(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-25
(45)【発行日】2024-04-02
(54)【発明の名称】NRとの共存におけるLTE-Mサブキャリアの間引きの適用可能性
(51)【国際特許分類】
H04L 27/26 20060101AFI20240326BHJP
H04W 4/70 20180101ALI20240326BHJP
【FI】
H04L27/26 113
H04W4/70
(21)【出願番号】P 2022509192
(86)(22)【出願日】2020-08-14
(86)【国際出願番号】 IB2020057697
(87)【国際公開番号】W WO2021028885
(87)【国際公開日】2021-02-18
【審査請求日】2022-04-06
(32)【優先日】2019-08-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】598036300
【氏名又は名称】テレフオンアクチーボラゲット エルエム エリクソン(パブル)
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】弁理士法人大塚国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】モザファリ, モハンマド
(72)【発明者】
【氏名】ウォーレン, アンダース
(72)【発明者】
【氏名】ベルイマン, ヨハン
【審査官】大野 友輝
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2018/012550(WO,A1)
【文献】国際公開第2018/172403(WO,A1)
【文献】ERICSSON,Coexistence of LTE-MTC with NR[online],3GPP TSG RAN WG1 #97 R1-1905959,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_97/Docs/R1-1905959.zip>,2019年05月04日
【文献】ERICSSON,Feature lead summary for Coexistence of LTE-MTC with NR[online],3GPP TSG RAN WG1 #97 R1-1907581,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_97/Docs/R1-1907581.zip>,2019年05月16日
【文献】HUAWEI, HISILICON,Feasible placement for LTE-M coexistence with NR[online],3GPP TSG RAN WG4 #90Bis R4-1903846,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG4_Radio/TSGR4_90Bis/Docs/R4-1903846.zip>,2019年04月01日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 27/26
H04W 4/70
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワイヤレス通信ネットワークにおいて通信するための方法であって、
第2キャリアの帯域幅の範囲内
の第1キャリアを用いて、信号を送信すること(902)、を含み、前記送信は、前記第2キャリアの
複数のリソースブロックの
うち前記第1キャリア
が部分的
に重複する
リソースブロック内のサブキャリア
の各々についてのデータが送信されない形で行われ
、
前記方法は、前記第1キャリアの直流(DC)サブキャリアの下側の、第1キャリアナローバンド内の前記第1キャリアのリソースブロックをスケジューリングすること、をさらに含む、
方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法であって、前記第2キャリアの前記リソースブロックの前記第1キャリアによ
る部分的
な前記重複は、前記第1キャリアの最も外側のリソースブロックで生じる、方法。
【請求項3】
請求項
1又は2に記載の方法であって、前記第1キャリアは、ロングタームエボリューション-マシンタイプ通信(LTE-M)キャリアであり、前記第2キャリアは、新無線(NR)キャリアである、方法。
【請求項4】
請求項
3に記載の方法であって、前記方法は、前記NRキャリアの範囲内で、前記LTE-Mキャリアの中央を:
q=3nとして、F
nr,raster=F
lte,raster+300q[kHz]
に基づいて位置決めすること、を含み、nは整数であり、F
nr,rasterはNRチャネルラスタ周波数であり、F
lte,rasterはLTEチャネルラスタ周波数であり、qはNR周波数レンジ及び前記LTE-Mキャリアの位置に基づいて選択される整数である、方法。
【請求項5】
請求項
3又は
4に記載の方法であって、前記方法は、次のLTE-Mナローバンドのうちのいずれかの範囲内で前記LTE-Mキャリアのリソースブロックをスケジューリングすること、を含む、
【表1】
方法。
【請求項6】
請求項
3に記載の方法であって、前記方法は、LTE-M送信のために使用されない1つ以上のLTE-Mサブキャリアを、MTC物理ダウンリンク制御チャネル(MPDCCH)のリソースブロックに関連付けられるサブキャリアへ制限すること、を含む、方法。
【請求項7】
請求項
3に記載の方法であって、前記方法は、LTE-M送信のために使用されない1つ以上のLTE-Mサブキャリアを、物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)のリソースブロックに関連付けられるサブキャリアへ制限すること、を含む、方法。
【請求項8】
請求項
3に記載の方法であって、前記LTE-Mキャリアの直流(DC)サブキャリアの下側の前記LTE-Mキャリアのリソースブロックを、NRのリソースブロックに対し位置合わせすること、を含む、方法。
【請求項9】
請求項1~
8のいずれか1項に記載の方法であって、前記方法は、LTE-M及びNRにおけるサブキャリアを同一のグリッド上に位置合わせするという条
件下で前記送信を行うこと、を含む、方法。
【請求項10】
請求項1~
9のいずれか1項に記載の方法であって、さらに
、部分的
な前記重複に対応し且つ送信されるデータを有しない
前記サブキャリアに関する情報を送信すること、を含む、方法。
【請求項11】
請求項1~
10のいずれか1項に記載の方法であって、前記第1キャリアの無線アクセス技術(RAT)は、前記第2キャリアのRATとは異なる、方法。
【請求項12】
ワイヤレス通信ネットワークにおいて通信するための方法であって、
第2キャリアの帯域幅の範囲内
の第1キャリアにより搬送される信号を受信すること(904)、を含み、前記受信
することは、受信される前記信号を復号する際に、前記第2キャリアの
複数のリソースブロックの
うち前記第1キャリア
が部分的
に重複する
リソースブロック内のサブキャリア
の各々を破棄すること、を含
み、
前記第1キャリアの直流(DC)サブキャリアの下側の、第1キャリアナローバンド内の前記第1キャリアのリソースブロックがスケジューリングされる、
方法。
【請求項13】
請求項1~
12のいずれか1項に記載の方法を実行するように適合される、ネットワークノード(30)。
【請求項14】
請求項1
又は12に記載の方法を実行するように適合される、ワイヤレスデバイス(50)。
【請求項15】
少なくとも1つの処理回路上で実行された場合に、前記少なくとも1つの処理回路に、請求項1~
12のいずれか1項に記載の方法を遂行させる命令群、を含む、コンピュータプログラム(46,66)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願]
本出願は、2019年8月15日に出願された米国仮特許出願第62/887,616号の利益を主張し、その開示はここで全体として参照によりここに取り入れられる。
【0002】
本開示は、概して、ワイヤレスネットワーク通信の分野に関連し、より具体的には、新無線(NR)と共存する中でLTE-Mを配備することに関連する。
【背景技術】
【0003】
マシンタイプ通信(MTC)は、車両追跡、ユーザ及びホームセキュリティ、バンキング、リモート監視、及びスマートグリッドといった多くのアプリケーションにおいて、幅広く使用されている。いくつかの報告によれば、2023年までに、35億個の広域のデバイスがセルラーネットワークへ接続されることになるであろう。それらデバイスをサポートするために、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)のメンバーは、特に低帯域幅で低エネルギーのデバイスをサポートすることを意図した無線アクセス技術を標準化した。LTE(Long-Term Evolution)として知られる第4世代の技術に基づくその技術を、LTE-Mという。LTE-M(LTE-MTC又はeMTCともいう)のためのネットワークサポートは速いペースで展開されており、今後数年のうちに極めて多くのデバイスがネットワークへ接続して多様なLTE-Mのユースケースを解決するであろうと予想されている。
【0004】
LTE-Mデバイスの10年にわたるバッテリ寿命を可能にする設計のおかげで、それらデバイスの多くは、配備の後に数年間稼働し続けるであろう。配備されるそれらLTE-Mデバイスの寿命の期間中に、多くのネットワークは、第4世代LTEワイヤレスアクセスから新無線(NR)として知られる第5世代(5G)無線アクセス技術への移行を経験することになる。モバイルネットワーク事業者にとっては、配備済みのIoT(Internet-of-Things)デバイスについてサービスの中断を引き起こすことのない円滑な移行が極めて重要である。さらに、LTE-MとNRとの間の優れた無線リソース利用効率及び優れた共存性能を移行の解決策が保証することが非常に望ましい。
【0005】
NRキャリアの内部にLTE-Mを組み込むために、周波数ドメイン及び時間ドメインにおいてNRリソースを構成することができる。
図1は、NR送信帯域内でのLTE-Mキャリアの配置を示している。周波数ドメインでは、LTE-Mに固有の物理信号及びチャネルは、LTE-Mのナローバンド内で送信される。LTE-Mのナローバンドは、6個の物理リソースブロック(PRB)にわたっており、各PRBは12本のサブキャリアからなる。
【発明の概要】
【0006】
本発明の実施形態は、第1キャリアの送信が第2キャリアの帯域幅の内側に入る形になる場合に、第2キャリアに対する第1キャリアのより良好な共存を提供する。第1キャリア及び第2キャリアは、異なる無線アクセス技術であってもよく、又は、同一の無線アクセス技術に属し、但し相異なるコンフィグレーション若しくはモードを使用する結果としてサブキャリアが重複する。以下に説明する非限定的な実施形態のいくつかにおいて、第1キャリアは、第2のNRキャリアにより占有される帯域幅の範囲内で送信されるLTE-Mキャリアである。
【0007】
より具体的には、本発明の多様な実施形態は、NRとLTE-Mとの間のダウンリンクのPRBグリッドの位置ずれの問題を解決して、2つのシステムの間の効率的な共存を確実化する。実施形態は、LTE-Mサブキャリアの間引き(puncturing)のための方法を含み、その中で、NRのリソース利用を改善するために、NRのPRB境界を超えるLTE-Mサブキャリアを間引くことができる。そのうえ、いくつかの方法は、はみ出しているLTE-Mサブキャリアのうち間引かれる数を最小化することを指向する。サブキャリアの間引きは、相異なる物理チャネル及びリソース割当てについて選択的に適用され得る。最後に、そうしたサブキャリアの間引きをいかにして効果的にシグナリングし得るかについての方法が開示される。
【0008】
それら実施形態は、ネットワークノード及びワイヤレスデバイスの双方に適用されてよい。それら方法のうちのいくつかは、標準化の変更を要するかもしれず、いくつかの方法は標準化へのインパクト無しで実装され得る。
【0009】
それら実施形態の利点は、LTE-Mの性能とNRのリソース利用との間のトレードオフを考慮しつつ、NRと共存するLTE-Mを効果的に配備することを含む。LTE-Mサブキャリアの間引きは、NRとLTE-Mとの間のPRBの位置ずれに関する、NR/LTE-M共存の重要な側面のうちの1つを解決する。
【0010】
ここで説明される実施形態は、NRキャリアの内側にLTE-Mを配備するための新規のフレームワークに従って動作するネットワークデバイスの方法を提供する。
【0011】
いくつかの実施形態によれば、ワイヤレス通信ネットワークにおいて通信するための方法は、第2キャリアの帯域幅の範囲内の予め決定される数のサブキャリアを有する第1キャリアを用いて、信号を送信すること、を含む。その送信は、第2キャリアのリソースブロックの第1キャリアによる部分的重複に対応する、上記予め決定される数のサブキャリアのうちの各々についてのデータが送信されない形で行われる。
【0012】
他の実施形態によれば、ワイヤレス通信ネットワークにおいて通信するための方法は、第2キャリアの帯域幅の範囲内の予め決定される数のサブキャリアを有する第1キャリアを用いて、信号を受信すること、を含む。その受信は、受信信号を復号する際に、第2キャリアのリソースブロックの第1キャリアによる部分的重複に対応する、上記予め決定される数のサブキャリアのうちの各々を破棄すること、を含む。
【0013】
本発明のさらなる観点は、上で要約した方法に対応する装置、ネットワークノード、基地局、ワイヤレスデバイス、ユーザ機器(UE)、ネットワークデバイス、MTCデバイス、コンピュータプログラムプロダクト、又はコンピュータ読取可能な記憶媒体、並びに、上で要約した装置及びUEの機能的実装を対象とする。
【0014】
当然ながら、本発明は、上の特徴及び利点には限定されない。当業者は、以下の詳細な説明を読み、添付図面を見た後に、追加的な特徴及び利点を認識するであろう。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】NR及びLTE-Mの共存の一例を示している。
【
図2】NR及びLTE-Mの共存においてはみ出すサブキャリアの例を示している。
【
図3】NRとLTE-Mとの間のPRBの位置ずれに起因してはみ出す(LTE-Mキャリアの低域側の)LTE-Mサブキャリアを示している。
【
図4】NRとLTE-Mとの間のPRBの位置ずれに起因してはみ出す(LTE-Mキャリアの右側の)LTE-Mサブキャリアを示している。
【
図5】奇数個及び偶数個のPRBについてのNRチャネルラスタの位置を示している。
【
図6】いくつかの実施形態に係る、25個のPRBを伴う5MHzのLTEキャリアの範囲内のナローバンドの位置を示している。
【
図7】いくつかの実施形態に係る、DCサブキャリアの低域側のLTE-M(1.4MHz)PRBがNRのPRBグリッドに対し位置合わせされるケースを示している。
【
図8】いくつかの実施形態に係る、LTE-Mリソースエレメント(RE)を間引くための方式を示している。
【
図9A】いくつかの実施形態に係る信号を送信中のネットワークデバイスにおける方法のフローチャートを示している。
【
図9B】いくつかの実施形態に係る信号を受信中のネットワークデバイスにおける方法のフローチャートを示している。
【
図10】いくつかの実施形態に係るネットワークノードであるネットワークデバイスのブロック図を示している。
【
図11】いくつかの実施形態に係るワイヤレスデバイスであるネットワークデバイスのブロック図を示している。
【
図12】いくつかの実施形態に係るホストコンピュータへ中間ネットワークを介して接続される電気通信ネットワークを概略的に示している。
【
図13】いくつかの実施形態に係る部分的にワイヤレスな接続上で基地局を介してユーザ機器と通信するホストコンピュータの概略ブロック図である。
【
図14】ホストコンピュータ、基地局及びユーザ機器を含む通信システムにおいて実装される例示的な方法を描いたフローチャートである。
【
図15】ホストコンピュータ、基地局及びユーザ機器を含む通信システムにおいて実装される例示的な方法を描いたフローチャートである。
【
図16】ホストコンピュータ、基地局及びユーザ機器を含む通信システムにおいて実装される例示的な方法を描いたフローチャートである。
【
図17】ホストコンピュータ、基地局及びユーザ機器を含む通信システムにおいて実装される例示的な方法を描いたフローチャートである。
【
図18】いくつかの実施形態に係るネットワークノードの機能的な実装を示すブロック図である。
【
図19】いくつかの実施形態に係るワイヤレスデバイスの機能的な実装を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
発明概念の実施形態の例が描かれている添付図面を参照しながら、これより本開示の例示的な実施形態が一層充分に説明されるであろう。しかしながら、発明概念は、多くの異なる形式で具現化されてよく、ここで説示される実施形態に限定されるものと解釈されるべきではない。むしろ、それら実施形態は、本開示を綿密かつ完全なものとして当業者に本発明概念のスコープが充分に伝わるように提供されている。また、留意すべきこととして、それら実施形態は、相互排他的ではない。ある実施形態からのコンポーネントが他の実施形態において存在し又は使用されるものと暗に想定することができる。本文書において説明される任意の2つ以上の実施形態が互いに組み合わされてもよい。それら実施形態は、LTE-M及びNRに関して説明されているが、その技法や選択が関係し得る他の無線アクセス技術(RAT)においても適合され得る。
【0017】
上で議論したように、LTE-Mキャリアなどの第1キャリアは、NRキャリアなどの第2キャリアにより占有される帯域幅の範囲内で送信され得る。その一例が
図1に示されている。概して、任意の場所にLTE-Mキャリアを配置することができ、そのチャネルラスタ要件はそれで充足されるはずである。しかしながら、NRとLTE-Mとの間の効率的な共存のための考慮事項として、相互干渉、又はNRとLTE-Mとの間のサブキャリアグリッドの位置合わせを確実化することでのサブキャリア間干渉(ICI)の防止が含まれる。他の考慮事項として、NRのリソース利用、又はLTE-Mのために予約される必要のあるNRのリソースの数の最小化が含まれる。これが重要なのは、予約されるNRのリソースはNRのトラフィックのためには使用されないからである。
【0018】
ダウンリンクのLTE(又はLTE-M)におけるDCサブキャリアの存在に起因して、サブキャリアグリッドを調整したとしても、LTE-MとNRとの間のPRBの位置合わせを常に完全に達成できるわけではない。PRBの位置ずれに備えて、6個のPRBを伴うLTE-Mキャリアを収容するために、7個のNR PRBを予約しなければならない。これは
図2に示した通りである。よって、NRとLTE-Mとの間のPRBグリッドの位置ずれは、追加的なNRのリソースブロックの使用に帰結する。
【0019】
NRのリソース利用を改善するために、依然としてLTE-Mと共存しながら、LTE-Mのダウンリンクナローバンドが7個ではなく6個のNRのリソースブロックと重複することを保証することが有益であろう。この点において、1つの有望な技法は、LTE-Mのために予約される6個のNR PRBの境界を超えてはみ出すLTE-Mサブキャリアを"間引く"ことである。換言すると、7番目のNR PRB内に入るLTE-Mサブキャリアが間引かれ得る。サブキャリアに関して"間引く"との用語がここで使用されており、それは当該サブキャリアに属するリソースエレメント(RE)上で送信される情報がその情報に関して無効(null)にされることを指す。換言すると、間引くことは、送信のためにそのサブキャリアを使用しないことを含む。間引かれるサブキャリア向けにスケジューリングされたデータは、送信されず、単純にドロップされ得る。
【0020】
LTE-M信号に関して間引かれるサブキャリアは、同じサブキャリア上にスケジューリングされるNRトラフィックといった他の情報を搬送するために使用されてもされなくてもよい。受信側では、間引かれるそれらサブキャリアは、受信されるLTE-M信号を復号する段階で破棄される。
【0021】
図2は、NR及びLTE-Mの共存においてはみ出すサブキャリアの例を示している。ここで使用されるはみ出すサブキャリアとの用語は、予め決定される数の第1キャリアのサブキャリア(リソースブロックの集合)であって、それらのうち1つ以上が第2キャリアのリソースブロック(リソースブロックの集合)に部分的にのみ重複するサブキャリアへの言及であり得る。
【0022】
一例では、LTE-Mは、LTE-Mナローバンド(6個のPRB)の範囲内でスケジューリングされる。NRのPRBグリッドに対して相対的なLTE-Mナローバンドの位置に依存して、LTE-Mは、6個か又は7個かのいずれかのNR PRBと重複し得る。即ち、はみ出すLTE-Mサブキャリアの数は、LTE-Mナローバンドの位置に依存する。LTE-Mのために予約されたNR PRBの具体的なセットに依存して、はみ出すLTE-Mサブキャリアは、
図3及び
図4に示したように、LTE-Mキャリアのために使用される周波数レンジの下端(下方を左側ともいう)又は上端(右側)に位置し得る。
【0023】
図3は、NRとLTE-Mとの間のPRBの位置ずれに起因してはみ出す(LTE-Mキャリアの左側の)LTE-Mサブキャリアを示している。
図4は、NRとLTE-Mとの間のPRBの位置ずれに起因してはみ出す(LTE-Mキャリアの右側の)LTE-Mサブキャリアを示している。例えば、
図3では、NRのPRB#2~#7(合計で6個のNR PRB)がLTE-Mのために予約されている。はみ出すサブキャリアは、PRB#1内に位置する。
図4では、NRのPRB#1~#6(合計で6個のNR PRB)がLTE-Mのために予約されている。この場合には、はみ出すサブキャリアは、PRB#7内に位置する。
【0024】
概して、LTE-MとのNRの共存において、はみ出すLTE-Mサブキャリアの数は、次の要因に依存する:NRの範囲内のLTE-Mキャリアの位置(例えば、LTE-Mナローバンドの位置);LTE-M送信をスケジューリングするために使用されるPRBの具体的なセット;及び、LTE-Mのために予約されるNR PRBのセット(はみ出すサブキャリアは、LTE-Mキャリア/PRBの右側又は左側にあり得る)。
【0025】
明らかに、LTE-Mサブキャリアを間引くことは、LTE-Mのために利用可能なリソースの数が減少することから、性能のロスに帰結し得る。このLTE-MのUEについてのこの性能のロスは、はみ出していて間引かれるサブキャリアの数に加えて、当該UEに割当てられたPRBの数に依存する。潜在的なサブキャリアの間引きによるLTE-Mのリソースのロスを制限するために、はみ出すLTE-Mのダウンリンクサブキャリアの最大数を制約するべきである。NRのリソース利用の点では、はみ出すLTE-Mサブキャリアを間引くことは有益である一方、それによりLTE-Mの性能が劣化しかねない。よって、少数だけのLTE-Mダウンリンクサブキャリアについてサブキャリアの間引きを検討することが有益である。したがって、はみ出すLTE-Mサブキャリアを間引くべきかは、はみ出すLTE-Mサブキャリアの数に依存する。はみ出すサブキャリアの数に関する情報に基づいて、LTE-MシステムとNRシステムとの間の共存の効率性を改善することができる。同時に、はみ出すサブキャリアの数を、LTE-Mの位置を効率的に調整すること、及び効果的なスケジューリングによって、最小化することができる。
【0026】
なお、"LTE-Mキャリア"との用語が使用されているものの、理解されるべきこととして、ここで説明される実施形態は、LTE-Mトラフィックに割当てられる任意のPRBのセットについてのものであり得る。よって、そのセットとは、例えば:DCサブキャリアを含むLTE(又はLTE-M)システム内の中央の6個のPRB群、所謂ナローバンド内に位置する、6個の連続するPRBのセットであるPRB群、又は、任意の所与のサブフレームにおけるLTE-Mトラフィックのために構成される(典型的には6個又は24個の)PRBの任意の他のセット、への言及であり得る。
【0027】
加えて、その間引き自体がMPDCCH又はPDSCH送信に関連するPRBのサブセットに適用されてもよい。
【0028】
ここで説明される実施形態は、いくつかの考慮事項と共に、5GのNRキャリアの範囲内のLTE-Mシステムの位置を用いて送信及び受信を行うネットワークデバイスに関係する。その焦点は、NR及びLTE-Mの双方について、FDDのセットアップ及び15kHzのOFDMサブキャリア間隔(SCS)に関し得る。また、LTE-Mナローバンドが考慮され得る。他の考慮事項は、NRラスタが、アップリンク及びダウンリンクにおけるRFチャネル位置を識別するために使用され得る、NRのRFリファレンス周波数のサブセットを定義することを含む。あるRFチャネルについてのNRのRFリファレンス周波数は、そのキャリア上のリソースエレメント(例えば、サブキャリア)へマッピングされる。同様に、LTE/LTE-Mラスタは、アップリンク及びダウンリンクにおけるRFチャネル位置を識別するために使用され得る、LTE/LTE-MのRFリファレンス周波数のサブセットを定義する。LTE/LTE-Mチャネルラスタは、LTE/LTE-Mキャリアの中央でダウンリンクにおけるDCサブキャリア上に位置する。周波数ドメインにおける1つのNR PRBは、12本のサブキャリアからなる。NRのリソースブロックの数をN
nrで表すと、N
nrは下表によりNRシステム帯域幅に関連する。
【表1】
【0029】
見て取れるように、5、15及び25MHzのシステム帯域幅について、NR PRBの数は奇数である。10、20及び30MHzの帯域幅について、NR PRBの数は偶数である。他の考慮事項は、NRのリソースブロックが0から(N
nr-1)までインデックス付けされることを含む。偶数個(N
nr)のPRBを伴うNRキャリアについて、チャネルラスタは、インデックスN
nr/2を有するPRBの1番目のサブキャリアに位置する。奇数個のPRBを伴うNRキャリアについて、チャネルラスタは、インデックス(N
nr-1)/2を有するPRBの7番目のサブキャリアに位置する。ここで、そのPRBを中央NR PRBという。
図5は、奇数個及び偶数個のPRBについてのNRチャネルラスタの位置を示している。
【0030】
<NRキャリア内ではみ出すLTE-Mサブキャリアの数の最小化>
いくつかの実施形態において、LTE-M(CatM1)は、LTE-Mナローバンド(6個のPRB)の範囲内でスケジューリングされる。各LTEシステム帯域幅について、LTE-M送信をスケジューリングするために使用できるLTE-Mナローバンドのセットは様々である(表2及び表3参照)。例えば、
図6は、5MHzのLTEシステム帯域幅の範囲内のLTE-Mナローバンド(NB)の位置を示している。
【0031】
なお、LTEキャリアの中央は100kHzのチャネルラスタ上にある一方で、LTE-Mナローバンドの中央は必ずしもチャネルラスタ上には位置しない。実際、1.4MHzのLTEシステム帯域幅についてのみ、ナローバンドの中央はDCサブキャリア上でLTEの中央に位置合わせされる。留意すべきこととして、セルサーチ及び基本的なシステム情報(SI)の取得のために不可欠な信号及びチャネル、即ち、PSS、SSS及びPBCHは、LTEと共通であり、よって、LTEのシステム帯域幅の中央に(DCサブキャリアの周りに)位置し、100kHzのチャネルラスタに位置合わせされる。1.4MHzのLTEシステム帯域幅のケースでは、その中央がキャリアの中央にあるナローバンドは1つだけである。このナローバンドは、DCサブキャリアを含むため、合計で73個のサブキャリアを有する(即ち、6個のPRB+1個のDCサブキャリア)。
【表2】
【表3】
【0032】
図6は、25個のPRBを有する5MHzのLTEキャリア内のLTE-Mナローバンド(NB)の位置を示している。具体的なLTE-Mナローバンドの位置に依存して、LTE-Mナローバンドは、6個か又は7個かのいずれかのNR PRBと重複し得る。即ち、はみ出すLTE-Mサブキャリアの数は、LTE-Mナローバンドの固有の位置に依存する。ここで開示される技法のいくつかの実施形態において、LTE-M送信は、(NRに対して)はみ出すLTE-Mサブキャリアの数が最小であるLTE-Mナローバンド上にスケジューリングされる。他の実施形態において、NRキャリアに対して相対的なLTE-M/LTEキャリアの位置が、はみ出すサブキャリアの数が最小化されるように調整される。他の実施形態において、NRとLTE-Mとの間のPRBの位置合わせが、DCサブキャリアの下側に位置するLTE-Mナローバンド上にLTE-Mをスケジューリングすることにより達成される。いくつかの実施形態において、UEが動作するように構成されるナローバンド内の(左又は右の)最も外側のPRBに対して、はみ出すサブキャリアの間引きが適用される。
【0033】
1つの例において、NR及びLTEは、同じシステム帯域幅を有し、そららのチャネルラスタは共通配置(co-located)される。LTE-Mは、LTE-Mナローバンドの範囲内でスケジューリングされる。LTE-Mサブキャリアがはみ出すことを回避するために、LTE-M信号は、次のナローバンドの範囲内にスケジューリングされてもよい:
【表4】
【0034】
いくつかの実施形態において、LTE/LTE-Mは、1.4MHzのシステム帯域幅(1つのナローバンド)を有する。10MHz、20MHz、30MHzというNRのシステム帯域幅について、はみ出すサブキャリアの数が最小であることを確実にするために、LTE-Mの中央は、次式に基づいて配置され得る:
q=3nとして、Fnr,raster=Flte,raster+300q[kHz]
ここで、nは整数であり、Fnr,raster及びFlte,rasterはNRチャネルラスタ及びLTEチャネルラスタの周波数である。qは、整数であり、NRの周波数レンジに加えてLTEキャリアの位置に基づいて選択される。
【0035】
NRのLTEとの共存において、ラスタグリッドの制約及びサブキャリアの直交性を満たすために、NRのチャネルラスタとLTEチャネルラスタとの関係を次式により与えることができる:
Fnr,raster=Flte,raster+300q[kHz]
これは、NRチャネルラスタがLTE-Mチャネルラスタに対して20の倍数個のサブキャリア(即ち、0、20、40、60、...)又は(300kHzの倍数)だけシフトされ得ることを意味する。例えば、q=0について、NRのラスタ及びLTEのラスタは揃うことになり、これはNR及びLTEのチャネルラスタが共通配置となることを示唆する。qの値(即ち、NRとLTEとの相対的な位置)に依存して、LTEシステム帯域幅、ナローバンドの位置、及びはみ出すLTE-Mサブキャリアの数は相違し得る。
【0036】
いくつかの実施形態において、LTE-Mナローバンドの右側の1本のはみ出すLTE-Mサブキャリアが間引かれる。NRのシステム帯域幅:5MHz、15MHz、25MHzについて、はみ出すサブキャリアの数が最小であることを確実にするために、LTE-Mの中央は、次式に基づいて配置され得る:
q=3n+1(nは整数)として、Fnr,raster=Flte,raster+300q[kHz]
他の実施形態において、LTE-Mナローバンドの左(より低周波)側の2本のはみ出すLTE-Mサブキャリアが間引かれる。
【0037】
<リソース割当てに基づく、はみ出すLTE-Mサブキャリアの間引き>
上では、サブキャリアの間引きに関する議論を、LTE-Mが6個のPRB(1個のナローバンド)を使用するケースについてのサブキャリアの間引きを主に考慮して行った。これは、例えば、共通制御シグナリング、システム情報の送信及びその他のケースに当てはまる。しかしながら、LTE-Mは、MTC物理制御チャネル(MPDCCH)を用いる制御シグナリング及び物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)を用いるデータ送信の双方について、PRBの動的な使用を可能にする。端的にいうと、この点でのLTE-Mのダウンリンクリソースの使用のある基本的な柔軟性を次の通り説明することができる。
【0038】
MPDCCHについて、UEは、ナローバンドの範囲内で2、4又は6個の連続するPRBからなるMPDCCH-PRBセット内のMPDCCH送信をモニタリングする、ように構成され、サイズ2及び4のセットはナローバンドのエッジに位置する。周波数ドメインでは、MPDCCH送信は、MDPCCH-PRBセットの範囲内のリソースエレメントの全て又はある割合を活用し得る。特に、いわゆる局所型送信について、MPDCCH送信は、MPDCCH-PRBセットのセットに関わらず、1/4、1/2、1、2、4又は6PRB内に位置し得る。これは、いわゆる分散型送信とは対照的であり、分散型送信のケースでは、MPDCCH送信は、常にMPDCCH-PRBセットの全体にわたるリソースエレメントを占める。
【0039】
PDSCHについて、Rel-13のLTE-M UEには、1個から6個までの隣り合うPRBであれば、いかなる個数を用いるPDSCH送信も1つのナローバンドの範囲内で任意の配置で割り当てることができる(ここで、"Rel-13"、"Rel-14"、"Rel-15"などは、3GPP規格のリリース13、リリース14及びリリース15への言及である)。LTE Rel-14で導入されたカテゴリM2のLTE-M UEについて、リソース割り当ては、Rel-13のLTE-M UEについて上で言及した割当てを高々4個までの隣り合うナローバンドに対して繰り返し得る形で行われる。よって、1つのナローバンドの範囲内の割当てが6PRBよりも少ない場合、隣り合うナローバンドにおける繰り返しは、割当てられないPRBのギャップをもたらすことになる。Rel-15では、割当てを単一のナローバンドの範囲内で定義されるように制限するのではなく、ナローバンド境界の外側へ拡張できるという、PDSCHをより柔軟なやり方で割当てる可能性が導入された。
【0040】
MPDCCH及びPDSCHについての上のスケジューリングの柔軟性を所与として、いくつかの実施形態を想起することができる。ある実施形態において、はみ出すサブキャリアの間引きは、UEに割当てられるPRBのセットの最も外側のPRBに適用される。MPDCCH送信について、それは典型的には、構成されるMPDCCH-PRBセット内の2、4又は6個のPRBに当てはまるはずである。一例として、MPDCCH-PRBセットが2又は4個のPRBからなる場合、それらPRBに関連付けられるはみ出す1つ以上のサブキャリアが間引かれ、それらサブキャリアがMPDCCHが送信されるナローバンドの内部に位置する場合もである。追加的に又は代替的に、間引きは、具体的なMPDCCH候補の送信のために使用されるMPDCCH-PRBセットの範囲内のPRBのサブセットのはみ出すサブキャリアに適用される。同様に、PDSCH送信について、スケジューリングされるPDSCH送信のために使用されるPRBに関連付けられるはみだす1つ以上のサブキャリアが間引かれる。一層動的なこのサブキャリア間引き方式に従うことで、ナローバンドに属するがMPDCCH又はPDSCH送信のために使用されないPRBを、代わりに、NR送信をスケジューリングするために使用することができる。
【0041】
いくつかの実施形態において、MPDCCH及びPDSCHは、NRのPRBグリッドに対して最小のオフセットを有するPRB上にスケジューリングされる(即ち、はみ出すサブキャリアの数が最小)。例えば、いくつかのケースにおいて、DCサブキャリアの左側のLTE-M PRBが、図示したようにNR PRBに対し位置合わせされる。LTE-MのMPDCCH及びPDSCHについてこれらPRBを用いることで、予約される必要のあるNR PRBの数は最小となる。
【0042】
いくつかの実施形態において、間引きは、はみ出すサブキャリアの数及び対応するLTE-Mチャネル/信号に割当てられたPRBの数に基づいて(間引きに起因する潜在的な性能のロスを考慮して)動的に有効化される。
図7は、DCサブキャリアの低域側のLTE-M(1.4MHz)PRBがNRのPRBグリッドに対し位置合わせされるケースを示している。
【0043】
<サブキャリアを間引く方法>
シナリオ、及びNRとLTE-Mとの相対的な位置に依存して、6又は7個のNR PRBが、ダウンリンクにおけるLTE-Mナローバンドのために半静的に予約されるべきである。6個のNR PRBが予約される場合、(CRSを除く)はみ出すLTE-Mサブキャリアを間引くべきであり、それら予約された6個のPRBの範囲内でLTE-M送信が行われる。間引きを行うケースにおいて、eNBは、LTE-MのレガシーUEへの通知すら行わずに、はみ出すLTE-Mダウンリンクサブキャリア上での送信を回避してよい(即ち、後方互換的である)。
【0044】
いくつかの実施形態において、間引かれるサブキャリアに関する情報が、ネットワークによりUEへ明示的に通信される。他の実施形態では、そうではなく、UEは、例えば、標準化文書により示される通りに、使用される間引き方式を認識する。上記情報は、例えば明示されるサブキャリアが間引かれるという点において明示的であってもよく、又は、例えば間引きがいつどのようにして適用されるかを判定するためのルールが適用されるという点において暗黙的であってもよい。間引きに関する情報は、上で提示した多様な実施形態により示したように、全ての送信に適用されてもよく、又は送信のサブセットに選択的に適用されてもよい。これは、間引きが、様々な物理チャネル又は信号に対し、及び様々なリソース割り当てに対し異なる形で適用されることを含む。
【0045】
いくつかの実施形態において、間引きに関する情報は、ネットワークからUEへ、無線リソース制御(RRC)シグナリングを介して半静的に伝達される。そのRRCシグナリングは、システム情報において全てのUEへブロードキャストされてもよく、又は専用のRRCシグナリングを用いて送信されてもよい。
【0046】
いくつかの実施形態において、間引きに関する情報は、より動的な形式で伝達される。例えば、全ての又はいくつかの間引きの使用がアクティブ化され又は非アクティブ化されることをUEへ通知するために、メディアアクセス制御(MAC)エレメントを使用することができる。より一層動的なスケールでは、例えば図示したように、指定されるREについて間引きが有効化されるか否かを指し示す動的なダウンリンク制御情報(DCI)シグナリングを使用することができる。これがNR PRBがNR UEのために使用されない場合のLTE-M向けの効率的な使用を可能にする。このケースでは、REの間引きを回避してLTE-Mの性能を維持することができる。
【0047】
よって、いくつかの実施形態において、間引くことのできるサブキャリアのセットがRRCシグナリングを介して半静的にシグナリングされる。他の実施形態において、指定されるRE(即ち、サブキャリア)について間引きが有効化されるかを指し示すために、動的なDCIシグナリングを使用することができる。
図8は、いくつかの実施形態に係る、LTE-MのREを間引くための例示的な方式を示している。
【0048】
LTE-Mサブキャリアを間引くためにここで説明される実施形態は、eNodeBといったネットワークノード又は任意のその均等物において実装されることができる。それら実施形態のいくつかにおいて、間引く動作は、間引かれるサブキャリア上で生じるはずであったLTE-M送信を無効(null)にすることに対応する。その場合、それらサブキャリアは、同じネットワークノード又は異なるネットワークノードにより、例えばNR信号を送信するために使用されてもよい。
【0049】
LTE-Mサブキャリアを間引くための実施形態を、ユーザ機器(UE)、ワイヤレス端末、LTE-Mデバイス、MTC(Machine Type Communication)デバイス、又はそれらの任意の均等物といったワイヤレスデバイスにおいて実装することができる。それら実施形態のいくつかにおいて、間引く動作は、ワイヤレスデバイスがデータ送信信号を受信する際に行われ、その中で間引きの対象のサブキャリアに対応する信号の一部分が破棄される。データ送信信号は、間引かれていないサブキャリア上で送信された情報のみを考慮に入れて復号される。そうするために、ワイヤレスデバイスは、どのサブキャリアが間引きの対象であるかに関する情報を必要とする。そうした情報は、上で概説したように、いくつかのやり方でワイヤレスデバイスへ伝達され得る。
【0050】
NRのために使用されるサブキャリアと重複するLTE-Mサブキャリアを間引くという観点で、実施形態を説明してきた。これは例示的なシナリオとして供されているに過ぎず、他のシステムが除外されるわけではない。いくつかの実施形態において、間引きは、代わりにNRリソースに対して行われ、LTE-Mリソースが変更されないままとなる。他の実施形態において、ここで概説したような間引きは、LTE-Mシステム又はNRシステムのうちの1つ又は2つが他のワイヤレス無線アクセス技術により置換される状況に適用される。ここで説明した実施形態は、別々に使用されることも、組合せて使用されることもできる。
【0051】
図9Aは、ここで説明した技法のうちの1つ以上に従ってネットワークデバイスが信号を送信するための方法900を示している。方法900は、第2キャリアの帯域幅の範囲内の予め決定される数のサブキャリアを有する第1キャリアを用いて、第2キャリアのリソースブロックの第1キャリアによる部分的重複に対応する、上記予め決定される数のサブキャリアのうちの1つ以上についてのデータが送信されない形で、送信を行うこと(ブロック902)、を含む。明確にしておくと、ここで意味しているのは、上記部分的重複に対応するサブキャリアのどれもが第2キャリアから奪われないように、それらサブキャリアについて第1キャリアを用いる信号内でデータが送信されない、ということである。
【0052】
図9Bは、送信を行うネットワークデバイスのための方法910を示している。方法910は、第2キャリアの帯域幅の範囲内の予め決定される数のサブキャリアを有する第1キャリアにより搬送される信号を、第2キャリアのリソースブロックの第1キャリアによる部分的重複に対応する、上記予め決定される数のサブキャリアのうちの1つ以上が受信信号の復号時に破棄される形で、受信すること(ブロック912)、を含む。いくらか異なる形でいうと、この信号の受信は、上記予め決定される数のサブキャリアのうちの上記部分的重複に対応する各1つを破棄することを含む。理解されるであろうこととして、これが行われる理由は、第1キャリアの信号内のそれらサブキャリアにおいてデータが送信されなかったからであり、それらサブキャリア内のどのデータも第2キャリアに属するために異なるデバイスに向けられたものであり得る。
【0053】
以下は、方法900のいくつかの実施形態のバリエーション及び詳細を説明するものである。方法910の実施形態に対しても、等価なバリエーション及び詳細が当てはまる。いくつかの実施形態において、第2キャリアのリソースブロックの第1キャリアによる部分的重複は、第1キャリアの最も外側のリソースブロックで生じる。いくつかの実施形態において、第2キャリアのリソースブロックの第1キャリアによる部分的重複は、第1キャリアのリソースブロックの真部分集合の一端のリソースブロックで生じる。
【0054】
方法900(又は910)において、第1キャリアのリソースブロックは、復号されず又は送信されるデータを有しない1つ以上の予め決定されるサブキャリアのうちのいずれの影響も制限するように(例えば、送信側の基地局により)スケジューリングされてもよい。第1キャリアのそれらリソースブロックは、第1キャリアの直流(DC)サブキャリアの下側の第1キャリアナローバンドにおいてスケジューリングされる。
【0055】
いくつかの実施形態において、第1キャリアは、1つのサブキャリアのみが上記部分的重複に対応し且つ復号されないか又は送信されるデータを有しないように、第2キャリアの範囲内で(例えば、送信側の基地局により)位置決めされる。他の実施形態において、第1キャリアは、第1キャリアの2つのサブキャリアのみが上記部分的重複に対応し且つ復号されないか又は送信されるデータを有しないように、第2キャリアの範囲内で位置決めされる。
【0056】
第1キャリアは、ロングタームエボリューション-マシンタイプ通信(LTE-M)キャリアであってもよく、第2キャリアは、新無線(NR)キャリアである。
【0057】
いくつかの実施形態において、NRキャリアの範囲内で、LTE-Mキャリアの中央は:
q=3nとして、F_(nr,raster)=F_(lte,raster)+300q[kHz]
となるように位置決めされ、nは整数であり、F_(nr,raster)はNRチャネルラスタ周波数であり、F_(lte,raster)はLTEチャネルラスタ周波数であり、qはNR周波数レンジ及びLTE-Mキャリアの位置に基づいて選択される整数である。
【0058】
図9A及び
図9Bに示した方法の多様な実施形態又は実例において、LTE-Mキャリアのリソースブロックは、次のようなLTE-Mナローバンドのうちのいずれかの範囲内でスケジューリングされてよい:
【表5】
【0059】
いくつかの実施形態において、LTE-M送信又は受信のために使用されない1つ以上のLTE-Mサブキャリアは、MTC物理ダウンリンク制御チャネル(MPDCCH)のリソースブロックに関連付けられるLTE-Mサブキャリアのそれらへ制限される。他の実施形態において、LTE-M送信又は受信のために使用されない上記1つ以上のLTE-Mサブキャリアは、物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)のリソースブロックに関連付けられるLTE-Mサブキャリアへ制限されてもよい。
【0060】
追加的な実施形態において、LTE-Mキャリアの直流(DC)サブキャリアの下側のLTE-Mキャリアのリソースブロックが、NRのリソースブロックに対し位置合わせされ、及び/又は、その送信若しくは受信が、LTE-M及びNRにおけるサブキャリアを同一のグリッド上に位置合わせするという条件且つラスタ配置という条件下で行われる。
【0061】
方法900及び/又は910の実施形態は、さらに、上記部分的重複に対応するサブキャリア、及び/若しくは復号されないか若しくは送信されるデータを有しないサブキャリアに関する情報を送信し又は受信すること、を含んでもよい。よって、例えば、送信側の基地局は、あるサブキャリアがダウンリンク信号のために使用されないことと、そのためにそれらサブキャリアが信号の復号時に破棄されるべきであることとを受信側のUEに通知してもよい。他の例として、基地局は、アップリンク送信のためにスケジューリングされたUEに、あるサブキャリアが使用されるべきではないことを、それらサブキャリア上での送信を省略すべきことを当該UEが分かるように、通知してもよい。
【0062】
説明した方法の実施形態は、さらに、第1キャリアの無線アクセス技術(RAT)が第2キャリアのRATとは異なるという特徴、及び/又は、第1キャリア及び第2キャリアが同一の無線アクセス技術に属し、但し相異なるコンフィグレーション若しくはモードを使用する結果としてサブキャリアが重複するという特徴、を含んでもよい。
【0063】
ネットワークデバイスは、他のデバイス又はノードと通信する際に、上述したように、中央位置がNRの帯域幅と共存するLTE-Mキャリアを利用し得る。そうしたネットワークデバイスの例は、以下に説明するようなネットワークノード及びワイヤレスデバイスを含む。
【0064】
NRとLTE-Mとの間の直交性を確実化するために、LTE-Mキャリアの位置をNRキャリアの範囲内に配置されるように決定するための方法論が使用されてもよい。この目的のために、NR及びLTE-Mサブキャリアを位置合わせすることのできるLTE-Mキャリアの位置を特定する必要がある。とりわけ、特定する必要があるのは、サブキャリアグリッドの位置合わせを達成することができ、且つ送信帯域内のNR RBの数を最小化することのできるLTE-Mキャリアの中央の位置の候補である。固有のRB数(又はキャリア帯域幅)を有する多様なNRの周波数帯域について、NR及びLTE-Mの共存を行い易くするために予約される必要のある、LTE-Mキャリアの中央の位置の候補、及びNR RBの個数が決定されるであろう。
【0065】
図10は、開示した上記技法のうちの1つ以上を遂行するように構成され得る例示的なネットワークノード30を示している。ネットワークノード30は、進化型ノードB(eNodeB)、ノードB又はgNBであってよい。
図10にネットワークノード30が示されているものの、上記動作は、他の種類のネットワークアクセスノードにより実行されてもよく、それらは、基地局、無線基地局、基地送受信局、基地局コントローラ、ネットワークコントローラ、NR BS、マルチセル/マルチキャスト協調エンティティ(MCE)、リレーノード、アクセスポイント、無線アクセスポイント、リモート無線ユニット(RRU)、リモート無線ヘッド(RRH)、又はマルチ標準BS(MSR BS)といった無線ネットワークノードを含む。また、ネットワークノード30は、いくつかのケースにおいて、コアネットワークノード(例えば、MME、SONノード、協調ノード、測位ノード、MDTノードなど)であってもよく、又は、外部ノード(例えば、サードパーティノード、現行ネットワークの外部のノード)などであってさえよい。また、ネットワークノード30は、テスト機器をも含んでもよい。
【0066】
以下に説明する非限定的な実施形態において、ネットワークノード30は、LTEネットワーク又はNRネットワークにおけるセルラーネットワークアクセスノードとして動作するように構成されるものとして説明されるであろう。いくつかの実施形態において、その技法は、RRCレイヤにおいて実装されることができる。RRCレイヤはクラウド環境内の1つ以上のネットワークノードにより実装できるはずであり、よって、いくつかの実施形態はクラウド環境において実装され得る。
【0067】
当業者は、例えば処理回路32による実行のための適切なプログラム命令群の修正及び/又は追加を通じて、いかにして各種のノードをここで説明した方法及びシグナリング処理のうちの1つ以上を遂行するように適合し得るかを、容易に認識するであろう。
【0068】
ネットワークノード30は、ワイヤレス端末(例えば、UE)、他のネットワークアクセスノード、及び/又はコアネットワークの間の通信を促進する。ネットワークノード30は、データ並びに/又はセルラー通信サービスを提供する目的のために、コアネットワーク内の他のノード、無線ノード、及び/若しくはネットワーク内の他の種類のノードと通信するための回路を含む、通信インタフェース回路38を含み得る。ネットワークノード30は、アンテナ34及び送受信機回路36を用いて、ワイヤレスデバイスと通信する。送受信機回路36は、セルラ通信サービスを提供する目的のために、無線アクセス技術に従って信号を送受信するようまとめて構成される送信機回路、受信機回路、及び関連付けられる制御回路を含んでもよい。
【0069】
また、ネットワークノード30は、送受信機回路36に、及びいくつかのケースでは通信インタフェース回路38に動作可能に関連付けられる1つ以上の処理回路32を含む。処理回路32は、例えば1つ以上のマイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、コンプレックスプログラマブルロジックデバイス(CPLD)、特定用途向け集積回路(ASIC)、又はそれらの任意の混成といった、1つ以上のデジタルプロセッサ42を含む。より一般に、処理回路32は、固定的な回路、若しくはここで教示される機能性を実装するプログラム命令群の実行を介して特別に構成されるプログラマブル回路、又は固定的な回路及びプログラムされた回路の何らかの混成を含んでもよい。プロセッサ42は、マルチコアであってもよく、即ち、向上した性能、低減された電力消費、及び、複数タスクのより効率的な同時処理のために利用される2つ以上のプロセッサコアを有してもよい。
【0070】
処理回路32は、メモリ44をも含む。メモリ44は、いくつかの実施形態において、1つ以上のコンピュータプログラム46、及びオプションとして構成データ48を記憶する。メモリ44は、コンピュータプログラム46のための非一時的なストレージを提供し、ディスクストレージ、ソリッドステートメモリストレージ、又はそれらの任意の混成といった、1つ以上の種類のコンピュータ読取可能な媒体を含んでよい。ここで、"非一時的な(non-transitory)"とは、永久的な、半永久的な、又は少なくとも一時的に持続的なストレージであることを意味し、不揮発性のメモリにおける長期間の記憶、及び例えばプログラムの実行のためのワーキングメモリにおける記憶の双方を包含する。非限定的な例でいうと、メモリ44は、SRAM、DRAM、EEPROM及びフラッシュメモリのうちの任意の1つ以上を含み、それらは処理回路32内にあってもよく、及び/又は処理回路32とは別個であってもよい。メモリ44は、無線アクセスノード30により使用される任意の構成データ48をも記憶してよい。処理回路32は、例えばメモリ44に記憶されている適切なプログラムコードの使用を通じて、これ以降で詳述される方法及び/又はシグナリング処理のうちの1つ以上を遂行するように構成されてよい。
【0071】
ネットワークノード30の処理回路32は、いくつかの実施形態に従って、方法900及び910を含むネットワークノードについてここで説明される技法を実行するように構成される。処理回路32は、第2キャリアの帯域幅の範囲内の予め決定される数のサブキャリアを有する第1キャリアを用いて、第2キャリアのリソースブロックの第1キャリアによる部分的重複に対応する、上記予め決定される数のサブキャリアのうちの1つ以上についてのデータが送信されない形で、送信を行うように構成される。また、処理回路32は、第2キャリアの帯域幅の範囲内の予め決定される数のサブキャリアを有する第1キャリアを用いて、第2キャリアのリソースブロックの第1キャリアによる部分的重複に対応する予め決定される数のサブキャリアのうちの1つ以上が受信信号の復号時に破棄される形で、受信を行うように構成される。
【0072】
図11は、いくつかの実施形態に係る、上述した技法を遂行するように構成されるワイヤレスデバイス50の図を示している。ワイヤレスデバイス50は、セルラーネットワーク内のUEといった、ネットワークにおいて動作し得る任意のワイヤレスデバイス又は端末を表すものと見なされてよい。他の例は、通信デバイス、ターゲットデバイス、MTCデバイス、IoTデバイス、デバイスツーデバイス(D2D)UE、マシンタイプUE若しくはマシンツーマシン通信(M2M)可能なUE、UEを具備するセンサ、PDA(personal digital assistant)、タブレット、IPADタブレット、移動端末、スマートフォン、LEE(laptop embedded equipped)、LME(laptop mounted equipment)、USBドングル、CPE(Customer Premises Equipment)などを含み得る。
【0073】
ワイヤレスデバイス50は、アンテナ54及び送受信機回路56を介して、ワイドエリアのセルラーネットワーク内のネットワークノード又は基地局と通信するように構成される。送受信機回路56は、セルラ通信サービスを使用する目的のために、無線アクセス技術に従って信号を送受信するようまとめて構成される送信機回路、受信機回路、及び関連付けられる制御回路を含んでもよい。その無線アクセス技術は、本議論の目的のために、NR及びLTEであり得る。
【0074】
ワイヤレスデバイス50は、無線送受信機回路56に動作可能に関連付けられる1つ以上の処理回路52をも含む。処理回路52は、例えば1つ以上のマイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、DSP、FPGA、CPLD、ASIC、又はそれらの任意の混成といった、1つ以上のデジタル処理回路を含む。より一般に、処理回路52は、固定的な回路、若しくはここで教示される機能性を実装するプログラム命令群の実行を介して特別に適合されるプログラマブル回路を含んでもよく、又は、固定的な回路及びプログラムされた回路の何らかの混成を含んでもよい。プロセッサ52は、マルチコアであってもよい。
【0075】
処理回路52は、メモリ64をも含む。メモリ64は、いくつかの実施形態において、1つ以上のコンピュータプログラム66、及びオプションとして構成データ68を記憶する。メモリ64は、コンピュータプログラム66のための非一時的なストレージを提供し、ディスクストレージ、ソリッドステートメモリストレージ、又はそれらの任意の混成といった、1つ以上の種類のコンピュータ読取可能な媒体を含んでよい。非限定的な例でいうと、メモリ64は、SRAM、DRAM、EEPROM及びフラッシュメモリのうちの任意の1つ以上を含み、それらは処理回路52内にあってもよく、及び/又は処理回路52とは別個であってもよい。メモリ64は、ワイヤレスデバイス50により使用される任意の構成データ68をも記憶してよい。処理回路52は、例えばメモリ64に記憶されている適切なプログラムコードの使用を通じて、これ以降で詳述される方法及び/又はシグナリング処理のうちの1つ以上を遂行するように構成されてよい。
【0076】
ワイヤレスデバイス50の処理回路52は、いくつかの実施形態に従って、方法900及び910を含むネットワークノードについてここで説明される技法を実行するように構成される。処理回路52は、第2キャリアの帯域幅の範囲内の予め決定される数のサブキャリアを有する第1キャリアを用いて、第2キャリアのリソースブロックの第1キャリアによる部分的重複に対応する、上記予め決定される数のサブキャリアのうちの1つ以上についてのデータが送信されない形で、送信を行うように構成される。また、処理回路52は、第2キャリアの帯域幅の範囲内の予め決定される数のサブキャリアを有する第1キャリアを用いて、第2キャリアのリソースブロックの第1キャリアによる部分的重複に対応する、上記予め決定される数のサブキャリアのうちの1つ以上が受信信号の復号時に破棄される形で、受信を行うように構成される。
【0077】
図12は、3GPP型のセルラーネットワークといった電気通信ネットワーク1210を含む通信システムを示しており、電気通信ネットワーク1210は、無線アクセスネットワークといったアクセスネットワーク1211とコアネットワーク1214とを含む。アクセスネットワーク1211は、NB、eNB、gNB、又は他のタイプの無線アクセスポイントといった複数の基地局1212a、1212b、1212cを含み、その各々が対応するカバレッジエリア1213a、1213b、1213cを定義する。各基地局1212a、1212b、1212cは、有線又は無線接続1215上でコアネットワーク1214へ接続可能である。カバレッジエリア1213cに位置する第1のUE1271は、対応する基地局1212cへワイヤレスに接続され又は対応する基地局1212cによりページングされるように構成される。カバレッジエリア1213a内の第2のUE1292は、対応する基地局1212aへワイヤレスに接続可能である。この例では、複数のUE1291、1292が図示されているものの、開示される実施形態は、カバレッジエリア内に単一のUEがある状況、又は対応する基地局1212へ単一のUEが接続している状況へ等しく適用可能である。
【0078】
電気通信ネットワーク1210は、それ自体がホストコンピュータ1230へ接続され、ホストコンピュータ1230は、スタンドアローンのサーバのハードウェア及び/若しくはソフトウェア、クラウド実装のサーバ、分散型サーバで具現化されてもよく、又はサーバファーム内の処理リソースとして具現化されてもよい。ホストコンピュータ1230は、サービスプロバイダの所有下にあってもその制御下にあってもよく、又はサービスプロバイダにより若しくはサービスプロバイダのために運用されてもよい。電気通信ネットワーク1210とホストコンピュータ1230との間の接続1221、1222は、コアネットワーク1214からホストコンピュータ1230へ直接的に伸びていてもよく、オプションとしての中間ネットワーク1220を介してつながっていてもよい。中間ネットワーク1220は、パブリック、プライベート又はホステッドネットワークのうちの1つ又はそれらの複数の組合せであってもよく、中間ネットワーク1220は、もしあればバックボーンネットワーク又はインターネットであってもよく、具体的には、中間ネットワーク1220は、2つ以上のサブネットワーク(図示せず)を含んでもよい。
【0079】
図12の通信システムは、全体として、接続されるUE1291、1292のうちの1つとホストコンピュータ1230との間の接続性を可能にする。その接続性は、オーバー・ザ・トップ(OTT)接続1250として説明されてよい。ホストコンピュータ1230及び接続されるUE1291、1292は、アクセスネットワーク1211、コアネットワーク1214、任意の中間ネットワーク1220及びあり得るさらなる基盤(図示せず)を途中段階として用いて、OTT接続1250を介してデータ及び/又はシグナリングを通信するように構成される。OTT接続1250は、OTT接続1250の通過途上の参加している通信デバイスがアップリンク及びダウンリンクの通信のルーティングを意識しないという意味において、透過的であり得る。例えば、基地局1212は、ホストコンピュータ1230から発して接続UE1291へ転送(例えば、ハンドオーバ)されるべきデータを伴うインカミングのダウンリンク通信の過去のルーティングについて通知されなくてよく又はその通知を必要としない。同様に、基地局1212は、UE1291から発してホストコンピュータ1230へ向かうアウトゴーイングのアップリンク通信の将来のルーティングを認識することを必要としない。
【0080】
前の段落で議論したUE、基地局及びホストコンピュータの例示的な実装が、これより
図13を参照しながら説明される。通信システム1300において、ホストコンピュータ1310は、通信システム1300の異なる通信デバイスのインタフェースとの有線又は無線の接続をセットアップし及び維持するように構成される通信インタフェース1316を含むハードウェア1315を備える。ホストコンピュータ1310は、さらに、記憶及び/又は処理のケイパビリティを有し得る処理回路1318を備える。具体的には、処理回路1318は、命令群を実行するように適合される、1つ以上のプログラマブルプロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ又はそれらの組合せ(図示せず)を含んでよい。ホストコンピュータ1310は、さらに、ホストコンピュータ1310内に記憶され又はホストコンピュータ1310によりアクセス可能なソフトウェア1311であって、処理回路1318により実行可能な当該ソフトウェア1311を備える。ソフトウェア1311は、ホストアプリケーション1312を含む。ホストアプリケーション1312は、UE1330及びホストコンピュータ1310で終端するOTT接続1350を介して接続しているUE1330といったリモートユーザへサービスを提供するように動作可能であり得る。リモートユーザへのサービスの提供中に、ホストアプリケーション1312は、OTT接続1350を用いて送信されるユーザデータを提供し得る。
【0081】
通信システム1300は、電気通信システムにおいて提供される基地局1320をさらに含み、基地局1300は、ホストコンピュータ1310及びUE1330と通信することを可能にするハードウェア1325を備える。ハードウェア1325は、通信システム1300の異なる通信デバイスのインタフェースとの有線又は無線の接続をセットアップし及び維持するための通信インタフェース1326、並びに、基地局1320によりサービスされるカバレッジエリア(
図13には示していない)内に位置するUE1330との少なくとも無線接続1370をセットアップし及び維持するための無線インタフェース1327を含み得る。通信インタフェース1326は、ホストコンピュータ1310への接続1360を促進するように構成され得る。接続1360は、直接的なものであってもよく、又は、電気通信システムのコアネットワーク(
図13には示されていない)及び/若しくは電気通信システム外の1つ以上の中間ネットワークを通過してもよい。図示した実施形態において、基地局1320のハードウェア1325は、命令群を実行するように適合される、1つ以上のプログラム可能なプロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ又はそれらの組合せ(図示せず)を含み得る処理回路1328をさらに含む。基地局1320は、内部的に記憶され又は外部接続を介してアクセス可能なソフトウェア1321をさらに有する。
【0082】
通信システム1300は、既に言及したUE1330をさらに含む。そのハードウェア1335は、UE1330がその時点で位置するカバレッジエリアへサービスする基地局との無線接続1370をセットアップし及び維持するように構成される無線インタフェース1337を含み得る。UE1330のハードウェア1335は、命令群を実行するように適合される、1つ以上のプログラム可能なプロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ又はそれらの組合せ(図示せず)を含み得る処理回路1338をさらに含む。UE1330は、さらに、UE1330内に記憶され又はUE1330によりアクセス可能なソフトウェア1331であって、処理回路1338により実行可能な当該ソフトウェア1331を備える。ソフトウェア1331は、クライアントアプリケーション1332を含む。クライアントアプリケーション1332は、ホストコンピュータ1310のサポートと共に、人間の又は非人間のユーザへUE1330を介してサービスを提供するように動作可能であり得る。ホストコンピュータ1310において、実行対象のホストアプリケーション1312は、実行対象のクライアントアプリケーション1332とUE1330及びホストコンピュータ1310で終端するOTT接続1350を介して通信し得る。ユーザへのサービス提供中に、クライアントアプリケーション1332は、ホストアプリケーション1312からリクエストデータを受信し、当該リクエストデータへの応答としてユーザデータを提供し得る。OTT接続1350は、リクエストデータ及びユーザデータの双方を移送し得る。クライアントアプリケーション1332は、自身が提供するユーザデータを生成するために、ユーザとインタラクションし得る。
【0083】
なお、
図13に示したホストコンピュータ1310、基地局1320及びUE1330は、それぞれ
図12のホストコンピュータ1230、基地局1212a、1212b、1212cのうちの1つ、及びUE1291、1292のうちの1つと同一であってもよい。言うなれば、これらエンティティの内部的な作用は
図13に示した通りであってよく、それとは独立して、周囲のネットワークトポロジーは
図12のそれであってよい。
【0084】
図13では、ホストコンピュータ1310とユーザ機器1330との間の基地局1320を介する通信を、いかなる中間的なデバイス及びそれらデバイスを介するメッセージの正確なルーティングへの明示的な言及も無く例示するために、OTT接続1350が抽象的に描かれている。ルーティングを決定するのはネットワーク基盤であってよく、ネットワーク基盤は、UE1330若しくはホストコンピュータ1310を動作させるサービスプロバイダ又はそれら双方からルーティングを隠蔽するように構成されてよい。OTT接続1350がアクティブである間、ネットワーク基盤は、(例えば、負荷分散の考慮又はネットワークの再構成に基づいて)ルーティングを動的に変更するための決定をさらに行ってよい。
【0085】
UE1330と基地局1320との間の無線接続1370は、対応する方法400と共にワイヤレスデバイス50及びネットワークノード30といったノードにより提供される通りの、本開示を通じて説明される実施形態の教示に従う。ここで説明される実施形態は、NRと共存する中でのLTE-Mの効果的な配備を提供する。より具体的には、それら実施形態は、NRとLTE-Mとの共存において重要な課題である、サブキャリアグリッドの位置合わせ及びリソース効率の問題を解決する。それら実施形態の教示は、OTT接続1350を用いるネットワーク及びUE1330についての、データレート、キャパシティ、レイテンシ及び/又は電力消費を改善し得る。
【0086】
データレート、レイテンシ及び1つ以上の実施形態により改善される他の要因を監視する目的で、測定手続が提供されてもよい。測定結果の変動に応じてホストコンピュータ1310とUE1330との間のOTT接続1350を再構成するためのオプションとしてのネットワークの機能性がさらに存在してもよい。上記測定手続及び/又はOTT接続1350を再構成するためのネットワーク機能性は、ホストコンピュータ1310のソフトウェア1311若しくはUE1330のソフトウェア1331、又はそれらの双方において実装されてもよい。複数の実施形態において、通信デバイス内に又は通信デバイスに関連付けて、OTT接続1350が通過するセンサ(図示せず)が配備されてもよく、それらセンサは、上で例示した監視結果の数量の値を供給し又は他の物理量の値を供給することにより上記測定手続に参加してもよく、それらからソフトウェア1311、1331により監視対象の量が計算され又は推定され得る。OTT接続1350の再構成は、メッセージフォーマット、再送設定、好適なルーティングなどを含んでよく、その再構成は、基地局1320には影響しなくてもよく、基地局1320にとっては未知であるか又は感知不能であってもよい。そうした手続及び機能性は、当分野において既知であり又は実用されているかもしれない。ある実施形態において、測定は、ホストコンピュータ1310によるスループット、伝播時間及びレイテンシなどの測定を容易化する独自のUEシグナリングを包含してもよい。その測定は、ソフトウェア1311、1331がOTT接続1350を用いて具体的には空であり又は"ダミー"のメッセージであるメッセージを送信しつつ、伝播時間や誤りなどを監視する形で実装されてもよい。
【0087】
図14は、通信システムにおいて実装される方法を描いたフローチャートである。通信システムは、
図12及び
図13を参照しながら説明したものであり得る、ホストコンピュータ、基地局、及びUEを含む。本開示を簡明にするために、
図14の図への参照のみが本セクションに含められるであろう。本方法の第1ステップ1410において、ホストコンピュータは、ユーザデータを提供する。第1ステップ1410の随意的なサブステップ1411において、ホストコンピュータは、ホストアプリケーションを実行することによりユーザデータを提供する。第2ステップ1420において、ホストコンピュータは、ユーザデータを搬送するUEへの送信を開始する。オプションとしての第3ステップ1430において、基地局は、本開示を通じて説明される実施形態の教示に従って、ホストコンピュータが開始した上記送信において搬送されたユーザデータをUEへ送信する。オプションとしての第4ステップ1440において、UEは、ホストコンピュータにより実行されるホストアプリケーションに関連付けられるクライアントアプリケーションを実行する。
【0088】
図15は、通信システムにおいて実装される方法を描いたフローチャートである。通信システムは、
図12及び
図13を参照しながら説明したものであり得る、ホストコンピュータ、基地局、及びUEを含む。本開示を簡明にするために、
図15の図への参照のみが本セクションに含められるであろう。本方法の第1ステップ1510において、ホストコンピュータは、ユーザデータを提供する。随意的なサブステップ(図示せず)において、ホストコンピュータは、ホストアプリケーションを実行することによりユーザデータを提供する。第2ステップ1520において、ホストコンピュータは、ユーザデータを搬送するUEへの送信を開始する。その送信は、本開示を通じて説明される実施形態の教示に従って、基地局を通過し得る。オプションとしての第3ステップ1530において、UEは、上記送信において搬送されるユーザデータを受信する。
【0089】
図16は、通信システムにおいて実装される方法を描いたフローチャートである。通信システムは、
図12及び
図13を参照しながら説明したものであり得る、ホストコンピュータ、基地局、及びUEを含む。本開示を簡明にするために、
図16の図への参照のみが本セクションに含められるであろう。本方法のオプションとしての第1ステップ1610において、UEは、ホストコンピュータにより提供される入力データを受信する。追加的に又は代替的に、オプションとしての第2ステップ1620において、UEがユーザデータを提供する。第2ステップ1620のオプションとしてのサブステップ1621において、UEは、クライアントアプリケーションを実行することによりユーザデータを提供する。第1ステップ1610のさらなるオプションとしてのサブステップ1611において、UEは、ホストコンピュータにより提供される入力データの受信へのリアクションにおいて、ユーザデータを提供するクライアントアプリケーションを実行する。ユーザデータの提供中に、実行されるクライアントアプリケーションは、ユーザから受け付けられるユーザ入力をさらに考慮してもよい。ユーザデータが提供された具体的なやり方に関わらず、UEは、オプションとしての第3ステップ1630において、ホストコンピュータへのユーザデータの送信を開始する。本方法の第4ステップ1640において、ホストコンピュータは、本開示を通じて説明される実施形態の教示に従って、UEから送信されるユーザデータを受信する。
【0090】
図17は、通信システムにおいて実装される方法を描いたフローチャートである。通信システムは、
図12及び
図13を参照しながら説明したものであり得る、ホストコンピュータ、基地局、及びUEを含む。本開示を簡明にするために、
図17の図への参照のみが本セクションに含められるであろう。オプションとしての方法の第1ステップ1710において、本開示を通じて説明される実施形態の教示に従って、基地局は、UEからのユーザデータを受信する。オプションとしての第2ステップ1720において、基地局は、受信したユーザデータのホストコンピュータへの送信を開始する。第3ステップ1730において、ホストコンピュータは、基地局により開始される上記送信において搬送されるユーザデータを受信する。
【0091】
上で詳細に議論したように、例えば
図9A及び
図9Bの処理フロー図に示した通りの、ここで説明した技法は、全体として又は部分的に、1つ以上のプロセッサにより実行されるコンピュータプログラム命令群を用いて実装されてもよい。理解されるであろうこととして、それら技法の機能的な実装は、機能モジュールの観点で表現されてもよく、その場合、各機能モジュールは、適切なプロセッサにおいて稼働するソフトウェアの機能ユニットに、機能的なデジタルハードウェア回路に、又は双方の何らかの組合せに相当する。
【0092】
図18は、ネットワークノード30といったネットワークノードについての一例としての機能モジュール又は回路アーキテクチャを示している。その機能的な実装は、第2キャリアの帯域幅の範囲内の予め決定される数のサブキャリアを有する第1キャリアを用いて、第2キャリアのリソースブロックの第1キャリアによる部分的重複に対応する、上記予め決定される数のサブキャリアのうちの1つ以上についてのデータが送信されない形で、送信を行うための通信モジュール1802、を含む。
【0093】
図19は、ワイヤレスデバイス50についての一例としての機能モジュール又は回路アーキテクチャを示しており、ワイヤレスデバイス50は、第2キャリアの帯域幅の範囲内の予め決定される数のサブキャリアを有する第1キャリアを用いて、第2キャリアのリソースブロックの第1キャリアによる部分的重複に対応する、上記予め決定される数のサブキャリアのうちの1つ以上が受信信号の復号時に破棄される形で、受信を行うための通信モジュール1902、を含む。
【0094】
<例示的な実施形態>
例示的な実施形態は、限定ではないものの、以下に列挙する例を含むことができる:
【0095】
[1]ワイヤレス通信ネットワークにおいて通信するための方法であって、
第2キャリアの帯域幅の範囲内の予め決定される数のサブキャリアを有する第1キャリアを用いて、前記第2キャリアのリソースブロックの前記第1キャリアによる部分的重複に対応する、前記予め決定される数のサブキャリアのうちの1つ以上についてのデータが送信されない形で、送信を行うこと、
を含む方法。
【0096】
[2]ワイヤレス通信ネットワークにおいて通信するための方法であって、
第2キャリアの帯域幅の範囲内の予め決定される数のサブキャリアを有する第1キャリアを用いて、前記第2キャリアのリソースブロックの前記第1キャリアによる部分的重複に対応する、前記予め決定される数のサブキャリアのうちの1つ以上が受信信号の復号時に破棄される形で、受信を行うこと、
を含む方法。
【0097】
[3]例示的な実施形態1又は2の方法であって、前記第2キャリアの前記リソースブロックの前記第1キャリアによる前記部分的重複は、前記第1キャリアの最も外側のリソースブロックで生じる、方法。
【0098】
[4]例示的な実施形態1又は2の方法であって、前記第2キャリアの前記リソースブロックの前記第1キャリアによる前記部分的重複は、前記第1キャリアのリソースブロックの真部分集合の一端のリソースブロックで生じる、方法。
【0099】
[5]例示的な実施形態1又は2の方法であって、前記第1キャリアのリソースブロックは、復号されず又は送信されるデータを有しない前記1つ以上の予め決定されるサブキャリアのうちのいずれの影響も制限するようにスケジューリングされる、方法。
【0100】
[6]例示的な実施形態1又は2の方法であって、前記第1キャリアの直流(DC)サブキャリアの下側の、第1キャリアナローバンドにおいて、前記第1キャリアのリソースブロックがスケジューリングされる、方法。
【0101】
[7]例示的な実施形態1又は2の方法であって、前記第1キャリアは、1つのサブキャリアのみが前記部分的重複に対応し且つ復号されないか又は送信されるデータを有しないように、前記第2キャリアの範囲内で位置決めされる、方法。
【0102】
[8]例示的な実施形態1又は2の方法であって、前記第1キャリアは、前記第1キャリアの2つのサブキャリアのみが前記部分的重複に対応し且つ復号されないか又は送信されるデータを有しないように、前記第2キャリアの範囲内で位置決めされる、方法。
【0103】
[9]例示的な実施形態1~8のいずれかの方法であって、前記第1キャリアは、ロングタームエボリューション-マシンタイプ通信(LTE-M)キャリアであり、前記第2キャリアは、新無線(NR)キャリアである、方法。
【0104】
[10]例示的な実施形態9の方法であって、前記NRキャリアの範囲内で、前記LTE-Mキャリアの中央は:
q=3nとして、Fnr,raster=Flte,raster+300q[kHz]
に基づいて位置決めされ、nは整数であり、Fnr,rasterはNRチャネルラスタ周波数であり、Flte,rasterはLTEチャネルラスタ周波数であり、qはNR周波数レンジ及び前記LTE-Mキャリアの位置に基づいて選択されなければならない整数である、方法。
【0105】
[11]例示的な実施形態9又は10の方法であって、前記LTE-Mキャリアのリソースブロックは、次のLTE-Mナローバンドのうちのいずれかの範囲内でスケジューリングされる:
【表6】
方法。
【0106】
[12]例示的な実施形態9の方法であって、LTE-M送信又は受信のために使用されない前記1つ以上のLTE-Mサブキャリアを、MTC物理ダウンリンク制御チャネル(MPDCCH)のリソースブロックに関連付けられる前記LTE-Mサブキャリアのそれらへ制限すること、を含む、方法。
【0107】
[13]例示的な実施形態9の方法であって、LTE-M送信又は受信のために使用されない前記1つ以上のLTE-Mサブキャリアを、物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)のリソースブロックに関連付けられるLTE-Mサブキャリアへ制限すること、を含む、方法。
【0108】
[14]例示的な実施形態9の方法であって、前記LTE-Mキャリアの直流(DC)サブキャリアの下側の前記LTE-Mキャリアのリソースブロックは、NRのリソースブロックに対し位置合わせされる、方法。
【0109】
[15]例示的な実施形態1又は2の方法であって、前記送信又は受信は、LTE-M及びNRにおけるサブキャリアを同一のグリッド上に位置合わせするという条件且つラスタ配置という条件下で行われる、方法。
【0110】
[16]例示的な実施形態1~15のいずれかの方法であって、さらに、前記部分的重複に対応し、及び/若しくは復号されないか若しくは送信されるデータを有しないサブキャリアに関する情報を送信し又は受信すること、を含む、方法。
【0111】
[17]例示的な実施形態1~16のいずれかの方法であって、前記第1キャリアの無線アクセス技術(RAT)は、前記第2キャリアのRATとは異なる、方法。
【0112】
[18]例示的な実施形態1~16のいずれかの方法であって、前記第1キャリア及び前記第2キャリアは、同一の無線アクセス技術に属し、但し相異なるコンフィグレーション又はモードを使用する結果としてサブキャリアが重複する、方法。
【0113】
[19]例示的な実施形態1~18のいずれかの方法を実行するように適合される、ネットワークノード。
【0114】
[20]送受信機回路と、前記送受信機回路に動作可能に関連付けられ、例示的な実施形態1~18のいずれかの方法を実行するように構成される処理回路と、を備えるネットワークノード。
【0115】
[21]例示的な実施形態1~18のいずれかの方法を実行するように適合される、ワイヤレスデバイス。
【0116】
[22]送受信機回路と、前記送受信機回路に動作可能に関連付けられ、例示的な実施形態1~18のいずれかの方法を実行するように構成される処理回路と、を備えるワイヤレスデバイス。
【0117】
[23]少なくとも1つの処理回路上で実行された場合に、前記少なくとも1つの処理回路に、例示的な実施形態1~18のいずれか1つに係る方法を遂行させる命令群、を含む、コンピュータプログラム。
【0118】
[24]例示的な実施形態23のコンピュータプログラムを収容した担体であって、電子信号、光信号、無線信号、又はコンピュータ読取可能な記憶媒体のうちの1つである、担体。
【0119】
[A1]ホストコンピュータを含む通信システムであって、前記ホストコンピュータは:
ユーザデータを提供するように構成される処理回路と、
前記ユーザデータをユーザ機器(UE)への送信のためにセルラーネットワークへ転送するように構成される通信インタフェースと、を備え、
前記セルラーネットワークは、無線インタフェース及び処理回路を有する基地局を含み、前記基地局の処理回路は、実施形態14~17を含む動作群のうちのいずれかを実行するように構成される、
通信システム。
【0120】
[A2]前述した実施形態の通信システムであって、前記基地局をさらに含む、通信システム。
【0121】
[A3]前述した2つの実施形態の通信システムであって、前記UEをさらに含み、前記UEは、前記基地局と通信するように構成される、通信システム。
【0122】
[A4]前述した3つの実施形態の通信システムであって、
前記ホストコンピュータの前記処理回路は、ホストアプリケーションを実行することにより前記ユーザデータを提供するように構成され、
前記UEは、前記ホストアプリケーションに関連付けられるクライアントアプリケーションを実行するように構成される処理回路を備える、
通信システム。
【0123】
[A5]ホストコンピュータ、基地局及びユーザ機器(UE)を含む通信システムにおいて実装される方法であって、
前記ホストコンピュータにおいて、ユーザデータを提供することと、
前記ホストコンピュータにおいて、前記基地局を含むセルラーネットワークを介して、前記UEへの前記ユーザデータを搬送する送信を開始することと、を含み、
前記基地局は、実施形態14~17のいずれかのステップ群のいずれかを実行する、方法。
【0124】
[A6]前述した実施形態の方法であって、前記基地局において、前記ユーザデータを送信すること、をさらに含む、方法。
【0125】
[A7]前述した2つの実施形態の方法であって、前記ユーザデータは、前記ホストコンピュータにおいてホストアプリケーションを実行することにより提供され、前記方法は、前記UEにおいて、前記ホストアプリケーションに関連付けられるクライアントアプリケーションを実行すること、をさらに含む、方法。
【0126】
[A8]基地局と通信するように構成されるユーザ機器(UE)であって、無線インタフェースと、前述した3つの実施形態のいずれかを実行するように構成される処理回路と、を備えるUE。
【0127】
[A9]ホストコンピュータを含む通信システムであって、前記ホストコンピュータは、
ユーザデータを提供するように構成される処理回路と、
ユーザデータをユーザ機器(UE)への送信のためにセルラーネットワークへ転送するように構成される通信インタフェースと、を備え、
前記UEは、無線インタフェースと処理回路とを備え、前記UEのコンポーネントは、実施形態1~13のいずれかのステップ群のいずれかを実行するように構成される、通信システム。
【0128】
[A10]前述した実施形態の通信システムであって、前記セルラーネットワークは、前記UEと通信するように構成される基地局をさらに含む、通信システム。
【0129】
[A11]前述した2つの実施形態の通信システムであって、
前記ホストコンピュータの前記処理回路は、ホストアプリケーションを実行することにより前記ユーザデータを提供するように構成され、
前記UEの処理回路は、前記ホストアプリケーションに関連付けられるクライアントアプリケーションを実行するように構成される、通信システム。
【0130】
[A12]ホストコンピュータ、基地局及びユーザ機器(UE)を含む通信システムにおいて実装される方法であって、
前記ホストコンピュータにおいて、ユーザデータを提供することと、
前記ホストコンピュータにおいて、前記基地局を含むセルラーネットワークを介して、前記UEへの前記ユーザデータを搬送する送信を開始することと、を含み、
前記UEは、実施形態1~13のいずれかのステップ群のいずれかを実行する、方法。
【0131】
[A13]前述した実施形態の方法であって、前記UEにおいて、前記基地局から前記ユーザデータを受信すること、をさらに含む、方法。
【0132】
[A14]ホストコンピュータを含む通信システムであって、前記ホストコンピュータは、
ユーザ機器(UE)から基地局への送信に由来するユーザデータを受信するように構成される通信インタフェース、を備え、
前記UEは、無線インタフェースと処理回路とを備え、
前記UEの処理回路は、実施形態1~13のいずれかのステップ群のいずれかを実行するように構成される、通信システム。
【0133】
[A15]前述した実施形態の通信システムであって、前記UEをさらに含む、通信システム。
【0134】
[A16]前述した2つの実施形態の通信システムであって、前記基地局をさらに含み、前記基地局は、前記UEと通信するように構成される無線インタフェースと、前記UEから前記基地局への送信により搬送される前記ユーザデータを前記ホストコンピュータへ転送するように構成される通信インタフェースと、を備える、通信システム。
【0135】
[A17]前述した3つの実施形態の通信システムであって、
前記ホストコンピュータの前記処理回路は、ホストアプリケーションを実行するように構成され、
前記UEの処理回路は、前記ホストアプリケーションに関連付けられるクライアントアプリケーションを実行することにより前記ユーザデータを提供するように構成される、通信システム。
【0136】
[A18]前述した4つの実施形態の通信システムであって、
前記ホストコンピュータの前記処理回路は、ホストアプリケーションを実行することによりリクエストデータを提供するように構成され、
前記UEの処理回路は、前記ホストアプリケーションに関連付けられるクライアントアプリケーションを実行することにより前記リクエストデータへの応答として前記ユーザデータを提供するように構成される、通信システム。
【0137】
[A19]ホストコンピュータ、基地局及びユーザ機器(UE)を含む通信システムにおいて実装される方法であって、
前記ホストコンピュータにおいて、前記UEから前記基地局へ送信されるユーザデータを受信すること、を含み、
前記UEは、実施形態1~13のいずれかのステップ群のいずれかを実行する、方法。
【0138】
[A20]前述した実施形態の方法であって、前記UEにおいて、前記基地局へ前記ユーザデータを提供すること、をさらに含む、方法。
【0139】
[A21]前述した2つの実施形態の方法であって、
前記UEにおいて、クライアントアプリケーションを実行することにより送信されるべき前記ユーザデータを提供することと、
前記ホストコンピュータにおいて、前記クライアントアプリケーションに関連付けられるホストアプリケーションを実行することと、をさらに含む、方法。
【0140】
[A22]前述した3つの実施形態の方法であって、
前記UEにおいて、クライアントアプリケーションを実行することと、
前記UEにおいて、前記ホストコンピュータにおいて前記クライアントアプリケーションに関連付けられるホストアプリケーションを実行することにより提供される、前記クライアントアプリケーションへの入力データを受信することと、をさらに含み、
送信されるべき前記ユーザデータは、前記入力データへの応答として前記クライアントアプリケーションにより提供される、方法。
【0141】
[A23]ユーザ機器(UE)から基地局への送信信号に由来するユーザデータを受け付けるように構成される通信インタフェースを備えるホストコンピュータを含む通信システムであって、前記基地局は、無線インタフェースと処理回路とを備え、前記処理回路は、前記基地局と通信し及び実施形態14~17のいずれかの動作群を協働的に実行するように構成される、通信システム。
【0142】
[A24]前述した実施形態の通信システムであって、前記基地局をさらに含む、通信システム。
【0143】
[A25]前述した2つの実施形態の通信システムであって、前記UEをさらに含み、前記UEは、前記基地局と通信するように構成される、通信システム。
【0144】
[A26]前述した3つの実施形態の通信システムであって、
前記ホストコンピュータの前記処理回路は、ホストアプリケーションを実行するように構成され、
前記UEは、前記ホストアプリケーションに関連付けられるクライアントアプリケーションを実行することにより前記ホストコンピュータにより受信されるべき前記ユーザデータを提供するようにさらに構成される、通信システム。
【0145】
[A27]ホストコンピュータ、基地局及びユーザ機器(UE)を含む通信システムにおいて実装される方法であって、
前記ホストコンピュータにおいて、前記基地局から、前記基地局が前記UEから受信した送信信号に由来するユーザデータを受信すること、を含み、
前記基地局は、実施形態14~17のいずれかのステップ群のいずれかを実行する、方法。
【0146】
[A28]前述した実施形態の方法であって、前記基地局において、前記UEから前記ユーザデータを受信すること、をさらに含む、方法。
【0147】
[A29]前述した2つの実施形態の方法であって、前記基地局において、受信した前記ユーザデータの前記ホストコンピュータへの送信を開始すること、をさらに含む、方法。
【0148】
本発明概念の原理から実質的に逸脱することなく、多くの変形及び修正が上記実施形態になされることができる。そのような変形及び修正の全ては、本発明概念の範囲内に含まれることがここで意図される。したがって、上で開示した要旨は説明のためであって、限定的なものと見なされるべきでなく、実施形態の例は、本発明概念の思想及び範囲に入る、全てのそうした修正、拡張及び他の実施形態をカバーすることを意図される。よって、法により最大限可能とされる程度まで、本発明概念の範囲は、それら実施形態の例及びそれらの均等物を含む本開示の最も広い許容可能な解釈によって決定されるべきであり、ここまでの詳細な説明によっては制限され又は限定されないものとする。