(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-25
(45)【発行日】2024-04-02
(54)【発明の名称】頭蓋外科手術計画システム、制御方法およびコンピュータプログラム製品
(51)【国際特許分類】
A61B 34/10 20160101AFI20240326BHJP
A61B 34/20 20160101ALI20240326BHJP
【FI】
A61B34/10
A61B34/20
(21)【出願番号】P 2022146882
(22)【出願日】2022-09-15
【審査請求日】2022-09-15
(32)【優先日】2021-09-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】507400686
【氏名又は名称】グローバス メディカル インコーポレイティッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】スピロス マンツァヴィノス
(72)【発明者】
【氏名】ラウル ウィルツ
(72)【発明者】
【氏名】ジェームズ カスカラノ
(72)【発明者】
【氏名】ノーバート ジョンソン
(72)【発明者】
【氏名】ヘイデン キャメロン
(72)【発明者】
【氏名】ニール アール.クロフォード
【審査官】槻木澤 昌司
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-163130(JP,A)
【文献】特開2021-084037(JP,A)
【文献】特開2021-006249(JP,A)
【文献】特開2021-109107(JP,A)
【文献】国際公開第2015/057807(WO,A1)
【文献】特表2015-528713(JP,A)
【文献】特表2021-518243(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0080740(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2020/0297228(US,A1)
【文献】特開2020-096838(JP,A)
【文献】特表2019-519257(JP,A)
【文献】特表2017-514637(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 34/00-34/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
頭蓋外科手術計画システムであって、
放射線画像スキャナによって生成された放射線患者画像を取得するために接続可能な少なくとも1つのネットワークインターフェースと、
ディスプレイデバイスと、
少なくとも1つのプロセッサと、
前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されて、
前記少なくとも1つのネットワークインターフェースを介して、第1の平面に沿って患者の頭蓋構造の第1の放射線患者画像を取得し、前記第1の平面に対して角度的にオフセットされる第2の平面に沿って前記患者の前記頭蓋構造の第2の放射線患者画像を取得することと、
前記第1及び第2の放射線患者画像を画像座標系
内の前記患者の3Dメディカル画像にマージすることと、
前記マージされた第1及び第2の放射線患者画像内でキャプチャされた、前記患者の頭蓋骨上の進入点及び前記患者の脳内の標的点を画定する外科手術軌道計画を
受信およびメモリ内に記憶することと、を行うように動作を実施するプログラムコードを記憶する、少なくとも1つのメモリと、を備える、頭蓋外科手術計画システム。
【請求項2】
前記第1及び第2の放射線患者画像が、90°~30°の範囲で角度的にオフセットされる、請求項1に記載の頭蓋外科手術計画システム。
【請求項3】
前記第1及び第2の放射線患者画像を前記画像座標系
内の前記患者の3Dメディカル画像にマージするために、前記少なくとも1つのプロセッサが、
前記第1及び第2の放射線患者画像内でキャプチャされた頭蓋構造の前記画像座標系に三次元グラフィック表現を生成することを行うように動作を実施する、請求項1に記載の頭蓋外科手術計画システム。
【請求項4】
前記マージされた第1及び第2の放射線患者画像内でキャプチャされた、前記患者の頭蓋骨上の前記進入点及び前記患者の脳内の前記標的点を画定する前記外科手術軌道計画を
受信および記憶するために、前記少なくとも1つのプロセッサが、
前記画像座標系に対して画定された、前記患者の頭蓋骨上の前記進入点及び前記患者の脳内の前記標的点のユーザ指定を受信することと、
前記外科手術軌道計画内の前記進入点及び前記標的点の前記ユーザ指定を記憶することと、を行うように動作を実施する、請求項1に記載の頭蓋外科手術計画システム。
【請求項5】
前記マージされた第1及び第2の放射線患者画像内でキャプチャされた、前記患者の頭蓋骨上の前記進入点及び前記患者の脳内の前記標的点を画定する前記外科手術軌道計画を
受信および記憶するために、前記少なくとも1つのプロセッサが、
前記画像座標系に対して画定された前記患者の脳内の前記標的点のユーザ指定を受信することと、
前記標的点及び頭蓋外科手術処置の知識ベースに基づいて、事前設定された軌道のセットを生成することと、
前記事前設定された軌道のうちの1つのユーザ選択を受信することと、
前記事前設定された軌道のうちの選択された1つに基づいて、前記患者の頭蓋骨上の前記進入点を決定することと、
前記標的点の前記ユーザ指定及び前記決定された前記進入点に基づいて前記外科手術軌道計画を生成することと、を行うように動作を実施する、請求項1に記載の頭蓋外科手術計画システム。
【請求項6】
前記少なくとも1つのプロセッサが、
前記第1及び第2の放射線患者画像上にオーバーレイとして前記軌道のグラフィック表現を表示することによって、前記標的点及び頭蓋外科手術処置の知識ベースに基づいて、事前設定された軌道のセットを生成することと、
前記軌道の前記表示されたグラフィック表現のうちの1つの前記ユーザ選択を受信することによって、前記事前設定された軌道のうちの1つの前記ユーザ選択を受信することと、を行うように動作を実施する、請求項5に記載の頭蓋外科手術計画システム。
【請求項7】
前記標的点の前記ユーザ指定及び前記決定された前記進入点に基づいて前記外科手術軌道計画を生成するために、前記少なくとも1つのプロセッサが、
前記画像座標系に対する場所として前記外科手術軌道計画内の前記標的点及び前記進入点を画定することを行うように動作を実施する、請求項5に記載の頭蓋外科手術計画システム。
【請求項8】
前記標的点の前記ユーザ指定及び前記決定された前記進入点に基づいて前記外科手術軌道計画を生成するために、前記少なくとも1つのプロセッサが、
前記第1及び第2の放射線患者画像に対する場所として前記外科手術軌道計画内の前記標的点及び前記進入点を画定することを行うように動作を実施する、請求項5に記載の頭蓋外科手術計画システム。
【請求項9】
前記マージされた第1及び第2の放射線患者画像内でキャプチャされた、前記患者の頭蓋骨上の前記進入点及び前記患者の脳内の前記標的点を画定する前記外科手術軌道計画を
受信および記憶するために、前記少なくとも1つのプロセッサが、
前記患者上の頭蓋外科手術処置中に使用される物理的外科手術用器具を表すグラフィック外科手術用器具を表示することと、
ユーザ入力の受信に応答して、前記マージされた第1及び第2の放射線患者画像内でキャプチャされた、前記患者の頭蓋骨上の前記進入点及び前記患者の脳内の前記標的点に対して表示された前記グラフィック外科手術用器具の角度配向及び場所を制御することと、
前記外科手術軌道計画内の前記グラフィック外科手術用器具の前記角度配向及び場所の指標を記憶することと、を行うように動作を実施する、請求項1に記載の頭蓋外科手術計画システム。
【請求項10】
前記少なくとも1つのプロセッサは、
マーカ追跡カメラが、頭蓋蛍光透視位置合わせ固定物上にある反射マーカを追跡し得るときに、第1の条件の発生を決定し、前記マーカ追跡カメラが、外科手術用ロボットのロボットアーム及び/又はエンドエフェクタに取り付けられた動的基準ベースマーカを追跡し得るときに、第2の条件の発生を決定することと、
前記第1及び第2の条件が発生し続けている間、動作が、第1の平面に沿って前記患者の頭蓋構造の前記第1の放射線患者画像を取得するために、かつ前記第1の平面に対して角度的にオフセットされる第2の平面に沿って前記患者の前記頭蓋構造の前記第2の放射線患者画像を取得するために、実施されることを可能にすることと、を行うように動作を実施する、請求項1に記載の頭蓋外科手術計画システム。
【請求項11】
前記少なくとも1つのプロセッサは、
位置合わせ固定物が、基準物を含み、前記患者の頭蓋構造に取り付けられた後、第1の平面に沿って前記患者の頭蓋構造及び前記基準物の前記第1の放射線患者画像を取得するように、かつ前記第1の平面に対して角度的にオフセットされる第2の平面に沿って前記患者の前記頭蓋構造及び前記基準物の前記第2の放射線患者画像を取得するように動作を実施する、請求項1に記載の頭蓋外科手術計画システム。
【請求項12】
前記少なくとも1つのプロセッサが、
位置合わせフレーム上の前記基準物の場所を、前記第1及び第2の放射線患者画像内でキャプチャされた前記基準物の場所に位置合わせすることと、
前記第1及び第2の放射線患者画像内でキャプチャされた前記基準物の前記場所への前記位置合わせフレーム上の前記基準物上の前記場所の前記位置合わせに基づいて、前記第1及び第2の放射線患者画像内でキャプチャされた頭蓋構造の三次元グラフィック表現上にオーバーレイされた前記位置合わせ固定物の三次元グラフィック表現を表示することと、を行うように動作を実施する、請求項11に記載の頭蓋外科手術計画システム。
【請求項13】
前記位置合わせ固定物が、反射マーカを更に含み、
前記少なくとも1つのプロセッサが、
光学座標系に対してカメラ追跡システムによって追跡された前記反射マーカの場所を受信することと、
前記画像座標系内の前記位置合わせフレーム上の前記基準物の場所を、前記光学座標系内の前記反射マーカの場所に位置合わせすることと、を行うように動作を更に実施する、請求項12に記載の頭蓋外科手術計画システム。
【請求項14】
前記少なくとも1つのプロセッサは、
位置合わせ固定物が、前記患者の頭蓋構造に取り付けられた後、第1の平面に沿って前記患者の頭蓋構造及び前記位置合わせ固定物の前記第1の放射線患者画像を取得するように、かつ前記第1の平面に対して角度的にオフセットされる第2の平面に沿って前記患者の前記頭蓋構造及び前記位置合わせ固定物の前記第2の放射線患者画像を取得するように動作を実施する、請求項1に記載の頭蓋外科手術計画システム。
【請求項15】
ロボットベース、前記ロボットベースに結合されたロボットアーム、前記ロボットアームに結合されたエンドエフェクタを有する外科手術用ロボットであって、前記エンドエフェクタが、外科手術用器具の動きをガイドするように構成されている、外科手術用ロボットと、
前記外科手術用ロボット上の反射マーカの場所、及び前記患者の頭蓋構造に取り付けられた位置合わせ固定物上の反射マーカの場所を示す追跡情報を出力するように構成されたカメラ追跡システムと、を更に備え、
前記少なくとも1つのプロセッサが、前記患者に対する前記第1及び第2の患者画像を取得することと、前記カメラ追跡システムからの前記追跡情報に基づいて、前記第1及び第2の患者画像内でキャプチャされた頭蓋構造に対する前記エンドエフェクタの姿勢を追跡することと、を行うように動作を実施する、請求項1に記載の頭蓋外科手術計画システム。
【請求項16】
前記少なくとも1つのプロセッサが、前記外科手術軌道計画を受信することと、前記外科手術軌道計画に基づいて、前記ロボットベースに対して前記ロボットアームを動かすように動作可能に接続された少なくとも1つのモータの動きを制御することと、を行うように動作を実施する、請求項15に記載の頭蓋外科手術計画システム。
【請求項17】
前記少なくとも1つのプロセッサが、
前記外科手術軌道計画に基づいて、前記エンドエフェクタの標的姿勢を決定することと、
前記外科手術軌道計画のための前記標的姿勢及び前記追跡情報によって示された前記エンドエフェクタの現在追跡された姿勢に基づいて、ステアリング情報を生成することであって、前記ステアリング情報が、前記エンドエフェクタが前記患者の前記頭蓋構造に対して動かされることを必要とする場所を示す、生成することと、を行うように動作を実施する、請求項16に記載の頭蓋外科手術計画システム。
【請求項18】
前記少なくとも1つのプロセッサは、
前記エンドエフェクタが前記患者の前記頭蓋構造に対して前記標的姿勢と位置決めされることになるように、前記ステアリング情報に基づいて、前記少なくとも1つのモータの動きを制御して、前記エンドエフェクタの動きをガイドするように動作を実施する、請求項17に記載の頭蓋外科手術計画システム。
【請求項19】
頭蓋外科手術計画システムを動作させる
制御方法であって、前記
制御方法が、
第1の平面に沿って患者の頭蓋構造の第1の放射線患者画像を取得し、前記第1の平面に対して角度的にオフセットされる第2の平面に沿って前記患者の前記頭蓋構造の第2の放射線患者画像を取得する
ステップと、
前記第1及び第2の放射線患者画像を画像座標系
内の前記患者の3Dメディカル画像にマージする
ステップと、
前記マージされた第1及び第2の放射線患者画像内でキャプチャされた、前記患者の頭蓋骨上の進入点及び前記患者の脳内の標的点を画定する外科手術軌道計画を
受信およびメモリ内に記憶する
ステップと、を含む、
制御方法。
【請求項20】
頭蓋外科手術計画システムを動作させるためのコンピュータプログラム製品であって、前記コンピュータプログラム製品が、
第1の平面に沿って患者の頭蓋構造の第1の放射線患者画像を取得し、前記第1の平面に対して角度的にオフセットされる第2の平面に沿って前記患者の前記頭蓋構造の第2の放射線患者画像を取得することと、
前記第1及び第2の放射線患者画像を画像座標系
内の前記患者の3Dメディカル画像にマージすることと、
前記マージされた第1及び第2の放射線患者画像内でキャプチャされた、前記患者の頭蓋骨上の進入点及び前記患者の脳内の標的点を画定する外科手術軌道計画を
受信およびメモリ内に記憶することと、を行うように動作を実施する少なくとも1つのプロセッサによって実行可能な命令を記憶する、非一時的コンピュータ可読媒体を備える、コンピュータプログラム製品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、医療デバイス、より具体的には、ロボット外科手術用システム並びに関連する方法及びデバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
頭蓋外科手術のための様々な医療処置は、最適化された治療を行うために、患者の体内の外科手術用器具の三次元位置の精密な位置特定を必要とする。外科医が外科手術用ツールを位置決めし、患者体内で外科手術処置を実施することを支援し得る、ロボット外科手術用プラットフォームが導入されている。ロボット外科手術用プラットフォームは、エンドエフェクタ要素に結合されるロボットを含み得、ロボットは、身体に対するエンドエフェクタの動き及び位置決めを制御するように構成されている。エンドエフェクタは、ドリルガイドチューブなどの外科手術用ツールガイドチューブであってもよく、又は外科手術用ツール自体であってもよい。
【0003】
最適化された治療を行うために、身体に対する外科手術用ツールの三次元位置の正確な位置特定を提供するロボット外科手術用プラットフォームに対する必要性が存在する。改善された位置特定の正確性は、迅速かつ効率的な外科プロセスを可能にしながら、人間及びロボット誤差を最小限に抑え得る。ロボット外科手術用プラットフォーム及びコンピュータソフトウェアを用いて患者に対して手術を実施する能力は、全体的な外科手術処置及び患者に対して達成される結果を向上させ得る。
【発明の概要】
【0004】
本開示のいくつかの実施形態は、放射線画像スキャナ、ディスプレイデバイス、少なくとも1つのプロセッサ、及び少なくとも1つのプロセッサによって実行されるプログラムコードを記憶する少なくとも1つのメモリによって生成された放射線患者画像を取得するために接続可能な少なくとも1つのネットワークインターフェースを含む頭蓋外科手術計画システムを対象とする。プロセッサは、少なくとも1つのネットワークインターフェースを介して、第1の平面に沿って患者の頭蓋構造の第1の放射線患者画像を取得し、第1の平面に対して角度的にオフセットされる第2の平面に沿って患者の頭蓋構造の第2の放射線患者画像を取得することを含む動作を実施するように構成されている。動作はまた、第1及び第2の放射線患者画像を画像座標系にマージすることを含む。動作はまた、マージされた第1及び第2の放射線患者画像内でキャプチャされた、患者の頭蓋骨上の進入点及び患者の脳内の標的点を画定する外科手術軌道計画を取得することを含む。
【0005】
本開示のいくつかの更なる実施形態は、第1及び第2の放射線患者画像を画像座標系にマージする動作を対象とし、これは、第1及び第2の放射線患者画像内でキャプチャされた頭蓋構造の画像座標系内で三次元グラフィック表現を生成することを含み得る。
【0006】
本開示のいくつかの更なる実施形態は、外科手術軌道計画を取得するための動作を対象とし、これは、画像座標系に対して画定された、患者の頭蓋骨上の進入点及び患者の脳内の標的点のユーザ指定を受信することを含み得る。次いで、進入点及び標的点のユーザ指定が、外科手術軌道計画内で記憶される。
【0007】
本開示のいくつかの更なる実施形態は、外科手術軌道計画を取得するための動作を対象とし、これは、画像座標系に対して画定された患者の脳内の標的点のユーザ指定を受信することを含み得る。動作は、標的点及び頭蓋外科手術処置の知識ベースに基づいて、事前設定された軌道のセットを生成することと、事前設定された軌道のうちの1つのユーザ選択を受信することと、を含む。動作は、事前設定された軌道のうちの選択された1つに基づいて患者の頭蓋骨上の進入点を決定することと、標的点のユーザ指定及び決定された進入点に基づいて外科手術軌道計画を生成することと、を含む。
【0008】
本発明の主題の実施形態による更に他の頭蓋外科手術計画システム、方法、及びコンピュータプログラム製品は、以下の図面及び詳細な説明を検討すると、当業者には明らかであるか、又は明らかになるであろう。すべてのそのような頭蓋外科手術計画システム、方法、及びコンピュータプログラム製品が、本明細書内に含まれ、本発明の主題の範囲内にあり、添付の特許請求の範囲によって保護されることが意図される。更に、本明細書に開示されるすべての実施形態は、別々に実装され得るか、又は任意の方法及び/又は組み合わせで組み合わされ得ることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本開示の更なる理解を提供するために含まれ、かつ本出願に組み込まれる添付の図面は、本発明の概念の特定の非限定的な実施形態を例示する。図面において、
【
図4】ロボットベースステーションの後部に位置する制御パネルを例示する。
【
図5】ロボットベースステーションの後部に位置するコネクタパネルを例示する。
【
図7】下部アームの遠位端に位置するブレスレットを例示する。
【
図10】Leksellフレームベースアダプタを例示する。
【
図11】CRWフレームベースアダプタを例示する。
【
図12】交換可能なガイドエンドエフェクタを例示する。
【
図13】1つの軌道から次に動くときの交換可能なガイドエンドエフェクタの運動を例示する。
【
図17】エンドエフェクタガイドチューブを例示する。
【
図27】頭蓋関節アーム上に位置するキネマティックマウントを例示する。
【
図28】フレーム基準アレイの2つのバージョンを例示する。
【
図31】ナビゲーションカメラの視野内に患者基準を有するための手術台に対するナビゲーションカメラ位置決めを例示する。
【
図32】ナビゲーションカメラを整列するためのレーザボタンの押圧を例示する。
【
図33】マーカポストに取り付けられたマーカを例示する。
【
図34】頭蓋アプリケーションで画像をマージする例を例示する。
【
図35】頭蓋アプリケーションにおける画像座標系ウィンドウを例示する。
【
図36】頭蓋アプリケーションにおける計画ウィンドウを例示する。
【
図38】頭蓋関節アームに取り付けられたICT位置合わせクランプの例を例示する。
【
図39】頭蓋アプリケーションにおける画像取得及び位置合わせの例を例示する。
【
図40】頭蓋アプリケーションにおけるLeksellフレームの画像取得及び位置合わせの例を例示する。
【
図41】頭蓋アプリケーションにおける軌道の座標の例を例示する。
【
図42】頭蓋アプリケーションにおけるCRWローカライザ基準物検出の例を例示する。
【
図43】頭蓋アプリケーションにおける計画された軌道の各々について取得された、計算されたフレームリング及びアーク座標の例を例示する。
【
図44】ICT位置合わせ固定物及びクランプが取り外された後の頭蓋アプリケーションにおける画像の例を例示する。
【
図45】処置中に器具又はインプラントの監視マーカを監視するために使用される、頭蓋アプリケーションにおける画像の例を例示する。
【
図46】頭蓋アプリケーションにおけるインプラント配置正確性検証の例を例示する。
【
図47】実施形態に従って構成される頭蓋外科手術計画システムによって実施され得る動作のフローチャートを例示する。
【
図48】実施形態に従って構成される頭蓋外科手術計画システムによって実施され得る動作のフローチャートを例示する。
【
図49】実施形態に従って構成される頭蓋外科手術計画システムによって実施され得る動作のフローチャートを例示する。
【
図50】実施形態に従って構成される頭蓋外科手術計画システムによって実施され得る動作のフローチャートを例示する。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下の考察は、当業者が本開示の実施形態を作製及び使用することを可能にするために提示されるものである。図示された実施形態に対する様々な修正は、当業者には、非常に明らかであり、本明細書の原理は、本開示の実施形態から逸脱することなく、他の実施形態及び用途に適用され得る。したがって、実施形態は、示される実施形態に限定されることを意図するものではなく、本明細書に開示される原理及び特徴と一致する最も広い範囲を与えられるべきである。以下の詳細な説明は、図面を参照して読まれるべきであり、異なる図の同様の要素は、同様の参照番号を有する。図は必ずしも縮尺通りではなく、選択された実施形態を示し、実施形態の範囲を限定することを意図するものではない。当業者は、本明細書で提供される実施例が、多くの有用な代替物を有し、実施形態の範囲内にあることを認識するであろう。
【0011】
システムの概要
本開示のいくつかの実施形態による、5つの主要構成要素:ロボットベースステーション(以下に示される)、カメラスタンド(以下に示される)、患者安定化スタンド(以下に示される)、器具、及び頭蓋ソフトウェアモジュールを含む、ExcelsiusGPS頭蓋モジュールとも称され得る、頭蓋外科手術計画システム。
【0012】
【0013】
【0014】
図3は、ロボットベースステーションを例示する。ロボットベースステーションは、頭蓋外科手術計画システム(例えば、ExcelsiusGPS)のためのメイン制御センターである。モニタ300は、外科医が手術を計画し、解剖学的構造、器具、及びインプラントをリアルタイムで視覚化することを可能にする。モニタ300は、垂直柱302上に位置する高解像度のフラットパネルタッチスクリーン液晶ディスプレイ(liquid crystal display、LCD)であり得る。モニタ300は、2つの手で所望の場所に調節され得る。モニタ300による任意選択の使用に、外部マウスが利用可能である。マウスは、滅菌野内における使用に対して意図されていない。
【0015】
任意選択の無線タブレットは、手術計画及びソフトウェア制御のための第2のタッチスクリーンモニタとして使用するために利用可能である。メインモニタ300は、使用中に常にアクティブなままである。ユーザは、必要に応じてタブレットの使用をロックアウトし得る。タブレット区画が、タブレットを保管するために使用される。タブレットは、滅菌野内における使用に対して意図されていない。
【0016】
図4は、ロボットベースステーションの後部に位置する制御パネルを例示する。このパネルは、システム電力及び一般的な位置決め機能を表示及び制御するために使用される。
【0017】
【0018】
【0019】
図5は、ロボットベースステーションの後部に位置するコネクタパネルを例示する。このパネルは、様々なデバイス用の外部接続ポートを収容する。
【0020】
【0021】
【0022】
システムは、統合された安定器を有する4つのキャスタを含む。安定器は、使用中に移動しないことを確保するためにシステムを固定化するために使用される。
【0023】
上部及び下部アームを含むロボットアームは、頭蓋外科手術計画システム(例えば、ExcelsiusGPSロボットベースステーション)の垂直柱に取り付けられている。この構成は、広範囲の動きを可能にする。
【0024】
頭蓋外科手術計画システム(例えば、ExcelsiusGPS)は、高性能サーボドライブとともに先進的な駆動制御システムを採用して、手術室環境において5軸ロボットアームを正確に位置決め及び制御し得る。
図6は、ロボットアームの5軸の動きを例示する。
【0025】
図7は、下部アームの遠位端に位置するブレスレットを例示する。それは、ロボットアームのユーザガイド位置決めを可能にする荷重感知構成要素である。
【0026】
運動を開始するために、反対側の親指及び人差し指でブレスレットのリングを絞る。絞られている間、運動の所望の方向に向かって軽い力を加える。ロボットアームは、所望の方向に動くことになる。アームは、計画がアクティブである場合、所望の深さを超えることなく、任意の方向又は軌道に沿って手動で動く。
【0027】
カメラスタンドは、移動可能であり、カメラを位置決めして、手術野及び光学マーカを視認するように調節可能である。
図8は、カメラスタンドの部品を例示する。
【0028】
以下の表は、
図8に例示される部品のカメラスタンド機能を説明する。
【0029】
【0030】
図2を参照すると、患者安定化スタンドは、手術台の頭部などの、床に堅固に固定され得るポータブルスタンドである。それは、ホイール、ベース、垂直柱、及び上部アームを含む。垂直柱及び上部アームは、広範囲の外科手術用構成を可能にするように調節可能である。
【0031】
患者は、手術室(operating room、O.R.)の手術台に位置付けられ、定位フレーム又はMayfieldシステムなどの患者固定デバイスが、患者に取り付けられる。スタンドが位置決めされ、上部アームが患者固定デバイスに結合される。スタンドは、ホイールを格納し、スタンドを床上に固設する機構を特徴とする。これは、患者の意図しない運動を防止する。設計は、蛍光透視Cアーム又はCTデバイスなどの術中撮像システムによるアクセスを可能にする。
【0032】
患者安定化スタンドは、上部アームに取り付けるアダプタを含む。これらのアダプタは、スタンドを特定の患者固定デバイスに直接結合する。スタンドは、3ピン固定アダプタを使用して、3ピン固定デバイス(例えば、Mayfield)に結合され得る。代替的に、ユーザが定位フレームを使用して患者を位置決めすることを望む場合、Leksellフレームベースアダプタ又はCRWフレームベースアダプタがスタンドに取り付けられ得る。各アダプタは、様々な位置合わせ方法を容易にするために、頭蓋関節アームを取り付けるために使用され得る追加の特徴を有する。
【0033】
【0034】
図10は、Leksellフレームベースアダプタを例示する。
【0035】
図11は、CRWフレームベースアダプタを例示する。
【0036】
ここで、器具が本明細書で議論される。
【0037】
図12は、交換可能なガイドエンドエフェクタを例示する。交換可能なガイドエンドエフェクタは、ロボットアームとシステム固有の外科手術用器具との間のインターフェースである。それは、滅菌ドレープを通る堅固な接続を可能にして、そのガイドチューブ内に配置された器具の精密な位置決めを提供する。エンドエフェクタは、別個の構成要素として提供され、使用前にユーザによって滅菌される。エンドエフェクタが壊れ易い電子機器を含む際にエンドエフェクタを取り扱うか、又は輸送するときに、常に注意する。
【0038】
交換可能なガイドエンドエフェクタは、ロボットアームから無線で給電される。この電力は、カメラによって使用されるアクティブマーカを駆動して、エンドエフェクタの場所及び配向を識別するために使用される。緑色のステータスLEDは、エンドエフェクタが給電され、運動が可能であるときに点灯する。LEDは、アームの運動が無効化されたときにオフになる。
【0039】
交換可能なガイドエンドエフェクタは、様々なガイドチューブに取り付けられ得る。ガイドチューブが取り付けられたとき、電極駆動クランプ、ドリルストップあり又はなしのドリル、ドリルガイド、及び生体針を含む、様々な器具は、所望の軌道に沿ってガイドチューブを通して挿入され得る。
【0040】
交換可能なガイドエンドエフェクタは、安全スイッチを含む。安全スイッチは、「開」及び「閉」の2つの位置を有する。「開」のとき、ロボットアームの運動は、無効化され、「閉」のとき、ロボットアームの運動は、有効化される。安全のために、スイッチが「開」位置にあるときに、器具は、エンドエフェクタのみを通して挿入され得る。スイッチは、器具がエンドエフェクタから取り外されるまで、「閉」になることができない。これは、器具がエンドエフェクタを通して挿入されている間にロボットアームの運動が発生しないことを確保することになる。
【0041】
「開」から「閉」に移行するために、安全スイッチ解放部が、左から右に摺動される。「閉」から「開」に移行するために、安全スイッチ解放部を引き抜き、次いで、安全スイッチ解放部が右から左に摺動される。
【0042】
以下のガイドラインを順守して、処置中に、電気外科手術用ユニット(Electro Surgical Unit、ESU)が使用され得る。
【0043】
1.切断モードにおける最大ピーク電圧は、900Vpkである。
【0044】
2.凝固モードにおける最大ピーク電圧は、4500Vpkである。
【0045】
3.エネルギー印加されたESUプローブは、金属エンドエフェクタ自体と接触するべきではなく、接触は、スタイレット又はキュレットのみに行われるべきである。
【0046】
4.スタイレットが使用される場合、それは、電極駆動フィーダに適切に位置決めされなければならない。電極駆動フィーダは、電極駆動クランプを使用してエンドエフェクタ上に適切に装着されなければならない。
【0047】
5.キュレットが使用される場合、それは、エンドエフェクタガイドチューブを通して挿入されなければならない。エンドエフェクタガイドチューブは、電気的に絶縁され、エンドエフェクタクイック解放機構に適切に装着されなければならない。
【0048】
頭蓋外科手術計画システム(例えば、ExcelsiusGPS)ロボットアームは、交換可能なガイドエンドエフェクタを位置決めして、所望の軌道で器具をガイドする。外科医は、正確な配置のために所望の軌道に整列しながら、エンドエフェクタを通して器具及びインプラントを手動で挿入する。
【0049】
ロボットアームの運動は、ブレスレット又はフットペダルを連続的に押圧することを伴ってのみ可能にされる。アームは、手首モードでユーザによって手動で動かされるか、又は軌道モードで、選択された軌道に自動的に動かされる。
【0050】
手首モードでは、アームは、アームの到達範囲内の任意の位置まで手動で動かされ得る。
【0051】
軌道モードでは、アームは、準備ができたときに現在の位置から次の軌道に自動的に動かされるか、又は選択された軌道に沿って手動で動かされ得る。
【0052】
1つの軌道から次の軌道に動くとき、アームは、新しい軌道、かつ解剖学的構造まで現在の軌道に沿って下向きに動く前に、現在の軌道に沿って、外科手術部位から安全距離(200mm)まで外向きに動かす。
【0053】
アームの自動運動は、エンドエフェクタを現在の位置から(初期の又は現在の軌道で)新しい軌道に動かすときに起こる。エンドエフェクタが新しい軌道に動かされると、それは、軌道の経路を所望の深さまで上下のみに動かされ得る。
【0054】
図13は、1つの軌道から次に動くときの交換可能なガイドエンドエフェクタの運動を例示する。軌道1、2、及び3は、自動の動きである。軌道4は、手動及び任意選択である。
【0055】
ロボットアームの自動運動は、ユーザによって停止されるか、システムによって停止されるか、又は防止され得る。いつでも運動を停止するために、ベースステーション上に位置する緊急停止ボタンが押される。運動は、エンドエフェクタが運動の反対方向に50N(11lbs)を超える力を検出する場合、停止される。エンドエフェクタは、任意の方向に100N(22lbs)を超える力を検出する。運動はまた、頭蓋動的基準ベース(Cranial Dynamic Reference Base、CDRB)若しくはフレーム基準アレイ(Frame Reference Array、FRA)などの、患者基準要素、又はエンドエフェクが、カメラの視野にないとき、軌道モードで停止される。交換可能なガイドエンドエフェクタの安全スイッチが開いているとき、運動が防止される。軌道が選択されるとき、アームの運動は、軌道モードのみで可能にされる。
【0056】
ロボットアームがその現在の位置に起因して安全な開始場所に到達することができない場合、軌道が到達されていないことを示すエラーメッセージが示されている。新しい軌道が使用されなければならないか、又はベースが再位置決めされなければならない。
【0057】
新しい軌道の場合、選択された軌道、及びブレスレットを使用したロボットアームの位置決めは、クリア位置にクリアされる。ブレスレットは、ユーザがアームを障害物の周囲で動かすための柔軟性を提供する。
【0058】
ベースを再位置決めするために、キャスタ上の安定器が係合解除され、ステーションは、所望の場所まで移動され、安定器は、再係合される。患者基準が患者に対して動いていないため、位置合わせは、影響を受けない。
【0059】
使用前に、手首モード及び制御パネル上のアーム位置ボタンを使用して動かされるロボットアームの能力が確認される。
【0060】
ナビゲートされた外科手術用器具は、検証プローブ及び軌道プローブなどの、ナビゲートされた生検針及びナビゲートされたプローブを含み得る。
【0061】
ナビゲートされたプローブは、器具軸と平行か、又はそれに対して垂直な光学マーカアレイを有する。ナビゲートされたプローブは、解剖学的構造を示すために使用される。
【0062】
【0063】
【0064】
図16は、ナビゲートされた生検針を例示する。ナビゲートされた生検針は、フリーハンド又は交換可能なガイドエンドエフェクタを通して使用され得るナビゲートされた器具である。針をエンドエフェクタを通して使用するとき、反射マーカによって画定された固有のアレイパターンは、遠位先端場所を決定する。アレイは、カメラによって追跡され、遠位先端場所は、モニタ上に投影される。深さストップは、針が所望の深さを越えて挿入されるのを防止するために追加され得る。
【0065】
ナビゲートされない外科手術用器具は、エンドエフェクタガイドチューブ、電極駆動クランプ、2.5mm六角ドライバ、頭蓋ドリル、頭蓋ドリルストップ、ランドマークスタイレット、頭蓋調節可能ドリルガイドを含み得る。
【0066】
図17は、エンドエフェクタガイドチューブを例示する。
【0067】
【0068】
【0069】
【0070】
【0071】
【0072】
【0073】
ExcelsiusGPSで使用するためのナビゲートされない外科手術用器具は、エンドエフェクタガイドチューブ、電極駆動クランプ、頭蓋ドリルストップ、2.5mm六角ドライバ、頭蓋ドリル、ランドマークスタイレット、及び頭蓋調節可能ドリルガイドを含む。電極ドライバ、頭蓋ドリル、生検針、カテーテル、及びスタイレットを含む補助器具は、交換可能なガイドエンドエフェクタ内に挿入されたエンドエフェクタガイドチューブを通して挿入され得る。ドリルが使用されるとき、ドリルストップは、所望の深さを越えるドリルを防止するために提供される。
【0074】
エンドエフェクタガイドチューブを交換可能なガイドエンドエフェクタ内に挿入するために、クイック解放部が緩められ、次いで、ガイドチューブ整列特徴が、エンドエフェクタ上の整列ピンと整列される。クイック解放部が締め付けられ、ガイドチューブが堅固に接続されることを確保するためにガイドチューブがチェックされる。
【0075】
ここで、監視マーカホルダが議論される。
【0076】
監視マーカホルダは、1つの反射マーカを保持するスタンドアロン器具である。それは、頭蓋動的基準ベース又はフレーム基準アレイが動かされた場合、ユーザに警告するために使用される。監視マーカホルダは、定位フレームベースなどの患者固定物に取り付けられている。ナビゲーションには必要ないが、動きを監視し、患者基準(CDRB又はFRA)が光学空間内に固定されたままであることを確認するための追加の安全対策である。
【0077】
ここで、CDRB、頭蓋関節アーム、及びFRAなどの、位置合わせ器具が議論される。
【0078】
位置合わせ器具は、患者位置合わせプロセスで使用される。患者位置合わせは、患者画像から取得された仮想患者解剖学的構造と、手術室内の物理的患者解剖学的構造との間の相関を作成するプロセスである。
【0079】
【0080】
【0081】
頭蓋動的基準ベース(CDRB)は、患者基準であり、すべてのナビゲーション追跡が参照される光学空間内の固定された基準点を確立するために使用される。CDRBは、アレイ本体、ディボット、ねじ、キネマティックマウント、及び整列ピンから構成される。CDRBは、それがシステムによって識別され得るように、固有のアレイパターン(追跡されたマーカポストの構成)を有する。CDRBは、器具検証に使用されるディボットを有する。ナビゲートされた器具の遠位端は、使用のための器具を検証するために、CDRBのディボット内に配置され、光学カメラの正面に保持される。
【0082】
【0083】
図27は、頭蓋関節アーム上に位置するキネマティックマウントを例示する。
【0084】
CDRBは、CDRBねじ及びキネマティックマウントを介して頭蓋関節アームに装着される。それは、クイック調節を可能にするために係止ノブを締め付けるか、又は緩めることによって、係止又は係止解除される、数個のジョイントを有する。キネマティックマウント及びCRDBの整列ピンは、CDRBが、位置合わせを損なうことなく術中に取り外され、交換されることを可能にする。
【0085】
図28は、フレーム基準アレイの2つのバージョンを例示する。
【0086】
フレーム基準アレイ(FRA)は、定位フレームが処置中に使用されるときのCDRBの代替である。フレーム基準アレイは、すべてのナビゲーション追跡が参照される光学空間内の固定された基準点を確立するように機能する。2つのFRAが利用可能であり、1つは、Leksell定位フレームと互換性があり、1つは、CRW定位フレームを有する。FRAは、検証ディボットを有するアレイ本体を含み、それらの関連付けられたLeksell又はCRWフレームベースへの取り付けを容易にするために取り付け特徴を有する。
【0087】
ここで、術中CT位置合わせ固定物及び蛍光透視位置合わせ固定物などの、位置合わせ固定物が議論される。
【0088】
【0089】
術中CT(Intraoperative CT、ICT)位置合わせ固定物は、位置合わせ固定物を含み、ICT位置合わせクランプは、任意の術中CT画像が、頭蓋外科手術計画システム(例えば、ExcelsiusGPS頭蓋モジュール)とともに使用されることを可能にする。ICT位置合わせクランプ及び位置合わせ固定物は、星形ギヤを一致させ、かつ2つの構成要素を一緒にスナップすることによって、使用前に組み立てられる。術中位置合わせ固定物は、頭蓋関節アームを有するICT位置合わせクランプを使用して、外科手術部位の近くに位置決めされる。基準物は、術中画像内で自動的に検出され、スキャン中に患者の解剖学的構造を、処置全体を通してカメラによって追跡される患者基準に位置合わせするために使用される。反射マーカは、カメラによって検出される。位置合わせが患者基準に移送されると、ICT位置合わせ固定物が取り外されて、外科手術部位へのアクセスを提供する。
【0090】
【0091】
蛍光透視位置合わせ固定物は、任意の術中透視画像が使用されることを可能にする。蛍光透視固定物は、統合されたクランプを使用して蛍光透視装置の蛍光増倍管に取り付けられている。固定物は、反射マーカが、すべての意図される蛍光透視装置位置、前方/後方(AP)、側方などでカメラによって確認されるように、位置決めされるべきである。
【0092】
ここで、システム構成が議論される。
【0093】
コードホルダからのカメラコードは、ベースステーション上のコネクタパネルに差し込まれる。
【0094】
カメラは、手術台に移動され、ホイールブレーキは、ホイール上に位置するレバーをアクティブ化することによって係合される。カメラは、外科手術野を視認するように整列される。
【0095】
図31は、ナビゲーションカメラの視野内に患者基準を有するための手術台に対するナビゲーションカメラ位置決めを例示する。
【0096】
カメラの位置決めハンドル上に位置するレーザボタンが押圧され、カメラの整列レーザをアクティブ化するように保持され、位置は、レーザが外科手術野の中心を指すように調節される。
【0097】
図32は、ナビゲーションカメラのレーザを整列するためのレーザボタンの押圧を例示する。
【0098】
次に、ロボットベースステーションが位置決めされる。足は、オペレータの足から快適な距離で水平面に位置決めされる。フットペダルは、IPX68格付けであり、液体が見られる可能性が高いエリアにおける使用に許容可能である。フットペダルコードをコネクタパネルに差し込む。フットペダルは、下部アーム上のブレスレットの作用と同様に、アームがアクティブ軌道に動くことを可能にする。
【0099】
ロボットベースステーションは、外科医から快適な距離で患者の隣に位置決めされる。ブレスレットを使用して、安定器と係合する前にアームがすべての場所に到達し得ることを確保するように、計画された軌道の周囲でロボットアームを動かす。
【0100】
安定器係合ボタンは、コントロールパネル上で押圧されて、キャスタ上の安定器を下げる。ボタンは、安定器が係合されたときに点灯する。
【0101】
エンドエフェクタをロボットアームに取り付けることが、本明細書に議論される。交換可能なガイドエンドエフェクタは、カスタムドレープ上のインターフェースプレートを介してロボットアームに接続する。磁気補助は、エンドエフェクタを位置決め及び自己整列させるのを助ける。エンドエフェクタは、ドレープを損傷させることなく処置中に取り外され、かつ最大3回再取り付けされることを可能にする、ドレープ配慮クランプを備えている。
【0102】
エンドエフェクタ上のブラケットは、開放され、V溝及び整列球体を整列させることによってインターフェースプレート上に配置される。エンドエフェクタの両側のブラケットは、絞られ、ハンドルは、定位置に係止するように押し下げられる。
【0103】
ロボットアームからエンドエフェクタを取り外すために、ハンドルは、ばね及び側部ブラケットを解放するために引き上げられる。
【0104】
図33は、マーカポストに取り付けられたマーカを例示する。使い捨て反射マーカを各器具アセンブリの各マーカポストに取り付ける。マーカがポスト上に完全に着座していることを確保する。
【0105】
頭蓋アプリケーションを使用する処置は、以下のワークフローを使用する。
【0106】
図47は、実施形態に従って構成される頭蓋外科手術計画システムによって実施され得る動作のフローチャートを例示する。
図47を参照すると、頭蓋外科手術計画システムは、放射線画像スキャナ、ディスプレイデバイス、少なくとも1つのプロセッサ、及び少なくとも1つのプロセッサによって実行されるプログラムコードを記憶する少なくとも1つのメモリによって生成された放射線患者画像を取得するために接続可能な少なくとも1つのネットワークインターフェースを含む。プロセッサは、少なくとも1つのネットワークインターフェースを介して、第1の平面に沿って患者の頭蓋構造の第1の放射線患者画像を取得し、第1の平面に対して角度的にオフセットされる第2の平面に沿って患者の頭蓋構造の第2の放射線患者画像を取得すること(4700)を含む動作を実施するように構成されている。動作はまた、第1及び第2の放射線患者画像を画像座標系にマージすること(4702)を含む。動作はまた、マージされた第1及び第2の放射線患者画像内でキャプチャされた、患者の頭蓋骨上の進入点及び患者の脳内の標的点を画定する外科手術軌道計画を取得すること(4704)を含む。
【0107】
いくつかの実施形態では、第1及び第2の放射線患者画像が、90°~30°の範囲で角度的にオフセットされる。
【0108】
いくつかの実施形態では、頭蓋外科手術計画システムによって実施される動作は、第1及び第2の放射線患者画像上にオーバーレイとして軌道のグラフィック表現を表示することによって、標的点及び頭蓋外科手術処置の知識ベースに基づいて、事前設定された軌道のセットを生成することを更に含む。動作はまた、軌道の表示されたグラフィック表現のうちの1つのユーザ選択を受信することによって、事前設定された軌道のうちの1つのユーザ選択を受信することを含む。
【0109】
最初に、画像は、画像が頭蓋アプリケーションでインポート及び選択された後に、マージされる。マージは、同じ患者解剖学的構造の2つ以上の画像セットを一緒に位置合わせするプロセスである。これは、CT又はMR画像セットの任意の組み合わせであり得る。画像をインポート及び選択するために、「マージ」ページ上の「画像を追加する」は、以下に見られる「画像セット」ダイアログを開くためにクリックされる。画像は、例えば、USBドライブ、ハードドライブ、又はネットワークからロードされ得る。USBドライブ上の画像を視認するために、USBドライブを、コネクタパネル上のUSBポートに挿入する。画像をロードするために、ハードドライブ又はUSBドライブアイコンを選択し、所望の患者画像を選択する。所望の画像は、「ローカル」画像リストから選択され、次いで、マスタ画像が識別される。すべての画像は、マスタ画像にマージされて、検査画像及び位置合わせ画像が同じ座標系を参照することを確保する。症例に対するすべての画像は、マージし続けるように選択される。
【0110】
図48は、実施形態に従って構成される頭蓋外科手術計画システムによって実施され得る動作のフローチャートを例示する。
図48を参照すると、いくつかの実施形態では、第1及び第2の放射線患者画像を画像座標系にマージする(4702)動作は、第1及び第2の放射線患者画像内でキャプチャされた頭蓋構造の画像座標系内で三次元グラフィック表現を生成すること(4800)を含む。
【0111】
図34は、頭蓋アプリケーションで画像をマージする例を例示する。画像をマージするために、2つの画像は、マスタ画像及び別の画像をマージするように選択される。ソフトウェアは、選択された画像をマスタ画像に自動的にマージする。異なる視認モードを使用する自動マージが、画像アイコンのうちの1つをクリックすることによってアクセスされ得る。画像は、マージの品質を決定するためにオーバーレイされ、各画像上の矢印を使用して調節され得る。第1の画像がマスタ画像に位置合わせされると、第2の画像は、マスタではなく、第1の画像に位置合わせされ得る。すべての画像は、マスタ画像に位置合わせされるべきである。
【0112】
次に、座標系が画定される。画像がマスタ画像座標系にマージされると、ユーザは、画像座標系を画定する前交連(anterior commissure、AC)及び後交連(posterior commissure、PC)解剖学的ランドマークを識別し得る。ユーザは、このステップをバイパスし、「スキャン座標を使用する」をクリックすることによって標準的なX-Y-Z座標系を選択することができる。
【0113】
画像座標を設定するために、4つの画像の各々に示された赤色の点を、所望に応じてAC又はPC解剖学的ランドマークと整列させる。整列されると、「ACを設定する」又は「PCを設定する」をクリックする。緑色の点は、患者画像上の位置を示す。AC/PC座標は、調節矢印を使用して調節され得る。
【0114】
図35は、頭蓋アプリケーションにおける画像座標系ウィンドウを例示する。
【0115】
次に、軌跡が計画される。事前設定された軌道が選択されてもよく、新しい軌道が計画されてもよく、又は新しい事前設定された軌道が画定されてもよい。
図36は、頭蓋アプリケーションにおける計画ウィンドウを例示する。
【0116】
図49は、実施形態に従って構成される頭蓋外科手術計画システムによって実施され得る動作のフローチャートを例示する。
図49を参照すると、マージされた第1及び第2の放射線患者画像内でキャプチャされた、患者の頭蓋骨上の進入点及び患者の脳内の標的点を画定する外科手術軌道計画を取得する(4704)動作は、画像座標系に対して画定された、患者の頭蓋骨上の進入点及び患者の脳内の標的点のユーザ指定を受信すること(4900)を含む。動作はまた、外科手術軌道計画内の進入点及び標的点のユーザ指定を記憶すること(4902)を含む。
【0117】
図50は、実施形態に従って構成される頭蓋外科手術計画システムによって実施され得る動作のフローチャートを例示する。
図50を参照すると、マージされた第1及び第2の放射線患者画像内でキャプチャされた、患者の頭蓋骨上の進入点及び患者の脳内の標的点を画定する外科手術軌道計画を取得する(4704)動作は、画像座標系に対して画定された患者の脳内の標的点のユーザ指定を受信すること(5000)を含む。動作はまた、標的点及び頭蓋外科手術処置の知識ベースに基づいて、事前設定された軌道のセットを生成すること(5002)を含む。動作はまた、事前設定された軌道のうちの1つのユーザ選択を受信すること(5004)を含む。動作はまた、事前設定された軌道のうちの選択された1つに基づいて、患者の頭蓋骨上の進入点を決定すること(5006)を含む。動作はまた、標的点のユーザ指定及び決定された進入点に基づいて外科手術軌道計画を生成すること(5008)を含む。
【0118】
いくつかの実施形態では、標的点のユーザ指定及び決定された進入点に基づいて外科手術軌道計画を生成する(5008)動作は、画像座標系に対する場所として外科手術軌道計画内の標的点及び進入点を画定することを含む。
【0119】
いくつかの実施形態では、標的点のユーザ指定及び決定された進入点に基づいて外科手術軌道計画を生成する(5008)動作は、第1及び第2の放射線患者画像に対する場所として外科手術軌道計画内の標的点及び進入点を画定することを含む。
【0120】
いくつかの実施形態では、マージされた第1及び第2の放射線患者画像内でキャプチャされた、患者の頭蓋骨上の進入点及び患者の脳内の標的点を画定する外科手術軌道計画を取得する(4704)動作は、患者上の頭蓋外科手術処置中に使用されるべき物理的外科手術用器具を表すグラフィック外科手術用器具を表示することを含む。動作はまた、ユーザ入力の受信に応答して、マージされた第1及び第2の放射線患者画像内でキャプチャされた、患者の頭蓋骨上の進入点及び患者の脳内の標的点に対して表示されたグラフィック外科手術用器具の角度配向及び場所を制御することを含む。動作はまた、外科手術軌道計画内のグラフィック外科手術用器具の角度配向及び場所の指標を記憶することを含む。
【0121】
事前設定された軌道を選択するとき、外科医は、患者画像上の外科手術用インプラントに対するその軌道及び場所を計画する。軌道は、患者の頭蓋骨の進入点、及び脳内の標的点によって画定される。ユーザは、症例の一部である共位置合わせされたMR及びCT画像セットのすべてにおける軌道を作成及び比較することができる。
【0122】
新しい軌道を作成するときに、外科医が選択するために、事前設定された軌道が利用可能である。事前設定された軌道又は「事前設定」は、画像座標系で画定される。システムのデフォルトの事前設定された座標は、公開された文献から取得される。ソフトウェアは、デフォルトの事前設定の各々のソースの引用を提供する。ポップアップ画面は、以前の症例、文献、又は以前の患者からの軌道の選択を可能にする。所望の軌道を選択する。選択されると、事前設定が患者の画像上で視認され得る。
【0123】
新しい軌道を選択するとき、ユーザは、事前設定された軌道又は空の軌道のいずれかから始まるときに、症例に追加された任意の画像上の標的点及び進入点を手動で計画することができる。
【0124】
新しい軌道を作成するために、「+」ボタンを選択する。軌道は、名前を付けられ、その色及び幅は、標的及び進入点を設定する前に画定される。「標的を設定する」又は「進入を設定する」をクリックして、それぞれ、標的点及び進入点を画定する。標的及び進入点を調節するために、それぞれ、「標的を修正する」又は「進入を修正する」をクリックする。「+」ボタンは、より多くの軌道を追加するように選択される。
【0125】
新しい事前設定された軌道を画定するとき、ユーザは、将来の症例に使用するためのカスタム事前設定軌道として、計画された軌道を保存することができる。事前設定は、画像座標系内の標的点の座標及び進入角度によって画定される。標的座標は、ミリメートル(mm)で、又はACからPCまでの距離のパーセンテージとして入力される。矢状及び冠状進入角度を入力する。
【0126】
次に、患者は、患者を患者固定物に固定し、患者を安定化させることによって、準備される。
図37は、患者固定及び患者安定化を例示する。
【0127】
患者を患者固定物に固定するために、患者固定ハードウェアが患者に取り付けられる。サポートされる固定システムは、Mayfield頭蓋骨クランプなどの、Leksellフレーム、CRWフレーム、又は3ピン固定物を含む。
【0128】
患者を安定化させるために、手術台は、処置のために所望される高さに調節される。手術中のいかなる意図しない運動も防止するために、電源が手術台から切断される。患者安定化スタンドは、上部アームの遠位端が手術台の上縁にあるように位置決めされる。スタンドの位置決めは、手術室スタッフを妨害することを回避し、かつ処置中に使用されることになる任意の術中撮像システムのアクセスを可能にするように、最適化されるべきである。対応する固定アダプタが、患者固定ハードウェアに取り付けられている。アダプタは、スタンドの遠位端に取り付けられている。患者の所望の位置決め及びスタンドが達成されると、スタンド上のすべての調節ノブを締め付け、ホイールリトラクタハンドルを定位置に係止するように引っ張る。
【0129】
次に、患者位置は、方法を選択すること、器具を検証すること、及び患者位置合わせ方法を選択することによって、位置合わせされる。位置合わせは、物理的な患者を外科手術計画と位置合わせするプロセスである。
【0130】
いくつかの実施形態では、頭蓋外科手術計画システムによって実施される動作は、マーカ追跡カメラが、頭蓋蛍光透視位置合わせ固定物上にある反射マーカを追跡し得るときに、第1の条件の発生を決定し、マーカ追跡カメラが、外科手術用ロボットのロボットアーム及び/又はエンドエフェクタに取り付けられた動的基準ベースマーカを追跡し得るときに、第2の条件の発生を決定することを更に含む。動作はまた、拳及び第2の条件が発生し続けている間、動作が、第1の平面に沿って患者の頭蓋構造の第1の放射線患者画像を取得するために、かつ第1の平面に対して角度的にオフセットされる第2の平面に沿って患者の頭蓋構造の第2の放射線患者画像を取得するために、実施されることを可能にすることを更に含む。
【0131】
いくつかの実施形態では、頭蓋外科手術計画システムによって実施される動作は、位置合わせ固定物が、基準物を含み、患者の頭蓋構造に取り付けられた後、第1の平面に沿って患者の頭蓋構造及び基準物の第1の放射線患者画像を取得することと、第1の平面に対して角度的にオフセットされる第2の平面に沿って患者の頭蓋構造及び基準物の第2の放射線患者画像を取得することと、を更に含む。
【0132】
いくつかの実施形態では、頭蓋外科手術計画システムによって実施される動作は、位置合わせフレーム上の基準物の場所を、第1及び第2の放射線患者画像内でキャプチャされた基準物の場所に位置合わせすることを更に含む。動作はまた、第1及び第2の放射線患者画像内でキャプチャされた基準物の場所への位置合わせフレーム上の基準物上の場所の位置合わせに基づいて、第1及び第2の放射線患者画像内でキャプチャされた頭蓋構造の三次元グラフィック表現上にオーバーレイされた位置合わせ固定物の三次元グラフィック表現を表示することを更に含む。
【0133】
いくつかの実施形態では、位置合わせ固定物は、反射マーカを更に含む。加えて、頭蓋外科手術計画システムによって実施される動作は、光学座標系に対してカメラ追跡システムによって追跡された反射マーカの場所を受信することを更に含む。動作はまた、画像座標系内の位置合わせフレーム上の基準物の場所を、光学座標系内の反射マーカの場所に位置合わせすることを更に含む。
【0134】
いくつかの実施形態では、頭蓋外科手術計画システムによって実施される動作は、位置合わせ固定物が、患者の頭蓋構造に取り付けられた後、第1の平面に沿って患者の頭蓋構造及び位置合わせ固定物の第1の放射線患者画像を取得することと、第1の平面に対して角度的にオフセットされる第2の平面に沿って患者の頭蓋構造及び位置合わせ固定物の第2の放射線患者画像を取得することと、を更に含む。
【0135】
患者を位置合わせするための4つの利用可能な方法が存在する:
・術中CT(ICT)位置合わせ
・CT-蛍光透視位置合わせ
・Leksellフレーム位置合わせ
・CRWフレーム位置合わせ。
【0136】
所望の患者位置合わせ方法は、その位置合わせの方法のための正確なワークフローに従うように選択される。
【0137】
器具検証ステップは、すべての位置合わせ方法に使用される。検証前に器具が組み立てられなければならない。各器具を次のように検証する:
1.検証される器具の先端を、交換可能なガイドエンドエフェクタ、CDRB、又はFRAにおける検証ディボット内に配置する。
【0138】
2.器具が視認可能であり、安定して保持されることを確保する。
【0139】
3.検証進捗を示すために、検証器具ページ上にポップアップ画面が現れる。
【0140】
検証が完了すると、画面に検証ステータスが示される。検証が失敗した場合(赤の交差円として表される)、検証は、それが成功する(緑色の円として表される)まで検証を繰り返されなければならない。
【0141】
術中コンピュータ断層撮影(ICT)位置合わせが以下に議論される。
【0142】
ICT位置合わせが選択されたとき、患者基準は、位置合わせの前に患者固定ハードウェアに取り付けられる。患者固定のためのLeksellフレームを使用する場合、Leksell FRA又はCDRBが患者基準として使用され得る。患者固定のためのCRWフレームを使用する場合、CRW FRA又はCDRBが患者基準として使用され得る。3ピン固定を使用する場合、CDRBが患者基準として使用されなければならない。FRAを使用するとき、FRAは、フレームベースに取り付けられる。CDRBを使用するとき、頭蓋関節アームは、固定アダプタに取り付けられ、次いで、CDRBをアームに取り付ける。使い捨て反射マーカは、患者基準のマーカポストに取り付けられている。カメラの方向に、CDRB上の反射マーカを位置決めする。外科手術処置との干渉を回避するために、患者基準の初期配置に注意すべきである。
【0143】
監視マーカホルダは、患者基準に対する相対距離を追跡して、処置中の患者基準の望ましくないずれを監視するために、患者固定デバイスに堅固に取り付けられ得る。使い捨て反射マーカは、ホルダ上のマーカポストに取り付けられている。
【0144】
ICT位置合わせ固定物の固定物構成を位置合わせするために、ICT位置合わせクランプが位置合わせ器具上に配置され、90°回転して固設する。係止ポストは、下側から押圧され、ピンが着座して固定物を固設するまで、ピンを90°回転させる。
【0145】
ICT位置合わせクランプは、頭蓋関節アームに取り付けられている。アームは、
図38に例示されるように、光学マーカをカメラに視認可能に保ちながら、位置合わせ固定物内の金属基準物が可能な限り外科手術部位に近づくように調節される。
図38は、頭蓋関節アームに取り付けられたICT位置合わせクランプの例を例示する。固定物に埋め込まれた金属基準物のみが、3D画像(反射マーカではない)内にある必要がある。ICT位置合わせ固定物が、画像取得と解剖学的ランドマークチェックを実施することとの間で動かないことが重要である。ICT位置合わせ固定物を取り外すために、ICT位置合わせクランプは、頭蓋関節アームからねじ止め解除される。
【0146】
ユーザは、ICT画像収集のための外科手術部位の構成を確認するように促される。これは、すべてのナビゲートされたアイテムがカメラによって視認可能であることを確保する。ICT位置合わせ構成が完了した後、患者基準及びICTの位置を記録するためにスナップショットが取得される。
【0147】
術中CT撮像システムは、患者解剖学的構造及びICT位置合わせ固定物を含むCT画像を取得するために使用される。画像は、USBドライブ又はハードドライブからロードされ得る。イーサネット(登録商標)を介して画像が転送される場合、転送が完了したときに、ハードドライブ上に自動的に現れ得る。
【0148】
ICT基準物が検出される。7つのICT基準物が、頭蓋アプリケーションの右サイドバー上に表示される。各基準物は、検出された基準物を中心とする3つの直交平面の組み合わせを示すビューを含む。正確に検出された基準物は、頭蓋アプリケーションにおいて円として現れるべきである。ビューポート内の基準物である右サイドバー中心のいずれかの基準物をクリックして、ユーザが任意の2Dビューでその場所を修正することを可能にする。ソフトウェアは、検出されたICT基準物と公称ICT基準物間隔との間の適合を最適化した後、残留基準物位置合わせ誤差を表示する。より低い値は、より正確な位置合わせを示す。
【0149】
ICT画像は、画像座標系にマージされなければならない。これは、画像をマスタ画像に、又はマスタ画像に既にマージされている他の画像にマージすることによって達成される。
【0150】
ICT基準物が確認された後、ユーザは、位置合わせを完了するためにICTから患者基準アレイに位置合わせを転送するように促される。
【0151】
コンピュータ断層撮影(Computed tomography、CT)-蛍光透視位置合わせが以下に議論される。
【0152】
CT-蛍光透視の位置合わせを構成するときに、蛍光透視位置合わせ固定物は、Cアーム上の蛍光増倍管に取り付けられている。クランプ上のノブは、緊密になるまで時計回りに回転される。Cアームが定位置になった後、患者基準がカメラに視認可能であることを確保する。
【0153】
監視マーカホルダは、患者基準に対する相対距離を追跡して、処置中の患者基準の望ましくないずれを監視するために、患者固定デバイスに堅固に取り付けられ得る。使い捨て反射マーカは、ホルダ上のマーカポストに取り付けられている。
【0154】
CT画像及び患者基準を選択するために、ユーザは、最初に、位置合わせに使用されるように3D画像及び患者基準を選択しなければならない。位置合わせ3D画像は、右サイドバーのドロップダウンメニューで選択される。マスタ画像座標系にマージされるすべてのCT画像は、位置合わせCT画像として使用されるように利用可能である。位置合わせに使用される患者基準は、右サイドバーの下半分に表示される。選択された患者基準は、利用可能なすべての患者基準を通して循環するようにクリックされる。
【0155】
画像を取得及び位置合わせするために、患者の2つの蛍光透視画像(1つの前後(AP)及び1つの側方)が取得される。側方画像は、真の側方又はAP画像から少なくとも30°離れた任意の角度で取得され得る。ユーザは、画像内の患者内容を最大化し、患者固定ハードウェアからの金属アーチファクトを最小限に抑えるために、側方画像角度を選択するべきである。
【0156】
蛍光透視画像を取得する前に、以下の4つの条件が満たされなければならない:
1.患者基準がカメラによって視認可能である。
【0157】
2.蛍光透視位置合わせ固定物が、Cアームに取り付けられ、カメラによって視認可能である。
【0158】
3.Cアームとの頭蓋外科手術計画システム(例えば、ExcelsiusGPSシステム)の接続がアクティブである。
【0159】
4.Cアームが静止している。
【0160】
右サイドバー上の各インジケータは、画像キャプチャの準備ができたときに緑色になる。全4つのインジケータが緑色であるとき、すべての所望の画像がキャプチャされるまで、術中透視画像が取得される。
図39は、頭蓋アプリケーションにおける画像取得及び位置合わせの例を例示する。
【0161】
画像が取得されると、ユーザは、画像をAP又は側方に割り当て得るか、又はユーザは、画像を削除し得る。所望のAP及び側方画像が選択されると、右サイドバー内の「実行」ボタンをクリックして、位置合わせアルゴリズムを実行する。
【0162】
位置合わせを検証するとき、位置合わせは、ナビゲーション前に視覚的に検証される。CT画像及び蛍光透視画像から作成されたデジタル再構成画像(Digitally Reconstructed Radiograph、DRR)は、適切な位置合わせを確認するために交互になっている。マージスケール(1~10)が、画像位置合わせを確認するために使用される。スコア6~10は、良好な画像整列を示す。スコア5以下では、画像をダブルチェックし、ランドマークチェックを実施するか、又は進行前に画像を再取得する。「次」ボタンをクリックして完了する。
【0163】
Leksellフレーム位置合わせが以下に議論される。
【0164】
図40は、頭蓋アプリケーションにおけるLeksellフレームの画像取得及び位置合わせの例を例示する。
【0165】
Leksellフレームの画像を取得及びインポートするとき、Leksell CTローカライザは、Leksellフレームベースに取り付けられる。患者のCT画像は、フレーム及び取り付けられたフレームローカライザによって取得される。フレームローカライザの全体がCT画像で視認可能であることを確保する。CT画像が取得されてから外科手術が実施されるまで、フレームベースと患者との間の堅固な接続が維持されていれば、術前又は術中にCT画像が取得され得る。
【0166】
患者基準取り付けを実施するために、ローカライザが取り外され、FRAがフレームベースに取り付けられる。使い捨て反射マーカは、患者基準上のマーカポストに取り付けられている。
【0167】
監視マーカホルダは、患者基準に対する相対距離を追跡して、処置中の患者基準の望ましくないずれを監視するために、患者固定デバイスに堅固に取り付けられ得る。使い捨て反射マーカは、ホルダ上のマーカポストに取り付けられている。
【0168】
Leksellローカライザ基準物検出を実施するとき、CT画像の2つのスライスが抽出され、フレーム検出アルゴリズムが、各スライス上でソフトウェア内で実施されて、ローカライザパターンとの交点を検出する。ユーザは、右サイドバー上のリスト内の点をクリックすることによって、検出された交点の場所を一度に検証及び/又は修正しなければならない。すべての基準物が配置された後、フレーム位置合わせが計算される。
【0169】
Leksell画像マージを実施するとき、CT画像は、マスタ画像座標系にマージされなければならない。これは、画像をマスタ画像に、又はマスタ画像に既にマージされている他の画像にマージすることによって達成される。ソフトウェアは、画像マージを確認するようにユーザに求める。
【0170】
計画された軌道の各々のための計算されたフレームリング及びアーク座標が取得され得る。ロボットアームが使用されていない場合、座標が、Leksellリング及びアークを、選択された軌道に整列させるために使用され得る。
【0171】
図41は、頭蓋アプリケーションにおける軌道の座標の例を例示する。
【0172】
Cosman-Roberts-Wells(CRW)フレーム位置合わせが以下に議論される。
【0173】
CRWフレームの画像を取得及びインポートするとき、CRWローカライザは、最初にCRWフレームベースに取り付けられる。
【0174】
患者のCT画像は、フレーム及び取り付けられたフレームローカライザによって取得される。フレームローカライザの全体がCT画像内に存在することを確保する。CT画像が取得されてから外科手術が実施されるまで、フレームベースと患者との間の堅固な接続が維持されていれば、術前又は術中にCT画像が取得され得る。
【0175】
ローカライザが取り外され、FRAがフレームベースに取り付けられる。使い捨て反射マーカは、患者基準のマーカポストに取り付けられている。
【0176】
監視マーカホルダは、患者基準に対する相対距離を追跡して、処置中の患者基準の望ましくないずれを監視するために、患者固定デバイスに堅固に取り付けられ得る。使い捨て反射マーカは、監視マーカホルダのマーカポストに取り付けられている。
【0177】
CRWローカライザ基準物を検出するとき、CT画像の1つのスライスが抽出され、フレーム検出アルゴリズムが、スライス上でソフトウェア内で実施されて、ローカライザパターンとの交点を検出する。ユーザは、検出された交点の場所を一度に検証及び/又は修正しなければならない。すべての基準物が配置された後、フレーム位置合わせが計算される。
【0178】
図42は、頭蓋アプリケーションにおけるCRWローカライザ基準物検出の例を例示する。
【0179】
CRW画像をマージするとき、CT画像は、マスタ画像座標系にマージされなければならない。これは、画像をマスタ画像に、又はマスタ画像に既にマージされている他の画像にマージすることによって達成される。ソフトウェアは、画像マージを確認するようにユーザに求める。
【0180】
次いで、計算されたフレームリング及びアーク座標は、計画された軌道の各々に対して取得される。ロボットアームが使用されていない場合、座標が、CRWリング及びアークを、選択された軌道に整列させるために使用され得る。
【0181】
図43は、頭蓋アプリケーションにおける計画された軌道の各々について取得された、計算されたフレームリング及びアーク座標の例を例示する。
【0182】
次に、ランドマークがチェックされて、位置合わせを検証する。位置合わせが完了した後、位置合わせが正常に計算されたことを確保するために、ランドマークチェック又は検証が実施されるべきである。検証プローブ又は軌道プローブを使用して、解剖学的ランドマークに触れ、対応する場所がシステムモニタ上に示されていることを検証する。このプロセスは、例えば、2~3つのランドマークを使用して繰り返され得る。
【0183】
検証プローブ又は軌道プローブを、それに触れることなく、監視マーカで指示することによって、監視マーカを位置合わせする。監視マーカボックスは、アクティブ化されると緑色に変わる。監視マーカは、患者基準が処置中に動かないことを追加の検証を提供するために使用され得る。監視マーカが患者基準の顕著な動きを示す場合、解剖学的ランドマークチェックを実施する。ランドマークチェックが満たされている場合、監視マーカを再位置合わせする。ランドマークチェックが失敗した場合、患者を再位置合わせする。
【0184】
ICT位置合わせ方法が使用された場合、ICT位置合わせ固定物及びクランプは、進行前に取り外される。
図44は、ICT位置合わせ固定物及びクランプが取り外された後の頭蓋アプリケーションにおける画像の例を例示する。
【0185】
次に、選択された軌道がナビゲートされる。
【0186】
頭蓋アプリケーションのナビゲートページは、ユーザが、軌道計画に従って、患者解剖学的構造に対するナビゲートされた器具及び軌道の整列を視覚化することを可能にする。ロボットアームは、交換可能なガイドエンドエフェクタを、計画された軌道に精密に整列させる。
【0187】
軌道計画をアクティブ化するために、画面の右で所望の軌道を選択する。軌道計画は、軌道ラベルが強調表示され、かつロボットアームがブレスレット又はフットペダルを押圧することによって動かされ得るときに、アクティブである。ロボットアームは、最初に、外科手術野の障害物を明確にするまで動き、次いで、軌道上に、次いで、軌道に沿って下降する。軌道上に入ると、ロボットアームは、軌道に沿って上下に動くが、軌道計画が選択解除されない限り、軌道から外に動かない。
【0188】
次いで、器具又はインプラントは、現在の軌道に従って所望の深さまで挿入される。監視マーカが、処置中に監視される。監視マーカが患者基準の顕著な動きを示す場合、解剖学的ランドマークチェックが実施される。ランドマークチェックが満たされている場合、監視マーカは、再位置合わせされる。ランドマークチェックが失敗した場合、患者は、再位置合わせされる。
【0189】
図45は、処置中に器具又はインプラントの監視マーカを監視するために使用される、頭蓋アプリケーションにおける画像の例を例示する。
【0190】
Leksell又はCRWフレーム位置合わせ方法が使用された場合、フレーム座標が、頭蓋アプリケーションにLeksell又はCRWフレーム座標を表示するために計算される。
【0191】
アクティブ患者基準がFRAである場合、FRAからCDRBへの位置合わせ転送が、実施され得る。これは、処置中にFRAがフレームベースから取り外される必要がある場合に役立つ。
【0192】
次に、選択された軌道の正確性が、少なくとも1つのPostop画像で検証される。
【0193】
インプラント配置正確性は、術後CT画像を取得し、それをマスタ画像座標系にマージし、術後画像でインプラントを識別することによって検証され得る。
【0194】
術後画像を取得した後、CT画像をハードドライブにインポートし、画像をマスタ画像座標系にマージする。インプラントを表す仮想リードオブジェクトが作成される軌道が選択される。各インプラントに沿った最大4つの接触位置が画定される。接触位置が画定されると、ソフトウェアは、各接触位置と標的位置との間のユークリッド距離をミリメートル単位(mm)で、及び各接点と計画された軌道との間の最短距離を報告する。計画された軌跡と検出されたリードとの間の全体的な角度は、度単位で表示される。
【0195】
図46は、頭蓋アプリケーションにおけるインプラント配置正確性検証の例を例示する。
【0196】
いくつかの実施形態では、頭蓋外科手術計画システムは、ロボットベース、ロボットベースに結合されたロボットアーム、ロボットアームに結合されたエンドエフェクタを有する外科手術用ロボットであって、エンドエフェクタが、外科手術用器具の動きをガイドするように構成されている。頭蓋外科手術計画システムはまた、外科手術用ロボット上の反射マーカの場所、及び患者の頭蓋構造に取り付けられた位置合わせ固定物上の反射マーカの場所を示す追跡情報を出力するように構成されたカメラ追跡システムを含む。少なくとも1つのプロセッサが、患者に対する第1及び第2の患者画像を取得することと、カメラ追跡システムからの追跡情報に基づいて、第1及び第2の患者画像内でキャプチャされた頭蓋構造に対するエンドエフェクタの姿勢を追跡することと、を行うように動作を実施する。
【0197】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つのプロセッサが、外科手術軌道計画を受信することと、外科手術軌道計画に基づいて、ロボットベースに対してロボットアームを動かすように動作可能に接続された少なくとも1つのモータの動きを制御することと、を行うように動作を実施する。
【0198】
いくつかの実施形態では、頭蓋外科手術計画システムによって実施される動作は、外科手術軌道計画に基づいて、エンドエフェクタの標的姿勢を決定することを更に含む。動作はまた、外科手術軌道計画のための標的姿勢及び追跡情報によって示されたエンドエフェクタの現在追跡された姿勢に基づいて、ステアリング情報を生成することであって、ステアリング情報が、患者の頭蓋構造に対してエンドエフェクタが動かされることを必要とする場所を示す、生成することを更に含む。
【0199】
いくつかの実施形態では、頭蓋外科手術計画システムによって実施される動作は、エンドエフェクタが患者の頭蓋構造に対して標的姿勢と位置決めされることになるように、ステアリング情報に基づいて、少なくとも1つのモータの動きを制御して、エンドエフェクタの動きをガイドすることを更に含む。
【0200】
更なる定義及び実施形態:
本開示の様々な実施形態の上記説明において、本開示の態様は、任意の新規かつ有用なプロセス、機械、製造、又は組成物、又はそれらの任意の新規かつ有用な改良を含む多数の特許可能なクラス又は文脈のいずれかにおいて本明細書に例示及び説明され得る。したがって、本開示の態様は、完全にハードウェア、完全にソフトウェア(ファームウェア、常駐ソフトウェア、マイクロコードなどを含む)、又はソフトウェアとハードウェアを組み合わせた実装で実施されてもよく、これらはすべて、本明細書において概して「回路」、「モジュール」、「構成要素」、又は「システム」と称され得る。更に、本開示の態様は、その上に具現化されたコンピュータ可読プログラムコードを有する1つ以上のコンピュータ可読媒体を含むコンピュータプログラム製品の形態を取り得る。
【0201】
1つ以上のコンピュータ可読媒体の任意の組み合わせを使用することができる。コンピュータ可読媒体は、コンピュータ可読信号媒体又はコンピュータ可読記憶媒体であり得る。コンピュータ可読記憶媒体は、例えば、電子、磁気、光学、電磁気、又は半導体のシステム、装置、又はデバイス、若しくはこれらの任意の適切な組み合わせであってもよいが、これらに限定されるものではない。コンピュータ可読記憶媒体のより具体的な例(非包括的リスト)は、携帯型コンピュータディスク、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(random access memory、RAM)、読み取り専用メモリ(read-only memory、ROM)、消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(EPROM又はフラッシュメモリ)、中継器を有する適切な光ファイバ、携帯型コンパクトディスク読み取り専用メモリ(compact disc read-only memory、CD-ROM)、光学記憶デバイス、磁気記憶デバイス、又はこれらの任意の適切な組み合わせを含む。本文書に照らして、コンピュータ可読記憶媒体は、命令実行システム、装置、又はデバイスによって、又はそれに関連して使用するためのプログラムを包含するか、又は記憶することができる任意の有形媒体であり得る。
【0202】
コンピュータ可読信号媒体は、コンピュータ可読プログラムコードが具現化された伝搬データ信号を、例えば、ベースバンドで、又は搬送波の一部として含むことができる。そのような伝播信号は、電気磁気、光学、又はそれらの任意の好適な組み合わせを含むがこれらに限定されない様々な形態のいずれかを取ることができる。コンピュータ可読信号媒体は、コンピュータ可読記憶媒体ではなく、命令実行システム、装置、又はデバイスによって、若しくはそれに関連してプログラムを通信、伝搬、又は輸送することができる任意のコンピュータ可読媒体であり得る。コンピュータ可読信号媒体上で具現化されたプログラムコードは、無線、有線、光ファイバケーブル、RFなど、又は前述の任意の適切な組み合わせを含むがこれらに限定されない任意の適切な媒体を用いて伝送することができる。
【0203】
本開示の態様のための動作を実行するためのコンピュータプログラムコードは、Java(登録商標)、Scala、Smalltalk、Eiffel、JADE、Emerald、C++、C#、VB.NET、Pythonなどのオブジェクト指向プログラミング言語、「C」プログラミング言語、Visual Basic、Fortran 2003、Perl、COBOL2002、PHP、ABAPなどの従来の手続き型プログラミング言語、Python、Ruby and Groovyなどの動的プログラミング言語、又は他のプログラミング言語を含む、1つ以上のプログラミング言語の任意の組み合わせで書かれてもよい。プログラムコードは、ユーザのコンピュータ上で完全に、ユーザのコンピュータ上で部分的に、スタンドアロンのソフトウェアパッケージとして、ユーザのコンピュータ上で部分的に、かつリモートコンピュータ上で部分的に、若しくはリモートコンピュータ又はサーバ上で完全に実行することができる。後者のシナリオでは、リモートコンピュータは、ローカルエリアネットワーク(local area network、LAN)又は広域ネットワーク(wide area network、WAN)を含む任意のタイプのネットワークを通してユーザのコンピュータに接続することができ、又は接続は外部コンピュータ(例えば、インターネットサービスプロバイダを使用してインターネットを通して)に対して、又はクラウドコンピューティング環境において、又はサービス型ソフトウェア(Software as a Service、SaaS)などのサービスとして提供することができる。
【0204】
本開示の態様は、本開示の実施形態による方法、装置(システム)、及びコンピュータプログラム製品のフローチャート図及び/又はブロック図を参照して、本明細書で説明される。フローチャート図及び/又はブロック図の各ブロック、並びにフローチャート図及び/又はブロック図におけるブロックの組み合わせは、コンピュータプログラム命令によって実装することができることが理解されよう。これらのコンピュータプログラム命令は、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、又は他のプログラム可能データ処理装置のプロセッサに提供され、コンピュータ又は他のプログラム可能命令実行装置のプロセッサを介して実行される命令が、フローチャート及び/又はブロック図ブロック又はブロックで指定された機能/動作を実装するための機構を作成するように、機械を生成することができる。
【0205】
これらのコンピュータプログラム命令はまた、コンピュータ可読媒体に格納されてもよく、実行されたときに、コンピュータ、他のプログラム可能データ処理装置、又は他のデバイスが特定の方法で機能するように指示することができるため、コンピュータ可読媒体に記憶されている場合、命令は、実行されたときに、コンピュータにフローチャート及び/又はブロック図のブロック又は複数のブロック内で指定された機能/作用を実装させる命令を含む製品を生成する。コンピュータプログラム命令はまた、コンピュータ、他のプログラム可能命令実行装置、又は他のデバイスにロードされて、一連の動作ステップをコンピュータ、他のプログラム可能装置、又は他のデバイス上で実施させ、コンピュータ実装プロセスを生成することができるので、コンピュータ又は他のプログラム可能装置上で実行する命令は、フローチャート及び/又はブロック図のブロック又は複数のブロック内で指定された機能/作用を実装するためのプロセスを提供する。
【0206】
本明細書で使用される用語は、特定の実施形態のみを説明する目的のためであり、本発明を限定することを意図するものではないことを理解されたい。別途定義されない限り、本明細書で使用されるすべての用語(技術用語及び科学用語を含む)は、本開示が属する技術分野の当業者によって一般に理解されるのと同じ意味を有する。一般的に使用される辞書で定義されるものなどの用語は、本明細書及び関連技術に照らしてそれらの意味と一致する意味を有すると解釈されるべきであり、本明細書で明示的にそのように定義されない限り、理想的又は過度に形式的な意味で解釈されるべきではないことが更に理解されるであろう。
【0207】
図のフローチャート及びブロック図は、本開示の様々な態様によるシステム、方法、及びコンピュータプログラム製品の可能な実装のアーキテクチャ、機能、及び動作を示す。これに関して、フローチャート又はブロック図の各ブロックは、指定された論理機能を実装するための1つ以上の実行可能命令を含む、コードのモジュール、セグメント、又は部分を表すことができる。また、いくつかの代替の実装では、ブロックに記載された機能は、図に記載された順序から発生し得ることにも留意されたい。例えば、連続して示される2つのブロックは、実際には実質的に同時に実行され得るか、又はブロックは、関与する機能に応じて、逆の順序で実行され得る。ブロック図及び/又はフローチャート図の各ブロック、並びにブロック図及び/又はフローチャート図におけるブロックの組み合わせは、特定の機能又は作用を実施する専用ハードウェアベースのシステム、又は専用ハードウェアとコンピュータ命令との組み合わせによって実装することができることにも留意されたい。
【0208】
本明細書で使用される用語は、特定の態様のみを説明する目的のためであり、本開示を限定することを意図するものではない。本明細書で使用される場合、単数形「a」、「an」、及び「the」は、文脈が別途明確に示されない限り、複数形も含むことが意図される。本明細書で使用される場合、「含む」及び/又は「含んでいる」という用語は、記載された特徴、整数、ステップ、動作、要素、及び/又は構成要素の存在を指定するが、1つ以上の他の特徴、整数、ステップ、動作、要素、構成要素、及び/又はそれらのグループの存在又は追加を排除しないことが更に理解されるであろう。本明細書で使用される場合、「及び/又は」という用語は、関連する列挙された項目のうちの1つ以上のいずれか及びすべての組み合わせを含む。図面の説明を通して、同様の参照番号は、同様の要素を示す。
【0209】
以下の特許請求の範囲における任意の手段又はステップ並びに機能要素の対応する構造、材料、作用、及び等価物は、特に請求される他の特許請求される要素と組み合わせて機能を実施するための任意の開示された構造、材料、又は作用を含むことが意図される。本開示の説明は、例示及び説明の目的で提示されており、網羅的であること、又は開示された形態の開示に限定されることを意図するものではない。本開示の範囲及び趣旨から逸脱することなく、多くの修正及び変形が当業者には明らかであろう。本明細書の開示の態様は、本開示の原理及び実際の用途を最もよく説明するために選択及び記載され、当業者は、企図される特定の使用に適した様々な修正を伴う本開示を理解することを可能にする。