(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-25
(45)【発行日】2024-04-02
(54)【発明の名称】注射情報を収集するシステム
(51)【国際特許分類】
A61M 5/178 20060101AFI20240326BHJP
【FI】
A61M5/178
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022055277
(22)【出願日】2022-03-30
(62)【分割の表示】P 2019563268の分割
【原出願日】2018-05-21
【審査請求日】2022-04-04
(32)【優先日】2017-05-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】518264424
【氏名又は名称】クリーデンス メドシステムズ,インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Credence MedSystems,Inc.
(74)【代理人】
【識別番号】110001302
【氏名又は名称】弁理士法人北青山インターナショナル
(72)【発明者】
【氏名】ディアス,スティーヴン エイチ.
(72)【発明者】
【氏名】シュルザス,アラン イー.
(72)【発明者】
【氏名】シャンリー,ジョン エフ.
(72)【発明者】
【氏名】ティラック,ジェフ
(72)【発明者】
【氏名】マーヒッジ,ジョン
(72)【発明者】
【氏名】リトヴァック,フランク
(72)【発明者】
【氏名】セイヤー,ダン
【審査官】中村 一雄
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2015/136564(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2017/0136185(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2016/0213856(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61M 5/178
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
薬液の注射を測定する方法であって、
シリンジ本体に取り外し可能に結合されたセンサフランジ内のセンサが、前記シリンジ本体からの薬液の注射中に注射特性を測定するステップと、
前記センサフランジ内のプロセッサが、前記注射特性を分析して注射イベントの発生を判定するステップと、
前記センサフランジ内の取り付けセンサが、前記シリンジ本体に前記センサフランジが取り外し可能に連結されたときを検出するステップと、
前記センサフランジが、
前記センサフランジが使用済みの前記シリンジ本体と一緒に廃棄されるのを防ぐために、前記薬液の注射が終了するとアラームを発するステップと、
前記プロセッサが、前記シリンジ本体からセンサフランジが取り除かれたことを前記取り付けセンサが検出した場合に前記アラームを消音するステップと、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記注射イベントは、ある用量の薬液の注射である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記センサは力センサであり、前記注射特性は前記シリンジ本体内に少なくとも部分的に配置されたプランジャ部材に加えられた力である、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記プロセッサが、前記薬液の用量の注射の力と時間の積を計算するステップをさらに含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記プロセッサが、測定された力時間積を基準力時間積と比較して、前記注射イベントの発生を特定するステップをさらに含む、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記基準力時間積は、注射される薬液の粘度およ
び針のサイズに基づいて予め決定される、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記センサフランジが、前記注射イベントの発生日時を記録するステップをさらに含む、請求項5に記載の方法。
【請求項8】
前記センサは光学センサであり、前記注射特性は前記シリンジ本体内に少なくとも部分的に配置されたプランジャ部材の位置、速度、または加速度である、請求項2に記載の方法。
【請求項9】
前記光学センサは、IRセンサである、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記プランジャ部材は、前記光学センサによって読み取られる視覚的特徴を含む、請求項8に記載の方法。
【請求項11】
前記センサが音響センサであり、前記注射特性は前記シリンジ本体内に少なくとも部分的に配置されたプランジャ部材の位置、速度、または加速度である、請求項2に記載の方法。
【請求項12】
前記音響センサは、前記センサから前記プランジャ部材上の近位端パッドまでの距離を測定するように構成された音響反射センサである、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記音響センサは、前記センサから、前記シリンジ本体内に配置され前記プランジャ部材に結合されたストッパ部材までの距離を測定するように構成された音響反射センサである、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記センサが機械的センサであり、前記注射特性は前記シリンジ本体内に少なくとも部分的に配置されたプランジャ部材の位置、速度、または加速度である、請求項2に記載の方法。
【請求項15】
前記機械的センサは、前記プランジャ部材の外面と接触するローラーを具え、前記方法はさらに、前記機械的センサのリーダーが、前記ローラーの回転を測定するステップを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記リーダーは光学センサまたは機械センサであることを特徴とする、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記センサは第1のセンサであり、前記注射特性は第1の注射特性であり、前記センサフランジは、第2の注射特性を測定するための第2のセンサをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項18】
前記取り付けセンサが機械的スイッチを含む、請求項1に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001]本出願は、一般に、流体注入に対する様々なレベルの制御を実現するための注射システム、デバイス、およびプロセスに関し、より具体的には、医療環境における安全シリンジに関連するシステムおよび方法に関する。さらに具体的には、本出願は、注射関連情報を管理するための注射システム、デバイス、およびプロセスに関する。
【背景技術】
【0002】
[0002]
図1Aに示すような何百万ものシリンジ(2)が、医療環境で毎日消費されている。典型的なシリンジ(2)は、管状体(4)、プランジャ(6)、および注射針(8)を備える。
図1Bに示すように、このようなシリンジ(2)は、患者に液体を注入するだけでなく、薬瓶、バイアル、袋、またはその他の薬剤封入システム(10)といった容器から液体を出し入れするためにも利用することができる。実際、米国など一部の国の規制上の制約および無菌性の維持の問題により、特定の患者の環境で示されるように、シリンジ(2)で薬瓶(10)を用いる場合、薬瓶は一人の患者に使用してその後廃棄されなければならず、多大なボトルの医療廃棄物と残りの薬の廃棄を生じ、特定の重要な薬剤の定期的な不足の原因にもなる。
【0003】
[0003]
図2Aを参照すると、3本のルアー型シリンジ(12)が示されており、それぞれが遠位に設けられたルアー継手構造(14)を有し、
図2Bに示すルアーマニホルド組立体(16)のような類似の合致形状を有する他の器具と結合することができる。
図2Bのルアーマニホルド組立体を用いて、静脈内輸液バッグを用いるか用いることなく、薬液を患者に静脈内投与することができる。
図2Aのシリンジのルアー継手(14)は「オス」のルアー継手と呼ばれ、
図2B(18)のルアー継手は「メス」のルアー継手と呼ばれる。ルアー型インターフェースの一方にねじ山を設け(この場合、この構成は「ルアーロック」構成と呼ばれる)、両者を相対的回転によって結合することができ、圧縮荷重と組み合わせてもよい。換言すれば、ルアーロックの一実施形態では、おそらく圧縮とともに回転を利用して、メスの継手(18)のフランジと係合して、一緒に器具に液密結合をもたらすように構成されたオスの継手(14)内のねじ山を係合させることができる。別の実施形態では、テーパ状のインターフェース形状を利用して、ねじ山または回転を用いずに圧縮を用いたルアー係合を提供することができる(このような構成は、「スリップオン」または「円錐」ルアー構成と呼ばれ得る)。このようなルアー結合はオペレータにとって比較的安全であると考えられてるが、ルアー結合体の組立中に薬剤がこぼれたり漏れたり、部品が破損するリスクがある。
【0004】
[0004]一方、針注入構成の使用は、望ましくない人や構造に鋭い針が接触または刺さる危険性を伴う。このため、いわゆる「安全シリンジ」が開発されている。安全シリンジ(20)の一実施形態が
図3に示されており、管状シールド部材(22)が、シリンジ本体(4)に対するロック位置から解放されると、針(8)をカバーするようにばね付勢されている。安全シリンジ(24)の別の実施形態が
図4A~4Bに示されている。このような構成では、プランジャ(6)をシリンジ本体(4)に対して完全に挿入した後、
図4Bに示すように、格納式針(26)が、管状体(4)内の安全位置に戻るように格納される(28、26)。それ自身の上に崩壊するように構成されたこのような構成は、血液の飛散/エアロゾル化の問題、誤動作や所望の前に作動する可能性のあるプレロードエネルギーの安全な保存、ばねの圧縮容積内に残るデッドスペースによる全用量注射の精度低下、および/または、痛みや患者の不安の原因となる引き戻し速度制御の喪失に関連する可能性がある。
【0005】
[0005]シリンジ市場をさらに複雑にしているのは、
図5Aおよび5Bに示すような充填済みシリンジアセンブリの需要の増加である。シリンジアセンブリは、一般にシリンジ本体、または「薬剤エンクロージャ封入送達システム」(34)と、プランジャチップと、プラグまたはストッパ(36)と、ルアー型インターフェースに取り付けることができる遠位シールまたはキャップ(35)とを備える(
図5Aではキャップ35が所定位置にあり、
図5Bではルアーインターフェース(14)を示すためにキャップが取り外されている)。薬液は、プランジャチップ(36)の遠位シール(35)と遠位端(37)の間のボリュームまたは薬剤リザーバ(40)に存在する。プランジャチップ(36)は、標準のブチルゴム材料を含み、生体適合性潤滑コーティング(例えば、ポリテトラフルオロエチレン(「PTFE」)など)でコーティングされて、関連するシリンジ本体(34)の構造と材料に対する好ましいシーリングおよび相対運動特性を実現する。
図5Bのシリンジ本体(34)の近位端は、シリンジ本体(34)の材料と一体的に形成された従来の一体型シリンジフランジ(38)を有する。このフランジ(38)は、シリンジ本体(34)から半径方向に延びるように構成され、シリンジ本体(34)の周りの全周または部分的な外周となるように構成されてもよい。部分的なフランジは「クリップフランジ」と呼ばれ、他方は「フルフランジ」と呼ばれる。フランジは、シリンジを指で把持し、プランジャを押して注射するためのサポートを提供するために用いられる。シリンジ本体(34)は、好ましくは、ガラスやポリマーなどの半透明材料を有する。薬室またはリザーバ(40)内に収容容積を形成し、針を介した関連する流体の排出を支援するために、プランジャチップ(36)をシリンジ本体(34)内に配置することができる。シリンジ本体(34)は、実質的に円筒形状を画定し(したがって、円形の断面形状を有するプランジャチップ36がシリンジ本体に対してシールを確立し得る)、または楕円など他の断面形状を有するように構成することができる。
【0006】
[0006]このようなアセンブリは、充填、包装、および医薬品/薬剤のインターフェース材料の選択および部品の使用に関する世界の絶えず変化する規制のすべてを満たす余地のある世界の数少ないメーカーによって標準化され、正確な容量で生産されるため望ましい。ただし、このような単純な構成は、通常、使い捨て、安全、自動無効化、および針刺し防止についての新しい世界標準を満たさない。したがって、特定のサプライヤーは、1つの解決手段ですべての規格またはその少なくとも一部を満たそうとする、例えば
図5Cに示されているシステム(41)などの、より「垂直」な解決手段に移行している。多くの異なる場面でこれらの規格を満たすことを試みた結果、そのような製品には顕著な制限(
図3~4Bを参照して上述したものの一部を含む)と、比較的大きな在庫および使用の費用がかかる。
【0007】
[0007]注射システムのタイプに関係なく、注射剤(例えば、薬剤)の送達に関連する情報を収集すると、多くの利点が得られる。注射可能な薬剤が患者によって自己投与される実施形態では、注射可能な薬剤の送達に関する情報(すなわち、「注射情報」)を収集することにより、患者の服薬遵守の判定を容易にすることができる。そのような実施形態では、注射情報は、注射が行われたかどうかであり得る。患者の不履行は医療費を増加させるため、患者の服薬遵守を判断することで、医療費を削減し、医療結果を改善することができる。注射可能な薬剤が医療専門家によって投与される実施形態においてさえ、注射情報を収集することにより、注射可能な薬剤送達の追跡精度を高めることができ、これにより、医療費が削減され、医療結果が改善される(例えば、注射が適切に送達されたかどうかを判断することによって)。注射情報の収集を自動化することにより、これらの利点や他の多くの利点を、最小限の介入で、または人の介入なしで獲得することができる。
【0008】
[0008]自動化された注射情報の収集は、医療情報学、個人化医療、電子医療記録、ウェアラブルコンピューティングデバイスの個人化を含むがこれらに限定されない様々な医療分野の進歩につながる。収集された注射情報を使用して、注射可能な薬剤の送達の管理とスケジューリングを支援できる。収集された注入情報は、医療の管理と個人化を改善するために、第三者(医療提供者、保険会社など)に送信することもできる。
【0009】
[0009]現在利用可能な構造の欠点に対処する注射システムが求められている。特に、従来提供されているシリンジとカートリッジの既存の比較的よく制御されたサプライチェーンを利用しながら、注入情報を自動的に収集できる注射システムが求められている。さらに、収集された注入情報に基づいて、医療結果を改善し、医療費を削減するために、様々な利害関係者(患者、医療提供者、保険会社など)と通信できる注射システムが求められている。
【発明の概要】
【0010】
[0010]実施形態は、注射システムに関する。特に、実施形態は、針を保護構成に移行させて、不意の使用者の怪我や使用済みの針による汚染を最小限に抑える安全な注射システムに関する。
【0011】
[0011]一実施形態では、注射システムは、近位端および遠位端、シリンジ内部、およびその近位端にあるシリンジフランジを有するシリンジ本体を備える。このシステムはまた、シリンジ内部に配置されたストッパ部材を備える。システムはさらに、ストッパ部材に結合され、シリンジ内部においてシリンジ本体に対してストッパ部材を遠位に挿入するように操作されるように構成されたプランジャ部材を備える。さらに、システムは、その遠位端でシリンジ本体に連結された針を備える。加えて、システムは、シリンジフランジの少なくとも部分的に遠位にあるシリンジ本体に取り外し可能に連結されたセンサフランジを備える。センサフランジは、それぞれの第1の注射特性および第2の注射特性を測定するための第1のセンサおよび第2のセンサを備える。センサフランジはまた、注射イベントをモニタするために第1および第2の注射特性を分析するプロセッサを備える。
【0012】
[0012]センサフランジの好ましい実施形態は、製造業者によって薬剤が事前に充填されたシリンジとともに利用されるものである。あるいは、センサフランジは、注射を行う前にユーザが充填するシリンジで使用することもできる。どちらの場合も、センサフランジはシリンジに予め設けられているか、注射時にシリンジに取り付けられる。さらに、センサフランジの電子部品とセンサは、プランジャロッドの中または上に配置することができる。
【0013】
[0013]1以上の実施形態において、第1のセンサは力センサであり、第1の注射特性は注射背圧であり、第2のセンサは運動センサであり、第2の注射特性はプランジャ部材の動きである。注射イベントは、大気への噴出であってもよい。センサフランジは、配向を測定する方位センサを備えてもよく、プロセッサが配向を分析して大気への噴出を確認する。注射イベントは、針の閉塞である場合がある。注射イベントは、注射システムの漏れである場合がある。
【0014】
[0014]1以上の実施形態において、センサフランジは、シリンジ本体に対してシリンジ内部にストッパ部材を遠位に挿入するように操作されるように構成される。プランジャ部材は、センサフランジと同時に操作される近位端パッドを備え、シリンジ本体に対してシリンジ内部に遠位にストッパ部材を挿入することができる。
【0015】
[0015]1以上の実施形態において、センサフランジはまた、センサフランジがシリンジ本体に取り外し可能に連結されたことを検出するための取り付けセンサを含む。取り付けセンサは、機械的なスイッチを含んでもよい。
【0016】
[0016]1以上の実施形態において、第1および第2のセンサは、音響センサ、運動センサ、近接センサ、温度センサ、力センサ、加速度計センサ、方位センサ、および光学センサからなる群から選択される。運動センサは、プランジャ部材の位置、速度、または加速度を測定し得る。運動センサは光学センサであり得る。光学センサは、IRセンサであってもよい。プランジャ部材は、光学センサに読み取られる識別子を含んでもよい。この識別子は、薬剤名、薬剤投与量、シリアル番号、および有効期限からなる群から選択されたデータを含むことができる。運動センサはレーザー運動センサであってもよい。音響センサは、超音波トランスデューサを含み得る。
【0017】
[0017]1以上の実施形態において、温度センサは、シリンジ内の注射可能な物質の温度を測定してもよい。プロセッサは、測定された温度に少なくとも部分的に基づいて、注射可能物質が注射温度に達するまでのおおよその時間を計算してもよい。また、センサフランジは、測定温度が射出温度に達したときにアラーム信号を送信する出力デバイスを含み得る。
【0018】
[0018]1以上の実施形態において、センサフランジはバッテリも含む。センサフランジはまた、メモリモジュールを含み得る。センサフランジはまた、無線通信装置も含み得る。この無線通信装置は、ブルートゥース通信デバイス、WiFi通信デバイス、WiFiダイレクト通信デバイス、および/またはセルラー通信デバイスであり得る。
【0019】
[0019]1以上の実施形態において、センサフランジは、無線通信装置を介して注射設定データを受信するように構成される。注射設定データは、現在日時、最初の注射日時、注射頻度、シリンジ種類、粘度、温度、加温時間、最大せん断力、複数の注射部位レジメンデータ、報酬プログラムデータ、および教育/マーケティングデータからなる群から選択されたデータを含み得る。
【0020】
[0020]1以上の実施形態において、センサフランジは、注射後データを無線通信装置を介してコンピューティングデバイスに送信するように構成される。この注射後データは、注射日時、注射頻度、プランジャ力、注射経過時間、注射エラー関連データ、粘度、温度、加温時間、せん断力、シリンジ内の残余の薬剤、複数の注射部位レジメンデータ、報酬プログラムデータ、および教育/マーケティングデータからなる群から選択されたデータを含み得る。注射エラーは、薬剤識別エラー、注射タイミングエラー、投与量エラー、せん断力エラー、脱泡エラー、シリンジ内に残る残留薬剤、および複数部位への注射エラーからなる群から選択することができる。
【0021】
[0021]1以上の実施形態では、センサフランジはまた、出力装置を含む。この出力装置はスピーカであり得る。出力装置は光源であってもよい。出力装置はディスプレイ装置であってもよい。
【0022】
[0022]1以上の実施形態において、センサフランジはまた、時計を含む。センサフランジはまた、アラーム信号を送信する出力装置を含み得る。アラーム信号は、注射すべきときに配信される。このアラーム信号は、可聴アラーム信号であってもよい。アラーム信号は、可視アラーム信号であってもよい。
【0023】
[0023]センサフランジがシリンジ本体に結合されるまで、アラーム信号が配信されてもよい。センサフランジが注射エラーを検出すると、アラーム信号が配信されてもよい。注射エラーは、薬剤識別エラー、注射タイミングエラー、投与量エラー、せん断力エラー、脱泡エラー、シリンジに残る残留薬剤、および複数部位注射エラーからなる群から選択することができる。注射が完了した後、所定の時間内にセンサフランジがシリンジ本体から取り外されない場合に、アラーム信号が配信されてもよい。
【0024】
[0024]1以上の実施形態において、センサフランジは、センサフランジがシリンジ本体に取り外し可能に連結されると、シリンジ本体の縦軸に沿ってスライドするように構成される。
【0025】
[0025]別の実施形態において、注射に関する情報を収集する方法は、センサフランジを注射システムのシリンジ本体に取り外し可能に結合するステップを含む。この注射システムは、近位端および遠位端と、シリンジ内部と、その近位端にあるシリンジフランジとを有するシリンジ本体を含む。このシステムはまた、シリンジ内部に配置されたストッパ部材を含む。システムは、ストッパ部材に結合されたプランジャ部材をさらに含む。システムはさらに、その遠位端でシリンジ本体に連結された針を含む。この方法はまた、プランジャ部材を操作して、シリンジ本体に対してシリンジ内部にストッパ部材を遠位に挿入して、注射を実行するステップを含む。この方法はさらに、センサフランジを使用して第1および第2の注射特性をそれぞれ測定するステップを含む。この方法はさらに、第1および第2の注射特性を分析して、注射イベントをモニタリングするステップを含む。センサフランジは、シリンジフランジの少なくとも部分的に遠位のシリンジ本体に取り外し可能に結合される。
【0026】
[0026]1以上の実施形態において、センサフランジは、クロック、出力装置、無線通信装置、メモリモジュール、第1および第2のセンサ、およびプロセッサを含む。センサフランジを使用して第1および第2の注射特性を測定するステップは、第1のセンサが第1の注射特性を測定するステップと、第2のセンサが第2の注射特性を測定するステップを含む。第1のセンサは力センサであり、第1の注射特性は注射背圧であってもよい。第2のセンサは運動センサであり、第2の注射特性はプランジャ部材の動きであってもよい。注射イベントは大気への噴出であってもよく、この方法はまた、注射背圧が実質的にゼロでプランジャ部材の動きがゼロでないときに大気への噴出を検出するステップを含む。
【0027】
[0027]1以上の実施形態において、センサフランジはまた、方位を測定する方位センサを含み、この方法はまた、プロセッサが、大気への噴出を確認するために方位を分析するステップを含む。注射イベントは針の閉塞であり得、この方法はまた、プランジャ部材の動きが実質的にゼロである間に注射背圧が増加した場合に針の閉塞を検出するステップを含み得る。注射イベントは、注射システムからの漏れであり得、この方法はまた、プランジャ部材の動きが増大している間に注射背圧が減少したときに注射システムからの漏れを検出するステップを含み得る。
【0028】
[0028]1以上の実施形態において、方法はまた、クロックが注射時間に到達すると、プロセッサが、注射時間を示すためにアラーム信号を送達するように出力装置に命令するステップを含む。アラーム信号は、可聴アラーム信号であってもよい。アラーム信号は、可視アラーム信号であってもよい。
【0029】
[0029]1以上の実施形態において、この方法はまた、センサフランジがシリンジ本体に取り外し可能に連結されることに応答して、アラーム信号の送達を終了するようにプロセッサが出力装置に命令するステップを含む。この方法は、第1の所定時間後にアラーム信号の配信を終了し、第2の所定時間後にアラーム信号の配信を再開するようにプロセッサが出力装置に命令するステップを含んでもよい。この方法はまた、プロセッサが、アラーム信号の送達を終了し、第1の所定の時間後に投与し忘れに関するメッセージを送達するように出力装置に命令するステップを含み得る。
【0030】
[0030]1以上の実施形態では、この方法はまた、無線通信装置に電力を供給するステップと、無線通信装置がコンピューティングデバイスとの接続を確立しようとするステップとを含む。この方法は、無線通信装置がコンピューティングデバイスとの接続を確立するステップも含み得る。この方法はまた、センサフランジが、無線通信装置を介してコンピューティングデバイスから注射設定データを受信するステップを含んでもよい。注射設定データには、現在日時、最初の注射日時、注射頻度、シリンジの種類、粘度、温度、加温時間、最大せん断力、複数の注射入部位レジメンデータ、報酬プログラムデータ、および教育/マーケティングデータからなる群から選択されたデータを含むことができる。
【0031】
[0031]1以上の実施形態において、この方法は、測定された第1および第2の特性をメモリモジュールに保存するステップも含む。この方法は、無線通信装置がコンピューティングデバイスとの接続を確立するステップと、センサフランジが無線通信装置を使用して測定された特性をコンピューティングデバイスに送信するステップとを含むことができる。この方法は、注射後データをメモリモジュールに保存するステップも含み得る。注射後データには、注射日時、注射頻度、プランジャ力、注射経過時間、注射エラー関連データ、粘度、温度、加温時間、せん断力、シリンジ内に残っている薬剤、複数の注射部位レジメンデータ、報酬プログラムデータ、および教育/マーケティングデータからなる群から選択されたデータが含まれる。注射エラーは、薬剤識別エラー、注射タイミングエラー、投与量エラー、せん断力エラー、脱泡エラー、シリンジに残っている残留薬剤、および複数部位注射エラーからなる群から選択することができる。
【0032】
[0032]1以上の実施形態において、この方法はまた、無線通信装置がコンピューティングデバイスとの接続を確立するステップと、センサフランジが無線通信装置を使用して注射後データをコンピューティングデバイスに送信するステップとを含む。センサフランジはまた、取り付けセンサを含んでもよく、この方法は、取り付けセンサがセンサフランジのシリンジ本体への結合状態を検出するステップを含んでもよい。この方法には、センサフランジが注射を検出するステップと、クロックが検出された注射後の所定の時間を測定するステップと、前記所定の時間にセンサフランジが子臨時本体に結合されていることを結合状態が示すときにアラーム信号を出力するようにプロセッサが出力装置に指示するステップも含まれる。
【0033】
[0033]1以上の実施形態において、この方法は、センサフランジがシリンジ本体に結合されていないことを結合状態が示す場合、センサフランジを低電力モードにするステップも含む。センサフランジを低電力モードにするステップは、出力装置と無線通信装置を非アクティブにするステップと、特性を断続的に測定して、センサフランジとシリンジ本体の結合状態を判定するステップとを含む。
【0034】
[0034]1以上の実施形態において、この方法は、プロセッサが、プランジャ部材の動きや注射背圧に少なくとも部分的に基づいて、シリンジ内部の注射可能物質に対するせん断力を計算するステップも含む。この方法は、プロセッサが、計算されたせん断力が所定の最大せん断力を超えたときにアラーム信号を出力するように出力装置に命令するステップを含んでもよい。
【0035】
[0035]1以上の実施形態において、第1のセンサは運動センサであり、第1の注射特性はプランジャ部材の速度である。この方法はまた、プロセッサが、プランジャ部材の速度が所定の範囲外にあるときに速度警告を出すように出力装置に命令するステップを含んでもよい。この速度警告は、プランジャ部材の速度が所定の範囲を下回るか上回ることを示し得る。
【0036】
[0036]1以上の実施形態において、注射イベントは注射の完了であり、この方法は、プロセッサが、複数部位投与メッセージを送達するように出力装置に命令するステップも含む。第1の注射特性は、注射の完了を示す音を含むことができる。
【0037】
[0037]1以上の実施形態において、第1および第2のセンサは、音響センサ、運動センサ、近接センサ、温度センサ、力センサ、加速度計センサ、方位センサ、および光学センサからなる群から選択される。この方法はまた、プロセッサが力プロファイルを生成するステップを含んでもよい。この方法はまた、力のプロファイルが急激な力の増加を含む場合に、注射が完了したとプロセッサが判断するステップを含み得る。この方法はまた、プランジャロッドが移動した測定距離が所定の値に等しいときに、プロセッサが注射が成功したと判断するステップを含み得る。
【0038】
[0038]1以上の実施形態では、この方法は、測定された温度に少なくとも部分的に基づいて、注射可能な物質が注射温度に達するまでのおおよその時間をプロセッサが計算するステップも含む。この方法はまた、測定温度が注射温度に達したときにアラーム信号を出力するようにプロセッサが出力装置に命令するステップを含んでもよい。この方法はまた、プランジャ部材の測定された加速度が実質的にゼロに低下したときに、注射が成功したとプロセッサが判断するステップを含み得る。
【0039】
[0039]1以上の実施形態では、この方法はまた、センサフランジが注射エラーを検出したときにアラーム信号を配信するようにプロセッサが出力装置に命令するステップを含む。注射エラーは、薬剤識別エラー、注射タイミングエラー、投与量エラー、せん断力エラー、脱泡エラー、シリンジに残る残留薬剤、および複数部位注射エラーからなる群から選択することができる。
【0040】
[0040]1以上の実施形態では、この方法はまた、注射完了後にシリンジからセンサフランジを取り外すステップを含む。この方法はまた、センサフランジがシリンジ本体に取り外し可能に連結されている場合に、センサフランジがシリンジ本体のシリンジフランジに接触するまで、シリンジ本体の縦軸に沿ってセンサフランジをスライドさせるステップを含み得る。
【0041】
[0041]さらに別の実施形態では、注射のためのシステムは、近位端および遠位端と、シリンジ内部とを有するシリンジ本体を備える。このシステムはまた、シリンジ内部に配置されたストッパ部材を含む。このシステムはさらに、ストッパ部材に連結され、シリンジ内部にシリンジ本体に対してストッパ部材を遠位に挿入するように操作されるように構成されたスマートプランジャ部材を含む。さらに、システムは、シリンジ本体の遠位端に連結された針を含む。さらに、システムは、注射時にアクティベートされるように構成されたRFIDタグを含む。
【0042】
[0042]スマートプランジャ部材の好ましい実施形態は、製造業者によって事前に薬が充填されたシリンジとともに利用されるものである。あるいは、スマートプランジャ部材は、注射を施す前に投与するユーザによって充填されるシリンジとともに使用されてもよい。どちらの場合でも、スマートプランジャ部材はシリンジに予め取り付けられているか、注射時にシリンジに取り付けられる。
【0043】
[0043]1以上の実施形態では、RFIDタグは、RFIDプロセッサと、RFIDプロセッサから電力を分流させてRFIDタグを可逆的に不活性化するシャントとを含む。スマートプランジャ部材は、プランジャ近位端パッドに圧力が加えられた場合にシャントをカットして、それによってRFIDタグを活性化させるように構成されたカット部材を有する可動の近位端パッドを含むことができる。
【0044】
[0044]1以上の実施形態において、RFIDタグは、RFIDプロセッサと、RFIDタグを可逆的に不活性化する開回路とを含む。スマートプランジャ部材は、プランジャ近位端パッドに圧力が加えられた場合に開回路を閉じ、それによってRFIDタグを活性化させるように構成された導電部材を有する可動の近位端パッドを含むことができる。
【0045】
[0045]1以上の実施形態において、スマートプランジャ部材は近位端パッドを含み、RFIDタグは、近位端パッド内に配置された螺旋アンテナを含む。RFIDタグは、プランジャ部材内に配置された細長いアンテナを含んでもよい。RFIDタグは、プランジャ部材内に配置された一対の細長いアンテナを含んでもよい。
【0046】
[0046]1以上の実施形態において、RFIDタグは、低周波、高周波、および超高周波からなる群から選択される。RFIDタグにはバッテリを含み得る。
【0047】
[0047]さらに別の実施形態では、注射に関する情報を収集する方法は、注射システムを提供することを含む。このシステムは、近位端および遠位端と、シリンジ内部とを有するシリンジ本体を備える。このシステムは、シリンジ内部に配置されたストッパ部材も含む。システムは、ストッパ部材に連結され、可動の近位端パッドを有するスマートプランジャ部材をさらに含む。さらに、システムは、その遠位端でシリンジ本体に連結された針を含む。さらに、システムにはRFIDタグを含む。この方法は、プランジャ部材の近位端パッドを操作して、シリンジ本体に対してシリンジ内部にストッパ部材を遠位に挿入して注射を実行するステップも含む。スマートプランジャ部材の近位端パッドを操作してストッパ部材を挿入すると、近位端パッドがプランジャ部材に対して遠位方向に移動し、それによってRFIDタグが活性化する。
【0048】
[0048]1以上の実施形態において、RFIDタグは、RFIDプロセッサと、RFIDプロセッサから電力を分流させてRFIDタグを可逆的に不活性化するシャントとを含む。可動の近位端パッドは、構成されたカット部材を含んでもよい。近位端パッドを遠位に動かすと、カット部材でシャントを切断し、それによってRFIDタグが活性化される。
【0049】
[0049]1以上の実施形態において、RFIDタグは、RFIDプロセッサと、RFIDタグを可逆的に不活性化する開回路とを含む。可動の近位端パッドは、導電性部材を含み得る。近位端パッドを遠位に動かすと、開回路が閉じて、それによってRFIDタグが活性化される。
【0050】
[0050]1以上の実施形態において、RFIDタグは、近位端パッドに配置された螺旋アンテナを含む。RFIDタグは、プランジャ部材内に配置された細長いアンテナを含むことができる。RFIDタグは、プランジャ部材内に配置された一対の細長いアンテナを含むことができる。
【0051】
[0051]1以上の実施形態では、RFIDタグは、低周波、高周波、および超高周波からなる群から選択される。RFIDタグにはバッテリを含んでもよい。
【0052】
[0052]1以上の実施形態では、この方法は、RFIDタグがRFIDリーダーとの接続を確立するステップも含む。この方法はまた、RFIDタグが注射データをRFIDリーダーに送信するステップを含んでもよい。注射データには、薬剤名、薬剤投与量、シリアル番号、および有効期限からなる群から選択されたデータを含み得る。この方法はまた、RFIDタグがRFIDリーダーからデータを受信するステップを含むことができる。この方法はまた、RFIDタグが、RFIDリーダーからのデータの受信に応じて、自身を不活性化するステップを含むことができる。
【0053】
[0053]1以上の実施形態において、センサは機械的センサであり、注射特性はプランジャ部材の位置、速度、または加速度である。機械的センサは、プランジャ部材の外面と接触するローラーと、リーダーとを含んでもよい。この方法はまた、リーダーが、ローラーの回転を測定するステップを含んでもよい。リーダーは、光学センサでも機械センサでもよい。機械的センサは、接触スイッチを含んでもよい。プランジャ部材は特徴部(feature)を含んでもよい。注射特性は、プランジャ部材の位置であってもよい。この方法は、特徴部が、接触スイッチを作動させるステップをさらに含むことができる。
【0054】
[0054]1以上の実施形態では、センサは光学センサであり得る。注射システムは、光源および導光光学要素含むことができる。注射特性は、ストッパ部材の位置であってもよい。この方法はまた、導光光学要素が、光源からの光および反射光を光学センサに向けるステップを含み得る。センサフランジはシリンジ本体に、シリンジフランジの少なくとも部分的に遠位の箇所に取り外し可能に結合されてもよい。
【0055】
[0055]1以上の実施形態において、センサは第1のセンサであり、注射特性は第1の注射特性である。センサフランジはまた、第2のセンサを含んでもよい。この方法はまた、第2のセンサが第2の注射特性を測定するステップを含むことができる。
【0056】
[0056]1以上の実施形態において、この方法はまた、センサフランジを操作して、シリンジ本体に対してシリンジ内部にストッパ部材を遠位に挿入するステップを含む。プランジャ部材は、近位端パッドを含んでもよい。この方法は、センサフランジと同時に近位端パッドを操作して、シリンジ本体に対してシリンジ内部に遠位にストッパ部材を挿入するステップも含むことができる。
【0057】
[0057]1以上の実施形態において、センサフランジは取り付けセンサも含む。この方法はまた、取り付けセンサが、センサフランジがシリンジ本体に取り外し可能に連結されたかを検出するステップを含み得る。本方法は、センサフランジが時期尚早に廃棄されるのを防ぐために、薬液の用量の注入が完了したときに、センサフランジがアラームを送出するステップをさらに含むことができる。さらに、この方法は、指フランジがシリンジ本体から取り外されたことを取り付けセンサが示したら、センサフランジがアラームを消音するステップを含み得る。取り付けセンサは、機械的なスイッチを含んでもよい。センサフランジはまた、バッテリ、スピーカ、インジケータライト、時計、カレンダー、不揮発性コンピュータメモリ、触覚フィードバックデバイス、およびディスプレイデバイスのうちの1つまたは複数を含んでもよい。
【0058】
[0058]1以上の実施形態において、この方法はまた、センサフランジが、測定された力時間積を基準の力時間積と比較して注射イベントの発生を判定するステップを含む。この方法はまた、センサフランジが、注射イベント発生の時間と日付を記録するステップを含んでもよい。基準の力時間積は、注射される薬液の粘度と針のサイズに基づいて事前に決定することができる。
【0059】
[0059]1以上の実施形態において、センサフランジはディスプレイも含むとともに、本方法が、ディスプレイが注射を管理するユーザに情報を伝達するステップをさらに含む。この方法はまた、ディスプレイが、注入が速すぎたり遅すぎたりする可能性がある場合にユーザに警告するステップを含んでもよい。センサフランジがスピーカを含むとともに、本方法が、スピーカが注射を管理するユーザと通信するための可聴音を生成するステップをさらに含んでもよい。この方法はまた、注入が速すぎたり遅すぎたりする可能性がある場合に、スピーカがユーザに警告するステップを含んでもよい。センサフランジは、可聴アラーム、視覚アラーム、および/または触覚アラームを配信するために、カレンダー、時計、および1以上の出力装置を含んでもよい。この方法はまた、センサフランジが、注射の時期になることを示すステップを含んでもよい。
【0060】
[0060]1以上の実施形態では、この方法は、センサフランジが、注射イベントが発生したことをコンピュータネットワーク通信プロトコルと通信するステップも含む。この方法はまた、センサフランジが、断続的/非同期的または絶えず通信するステップを含んでもよい。
【0061】
[0061]1以上の実施形態において、センサフランジはまた、カレンダーと時計とを含み、ここでセンサフランジは、注射イベントの発生の日付および時刻を注射イベントデータとして不揮発性メモリに保存する。注射イベントデータは、F×t積、注入実行インジケータ、温度、速度、圧力、および空気中への噴出/患者への注射のインジケータを含み得る。この方法は、センサフランジとコンピュータネットワーク間でネットワーク通信が確立されると、保存された注射イベントデータを送信するステップも含み得る。この方法は、センサフランジが、スマートフォン、コンピュータ、データベース、クラウドコンピューティングネットワーク、医療専門家、自宅で注射する患者、電子医療記録、スマートフォンアプリ、医師、看護師、介護者、医療保険会社、臨床試験施設、臨床試験管理者、医薬品流通会社、および医薬品メーカーのうちの1以上に注射イベントデータを送信するステップを含んでもよい。センサフランジは、出力装置を含んでもより。この方法は、出力装置が、注射システム内で乱流が検出された場合にアラームを生成するステップも含むことができる。
【0062】
[0062]前述および他の実施形態は、以下の詳細な説明に記載されている。
【図面の簡単な説明】
【0063】
[0063]実施形態の前述の特徴および他の特徴は、添付の図面を参照しながらさらに詳細に説明され、ここで異なる図の同じ要素は共通の参照番号によって参照される。
【
図3】
図3は、従来のシリンジ構成の様々な特徴を示す。
【
図6】
図6は、一実施形態による注射システムに取り外し可能に結合されたセンサフランジを示す。
【
図7】
図7は、一実施形態による注射システムに取り外し可能に結合されたセンサフランジを示す。
【
図8】
図8は、一実施形態によるセンサフランジで使用するための光学式運動センサを示している。
【
図9】
図9は、一実施形態によるセンサフランジで使用するための音響距離計を示す。
【
図10】
図10Aは、一実施形態による、センサフランジが取り外し可能に結合され得る注射システムを示す。
図10B~10Eは、一実施形態による注射システムに取り外し可能に連結されたセンサフランジを示す。
図10Fは、一実施形態によるセンサフランジを示す。
【
図12】
図12は、様々な実施形態にかかる注射情報を収集する方法を示している。
【
図13】
図13は、様々な実施形態にかかる注射情報を収集する方法を示している。
【
図15】
図15は、様々な実施形態にかかる注射情報を収集する方法を示している。
【
図16】
図16は、様々な実施形態にかかる注射情報を収集する方法を示している。
【
図17】
図17は、様々な実施形態にかかる注射情報を収集する方法を示している。
【
図18】
図18Aおよび18Bは、一実施形態によるRFIDタグを有する注射システムを示す。
【
図19】
図19は、一実施形態によるRFIDタグを有する注射システム用のプランジャロッドを示す。
【
図20】
図20は、一実施形態によるRFIDタグを有する注射システム用のプランジャロッドを示す。
【
図21】
図21は、不活性化状態および活性化状態にある、一実施形態による注射システムで使用するためのRFIDタグおよび2つのアンテナを示す。
【
図22】
図22は、一実施形態によるRFIDタグを有する注射システム用のプランジャロッドの近位端キャップを示す。
【
図23】
図23Aおよび23Bは、それぞれの不活性化状態および活性化状態にある一実施形態によるRFIDタグを有する注射システム用のプランジャロッドを示す。
【
図24】
図24は、不活性化状態および活性化状態にある、一実施形態による注射システムで使用するためのRFIDタグおよび2つのアンテナを示す。
【
図25】
図25は、一実施形態による注射システムとともに使用するためのRFIDタグおよび螺旋アンテナを示す。
【
図26】
図26は、一実施形態によるRFIDタグを有する注射システム用のプランジャロッドの近位端キャップを示す。
【
図27】
図27は、一実施形態によるRFID受信機を有するスマートフォンを示している。
【
図28】
図28Aおよび28Bは、一実施形態によるRFID受信機を有する電話ケースを示す。
【
図29】
図29は、一実施形態による、RFIDチップを使用して注入情報を送信する方法を示す。
【
図30】
図30は、別の実施形態によるセンサフランジを示す。
【
図31】
図31は、一実施形態による、注射の力対時間を示すグラフである。
【
図32】
図32は、一実施形態による、注射システムを使用して所定用量の注射の完了を特定する方法を示す。
【
図33】
図33は、様々な実施形態による注射の力×t対親指の力を示すグラフである。
【
図34】
図34は、さらに別の実施形態によるセンサフランジを示す。
【
図35】
図35は、さらに別の実施形態による注射システム(
図36)に取り外し可能に連結されたセンサフランジ(
図35)を示す。
【
図36】
図36は、さらに別の実施形態による注射システム(
図36)に取り外し可能に連結されたセンサフランジ(
図35)を示す。
【
図37】
図37は、別の実施形態による注射システム(
図39および40)に取り外し可能に連結されたセンサフランジ(
図37および38)を示す。
【
図38】
図38は、別の実施形態による注射システム(
図39および40)に取り外し可能に連結されたセンサフランジ(
図37および38)を示す。
【
図39】
図39は、別の実施形態による注射システム(
図39および40)に取り外し可能に連結されたセンサフランジ(
図37および38)を示す。
【
図40】
図40は、別の実施形態による注射システム(
図39および40)に取り外し可能に連結されたセンサフランジ(
図37および38)を示す。
【
図41】
図41は、さらに別の実施形態による注射システム(
図42および43)に取り外し可能に連結されたセンサフランジ(
図41)を示す。
【
図42】
図42は、さらに別の実施形態による注射システム(
図42および43)に取り外し可能に連結されたセンサフランジ(
図41)を示す。
【
図43】
図43は、さらに別の実施形態による注射システム(
図42および43)に取り外し可能に連結されたセンサフランジ(
図41)を示す。
【
図44】
図44は、様々な実施形態にかかる注射情報を収集する方法を示している。
【
図45】
図45は、一実施形態による、注射システムに取り外し可能に連結されたセンサ近位端パッドを示す。
【0064】
[0091]様々な実施形態の上記および他の利点および目的をどのように達成するかをよりよく理解するために、添付図面を参照して実施形態のより詳細な説明を提供する。図面は縮尺通りに描かれておらず、同様の構造または機能の要素は全体を通して同様の参照番号で表されていることに留意されたい。これらの図面は、特定の例示的な実施形態のみを示しており、したがって、実施形態の範囲を限定するものと見なされるべきではないことが理解されよう。
【発明を実施するための形態】
【0065】
[0092]スマートセンサフランジ
図6および7を参照すると、注射システム(110)は、シリンジ本体(112)、ストッパ部材(114)、プランジャ部材(116)、針アセンブリ(118)、およびシリンジ本体(112)に取り外し可能に取り付けられたセンサフランジ(150)を含む。シリンジ本体(112)は、開いた近位端(120)と開いた遠位端(122)を含む。シリンジ本体(112)は、シリンジ内部(124)、その近位端(120)のシリンジフランジ(126)、およびその遠位端(122)のシリンジ連結部材(128)も含む。
図6および
図7に示される実施形態では、シリンジ連結部材(128)は雌型ルアーコネクタである。ストッパ部材(114)は、シリンジ内部(124)に配置され、プランジャ部材(116)に連結されており、プランジャ部材(116)を操作して、ストッパ部材(114)を遠位側に挿入してシリンジ内部(124)から注射可能物質(例えば、流体)を針アセンブリ(118)を通して放出することができる。針アセンブリ(118)は、その近位端に針連結部材(128)を含み、その遠位端に針(130)を含む。
図6および
図7に示す実施形態では、連結部材(128)は、シリンジ本体(112)の遠位端(122)で雄ルアーコネクタ(127)と液密接続/シールを形成するように構成された雌ルアーコネクタである。プランジャ部材(116)は、ユーザの手の1以上の他の指で(例えば、シリンジフランジ(126)の遠位側またはその上に配置された本体に対して)対抗力を提供しつつ、ユーザの手のある指(例えば、親指)を使用してプランジャ部材(116)の手動操作を実現するための、近位端パッド(132)を含む。
【0066】
[0093]センサフランジ(150)は、シリンジ本体(112)に取り外し可能に結合されるものとして
図6および
図7に示されている。
図6および
図7に示すセンサフランジ(150)は、シリンジ本体(112)にクリップするように設計されており、一方でセンサフランジ(150)のフランジ力センサ(152)にシリンジフランジ(126)が接触するまで、シリンジ本体(112)の縦軸に沿って自由にスライド可能である。この取り付け/力センサの設計には2つの利点がある。力センサ(152)による力の測定値は、ユーザの親指によって加えられる力とほぼ同じとなる。また、目標物(すなわち、シリンジ本体(112))が比較的大きいため、センサフランジ(150)にクリップして、取り付けセンサ(158、後述)を作動させるのが簡単である。ユーザは、センサフランジ(150)の大きな開口部/ノッチ(162)をシリンジ本体(112)の長さ方向のどこにでもスナップ嵌めすることができる。
【0067】
[0094]
図6に示すように、センサフランジ(150)は、近位方向にセンサフランジ(150)に加えられる力を検出するためのフランジ力センサ(152)を含む。一実施形態では、フランジ力センサ(152)は、シリンジフランジ(126)に対してセンサフランジ(150)を圧迫するのに加えられた力を測定する部分機械装置であってもよい。いくつかの実施形態では、フランジ力センサ(152)で測定される力は、ストッパ部材(114)をシリンジ内部(124)で遠位内側に移動させるためにプランジャ部材(116)に遠位方向に加えられた力に等しい。いくつかの実施形態では、力フランジセンサ(152)によって測定された力を記録して、特定の注射イベントの発生およびタイミングの判定のために分析できる力プロファイルを生成することができる。例えば、力プロファイルで測定される力が突然増加した場合、センサフランジ(150)のプロセッサ(図示せず)は、ストッパ部材(114)がシリンジ本体(112)の遠位端(122)に到達して注入が完了したと判断することができる。フランジ力センサ(152)は部分機械装置として説明されているが、様々な他のセンサ(抵抗ベースなど)もフランジ力センサとして機能することができる。また、持続的な押し込み開始から注射の終了までの時間(例えば、クロックで測定される)を印加された力の情報と組み合わせて、供給された投与量、患者の組織によって加えられる背圧、薬剤の粘度、およびその他の主要な注射パラメータを特定することができる。
【0068】
[0095]センサフランジ(150)はまた、ユーザと通信する(例えば、様々なメッセージ、信号、および/またはアラームを配信する)ための一対の出力装置を含む。センサフランジ(150)は、ユーザと視覚的に通信するためのディスプレイ(154)を含む。ディスプレイ(154)は、バイナリ(すなわち、オン/オフ)信号、カラー信号、テキスト信号/メッセージ、アイコンなどで通信することができる。一実施形態では、表示機能は小さなライトのアレイによって実行される。例えば、次の注射までの時間が、アレイの点灯されるライトの数で表される。同様に、コンプライアンススコアを、アレイ内の点灯数で表すことができる。センサフランジ(150)は、ユーザと聴覚的に通信するためのスピーカ(156)を含む。スピーカ(156)は、バイナリ(すなわち、ビープ)音、音調、発話されたテキスト信号/メッセージ(例えば、事前に録音されたおよび/またはコンピュータで生成された音声を使用)などで通信することができる。これらの出力装置(154、156)はディスプレイおよび/またはスピーカとして説明されているが、他の実施形態によれば、他の様々な出力装置(例えば、触覚など)をセンサフランジに用いることができる。
【0069】
[0096]センサフランジ(150)の様々な機能により、様々なモチベーションメカニズムを通じてユーザのコンプライアンスを高めることができる。例えば、シリンジフランジ(126)は通常非常に小さく、握ったり操作したりするのが難しい。はるかに大きいセンサフランジ(150)は、(例えば、親指の力に対する反力を提供する)はるかに快適な操作面を提供する。センサフランジ(150)の出力装置(154、156)は、注射すべきことの有用なリマインダーをユーザに提供することができる。センサフランジ(150)は、コンプライアンスプログラムでユーザの報酬を獲得できるコンプライアンスデータを保存および表示してもよい。センサフランジ(150)はコンプライアンススコアを生成してもよく、これがより家族、友人、および介護者に「自慢する権利」のために、高いコンプライアンススコアを達成するようにユーザを動機付けることができる。
【0070】
[0097]
図7に示すように、センサフランジ(150)は、センサフランジ(150)がシリンジ本体(112)に取り外し可能に連結されたことを検出する取り付けセンサ(158)を含む。一実施形態では、取り付けセンサ(158)は、2つの状態を有する部分機械装置(例えば、スイッチ)であり得る。この取り付けセンサ(158)は、取り付けセンサ(158)が押し下げられておらず、付勢力(例えば、ばね駆動)によってセンサフランジ(150)の面から突出している「非結合」状態を有する。また、取り付けセンサ(158)は、取り付けセンサ(158)がシリンジ本体(112)の外面との相互作用により押し下げられた「結合」状態を有する。取り付けセンサ(158)が押し下げられると、センサフランジ(150)がシリンジ本体(112)に取り外し可能に連結されていることを伝えるために、センサフランジ(150)内のプロセッサ(図示せず)にメッセージが送られる。取り付けセンサ(158)は部分機械装置して説明されているが、他の様々なセンサ(光学、磁気、電気など)も取り付けセンサとして機能することができる。
【0071】
[0098]センサフランジ(150)は、注射システム(110)を使用して注射に関する運動を測定するための運動センサ(160)も含む。一実施形態では、測定される運動は、シリンジ本体(112)に対するプランジャ部材(116)の動きである。例えば、運動センサ(160)は、プランジャ部材(116)上の所定の光学マーカー(図示せず)が光学式運動センサを通過したとき(すなわち、読み取られたとき)にトリガするように構成された光学センサであってもよい。そのような光学式運動センサ(160)は、バーコードリーダーのようなコンピュータビジョンシステムを使用して所定の光学マーカーを読み取ることができる。このような運動センサ(160)を使用するとともに、プランジャ部材(116)に所定の光学マーカーを設けて、注射の終了時に所定の光学マーカーが運動センサ(160)を通過するようにすると、運動センサ(160)を用いて注射の終了を検出することができる。同様の構成を、磁気運動センサ(160)とプランジャ部材(116)上の磁気マーカー(図示せず)とで用いることができる。センサフランジ(150)はまた、センサフランジ(150)に対するプランジャ部材(116)の経時的な位置変化(速度)および/または経時的な速度変化(加速度)の測定を可能にするクロックを含み得る。
【0072】
[0099]他の実施形態では、運動センサ(160)は、注射システム(110)の縦軸に沿った運動など、プランジャ部材(116)の運動を連続的に測定してもよい。運動センサ(160)は、運動中のプランジャ部材(116)の一連の静止写真/画像を撮る光学センサであってもよい。一連の静止画像は、センサフランジ(150)内の画像プロセッサ(図示せず)に送信される。画像プロセッサは、一連の静止画像を分析してその中のパターンを検出し、1の画像から次の画像へのピクセルシフトを計算する。特に、画像のエッジや他の特異点において、ピクセルを識別することができる。このピクセルシフトを使用して、当該ピクセル(したがってプランジャ部材(116))が1の画像から次の画像で移動した距離を計算することができる。このピクセルシフトと予め定められた画像フレーム間の時間を使用して、センサフランジ(150)に対するプランジャ部材(116)の速度を計算することができる。光学式運動センサ(160)は、引っ掻き傷、欠陥、テクスチャといったプランジャ部材(116)の小さな視覚的特徴を検出するように構成された光学系を含んでもよい。いくつかの実施形態では、プランジャ部材(116)によって移動された距離が合計され、合計された距離がほぼ目標距離(すなわち、ストッパ部材(114)がシリンジ本体(112)の遠位端(122)に到達するのに十分な距離)に達すると、センサフランジ(150)は全投与量が送達されたと判断する。
【0073】
[00100]そのような光学式運動センサ(160)を
図8に示す。光学式運動センサ(160)は、測定面(166)に光を向けるLED光源(164)と、測定面(166)からの反射光を集束する複数のレンズ(168)と、2次元カメラ(170)と、画像プロセッサ(172)とを含む。センサフランジ(150)はまた、センサフランジ(150)に対するプランジャ部材(116)の経時的な位置変化(速度)および/または経時的な速度変化(加速度)の測定を可能にするクロックを含み得る。
【0074】
[00101]他の実施形態では、運動センサ(160)は、センサフランジ(150)とユーザの親指との間の距離を測定する距離計(例えば、音響、赤外線、レーザーなど)であってもよい。他の光学式運動センサよりも距離計運動センサ(160)を使用する利点の1つは、シリンジ本体(112)の表面の複数の部分を視覚的に区別する必要性がなくなることである。さらに、シリンジ本体(112)上の記載や他のユーザ生成マーキングが、距離計の動きセンサ(160)と干渉しない。
図9は、狭帯域超音波トランスデューサを含む例示的な音響距離計を示す。
図9に示される距離計運動センサ(160)は、狭帯域超音波トランスデューサと、送信機と、増幅器と、決定回路とを含む。いくつかの実施形態では、音響距離計は、音響センサ(後述)によって検出できる音を発することもできる。音響距離計は可聴出力を生成できるため、スピーカは不要となる。センサフランジ(150)は、センサフランジ(150)に対するプランジャ部材(116)の経時的な位置変化(速度)および/または経時的な速度変化(加速度)の測定を可能にするクロックを含んでもよい。
【0075】
[00102]他の実施形態では、運動センサ(160)は、プランジャ部材(116)の動きに関連する音を測定する音響センサであってもよい。一実施形態では、注射の完了(すなわち、プランジャ部材(116)のシリンジ本体(112)の遠位端(122)への移動)により、明瞭な音が生成される。例えば、安全針では、注射の完了により、針(130)がプランジャ部材(116)内に少なくとも部分的に引き込まれる。この針の引き込みは、ばね仕掛けのラッチ(図示せず)の解放に付随するものであり、明確な音が伴う。音響運動センサ(160)は、注射が完了したことを示すこの明確な音(例えば、1以上の特定の周波数と振幅)によってトリガされる。他の実施形態では、プランジャ部材(116)または注射システム(110)の他の構成要素(例えば、その音響距離計)が、音響運動センサ(160)で検出できる様々な音(例えば、特定の周波数、トリップ音、クリック音、「犬笛」、など)を発するように構成することができる。
【0076】
[00103]
図7に示すように、センサフランジ(150)は、当該センサフランジ(150)をシリンジフランジ(126)に対してシリンジ本体(112)の近位端(120)にスナップ嵌めできるように構成された開口部(162)を含む。センサフランジ(150)は、締まり嵌めによってシリンジ本体(112)に保持されてもよい。
【0077】
[00104]
図6および
図7には示されていないが、センサフランジ(150)は、様々なセンサ(152、158、160)および出力装置(154、156)を駆動するための電源を含むことができる。電源は、プランジャ部材(116)などの注射システム(110)に機能的に結合され、注射システム(110)の様々な構成要素の相対運動により電力を生成するバッテリまたは発電機であり得る。代替的に、電源は、センサフランジによって使用される電力を貯蔵するために、再充電可能な電池またはコンデンサを充電するために光電太陽電池を利用してもよい。
【0078】
[00105]
図6および
図7には示さないが、センサフランジ(150)は、センサフランジ(150)がコンピューティングデバイスとデータ交換できるようにする通信リンクも含むことができる。いくつかの実施形態では、コンピューティングデバイスは、センサフランジ(150)と連動するように構成されたアプリケーションをホストするユーザのスマートフォンであってもよい。通信リンクには、Bluetoothリンク、WiFiリンク、WiFiDirectリンク、近距離無線通信リンク、セルラーネットワークリンクなどが含まれる。通信リンクは、注射設定データと注射後データを含むデータ交換を実現する。注射設定データには、現在日時、最初の注射日時、注射頻度、シリンジ種類、粘度、温度、加温時間、最大せん断力、複数の注入部位レジメンデータ、報酬プログラムデータ、および教育/マーケティングデータが含まれるがこれらに限定されない。注射後データには、注射日時、上記の測定された注射パラメータ、および注射エラー関連データが含まれるがこれらに限定されない。注射エラーには、薬剤識別エラー、注射タイミングエラー、投与量エラー、せん断力エラー、脱泡エラー、注入の実行後にシリンジに残る薬剤量、および複数部位注射エラーが含まれるが、これらに限定されない。注射後データは、患者のコンプライアンス追跡、報酬プログラムの推進、保険プログラムへの通知などに利用することができる。十分なメモリを提供して、数日または数週間の注射後データを保存することができる。注射後データをメモリに保存することにより、ユーザが他のコンピューティングデバイスにあまり、または全くアップロードしなくても、確実に注射後データが失われない。これにより、(コンプライアンスなどが)望ましくない状況下であっても、注射後データの信頼性の高いメンテナンスが容易になる。
【0079】
[00106]
図6および
図7には示さないが、センサフランジ(150)は、データを保存するためのメモリモジュールをさらに含むことができる。格納されるデータは、上記の注射設定データと注射後データが含まれるが、これらに限定されない。注射設定データを保存すると、注射システム(100)を使用して注入が行われる前に、センサフランジ(150)を(例えば、無線で)「プログラム」することができる。注射後データを保存することにより、センサフランジ(150)は、都合のよい時間にバッチ操作で医療従事者に注射データをダウンロード/送信(例えば、無線で)することができる。例えば、患者が薬局で薬を受け取るときに、注射後データをバッチでダウンロードしてもよい。注射後データを使用して、患者のコンプライアンスを監視し、患者のケアを改善することができる。注射後データは、コンプライアンスコースの計算、コンプライアンス報酬プログラムの促進、保険料の変更などにも使用することができる。
【0080】
[00107]さらに、
図6および
図7には示さないが、センサフランジ(150)は、温度に敏感な注射可能物質において必要に応じて冷蔵される注射システムを管理するための温度センサを含むことができる。温度センサには、物理的な熱電対、赤外線温度計などが含まれる。そのような温度センサは、シリンジ本体(112)の温度を測定し、それによって中に含まれる注射可能物質の温度を特定するように構成することができる。温度センサを備えた注射システム(110)は、シリンジ本体(112)およびシリンジ本体に含まれる注射可能物質の温度が注射に適切な範囲に達したときにユーザに報知する(例えば出力装置を用いて)ように構成することができる。このようなシステムは、注射時に測定された温度を保存してもよい。さらに、そのようなシステムは、測定された温度を用いて、シリンジ本体(112)および中に含まれる注射可能物質が注射に適切な範囲に達するまでのおおよその時間を計算することができる。さらに、薬剤の温度測定値を使用して、注射圧力または流量の計算に使用する薬剤の粘度を計算することができる。
【0081】
[00108]あるいは、ユーザに、冷蔵されていた薬剤が注射の前に温まるように、センサフランジ(150)をクリップしてから所定期間待つように指示することができる。その後、出力装置(例えば、スピーカ(156))が、このおよその温め時間が終了したときに知らせるができる。温め時間の満了を知らせるこの方法には、温度センサは必要がない。注入力と注入時間を用いて、薬剤の粘度を検証し、次の注射のための温め時間を調整することができる。
【0082】
[00109]
図6および
図7には示さないが、センサフランジ(150)は、様々な計算を実行し、様々なセンサフランジ構成要素を制御するプロセッサをさらに含むことができる。プロセッサは、クロックを含むことができ、注射時間になるとアラーム信号をユーザに配信するように出力装置に指示するようにプログラムすることができる。この出力装置は、所定時間(例えば、1時間)アラーム信号を発し、次に所定時間(例えば1時間)沈黙させ、センサフランジ(150)が注射のためにシリンジ本体(112)に取り付けられるまで、無音でアラームのサイクルを繰り返すように指示されてもよい。プロセッサは、注射エラーが検出されたときに患者にアドバイスを提供するように出力装置に指示するようにプログラムすることもできる。例えば、ユーザの注射が遅れている場合に、プロセッサは出力装置に指示して、注射設定データの一部として受け取っている注射可能物質のアイデンティティに基づいて、注射の遅れに関するアドバイスをユーザに提供することができる。
【0083】
[00110]
図6および
図7には示さないが、センサフランジ(150)は、シリンジ本体(112)が「上向き」になっていることを検出する方位センサも含み得る。
【0084】
[00111]
図10A~10Fは、注射可能な物質を注射し、注射情報を収集するために使用される別の実施形態による注射システム(110)を示す。
図10Aに示すように、注射システム(110)は、近位端と遠位端(120、122)と、シリンジ内部(124)と、その近位端(120)にあるシリンジフランジ(126)と、その遠位端(122)のシリンジ連結部材(すなわち、ルアーコネクタ)とを有するシリンジ本体(112)を備える。注射システム(110)は、シリンジ内部(124)に配置され、プランジャ部材(116)に連結されたストッパ部材(114)も含む。薬剤はシリンジ内部(124)に予め充填されてもよい。プランジャ部材(116)は、シリンジ本体(112)に対して遠位にストッパ部材(114)を移動させる遠位方向の力の適用を容易にする近位端パッド(132)を含む。プランジャ部材(116)は、センサフランジによって読み取られるマーカー(136)も有する(
図10Dを参照)。マーカー(136)は、シリンジの種類、注射可能物質の同一性(identity)、および粘度、透明度、色、注射温度、シリンジとストッパ部材間の摩擦力、注射中の薬剤の許容せん断力、好ましい注射速度などの注射可能物質の特性を含むがこれらに限定されない注射システム(110)に関する情報を含むことができる。マーカー(136)は、線、バーコード、テキスト、2Dバーコード、またはセンサフランジ内の電子デバイスによって読み取られて薬剤情報および/またはプランジャ部材の動きを記録できる他のパターンであってもよい。マーカー(136)はまた、センサフランジ(
図10Bの150)がその取り付け時または取り付け後にマーカーを読みだせるように、シリンジ本体(112)、シリンジフランジ(126)、または注射システムの他の場所に設けることができる。あるいは、注射に関する情報は、製造時にセンサフランジに事前にプログラムするか、後でフランジにダウンロードすることができる。注射システム(110)は、針アセンブリが取り外し可能に連結される前に雌型ルアーコネクタ(128)を流体密封するルアーキャップ(134)をさらに含む(
図10Cを参照)。
【0085】
[00112]
図10Bは、準備/注射プロセスにおける次のステップを示し、ここでセンサフランジ(150)がシリンジ本体(112)に取り外し可能に結合される。センサフランジ(150)は、当該センサフランジ(150)をシリンジフランジ(126)に対してシリンジ本体(112)の近位端(120)にスナップ嵌めできるように構成された開口部(162)を含む。センサフランジ(150)の近位面がシリンジフランジ(126)の遠位面に接するようにシリンジ本体(112)にスナップ留めされる
図6および7に示すセンサフランジ(150)とは異なり、
図10Bに示すセンサフランジ(150)の開口部(162)は、センサフランジ(150)がシリンジ本体(112)に取り付けられたときに、シリンジフランジ(126)がセンサフランジ(150)内に配置されるように構成されている。センサフランジ(150)は、締まり嵌めによってシリンジ本体(112)に保持されてもよい。
【0086】
[00113]
図10Cは、シリンジ本体(112)に取り外し可能に連結されたセンサフランジ(150)を示す。この構成では、注射システム(110)は、注射に関連する情報を収集しながら注射を行う準備ができている。
図10Cには、プランジャ部材(116)上の所定の光学マーカー(136)が示されている。所定の光学マーカー(136)は、当該所定の光学マーカー(136)がセンサフランジ(150)を通過する際に、センサフランジ(150)の光学センサによって読み取られるように構成される。光学センサは、バーコードリーダーのようなコンピュータビジョンシステムを使用して、所定の光学マーカー(136)を読み取ってもよい。注射終了時に所定の光学マーカーがセンサフランジ(150)に入って読み取られるように所定の光学マーカー(136)をプランジャ部材(116)に配置することにより、センサフランジ(150)を注射の終了の検出に用いることができる。
図10Cでは単一の光学マーカー(136)が示されているが、センサフランジ(150)システムは、複数の光学マーカーを用いて運動センサの忠実度や解像度を高めるように構成されてもよい。
【0087】
[00114]
図10Dは、プランジャ部材(116)の近位端パッド(132)に遠位方向の力が加えられた後の注射システム(110)を示している。一実施形態では、ユーザの手の1以上の他の指をセンサフランジ(150)の遠位面に保持した状態で、ユーザの手の親指で遠位方向の力を近位端パッド(132)に加えることができる。ユーザの手の他の指も、センサフランジ(150)の遠位面に近位方向の力を加えて、プランジャ部材(116)とそれに取り付けられたストッパ部材(114)をシリンジ内部(124)で遠位に移動させる。ストッパ部材(114)をシリンジ内部(124)で遠位方向に移動させると、シリンジ内部(124)の圧力が高まり、シリンジ内部(124)の注射可能物質が針(130)から押し出されて、針で刺された組織へ注射可能物質が注入される。
図10Dでは、プランジャ部材(116)上の所定の光学マーカー(136)がセンサフランジ(150)に入る前であって読み取り前の位置にあり、これはストッパ部材(114)の位置が注射の終わりに近い(だが終わっていない)状態に対応する。
【0088】
[00115]
図10Eは、所定の光学マーカー(136)がセンサフランジ(150)に入り、読み取られた後の注射システム(110)を示す。所定の光学マーカー(136)は、センサフランジ(150)の光学センサで読み取られる注射設定情報をエンコードしていてもよい。注射設定データには、最初の注射日時、注射頻度、シリンジの種類、温度、粘度、加温時間、最大せん断力、複数の注入部位レジメンデータ、報酬プログラムデータ、教育/マーケティングデータが含まれるが、これらに限定されない。
図10Eではまた、注射完了時にストッパ部材(114)がシリンジ本体(112)の遠位端(122)にあることが示されている。所定の光学マーカー(136)がプランジャ部材(116)上に設けられており、これにより、ストッパ部材(114)がシリンジ本体(112)の遠位端(122)にある場合、所定の光学マーカー(136)が光学センサによる読み取りのためにセンサフランジ(150)の中に配置される。したがって、センサフランジ(150)が所定の光学マーカー(136)を読み取ることが、注入完了の注射イベントに対応する。
【0089】
[00116]注射完了後、針(130)は、シリンジ内部(124)および/またはプランジャ部材(116)に引き込まれてもよいし、引き込まれなくてもよい。また、注射完了後、センサフランジ(150)をシリンジ本体(112)から取り外して、別の注射のために別のシリンジ本体(112)に再利用することができる。使用済みのシリンジ本体(112)、ストッパ部材(114)、プランジャ部材(116)、および針アセンブリ(118)は、センサフランジ(150)を取り外した後、安全に廃棄することができる。センサフランジ(150)の再利用性は、(例えばシリンジ本体(112)と比較して)注射システム(110)の比較的高価な部分を再利用することにより、医療費を削減することができる。
【0090】
[00117]
図10Fは、
図10A~10Eに示される注射システム(110)に用いるためのセンサフランジ(150)を示す。センサフランジ(150)は、一対の出力装置(154、156)と、開口部(162)と、開口部(162)に隣接配置された光学センサ(160)とを含む。出力装置(154、156)は、ユーザと通信する(例えば、様々なメッセージ、信号、および/またはアラームをユーザに配信する)。センサフランジ(150)は、ユーザと視覚的に通信するためのディスプレイ(154)を含む。ディスプレイ(154)は、バイナリ(すなわち、オン/オフ)信号、色信号、アイコン、記述式のテキスト信号/メッセージなどで通信することができる。一実施形態では、表示機能は小さなライトのアレイによって実行される。例えば、次の注射までの時間が、アレイ内で点灯するライトの数で表される。同様に、コンプライアンススコアを、アレイ内の点灯数で表すことができる。センサフランジ(150)は、ユーザと聴覚的に通信するためのスピーカ(156)も含む。スピーカ(156)は、バイナリ(すなわち、ビープ)音、音調、音声によるテキスト信号/メッセージ(例えば、事前に録音および/またはコンピュータで生成された音声を使用)で通信することができる。出力装置(154、156)は、ディスプレイおよび/またはスピーカとして説明されているが、他の実施形態では、センサフランジとともに様々な他の出力装置(例えば、触覚など)を使用することができる。
【0091】
[00118]例示的なセンサフランジについて説明したが、様々な実施形態によるセンサフランジを用いた注入情報収集方法について説明する。
【0092】
[00119]
図11Aは、一実施形態による注射情報を収集する方法(200)を示す。ステップ(212)で、上述のセンサフランジ(150)といったセンサフランジが、注射システムのシリンジ本体に取り外し可能に結合される。注射システムは、上記の注射システム(110)と類似または同一であってもよい。センサフランジは、締まり嵌めを使用してシリンジ本体に固定することができる。
【0093】
[00120]ステップ(214)で、注射システムのプランジャ部材を操作して注射が実行される。例えば、ユーザの手の指(例えば、親指)を使用してプランジャ部材の近位端パッドに力を加え、一方でユーザの手の1以上の他の指が対抗力(例えば、シリンジフランジまたはその上に配置されたセンサフランジの遠位側に対して)を提供する。
【0094】
[00121]ステップ(216)で、センサフランジは、第1のセンサを使用して第1の注射特性を測定する。同様に、ステップ(218)で、センサフランジは第2のセンサを使用して第2の注射特性を測定する。第1および第2のセンサは、音響センサ、運動センサ、近接センサ、温度センサ、力センサ、加速度計センサ、方位センサ、および光学センサを含むがこれらに限定されない任意の既知のタイプのセンサであり得る。第1および第2のセンサは、同じタイプのセンサであってもよいし、異なるタイプのセンサであってもよい。センサのタイプは、方法(200)に必要な注射特性のタイプを測定するために選択することができる。
【0095】
[00122]ステップ(220)で、センサフランジ(すなわち、中のプロセッサ)は、第1および第2の注射特性を分析して、注射イベント(例えば、注射の完了、プランジャ力、せん断力、射出エラーなど)をモニタリングする。方法(200)でモニタされる注射イベントの種類により、センサフランジ内のセンサのタイプで測定される注射特性のタイプが決定される。
【0096】
[00123]
図11Bは、別の実施形態による注射情報を収集する方法(200’)を示す。
図11Bに示す方法(200’)は、
図11Aに示す方法と類似する。しかしながら、(
図11Aに示す方法(200)のように)第1および第2の注射特性のみを測定するのではなく、
図11Bに示す方法(200’)は、2より多い注射特性を測定および分析する。
【0097】
[00124]ステップ(212)で、上述のセンサフランジ(150)といったセンサフランジが、注射システムのシリンジ本体に取り外し可能に結合される。注射システムは、上記の注射システム(110)と類似または同一であってもよい。センサフランジは、締まり嵌めを用いてシリンジ本体に固定することができる。
【0098】
[00125]ステップ(214)で、注射システムのプランジャ部材を操作して注射が実行される。例えば、ユーザの手の指(例えば、親指)を使用してプランジャ部材の近位端パッドに力を加え、一方でユーザの手の1以上の他の指が対抗力(例えば、シリンジフランジまたはその上に配置されたセンサフランジの遠位側に対して)を提供する。
【0099】
[00126]ステップ(216)で、センサフランジは、第1のセンサを使用して第1の注射特性を測定する。
【0100】
[00127]ステップ(222)で、センサフランジは、第2、第3、第4などのセンサを使用して、第2、第3、第4などの注射特性を測定する。第1、第2、第3、第4などのセンサは、音響センサ、運動センサ、近接センサ、温度センサ、力センサ、加速度計センサ、方位センサ、および光学センサを含むがこれらに限定されない任意の既知のタイプのセンサであり得る。第1、第2、第3、第4などのセンサは同じタイプのセンサであってもよいし、異なるタイプのセンサであってもよい。センサのタイプは、方法(200’)に必要な注射特性のタイプを測定するために選択することができる。
【0101】
[00128]ステップ(224)で、センサフランジ(すなわち、中のプロセッサ)は、第1、第2、第3、第4などの注射特性を分析して、注射イベント(例えば、注射の完了、プランジャ力、せん断力、注射エラーなど)をモニタリング(例えば、検出、測定、決定など)する。方法(200’)の間にモニタされる注射イベントのタイプにより、センサフランジのセンサのタイプで測定される注射特性のタイプが決定される。
【0102】
[00129]
図12は、別の実施形態による注射情報を収集する方法(300)を示す。ステップ(312)で、上述のセンサフランジ(150)といったセンサフランジが、注射システムのシリンジ本体に取り外し可能に結合される。注射システムは、上記の注射システム(110)と類似または同一であってもよい。センサフランジは、締まり嵌めを用いてシリンジ本体に固定することができる。
【0103】
[00130]ステップ(314)で、注射システムのプランジャ部材を操作して注射が実行される。例えば、ユーザの手の指(例えば、親指)を使用してプランジャ部材の近位端パッドに力を加え、一方でユーザの手の1以上の他の指が対抗力(例えば、シリンジフランジまたはその上に配置されたセンサフランジの遠位側に対して)を提供する。
【0104】
[00131]ステップ(316)で、上述のように、センサフランジは力センサを使用して注射背圧を測定する。例えば、注射を実行するためにプランジャ部材がシリンジ内部へと移動すると、センサフランジの力センサが、センサフランジの表面(遠位、近位、内部など)にかかる近位方向の力を測定する。センサフランジにかかる力は、注射を実行するためにプランジャ部材に取り付けられたストッパ部材においてプランジャ部材に加えられた力とほぼ等しい。いくつかの実施形態では、センサフランジにかかる力は継続的に測定され、力プロファイルが生成されて、センサフランジのメモリに保存される。
【0105】
[00132]ステップ(318)で、上述のように、センサフランジは運動センサを使用してプランジャの動きを測定する。例えば、運動センサは、光学センサ、IRセンサ、音響センサ、超音波距離計などであってもよい。運動センサで検出された運動量(移動距離)をセンサフランジのクロックからの経過時間と組み合わせて、運動の速度と加速度を導き出すことができる。いくつかの実施形態では、センサフランジは、プランジャの距離、速度、および/または加速度を継続的に測定し、測定されたパラメータをセンサフランジのメモリに保存する。
【0106】
[00133]ステップ(320)で、センサフランジ(すなわち、中のプロセッサ)は、注射背圧およびプランジャの動きを分析して、大気への噴出イベントをモニタリング(すなわち、検出)する。例えば、プランジャ部材が遠位に移動しているときに注射背圧が実質的に低いままである場合、センサフランジ内のプロセッサは、大気への噴出イベントを検出するようにプログラムすることができる。センサフランジは、流体方程式(例えば、オリフィスを通る流体流、ベルヌーイの方程式、ハーゲン-ポアズイユの方程式、または他の方法論)を用いて、シリンジの薬室の注射背圧と針の先端の圧力の想定される液圧差を計算してもよい。センサフランジは、注射システムの特定のパラメータ(例えば、針の寸法、シリンジ本体の寸法、ストッパ部材の寸法、および注入可能物質(例えば、薬剤)の特性)を用いてこの計算を実行することができる。注射システムのパラメータは、針の内径、針の長さ、針の先端形状、シリンジ本体の直径、センサフランジまたはプランジャ部材の近位端パッドにかかる力、プランジャ部材の動きの速度、ストッパ部材とシリンジ本体の間の動的および静的摩擦力、注射可能物質(例えば、薬剤)の温度および/または粘度、注射可能物質(例えば、薬剤)の密度、および/または計算を実行する他のメトリックが含まれるが、これらに限定されない。注射背圧は、近位端パッド/センサフランジに加わる力を測定し、シリンジ内部でスライドするストッパ部材から摩擦力を差し引き、結果をシリンジ内部の断面積で除算することで計算することができる。計算された圧力降下が、針の先端の圧力が約1気圧であることを示す場合、センサフランジは大気への噴出であると判定する。針の先端で計算された圧力が1気圧を超える場合、センサフランジは患者への注射と判定する。大気への噴出イベントは、その期間と大気への噴出イベント中の注射システムの配向に応じて、注射エラーである場合と注射エラーでない場合がある。例えば、シリンジ内部の気泡は、針をほぼ上向きにしてシリンジ本体を配向させ、大気中へと短時間噴出させることにより、シリンジ内部の遠位端/上部に移動した気泡を押し出して針から排出することができる。一方、大気への噴出イベントが注射全体を通して(つまり、ストッパ部材がシリンジ内部の遠位端に到達するまで)実質的に続く場合、それは、針が目標組織へと適切に配置される前に注射が生じたエラーを示す。どちらの場合でも、大気への噴出イベント、そのタイミング、および継続時間は、センサフランジのメモリに保存することができる。
【0107】
[00134]オプションのステップ(322)で、センサフランジは、シリンジフランジの配向、したがってそれに結合されたシリンジ本体の配向を測定する。オプションのステップ(324)で、プロセッサとシリンジフランジは方向を分析して、大気への噴出イベントのタイプを判定する。シリンジ本体の向きがほぼ上向きであり、大気への噴出イベントの期間が比較的短い場合、プロセッサは、大気への噴出イベントを脱泡処理として識別する。シリンジ本体の向きがほぼ上向きでなく、大気への噴出イベントが注射全体を通して実質的に続く場合、プロセッサはその大気への噴出イベントをエラーとして識別する。いずれの場合も、シリンジ本体の向きをセンサフランジのメモリに保存することができる。センサフランジは、大気への注射エラーイベントが検出されたときに、ユーザに警告するためにアラーム信号(例えば、可視または可聴)を送信してもよい。
【0108】
[00135]
図13は、さらに別の実施形態による注入情報を収集する方法(400)を示す。ステップ(412)で、上述のセンサフランジ(150)といったセンサフランジが、注射システムのシリンジ本体に取り外し可能に結合される。注射システムは、上記の注射システム(110)と類似または同一であってもよい。センサフランジは、締まり嵌めを使用してシリンジ本体に固定することができる。
【0109】
[00136]ステップ(414)で、注射システムのプランジャ部材を操作して注射が実行される。例えば、ユーザの手の指(例えば、親指)を使用してプランジャ部材の近位端パッドに力を加え、一方でユーザの手の1以上の他の指が対抗力(例えば、シリンジフランジまたはその上に配置されたセンサフランジの遠位側に対して)を提供する。
【0110】
[00137]ステップ(416)で、センサフランジは、上述のように、力センサを使用して注射背圧を測定する。例えば、注射を実行するためにプランジャ部材がシリンジ内部へと移動すると、センサフランジの力センサが、センサフランジの表面(遠位、近位、内部など)にかかる近位方向の力を測定する。センサフランジにかかる力は、注射を実行するためにプランジャ部材に取り付けられたストッパ部材においてプランジャ部材に加えられた力とほぼ等しい。いくつかの実施形態では、センサフランジにかかる力は継続的に測定され、力プロファイルが生成されて、センサフランジのメモリに保存される。
【0111】
[00138]ステップ(418)で、上述のように、センサフランジは運動センサを使用してプランジャの動きを測定する。例えば、運動センサは、光学センサ、IRセンサ、音響センサ、超音波距離計などであってもよい。運動センサで検出された運動量(移動距離)をセンサフランジのクロックからの経過時間と組み合わせて、運動の速度と加速度を導き出すことができる。いくつかの実施形態では、センサフランジは、プランジャの距離、速度、および/または加速度を連続的に測定し、測定されたパラメータをセンサフランジのメモリに保存する。
【0112】
[00139]ステップ(420)で、センサフランジ(すなわち、中のプロセッサ)は、注射背圧およびプランジャの動きを分析して、針閉塞イベントをモニタリング(すなわち、検出)する。例えば、プランジャ部材の動きが実質的に停止している間に注射背圧が増加した場合、センサフランジのプロセッサが針閉塞イベントを検出するようにプログラムすることができる。針閉塞イベントは、針閉塞イベント中のプランジャ部材の位置に応じて、注射エラーである場合とそうでない場合がある。例えば、注射の終わりにプランジャ部材とストッパ部材がシリンジ内部の遠位端にある場合、プランジャ部材の動きは本質的にゼロになるが、センサフランジで測定される力(すなわち、注射背圧)はユーザによって加えられる力で増加する。このような針閉塞イベントは、注射終了の正常な部分である。一方、プランジャ部材が完全な挿入深さに達する前に針閉塞イベントが発生した場合、針閉塞イベントは注射エラーである可能性がある。その場合、当該針閉塞イベント、そのタイミング、およびプランジャ部材の位置が、センサフランジのメモリに保存される。センサフランジはまた、針閉塞エラーイベントが検出されたときに、ユーザに警告するためにアラーム信号(例えば、可視または可聴)を送信してもよい。
【0113】
[00140]
図14Aは、さらに別の実施形態による注射情報を収集する方法(500)を示す。ステップ(512)で、上述のセンサフランジ(150)といったセンサフランジが、注射システムのシリンジ本体に取り外し可能に結合される。注射システムは、上記の注射システム(110)と類似または同一であってもよい。センサフランジは、締まり嵌めを使用してシリンジ本体に固定することができる。
【0114】
[00141]ステップ(514)で、注射システムのプランジャ部材を操作して注射が実行される。例えば、ユーザの手の指(例えば、親指)を使用してプランジャ部材の近位端パッドに力を加え、一方でユーザの手の1以上の他の指が対抗力(例えば、シリンジフランジまたはその上に配置されたセンサフランジの遠位側に対して)を提供する。
【0115】
[00142]ステップ(516)で、センサフランジは、上述のように、力センサを使用して射出背圧を測定する。例えば、注射を実行するためにプランジャ部材がシリンジ内部へと移動すると、センサフランジの力センサが、センサフランジの表面(遠位、近位、内部など)にかかる近位方向の力を測定する。センサフランジにかかる力は、注射を実行するためにプランジャ部材に取り付けられたストッパ部材においてプランジャ部材に加えられた力とほぼ等しい。いくつかの実施形態では、センサフランジにかかる力は継続的に測定され、力プロファイルが生成されて、センサフランジのメモリに保存される。
【0116】
[00143]ステップ(518)で、上述のように、センサフランジは運動センサを使用してプランジャの動きを測定する。例えば、運動センサは、光学センサ、IRセンサ、音響センサ、超音波距離計などであってもよい。運動センサで検出された運動量(移動距離)をセンサフランジのクロックからの経過時間と組み合わせて、運動の速度と加速度を導き出すことができる。いくつかの実施形態では、センサフランジは、プランジャの距離、速度、および/または加速度を継続的に測定し、測定されたパラメータをセンサフランジのメモリに保存する。
【0117】
[00144]ステップ(520)で、センサフランジ(すなわち、中のプロセッサ)は、注射漏れ圧力およびプランジャの動きを分析して、システム漏れイベントをモニタリング(すなわち、検出)する。例えば、プランジャ部材が遠位に移動しているときに注射背圧がゼロ以外の値から本質的にゼロに低下した場合、システム漏れイベントを検出するようにセンサフランジのプロセッサをプログラムすることができる。このシステム漏れイベント、そのタイミング、および継続時間を、センサフランジのメモリに保存してもよい。また、センサフランジは、システムリークイベントを検出すると、ユーザに警告するためにアラーム信号(可視または可聴など)を送信してもよい。
【0118】
[00145]
図14Bは、別の実施形態による注射情報を収集する方法(500’)を示す。ステップ(512)で、上述のセンサフランジ(150)といったセンサフランジが、注射システムのシリンジ本体に取り外し可能に結合される。注射システムは、上記の注射システム(110)と類似または同一であってもよい。センサフランジは、締まり嵌めを用いてシリンジ本体に固定することができる。
【0119】
[00146]ステップ(514)で、注射システムのプランジャ部材を操作して注射が実行される。例えば、ユーザの手の指(例えば、親指)を使用してプランジャ部材の近位端パッドに力を加え、一方でユーザの手の1以上の他の指が対抗力(例えば、シリンジフランジまたはその上に配置されたセンサフランジの遠位側に対して)を提供する。
【0120】
[00147]ステップ(522)で、センサフランジは、上述のように、力センサを使用して力/注射背圧を測定する。例えば、注射を実行するためにプランジャ部材がシリンジ内部へと移動すると、センサフランジの力センサが、センサフランジの表面(遠位、近位、内部など)にかかる近位方向の力を測定する。センサフランジにかかる力は、注射を実行するためにプランジャ部材に取り付けられたストッパ部材においてプランジャ部材に加えられた力とほぼ等しい。
図14Bに示される方法(500’)の違いは、力/注射背圧が経時的に(例えば連続的に)測定されることである。
図14Bに示される方法(500’)の違いは、力/注射背圧が経時的に(例えば連続的に)測定されることである。
【0121】
[00148]ステップ(524)で、センサフランジは、経時的に測定された力/注射背圧から力プロファイルを生成する。
【0122】
[00149]ステップ(526)で、センサフランジ(すなわち、中のプロセッサ)は、力プロファイルを分析して、注射イベントをモニタリング(すなわち、検出)する。例えば、様々な注射システムの力プロファイルは、注射システムの物理特性を反映した特徴的な「シグネチャ」形状を有する。典型的な注射イベントは、ストッパ部材の摩擦が克服されるときの大きな力の「バンプ」で始まる。次に、ストッパ部材が滑走して注射可能物質がシリンジ内部から押し出されると、力はより低いレベルに低下する。最後に、ストッパ部材がシリンジ本体の底に当たると、別の小さな力「バンプ」が生じる。この滑走時間は滑走力の関数である。ユーザが早く注射を行うと滑走力は高く、注射時間は短くなる。これらの関係は、注射可能物質と注射システムの組み合わせごとに既知の制限内に収まる。したがって、エラーを検出することができる。例えば、空気中への噴出は、組織内への注射とは明らかに異なる力プロファイル特性をもつ。
【0123】
[00150]
図15は、
図11Aに示されたものと似た実施形態による注入情報を収集する方法(600)を示す。ステップ(612)で、上述のセンサフランジ(150)といったセンサフランジが、注射システムのシリンジ本体に取り外し可能に結合される。注射システムは、上記の注射システム(110)と類似または同一であってもよい。センサフランジは、締まり嵌めを用いてシリンジ本体に固定することができる。
【0124】
[00151]ステップ(614)で、注射システムのプランジャ部材を操作して注射が実行される。例えば、ユーザの手の指(例えば、親指)を使用してプランジャ部材の近位端パッドに力を加え、一方でユーザの手の1以上の他の指が対抗力(例えば、シリンジフランジまたはその上に配置されたセンサフランジの遠位側に対して)を提供する。
【0125】
[00152]ステップ(616)で、センサフランジは、第1のセンサを使用して第1の注射特性を測定する。同様に、ステップ(618)で、センサフランジは、第2のセンサを使用して第2の注射特性を測定する。第1および第2のセンサは、音響センサ、運動センサ、近接センサ、温度センサ、力センサ、加速度センサ、方位センサ、センサフランジ取り付け(「マウント」)センサ、および光学センサを含むがこれらに限定されない任意の既知のタイプのセンサであってもよい。第1および第2のセンサは、同じタイプのセンサであってもよいし、異なるタイプのセンサであってもよい。センサのタイプは、この方法(600)に必要な注射特性のタイプを測定するために選択することができる。
【0126】
[00153]ステップ(620)で、センサフランジ(すなわち、中のプロセッサ)は、第1および第2の注射特性を分析して、注射イベント(例えば、注射の完了、プランジャ力、せん断力、射出エラーなど)をモニタリング(例えば、検出、測定、判定など)する。この方法(600)でモニタされる注射イベントのタイプにより、センサフランジ内のセンサのタイプで測定される注射特性のタイプが決定される。
【0127】
[00154]オプションのステップ(622)で、センサフランジは注射後データをセンサフランジのメモリに保存する。注射後データには、測定された第1および第2の注射特性、モニタされた注射イベントに関するデータ、注射日時、注射頻度、プランジャ力、注射経過時間、注射エラー関連データ、粘度、温度、加温時間、せん断力、シリンジ内に残る残留薬剤、複数の注射部位レジメンデータ、報酬プログラムデータ、および教育/マーケティングデータが含まれるがこれらに限定されない。注射エラーには、薬剤識別エラー、注射タイミングエラー、投与量エラー、せん断力エラー、脱泡エラー、シリンジ内に残る残留薬剤、および複数部位注射エラーが含まれるが、これらに限定されない。
【0128】
[00155]オプションのステップ(624)で、センサフランジは注射後データをコンピューティングデバイスに送信する。センサフランジは、有線および/または無線の様々な通信デバイスを使用してコンピューティングデバイスに通信可能に接続することができる。無線通信装置には、Bluetooth、WiFi、WiFiDirect、セルラー、および近距離無線通信が含まれるが、これらに限定されない。センサフランジがコンピューティングデバイスとの通信リンクを確立した後、センサフランジは注射後データをコンピューティングデバイスにダウンロードすることができる。一実施形態では、センサフランジは、測定、収集、計算、および生成された注射後データをメモリに保存し、その後、注射後データをバッチでコンピューティングデバイス(例えば、ユーザのスマートフォンまたは薬局のコンピューティングデバイス)にダウンロードする。
【0129】
[00156]
図16は、別の実施形態による注射情報を収集する方法(700)を示す。ステップ(712)で、上述のセンサフランジ(150)といったセンサフランジが、注射システムのシリンジ本体に取り外し可能に結合される。注射システムは、上記の注射システム(110)と類似または同一であってもよい。センサフランジは、締まり嵌めを用いてシリンジ本体に固定することができる。
【0130】
[00157]ステップ(714)で、注射システムを使用して注射が実行される。例えば、注射システムのプランジャ部材を操作して、注射を実行することができる。例えば、ユーザの手の指(例えば、親指)を使用してプランジャ部材の近位端パッドに力を加え、一方でユーザの手の1以上の他の指が対抗力(例えば、シリンジフランジまたはその上に配置されたセンサフランジの遠位側に対して)を提供する。
【0131】
[00158]ステップ(716)で、センサフランジは、注射が実行された後の所定の時間にセンサフランジがシリンジ本体に結合されたままであることを検出する。いくつかの実施形態では、この所定の時間は1分、2分、または3分である。センサフランジは、センサフランジがシリンジ本体に結合されたときに押される機械的スイッチを有するマウントセンサを用いて、シリンジ本体に結合されていることを検出できる。注射が完了した後、シリンジ本体がセンサフランジに結合されたままであることは、ユーザがシリンジ本体からセンサフランジを取り外すのを忘れた状況を示す。これは次に、センサフランジが使用済みのシリンジ本体と一緒に廃棄される可能性が生じる。シリンジフランジを意図せずに廃棄すると、注射後データと貴重な機器が失われる可能性がある。
【0132】
[00159]ステップ(718)で、センサフランジは、センサフランジの結合の検出に応じてアラーム信号を送信する。アラームは、可聴アラームおよび/または可視アラームであってもよい。別の実施形態では、センサフランジは、モバイルコンピューティングデバイス(例えば、携帯電話)と通信して、コンピューティングデバイス上でアラームを鳴らしたり、メッセージで警告したりすることができる。別の実施形態では、センサフランジは、使用済みシリンジ本体にセンサフランジが付いている場合は廃棄するために開かない鋭利物廃棄容器と協働し、それにより、使用済みシリンジ本体を廃棄する前にユーザにセンサフランジを取り外させることができる。
【0133】
[00160]ステップ(720)において、センサフランジは、センサフランジがシリンジ本体から取り外されたことの検出に応答して、アラーム信号の送達を終了する。例えば、シリンジ本体(34)からセンサフランジを取り外すと、機械的スイッチがばね付勢された「アウト」位置に移動し、シリンジ本体にもはや取り付けられていないことがセンサフランジに示される。アラーム信号、その原因、およびタイミングは、センサフランジのメモリに保存することができる。
【0134】
[00161]
図17は、さらに別の実施形態による注射情報を収集する方法(800)を示す。ステップ(812)で、上述のセンサフランジ(180)といったセンサフランジが、注射システムのシリンジ本体に取り外し可能に結合される。注射システムは、上記の注射システム(110)と類似または同一であってもよい。センサフランジは、締まり嵌めを用いてシリンジ本体に固定することができる。
【0135】
[00162]ステップ(814)で、センサフランジは、注射システムのシリンジ内部の注射可能物質の温度を測定する。センサフランジは、赤外線温度計および熱電対を含むがこれらに限定されない温度センサを含み得る。この温度センサは、注射可能物質の温度を直接測定せずに、センサフランジ(すなわち、中のプロセッサ)が、(例えば、シリンジ本体の外部の)測定された温度から注射可能物質の温度を推定してもよい。
【0136】
[00163]ステップ(816)で、センサフランジ内のプロセッサは、注射可能な物質が注射に適した温度に達するまでの時間を計算する。プロセッサは、注射可能物質の測定または推定された現在の温度、測定された室温、および注射に適した温度に関する情報を使用して、注射までの時間を計算してもよい。
【0137】
[00164]ステップ(818)で、センサフランジは、シリンジ内部の注射可能物質が注射に適した温度に達することに応答して、アラーム信号を送達する。アラーム信号は、可聴アラームおよび/または可視アラームであってもよい。センサフランジは、温度センサを使用して、注射可能物質が注射に適した温度に到達したことを検出することができる。あるいは、センサフランジは、ステップ(816)で計算された注射までの時間が経過した後にアラーム信号を送信してもよい。
【0138】
[00165]ステップ(820)で、センサフランジは、注射が完了したことの検出に応答して、アラーム信号の送達を終了する。センサフランジは、本明細書で説明されている方法のいずれかを使用して、注入が完了したことを検出することができる。
【0139】
[00166]いくつかの実施形態では、センサフランジは、注入前に通信接続を介してコンピューティングデバイスから注射設定データを受信してもよい。通信接続は、上述のように有線および/または無線であり得る。注射設定データには、現在日時、最初の注射日時、注射頻度、シリンジの種類、粘度、温度、加温時間、最大せん断力、複数の注入部位レジメンデータ、報酬プログラムデータ、および教育/マーケティングデータが含まれるが、これらに限定されない。注射設定データを用いて、注射のために注射システムを準備するとともに、注射後データを収集することができる。
【0140】
[00167]いくつかの実施形態では、センサフランジがクロックを有し、センサフランジ内のプロセッサは、クロックが所定の注射時間(注射設定データとして受信されてもよい)に達すると、センサフランジ内の出力装置にアラーム信号を送信するように命令するようにプログラムされてもよい。アラーム信号は、可聴アラームおよび/または可視アラームであってもよい。可聴アラームは、単純な繰り返し音(ビープ音など)、音程の変化する音、コンピュータで生成された音声、以前に録音された音声などである。可視アラームは、バイナリ(ライトのオン/オフ)、色、テクスチャ、アイコンなどを変更するライトである。センサフランジ内のプロセッサは、センサフランジがシリンジ本体に結合されたときにアラーム信号の配信を終了するようにプログラムすることができる。シリンジフランジのプロセッサは、所定の時間後にアラーム信号の配信を終了し、別の所定の時間後に配信を再開するようにプログラムすることもできる。さらに別の所定の時間の後、シリンジフランジ内のプロセッサは、投与し忘れのメッセージを配信するようにプログラムされてもよい。
【0141】
[00168]いくつかの実施形態では、センサフランジは、その様々な構成要素に電力を供給するための電源を備えていてもよい。電源はバッテリでもよい。他の実施形態では、電源は、ユーザによって提供される注射動作を利用して自己発電される。センサフランジが非結合状態で所定の時間経過したら、センサフランジを低電力モードにするようにプロセッサをプログラムすることができる。一実施形態では、低電力モードは、出力装置および無線通信装置への電力を停止するステップと、センサフランジがシリンジ本体に取り付けられたかどうかを検出するために取り付けセンサに断続的に給電するステップを含む。
【0142】
[00169]いくつかの実施形態では、センサフランジのプロセッサは、シリンジ内部の注射可能物質にかかるせん断力を計算するようにプログラムされる。例えば、せん断力は、注射背圧とプランジャ部材の動きから計算することができる。そのような実施形態では、計算されたせん断力が最大せん断力(注射設定データとしてダウンロードされ得る)を超える場合、シリンジフランジのプロセッサが出力装置にアラーム信号を送信するように指示する(例えば、ユーザにプランジャ部材の速度を落とすように指示する)。
【0143】
[00170]いくつかの実施形態において、センサフランジのプロセッサは、プランジャ部材の速度が所定の範囲(注入設定データとしてダウンロードされ得る)外にある場合に、アラーム信号(すなわち、速度および警告)を出力するように出力装置に指示するようにプログラムされる。そのような実施形態では、アラーム信号は、上述のように運動センサによって検出されたプランジャ部材の速度エラーに応じて、スピードアップおよびスローダウンメッセージを含んでもよい。
【0144】
[00171]いくつかの実施形態では、センサフランジのプロセッサは、上述のように注射完了が検出されたときに複数部位投与メッセージを配信するようにプログラムされている。複数部位投与メッセージには、次の部位に移動せよとの指示、および複数部位への投与レジメンが完了したという指示が含を含む。単一部位への投与の場合も指示を与えるようにしてもよい。
【0145】
[00172]いくつかの実施形態では、センサフランジは、デュアルチャンバ混合および注射システムを用いる多剤混合薬に使用してもよい。センサフランジを使用して、プランジャロッドの位置、速度、または加速度をモニタし、混合および/または注射が速すぎたり遅すぎたりする場合に警報を鳴らすことにより、ユーザに適切な注射技術を指示することができる。
【0146】
[00173]いくつかの実施形態では、センサフランジは、注射の完了に付随する音を検出するように構成された音響センサを含む。そのような実施形態では、センサフランジのプロセッサは、音響センサが音を検出したときに注入完了を記録するようにプログラムされる。
【0147】
[00174]センサフランジ(150)のクロックは、センサフランジ(150)に対するプランジャロッド(116)の時間に対する位置の変化(速度)および/または時間に対する速度の変化(加速度)の測定を実現するものとして説明されているが、他の実施形態では、クロックは、経時的な他の注射特性の変化の測定も可能である。例えば、クロックを使用すると、力/圧力、温度などの経時変化の測定/計算が可能になる。
【0148】
[00175]
図30は、別の実施形態によるセンサフランジ(1150)を示す。センサフランジ(1150)は、
図6、7、10B~10Fに示すセンサフランジ(150)と類似している。センサフランジ(1150)は、フランジ力センサ(1152)と、1組出力装置(1155、1156)と、開口部(1162)と、開口部(1162)に隣接配置された取り付けセンサ(1158)とを含む。
【0149】
[00176]センサフランジ(1150)は、
図6~7のセンサフランジ(150)と同様の方法でシリンジ本体(112、
図6~7およびその説明を参照)に取り付けるように設計されている。センサフランジ(1150)は、シリンジ本体(112)にクリップするが、センサフランジ(1150)のフランジ力センサ(1152)の荷重点(1180)がシリンジフランジ(126、
図6~7を参照)に接触するまでシリンジ本体(112)の長手軸に沿って自由にスライドできように設計されている。荷重点(1180)がシリンジフランジ(126)に接触すると、ユーザの指で固定的に保持されたセンサフランジ(1150)に対するシリンジフランジ(126)の動きにより、近位端パッド(132)に加えられた力が荷重点(1180)に伝達される。荷重点(1180)は、レバー(1182)によって力センサ(1152)に機械的に結合されており、このレバー(1182)は回動点(1184)を中心に回動する。荷重点(1180)は、回動点(1184)と力センサ(1152)の上にあるレバー(1182)の遠端との間の距離の約1/3にあるため、荷重点(1180)とレバー(1182)を通して力センサ(1152)に力を伝達し、力センサ(1152)に加えられる力を(例えば、約1/3だけ)減少させる。この構成では、力センサ(1152)に伝達される力を減衰させることにより、このセンサフランジ(1150)に適した感応度を持たない既製の力センサ(1152)を利用することができる。
図30に示すセンサフランジ(1150)には、力センサ(1152)に伝達される力を減衰させるレバー(1182)を備えているが、他のセンサフランジ(図示せず)は、荷重点の真下に力センサを有してもよい。
【0150】
[00177]いくつかの実施形態では、力センサ(1152)は、近位端パッド(132、
図6~7を参照)に加えられ抵抗/インピーダンスとして力センサ(1152)に機械的に伝達される力/圧力を測定し、これが数値データポイントとして処理、保存、および/または送信される。センサフランジ(1150)は、いくつかの実施形態では、ハーゲン-ポアズイユ方程式と測定した力:ΔΡ=8μLQ/πR
4を用いて、注射システム(110、
図6~7参照)内の時間に対する流れを計算するプロセッサ(図示せず)を含み、ここでΔΡは管の両端間の圧力差、μは管から注入される液体の動的粘度、Lは管の長さ(例えば、針の長さ)、Rは管の半径(例えば、針の半径)、Qは管を通る液体の流量である。ΔΡ=シリンジ断面積(”A”)にかかる力(”F”)であり、Q=時間(”t”)にわたる投与量(”D”)であるため、式はΔΡ=ΑD8μL/πR
4tと表すことができる。A、D、μ、L、およびRは、所与の注射システムでの所与の投与量に対して一定であり、ΑD8μL/πR
4は定数kで表すことができる。したがって、異なる速度で同じ注射システムを使用して同じ用量を注射する2人のユーザの場合、F
1=k/t
1およびF
2=k/t
2である。換言すれば、同じ注射システムを使用して同じ用量を注射する場合、F×tは一定(つまり=k)である。したがって、F
1xt
1=F
2xt
2であり、力を2倍にすると注射時間が半分になる。
【0151】
[00178]人間のユーザは注射システム(110)に加える力が一定でないことがあるため、センサフランジ(1150)のプロセッサは、力がほぼ一定である短い注入間隔のF×tを計算するように構成できる。
図31は、このような一連の測定値をグラフ1200に示す。Fdtを積分することにより、既知の累積サンプリング時間を用いて注射力を概算し、F×tを計算することができる。
【0152】
[00179]
図32は、一実施形態による、所与の注射システムを使用して所与の投与量の注射の完了を判定する方法(1300)を示す。ステップ(1312)で、センサフランジ(1150)のプロセッサおよび/またはセンサフランジ(1150)に通信可能に結合された外部コンピュータ(例えば、スマートフォン)のプロセッサは、累積F×tを0に設定する。ステップ(1314)で、プロセッサは1つの既知のサンプリング時間(dt)を待つ。ステップ(1316)で、センサフランジ(1150)内の力センサ(1152)が瞬間的な力(F)を測定/記録する。ステップ(1318)で、プロセッサはF×dtを計算し、ステップ(1320)で、プロセッサは計算されたF×dtを累積F×tに加算する。必ずしもステップ(1320)の後に行う必要はないが、以下で説明する決定ポイント(1324)の前に発生するステップ(1322)で、プロセッサは、目標投与量(すなわち、目標F×t)を決定するか、提供される。目標F×tは、注射システム(110)の既知のA、D、μ、L、およびRを使用して決定される。目標F×tは、ストッパ部材(114)とシリンジ本体(112)との間の摩擦により影響を受けてもよい。決定ポイント(1324)で、プロセッサは目標F×tと累積F×tの差を計算する。差がゼロ未満の場合(すなわち、累積F×tがまだ目標F×tに到達していない場合)、方法(1300)はステップ(1314)に戻り、別のサンプリング時間(dt)を待つ。差がゼロ以上の場合(つまり、累積F×tが目標F×tに到達するか超えた場合)、方法(1300)はステップ(1326)に進み、プロセッサは測定されたF×tが累積F×tと等しいと設定する。ステップ(1328)で、プロセッサは、投与量が送達されたことを報告する。この用量送達は、医療専門家、在宅で注射する患者、電子カルテ、スマートフォンアプリ、医師、看護師、介護者、医療保険会社、臨床試験、臨床試験管理者、医薬品流通会社、製薬会社などに報告することができる。
【0153】
[00180]上記の方法(1300)は、他のシステム特性の中でも、針のゲージ(AおよびR)と長さ(L)を使用して、用量送達の完了を判定する。針のゲージと長さは、ユーザや介護者がプロセッサに入力してもよい(スマートフォンなどを用いて)。あるいは、プロセッサは、注射システム(110)の最初の使用時にk=F×tを経験的に決定してもよい。この決定を容易にするために、一般的な針のサイズのテーブルがプロセッサに保存されていてもよい。他の実施形態では、針のゲージと長さ、薬剤粘度、用量、および/または他の力センサ特性をキャプチャするために、ユーザによって手動で較正を行ってもよい。
【0154】
[00181]上記の方法(1300)は、ハーゲン-ポアズイユ方程式を使用して用量送達の完了を判定するものであり、乱流のない針でより正確となる。したがって、センサフランジ(1150)は、乱流を示す注射特性を検出/計算するように構成され得る。
図33は、半インチである27ゲージの針を介して1cc(例えばml)の液体を注射する場合の、Fdtの合計に対するシステムに加えられた力(つまり、「親指の力」)のグラフ(1400)である。グラフ(1400)は、親指の力が約9ポンド未満の場合、1ccの注射を完了するには40lb-sec(1412)が必要であることを示す。ただし、親指の力が約9ポンドを超える場合(1414)、1ccの注入を完了するには40lb-sec(1412)以上が必要となる。したがって、プロセッサは、(例えば、方法(1300)に示されるように)計算された瞬間的なF×tを用いて、親指の力が大きくなって流れが乱流になった場合を判定することができる。それに応じて、センサフランジ(1150)は、視覚または音声インジケータを使用して、ユーザが親指の力を緩めて非乱流性と投与完了方法(1300)の精度を維持する必要があることを示してもよい。
【0155】
[00182]出力装置(1155、1156)は、ユーザと通信する(例えば、様々なメッセージ、信号、および/またはアラームをユーザに配信する)。センサフランジ(1150)は、ユーザと視覚的に通信するためのディスプレイ(1155)を含む。ディスプレイ(1155)は、バイナリ(すなわち、オン/オフ)信号、色信号などで通信してもよい。他の実施形態では、表示機能は、画像が表示可能なディスプレイによって実行される。センサフランジ(1150)は、ユーザと聴覚的に通信するためのスピーカ(1156)も含む。スピーカ(1156)は、バイナリ(すなわち、ビープ音)音、音調音、発話されたテキスト信号/メッセージ(例えば、事前に録音されたおよび/またはコンピュータ生成音声を使用して)などで通信することができる。出力装置(1155、1156)はディスプレイおよび/またはスピーカとして説明されているが、他の実施形態によれば、センサフランジとともに他の様々な出力装置(例えば、触覚など)も使用することができる。センサフランジ(1150)は、その様々な電機部品に電力を供給するためのバッテリ(1186)(例えば、誘導充電式バッテリ)も備えている。
【0156】
[00183]取り付けセンサ(1158)は、2つの状態を有する部分的に機械的なデバイス(例えば、スイッチ)であり得る。取り付けセンサ(1158)は、取り付けセンサ(1158)が押し下げられておらず、付勢力(例えば、ばね駆動)によりセンサフランジ(1150)の表面から突出する「非結合」状態を有する。取り付けセンサ(1158)はまた、開口部(1162)に配置されたシリンジ本体(112)の外面との相互作用により取り付けセンサ(1158)が押し下げられている「結合」状態を有する。押し下げられた取り付けセンサ(1158)は、センサフランジ(1150)がシリンジ本体(112)に取り外し可能に連結されていることを伝えるために、センサフランジ(1150)内のプロセッサ(図示せず)にメッセージを送る。
【0157】
[00184]
図30に示されているセンサフランジ(1150)は注射システム(110)に関する情報を必要とするが、他の注射システムはシステムに関する情報が少ない状態で用量送達の完了を判断することができる。例えば、
図6~
図7を参照して上述した光学式運動センサ(160)は、プランジャ部材(116)の動きを検出および定量化するように構成された光学系を含み得る。いくつかの実施形態では、プランジャ部材(116)が移動した距離が合計され、合計された距離がほぼ目標距離(すなわち、ストッパ部材(114)がシリンジ本体(112)の遠位端(122)に到達するのに十分な距離)に達すると、センサフランジ(150)は全用量が送達されたと判断する。この実施形態では、用量送達の判定に必要な注射システム(110)に関する唯一の情報は、ストッパ部材(114)からシリンジ本体(112)の遠位端(122)までの距離である。
【0158】
[00185]
図34は、これもストッパ部材(114)およびそれに結合されたプランジャ部材(116)の移動距離を用いて用量送達完了を判定する別の実施形態による注射システム(1510)を示す。注射システム(1510)は、
図9に示すもの(160)のような音波エコーセンサ(1588)を有するセンサフランジ(1550)を含む。音波エコーセンサ(1588)は、音波エコーセンサ(1588)とプランジャ部材(116)に結合された近位端パッド(132)との間の距離を測定するように構成される。音波エコーセンサ(1588)と近位端パッド(132)の間の距離がほぼ目標距離(つまり、ストッパ部材(114)がシリンジ本体(112)の遠位端(122)に到達するのに十分な距離)に達すると、センサフランジ(1550)は、全用量が送達されたと判断する。この実施形態では、用量送達の判定に必要な注射システム(110)に関する唯一の情報は、ストッパ部材(114)からシリンジ本体(112)の遠位端(122)までの距離である。あるいは、音波エコーセンサ(1588)をシリンジ本体(112)に向けて、ストッパ部材(116)までの距離を判定するようにしてもよい。あるいは、音波エコーセンサ(1588)の機能は、レーザーレンジファインダー、オートフォーカス機能付きデジタルカメラ、または経時的にプランジャ部材(114)および/またはストッパ部材(116)の位置を特定する方法によって行われてもよい。
【0159】
[00186]センサフランジ(1550)は、音波エコーセンサ(1588)をシリンジ本体(112)に対して固定するために、シリンジ本体(112)のシリンジフランジ(126)を固定的に受け入れるように構成されたスロット(1590)も備える。このセンサフランジ(1550)は、上記の出力装置として機能するディスプレイ(1555)とスピーカ(1556)も含む。
【0160】
[00187]
図35および36は、これもストッパ部材(114)およびそれに結合されたプランジャ部材(116)の移動距離を用いて用量送達完了を判定する、さらに別の実施形態による注射システム(1610)を示す。注射システム(1610)は、プランジャ部材(116)が移動した距離を測定するように構成されたローラーセンサ(1692)を有するセンサフランジ(1650)を含む。センサフランジ(1650)は、スロット(1690)、(1655)、およびスピーカ(1656)も含み、これらは、
図34に示し、上で説明した対応する構成要素と同様である。
【0161】
[00188]シリンジフランジ(126)がスロット(1690)内にある状態で、センサフランジ(1650)がシリンジ本体(112)に取り付けられた場合、ローラーセンサ(1692)はプランジャ部材(116)に接触する。これにより、プランジャ部材(116)が動くと、ローラーセンサ(1692)内のホイールの回転が生じる。ローラーセンサ(1692)の光学リーダーまたは機械センサが、中のホイールの回転を測定し、センサフランジ(1650)内の、またはセンサフランジに結合されたプロセッサが、測定されたホイールの回転からプランジャ部材(116)の移動距離を特定する。
図36に示されるローラーセンサ(1692)は、「X」形の断面を有するプランジャ部材(116)で使用するように構成されているが、他のローラーセンサは、他の断面を有するプランジャ部材で使用するように構成されてもよい。
【0162】
[00189]
図37~40は、これもストッパ部材(114)およびそれに結合されたプランジャ部材(116)の移動距離を用いて用量送達完了を判定する、さらに別の実施形態による注射システム(1710)を示す。注射システム(1710)は、光センサ(1798)と、導光光学素子(「光パイプ」)(1794)とを有するセンサフランジ(1750)を含み、ストッパ部材(114)が光センサ(1798)から放出され光パイプ(1794)を通る光ビームと交差するときを判定するように構成されている。センサフランジ(1750)は、スロット(1790)、(1755)、およびスピーカ(1756)も含む。これらは、
図34に示し、上記で説明した対応する構成要素と同様である。
【0163】
[00190]光センサ(1798)は、発光器および受光器を備え、光パイプ(1794)に光学的に結合されている。光パイプ(1794)は、シリンジ本体(112)の縦軸に直交する方向に光を導くように構成された傾斜反射面(1796)を含む。光センサ(1798)と光パイプ(1794)は、光センサ(1798)の発光体器からの光がシリンジ本体(112)に向けられ、シリンジ本体(112)に反射された放出光およびそこに含まれる液体が光センサ(1798)の受光器によって検出されるように構成されている。
図39に示されるように、注射前の構成では、ストッパ部材(114)が、傾斜反射面(1796)によって画定される光路に配置されている。暗色のストッパ部材(114)により、光センサ(1798)の受光器に到達する反射光が低減する。対照的に、
図40に示される注射後の構成(すなわち、ストッパ部材(114)がシリンジ本体(112)の遠位端(122)に到達した場合)では、ストッパ部材(114)は、傾斜反射面(1796)によって画定される光路を超えて移動されている。そのため、光センサ(1798)の受光器に到達する反射光の量は、注射後の構成で増加する。センサフランジ(1750)内またはセンサフランジに結合されたプロセッサは、反射光の強度のこの変化に基づいて、注入が完了したことを判断することができる。
【0164】
[00191]
図41~43は、ストッパ部材(114)およびそれに結合されたプランジャ部材(116)が移動した距離を使用して用量送達完了も判定する、さらに別の実施形態による注射システム(1810)を示す。注射システム(1810)は、
図8および38に示されたセンサ(160、1798)と同様の、マーカー(136)を読み取り/検出するように構成された光センサ(1898)を有するセンサフランジ(1850)を含む。センサフランジ(1850)は、スロット(1890)、(1855)、およびスピーカ(1856)も含む。これらは、
図34に示し、上記で説明した対応する構成要素と同様でである。
【0165】
[00192]
図38に示されている光センサ(1798)と同様に、光センサ(1898)は、発光器と受光器を備える。
図42に示すように、注射前の構成では、プランジャ部材(116)上のマーカー(136)は、光センサ(1898)から離れて配置されている。対照的に、
図43に示す注射後の構成では、マーカー(136)は光センサ(1898)の光路内に配置され、光センサ(1898)がマーカー(136)を読み取れるようになる。マーカー(136)を読み取るステップは、反射光の差を検出すること(例えば、上述の
図37~40を参照)および/または光学文字認識を含むことができる。マーカー(136)は、プランジャ部材(116)に印刷または成型することができ、薬剤送達の追跡を可能にするために、注射システム(1810)の識別子などの注射情報を含むことができる。
【0166】
[00193]
図41~43に示される注射システム(1810)は、光学センサ(1898)を備えたセンサフランジ(1850)を含むが、他の実施形態(図示せず)では、センサは、リブまたは用量送達完了を送信/検出するためにプランジャ部材に成形されたリブまたは溝によって作動するように構成された接触スイッチであってもよい。
【0167】
[00194]
図44は、さらに別の実施形態による注射情報を収集する方法(1900)を示す。ステップ(1912)で、上述のセンサフランジ(150、1150、1650、1750、1850)といったセンサフランジが、注射システムのシリンジ本体に取り外し可能に結合される。注射システムは、上記の注射システム(110、1110、1610、1710、1810)と類似または同一であってもよい。センサフランジは、締まり嵌めを使用してシリンジ本体に固定することができる。
【0168】
[00195]ステップ(1914)で、注射システムのプランジャ部材を操作して注入が実行される。例えば、ユーザの手の指(例えば、親指)を使用してプランジャ部材の近位端パッドに力を加え、一方でユーザの手の1以上の他の指が対抗力(例えば、シリンジフランジまたはその上に配置されたセンサフランジの遠位側に対して)を提供する。
【0169】
[00196]ステップ(1916)で、センサフランジはセンサを使用して注射特性を測定する。センサは、音響センサ、運動センサ、近接センサ、温度センサ、力センサ(センサの減衰を含む)、加速度センサ、方位センサ、光学センサ、ローラーセンサ、音波エコーセンサ、光センサを含むがこれらに限定されない既知のタイプのセンサであり得る。センサのタイプは、方法(1900)に必要な注射特性のタイプを測定するために選択することができる。
【0170】
[00197]ステップ(1918)で、センサフランジは注射の時間(「注射時間」)を測定する。センサフランジは、注射時間を測定するための内部クロックを備えてもよい。注射時間は、注射の時間的期間および/または注射が開始および/または完了した時間を含み得る。
【0171】
[00198]ステップ(1920)で、センサフランジ(すなわち、その中のまたはそれに結合されたプロセッサ)は、注射特性および注入時間を分析して、注射イベント(例えば、注射の完了、プランジャ力、せん断力、射出エラーなど)をモニタリング(例えば、検出、測定、判定など)する。この方法(1900)の間にモニタされる注射イベントのタイプによって、センサフランジのセンサのタイプで測定される注射特性のタイプが決定される。
【0172】
[00199]ステップ(1922)で、センサフランジは、注射後データをセンサフランジのメモリに保存する。注射後データには、測定された注射特性と注射時間、モニタされた注射イベントに関連するデータ、F×t値(累積的および瞬間的)、注射日時、注射頻度、プランジャ力、注射後経過時間、注射エラー関連データ、粘度、温度、加温時間、せん断力、シリンジ内に残る残留薬剤、複数の注入部位レジメンデータ、報酬プログラムデータ、および教育/マーケティングデータが含まれるが、これらに限定されない。注射エラーには、薬剤識別エラー、注射タイミングエラー、投与量エラー、せん断力エラー、脱泡エラー、シリンジ内に残る残留薬剤、および複数部位注射エラーが含まれるが、これらに限定されない。
【0173】
[00200]ステップ(1924)で、センサフランジは注射後データをコンピューティングデバイスに送信する。センサフランジは、有線および/または無線の様々な通信デバイスを使用してコンピューティングデバイスに通信可能に接続し得る。無線通信装置には、Bluetooth、WiFi、WiFiDirect、セルラー、および近距離無線通信が含まれるが、これらに限定されない。センサフランジがコンピューティングデバイスとの通信リンクを確立した後、センサフランジは注射後のデータをコンピューティングデバイスにダウンロードしてもよい。一実施形態では、センサフランジは、測定、収集、計算、および生成された注射後データをメモリに保存し、その後、注射後データをバッチ/非同期方式でコンピューティングデバイスにダウンロードする。センサフランジから注射後データを受信するコンピューティングデバイスには、スマートフォン、コンピュータ、データベース、クラウドコンピューティングネットワークが含まれるが、これらに限定されない。コンピューティングデバイスは、医療専門家、在宅注射患者、電子カルテ、スマートフォンアプリケーション、医師、看護師、介護者、医療保険会社、臨床試験、臨床試験管理者、医薬品流通会社、製薬会社などに付随し得る。
【0174】
スマート近位端パッド/親指パッド
[00201]
図45は、上述のような、注射特性を検出し注射イベントを監視するためのセンサ近位端パッド(「親指パッド」)(2074)を含む注射システム(2010)を示す。注射システム(2010)はまた、シリンジ本体(112)、ストッパ部材(114)、およびプランジャ部材(116)を備える。シリンジ本体(112)は、開いた近位端(120)と開いた遠位端(122)を備える。シリンジ本体(112)は、シリンジ内部(124)と、その近位端(120)のシリンジフランジ(126)と、その遠位端(122)の連結部材(128)(例えば、針アセンブリまたはIVバッグに接続された第2の結合部材を取り外し可能に取り付けるため)も含む。ストッパ部材(114)は、シリンジ内部(124)に配置され、プランジャ部材(116)に連結されており、プランジャ部材(116)を操作してストッパ部材(114)を遠位に挿入し、注射可能な物質(例えば、薬液)をシリンジ内部(124)から連結部材(128)を通して排出することができる。
図45に示す実施形態では、連結部材(128)は、ルアーキャップ(134)でキャップされた雌型ルアーコネクタであるが、雄型ルアーコネクタ(図示せず)と液密接続/シールを形成するように構成されている。プランジャ部材(116)は、ユーザの手の指(例えば、親指)を使用してプランジャ部材(116)の手動操作を容易にするための近位端パッド(132)を有し、その場合ユーザの手の1以上の他の指は対抗力(例えば、シリンジフランジまたはその上に配置されたセンサフランジの遠位側に対して)を提供する。
【0175】
[00202]センサ親指パッド(2074)は、プランジャ部材(116)の近位端パッド(132)に取り外し可能に連結されている。センサ親指パッド(2074)は、注射システム(2010)を用いた注射時にセンサ親指パッド(2074)に加えられる注射力を測定するように構成された力センサ(2076)を含む。センサ親指パッド(2074)はまた、上述のように、注射イベント(例えば、用量の完全な注射)をモニタリングするためのプロセッサおよび/または通信デバイス(いずれも図示せず)を含み得る。センサ親指パッド(2074)は、ディスプレイ、スピーカ、取り付けセンサなどを含むがこれらに限定されない、センサフランジについて上述した他の特徴を含んでもよい。センサ親指パッド(2074)には、音響センサ、運動センサ、近接センサ、温度センサ、減衰力センサ、加速度センサ、方位センサ、光学センサ、音波エコーセンサ、光センサなどの代替および/または追加のセンサを含めることができる。
【0176】
スマートプランジャロッド
[00203]
図18Aおよび18Bは、コンピューティングデバイスとの一方向通信モードを有する注射システム(910)を示す。注射システム(910)は、シリンジ本体(912)、ストッパ部材(914)、プランジャ部材(916)、および針アセンブリ(918)を含む。シリンジ本体(912)は、開いた近位端(920)と開いた遠位端(922)とを含む。シリンジ本体(912)はまた、シリンジ内部(924)と、その近位端(920)にシリンジフランジ(926)とを備える。ストッパ部材(914)は、シリンジ内部(924)に配置され、プランジャ部材(916)に連結されており、プランジャ部材(916)を操作してストッパ部材(914)をシリンジ内部に遠位に挿入し、シリンジ内部(924)から針アセンブリ(918)を通して注射可能物質(例えば、流体)を放出することができる。針アセンブリ(918)は、シリンジ本体(912)の遠位端(922)に固定された構成である。あるいは、ユーザが取り付け可能なルアー針を使用してもよい。針アセンブリ(918)は、その遠位端に針(930)を有する。プランジャ部材(916)は、ユーザの手の1以上の他の指が対抗力(例えば、シリンジフランジ(926)の遠位側またはその上の本体に対する)を提供する一方で、ユーザの手の指(例えば、親指)を使用してプランジャ部材(916)の手動操作を容易にする近位端パッド(932)を有する。
【0177】
[00204]プランジャ部材(916)はまた、RFIDチップ(938)(
図21および22を参照)および一対のアンテナ(940)を含む。注射前に、RFIDチップ(938)は非活性化しているが、注射時にRFIDチップ(938)が活性化し、注射後情報がRFID受信機に送信される(
図27~28Bを参照)。この注射後情報は、注射システム(910)を識別し、注射システム(910)を使用した注射が完了したことを示す情報を含み得るが、これに限定されない。あるいは、RFIDチップ(938)は、コンピューティングデバイスと双方向に通信してもよい。注射時、コンピューティングデバイスは、活性化されたRFIDチップの存在をスキャンして、注射完了イベントを識別する。次いで、RFIDチップ(938)は、コンピューティングデバイスによって不活性化/自己破壊するように指示され、それにより、RFIDチップ(938)がコンピューティングデバイスによって誤って2度目に読み取られるのを防ぐことができる。
【0178】
[00205]
図19および
図20は、
図18Aおよび
図18Bに示されている注射システム(910)のプランジャ部材(916)を示す。
図19は、アンテナ(940)がプランジャ部材(916)内に配置されていることを示している。
図20は、アンテナ(940)が、プランジャ部材(916)の近位端に配置され近位端パッド(932)によって覆われたRFIDチップ(938)に物理的および機能的に結合されることを示す。
【0179】
[00206]
図21は、
図18Aから
図20に示された注射システムで使用可能な一実施形態によるRFIDチップ(938)およびアンテナ(940)の組み合わせを示す。アンテナ(940)は、RFIDチップ(938)に電気的かつ動作可能に結合されている。電気は最小抵抗の経路を流れる傾向があるため、RFIDチップ(938)は、RFIDチップ(938)から電力を迂回させるシャント(942)を含む。RFIDチップ(938)から電力を迂回させると、チップが非活性化する。
【0180】
[00207]
図22は、
図21に示されるRFIDチップ(938)とアンテナ(940)の組み合わせで使用するためのプランジャ部材(916)の近位端キャップ(932)の内側を示す。近位端キャップ(932)は、近位端(932)に力が加えられてプランジャ部材(916)を遠位方向に動かすときにシャント(942)を切断するように構成されたカット部材(944)を含む。シャント(942)を切断すると、チップに電力を向けることでRFIDチップ(938)が活性化する。活性化されたRFIDチップ(938)は、前述のようにデータをRFID受信機に送信することができる。
【0181】
[00208]
図23Aおよび23Bは、
図22に示されるプランジャ部材(916)の近位端キャップ(932)がプランジャ部材(916)の長手方向軸に沿って移動可能であることを示す。
図23Aは、近位端キャップ(932)の注射前の位置を示し、ここではカット部材(944)はRFIDチップ(938)内のシャント(942)に接触しない。
図23Bは近位端キャップ(932)の注射後の位置を示し、ここではカット部材(944)がシャント(942)を切断し、それによりRFIDチップ(938)がアクティベートされる。
図24は、シャント(942)が切断された、活性化されたRFIDチップ(938)を示す。
【0182】
[00209]
図25は、RFIDチップ(938)とそれに対応する螺旋アンテナ(940)を示す。このRFIDチップ(938)と螺旋アンテナ(940)の組み合わせは、
図18Aから
図20に示される注射システムで使用するために、プランジャ部材(916)の近位端(932)に配置されるように構成される。RFIDチップ(938)はギャップ(946)を含み、これは当該ギャップ(946)が回路を完成するためにブリッジされるまでRFIDチップ(938)に電力が供給されるのを妨げる。
【0183】
[00210]
図26は、
図25に示すRFIDチップ(938)と螺旋アンテナ(940)の組み合わせで使用するプランジャ部材(916)の近位端キャップ(932)の内側を示す。近位端キャップ(932)は、近位端(932)に力が加えられてプランジャ部材(916)を遠位方向に動かすときにギャップ(946)を埋めるように構成された導電部材(948)を含む。ギャップを埋める(946)と、チップに電力が供給されてRFIDチップ(938)が活性化する。活性化されたRFIDチップ(938)は、前述のようにデータをRFID受信機に送信することができる。
図26に示されるプランジャ部材(916)の近位端キャップ(932)は、
図23Aおよび
図23Bに示されるように、プランジャ部材(916)の縦軸に沿って移動可能である。
【0184】
[00211]
図27は、RFID受信機の機能とアプリケーションを含むスマートフォンを示す。
図28Aおよび28Bは、電話カバー内のスマートフォンに動作可能に連結されるように構成されたRFID受信機を有する電話カバーを示す。
【0185】
[00212]
図29は、一実施形態によるRFIDチップを使用して注射情報を送信する方法(1000)を示す。ステップ(1012)で、
図18Aから
図28Bに示されているような注射システムが提供される。この注射システムには、不活性状態のRFIDチップが含まれる。
【0186】
[00213]ステップ(1014)で、注射システムのプランジャ部材が操作されて注入が実行される。例えば、ユーザの手の指(例えば、親指)を使用してプランジャ部材の近位端パッドに力を加え、一方でユーザの手の1以上の他の指が対抗力(例えば、シリンジフランジまたはその上に配置されたセンサフランジの遠位側に対して)を提供する。
【0187】
[00214]ステップ(1016)で、近位端パッドがプランジャ部材に対して遠位に移動される。
図23Aおよび
図23Bに示されるように、近位端パッドに遠位方向の力を加えると、近位端パッドを遠位に移動させることができる。
【0188】
[00215]ステップ(1018)で、RFIDタグがアクティベートされる。
図18Aから
図24に示される実施形態では、シャントを切断することによりRFIDタグが活性化される。
図25および
図26に示される実施形態では、RFIDタグは、ギャップを埋めることにより活性化される。しかしながら、前に非活性化されたRFIDタグを活性化する他の方法もこのステップ(1018)に含まれる。
【0189】
[00216]ステップ(1020)で、活性化されたRFIDタグは、RFID受信機と通信して、注射後情報をRFID受信機およびそれに動作可能に連結されたコンピューティングデバイスに通信する。この注射後情報は、注射システム(910)を識別し、注射システム(910)を使用した注射が完了したことを示す情報を含むことができるが、これに限定されない。注射後情報は、患者のコンプライアンスの追跡、報酬プログラムの推進、保険プログラムへの通知などに使用することができる。
【0190】
[00217]本発明はまた、以下のアイテム/実施形態に関する。
【0191】
[00218]1.薬液の注射を測定するためのシステムであって:
[00219]近位端および遠位端、シリンジ内部、およびその近位端にあるシリンジフランジを有するシリンジ本体と、
[00220]シリンジ内部に配置されたストッパ部材と、
[00221]ストッパ部材に連結され、シリンジ本体に対してシリンジ内部に遠位にストッパ部材を挿入するように操作されるように構成されたプランジャ部材と、
[00222]シリンジ本体の遠位端に結合された針と、
[00223]シリンジ本体に取り外し可能に結合されたセンサフランジとを備え、当該センサフランジが、
[00224]注射特性を測定するセンサと、
[00225]注射特性を分析して、注射イベントの発生を判断するプロセッサとを備えるシステム。
【0192】
[00226]2.前記注射イベントが、ある用量の薬液の注射である、実施形態1のシステム。
【0193】
[00227]3.前記センサが力センサであり、注射特性がプランジャ部材に加えられる力である、実施形態2のシステム。
【0194】
[00228]4.前記プロセッサが、薬液の用量の注射の力と時間の積を計算する、実施形態3のシステム。
【0195】
[00229]5.前記センサが光学センサであり、前記注射特性がプランジャ部材の位置、速度、または加速度である、実施形態2のシステム。
【0196】
[00230]6.前記光学センサがIRセンサである、実施形態5のシステム。
【0197】
[00231]7.前記プランジャ部材が、光学センサによって読み取られる視覚的特徴を含む、実施形態5のシステム。
【0198】
[00232]8.前記センサが音響センサであり、前記注射特性がプランジャ部材の位置、速度、または加速度である、実施形態2のシステム。
【0199】
[00233]9.前記音響センサが、センサからプランジャ部材の近位端パッドまでの距離を測定するように構成された音響反射センサである、実施形態8のシステム。
【0200】
[00234]10.前記音響センサが、センサからストッパ部材までの距離を測定するように構成された音響反射センサである、実施形態8のシステム。
【0201】
[00235]11.前記センサが機械的センサであり、前記注射特性がプランジャ部材の位置、速度、または加速度である、実施形態2のシステム。
【0202】
[00236]12.実施形態11のシステムにおいて、前記機械式センサが、
[00237]プランジャ部材の外面と接触するローラーと、
[00238]ローラーの回転を測定するリーダーとを備えるシステム。
【0203】
[00239]13.前記リーダーが光学センサまたは機械センサである、実施形態12のシステム。
【0204】
[00240]14.実施形態11のシステムにおいて、
[00241]前記機械的センサが接触スイッチを含み、
[00242]前記プランジャ部材は、接触スイッチを作動させる機構を含み、
[00243]前記注射特性はプランジャ部材の位置である、システム。
【0205】
[00244]15.実施形態2のシステムにおいて、前記センサが光学センサであり、前記システムがさらに、
[00245]光源と、
[00246]光源からの光と反射光を光学センサに導く導光光学素子とを備え、
[00247]前記注射特性は、ストッパ部材の位置である、システム。
【0206】
[00248]16.前記センサフランジが、シリンジフランジの少なくとも部分的に遠位のシリンジ本体に取り外し可能に連結されている、実施形態1のシステム。
【0207】
[00249]17.実施形態1のシステムにおいて、前記センサは第1のセンサであり、前記注射特性は第1の注射特性であり、
[00250]前記センサフランジは、第2の注射特性を測定するための第2のセンサをさらに備える、システム。
【0208】
[00251]18.前記センサフランジが、シリンジ本体に対してシリンジ内部に遠位にストッパ部材を挿入するように操作されるように構成されている、実施形態1のシステム。
【0209】
[00252]19.前記プランジャ部材は、シリンジ本体に対してストッパ部材をシリンジ内部に遠位に挿入するためにセンサフランジと同時に操作される近位端パッドを備える、実施形態18のシステム。
【0210】
[00253]20.実施形態2のシステムにおいて、前記センサフランジは、センサフランジがシリンジ本体に取り外し可能に結合されたときを検出するための取り付けセンサをさらに含み、
[00254]前記センサフランジは、センサフランジが時期尚早に廃棄されるのを防ぐために、薬液の投与量の注射が完了するとアラームを発するように構成されており、
[00255]シリンジ本体から指フランジが取り除かれたことを取り付けセンサが示した場合にアラームが消音される、システム。
【0211】
[00256]21.前記取り付けセンサが機械的スイッチを含む、実施形態20のシステム。
【0212】
[00257]22.前記センサフランジは、バッテリ、スピーカ、インジケータライト、クロック、カレンダー、不揮発性コンピュータメモリ、触覚フィードバック装置、およびディスプレイ装置のうちの1以上をさらに含む、実施形態1のシステム。
【0213】
[00258]23.前記センサフランジが、測定された力時間積を基準力時間積と比較して、注射イベントの発生を特定するように構成されている、実施形態4のシステム。
【0214】
[00259]24.前記センサフランジは、注射イベントの発生日時を記録するように構成されている、実施形態23のシステム。
【0215】
[00260]25.前記基準力時間積が、注射される薬液の粘度および針のサイズに基づいて事前に決定される、実施形態23のシステム。
【0216】
[00261]26.前記センサフランジが、注射を管理するユーザに情報を伝達するためのディスプレイをさらに含む、実施形態1のシステム。
【0217】
[00262]27.前記ディスプレイが、注射の実行が速すぎるか遅すぎる場合にユーザに警告する、実施形態26のシステム。
【0218】
[00263]28.前記センサフランジは、注射を管理するユーザと通信するための可聴音を生成するスピーカをさらに含む、実施形態1のシステム。
【0219】
[00264]29.前記スピーカが、注射の実行が速すぎるか遅すぎる場合にユーザに警告する、実施形態28のシステム。
【0220】
[00265]30.前記センサフランジは、カレンダー、クロック、および注射の時期を示すための可聴アラーム、視覚アラーム、および/または触覚アラームを送達する1以上の出力装置をさらに備える、実施形態1のシステム。
【0221】
[00266]31.前記センサフランジが、注射イベントが発生したことを通信するためのコンピュータネットワーク通信プロトコルを有して構成される、実施形態1のシステム。
【0222】
[00267]32.前記センサフランジが断続的/非同期的または絶えず通信する、実施形態31のシステム。
【0223】
[00268]33.前記センサフランジがカレンダーおよびクロックをさらに備え、センサフランジが注射イベントの発生の日付および時間を注射イベントデータとして不揮発性メモリに保存する、実施形態1のシステム。
【0224】
[00269]34.前記注射イベントデータが、F×t積、注射実行インジケータ、温度、速度、圧力、および空気中への噴出/患者内への注入インジケータをさらに含む実施形態33のシステム。
【0225】
[00270]35.前記センサフランジとコンピュータネットワークとの間でネットワーク通信が確立されると、格納された注射イベントデータが送信される、実施形態33のシステム。
【0226】
[00271]36.前記センサフランジが、注射イベントデータを、スマートフォン、コンピュータ、データベース、クラウドコンピューティングネットワーク、医療専門家、在宅注射患者、電子医療記録、スマートフォンアプリケーション、医師、看護師、介護者、医療保険会社、臨床試験、臨床試験管理者、医薬品流通会社、および医薬品メーカーのうちの1以上に送信する、実施形態31のシステム。
【0227】
[00272]37.前記センサフランジは、システム内で乱流が検出されたときにアラームを生成する出力装置をさらに備える、実施形態1のシステム。
【0228】
[00273]38.薬液の注射を測定する方法であって、
[00274]センサフランジを注射システムのシリンジ本体に取り外し可能に連結するステップであって、シリンジ本体は近位端および遠位端、シリンジ内部、およびその近位端のシリンジフランジを有し、前記注射システムは、
[00275]前記シリンジ内部に配置されたストッパ部材と、
[00276]前記ストッパ部材に連結されたプランジャ部材と、
[00277]その遠位端で前記シリンジ本体に連結された針とを備え、
[00278]前記センサフランジは、センサおよびプロセッサを含む、ステップと、
[00279]前記プランジャ部材を操作し、ストッパ部材をシリンジ内部にシリンジ本体に対して遠位に挿入して注入を実行するステップと、
[00280]前記センサフランジのセンサを使用して注射特性を測定するステップと、
[00281]前記センサフランジのプロセッサを使用して注射特性を分析し、注射イベントをモニタするステップと、を含む方法。
【0229】
[00282]39.前記注射イベントが、ある用量の薬液の注入である、実施形態38の方法。
【0230】
[00283]40.前記センサが力センサであり、前記注射特性がプランジャ部材に加えられる力である、実施形態39の方法。
【0231】
[00284]41.前記プロセッサが、薬液の用量の注射の力と時間の積を計算するステップをさらに含む、実施形態40の方法。
【0232】
[00285]42.前記センサが光学センサであり、前記注射特性がプランジャ部材の位置、速度、または加速度である、実施形態39の方法。
【0233】
[00286]43.前記光学センサがIRセンサである、実施形態42の方法。
【0234】
[00287]44.前記プランジャ部材が視覚的特徴を備え、前記光学的センサが視覚的特徴を読み取るステップをさらに含む、実施形態42の方法。
【0235】
[00288]45.前記センサが音響センサであり、前記注射特性がプランジャ部材の位置、速度、または加速度である、実施形態39の方法。
【0236】
[00289]46.前記音響センサが音響反射センサであり、前記音響反射センサが、センサからプランジャ部材上の近位端パッドまでの距離を測定するステップをさらに含む、実施形態45の方法。
【0237】
[00290]47.前記音響センサが音響反射センサであり、前記音響反射センサがセンサからストッパ部材までの距離を測定するステップをさらに含む、実施形態45の方法。
【0238】
[00291]48.前記センサが機械的センサであり、前記注射特性がプランジャ部材の位置、速度、または加速度である、実施形態39の方法。
【0239】
[00292]49.実施形態48の方法において、前記機械的センサが、
[00293]プランジャ部材の外面と接触するローラーと、
[00294]リーダーとを備え、
[00295]さらに、リーダーがローラーの回転を測定するステップをさらに含む、方法。
【0240】
[00296]50.前記リーダーが光学センサまたは機械センサである、実施形態49の方法。
【0241】
[00297]51.実施形態48の方法において、
[00298]前記機械的センサは接触スイッチを含み、
[00299]前記プランジャ部材は特徴部を含み、
[00300]前記注射特性はプランジャ部材の位置であり、
[00301]前記方法がさらに、前記特徴部が、前記接触スイッチを作動させるステップを含む、方法。
【0242】
[00302]52.実施形態39の方法において、
[00303]前記センサは光学センサであり、
[00304]前記注射システムがさらに
[00305]光源と、
[00306]導光光学素子とを備え、
[00307]前記注射特性は、ストッパ部材の位置であり、
[00308]前記方法は、前記導光光学素子が、光源からの光および反射光を光センサに向けるステップをさらに含む。
【0243】
[00309]53.前記センサフランジが、シリンジフランジの少なくとも部分的に遠位であるところのシリンジ本体に取り外し可能に連結される、実施形態38の方法。
【0244】
[00310]54.実施形態38の方法において、
[00311]前記センサは第1のセンサであり、前記注射特性は第1の注射特性であり、
[00312]前記センサフランジは第2のセンサをさらに含み、
[00313]前記方法がさらに、前記第2のセンサが第2の注射特性を測定するステップを含む、方法。
【0245】
[00314]55.前記シリンジフランジに対してシリンジ内部にストッパ部材を遠位方向に挿入するためにセンサフランジを操作するステップをさらに含む、実施形態38の方法。
【0246】
[00315]56.前記プランジャ部材が近位端パッドを備え、前記センサフランジと同時に近位端パッドを操作して、シリンジ本体に対してシリンジ内部にストッパ部材を遠位に挿入するステップをさらに含む、実施形態55の方法。
【0247】
[00316]57.実施形態39の方法において、前記センサフランジが取り付けセンサをさらに含み、前記方法がさらに、
[00317]前記取り付けセンサが、センサフランジがシリンジ本体に取り外し可能に連結されていることを検出するステップと、
[00318]前記センサフランジが、センサフランジが時期尚早に廃棄されるのを防ぐために、薬液の注入が完了した場合にアラームを発するステップと、
[00319]前記シリンジ本体から指フランジが取り外されたことを前記取り付けセンサが示す場合に、前記センサフランジがアラームを消音するステップとを含む、方法。
【0248】
[00320]58.前記取り付けセンサが機械的スイッチを含む、実施形態57の方法。
【0249】
[00321]59.前記センサフランジが、バッテリ、スピーカ、インジケータライト、クロック、カレンダー、不揮発性コンピュータメモリ、触覚フィードバックデバイス、およびディスプレイ装置のうちの1以上をさらに含む、実施形態38の方法。
【0250】
[00322]60.前記センサフランジが、測定された力時間積を基準力時間積と比較して、注射イベントの発生を判定するステップをさらに含む、実施形態41の方法。
【0251】
[00323]61.前記センサフランジが、注射イベントの発生の時間および日付を記録するステップをさらに含む、実施形態60の方法。
【0252】
[00324]62.前記基準力時間積が、注射される薬液の粘度および針のサイズに基づいて事前に決定される、実施形態60の方法。
【0253】
[00325]63.前記センサフランジがディスプレイをさらに含み、当該ディスプレイが注射を管理するユーザに情報を伝達するステップをさらに含む、実施形態38の方法。
【0254】
[00326]64.前記ディスプレイが、注射の実行が速すぎるか遅すぎる場合にユーザに警告するステップをさらに含む、実施形態63の方法。
【0255】
[00327]65.前記センサフランジがスピーカをさらに含み、前記方法が、前記スピーカが注射を行うユーザと通信するための可聴音を生成するステップをさらに含む、実施形態38の方法。
【0256】
[00328]66.注射の実行が速すぎるか遅すぎる場合に前記スピーカがユーザに警告するステップを含む、実施形態65の方法。
【0257】
[00329]67.前記センサフランジは、カレンダー、クロック、および可聴アラーム、視覚アラーム、および/または触覚アラームを発するための1以上の出力装置をさらに備え、前記方法は、前記センサフランジが注射の時間になったときに指示するステップを含む、実施形態38の方法。
【0258】
[00330]68.前記センサフランジが、注射イベントが発生したことをコンピュータネットワーク通信プロトコルと通信するステップをさらに含む、実施形態38の方法。
【0259】
[00331]69.前記センサフランジが、断続的/非同期的または絶えず通信するステップをさらに含む、実施形態68の方法。
【0260】
[00332]70.前記センサフランジがカレンダーおよびクロックをさらに含み、前記センサフランジが注射イベントの発生の日付および時間を注射イベントデータとして不揮発性メモリに保存する、実施形態38の方法。
【0261】
[00333]71.前記注射イベントデータが、F×t積、注射実行インジケータ、温度、速度、圧力、および空気中への噴出/患者への注入インジケータをさらに含む、実施形態70の方法。
【0262】
[00334]72.前記センサフランジとコンピュータネットワークとの間でネットワーク通信が確立されたときに、格納された注射イベントデータを送信するステップをさらに含む、実施形態70の方法。
【0263】
[00335]73.前記センサフランジが、スマートフォン、コンピュータ、データベース、クラウドコンピューティングネットワーク、医療専門家、在宅注射患者、電子医療記録、スマートフォンアプリケーション、医師、看護師、介護者、医療保険会社、臨床試験、臨床試験管理者、薬剤配給会社、製薬会社のうちの1以上に注射イベントデータを送信するステップをさらに含む、実施形態68の方法。
【0264】
[00336]74.前記センサフランジが出力装置をさらに備え、前記方法は、注射システム内で乱流が検出されたときに出力装置が警報を生成するステップをさらに備える、実施形態38の方法。
【0265】
[00337]75.注射システムにおいて、
[00338]近位端および遠位端、シリンジ内部、およびその近位端にあるシリンジフランジを有するシリンジ本体と、
[00339]シリンジ内部に配置されたストッパ部材と、
[00340]ストッパ部材に連結され、シリンジ本体に対してシリンジ内部にストッパ部材を遠位に挿入するように操作されるように構成されるプランジャ部材と、
[00341]シリンジ本体の遠位端で結合された針と、
[00342]シリンジフランジの少なくとも部分的に遠位であるところのシリンジ本体に取り外し可能に結合されたセンサフランジとを備え、当該センサフランジが、
[00343]第1の注射特性および第2の注射特性をそれぞれ測定する第1のセンサおよび第2のセンサと、
[00344]注射イベントをモニタリングするために、第1および第2の注射特性を分析するプロセッサとを備える、注射システム。
【0266】
[00345]76.実施形態75のシステムにおいて、
[00346]前記第1のセンサは力センサであり、第1の注射特性は注射背圧であり、
[00347]前記第2のセンサは運動センサであり、第2の注射特性はプランジャ部材の動きである、システム。
【0267】
[00348]77.前記注射イベントが空気中への噴出である、実施形態76のシステム。
【0268】
[00349]78.前記センサフランジは、方位を測定する方位センサをさらに備え、前記プロセッサは方位を分析して空気中への噴出を確認する、実施形態77のシステム。
【0269】
[00350]79.前記注射イベントが針の閉塞である、実施形態76のシステム。
【0270】
[00351]80.前記注射イベントが注射システムからの漏れである、実施形態76のシステム。
【0271】
[00352]81.前記センサフランジは、シリンジ本体に対してシリンジ内部にストッパ部材を遠位に挿入するように操作されるように構成されている、実施形態75のシステム。
【0272】
[00353]82.前記プランジャ部材は、センサフランジと同時に操作されてシリンジ本体に対してシリンジ内部に遠位にストッパ部材を挿入する近位端パッドを含む、実施形態81のシステム。
【0273】
[00354]83.前記センサフランジは、センサフランジがシリンジ本体に取り外し可能に結合されたときを検出するための取り付けセンサをさらに含む、実施形態75のシステム。
【0274】
[00355]84.前記取り付けセンサが機械的スイッチを含む、実施形態83のシステム。
【0275】
[00356]85.前記第1および第2のセンサが、音響センサ、運動センサ、近接センサ、温度センサ、力センサ、加速度計センサ、方位センサ、および光学センサからなる群から選択される、実施形態75のシステム。
【0276】
[00357]86.前記運動センサが、プランジャ部材の位置、速度、または加速度を測定する、実施形態85のシステム。
【0277】
[00358]87.前記運動センサが光学センサである、実施形態85のシステム。
【0278】
[00359]88.前記光学センサがIRセンサである、実施形態87のシステム。
【0279】
[00360]89.前記プランジャ部材が、光学センサによって読み取られる識別子を含む、実施形態87のシステム。
【0280】
[00361]90.前記識別子が、薬剤名、薬剤投与量、シリアル番号、および有効期限からなる群から選択されるデータを含む、実施形態89のシステム。
【0281】
[00362]91.前記運動センサがレーザー運動センサである、実施形態85のシステム。
【0282】
[00363]92.前記音響センサが超音波トランスデューサを含む、実施形態85のシステム。
【0283】
[00364]93.前記温度センサが、シリンジ内部の注射可能物質の温度を測定する、実施形態85のシステム。
【0284】
[00365]94.前記プロセッサが、測定された温度に少なくとも部分的に基づいて、注射可能物質が注射温度に達するまでのおおよその時間を計算する、実施形態93のシステム。
【0285】
[00366]95.前記センサフランジが、測定された温度が注射温度に到達したときにアラーム信号を発する出力装置をさらに備える、実施形態93のシステム。
【0286】
[00367]96.前記センサフランジがバッテリをさらに含む、実施形態75のシステム。
【0287】
[00368]97.前記センサフランジがメモリモジュールをさらに含む、実施形態75のシステム。
【0288】
[00369]98.前記センサフランジが無線通信装置をさらに含む、実施形態75のシステム。
【0289】
[00370]99.前記無線通信装置がブルートゥース通信装置である、実施形態98のシステム。
【0290】
[00371]100.前記無線通信装置は、WiFiまたはWiFiダイレクト通信装置である、実施形態98のシステム。
【0291】
[00372]101.前記無線通信装置がセルラー通信装置である、実施形態98のシステム。
【0292】
[00373]102.前記センサフランジは、無線通信装置を介して注射設定データを受信するように構成される、実施形態98のシステム。
【0293】
[00374]103.前記注射設定データが、現在日時、最初の注射日時、注射頻度、シリンジタイプ、粘度、温度、加温時間、最大せん断力、複数注入部位レジメンデータ、報酬プログラムデータ、教育/マーケティングデータからなる群から選択されたデータを含む、実施形態102のシステム。
【0294】
[00375]104.前記センサフランジは、注射後データを無線通信装置を介してコンピューティングデバイスに送信するように構成される、実施形態98のシステム。
【0295】
[00376]105.前記注射後データが、注射日時、注射頻度、プランジャ力、注射経過時間、注射エラー関連データ、粘度、温度、加温時間、せん断力、シリンジに残っている残留薬剤、複数の注射部位のレジメンデータ、報酬プログラムデータ、教育/マーケティングデータからなる群から選択されるデータを含む、実施形態104のシステム。
【0296】
[00377]106.前記注射エラーが、薬剤識別エラー、注射タイミングエラー、投与量エラー、せん断力エラー、脱泡エラー、シリンジ内に残っている残留薬剤、および複数部位注射エラーからなる群から選択される、実施形態105のシステム。
【0297】
[00378]107.前記センサフランジが出力装置をさらに含む、実施形態75のシステム。
【0298】
[00379]108.前記出力装置がスピーカである、実施形態107のシステム。
【0299】
[00380]109.前記出力装置が光源である、実施形態107のシステム。
【0300】
[00381]110.前記出力装置がディスプレイ装置である、実施形態107のシステム。
【0301】
[00382]111.前記センサフランジがクロックをさらに含む、実施形態75のシステム。
【0302】
[00383]112.前記センサフランジが、アラーム信号を送達する出力装置をさらに備える、実施形態111のシステム。
【0303】
[00384]113.前記アラーム信号は注射すべきときに送達される、実施形態112のシステム。
【0304】
[00385]114.前記アラーム信号が可聴アラーム信号である、実施形態113のシステム。
【0305】
[00386]115.前記アラーム信号が可視アラーム信号である、実施形態113のシステム。
【0306】
[00387]116.前記センサフランジがシリンジ本体に結合されるまで警報信号が送達される、実施形態112のシステム。
【0307】
[00388]117.前記センサフランジが注射エラーを検出すると、アラーム信号が送出される、実施形態112のシステム。
【0308】
[00389]118.前記注射エラーが、薬剤識別エラー、注射タイミングエラー、投与量エラー、せん断力エラー、脱泡エラー、シリンジ内に残っている残留薬剤、および複数部位注射エラーからなる群から選択される、実施形態117のシステム。
【0309】
[00390]119.注射が完了した後の所定の時間内にセンサフランジがシリンジ本体から取り外されない場合、アラーム信号が送達される、実施形態112のシステム。
【0310】
[00391]120.前記センサフランジがシリンジ本体に取り外し可能に連結されたときに、センサフランジがシリンジ本体の縦軸に沿ってスライドするように構成される、実施形態75のシステム。
【0311】
[00392]121.注射に関する情報を収集する方法において、
[00393]センサフランジを注射システムのシリンジ本体に取り外し可能に結合するステップであって、当該注射システムが、
[00394]近位端および遠位端、シリンジ内部、およびその近位端にあるシリンジフランジを有するシリンジ本体と、
[00395]前記シリンジ内部に配置されたストッパ部材と、
[00396]前記ストッパ部材に連結されたプランジャ部材と、
[00397]前記シリンジ本体の遠位端に結合された針とを含む、ステップと、
[00398]前記プランジャ部材を操作して、シリンジ本体に対してシリンジ内部にストッパ部材を遠位に挿入し、注射を実行するステップと。
[00399]前記センサフランジを使用して、第1および第2の注射特性をそれぞれ測定するステップと、
[00400]注射イベントをモニタリングするために、第1および第2の注射特性を分析するステップとを含み、
[00401]前記センサフランジは、前記シリンジフランジの少なくとも部分的に遠位のシリンジ本体に取り外し可能に結合される、方法。
【0312】
[00402]122.実施形態121の方法において、前記センサフランジが、
[00403]クロックと、
[00404]出力装置と、
[00405]無線通信装置と、
[00406]メモリモジュールと、
[00407]第1および第2のセンサと、
[00408]プロセッサとを備え、
[00409]前記センサフランジを使用して第1および第2の注射特性を測定するステップは、第1のセンサが第1の注射特性を測定するステップと、第2のセンサが第2の注射特性を測定するステップを含む、方法。
【0313】
[00410]123.実施形態122の方法において、
[00411]前記第1のセンサは力センサであり、第1の注射特性は注射背圧であり、
[00412]前記第2のセンサは運動センサであり、第2の注射特性はプランジャ部材の動きである、方法。
【0314】
[00413]124.前記注射イベントが空気中への噴出であり、前記方法が、プランジャ部材の動きがゼロでないときに注射背圧が実質的にゼロである場合に空気中への噴出を検出するステップをさらに含む、実施形態123の方法。
【0315】
[00414]125.前記センサフランジは、方位を測定する方位センサをさらに備え、前記方法がさらに、前記プロセッサが方位を分析して空気中への噴出を確認するステップを含む、実施形態124の方法。
【0316】
[00415]126.前記注射イベントが針の閉塞であり、前記方法が、プランジャ部材の動きが実質的にゼロである間に注射背圧が増加するときに針の閉塞を検出するステップをさらに含む、実施形態123の方法。
【0317】
[00416]127.前記注射イベントが注射システムからの漏れであり、前記方法がさらに、プランジャ部材の動きが増加しているときに注射背圧が減少している場合に、注射システムからの漏れを検出するステップをさらに含む、実施形態123の方法。
【0318】
[00417]128.実施形態122の方法において、
[00418]前記クロックが注入時間に達するステップと、
[00419]前記プロセッサが、注射時間を示すアラーム信号を出力するように出力装置に指示するステップとを含む、方法。
【0319】
[00420]129.前記アラーム信号が可聴アラーム信号である、実施形態128の方法。
【0320】
[00421]130.前記アラーム信号が可視アラーム信号である、実施形態128の方法。
【0321】
[00422]131.前記プロセッサが、センサフランジがシリンジ本体に取り外し可能に連結されたことに応答して、アラーム信号の送達を終了するように出力装置に命令するプロセッサをさらに含む、実施形態128の方法。
【0322】
[00423]132.前記プロセッサが、第1の所定時間後にアラーム信号の配信を終了し、第2の所定時間後にアラーム信号の配信を再開するように出力装置に命令するステップをさらに含む、実施形態128の方法。
【0323】
[00424]133.前記プロセッサが、アラーム信号の送達を終了し、第1の所定の時間後に投与し忘れに関するメッセージを送達するように出力装置に命令するステップをさらに含む、実施形態128の方法。
【0324】
[00425]134.実施形態122の方法において、
[00426]無線通信装置に電力を供給するステップと、
[00427]前記無線通信装置が、コンピューティングデバイスとの接続を確立しようと試みるステップとを含む、方法。
【0325】
[00428]135.前記無線通信装置が、コンピューティングデバイスとの接続を確立するステップをさらに含む、実施形態134の方法。
【0326】
[00429]136.前記センサフランジが、無線通信装置を介してコンピューティングデバイスから注射設定データを受信するステップをさらに含む、実施形態135の方法。
【0327】
[00430]137.前記注射設定データが、現在の日時、最初の注射日時、注射頻度、シリンジタイプ、粘度、温度、加温時間、最大せん断力、複数注入部位レジメンデータ、報酬プログラムデータ、および教育/マーケティングデータからなる群から選択されるデータを含む、実施形態136の方法。
【0328】
[00431]138.測定された第1および第2の特性をメモリモジュールに記憶するステップをさらに含む、実施形態122の方法。
【0329】
[00432]139.実施形態138の方法において、
[00433]前記無線通信装置が、コンピューティングデバイスとの接続を確立するステップと、
[00434]前記センサフランジが、無線通信装置を使用して、測定された特性をコンピューティングデバイスに送信するステップとを含む、方法。
【0330】
[00435]140.注射後データをメモリモジュールに格納するステップをさらに含む、実施形態122の方法。
【0331】
[00436]141.前記注射後データが、注射日時、注射頻度、プランジャ力、注射経過時間、注射エラー関連データ、粘度、温度、加温時間、せん断力、シリンジに残っている残留薬剤、複数注射部位レジメンデータ、報酬プログラムデータ、および教育/マーケティングデータからなる群から選択されるデータを含む、実施形態140の方法。
【0332】
[00437]142.前記注射エラーが、薬剤識別エラー、注射タイミングエラー、投与量エラー、せん断力エラー、脱泡エラー、シリンジに残っている残留薬剤、および複数部位注射エラーからなる群から選択される、実施形態141のシステム。
【0333】
[00438]143.実施形態140の方法において、
[00439]前記無線通信装置が、コンピューティングデバイスとの接続を確立するステップと、
[00440]前記センサフランジが、無線通信装置を使用して、注射後データをコンピューティングデバイスに送信するステップとを含む、方法。
【0334】
[00441]144.前記センサフランジが取り付けセンサをさらに備え、前記取り付けセンサが、センサフランジのシリンジ本体への結合状態を検出するステップをさらに備える、実施形態122の方法。
【0335】
[00442]145.実施形態144の方法において、
[00443]センサフランジが注射を検出するステップと、
[00444]クロックが、検出された注射後の所定の時間を測定するステップと、
[00445]予め定められた時間に前記センサフランジがシリンジ本体に結合されていることを結合状態が示す場合に、前記プロセッサが出力装置にアラーム信号を出力するよう指示するステップとを含む、方法。
【0336】
[00446]146.前記結合状態がセンサフランジがシリンジ本体に結合されていないことを示す場合、センサフランジを低電力モードにするステップをさらに含む、実施形態144の方法。
【0337】
[00447]147.前記センサフランジを低電力モードにするステップは、出力装置および無線通信装置を停止し、断続的にセンサフランジのシリンジ本体への結合状態を特定するために特性を測定するステップを含む、実施形態146の方法。
【0338】
[00448]148.前記プロセッサが、プランジャ部材の動きおよび注射背圧に少なくとも部分的に基づいて、シリンジ内部の注射可能物質に対するせん断力を計算することをさらに含む、実施形態123の方法。
【0339】
[00449]149.計算されたせん断力が所定の最大せん断力を超えたときにアラーム信号を送出するように出力装置に命令するプロセッサをさらに含む、実施形態148の方法。
【0340】
[00450]150.前記第1のセンサが運動センサであり、第1の注射特性がプランジャ部材の速度である、実施形態122の方法。
【0341】
[00451]151.前記プランジャ部材の速度が所定の範囲外にあるときに速度警告を出すようにプロセッサが出力装置に命令するステップをさらに含む、実施形態150の方法。
【0342】
[00452]152.前記速度警告は、プランジャ部材の速度が所定の範囲未満であることを示す、実施形態151の方法。
【0343】
[00453]153.前記速度警告は、プランジャ部材の速度が所定の範囲を超えていることを示す、実施形態151の方法。
【0344】
[00454]154.前記注射イベントが注射の完了であり、前記方法が、複数部位への投薬のメッセージを送達するように前記プロセッサが出力装置に命令するステップをさらに含む、実施形態122の方法。
【0345】
[00455]155.前記第1の注射特性は、注射の完了を示す音を含む、実施形態154の方法。
【0346】
[00456]156.前記第1および第2のセンサが、音響センサ、運動センサ、近接センサ、温度センサ、力センサ、加速度計センサ、方位センサ、および光学センサからなる群から選択される、実施形態122の方法。センサ。
【0347】
[00457]157.前記プロセッサが力プロファイルを生成するステップをさらに含む、実施形態156の方法。
【0348】
[00458]158.前記プロセッサが、力プロファイルが突然の力の増加を含む場合に注射が完了したと判断することをさらに含む、実施形態157の方法。
【0349】
[00459]159.前記プランジャロッドが移動した測定距離が所定の値に等しい場合に、プロセッサが注射が成功したと判断するステップをさらに含む、実施形態156の方法。
【0350】
[00460]160.前記プロセッサが、測定された温度に少なくとも部分的に基づいて、注射可能物質が注射温度に到達するまでのおおよその時間を計算するステップをさらに含む、実施形態156の方法。
【0351】
[00461]161.前記プロセッサが、測定された温度が注射温度に達したときにアラーム信号を送出するように出力装置に命令するステップをさらに含む、実施形態160の方法。
【0352】
[00462]162.前記プロセッサが、プランジャ部材の測定された加速度が実質的にゼロに低下したときに注射が成功したと判断する、実施形態156の方法。
【0353】
[00463]163.前記センサフランジが注射エラーを検出したときにアラーム信号を送出するように前記プロセッサが出力装置に命令するステップをさらに含む、実施形態122の方法。
【0354】
[00464]164.前記注射エラーが、薬剤識別エラー、注射タイミングエラー、投与量エラー、せん断力エラー、脱泡エラー、シリンジに残っている残留薬剤、および複数部位注射エラーからなる群から選択される、実施形態163の方法。
【0355】
[00465]165.注射が完了した後、シリンジからセンサフランジを取り外すステップをさらに含む、実施形態122の方法。
【0356】
[00466]166.センサフランジがシリンジ本体に取り外し可能に連結されたときに、前記センサフランジがシリンジ本体のシリンジフランジに接触するまで、シリンジ本体の縦軸に沿ってセンサフランジをスライドさせるステップをさらに含む、実施形態121の方法。
【0357】
[00467]167.注射システムにおいて、
[00468]近位端および遠位端と、シリンジ内部とを有するシリンジ本体と、
[00469]前記シリンジ内部に配置されたストッパ部材と、
[00470]前記ストッパ部材に連結され、シリンジ本体に対してシリンジ内部にストッパ部材を遠位に挿入するように操作されるように構成されたプランジャ部材と、
[00471]前記シリンジ本体の遠位端に連結された針と、
[00472]注射時に活性化されるように構成されたRFIDタグとを備える、注射システム。
【0358】
[00473]168.実施形態167のシステムにおいて、前記RFIDタグが、
[00474]RFIDプロセッサと、
[00475]RFIDプロセッサから電力を迂回させて、RFIDタグを可逆的に非活性化させるシャントとを備える、システム。
【0359】
[00476]169.前記プランジャ部材は可動の近位端パッドを含み、これはプランジャの近位端パッドに圧力が加えられるとシャントを切断しRFIDタグを作動させるように構成されたカット部材を有する実施形態168のシステム。
【0360】
[00477]170.前記RFIDタグは、
[00478]RFIDプロセッサと、
[00479]RFIDタグを可逆的に非活性化させる開回路とを含む、実施形態167のシステム。
【0361】
[00480]171.前記プランジャ部材は可動の近位端パッドを含み、これは圧力がプランジャの近位端パッドに加えられると開回路を閉じてRFIDタグを作動させるように構成された導電部材を有する、実施形態170のシステム。
【0362】
[00481]172.実施形態167のシステムにおいて、
[00482]前記プランジャ部材が近位端パッドを含み、
[00483]前記RFIDタグは、近位端パッドに配置された螺旋アンテナを含む、システム。
【0363】
[00484]173.前記RFIDタグが、プランジャ部材に配置された細長いアンテナを備える、実施形態167のシステム。
【0364】
[00485]174.前記RFIDタグが、プランジャ部材に配置された一対の細長いアンテナを備える、実施形態173。
【0365】
[00486]175.前記RFIDタグが、低周波、高周波、および超高周波からなる群から選択される、実施形態167のシステム。
【0366】
[00487]176.前記RFIDタグが電池を含む、実施形態167のシステム。
【0367】
[00488]177.注射に関する情報を収集する方法において、当該方法が、
[00489]注射システムを提供するステップであって、このシステムが、
[00490]近位端および遠位端、およびシリンジ内部を有するシリンジ本体と、
[00491]シリンジ内部に配置されたストッパ部材と、
[00492]ストッパ部材に連結され、可動の近位端パッドを有するプランジャ部材と、
[00493]シリンジ本体の遠位端に結合された針と、
[00494]RFIDタグとを備える、ステップと、
[00495]プランジャ部材の近位端パッドを操作して、シリンジ本体に対してシリンジ内部にストッパ部材を遠位に挿入して、注射を実行するステップとを含み、
[00496]前記プランジャ部材の近位端パッドを操作してストッパ部材を挿入するステップが、近位端パッドをプランジャ部材に対して遠位方向に移動させ、それによりRFIDタグを活性化させる、方法。
【0368】
[00497]178.実施形態177の方法において、前記RFIDタグが、
[00498]RFIDプロセッサと、
[00499]RFIDプロセッサから電力を迂回させて、RFIDタグを可逆的に非活性化させるシャントとを含む、方法。
【0369】
[00500]179.実施形態178の方法において、前記可動の近位端パッドに構成されたカット部材を含み、
[00501]前記近位端パッドを遠位に移動させると、カット部材でシャントが切断され、それによりRFIDタグが活性化する、方法。
【0370】
[00502]180.実施形態177の方法において、前記RFIDタグが、
[00503]RFIDプロセッサと、
[00504]RFIDタグを可逆的に非活性化させる開回路とを含む、方法。
【0371】
[00505]181.実施形態180の方法において、前記可動の近位端パッドが導電性部材を含み、
[00506]前記近位端パッドを遠位方向に動かすと開回路が閉じ、それによりRFIDタグが活性化する、方法。
【0372】
[00507]182.前記RFIDタグが、近位端パッドに配置された螺旋アンテナを含む、実施形態177の方法。
【0373】
[00508]183.前記RFIDタグが、プランジャ部材に配置された細長いアンテナを含む、実施形態177の方法。
【0374】
[00509]184.前記RFIDタグが、プランジャ部材に配置された一対の細長いアンテナを含む、実施形態183の方法。
【0375】
[00510]185.前記RFIDタグが、低周波、高周波、および超高周波からなる群から選択される、実施形態177の方法。
【0376】
[00511]186.前記RFIDタグが電池を含む、実施形態177の方法。
【0377】
[00512]187.前記RFIDタグが、前記RFIDリーダーとの接続を確立するステップをさらに含む、実施形態177の方法。
【0378】
[00513]188.前記RFIDタグが、注射データをRFIDリーダーに送信するステップをさらに含む、実施形態187の方法。
【0379】
[00514]189.前記注射データが、薬剤名、薬剤投与量、シリアル番号、および有効期限からなる群から選択されるデータを含む、実施形態188の方法。
【0380】
[00515]190.前記RFIDタグがRFIDリーダーからデータを受信するステップをさらに含む、実施形態187の方法。
【0381】
[00516]191.前記RFIDタグが、RFIDリーダーからのデータの受信に応答して、自身を不活性化するステップをさらに含む、実施形態190の方法。
【0382】
[00517][00518]本明細書に記載の様々なシステムおよび方法は、手動で作動するプランジャ部材を有する注射システムを示しているが、本明細書に記載の注射データを収集するシステムおよび方法は、注射ペンなどの自動または半自動注射システムでも同様に機能する。
【0383】
[00519]様々な例示的な実施形態が本明細書に記載されている。これらの例は非限定的な意味で参照されている。それらは、より広く適用可能な実施形態を例示するために提供されている。記載された実施形態に対して様々な変更を行うことができ、実施形態の真の意図および範囲から逸脱することなく均等物に置き換えることができる。さらに、特定の状況、材料、物質の組成、プロセス、プロセス行為またはステップを、本実施形態の目的、意図または範囲に適合させるために、多くの修正を加えることができる。さらに、当業者には理解されるように、本明細書で説明および図示する個々の変形例のそれぞれは、本実施形態の範囲または意図を逸脱することなく、他のいくつかの実施形態の特徴から容易に分離または組み合わせることができる別個の構成要素および特徴を有する。そのような変更はすべて、本開示に関連する実施形態の範囲内にあることを意図している。
【0384】
[00520]主題の注射情報を収集する手順を実行するために説明された装置のいずれかは、そのような介入を実行する際に使用するためにパッケージ化された組み合わせで提供され得る。これらの供給「キット」は、使用説明書をさらに含むことができ、および/またはそのような目的に一般的に使用される滅菌トレイや容器にパッケージ化することができる。
【0385】
[00521]上記実施形態は、主題の装置を使用して実行され得る方法を含む。これらの方法は、そのような適切なデバイスを提供する行為を含み得る。このような提供は、エンドユーザによって実行されてもよい。換言すれば、「提供する」行為は、単に、エンドユーザが対象の方法で必要な装置を提供するために、取得、アクセス、アプローチ、配置、設定、起動、電源投入、またはその他の行為で足りる。本明細書に列挙される方法は、列挙されたイベントの順序だけでなく、論理的に可能な列挙されたイベントの任意の順序で実行されてもよい。
【0386】
[00522]例示的な実施形態が、材料の選択および製造に関する詳細とともに上記されている。実施形態の他の詳細に関しては、上記で参照された特許および刊行物に関連して理解されるとともに、当業者によって一般的に知られているか、または認識され得る。例えば当業者は、例えば必要に応じて、器具の他の部分または近くの組織構造に対するそのような物体の低摩擦操作または前進を促進するために、1以上の潤滑コーティング(例えば、ポリビニルピロリドンベースの組成物などの親水性ポリマー、テトラフルオロエチレンなどのフルオロポリマー、親水性ゲルまたはシリコーン)を装置の様々な部分、例えば可動に連結される部品の比較的大きな界面などに関連して使用できることを理解するであろう。同じことが、一般的または論理的に採用される追加の行為に関して、実施形態の方法ベースの特徴に関して該当し得る。
【0387】
[00523]さらに、上記実施形態は、様々な特徴を任意に組み込むいくつかの例を参照して説明されているが、これらの実施形態は、実施形態の各変形例に関して考えられるように説明または図示されるものに限定されない。記載された実施形態に様々な変更を加えることができ、実施形態の真の意図および範囲から逸脱することなく、等価物(本明細書に列挙されているか、簡潔にするために含まれないものに拘わらない)に置き換えることができる。さらに、値の範囲が提供される場合、その範囲の上限と下限とその範囲内の他の規定値または介在値との間のあらゆる介在値は、上記実施形態に含まれることが理解されよう。
【0388】
[00524]また、記載された本発明の変形例の任意の特徴は、独立して、または本明細書に記載された特徴のいずれか1以上と組み合わせて記載および特許請求できると理解されたい。単一のアイテムへの参照は、同じアイテムが複数存在する場合が含まれる。より具体的には、本明細書および本明細書に関連する特許請求の範囲で使用される単数形「a」、「an」、「said」および「the」は、特に明記しない限り複数の指示対象を含む。換言すれば、上記用語の使用は、上記の説明および本開示に関連する請求項の主題アイテムが「少なくとも1つ」あればよい。そのようなクレームは、任意の要素を除外するために記載される場合があることにさらに留意されたい。そのため、この説明は、クレーム要素の列挙や「否定的な」制限の使用に関連して、「唯一」、「のみ」などの排他的な用語を使用するための前提条件として役立つことを意図する。
【0389】
[00525]そのような排他的な用語を使用しない、この開示に関連する請求項の「含む」という用語は、特定の数の要素がそのような請求項に列挙されているかどうかに拘わらず、追加の要素や、これらのクレームに記載された要素の性質を変換すると考えられる特徴の追加を許容するものである。本明細書で特に定義されている場合を除き、本明細書で使用されるすべての技術用語および科学用語は、クレームの有効性を維持しながら、できるだけ広く一般に理解されている意味を与えられる。
【0390】
[00526]本発明の広範度は、提供される実施例および/または主題の仕様に限定されるものではなく、本開示に関連するクレームの記載範囲によってのみ限定される。