(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-25
(45)【発行日】2024-04-02
(54)【発明の名称】階段型枠
(51)【国際特許分類】
E04G 13/06 20060101AFI20240326BHJP
【FI】
E04G13/06 A
(21)【出願番号】P 2020094464
(22)【出願日】2020-05-29
【審査請求日】2023-02-16
(73)【特許権者】
【識別番号】303046244
【氏名又は名称】旭化成ホームズ株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000128038
【氏名又は名称】株式会社エヌ・エス・ピー
(74)【代理人】
【識別番号】100106909
【氏名又は名称】棚井 澄雄
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100188558
【氏名又は名称】飯田 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100165179
【氏名又は名称】田▲崎▼ 聡
(74)【代理人】
【識別番号】100189337
【氏名又は名称】宮本 龍
(72)【発明者】
【氏名】笠井 雄
(72)【発明者】
【氏名】山田 直人
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 欣也
【審査官】櫻井 茂樹
(56)【参考文献】
【文献】特開平07-252935(JP,A)
【文献】特開2001-295441(JP,A)
【文献】実公昭44-011855(JP,Y1)
【文献】米国特許出願公開第2008/0040991(US,A1)
【文献】特開昭56-077469(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04G9/00-19/00
25/00-25/08
E04F11/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンクリート製の階段の施工に用いられる階段型枠において、
前記階段の蹴込に沿って設けられる蹴込型枠と、
前記蹴込型枠の両側に設けられ、前記蹴込型枠を支持する蹴込型枠支持部と、を有し、
前記蹴込型枠支持部は、前記階段の側方に設置または仮設される側方設置体に高さ位置を調整可能に支持され、
前記蹴込型枠支持部の下端が支持する前記蹴込型枠に対応する前記蹴込の下端と略同じ高さ、および前記蹴込の下端よりも上側となる高さのいずれかに位置するように設置され
、
前記蹴込型枠支持部は、支持する前記蹴込型枠が配置される側に開口し、前記蹴込型枠の側端部が挿入される凹状部を有することを特徴とする階段型枠。
【請求項2】
前記凹状部の下端には、下側支持部が設けられ、
前記蹴込型枠
の側端部は、前記凹状部に挿入され
て前記下側支持部の上に載置されることを特徴とする請求項1に記載の階段型枠。
【請求項3】
前記蹴込型枠支持部は、
前記凹状部および
前記下側支持部を有し、前記蹴込型枠を支持する支持部本体と、
前記支持部本体
と固定される固定部と、
前記固定部を前記側方設置体に取り付ける取付部と、を有し、
前記取付部は、前記固定部が前記側方設置体と離れて配置され
るように前記固定部を前記側方設置体に取り付けることを特徴とする請求項2に記載の階段型枠。
【請求項4】
前記固定部は、前記支持部本体における前記階段の段部が配列される前後方向の一方側で、下側の段部がある側となる前側に接続される第1固定部と、
前記支持部本体における前記前後方向の他方側で、上側の段部がある側となる後側に接続される第2固定部と、からなり、
前記第1固定部の下端は、前記支持部本体に支持される前記蹴込型枠が形成する蹴込の下端よりも上方に位置していることを特徴とする請求項3に記載の階段型枠。
【請求項5】
前記固定部は、前記支持部本体における前記階段の段部が配列される前後方向の一方側で、下側の段部がある側となる前側に接続される第1固定部と、
前記支持部本体における前記前後方向の他方側で、上側の段部がある側となる後側に接続される第2固定部と、からなり、
前記第2固定部の下端は、前記支持部本体に支持される前記蹴込型枠が形成する蹴込の上端よりも上方に位置していることを特徴とする請求項3または4に記載の階段型枠。
【請求項6】
前記階段の段部が配列される前後方向に隣り合う前記蹴込型枠支持部の間隔を所定の寸法に維持する第1間隔保持部を有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の階段型枠。
【請求項7】
前記第1間隔保持部は、前記前後方向に隣り合う前記蹴込型枠支持部の一方に前記前後方向に交差する方向から挿し込まれる第1爪部と、他方に前記前後方向に交差する方向から挿し込まれる第2爪部と、を有することを特徴とする請求項6に記載の階段型枠。
【請求項8】
前記階段の段部が配列される前後方向に隣り合う前記蹴込型枠の間隔を所定の寸法に維持する第2間隔保持部を有することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の階段型枠。
【請求項9】
前記第2間隔保持部は、前記前後方向の上側の段部がある側となる後側の端部に下方に突出する保持部突出片を有し、
前記保持部突出片は、後側の前記蹴込型枠の下端から前側に突出する型枠突出片の上に載置されることを特徴とする請求項8に記載の階段型枠。
【請求項10】
前記蹴込型枠の上端部は、前記蹴込の上端よりも上側に位置し、
前記第2間隔保持部は、前記前後方向の下側の段部がある側となる前側の前記蹴込型枠の上端部を前後方向から挟持する挟持部を有することを特徴とする請求項8または9に記載の階段型枠。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、階段型枠に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、建物(特に工業化住宅)の基礎の施工では、繰り返しの使用に耐えうる鋼製型枠が使用されている。一方、玄関ポーチ等の階段を有する土間コンクリートの施工では、一般的にコンパネ、垂木等からなる木製型枠が使用されている(例えば、特許文献1および2参照)。コンクリート製の階段の施工では、蹴込の型枠を地盤面から浮かせた状態に設置する必要がある。このとき、階段の型枠が木製であると、地盤面から浮かせた状態の蹴込の型枠を他の型枠に釘などの固定具で容易に固定することができるため、蹴込の型枠を所望の高さに容易に設置することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開平11-125007号公報
【文献】特開2012-026096号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
木製型枠は、鋼製型枠と比べると劣化しやすい。また、劣化したコンクリートが付着した木製型枠は、再生利用が難しい。このため、木製型枠は、1~数回の使用で廃棄しなければならず、産業廃棄物の増加につながるという問題がある。これに対し、鋼製型枠は、再利用できるが、他の型枠に釘などの固定具で固定することが難しいため、蹴込の型枠として所望の高さに設置することが困難である。
【0005】
そこで、本発明は、蹴込の型枠(蹴込型枠)を他の型枠等に固定具で固定することなく所望の高さに設置することができ、かつ再利用を可能とすることができる階段型枠を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明に係る階段型枠は、コンクリート製の階段の施工に用いられる階段型枠において、前記階段の蹴込に沿って設けられる蹴込型枠と、前記蹴込型枠の両側に設けられ、前記蹴込型枠を支持する蹴込型枠支持部と、を有し、前記蹴込型枠支持部は、前記階段の側方に設置または仮設される側方設置体に高さ位置を調整可能に支持され、前記蹴込型枠支持部の下端が支持する前記蹴込型枠に対応する前記蹴込の下端と略同じ高さ、および前記蹴込の下端よりも上側となる高さのいずれかに位置するように設置され、前記蹴込型枠支持部は、支持する前記蹴込型枠が配置される側に開口し、前記蹴込型枠の側端部が挿入される凹状部を有することを特徴とする。
【0007】
本発明では、蹴込型枠支持部は、階段の側方に設置または仮設される側方設置体に支持されることにより、蹴込型枠支持部を階段の側方に位置する建物の基礎や、階段の側方に仮設される型枠に支持させることができる。蹴込型枠は、側方設置体に支持された蹴込型枠支持部に支持されることにより、蹴込型枠を釘などの固定具で側方設置体に固定する必要が無い。そして、蹴込型枠支持部の高さ位置が調整可能であることにより、蹴込型枠を所望の高さに設置することができる。更に、蹴込型枠支持部の下端が蹴込の下端と略同じ高さ、および蹴込の下端よりも上側となる高さのいずれかに位置するように設置されることにより、蹴込型枠支持部および蹴込型枠がコンクリートに埋設されることが無い。これにより、蹴込型枠支持部および蹴込型枠の再利用を可能とすることができる。
【0008】
また、本発明に係る階段型枠では、前記凹状部の下端には、下側支持部が設けられ、前記蹴込型枠の側端部は、前記凹状部に挿入されて前記下側支持部の上に載置されてもよい。
このような構成とすることにより、蹴込型枠を釘などの固定具を用いずに蹴込型枠支持部に容易に設置することができる。
【0009】
また、本発明に係る階段型枠では、前記蹴込型枠支持部は、前記凹状部および前記下側支持部を有し、前記蹴込型枠を支持する支持部本体と、前記支持部本体と固定される固定部と、前記固定部を前記側方設置体に取り付ける取付部と、を有し、前記取付部は、前記固定部が前記側方設置体と離れて配置されるように前記固定部を前記側方設置体に取り付けられてもよい。
このような構成とすることにより、固定部と側方設置体とを固定する際に、固定部と側方設置体との間に互いを固定するための固定部材などを設置するスペースを確保することができる。
【0010】
また、本発明に係る階段型枠では、前記固定部は、前記支持部本体における前記階段の段部が配列される前後方向の一方側で、下側の段部がある側となる前側に接続される第1固定部と、前記支持部本体における前記前後方向の他方側で、上側の段部がある側となる後側に接続される第2固定部と、からなり、前記第1固定部の下端は、前記支持部本体に支持される前記蹴込型枠が形成する蹴込の下端よりも上方に位置していてもよい。
このような構成とすることにより、第1固定部が下側(前側)の段部のコンクリートに埋設することがなく、階段のコンクリートが硬化した後に蹴込型枠支持部を容易に取り外すことができる。
【0011】
また、本発明に係る階段型枠では、前記固定部は、前記支持部本体における前記階段の段部が配列される前後方向の一方側で、下側の段部がある側となる前側に接続される第1固定部と、前記支持部本体における前記前後方向の他方側で、上側の段部がある側となる後側に接続される第2固定部と、からなり、前記第2固定部の下端は、前記支持部本体に支持される前記蹴込型枠が形成する蹴込の上端よりも上方に位置していてもよい。
このような構成とすることにより、第2固定部がコンクリートに埋設することがなく、階段のコンクリートが硬化した後に蹴込型枠支持部を容易に取り外すことができる。
【0012】
また、本発明に係る階段型枠では、前記階段の段部が配列される前後方向に隣り合う前記蹴込型枠支持部の間隔を所定の寸法に維持する第1間隔保持部を有していてもよい。
このような構成とすることにより、蹴込型枠支持部の間隔、すなわち蹴込型枠の間隔を容易に管理することができ、施工性がよいとともに、施工品質を向上させることができる。
【0013】
また、本発明に係る階段型枠では、前記第1間隔保持部は、前記前後方向に隣り合う前記蹴込型枠支持部の一方に前記前後方向に交差する方向から挿し込まれる第1爪部と、他方に前記前後方向に交差する方向から挿し込まれる第2爪部と、を有していてもよい。
このような構成とすることにより、前後方向に隣り合う蹴込型枠支持部が前後方向に相対的に移動するように力が作用した場合でも、隣り合う蹴込型枠支持部の前後方向の間隔を一定に維持することができる。
【0014】
また、本発明に係る階段型枠では、前記階段の段部が配列される前後方向に隣り合う前記蹴込型枠の間隔を所定の寸法に維持する第2間隔保持部を有していてもよい。
このような構成とすることにより、蹴込型枠の間隔を容易に管理することができ、施工性がよいとともに、施工品質を向上させることができる。
【0015】
また、本発明に係る階段型枠では、前記第2間隔保持部は、前記前後方向の上側の段部がある側となる後側の端部に下方に突出する保持部突出片を有し、前記保持部突出片は、後側の前記蹴込型枠の下端から前側に突出する型枠突出片の上に載置されていてもよい。
このような構成とすることにより、保持部突出片がコンクリートに埋設されることを防止できる。また、第2間隔保持部を安定した状態に設置することができる。
【0016】
また、本発明に係る階段型枠では、前記蹴込型枠の上端部は、前記蹴込の上端よりも上側に位置し、前記第2間隔保持部は、前記前後方向の下側の段部がある側となる前側の前記蹴込型枠の上端部を前後方向から挟持する挟持部を有していてもよい。
このような構成とすることにより、挟持部がコンクリートに埋設されることを防止できる。また、第2間隔保持部を安定した状態に設置することができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、蹴込型枠を他の型枠等の側方設置体に固定具で固定することなく所望の高さに設置することができ、かつ再利用を可能とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本発明の実施形態による階段型枠の一例を示す斜視図である。
【
図2】本発明の実施形態による階段の一例を示す斜視図である。
【
図3】本発明の実施形態による階段型枠の一例を示す他の斜視図である。
【
図4】(a)は蹴込型枠支持部の正面図、(b)は蹴込型枠支持部の側面図、(c)は蹴込型枠支持部の平面図である。
【
図5】基礎に支持される蹴込型枠支持部を示す斜視図である。
【
図6】側面型枠に支持される蹴込型枠支持部を示す斜視図である。
【
図7】(a)は押さえ部材の正面図、(b)は押さえ部材の平面図、(c)は押さえ部材の側面図ある。
【
図8】(a)は支持部間隔保持部の正面図、(b)は、支持部間隔保持部の平面図(c)は支持部間隔保持部の側面図、(d)は縮小させた状態の支持部間隔保持部の平面図である。
【
図9】(a)は型枠間隔保持部の正面図、(b)は、型枠間隔保持部の平面図(c)は型枠間隔保持部の側面図、(d)は縮小させた状態の型枠間隔保持部の平面図である。
【
図10】蹴込型枠に取り付けられた型枠間隔保持部を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施形態による階段型枠1について、
図1-
図12に基づいて説明する。
図1に示す本実施形態による階段型枠1は、例えば、
図2に示すような建物の外部の玄関ポーチなどの階段2を施工する際に用いられる。以下の説明では、階段2の幅方向(図面の矢印Xの方向)に直交する水平方向を前後方向(図面の矢印Yの方向)とする。前後方向のうち、上側の段部21に対して下側の段部21が配置される側を前側とし、下側の段部21に対して上側の段部21が配置される側を後側とする。長尺の部材については、その部材が延びる方向を長さ方向と表記することもある。
【0020】
本実施形態の階段2は、幅方向の一方側が建物の基礎11と接触して設けられている。階段2と基礎11とは別に施工される。基礎11の側面12(以下、基礎側面12とする)は、幅方向を向く鉛直面となっている。本実施形態の階段2は、階段型枠1で施工するコンクリート部分の表面に仕上げ部が設けられる。このため、階段型枠1で施工する階段2のコンクリート部分には段鼻がなく、仕上げ部分として段鼻が設けられている。このため、蹴込22の上端部が上側の段部21の踏面23の前端部と連続している。
【0021】
図1および
図3に示すように、階段型枠1は、階段2の幅方向の他方側の面に沿って配置される複数の側面型枠3と、階段2の後側の面に配置される複数の後面型枠4と、階段2の蹴込22の面に沿って配置される複数の蹴込型枠5と、蹴込型枠5をそれぞれ支持する複数の蹴込型枠支持部6と、前後方向に隣り合う蹴込型枠支持部6の間隔を一定に保つ支持部間隔保持部7(第1間隔保持部)と、前後方向に隣り合う蹴込型枠5の間隔を一定に保つ型枠間隔保持部8(第2間隔保持部)と、を有している。本実施形態の階段型枠1は、鋼製の型枠である。
【0022】
蹴込型枠支持部6は、階段2の幅方向の一方側に位置する建物の基礎11(側方設置体)に支持される蹴込型枠支持部6Aと、階段2の幅方向の他方側に仮設される側面型枠3(側方設置体)に支持される蹴込型枠支持部6Bと、から構成される。蹴込型枠支持部6Aと、蹴込型枠支持部6Bとは、同じ形状で、設置向きが異なり、幅方向に対称となる向きに設置される。支持部間隔保持部7は、蹴込型枠支持部6Aに取り付けられる支持部間隔保持部7Aと、蹴込型枠支持部6Bに取り付けられる支持部間隔保持部7Bと、から構成される。支持部間隔保持部7Aと、支持部間隔保持部7Bとは、同じ形状で、設置向きが異なり、幅方向に対称となる向きに設置される。以下では、建物の基礎11に支持される蹴込型枠支持部6Aおよび、建物の基礎11に支持される蹴込型枠支持部6Aに取り付けられる支持部間隔保持部7について詳細を説明し、側面型枠3に支持される蹴込型枠支持部Bおよび、側面型枠3に支持される蹴込型枠支持部6Bに取り付けられる支持部間隔保持部7Bについては、説明を省略する。
【0023】
複数の側面型枠3は、それぞれ板状に形成され、基礎側面12と平行となり、基礎側面12と間隔をあけて前後方向に配列されている。複数の後面型枠4は、それぞれ板状に形成され、基礎側面12に直交する向きで幅方向に配列されている。配列された複数の後面型枠4は、幅方向の一方側の端部が基礎11と接触し、幅方向の他方側の端部が側面型枠3と接続されている。側面型枠3と後面型枠4とは、角部を形成するコーナー型枠41を介して接続されている。側面型枠3および後面型枠4は、それぞれサポート部材42によって地盤13に支持されている。
【0024】
図1に示すように、蹴込型枠5は、蹴込形成板部51と、型枠上板部52と、型枠下板部53と、第1型枠側板部54と、第2型枠側板部55と、補強リブ56と、を有している。以下の説明では、蹴込型枠5は、型枠として蹴込22の前側に配置された姿勢であるものとする。
【0025】
蹴込形成板部51は、平板状の鋼板で板面が前後方向を向いて配置される。蹴込形成板部51の後面が蹴込22の面を形成する。型枠上板部52は、蹴込形成板部51の上縁部全体から前側に突出している。型枠上板部52の前端部には、下側に延びる突出片57が設けられている。型枠下板部53は、蹴込形成板部51の下縁部全体から前側に突出している。第1型枠側板部54は、蹴込形成板部51の幅方向の一方側の縁部から前側に突出している。第2型枠側板部55は、蹴込形成板部51の幅方向の他方側の縁部から前側に突出している。補強リブ56は、蹴込形成板部51の幅方向に中間部から前側に突出している。型枠上板部52、型枠下板部53、第1型枠側板部54および第2型枠側板部55それぞれの蹴込形成板部51からの突出寸法は、同じ値に設定されている。補強リブ56の蹴込形成板部51からの突出寸法は、型枠上板部52、型枠下板部53、第1型枠側板部54および第2型枠側板部55の蹴込形成板部51からの突出寸法以下に設定されている。補強リブ56の上端部は、型枠上板部52と接続され、補強リブ56の下端部は、型枠下板部53と接続されている。
【0026】
蹴込型枠5は、1つの段部21の蹴込22(
図2参照)に対して1枚のみ設けられていてもよいし、1つの段部21の蹴込22に対して幅方向に複数配列されて設けられていてもよい。蹴込型枠5は、幅方向に複数配列される場合には、隣り合う蹴込型枠5同士が連結される。蹴込型枠5の高さ寸法は、蹴込22の高さ寸法よりも大きく設定されている。蹴込型枠5は、下端部が蹴込22の下端22aの高さ、すなわち下側の段部21の踏面23の高さとなるように設置される。このため、蹴込型枠5の上部側は、蹴込22の上端部、すなわち上側の段部21の踏面23のよりも上側に配置される。
【0027】
図4-
図6に示すように、蹴込型枠支持部6は、本体部61と、取付部62と、を有している。
図4に示すように、本体部61は、蹴込型枠5(
図1参照)を取り付ける本体溝部63(凹状部)を有している。取付部62は、本体部61と連結され建物の基礎11または側面型枠3に支持される。取付部62は、階段2の側部に位置する建物の基礎11または側面型枠3に載置されたり固定されたりすることで建物の基礎11または側面型枠3に支持される。
【0028】
本体部61は、薄鋼板などの鋼板を加工した断面形状がハット形の長尺の部材で上下方向に延びる向きに配置される。本体溝部63は、上下方向に延びて幅方向の一方側に開口している。本体部61は、本体外板部611と、第1本体側板部612と、第2本体側板部613と、本体下板部614(下側支持部)と、第1本体鍔板部615と、第2本体鍔板部616と、を有している。本体部61における、本体外板部611、第1本体側板部612、第2本体側板部613および本体下板部614(下側支持部)は、蹴込型枠5を支持する支持部本体64を構成し、第1本体鍔板部615および第2本体鍔板部616は、蹴込型枠支持部6を建物の基礎11または側面型枠3に固定するための固定部65を構成している。
【0029】
本体外板部611は、板面が長尺の矩形となる平板状に形成されている。本体外板部611は、板面が幅方向を向く向きに配置される。第1本体側板部612および第2本体側板部613は、互いに同じ形状に形成されている。第1本体側板部612および第2本体側板部613は、板面が長尺の矩形となる平板状に形成されている。第1本体側板部612および第2本体側板部613は、長さ寸法(上下方向の寸法)が本体外板部611の長さ寸法と同じ値である。第1本体側板部612は、本体外板部611の前縁部から幅方向の他方に突出している。第2本体側板部613は、本体外板部611の後縁部から幅方向の他方に突出している。本体外板部611、第1本体側板部612および第2本体側板部613で囲まれた空部が本体溝部63となっている。本体下板部614は、平板状に形成され、板面が水平面となる向きで本体溝部63の下端部に設けられている、本体下板部614の縁部は、本体外板部611、第1本体側板部612および第2本体側板部613それぞれの下縁部と接続されている。
【0030】
本体溝部63には、蹴込型枠5の側端部が挿入される。本体溝部63の溝幅は、蹴込型枠5の厚さ寸法(前後方向の寸法)と略同じ寸法となっている。蹴込型枠5は、幅方向両側の側端部が本体溝部63に挿入されて、本体下板部614に載置された状態に設置される。本体溝部63は、蹴込型枠5の高さ寸法よりも長く形成されている。
【0031】
第1本体鍔板部615は、板面が長尺の矩形となる平板状に形成されている。第1本体鍔板部615は、本体外板部611、第1本体側板部612および第2本体側板部613よりも長さ方向の寸法が小さく形成されている。第1本体鍔板部615は、第1本体側板部612の先端部(幅方向の他方側の縁部)から前側に突出している。第1本体鍔板部615の上端部は、第1本体側板部612の上端部と同じ高さに位置している。1本体鍔板部615の下端部は、第1本体側板部612の下端部よりも上側に位置している。すなわち、1本体鍔板部615の下端部は、本体下板部614よりも上側に配置されている。
【0032】
第2本体鍔板部616は、板面が長尺の矩形となる平板状に形成されている。第2本体鍔板部616は、長さ方向(上下方向)の寸法が第1本体鍔板部615の長さ寸法よりも小さく、前後方向の寸法が第1本体鍔板部615の前後方向の寸法と同じ値に設定されている。第2本体鍔板部616は、第2本体側板部613の先端部(幅方向の他方側の縁部)から後側に突出している。第2本体鍔板部616の上端部は、第2本体側板部613の上端部と同じ高さに位置している。第2本体鍔板部616の下端部は、第2本体側板部613の下端部よりも上側に位置している。すなわち、第2本体鍔板部616の下端部は、本体下板部614よりも上側に配置されている。第2本体鍔板部616の下端部は、蹴込型枠支持部6が支持する蹴込型枠5が形成する蹴込22の上端部の高さ(踏面の高さ)よりも上側に位置している。
【0033】
第1本体鍔板部615には、それぞれ上下方向に延びて、板面を貫通する第1スリット661および第2スリット662が形成されている。第1スリット661と第2スリット662とは前後方向に間隔をあけて配置され、第1スリット661が第2スリット662よりも前側に配置されている。第1スリット661および第2スリット662は、第1本体鍔板部615にそれぞれ上下方向に間隔をあけて2つ形成されている。第2本体鍔板部616には、それぞれ上下方向に延びて、板面を貫通する第3スリット663および第4スリット664が形成されている。第3スリット663と第4スリット664とは前後方向に間隔をあけて配置され、第3スリット663が第4スリット664よりも後側に配置されている。第3スリット663および第4スリット664は、第2本体鍔板部616にそれぞれ上下方向に間隔をあけて3つ形成されている。
【0034】
取付部62は、本体部61に接続される本体接続部621と、建物の基礎11または側面型枠3に支持される側方設置体支持部622と、を有している。本体接続部621は、断面形状がハット形で上下方向に延びる向きに配置される。本体接続部621は、接続外板部623と、第1接続側板部624と、第2接続側板部625と、第1接続鍔板部626と、第2接続鍔板部627と、を有している。接続外板部623は、板面が長尺の矩形となる平板状に形成されている。接続外板部623は、板面が幅方向を向く向きに配置される。第1接続側板部624および第2接続側板部625は、互いに同じ形状に形成されている。第1接続側板部624および第2接続側板部625は、板面が長尺の矩形となる平板状に形成されている。第1接続側板部624は、接続外板部623の前縁部から幅方向の他方に突出している。第2接続側板部625は、接続外板部623の後縁部から幅方向の他方に突出している。
【0035】
第1接続側板部624、第2接続側板部625、第1接続鍔板部626および第2接続鍔板部627は、長さ寸法(上下方向の寸法)が同じである。接続外板部623は、第1接続側板部624、第2接続側板部625、第1接続鍔板部626および第2接続鍔板部627よりも長い。第1接続側板部624、第2接続側板部625、第1接続鍔板部626および第2接続鍔板部627は、それぞれの上端部が同じ高さに位置し、第1接続側板部624が他の板部よりも下側に突出している。本体接続部621には、接続外板部623、第1接続側板部624および第2接続側板部625で囲まれた接続溝部628が形成されている。接続溝部628は、本体部61の本体外板部611、第1本体側板部612および第2本体側板部613を嵌め込み可能な寸法に設定されている。
【0036】
第1接続鍔板部626および第2接続鍔板部627は、互いに同じ形状に形成されている。第1接続鍔板部626および第2接続鍔板部627は、板面が長尺の矩形となる平板状に形成されている。第1接続鍔板部626は、第1接続側板部624の先端部(幅方向の他方側の縁部)から前側に突出している。第2接続鍔板部627は、第2接続側板部625の先端部(幅方向の他方側の縁部)から後側に突出している。第1接続鍔板部626には、板面を貫通する孔部の縁部から幅方向の一方側に突出する筒状の第1接続雌ねじ部626aが接続されている。第2接続鍔板部627には、板面を貫通する孔部の縁部から幅方向の一方側に突出する筒状の第2接続雌ねじ部627aが接続されている。本実施形態の取付部62は、第1接続雌ねじ部626aおよび第2接続雌ねじ部627aがそれぞれ上下方向に間隔をあけて2つずつ設けられている。
【0037】
側方設置体支持部622は、平板状に形成され、板面が水平面となる向きで本体接続部621の下縁部から幅方向の一方側(本体接続部621から第1接続側板部624、第2接続側板部625が突出する側と反対側)に突出している。側方設置体支持部622は、建物の基礎11の上面または側面型枠3の上面に載置される。
【0038】
取付部62は、本体部61よりも上下方向の寸法が小さく設定されている。取付部62は、本体部61における上部側の幅方向の一方側に重なって配置される。本体溝部63には、本体部61の本体外板部611、第1本体側板部612および第2本体側板部613が嵌め込まれる。接続外板部623は、本体外板部611の幅方向の一方側に重なって配置される。第1接続側板部624は、第1本体側板部612の前側に重なって配置される。第2接続側板部625は、第2本体側板部613の後側に重なって配置される。第1接続鍔板部626は、第1本体鍔板部615の幅方向の一方側に重なって配置される。第2接続鍔板部627は、第2本体鍔板部616の幅方向の一方側に重なって配置される。側方設置体支持部622は、幅方向の一方側すなわち本体部61と離れる側に突出している。
【0039】
取付部62と本体部61とが上記のように重なると、第1接続鍔板部626の一番上側の第1スリット661と第1接続鍔板部626の第1接続雌ねじ部626aとが重なって配置され、第2本体鍔板部616の一番上側の第3スリット663と第2接続鍔板部627の第2接続雌ねじ部627aとが重なって配置される。幅方向の他方側から第1スリット661に挿通されたネジ671を第1接続雌ねじ部626aに締結し、幅方向の他方側から第3スリット663に挿通されたネジ672を第2接続雌ねじ部627aに締結することで、取付部62と本体部61とを固定することができる。
【0040】
本体部61と取付部62とは、ネジ671,672が締結されていない状態で、第1スリット661および第3スリット663の上下方向の長さ範囲で、互いに固定される高さを調整可能に構成されている。本体部61と取付部62との高さ調整では、本体部61の本体下板部614の上面が蹴込型枠5の下端部の高さとなり、取付部62の側方設置体支持部622の下面が建物の基礎11の上面または側面型枠3の上面の高さとなるように調整する。本体部61と取付部62との高さを調整した後に、ネジ671,672を締結する。
【0041】
図5に示すように、側方設置体支持部622は、建物の基礎11に取り付けられる場合は、その下面が建物の基礎11の上面に接触した状態で、押さえ部材9によって上側から基礎11に押しつけられている。
図5および
図7に示すように、押さえ部材9は、断面形状がL字形の部材で、L字形の一方の辺となる第1押さえ板部91と、他方の片となる第2押さえ板部92と、を有している。第1押さえ板部91および第2押さえ板部92は、それぞれ長尺の平板状に形成されている。押さえ部材9は、鋼板をL字形に曲げて形成されていてもよい。第1押さえ板部91には、長さ方向に延びる第1押さえ板スリット93が形成されている。第2押さえ板部92には、長さ方向に延びる第2押さえ板スリット94が形成されている。押さえ部材9の角部95から第1押さえ板スリット93までの寸法と、押さえ部材9の角部95から第2押さえ板スリット94までの寸法とは、異なっている。
【0042】
押さえ部材9は、第1押さえ板部91および第2押さえ板部92のいずれかが、基礎11の上面に載置された側方設置体支持部622の上に重なって載置される。
図5に示すように、側方設置体支持部622の上に第1押さえ板部91が重なって載置されたとすると、第1押さえ板部91の第1押さえ板スリット93に基礎11のアンカーボルト111を挿通させ、アンカーボルト111にナットを締結する。これにより、押さえ部材9の位置が固定されるとともに、側方設置体支持部622が第1押さえ板部91と基礎11の上面とに挟持され、蹴込型枠支持部6が基礎11に固定される。アンカーボルト111の位置に合わせて、押さえ部材9の第1押さえ板部91および第2押さえ板部92のどちらで側方設置体支持部622を押さえるかを選択する。なお、
図6に示すように、蹴込型枠支持部6を側面型枠3に支持させる場合は、側方設置体支持部622を側面型枠3の上板部31の上面に載置し、側方設置体支持部622と側面型枠3の上板部31とをクランプ96などで挟持する。
【0043】
図8に示すように、支持部間隔保持部7は、第1支持部側部材71と、第2支持部側部材72と、連結部材73と、を有している。第1支持部側部材71は、前後方向に間隔をあけて配置された2つの蹴込型枠支持部6の一方に取り付けられる。第2支持部側部材72は、前後方向に間隔をあけて配置された2つの蹴込型枠支持部6の他方に取り付けられる。連結部材73は、第1支持部側部材71と第2支持部側部材72とを連結する。第1支持部側部材71と第2支持部側部材72とは、同じ形状に形成されている。本実施形態では、第1支持部側部材71が前側の蹴込型枠支持部6に取り付けられ、第2支持部側部材72が後側の蹴込型枠支持部6に取り付けられる。
【0044】
第1支持部側部材71は、第1連結板部711と、第1爪部712と、を有している。第1連結板部711は、平板状に形成され、板面が幅方向を向くように配置される。第1爪部712は、平板状に形成され板面が前後方向を向き、第1連結板部711の前縁部から幅方向の一方側に突出している。第1連結板部711は、前側に位置する爪部接続部分713が後側に位置する連結部分714よりも上下方向に小さく形成されている。第1連結板部711の連結部分714には、板面を貫通する孔部の縁部から幅方向の一方側に突出する筒状の第1支持部間隔保持雌ねじ部715が接続されている。爪部接続部分713の上縁部および下縁部には、切り欠き部716が形成されている。爪部接続部分713の上縁部に形成された切り欠き部716は、上側に開口している。爪部接続部分713の下縁部に形成された切り欠き部716は、下側に開口している。第1支持部側部材71と第2支持部側部材72とは、前後方向に対称となる形状に形成されている。第2支持部側部材72における第1連結板部711、第1爪部712、第1支持部間隔保持雌ねじ部715、切り欠き部716と対応する部分を第2連結板部721、第2爪部722、第2支持部間隔保持雌ねじ部725、切り欠き部726とする。
【0045】
連結部材73は、断面形状がC字形状の長尺の部材に形成されている。連結部材73は、前後方向に延びるように配置される。連結部材73は、第3連結板部731と、上側突出片732と、下側突出片733と、を有している。第3連結板部731は、平板状に形成され、板面が幅方を向くように配置されている。第3連結板部731には、前後方向に延びるが形成されている。上側突出片732は、第3連結板部731の上縁部から幅方向の一方側に突出している。下側突出片733は、第3連結板部731の下縁部から幅方向の一方側に突出している。連結部材73には、第3連結板部731、上側突出片732および下側突出片733に囲まれた連結部材溝部735が形成されている。
【0046】
支持部間隔保持部7は、第1支持部側部材71と第2支持部側部材72とが、前後方向に配列され、第1支持部側部材71および第2支持部側部材72の幅方向の他方側に連結部材73が重なって配置される。連結部材溝部735の内部に第1連結板部711および第2連結板部721が配置される。連結部材73は、第3連結板部731が、第1連結板部711および第2連結板部721の幅方向の他方側に重なり、上側突出片732が第1連結板部711および第2連結板部721の上に配置され、下側突出片733が第1連結板部711および第2連結板部721の下に配置される。
【0047】
第1連結板部711および第2連結板部721と、第3連結板部731とが上記のように重なると、第3連結板部731の連結スリット734が第1連結板部711の第1支持部間隔保持雌ねじ部715および第2連結板部721の第2支持部間隔保持雌ねじ部725と重なって配置される。第1支持部間隔保持雌ねじ部715および第2支持部間隔保持雌ねじ部725それぞれに、幅方向の他方側から連結スリット734に挿通されたネジ741,742を締結することで、第1連結板部711および第2連結板部721が第3連結板部731と固定され、連結部材73を介して第1支持部側部材71と第2支持部側部材72とが連結される。第1支持部側部材71と第2支持部側部材72とは、連結スリット734の前後方向の長さ範囲で、互いに固定される位置を調整可能に構成されている。これにより、第1支持部側部材71の前端部の第1爪部712と、第2支持部側部材72の後端部の第2爪部722と、の間隔を調整できる。
図8(a)、(b)では、第1爪部712と第2爪部722との間隔が大きい支持部間隔保持部7を示し、
図8(d)では、第1爪部712と第2爪部722との間隔が小さい支持部間隔保持部7を示している。
【0048】
支持部間隔保持部7は、第1爪部712が前側に位置する蹴込型枠支持部6の第4スリット664に前側から挿入され、第2爪部722が後側に位置する蹴込型枠支持部6の第2スリット662に前側から挿入され。このようにすることで、支持部間隔保持部7は、前側に位置する蹴込型枠支持部6の第4スリット664と後側に位置する蹴込型枠支持部6の第2スリット662との間隔を一定に保つように構成されている。支持部間隔保持部7の第1爪部712と第2爪部722との間隔が、前側の蹴込型枠支持部6の第4スリット664と、後側の蹴込型枠支持部6の第2スリット662との間隔と同じ間隔となるように、第1連結板部711と第2連結板部721との位置を調整して、第1連結板部711およびと第2連結板部721に第3連結板部731と連結する。
【0049】
図9、
図10に示すように、型枠間隔保持部8は、第1部材81と、第2部材82と、を有している。第1部材81は、前後方向に間隔をあけて配置された2つの蹴込型枠5の前側の蹴込型枠5に固定される。第2部材82は、前後方向に間隔をあけて配置された2つの蹴込型枠支持部6の後側の蹴込型枠5に前側から接触する。
【0050】
第1部材81は、上板部811と、第1側板部812と、第2側板部813と、前板部814と、を有している。上板部811は、平板状に形成され、板面が水平面となるように配置される。上板部811の前側部分における幅方向の両側には、それぞれ切り欠き部818が形成されている。上板部811は、前側部分が後側部分よりも幅方向の寸法が小さい。切り欠き部818の前後方向の寸法は、蹴込型枠5の前後方向の寸法と略同じ値に設定されている。上板部811には、板面を貫通する第1スリット815および第2スリット816が形成されている。第1スリット815および第2スリット816は、前後方向に延びている。第1スリット815と第2スリット816とは、幅方向に間隔をあけて配置され、第1スリット815が第2スリット816よりも幅方向の一方側に配置されている。上板部811には、第1スリット815と第2スリット816との間に板面を貫通する2つの開口817が形成されている。
【0051】
第1側板部812は、平板状に形成され、板面が幅方向を向くように配置されている。第1側板部812は、上板部811の切り欠き部818よりも後方の幅方向の一方側の縁部から下側に突出している。第2側板部813は、平板状に形成され、板面が幅方向を向くように配置されている。第2側板部813は、上板部811の切り欠き部818よりも後方の幅方向の他方側の縁部から下側に突出している。前板部814は、平板状に形成され、板面が前後方向を向くように配置されている。前板部814は、上板部811の前縁部から下側に突出している。前板部814の後面と第1側板部812および第2側板部813の前縁部との間隔は、蹴込型枠5の厚さ寸法(前後方向の寸法)と同じ値に設定されている。後述するが、前板部814の後面と第1側板部812および第2側板部813の前縁部との間には、蹴込型枠5の上端部が挿入され、前板部814と第1側板部812および第2側板部813とが蹴込型枠5の上端部を挟持するように構成されている。前板部814と第1側板部812および第2側板部813とが蹴込型枠5の上端部を挟持する構造を挟持部85とする。
【0052】
第2部材82は、上板部821と、第1側板部822と、第2側板部823と、を有している。上板部821は、平板状に形成され、板面が水平面となるように配置される。上板部821には、板面を貫通する孔部の縁部から幅方向の下側に突出する筒状の第1雌ねじ部824および第2雌ねじ部825が接続されている。第1雌ねじ部824および第2雌ねじ部825は、上板部821の前縁部近傍に設けられ、幅方向に間隔をあけて配置されている。第1雌ねじ部824と第2雌ねじ部825とは、幅方向に間隔をあけて配置され、第1雌ねじ部824が第2雌ねじ部825よりも幅方向の一方側に配置されている。上板部821には、第1雌ねじ部824よりも幅方向の他方側で、第2雌ねじ部825よりも幅方向の一方側に板面を貫通する2つの開口が幅方向に間隔をあけて形成されている。
【0053】
第1側板部822は、平板状に形成され、板面が幅方向を向くように配置されている。第1側板部822は、上板部821の幅方向の一方側の縁部から下側に突出している。第1側板部822は、後側部分が前側部分よりも下側に突出している。第2側板部823は、平板状に形成され、板面が幅方向を向くように配置されている。第2側板部823は、上板部821の幅方向の他方側の縁部から下側に突出している。第2側板部823は、後側部分が前側部分よりも下側に突出している。第1側板部822および第2側板部823における後側部分の下側に突出している部分を保持部突出片84とする。第1側板部822および第2側板部823の後縁部は、それぞれ上下方向に直線状にのび、上板部821の後縁部と前後方向の位置が同じ位置となるように形成されている。上板部821の後縁部、第1側板部822の後縁部および第2側板部823の後縁部を合わせて型枠間隔保持部8の後縁部83とする。
【0054】
型枠間隔保持部8は、第2部材82の前側部分の上に第1部材81の後側部分が重なるように配置される。第2部材82の上板部821の上に第1部材81の上板部811が重なり、第2部材82の第1側板部822の幅方向の一方側に第1部材81の第1側板部812が重なり、第2部材82の第2側板部823の幅方向の他方側に第1部材81の第2側板部813が重なる。
【0055】
第1部材81と第2部材82とが上記のように重なると、第1部材81の第1スリット661と第2部材82の第1雌ねじ部824とが重なって配置され、第1部材81の第2スリット662と第2部材82の第2雌ねじ部825とが重なって配置される。幅方向の他方側から第1スリット661に挿通されたネジ861を第1雌ねじ部824に締結し、上側から第3スリット663に挿通されたネジ862を第2雌ねじ部825に締結することで、第1部材81と第2部材82とを固定することができる。第1部材81と第2部材82とは、第1スリット661および第2スリット662の長さ範囲で、互いに固定される位置を調整可能に構成されている。
図9(a)、(b)では、前板部814と後縁部83との間隔が大きい型枠間隔保持部8を示し、
図9(d)では、前板部814と後縁部83との間隔が小さい型枠間隔保持部8を示している。
図9(d)では、第1部材81の後縁部と第2部材82の後縁部とが重なっている。
【0056】
型枠間隔保持部8は、前板部814の裏面が前側に位置する蹴込型枠5の型枠上板部52の前端部と接触した状態で、前板部814が型枠上板部52に固定され、後縁部83が後側に位置する蹴込型枠5の蹴込形成板部51の前面と接触し、第2部材82の第1側板部822および第2側板部823が型枠下板部53に載置され、第1側板部822および第2側板部823の下縁部が型枠下板部53の上面と接触する。型枠間隔保持部8を蹴込型枠5に取り付けるには、前板部814を前側に位置する型枠上板部52に固定し、第1部材81と第2部材82との前後方向の位置を調整して、第1側板部822および第2側板部823を型枠下板部53に載置するとともに、後縁部83を後側に位置する蹴込型枠5の蹴込形成板部51の前面に押し付けるようにして接触させて、第1雌ねじ部824および第1雌ねじ部824にネジ861,862を締結する。
【0057】
次に、本実施形態による階段型枠1を用いた階段2の施工方法について説明する。
まず、
図11に示すように、側面型枠3および後面型枠4を設置する。
【0058】
続いて、蹴込型枠支持部6を基礎11および側面型枠3に設置する。本体溝部63が蹴込型枠5の側方に位置し、本体下板部614の上面が蹴込型枠5の下面の高さとなる位置に蹴込型枠支持部6を設置する。蹴込型枠支持部6を設置する工程では、蹴込型枠支持部6の取付部62を基礎11または側面型枠3に固定し、基礎11または側面型枠3に固定された取付部62に蹴込型枠支持部6の本体部61を取り付けてもよいし、取付部62に本体部61を取り付けた後に、取付部62を基礎11または側面型枠3に固定してもよい。いずれの場合も、本体部61と取付部62との高さ位置を、第1スリット661および第3スリット663(
図4参照)の上下方向の長さ範囲で調整する。蹴込型枠支持部6が基礎11または側面型枠3に設置されると、蹴込型枠支持部6の第2本体鍔板部616の下端部は、構築される蹴込22の上端部の高さ(踏面の高さ)よりも上方に位置している。
【0059】
続いて、前後方向に隣り合う蹴込型枠支持部6の間に支持部間隔保持部7を設置する。支持部間隔保持部7を隣り合う蹴込型枠支持部6の幅方向の内側(階段2が施工される側)配置し、幅方向の外側(蹴込型枠支持部6に近づく側)に移動させて、第1爪部712を前側に位置する蹴込型枠支持部6の第4スリット664に挿入し、第2爪部722を後側に位置する蹴込型枠支持部6の第2スリット662に挿入する。このとき、第1支持部側部材71および第2支持部側部材72を連結部材73に対して前後方向に相対移動可能となるようにネジ741,742がゆるんだ状態に連結する。そして、第1支持部側部材71と第2支持部側部材72との位置を調整して第1爪部712を前側に位置する蹴込型枠支持部6の第4スリット664に挿入し、第2爪部722を後側に位置する蹴込型枠支持部6の第2スリット662に挿入する。第1支持部間隔保持雌ねじ部715にネジ741を締結するとともに第2支持部間隔保持雌ねじ部725にネジ742を締結し、連結部材73を介して第1支持部側部材71と第2支持部側部材72とを固定する。これにより、前側に位置する蹴込型枠支持部6の第4スリット664と後側に位置する蹴込型枠支持部6の第2スリット662との間隔が一定に保たれ、前後方向に隣り合う蹴込型枠支持部6の間隔が一定に維持される。本実施形態では、支持部間隔保持部7の切り欠き部716(
図5参照)が前側に位置する蹴込型枠支持部6の第3スリット663と重なり、切り欠き部726(
図5参照)が後側に位置する蹴込型枠支持部6の第1スリット661と重なる。切り欠き部716および第3スリット663に挿通したネジで支持部間隔保持部7と前側に位置する蹴込型枠支持部6とを連結し、切り欠き部726および第1スリット661に挿通したネジで支持部間隔保持部7と後側に位置する蹴込型枠支持部6とを連結する。
【0060】
続いて、
図12に示すように、蹴込型枠支持部6に蹴込型枠5を取り付ける。蹴込型枠支持部6の本体溝部63に蹴込型枠5の幅方向の端部を挿入し、蹴込型枠支持部6の本体下板部614の上に蹴込型枠5を載置する。
【0061】
続いて、
図1に示すように、前後方向に隣り合う蹴込型枠5の間に型枠間隔保持部8を設置する。まず、型枠間隔保持部8の第1部材81と第2部材82とを前後方向に相対移動可能となるようにネジ861,862がゆるんだ状態に連結する。そして、第1部材81の前板部814の後面と第1側板部812および第2側板部813の前縁部との間に蹴込型枠5の上端部を挿入し、前板部814と第1側板部812および第2側板部813とで蹴込型枠5の上端部を挟持する。第1部材81と第2部材82との前後方向の位置を調整して、第2部材82の第1側板部822および第2側板部823の後側部分の保持部突出片84を型枠下板部53に載置し、第2部材82の後縁部83を後側に位置する蹴込型枠5の蹴込形成板部51の前面に押し付けるように接触させる。第1部材81に対する第2部材82との位置が決定したら、第1雌ねじ部824および第2雌ねじ部825にネジ861,862を締める。これにより、前側の蹴込型枠5の型枠上板部52と、後側の蹴込型枠5の蹴込形成板部51との間隔が一定に保たれ、後方向に隣り合う蹴込型枠5の間隔が一定に維持される。
【0062】
続いて、階段型枠1の内部にコンクリートを打設する。本実施形態では、蹴込型枠5および蹴込型枠支持部6の下端部が、対応する蹴込22の下端22a(
図2参照)の高さ、すなわち対応する蹴込22の下側の段部21の踏面23の高さとなる。また、上述しているように、蹴込型枠支持部6の第2本体鍔板部616の下端部は、構築される蹴込22の上端部の高さ(上側の段部21の踏面23の高さ)よりも上方に位置している。このため、コンクリートを打設すると、蹴込型枠5の後面および蹴込型枠支持部6の第2本体側板部613の後面がコンクリートと接触し、蹴込型枠5および蹴込型枠支持部6の他の部分はコンクリートと接触せず、コンクリートに埋設されない。
【0063】
続いて、コンクリートが硬化したら、階段型枠1を外す。上述しているように、階段型枠1はコンクリートに埋設されていないため、すべて外すことができる。
【0064】
次に、上述した本実施形態による階段型枠1の作用・効果について図面を用いて説明する。
本実施形態による階段型枠1では、蹴込型枠支持部6を階段2の側方に設置または仮設される側方設置体(建物の基礎11、側面型枠3)に支持させることができる。蹴込型枠5は、側方設置体に支持された蹴込型枠支持部6に支持されることにより、蹴込型枠5を釘などの固定具で側方設置体に固定する必要が無い。そして、蹴込型枠支持部6の高さ位置が調整可能であることにより、蹴込型枠5を所望の高さに設置することができる。更に、蹴込型枠支持部6の下端(本体下板部614)が支持する蹴込型枠5に対応する蹴込22の下端22aと略同じ高さに位置するように設置されることにより、蹴込型枠支持部6および蹴込型枠5がコンクリートに埋設されることが無い。これにより、蹴込型枠支持部6および蹴込型枠5の再利用を可能とすることができる。
【0065】
また、本実施形態による階段型枠1では、蹴込型枠支持部6は、本体溝部63(凹状部)を有し、本体溝部63の下端には、本体下板部614(下側支持部)が設けられている。そして、蹴込型枠5は、側端部が本体溝部63に挿入され、本体下板部614の上に載置されている。このような構成とすることにより、蹴込型枠5を釘などの固定具を用いずに蹴込型枠支持部6に容易に設置することができる。
【0066】
また、本実施形態による階段型枠1では、蹴込型枠支持部6は、蹴込型枠5を支持する支持部本体64と、支持部本体64と接続され側方設置体に固定される固定部65と、を有している。固定部65の第1接続鍔板部626(第1固定部)および第2接続鍔板部627(第2固定部)は、側方設置体と離れて配置されている。このような構成とすることにより、第1接続鍔板部626および第2接続鍔板部627と側方設置体とを固定する際に、第1接続鍔板部626および第2接続鍔板部627と側方設置体との間に互いを固定するための固定部材などを設置するスペースを確保することができる。
【0067】
また、本実施形態による階段型枠1では、支持部本体64の前側にある第1接続鍔板部626の下端は、支持部本体64に支持される蹴込型枠5が形成する蹴込22の下端22aよりも上方に位置している。このような構成とすることにより、第1接続鍔板部626が下側(前側)の段部21のコンクリートに埋設することがなく、階段2のコンクリートが硬化した後に蹴込型枠支持部6を容易に取り外すことができる。
【0068】
また、本実施形態による階段型枠1では、支持部本体64の後側にある第2接続鍔板部627の下端は、支持部本体64に支持される蹴込型枠5が形成する蹴込22の上端よりも上方に位置している。このような構成とすることにより、第2接続鍔板部627がコンクリートに埋設することがなく、階段2のコンクリートが硬化した後に蹴込型枠支持部6を容易に取り外すことができる。
【0069】
また、本実施形態による階段型枠1では、前後方向に隣り合う蹴込型枠支持部6の間隔を所定の寸法に維持する支持部間隔保持部7(第1間隔保持部)を有している。このような構成とすることにより、蹴込型枠支持部6の間隔、すなわち蹴込型枠5の間隔を容易に管理することができ、施工性がよいとともに、施工品質を向上させることができる。
【0070】
また、本実施形態による階段型枠1では、支持部間隔保持部7は、第1爪部712を前側に位置する蹴込型枠支持部6の第4スリット664に幅方向から挿入し、第2爪部722を後側に位置する蹴込型枠支持部6の第2スリット662に幅方向から挿入するように構成されている。このような構成とすることにより、前後方向に隣り合う蹴込型枠支持部6が前後方向に相対的に移動するように力が作用した場合でも、隣り合う蹴込型枠支持部6の前後方向の間隔を一定に維持することができる。
【0071】
また、本実施形態による階段型枠1では、前後方向に隣り合う蹴込型枠5の間隔を所定の寸法に維持する型枠間隔保持部8(第2間隔保持部)を有している。このような構成とすることにより、蹴込型枠5の間隔を容易に管理することができ、施工性がよいとともに、施工品質を向上させることができる。
【0072】
また、本実施形態による階段型枠1では、型枠間隔保持部8の保持部突出片84は、後側の蹴込型枠5の下端から前側に突出する型枠下板部53(型枠突出片)の上に載置されている。このような構成とすることにより、保持部突出片84がコンクリートに埋設されることを防止できる。また、型枠間隔保持部8を安定した状態に設置することができる。
【0073】
また、本実施形態による階段型枠1では、蹴込型枠5の上端部は、蹴込22の上端よりも上側に位置している。そして、型枠間隔保持部8は、前板部814の後面と第1側板部812および第2側板部813の前縁部との間に蹴込型枠5の上端部が挿入され、前板部814と第1側板部812および第2側板部813(挟持部85)とで蹴込型枠5の上端部を挟持するように構成されている。このような構成とすることにより、挟持部85がコンクリートに埋設されることを防止できる。また、型枠間隔保持部8を安定した状態に設置することができる。
【0074】
以上、本発明による階段型枠1の実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、上記の実施形態の階段型枠1は、鋼製の型枠であるが、部分的に木製であってもよい。また、上記の実施形態では、蹴込型枠支持部6の下端に蹴込型枠5が載置される本体下板部614が設けられ、本体下板部614が蹴込22の下端22aとほぼ同じ高さに配置されている。これに対し、蹴込型枠支持部6が蹴込型枠5の上下方向の中間部分や上側部分を支持し、蹴込型枠5の下端部が蹴込型枠5の下端部よりも上側に位置するようにしてもよい。
【0075】
また、上記の実施形態では、蹴込型枠支持部6は、本体溝部63(凹状部)を有し、蹴込型枠5の側端部が本体溝部63に挿入されている。これに対し、蹴込型枠支持部6に本体溝部63が形成されていなくてもよく、蹴込型枠支持部6が本体溝部63を支持する形態は、上記以外であってもよい。
【0076】
また、上記の実施形態では、蹴込型枠支持部6の第1接続鍔板部626および第2接続鍔板部627は、側方設置体と離れて配置されている。これに対し、蹴込型枠支持部6を側方設置体に固定するための第1接続鍔板部626および第2接続鍔板部627は、側方設置体と接触していてもよい。また、蹴込型枠支持部6を側方設置体に固定する構造は、上記以外であってもよい。
【0077】
また、上記の実施形態では、前後方向に隣り合う蹴込型枠支持部6の間隔を所定の寸法に維持する支持部間隔保持部7(第1間隔保持部)を設けている。これに対し、階段型枠1に支持部間隔保持部7を設けなくてもよい。また、支持部間隔保持部7は、第1爪部712を前側に位置する蹴込型枠支持部6の第4スリット664に幅方向から挿入し、第2爪部722を後側に位置する蹴込型枠支持部6の第2スリット662に幅方向から挿入するように構成されているが、支持部間隔保持部7の形態は上記以外であってもよい。
【0078】
また、上記の実施形態では、前後方向に隣り合う蹴込型枠5の間隔を所定の寸法に維持する型枠間隔保持部8(第2間隔保持部)を設けている。これに対し、型枠間隔保持部8を設けなくてもよい。また、型枠間隔保持部8は、保持部突出片84が後側の蹴込型枠5の下端から前側に突出する型枠下板部53(型枠突出片)の上に載置されるように構成されているが、このように構成されていなくてもよい。また、蹴込型枠5の上端部は、蹴込22の上端よりも上側に位置し、型枠間隔保持部8は、前板部814と第1側板部812および第2側板部813(挟持部85)とで蹴込型枠5の上端部を挟持するように構成されているが、このように構成されていなくてもよい。
【符号の説明】
【0079】
1 階段型枠
2 階段
5 蹴込型枠
6 蹴込型枠支持部
7 支持部間隔保持部(第1間隔保持部)
8 支持部間隔保持部(第2間隔保持部)
21 段部
22 蹴込
22a 下端
57 突出片
63 本体溝部(凹状部)
64 支持部本体
65 固定部
84 保持部突出片
85 挟持部
614 本体下板部(下側支持部)
615 第1本体鍔板部(第1固定部)
616 第2本体鍔板部(第2固定部)
712 第1爪部
722 第2爪部