交換ステーションは、それに基づいて、バッテリーを検証し、私的にすり替えられた粗悪なバッテリーであることを確認していると、ユーザーに賠償を主張することができる。
【0054】
実施例3
本実施例に係るバッテリー交換暗号化システムの暗号化装置12は、実施例1に係るバッテリー交換暗号化システムに基づいて、
図2を参照すると、電気自動車のVCUに通信接続される。暗号化装置12は、さらに、VCUに交換・搭載合法信号を送信する。VCUは、交換・搭載合法信号がセットされている場合に、電気自動車が起動できるように許可し、さもなければ、電気自動車の起動を禁止する。つまり、電気自動車に合法的なバッテリー交換ステーションにバッテリーを交換することが済む場合に、VCUは、暗号化装置から状態が「1」である交換・搭載合法信号を受信することができ、電気自動車に起動を許可できる指令を送信する。VCUは、ユーザーが私的にバッテリー交換を取り外して交換する場合に、暗号化装置から状態が「0」である交換・搭載合法信号を受信すると、電気自動車に起動を禁止する指令を送信し、バッテリーを交換する違法な行為が発生した電気自動車を起動できないようにする。
【0055】
電気自動車に安全性を高めるために、
図2を参照すると、暗号化装置12は、さらに、バッテリーアンロック信号bet_unlockを取得することに用いられ、バッテリーアンロック信号bet_unlockは、バッテリーパックが電気自動車から取り外されている旨を示すためのものである。暗号化装置は、さらに、バッテリーアンロック信号を受信してから交換・搭載合法信号をリセットすることに用いられる。電気自動車にバッテリーの搭載状態を検測する機構が設置されており、バッテリーが一旦搭載されていると、当該機構が直ぐにバッテリーアンロック信号bet_unlockを送信し、暗号化装置がバッテリーアンロック信号を受信してから交換・搭載合法信号をリセットし、安全を確保するように、VCUが電気自動車の起動を禁止する。
【0056】
暗号化装置は、さらに、バッテリーロック信号bet_lockを取得することに用いられ、バッテリーロック信号bet_lockは、バッテリーパックが電気自動車に搭載されている旨を示すためのものであり、暗号化装置は、さらに、バッテリーロック信号及び交換・搭載済み信号を受信してから交換・搭載合法信号をセットすることに用いられる。バッテリーが十分に搭載されている場合には、バッテリーの搭載状態を検測する機構がバッテリーロック信号bet_lockを送信する。暗号化装置は、バッテリーロック信号bet_lockを受信する。
【0057】
暗号化装置は、今回のバッテリー交換が、合法かつ正規的なバッテリー交換ステーションになされたものである場合に、さらに、所定の時間内に(当該所定の時間が場合によって設置されてもよい)交換・搭載済み信号を受信し、バッテリーロック信号及び交換・搭載済み信号を受信してから交換・搭載合法信号をセットする。VCUは、電気自動車が起動できるように許可する。
【0058】
暗号化装置は、バッテリーロック信号bet_lockを受信してから所定の時間内に、交換・搭載済み信号を受信できない場合に、電気自動車にバッテリーを交換する操作を行い、バッテリーを取り外し、あるバッテリーを電気自動車に搭載したものの、バッテリーを交換する今回の操作が正規のバッテリー交換ステーションになされたものではないと分かる。そして、暗号化装置は、交換・搭載済み信号を受信できない場合に、交換・搭載合法信号をリセットする。VCUは、電気自動車の起動を禁止する。
【0059】
本発明に係る他の好ましい実施形態では、暗号化装置は、私的に違法な交換・搭載が操作されたので、交換・搭載合法信号をリセットしてから、リセットされている当該交換・搭載合法信号を記憶する。バッテリー交換監視装置は、バッテリー交換ステーションにおいて電気自動車にバッテリーを再度交換する場合に、交換・搭載合法信号がリセットされている状態(「0」である)であると検測すると、当該電気自動車に対する前回の交換・搭載の操作が違法なものであり、電気自動車に搭載されているバッテリーが正規ルートからのバッテリーではない可能性が極めて高いと分かる。バッテリー交換ステーションは、それに基づいて、バッテリーを検証し、私的にすり替えられた粗悪なバッテリーであることを確認できると、ユーザーに賠償を主張することができる。
【0060】
私的にバッテリーを交換することにより起動できない電気自動車については、本実施形態がさらに人間的な救済策を提供する。
図2を参照すると、本実施例に係るバッテリー交換暗号化システムは、さらに、パスワード要求手段13、パスワード検証手段14、及び、復号化手段15を具備しており、パスワード検証手段14が暗号化装置12に通信接続され、パスワード要求手段13は、交換・搭載合法信号をリセットする時に、復号化手段15にパスワード要求信号を送信することに用いられ、復号化手段は、パスワードを送信することに用いられ、パスワード検証手段14は、パスワードを受信することに用いられ、パスワード検証手段14は、さらに、パスワードを検証することに用いられ、しかも、パスワードの検証が成功となると暗号化装置に検証成功フラグを送信することに用いられ、暗号化装置は、さらに、検証成功フラグを受信してから交換・搭載合法信号をセットすることに用いられる。
【0061】
復号化手段15は、バッテリー交換ステーションにおける顧客サービスセンターに設置される(本発明に係る他の好ましい実施形態では、復号化手段が電気自動車を運行する事業者の運行センターに設置される)。ユーザーは、私的にバッテリーを交換することにより電気自動車を起動できない場合に、パスワード要求手段を用いて、復号化手段に、復号化手段にパスワード要求信号を送信し、例えば、バッテリー交換ステーションに顧客サービス電話をかけ、顧客サービスセンターにバッテリーを私的に交換したことを説明して、顧客サービスセンターにアンロックパスワードを提供してもらうように要求すればよい。顧客サービスセンターは、当該電気自動車の情報(ナンバープレート番号、バッテリーの番号等)を記録し、しかも、私的にバッテリーを交換する当該行為をも記録する(バッテリー交換ステーションは、必要の場合に、現場に確認してもらうように作業員を派遣する)。顧客サービスセンターには、アンロックパスワードを生成可能な復号化手段15が設置されており、ショートメッセージなどの形態によりユーザーにアンロックパスワードを提供する。パスワード検証手段は、アンロックパスワードを受信すると、所定のアルゴリズムにより検証を行い、パスワードの検証が成功となると暗号化装置に検証成功フラグを送信し、暗号化装置は、検証成功フラグを受信してから交換・搭載合法信号をセットする。VCUは、セットされている交換・搭載合法信号を受信すると、電気自動車が起動できるように許可する。
【0062】
実施例4
本実施例は、バッテリー交換暗号化システムを提供し、
図3を参照すると、当該バッテリー交換暗号化システムは、暗号化装置12’を具備しており、暗号化装置12’は、交換・搭載済み信号を受信することに用いられ、しかも、交換・搭載済み信号を受信してから交換・搭載合法信号をセットすることに用いられ、交換・搭載済み信号は、電気自動車に合法的なバッテリー交換機構によりバッテリーを交換して搭載することが済む旨を示すためのものである。暗号化装置12’は、さらに、交換・搭載合法信号を記憶することに用いられる。
【0063】
ユーザーは、電気自動車をバッテリー交換ステーション(つまり、バッテリーを交換する合法的な走行機構)に走行させてバッテリーを交換すると、バッテリーの交換が済むと、バッテリー交換ステーションに設置される外部機器1が交換・搭載済み信号を送信し、当該交換・搭載済み信号は、バッテリーを交換する今回の操作がバッテリー交換ステーションにおいてなされているものであって、バッテリーを交換する法的な操作であり、電気自動車に搭載されているバッテリーが正規ルートからのバッテリーである旨を示すためのものである。暗号化装置は、交換・搭載済み信号を受信してから交換・搭載合法信号をセットする(例えば、交換・搭載合法信号を「1」に設置する)。暗号化装置は、交換・搭載合法信号を記憶し、セットされている交換・搭載合法信号は、今回のバッテリー交換がバッテリーを交換する合法的な操作である旨を示すものである。
【0064】
ユーザーは、バッテリー交換ステーションにバッテリーを交換しなく、私的にバッテリーを取り外して交換する場合には、暗号化装置12’が交換・搭載の後に、交換・搭載済み信号を受信できなくなり、交換・搭載合法信号が暗号化装置12’によりリセットされ、状態が「0」となる。暗号化装置12’は、交換・搭載合法信号を記憶し、リセットされている交換・搭載合法信号は、今回のバッテリー交換がバッテリーを交換する違法な操作である旨を示すためのものである。
【0065】
交換・搭載合法信号の状態は、当該電気自動車に合法的な(つまり、バッテリーを交換する運行規則に合致している)交換・搭載が操作されているかどうかを示すことができる。交換・搭載合法信号がセットされ、状態が「1」となる場合には、電気自動車に合法的な交換・搭載が操作され、電気自動車に搭載されているバッテリーが正規ルートからのバッテリーであると分かる。交換・搭載合法信号がリセットされ、状態が「0」である場合には、電気自動車に違法な交換・搭載が操作され、電気自動車に搭載されているバッテリーが、すり替えられた粗悪なバッテリーである可能性が極めて高いと分かる。交換・搭載合法信号の状態により、当該電気自動車に対する交換・搭載の操作が合法であるかどうかについて効果的に識別することができることから、バッテリーの流通を監視することができる。バッテリー交換ステーションは、バッテリーを交換する運行規則に合致しておらず私的にバッテリーを交換する行為が電気自動車に発生していることを見出す場合に、例えば、賠償を主張するなど、相応しい措置を講じることができる。
【0066】
実施例5
本実施例に係るバッテリー交換暗号化システムは、実施例4に係るバッテリー交換暗号化システムに基づいて、
図4を参照すると、さらに、バッテリー交換監視装置11’を具備しており、暗号化装置12’がバッテリー交換監視装置11’に通信接続される。バッテリー交換監視装置11’は、電気自動車にバッテリーを再度交換すると、交換・搭載合法信号がセットされているかどうかを検測することに用いられる。本実施例では、暗号化装置12’がバッテリー交換監視装置11’に4G(第4世代移動通信技術)ネットワークを介して通信接続される。
【0067】
暗号化装置は、交換・搭載がされているたびに、交換・搭載合法信号を記憶し、前記通りに、交換・搭載合法信号の状態は、当該電気自動車に、合法的な交換・搭載が操作されているか、それとも、違法な交換・搭載が操作されているかについて示すことができる。バッテリー交換監視装置11’は、バッテリー交換ステーションにおいて電気自動車にバッテリーを再度交換すると、暗号化装置12’に記憶される交換・搭載合法信号を読み取り、交換・搭載合法信号がセットされているかどうかを検測する。交換・搭載合法信号がセットされている状態(「1」である)にある場合には、当該電気自動車に対する前回の交換・搭載の操作が合法的なものであり、電気自動車に搭載されているバッテリーが正規ルートからのバッテリーであると分かる。バッテリー交換ステーションは、それに基づいて、当該電気自動車にバッテリーを交換する一方、交換・搭載合法信号がリセットされている状態(「0」である)にある場合には、当該電気自動車に対する前回の交換・搭載の操作が違法なものあり、電気自動車に搭載されているバッテリーが正規ルートからのバッテリーでない可能性が極めて高いと分かる。バッテリー交換ステーションは、それに基づいてバッテリーを検証し、私的にすり替えられた粗悪なバッテリーであることを確認できると、ユーザーに賠償を主張することができる。
【0068】
実施例6
実施例4に基づいて、
図5を参照すると、本実施例に係るバッテリー交換暗号化システムの暗号化装置12’は、さらに、バッテリーアンロック信号bet_unlockを取得することに用いられ、バッテリーアンロック信号bet_unlockは、バッテリーパックが電気自動車から取り外されている旨を示すためのものである。暗号化装置12’は、さらに、バッテリーアンロック信号を受信してから交換・搭載合法信号をリセットすることに用いられる。電気自動車にバッテリーの搭載状態を検測する機構が設置されており、バッテリーが一旦取り外されていると、当該機構が直ぐにバッテリーアンロック信号bet_unlockを送信し、暗号化装置がバッテリーアンロック信号を受信してから交換・搭載合法信号をリセットする。
【0069】
暗号化装置は、さらに、バッテリーロック信号bet_lockを取得することに用いられ、バッテリーロック信号bet_lockは、バッテリーパックが電気自動車に搭載されている旨を示すためのものである。暗号化装置は、さらに、バッテリーロック信号及び交換・搭載済み信号を受信してから交換・搭載合法信号をセットすることに用いられる。バッテリーが十分に搭載されていると、バッテリーの搭載状態を検測する機構がバッテリーロック信号bet_lockを送信する。暗号化装置は、バッテリーロック信号bet_lockを受信する。
【0070】
暗号化装置12’は、今回のバッテリー交換が合法かつ正規的なバッテリー交換ステーションになされているものである場合に、さらに、所定の時間内に(当該所定の時間が場合によって設置され得る)交換・搭載済み信号を受信し、暗号化装置12’がバッテリーロック信号及び交換・搭載済み信号を受信してから交換・搭載合法信号をセットする。
【0071】
暗号化装置は、バッテリーロック信号bet_lockを受信してから所定の時間内に、交換・搭載済み信号を受信できない場合に、電気自動車にバッテリーを交換する操作がなされ、バッテリーが取り外され、あるバッテリーが電気自動車に搭載されているものの、今回のバッテリー交換の操作が正規のバッテリー交換ステーションにおいてなされたものではないと分かる。そして、暗号化装置は、交換・搭載済み信号を受信しなかったため、交換・搭載合法信号をリセットする。
【0072】
バッテリー交換監視装置11’は、暗号化装置12’に記憶される交換・搭載合法信号を読み取り、交換・搭載合法信号がセットされているかどうかを検測する。交換・搭載合法信号がセットされている状態(「1」である)にある場合に、当該電気自動車に対する前回の交換・搭載の操作が合法的なものであり、電気自動車に搭載されているバッテリーが正規ルートからのバッテリーであると分かる。交換・搭載合法信号がリセットされている状態(「0」である)にある場合に、当該電気自動車に対する前回の交換・搭載操作が違法なものであると分かる。
【0073】
本実施例に係るバッテリー交換暗号化システムは、私的にバッテリーを交換する違法な行為を行ったユーザーに対して、救済策を提供する。本実施例に係るバッテリー交換暗号化システムは、
図3を参照すると、さらに、パスワード要求手段13’、パスワード検証手段14’、及び、復号化手段15’を具備しており、パスワード検証手段14’が暗号化装置12’に通信接続され、パスワード要求手段13’は、交換・搭載合法信号がリセットされていると、復号化手段15’にパスワード要求信号を送信することに用いられ、復号化手段は、パスワードを送信することに用いられ、パスワード検証手段14’は、パスワードを受信することに用いられ、パスワード検証手段14’は、さらに、パスワードを検証することに用いられ、しかも、パスワード検証が成功となると暗号化装置に検証成功フラグを送信することに用いられ、暗号化装置は、さらに、検証成功フラグを受信してから交換・搭載合法信号をセットすることに用いられる。
【0074】
復号化手段15’は、バッテリー交換ステーションにおける顧客サービスセンターに設置される(本発明における他の好ましい実施形態では、復号化手段が電気自動車を運行する事業者の運行センターに設置される)。ユーザーは、私的にバッテリーを交換する行為がバッテリーを交換する運行規則に合致していなく、或いは、違約行為に該当していると認識して、再度、正規ルートからのバッテリーを電気自動車に搭載したい場合に、パスワード要求手段を用いて復号化手段に、復号化手段にパスワード要求信号を送信し、例えば、バッテリー交換ステーションに顧客サービス電話をかけ、顧客サービスセンターにバッテリーを私的に交換したことを説明して、顧客サービスセンターにアンロックパスワードを提供してもらうように要求すればよい。顧客サービスセンターは、当該電気自動車の情報(ナンバープレート番号、バッテリーの番号等)を記録し、私的にバッテリーを交換する当該行為をも記録する(バッテリー交換ステーションは、必要の場合に、現場に確認してもらうように作業員を派遣する)。顧客サービスセンターには、アンロックパスワードを生成可能な復号化手段15’が設置されており、ショートメッセージなどの形態によりユーザーにアンロックパスワードを提供する。パスワード検証手段は、アンロックパスワードを受信すると、所定のアルゴリズムにより検証を行い、パスワード検証が成功となると暗号化装置に検証成功フラグを送信し、暗号化装置が検証成功フラグを受信してから交換・搭載合法信号をセットする。パスワード検証が成功とならない場合には、交換・搭載合法信号がそのまま、リセットされている状態を保持する。
【0075】
実施例7
本実施例は、電気自動車にバッテリーを交換する暗号化システムを提供し、
図6を参照すると、当該電気自動車にバッテリーを交換する暗号化システムに暗号化装置12”を具備しており、暗号化装置12”が交換・搭載済み信号を受信することに用いられ、しかも、交換・搭載済み信号を受信してから交換・搭載合法信号をセットすることに用いられる。交換・搭載済み信号は、電気自動車に、合法的なバッテリー交換機構によりバッテリーを交換して搭載することが済む旨を示すためのものである。暗号化装置は、さらに、VCUに交換・搭載合法信号を送信し、交換・搭載合法信号がセットされている場合に、VCUにより電気自動車が起動できるように許可する。
【0076】
当ユーザーが電気自動車をバッテリー交換ステーション(つまり、バッテリーを交換する合法的な走行機構)に走行させ、バッテリーを交換する場合に、バッテリーの交換が済むと、バッテリー交換ステーションに設置される外部機器1’が交換・搭載済み信号を送信し、当該交換・搭載済み信号は、バッテリーを交換する今回の操作がバッテリー交換ステーションになされている合法的なものであり、電気自動車に搭載されているバッテリーが正規ルートからのバッテリーである旨を示すためのものである。暗号化装置は、交換・搭載済み信号を受信してから交換・搭載合法信号をセットする(例えば、交換・搭載合法信号を「1」に設置する)。暗号化装置は、VCUに交換・搭載合法信号を送信し、VCUがセットされている交換・搭載合法信号を受信してから、今回のバッテリー交換が合法的なものであることを明確にして、電気自動車が起動できるように許可する。
【0077】
ユーザーがバッテリー交換ステーションにおいてバッテリーを交換しなく、私的にバッテリーを取り外して交換する場合に、暗号化装置が交換・搭載の後に交換・搭載済み信号を受信できず、交換・搭載合法信号がリセットされ、状態が「0」となる。暗号化装置は、VCUに交換・搭載合法信号を送信し、VCUがリセットされている交換・搭載合法信号を受信すると、今回のバッテリー交換が違法なものであることを明確にし、電気自動車の起動を禁止する。
【0078】
本実施例に係る電気自動車にバッテリーを交換する暗号化システムは、バッテリーを交換する操作がバッテリーを交換する運行規則に合致しているかどうかについて監視でき、私的にバッテリーを交換する行為に対して、電気自動車の起動を禁止する処罰措置を講じることができることから、効果的に、バッテリーをすり替える行為を抑えることができる。
【0079】
実施例8
本実施例に係る電気自動車にバッテリーを交換する暗号化システムは、実施例7に係る電気自動車にバッテリーを交換する暗号化システムに基づいて、
図7を参照すると、暗号化装置が、さらに、バッテリーアンロック信号を取得することに用いられ、バッテリーアンロック信号は、バッテリーパックが電気自動車から取り外されている旨を示すためのものである。電気自動車には、バッテリーの搭載状態を検測する機構が設置されており、バッテリーを交換する工程には、バッテリーが一旦取り外されていると、当該機構が直ぐにバッテリーアンロック信号bet_unlockを送信し、暗号化装置がバッテリーアンロック信号bet_unlockを受信してから交換・搭載合法信号をリセットする。VCUは、リセットされている交換・搭載合法信号を受信すると、電気自動車の安全を保証するように、電気自動車の起動を禁止する。
【0080】
バッテリーの搭載状態を検測する機構は、バッテリーが再び電気自動車に搭載されていると、バッテリーロック信号bet_lockを送信する。暗号化装置は、バッテリーロック信号bet_lockを受信する。今回のバッテリー交換が合法かつ正規的なバッテリー交換ステーションになされている場合に、暗号化装置は、さらに、所定の時間内(当該所定の時間が場合によって設置され得る)に交換・搭載済み信号を受信し、バッテリーロック信号及び交換・搭載済み信号を受信してから交換・搭載合法信号をセットする。VCUは、電気自動車が起動できるように許可する。暗号化装置は、バッテリーロック信号bet_lockを受信してから所定の時間内に、交換・搭載済み信号を受信できないと、電気自動車にバッテリーを交換することが操作され、バッテリーが取り外され、あるバッテリーが電気自動車に搭載されているものの、今回のバッテリー交換の操作が正規のバッテリー交換ステーションになされているものではないと分かる。そして、暗号化装置は、交換・搭載済み信号を受信できなく、交換・搭載合法信号をリセットする。VCUは、電気自動車の起動を禁止する。
【0081】
私的にバッテリーを交換することにより起動できない電気自動車に対して、本実施形態は、さらに、人間的な救済策を提供する。本実施例に係るバッテリー交換暗号化システムは、
図7を参照すると、さらに、パスワード要求手段13”、パスワード検証手段14”、及び、復号化手段15”を具備しており、パスワード検証手段14”が暗号化装置12”に通信接続され、パスワード要求手段13は、交換・搭載合法信号がリセットされていると、復号化手段15”にパスワード要求信号を送信することに用いられ、復号化手段は、パスワードを送信することに用いられ、パスワード検証手段14”は、パスワードを受信することに用いられ、パスワード検証手段14”は、さらに、パスワードを検証することに用いられ、しかも、パスワード検証が成功となると暗号化装置に検証成功フラグを送信し、暗号化装置は、さらに、検証成功フラグを受信してから交換・搭載合法信号をセットする。
【0082】
復号化手段15”は、バッテリー交換ステーションにおける顧客サービスセンターに設置される(本発明に係る他の好ましい実施形態では、復号化手段が電気自動車を運行する事業者の運行センターに設置される)。ユーザーは、私的にバッテリーを交換することにより電気自動車を起動できない場合に、パスワード要求手段は、復号化手段に、復号化手段にパスワード要求信号を送信し、例えば、バッテリー交換ステーションに顧客サービス電話をかけ、顧客サービスセンターに私的にバッテリーを交換したことを説明して、顧客サービスセンターにアンロックパスワードを提供してもらうように要求すればよい。顧客サービスセンターは、当該電気自動車の情報(ナンバープレート番号、バッテリーの番号等)を記録し、私的にバッテリーを交換する当該行為をも記録する(バッテリー交換ステーションは、必要の場合に、現場に確認してもらうように作業員を派遣する)。顧客サービスセンターには、アンロックパスワードを生成可能な復号化手段15”が設置されており、ショートメッセージなどの形態によりユーザーにアンロックパスワードを提供する。パスワード検証手段は、アンロックパスワードを受信すると、所定のアルゴリズムにより検証を行い、パスワードの検証が成功となると暗号化装置に検証成功フラグを送信し、暗号化装置は、検証成功フラグを受信してから交換・搭載合法信号をセットする。VCUは、セットされている交換・搭載合法信号を受信すると、電気自動車が起動できるように許可する。
【0083】
実施例9
本実施例がバッテリー交換暗号化方法を提供しており、本実施例では、当該バッテリー交換暗号化方法は、実施例1に係るバッテリー交換暗号化システムにより実現され、
図8を参照すると、当該バッテリー交換暗号化方法は、以下のステップを備える。
ステップS401に、バッテリー交換監視装置は、電気自動車にバッテリーの交換が済むと、交換・搭載済み信号を送信する。
ステップS402に、暗号化装置は、交換・搭載済み信号を受信してから交換・搭載合法信号をセットする。
【0084】
ユーザーは、電気自動車をバッテリー交換ステーション(つまり、バッテリーを交換する合法的な走行機構)に走行させバッテリーを交換する場合に、バッテリーの交換が済むと、バッテリー交換監視装置が交換・搭載済み信号を送信し、当該交換・搭載済み信号は、バッテリーを交換する今回の操作がバッテリー交換ステーションになされているものであって、バッテリーを交換する合法的な操作であり、電気自動車に搭載されているバッテリーが正規ルートからのバッテリーである旨を示すためのものである。暗号化装置は、交換・搭載済み信号を受信すると、交換・搭載合法信号をセットする(例えば、交換・搭載合法信号を「1」に設置する)。ユーザーは、バッテリー交換ステーションにバッテリーを交換しなく、私的にバッテリーを取り外して交換すると、暗号化装置が交換・搭載の後に交換・搭載済み信号を受信できなくなり、交換・搭載合法信号がリセットされている。
【0085】
交換・搭載合法信号の状態は、当該電気自動車に合法的な(つまり、バッテリーを交換する運行規則に合致している)交換・搭載が操作されているかどうかを示すことができる。交換・搭載合法信号がセットされ、状態が「1」となると、電気自動車に、合法的な交換・搭載が操作され、電気自動車に搭載されているバッテリーが正規ルートからのバッテリーであると分かり、交換・搭載合法信号がリセットされ、状態が「0」であると、電気自動車に、違法な交換・搭載が操作され、電気自動車に搭載されているバッテリーが、すり替えられた粗悪なバッテリーである可能性が極めて高いと分かる。交換・搭載合法信号の状態により、効果的に、当該電気自動車に対する交換・搭載の操作が合法であるかどうかを識別することがでることから、バッテリーの流通を監視することができる。バッテリー交換ステーションは、バッテリーを交換する運行規則に合致しておらず私的にバッテリーを交換する行為が電気自動車に発生していることを見出す場合には、例えば、賠償を主張するなど、相応しい措置を講じることができる。
【0086】
実施例10
本実施例は、バッテリー交換暗号化方法を提供しており、本実施例では、当該バッテリー交換暗号化方法は、実施例2に係るバッテリー交換暗号化システムにより実現されるものであり、
図9を参照すると、当該バッテリー交換暗号化方法は、以下のステップを備える。
ステップS401に、バッテリー交換監視装置は、電気自動車にバッテリーの交換が済むと、交換・搭載済み信号を送信する。
ステップS402に、暗号化装置は、交換・搭載済み信号を受信してから交換・搭載合法信号をセットする。
ステップS403に、暗号化装置は、交換・搭載合法信号を記憶する。
ステップS404に、バッテリー交換監視装置は、電気自動車にバッテリーを再度交換すると、交換・搭載合法信号がセットされているかどうかを検測する。
【0087】
ユーザーは、電気自動車をバッテリー交換ステーションに走行させバッテリーを交換する場合に、バッテリーの交換が済むと、バッテリー交換監視装置が交換・搭載済み信号を送信し、当該交換・搭載済み信号は、バッテリーを交換する今回の操作がバッテリー交換ステーションになされているものであって、バッテリーを交換する合法的な操作であり、電気自動車に搭載されているバッテリーが正規ルートからのバッテリーである旨を示すものである。暗号化装置は、交換・搭載済み信号を受信すると、交換・搭載合法信号をセットする(例えば、交換・搭載合法信号を「1」に設置する)。暗号化装置は、セットされている交換・搭載合法信号を記憶する。バッテリー交換監視装置は、バッテリー交換ステーションにおいて電気自動車にバッテリーを再度交換する場合に、暗号化装置から交換・搭載合法信号を読み取り、それがセットされているかどうかを検測する。バッテリー交換監視装置は、状態が「1」である交換・搭載合法信号を読み取ると、電気自動車に、合法的な交換・搭載が操作され、電気自動車に搭載されているバッテリーが正規ルートからのバッテリーであると分かり。
【0088】
ユーザーは、バッテリー交換ステーションにバッテリーを交換しなく、私的にバッテリーを取り外して交換する場合に、暗号化装置が交換・搭載の後に交換・搭載済み信号を受信できなくなり、交換・搭載合法信号がリセットされている。バッテリー交換監視装置は、バッテリー交換ステーションにおいて電気自動車にバッテリーを再度交換すると、暗号化装置から状態が「0」である交換・搭載合法信号を読み取ると、電気自動車に違法な交換・搭載が操作され、電気自動車に搭載されているバッテリーが、すり替えられた粗悪なバッテリーである可能性が極めて高いと分かる。
【0089】
実施例11
本実施例は、バッテリー交換暗号化方法を提供しており、本実施例では、当該バッテリー交換暗号化方法は、実施例3のバッテリー交換暗号化システムにより実現されるものであり、
図10を参照すると、当該バッテリー交換暗号化方法は、その具体的な流れが以下の通りである。
初期の状態では、バッテリーを交換する如何なる操作がなく、暗号化装置が待機の状態にあり、このとき、交換・搭載合法信号がセットされている状態にあり、私的にバッテリーを交換する違法な行為が発生しないと分かる。
【0090】
電気自動車にはバッテリーの搭載状態を検測する機構が設置されており、バッテリーを交換する工程に、バッテリーが一旦取り外されていると、当該機構が直ぐにバッテリーアンロック信号を送信し、暗号化装置がバッテリーアンロック信号を受信してから交換・搭載合法信号をリセットし、VCUがリセットされている交換・搭載合法信号を受信すると、安全を保証するように、電気自動車の起動を禁止する。
【0091】
バッテリーの搭載状態を検測する機構は、バッテリーが電気自動車に再度搭載されていると、バッテリーロック信号を送信し、暗号化装置がバッテリーロック信号を受信する。今回のバッテリー交換が合法かつ正規的なバッテリー交換ステーションになされていると、暗号化装置がさらに、所定の時間内(当該所定の時間が場合によって設置され得る)に交換・搭載済み信号を受信し、暗号化装置がバッテリーロック信号及び交換・搭載済み信号を受信してから交換・搭載合法信号をセットする。VCUは、電気自動車が起動できるように許可する。暗号化装置は、バッテリーロック信号を受信してから所定の時間内に、交換・搭載済み信号を受信できない場合に、電気自動車にバッテリー交換が操作され、バッテリーが取り外され、あるバッテリーが電気自動車に搭載されているものの、バッテリーを交換する今回の操作が正規のバッテリー交換ステーションになされているものではないと分かる。そして、暗号化装置は、交換・搭載済み信号を受信できず、交換・搭載合法信号をリセットする。VCUは、電気自動車の起動を禁止する。
【0092】
本発明に係るバッテリー交換暗号化方法における他の好ましい実施形態では、暗号化装置は、VCUに交換・搭載合法信号を送信することなく、交換・搭載合法信号を記憶し、バッテリー交換ステーションにおいて電気自動車にバッテリーを再度交換する場合に、バッテリー交換監視装置は、暗号化装置から交換・搭載合法信号を読み取り、それがセットされているかどうかを検測し、私的にバッテリーを交換する違法な行為が発生しているかどうかを判断する。
【0093】
本実施形態は、私的にバッテリーを交換することにより起動できない電気自動車に対して、さらに、人間的な救済策を提供する。私的にバッテリーを交換することにより電気自動車を起動できない場合に、ユーザーは、パスワード要求手段を用いて、復号化手段に、復号化手段にパスワード要求信号を送信し、例えば、バッテリー交換ステーションに顧客サービス電話をかけ、顧客サービスセンターに私的にバッテリーを交換したことを説明して、顧客サービスセンターにアンロックパスワードを提供してもらうように要求すればよい。顧客サービスセンターは、当該電気自動車の情報(ナンバープレート番号、バッテリーの番号等)を記録し、私的にバッテリーを交換する当該の行為をも記録する(バッテリー交換ステーションは、必要の場合に、現場に確認してもらうように作業員を派遣する)。顧客サービスセンターには、アンロックパスワードを生成可能な復号化手段が設置されており、ショートメッセージなどの形態によりユーザーにアンロックパスワードを提供する。パスワード検証手段は、アンロックパスワードを受信すると、所定のアルゴリズムにより検証を行い、パスワード検証が成功となると暗号化装置に検証成功フラグを送信し、暗号化装置が検証成功フラグを受信してから交換・搭載合法信号をセットする。VCUは、セットされている交換・搭載合法信号を受信すると、電気自動車が起動できるように許可する。パスワードの検証が成功とならない場合に、交換・搭載合法信号がそのままリセットされている状態を保持する。
【0094】
実施例12
本実施例は、バッテリー交換暗号化方法を提供しており、当該バッテリー交換暗号化方法は、実施例4に係るバッテリー交換暗号化システムにより実現されるものである。
図11を参照すると、当該バッテリー交換暗号化方法は、以下のステップを備える。
ステップS401’に、バッテリー交換暗号化システムは、交換・搭載済み信号を受信してから交換・搭載合法信号をセットし、交換・搭載済み信号は、電気自動車に、合法的なバッテリー交換機構によりバッテリーを交換して搭載することが済む旨を示すためのものである。
ステップS402’に、暗号化装置は、交換・搭載合法信号を記憶する。
【0095】
ユーザーは、電気自動車をバッテリー交換ステーション(つまり、バッテリーを交換する合法的な走行機構)に走行させ、バッテリーを交換する場合に、バッテリーの交換が済むと、バッテリー交換ステーションに設置される外部機器が交換・搭載済み信号を送信し、当該交換・搭載済み信号は、バッテリーを交換する今回の操作がバッテリー交換ステーションにおいてなされているものであって、バッテリーを交換する合法的な操作であり、電気自動車に搭載されているバッテリーが正規ルートからのバッテリーである旨を示すためのものである。暗号化装置は、交換・搭載済み信号を受信すると、交換・搭載合法信号をセットする(例えば、交換・搭載合法信号を「1」に設置する)。暗号化装置は、交換・搭載合法信号を記憶し、セットされている交換・搭載合法信号は、今回のバッテリー交換が合法的なバッテリー交換の操作である旨を示すものである。
【0096】
ユーザーは、バッテリー交換ステーションにおいてバッテリーを交換しなく、私的にバッテリーを取り外して交換する場合に、暗号化装置が交換・搭載の後に交換・搭載済み信号を受信できなくなり、交換・搭載合法信号が暗号化装置によりリセットされ、状態が「0」となる。暗号化装置は、交換・搭載合法信号を記憶し、リセットされる交換・搭載合法信号は、今回のバッテリー交換が違法なバッテリー交換の操作である旨を示すものである。
【0097】
交換・搭載合法信号の状態は、当該電気自動車に、合法的な(つまり、バッテリーを交換する運行規則に合致している)交換・搭載が操作される旨を示すことができる。交換・搭載合法信号がセットされ、状態が「1」であると、電気自動車に、合法的な交換・搭載が操作され、電気自動車に搭載されているバッテリーが正規ルートからのバッテリーであると分かる。交換・搭載合法信号がリセットであり、状態が「0」であると、電気自動車に、違法な交換・搭載が操作され、電気自動車に搭載されているバッテリーが、すり替えられた粗悪なバッテリーである可能性が極めて高いと分かる。交換・搭載合法信号の状態により、効果的に、当該電気自動車に対する交換・搭載操作が合法であるかどうかを識別することができることから、バッテリーの流通を監視することができる。バッテリー交換ステーションは、バッテリーを交換する運行規則に合致しておらず私的にバッテリーを交換する行為が電気自動車に発生していることを見出す場合に、例えば、賠償を主張するなど、相応しい措置を講じることができる。
【0098】
実施例13
本実施例は、バッテリー交換暗号化方法を提供しており、当該バッテリー交換暗号化方法は、実施例5に係るバッテリー交換暗号化システムにより実現されるものである。
図12を参照すると、当該バッテリー交換暗号化方法は、以下のステップを備える。
ステップS401’に、バッテリー交換暗号化システムは、交換・搭載済み信号を受信してから交換・搭載合法信号をセットし、交換・搭載済み信号は、電気自動車に合法的なバッテリー交換機構によりバッテリーを交換して搭載することが済む旨を示すためのものである。
ステップS402’に、暗号化装置は、交換・搭載合法信号を記憶する。
ステップS403’に、バッテリー交換監視装置は、交換・搭載合法信号がセットされているかどうかを検測する。
【0099】
交換・搭載がされているたびに、暗号化装置が交換・搭載合法信号を記憶し、前記通りに、交換・搭載合法信号の状態は、当該電気自動車に合法的な交換・搭載が操作されているか、それとも、違法な交換・搭載が操作されているかについて示すことができる。バッテリー交換監視装置は、バッテリー交換ステーションにおいて電気自動車にバッテリーを再度交換すると、暗号化装置に記憶される交換・搭載合法信号を読み取り、交換・搭載合法信号がセットされているかどうかを検測する。交換・搭載合法信号がセットされている状態(「1」である)にあると、当該電気自動に対する前回の交換・搭載の操作が合法的なものであり、電気自動車に搭載されているバッテリーが正規ルートからのバッテリーであると分かり、バッテリー交換ステーションは、それに基づいて当該電気自動車にバッテリーを交換できる一方、交換・搭載合法信号がリセットされている状態(「0」である)にあると、当該電気自動車に対する前回の交換・搭載の操作が違法なものであると分かり、電気自動車に搭載されているバッテリーが、正規ルートからのバッテリーではない可能性が極めて高いと分かり、バッテリー交換ステーションは、それに基づいてバッテリーを検証し、私的にすり替えられた粗悪なバッテリーであることを確認できると、ユーザーに賠償を主張することができる。
【0100】
実施例14
本実施例は、バッテリー交換暗号化方法を提供しており、当該バッテリー交換暗号化方法は、実施例6に係るバッテリー交換暗号化システムにより実現されるものである。
図13を参照すると、当該バッテリー交換暗号化方法は、その具体的な流れが以下の通りである。
初期状態では、バッテリーを交換する如何なる操作がなく、暗号化装置が待機の状態にあり、このとき、交換・搭載合法信号がセットされている状態にあり、私的にバッテリーを交換する違法な行為が発生していないと分かる。
【0101】
電気自動車にはバッテリーの搭載状態を検測する機構が設置されており、バッテリーを交換する工程には、バッテリーが一旦取り外されていると、当該機構が直ぐにバッテリーアンロック信号を送信し、暗号化装置がバッテリーアンロック信号を受信してから交換・搭載合法信号をリセットする。
【0102】
バッテリーの搭載状態を検測する機構は、バッテリーが電気自動車に再度搭載される場合に、バッテリーロック信号を送信し、暗号化装置がバッテリーロック信号を受信する。暗号化装置は、今回のバッテリー交換が合法かつ正規的なバッテリー交換ステーションにされたことである場合に、さらに、所定の時間内に(当該所定の時間が必要に応じて設置されえる)交換・搭載済み信号を受信し、バッテリーロック信号及び交換・搭載済み信号を受信してから交換・搭載合法信号をセットする。暗号化装置は、バッテリーロック信号を受信してから所定の時間内に、交換・搭載済み信号を受信できない場合に、電気自動車にバッテリーを交換することが操作され、バッテリーが取り外され、あるバッテリーが電気自動車に搭載されているものの、今回のバッテリー交換の操作が正規的なバッテリー交換ステーションになされたことではないと分かり、そして、暗号化装置が交換・搭載済み信号を受信しなく、交換・搭載合法信号をリセットする。
【0103】
本実施例に係るバッテリー交換暗号化方法は、私的にバッテリーを交換する違法な行為を行ったユーザーに対して、救済策を提供する。ユーザーは、私的にバッテリーを交換する行為がバッテリーを交換する運行規則に合致していなく、或いは、違約行為に該当していると認識して、再度、正規ルートからのバッテリーを電気自動車に搭載したい場合に、パスワード要求手段を用いて、復号化手段に、復号化手段にパスワード要求信号を送信し、復号化手段がバッテリー交換ステーションにおける顧客サービスセンターに設置される(本発明における他の好ましい実施形態では、復号化手段が、電気自動車を運行する事業者の運行センターに設置される)。例えば、ユーザーは、バッテリー交換ステーションに顧客サービス電話をかけ、顧客サービスセンターにアンロックパスワードを提供してもらうように請求し、顧客サービスセンターに私的にバッテリーを交換したことを説明すればよい。顧客サービスセンターは、当該電気自動車の情報(ナンバープレート番号、バッテリーの番号等)を記録し、私的にバッテリーを交換する当該の行為をも記録する(バッテリー交換ステーションは、必要の場合に、現場に確認してもらうように作業員を派遣する)。顧客サービスセンターには、アンロックパスワードを生成可能な復号化手段が設置されており、ショートメッセージなどの形態によりユーザーにアンロックパスワードを提供する。パスワード検証手段は、アンロックパスワードを受信すると、所定のアルゴリズムにより検証を行い、パスワード検証が成功となると暗号化装置に検証成功フラグを送信し、暗号化装置が検証成功フラグを受信してから交換・搭載合法信号をセットする。パスワードの検証が成功とならない場合には、交換・搭載合法信号がそのままリセットされている状態を保持する。
【0104】
バッテリー交換監視装置は、暗号化装置に記憶される交換・搭載合法信号を読み取り、交換・搭載合法信号がセットされているかどうかを検測する。交換・搭載合法信号がセットされている状態(「1」である)にあると、当該電気自動車に対する前回の交換・搭載の操作が合法的なものであり、電気自動車に搭載されているバッテリーが正規ルートからのバッテリーであると分かる。交換・搭載合法信号がリセットされている状態(「0」である)にあると、当該電気自動車に対する交換・搭載の操作が違法なものであると分かる。
【0105】
実施例15
本実施例は、電気自動車にバッテリーを交換する暗号化方法を提供しており、当該電気自動車にバッテリーを交換する暗号化方法は、実施例7に係る電気自動車にバッテリーを交換する暗号化システムにより実現されるものであり、
図14を参照すると、当該電気自動車にバッテリーを交換する暗号化方法は、以下のステップを備える。
ステップS401”では、暗号化装置は、交換・搭載済み信号を受信してから交換・搭載合法信号をセットする。交換・搭載済み信号は、電気自動車に、合法的なバッテリー交換機構によりバッテリーを交換して搭載することが済む旨を示すためのものである。
ステップS402”では、暗号化装置は、VCUに交換・搭載合法信号を送信し、交換・搭載合法信号がセットされていると、VCUにより電気自動車が起動できるように許可する。
【0106】
ユーザーは、電気自動車をバッテリー交換ステーション(つまり、バッテリーを交換する合法的な走行機構)に走行させバッテリーを交換する場合に、バッテリーを交換することが済むと、バッテリー交換ステーションに設置される外部機器が交換・搭載済み信号を送信し、当該交換・搭載済み信号は、バッテリーを交換する今回の操作がバッテリー交換ステーションになされている合法的なバッテリー交換の操作であり、電気自動車に搭載されているバッテリーが正規ルートからのバッテリーである旨を示すためのものである。暗号化装置は、交換・搭載済み信号を受信すると、交換・搭載合法信号をセットする(例えば、交換・搭載合法信号を「1’」に設置する)。暗号化装置は、VCUに交換・搭載合法信号を送信し、VCUがセットされている交換・搭載合法信号を受信してから今回のバッテリー交換が合法的なものであることを明確にし、電気自動車が起動できるように許可する。
【0107】
ユーザーは、バッテリー交換ステーションにバッテリーを交換しなく、私的にバッテリーを取り外して交換する場合に、暗号化装置が交換・搭載の後に交換・搭載済み信号を受信できず、交換・搭載合法信号がリセットされ、状態が「0」となる。暗号化装置は、VCUに交換・搭載合法信号を送信し、VCUがリセットされている交換・搭載合法信号を受信してから、今回にバッテリーを交換したことが違法なことである旨を明確にし、電気自動車の起動を禁止する。
【0108】
本実施例に係る電気自動車にバッテリーを交換する暗号化方法は、バッテリーを交換する操作がバッテリーを交換する運行規則に合致しているかどうかを監視でき、私的にバッテリーを交換する行為に対して、電気自動車の起動を禁止するという処罰措置を講じることができることから、バッテリーをすり替えて交換する行為を効果的に抑えることができる。
【0109】
実施例16
本実施例は、電気自動車にバッテリーを交換する暗号化方法を提供しており、本実施例に係る電気自動車にバッテリーを交換する暗号化方法は、その具体的な実現の流れが実施例11と同じであり、
図10を参照すると、その相違点が、当該電気自動車にバッテリーを交換する暗号化方法が実施例8に係る電気自動車にバッテリーを交換する暗号化システムにより実現されるということにあり、本発明に係るバッテリー交換暗号化方法及びシステムによると、ユーザーによるバッテリー交換の行為が運行規則に合致しているかどうかを検測でき、バッテリー交換ステーションは、電気自動車におけるバッテリーが正規ルートを介して交換されたものであるかどうかを簡便に確認することができることから、バッテリー交換ステーションのバッテリーが、紛失を避けるように、その自分のシステムの内部にのみ流通することを保証し、バッテリー交換ステーションは、私的にバッテリーを交換する違法な行為を早期に見出して、賠償を求めることができることになる。
【0110】
以上には、本発明の具体的な実施形態を説明したが、これらが例示的な説明に過ぎず、本発明による保護範囲が特許請求の範囲に限定されていることが当業者にとって理解されるべきである。当業者は、本発明の原理及び趣旨を逸脱しない限り、これらの実施形態について数多くの変形や補正を行うことが可能であり、これらの変形や補正は、いずれも、本願の保護範囲に含まれている。
【0111】
本願は、出願日が2018/7/23である中国特許出願201810814093X、出願日が2018/7/23である中国特許出願2018108134125、及び、出願日が2018/7/23である中国特許出願2018108140889、という優先権を主張している。本願は、上記した中国特許出願の全てを含んでいるとする。