(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-25
(45)【発行日】2024-04-02
(54)【発明の名称】薬液供給ユニットとこれを備えた基板処理装置及び薬液供給方法
(51)【国際特許分類】
H01L 21/304 20060101AFI20240326BHJP
H01L 21/306 20060101ALI20240326BHJP
【FI】
H01L21/304 648K
H01L21/306 R
H01L21/304 651B
H01L21/304 643A
(21)【出願番号】P 2022141306
(22)【出願日】2022-09-06
【審査請求日】2022-09-06
(31)【優先権主張番号】10-2021-0163663
(32)【優先日】2021-11-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】520236767
【氏名又は名称】サムス カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】リ、チュ ソン
(72)【発明者】
【氏名】リ、カン ソク
(72)【発明者】
【氏名】クォン、スン カブ
【審査官】小池 英敏
(56)【参考文献】
【文献】特開昭60-091419(JP,A)
【文献】特開2011-124343(JP,A)
【文献】特開2018-163977(JP,A)
【文献】特開2008-258437(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/304
H01L 21/306
G05D 7/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
薬液を提供する薬液供給手段と、
前記薬液供給手段から供給薬液の提供を受け、第1流量の薬液を基板処理装置のノズルユニットへ供給する第1流量薬液供給手段と、
前記薬液供給手段から同じ流量の前記供給薬液の提供を受け、薬液流量を調節して第2流量の薬液を基板処理装置のノズルユニットへ供給する第2流量薬液供給手段と、
前記第1流量薬液供給手段と前記第2流量薬液供給手段の薬液供給を選択的に制御し、前記第2流量が前記第1流量とは異なる異種流量で供給されるように薬液流量調節を制御する制御部と、を含
み、
前記制御部は、要求される薬液流量に応じて、前記第1流量薬液供給手段及び前記第2流量薬液供給手段のうち一つが前記ノズルユニットへ薬液を供給するように制御する、ことを特徴とする、薬液供給ユニット。
【請求項2】
前記薬液供給手段は、
薬液を分岐ラインを介して提供する薬液供給ラインを含み、
前記第1流量薬液供給手段は、
前記薬液供給ラインの分岐ラインのうちのいずれか一つに連結され、基板処理装置のノズルユニットへ前記第1流量の薬液を供給する第1薬液ラインを含み、
前記第2流量薬液供給手段は、
前記薬液供給ラインの分岐ラインのうちのもう一つに連結され、基板処理装置のノズルユニットへ前記第2流量の薬液を供給する第2薬液ラインと、
前記第2薬液ラインに配置され、薬液の流量を制御する流量制御バルブと、を含み、
前記制御部は、
前記流量制御バルブを制御して前記第1薬液ラインの前記第1流量よりも相対的に少ない前記第2流量に前記第2薬液ラインの流量を調節することを特徴とする、請求項1に記載の薬液供給ユニット。
【請求項3】
前記第1流量薬液供給手段は、
前記第1薬液ラインに配置され、開閉に応じて前記第1薬液ラインの薬液を選択的に供給する第1薬液ラインバルブをさらに含み、
前記第2流量薬液供給手段は、
前記第2薬液ラインに配置され、開閉に応じて前記第2薬液ラインの薬液を選択的に供給する第2薬液ラインバルブをさらに含み、
前記制御部は、
前記第1薬液ラインバルブと前記第2薬液ラインバルブを制御して、基板処理装置のノズルユニットへそれぞれ異なる流量の薬液を供給することを特徴とする、請求項2に記載の薬液供給ユニット。
【請求項4】
前記第2流量薬液供給手段の薬液流量の調節に応じて、前記供給薬液から前記第2流量の薬液を除いた余分な薬液を処理する余分薬液処理手段をさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載の薬液供給ユニット。
【請求項5】
前記余分薬液処理手段は、
前記余分な薬液を排出するドレインラインを含むことを特徴とする、請求項4に記載の薬液供給ユニット。
【請求項6】
前記薬液供給手段は、
それぞれ異なる複数の薬液を提供する複数の薬液供給部と、
前記複数の薬液供給部の薬液供給量を調節する複数の流量制御部と、
複数の薬液を混合して提供する混合タンクと、を含むことを特徴とする、請求項4に記載の薬液供給ユニット。
【請求項7】
前記余分薬液処理手段は、
前記余分な薬液を回収して前記混合タンクへ供給する回収ラインを含むことを特徴とする、請求項6に記載の薬液供給ユニット。
【請求項8】
前記余分薬液処理手段は、
前記余分な薬液を回収する回収ラインと、
前記回収ラインを介して回収された回収薬液を保管する貯蔵タンクと、を含むことを特徴とする、請求項6に記載の薬液供給ユニット。
【請求項9】
前記余分薬液処理手段は、
前記貯蔵タンクに保管された回収薬液を前記薬液供給手段へ提供する回収薬液供給ラインをさらに含むことを特徴とする、請求項8に記載の薬液供給ユニット。
【請求項10】
前記余分薬液処理手段は、
前記貯蔵タンクに保管された回収薬液を前記混合タンクへ提供する回収薬液供給ラインをさらに含むことを特徴とする、請求項8に記載の薬液供給ユニット。
【請求項11】
請求項1に記載の薬液供給ユニットと、
基板処理工程に対応して前記薬液供給ユニットからそれぞれ異なる流量の薬液の供給を受けて基板へ吐出するノズルユニットと、
処理対象基板がセットされる基板支持ユニットと、を含むことを特徴とする、基板処理装置。
【請求項12】
薬液供給ラインから分岐した第1薬液ラインと第2薬液ラインに同じ第1流量の薬液を提供する同一流量薬液提供段階と、
要求される薬液流量を把握する要求流量把握段階と、
要求される薬液流量に応じて、前記第1薬液ラインの前記第1流量、又は前記第2薬液ラインを介して流量が調節された第2流量
のうち一つの薬液を選択的に基板処理装置のノズルユニットへ供給する吐出薬液供給段階と、を含むことを特徴とする、薬液供給方法。
【請求項13】
前記吐出薬液供給段階は、
要求される薬液流量が前記第1流量である場合、
前記第1薬液ラインの第1薬液ラインバルブを開放させ、前記第2薬液ラインの第2薬液ラインバルブを閉鎖させる段階と、
前記第1薬液ラインを介して前記第1流量の薬液を基板処理装置のノズルユニットへ供給する段階と、を含むことを特徴とする、請求項12に記載の薬液供給方法。
【請求項14】
前記吐出薬液供給段階は、
要求される薬液流量が前記第1流量よりも相対的に少ない前記第2流量である場合、
前記第1薬液ラインの第1薬液ラインバルブを閉鎖させ、前記第2薬液ラインに配置された流量制御バルブを介して前記第2薬液ラインの流量を前記第1流量よりも相対的に少ない前記第2流量に調節する段階と、
前記第2薬液ラインの第2薬液ラインバルブを開放させる段階と、
前記第2薬液ラインを介して前記第2流量の薬液を基板処理装置のノズルユニットへ供給する段階と、を含むことを特徴とする、請求項12に記載の薬液供給方法。
【請求項15】
前記第2薬液ラインに供給された前記第1流量の薬液から前記第2流量の薬液を除いた余分な薬液を処理する余分薬液処理段階をさらに含むことを特徴とする、請求項14に記載の薬液供給方法。
【請求項16】
前記余分薬液処理段階は、
前記余分な薬液をドレインラインを介して
外部に排出することを特徴とする、請求項15に記載の薬液供給方法。
【請求項17】
前記余分薬液処理段階は、
前記第2薬液ラインに供給された前記第1流量の薬液から前記第2流量の薬液を除いた余分な薬液を回収ラインを介して回収する余分薬液回収段階と、
前記回収ラインを介して回収された回収薬液を前記薬液供給ラインへ提供する回収薬液提供段階と、を含むことを特徴とする、請求項15に記載の薬液供給方法。
【請求項18】
前記同一流量薬液提供段階は、
それぞれ異なる複数の薬液をそれぞれの供給流量を調節して混合タンクへ提供し、前記混合タンクから前記薬液供給ラインへ薬液を提供し、
前記余分薬液処理段階は、
前記第2薬液ラインに供給された前記第1流量の薬液から前記第2流量の薬液を除いた余分な薬液を回収ラインを介して回収する余分薬液回収段階と、
前記回収ラインを介して回収された回収薬液を貯蔵タンクに保管する貯蔵タンク保管段階と、
前記貯蔵タンクに保管された回収薬液を前記混合タンク又は前記薬液供給ラインへ提供する回収薬液提供段階と、をさらに含むことを特徴とする、請求項15に記載の薬液供給方法。
【請求項19】
前記貯蔵タンクに保管された回収薬液を循環ラインを介して循環させ、薬液供給条件に応じて調節する回収薬液調節段階をさらに含むことを特徴とする、請求項18に記載の薬液供給方法。
【請求項20】
薬液を提供する薬液供給手段と、
前記薬液供給手段から薬液の供給を受け、分岐ラインを介して提供する薬液供給ラインと、
前記薬液供給ラインの分岐ラインのうちのいずれか一つに連結され、基板処理装置のノズルユニットへ第1流量の薬液を供給する第1薬液ラインと、
前記第1薬液ラインに配置され、開閉に応じて前記第1薬液ラインの前記第1流量の薬液を選択的に供給する第1薬液ラインバルブと、
前記薬液供給ラインの分岐ラインのうちのもう一つに連結され、基板処理装置のノズルユニットへ第2流量の薬液を供給する第2薬液ラインと、
前記第2薬液ラインに配置され、前記第2薬液ラインに提供された前記第1流量の薬液を相対的に少ない前記第2流量に調節する流量制御バルブと、
前記第2薬液ラインに配置され、開閉に応じて前記第2薬液ラインの前記第2流量の薬液を選択的に供給する第2薬液ラインバルブと、
前記流量制御バルブの流量調節に応じて、前記第2薬液ラインに供給された前記第1流量の薬液から前記第2流量の薬液を除いた余分な薬液を回収する回収ラインと、
前記流量制御バルブを制御して前記第1流量よりも相対的に少ない第2流量で前記第2薬液ラインの流量を調節し、前記第1薬液ラインバルブと前記第2薬液ラインバルブを制御して基板処理装置のノズルユニットへそれぞれ異なる流量の薬液を供給する制御部と、を含むことを特徴とする、薬液供給ユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、薬液供給ユニットとこれを備えた基板処理装置及び薬液供給方法に係り、より詳細には、複数の薬液ラインに同じ流量で薬液を提供し、複数の薬液ラインの中から選択された一つ以上の薬液ラインに配置された流量制御バルブを介して流量を調節することにより、複数の薬液ラインがそれぞれ異なる流量で薬液を供給することができる異種流量の薬液供給技術に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体製造工程では、数多くの化学薬液を用いて基板を処理する過程が行われる。
【0003】
基板処理工程に応じて、単一の薬液を供給して基板を処理する工程が行われるか、或いは互いに異なる薬液を一定の比率で混合した混合薬液を供給して基板を処理する工程が行われ得る。このような様々な薬液を供給して基板を処理するにあたり、ある工程は大流量の薬液が要求され、他のある工程は小流量の薬液が要求される。
【0004】
図1は、従来技術による薬液供給ユニットの一例を示す。
【0005】
一例として、薬液A、B、Cの3種をそれぞれ異なる比率で混合した混合薬液を作るためには、薬液A、B、Cそれぞれの流量を調節して提供するための流量制御器30、40が配置され、薬液A、B、Cを混合して供給するための混合タンク31、41が配置される。
【0006】
基板処理工程に応じて、基板処理装置10のノズル15を介してそれぞれ異なる異種流量で薬液が供給される必要があるが、例えば、大流量の薬液を供給するために、大流量の薬液に対応して薬液A、B、Cそれぞれの流量を調節して提供するための流量制御器30、及びそれらの薬液を混合するための混合タンク31が配置され、大流量の薬液を基板処理装置10のノズル15へ提供するためのバルブ35が配置される。
【0007】
これとは異なり、小流量の薬液を供給するためには、大流量の薬液を供給する構成とは別に、小流量の薬液に対応して薬液A、B、Cそれぞれの流量を調節して提供するための流量制御器40、及びそれらの薬液を混合するための混合タンク41が配置され、小流量の薬液を基板処理装置10のノズル15へ提供するためのバルブ45が配置される。
【0008】
このようにそれぞれ異なる異種流量の薬液を供給するためには、要求されるそれぞれの流量ごとに薬液供給ユニットが個別に配置されなければならない。
【0009】
特に、多数の異種流量の薬液を供給しなければならない場合、供給する異種流量の個数に対応してそれぞれの薬液供給ユニットが個別に配置されることにより、薬液それぞれの流量を調節するための流量制御器、各流量別薬液供給ライン、供給制御バルブ等が指数関数的に増加するという問題点がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、上述した従来技術の問題点を解決するために案出されたもので、基板処理工程の状況に合わせて、一つの薬液供給ユニットを介してそれぞれ異なる異種流量の薬液を供給することができる方案を提示しようとする。
【0011】
特に、それぞれ異なる基板処理工程の状況に合わせて多数の異種流量の薬液を供給しなければならない場合、供給する異種流量の個数に対応してそれぞれの薬液供給ユニットが個別に配置されることにより、薬液それぞれの流量を調節するための流量制御器、各流量別薬液供給ライン、供給制御バルブ等が指数関数的に増加するという問題点を解決しようとする。
【0012】
本発明の目的は、上述したところに限定されず、上述していない本発明の別の目的及び利点は、以降の説明によって理解できるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記の課題を解決するために、本発明による薬液供給ユニットの一実施形態は、薬液を提供する薬液供給手段と、前記薬液供給手段から供給薬液の提供を受け、第1流量の薬液を基板処理装置のノズルユニットへ供給する第1流量薬液供給手段と、前記薬液供給手段から同じ流量の前記供給薬液の提供を受け、薬液流量を調節して第2流量の薬液を基板処理装置のノズルユニットへ供給する第2流量薬液供給手段と、前記第1流量薬液供給手段と前記第2流量薬液供給手段の薬液供給を選択的に制御し、前記第2流量が前記第1流量とは異なる異種流量で供給されるように薬液流量調節を制御する制御部と、を含むことができる。
【0014】
一例として、前記薬液供給手段は、薬液を分岐ラインを介して提供する薬液供給ラインを含み、前記第1流量薬液供給手段は、前記薬液供給ラインの分岐ラインのうちのいずれか一つに連結され、基板処理装置のノズルユニットへ前記第1流量の薬液を供給する第1薬液ラインを含み、前記第2流量薬液供給手段は、前記薬液供給ラインの分岐ラインのうちのもう一つに連結され、基板処理装置のノズルユニットへ前記第2流量の薬液を供給する第2薬液ラインと、前記第2薬液ラインに配置され、薬液の流量を制御する流量制御バルブと、を含み、前記制御部は、前記流量制御バルブを制御して前記第1薬液ラインの前記第1流量よりも相対的に少ない前記第2流量に前記第2薬液ラインの流量を調節することができる。
【0015】
さらに、前記第1流量薬液供給手段は、前記第1薬液ラインに配置され、開閉に応じて前記第1薬液ラインの薬液を選択的に供給する第1薬液ラインバルブをさらに含み、前記第2流量薬液供給手段は、前記第2薬液ラインに配置され、開閉に応じて前記第2薬液ラインの薬液を選択的に供給する第2薬液ラインバルブをさらに含み、前記制御部は、前記第1薬液ラインバルブと前記第2薬液ラインバルブを制御して、基板処理装置のノズルユニットへそれぞれ異なる流量の薬液を供給することができる。
【0016】
好ましくは、前記第2流量薬液供給手段の薬液流量の調節に応じて、前記供給薬液から前記第2流量の薬液を除いた余分な薬液を処理する余分薬液処理手段をさらに含むことができる。
【0017】
一例として、前記余分薬液処理手段は、前記余分な薬液を排出するドレインラインを含むことができる。
【0018】
好ましくは、前記薬液供給手段は、それぞれ異なる複数の薬液を提供する複数の薬液供給部と、前記複数の薬液供給部の薬液供給量を調節する複数の流量制御部と、複数の薬液を混合して提供する混合タンクと、を含むことができる。
【0019】
一例として、前記余分薬液処理手段は、前記余分な薬液を回収して前記混合タンクへ供給する回収ラインを含むことができる。
【0020】
さらに、前記余分薬液処理手段は、前記余分な薬液を回収する回収ラインと、前記回収ラインを介して回収された回収薬液を保管する貯蔵タンクと、を含むことができる。
【0021】
一例として、前記余分薬液処理手段は、前記貯蔵タンクに保管された回収薬液を前記薬液供給手段へ提供する回収薬液供給ラインをさらに含むことができる。
【0022】
一例として、前記余分薬液処理手段は、前記貯蔵タンクに保管された回収薬液を前記混合タンクへ提供する回収薬液供給ラインをさらに含むことができる。
【0023】
また、本発明による基板処理装置は、上記の薬液供給ユニットと、基板処理工程に対応して前記薬液供給ユニットからそれぞれ異なる流量の薬液の供給を受けて基板へ吐出するノズルユニットと、処理対象基板がセットされる基板支持ユニットと、を含むことができる。
【0024】
また、本発明による薬液供給方法の一実施形態は、薬液供給ラインから分岐した第1薬液ラインと第2薬液ラインに同じ第1流量の薬液を提供する同一流量薬液提供段階と、要求される薬液流量を把握する要求流量把握段階と、要求される薬液流量に応じて、前記第1薬液ラインの前記第1流量、又は前記第2薬液ラインを介して流量が調節された第2流量の薬液を選択的に基板処理装置のノズルユニットへ供給する吐出薬液供給段階と、を含むことができる。
【0025】
一例として、前記吐出薬液供給段階は、要求される薬液流量が前記第1流量である場合、前記第1薬液ラインの第1薬液ラインバルブを開放させ、前記第2薬液ラインの第2薬液ラインバルブを閉鎖させる段階と、前記第1薬液ラインを介して前記第1流量の薬液を基板処理装置のノズルユニットへ供給する段階と、を含むことができる。
【0026】
一例として、前記吐出薬液供給段階は、要求される薬液流量が前記第1流量よりも相対的に少ない前記第2流量である場合、前記第1薬液ラインの第1薬液ラインバルブを閉鎖させ、前記第2薬液ラインに配置された流量制御バルブを介して前記第2薬液ラインの流量を前記第1流量よりも相対的に少ない前記第2流量に調節する段階と、前記第2薬液ラインの第2薬液ラインバルブを開放させる段階と、前記第2薬液ラインを介して前記第2流量の薬液を基板処理装置のノズルユニットへ供給する段階と、を含むことができる。
【0027】
好ましくは、前記第2薬液ラインに供給された前記第1流量の薬液から前記第2流量の薬液を除いた余分な薬液を処理する余分薬液処理段階をさらに含むことができる。
【0028】
一例として、前記余分薬液処理段階は、前記余分な薬液をドレインラインを介して排気することができる。
【0029】
他の一例として、前記余分薬液処理段階は、前記第2薬液ラインに供給された前記第1流量の薬液から前記第2流量の薬液を除いた余分な薬液を回収ラインを介して回収する余分薬液回収段階と、前記回収ラインを介して回収された回収薬液を前記薬液供給ラインへ提供する回収薬液提供段階と、を含むことができる。
【0030】
別の一例として、前記同一流量薬液提供段階は、それぞれ異なる複数の薬液をそれぞれの供給流量を調節して混合タンクへ提供し、前記混合タンクから前記薬液供給ラインへ薬液を提供し、前記余分薬液処理段階は、前記第2薬液ラインに供給された前記第1流量の薬液から前記第2流量の薬液を除いた余分な薬液を回収ラインを介して回収する余分薬液回収段階と、前記回収ラインを介して回収された回収薬液を貯蔵タンクに保管する貯蔵タンク保管段階と、前記貯蔵タンクに保管された回収薬液を前記混合タンク又は前記薬液供給ラインへ提供する回収薬液提供段階と、をさらに含むことができる。
【0031】
さらに、前記貯蔵タンクに保管された回収薬液を循環ラインを介して循環させ、薬液供給条件に応じて調節する回収薬液調節段階をさらに含むことができる。
【0032】
また、本発明による薬液供給ユニットの好適な一実施形態は、薬液を提供する薬液供給手段と、前記薬液供給手段から薬液の供給を受け、分岐ラインを介して提供する薬液供給ラインと、前記薬液供給ラインの分岐ラインのうちのいずれか一つに連結され、基板処理装置のノズルユニットへ第1流量の薬液を供給する第1薬液ラインと、前記第1薬液ラインに配置され、開閉に応じて前記第1薬液ラインの前記第1流量の薬液を選択的に供給する第1薬液ラインバルブと、前記薬液供給ラインの分岐ラインのうちのもう一つに連結され、基板処理装置のノズルユニットへ第2流量の薬液を供給する第2薬液ラインと、前記第2薬液ラインに配置され、前記第2薬液ラインに提供された前記第1流量の薬液を相対的に少ない前記第2流量に調節する流量制御バルブと、前記第2薬液ラインに配置され、開閉に応じて前記第2薬液ラインの前記第2流量の薬液を選択的に供給する第2薬液ラインバルブと、前記流量制御バルブの流量調節に応じて、前記第2薬液ラインに供給された前記第1流量の薬液から前記第2流量の薬液を除いた余分な薬液を回収する回収ラインと、前記流量制御バルブを制御して前記第1流量よりも相対的に少ない第2流量で前記第2薬液ラインの流量を調節し、前記第1薬液ラインバルブと前記第2薬液ラインバルブを制御して基板処理装置のノズルユニットへそれぞれ異なる流量の薬液を供給する制御部と、を含むことができる。
【発明の効果】
【0033】
このような本発明によれば、基板処理工程の状況に合わせて、一つの薬液供給ユニットを介してそれぞれ異なる異種流量の薬液を供給することができる。
【0034】
特に、複数の薬液ラインに同じ流量で薬液を提供し、複数の薬液ラインの中から選択された一つ以上の薬液ラインに配置された流量制御バルブを介して流量を調節することにより、複数の薬液ラインがそれぞれ異なる流量で薬液を供給することができる。
【0035】
本発明の効果は、上述したところに限定されず、上述していない別の効果は、以降の記載から本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者に明らかに理解できるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【
図1】従来技術による薬液供給ユニットの一例を示す図である。
【
図2】本発明が適用される基板処理装置の一例を示す図である。
【
図3】本発明による薬液供給ユニットの一実施形態に対する構成図である。
【
図4】本発明による薬液供給ユニットの第1実施形態を示す図である。
【
図5】本発明による薬液供給ユニットの第2実施形態を示す図である。
【
図6】本発明による薬液供給ユニットの第3実施形態を示す図である。
【
図7】本発明による薬液供給ユニットの第3実施形態を示す図である。
【
図8】本発明による薬液供給方法の一実施形態に対するフローチャートである。
【
図9】本発明による薬液供給方法において薬液供給手段を介して薬液を供給する一実施形態のフローチャートである。
【
図10】本発明による薬液供給方法における第1流量で薬液を供給する一実施形態のフローチャートである。
【
図11】本発明による基板処理装置において第1流量で薬液を供給する一実施形態を示す図である。
【
図12】本発明による薬液供給方法において第2流量で薬液を供給する一実施形態のフローチャートである。
【
図13】本発明による薬液供給方法における余分な薬液を処理する第1実施形態のフローチャートである。
【
図14】本発明による基板処理装置において余分な薬液を処理する第1実施形態を示す図である。
【
図15】本発明による薬液供給方法において余分な薬液を処理する第2実施形態のフローチャートである。
【
図16】本発明による基板処理装置において余分な薬液を処理する第2実施形態を示す図である。
【
図17】本発明による薬液供給方法において余分な薬液を処理する第3実施形態のフローチャートである。
【
図18】本発明による基板処理装置において余分な薬液を処理する第3実施形態を示す図である。
【
図19】本発明による基板処理装置において余分な薬液を処理する第3実施形態を示す図である。
【
図20】本発明による基板処理装置において余分な薬液を処理する第3実施形態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0037】
以下、添付図面を参照して本発明の好適な実施形態を詳細に説明する。ところが、本発明はこれらの実施形態によって限定又は制限されるものではない。
【0038】
本発明、本発明の動作上の利点、及び本発明の実施によって達成される目的を説明するために、以下では、本発明の好適な実施形態を例示し、これを参照して考察する。
【0039】
まず、本出願で使用した用語は、単に特定の実施形態を説明するために使用されたものであって、本発明を限定しようとするものではない。単数の表現は、文脈上明白に異なる意味ではない限り、複数の表現を含むことができる。また、本出願において、「含む」又は「有する」などの用語は、明細書上に記載された特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品又はこれらの組み合わせが存在することを指定しようとするものであり、一つ又はそれ以上の他の特徴や数字、段階、動作、構成要素、部品又はこれらの組み合わせの存在又は付加の可能性を予め排除しないものと理解されるべきである。
【0040】
本発明を説明するにあたり、関連する公知の構成又は機能についての具体的な説明が本発明の要旨を不明確にするおそれがあると判断された場合には、その詳細な説明は省略する。
【0041】
本発明は、複数の薬液ラインに同じ流量で薬液を提供し、複数の薬液ラインの中から選択された一つ以上の薬液ラインに配置された流量制御バルブを介して流量を調節することにより、複数の薬液ラインがそれぞれ異なる流量で薬液を供給することができる異種流量の薬液供給技術を提示する。
【0042】
図2は、本発明が適用される基板処理装置の一例を示すである。
【0043】
基板処理装置100は、処理容器120、基板支持ユニット140、昇降ユニット160、及びノズルユニット170等を含むことができる。
【0044】
処理容器120は、内部に処理空間を有し、上部が開放された筒形状を有することができる。処理容器120は、第1回収筒122、第2回収筒124、及び第3回収筒126を含むことができる。それぞれの回収筒122、124、126は、工程に使用された処理液を種類別にそれぞれ回収することができる。第1回収筒122は、基板支持ユニット140を包み込む環状のリング形状に提供されることができ、第2回収筒124は、第1回収筒122を包み込む環状のリング形状に提供されることができ、第3回収筒126は、第2回収筒124を包み込む環状のリング形状に提供されることができる。第1回収筒122の内側空間は、液が流入する第1流入口122aとして機能することができる。第2回収筒124と第1回収筒122との間の空間は、第2回収筒124へ液が流入する第2流入口124aとして機能することができる。第2回収筒124と第3回収筒126との間の空間は、第3回収筒126へ処理液が流入する第3流入口126aとして機能する。一例によれば、それぞれの流入口122a、124a、126aは、互いに異なる高さに位置することができる。それぞれの回収筒122、124、126の底面の下には、回収管122b、124b、126bが連結されることができる。
【0045】
基板支持ユニット140は基板Wを支持することができる。基板支持ユニット140は、工程進行中に基板Wを回転させることができる。基板支持ユニット140は、胴体142、支持ピン144、チャックピン146、及び支持軸148を含むことができる。胴体142は、円形の上面及び下面を有することができる。胴体142の上面及び下面は、その中心軸が互いに一致するように位置することができる。胴体142の下面には、駆動部149によって回転可能な支持軸148が固定結合されることができる。
【0046】
支持ピン144は、複数個が設けられることができる。支持ピン144は、胴体142の上面の縁部に所定の間隔で離隔するように配置され、胴体142から上方へ突出するように形成されることができる。支持ピン144は、相互間の組み合わせによって全体的に環状のリング形状を有するように配置されることができる。支持ピン144は、胴体142の上面から基板Wが一定距離離隔するように基板Wの後面の縁部を支持することができる。
【0047】
チャックピン146は、複数個が設けられることができる。チャックピン146は、胴体142の中心から支持ピン144よりも遠く離れるように配置されることができる。チャックピン146は、胴体142から上方へ突出するように提供されることができる。チャックピン146は、基板Wが回転するときに基板Wが定位置から側方向へ離脱しないように基板Wの側部を支持することができる。チャックピン146は、胴体142の半径方向に沿って待機位置と支持位置との間で直線移動できるように提供されることができる。待機位置は、支持位置に比べて胴体142の中心から遠く離れた位置であり得る。基板Wが基板支持ユニット140に対してロード又はアンロードされるとき、チャックピン146は待機位置に位置することができ、基板Wに対して工程が行われるとき、チャックピン146は支持位置に位置することができる。支持位置でチャックピン146は基板Wの側部と接触することができる。
【0048】
昇降ユニット160は、処理容器120と基板支持ユニット140間の相手高さを調節することができる。昇降ユニット160は、処理容器120を上下方向に直線移動させることができる。処理容器120が上下に移動するにつれて、基板支持ユニット140に対する処理容器120の相手高さが変更されることができる。昇降ユニット160は、ブラケット162、移動軸164、駆動器166などを含むことができる。ブラケット162は、処理容器120の外壁に固定設置されることができ、ブラケット162には、駆動器166によって上下方向に移動する移動軸164が固定結合されることができる。処理容器120は、基板Wが基板支持ユニット140に対してロード又はアンロードされるとき、基板支持ユニット140が処理容器120の上方に突出するように下降することができる。また、工程が行われるときは、基板Wに供給された処理液の種類に応じて、処理液が既設定の回収筒124、126へ流入することができるように、処理容器120の高さが調節されることができる。選択的に、処理容器120は、その高さが固定され、基板支持ユニット140の胴体142が上下方向に移動することもできる。
【0049】
ノズルユニット170は、基板W上に様々な種類の薬液を供給することができる。ノズルユニット170は、第1ノズル部材170a、第2ノズル部材170b、リンスノズル部材170cなどを含むことができる。ノズル部材の個数は、必要に応じて変更可能である。
【0050】
第1ノズル部材170aは、第1液を供給することができ、第2ノズル部材170bは、第2液を供給することができ、リンスノズル部材170cは、リンス液を供給することができる。一例によれば、第1液は、硫酸(H2SO4)を含む強酸のケミカルであり得る。第2液は、有機溶剤を含む塩基性液であり得る。有機溶剤は、イソプロピルアルコール(IPA)であり得る。リンス液は、純水(H2O)であり得る。
【0051】
第1ノズル部材170aは、第1ノズル移動部材171及び第1ノズル174aを含むことができる。第1ノズル移動部材171は、第1ノズル174aを工程位置及び待機位置へ移動させることができる。ここで、工程位置は、第1ノズル174aが基板支持ユニット140に支持された基板Wと対向する位置であり、待機位置は、第1ノズル174aが工程位置から外れた位置であり得る。一例によれば、待機位置は、第1ノズル174aが待機ポートに待機する位置であり得る。第1ノズル移動部材171は、回転軸176、駆動器178、及び支持アーム172を含むことができる。回転軸176は、処理容器120の一側に位置することができる。回転軸176は、駆動器178によって回転が可能である。回転軸176は、駆動器178から提供される駆動力によってその中心軸を中心に回転可能である。支持アーム172は、第1ノズル174aと回転軸176とを連結することができる。回転軸176が回転するにつれて、支持アーム172及び第1ノズル174aは、回転軸176の中心軸を中心に回転することができる。
【0052】
支持アーム172は、回転軸176に対して垂直な長さ方向に延在するロッド形状に提供されることができる。支持アーム172の一端は、回転軸176の上端に固定結合されることができる。支持アーム172は、回転軸176に結合された一端を中心に回転可能である。支持アーム172の他端には第1ノズル174aが結合されることができる。一例によれば、上方から見ると、第1ノズル174aが移動する経路は、基板Wの中心を通るように提供されることができる。したがって、第1ノズル174aは、回転軸176及び支持アーム172が回転することにより、工程位置と待機位置へ移動可能である。
【0053】
第2ノズル部材170bは、第2ノズル移動部材及び第2ノズル174bを含むことができる。第2ノズル移動部材は、第2ノズル174bを工程位置及び待機位置へ移動させることができる。ここで、工程位置は、第2ノズル174bが基板支持ユニット140に支持された基板Wと対向する位置であり、待機位置は、第2ノズル174bが工程位置から外れた位置であり得る。第2ノズル移動部材は、第1ノズル移動部材171と同様に構成できるので、これについての詳細な説明は省略する。
【0054】
リンスノズル部材170cは、リンスノズル移動部材及びリンスノズル174cを含むことができる。リンスノズル部材170cは、リンスノズル174cを工程位置及び待機位置へ移動させることができる。ここで、工程位置は、リンスノズル174cが基板支持ユニット140に支持された基板Wと対向する位置であり、待機位置は、リンスノズル174cが工程位置から外れた位置であり得る。リンスノズル移動部材は、第1ノズル移動部材171と同様に構成できるので、これについての詳細な説明は省略する。
【0055】
制御器150は、昇降ユニット160及びノズルユニット170を制御することができる。制御器150は、基板W上に第1液を供給する第1液供給段階、及び基板W上に第2液を供給する第2液供給段階が順次行われるように各ユニットを制御することができる。制御器150は、第1液供給段階で基板Wが第1流入口122aに対応し、第2液供給段階で基板Wが第2流入口124aに対応するように昇降ユニット160を制御することができる。
【0056】
一例によれば、制御器150は、第1液が吐出される間に第2液が吐出されないように第2ノズル部材170bをロックさせ、第2液が吐出される間に第1液が吐出されないように第1ノズル部材170aをロックさせることができる。これにより、第1液と第2液とが混合されることを防止することができる。
【0057】
また、制御器150は、処理容器120第1流入口122aが基板Wに対応して位置すると、第2液が吐出されないように第2ノズル部材170bをロックさせ、処理容器120の第2流入口124aが基板Wに対応して位置すると、第1液が吐出されないように第1ノズル部材170aをロックさせることができる。これにより、第1液が第2回収筒に回収されるか或いは第2液が第1回収筒に回収されることを防止することができる。
【0058】
また、制御器150は、第1ノズル部材170a及び第2ノズル部材170bのうちの待機位置に位置するノズル部材に対してはロックを解除することができる。これにより、予備吐出を行わなければならないノズル部材に対してロックが発生することを防止することができる。
【0059】
前記ノズルユニット170は、それぞれ異なる薬液及びそれぞれ異なる流量の薬液をノズル部材170a、170b、170cを介して基板Wへ吐出させることができるが、本発明では、ノズルユニット170にそれぞれ異なる異種流量の薬液を供給する薬液供給ユニットを提示するとともに、本発明による薬液供給ユニットが適用された基板処理装置を提示する。
【0060】
次に、本発明による薬液供給ユニットについて実施形態によって説明する。
【0061】
図3は、本発明による薬液供給ユニットの一実施形態に対する構成図である。
【0062】
薬液供給ユニット200は、薬液供給手段210、第1流量薬液供給手段230、第2流量薬液供給手段250、余分薬液処理手段270、制御部290などを含むことができる。
【0063】
薬液供給手段210は、一つ以上の薬液ソース源を含み、薬液ソース源の薬液を第1流量薬液供給手段230及び第2流量薬液供給手段250へ供給することができる。
【0064】
一例として、薬液供給手段210は、一種類の薬液ソース源から薬液を供給してもよく、薬液供給手段210は、複数の薬液ソース源からそれぞれの薬液から供給される薬液を比率を調節して混合した後、一定の同一流量で第1流量薬液供給手段230及び第2流量薬液供給手段250へ供給することができる。
【0065】
第1流量薬液供給手段230及び第2流量薬液供給手段250は、それぞれ異なる流量で薬液を基板処理装置100のノズルユニットへ供給することができる。
【0066】
例えば、第1流量薬液供給手段230は、大流量の薬液を基板処理装置100のノズルユニットへ供給することができ、第2流量薬液供給手段250は、小流量の薬液を基板処理装置100のノズルユニットへ供給することができる。
【0067】
第1流量薬液供給手段230は、薬液供給手段210から供給される流量の薬液をそのまま基板処理装置100のノズルユニットへ供給することができる。
【0068】
第2流量薬液供給手段250は、薬液供給手段210から供給される流量の薬液に対して基板処理工程に合わせて要求される流量に調節し、調節された流量の薬液を基板処理装置100のノズルユニットへ供給することができる。
【0069】
このために、第2流量薬液供給手段250は、流量制御バルブを含むことにより、薬液供給手段210から供給される薬液の流量を調節することができる。
【0070】
つまり、本発明において、薬液供給ユニット200は、一つの薬液供給手段210から同一流量の薬液の供給を受けながら、第1流量薬液供給手段230と第2流量薬液供給手段250でそれぞれ異なる異種流量に流量を調節して、異種流量の薬液を選択的に基板処理装置100のノズルユニットへ供給することができる。
【0071】
余分薬液処理手段270は、第2流量薬液供給手段250で流量を調節して供給する薬液を除いて残った余分な流量を処理することができる。
【0072】
一例として、余分薬液処理手段270は、第2流量薬液供給手段250で流量を調節して残った余分な薬液を外部へ排出することができる。
【0073】
別の一例として、余分薬液処理手段270は、第2流量薬液供給手段250で流量を調節して残った余分な薬液を回収して回収薬液を薬液供給手段210で再び使用することができるように提供することができる。
【0074】
制御部290は、第1流量薬液供給手段230と第2流量薬液供給手段250が選択的に異種流量の薬液を基板処理装置100のノズルユニットへ供給することができるように制御することができる。
【0075】
一例として、制御部290は、第2流量薬液供給手段250に備えられた流量制御バルブを制御して、基板処理工程に合わせて、要求される流量に調節することができる。また、制御部290は、第1流量薬液供給手段230と第2流量薬液供給手段250それぞれに設けられたバルブを制御して、選択的に薬液の流れを統制して基板処理装置100のノズルユニットへ供給することができるように制御することができる。
【0076】
また、制御部290は、余分薬液処理手段270を介して、余分な薬液を外部へ排出させるか或いは余分な薬液を回収して再び使用することができるように制御することができる。
【0077】
次に、このような本発明による薬液供給ユニットについて、具体的な実施形態によってさらに詳しく説明する。
【0078】
図4は、本発明による薬液供給ユニットの第1実施形態を示す。
【0079】
薬液供給手段210は、複数の薬液A、B、Cそれぞれの薬液ソース源211a、211b、211cを含む薬液A、B、Cを提供し、薬液ソース源211a、211b、211cそれぞれの流量を調節する流量制御器213を備えて、供給される薬液A、B、Cの比率を調節することができる。
【0080】
薬液供給手段210は、要求される比率で薬液A、B、Cを混合タンク215で混合して混合薬液を生成して供給することができる。本実施形態では、薬液供給手段210が混合タンク215を備えて複数の薬液を混合して供給すると説明するが、状況によっては、薬液供給手段210が単純なミキサーを備えて薬液を混合した後に供給することもできる。
【0081】
薬液供給手段210は、混合タンク215に連結された薬液供給ライン217を介して第1流量薬液供給手段230と第2流量薬液供給手段250へ薬液を供給することができる。
【0082】
薬液供給ライン217は、一側が混合タンク215に連結され、他側が分岐した形態であって、分岐ラインのうちのいずれか一つを介して第1流量薬液供給手段230へ薬液を供給し、分岐ラインのうちのもう一つを介して第2流量薬液供給手段250へ薬液を供給することができる。
【0083】
ここで、薬液供給ライン217は、同じ流量の薬液を第1流量薬液供給手段230と第2流量薬液供給手段250へ供給することができる。
【0084】
第1流量薬液供給手段230は、第1薬液ライン231を含み、第1薬液ライン231は、薬液供給ライン217の分岐ラインのうちのいずれか一つに連結されて薬液の供給を受けることができる。
【0085】
また、第1流量薬液供給手段230は、第1薬液ライン231上に配置された第1薬液ラインバルブ232を含み、制御部290の制御を介して第1薬液ラインバルブ232の開閉が動作することにより、第1薬液ライン231を介して薬液が選択的に基板処理装置100のノズルユニット170へ提供されることができる。
【0086】
一例として、薬液供給ライン217は、第1流量の薬液を供給し、第1流量薬液供給手段230は、薬液供給ライン217から供給される第1流量の薬液そのままを基板処理装置100のノズルユニット170へ供給することができる。例えば、大流量の薬液で基板処理工程が行われる場合、第1流量薬液供給手段230を介して大流量の薬液を基板処理装置100のノズルユニット170へ供給してノズルユニット170を介して基板へ液体状態の薬液が吐出されることができる。
【0087】
第2流量薬液供給手段250は、第2薬液ライン251を含み、第2薬液ライン251は、薬液供給ライン217の分岐ラインのうちのもう一つに連結されて薬液の供給を受けることができる。
【0088】
第2流量薬液供給手段250は、第2薬液ライン251上に配置された流量制御バルブ253、第2薬液ラインバルブ252を含むことができる。
【0089】
制御部290は、流量制御バルブ253を制御して第2薬液ライン251上の薬液を当該基板処理工程で要求される流量に調節することができる。流量制御バルブ253には、流量を微調整することができる様々な方式が適用できる。一例として、ニードルバルブを適用して、第2薬液ライン251上に流れる薬液の流量を微小レベルに調節することができる。
【0090】
制御部290は、第2薬液ラインバルブ252の開閉動作を制御して、第2薬液ライン251を介して、流量の調節された薬液を選択的に基板処理装置100のノズルユニット170へ提供することができる。
【0091】
一例として、第2流量薬液供給手段250は、第1流量薬液供給手段230と同じ流量で第1流量の薬液の供給を薬液供給ライン217から受け、流量制御バルブ253を介して第1流量を基板処理工程で要求される第2流量に調節して第2流量の薬液を基板処理装置100のノズルユニット170へ供給することができる。例えば、小流量の薬液で基板処理工程が行われる場合、第2流量薬液供給手段250を介して小流量の薬液を基板処理装置100のノズルユニット170へ供給してノズルユニット170を介して基板にスプレー状態の薬液が吐出されることができる。
【0092】
薬液供給手段210の薬液供給ライン217は、第1薬液ライン231と第2薬液ライン251へ同じ流量の薬液を供給するが、第2流量薬液供給手段250で薬液の流量を調節して基板処理装置100のノズルユニット170へ供給することにより、余分な薬液が残る。
【0093】
余分薬液処理手段270は、第2薬液ライン251で薬液の流量を調節して残った余分な薬液を処理するための余分薬液ライン271、余分薬液バルブ272、及びドレインライン273を含むことができる。
【0094】
薬液供給ライン217から供給された薬液の流量から、第2流量薬液供給手段250で調節された流量を除いて残った余分な薬液は、余分薬液ライン271に流入し、制御部290は、余分薬液バルブ272の開閉動作を制御してドレインライン273を介して余分な薬液を外部へ排出させることができる。
【0095】
このように本発明による薬液供給ユニット200は、一つの薬液供給手段210から同じ流量の薬液を供給しながら、第1流量薬液供給手段230及び第2流量薬液供給手段250を介してそれぞれ異なる異種流量の薬液を選択的に基板処理装置100のノズルユニット170へ供給することができる。
【0096】
さらに、本発明では、第2流量薬液供給手段250で流量を調節して残った余分な薬液を処理する余分薬液処理手段270が様々に変形することができるが、余分薬液処理手段270の様々な実施形態をさらに説明する。
【0097】
図5は本発明による薬液供給ユニットの第2実施形態を示す。
【0098】
薬液供給ユニットの第2実施形態において、薬液供給手段210、第1流量薬液供給手段230、第2流量薬液供給手段250などは、前述した薬液供給ユニットの第1実施形態と同一又は類似であるので、重複する部分についての説明は省略する。
【0099】
余分薬液処理手段270は、第2薬液ライン251で薬液の流量を調節して残った余分な薬液を回収して再び使用するための余分薬液ライン271、余分薬液バルブ272、及び回収ライン274などを含むことができる。
【0100】
薬液供給ライン217から供給された薬液の流量から第2流量薬液供給手段250で調節された流量を除いて残った余分な薬液は、余分薬液ライン271に流入し、制御部290は、余分薬液バルブ272の開閉動作を制御して回収ライン274を介して余分な薬液を回収することができる。
【0101】
回収ライン274は薬液供給ユニット200の混合タンク215に連結されることにより、回収ライン274で回収された回収薬液は薬液供給ユニット200の混合タンク215へ提供されて再び使用できる。
【0102】
さらに、回収ライン274は、薬液供給手段210の薬液供給ライン217に連結されてもよく、回収ライン274で回収された回収薬液は、混合タンク215を経ることなく直ちに第1流量薬液供給手段230と第2流量薬液供給手段250へ提供されてもよい。
【0103】
図6及び
図7は、本発明による薬液供給ユニットの第3実施形態を示す。
【0104】
薬液供給ユニットの第3実施形態において、薬液供給手段210、第1流量薬液供給手段230、第2流量薬液供給手段250などは、前述した薬液供給ユニットの第1実施形態と同一又は類似であるので、重複する部分についての説明は省略する。
【0105】
余分薬液処理手段270は、第2薬液ライン251で薬液の流量を調節して残った余分な薬液を回収して再び使用するための余分薬液ライン271、余分薬液バルブ272、回収ライン275、貯蔵タンク276、回収薬液供給ライン278、及び回収バルブ279などを含むことができる。
【0106】
薬液供給ライン217から供給された薬液の流量から第2流量薬液供給手段250で調節された流量を除いて残った余分な薬液は、余分薬液ライン271に流入し、制御部290は、余分薬液バルブ272の開閉動作を制御して回収ライン275を介して余分な薬液を回収することができる。回収ライン274は、貯蔵タンク276に連結され、回収された回収薬液を貯蔵タンク276へ提供することができる。
【0107】
貯蔵タンク276は、回収薬液を一時的に保管することができる。
【0108】
図6の実施形態の場合、貯蔵タンク276に保管された回収薬液は、回収薬液供給ライン278を介して薬液供給ユニット200の混合タンク215に提供されて再び使用できる。
【0109】
図7の実施形態の場合、貯蔵タンク276に保管された回収薬液は、回収薬液供給ライン278aを介して薬液供給ユニット200の薬液供給ライン217に提供されて再び使用できる。
【0110】
制御部290は、回収薬液供給ライン278に配置された回収薬液バルブ279を制御して、貯蔵タンク276に保管された回収薬液を選択的に提供することができる。
【0111】
しかも、余分薬液処理手段270は、循環ライン277をさらに含むことができる。循環ライン277には加熱器(図示せず)、ポンプ(図示せず)、フィルター(図示せず)などが配置でき、循環ライン277を介して、貯蔵タンク276に保管された回収薬液を循環させながら、薬液供給調節によって回収薬液を調節することもできる。必要に応じては、貯蔵タンク276又は循環ライン277上へ、回収薬液を調節するための新規薬液が供給されることもできる。
【0112】
以上で説明したように、本発明による薬液供給ユニット200は、第1流量薬液供給手段230及び第2流量薬液供給手段250を介してそれぞれ異なる異種流量の薬液を選択的に基板処理装置100のノズルユニット170へ供給しながら、流量調節によって、残った余分な薬液を回収して再び使用するように提供することができる。
【0113】
本発明では、上述した本発明による薬液供給ユニットを介して薬液を供給する方法を提示するが、以下では、本発明による薬液供給方法について実施形態を介して説明する。本発明による薬液供給方法は、上述した本発明による薬液供給ユニットにおいて実現されるので、上記の本発明による薬液供給ユニットの実施形態を一緒に参照する。
【0114】
図8は、本発明による薬液供給方法の一実施形態に対するフローチャートである。
【0115】
薬液供給手段210は、第1流量薬液供給手段230と第2流量薬液供給手段250へ薬液を供給するが、薬液供給ライン217から分岐した第1流量薬液供給手段230の第1薬液ライン231と、第2流量薬液供給手段250の第2薬液ライン251へ同じ第1流量の薬液を提供(S110)することができる。
【0116】
ここで、薬液供給手段210を介して供給される薬液は、一種類の薬液であってもよく、互いに異なる種類の複数の薬液が要求される比率で混合された薬液であってもよい。
【0117】
制御部290は、当該基板処理工程で要求される薬液流量を判断(S150)し、第1流量の薬液が要求される場合、制御部290は、第1流量薬液供給手段230を選択的に動作(S210)させることができる。このとき、制御部290は、第2流量薬液供給手段250の動作を停止させることができる。
【0118】
第1流量薬液供給手段230は、薬液供給手段210から供給される第1流量の薬液をそのまま供給することができ、制御部290の制御を介して、第1流量薬液供給手段230は、第1流量の薬液を基板処理装置100のノズルユニット170へ供給(S250)することができる。
【0119】
当該基板処理工程で要求される薬液流量に対する判断(S150)に基づいて第2流量の薬液が要求される場合、制御部290は、第2流量薬液供給手段250を選択的に動作(S310)させることができる。このとき、制御部290は、第1流量薬液供給手段230の動作を停止させることができる。
【0120】
制御部290は、第2流量薬液供給手段250を制御して供給する薬液の流量を調節(S330)することができ、薬液供給手段210から供給される第1流量の薬液に対する流量を第2流量の薬液に調節(S330)することができる。
【0121】
制御部290の制御を介して、第2流量薬液供給手段250は、第2流量の薬液を基板処理装置100のノズルユニット170へ供給(S350)することができる。
【0122】
次に、本発明による薬液供給方法の各過程について、より具体的な実施形態によってさらに詳しく説明する。
【0123】
図9は、本発明による薬液供給方法において薬液供給手段を介して薬液を供給する一実施形態を示すフローチャートである。
【0124】
薬液供給手段210は、それぞれ異なる複数の薬液を要求される比率に調節して混合した混合薬液を供給することができる。
【0125】
このために、薬液供給手段210は、要求された複数の薬液混合比率に応じて複数の薬液ソース源211a、211b、211cから薬液の供給を受けながら要求される混合比率に応じて流量制御器213を介して各薬液の流量を調節(S111)することができる。
【0126】
各流量が調節された複数の薬液は、薬液供給手段210の混合タンク215へ供給(S113)されて混合タンク215で混合された混合薬液として生成されることができる。
【0127】
混合タンク215の薬液は、薬液供給手段210の薬液供給ライン217を介して第1流量薬液供給手段230の第1薬液ライン231と第2流量薬液供給手段250の第2薬液ライン251へ供給(S115)されることができる。
【0128】
このとき、薬液供給ライン217から第1薬液ライン231と第2薬液ライン251へ供給される薬液の流量は同一であり得る。
【0129】
次に、本発明による第1流量の薬液を基板処理装置の処理ユニットへ供給する一例を説明する。
【0130】
図10は、本発明による薬液供給方法において第1流量で薬液を供給する一実施形態のフローチャートを示し、
図11は、本発明による基板処理装置において第1流量で薬液を供給する一実施形態を示す。
【0131】
制御部290は、当該基板処理工程で要求される薬液流量を判断して第1流量の薬液が要求される場合、第1薬液ライン231に配置された第1薬液ラインバルブ232を開放させ、第2薬液ライン251に配置された第2薬液ラインバルブ252は閉鎖(S211)させることができる。
【0132】
第1薬液ラインバルブ232の開放に応じて、第1薬液ライン231を介して第1流量の薬液が基板処理装置100のノズルユニット170へ供給(S251)されることができる。
【0133】
ここで、第1流量薬液供給手段230は、薬液供給手段210の薬液供給ライン217から供給される薬液の第1流量を調節せずにそのまま供給するので、第1流量薬液供給手段230を介して基板処理装置100のノズルユニット170へ供給される薬液は、大流量の第1流量薬液であり得る。これにより、基板処理装置100のノズルユニット170を介して液体(Liquid)状態の大流量の薬液が吐出(S255)されることができる。
【0134】
次に、本発明による第2流量の薬液を基板処理装置の処理ユニットへ供給し、余分な薬液を処理する一例を説明する。
【0135】
図12は、本発明による薬液供給方法において第2流量で薬液を供給する一実施形態のフローチャートを示し、
図13は、本発明による薬液供給方法において余分な薬液を処理する第1実施形態のフローチャートを示し、
図14は、本発明による基板処理装置において余分な薬液を処理する第1実施形態を示す。
【0136】
まず、
図12及び
図14の実施形態を参照して、第2流量で薬液を供給する過程を説明する。
【0137】
制御部290は、当該基板処理工程で要求される薬液流量を判断して第2流量の薬液が要求される場合、第1薬液ライン231に配置された第1薬液ラインバルブ232を閉鎖(S311)させることができる。
【0138】
そして、制御部290は、第2薬液ライン251に配置された流量制御バルブ253を制御して、第2薬液ライン251上に流れる第1流量の薬液を第2流量の薬液に調節(S331)することができる。
【0139】
流量制御バルブ253を介して、要求される流量レベルに流量が調節されると、制御部290は、第2薬液ライン251上の第2薬液ラインバルブ252を開放(S335)させて、第2薬液ライン251を介して第2流量の薬液を基板処理装置100のノズルユニット170へ供給(S351)することができる。
【0140】
ここで、制御部290は、薬液供給手段210の薬液供給ライン217から供給される薬液の第1流量を第2流量薬液供給手段250の流量制御バルブ253を介して第2流量に調節するので、第2流量薬液供給手段250を介して基板処理装置100のノズルユニット170へ供給される薬液は、小流量の第2流量薬液であり得る。これにより、基板処理装置100のノズルユニット170を介してスプレー(spray)状態の小流量の薬液が吐出(S355)されることができる。
【0141】
薬液供給手段210から供給される第1流量の薬液を調節して、第2流量薬液供給手段250は相対的に少ない流量の第2流量の薬液で供給するので、これにより、第1流量から第2流量を除いた余分な薬液が残る。
【0142】
余分薬液処理手段270は、第2流量薬液供給手段250を介して第2流量の薬液を供給するときに残った余分な薬液を処理(S400)することができる。
【0143】
次に、本発明において第2流量の薬を供給して残った余分な薬液を処理する過程について、
図13及び
図14の実施形態を参照して説明する。
【0144】
第2流量薬液供給手段250から残った余分な薬液は、余分薬液処理手段270の余分薬液ライン271に流入することができる。
【0145】
制御部290は、余分薬液ライン271に配置された余分薬液バルブ272を選択的に開放させて、ドレインライン273を介して余分な薬液を外部へ排出(S413)させることができる。
【0146】
本発明における余分な薬液を処理する過程は様々に変形することができる。これに関連して、
図15は、本発明による薬液供給方法において余分な薬液を処理する第2実施形態のフローチャートを示し、
図16は、本発明による基板処理装置において余分な薬液を処理する第2実施形態を示す。
【0147】
余分な薬液を処理する過程に先立って薬液を供給する過程は、
図12及び
図14で説明したのと同一又は類似であるので、これについての説明は省略する。
【0148】
第2流量薬液供給手段250から残った余分な薬液は、余分薬液処理手段270の余分薬液ライン271に流入することができる。
【0149】
余分薬液処理手段270は、回収ライン274を含むことにより、制御部290は、余分薬液ライン271に配置された余分薬液バルブ272を選択的に開放(S421)させて、余分薬液ライン271上の余分な薬液を回収ライン274で回収(S423)させることができる。
【0150】
余分薬液処理手段270の回収ライン274は、薬液供給手段210の薬液供給ライン217に連結されて回収ライン274の回収薬液が薬液供給ライン271へ提供(S425)されることができる。回収ライン274が薬液供給ライン217に連結されることにより、回収ライン274の回収薬液は、すぐに薬液供給ライン217を介して第1流量薬液供給手段230又は第2流量供給手段250へ供給されることもできる。
【0151】
さらに、
図16に示すように、余分薬液処理手段270の回収ライン274は、薬液供給手段210の混合タンク215に連結されることもできる。回収ライン274で回収された回収薬液は、薬液供給手段210の混合タンク215に提供されて混合タンク215を介して再び使用できる。
【0152】
本発明において余分な薬液を処理する過程は、他の実施形態として、
図17は本発明による薬液供給方法において余分な薬液を処理する第3実施形態のフローチャートを示し、
図18乃至
図20は、本発明による基板処理装置において余分な薬液を処理する第3実施形態を示す。
【0153】
余分な薬液を処理する過程に先立って第2薬液を供給する過程は、前述した
図12及び
図14で説明したのと同一又は類似であるので、それについての説明は省略する。
【0154】
まず、余分な薬液を回収する過程について、
図17及び
図18を参照して説明する。
【0155】
第2流量薬液供給手段250から残った余分な薬液は、余分薬液処理手段270の余分薬液ライン271に流入することができる。
【0156】
余分薬液処理手段270は、回収ライン274を含むことにより、制御部290は、余分薬液ライン271に配置された余分薬液バルブ272を選択的に開放(S431)させて、余分薬液ライン271上の余分な薬液を回収ライン274で回収(S433)させることができる。
【0157】
余分薬液処理手段270は貯蔵タンク276を含み、回収ライン274は貯蔵タンク276に連結されることにより、回収ライン274を介して回収された回収薬液は、貯蔵タンク276に供給されることができる。貯蔵タンク276は、回収薬液を一時的又は一定期間保管(S435)することができる。
【0158】
好ましくは、貯蔵タンク276上に一定時間保管された回収薬液の場合、当該基板処理工程に要求される薬液の温度、密度など、薬液供給条件を満たさないことがある。
【0159】
したがって、余分薬液処理手段270は、貯蔵タンク276に保管された回収薬液を循環させる循環ライン277を含むことができ、循環ライン277上には、加熱器(図示せず)、ポンプ(図示せず)、各種計測器(図示せず)などが配置でき、さらには新しい薬液が供給されることもできる。
【0160】
制御部290は、貯蔵タンク276に保管された回収薬液を循環ライン277を介して循環させながら、回収薬液に対して要求される薬液供給条件を満たすように調節(S437)することができる。
【0161】
【0162】
余分薬液処理手段270の循環ライン277を経ることなく、制御部290が回収バルブ279を選択的に制御することにより、貯蔵タンク276に保管された回収薬液が薬液供給ライン278を介して混合タンク215へ提供(S439)されるか或いは薬液供給ライン217へ提供されて再び使用されることができる。
【0163】
好ましくは、上述したように貯蔵タンク276上に一定時間保管された回収薬液は、当該基板処理工程に要求される薬液の温度、密度など、薬液供給条件を満たさないことがあるので、循環ライン277を介して循環させながら回収薬液を調節(S437)することができる。
【0164】
回収薬液が適切な薬液供給条件を満たすか或いは回収薬液に対する供給が必要な場合、制御部290は、回収バルブ279を選択的に開放させて、回収薬液供給ライン278を介して、貯蔵タンク276に保管された回収薬液を提供することにより、回収薬液を再び使用することができる。
【0165】
図19に示すように、余分薬液処理手段270の回収薬液供給ライン278が薬液供給手段210の混合タンク215に連結されて回収薬液が混合タンク215へ提供(S439)されることにより、混合タンク215を介して回収薬液を再び使用することができる。
【0166】
或いは、
図20に示すように、余分薬液処理手段270の回収薬液供給ライン278が薬液供給手段210の薬液供給ライン217に連結されて回収ライン274の回収薬液が薬液供給ライン271へ提供されることもできる。回収ライン274が薬液供給ライン217に連結されることにより、回収ライン274の回収薬液は、すぐに薬液供給ライン217を介して第1流量薬液供給手段230又は第2流量供給手段250へ供給されることができる。
【0167】
以上説明したように、本発明を介して、基板処理工程の状況に合わせて、一つの薬液供給ユニットを介してそれぞれ異なる異種流量の薬液を供給することができる。
【0168】
特に、複数の薬液ラインに同じ流量で薬液を提供し、複数の薬液ラインの中から選択された一つ以上の薬液ラインに配置された流量制御バルブを介して流量を調節することによって、複数の薬液ラインがそれぞれ異なる流量で薬液を供給することができる。
【0169】
以上の説明は、本発明の技術思想を例示的に説明したものに過ぎず、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者であれば、本発明の本質的な特性から逸脱することなく多様な修正及び変形が可能であろう。したがって、本発明に記載されている実施形態は、本発明の技術思想を限定するものではなく、説明するためのものであり、このような実施形態によって本発明の技術思想が限定されるものではない。本発明の保護範囲は、下記請求の範囲によって解釈されるべきであり、それと同等の範囲内にあるすべての技術思想は、本発明の権利範囲に含まれるものと解釈されるべきである。
【符号の説明】
【0170】
100 基板処理装置
170 ノズルユニット
200 薬液供給ユニット
210 薬液供給手段
230 第1流量薬液供給手段
250 第2流量薬液供給手段
253 流量制御バルブ
270 余分薬液処理手段
290 制御部