(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-25
(45)【発行日】2024-04-02
(54)【発明の名称】ホームゲートウェイ装置、発注方法、発注プログラム及び発注システム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0601 20230101AFI20240326BHJP
【FI】
G06Q30/0601
(21)【出願番号】P 2021083837
(22)【出願日】2021-05-18
【審査請求日】2022-09-06
(73)【特許権者】
【識別番号】000227205
【氏名又は名称】NECプラットフォームズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 裕司
【審査官】田上 隆一
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-149960(JP,A)
【文献】特開2002-007904(JP,A)
【文献】特開2002-247029(JP,A)
【文献】特開2004-206319(JP,A)
【文献】特開2007-254129(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
固有の機器情報を有するホームゲートウェイ装置であって、
所定のサーバ装置に記憶されたユーザの住所を含む個人情報及び
前記機器情報のうち、前記機器情報を記憶する記憶部と、
前記ユーザが
、商品及び製品を含むサービスの提供を発注した前記ユーザに対して前記サービスを提供するサービス事業者に
、前記サービスの提供を発注する際に、
前記サービスの提供の発注とともに、前記個人情報及び前記機器情報のうち、前記機器情報を前記サービス事業者の受注装置に通知する発注部と、
を備えたホームゲートウェイ装置。
【請求項2】
前記機器情報は、前記サービス事業者が配送業者に前記サービスの配送を発注する際に、前記受注装置から前記配送業者の配送装置に通知され、
前記機器情報は、前記配送業者が前記ユーザの前記住所を取得するために、前記配送装置から
前記機器情報が記憶された前記
所定のサーバ装置に照会される、
請求項1に記載のホームゲートウェイ装置。
【請求項3】
配送された前記サービスを前記ユーザが受け取る際に、前記配送装置が前記
所定のサーバ装置から取得したコード化された前記機器情報を読み取る読み取り部と、
前記コード化された前記機器情報を復号化し、前記記憶部に記憶された前記機器情報と照合する照合部と、
前記照合部の結果を前記配送装置に通知する通知部と、
をさらに備えた、
請求項2に記載のホームゲートウェイ装置。
【請求項4】
配送された前記サービスを前記ユーザが受け取る際に、前記配送装置が前記
所定のサーバ装置から取得したゲストIDを読み取る読み取り部と、
をさらに備えた、
請求項2に記載のホームゲートウェイ装置。
【請求項5】
所定のサーバ装置に記憶されたユーザの住所を含む個人情報及びホームゲートウェイ装置に固有の機器情報のうち、前記機器情報を前記ホームゲートウェイ装置の記憶部に記憶させる記憶ステップと、
前記ユーザが
、商品及び製品を含むサービスの提供を発注した前記ユーザに対して前記サービスを提供するサービス事業者に
、前記サービスの提供を発注する際に、
前記サービスの提供の発注とともに、前記個人情報及び前記機器情報のうち、前記機器情報を前記サービス事業者の受注装置に通知させる発注ステップと、
を備えた発注方法。
【請求項6】
所定のサーバ装置に記憶されたユーザの住所を含む個人情報及びホームゲートウェイ装置に固有の機器情報のうち、前記機器情報を前記ホームゲートウェイ装置の記憶部に記憶させる記憶手順と、
前記ユーザが
、商品及び製品を含むサービスの提供を発注した前記ユーザに対して前記サービスを提供するサービス事業者に
、前記サービスの提供を発注する際に、
記サービスの提供の発注とともに、前記個人情報及び前記機器情報のうち、前記機器情報を前記サービス事業者の受注装置に通知させる発注手順と、
をコンピュータに実行させる発注プログラム。
【請求項7】
固有の機器情報を有するホームゲートウェイ装置であって、前記機器情報を記憶する記憶部、
並びに、
商品及び製品を含むサービスの提供を発注したユーザに対して前記サービスを提供するサービス事業者に
前記サービスの提供を発注する発注部を有する
前記ホームゲートウェイ装置と、
前記ホームゲートウェイ装置のユーザの住所を含む個人情報、及び、前記ホームゲートウェイ装置に
前記固有の前記機器情報を記憶する所定のサーバ装置と、
前記ユーザから前記サービスの提供を受注する際に、前記発注部から
、前記サービスの提供の発注とともに、前記個人情報及び前記機器情報のうち、前記機器情報を通知されるとともに、配送業者に前記サービスの配送を発注する際に、前記配送業者の配送装置に前記機器情報を通知するサービス事業者の受注装置と、
前記サービス事業者から前記サービスの配送の発注を受注する際に、前記受注装置から前記機器情報を通知されるとともに、前記サービスを配送する前記ユーザの前記住所を取得するために
前記機器情報が記憶された前記
所定のサーバ装置に前記機器情報を照会する
前記配送業者の配送装置と、
を備えた発注システム。
【請求項8】
前記ホームゲートウェイ装置は、
配送された前記サービスを前記ユーザが受け取る際に、前記配送装置が前記
所定のサーバ装置から取得したコード化された前記機器情報を読み取る読み取り部と、
前記コード化された前記機器情報を復号化し、前記記憶部に記憶された前記機器情報と照合する照合部と、
前記照合部の結果を前記配送装置に通知する通知部と、
をさらに備えた、
請求項7に記載の発注システム。
【請求項9】
前記ホームゲートウェイ装置は、
配送された前記サービスを前記ユーザが受け取る際に、前記配送装置が前記
所定のサーバ装置から取得したゲストIDを読み取る読み取り部と、
をさらに備えた、
請求項7に記載の発注システム。
【請求項10】
前記
所定のサーバ装置は、前記個人情報及び前記機器情報の少なくともいずれかが変更した場合には、変更前の前記個人情報及び前記機器情報とともに、変更後の前記個人情報及び前記機器情報を記憶する、
請求項8または9に記載の発注システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ホームゲートウェイ装置、発注方法、発注プログラム及び発注システムに関する。
【背景技術】
【0002】
インターネットサービスにおいて、通信販売サービスを利用する事は日常的に行われている。通信販売サービス利用時には、各サービス事業者へユーザ登録(氏名、住所、電話番号)を行う。また、新型コロナウィルスの感染防止から、在宅機会が増えると共に、サービス利用の機会も増え、配送業者においては、非対面で配送する「置き配」というサービスも注目を集めている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2010-039708号公報
【文献】特開2008-282166号公報
【文献】特開2008-015934号公報
【文献】特開2005-004714号公報
【文献】特開2003-296637号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
通信販売サービス利用が増える事により、誤配送、登録情報不備による受取不可なども併せて増加している。また、情報セキュリティの観点で、多種多様なサービス事業者へユーザ登録する事により、情報流出のリスクは日に日に高まっている。
【0005】
本開示の目的は、このような課題を解決するためになされたものであり、情報セキュリティを向上させることができるホームゲートウェイ装置、発注方法、発注プログラム及び発注システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一実施の形態に係るホームゲートウェイ装置は、所定のサーバ装置に記憶されたユーザの住所を含む個人情報及び固有の機器情報のうち、前記機器情報を記憶する記憶部と、前記ユーザがサービス事業者にサービスの提供を発注する際に、前記機器情報を前記サービス事業者の受注装置に通知する発注部と、を備える。
【0007】
一実施の形態に係る発注方法は、所定のサーバ装置に記憶されたユーザの住所を含む個人情報及びホームゲートウェイ装置に固有の機器情報のうち、前記機器情報を前記ホームゲートウェイ装置の記憶部に記憶させる記憶ステップと、前記ユーザがサービス事業者にサービスの提供を発注する際に、前記機器情報を前記サービス事業者の受注装置に通知させる発注ステップと、を備える。
【0008】
一実施の形態に係る発注プログラムは、所定のサーバ装置に記憶されたユーザの住所を含む個人情報及びホームゲートウェイ装置に固有の機器情報のうち、前記機器情報を前記ホームゲートウェイ装置の記憶部に記憶させる記憶手順と、前記ユーザがサービス事業者にサービスの提供を発注する際に、前記機器情報を前記サービス事業者の受注装置に通知させる発注手順と、をコンピュータに実行させる。
【0009】
一実施の形態に係る発注システムは、固有の機器情報を記憶する記憶部、及び、サービス事業者にサービスの提供を発注する発注部を有するホームゲートウェイ装置と、前記ホームゲートウェイ装置のユーザの住所を含む個人情報、及び、前記ホームゲートウェイ装置に固有の前記機器情報を記憶する所定のサーバ装置と、前記ユーザから前記サービスの提供を受注する際に、前記発注部から前記機器情報を通知されるとともに、配送業者に前記サービスの配送を発注する際に、前記配送業者の配送装置に前記機器情報を通知するサービス事業者の受注装置と、前記サービス事業者から前記サービスの配送の発注を受注する際に、前記受注装置から前記機器情報を通知されるとともに、前記サービスを配送する前記ユーザの前記住所を取得するために前記サーバ装置に前記機器情報を照会する配送業者の配送装置と、を備える。
【発明の効果】
【0010】
本開示によれば、情報セキュリティを向上させることができるホームゲートウェイ装置、発注方法、発注プログラム及び発注システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】実施形態の概要に係る発注システムを例示した構成図である。
【
図2】実施形態の概要に係るホームゲートウェイ装置を例示したブロック図である。
【
図3】実施形態の概要に係る発注システムの動作を例示したシークエンス図である。
【
図4】実施形態の概要に係るホームゲートウェイ装置の発注方法を例示したフローチャート図である。
【
図5】実施形態1に係る発注システムを例示した構成図である。
【
図6】実施形態1に係る発注システムの動作を例示したシークエンス図である。
【
図7】比較例に係る発注システムを例示した構成図である。
【
図8】比較例に係る発注システムの動作を例示したシークエンス図である。
【
図9】実施形態3に係る発注システムを例示した構成図である。
【
図10】実施形態4に係る発注システムを例示した構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、実施形態について、図面を参照しながら説明する。説明の明確化のため、以下の記載及び図面は、適宜、省略、及び簡略化がなされている。また、各図面において、同一の要素には同一の符号が付されており、必要に応じて重複説明は省略されている。
【0013】
(実施形態の概要)
実施形態の概要に係る発注システムを説明する。
図1は、実施形態の概要に係る発注システムを例示した構成図である。
図1に示すように、発注システム1は、ホームゲートウェイ装置10、受注装置20、配送装置30、サーバ装置40を備えている。ホームゲートウェイ装置10、受注装置20、配送装置30、サーバ装置40は、相互に、無線又は有線の通信回線を介して情報伝達可能な状態で接続されている。例えば、ホームゲートウェイ装置10、受注装置20、配送装置30、サーバ装置40は、インターネットを介して相互に接続されている。
【0014】
図2は、実施形態の概要に係るホームゲートウェイ装置10を例示したブロック図である。
図1及び2に示すように、ホームゲートウェイ装置10は、記憶部11及び発注部12を有している。記憶部11及び発注部12は、それぞれ、記憶手段及び発注手段としての機能を有している。ホームゲートウェイ装置10は、ユーザUAに使用される。例えば、ホームゲートウェイ装置10は、ユーザUAの自宅に配置されている。
【0015】
記憶部11は、ホームゲートウェイ装置10に固有の機器情報を記憶する。例えば、サーバ装置40は、ユーザUAの住所を含む個人情報及びホームゲートウェイ装置10に固有の機器情報を記憶する。よって、記憶部11は、サーバ装置40に記憶された個人情報及び機器情報のうち、機器情報を記憶する。機器情報は、例えば、ホームゲートウェイ装置10のシリアル番号である。発注部12は、サービス事業者SAにサービスの提供を発注する。また、発注部12は、ユーザUAがサービス事業者SAにサービスの提供を発注する際に、機器情報をサービス事業者SAの受注装置20に通知する。
【0016】
ホームゲートウェイ装置10は、例えば、CPU(Central Processing Unit)又はマイコン等を備えたコンピュータを含んでもよい。ホームゲートウェイ装置10は、制御処理及び演算処理等を行う演算装置としての機能を有してもよい。
【0017】
ホームゲートウェイ装置10は、図示しない記憶装置及びインタフェース装置を有してもよい。記憶装置は、例えば、ROM(Read Only Memory)又はRAM(Random Access Memory)等のメモリ又はハードディスク等でもよい。記憶装置は、制御プログラム及び演算プログラム等を記憶するための機能を有する。また、記憶装置は、処理データ等を一時的に記憶するための機能を有する。インタフェース装置は、例えばユーザインタフェース(User Interface)である。インタフェース装置は、キーボード、タッチパネル又はマウス等の入力装置と、ディスプレイ又はスピーカ等の出力装置とを有する。インタフェース装置は、ユーザ(オペレータ等)によるデータの入力の操作を受け付け、ユーザに対して情報を出力する。
【0018】
ホームゲートウェイ装置10の各構成要素は、例えば、プログラムを実行させることによって実現できる。より具体的には、各構成要素は、記憶装置に格納されたプログラムを実行することによって実現され得る。また、必要なプログラムを任意の不揮発性記録媒体に記録しておき、必要に応じてインストールすることで、各構成要素を実現するようにしてもよい。また、各構成要素は、プログラムによるソフトウェアで実現することに限ることなく、ハードウェア、ファームウェア、及びソフトウェアのうちのいずれかの組み合わせ等により実現してもよい。
【0019】
受注装置20は、サービス事業者SAに使用される。受注装置20は、サービス事業者SAの事業所内に配置されている。なお、受注装置20は、サービス事業者SAに使用されるものであれば、サービス事業者SAの事業所内に配置されているものに限らない。例えば、受注装置20は、インターネットを介してクラウド上に配置されてもよい。サービス事業者SAは、サービスを提供する事業を行っている。サービスは、商品及び製品を含む。
【0020】
受注装置20は、ホームゲートウェイ装置10のユーザUAからサービスの提供を受注する際に、発注部12から機器情報を通知される。また、受注装置20は、配送業者DAにサービスの配送を発注する際に、配送業者DAの配送装置30に機器情報を通知する。
【0021】
配送装置30は、配送業者DAに使用される。配送装置30は、配送業者DAの事業所内に配置されている。なお、配送装置30は、配送業者DAに使用されるものであれば、配送業者DAの事業所内に配置されているものに限らない。例えば、配送装置30は、インターネットを介してクラウド上に配置されてもよい。
【0022】
配送装置30は、サービス事業者SAからサービスの配送の発注を受注する際に、サービス業者SAの受注装置20から機器情報を通知される。また、配送装置30は、サービスを配送するユーザUAの住所を取得するために、サーバ装置40に機器情報を照会する。
【0023】
サーバ装置40は、例えば、ホームゲートウェイ装置10の製造事業者MAの製造工場に配置されている。なお、サーバ装置40は、製造事業者MAの製造工場に配置されているものに限らない。例えば、サーバ装置40は、製造事業者MAから委託された情報処理事業者の事業所内に配置されてもよいし、インターネットを介してクラウド上に配置されてもよい。
【0024】
サーバ装置40は、ホームゲートウェイ装置10のユーザUAの住所を含む個人情報、及び、ホームゲートウェイ装置10に固有の機器情報を記憶する。
【0025】
次に、発注システムの動作を説明する。
図3は、実施形態の概要に係る発注システムの動作を例示したシークエンス図である。
図3のステップS11に示すように、ホームゲートウェイ装置10の製造事業者MAまたは工場等において、ホームゲートウェイ装置10のユーザUAの住所を含む個人情報、及び、ホームゲートウェイ装置10に固有の機器情報をサーバ装置40に記憶させる。
【0026】
また、サーバ装置40に記憶された個人情報及び機器情報のうち、機器情報をホームゲートウェイ装置10の記憶部11に記憶させる。そして、ステップS12に示すように、機器情報を記憶部11に記憶させたホームゲートウェイ装置10を、ユーザUAの住所に配送する。よって、ユーザUAは、機器情報を記憶されたホームゲートウェイ装置10を受け取る。
【0027】
次に、ステップS13に示すように、ユーザUAはサービス事業者SAにサービスの提供を発注する。その際に、ユーザUAは、ホームゲートウェイ装置10を操作して、機器情報をサービス事業者SAの受注装置20に通知させる。
【0028】
次に、ステップS14に示すように、サービス事業者SAが配送業者DAにサービスの配送を発注する。その際に、サービス事業者SAは、受注装置20から配送業者DAの配送装置30に機器情報を通知させる。
【0029】
次に、ステップS15に示すように、配送業者DAは、ユーザUAの住所を取得するために、配送装置30からサーバ装置40に機器情報を照会する。これにより、ステップS16に示すように、配送業者DAは、ユーザUAの住所を含む個人情報をサーバ装置40から取得する。その後、ステップS17に示すように、配送業者DAは、サービスをユーザUAに配送する。
【0030】
次に、ホームゲートウェイ装置10の動作として、発注方法を説明する。
図4は、実施形態の概要に係るホームゲートウェイ装置10の発注方法を例示したフローチャート図である。
図4のステップS21に示すように、機器情報をホームゲートウェイ装置10に記憶させる。具体的には、サーバ装置40に記憶されたユーザUAの住所を含む個人情報及び固有の機器情報のうち、機器情報をホームゲートウェイ装置10の記憶部11に記憶させる。
【0031】
次に、ステップS22に示すように、サービスの発注時に機器情報を受注装置20に通知させる。具体的には、ユーザUAがサービス事業者SAにサービスの提供を発注する際に、ホームゲートウェイ装置10からサービス事業者SAの受注装置20に機器情報を通知させる。このようにして、ユーザUAは、サービスを発注することができる。なお、ホームゲートウェイ装置10の発注方法をプログラムにしてコンピュータに実行させてもよい。
【0032】
本実施形態によれば、機器情報をサービス事業者SAに通知することにより、サービスの提供を発注することができるので、情報セキュリティを向上させることができる。
【0033】
(実施形態1)
次に、上述した発注システム1の詳細を説明する。
図5は、実施形態1に係る発注システム1を例示した構成図である。
図5に示すように、発注システム1は、上述した実施形態の概要と同様に、ホームゲートウェイ装置10、受注装置20、配送装置30、サーバ装置40を備えている。以下で、<ホームゲートウェイ装置>、<受注装置>、<配送装置>及び<サーバ装置>の各構成を説明する。
【0034】
<ホームゲートウェイ装置>
ホームゲートウェイ装置10は、記憶部11及び発注部12の他に、読み取り部13、照合部14及び通知部15を有している。読み取り部13、照合部14及び通知部15は、それぞれ、読み取り手段、照合手段及び通知手段としての機能を有している。また、ホームゲートウェイ装置10は、センサI/F、並びに、WAN、LAN、WLAN、TEL等の各種回線に接続するためのインタフェースを有している。例えば、センサI/Fは、読み取り部13、家電及び各種センサに接続されている。TELは、電話に接続されている。WANは、インターネットに接続されている。LAN1は、PC1に接続され、WLAN1は、PC2に接続され、WLAN2は、スマートフォンに接続されている。
【0035】
記憶部11は、機器情報として、製造シリアル、MACアドレス、固有情報及び秘密鍵を記憶している。表1は、実施形態1に係るホームゲートウェイ装置10の記憶部11が記憶した機器情報を例示した表である。
【0036】
【0037】
表1に示すように、記憶部11は、例えば、製造シリアル番号「HQ56SV89332」、MACアドレス「1e:22:14:00:32:33」、固有情報「5589」、秘密鍵「bijgn_$negrom」を記憶する。秘密鍵は、コード化された機器情報を復号化するために用いられる。
【0038】
発注部12は、表1の機器情報のうち、少なくともいずれかの機器情報を受注装置20に通知する。例えば、発注部12は、製造シリアル番号を受注装置20に通知する。
【0039】
読み取り部13は、配送されたサービスをユーザUAが受け取る際に、配送装置30がサーバ装置40から取得したコード化された機器情報を読み取る。コード化された機器情報は、例えば、RFID/QRコード(登録商標)である。コード化された機器情報は、宅配便の伝票に貼り付けられている。読み取り部13は、例えば、センサである。読み取り部13は、例えば、ユーザUAの自宅の玄関に配置されている。サービスの宅配ドライバは、宅配便の伝票に貼り付けられたコード化された機器情報を読み取り部13に読み取らす。これにより、読み取り部13は、コード化された機器情報を読み取る。
【0040】
照合部14は、コード化された機器情報を復号化し、記憶部11に記憶された機器情報と照合する。通知部15は、照合部14の結果を配送装置30に通知する。その後、配送装置30は、宅配ドライバのスマートフォンに照合部14の結果を通知する。これにより、宅配ドライバは、正しい宅配先に配達できたか確認することができる。
【0041】
<受注装置>
受注装置20は、受注部21及びデータベース22を有している。受注部21及びデータベース22は、受注手段及び記憶手段としての機能を有している。
【0042】
受注部21は、ホームゲートウェイ装置10のユーザUAからサービス事業者SAのサービスの提供を受注する。受注部21は、受注する際に、ユーザUAからホームゲートウェイ装置10に固有の機器情報を通知される。受注部21は、表1の機器情報のうち、少なくともいずれかの機器情報を通知される。通知される機器情報は、ホームゲートウェイ装置10の記憶部11に記憶されたものである。また、機器情報は、ユーザUAの住所を含む個人情報とともにサーバ装置40に記憶されたものである。
【0043】
また、受注部21は、配送業者DAにサービスの配送を発注する。受注部21は、配送業者DAにサービスの配送を発注する際に、配送業者DAの配送装置30に機器情報を通知する。よって、機器情報は、受注部21から配送業者DAの配送装置30に通知される。
【0044】
データベース22は、機器情報を登録する。例えば、データベース22は、ユーザUAがホームゲートウェイ装置10をサービス事業者SAに新規登録する際に、ホームゲートウェイ装置10に固有の機器情報を登録する。サービス事業者SAは、データベース22に登録された機器情報をサーバ装置40に記憶されたものと一致するか、確認してもよい。また、データベース22は、ユーザUAのサービス利用状況及び配送履歴を記憶する。
【0045】
<配送装置>
配送装置30は、配送部31を有している。配送部31は、ホームゲートウェイ装置10のユーザUAへのサービスの配送をサービス事業者SAから受注する。配送部31は、サービスの配送を受注する際に、サービス事業者SAからホームゲートウェイ装置10に固有の機器情報を通知される。また、配送部31は、サービスを配送するユーザUAの住所を取得するために、機器情報をサーバ装置40に照会する。さらに、配送部31は、コード化された機器情報をサーバ装置40から取得してもよい。そして、配送部31は、コード化された機器情報を、ユーザUAのホームゲートウェイ装置10に読み取らせるために、サービスの宅配便の伝票に添付してもよい。
【0046】
<サーバ装置>
サーバ装置40は、データベース41及びコード化部42を備えている。データベース41及びコード化部42は、それぞれ、記憶手段及びコード化手段としての機能を有している。データベース41は、ホームゲートウェイ装置10のユーザUAの住所を含む個人情報及びホームゲートウェイ装置10に固有の機器情報を記憶する。表2は、実施形態1に係るサーバ装置40が記憶した機器情報及び個人情報を例示した表である。
【0047】
【0048】
表2に示すように、データベース41は、個人情報として、例えば、氏名「鈴木太郎」、住所「AAA県BBB市CCC町」、電話番号「012-3456-7890」を記憶する。また、データベース41は、機器情報として、表1で示した製造シリアル番号、MACアドレス、固有情報及び秘密鍵を記憶する。機器情報は、配送業者DAがユーザUAの住所を取得するために、配送装置30からデータベース41に照会される。
【0049】
コード化部42は、機器情報をコード化する。そして、コード化部42は、コード化された機器情報を配送装置30に送付する。コード化された機器情報は、ホームゲートウェイ装置10の照合部14で復号化され、記憶部11に記憶された機器情報と照合される。
【0050】
<発注方法>
次に、本実施形態の発注システム1の動作として、発注方法を詳細に説明する。
図6は、実施形態1に係る発注システム1の動作を例示したシークエンス図である。
【0051】
図6のS31に示すように、ホームゲートウェイ装置10の製造事業者MAまたは工場等において、ホームゲートウェイ装置10のユーザUAの住所を含む個人情報、及び、ホームゲートウェイ装置10に固有の機器情報をサーバ装置40に記憶させる。例えば、表2に示したように、個人情報と機器情報を紐づけて記憶する。
【0052】
また、ユーザUAの住所を含む個人情報とともにサーバ装置40に記憶された固有の機器情報をホームゲートウェイ装置10の記憶部11に記憶させる。そして、ステップS32に示すように、機器情報を記憶部11に記憶させたホームゲートウェイ装置10をユーザUAの住所に配送する。よって、ユーザUAは、機器情報を記憶されたホームゲートウェイ装置10を受け取る。
【0053】
次に、ステップS33に示すように、ユーザUAは、予め、通信販売サービス等のサービスを提供するサービス事業者SAに、インターネット経由で機器情報を通知し、機器情報を登録してもよい。
【0054】
これに応じて、ステップS34に示すように、サービス事業者SAは、登録された機器情報が、ホームゲートウェイ装置10の製造事業者MAまたは工場等のサーバ装置40にあるか確認してもよい。
【0055】
次に、ステップS35に示すように、ユーザUAは、サービス事業者SAにサービスの提供を発注する。その際に、ユーザUAは、ホームゲートウェイ装置10から機器情報をサービス事業者SAの受注装置20に通知させる。
【0056】
次に、ステップS36に示すように、サービス事業者SAは、配送業者DAにサービスの配送を発注する。その際に、サービス事業者SAは、受注装置20から配送業者DAの配送装置30に機器情報を通知させる。このように、機器情報は、サービス事業者SAが配送業者DAにサービスの配送を発注する際に、受注装置20から配送業者DAの配送装置30に通知される。
【0057】
次に、ステップS37に示すように、配送業者DAは、ユーザUAの住所を取得するために、配送装置30からサーバ装置40に機器情報を照会する。これにより、ステップS38に示すように、配送業者DAは、ユーザUAの住所を含む個人情報をサーバ装置40から取得する。このように、機器情報は、配送業者DAがユーザUAの前記住所を取得するために、配送装置30からサーバ装置40に照会される。
【0058】
また、配送装置30は、サーバ装置40からコード化された機器情報を取得する。具体的には、コード化された機器情報は、例えば、RFID/QRコード(登録商標)の形式とされている。配送業者DAは、RFID/QRコード(登録商標)化された機器情報をサービスの宅配便伝票または梱包材等に添付する。これにより、個人情報を秘匿することができる。
【0059】
次に、ステップS39に示すように、配送業者DAは、ユーザUAの住所を取得した後、サービスをユーザUAに配送する。
【0060】
これに応じて、ユーザUAは、配送業者DAから配送されたサービスを受け取る。そして、サービスを受け取る際に、ステップS40に示すように、ホームゲートウェイ装置10の読み取り部13に、RFID/QRコード(登録商標)等のコード化された機器情報を読み取らせる。例えば、読み取り部13は、ユーザUAの玄関等に配置されている。コード化された機器情報は、配送装置30がサーバ装置40から取得したものであり、サービスの宅配便伝票または梱包材等に添付されたものである。
【0061】
次に、ホームゲートウェイ装置10の照合部14に、コード化された機器情報を復号化させる。例えば、照合部14は、記憶部11に記憶された秘密鍵を用いてコード化された機器情報を復号化させる。そして、照合部14に、ホームゲートウェイ装置10の記憶部11に記憶された機器情報と照合させる。
【0062】
次に、ステップS41に示すように、ホームゲートウェイ装置10の通知部15に、照合部14が照合させた結果を配送装置30に通知させる。
【0063】
次に、ステップS42に示すように、配送装置30は、照合結果を判定し、宅配ドライバへ照合結果を通知する。照合結果が一致している場合には、サービス受け取り完了となる。一方、照合結果が不一致の場合には、宅配ドライバは、サービスを別のユーザUBに配達する等の処理を行う。
【0064】
<比較例>
次に、本実施形態の効果を説明する前に、比較例を説明する。これにより、本実施形態の特徴を明確にする。
図7は、比較例に係る発注システムを例示した構成図である。
図7に示すように、比較例の発注システム101は、ホームゲートウェイ装置110、受注装置120、配送装置130を備えている。
【0065】
ホームゲートウェイ装置110は、記憶部111及び発注部112を有している。記憶部111は、ユーザUSの個人情報を記憶する。発注部112は、サービス事業者SAにサービスの提供を発注する。また、発注部112は、ユーザUAがサービス事業者SAにサービスの提供を発注する際に、個人情報をサービス事業者SAの受注装置120に通知する。
【0066】
受注装置120は、受注部121及びデータベース122を有している。受注部121は、ホームゲートウェイ装置110のユーザUAからサービス事業者SAのサービスの提供を受注する。受注部121は、受注する際に、ユーザUAからユーザUAの住所を含む個人情報を通知される。また、受注部121は、配送業者DAにサービスの配送を発注する。受注部121は、配送業者DAにサービスの配送を発注する際に、配送業者DAの配送装置130にユーザUAの個人情報を通知する。
【0067】
データベース122は、個人情報を登録する。例えば、データベース122は、ユーザUAがホームゲートウェイ装置110をサービス事業者SAに新規登録する際に、ユーザUAの住所を含む個人情報を登録する。
【0068】
配送装置130は、配送部131を有している。配送部131は、ホームゲートウェイ装置110のユーザUAへのサービスの配送をサービス事業者SAから受注する。配送部131は、サービスの配送を受注する際に、サービス事業者SAからユーザUAの住所を含む個人情報を通知される。
【0069】
次に、比較例の発注システム101の動作として、発注方法を詳細に説明する。
図8は、比較例に係る発注システムの動作を例示したシークエンス図である。
【0070】
図8のS111に示すように、ユーザUAは、予め、通信販売サービス等のサービスを提供するサービス事業者SAにインターネット経由で、ユーザUAの住所を含む個人情報を通知する。具体的には、ホームゲートウェイ装置110からサービス事業者SAの受注装置120に個人情報を通知し、受注装置120に個人情報を登録する。
【0071】
次に、ステップS112に示すように、ユーザUAがサービス事業者SAにサービスの提供を発注する際に、ユーザUAは、ホームゲートウェイ装置110からサービス事業者SAの受注装置120に個人情報を通知させる。
【0072】
次に、ステップS113に示すように、サービス事業者SAが配送業者DAにサービスの配送を発注する際に、サービス事業者SAは、受注装置120から配送業者DAの配送装置130に個人情報を通知させる。
【0073】
次に、ステップS114に示すように、配送業者DAは、サービスをユーザUAの住所に配送する。例えば、住所をもとに宅配ドライバの土地勘・地図により、配送先であるユーザUAへ配送する。
【0074】
ここで、ステップS115に示すように、配達業者DAがユーザUAにサービスを配達する際に、ユーザUAが在宅し、ユーザUAが対面で受け取る場合には、ステップS116に示すように、宛先が間違いかどうか判断する。
【0075】
ステップS116において、宛先が間違いの場合には、ステップS117に示すように、宛先間違いが配送装置130に通知される。そして、ステップS118に示すように、別のユーザUBの住所へサービスを配送する。
【0076】
一方、ステップS116において、宛先が間違いでなく、宛先が正しい場合には、ステップS119に示すように、ユーザUAは、サービスを受け取る。
【0077】
ステップS115において、ユーザUAが不在で、ユーザUAが対面で受け取ることができない場合には、ステップS120に示すように、置き配される。そして、ステップS121に示すように、不在票が投函される。
【0078】
ここで、ステップS121に示すように、宛先が間違いでなく、宛先が正しい場合には、ステップS122に示すように、ユーザUAは、サービスを受け取ることができる。
【0079】
一方、ステップS121において、宛先が間違いの場合には、ステップS123に示すように、ユーザUAは配送業者DAに宛先間違いを通知する。そうすると、ステップS124に示すように、配送業者DAに宛先間違いが通知され、ステップS125に示すように、別のユーザUBの住所へサービスを配送する。
【0080】
しかしながら、比較例では、ユーザUAが不在時において、置き配を行う際には、非対面の為に宛先間違い及び誤配送が発生することがある。また、置き配の場合には、サービスの紛失及び放置により、宛先不届きの状態となることがある。
【0081】
また、比較例では、サービス事業者SAに対して個人情報を登録する必要がある。そして、サービス事業者SA及び配達業者DAにユーザUAの住所を含む個人情報が通知される。よって、個人情報が流出するリスクがある。例えば、
図7に示すように、セキュリティの弱いサービス事業者SXは、サイバー攻撃者によって攻撃され、個人情報が流出するリスクがある。
【0082】
次に、本実施形態の効果を説明する。本実施形態では、機器情報をサービス事業者SAに通知することによりサービスの提供を発注することができ、サービス事業者SAに対して個人情報を登録する必要がない。よって、個人情報流出のリスクを抑制することができる。例えば、
図5に示すように、セキュリティの弱いサービス事業者SXは、サイバー攻撃者によって攻撃され、仮に、情報が流出したとしても、個人情報は含まれていない。よって、個人情報流出のリスクを抑制することができる。
【0083】
また、ユーザUAの個人情報をホームゲートウェイ装置10の製造事業者MAまたは工場等のサーバ装置40に集約することができる。よって、情報セキュリティを向上させることができる。
【0084】
さらに、サービスの配送先において、コード化された機器情報を照合する。よって、情報セキュリティを維持したまま、誤配送を抑制することができる。
【0085】
(実施形態2)
次に、実施形態2に係る発注システムを説明する。本実施形態の発注システムは、ホームゲートウェイ装置10の保守交換等により、機器情報を変更した場合の発注システムである。表3は、実施形態2に係るホームゲートウェイ装置10が記憶した機器情報を例示した表である。
【0086】
【0087】
表3に示すように、ホームゲートウェイ装置10の保守交換により、機器情報は変更されている。ホームゲートウェイ装置10の記憶部11は、機器情報として、例えば、製造シリアル番号「H09YN3001448」、MACアドレス「3B:1F:1F:59:A2:33」、固有情報「9921」、秘密鍵「Ggazinx_$netug」を記憶する。なお、記憶部11は、変更前の機器情報を記憶していなくてもよい。記憶部11は、機器そのものの機器情報だけを記憶していてもよい。
【0088】
サーバ装置40は、同じユーザUAに配送するホームゲートウェイ装置10の機器情報をユーザUAに紐づけて記憶する。表4は、実施形態2に係るサーバ装置40が記憶した機器情報及び個人情報を例示した表である。
【0089】
【0090】
表4に示すように、サーバ装置40は、変更前の旧機器情報に、変更後の新しい機器情報を追加登録する。具体的には、住所変更を伴わないホームゲートウェイ装置10の保守交換の際に、ユーザUA(名前)を基に、新しく配送するホームゲートウェイ装置10の機器情報を、製造事業者MAまたは工場等のサーバ装置40に追加する。これにより、ユーザUAと変更前の旧機器情報の照合を行うことができる。よって、サービス事業者SAからサービスの配送を受注した配送業者DAは、新しい機器情報を通知されても、新しい機器情報をサーバ装置40に照会することにより、ユーザUAの住所を取得することができる。これにより、サービス事業者SAのユーザ登録情報(機器情報)を変更することなく、また、変更し忘れたとしても、継続して正しい住所宛先へ配送することができる。
【0091】
次に、住所変更を伴う引越し等で、ホームゲートウェイ装置10を交換する場合を説明する。表5は、実施形態2に係るホームゲートウェイ装置10が記憶した機器情報を例示した表である。表6は、実施形態2に係るサーバ装置40が記憶した機器情報及び個人情報を例示した表である。
【0092】
【0093】
表5に示すように、ホームゲートウェイ装置10の保守交換により、機器情報は変更されている。なお、ホームゲートウェイ装置10の記憶部11は、変更前の機器情報を記憶していなくてもよい。記憶部11は、機器そのものの機器情報だけを記憶していてもよい。表6に示すように、住所変更を伴う引越し等で、ホームゲートウェイ装置10を交換する際には、サーバ装置40は、変更前の旧機器情報に、変更後の新しい機器情報を追加登録する。また、サーバ装置40は、変更前の旧個人情報に、変更後の新しい個人情報を追加登録する。
【0094】
このような場合でも、ユーザUA(名前)を基に、新しく配送するホームゲートウェイ装置10の機器情報を、製造事業者MAまたは工場等のサーバ装置40に追加する。これにより、サービス事業者SAのユーザ登録情報(機器情報)を変更することなく、継続して正しい住所宛先へ配送することができる。
【0095】
本実施形態によれば、ホームゲートウェイ装置10の機種交換後及び引越しによる住所変更後も、サービス事業者SAへのユーザ登録情報の変更を省略することができる。これ以外の構成及び効果は、実施形態1の記載に含まれている。
【0096】
(実施形態3)
次に、実施形態3に係る発注システムを説明する。本実施形態の発注システムは、RFID/QRコード(登録商標)等のコード化された機器情報の代わりに、ホームゲートウェイ装置10のWLANのゲストIDを用いて照合する。
図9は、実施形態3に係る発注システムを例示した構成図である。
【0097】
図9に示すように、本実施形態の発注システム3において、ホームゲートウェイ装置10の記憶部11は、WLANのゲストIDを記憶する。配送業者DAは、製造事業者MAまたは工場等のサーバ装置40からユーザUAの住所を受け取る際に、配送装置30にゲストIDをメールで受け取る。そして、配送装置30は、宅配ドライバのスマートフォンに、ゲストIDを取り込ませる。よって、宅配ドライバは、配送先となるユーザUAの自宅において、ホームゲートウェイ装置10にゲストIDを用いて無線接続する。具体的には、ホームゲートウェイ装置10の読み取り部13は、配送されたサービスをユーザUAが受け取る際に、配送装置30がサーバ装置40から取得したゲストIDを読み取る。これにより、サービスの配送先が正しいか照合することができる。よって、誤配送を抑制することができる。また、このような構成により、サーバ装置40の負担を軽減することができる。これ以外の構成及び効果は、実施形態1~2の記載に含まれている。
【0098】
(実施形態4)
次に、実施形態4に係る発注システムを説明する。本実施形態の発注システムは、RFID/QR等のコード化された機器情報をサービスの伝票または梱包材等に添付する代わりに、梱包材の中に同梱させる。
【0099】
図10は、実施形態4に係る発注システムを例示した構成図である。
図10に示すように、本実施形態の発注システム4において、配送業者DAは、RFID/QR等のコード化された機器情報をサービスの梱包材の中に同梱させる。よって、コード化された機器情報の読み取りは、配送業者DAの代わりに、商流の最後のユーザUAが行う。この場合には、読み取り部13は、玄関の代わりに自宅内に配置されてもよい。その後、照合部14は、コード化された機器情報の照合を行う。通知部15は、照合部14が照合させた結果を配送装置30に通知する。
【0100】
本実施形態によれば、サプライチェーンの終端を確認し、置き配時の盗難による紛失が無かったことを確認することができる。これ以外の構成及び効果は、実施形態1~3の記載に含まれている。
【0101】
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。例えば、実施形態1~4の各構成を組み合わせた実施形態も、技術的思想の範囲に含まれる。
【0102】
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
【0103】
(付記1)
所定のサーバ装置に記憶されたユーザの住所を含む個人情報及びホームゲートウェイ装置に固有の機器情報のうち、前記機器情報を前記ホームゲートウェイ装置の記憶部に記憶させる記憶ステップと、
前記ユーザがサービス事業者にサービスの提供を発注する際に、前記機器情報を前記サービス事業者の受注装置に通知させる発注ステップと、
を備えた発注方法。
(付記2)
前記サービス事業者が配送業者に前記サービスの配送を発注する際に、前記受注装置から前記配送業者の配送装置に前記機器情報が通知され、前記配送業者が前記ユーザの前記住所を取得するために、前記配送装置から前記サーバ装置に前記機器情報が照会され、これにより、前記配送業者から配送された前記サービスを前記ユーザが受け取る際に、前記配送装置が前記サーバ装置から取得したコード化された前記機器情報を読み取らせる読み取りステップと、
前記コード化された前記機器情報を復号化させ、前記記憶部に記憶された前記機器情報と照合させる照合ステップと、
前記照合させた結果を前記配送装置に通知させる通知ステップと、
を備えた、
付記1に記載の発注方法。
(付記3)
前記サービス事業者が配送業者に前記サービスの配送を発注する際に、前記受注装置から前記配送業者の配送装置に前記機器情報が通知され、前記配送業者が前記ユーザの前記住所を取得するために、前記配送装置から前記サーバ装置に前記機器情報が照会され、これにより、配送された前記サービスを前記ユーザが受け取る際に、前記配送装置が前記サーバ装置から取得したゲストIDを読み取る読み取りステップを備えた、
付記1に記載の発注方法。
(付記4)
所定のサーバ装置に記憶されたユーザの住所を含む個人情報及びホームゲートウェイ装置に固有の機器情報のうち、前記機器情報を前記ホームゲートウェイ装置の記憶部に記憶させる記憶手順と、
前記ユーザがサービス事業者にサービスの提供を発注する際に、前記機器情報を前記サービス事業者の受注装置に通知させる発注手順と、
をコンピュータに実行させる発注プログラム。
(付記5)
前記サービス事業者が配送業者に前記サービスの配送を発注する際に、前記受注装置から前記配送業者の配送装置に前記機器情報が通知され、前記配送業者が前記ユーザの前記住所を取得するために、前記配送装置から前記サーバ装置に前記機器情報が照会され、これにより、前記配送業者から配送された前記サービスを前記ユーザが受け取る際に、前記配送装置が前記サーバ装置から取得したコード化された前記機器情報を読み取らせる読み取り手順と、
前記コード化された前記機器情報を復号化させ、前記記憶部に記憶された前記機器情報と照合させる照合手順と、
前記照合させた結果を前記配送装置に通知させる通知手順と、
をコンピュータに実行させる付記4に記載の発注プログラム。
(付記6)
前記サービス事業者が配送業者に前記サービスの配送を発注する際に、前記受注装置から前記配送業者の配送装置に前記機器情報が通知され、前記配送業者が前記ユーザの前記住所を取得するために、前記配送装置から前記サーバ装置に前記機器情報が照会され、これにより、配送された前記サービスを前記ユーザが受け取る際に、前記配送装置が前記サーバ装置から取得したゲストIDを読み取る読み取り手順と、
をコンピュータに実行させる付記4に記載の発注プログラム。
(付記7)
ホームゲートウェイ装置のユーザの住所を含む個人情報とともに前記ホームゲートウェイ装置に固有の機器情報を記憶するデータベースを備え、
前記機器情報は、前記ホームゲートウェイ装置の記憶部に記憶され、
前記機器情報は、前記ユーザがサービス業者にサービスの提供を発注する際に、前記ユーザから前記サービス業者の受注装置に通知され、
前記機器情報は、前記サービス業者が配送業者に前記サービスの配送を発注する際に、前記受注装置から前記配送業者の配送装置に通知され、
前記機器情報は、前記配送業者が前記ユーザの前記住所を取得するために、前記配送装置から前記データベースに照会される、
サーバ装置。
(付記8)
コード化された前記機器情報を前記配送装置に送付するコード化部をさらに備え、
コード化された前記機器情報は、前記ホームゲートウェイ装置の照合部で復号化され、前記記憶部に記憶された前記機器情報と照合される、
付記7に記載のサーバ装置。
(付記9)
前記データベースは、前記個人情報及び前記機器情報の少なくともいずれかが変更した場合には、変更前の前記個人情報及び前記機器情報とともに、変更後の前記個人情報及び前記機器情報を記憶する、
付記7または8に記載のサーバ装置。
(付記10)
ホームゲートウェイ装置のユーザからサービス事業者のサービスの提供を受注する際に、前記ユーザから前記ホームゲートウェイ装置に固有の機器情報を通知される受注部を備え、
前記機器情報は、前記ホームゲートウェイ装置の記憶部に記憶され、
前記機器情報は、前記ユーザの住所を含む個人情報とともにサーバ装置に記憶され、
前記機器情報は、配送業者に前記サービスの配送を発注する際に、前記受注部から前記配送業者の配送装置に通知され、
前記機器情報は、前記配送装置が前記ユーザの前記住所を取得するために、前記配送装置から前記サーバ装置に照会される、
受注装置。
(付記11)
ホームゲートウェイ装置のユーザへのサービスの配送をサービス事業者から受注する際に、前記サービス事業者から前記ホームゲートウェイ装置に固有の機器情報を通知される配送部を備え、
前記機器情報は、前記ホームゲートウェイ装置の記憶部に記憶され、
前記機器情報は、前記ユーザの住所を含む個人情報とともにサーバ装置に記憶され、
前記配送部は、前記ユーザの前記住所を取得するために、前記機器情報を前記サーバ装置に照会する、
配送装置。
(付記12)
前記配送部は、コード化された前記機器情報を前記サーバ装置から取得し、
コード化された前記機器情報は、前記ホームゲートウェイ装置の照合部で復号化され、前記記憶部に記憶された前記機器情報と照合され、
前記配送部は、前記照合部の結果を通知される、
付記11に記載の配送装置。
【符号の説明】
【0104】
1、3、4 発注システム
10 ホームゲートウェイ装置
11 記憶部
12 発注部
13 読み取り部
14 照合部
15 通知部
20 受注装置
21 受注部
22 データベース
30 配送装置
31 配送部
40 サーバ装置
41 データベース
42 コード化部
101 発注システム
110 ホームゲートウェイ装置
111 記憶部
112 発注部
120 受注装置
121 受注部
122 データベース
130 配送装置
131 配送部
DA 配送業者
MA 製造業者
SA サービス事業者
UA ユーザ