(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-25
(45)【発行日】2024-04-02
(54)【発明の名称】制御装置
(51)【国際特許分類】
G05B 19/409 20060101AFI20240326BHJP
B23Q 17/00 20060101ALI20240326BHJP
【FI】
G05B19/409 C
B23Q17/00 D
(21)【出願番号】P 2022563806
(86)(22)【出願日】2021-11-17
(86)【国際出願番号】 JP2021042268
(87)【国際公開番号】W WO2022107822
(87)【国際公開日】2022-05-27
【審査請求日】2023-06-15
(31)【優先権主張番号】P 2020193518
(32)【優先日】2020-11-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】390008235
【氏名又は名称】ファナック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001151
【氏名又は名称】あいわ弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】尾関 真一
【審査官】増山 慎也
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2015/194010(WO,A1)
【文献】特開2010-152882(JP,A)
【文献】特開2000-066709(JP,A)
【文献】特開2012-155367(JP,A)
【文献】特開2018-128813(JP,A)
【文献】特開2018-128814(JP,A)
【文献】特開2020-064571(JP,A)
【文献】特開平06-332521(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G05B 19/409
B23Q 17/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
1つの表示画面を複数の分割領域に分割することが可能な制御装置であって、
複数の前記分割領域のそれぞれに表示する情報を切替える表示制御部と、
複数の前記分割領域のそれぞれについて、該分割領域の前記表示画面上の位置を視覚的に特定できる第1の表示と、前記分割領域に表示可能な情報種別の一覧を示す第2の表示と、を関連付けて一覧表示する表示情報種別編集画面を表示する表示情報種別編集画面表示部と、
前記第2の表示に対する編集操作を受け付け、該編集操作に基づいて分割領域に表示可能な情報種別の一覧を編集する表示情報種別編集部と、
を備え、
前記表示制御部は、前記表示情報種別編集部により編集されたそれぞれの分割領域に関連付けられた表示可能な情報種別の一覧に基づいて、複数の前記分割領域のそれぞれに表示する情報の切替えを制御する、
制御装置。
【請求項2】
前記表示情報種別編集画面表示部は、更に、表示画面上に表示可能な全ての情報種別に含まれる一部又は全部の情報種別を一覧表示する第3の表示を表示し、
前記表示情報種別編集部は、前記第3の表示に表示された情報種別に対する第1の選択操作と、所定の分割領域に係る前記第2の表示に対する第2の選択操作を受け付け、前記第2の選択操作により選択された前記第2の表示に対応する分割領域に対して、前記第1の選択操作により選択された情報種別を追加する、
請求項1に記載された制御装置。
【請求項3】
前記表示画面の分割パターンを指定可能な分割パターン指定部をさらに備える、
請求項1に記載された制御装置。
【請求項4】
前記分割パターン指定部により指定された分割パターンに応じて、表示可能な情報種別を分割領域毎に判定する表示可能情報種別判定部をさらに備える、
請求項3に記載された制御装置。
【請求項5】
前記分割パターン指定部は、予め用意された複数の分割パターンの中から前記表示画面の分割パターンを指定できる、
請求項3に記載された制御装置。
【請求項6】
前記分割パターン指定部は、前記表示画面の縦方向及び横方向の少なくともいずれかの分割数を指定することで前記表示画面の分割パターンを指定できる、
請求項3に記載された制御装置。
【請求項7】
前記分割パターン指定部は、前記表示画面の表示サイズ及び画素数の少なくともいずれかに基づいて指定可能な分割パターンを制限する、
請求項5に記載された制御装置。
【請求項8】
前記分割パターン指定部は、前記表示画面の表示サイズ及び画素数の少なくともいずれかに基づいて前記分割数を制限する、
請求項6に記載された制御装置。
【請求項9】
前記第1の表示は、分割領域の前記表示画面の上での位置を示すアイコン表示である、
請求項1に記載の制御装置。
【請求項10】
前記第2の表示は、前記表示制御部により分割領域に表示されている情報種別が把握できるように強調表示する、
請求項1に記載の制御装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
工作機械やロボットなどの産業用機械の操作を行う場合、例えば加工前の段取り作業における操作を行う場合、オペレータは、異なる種類の情報を確認しながら作業する。産業用機械を制御する制御装置は、複数の異なる種別の情報を1画面内で参照できるように、例えば表示装置の表示画面をタイル状の分割領域区切り、それぞれの区切られた分割領域に異なる種別の情報を表示する機能を備える場合がある(特許文献1など)。
【0003】
しかしながら、表示装置の表示画面のサイズや画素数には限界がある。そのため、特に段取り作業などのように1画面内に収まらないほどの情報量を表示する必要がある場合には、画面内の区切られた分割領域に表示する情報を切替えながら作業を行う必要がある。このような表示の切替えは、縦方向移動ソフトキー、横方向移動ソフトキー、機械操作盤などを操作することで行われる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このように複数の分割領域に対して複数の情報種別を切り替えながら表示する場合、それぞれの分割領域にどのような情報種別を表示可能とするのかを予め定義しておく必要がある。多くの情報を参照しながら行われる作業では、単一の情報種別を見るだけでなく、複数の情報種別を並列して参照しながら作業を進めることが多い。そのため、どの分割領域に、どの情報種別を表示可能とするのかを、産業内容を考慮しながら定義する必要がある。また、画面上のどの位置にどの情報種別を表示したら見やすいのか、などといった点についても考慮して定義することが望ましい。
そのため、それぞれの分割領域にどのような情報種別が切替え表示できるのか、全体を把握しながら定義可能な手段が望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明による制御装置は、1つの表示画面を複数の分割領域に分割して、それぞれの分割領域に対して異なる情報種別を表示可能であって、それぞれの分割領域に対して表示する情報種別を編集可能なユーザインタフェース画面を提供する。その画面では、それぞれの分割領域の表示画面上での位置と、該分割領域に表示可能な情報種別の一覧表示とが対応して表示される。この表示により、オペレータは、各分割領域に表示可能な情報種別を一見して把握できる。また、制御装置で表示可能な全ての情報種別の中から、所定の情報種別を例えばドラッグアンドドロップ操作などにより各分割領域に表示可能な情報種別の一覧に追加できる。
【0007】
そして、本発明の一態様は、1つの表示画面を複数の分割領域に分割することが可能な制御装置であって、複数の前記分割領域のそれぞれに表示する情報を切替える表示制御部と、複数の前記分割領域のそれぞれについて、該分割領域の前記表示画面上の位置を視覚的に特定できる第1の表示と、前記分割領域に表示可能な情報種別の一覧を示す第2の表示と、を関連付けて一覧表示する表示情報種別編集画面を表示する表示情報種別編集画面表示部と、前記第2の表示に対する編集操作を受け付け、該編集操作に基づいて分割領域に表示可能な情報種別の一覧を編集する表示情報種別編集部と、を備え、前記表示制御部は、前記表示情報種別編集部により編集されたそれぞれの分割領域に関連付けられた表示可能な情報種別の一覧に基づいて、複数の前記分割領域のそれぞれに表示する情報の切替えを制御する、制御装置である。
【発明の効果】
【0008】
本発明の一態様により、各分割領域で表示可能な情報種別を一覧表示可能となり、また、各分割領域に表示する情報種別を自由に選択可能となるため、オペレータの視認性が向上し、作業に掛かる負担が軽減され、操作時間が削減される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】第1実施形態による制御装置の概略的なハードウェア構成図である。
【
図2】第1実施形態による制御装置の機能を示す概略的なブロック図である。
【
図4】ドラッグアンドドロップ操作により分割領域に表示可能な情報種別の一覧を編集する例を示す図である。
【
図5】ドラッグアンドドロップ操作により分割領域に表示可能な情報種別の一覧を編集する他の例を示す図である。
【
図6】ドラッグアンドドロップ操作により分割領域に表示可能な情報種別の一覧を編集する更に他の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態を図面と共に説明する。
図1は本発明の第1実施形態による制御装置の要部を示す概略的なハードウェア構成図である。本発明の制御装置1は、例えば産業用機械3を制御用プログラムに基づいて制御する制御装置として実装することができる。
【0011】
本実施形態による制御装置1が備えるCPU11は、制御装置1を全体的に制御するプロセッサである。CPU11は、バス22を介してROM12に格納されたシステム・プログラムを読み出し、該システム・プログラムに従って制御装置1全体を制御する。RAM13には一時的な計算データや表示データ、及び外部から入力された各種データ等が一時的に格納される。
【0012】
不揮発性メモリ14は、例えばバッテリ(図示せず)でバックアップされたメモリやSSD(Solid State Drive)等で構成され、制御装置1の電源がオフされても記憶状態が保持される。不揮発性メモリ14には、インタフェース15を介して外部機器72から読み込まれた制御用プログラムやデータ、インタフェース18を介して入力装置71から入力された制御用プログラムやデータ、ネットワーク5を介してフォグコンピュータ6やクラウドサーバ7等の他の装置から取得された制御用プログラムやデータ等が記憶される。不揮発性メモリ14に記憶されるデータは、例えば産業用機械3が備える各モータの位置や速度、加速度、負荷、その他の産業用機械3に取り付けられたセンサ(図示せず)で検出された各物理量に係るデータ等が含まれていてよい。不揮発性メモリ14に記憶された制御用プログラムやデータは、実行時/利用時にはRAM13に展開されてもよい。また、ROM12には、公知の解析プログラムなどの各種システム・プログラムがあらかじめ書き込まれている。
【0013】
インタフェース15は、制御装置1のCPU11と外部記憶媒体等の外部機器72とを接続するためのインタフェースである。外部機器72側からは、例えば産業用機械3の制御に用いられる制御用プログラムや設定データ等が読み込まれる。また、制御装置1内で編集した制御用プログラムや設定データ等は、外部機器72を介してCFカードやUSBメモリ等の外部記憶媒体(図示せず)に記憶させることができる。プログラマブル・ロジック・コントローラ(PLC)16は、ラダープログラムを実行して産業用機械3及び該産業用機械3の周辺装置(例えば、工具交換装置や、ロボット等のアクチュエータ、産業用機械3に取付けられている温度センサや湿度センサ等のセンサ)にI/Oユニット19を介して信号を出力し制御する。また、産業用機械3の本体に配備された操作盤の各種スイッチや周辺装置等の信号を受け取って、それに必要な信号処理をした後、CPU11に渡す。
【0014】
インタフェース20は、制御装置1のCPU11と有線乃至無線のネットワーク5とを接続するためのインタフェースである。ネットワーク5は、例えばRS-485等のシリアル通信、Ethernet(登録商標)通信、光通信、無線LAN、Wi-Fi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)等の技術を用いて通信をするものであってよい。ネットワーク5には、他の機械やフォグコンピュータ6、クラウドサーバ7等の上位の管理装置が接続され、制御装置1との間で相互にデータのやり取りを行っている。
【0015】
表示装置70には、メモリ上に読み込まれた各データ、プログラム等が実行された結果得られたデータ等がインタフェース17を介して出力されて表示される。表示装置70は、その表示能力に係る情報(例えば、表示サイズ、画素数など)が制御装置1から取得可能であることが望ましい。取得された表示能力に係る情報は、逐次取得するようにしてもよいし、他の情報と同様にRAM13、不揮発性メモリ14に記憶してもよい。また、キーボードやポインティングデバイス等から構成される入力装置71は、作業者による操作に基づく指令,データ等をインタフェース18を介してCPU11に渡す。
【0016】
産業用機械3が備える軸を制御するための軸制御回路30はCPU11からの軸の移動指令量を受け取って、軸の指令をサーボアンプ40にそれぞれ出力する。サーボアンプ40はこの指令を受け取って、産業用機械3が備える駆動部を軸に沿って移動させるサーボモータ50をそれぞれ駆動する。軸のサーボモータ50は位置・速度検出器(図示せず)を内蔵し、この位置・速度検出器からの位置・速度フィードバック信号を軸制御回路30にそれぞれフィードバックし、位置・速度のフィードバック制御を行う。なお、
図1のハードウェア構成図では軸制御回路30、サーボアンプ40、サーボモータ50はそれぞれ1つずつしか示されていないが、実際には制御対象となる産業用機械3に備えられた軸の数だけ用意される。
【0017】
図2は、本発明の第1実施形態による制御装置1が備える機能を概略的なブロック図として示したものである。本実施形態による制御装置1が備える各機能は、
図1に示した制御装置1が備えるCPU11がシステム・プログラムを実行し、制御装置1の各部の動作を制御することにより実現される。
【0018】
本実施形態の制御装置1は、表示制御部100、表示情報種別編集画面表示部110、表示情報種別編集部120、及び分割パターン指定部130を備える。また、制御装置1のRAM13乃至不揮発性メモリ14には、制御装置1で表示可能な情報種別を識別する情報(例えば情報種別の名称、情報種別に係る情報を表示するための表示プログラムへのポインタなど)を少なくとも記憶する情報種別記憶部200、それぞれの分割領域毎に該分割領域に割り当てられて表示可能となっている情報種別を関連付けて記憶するための領域である分割領域表示情報種別記憶部210、及び表示装置70の表示画面をどのように分割するのかを示す分割パターンが予め記憶されている領域である分割パターン記憶部220がそれぞれ設けられている。
【0019】
表示制御部100は、
図1に示した制御装置1が備えるCPU11がROM12から読み出したシステム・プログラムを実行し、主としてCPU11によるRAM13、不揮発性メモリ14を用いた演算処理と、インタフェース17を用いた表示出力処理とが行われることで実現される。表示制御部100は、表示装置70の表示画面を複数の分割領域に分割し、それぞれの分割領域に指定された情報種別に係る情報を表示する。表示制御部100は、通常は表示装置70の表示画面を1つの表示領域として扱い、その表示領域に対してオペレータの操作により決定された所定の情報種別に係る情報を表示する。また、表示制御部100は、オペレータによる所定の操作が為されると、分割パターン指定部130により指定された分割パターンに基づいて表示画面を複数の分割領域に分割する。そして、それぞれの分割領域に、分割領域表示情報種別記憶部210に記憶される所定の情報種別に係る情報を表示する。
【0020】
表示情報種別編集画面表示部110は、
図1に示した制御装置1が備えるCPU11がROM12から読み出したシステム・プログラムを実行し、主としてCPU11によるRAM13、不揮発性メモリ14を用いた演算処理と、インタフェース17を介した表示出力処理が行われることで実現される。表示情報種別編集画面表示部110は、表示装置70の表示画面に表示情報種別編集画面を表示する。
図3は、表示情報種別編集画面の例を示している。
図3の例では、表示画面を左右2分割、上下2分割の4つの分割領域に分割して表示する分割パターンの例を示している。
表示情報種別編集画面300は、少なくとも各分割領域の表示画面上における位置を視覚的に特定できる第1の表示310を含む。第1の表示310は、更に各分割領域の表示画面上における大きさを視覚的に特定できる表示としても良い。
図3の例では、表示画面全体を分割線(点線)で分割し、表示画面上における分割領域の位置を黒塗りしたアイコン形式で第1の表示310を表現している。
また、表示情報種別編集画面300は、少なくとも各分割領域に表示可能な情報種別の一覧を示す第2の表示320を含む。第2の表示320は、現在該当する分割領域に表示されている情報種別が把握できるように強調表示してもよい。
図3の例では、情報種別の名称を表示するアイコン形式で第2の表示320を表現している。
また、それぞれの分割領域には、
図3に示すように、左上に「相対座標」、右上に「モーダル」、左下に「主軸、送り速度」、右下に「加工プログラム」の情報種別に係る情報が表示されていることが、アイコンが2重枠で表示されることで示されている。同じ分割領域に対応する第1の表示310と第2の表示320とは、その対応関係が把握できるように表示される。第1の表示310及び第2の表示320は、分割領域表示情報種別記憶部210に記憶される、各分割領域と、該分割領域に割り当てられている情報種別との対応関係に基づいて表示される。例えば
図3の例では、同じ分割領域に対応する第1の表示310と第2の表示320とが同じ行に横並びに表示されている。この例では、左上の分割領域には、「絶対座標」、「相対座標」、「機械座標」、「総合表示」の情報種別が表示可能となっている。このように、表示情報種別編集画面では、どの分割領域に、どの情報種別が表示可能であるのかが、一見して把握できるように構成される。
【0021】
表示情報種別編集画面300は、更に表示画面上に表示可能な情報種別を一覧表示する第3の表示330を含んでいてよい。第3の表示330は、情報種別記憶部200に記憶される情報種別が一覧表示されたものである。
図3の例では、各情報種別は名称を表示するアイコン形式で表現されている。第3の表示330は、後述する編集操作において分割領域に割り当てる情報種別を選択するために用いられる。第3の表示330は、
図3に例示するように全部の表示可能な情報種別を一覧表示するようにしてもよい。また、別途図示しない絞り込み検索のためのユーザインタフェースを設け、絞り込み検索を行った結果としての一部の情報種別を一覧表示するようにしても良い。表示しようとする情報誌別が表示範囲に表示しきれない場合には、スクロールバー340などを用いてスクロール表示できるようにしても良い。
【0022】
表示情報種別編集部120は、
図1に示した制御装置1が備えるCPU11がROM12から読み出したシステム・プログラムを実行し、主としてCPU11によるRAM13、不揮発性メモリ14を用いた演算処理と、インタフェース17,18を介した入出力処理が行われることで実現される。表示情報種別編集部120は、第2の表示320に対する編集操作を受け付け、該編集操作に基づいて分割領域に割り当てられて表示可能となっている情報種別の一覧を編集する。表示情報種別編集部120による編集が行われた結果、分割領域に対する情報種別の割り当てが変更された場合、その割り当ての変更は分割領域表示情報種別記憶部210に反映される。表示情報種別編集部120が受け付ける編集操作は、例えば入力装置71を用いたドラッグアンドドロップ操作であってよい。
図4は、ドラッグアンドドロップ操作により分割領域に表示可能な情報種別の一覧を編集する例である。
図4の例は、
図3に例示した表示情報種別編集画面300において、右上の分割領域に割り当てられていた工具情報の情報種別を、左下の分割領域へと割り当て直す操作を示している。このような場合、オペレータはポインティングデバイスを操作して、右上の分割領域に対応する第2の表示320に表示されている工具情報の情報種別のアイコンを、左下の分割領域に対応する第2の表示320の位置へとドラッグアンドドロップ操作する。これにより、右上の分割領域に割り当てられていた工具情報の情報種別が、左下の分割領域に割り当て直される。
【0023】
図5は、ドラッグアンドドロップ操作により分割領域に表示可能な情報種別の一覧を編集する別の例である。
図5の例は、
図3に例示した表示情報種別編集画面300において、第3の表示330に表示されているプログラム再開情報の情報種別を、右下の分割領域に割り当てる操作を示している。このような場合、オペレータはポインティングデバイスを操作して、第3の表示330に表示されているプログラム再開情報の情報種別のアイコンを、右下の分割領域に対応する第2の表示320の位置へとドラッグアンドドロップ操作する。これにより、プログラム再開情報の情報種別を、
右下の分割領域へと割り当てることができる。
【0024】
図6は、ドラッグアンドドロップ操作により分割領域に表示可能な情報種別の一覧を編集する更に別の例である。
図6の例は、
図3に例示した表示情報種別編集画面300において、左上の分割領域に割り当てられていた総合表示の情報種別を削除する操作を示している。このような場合、オペレータはポインティングデバイスを操作して、左上の分割領域に割り当てられている総合表示の情報種別のアイコンを、第3の表示330の適当な位置へとドラッグアンドドロップ操作する。これにより、左上の分割領域に割り当てられていた総合表示の情報種別を削除することができる。
【0025】
分割パターン指定部130は、
図1に示した制御装置1が備えるCPU11がROM12から読み出したシステム・プログラムを実行し、主としてCPU11によるRAM13、不揮発性メモリ14を用いた演算処理が行われることで実現される。分割パターン指定部130は、表示装置70の表示画面をどのように分割するのかを示す分割パターンを指定する。分割パターン指定部130は、例えば分割パターン記憶部220に予め記憶された分割パターン(
図7に示すように、左右2分割の分割パターン、左右2分割プラス上下2分割の分割パターン、左右3分割の分割パターン、上下2分割プラス下部分を左右2分割の分割パターンなど)をオペレータに選択させて、分割パターンを指定するようにしてもよい。また、分割パターン指定部130は、表示画面の縦方向及び横方向の少なくともいずれかの分割数をオペレータに指定させることで、分割パターンを指定するようにしてもよい。
【0026】
上記構成を備えた制御装置1は、各分割領域で表示可能な情報種別を一覧表示可能となり、また、各分割領域に表示する情報種別を自由に選択可能となるため、オペレータの視認性が向上し、作業に掛かる負担が軽減され、操作時間が削減される。特に、それぞれの分割領域の表示画面上の位置と、各分割領域に表示可能な情報種別とを一見して把握できるようにしたことで、段取り作業などのように多くの情報を切り替えながら表示しつつ、必要に応じて関連性のある複数の情報種別を並べて表示するなどする必要がある場合に、効率よく作業できる分割領域の位置と表示可能な情報種別との関係を整理することが可能となる。
【0027】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上述した実施の形態の例のみに限定されることなく、適宜の変更を加えることにより様々な態様で実施することができる。
例えば、分割パターン指定部130は、表示装置70の表示サイズや画素数に基づいて、指定可能な分割パターンを制限してよい。一般に表示装置70は、画面のサイズ(インチ数)や、表示画面の画素数が異なる。例えば横9:縦16の縦長の表示装置70が取り付けられている制御装置1において、左右に4分割する分割パターンを選択すると、それぞれの分割領域が縦に細長くなり、プログラムやシミュレーション画像の描画をした場合に左右にスクロールさせなければ情報を見ることができなくなる。また、1つの分割領域の画素数が小さくなると、同様に画面上に表示できる情報量が少なくなり、情報の閲覧性に欠けたものとなる。このような問題を回避するために、分割パターン指定部130は、オペレータが選択する分割パターンが表示装置70の表示サイズや画素数に適していない場合に、その選択を禁止するようにしてよい。同様に、オペレータが表示画面の縦方向及び横方向の少なくともいずれかの分割数を指定する場合にも、指定された分割数では分割領域のサイズや画素数が小さくなりすぎる場合に、これの指定を禁止するようにしてよい。
【符号の説明】
【0028】
1 制御装置
3 産業用機械
5 ネットワーク
6 フォグコンピュータ
7 クラウドサーバ
11 CPU
12 ROM
13 RAM
14 不揮発性メモリ
15,17,18,20 インタフェース
16 PLC
19 I/Oユニット
22 バス
30 軸制御回路
40 サーボアンプ
50 サーボモータ
70 表示装置
71 入力装置
72 外部機器
100 表示制御部
110 表示情報種別編集画面表示部
120 表示情報種別編集部
130 分割パターン指定部
200 情報種別記憶部
210 分割領域表示情報種別記憶部
220 分割パターン記憶部