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特許7460486個別請求管理装置、個別請求管理方法、及び個別請求管理プログラム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-25
(45)【発行日】2024-04-02
(54)【発明の名称】個別請求管理装置、個別請求管理方法、及び個別請求管理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/04 20120101AFI20240326BHJP
【FI】
G06Q30/04
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2020146198
(22)【出願日】2020-08-31
(65)【公開番号】P2022041148
(43)【公開日】2022-03-11
【審査請求日】2023-04-20
(73)【特許権者】
【識別番号】398040527
【氏名又は名称】株式会社オービック
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】籾山 佳宏
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 剛
(72)【発明者】
【氏名】上野 剛光
【審査官】小山 和俊
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-109672(JP,A)
【文献】特開平8-161649(JP,A)
【文献】特開2020-134976(JP,A)
【文献】特開2015-043121(JP,A)
【文献】特開平7-230516(JP,A)
【文献】特開2004-259299(JP,A)
【文献】特開2003-208557(JP,A)
【文献】特開2004-318665(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
制御部を備える個別請求管理装置であって、
前記制御部が、
(1)請求先の識別情報、(2)売上の識別情報、及び(3)料金発生形態の区分ごとの売上金額関連情報を含むか又は紐づけし、さらに(4)依頼又は受任の識別情報、(5)作業実績の識別情報、(6)契約区分の識別情報、(7)請求タイミングパターンの識別情報、(8)得意先又は担当者の識別情報、(9)料金発生形態の区分の識別情報、(10)売上計上の事業所の識別情報、(11)売上計上の部署又は部門の識別情報、(12)売上計上の日付情報、(13)依頼又は受任の日付情報、及び(14)売上回収予定の日付情報のうち1以上を含むか又は紐づけした売上情報を売上別且つ料金発生形態の区分別に登録した売上データから、(15)請求の識別情報を含まない特定の売上情報を抽出するための条件として前記(1)~(11)の識別情報から選択される特定の識別範囲及び前記(12)~(14)の日付情報から選択される特定の日付範囲のうち1以上の条件を受け付ける売上情報抽出条件受付手段と、
前記売上情報抽出条件受付手段が受け付けた条件に該当する売上情報を、前記売上データから抽出する売上情報抽出手段と、
前記売上情報抽出手段により抽出された売上情報に、前記(1)請求先の識別情報ごとに、新たな(15)請求の識別情報を追加する売上情報更新手段と、
前記売上情報更新手段により追加された前記(15)請求の識別情報と同一又は対応する(15’)請求の識別情報、前記売上情報抽出手段により抽出された売上情報に含まれるか又は紐づけされた前記(3)売上金額関連情報から算出される売上金額の合計に基づく(3’)請求額の情報、及び前記売上情報抽出手段により抽出された売上情報に含まれるか又は紐づけされた前記(1)請求先の識別情報を含む請求情報を新規に作成し、前記(15’)請求の識別情報ごとに、請求データに登録する請求情報登録手段と、
を備えることを特徴とする個別請求管理装置。
【請求項2】
前記制御部が、
前記請求データに登録された特定の請求情報における前記(15)請求の識別情報の指定及び前記特定の請求情報における前記(1)請求先の識別情報とは異なる(1’)請求先の識別情報の指定を受け付ける請求情報変更受付手段と、
前記変更受付手段が受け付けた指定の前記(15)請求の識別情報を含む請求情報における前記(1)請求先の識別情報を、前記変更受付手段が受け付けた指定の前記(1’)請求先の識別情報に変更する請求情報更新手段と、
をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の個別請求管理装置。
【請求項3】
前記制御部が、
前記請求データに登録された請求情報に含まれる前記(1)又は(1’)請求先の識別情報、前記(3’)請求額の情報、及び前記(15’)請求の識別情報を表示した請求書を発行する請求書発行手段
をさらに備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の個別請求管理装置。
【請求項4】
制御部を備える個別請求管理装置において実行される個別請求管理方法であって、
前記制御部で実行される、
(1)請求先の識別情報、(2)売上の識別情報、及び(3)料金発生形態の区分ごとの売上金額関連情報を含むか又は紐づけし、さらに(4)依頼又は受任の識別情報、(5)作業実績の識別情報、(6)契約区分の識別情報、(7)請求タイミングパターンの識別情報、(8)得意先又は担当者の識別情報、(9)料金発生形態の区分の識別情報、(10)売上計上の事業所の識別情報、(11)売上計上の部署又は部門の識別情報、(12)売上計上の日付情報、(13)依頼又は受任の日付情報、及び(14)売上回収予定の日付情報のうち1以上を含むか又は紐づけした売上情報を売上別且つ料金発生形態の区分別に登録した売上データから、(15)請求の識別情報を含まない特定の売上情報を抽出するための条件として前記(1)~(11)の識別情報から選択される特定の識別範囲及び前記(12)~(14)の日付情報から選択される特定の日付範囲のうち1以上の条件を受け付ける売上情報抽出条件受付ステップと、
前記売上情報抽出条件受付ステップが受け付けた条件に該当する売上情報を、前記売上データから抽出する売上情報抽出ステップと、
前記売上情報抽出ステップにより抽出された売上情報に、前記(1)請求先の識別情報ごとに、新たな(15)請求の識別情報を追加する売上情報更新ステップと、
前記売上情報更新ステップにより追加された前記(15)請求の識別情報と同一又は対応する(15’)請求の識別情報、前記売上情報抽出ステップにより抽出された売上情報に含まれるか又は紐づけされた前記(3)売上金額関連情報から算出される売上金額の合計に基づく(3’)請求額の情報、及び前記売上情報抽出ステップにより抽出された売上情報に含まれるか又は紐づけされた前記(1)請求先の識別情報を含む請求情報を新規に作成し、前記(15’)請求の識別情報ごとに、請求データに登録する請求情報登録ステップと、
を含むことを特徴とする個別請求管理方法。
【請求項5】
制御部を備える個別請求管理装置に実行させるための個別請求管理プログラムであって、
前記制御部に実行させるための、
(1)請求先の識別情報、(2)売上の識別情報、及び(3)料金発生形態の区分ごとの売上金額関連情報を含むか又は紐づけし、さらに(4)依頼又は受任の識別情報、(5)作業実績の識別情報、(6)契約区分の識別情報、(7)請求タイミングパターンの識別情報、(8)得意先又は担当者の識別情報、(9)料金発生形態の区分の識別情報、(10)売上計上の事業所の識別情報、(11)売上計上の部署又は部門の識別情報、(12)売上計上の日付情報、(13)依頼又は受任の日付情報、及び(14)売上回収予定の日付情報のうち1以上を含むか又は紐づけした売上情報を売上別且つ料金発生形態の区分別に登録した売上データから、(15)請求の識別情報を含まない特定の売上情報を抽出するための条件として前記(1)~(11)の識別情報から選択される特定の識別範囲及び前記(12)~(14)の日付情報から選択される特定の日付範囲のうち1以上の条件を受け付ける売上情報抽出条件受付ステップと、
前記売上情報抽出条件受付ステップが受け付けた条件に該当する売上情報を、前記売上データから抽出する売上情報抽出ステップと、
前記売上情報抽出ステップにより抽出された売上情報に、前記(1)請求先の識別情報ごとに、新たな(15)請求の識別情報を追加する売上情報更新ステップと、
前記売上情報更新ステップにより追加された前記(15)請求の識別情報と同一又は対応する(15’)請求の識別情報、前記売上情報抽出ステップにより抽出された売上情報に含まれるか又は紐づけされた前記(3)売上金額関連情報から算出される売上金額の合計に基づく(3’)請求額の情報、及び前記売上情報抽出ステップにより抽出された売上情報に含まれるか又は紐づけされた前記(1)請求先の識別情報を含む請求情報を新規に作成し、前記(15’)請求の識別情報ごとに、請求データに登録する請求情報登録ステップと、
を含むことを特徴とする個別請求管理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、売上データ及び請求データを扱う個別請求管理装置、個別請求管理方法、及び個別請求管理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
とりわけ派遣業又はメンテナンス業などにおいて、従来、短期案件や長期案件といったような請求のタイミングが異なる案件の作業依頼が入る場合があり、その場合、依頼先に対する締請求や都度請求の設定をデータに別々に登録する必要があることから、同じ依頼先であっても、異なる請求先として登録されることがあった。また、期間の請求、案件単位での請求など請求処理単位も様々であった。このようなことから、経理担当者のデータ管理や請求処理の業務が、複雑で時間の要するものとなっていた。
【0003】
また、例えば、案件によっては、作業単位、依頼単位等での請求処理を行った後に、請求先を突発的に変更する必要が生じる場合があり、経理担当者への大きな負担となっていた。
【0004】
しかし、これまで、このような課題を解決するシステムは知られていない(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開平6-325057号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、請求先、売上期間、依頼単位、契約区分など様々な条件を指定して締め処理を実施し、請求書の発行を可能とすることで、請求先の案件予算に対する実施金額の早期把握や、支払い手続きの早期化に貢献できるシステムを備えた個別請求管理装置、当該システムによる個別請求管理方法、及び当該システムに基づく個別請求管理プログラムを提供することにある。
【0007】
また、本発明の目的は、急な請求先の変更に対応可能なシステムを備えた個別請求管理装置、当該システムによる個別請求管理方法、及び当該システムに基づく個別請求管理プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る個別請求管理装置は、制御部を備える個別請求管理装置であって、前記制御部が、(1)請求先の識別情報、(2)売上の識別情報、及び(3)料金発生形態の区分ごとの売上金額関連情報を含むか又は紐づけし、さらに(4)依頼又は受任の識別情報、(5)作業実績の識別情報、(6)契約区分の識別情報、(7)請求タイミングパターンの識別情報、(8)得意先又は担当者の識別情報、(9)料金発生形態の区分の識別情報、(10)売上計上の事業所の識別情報、(11)売上計上の部署又は部門の識別情報、(12)売上計上の日付情報、(13)依頼又は受任の日付情報、及び(14)売上回収予定の日付情報のうち1以上を含むか又は紐づけした売上情報を売上別且つ料金発生形態の区分別に登録した売上データから、(15)請求の識別情報を含まない特定の売上情報を抽出するための条件として前記(1)~(11)の識別情報から選択される特定の識別範囲及び前記(12)~(14)の日付情報から選択される特定の日付範囲のうち1以上の条件を受け付ける売上情報抽出条件受付手段と、前記売上情報抽出条件受付手段が受け付けた条件に該当する売上情報を、前記売上データから抽出する売上情報抽出手段と、前記売上情報抽出手段により抽出された売上情報に、前記(1)請求先の識別情報ごとに、新たな(15)請求の識別情報を追加する売上情報更新手段と、前記売上情報更新手段により追加された前記(15)請求の識別情報と同一又は対応する(15’)請求の識別情報、前記売上情報抽出手段により抽出された売上情報に含まれるか又は紐づけされた前記(3)売上金額関連情報から算出される売上金額の合計に基づく(3’)請求額の情報、及び前記売上情報抽出手段により抽出された売上情報に含まれるか又は紐づけされた前記(1)請求先の識別情報を含む請求情報を新規に作成し、前記(15’)請求の識別情報ごとに、請求データに登録する請求情報登録手段と、を備えることを特徴とする。
【0009】
また、本発明に係る個別請求管理装置は、前記制御部が、前記請求データに登録された特定の請求情報における前記(15)請求の識別情報の指定及び前記特定の請求情報における前記(1)請求先の識別情報とは異なる(1’)請求先の識別情報の指定を受け付ける請求情報変更受付手段と、前記変更受付手段が受け付けた指定の前記(15)請求の識別情報を含む請求情報における前記(1)請求先の識別情報を、前記変更受付手段が受け付けた指定の前記(1’)請求先の識別情報に変更する請求情報更新手段と、をさらに備えることを特徴とする。
【0010】
また、本発明に係る個別請求管理装置は、前記制御部が、前記請求データに登録された請求情報に含まれる前記(1)又は(1’)請求先の識別情報、前記(3’)請求額の情報、及び前記(15’)請求の識別情報を表示した請求書を発行する請求書発行手段をさらに備えることを特徴とする。
【0011】
また、本発明に係る個別請求管理方法は、制御部を備える個別請求管理装置において実行される個別請求管理方法であって、前記制御部で実行される、(1)請求先の識別情報、(2)売上の識別情報、及び(3)料金発生形態の区分ごとの売上金額関連情報を含むか又は紐づけし、さらに(4)依頼又は受任の識別情報、(5)作業実績の識別情報、(6)契約区分の識別情報、(7)請求タイミングパターンの識別情報、(8)得意先又は担当者の識別情報、(9)料金発生形態の区分の識別情報、(10)売上計上の事業所の識別情報、(11)売上計上の部署又は部門の識別情報、(12)売上計上の日付情報、(13)依頼又は受任の日付情報、及び(14)売上回収予定の日付情報のうち1以上を含むか又は紐づけした売上情報を売上別且つ料金発生形態の区分別に登録した売上データから、(15)請求の識別情報を含まない特定の売上情報を抽出するための条件として前記(1)~(11)の識別情報から選択される特定の識別範囲及び前記(12)~(14)の日付情報から選択される特定の日付範囲のうち1以上の条件を受け付ける売上情報抽出条件受付ステップと、前記売上情報抽出条件受付ステップが受け付けた条件に該当する売上情報を、前記売上データから抽出する売上情報抽出ステップと、前記売上情報抽出ステップにより抽出された売上情報に、前記(1)請求先の識別情報ごとに、新たな(15)請求の識別情報を追加する売上情報更新ステップと、前記売上情報更新ステップにより追加された前記(15)請求の識別情報と同一又は対応する(15’)請求の識別情報、前記売上情報抽出ステップにより抽出された売上情報に含まれるか又は紐づけされた前記(3)売上金額関連情報から算出される売上金額の合計に基づく(3’)請求額の情報、及び前記売上情報抽出ステップにより抽出された売上情報に含まれるか又は紐づけされた前記(1)請求先の識別情報を含む請求情報を新規に作成し、前記(15’)請求の識別情報ごとに、請求データに登録する請求情報登録ステップと、を含むことを特徴とする。
【0012】
また、本発明に係る個別請求管理プログラムは、制御部を備える個別請求管理装置に実行させるための個別請求管理プログラムであって、前記制御部に実行させるための、(1)請求先の識別情報、(2)売上の識別情報、及び(3)料金発生形態の区分ごとの売上金額関連情報を含むか又は紐づけし、さらに(4)依頼又は受任の識別情報、(5)作業実績の識別情報、(6)契約区分の識別情報、(7)請求タイミングパターンの識別情報、(8)得意先又は担当者の識別情報、(9)料金発生形態の区分の識別情報、(10)売上計上の事業所の識別情報、(11)売上計上の部署又は部門の識別情報、(12)売上計上の日付情報、(13)依頼又は受任の日付情報、及び(14)売上回収予定の日付情報のうち1以上を含むか又は紐づけした売上情報を売上別且つ料金発生形態の区分別に登録した売上データから、(15)請求の識別情報を含まない特定の売上情報を抽出するための条件として前記(1)~(11)の識別情報から選択される特定の識別範囲及び前記(12)~(14)の日付情報から選択される特定の日付範囲のうち1以上の条件を受け付ける売上情報抽出条件受付ステップと、前記売上情報抽出条件受付ステップが受け付けた条件に該当する売上情報を、前記売上データから抽出する売上情報抽出ステップと、前記売上情報抽出ステップにより抽出された売上情報に、前記(1)請求先の識別情報ごとに、新たな(15)請求の識別情報を追加する売上情報更新ステップと、前記売上情報更新ステップにより追加された前記(15)請求の識別情報と同一又は対応する(15’)請求の識別情報、前記売上情報抽出ステップにより抽出された売上情報に含まれるか又は紐づけされた前記(3)売上金額関連情報から算出される売上金額の合計に基づく(3’)請求額の情報、及び前記売上情報抽出ステップにより抽出された売上情報に含まれるか又は紐づけされた前記(1)請求先の識別情報を含む請求情報を新規に作成し、前記(15’)請求の識別情報ごとに、請求データに登録する請求情報登録ステップと、を含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明の個別請求管理装置、個別請求管理方法、及び個別請求管理プログラムによれば、請求先、売上期間、依頼単位、契約区分など様々な条件を指定して締め処理を実施し、請求書の発行を可能とすることで、請求先の案件予算に対する実施金額の早期把握や、支払い手続きの早期化に貢献できる。また、急な請求先の変更にも対応可能である。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1図1は、PC100の構成の一例を示すブロック図である。
図2図2は、売上データ、請求データ、作業実績データ、作業依頼データ、及び請求先マスタの情報項目別の構成の一例を示す図である。
図3図3は、売上データの一例を示す図である。
図4図4は、売上情報抽出条件受付部102a、売上情報抽出部102b、売上情報更新部102c、及び請求情報登録部102dによる情報処理のフローの一例を示す図である。
図5A図5Aは、売上情報抽出条件入力画面(請求情報作成画面)の一例を示す図である。
図5B図5Bは、売上データの一例を示す図である。
図5C図5Cは、請求データの一例を示す図である。
図6A図6Aは、売上情報抽出条件入力画面(請求情報作成画面)の一例を示す図である。
図6B図6Bは、売上データの一例を示す図である。
図6C図6Cは、請求データの一例を示す図である。
図7A図7Aは、売上情報抽出条件入力画面(請求情報作成画面)の一例を示す図である。
図7B図7Bは、売上データの一例を示す図である。
図7C図7Cは、請求データの一例を示す図である。
図8A図8Aは、売上情報抽出条件入力画面(請求情報作成画面)の一例を示す図である。
図8B図8Bは、売上データの一例を示す図である。
図8C図8Cは、請求データの一例を示す図である。
図8D図8Dは、本事例における請求先変更画面の一例を示す図である。
図8E図8Eは、請求データの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明は本実施形態により限定されるものではない。
【0016】
[1.構成]
ここでは、本発明の個別請求管理装置を含む本実施形態に係るPC(パーソナルコンピュータ)100の構成の一例について、図1を参照して説明する。なお、本実施形態の構成はあくまでも一例であり、本発明は、本実施形態の構成で実現することに限定されるものではない。また、構成に関する以下の説明において、重複する説明を省略する場合がある。
【0017】
図1は、PC100の構成の一例を示すブロック図である。PC100は、制御部102と通信インターフェース部104と記憶部106と入出力インターフェース部108とを備え、各種データ(例えば、記憶部106に記憶される、後述する各データでもよい)を記憶したサーバ200(例えばWebサーバなど)とネットワーク300(例えばインターネット、イントラネット、LAN(Local Area Network)など)を介して通信可能に接続されている。
【0018】
PC100が備えている各部は、任意の通信路を介して通信可能に接続されている。
【0019】
なお、PC100は、例えば、デスクトップ型パーソナルコンピュータのような据置型のものであってもよく、また、ノート型パーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistants)、スマートフォン、タブレット型パーソナルコンピュータなどの携帯型のものであってもよい。
【0020】
制御部102は、PC100を統括的に制御するCPU等である。制御部102は、OS等の制御プログラム・各種の処理手順等を規定したプログラム・所要データなどを格納するための内部メモリを有し、格納されているこれらのプログラムに基づいて種々の情報処理を実行する。
【0021】
制御部102は、機能概念的に、売上情報抽出条件受付部102a、売上情報抽出部102b、売上情報更新部102c、請求情報登録部102d、請求情報変更受付部102e、請求情報更新部102f、請求書発行部102g等を備えている。
【0022】
売上情報抽出条件受付部102aは、売上情報を売上別且つ料金発生形態の区分別に登録した売上データから、(15)請求の識別情報を含まない特定の売上情報を抽出するための条件を受け付ける。
【0023】
売上情報には、(1)請求先の識別情報、(2)売上の識別情報、及び(3)料金発生形態の区分ごとの売上金額関連情報が含まれるか又は紐づけされ、且つ(4)依頼又は受任の識別情報、(5)作業実績の識別情報、(6)契約区分の識別情報、(7)請求タイミングパターンの識別情報、(8)得意先又は担当者の識別情報、(9)料金発生形態の区分の識別情報、(10)売上計上の事業所の識別情報、(11)売上計上の部署又は部門の識別情報、(12)売上計上の日付情報、(13)依頼又は受任の日付情報、及び(14)売上回収予定の日付情報のうち1以上が含まれるか又は紐づけされている。また、売上情報には、さらに後述する売上情報更新部102cにより(15)請求の識別情報が追加される。
【0024】
(1)請求先の識別情報(後述の(1’)請求先の識別情報を含む)は、請求先を特定するため情報である。(2)売上の識別情報は、売上の発生を個別に特定するため情報である。(3)料金発生形態の区分ごとの売上金額関連情報は、料金発生形態の区分ごとの売上金額又は売上金額を算出するための情報である。売上金額を算出するための情報は、例えば、売上単価及び売上数量の組み合わせなどであり得る。(4)依頼又は受任の識別情報は、商品又はサービスの依頼又は受任を区別するため情報である。(5)作業実績の識別情報は、作業の実施を個別に特定するため情報である。(6)契約区分の識別情報は、例えば、派遣業務、請負業務、受託業務などの作業の契約区分であり得る。
【0025】
(7)請求タイミングパターンの識別情報は、例えば、随時締切、案件毎締切、特殊締切、毎週締切(例えば特定曜日締切)、毎月締切(例えば月末締切)等の締日の情報、又はそれに加えて任意で締日後の請求書必着期限の情報を組み合わせた請求を発行及び送付のタイミングを確定するパターンの情報であり得る。(8)得意先又は担当者の識別情報は、得意先又は得意先の担当者を特定するための情報である。(9)料金発生形態の区分の識別情報は、例えば、単価の発生形態の区分であり、具体的には、商品の数量単価、サービスの基本単価、割増単価、深夜単価等の区分を特定するための情報である。(10)売上計上の事業所の識別情報、及び(11)売上計上の部署又は部門の識別情報は、それぞれ、売上計上する事業所、及び売上計上する部署又は部門を特定するため情報である。(15)請求の識別情報(後述の(15’)請求の識別情報を含む)は、請求を個別に特定するための情報である。
【0026】
(1)~(11)及び(15)の識別情報は、例えば、識別子(ID)、番号(NO)などの形態であり得る。
【0027】
(12)売上計上の日付情報、(13)依頼又は受任の日付情報、及び(14)売上回収予定の日付情報は、それぞれ、商品又はサービスの売上計上日、商品又はサービスの依頼日又は受任日、及び売上回収予定日の情報である。
【0028】
(1)~(11)の識別情報及び(12)~(14)の日付情報は、売上データの売上情報に直接含まれていてもよいし、別の識別情報を介して売上情報に直接的に又は間接的に紐づけされた情報として、売上データから独立したデータ又はマスタの情報に含まれる情報であってもよい。
【0029】
売上情報抽出条件受付部102aが受け付ける条件は、(15)請求の識別情報を含まない特定の売上情報を抽出するための条件であって、(1)~(11)の識別情報から選択される特定の識別範囲及び(12)~(14)の日付情報から選択される特定の日付範囲のうち1以上の条件である。特定の識別範囲及び特定の日付範囲は、1の特定の識別情報及び日付範囲、又は2以上の特定の識別情報及び日付範囲の組み合わせであり得、2以上の特定の識別情報及び日付範囲の組み合わせは、識別子(ID)、番号(NO)、日付が連続するものに限られない。
【0030】
売上情報抽出条件受付部102aは、一実施形態において、条件と共に(16)請求の日付情報の指定も受け付ける。(16)請求の日付情報は、請求を確定する締切日の情報である。
【0031】
売上情報抽出部102bは、売上情報抽出条件受付部102aが受け付けた条件に該当する売上情報を、売上データから抽出する。
【0032】
売上情報更新部102cは、売上情報抽出部102bにより抽出された売上情報に、(1)請求先の識別情報ごとに、新たな(15)請求の識別情報を追加する。売上情報更新部102cは、一実施形態において、同一の(15)請求の識別情報が追加された売上情報に対し、売上情報ごとに、さらに、区別可能な異なる枝番を追加する。
【0033】
請求情報登録部102dは、売上情報更新部102cにより追加された(15)請求の識別情報と同一又は対応する(15’)請求の識別情報、売上情報抽出部102bにより抽出された売上情報に含まれるか又は紐づけされた(3)売上金額関連情報から算出される売上金額の合計に基づく(3’)請求額の情報、及び売上情報抽出部102bにより抽出された売上情報に含まれるか又は紐づけされた(1)請求先の識別情報を含む請求情報を新規に作成し、前記(15’)請求の識別情報ごとに、請求データに登録する。
【0034】
請求情報には、例えば、(1)(又は(1’))請求先の識別情報、(3’)請求額の情報、及び(15’)請求の識別情報に加えて、(3)売上金額関連情報、(10)売上計上の事業所の識別情報、(11)売上計上の部署又は部門の識別情報、(16)請求の日付情報、(17)入金額の情報が含まれるか又は紐づけされ得る。請求情報は、売上情報における(15’)請求の識別情報と同一又は対応する(15’)請求の識別情報を介して売上情報と紐づけされている。
【0035】
請求情報変更受付部102eは、請求データに登録された特定の請求情報における(15)請求の識別情報の指定及び特定の請求情報における(1)請求先の識別情報とは異なる(1’)請求先の識別情報の指定を受け付ける。
【0036】
請求情報更新部102fは、変更受付手段が受け付けた指定の(15)請求の識別情報を含む請求情報における(1)請求先の識別情報を、変更受付手段が受け付けた指定の(1’)請求先の識別情報に変更する。
【0037】
請求書発行部102gは、請求データに登録された請求情報に含まれる(1)(又は(1’))請求先の識別情報、(3’)請求額の情報、及び(15’)請求の識別情報を表示した請求書を発行する。請求書には、一実施形態において、請求情報に含まれる(1)(又は(1’))請求先の識別情報、(3’)請求額の情報、及び(15’)請求の識別情報に加えて、さらに、同様に請求情報に含まれる(3)売上金額関連情報、(10)売上計上の事業所の識別情報、(11)売上計上の部署又は部門の識別情報、(16)請求の日付情報、(17)入金額の情報等も表示され得る。
【0038】
請求書発行部102gの請求書の発行の形態には、請求書の紙媒体への印刷による発行の形態、電子請求書(一例としてPDF(Portable Document Format)形式の請求書)としての発行の形態等が含まれる。
【0039】
通信インターフェース部104は、ルータ等の通信装置及び専用線等の有線又は無線の通信回線を介して、PC100をネットワーク300に通信可能に接続する。通信インターフェース部104は、他の装置と通信回線を介してデータを通信する機能を有する。
【0040】
記憶部106には、各種のデータベース、テーブル、及びファイルなどが格納される。記憶部106には、OS(Operating System)と協働してCPU(Central Processing Unit)に命令を与えて各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録される。記憶部106として、例えば、RAM(Random Access Memory)・ROM(Read Only Memory)等のメモリ装置、ハードディスクのような固定ディスク装置、フレキシブルディスク、及び光ディスク等を用いることができる。
【0041】
記憶部106は、概念的に、売上請求情報記憶部106a等を備えている。
【0042】
売上請求情報記憶部106aは、売上データ、請求データ、及び売上データ又は請求データに直接的に又は間接的に紐づけされ且つ売上データ及び請求データから独立したデータ又はマスタを格納する。
【0043】
入出力インターフェース部108には、入力装置400及び出力装置500が接続されている。出力装置400には、ディスプレイ、プロジェクタ等の表示装置、スピーカ等の音響装置、プリンタ等の印刷装置の他、データファイル形式でダウンロード可能とする装置も含まれる。データファイルファイル形式は、PDF、CSV、文書ファイル、表計算ソフトファイル、テキストファイル等、当分野で公知のファイル形式を採用することができる。入力装置500には、キーボード、マウス、及びマイクの他、マウスと協働してポインティングデバイス機能を実現するモニタを用いることができる。
【0044】
[2.具体例]
ここでは、具体的な事例を用いて、本発明に係る個別請求管理装置における売上情報抽出条件受付部102a、売上情報抽出部102b、売上情報更新部102c、請求情報登録部102d、請求情報変更受付部102e、及び請求情報更新部102fによる情報処理に関し、図2~8Eを参照して説明する。
【0045】
図2は、本具体例における、売上請求情報記憶部106aに格納された、売上データD1、請求データD2、作業実績データD3、作業依頼データD4、及び請求先マスタM1の情報項目別の構成を示す図である。
【0046】
図3は、本具体例で対象となる売上情報A01~A16に新たな請求ID及び請求枝番が追加される前の売上データD1を示す図である。
【0047】
本具体例における売上データD1は、売上情報を含み、売上データD1に含まれる売上情報は、図3に示すように、売上ID(売上の識別情報)ごと且つ商品ID(料金発生形態の区分の識別情報)ごとに、売上日(売上計上の日付情報)、実績NO(作業実績の識別情報)、請求先ID(請求先の識別情報)、得意先ID(得意先の識別情報)、数量(売上数量)、単位(売上数量の単位)、単価(売上単価)、金額(売上金額)(料金発生形態の区分ごとの売上金額関連情報)、作業依頼ID(依頼の識別情報)、契約区分(契約区分の識別情報)、計上事業所(売上計上の事業所の識別情報)、計上部門(売上計上の部門の識別情報)を含み、さらに請求ID(請求の識別情報)、及び請求枝番の情報を含む場合がある。
【0048】
本具体例における請求データD2は、請求情報を含み、請求データD2に含まれる請求情報は、請求IDごとに、請求先ID、請求日(請求の日付情報)、計上事業所、計上部門、売上額(請求ごとの売上金額)、消費税額(請求ごとの売上金額に対する消費税額)、請求額(売上金額に消費税額を加算した金額)、及び入金額(入金された金額)の情報を含み、図2に示すように、請求先IDを介して売上データD1に含まれる売上情報と紐づけされている。
【0049】
本具体例における作業実績データD3は、作業実績情報を含み、作業実績データD3に含まれる作業実績情報(図省略)は、実績NOごとに、契約区分、及び作業依頼IDの情報を含み、図2に示すように、実績NO、作業依頼ID又は契約区分を介して売上データD1に含まれる売上情報と紐づけされている。
【0050】
本具体例における作業依頼データD4は、作業依頼情報を含み、作業依頼データD4に含まれる作業依頼情報(図省略)は、作業依頼IDごとに、契約区分、及び得意先IDを含み、図2に示すように、作業依頼ID又は契約区分を介して作業実績データD3に含まれる作業実績情報と紐づけされている。
【0051】
本具体例における請求先マスタM1は、請求先情報を含み、請求先マスタM1に含まれる請求先情報(図省略)は、請求先ID及び得意先IDごとに、請求日、請求グループ(請求タイミングパターンの識別情報)、及び回収予定日の情報を含み、図2に示すように、請求先ID又は得意先IDを介して売上データD1に含まれる売上情報と紐づけされている。
【0052】
図4は、本具体例における、売上情報抽出条件受付部102a、売上情報抽出部102b、売上情報更新部102c、及び請求情報登録部102dによる情報処理のフローを示す図である。以下、本発明の個別請求管理装置における売上情報抽出条件受付部102a、売上情報抽出部102b、売上情報更新部102c、及び請求情報登録部102dの処理について、第一の事例から第四の事例を用いて、図4のフローを参照しつつ説明する。
【0053】
(2-1.第一の事例)
第一の事例では、ユーザーが、請求情報の作成対象とする売上情報を抽出するために、特定の計上事業所、計上部門、売上日、及び請求グループを指定した売上情報抽出条件を個別請求管理装置に入力した場合について説明する。
【0054】
図5Aは、本事例における売上情報抽出条件入力画面(請求情報作成画面)である。図5Aに示す画面では、請求日、計上事業所、計上部門、請求先(請求先ID)、回収予定日、計上日(売上日)、実績NO、請求グループ、及び契約区分を入力するための項目欄が存在し、そのうち、請求日、計上事業所、計上部門、計上日(売上日)、及び請求グループの項目欄が入力済みである。
【0055】
図5Bは、本事例において、図3に示される売上データD1に含まれる売上情報A01~A16それぞれに新たな請求ID及び請求枝番が追加された後の売上データD1を示す。
【0056】
図5Cは、本事例において新たに作成された請求情報B01が登録された請求データD2を示す。
【0057】
本事例において、まず、売上情報抽出条件受付部102aは、図5Aに示す画面を介して、請求日として「(2020年)5月31日」の指定、並びに計上事業所及び計上部門として「001」及び「A」、計上日(売上日)の日付範囲として「(2020年)5月1日~31日」、及び請求グループとして「131」の売上情報抽出条件を受け付ける(図4のS01)。
【0058】
なお、請求先マスタM1に登録されている請求グループが「131」である請求先情報(図省略)は、請求先ID「X0001」及び得意先ID「A0001」の請求先情報に限られている。そして、当該請求先情報は、図2に示すように、請求先ID及び得意先IDを介して売上データD1に含まれる売上情報(請求先IDが「X0001」、得意先IDが「A0001」の売上情報)と紐づけされている。
【0059】
図3に示される売上データD1に含まれる請求IDを伴わない売上情報A01~A16は、すべてにおいて、計上事業所及び計上部門がそれぞれ「001」及び「A」、請求先ID及び得意先IDがそれぞれ「X0001」及び「A0001」(請求グループが「131」)であり、且つ売上日が「(2020年)5月1日~31日」の範囲内にあることから、売上情報A01~A16はすべて売上情報抽出条件受付部102aが受け付けた売上情報抽出条件に該当する。
【0060】
したがって、売上情報抽出部102bは、図3に示される売上データD1から、売上情報抽出条件受付部102aが受け付けた売上情報抽出条件に該当する売上情報A01~A16を抽出する(図4のS02)。
【0061】
次に、売上情報更新部102cは、図3に示される売上データD1に含まれる売上情報抽出部102bにより抽出された売上情報A01~A16それぞれに対し、図5Bに示されるように、新たに発行した請求ID(請求の識別情報)「SE00000」を請求枝番と共に追加する(図4のS03)。
【0062】
次に、請求情報登録部102dは、図5Cに示されるように、売上情報更新部102cで新たに発行された請求ID「SE00000」、売上情報抽出条件受付部102aが受け付けた指定の請求日「(2020年)5月31日」、売上情報A01~A16の共通項目の請求先ID「X0001」、計上事業所「001」、及び計上部門「A」、売上情報抽出部102bで抽出された売上情報A01~A16に含まれる金額(売上金額)の合計(10,000(A01)+2,500(A02)+2,500(A03)+3,000(A04)+10,000(A05)+2,500(A06)+2,500(A07)+10,000(A08)+2,500(A09)+2,500(A10)+3,000(A11)+10,000(A12)+3,000(A13)+10,000(A14)+3,000(A15)+10,000(A16)=87,000)として売上額「87,000」、売上額に対する消費税額「8,700」(税率10%)、及び売上額と消費税額の合計(87,000+8,700=95,700)として請求額「95,700」、入金額「0」(未入金につき0)からなる請求情報B01を新規に作成し、請求データD2に登録する(図4のS04)。
【0063】
(2-2.第二の事例)
第二の事例では、ユーザーが、請求情報の作成対象とする売上情報を抽出するために、特定の請求先ID、売上日、及び作業依頼IDを指定した売上情報抽出条件を個別請求管理装置に入力した場合について説明する。
【0064】
図6Aは、本事例における売上情報抽出条件入力画面(請求情報作成画面)である。図6Aに示す画面では、請求日、計上事業所、計上部門、請求先(請求先ID)、作業依頼ID、得意先(得意先ID)、売上日、及び回収予定日を入力するための項目欄が存在し、そのうち、請求日、請求先(請求先ID)、作業依頼ID、及び売上日の項目欄が入力済みである。
【0065】
図6Bは、本事例において、図3に示される売上データD1に含まれる売上情報A01~A03、A06及びA07それぞれに新たな請求ID及び請求枝番が追加された後の売上データD1を示す。
【0066】
図6Cは、本事例において新たに作成された請求情報B02が登録された請求データD2を示す。
【0067】
本事例において、まず、売上情報抽出条件受付部102aは、図6Aに示す画面を介して、請求日として「(2020年)5月31日」の指定、並びに請求先IDとして「X0001」、作業依頼IDとして「X000000001」、売上日の日付範囲として「(2020年)5月1日~5月31日」の売上情報抽出条件を受け付ける(図4のS01)。
【0068】
なお、図3に示される売上データD1に含まれる請求IDを伴わない売上情報A01~A16のうち、請求先IDが「X0001」、作業依頼IDが「X000000001」、売上日が「(2020年)5月1日~5月31日」の範囲内の条件に該当する情報は、売上情報A01~A03、A06及びA07のみである。
【0069】
したがって、売上情報抽出部102bは、図3に示される売上データD1から、売上情報抽出条件受付部102aが受け付けた売上情報抽出条件に該当する売上情報A01~A03、A06及びA07を抽出する(図4のS02)。
【0070】
次に、売上情報更新部102cは、図3に示される売上データD1に含まれる売上情報抽出部102bにより抽出された売上情報A01~A03、A06及びA07それぞれに対し、図6Bに示されるように、新たに発行した請求ID(請求の識別情報)「SE00001」を請求枝番と共に追加する(図4のS03)。
【0071】
次に、請求情報登録部102dは、図6Cに示されるように、売上情報更新部102cで新たに発行された請求ID「SE00001」、売上情報抽出条件受付部102aが受け付けた指定の請求日「(2020年)5月31日」、売上情報A01~A03、A06及びA07の共通項目の請求先ID「X0001」、計上事業所「001」、及び計上部門「A」、売上情報抽出部102bで抽出された売上情報A01~A03、A06及びA07に含まれる金額(売上金額)の合計(10,000(A01)+2,500(A02)+2,500(A03)+2,500(A06)+2,500(A07)=20,000)として売上額「20,000」、売上額に対する消費税額「2,000」(税率10%)、及び売上額と消費税額の合計(20,000+2,000=22,000)として請求額「22,000」、入金額「0」(未入金につき0)からなる請求情報B02を新規に作成し、請求データD2に登録する(図4のS04)。
【0072】
(2-3.第三の事例)
第三の事例では、ユーザーが、請求情報の作成対象とする売上情報を抽出するために、特定の請求先ID、計上事業所、計上部門、売上日、及び契約区分を指定した売上情報抽出条件を個別請求管理装置に入力した場合について説明する。
【0073】
図7Aは、本事例における売上情報抽出条件入力画面(請求情報作成画面)である。図7Aに示す画面は、図5Aに示す画面と同様の項目欄が存在し、そのうち、請求日、計上事業所、計上部門、請求先、計上日(売上日)、及び契約区分の項目欄が入力済みである。
【0074】
図7Bは、本事例において、図3に示される売上データD1に含まれる売上情報A01~A03、A06、A07、及びA13~A16それぞれに新たな請求ID及び請求枝番が追加された後の売上データD1を示す。
【0075】
図7Cは、本事例において新たに作成された請求情報B03が登録された請求データD2を示す。
【0076】
本事例において、まず、売上情報抽出条件受付部102aは、図7Aに示す画面を介して、請求日として「(2020年)5月31日」の指定、並びに計上事業所及び計上部門として「001」及び「A」、請求先IDとして「X0001」、計上日(売上日)の日付範囲として「(2020年)5月1日~31日」、及び契約区分として「1」の売上情報抽出条件を受け付ける(図4のS01)。
【0077】
なお、図3に示される売上データD1に含まれる請求IDを伴わない売上情報A01~A16のうち、計上事業所及び計上部門がそれぞれ「001」及び「A」、請求先IDが「X0001」、売上日が「(2020年)5月1日~31日」の範囲内であり、且つ契約区分が「1」の条件に該当する情報は、売上情報A01~A03、A06、A07、及びA13~A16のみである。
【0078】
したがって、売上情報抽出部102bは、図3に示される売上データD1から、売上情報抽出条件受付部102aが受け付けた売上情報抽出条件に該当する売上情報A01~A03、A06、A07、及びA13~A16を抽出する(図4のS02)。
【0079】
次に、売上情報更新部102cは、図3に示される売上データD1に含まれる売上情報抽出部102bにより抽出された売上情報A01~A03、A06、A07、及びA13~A16それぞれに対し、図7Bに示されるように、新たに発行した請求ID(請求の識別情報)「SE00002」を請求枝番と共に追加する(図4のS03)。
【0080】
次に、請求情報登録部102dは、図7Cに示されるように、売上情報更新部102cで新たに発行された請求ID「SE00002」、売上情報抽出条件受付部102aが受け付けた指定の請求日「(2020年)5月31日」、売上情報A01~A03、A06、A07、及びA13~A16の共通項目の請求先ID「X0001」、計上事業所「001」、及び計上部門「A」、売上情報抽出部102bで抽出された売上情報A01~A03、A06、A07、及びA13~A16に含まれる金額(売上金額)の合計(10,000(A01)+2,500(A02)+2,500(A03)+2,500(A06)+2,500(A07)+3,000(A13)+10,000(A14)+3,000(A15)+10,000(A16)=46,000)として売上額「46,000」、売上額に対する消費税額「4,600」(税率10%)、及び売上額と消費税額の合計(46,000+4,600=50,600)として請求額「50,600」、入金額「0」(未入金につき0)からなる請求情報B03を新規に作成し、請求データD2に登録する(図4のS04)。
【0081】
(2-4.第四の事例)
第四の事例では、ユーザーが、請求情報の作成対象とする売上情報を抽出するために、計上事業所、計上部門、売上日、及び実績NOを指定した売上情報抽出条件を個別請求管理装置に入力した場合について説明する。
【0082】
図8Aは、本事例における売上情報抽出条件入力画面(請求情報作成画面)である。図8Aに示す画面は、図5Aに示す画面と同様の項目欄が存在し、そのうち、請求日、計上事業所、計上部門、計上日(売上日)、及び実績NOの項目欄が入力済みである。
【0083】
図8Bは、本事例において、図3に示される売上データD1に含まれる売上情報A08~A10それぞれに新たな請求ID及び請求枝番が追加された後の売上データD1を示す。
【0084】
図8Cは、本事例において新たに作成された請求情報B04が登録された請求データD2を示す。
【0085】
本事例において、まず、売上情報抽出条件受付部102aは、図8Aに示す画面を介して、請求日として「(2020年)5月31日」の指定、並びに計上事業所及び計上部門として「001」及び「A」、計上日(売上日)の日付範囲として「(2020年)5月1日~31日」、及び実績NOとして「4」の売上情報抽出条件を受け付ける(図4のS01)。
【0086】
なお、図3に示される売上データD1に含まれる請求IDを伴わない売上情報A01~A16のうち、計上事業所及び計上部門がそれぞれ「001」及び「A」、売上日が「(2020年)5月1日~31日」の範囲内であり、且つ実績NOが「4」の条件に該当する情報は、売上情報A08~A10のみである。
【0087】
したがって、売上情報抽出部102bは、図3に示される売上データD1から、売上情報抽出条件受付部102aが受け付けた売上情報抽出条件に該当する売上情報A08~A10を抽出する(図4のS02)。
【0088】
次に、売上情報更新部102cは、図3に示される売上データD1に含まれる売上情報抽出部102bにより抽出された売上情報A08~A10それぞれに対し、図8Bに示されるように、新たに発行した請求ID(請求の識別情報)「SE00003」を請求枝番と共に追加する(図4のS03)。
【0089】
次に、請求情報登録部102dは、図8Cに示されるように、売上情報更新部102cで新たに発行された請求ID「SE00003」、売上情報抽出条件受付部102aが受け付けた指定の請求日「(2020年)5月31日」、売上情報A08~A10の共通項目の請求先ID「X0001」、計上事業所「001」、及び計上部門「A」、売上情報抽出部102bで抽出された売上情報A08~A10に含まれる金額(売上金額)の合計(10,000(A08)+2,500(A09)+2,500(A10)=15,000)として売上額「15,000」、売上額に対する消費税額「1,500」(税率10%)、及び売上額と消費税額の合計(15,000+1,500=16,500)として請求額「16,500」、入金額「0」(未入金につき0)からなる請求情報B04を新規に作成し、請求データD2に登録する(図4のS04)。
【0090】
以上のように、本発明の個別請求管理装置によれば、様々な条件を指定して締め処理を実施することができるため、複雑な請求書発行業務の負担を軽減することができる。
【0091】
以下、本発明の個別請求管理装置における請求情報変更受付部102e、及び請求情報更新部102fの処理について、第四の事例(続)で説明する。
【0092】
(2-5.第四の事例(続))
第四の事例(続)では、第四の事例において請求情報B04の請求データD2への登録後、さらに、ユーザーが、請求情報B04の請求先IDを変更するための指示を個別請求管理装置に入力した場合について説明する。
【0093】
図8Dは、本事例における請求先変更画面である。図8Dに示す画面では、請求ID、変更後の請求日、及び変更後の請求先を入力するための項目欄が存在し、すべて入力済みであり、合わせて、変更前の請求日、変更前の請求先、入金予定日(回収予定日)の項目も表示されている。なお、入金予定日(回収予定日)は、請求先マスタM1に登録されている請求先ID「X0001」及び「Y0001」の請求先情報(図省略)に含まれる回収予定日の情報に基づく日付である。
【0094】
図8Eは、請求情報B04を更新して請求先IDを変更した後の請求情報B04’が登録された請求データD2を示す。
【0095】
本事例において、まず、請求情報変更受付部102eは、図8Dに示す画面を介して、変更する請求情報B04の請求IDとして「SE00003」、変更後の請求日(請求情報B04から変更せず)として「(2020年)5月31日」、変更後の請求先ID(請求情報B04の変更前の請求先ID「X0001」とは異なるID)として「Y0001」の指定を受け付ける。
【0096】
次に、請求情報更新部102fは、図8Eに示すように、請求情報変更受付部102eで指定された請求ID「SE00003」を含む請求情報B04を、請求データD2から抽出し、請求情報B04における請求先ID「X0001」を「Y0001」に変更した請求情報B04’を作成し、請求データD2における請求情報B04を請求情報B04’に更新する。結果として、請求情報B04における請求先IDが「X0001」から「Y0001」に更新される。
【0097】
以上のように、本発明の個別請求管理装置によれば、請求先を突発的に変更する必要が生じたような場合においても、容易に請求先の変更が可能である。
【0098】
これまで本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上述した実施形態以外にも、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において種々の異なる実施形態にて実施されてよいものである。
【0099】
例えば、上述した実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。
【0100】
このほか、前記文献中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各処理の登録データや検索条件等のパラメータを含む情報、画面例、データベース構成については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0101】
また、PC100に関して、図示の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。
【0102】
例えば、PC100を構成する各装置が備える処理機能、特に制御部にて行われる各処理機能については、その全部または任意の一部を、CPUおよび当該CPUにて解釈実行されるプログラムにて実現してもよく、また、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現してもよい。尚、プログラムは、本実施形態で説明した処理を情報処理装置に実行させるためのプログラム化された命令を含む一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されており、必要に応じて各装置に機械的に読み取られる。すなわち、ROMまたはHDD(Hard Disk Drive)などの記憶部などには、OSと協働してCPUに命令を与え、各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録されている。このコンピュータプログラムは、RAMにロードされることによって実行され、CPUと協働して制御部を構成する。
【0103】
また、このコンピュータプログラムは、PC100に対して任意のネットワークを介して接続されたアプリケーションプログラムサーバに記憶されていてもよく、必要に応じてその全部または一部をダウンロードすることも可能である。
【0104】
また、本実施形態で説明した処理を実行するためのプログラムを、一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納してもよく、また、プログラム製品として構成することもできる。ここで、この「記録媒体」とは、メモリーカード、USB(Universal Serial Bus)メモリ、SD(Secure Digital)カード、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(登録商標)(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)、MO(Magneto-Optical disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、および、Blu-ray(登録商標) Disc等の任意の「可搬用の物理媒体」を含むものとする。
【0105】
また、「プログラム」とは、任意の言語または記述方法にて記述されたデータ処理方法であり、ソースコードまたはバイナリコード等の形式を問わない。なお、「プログラム」は必ずしも単一的に構成されるものに限られず、複数のモジュールやライブラリとして分散構成されるものや、OSに代表される別個のプログラムと協働してその機能を達成するものをも含む。なお、実施形態に示した各装置において記録媒体を読み取るための具体的な構成および読み取り手順ならびに読み取り後のインストール手順等については、周知の構成や手順を用いることができる。
【0106】
記憶部に格納される各種のデータベース等は、RAM、ROM等のメモリ装置、ハードディスク等の固定ディスク装置、フレキシブルディスク、及び、光ディスク等のストレージ手段であり、各種処理やウェブサイト提供に用いる各種のプログラム、テーブル、データベース、及び、ウェブページ用ファイル等を格納する。
【0107】
また、PC100は、既知のパーソナルコンピュータまたはワークステーション等の情報処理装置として構成してもよく、また、任意の周辺装置が接続された当該情報処理装置として構成してもよい。また、PC100は、当該PC100に本実施形態で説明した処理を実現させるソフトウェア(プログラムまたはデータ等を含む)を実装することにより実現してもよい。
【0108】
更に、装置の分散・統合の具体的形態は図示するものに限られず、その全部または一部を、各種の付加等に応じてまたは機能負荷に応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。すなわち、上述した実施形態を任意に組み合わせて実施してもよく、実施形態を選択的に実施してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0109】
本発明は、派遣業又はメンテナンス業などの複雑な単位で請求書を発行する必要がある経理業務等に有用である。
【符号の説明】
【0110】
100 PC
102 制御部
102a 売上情報抽出条件受付部
102b 売上情報抽出部
102c 売上情報更新部
102d 請求情報登録部
102e 請求情報変更受付部
102f 請求情報更新部
102g 請求書発行部
104 通信インターフェース部
106 記憶部
106a 売上請求情報記憶部
108 入出力インターフェース部
200 サーバ
300 ネットワーク
400 入力装置
500 出力装置
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図5C
図6A
図6B
図6C
図7A
図7B
図7C
図8A
図8B
図8C
図8D
図8E