(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-25
(45)【発行日】2024-04-02
(54)【発明の名称】QRコードを用いた暗号化呼接続方法
(51)【国際特許分類】
H04M 3/42 20060101AFI20240326BHJP
H04Q 3/58 20060101ALI20240326BHJP
H04M 1/00 20060101ALI20240326BHJP
【FI】
H04M3/42 Z
H04Q3/58 106
H04M1/00 S
(21)【出願番号】P 2020107963
(22)【出願日】2020-06-23
【審査請求日】2022-05-23
(73)【特許権者】
【識別番号】515303506
【氏名又は名称】株式会社三通
(74)【代理人】
【識別番号】100133411
【氏名又は名称】山本 龍郎
(72)【発明者】
【氏名】邱 利励
(72)【発明者】
【氏名】中川 茜
(72)【発明者】
【氏名】菊地 史郎
【審査官】大橋 達也
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-207442(JP,A)
【文献】特開2018-174370(JP,A)
【文献】特開2002-245005(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2020/0145208(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04M 1/00-11/00
H04Q 3/58
G06F 21/00
H04L 9/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
暗号化呼接続方法は、QRコード暗号化サーバを用いて、着信番号と発信番号を暗号化する工程と、
電話機能部とQRコード読取部を有する端末装置のQRコード読取部で、暗号化された着信番号が記載されたQRコードを読取る工程と、
前記端末装置にクラウドPBXの電話番号を記録する工程と
暗号化された発信番号とQRコードから読み取った暗号化された着信番号をQRコード暗号化サーバに送信する工程と、
QRコード暗号化サーバを用いて、暗号化された着信番号と発信番号の暗号を解く工程と、
暗号が解かれた発信番号と着信番号のペアをクラウドPBXサーバに送信する工程と、
前記端末装置からクラウドPBXの電話番号宛に前記端末装置の電話機能部を通して電話発信する工程と、
クラウドPBXが受信した発信番号をもとに、クラウドPBXサーバに問い合わせを行い、前記暗号が解かれた発信番号と着信番号のペアから、着信番号を得る工程と、
クラウドPBXが前記着信番号に電話発信をする工程を備える暗号化呼接続方法。
【請求項2】
暗号化呼接続方法は、QRコード暗号化サーバを用いて、着信番号と発信番号を暗号化する工程と、
電話機能部とQRコード読取部を有する端末装置のQRコード読取部で、暗号化された着信番号とクラウドPBX番号が記載されたQRコードを読取る工程と、
暗号化された発信番号とQRコードから読み取った暗号化された着信番号とクラウドPBX番号をQRコード暗号化サーバに送信する工程と、
QRコード暗号化サーバを用いて、暗号化された着信番号と発信番号の暗号を解く工程と、
暗号が解かれた発信番号と暗号が解かれた着信番号とクラウドPBX番号をクラウドPBXサーバに送信する工程と、
前記端末装置からクラウドPBX番号であるクラウドPBXの電話番号宛に前記端末装置の電話機能部を通して電話発信する工程と、
クラウドPBXが受信したクラウドPBX番号をもとに、クラウドPBXサーバに問い合わせを行い、前記暗号が解かれた発信番号と着信番号を得る工程と、
クラウドPBXが前記得られた着信番号に電話発信をする工程を備える暗号化呼接続方法。
【請求項3】
暗号化呼接続方法は、QRコード暗号化サーバを用いて、着信番号と発信番号を暗号化する工程と、
電話機能部とQRコード読取部を有する端末装置のQRコード読取部で、暗号化された着信番号が記載されたQRコードを読取る工程と、
暗号化された発信番号とQRコードから読み取った暗号化された着信番号をQRコード暗号化サーバに送信する工程と、
QRコード暗号化サーバを用いて、暗号化された着信番号と発信番号の暗号を解く工程と、
暗号が解かれた発信番号と着信番号のペアをクラウドPBXサーバに送信する工程と、
クラウドPBXサーバがクラウドPBXの電話番号をQRコード暗号化サーバに送信する工程と、QRコード暗号化サーバがクラウドPBXの電話番号であるクラウドPBX番号を前記端末装置のQRコード読取部に送信する工程と、
前記端末装置からクラウドPBXの電話番号宛に前記端末装置の電話機能部を通して電話発信する工程と、
クラウドPBXが受信したクラウドPBX番号をもとに、クラウドPBXサーバに問い合わせを行い、前記暗号が解かれた発信番号と着信番号を得る工程と、
クラウドPBXが前記着信番号に電話発信をする工程を備える暗号化呼接続方法。
【請求項4】
請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の前記暗号化呼接続方法を実施するためのシステムであって、
電話機能部とQRコード読取部を有する端末装置と
着信番号や発信番号を暗号化するQRコード暗号化サーバと、
クラウドPBXサーバと
クラウドPBXを備え、
クラウドPBXサーバは、前記QRコード暗号化サーバと前記クラウドPBXと通信を行い、
クラウドPBXは、前記クラウドPBXサーバと前記端末装置の電話機能部から得た情報からをもとに着信番号と発信番号を得て、前記着信番号に電話発信することを特徴とする暗号化呼接続システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は名刺、パンフレット等に印刷されるQRコードをスマートフォンやタブレットなどの、QRコードリーダと電話機能部を有する端末装置で読み取り、QRコードに書かれている情報をもとにスマートフォンやタブレットなどの電話機能部を有する電子機器の電話機能部を経由して名刺またはパンフレット等の持ち主に接続する呼接続方式に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、名刺やパンフレット等に印刷されるQRコードをスマートフォンのQRコードリーダで読み取り、QRコードに書かれている着信番号をもとにスマートフォンの電話機能部、及び携帯網、固定通信網を経由して名刺またはパンフレット等の持ち主に接続する技術が知られている。
【0003】
図1や特許文献1は、従来技術を説明するものである。名刺やパンフレット等に貼付されているQRコードには、着信番号が記録されている。
【0004】
このQRコードをスマートフォンなどのQRコードリーダーアプリで読み取ると
スマートフォンの電話機能部により、公知の携帯網・固定通信網を通じて、名刺や
パンフレットの持ち主に電話を掛けることができる
【0005】
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
この従来方式では、QRコードに書かれている電話番号(着信番号)がQRコードリーダの出力として容易に読むことはできてしまう。したがって、名刺またはパンフレット等の持ち主の電話番号が容易に分かってしまうという欠点があった。これはプライバシーの保護の重要性が叫ばれる昨今においては妥当でなく改善の必要がある。
【0008】
本発明は、上記の問題に鑑み、QRコードに記録されている電話番号(着信番号)を暗号化し、QRコードリーダ等の読取部の出力として電話番号(着信番号)が分からないようにし、名刺またはパンフレット等の持ち主のプライバシーを守ることができる方法、システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の暗号化呼接続方法は、QRコード暗号化サーバを用いて、着信番号と発信番号を暗号化する工程と、電話機能部とQRコード読取部を有する端末装置のQRコード読取部で、暗号化された着信番号が記載されたQRコードを読取る工程と、
前記端末装置にクラウドPBXの電話番号を記録する工程と、暗号化された発信番号とQRコードから読み取った暗号化された着信番号をQRコード暗号化サーバに送信する工程と、
QRコード暗号化サーバを用いて、暗号化された着信番号と発信番号の暗号を解く工程と、
暗号が解かれた発信番号と着信番号のペアをクラウドPBXサーバに送信する工程と、
前記端末装置からクラウドPBXの電話番号宛に前記端末装置の電話機能部を通して電話発信する工程と、
クラウドPBXが受信した発信番号をもとに、クラウドPBXサーバに問い合わせを行い、前記暗号が解かれた発信番号と着信番号のペアから、着信番号を得る工程と、
クラウドPBXが前記着信番号に電話発信をする工程を備える。
【0010】
本発明の暗号化呼接続方法は、QRコード(登録商標)暗号化サーバを用いて、着信番号と発信番号を暗号化する工程と、電話機能部とQRコード(登録商標)読取部を有する端末装置のQRコード(登録商標)読取部で、暗号化された着信番号とクラウドPBX番号が記載されたQRコード(登録商標)を読取る工程と、暗号化された発信番号とQRコード(登録商標)から読み取った暗号化された着信番号とクラウドPBX番号をQRコード(登録商標)暗号化サーバに送信する工程と、
QRコード(登録商標)暗号化サーバを用いて、暗号化された着信番号と発信番号の暗号を解く工程と、
暗号が解かれた発信番号と暗号が解かれた着信番号とクラウドPBX番号をクラウドPBXサーバに送信する工程と、
前記端末装置からクラウドPBX番号であるクラウドPBXの電話番号宛に前記端末装置の電話機能部を通して電話発信する工程と、
クラウドPBXが受信したクラウドPBX番号をもとに、クラウドPBXサーバに問い合わせを行い、前記暗号が解かれた発信番号と着信番号を得る工程と、
クラウドPBXが前記得られた着信番号に電話発信をする工程を備える。
【0011】
また、本発明の暗号化呼接続方法は、QRコード(登録商標)暗号化サーバを用いて、着信番号と発信番号を暗号化する工程と、電話機能部とQRコード(登録商標)読取部を有する端末装置のQRコード(登録商標)読取部で、暗号化された着信番号が記載されたQRコード(登録商標)を読取る工程と、暗号化された発信番号とQRコード(登録商標)から読み取った暗号化された着信番号をQRコード(登録商標)暗号化サーバに送信する工程と、QRコード(登録商標)暗号化サーバを用いて、暗号化された着信番号と発信番号の暗号を解く工程と、暗号が解かれた発信番号と着信番号のペアをクラウドPBXサーバに送信する工程と、クラウドPBXサーバがクラウドPBXの電話番号をQRコード(登録商標)暗号化サーバに送信する工程と、QRコード(登録商標)暗号化サーバがクラウドPBXの電話番号であるクラウドPBX番号を前記端末装置のQRコード(登録商標)読取部に送信する工程と、前記端末装置からクラウドPBXの電話番号宛に前記端末装置の電話機能部を通して電話発信する工程と、クラウドPBXが受信したクラウドPBX番号をもとに、クラウドPBXサーバに問い合わせを行い、前記暗号が解かれた発信番号と着信番号を得る工程と、クラウドPBXが前記着信番号に電話発信をする工程を備える。
【0012】
また、本発明の暗号化呼システムは、前記暗号化呼接続方法を実施するためのシステムであって、
電話機能部とQRコード読取部を有する端末装置と
着信番号や発信番号を暗号化するQRコード暗号化サーバと、
クラウドPBXサーバと
クラウドPBXを備え、
クラウドPBXサーバは、前記QRコード暗号化サーバと前記クラウドPBXと通信を行い、
クラウドPBXは、前記クラウドPBXサーバと前記端末装置の電話機能部から得た情報をもとに着信番号と発信番号を得て、前記着信番号に電話発信する。
【発明の効果】
【0013】
本発明の暗号化呼接続方法によれば、QRコードに記録されている電話番号(着信番号)を暗号化し、QRコードリーダ等の読取部の出力として電話番号(着信番号)が分からないようにし、名刺またはパンフレット等の持ち主のプライバシーを守ることができる。
【0014】
また、本発明の暗号化呼接続システムによれば、本発明の暗号化呼接続方法を実施することができる。その結果、QRコードに記録されている電話番号(着信番号)を暗号化し、QRコードリーダ等の読取部の出力として電話番号(着信番号)が分からないようにし、名刺またはパンフレット等の持ち主のプライバシーを守ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】従来方式を説明する仕組みを示すブロック図である。
【
図2】本発明の方法を実行するシステムを説明するブロック図である。
【
図3】本発明の第一実施形態を説明するためのフローチャートである。
【
図4】本発明の第二実施形態を説明するためのフローチャートである。
【
図5】本発明の第三実施形態を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明の目的を達成するための一実施形態を用いた仕組みを、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0017】
図2は、本発明の方法を実行するシステムを説明するブロック図である。
【0018】
本実施形態の暗号化呼システム1は、本発明は名刺、パンフレット等に印刷されるQRコードをスマートフォンやタブレット等の端末装置で読み取り、QRコードに書かれている暗号化された電話番号をもとに端末装置の電話機能部を経由して名刺またはパンフレット等の持ち主に電話発信する暗号化呼接続システムに関するものである。
【0019】
本実施形態の暗号化呼接続システム1は、
図2に示すように、端末装置10と、QRコード暗号化サーバ20と、クラウドPBXサーバ30、クラウドPBX40とを備えている。読取端末装置10とQRコード暗号化サーバ20との間およびQRコード暗号化サーバ20とクラウドPBXサーバ30との間は、インターネット回線、電話回線およびLAN(Local Area Network)などの通信回線を用いて互いに通信可能に構成されている。
【0020】
端末装置10とクラウドPBX40との間およびクラウドPBX40とクラウドPBXサーバ30との間は電話回線を用いて互いに通信可能に構成されている。
【0021】
端末装置10は、QRコードを読取って電話を掛ける者が使用する端末装置である。QRコードを読取って電話を掛ける者は、端末装置10を用いてQRコードに暗号化された電話番号(着信番号)に電話発信をする。
【0022】
端末装置10は、表示部、入力部、カメラ、QRコード読取部と電話機能部およびWebブラウザを備えており、スマートフォンなどの携帯電話やタブレット端末などといった携帯端末であってもよい。また、デスクトップパソコンやノートパソコンでもよい。
【0023】
なお、端末装置10にQRコード読取部(例えば、QRコードリーダーアプリ)をインストールする際、端末装置10は、QRコード暗号化サーバ20に接続される。
【0024】
ここでQRコード暗号化サーバ20では、端末装置10の電話番号(発信番号)を暗号化キーで暗号化してインストールと同時にスマートフォンに登録する。なお、QRコード暗号化サーバ20には接続せずに、特殊なQRコードリーダアプリを用いて、スマートフォンユーザがアプリインストール時に発信番号を暗号化キーで暗号化してQRコードリーダアプリに登録されることもできる。また、この時、スマートフォン等の端末装置10には、クラウドPBX40の電話番号を記録することもできる。
【0025】
また、
図2には、1台の端末装置10しか示していないが、実際には、本実施形態の暗号化呼接続システム1は、複数の端末装置10を有し、上述した構成を有し、同様の処理を行うものとする。
【0026】
QRコード暗号化サーバ20は、発信番号と着信番号を暗号化キーで暗号化するものである。
【0027】
暗号化は、具体的には原文を暗号化キーでEXORを取って暗号文を得るといった手段で行う。なお、暗号化は、QRコード作成ソフトでパスワード入力して、暗号化されたQRコードを作成する方法でもよい。
【0028】
また、QRコード暗号化サーバ20は、暗号化キーを保管する
【0029】
電話番号(着信番号)を暗号化したい者は、QRコード暗号化サーバ20で暗号化したものをQRコードとして印刷し、QRコードを名刺やパンフレットに貼付する。
【0030】
クラウドPBXサーバ30は、暗号化されたQRコード暗号化サーバ20から暗号化を解除した電話番号(発信番号と着信番号)を受け取るサーバである。
【0031】
クラウドPBX40は、端末装置10の電話機能部を通して、発信番号、着信番号やクラウドPBX番号を受信する。なお、クラウドPBXとは、従来、オフィス内に設置してあったPBX(電話交換機)を、インターネット上に用意した機能のことをいう。
【0032】
クラウドPBX40は、クラウドPBXサーバ30へ端末装置10から受け取った発信番号やクラウドPBX番号を送信する。
【0033】
また、クラウドPBX40は、クラウドPBXサーバ30から発信された暗号が解かれた発信番号と着信番号を受信し、受け取った着信番号に電話発信する。
【0034】
つまり、端末装置10の持主は、QRコードで暗号化された者の発信番号に電話発信することができる。
【0035】
本発明の実施形態を達成するための仕組みを
図2に示す。
【0036】
図2で説明した端末装置10、QRコード暗号化サーバ20、クラウドPBXサーバ30、クラウドPBX40の他に暗号化された着信番号が書かれたQRコードが添付された名刺・パンフレット等が存在する。
【0037】
端末装置10の電話機能部は、携帯網と固定通信網を介してクラウドPBX40に電話発信できる。
【0038】
また、端末装置10の電話機能部は、携帯網と別の固定通信網を介して名刺・パンフレット等の持主に電話発信できる。
【0039】
端末装置10のWebブラウザは、インターネットを介してWebサーバに接続されている。
【0040】
次に、本実施形態の暗号化呼接続システムを用いた暗号化呼接続方法の流れについて、
図3に示すフローチャートを参照しながら説明する。なお、
図3のフローチャートは、基本的に上から下に向かって時間が進むものとする。ただし、着信番号の暗号化と発信番号の暗号化は、どちらが先にされてもよい。
【0041】
ここで、名刺・パンフレット等の持主の電話番号を「着信番号」といい、暗号化された「着信番号」(名刺・パンフレット等のQRコードで暗号化されている電話番号)を暗号化「着信番号]と記述する。
【0042】
一方、スマートフォン等の端末装置10の電話番号を「発信番号」といい、
暗号化された発信番号(QRコード読取部のインストール時に暗号化された端末装置10の電話番号)を暗号化[発信番号]と記述する。
【0043】
まず、着信番号の暗号化(コード化)は、QRコード暗号化サーバ20で行われ、具体的には原文を暗号化キーでEXORを取って暗号文を得るといった手段で行なわれる(S10)
【0044】
なお、暗号化は、QRコード作成ソフトでパスワードを入力して、行ってもよい。
【0045】
名刺・パンフレット等の持主は、QRコード暗号化サーバ20で暗号化したものをQRコードとして印刷し、印刷したQRコードを名刺やパンフレットに貼付する(S11)。
【0046】
また、端末装置10には、当該端末装置10の電話番号を暗号化した暗号化[発信番号]とクラウドPBX30の電話番号が記録されている。
【0047】
この「発信番号」の暗号化は、QRコードを端末装置10にインストールする際にQRコード暗号化サーバ20で行われ、具体的には原文を暗号化キーでEXORを取って暗号文を得るといった手段で行う(S12)。
【0048】
なお、暗号化は、QRコード作成ソフトでパスワード入力して、行ってもよい。
【0049】
スマートフォン等の端末装置10の持主が、スマートフォン等のQRコード読取部(例えば、QRコードリーダアプリ)で名刺・パンフレット等に貼付されたQRコードを読込むと、QRコード読取部に暗号化された暗号化[着信番号]が読込まれる(S13)。
【0050】
ここで「着信番号」は、暗号化されているのでスマートフォン等の端末装置10の持主にはわからない。
【0051】
QRコード読取部は、インターネットをとおして暗号化された暗号化[着信番号]と暗号化[発信番号]をQRコード暗号化サーバ20に送信する(S14)。
【0052】
QRコード暗号化サーバ20は、当該サーバに記録されている暗号化キーをもとに暗号化された[着信番号]と[発信番号]の暗号を解く(S15)。
【0053】
QRコード暗号化サーバ20は、暗号が解かれた「着信番号」と「発信番号」を得て、それをクラウドPBXサーバ30に送る(S16)。
【0054】
また、端末装置10は、暗号化された暗号化[着信番号]と暗号化[発信番号]をQRコード暗号化サーバ20に送ったあと、スマートフォン等の端末装置10の電話機能部(他の電話と通話できる機能を有する部分のことをいう。この電話機能部の構成は、一般的な公知のものである)を通して、クラウドPBX40宛に発信する(S17)。
【0055】
なお、ここで「発信番号」はスマートフォン等の端末装置の電話番号であり「着信番号」は、クラウドPBX40の電話番号である。
【0056】
クラウドPBX40の電話番号と端末装置10の電話番号は、端末装置10の電話機能部、携帯網、固定通信網を経由してクラウドPBX40に届けられる。
【0057】
クラウドPBX40は、発信番号をキーにクラウドPBXサーバ30に問い合わせをおこなう(S18)。
【0058】
クラウドPBXサーバ30は、インターネット等を通じてQRコード暗号化サーバ20から送られてきた「着信番号」と「発信番号」のペアから、クラウドPBXから固定通信網を経由してクラウドPBXサーバ40に届けられた発信番号が共通するペアを抽出する(S19)。
【0059】
クラウドPBXサーバ30は、前記抽出した「発信番号」と「着信番号」をクラウドPBX40に返答する(S20)。
【0060】
返答を受けたクラウドPBX40は、スマートフォン等の端末装置10の電話機能部を通して発信された「発信番号」と「着信番号」(クラウドPBX40の電話番号)を、クラウドPBXサーバ30から返答された「発信番号」と「着信番号」(名刺・パンフレット等の持主の電話番号)に変更して(S21)名刺・パンフレット等の持ち主に接続する(S22)。
【0061】
第4図は本発明の第2の実施形態を示すフォローチャートである。第2の実施形態は、QRコードの暗号化された着信番号と一緒にクラウドPBXの電話番号が記載されている場合である。
【0062】
本発明の第2の実施形態を達成するためのシステムは、第1の実施形態の場合(
図2)と同様である。
【0063】
第1の実施形態と同様に、名刺・パンフレット等の持主の電話番号を「着信番号」といい、暗号化された「着信番号」(名刺・パンフレット等のQRコードで暗号化されている電話番号)を暗号化「着信番号]と記述する。
【0064】
同様に、QRコードを読取り、スマートフォン等の端末装置10の電話番号を「発信番号」といい、暗号化された発信番号(QRコード読取部のインストール時に暗号化された端末装置10の電話番号)を暗号化[発信番号]と記述する。
【0065】
まず、着信番号の暗号化(コード化)は、QRコード暗号化サーバ20で行われる。暗号化の方法は第1の実施形態と同様である(S30)。
【0066】
第2の実施形態では、名刺・パンフレット等の持主は、QRコード暗号化サーバ20で暗号化した暗号化[着信番号]とクラウドPBXの電話番号をQRコードとして印刷し、印刷したQRコードを名刺やパンフレットに貼付する(S31)。
【0067】
また、端末装置10には、当該端末装置10の電話番号を暗号化した暗号化[発信番号]が記録されている。暗号化の方法は、第1の実施形態と同様である(S32)。
【0068】
スマートフォン等の端末装置10の持主が、スマートフォン等のQRコード読取部(例えば、QRコードリーダアプリ)で名刺・パンフレット等に貼付されたQRコードを読込むと、QRコード読取部に暗号化された暗号化[着信番号]とクラウドPBX番号が読込まれる(S33)。
【0069】
ここで「着信番号」は、暗号化されているのでスマートフォン等の端末装置10の持主にはわからない。
【0070】
QRコード読取部は、インターネットをとおして暗号化された暗号化[着信番号]、暗号化[発信番号]とクラウドPBX番号をQRコード暗号化サーバ20に送信する(S34)。
【0071】
QRコード暗号化サーバ20は、当該サーバに記録されている暗号化キーをもとに暗号化された[着信番号]と[発信番号]の暗号を解く(S35)。
【0072】
QRコード暗号化サーバ20は、暗号が解かれた「着信番号」と「発信番号」を得て、クラウドPBX番号と共にそれをクラウドPBXサーバ30に送る(S36)。
【0073】
また、端末装置10は、暗号化された暗号化[着信番号]と暗号化[発信番号]をQRコード暗号化サーバ20に送ったあと、スマートフォン等の端末装置10の電話機能部(他の電話と通話できる機能を有する部分のことをいう。この電話機能部の構成は、一般的な公知のものである)を通して、クラウドPBX40宛に発信する(S37)。
【0074】
なお、ここで「発信番号」はスマートフォン等の端末装置の電話番号であり「着信番号」は、クラウドPBX40の電話番号である。
【0075】
クラウドPBX40の電話番号と端末装置10の電話番号は、端末装置10の電話機能部、携帯網、固定通信網を経由してクラウドPBX40に届けられる。
【0076】
クラウドPBX40は、届けられたクラウドPBX番号をキーにクラウドPBXサーバ30に問い合わせをおこなう(S38)。
【0077】
クラウドPBXサーバ30は、インターネット等を通じてQRコード暗号化サーバ20から送られてきた「着信番号」「発信番号」とクラウドPBX番号のセットの中から、クラウドPBXから固定通信網を経由してクラウドPBXサーバ40に届けられたクラウドPBX番号が共通するペアを抽出する(S39)。
【0078】
クラウドPBXサーバ30は、前記抽出した「発信番号」と「着信番号」をクラウドPBX40に返答する(S40)。
【0079】
返答を受けたクラウドPBX40は、スマートフォン等の端末装置10の電話機能部を通して発信された「発信番号」と「着信番号」(クラウドPBX40の電話番号)を、クラウドPBXサーバ30から返答された「発信番号」と「着信番号」(名刺・パンフレット等の持主の電話番号)に変更して(S41)名刺・パンフレット等の持ち主に接続する(S42)。
【0080】
第5図は本発明の第3の実施形態を示すフローチャート仕組むである。第3実施形態は、端末装置10のQRコード読取部が、暗号化された暗号化[発信番号]と暗号化された暗号化[着信番号]をQRコード暗号化サーバ20に送った際、そのレスポンスとしてクラウドPBX30の電話番号(クラウドPBX番号)を受信する場合である。
【0081】
本発明の第3の実施形態を達成するためのシステムは、第1の実施形態の場合(
図2)と同様である。
【0082】
第1、第2の実施形態と同様に、名刺・パンフレット等の持主の電話番号を「着信番号」といい、暗号化された「着信番号」(名刺・パンフレット等のQRコードで暗号化されている電話番号)を暗号化[着信番号]と記述する。
【0083】
同様に、QRコードを読取り、スマートフォン等の端末装置10の電話番号を「発信番号」といい、暗号化された発信番号(QRコード読取部のインストール時に暗号化された端末装置10の電話番号)を暗号化[発信番号]と記述する。
【0084】
まず「着信番号」の暗号化(コード化)は、QRコード暗号化サーバ20で行われる。暗号化の方法は第1の実施形態と同様である(S50)。
【0085】
第3の実施形態では、第1の実施形態と同様、名刺・パンフレット等の持主は、QRコード暗号化サーバ20で暗号化したものをQRコードとして印刷し、印刷したQRコードを名刺やパンフレットに貼付する(S51)。
【0086】
また、端末装置10には、当該端末装置10の電話番号を暗号化した暗号化[発信番号]が記録されている。暗号化の方法は、第1の実施形態と同様である(S52)。
【0087】
スマートフォン等の端末装置10の持主が、スマートフォン等のQRコード読取部(例えば、QRコードリーダアプリ)で名刺・パンフレット等に貼付されたQRコードを読込むと、QRコード読取部に暗号化された暗号化[着信番号]が読込まれる(S53)。
【0088】
ここで「着信番号」は、暗号化されているのでスマートフォン等の端末装置10の持主にはわからない。
【0089】
QRコード読取部は、インターネットをとおして暗号化された暗号化[着信番号]、暗号化[発信番号]をQRコード暗号化サーバ20に送信する(S54)。
【0090】
QRコード暗号化サーバ20は、当該サーバに記録されている暗号化キーをもとに暗号化された[着信番号]と[発信番号]の暗号を解く(S55)。
【0091】
QRコード暗号化サーバ20は、暗号が解かれた「着信番号」と「発信番号」を得て、それをクラウドPBXサーバ30に送信する(S56)。
【0092】
「着信番号」と「発信番号」を受け取ったクラウドPBXサーバ30は、利用できるクラウドPBXの電話番号(クラウドPBX番号)をQRコード暗号化サーバ20に送信する(S57)。
【0093】
「クラウドPBX番号」を受け取ったQRコード暗号化サーバ20は、当該「クラウドPBX番号」をレスポンスとして端末装置10のQRコード読取部に送信する(S58)。
【0094】
また、端末装置10は、QRコード暗号化サーバ20から「クラウドPBX番号」を受け取ったあと、スマートフォン等の端末装置10の電話機能部(他の電話と通話できる機能を有する部分のことをいう。この電話機能部の構成は、一般的な公知のものである)を通して、クラウドPBX40宛に発信する(S59)。
【0095】
なお、ここで「発信番号」はスマートフォン等の端末装置の電話番号であり「着信番号」は、クラウドPBX40の電話番号である。
【0096】
クラウドPBX40の電話番号と端末装置10の電話番号は、端末装置10の電話機能部、携帯網、固定通信網を経由してクラウドPBX40に届けられる。
【0097】
クラウドPBX40は、届けられたクラウドPBX番号をキーにクラウドPBXサーバ30に問い合わせをおこなう(S60)。
【0098】
クラウドPBXサーバ30は、インターネット等を通じてQRコード暗号化サーバ20から送られてきた「着信番号」「発信番号」とクラウドPBX番号のセットの中から、クラウドPBXから固定通信網を経由してクラウドPBXサーバ40に届けられたクラウドPBX番号が共通するペアを抽出する(S61)。
【0099】
クラウドPBXサーバ30は、前記抽出した「発信番号」と「着信番号」をクラウドPBX40に返答する(S62)。
【0100】
返答を受けたクラウドPBX40は、スマートフォン等の端末装置10の電話機能部を通して発信された「発信番号」と「着信番号」(クラウドPBX40の電話番号)を、クラウドPBXサーバ30から返答された「発信番号」と「着信番号」(名刺・パンフレット等の持主の電話番号)に変更して(S63)名刺・パンフレット等の持ち主に接続する(S64)。
【0101】
<<<<本実施の形態の範囲>>>>
上述したように、本発明は、本実施の形態によって記載したが、この開示の一部をなす記載及び図面は、本発明を限定するものであると理解すべきでない。このように、本発明は、ここでは記載していない様々な実施の形態等を含む。
【符号の説明】
【0102】
1 暗号化呼接続システム
10 端末装置
20 QRコード暗号化サーバ
30 クラウドPBXサーバ
40 クラウドPBX