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特許7460793ディフューザフィルムのシフトを検出する装置及びヘッドアップディスプレイ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-25
(45)【発行日】2024-04-02
(54)【発明の名称】ディフューザフィルムのシフトを検出する装置及びヘッドアップディスプレイ
(51)【国際特許分類】
   G02B 27/01 20060101AFI20240326BHJP
   G02B 26/10 20060101ALI20240326BHJP
   G01B 7/00 20060101ALN20240326BHJP
【FI】
G02B27/01
G02B26/10 C
G01B7/00 T
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2022559718
(86)(22)【出願日】2020-03-31
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-05-30
(86)【国際出願番号】 CN2020082572
(87)【国際公開番号】W WO2021196017
(87)【国際公開日】2021-10-07
【審査請求日】2022-11-09
(73)【特許権者】
【識別番号】503433420
【氏名又は名称】華為技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Huawei Administration Building, Bantian, Longgang District, Shenzhen, Guangdong 518129, P.R. China
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133569
【弁理士】
【氏名又は名称】野村 進
(72)【発明者】
【氏名】翁 ▲徳▼正
【審査官】河村 麻梨子
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第109543515(CN,A)
【文献】特開2013-168587(JP,A)
【文献】中国実用新案第209895058(CN,U)
【文献】特開2013-200474(JP,A)
【文献】国際公開第2016/158174(WO,A1)
【文献】国際公開第2020/008750(WO,A1)
【文献】特開2020-038288(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 27/01
G01B 7/00
B60K 35/23
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ディフューザフィルムのシフトを検出するための装置であって、電源と導電モジュールと検出モジュールとを備えている前記装置において、
前記導電モジュールと前記ディフューザフィルムとの間には、比較的一定の位置関係が存在し、
前記ディフューザフィルムが第1の位置に位置する場合に、前記導電モジュールが、閉ループを形成するために、前記電源に接続されており、
前記ディフューザフィルムが前記第1の位置から第2の位置にシフトされた場合に、前記導電モジュールの位置が、前記閉ループを開くように変化し、
前記第2の位置から前記第1の位置に至るシフト距離は、プリセット距離より大きく、
前記検出モジュールは、前記閉ループが開いたことを検出するように構成されており、
前記ディフューザフィルムが、担持モジュールに固定されており、
前記導電モジュールが、前記担持モジュールに接続されており、
前記担持モジュールが、第2のフレームと第3のフレームとを備えており、前記導電モジュールが、ネジを備えており、
第1の貫通孔が、前記第2のフレームに配置されており、第2の貫通孔が、前記第3のフレームに配置されており、
前記ネジが、前記第1の貫通孔と前記第2の貫通孔とを利用することによって、前記第2のフレームと前記第3のフレームとを固定しており、
前記ディフューザフィルムが、前記第2のフレームと前記第3のフレームとの間に固定されている、装置。
【請求項2】
ディフューザフィルムのシフトを検出するための装置であって、電源と導電モジュールと検出モジュールとを備えている前記装置において、
前記導電モジュールと前記ディフューザフィルムとの間には、比較的一定の位置関係が存在し、
前記ディフューザフィルムが第1の位置に位置する場合に、前記導電モジュールが、閉ループを形成するために、前記電源に接続されており、
前記ディフューザフィルムが前記第1の位置から第2の位置にシフトされた場合に、前記導電モジュールの位置が、前記閉ループを開くように変化し、
前記第2の位置から前記第1の位置に至るシフト距離は、プリセット距離より大きく、
前記検出モジュールは、前記閉ループが開いたことを検出するように構成されており、
前記ディフューザフィルムが、担持モジュールに固定されており、
前記導電モジュールが、前記担持モジュールに接続されており、
前記担持モジュールが、第1のフレームを備えており、
前記ディフューザフィルムが、前記第1のフレームの内部に配置されており、前記ディフューザフィルムが、前記第1のフレームに接着されており、
前記導電モジュールは前記第1のフレームに固定されており、
前記担持モジュールが、フットをさらに備えており、
前記フットが、前記第1のフレームに接続されており、且つ、前記第1のフレームを支持するように構成されており、
前記導電モジュールは、前記フットの下方に配置されており、且つ、前記フットに接続されている、装置。
【請求項3】
前記検出モジュールが、第1の抵抗器と第2の抵抗器と検出サブモジュールと第1の接続端部と第2の接続端部とを備えており、
前記電源の電源端部が、前記第1の抵抗器の第1の端部に接続されており、
前記第2の抵抗器の第1の端部が、前記第1の抵抗器の第2の端部に接続されており、
前記第2の抵抗器の第2の端部が、接地されており、
前記第1の接続端部が、前記第1の抵抗器の前記第2の端部に接続されており、前記第2の接続端部が、接地されており、
前記ディフューザフィルムが前記第1の位置に位置している場合に、前記導電モジュールの第1の端部が前記第1の接続端部に接続され、且つ、前記導電モジュールの第2の端部が前記第2の接続端部に接続され、
前記ディフューザフィルムが前記第1の位置から前記第2の位置にシフトされた場合に、前記導電モジュールの前記第1の端部が前記第1の接続端部から接続解除され、及び/又は、前記導電モジュールの前記第2の端部が前記第2の接続端部から接続解除され、
前記検出サブモジュールが、前記第1の抵抗器の前記第1の端部に接続されており、前記閉ループが開かれていることを判定するために、前記第1の抵抗器の前記第1の端部の電圧を検出するように構成されている、請求項1又は2に記載の装置。
【請求項4】
レーザ光源と、マイクロ電気機械システムと、ディフューザフィルムと、請求項1からのいずれか一項に記載の、ディフューザフィルムのシフトを検出するための装置とを備えているヘッドアップディスプレイであって、
前記ディフューザフィルムが第1の位置に位置している場合に、前記レーザ光源によって放射されるレーザ光が、前記マイクロ電気機械システムによってスキャンされ、前記ディフューザフィルムに入射し、
前記ディフューザフィルムが第2の位置に位置している場合に、前記ディフューザフィルムが、前記マイクロ電気機械システムによってスキャンされる前記レーザ光の光路から外れる、ヘッドアップディスプレイ。
【請求項5】
前記ヘッドアップディスプレイが、制御モジュールをさらに備えており、
前記制御モジュールが、閉ループが開いたことが検出された場合に、前記レーザ光源の電源を切るように制御するように構成されている、請求項に記載のヘッドアップディスプレイ。
【請求項6】
請求項又はに記載のヘッドアップディスプレイを制御するための制御方法であって、
閉ループが開いたことの検出に基づいて、前記ヘッドアップディスプレイのレーザ光源の電源を切るように制御するステップと、
前記閉ループが閉じていることの検出に基づいて、前記ヘッドアップディスプレイの前記レーザ光源の電源を入れるように制御するステップと、
を備えている、制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願の実施形態は光学技術の分野に関し、特に、ディフューザフィルムのシフトを検出する装置及びヘッドアップディスプレイに関する。
【背景技術】
【0002】
車両が増え続けるにつれて、道路上での運転の負担はますます高くなる。加えて、運転時には、運転者が携帯電話やダッシュボードを確認するために頭を下げる必要が多々あるため、運転中のリスクが必然的に高くなる。したがって、車載型のヘッドアップディスプレイが相応に出現する。
【0003】
車載型ヘッドアップディスプレイの動作原理は一般的に、次の通りである。レーザ光源がレーザ光を放射し、次いで、マイクロ電気機械システムがレーザ光をディフューザフィルム上にスキャンする。この場合、ディフューザフィルムはエリアライトと考えることができ、ディフューザフィルムから放射される光が最終的にフロントガラスに投射されることにより、フロントガラスの車外側に虚像が形成される。虚像は、ダッシュボードや携帯電話などの機器に情報を表示するために使用できるため、運転者が頭を下げて携帯電話やダッシュボードを確認することによる事故は回避される。
【0004】
しかしながら、ディフューザフィルムの位置シフトにより、マイクロ電気機械システムによってスキャンされるレーザ光がフロントガラスに直接放射され、最終的に運転者の目の中に放射されて、害を引き起こす可能性がある。
【0005】
そのため、運転者の被害を防ぐために、ディフューザフィルムのシフトを間に合うように検出する必要がある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
本出願の実施形態は、ディフューザフィルムのシフトを検出するために、ディフューザフィルムのシフトを検出する装置及びヘッドアップディスプレイを提供する。
【0007】
本出願の実施形態の第1の態様は、電源と、導電モジュールと、検出モジュールとを含む、ディフューザフィルムのシフトを検出する装置を提供し、
導電モジュールとディフューザフィルムとの間には比較的一定の位置関係が存在する。
【0008】
ディフューザフィルムが第1の位置にあるときには、導電モジュールが電源に接続されて、閉ループが形成される。
【0009】
ディフューザフィルムが第1の位置から第2の位置にシフトされると、導電モジュールの位置が変化して、閉ループが開き、第2の位置は複数の選択肢を有し得る。
【0010】
第2の位置から第1の位置までのシフト距離は、プリセット距離より大きく、プリセット距離は、実際の状況に基づいて設定されてよく、例えば、導電モジュールのサイズと、導電モジュールとディフューザフィルムとの関連する位置関係とに基づいて決定されてよい。
【0011】
検出モジュールは、閉ループが開かれているかどうかを検出するように構成され、閉ループが開かれている場合は、ディフューザフィルムがシフトされていると判断できる。
【0012】
本出願の本実施形態において、ディフューザフィルムが第1の位置にあるときには、導電モジュールが電源に接続されて、閉ループが形成される。ディフューザフィルムが第1の位置から第2の位置にシフトされると、閉ループが開かれる。閉ループが開かれていることを検出モジュールが検出したことに基づいて、ディフューザフィルムがシフトされていると判断して、ユーザに間に合うように気付かせることができる。
【0013】
第1の態様に基づき、本出願の実施形態は、第1の態様の第1の実装を提供し、ディフューザフィルムは担持モジュールに取り付けられ、担持モジュールは複数の構造を有し得、ディフューザフィルムは複数の方式で担持モジュールに取り付けられてもよい。
【0014】
導電モジュールは担持モジュールに接続され、導電モジュールは複数の方式で担持モジュールに接続されてもよい。例えば、導電モジュールは、担持モジュールに貼り付けられてよく、又は、ネジなどの取り付け部品を使用して担持モジュールに取り付けられてもよい。
【0015】
本出願の本実施形態は、比較的一定の位置関係を形成するための実現可能な解決策を提供する、すなわち、導電モジュールは、担持モジュールを使用してディフューザフィルムに接続される。
【0016】
第1の態様の第1の実装に基づき、本出願の実施形態は、第1の態様の第2の実装を提供し、担持モジュールは第1のフレームを含む。
【0017】
ディフューザフィルムは第1のフレーム内にあり、ディフューザフィルムは両面テープを使用して第1のフレームに接着されてよい。
【0018】
導電モジュールは第1のフレームに取り付けられ、複数の取り付け方式がある。例えば、導電モジュールは、ネジを使用して第1のフレームに取り付けられてよい。
【0019】
本出願の本実施形態は、ディフューザフィルムを担持モジュールに接続するための実現可能な解決策を提供する。具体的に述べると、担持モジュールは第1のフレームを含み、ディフューザフィルムは第1のフレームに接着されてよい。
【0020】
第1の態様の第2の実装に基づき、本出願の実施形態は、第1の態様の第3の実装を提供する。担持モジュールはフットをさらに含む。フットは複数の構造を有し得、複数のフットがあり得る。
【0021】
フットは、第1のフレームに接続され、第1のフレームを支持するように構成される。
【0022】
導電モジュールは、フットの下に配置され、フットに接続される。
【0023】
本出願の本実施形態は、導電モジュールを第1のフレームに接続するための実現可能な解決策を提供する、すなわち、導電モジュールは、第1のフレームを支持するフットに接続される。
【0024】
第1の態様に基づき、本出願の実施形態は、第1の態様の第の実装を提供し、担持モジュールは第2のフレームと第3のフレームとを含み、導電モジュールはねじを含む。
【0025】
第2のフレームには第1の貫通孔が配置され、第3のフレームには第2の貫通孔が配置される。
【0026】
ネジは、第1の貫通孔と第2の貫通孔を使用して、第2のフレームと第3のフレームを取り付ける。
【0027】
ディフューザフィルムは、第2のフレームと第3のフレームとの間に取り付けられる。
【0028】
本出願の本実施形態は、担持モジュールの別の構造を提供する、すなわち、担持モジュールは、互いに接続される第2のフレームと第3のフレームとを含む。この構造に基づくと、導電モジュールは、第2のフレームと第3のフレームを取り付けるネジである。
【0029】
第1の態様、第1の態様の第1の実装、第1の態様の第2の実装、第1の態様の第3の実装、又は第1の態様の第4の実装に基づき、本願の実施形態は、第1の態様の第5の実装を提供し、検出モジュールは、第1の抵抗器と、第2の抵抗器と、検出サブモジュールと、第1の接続端部と、第2の接続端部とを含む。
【0030】
電源の電源端部は、第1の抵抗器の第1の端部に接続される。
【0031】
第2の抵抗器の第1の端部は第1の抵抗器の第2の端部に接続され、第2の抵抗器の第2の端部は接地される。
【0032】
第1の接続端部は第1の抵抗器の第2の端部に接続され、第2の接続端部は接地される。
【0033】
ディフューザフィルムが第1の位置にあるときには、導電モジュールの第1の端部が第1の接続端部に接続され、導電モジュールの第2の端部は第2の接続端部に接続される。
【0034】
ディフューザフィルムが第1の位置から第2の位置にシフトされると、導電モジュールの第1の端部が第1の接続端部から切り離され、及び/又は導電モジュールの第2の端部が第2の接続端部から切り離される。
【0035】
検出サブモジュールは、第1の抵抗器の第1の端部に接続され、閉ループが開かれていると判断するために、第1の抵抗器の第1の端部の電圧を検出するように構成される。
【0036】
本出願の本実施形態は、検出モジュールの実現可能な解決策を提供する、すなわち、閉ループ内の1箇所で電圧を検出することによって、閉ループが開かれていると判断する。
【0037】
本出願の実施形態の第2の態様は、レーザ光源と、マイクロ電気機械システムと、ディフューザフィルムと、本出願の実施形態の第1の態様の実装のいずれか1つによるディフューザフィルムのシフトを検出する装置とを含む、ヘッドアップディスプレイを提供する。
【0038】
ディフューザフィルムが第1の位置にあるときには、レーザ光源によって放射されるレーザ光がマイクロ電気機械システムによってスキャンされ、ディフューザフィルムに入射する。
【0039】
ディフューザフィルムが第2の位置にあるときには、ディフューザフィルムは、マイクロ電気機械システムによってスキャンされるレーザ光の光路から外れ、その結果、レーザ光源によって放射されるレーザ光は、マイクロ電気機械システムによってスキャンされた後にディフューザフィルムに入射できない。
【0040】
本出願の本実施形態において、ディフューザフィルムが第1の位置にあるときには、レーザ光源によって放射されるレーザ光がマイクロ電気機械システムによってスキャンされ、ディフューザフィルムに入射し、導電モジュールが電源に接続されて、閉ループが形成される。ディフューザフィルムが第1の位置から第2の位置にシフトされると、ディフューザフィルムは、マイクロ電気機械システムによってスキャンされるレーザ光の光路から外れ、レーザ光源によって放射されるレーザ光は、マイクロ電気機械システムによってスキャンされた後にディフューザフィルムに入射できず、閉ループが開かれる。したがって、閉ループが開かれていることを検出モジュールが検出したことに基づいて、ディフューザフィルムがシフトされていると判断して、ユーザに間に合うように気付かせることができる。
【0041】
第2の態様に基づき、本出願の実施形態は、第2の態様の第1の実装を提供し、ヘッドアップディスプレイは担持モジュールをさらに含む。
【0042】
ディフューザフィルムは担持モジュールに取り付けられる。
【0043】
本出願の本実施形態は、ヘッドアップディスプレイでディフューザフィルムを取り付けるための実現可能な解決策を提供する。
【0044】
第2の態様、または第2の態様の第の実装に基づき、本出願の実施形態は、第2の態様の第2の実装を提供し、ヘッドアップディスプレイは制御モジュールをさらに含む。
【0045】
制御モジュールは、検出モジュール及びレーザ光源に接続されてよく、閉ループが開かれていることが検出されたときに、レーザ光源をオフになるように制御するように構成される。
【0046】
本出願の本実施形態において、制御モジュールは、レーザ光源によって放射されるレーザ光がディフューザフィルムを通過せずに運転者の目に直接放射されるのを防ぐために、閉ループが開かれていることが検出されたときに、レーザ光源をオフになるように制御する。
【0047】
本出願の実施形態の第3の態様は、本出願の実施形態の第2の態様の実装のいずれか1つによるヘッドアップディスプレイの制御方法を提供し、本方法は、
閉ループが開かれていることの検出に基づいて、ヘッドアップディスプレイ内のレーザ光源をオフになるように制御するステップと、
閉ループが閉じられていることの検出に基づいて、ヘッドアップディスプレイ内のレーザ光源をオンになるように制御するステップとを含む。
【0048】
本出願の本実施形態では、閉ループが開かれたときに、レーザ光源によって放射されるレーザ光がディフューザフィルムを通過せずに運転者の目に直接放射されるのを防ぐために、制御モジュールは、ヘッドアップディスプレイ内のレーザ光源をオフになるように制御する。閉ループが閉じられたときには、ヘッドアップディスプレイの正常な使用を保証するために、制御モジュールは、ヘッドアップディスプレイ内のレーザ光源をオンになるように制御する。
【0049】
本出願の実施形態で提供される技術的解決策では、導電モジュールがディフューザフィルムとの比較的一定の位置関係を有する。ディフューザフィルムが第1の位置にあるときには、導電モジュールが電源に接続されて、閉ループが形成される。ディフューザフィルムが第1の位置から第2の位置にシフトされると、閉ループが開かれる。閉ループが開かれていることを検出モジュールが検出したことに基づいて、ディフューザフィルムがシフトされていると判断して、ユーザに間に合うように気付かせることができる。
【図面の簡単な説明】
【0050】
図1】本出願の一実施形態による画像システムの概略アーキテクチャ図である。
図2】本出願の一実施形態によるディフューザフィルムの構造の概略図である。
図3】本出願の一実施形態によるディフューザフィルムのシフトを検出する装置の第1の実施形態の概略図である。
図4】本出願の一実施形態による担持モジュールの一実施形態の概略図である。
図5】本出願の一実施形態によるディフューザフィルムのシフトを検出する装置の第2の実施形態の概略図である。
図6】本出願の一実施形態によるディフューザフィルムのシフトを検出する装置の第3の実施形態の概略図である。
図7】本出願の一実施形態によるディフューザフィルムのシフトを検出する装置の第4の実施形態の概略図である。
図8】本出願の一実施形態によるディフューザフィルムのシフトを検出する装置の第5の実施形態の概略図である。
図9】本出願の一実施形態によるディフューザフィルムのシフトを検出する装置の第6の実施形態の概略図である。
図10】本出願の一実施形態による検出モジュールの第1の実施形態の概略図である。
図11】本出願の一実施形態による検出モジュールの第2の実施形態の概略図である。
図12】本出願の一実施形態によるディフューザフィルムのシフトを検出する装置の第7の実施形態の概略図である。
図13】本出願の一実施形態によるヘッドアップディスプレイの第1の実施形態の概略図である。
図14】本出願の一実施形態によるヘッドアップディスプレイの第2の実施形態の概略図である。
図15】本出願の一実施形態によるヘッドアップディスプレイの第3の実施形態の概略図である。
図16】本出願の一実施形態によるヘッドアップディスプレイの制御方法の一実施形態の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0051】
以下、本出願の実施形態の添付の図面を参照しながら本出願の実施形態の技術的解決策を説明する。
【0052】
本出願の実施形態は、図1に示されている画像システムに適用できる。この画像システムは主に、ヘッドアップディスプレイ(Head Up Display、HUD)とフロントガラス(Windshield)とを含む。ヘッドアップディスプレイは、フロントガラスの車外側に虚像を生成するために、フロントガラスに光を投射するように構成される。虚像は、様々な情報を表示するために使用されてよく、例えば、ダッシュボードや携帯電話などの機器に情報を表示するために使用されてよい。
【0053】
具体的に述べると、ヘッドアップディスプレイは、画像生成部と光学ミラー群とを含む。任意に選べることとして、画像生成部の外壁にはレンズが配置され、レンズは、画像生成部から放射される光の光路上に位置する。
【0054】
画像生成部は、レーザ光源と、マイクロ電気機械システム(MEMS、Micro Electro Mechanical System)と、ディフューザフィルムとを含む。レーザ光源はレーザ光を放射し、次いで、マイクロ電気機械システムがディフューザフィルム上にレーザ光をスキャンする。最後に、レーザ光はディフューザフィルムを通過し、光学ミラー群の作用下でフロントガラスに投射される。
【0055】
光線透過率を有する基板と、基板の表面上に配置された拡散層とを含む、ディフューザフィルムの構造を図2に示すことができる。基板の材料はポリエチレンテレフタレート(Polyethylene terephthalate、PET)であってよい。拡散層は光学的非点収差粒子を含む。
【0056】
拡散層の機能に基づき、レーザ光は、ディフューザフィルムを通過するときに、反射、屈折、又は散乱され、均一で穏やかになり、目に害を及ぼさない。したがって、ディフューザフィルムはエリアライトと考えることもできる。
【0057】
図1に示されている画像システムでは、光学ミラー群が第1の反射器と第2の反射器とを含む。ディフューザフィルムから放射される光は、第1の反射器と第2の反射器とによって順次反射され、最終的にフロントガラスに投射される。
【0058】
図1の矢印は、光の伝搬方向を表している。
【0059】
レーザ光は大きいエネルギーを有するので、レーザ光が運転者の目に放射されて害を及ぼすことを防ぐためには、レーザ光が光学ミラー群に直接放射されるのではなく、ディフューザフィルムを通過してから光学ミラー群に放射されるように、ディフューザフィルムが適切な位置に配置されるべきであることを理解されたい。しかしながら、ヘッドアップディスプレイの使用中には、ディフューザフィルムがシフトされて、レーザ光がディフューザフィルムを通過せずに光学ミラー群に直接放射され、最終的に運転者の目に放射される可能性がある。加えて、ヘッドアップディスプレイは車両に適用されるため、運転中には車両で衝撃や振動が発生することがあり、ディフューザフィルムがシフトしやすくなる。
【0060】
したがって、本出願の一実施形態は、ディフューザフィルムのシフトを検出する装置を提供する。本装置は、ディフューザフィルムと同じ機器に組み込まれてよい。例えば、ディフューザフィルムがシフトされたことを検出し、ディフューザフィルムがシフトされたことをユーザに気付かせて、害を引き起こすことを回避するため、本装置はヘッドアップディスプレイに組み込まれてよく、本装置は、ディフューザフィルムに直接的に、又は間接的に、接続されてよい。
【0061】
具体的に述べると、図3は、本出願の一実施形態によるディフューザフィルムのシフトを検出する装置の第1の実施形態の概略図である。本出願の本実施形態は、電源100、導電モジュール200、及び検出モジュール300を含む、ディフューザフィルムのシフトを検出する装置の一実施形態を提供する。
【0062】
電源100の出力電圧は、実際の要件に基づいて選択されてよい。
【0063】
導電モジュール200は、ディフューザフィルムとの比較的一定の位置関係を有する。1つ以上の導電モジュール200があってよく、導電モジュール200は複数の構造を有し得る。これは本出願の本実施形態で限定されず、例えば、導電モジュール200は導電ばねであってよい。
【0064】
比較的一定の位置関係は複数の方式で形成されてよく、これは本出願の本実施形態で限定されない。
【0065】
例えば、導電モジュール200は、比較的一定の位置関係を形成するようにディフューザフィルムに接続されてよく、この接続は直接的な接続であってよく、又は間接的な接続であってもよい。導電モジュール200は、代わりに、ディフューザフィルムに接続されなくてもよいが、ディフューザフィルムとの比較的一定の位置関係を有する。
【0066】
以下では、導電モジュール200がディフューザフィルムに間接的に接続される方式を説明する。図3を一例として使用し、ディフューザフィルムは担持モジュール400に取り付けられる。導電モジュール200は担持モジュール400に接続される。
【0067】
担持モジュール400は複数の構造を有し得、これは本出願の本実施形態で限定されない。
【0068】
ディフューザフィルムは、複数の方式で担持モジュール400に取り付けられてよく、それらの方式は、担持モジュール400の構造に関連し得る。これは本出願の本実施形態で限定されない。
【0069】
導電モジュール200は、複数の方式で担持モジュール400に接続されてよい。例えば、導電モジュール200は、担持モジュール400に貼り付けられてよく、又は、ネジなどの取り付け部品を使用して担持モジュール400に取り付けられてもよい。これは本出願の本実施形態で限定されない。
【0070】
以下では、図3及び図4を参照して、担持モジュール400の構造と、ディフューザフィルムを取り付ける方式と、導電モジュール200を担持モジュール400に接続する方式とを説明する。
【0071】
図1及び図4に示されているように、例えば、担持モジュール400は第1のフレーム4001を含む。
【0072】
ディフューザフィルムは第1のフレーム4001内にあり、ディフューザフィルムは第1のフレーム4001に接着される。
【0073】
ディフューザフィルムが第1のフレーム4001に複数の方式で接着されてよいことに注意されたい。例えば、ディフューザフィルムの周囲に両面テープが配置されてよく、ディフューザフィルムは、両面テープを使用して第1のフレーム4001に接着される。図4は、ディフューザフィルムを図示していない。
【0074】
導電モジュール200は第1のフレーム4001に取り付けられ、導電モジュール200は複数の方式で第1のフレーム4001に取り付けられる。例えば、導電モジュール200は、第1のフレーム4001に直接的に取り付けられてよく、又は第1のフレーム4001に間接的に取り付けられてもよい。
【0075】
図3及び図4に示されているように、導電モジュール200が第1のフレーム4001に間接的に取り付けられる実施可能な方式として、担持モジュール400はフット4002をさらに含む。
【0076】
フット4002は、第1のフレーム4001に接続され、第1のフレーム4001を支持するように構成される。
【0077】
導電モジュール200は、フット4002の下に配置され、フット4002に接続される。
【0078】
1つ以上のフット4002があってよいことに注意されたい。複数のフット4002がある場合には、それぞれのフット4002の下に1つの導電モジュール200が配置されてよい。
【0079】
前述の比較的一定の位置関係に基づくと、ディフューザフィルムが第1の位置にあるときには、レーザ光がディフューザフィルムを通過し、導電モジュール200が電源100に接続されて閉ループが形成される。
【0080】
上記の説明から、複数の導電モジュール200があってよいことが分かる。2つの導電モジュール200があると仮定すると、2つの導電モジュール200は同じ閉ループで直列に接続されてよく、又は別々のループで別々に接続されてもよい。例えば、図4に示されているように、担持モジュール400は2つのフット4002を含み、各フット4002の下に1つの導電モジュール200が配置され、2つの導電モジュール200が電源100とともに直列の閉ループを形成する。2つの導電モジュール200は、代わりに、電源100とともに2つの閉ループを形成するように並列に接続されてもよい。
【0081】
ディフューザフィルムが第1の位置から第2の位置にシフトされると、レーザ光はディフューザフィルムを通過せず、導電モジュール200の位置が変化して閉ループが開き、第2の位置から第1の位置までのシフト距離はプリセット距離より大きい。
【0082】
第2の位置が複数のケースを有し得ることに注意されたい。これは本出願の本実施形態で限定されない。以下では、図3図5、及び図6を参照して具体的な説明を提供する。ここではまず、図3におけるディフューザフィルムの位置が第1の位置であると仮定する。
【0083】
ディフューザフィルムは、第1の位置から第2の位置まで縦方向にシフトされる場合がある。具体的に述べると、図5に示されているように、ディフューザフィルムは第1の位置から第2の位置に上向きにシフトされる、すなわち、図5のディフューザフィルムの位置が第2の位置である。導電モジュール200もディフューザフィルムとともに上向きにシフトされ、導電モジュール200の両端が電源100から切り離されて、閉ループが開かれる。
【0084】
ディフューザフィルムは、第1の位置から第2の位置まで斜めにシフトされる場合がある。具体的に述べると、図6に示されているように、ディフューザフィルムは第1の位置から一方の側に斜めに第2の位置までシフトされる、すなわち、図6のディフューザフィルムの位置が第2の位置である。導電モジュール200もディフューザフィルムとともに一方の側に斜めシフトされ、導電モジュール200の一端が電源100から切り離されて、閉ループが開かれる。
【0085】
加えて、ディフューザフィルムは、代わりに、第1の位置から第2の位置に横方向にシフトされる場合もあり、その結果、導電モジュール200も横方向にシフトされる。導電モジュール200の両端が電源100から切り離されて、その結果、閉ループが開かれる。
【0086】
したがって、本出願の本実施形態において、第2の位置は複数のケースを有し得、具体的には、閉ループを開くことができるいずれかの位置を含む。
【0087】
ディフューザフィルムが使用中に不可避的にシフトされ、特にディフューザフィルムが車両のヘッドアップディスプレイに適用される場合は、車両の振動にともなってディフューザフィルムが頻繁にシフトされることに注意されたい。したがって、ディフューザフィルムの僅かなシフトによって閉ループが開かれるのを防ぐため、本出願の本実施形態では、導電モジュール200の位置が適切に配置され、ディフューザフィルムのシフト距離がプリセット距離より大きい場合にのみ、閉ループを開くことができるようにする。
【0088】
理解を容易にするため、ディフューザフィルムが図3に示されている第1の位置から一方の側に斜めにシフトされることは、図3図7との比較から分かる。しかしながら、導電モジュール200は一定の厚みを有するため、導電モジュール200の両端は電源100から切り離されていない。ディフューザフィルムが図7に示されている位置に基づいてシフトされ続け、最終的に図6に示されている第2の位置までシフトされることは、図6図7との比較から分かる。この場合は、導電モジュール200の一端が電源100から切り離される。
【0089】
プリセット距離は、導電モジュール200のサイズと、導電モジュール200とディフューザフィルムとの関連する位置関係とに基づいて決定されてよい。ここでは具体的な決定方法を詳しく説明しない。
【0090】
検出モジュール300は、閉ループが開かれているかどうかを検出するように構成される。閉ループが開かれていることを検出するために、検出モジュール300が閉ループに接続されてよいことは理解されよう。
【0091】
検出モジュール300が複数の構造を有し得、これが本出願の本実施形態で限定されないことに注意されたい。例えば、検出モジュール300は、閉ループで直列に接続された電流計であってよい。
【0092】
本出願の本実施形態において、ディフューザフィルムが第1の位置にあるときには、導電モジュール200が電源100に接続されて、閉ループが形成される。ディフューザフィルムが第1の位置から第2の位置にシフトされると、閉ループが開かれる。閉ループが開かれていることを検出モジュール300が検出したことに基づいて、ディフューザフィルムがシフトされていると判断して、ユーザに間に合うように気付かせることができる。
【0093】
担持モジュール400が第1のフレーム4001とフット4002とを含むことは、図4図4の関連する説明から分かる。相応に、ディフューザフィルムは担持モジュール400に接着されてよく、導電モジュール200はフット4002の下に配置されてよい。加えて、担持モジュール400は複数の構造を有し得る。相応に、ディフューザフィルムを担持モジュール400に接続する任意選択の方式、導電モジュール200の構造、及び導電モジュール200を担持モジュール400に接続する方式も複数あり得る。
【0094】
以下では、図8及び図9を参照して、本出願の別の一実施形態を説明する。本実施形態において、担持モジュール400の構造、ディフューザフィルムを担持モジュール400に接続する方式、導電モジュール200の構造、及び導電モジュール200を担持モジュール400に接続する方式は、図4に示されているものと異なる。具体的に述べると、図8に示されているように、本出願の本実施形態で提供されるディフューザフィルムのシフトを検出する装置の別の一実施形態では、担持モジュール400が第2のフレーム4003と第3のフレーム4004とを含み、導電モジュール200がネジを含む。
【0095】
第2のフレーム4003と第3のフレーム4004は、複数の構造を有し得る。これは本出願の本実施形態で限定されない。図は、第2のフレーム4003と第3のフレーム4004の各々のただ1つの構造を示している。
【0096】
第2のフレーム4003には第1の貫通孔が配置され、第3のフレーム4004には第2の貫通孔が配置される。図は、第1の貫通孔と第2の貫通孔を図示していない。
【0097】
ネジは、第1の貫通孔と第2の貫通孔を順次使用して、第2のフレーム4003と第3のフレーム4004を取り付ける。
【0098】
ディフューザフィルムは、第2のフレーム4003と第3のフレーム4004との間に取り付けられる。
【0099】
本出願の本実施形態において、ネジは、第2のフレーム4003と第3のフレーム4004を取り付けるように機能するだけでなく、導電モジュール200としても機能する。
【0100】
具体的に述べると、図8に示されているように、ディフューザフィルムは第1の位置にあり、ネジの2つの末端が電源100に別々に接続されて閉ループが形成される。
【0101】
ネジの緩みに基づいて、第1の貫通孔と第2の貫通孔からネジが脱落し、第2のフレーム4003と第3のフレーム4004が分離され、ディフューザフィルムを第1の位置に取り付けることができなくなり、その結果、ディフューザフィルムがシフトされる。一例として図9を使用する。ディフューザフィルムが図9に示されている位置に、すなわち第2の位置に、シフトされ、ネジの2つの末端と電源100の2つの末端との接続が切り離され、その結果、閉ループが開かれると仮定する。
【0102】
本出願の本実施形態において、導電モジュール200はネジであり、ディフューザフィルムは、ネジの脱落に基づいて第1の位置から第2の位置にシフトされ、ネジと電源100との閉ループが開かれる。したがって、本出願の本実施形態では、閉ループが開かれていることを検出することによって、ディフューザフィルムがシフトされていると判断される。
【0103】
検出モジュール300が複数の構造を有し得ることは、上記の説明から分かる。以下では、図10及び図11を参照して、検出モジュールの構造を具体的に説明する。図10に示されているように、検出モジュール300は、第1の抵抗器R1と、第2の抵抗器R2と、検出サブモジュール3001と、第1の接続端部Qと、第2の接続端部Pとを含む。
【0104】
電源の電源端部VCCは、第1の抵抗器R1の第1の端部Aに接続される。
【0105】
第2の抵抗器R2の第1の端部Cは第1の抵抗器R1の第2の端部Bに接続され、第2の抵抗器R2の第2の端部Dは接地される。
【0106】
第1の接続端部Qは第1の抵抗器R1の第2の端部Bに接続され、第2の接続端部は接地される。
【0107】
図10に示されているように、ディフューザフィルムが図10に示されている第1の位置にあるときには、導電モジュール200の第1の端部Fが第1の接続端部Qに接続され、導電モジュール200の第2の端部Eは第2の接続端部Pに接続され、その結果、導電モジュール200が電源に接続されて閉ループが形成される。
【0108】
図11に示されているように、ディフューザフィルムが第1の位置から図11に示されている第2の位置にシフトされると、導電モジュール200の第1の端部Fが第1の接続端部Qから切り離され、及び/又は導電モジュール200の第2の端部Eが第2の接続端部Pから切り離され、その結果、導電モジュール200と電源との閉ループが開かれる。図10は、導電モジュール200の第1の端部Fが第1の接続端部Qから切り離される場合のみを示している。
【0109】
検出サブモジュール3001は、第1の抵抗器R1の第2の端部Bに接続され、閉ループが開かれていると判断するために、第1の抵抗器R1の第2の端部Bの電圧を検出するように構成される。
【0110】
導電モジュール200の第1の端部Fが第1の接続端部Qに接続され、導電モジュール200の第2の端部Eが第2の接続端部Pに接続されると、導電モジュール200が第2の抵抗器R2に並列に接続されることは理解されよう。この場合、検出サブモジュール3001によって検出される電圧が第1の電圧であると仮定する。導電モジュール200の第1の端部Fが第1の接続端部Qから切り離されると、及び/又は導電モジュール200の第2の端部Eが第2の接続端部Pから切り離されると、導電モジュール200が位置するブランチが切り離される。この場合、検出サブモジュール3001によって検出される電圧が第2の電圧であると仮定する。
【0111】
第1の電圧が第2の電圧より低いことは、回路理論から分かる。したがって、検出サブモジュール3001が低電圧を検出する場合は、閉回路が開かれていないと判断できる。検出サブモジュール3001が高電圧を検出する場合は、閉ループが開かれていると判断できる。
【0112】
図10及び図11に示されている検出モジュールの構造に基づき、図3に示されているディフューザフィルムのシフトを検出する装置を図12に示すことができる。
【0113】
図13は、本出願の一実施形態によるヘッドアップディスプレイの第1の実施形態の概略図である。本出願の本実施形態は、レーザ光源10と、マイクロ電気機械システム20と、ディフューザフィルム30と、前述の実施形態のいずれか1つに記載のディフューザフィルムのシフトを検出する装置とを含む、ヘッドアップディスプレイの一実施形態を提供する。
【0114】
ディフューザフィルム30が第1の位置にあるときには、レーザ光源10によって放射されるレーザ光がマイクロ電気機械システム20によってスキャンされ、次いでディフューザフィルム30に入射し、ディフューザフィルム30を通過し、最後にヘッドアップディスプレイから出て行く。
【0115】
図14は、本出願の一実施形態によるヘッドアップディスプレイの第2の実施形態の概略図である。図14に示されているように、ディフューザフィルム30は第2の位置にあり、ディフューザフィルム30は、マイクロ電気機械システム20によってスキャンされるレーザ光の光路から外れている、すなわち、レーザ光は、ディフューザフィルム30を通過せずにヘッドアップディスプレイから直接出て行く。
【0116】
図13及び図14が、ディフューザフィルムのシフトを検出する装置のただ1つの構造を示しており、図14が、ディフューザフィルム30が第2の位置にあるただ1つのケースを示していることに注意されたい。前述の実施形態に基づいて、ディフューザフィルムのシフトを検出する装置が詳しく説明されている。ここでは本出願の本実施形態を詳しく説明しない。詳細については、図2から図12で説明されているディフューザフィルムのシフトを検出する装置を参照されたい。
【0117】
本出願の本実施形態において、ディフューザフィルム30が第1の位置にあるときには、レーザ光源10によって放射されるレーザ光がマイクロ電気機械システム20によってスキャンされ、ディフューザフィルム30に入射し、導電モジュール200が電源100に接続されて閉ループが形成される。ディフューザフィルム30が第1の位置から第2の位置にシフトされると、ディフューザフィルム30は、マイクロ電気機械システム20によってスキャンされるレーザ光の光路から外れる、すなわち、レーザ光は、ディフューザフィルム30を通過せずにヘッドアップディスプレイから直接出て行き、閉ループが開かれる。したがって、閉ループが開かれていることを検出モジュール300が検出した場合は、ディフューザフィルム30がシフトされていると判断して、ユーザに間に合うように気付かせることができる。
【0118】
前述の実施形態に基づき、図13及び図14から分かるように、本出願の本実施形態で提供されるヘッドアップディスプレイの別の一実施形態では、ヘッドアップディスプレイが担持モジュール400をさらに含む。
【0119】
ディフューザフィルム30は担持モジュール400に取り付けられる。
【0120】
前述の実施形態に基づき、図13及び図14から分かるように、本出願の本実施形態で提供されるヘッドアップディスプレイの別の一実施形態では、ヘッドアップディスプレイが制御モジュール40をさらに含む。
【0121】
制御モジュール40は、閉ループが開かれていることが検出されたときに、レーザ光源10をオフになるように制御するように構成される。
【0122】
制御モジュール40は、検出モジュール300の検出結果を得るために、検出モジュール300に接続されてよい。制御モジュールは、レーザ光源10にさらに接続されてよく、レーザ光源10をオン又はオフになるように制御するように構成される。
【0123】
制御モジュール40と検出モジュール300が1つのモジュールに統合されてよいことに注意されたい。例えば、図15を参照すると、制御モジュール40と検出モジュール300がマイクロコントロールユニット(Micro Control Unit、MCU)に統合されてよい。この場合は、ディフューザフィルムのシフトを検出する装置内の電源100もMCUに統合されてよい。
【0124】
具体的に述べると、MCUの第1の端部は、電源100の出力端部(例えば、図10の電源端部VCC)として機能し、電力を供給するように構成される。MCUの第2の端部は、閉ループ(例えば、図10の第1の抵抗器R1の第2の端部B)に接続され、閉ループが開かれていることを検出するように構成される。MCUの第3の端部は、レーザ光源10に接続され、レーザ光源10をオン又はオフになるように制御するように構成される。MCUは、直流-直流変換回路を使用してバッテリに接続されてよい。
【0125】
本出願の本実施形態では、閉ループが開かれたときに、レーザ光源10によって放射されるレーザ光がディフューザフィルム30を通過せずに運転者の目に直接放射されるのを防ぐために、制御モジュール40は、ヘッドアップディスプレイ内のレーザ光源10をオフになるように制御する。閉ループが閉じられたときには、ヘッドアップディスプレイの正常な使用を保証するために、制御モジュール40は、ヘッドアップディスプレイ内のレーザ光源10をオンになるように制御する。
【0126】
図16を参照すると、本出願の一実施形態は、以下のステップを含む、図13から図15で説明されているヘッドアップディスプレイの制御方法をさらに提供する。
【0127】
ステップ111:検出モジュールが閉ループの閉/開状態を検出し、閉ループは図13から図15で言及されている閉ループである。
【0128】
ステップ222:制御モジュールは、閉ループが開かれていることの検出に基づいて、ヘッドアップディスプレイ内のレーザ光源をオフになるように制御する。
【0129】
ステップ333:制御モジュールは、閉ループが閉じられていることの検出に基づいて、ヘッドアップディスプレイ内のレーザ光源をオンになるように制御する。
【0130】
本出願の本実施形態では、閉ループが開かれたときに、レーザ光源によって放射されるレーザ光がディフューザフィルムを通過せずに運転者の目に直接放射されるのを防ぐために、制御モジュールは、ヘッドアップディスプレイ内のレーザ光源をオフになるように制御する。閉ループが閉じられたときには、ヘッドアップディスプレイの正常な使用を保証するために、制御モジュールは、ヘッドアップディスプレイ内のレーザ光源をオンになるように制御する。
【0131】
本出願の実施形態の明細書及び特許請求の範囲、ならびに前述の添付図面における「第1」、「第2」、「第3」、「第4」などの用語(存在する場合)は、特定の順序又は順番を記述するために使用されていない。このようにして使用されるデータが適切な状況において交換可能であり、本書に記述されている実施形態が本書に図示又は記述されている内容以外の順序で実施できることを理解されたい。加えて、「含む」又は「有する」という用語及びその変形は、非排他的な解決策を網羅することを意図している。例えば、一連のステップ又はモジュールを含むプロセス、方法、装置、製品、又は機器は、明確に列挙されたステップ又はモジュールに必ずしも限定されず、明確に列挙されていない他のステップ又はモジュールを、又はこれらのプロセス、方法、装置、製品、もしくは機器に固有の他のステップ又はモジュールを、含み得る。
【符号の説明】
【0132】
10 レーザ光源
20 マイクロ電気機械システム
30 ディフューザフィルム
40 制御モジュール
100 電源
200 導電モジュール
300 検出モジュール
400 担持モジュール
3001 検出サブモジュール
4001 第1のフレーム
4002 フット
4003 第2のフレーム
4004 第3のフレーム
A 第1の端部
B 第2の端部
C 第1の端部
D 第2の端部
E 第2の端部
F 第1の端部
P 第2の接続端部
Q 第1の接続端部
R1 第1の抵抗器
R2 第2の抵抗器
VCC 電源端部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16