(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-25
(45)【発行日】2024-04-02
(54)【発明の名称】スマート家畜管理システム及びその方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/02 20240101AFI20240326BHJP
G16H 20/00 20180101ALI20240326BHJP
A01K 29/00 20060101ALI20240326BHJP
【FI】
G06Q50/02
G16H20/00
A01K29/00 D
(21)【出願番号】P 2022566127
(86)(22)【出願日】2020-11-03
(86)【国際出願番号】 KR2020015180
(87)【国際公開番号】W WO2021221249
(87)【国際公開日】2021-11-04
【審査請求日】2022-11-18
(31)【優先権主張番号】10-2020-0051068
(32)【優先日】2020-04-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】522422229
【氏名又は名称】アイティー テック カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】IT TECH CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】11F. 1105-ho, 111, Anyang-ro, Manan-gu, Anyang-si, Gyeonggi-do 14093 Republic of Korea.
(74)【代理人】
【識別番号】100121382
【氏名又は名称】山下 託嗣
(72)【発明者】
【氏名】キム,ドン ロ
【審査官】上田 智志
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2020/003310(WO,A1)
【文献】国際公開第2018/100883(WO,A1)
【文献】特表2005-511184(JP,A)
【文献】特開2006-262848(JP,A)
【文献】特開2020-110116(JP,A)
【文献】特開2021-023241(JP,A)
【文献】特開2021-100404(JP,A)
【文献】特表2023-522679(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00、
A01K 29/00、
G16H 20/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
家畜管理サーバが畜舎に位置する家畜を撮影した家畜画像データを獲得するステップと、
前記家畜管理サーバが前記家畜画像データに含まれている前記家畜を個別オブジェクトにそれぞれ分離するステップと、
前記家畜管理サーバが前記家畜画像データから前記個別オブジェクトのオブジェクト体温情報及びオブジェクト行動情報が含まれているオブジェクト情報を抽出するステップと、
前記家畜管理サーバが標準畜舎管理データに基づいて前記オブジェクト情報を分析して前記家畜の異常兆候の有無を判断した判断結果データを生成するステップと、
前記家畜管理サーバが前記判断結果データを管理者端末に伝送するステップと、を含み、
前記標準畜舎管理データは、前記家畜画像データから異常兆候の有無が発生していない正常オブジェクト及び前記正常オブジェクトの周辺オブジェクトの最高体温情報及び最低体温情報を反復学習して生成されたオブジェクト基本温度情報と、前記正常オブジェクトが位置している正常畜舎及び前記正常畜舎の周辺畜舎の最高温度情報及び最低温度情報を反復学習して生成された畜舎基本温度情報と、前記正常オブジェクトの正常行動を分析して生成されたオブジェクト基本行動情報と、を含み、
前記家畜管理サーバは、前記標準畜舎管理データに基づいてディープラーニング手法を用いて前記家畜の異常兆候の有無を判断し、前記異常兆候の有無を疾病症状、分娩症状及び乗駕症状に区分
し、
前記判断結果データを生成するステップは、
前記家畜管理サーバが、前記オブジェクト体温情報と前記標準畜舎管理データに含まれている前記オブジェクト基本温度情報及び前記オブジェクト行動情報と前記標準畜舎管理データに含まれている前記オブジェクト基本行動情報を比較分析するステップと、
前記比較分析した結果、前記異常兆候の有無が前記疾病症状と判断される場合、前記家畜管理サーバが疾病オブジェクトに関する前記オブジェクト体温情報をモニタリングして疾病の拡散経路を予測するステップと、
前記比較分析した結果、前記異常兆候の有無が前記分娩症状と判断される場合、前記家畜管理サーバが分娩オブジェクトに関する前記オブジェクト行動情報をモニタリングして分娩状況情報を予測するステップと、
前記比較分析した結果、前記異常兆候の有無が前記乗駕症状と判断される場合、前記家畜管理サーバが乗駕オブジェクトに関する前記オブジェクト行動情報をモニタリングして乗駕状況情報を予測するステップと、を含み、
前記疾病の拡散経路を予測するステップは、
前記家畜管理サーバが前記疾病オブジェクトの体温を測定して第1オブジェクト温度情報を獲得し、前記疾病オブジェクトの周辺オブジェクトの体温を測定して第2オブジェクト温度情報を獲得するステップと、
前記家畜管理サーバが前記標準畜舎管理データに含まれている前記オブジェクト基本温度情報に基づいて前記第1オブジェクト温度情報と第2オブジェクト温度情報の第1温度差を算出して疾病の拡散経路を予測するステップと、を含み、
前記分娩状況情報を予測するステップは、
前記家畜管理サーバが前記分娩オブジェクトの分娩後に、前記分娩オブジェクト及び畜舎周辺の天気情報と季節情報と時間情報とを含む環境情報を考慮して、新規オブジェクトに関するオブジェクト体温情報及びオブジェクト行動情報をモニタリングして異常兆候が発生した場合、前記管理者端末に通知メッセージを伝送するステップと、
前記家畜管理サーバが前記環境情報に基づいて、前記新規オブジェクトの体温を持続的にモニタリングするステップと、
前記家畜管理サーバが前記モニタリングの結果、前記新規オブジェクトの体温が既に設定された温度以下の低体温の場合に、前記新規オブジェクトが低体温であることを知らせる通知メッセージを前記管理者端末に伝送するステップと、
前記家畜管理サーバが前記モニタリングの結果、前記新規オブジェクトに異常兆候が発生した場合、環境情報を考慮して、前記畜舎の内部気温を上昇させ、前記畜舎の照明を明るくする信号を生成して畜舎制御装置に伝送するステップと、を含み、
前記乗駕状況情報は、発情前のオブジェクト数、発情予想時間、発情予想オブジェクト数及び空胎予想期間を含み、
前記乗駕状況情報を予測するステップは、
前記家畜管理サーバが前記乗駕状況情報をリアルタイムでアップデートして前記管理者端末にリアルタイムで伝送するステップと、
前記家畜管理サーバが前記乗駕症状と判断される場合、前記乗駕状況情報を用いて乗駕オブジェクトと乗駕が予想されるオブジェクトが同居するようにする信号を生成して前記畜舎制御装置に伝送するステップと、を含む、
スマート家畜管理方法。
【請求項2】
前記疾病の拡散経路を予測するステップは、
前記家畜管理サーバが、前記疾病オブジェクトが位置している疾病畜舎の温度を測定して第1畜舎温度情報を獲得するステップと、
前記家畜管理サーバが前記疾病畜舎の周辺畜舎の温度を測定して第2畜舎温度情報を獲得するステップと、
前記家畜管理サーバが畜舎基本温度情報に基づいて前記第1畜舎温度情報と第2畜舎温度情報の第2温度差を算出して疾病の拡散経路を予測するステップと、
を含むことを特徴とする請求項
1に記載のスマート家畜管理方法。
【請求項3】
前記標準畜舎管理データは、前記判断結果データに対応してアップデートされることを特徴とする請求項1に記載のスマート家畜管理方法。
【請求項4】
前記家畜画像データは、少なくとも1つ以上のカメラを用いて撮影された画像が互いにマッチングされて生成された画像情報が含まれていることを特徴とする請求項1に記載のスマート家畜管理方法。
【請求項5】
畜舎に位置する家畜を撮影して家畜画像データをリアルタイムに獲得する畜舎制御装置と、
前記家畜画像データに含まれている前記家畜に関するオブジェクト体温情報及びオブジェクト行動情報を個別に抽出して標準畜舎管理データと比較分析し、前記家畜の異常兆候の有無を判断した判断結果データを生成する家畜管理サーバとを含み、
前記標準畜舎管理データは、前記家畜画像データから異常兆候の有無が発生していない正常オブジェクト及び前記正常オブジェクトの周辺オブジェクトの最高体温情報及び最低体温情報を反復学習して生成されたオブジェクト基本温度情報と、前記正常オブジェクトが位置している正常畜舎及び前記正常畜舎の周辺畜舎の最高温度情報及び最低温度情報を反復学習して生成された畜舎基本温度情報と、前記正常オブジェクトの正常行動を分析して生成されたオブジェクト基本行動情報と、を含み、
前記家畜管理サーバは、前記標準畜舎管理データに基づいて前記家畜の異常兆候の有無を疾病症状、分娩症状及び乗駕症状に区分して判断し、前記判断結果データを生成
し、
前記家畜管理サーバは、前記判断結果データを生成するときに、
前記オブジェクト体温情報と前記標準畜舎管理データに含まれている前記オブジェクト基本温度情報及び前記オブジェクト行動情報と前記標準畜舎管理データに含まれている前記オブジェクト基本行動情報を比較分析し、
比較分析した結果、前記異常兆候の有無が前記疾病症状と判断される場合、前記家畜管理サーバが疾病オブジェクトに関する前記オブジェクト体温情報をモニタリングして疾病の拡散経路を予測し、
比較分析した結果、前記異常兆候の有無が前記分娩症状と判断される場合、前記家畜管理サーバが分娩オブジェクトに関する前記オブジェクト行動情報をモニタリングして分娩状況情報を予測し、
比較分析した結果、前記異常兆候の有無が前記乗駕症状と判断される場合、前記家畜管理サーバが乗駕オブジェクトに関する前記オブジェクト行動情報をモニタリングして乗駕状況情報を予測し、
前記家畜管理サーバは、前記疾病の拡散経路を予測するときに、
前記疾病オブジェクトの体温を測定して第1オブジェクト温度情報を獲得し、前記疾病オブジェクトの周辺オブジェクトの体温を測定して第2オブジェクト温度情報を獲得し、
前記標準畜舎管理データに含まれている前記オブジェクト基本温度情報に基づいて前記第1オブジェクト温度情報と第2オブジェクト温度情報の第1温度差を算出して疾病の拡散経路を予測し、
前記家畜管理サーバは、前記分娩状況情報を予測するときに、
前記分娩オブジェクトの分娩後に、前記分娩オブジェクト及び畜舎周辺の天気情報と季節情報と時間情報とを含む環境情報を考慮して、新規オブジェクトに関するオブジェクト体温情報及びオブジェクト行動情報をモニタリングして異常兆候が発生した場合、管理者端末に通知メッセージを伝送し、
前記環境情報に基づいて、前記新規オブジェクトの体温を持続的にモニタリングし、
前記モニタリングの結果、前記新規オブジェクトの体温が既に設定された温度以下の低体温の場合に、前記新規オブジェクトが低体温であることを知らせる通知メッセージを前記管理者端末に伝送し、
前記モニタリングの結果、前記新規オブジェクトに異常兆候が発生した場合、環境情報を考慮して、前記畜舎の内部気温を上昇させ、前記畜舎の照明を明るくする信号を生成して畜舎制御装置に伝送し、
前記乗駕状況情報は、発情前のオブジェクト数、発情予想時間、発情予想オブジェクト数及び空胎予想期間を含み、
前記家畜管理サーバは、前記乗駕状況情報を予測するときに、
前記乗駕状況情報をリアルタイムでアップデートして前記管理者端末にリアルタイムで伝送し、
前記乗駕症状と判断される場合、前記乗駕状況情報を用いて乗駕オブジェクトと乗駕が予想されるオブジェクトが同居するようにする信号を生成して前記畜舎制御装置に伝送する、
スマート家畜管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、標準畜舎管理データを学習して牛のような家畜からリアルタイムに獲得した家畜画像データから体温情報及び行動情報を分析して家畜の異常兆候の有無を判断できるスマート家畜管理システム及びその方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来は、人がそれぞれの家畜の状態を把握し、異常兆候が現れる家畜に対して診療を受けさせるか、個別に隔離させていた。但し、家畜頭数が多い場合、全ての家畜を管理するためには、多くの人手が必要であるという問題があった。
【0003】
また、一部の家畜に伝染病が発生すると、家畜の大部分がへい死する結果がもたらされる可能性があるので、家畜の異常有無を迅速かつ正確に判断できる方策が求められている。
【0004】
更に、交通機関の発達により、特定地域で発生した疾病は、特定の場所に限らず、全国的に短時間で感染するのが現実で、初期に迅速な疾病の判断が求められている。家畜の疾病判断において発熱による温度測定方式が疾病の有無の判断基準として活用されている。
【0005】
しかし、多くの家畜に対する一律的な温度測定が行われるため、家畜個体それぞれの状態による疾病の判断が難しい。また、このような温度測定による疾病判断方式は、疾病発生初期のステップで個体を検出するのに困難がある。
【0006】
更に、狭い飼育場内において集団で飼育される家畜は、伝染性疾病の拡散に非常に脆弱である。これにより、畜産物の消費が増加し、家畜を効率的に管理する方法についての多様な方策が提案されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、スマート家畜管理システム及びその方法を提供することにある。
【0008】
本発明が解決しようとする課題は、以上で言及した課題に限らず、言及していない更に他の課題は、下記の記載から通常の技術者が明確に理解できるだろう。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述した課題を解決するための本発明の一実施例に係るスマート家畜管理方法は、家畜管理サーバが畜舎に位置する家畜を撮影した家畜画像データを獲得するステップと、前記畜産管理サーバが前記畜産画像データに含まれている前記家畜を個別オブジェクトにそれぞれ分離するステップと、前記畜産管理サーバが前記畜産画像データから前記個別オブジェクトのオブジェクト体温情報及びオブジェクト行動情報が含まれているオブジェクト情報を抽出するステップと、前記畜産管理サーバが標準畜舎管理データに基づいて前記オブジェクト情報を分析して前記家畜の異常兆候の有無を判断した判断結果データを生成するステップと、前記畜産管理サーバが前記判断結果データを管理者端末に伝送するステップとを含み、前記畜産管理サーバは、前記標準畜舎管理データに基づいてディープラーニング手法を用いて前記家畜の異常兆候の有無を判断し、前記異常兆候の有無を疾病症状、分娩症状及び乗駕症状に区分できる。
【0010】
本発明の一実施例において、前記判断結果データを生成するステップは、前記オブジェクト体温情報と前記標準畜舎管理データに含まれているオブジェクト基本温度情報とを比較分析した結果、前記異常兆候の有無が前記疾病症状と判断される場合、前記家畜管理サーバが疾病オブジェクトに関する前記オブジェクト体温情報をモニタリングして疾病の拡散経路を予測するステップを含むことができる。
【0011】
本発明の一実施例において、前記疾病の拡散経路を予測するステップは、前記家畜管理サーバが前記疾病オブジェクトの体温を測定して第1オブジェクト温度情報を獲得するステップと、前記家畜管理サーバが前記疾病オブジェクトの周辺オブジェクトの体温を測定して第2オブジェクト温度情報を獲得するステップと、前記家畜管理サーバが前記オブジェクト基本温度情報に基づいて前記第1オブジェクト温度情報と第2オブジェクト温度情報の第1温度差を算出して疾病の拡散経路を予測するステップとを含むことができる。
【0012】
本発明の一実施例において、前記疾病の拡散経路を予測するステップは、前記家畜管理サーバが、前記疾病オブジェクトが位置している疾病畜舎の温度を測定して第1畜舎温度情報を獲得するステップと、前記家畜管理サーバが前記疾病畜舎の周辺畜舎の温度を測定して第2畜舎温度情報を獲得するステップと、前記家畜管理サーバが前記畜舎基本温度情報に基づいて前記第1畜舎温度情報と第2畜舎温度情報の第2温度差を算出して疾病の拡散経路を予測するステップとを含むことができる。
【0013】
本発明の一実施例において、前記判断結果データを生成するステップは、前記オブジェクト行動情報と前記標準畜舎管理データに含まれているオブジェクト基本行動情報とを比較分析した結果、前記異常兆候の有無が前記分娩症状と判断される場合、前記家畜管理サーバが分娩オブジェクトに関する前記オブジェクト行動情報をモニタリングして分娩状況情報を予測するステップを含むことができる。
【0014】
本発明の一実施例において、前記家畜管理サーバが前記分娩オブジェクトの分娩後に、環境情報を考慮して新規オブジェクトに関するオブジェクト体温情報及びオブジェクト行動情報をモニタリングして異常兆候が発生した場合、前記管理者端末に通知メッセージを伝送するステップを含み、前記環境情報には、前記オブジェクト及び前記畜舎周辺の天気情報、季節情報及び時間情報を含むことができる。
【0015】
本発明の一実施例において、前記判断結果データを生成するステップは、前記オブジェクト行動情報と前記標準畜舎管理データに含まれているオブジェクト基本行動情報とを比較分析した結果、前記異常兆候の有無が前記乗駕症状と判断される場合、前記家畜管理サーバが乗駕オブジェクトに関する前記オブジェクト行動情報をモニタリングして乗駕状況情報を予測するステップを含むことができる。
【0016】
本発明の一実施例において、前記標準畜舎管理データは、前記異常兆候の有無が発生していない正常オブジェクトの最高体温及び最低体温を測定して生成されたオブジェクト基本温度情報と、前記正常オブジェクトが位置している正常畜舎の最高温度及び最低温度を測定して生成された畜舎基本温度情報と、前記正常オブジェクトの正常行動を分析して生成されたオブジェクト基本行動情報とを含み、前記標準畜舎管理データは、前記判断結果データに対応してアップデートされることができる。
【0017】
本発明の一実施例において、前記家畜画像データは、少なくとも1つ以上のカメラを用いて撮影された画像が互いにマッチングされて生成された画像情報が含まれることができる。
【0018】
また、上述した課題を解決するための本発明の他の実施例に係るスマート家畜管理システムは、畜舎に位置する家畜を撮影して家畜画像データをリアルタイムに獲得する畜舎制御装置と、前記家畜画像データに含まれている前記家畜に関するオブジェクト体温情報及びオブジェクト行動情報を個別に抽出して標準畜舎管理データと比較分析し、前記家畜の異常兆候の有無を判断した判断結果データを生成する家畜管理サーバと、を含み、前記家畜管理サーバは、前記標準畜舎管理データに基づいて前記家畜の異常兆候の有無を疾病症状、分娩症状及び乗駕症状に区分して判断し、前記判断結果データを生成できる。
【0019】
本発明のその他の具体的な事項は、詳細な説明及び図面に含まれている。
【発明の効果】
【0020】
本発明によると、標準畜舎管理データを学習して牛のような家畜からリアルタイムに獲得した家畜画像データから家畜の体温情報及び行動情報を分析し、家畜の異常兆候の有無を判断することによって、家畜の異常兆候の有無を正確に判断できるため、管理者に信頼感を与えることができる。
【0021】
本発明によると、異常オブジェクトの疾病拡散経路を予測することにより、疾病の拡散を迅速に防止して家畜を容易に管理できる。更に、家畜のオブジェクト情報と周辺環境情報を共に考慮して異常オブジェクトの疾病拡散経路を予測することによって、診断の正確性を更に向上させることができる。
【0022】
本発明によると、家畜画像データから家畜の体温情報及び行動情報を分析し、家畜の異常兆候の有無を疾病症状、分娩症状及び乗駕症状に区分して迅速に判断することによって、各オブジェクトの進行状況に対して迅速に対処して家畜を更に容易に管理できる。
【0023】
本発明によると、時間及び場所と関係なく、異常状況の発生時に、管理者が家畜の異常兆候の有無をリアルタイムに確認できることから、信頼性と共に管理者に利便性を提供できる。
【0024】
本発明の効果は、以上で言及した効果に限らず、言及していない更に他の効果は、下記の記載から通常の技術者が明確に理解できるだろう。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【
図1】本発明の一実施例に係るスマート家畜管理システムを説明する概念図である。
【
図2】
図1に示したスマート家畜管理システムを説明する詳細ブロック図である。
【
図3】本発明の一実施例に係るスマート家畜管理方法を説明する図である。
【
図4a】
図3に示した家畜画像データを生成する方法を説明する図である。
【
図4b】
図3に示した家畜画像データを生成する方法を説明する図である。
【
図5a】
図3に示したオブジェクトの分離及びオブジェクト情報を抽出する方法を説明する図である。
【
図5b】
図3に示したオブジェクトの分離及びオブジェクト情報を抽出する方法を説明する図である。
【
図6】
図3に示した判断結果データを生成するステップを説明する詳細図である。
【
図7a】
図6に示した家畜の異常兆候の有無を疾病症状と判断する実施例を説明する図である。
【
図7b】
図6に示した家畜の異常兆候の有無を疾病症状と判断する実施例を説明する図である。
【
図8】
図6に示した疾病の拡散経路を予測するステップを説明する詳細図である。
【
図9】
図6に示した家畜の異常兆候の有無を分娩症状と判断する実施例を説明する図である。
【
図10】
図6に示した家畜の異常兆候の有無を乗駕症状と判断する実施例を説明する図である。
【
図11】本発明の他の実施例に係るスマート家畜管理方法を説明する図である。
【
図12】
図11に示した新規オブジェクトが発生した場合を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
本発明の利点及び特徴、そしてそれらを達成する方法は、添付の図面と共に詳細に後述されている実施例を参照すれば明確になる。しかし、本発明は、以下で開示される実施例に制限されるものではなく、互いに異なる多様な形態に具現することができる。但し、本実施例は、本発明の開示を完全なものにし、本発明が属する技術分野における通常の技術者に本発明の範疇を完全に理解させるために提供されるものであり、本発明は請求項の範疇により定義されるに過ぎない。
【0027】
本明細書で用いられる用語は、実施例を説明するためのものであり、本発明を制限しようとするものではない。本明細書において、単数型は特に言及しない限り複数型も含む。明細書で用いられる「含む(comprises)」及び/又は「含んでいる(comprising)」は、言及された構成要素以外に1つ以上の他の構成要素の存在又は追加を排除しない。明細書全体に亘って同一の図面符号は同一の構成要素を示し、「及び/又は」は言及された構成要素のそれぞれ及び1つ以上の全ての組み合わせを含む。たとえ、「第1」、「第2」などが多様な構成要素を叙述するために用いられていても、これらの構成要素は、これらの用語により制限されないのは当然である。これらの用語は、単に1つの構成要素を他の構成要素と区別するために用いる。従って、以下で言及される第1構成要素は、本発明の技術的思想内で第2構成要素でもあり得るのは言うまでもない。
【0028】
他の定義がなければ、本明細書で用いられる全ての用語(技術及び科学的用語を含む)は、本発明が属する技術分野における通常の技術者が共通して理解できる意味として用いられる。また、一般に用いられる辞典に定義されている用語は、明白に特に定義されていない限り、理想的に又は過度に解釈されない。
【0029】
以下、添付の図面を参照して本発明の実施例を詳細に説明する。
【0030】
図1は、本発明の一実施例に係るスマート家畜管理システムを説明する概念図であり、
図2は、
図1に示したスマート家畜管理システムを説明する詳細ブロック図である。
【0031】
図1及び
図2に示すように、本発明の一実施例であるスマート家畜管理システム1は、畜舎制御装置10、家畜管理サーバ20及び管理者端末30を含むことができる。実施例によって、管理者端末30は省略できる。
【0032】
ここで、畜舎制御装置10及び管理者端末30は、無線通信網を用いて家畜管理サーバ20とリアルタイムに同期化されてデータを送受信できる。無線通信網は、多様な遠距離通信方式が支援されることができ、例えば無線LAN(Wireless LAN:WLAN)、DLNA(登録商標)(Digital Living Network Alliance)、ワイブロ(Wireless Broadband:Wibro) 、ワイマックス(登録商標)(World Interoperability for Microwave Access:Wimax(登録商標))、GSM(Global System for Mobile communication)、CDMA(登録商標)(Code Division Multi Access)、CDMA2000(Code Division Multi Access2000)、EV‐DO(Enhanced Voice‐Data Optimized or Enhanced Voice‐Data Only)、WCDMA(登録商標)(Wideband CDMA)、HSDPA(High Speed Downlink Packet Access)、HSUPA(High Speed Uplink Packet Access)、IEEE802.16、ロングタームエボリューション(Long Term Evolution:LTE)、LTEA(Long Term Evolution‐Advanced)、広帯域無線移動通信サービス(Wireless Mobile Broadband Service:WMBS)、BLE(Bluetooth(登録商標) Low Energy)、ジグビー(Zigbee(登録商標))、RF(Radio Frequency)、LoRa(Long Range)などのような多様な通信方式が適用されることができるが、これに限定されず、周知の多様な無線通信又は移動通信方式が適用されることもできる。
【0033】
また、畜舎制御装置10及び管理者端末30は、本開示でアプリケーションプログラム(application program)又はアプリケーション(application)を用いて動作でき、このようなアプリケーションプログラムは、無線通信を介して外部サーバ又は家畜管理サーバ20からダウンロードできる。
【0034】
このような畜舎制御装置10及び管理者端末30は、家畜管理サーバ20との通信を支援する各種の携帯可能な電子通信機器を含むことができる。例えば、別途のスマート機器として、スマートフォン(Smart phone)、PDA(Personal Digital Assistant)、タブレット(Tablet)、ウェアラブルデバイス(Wearable Device、例えば、腕時計型端末(Smartwatch)、メガネ型端末(Smart Glass)、HMD(Head Mounted Display)などを含む)及び各種IoT(Internet of Things)端末のような多様な端末を含むことができるが、これに限定するものではない。
【0035】
畜舎制御装置10は、鶏、鴨などの家禽類だけでなく、牛、豚などの家畜11が飼育される畜舎12の状況を制御する装置であり得る。ここで、家畜11及び畜舎12は、複数で構成できる。このとき、家畜11は、それぞれの識別タグ110を取り付けることができる。これにより、家畜11は、家畜画像データで識別タグ110別に認識して個別オブジェクトとして認識できる。
【0036】
畜舎制御装置10は、画像獲得部100、センサ部120及び畜舎制御部140を含むことができる。
【0037】
画像獲得部100は、畜舎12の内部及び外部に複数配置されるカメラ101を用いて家畜11及び畜舎12の周辺環境を撮影し、これから画像情報を獲得できる。ここで、カメラ101は、DVR(Digital Video Recorder)、NVR(NetworkVideo Recorder)、NVS(NetworkVideo Server)、赤外線カメラ(InfraredCamera)、熱画像カメラ(Thermo-graphic Camera)、防水及び防塵に効果的な広角レンズ(Wide Angle Lens)又は魚眼レンズ(Fish Eye Lens)が備えられたカメラのような撮影装置を含むことができるが、これに限定するものではない。
【0038】
本実施例において、画像獲得部100は、一般のカメラを用いて撮影された一般画像と熱画像カメラを用いて撮影された熱画像映像からなる画像情報を獲得できる。
【0039】
例えば、画像獲得部100は、畜舎12の内部に位置して家畜11の動きを撮影し、畜舎12の外部に位置して外部環境、即ち外部からの侵入又は火災の発生などを撮影して画像情報を獲得できる。
【0040】
特に、画像獲得部100は、熱画像カメラを用いて畜舎12の内外部を撮影して画像情報を獲得することによって、家畜11の病気をより速やかに把握できる。
【0041】
センサ部120は、畜舎12に位置する家畜11の異常兆候を認識してセンサ情報を獲得できる。ここで、センサ部120は、温度センサ122、動きセンサ124、音センサ126及び匂いセンサ128などを含むことができるが、これに限定しない。
【0042】
例えば、センサ部120は、温度センサ122を用いて畜舎12の内外部の温度を感知できる。例えば、畜舎12の内部に位置する家畜11の体温、畜舎12の内部温度及び畜舎12の外部の温度を感知できる。
【0043】
また、センサ部120は、動きセンサ124を用いて畜舎12の内外部の動きを感知できる。例えば、畜舎12の内部に位置する家畜11の動き又は畜舎12の外部で発生する管理者又は訪問者などの動きを感知できる。
【0044】
更に、センサ部120は、音センサ126を用いて畜舎12の内外部の音を感知できる。例えば、畜舎12の内部に位置する家畜11の鳴き声と畜舎12の内外部の騒音を感知できる。
【0045】
そして、センサ部120は、匂いセンサ128を用いて畜舎12の内外部の匂いを感知できる。例えば、畜舎12の内部に位置する家畜11の排泄物の匂いと畜舎12の火災発生時に発生する匂いなどの畜舎12の内外部の匂いを感知できる。
【0046】
これにより、センサ部120を介して獲得したセンサ情報を用いてより正確に家畜11の異常兆候の有無を疾病症状、分娩症状及び乗駕症状と判断できる。
【0047】
畜舎制御部140は、画像獲得部100から得られた画像情報によって家畜画像データを生成できる。
【0048】
例えば、畜舎制御部140は、画像獲得部100を介して得られた画像情報をUSB端子、CVBS(Composite Video BankingSync)端子、コンポーネント端子、S-ビデオ端子(アナログ)、DVI(Digital Visual Interfacee)端子、HDMI(登録商標)(High Definition Multimedia Interface)端子、RGB端子、D-SUB端子などを介して入力された画像情報を変換して家畜画像データを生成できる。
【0049】
例えば、畜舎制御部140は、一般のカメラを用いて撮影された一般画像と熱画像カメラを用いて撮影された熱画像映像をマッチングして家畜画像データを生成できる。
【0050】
実施例によって、畜舎制御部140は、画像獲得部100から得られた画像情報とセンサ部120から得られたセンサ情報を変換して家畜画像データを生成できる。
【0051】
例えば、畜舎制御部140は、画像獲得部100から得られた画像情報とセンサ部120から得られたセンサ情報が含まれているビッグデータを送受信が円滑になるよう変換して家畜画像データを生成できる。
【0052】
実施例によって、畜舎制御部140は、家畜11及び家畜11が位置する畜舎12のリアルタイムな天気情報、季節情報及び時間情報などを含む現況情報を考慮して家畜画像データを生成できる。
【0053】
実施例によって、畜舎制御部140は、家畜11及び家畜11が位置する畜舎12のリアルタイムな天気情報、季節情報及び時間情報などを含む現況情報、画像情報及びセンサ情報を考慮して家畜画像データを生成できる。
【0054】
畜舎制御部140は、家畜画像データをリアルタイムに家畜管理サーバ20及び/又は管理者端末30に伝送できる。
【0055】
実施例によって、畜舎制御部140は、画像情報を家畜管理サーバ20及び/又は管理者端末30に伝送できる。
【0056】
実施例によって、畜舎制御部140は、画像情報及びセンサ情報を家畜管理サーバ20及び/又は管理者端末30に伝送できる。
【0057】
実施例によって、畜舎制御部140は、判断結果データに対応して生成されたフィードバック信号を受信してカメラ101の撮影方向、警告音の音量又はオン/オフ、照明の照度強度又はオン/オフ、畜舎12の出入ドアのオン/オフ、火災施設のオン/オフなどのために畜舎制御装置10をリアルタイムに制御できる。
【0058】
家畜管理サーバ20は、データ送受信部200、データ収集部210、データ格納部220、データ分析部230、モニタリング部240及び管理制御部250を含むことができる。
【0059】
データ送受信部200は、畜舎制御装置10から家畜画像データを受信し、畜舎制御装置10にフィードバック信号を伝送できる。
【0060】
実施例によって、データ送受信部200は、管理者端末30に家畜画像データ及び標準畜舎管理データを伝送し、管理者端末30から判断結果データ及び判断結果データに対応するフィードバック信号を受信できる。
【0061】
データ収集部210は、家畜画像データに含まれているデータを収集できる。
【0062】
具体的に、データ収集部210は、家畜画像データから異常兆候の有無が発生していない正常家畜及び正常家畜の周辺家畜の最高体温情報及び最低体温情報を抽出できる。
【0063】
また、データ収集部210は、家畜画像データから家畜11に取り付けられている識別タグ110を認識して正常オブジェクトが位置している正常畜舎及び正常畜舎の周辺畜舎の最高温度情報及び最低温度情報を抽出できる。
【0064】
また、データ収集部210は、家畜画像データから疾病オブジェクト及び疾病オブジェクトの周辺オブジェクトに関するオブジェクト体温情報とオブジェクト行動情報が含まれているオブジェクト情報を抽出できる。
【0065】
更に、データ収集部210は、家畜画像データから疾病オブジェクトが位置している疾病畜舎及び疾病畜舎の周辺畜舎に関する温度情報が含まれている環境情報を抽出できる。実施例によって、環境情報には、オブジェクト及びオブジェクトが位置する畜舎が位置する天気情報、季節情報及び時間情報を含むことができる。
【0066】
また、データ収集部210は、家畜画像データから分娩オブジェクトに関するオブジェクト体温情報とオブジェクト行動情報が含まれているオブジェクト情報を抽出できる。
【0067】
更に、データ収集部210は、家畜画像データから分娩オブジェクトの分娩後の周辺オブジェクトに関するオブジェクト体温情報とオブジェクト行動情報が含まれているオブジェクト情報を抽出できる。
【0068】
また、データ収集部210は、家畜画像データから分娩オブジェクトの分娩後の周辺畜舎に関する温度情報が含まれている環境情報を抽出できる。
【0069】
更に、データ収集部210は、家畜画像データから乗駕オブジェクト及び乗駕オブジェクトの周辺オブジェクトに関するオブジェクト体温情報とオブジェクト行動情報が含まれているオブジェクト情報を抽出できる。
【0070】
そして、データ収集部210は、家畜画像データから乗駕オブジェクトが位置している乗駕畜舎及び乗駕畜舎の周辺畜舎に関する温度情報が含まれている環境情報を抽出できる。
【0071】
データ格納部220は、畜舎制御装置10と家畜管理サーバ20及び家畜管理サーバ20と管理者端末30の間で送受信されるデータと家畜管理サーバ20の多様な機能を支援するデータを格納できる。データ格納部220は、家畜管理サーバ20で駆動される多数のアプリケーションプログラム(application program又はアプリケーション(application))、家畜管理サーバ20の動作のためのデータ、命令語を格納できる。これらのアプリケーションプログラムのうちの少なくとも一部は、無線通信を介して外部サーバからダウンロードできる。
【0072】
データ分析部230は、家畜画像データに基づいてデータ収集部210を介して収集されたデータに含まれている家畜11をオブジェクトとして個別に分離し、標準畜舎管理データに基づいてオブジェクト情報を分析できる。このとき、データ分析部230は、家畜画像データに含まれている複数の家畜11を識別タグ110を用いて個別オブジェクトに分離できるが、これに限定しない。
【0073】
モニタリング部240は、畜舎制御装置10と家畜管理サーバ20及び家畜管理サーバ20と管理者端末30の間で送受信されるデータを画面を介してモニタリングできる。管理者がリアルタイムに不動産仲介取引を確認することによって、不動産取引においてより合理的かつ信頼性のある取引が可能である。
【0074】
実施例によって、畜舎制御装置10及び家畜管理サーバ20のデータ送受信をリアルタイムにモニタリングすることによって、通信エラー又は畜舎制御装置10に異常兆候が発生する場合、迅速に対処して管理者端末30に家畜11を管理する上でより信頼性を与えることができる。
【0075】
管理制御部250は、データ収集部210を介して収集されたデータを反復学習し、標準畜舎管理データを生成できる。ここで、標準畜舎管理データは、判断結果データに対応してリアルタイムにアップデートされることができる。
【0076】
本実施例において、管理制御部250がディープラーニング手法を用いて標準畜舎管理データを生成できるが、これに限定されず、ランダムフォレスト(Random Forest)、サポートベクターマシン(Support Vector Machine)などのマシンラーニング手法を用いることができる。
【0077】
ここで、標準畜舎管理データには、正常家畜及び正常家畜の周辺家畜の最高体温情報及び最低体温情報を反復学習して生成されたオブジェクト基本温度と、正常畜舎及び正常畜舎の周辺畜舎の最高温度情報及び最低温度情報を反復学習して生成された畜舎基本温度情報を含むことができる。
【0078】
管理制御部250は、標準畜舎管理データに基づいて家畜画像データに対する分析結果を用いて家畜11の異常兆候の有無を判断して判断結果データを生成できる。即ち、管理制御部250は、標準畜舎管理データと家畜画像データをマッチングさせて異常兆候の有無を判断して判断結果が含まれている判断結果データを生成できる。ここで、家畜画像データは、カメラ101を介して獲得した画像情報が変換されたデータであり得るが、これに限定しないことができる。
【0079】
これとは異なり、カメラ101を介して獲得した画像情報及びセンサ部120から得られたセンサ情報が変換されたデータであり得る。
【0080】
実施例によって、管理制御部250は、家畜11の異常兆候の有無を判断して疾病症状、分娩症状及び乗駕症状に区分して判断結果データを生成できる。
【0081】
例えば、管理制御部250は、家畜画像データに含まれているオブジェクト情報のオブジェクト体温情報と標準畜舎管理データに含まれているオブジェクト基本温度情報とを比較分析した結果、異常兆候の有無が病気症状と判断して判断結果データを生成できる。
【0082】
これにより、管理制御部250は、疾病症状の判断結果データによって、疾病オブジェクトに関するオブジェクト体温情報をモニタリングして疾病の拡散経路を予測できる。
【0083】
具体的に、管理制御部250は、疾病オブジェクトの体温と疾病オブジェクトの周辺オブジェクトの体温を測定した後、疾病オブジェクトと疾病オブジェクトの周辺オブジェクトのオブジェクト温度差を算出して疾病の拡散経路を予測できる。
【0084】
管理制御部250は、疾病オブジェクトが位置する疾病畜舎の温度と疾病オブジェクトが位置する疾病畜舎の周辺畜舎の温度を測定した後、疾病畜舎と疾病畜舎の周辺畜舎の畜舎温度差を算出して疾病の拡散経路を予測できる。
【0085】
実施例によって、管理制御部250は、算出されたオブジェクト温度差及び畜舎温度差を考慮して疾病の拡散経路を予測できる。
【0086】
実施例によって、管理制御部250は、家畜画像データに含まれているオブジェクト情報のオブジェクト体温情報と標準畜舎管理データに含まれているオブジェクト基本温度情報及び家畜画像データに含まれているオブジェクト情報のオブジェクト行動情報と標準畜舎管理データに含まれているオブジェクト基本行動情報を比較分析した結果、異常兆候の有無が病気症状と判断して判断結果データを生成できる。
【0087】
換言すると、管理制御部250は、オブジェクトの体温がオブジェクト基本温度情報よりも高いか、低い場合、又はオブジェクトの行動がオブジェクト基本行動情報と異なって長時間横になっていたり、同じところをぐるぐる回ったり、泣き続けたり、特に動きがない場合、呼吸器、熱病、胃疾患などの疾病症状と判断して判断結果データを生成できる。判断結果データが疾病症状の場合、管理制御部250は、疾病オブジェクトを中心に畜舎、疾病オブジェクトの周辺オブジェクトと周辺オブジェクトのオブジェクト情報及び環境情報を用いて疾病の拡散経路を予測できる。
【0088】
実施例によって、管理制御部250は、家畜画像データに含まれているオブジェクト情報のオブジェクト行動情報と標準畜舎管理データに含まれているオブジェクト基本行動情報とを比較分析した結果、異常兆候の有無が疾病症状と判断して判断結果データを生成できる。
【0089】
実施例によって、管理制御部250は、疾病の拡散経路を管理者端末30にリアルタイムにアップデートしてリアルタイムに伝送できる。
【0090】
また、管理制御部250は、家畜画像データに含まれているオブジェクト情報のオブジェクト体温情報と標準畜舎管理データに含まれているオブジェクト基本温度情報及び家畜画像データに含まれているオブジェクト情報のオブジェクト行動情報と標準畜舎管理データに含まれているオブジェクト基本行動情報を比較分析した結果によって、異常兆候の有無を分娩症状と判断して判断結果データを生成できる。
【0091】
換言すると、管理制御部250は、オブジェクトの体温がオブジェクト基本温度情報よりも低いか、オブジェクトの行動パターンが分娩パターンと類似している場合、即ち尻尾を常に上げていたり、後足をますます短い間隔で振ったり、いらいらして座ったり起きたりする行動を繰り返し行う場合、分娩症状と判断して判断結果データを生成できる。判断結果データが分娩症状の場合、管理制御部250は分娩予想時間、分娩所要時間、子牛の性別、分娩オブジェクト数などが含まれる分娩状況情報を予測できる。
【0092】
実施例によって、管理制御部250は、分娩状況情報を管理者端末30にリアルタイムにアップデートしてリアルタイムに伝送できる。
【0093】
実施例によって、管理制御部250は、標準畜舎管理データに含まれているオブジェクト基本温度情報を比較分析した結果によって異常兆候の有無を分娩症状と判断して判断結果データを生成できる。
【0094】
実施例によって、管理制御部250は、家畜画像データに含まれているオブジェクト情報のオブジェクト行動情報と標準畜舎管理データに含まれているオブジェクト基本行動情報とを比較分析した結果によって異常兆候の有無を分娩症状と判断して判断結果データを生成できる。
【0095】
実施例によって、管理制御部250は、分娩オブジェクトの分娩後の環境情報を考慮して新規オブジェクト(例えば、子牛)に関するオブジェクト情報をモニタリングして異常兆候が発生した場合、管理者端末30に通知メッセージを伝送できる。
【0096】
例えば、管理制御部250は、分娩オブジェクトが雨の日の晩秋夜に新規オブジェクトを分娩した場合、新規オブジェクトを持続的にモニタリングして低体温が感知されると、迅速に管理者端末30に通知メッセージを伝送できる。
【0097】
そして、管理制御部250は、家畜画像データに含まれているオブジェクト情報のオブジェクト体温情報と標準畜舎管理データに含まれているオブジェクト基本温度情報及び家畜画像データに含まれているオブジェクト情報のオブジェクト行動情報と標準畜舎管理データに含まれているオブジェクト基本行動情報を比較分析した結果によって異常兆候の有無を乗駕症状と判断して判断結果データを生成できる。
【0098】
換言すると、管理制御部250は、オブジェクトの体温がオブジェクト基本温度情報よりも高いか、オブジェクトの行動パターンが乗駕パターンと類似している場合、即ち、他のオブジェクトをなめたり、他のオブジェクトの乗駕を許容/乗駕したり、泣き続けたり、他のオブジェクトの尻に頭を当てたり、普段の動きよりも3~4倍多く動く場合、乗駕症状と判断して判断結果データを生成できる。判断結果データが乗駕症状の場合、管理制御部250は、発情前のオブジェクト数、発情予想時間、発情予想オブジェクト数、空胎予想期間などが含まれる乗駕状況情報を予測できる。
【0099】
本実施例において、管理制御部250は、標準畜舎管理データに基づいてディープラーニング手法を用いてオブジェクトの行動パターンを比較分析して異常兆候の有無を乗駕症状と判断できる。
【0100】
実施例によって、管理制御部250は、乗駕状況情報を管理者端末30にリアルタイムにアップデートしてリアルタイムに伝送できる。
【0101】
実施例によって、管理制御部250は、標準畜舎管理データに含まれているオブジェクト基本温度情報を比較分析した結果によって異常兆候の有無を乗駕症状と判断して判断結果データを生成できる。
【0102】
実施例によって、管理制御部250は、家畜画像データに含まれているオブジェクト情報のオブジェクト行動情報と標準畜舎管理データに含まれているオブジェクト基本行動情報とを比較分析した結果によって異常兆候の有無を乗駕症状と判断して判断結果データを生成できる。
【0103】
実施例によって、管理制御部250は、家畜11及び家畜11が位置する畜舎12のリアルタイム天気情報、季節情報及び時間情報などを含む現況情報を外部機関を通じてリアルタイムに受信し、標準畜舎管理データ及び家畜画像データをマッチングして比較分析して判断結果データを生成できる。
【0104】
実施例によって、管理制御部250は、判断結果データに対応するフィードバック信号を生成して畜舎制御装置10に伝送して畜舎制御装置10を制御できる。
【0105】
例えば、管理制御部250は、判断結果データによって疾病症状の場合、予測された疾病オブジェクトの疾病の拡散経路を用いて疾病オブジェクトと正常オブジェクトとを分離できるフィードバック信号を生成できる。
【0106】
また、管理制御部250は、判断結果データによって分娩症状の場合、予測された分娩状況情報を用いて分娩オブジェクトと新規オブジェクトを別の畜舎12に移動させて分離できるフィードバック信号を生成できる。
【0107】
そして、管理制御部250は、判断結果データによって乗駕症状の場合、予測された乗駕状況情報を用いて乗駕オブジェクトと乗駕が予想されるオブジェクトが同居するようにできるフィードバック信号を生成できる。
【0108】
管理制御部250は、判断結果データによって分娩オブジェクトの分娩によって新規オブジェクトに異常兆候が発生した場合、環境情報を考慮して新規オブジェクトの安全を補正できるフィードバック信号を生成できる。例えば、畜舎12内部の気温を上昇させたり、畜舎12の照明を明るくしたりできる。
【0109】
これとは異なり、管理制御部250は、畜舎12に外部の人が訪問したり、火災などの家畜11及び畜舎12に危険な状況が発生したりした場合、警告メッセージを管理者端末30に伝送できる。
【0110】
また、管理制御部250は、畜舎12に外部の人が訪問したり、火災などの家畜11及び畜舎12に危険な状況が発生したりした場合、カメラ101の撮影方向、警告音の音量又はオン/オフ、照明の照度強度又はオン/オフ、畜舎12の出入ドアのオン/オフ、火災施設のオン/オフなどのために畜舎制御装置10を制御できる。
【0111】
実施例によって、管理制御部250は、畜舎制御装置10から受信した画像情報及び/又はセンサ情報を用いて家畜画像データを生成できる。
【0112】
管理者端末30は、アプリケーションプログラム(applicationprogram)又はアプリケーション(application)を用いてリアルタイムに畜舎制御装置10の状況を認知し、これに対応して畜舎制御装置10の動作を制御できる管理者が所持している携帯可能な端末であって、このようなアプリケーションプログラムは、無線通信を介して外部サーバ又は家畜管理サーバ20からダウンロードできる。ここで、管理者端末30は単数であるとして開示したが、これに限定されず、複数にて構成できる。
【0113】
実施例によって、管理者端末30は、判断結果データを用いて畜舎制御装置10の状況を認知できる。
【0114】
実施例によって、管理者端末30は、畜舎制御装置10と家畜管理サーバ20との間に送受信されるデータを画面を介してリアルタイムにモニタリングすることによって、畜舎制御装置10の状況を速やかに認識して現在の状況に対して迅速に対処できる。
【0115】
実施例によって、管理者端末30は、家畜管理サーバ20から受信した標準畜舎管理データを学習し、家畜画像データを比較分析して判断結果データを生成できる。
【0116】
実施例によって、管理者端末30は、家畜管理サーバ20から生成された判断結果データを受信する場合、判断結果データに対応するフィードバック信号を生成して家畜管理サーバ20又は畜舎制御装置10に伝送できる。例えば、管理者端末30は、家畜の異常兆候の有無を疾病症状、分娩症状及び乗駕症状と判断できる。これにより、管理者端末30は、各異常兆候に対応するフィードバック信号を生成できる。
【0117】
実施例によって、管理者端末30は、家畜管理サーバ20から判断結果データに対応して生成されたフィードバック信号を受信できる。
【0118】
実施例によって、管理者端末30は、畜舎制御装置10から受信した画像情報及び/又はセンサ情報を用いて家畜画像データを生成できる。
【0119】
このような構造を有する本発明の一実施例に係るスマート家畜管理システムの動作は、次の通りである。本実施例において、スマート家畜管理方法が家畜管理サーバ20を中心に実行されるものとして開示したが、これに限定しない。
【0120】
図3は、本発明の一実施例に係るスマート家畜管理方法を説明する図である。
図4a及び
図4bは、
図3に示した家畜画像データを生成する方法を説明する図である。
図5a及び
図5bは、
図3に示したオブジェクトの分離及びオブジェクト情報を抽出する方法を説明する図である。
図6は、
図3に示した判断結果データを生成するステップを説明する詳細図である。
図7a及び
図7bは、
図6に示した家畜の異常兆候の有無を疾病症状と判断する実施例を説明する図である。
図8は、
図6に示した疾病の拡散経路を予測するステップを説明する詳細図である。
図9は、
図6に示した家畜の異常兆候の有無を分娩症状と判断する実施例を説明する図である。
図10は、
図6に示した家畜の異常兆候の有無を乗駕症状と判断する実施例を説明する図である。
【0121】
まず、
図3に示したように、家畜管理サーバ20は、標準畜舎管理データを生成できる(S10)。
【0122】
具体的に、家畜管理サーバ20は、家畜画像データから抽出されたオブジェクト情報を反復学習して標準畜舎管理データを生成できる。ここで、標準畜舎管理データは、正常家畜及び正常家畜の周辺家畜の最高体温情報及び最低体温情報を反復学習して生成されたオブジェクト基本温度と、正常畜舎及び正常畜舎の周辺畜舎の最高温度情報及び最低温度情報を反復学習して生成された畜舎基本温度情報を含むことができるが、これに限定するものではない。
【0123】
次に、畜舎制御装置10は、畜舎12に位置する家畜11を撮影して家畜画像データを生成できる。
【0124】
例えば、
図4a及び
図4bに示すように、畜舎制御装置10は、識別タグ110を取り付けた複数の家畜11と複数の家畜11が位置する畜舎12の周辺環境を撮影した画像情報を変換し、家畜画像データを生成できる。
【0125】
それとは異なり、畜舎制御装置10は、画像情報とセンサ部120から得られたセンサ情報を変換して家畜画像データを生成できる。このとき、家畜画像データには、リアルタイム天気情報、季節情報及び時間情報などを含む現況情報を含めることができる。
【0126】
次に、家畜管理サーバ20は、畜舎制御装置10から受信した家畜画像データに含まれている複数の家畜11を個別オブジェクトに分離し、各個体オブジェクトに関するオブジェクト情報を抽出できる(S12)。
【0127】
例えば、
図5a及び
図5bに示すように、家畜管理サーバ20は、複数の家畜11を識別タグ110を用いて個別オブジェクトに分離できるが、これに限定しない。
【0128】
次に、家畜管理サーバ20は、標準畜舎管理データに基づいて家畜画像データに対する分析結果を用いてオブジェクトの異常兆候の有無を判断して判断結果データを生成できる(S13、S14)。
【0129】
具体的に、
図6を参照すると、家畜管理サーバ20は、家畜画像データに含まれているオブジェクト情報のオブジェクト体温情報と標準畜舎管理データに含まれているオブジェクト基本温度情報及び家畜画像データに含まれているオブジェクト情報のオブジェクト行動情報と標準畜舎管理データに含まれているオブジェクト基本行動情報を、オブジェクトを基準に互いにマッチングして比較分析した結果(S100)、異常兆候の有無が疾病症状と判断できる(S110)。例えば、家畜管理サーバ20は、オブジェクト温度がオブジェクト基本温度情報よりも高いか低く、オブジェクト行動情報が動きを示していない場合、該当オブジェクトに対して異常兆候の有無を疾病症状と判断できる。
【0130】
次に、家畜管理サーバ20は、判断結果が疾病症状の場合、
図7a及び
図7bに示すように、疾病オブジェクトに関するオブジェクト体温情報をモニタリングし(S120)、疾病オブジェクトに対する疾病の拡散経路を予測して判断結果データを生成できる(S130、S140)。
【0131】
例えば、モニタリングの結果、
図7aの疾病オブジェクトが
図7bの(3)に位置している場合、疾病オブジェクトのオブジェクト情報と疾病オブジェクトの周辺オブジェクトのオブジェクト情報、疾病オブジェクトが位置している畜舎情報と、疾病オブジェクトの周辺オブジェクトが位置している畜舎情報を用いて(3)>(2)>(1)の順に、又は(5)>(4)>(3)の順に疾病が広がったか疾病の拡散経路を予測できる。
【0132】
より具体的に、
図8を参照すると、家畜管理サーバ20は、疾病オブジェクトの体温を測定して第1オブジェクト温度情報を算出し(S300)、疾病オブジェクトの周辺オブジェクトの体温を測定して第2オブジェクト温度情報を算出できる(S310)。
【0133】
次に、家畜管理サーバ20は、算出された第1オブジェクト温度情報と第2オブジェクト温度情報のオブジェクト温度差を算出して第1温度差を生成できる(S320)。
【0134】
次に、家畜管理サーバ20は、疾病オブジェクトが位置している疾病畜舎の温度を測定して第1畜舎温度情報を算出し(S330)、疾病オブジェクトの周辺オブジェクトが位置している周辺畜舎の温度を測定して第2畜舎温度情報を算出できる(S340)。
【0135】
次に、家畜管理サーバ20は、算出された第1畜舎温度情報と第1畜舎温度情報の畜舎温度差を算出して第2温度差を生成できる(S350)。
【0136】
これにより、家畜管理サーバ20は、算出されたオブジェクト温度差及び畜舎温度差を考慮して疾病の拡散経路を予測できる。
【0137】
一方、家畜画像データに含まれているオブジェクト情報のオブジェクト体温情報と標準畜舎管理データに含まれているオブジェクト基本温度情報を、オブジェクトを基準に互いにマッチングして比較分析した結果(S100)、異常兆候の有無が疾病症状と判断されていない場合(S110)、家畜管理サーバ20は、家畜画像データに含まれているオブジェクト情報のオブジェクト体温情報と標準畜舎管理データに含まれているオブジェクト基本温度情報及び家畜画像データに含まれているオブジェクト情報のオブジェクト行動情報と標準畜舎管理データに含まれているオブジェクト基本行動情報を比較分析した結果に基づいて異常兆候の有無を分娩症状と判断できる(S150、S160)。例えば、家畜管理サーバ20は、オブジェクト温度がオブジェクト基本温度情報よりも低く、オブジェクト行動情報がディープラーニング手法により学習された分娩を表す行動パターンの場合、該当オブジェクトに対して異常兆候の有無を分娩症状と判断できる。
【0138】
次に、家畜管理サーバ20は、判断結果が分娩症状の場合、
図9に示したように、分娩オブジェクトに関するオブジェクト行動情報をモニタリングし(S170)、分娩オブジェクトに関する分娩状況情報を予測して判断結果データを生成できる(S180)。
【0139】
そして、家畜管理サーバ20は、前記判断結果が分娩症状でない場合、乗駕症状と判断できる(S190)。即ち、家畜管理サーバ20は、家畜画像データに含まれているオブジェクト情報のオブジェクト体温情報と標準畜舎管理データに含まれているオブジェクト基本温度情報及び家畜画像データに含まれているオブジェクト情報のオブジェクト行動情報と標準畜舎管理データに含まれているオブジェクト基本行動情報を比較分析した結果によって異常兆候の有無を乗駕症状と判断できる。
【0140】
例えば、家畜管理サーバ20は、オブジェクト温度がオブジェクト基本温度情報よりも高く、オブジェクト行動情報がディープラーニング手法により学習された乗駕を表す行動パターンの場合、該当オブジェクトに対して異常兆候の有無を乗駕症状と判断できる。
【0141】
次に、家畜管理サーバ20は、判断結果が乗駕症状の場合、
図10に示すように、乗駕オブジェクトに関する乗駕行動情報をモニタリングし(S200)、乗駕オブジェクトに関する乗駕状況情報を予測して判断結果データを生成できる(S210)。
【0142】
次に、家畜管理サーバ20は、生成された判断結果データを管理者端末30に伝送できる(S15)。
【0143】
次に、判断結果データを受信した管理者端末30は、判断結果データに対応するフィードバック信号を生成できる(S16)。
【0144】
実施例によって、管理者端末30は、家畜管理サーバ20から受信した標準畜舎管理データを学習し、家畜画像データを比較分析して判断結果データを生成できる。
【0145】
実施例によって、フィードバック信号は、家畜管理サーバ20によって生成することができる。
【0146】
次に、畜舎制御装置10は、フィードバック信号を受信して畜舎制御装置10を制御できる(S17)。
【0147】
次に、家畜管理サーバ20は、判断結果データに対応して標準畜舎管理データをリアルタイムにアップデートできる(S18)。
【0148】
最後に、管理者端末30は、畜舎制御装置10及び家畜管理サーバ20をリアルタイムにモニタリングできる。
【0149】
例えば、管理者端末30は、オブジェクトに対する異常兆候が疾病症状の場合、リアルタイムにアップデートされる疾病の拡散経路を受信できる。
【0150】
また、管理者端末30は、オブジェクトに対する異常兆候が分娩症状の場合、リアルタイムにアップデートされる分娩状況情報を受信できる。
【0151】
そして、管理者端末30は、オブジェクトに対する異常兆候が乗駕症状の場合、リアルタイムにアップデートされる乗駕状況情報を受信できる。
【0152】
図11は、本発明の他の実施例に係るスマート家畜管理方法を説明する図であり、
図12は、
図11に示した新規オブジェクトが発生した場合を説明する図である。
【0153】
図11を参照すると、分娩オブジェクトの分娩により新規オブジェクトが発生した場合(S500)、家畜管理サーバ20は、環境情報を考慮して新規オブジェクトをモニタリングできる(S510、S520)。
【0154】
次に、家畜管理サーバ20は、新規オブジェクトに異常兆候が発生した場合(S530)、管理者端末30に通知メッセージを伝送できる(S540)。
【0155】
最後に、家畜管理サーバ20は、通知メッセージに対するフィードバック信号を受信して畜舎制御装置10に伝送できる(S550)。
【0156】
本発明の実施例と関連して説明された方法又はアルゴリズムのステップは、ハードウェアで直接実現するか、ハードウェアによって実行されるソフトウェアモジュールで実現するか、又はこれらの結合によって実現することができる。ソフトウェアモジュールは、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)、フラッシュメモリ(Flash Memory)、ハードディスク、着脱型ディスク、CD-ROM又は本発明の属する技術分野において周知となっている任意の形態のコンピュータ読み取り可能な記録媒体に常に存在することもできる。
【0157】
以上、添付の図面を参照して本発明の実施例を説明したが、本発明が属する技術分野における通常の技術者は、本発明がその技術的思想や必須な特徴を変更することなく、他の具体的な形態に実施され得るということが理解できるだろう。従って、以上で述べた実施例はあらゆる面で例示的なものであり、制限的ではないものとして理解すべきである。