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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-26
(45)【発行日】2024-04-03
(54)【発明の名称】表示システム、制御装置および制御方法
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/041 20060101AFI20240327BHJP
   G06F 3/0362 20130101ALI20240327BHJP
【FI】
G06F3/041 512
G06F3/041 410
G06F3/0362 461
G06F3/041 534
【請求項の数】 19
(21)【出願番号】P 2021537658
(86)(22)【出願日】2020-07-16
(86)【国際出願番号】 JP2020027709
(87)【国際公開番号】W WO2021024745
(87)【国際公開日】2021-02-11
【審査請求日】2023-02-01
(31)【優先権主張番号】P 2019145169
(32)【優先日】2019-08-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(31)【優先権主張番号】P 2019220397
(32)【優先日】2019-12-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】322003857
【氏名又は名称】パナソニックオートモーティブシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100123102
【弁理士】
【氏名又は名称】宗田 悟志
(72)【発明者】
【氏名】森岡 裕介
【審査官】▲高▼瀬 健太郎
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2018/123813(WO,A1)
【文献】特開2015-041248(JP,A)
【文献】特開2013-077276(JP,A)
【文献】特開2014-211850(JP,A)
【文献】特開2015-122296(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/041
G06F 3/0362
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のゲート線と、複数のソース線と、前記複数のゲート線と前記複数のソース線とによって区画される各領域に設けられる複数の画素電極と、前記複数の画素電極に対向して設けられ、画像表示およびタッチ検出に共用される複数の共通電極とを有する表示装置と、
前記複数の共通電極のそれぞれにタッチ駆動信号を供給する駆動回路と、
前記複数の共通電極のそれぞれから受信したタッチ検出信号にもとづいて、前記表示装置への物体のタッチを検出するタッチ検出回路と、
ダイヤルスイッチ装置と、
を備え、
前記表示装置は、複数のタッチ検出領域を含み、前記複数の共通電極は、それぞれのタッチ検出領域に複数ずつ配置され、
前記複数のタッチ検出領域の一部でタッチ検出を実行し、前記複数のタッチ検出領域の残りでタッチ検出を非実行と
前記ダイヤルスイッチ装置の操作面の一部又は全ては、前記表示装置のタッチ操作面の一部を覆い、
前記ダイヤルスイッチ装置の前記操作面の周辺領域と対応するタッチ検出領域で、タッチ検出を非実行とする、ことを特徴とする表示システム。
【請求項2】
前記表示装置における単位フレーム期間に、前記表示装置が画像を表示する表示期間と、前記タッチ検出回路がタッチを検出するタッチ検出期間とが交互に配置され、
タッチ検出が必要な第1画像領域とタッチ検出が不要な第2画像領域とを含む第1画像を前記表示装置が表示する場合、前記タッチ検出回路は、前記単位フレーム期間において、前記第1画像領域にもとづいて定められるタッチ検出領域でタッチ検出を実行し、前記第2画像領域にもとづいて定められるタッチ検出領域でタッチ検出を非実行とする、
ことを特徴とする請求項1に記載の表示システム。
【請求項3】
タッチ検出が必要な領域からなる第2画像を前記表示装置が表示する場合、前記タッチ検出回路は、前記単位フレーム期間において、前記複数のタッチ検出領域のそれぞれでタッチを検出する、
ことを特徴とする請求項2に記載の表示システム。
【請求項4】
前記単位フレーム期間において、前記第1画像が表示される場合のタッチ検出期間の総和は、前記第2画像が表示される場合のタッチ検出期間の総和と等しい、
ことを特徴とする請求項3に記載の表示システム。
【請求項5】
前記単位フレーム期間において、前記第1画像が表示される場合のタッチ検出期間の数は、前記第2画像が表示される場合のタッチ検出期間の数より少なく、
前記単位フレーム期間において、前記第1画像が表示される場合のタッチ検出期間は、前記第2画像が表示される場合のタッチ検出期間より長い、
ことを特徴とする請求項4に記載の表示システム。
【請求項6】
前記単位フレーム期間において、前記第1画像が表示される場合のタッチ検出期間の数は、前記第2画像が表示される場合のタッチ検出期間の数と等しく、
前記第1画像が表示される場合、前記タッチ検出回路は、複数のタッチ検出期間に検出対象のタッチ検出領域の共通電極から受信した前記タッチ検出信号にもとづいて、当該複数のタッチ検出期間ごとに当該検出対象のタッチ検出領域におけるタッチを検出する、
ことを特徴とする請求項4に記載の表示システム。
【請求項7】
前記駆動回路は、前記複数の共通電極のそれぞれに対して、表示期間に画像表示用の基準電圧を供給し、タッチ検出期間にタッチ駆動信号を供給し、
前記単位フレーム期間において、前記第1画像が表示される場合のタッチ検出期間の総和は、前記第2画像が表示される場合のタッチ検出期間の総和より短い、
ことを特徴とする請求項3に記載の表示システム。
【請求項8】
前記単位フレーム期間において、前記第1画像が表示される場合の表示期間の総和は、前記第2画像が表示される場合の表示期間の総和より長い、
ことを特徴とする請求項7に記載の表示システム。
【請求項9】
前記タッチ検出回路は、
タッチ検出が実行される前記複数のタッチ検出領域の一部について、当該複数の共通電極のそれぞれからタッチ検出信号を受信し、
前記複数のタッチ検出領域の残りについて、当該複数の共通電極のそれぞれからタッチ検出信号を受信しない、
ことを特徴とする請求項1からの何れか一項に記載の表示システム。
【請求項10】
前記複数の共通電極は、複数のスイッチを介して前記タッチ検出回路に接続され、
前記複数のスイッチはそれぞれ、各タッチ検出領域に配置される当該複数の共通電極毎に設けられ、
前記タッチ検出回路は、
前記複数のタッチ検出領域の一部について、当該複数の共通電極と対応する一以上の前記スイッチが導通されることにより、当該複数の共通電極のそれぞれからタッチ検出信号を受信し、受信した当該タッチ検出信号に基づいてタッチ検出を実行し、
前記複数のタッチ検出領域の残りについて、当該複数の共通電極と対応する一以上の前記スイッチが非導通とされることにより、当該複数の共通電極のそれぞれからタッチ検出信号を受信しない、
ことを特徴とする請求項に記載の表示システム。
【請求項11】
前記タッチ検出回路は、
タッチ検出が実行される前記複数のタッチ検出領域の一部について、タッチ検出を実行し、
前記複数のタッチ検出領域の残りについて、タッチ検出を非実行とする、
ことを特徴とする請求項1からの何れか一項に記載の表示システム。
【請求項12】
さらに、
前記タッチ検出回路を制御する制御回路を備え、
前記タッチ検出回路は、前記複数のタッチ検出領域のタッチ検出結果を前記制御回路に供給し、
前記制御回路は、
タッチ検出が実行される前記複数のタッチ検出領域の一部について、当該タッチ検出結果に基づいて、前記表示装置への物体のタッチ位置を示す座標データを導出し、
前記複数のタッチ検出領域の残りについて、前記表示装置への物体のタッチ位置を示す前記座標データを導出しない、
ことを特徴とする請求項1からの何れか一項に記載の表示システム。
【請求項13】
さらに、
前記タッチ検出回路を制御する制御回路と、
前記表示装置への物体のタッチに応じた処理を実行する制御装置と、
を備え、
前記タッチ検出回路は、前記複数のタッチ検出領域のタッチ検出結果を前記制御回路に供給し、
前記制御回路は、前記複数のタッチ検出領域のタッチ検出結果に基づいて、前記表示装置への物体のタッチ位置を示す座標データを導出し、導出した前記座標データを前記制御装置に供給し、
前記制御装置は、
タッチ検出が実行される前記複数のタッチ検出領域の一部について、当該複数のタッチ検出領域を示す座標データに基づいて、前記表示装置への物体のタッチに応じた処理を実行し、
前記複数のタッチ検出領域の残りについて、前記表示装置への物体のタッチに応じた処理を非実行とする、
ことを特徴とする請求項1からの何れか一項に記載の表示システム。
【請求項14】
複数のゲート線と、複数のソース線と、前記複数のゲート線と前記複数のソース線とによって区画される各領域に設けられる複数の画素電極と、前記複数の画素電極に対向して設けられ、画像表示およびタッチ検出に共用される複数の共通電極とを有する表示装置と、
前記複数の共通電極のそれぞれにタッチ駆動信号を供給する駆動回路と、
前記複数の共通電極のそれぞれから受信したタッチ検出信号にもとづいて、前記表示装置への物体のタッチを検出するタッチ検出回路と、
ダイヤルスイッチ装置と、
を備え、
前記表示装置は、複数のタッチ検出領域を含み、前記複数の共通電極は、それぞれのタッチ検出領域に複数ずつ配置され、
前記駆動回路は、
前記複数のタッチ検出領域の一部でタッチ検出が実行される場合、前記複数の共通電極のそれぞれにタッチ駆動信号を供給し、
前記複数のタッチ検出領域の残りでタッチ検出が実行されない場合、前記複数の共通電極のそれぞれにタッチ駆動信号を非供給と
前記ダイヤルスイッチ装置の操作面の一部又は全ては、前記表示装置のタッチ操作面の一部を覆い、
前記ダイヤルスイッチ装置の前記操作面の周辺領域と対応するタッチ検出領域で、タッチ検出を非実行とする、ことを特徴とする表示システム。
【請求項15】
前記表示装置は、タッチ検出が必要な第1画像領域とタッチ検出が不要な第2画像領域とを含む画像を表示し、
前記複数のタッチ検出領域の一部は、前記第1画像領域にもとづいて定められ、前記複数のタッチ検出領域の残りは、前記第2画像領域にもとづいて定められる、
ことを特徴とする請求項1に記載の表示システム。
【請求項16】
複数のゲート線と、複数のソース線と、前記複数のゲート線と前記複数のソース線とによって区画される各領域に設けられる複数の画素電極と、前記複数の画素電極に対向して設けられ、画像表示およびタッチ検出に共用される複数の共通電極とを有する表示装置を制御する制御装置であって、
前記複数の共通電極のそれぞれにタッチ駆動信号を供給する駆動回路と、
前記複数の共通電極のそれぞれから受信したタッチ検出信号にもとづいて、前記表示装置への物体のタッチを検出するタッチ検出回路と、
を備え、
前記表示装置は、複数のタッチ検出領域を含み、前記複数の共通電極は、それぞれのタッチ検出領域に複数ずつ配置され、
前記複数のタッチ検出領域の一部でタッチ検出を実行し、前記複数のタッチ検出領域の残りでタッチ検出を非実行と
前記表示装置にダイヤルスイッチ装置が設けられ、前記ダイヤルスイッチ装置の操作面の一部又は全ては、前記表示装置のタッチ操作面の一部を覆い、
前記ダイヤルスイッチ装置の前記操作面の周辺領域と対応するタッチ検出領域で、タッチ検出を非実行とする、ことを特徴とする制御装置。
【請求項17】
複数のゲート線と、複数のソース線と、前記複数のゲート線と前記複数のソース線とによって区画される各領域に設けられる複数の画素電極と、前記複数の画素電極に対向して設けられ、画像表示およびタッチ検出に共用される複数の共通電極とを有する表示装置を制御する制御装置であって、
前記複数の共通電極のそれぞれにタッチ駆動信号を供給する駆動回路と、
前記複数の共通電極のそれぞれから受信したタッチ検出信号にもとづいて、前記表示装置への物体のタッチを検出するタッチ検出回路と、
を備え、
前記表示装置は、複数のタッチ検出領域を含み、前記複数の共通電極は、それぞれのタッチ検出領域に複数ずつ配置され、
前記駆動回路は、
前記複数のタッチ検出領域の一部でタッチ検出が実行される場合、前記複数の共通電極のそれぞれにタッチ駆動信号を供給し、
前記複数のタッチ検出領域の残りでタッチ検出が実行されない場合、前記複数の共通電極のそれぞれにタッチ駆動信号を非供給と
前記表示装置にダイヤルスイッチ装置が設けられ、前記ダイヤルスイッチ装置の操作面の一部又は全ては、前記表示装置のタッチ操作面の一部を覆い、
前記ダイヤルスイッチ装置の前記操作面の周辺領域と対応するタッチ検出領域で、タッチ検出を非実行とする、ことを特徴とする制御装置。
【請求項18】
複数のゲート線と、複数のソース線と、前記複数のゲート線と前記複数のソース線とによって区画される各領域に設けられる複数の画素電極と、前記複数の画素電極に対向して設けられ、画像表示およびタッチ検出に共用される複数の共通電極とを有する表示装置の制御方法であって、
前記複数の共通電極のそれぞれにタッチ駆動信号を供給するステップと、
前記複数の共通電極のそれぞれから受信したタッチ検出信号にもとづいて、前記表示装置への物体のタッチを検出するステップと、
を備え、
前記表示装置は、複数のタッチ検出領域を含み、前記複数の共通電極は、それぞれのタッチ検出領域に複数ずつ配置され、
前記複数のタッチ検出領域の一部でタッチ検出が実行され、前記複数のタッチ検出領域の残りでタッチ検出が非実行とされ、
前記表示装置にダイヤルスイッチ装置が設けられ、前記ダイヤルスイッチ装置の操作面の一部又は全ては、前記表示装置のタッチ操作面の一部を覆い、
前記ダイヤルスイッチ装置の前記操作面の周辺領域と対応するタッチ検出領域で、タッチ検出が非実行とされる、ことを特徴とする制御方法。
【請求項19】
複数のゲート線と、複数のソース線と、前記複数のゲート線と前記複数のソース線とによって区画される各領域に設けられる複数の画素電極と、前記複数の画素電極に対向して設けられ、画像表示およびタッチ検出に共用される複数の共通電極とを有する表示装置の制御方法であって、
前記複数の共通電極のそれぞれにタッチ駆動信号を供給するステップと、
前記複数の共通電極のそれぞれから受信したタッチ検出信号にもとづいて、前記表示装置への物体のタッチを検出するステップと、
を備え、
前記表示装置は、複数のタッチ検出領域を含み、前記複数の共通電極は、それぞれのタッチ検出領域に複数ずつ配置され、
前記複数のタッチ検出領域の一部でタッチ検が実行される場合、前記複数の共通電極のそれぞれにタッチ駆動信号が供給され、
前記複数のタッチ検出領域の残りでタッチ検出が実行されない場合、前記複数の共通電極のそれぞれにタッチ駆動信号が非供給とされ、
前記表示装置にダイヤルスイッチ装置が設けられ、前記ダイヤルスイッチ装置の操作面の一部又は全ては、前記表示装置のタッチ操作面の一部を覆い、
前記ダイヤルスイッチ装置の前記操作面の周辺領域と対応するタッチ検出領域で、タッチ検出が非実行とされる、ことを特徴とする制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、タッチ検出機能を有する表示システム、制御装置および制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ユーザのタッチ位置を検出するためのタッチセンサが表示パネル内に組み込まれたインセル型の表示装置が知られている(たとえば特許文献1参照)。この表示装置では、液晶表示パネルの画素に共通電圧を供給するための共通電極を複数に分割して、これらの共通電極をタッチセンサ電極としても利用する。画像表示期間において共通電圧が複数の共通電極に供給され、タッチ検出期間においてタッチ検出用のタッチ駆動信号が複数の共通電極に供給される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】国際公開第2018/123813号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
インセル型の表示装置において、更なる改善が求められている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本開示のある態様の表示システムは、複数のゲート線と、複数のソース線と、前記複数のゲート線と前記複数のソース線とによって区画される各領域に設けられる複数の画素電極と、前記複数の画素電極に対向して設けられ、画像表示およびタッチ検出に共用される複数の共通電極とを有する表示装置と、複数の共通電極のそれぞれにタッチ駆動信号を供給する駆動回路と、複数の共通電極のそれぞれから受信したタッチ検出信号にもとづいて、表示装置への物体のタッチを検出するタッチ検出回路と、を備える。表示装置は、複数のタッチ検出領域を含み、複数の共通電極は、それぞれのタッチ検出領域に複数ずつ配置され、表示システムは、複数のタッチ検出領域の一部でタッチ検出を実行し、複数のタッチ検出領域の残りでタッチ検出を非実行とする。
【0006】
本開示の別の態様もまた、表示システムである。この表示システムは、複数のゲート線と、複数のソース線と、前記複数のゲート線と前記複数のソース線とによって区画される各領域に設けられる複数の画素電極と、前記複数の画素電極に対向して設けられ、画像表示およびタッチ検出に共用される複数の共通電極とを有する表示装置と、複数の共通電極のそれぞれにタッチ駆動信号を供給する駆動回路と、複数の共通電極のそれぞれから受信したタッチ検出信号にもとづいて、表示装置への物体のタッチを検出するタッチ検出回路と、を備える。表示装置は、複数のタッチ検出領域を含み、複数の共通電極は、それぞれのタッチ検出領域に複数ずつ配置され、駆動回路は、複数のタッチ検出領域の一部でタッチ検出が実行される場合、複数の共通電極のそれぞれにタッチ駆動信号を供給し、複数のタッチ検出領域の残りでタッチ検出が実行されない場合、複数の共通電極のそれぞれにタッチ駆動信号を非供給とする。
【0007】
本開示のさらに別の態様は、制御装置である。この装置は、複数のゲート線と、複数のソース線と、前記複数のゲート線と前記複数のソース線とによって区画される各領域に設けられる複数の画素電極と、前記複数の画素電極に対向して設けられ、画像表示およびタッチ検出に共用される複数の共通電極とを有する表示装置を制御する制御装置であって、複数の共通電極のそれぞれにタッチ駆動信号を供給する駆動回路と、複数の共通電極のそれぞれから受信したタッチ検出信号にもとづいて、表示装置への物体のタッチを検出するタッチ検出回路と、を備える。表示装置は、複数のタッチ検出領域を含み、複数の共通電極は、それぞれのタッチ検出領域に複数ずつ配置され、制御装置は、複数のタッチ検出領域の一部でタッチ検出を実行し、複数のタッチ検出領域の残りでタッチ検出を非実行とする。
【0008】
本開示のさらに別の態様もまた、制御装置である。この装置は、複数のゲート線と、複数のソース線と、前記複数のゲート線と前記複数のソース線とによって区画される各領域に設けられる複数の画素電極と、前記複数の画素電極に対向して設けられ、画像表示およびタッチ検出に共用される複数の共通電極とを有する表示装置を制御する制御装置であって、複数の共通電極のそれぞれにタッチ駆動信号を供給する駆動回路と、複数の共通電極のそれぞれから受信したタッチ検出信号にもとづいて、表示装置への物体のタッチを検出するタッチ検出回路と、を備える。表示装置は、複数のタッチ検出領域を含み、複数の共通電極は、それぞれのタッチ検出領域に複数ずつ配置され、駆動回路は、複数のタッチ検出領域の一部でタッチ検出が実行される場合、複数の共通電極のそれぞれにタッチ駆動信号を供給し、複数のタッチ検出領域の残りでタッチ検出が実行されない場合、複数の共通電極のそれぞれにタッチ駆動信号を非供給とする。
【0009】
本開示のさらに別の態様は、制御方法である。この方法は、複数のゲート線と、複数のソース線と、前記複数のゲート線と前記複数のソース線とによって区画される各領域に設けられる複数の画素電極と、前記複数の画素電極に対向して設けられ、画像表示およびタッチ検出に共用される複数の共通電極とを有する表示装置の制御方法であって、複数の共通電極のそれぞれにタッチ駆動信号を供給するステップと、複数の共通電極のそれぞれから受信したタッチ検出信号にもとづいて、表示装置への物体のタッチを検出するステップと、を備える。表示装置は、複数のタッチ検出領域を含み、複数の共通電極は、それぞれのタッチ検出領域に複数ずつ配置される。複数のタッチ検出領域の一部でタッチ検出が実行され、複数のタッチ検出領域の残りでタッチ検出が非実行とされる。
【0010】
本開示のさらに別の態様もまた、制御方法である。この方法は、複数のゲート線と、複数のソース線と、前記複数のゲート線と前記複数のソース線とによって区画される各領域に設けられる複数の画素電極と、前記複数の画素電極に対向して設けられ、画像表示およびタッチ検出に共用される複数の共通電極とを有する表示装置の制御方法であって、複数の共通電極のそれぞれにタッチ駆動信号を供給するステップと、複数の共通電極のそれぞれから受信したタッチ検出信号にもとづいて、表示装置への物体のタッチを検出するステップと、を備える。表示装置は、複数のタッチ検出領域を含み、複数の共通電極は、それぞれのタッチ検出領域に複数ずつ配置される。複数のタッチ検出領域の一部でタッチが検出される場合、複数の共通電極のそれぞれにタッチ駆動信号が供給され、複数のタッチ検出領域の残りでタッチが検出される場合、複数の共通電極のそれぞれにタッチ駆動信号が非供給とされる。
【発明の効果】
【0011】
上記の態様により、更なる改善を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】第1の実施の形態に係る表示システムのブロック図である。
図2図1の表示装置の回路構成を概略的に示す図である。
図3図2の共通電極の配置を示す上面図である。
図4図1の表示装置の縦断面図である。
図5図1の表示装置の動作を説明する図である。
図6図1の表示装置における第2画像が表示される場合の単位フレーム期間のタイミングおよびタッチ駆動信号の波形を示す図である。
図7図1の表示装置に表示されるメニュー画面を示す図である。
図8図1の表示装置における第1画像が表示される場合の単位フレーム期間のタイミングおよびタッチ駆動信号の波形を示す図である。
図9】第1の実施の形態の変形例に係る第1画像が表示される場合の単位フレーム期間のタイミングおよびタッチ駆動信号の波形を示す図である。
図10】第2の実施の形態に係る第1画像が表示される場合の単位フレーム期間のタイミングおよびタッチ駆動信号の波形を示す図である。
図11】第3の実施の形態に係る第1画像が表示される場合の単位フレーム期間のタイミングおよびタッチ駆動信号の波形を示す図である。
図12】変形例に係るメニュー画面の一部を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
(本開示の基礎となった知見)
実施の形態を具体的に説明する前に、基礎となった知見を説明する。インセル型のタッチディスプレイでは、1つの単位フレーム期間を複数の表示期間と複数のタッチ検出期間に時分割する。そして、1画面を複数のタッチ検出領域(スキャンブロックとも呼ばれる)に分け、タッチ検出期間ごとに異なるタッチ検出領域でタッチを検出することで、単位フレーム期間で1画面分のタッチ検出を実行する。このようなディスプレイにおいて、タッチ検出に関する処理の軽減が望まれるという課題を本発明者は発見した。この課題を解決するために、本開示に係る表示システムは以下のように構成される。
【0014】
以下、各図面に示される同一または同等の構成要素、部材、工程には、同一の符号を付するものとし、適宜重複した説明は省略する。また、各図面における部材の寸法は、理解を容易にするために適宜拡大、縮小して示される。
【0015】
(第1の実施の形態)
図1は、第1の実施の形態に係る表示システム1のブロック図である。表示システム1は、自動車などの車両に搭載された車載の表示システム1である一例について説明するが、用途は特に限定されず、携帯機器などに用いてもよい。
【0016】
表示システム1は、ホスト10と、タッチディスプレイ20とを備える。ホスト10は、ラジオ、カーナビゲーション、Bluetooth(登録商標)通信などの各種機能を実行するとともに、タッチディスプレイ20を制御する。ホスト10は、制御装置12を備える。
【0017】
制御装置12は、たとえばCPUであり、ホストCPUとも呼ばれる。制御装置12は、画像データDDと制御データCDをタッチディスプレイ20に供給し、これらのデータをもとにタッチディスプレイ20を制御する。
【0018】
タッチディスプレイ20は、表示装置22と、制御装置24とを備える。表示装置22は、たとえば、カーナビゲーション画面などが表示される車室内のセンターディスプレイなどとして利用される。
【0019】
表示装置22は、インセル型のIPS(In Plane Switching)方式の液晶表示装置であり、タッチ位置を検出可能である。表示装置22の構成は、例えば、以下に説明する周知の構成となっている。
【0020】
図2は、図1の表示装置22の回路構成を概略的に示す。図2は、各構成要素の概略的な配置も示す。表示装置22は、行方向に延びる複数のゲート線G1,G2,・・・と、列方向に延びる複数のソース線S1,S2,・・・と、複数の画素スイッチング素子30と、複数の画素電極32と、複数の共通電極34とを備える。各画素スイッチング素子30は、薄膜トランジスタであり、ゲート線とソース線の交点付近に画素に対応して設けられる。各画素スイッチング素子30において、ゲートにはゲート線が接続され、ソースにはソース線が接続され、ドレインには画素電極32が接続される。1つの共通電極34に対して、複数の画素スイッチング素子30と複数の画素電極32が配置される。画素電極32と共通電極34との間の電界により液晶層が制御される。共通電極34は、画像表示およびタッチ検出に共用される。そのため、電極の層数を削減して、表示装置22を薄く構成できる。共通電極34は、センサ電極と呼ぶこともできる。
【0021】
図3は、図2の共通電極34の配置を示す上面図である。複数の共通電極34は、マトリクス状に配置される。各共通電極34は、信号線36で制御装置24に接続される。
【0022】
表示装置22は、自己容量方式によりタッチ位置を検出する。表示装置22の表示面に指が近づくと、共通電極34と指の間に静電容量が発生する。静電容量が発生すると共通電極34における寄生容量が増加し、共通電極34にタッチ駆動信号を供給するときの電流が増加する。この電流の変動量にもとづいてタッチ位置が検出される。
【0023】
図4は、図1の表示装置22の縦断面図である。表示装置22は、厚さ方向に沿って順に重ねて配置されるバックライトユニット40、下偏光板42、薄膜トランジスタ基板(以下、TFT基板と呼ぶ)44、液晶層52、カラーフィルタ基板54、上偏光板56、接合層58、および、保護層60を備える。
【0024】
以下の説明では、表示装置22の厚さ方向のうち、TFT基板44に対して保護層60が位置する側を前面側とし、その逆を背面側とする。
【0025】
表示装置22は、バックライトユニット40から出射された光を用いて、画像光を前面側、即ち観察者側に出射する。
【0026】
TFT基板44は、ガラス基板46、ガラス基板46の前面側に配置された複数のゲート電極48、複数のソース電極50、および、複数の共通電極34を有する。図示は省略するが、TFT基板44は、図2の複数のゲート線G1,G2,・・・、複数のソース線S1,S2,・・・、複数の画素電極32および複数の画素スイッチング素子30も有する。TFT基板44の前面側に配置された液晶層52は、画素電極32と共通電極34との間に発生する横方向の電界により制御される。
【0027】
接合層58は、透光性を有し、上偏光板56と保護層60とを接合する。接合層58は、例えば、OCR(Optically Clear Resin)などの液状の透明樹脂、または、OCA(Optically Clear Adhesive)などの透明粘着シートが硬化したものである。
【0028】
保護層60は、表示装置22を保護するための透光性を有する層であり、ガラス基板またはプラスチック基板などで構成される。保護層60は、カバーレンズなどとも呼ばれる。
【0029】
図1に戻る。制御装置24は、たとえばICとして構成され、ホスト10からの制御データCDと画像データDDにしたがって表示装置22を制御する。制御装置24は、制御回路70と、第1駆動回路72と、第2駆動回路74と、タッチ検出回路76とを備える。
【0030】
制御回路70は、たとえばマイコンで構成され、第1駆動回路72と第2駆動回路74の信号生成タイミング、タッチ検出回路76のタッチ検出タイミングなどを制御する。
【0031】
制御回路70は、単位フレーム期間(1フレーム期間)に、表示画像の1フレームが表示装置22に描画され、かつ、1画面のタッチ検出が少なくとも1回実行されるよう、第1駆動回路72、第2駆動回路74およびタッチ検出回路76を制御する。単位フレーム期間は、垂直同期期間とも呼べる。単位フレーム期間の詳細は後述する。
【0032】
第1駆動回路72は、制御回路70の制御にしたがい、基準クロック信号を生成する。第1駆動回路72は、制御回路70の制御にしたがい、ホスト10からの画像データDDにもとづいて、生成された基準クロック信号に同期したソース信号SSを生成する。第1駆動回路72は、制御回路70の制御にしたがい、生成された基準クロック信号に同期したゲート信号GSを生成する。
【0033】
第1駆動回路72は、ソース信号SSを表示装置22の複数のソース線に順次供給し、ゲート信号GSを表示装置22の複数のゲート線に順次供給する。
【0034】
第1駆動回路72は、基準クロック信号を第2駆動回路74に供給する。第2駆動回路74は、制御回路70の制御にしたがい、予め定められた固定電圧である基準電圧VCOM、および、基準クロック信号に同期したタッチ駆動信号TXを生成する。なお、タッチ駆動信号TXは、矩形波でもよいし、正弦波でもよい。第2駆動回路74は、図3の信号線36を介して、基準電圧VCOMまたはタッチ駆動信号TXを表示装置22の全体の複数の共通電極34に供給する。
【0035】
タッチ検出回路76は、表示装置22への物体のタッチを検出する。タッチ検出回路76は、制御回路70の制御にしたがい、各共通電極34にタッチ駆動信号TXが供給されたときの当該共通電極34から受信したタッチ検出信号RXに基づいて、当該共通電極34に対応する位置への物体のタッチを検出する。
【0036】
タッチ検出回路76は、各共通電極34から受信したタッチ検出信号RXを積分し、タッチ駆動信号TXのパルスのタイミングごとに積分値と基準値との差を検出値として導出する。1つのタッチ検出期間に1つの共通電極34から受信したタッチ検出信号RXに関して、1つのタッチ検出期間のタッチ駆動信号TXのパルスの数と等しい数の検出値が得られる。それぞれの検出値は、共通電極34の静電容量と基準静電容量との差分値を表す。物体のタッチによる共通電極34の静電容量の変化量が大きいほど、検出値は大きくなる。タッチがなく、共通電極34の静電容量の変化量がゼロであれば、検出値はゼロである。タッチ検出回路76は、共通電極34から受信したタッチ検出信号RXごとに、1つのタッチ検出期間の複数の検出値の総和を導出する。
【0037】
タッチ検出回路76は、各共通電極34から受信したタッチ検出信号RXにもとづく検出値の総和と、所定のタッチ検出閾値を比較し、検出値の総和がタッチ検出閾値以上のとき、当該共通電極34の位置にタッチ有りと判定する。これは、タッチが検出されたことに相当する。タッチ検出回路76は、タッチ有りと判定した共通電極34の位置にもとづいて、画面内におけるタッチ位置を検出する。タッチ検出回路76は、検出したタッチ位置の情報を制御回路70に出力する。
【0038】
制御回路70は、タッチ検出回路76からのタッチ位置の情報にもとづいてタッチ位置の座標データTDを導出し、その座標データTDをホスト10の制御装置12に出力する。制御装置12は、座標データTDに応じて各種処理を実行する。
【0039】
制御装置12、制御回路70の構成は、ハードウェア資源とソフトウェア資源の協働、またはハードウェア資源のみにより実現できる。ハードウェア資源としてアナログ素子、マイクロコンピュータ、DSP、ROM、RAM、FPGA、その他のLSIを利用できる。ソフトウェア資源としてファームウェア等のプログラムを利用できる。
【0040】
以下、制御回路70による表示装置22の制御、および、表示装置22の動作を具体的に説明する。制御回路70は、画面内の複数の表示領域の1つに対する部分的な画像表示と、画面内の複数のタッチ検出領域の1つに対する部分的なタッチ検出とを交互に繰り返して、画像表示とタッチ検出を時分割に制御する。
【0041】
図5は、図1の表示装置22の動作を説明する図である。表示装置22は、画面内の複数の共通電極34が複数のグループに分割された6つのタッチ検出領域R1,R2,R3,R4,R5,R6を含む。タッチ検出領域R1からR6は、それぞれ観察者から見て水平方向に細長く、垂直方向に上から下に順に並ぶ。表示装置22の全体の複数の共通電極34は、タッチ検出領域R1からR6のそれぞれに複数ずつ配置される。図5に示す各タッチ検出領域に配置される共通電極34の数は一例である。タッチ検出領域の数は「6」に限定されない。タッチ検出領域は観察者から見て水平方向に並んでもよい。
【0042】
タッチ検出回路76は、A/Dコンバータ761と、スイッチSW1,SW2,SW3,SW4,SW5,SW6とを有する。図示は省略するが、それぞれのスイッチは、複数組の入力端子と出力端子を有する。図5では図面を簡略化するために共通電極34と信号線36の接続を省略して描いている。
【0043】
スイッチSW1の複数の入力端子は、タッチ検出領域R1に含まれる複数の共通電極34と信号線36で1対1に接続されている。スイッチSW2の複数の入力端子は、タッチ検出領域R2に含まれる複数の共通電極34と信号線36で1対1に接続されている。スイッチSW3の複数の入力端子は、タッチ検出領域R3に含まれる複数の共通電極34と信号線36で1対1に接続されている。スイッチSW4の複数の入力端子は、タッチ検出領域R4に含まれる複数の共通電極34と信号線36で1対1に接続されている。スイッチSW5の複数の入力端子は、タッチ検出領域R5に含まれる複数の共通電極34と信号線36で1対1に接続されている。スイッチSW6の複数の入力端子は、タッチ検出領域R6に含まれる複数の共通電極34と信号線36で1対1に接続されている。
【0044】
スイッチSW1からSW6の出力端子は、A/Dコンバータ761の入力ポートに接続されている。A/Dコンバータ761の入力ポートの数は画面内の共通電極34の数より少ないため、A/Dコンバータ761の入力ポートに接続される共通電極34がスイッチにより切り替えられる。A/Dコンバータ761の入力ポートの数は、A/Dコンバータ761が同時に処理可能な入力信号の数と等しく、入力チャンネル数とも呼べる。
【0045】
制御回路70は、表示装置22が表示する画像にタッチ検出が不要な領域が含まれるか否かに応じて異なる制御を行う。
【0046】
(1)画像にタッチ検出が不要な領域が含まれない場合
表示装置22は、タッチ検出が必要な領域からなる第2画像を画面全体に表示する。全体でタッチ検出が必要な第2画像としては、たとえば地図画像など、画面内の任意の位置でタッチ操作やスワイプ操作を受け付ける必要がある画像が挙げられる。
【0047】
制御装置12は、複数の第2画像のそれぞれに関して、当該第2画像でタッチ検出を実行すべきタッチ検出領域を特定する情報を予め保持している。制御装置12は、第2画像の画像データDDをタッチディスプレイ20に供給する場合、タッチ検出を実行すべきタッチ検出領域R1からR6を特定する情報を含む制御データCDも供給する。制御回路70は、供給された制御データCDにもとづいて、単位フレーム期間Faの表示期間とタッチ検出期間を設定し、設定した情報にもとづいて第1駆動回路72と第2駆動回路74を制御する。
【0048】
図6は、図1の表示装置22における第2画像が表示される場合の単位フレーム期間Faのタイミングおよびタッチ駆動信号TXの波形を示す。
【0049】
図6に示す例は、単位フレーム期間(1フレーム期間)Faに、1枚の画像を表示し、1画面のタッチ検出を2回実行する例である。本実施の形態では、60Hz駆動で画像を表示する表示装置22を想定しているため、単位フレーム期間Faは約16.7(=1/60)msに設定される。1画面のタッチ検出は単位フレーム期間Faに2回実行されるため、約8.3(=1/120)ms周期で実行される。
【0050】
単位フレーム期間Faは、2つのサブフレーム期間Fbに分割される。各サブフレーム期間Fbは、6つの表示期間Daと、6つのタッチ検出期間T1a,T2a,T3a,T4a,T5a,T6aとを含む。表示期間Daとタッチ検出期間は交互に配置される。各サブフレーム期間Fbにおいて、表示期間Da、タッチ検出期間T1a、表示期間Da、タッチ検出期間T2a、表示期間Da、タッチ検出期間T3a、表示期間Da、タッチ検出期間T4a、表示期間Da、タッチ検出期間T5a、表示期間Da、タッチ検出期間T6aは、この順に並ぶ。単位フレーム期間Faの表示期間Daの数とタッチ検出期間の数は、それぞれ「12」に限定されない。
【0051】
表示装置22は、表示期間Da毎に1フレームを1/12ずつ表示する。単位フレーム期間Faの12個の表示期間Daにより、1フレームが表示される。具体的には表示期間Daの間、第1駆動回路72は、複数のソース線にソース信号SSを供給し、対象のゲート線にゲート信号GSを供給し、第2駆動回路74は複数の共通電極34に基準電圧VCOMを供給する。第2駆動回路74は、表示期間Daにはタッチ駆動信号TXの供給を停止する。
【0052】
第2駆動回路74は、それぞれのタッチ検出期間の間、タッチ検出領域R1からR6の複数の共通電極34にタッチ駆動信号TXを供給する。第2駆動回路74は、タッチ検出期間には基準電圧VCOMの供給を停止する。
【0053】
制御回路70は、スイッチSW1からSW6のうちタッチ検出期間ごとに異なる1つを導通させる。導通したスイッチに入力されるタッチ検出信号RXは、A/Dコンバータ761に出力される。A/Dコンバータ761は、スイッチを介して入力されるアナログのタッチ検出信号RXを、デジタルのタッチ検出信号に変換する。
【0054】
タッチ検出回路76は、タッチ検出期間T1aの間、タッチ検出領域R1の複数の共通電極34から受信したタッチ検出信号RXにもとづいて、タッチ検出領域R1への物体のタッチを検出する。タッチ検出回路76は、タッチ検出期間T2aの間、タッチ検出領域R2の複数の共通電極34から受信したタッチ検出信号RXにもとづいて、タッチ検出領域R2への物体のタッチを検出する。
【0055】
タッチ検出回路76は、タッチ検出期間T3aの間、タッチ検出領域R3の複数の共通電極34から受信したタッチ検出信号RXにもとづいて、タッチ検出領域R3への物体のタッチを検出する。タッチ検出回路76は、タッチ検出期間T4aの間、タッチ検出領域R4の複数の共通電極34から受信したタッチ検出信号RXにもとづいて、タッチ検出領域R4への物体のタッチを検出する。
【0056】
タッチ検出回路76は、タッチ検出期間T5aの間、タッチ検出領域R5の複数の共通電極34から受信したタッチ検出信号RXにもとづいて、タッチ検出領域R5への物体のタッチを検出する。タッチ検出回路76は、タッチ検出期間T6aの間、タッチ検出領域R6の複数の共通電極34から受信したタッチ検出信号RXにもとづいて、タッチ検出領域R6への物体のタッチを検出する。
【0057】
このようにタッチ検出回路76は、画面全体でタッチを検出する場合、単位フレーム期間Faにおいて、タッチ検出期間ごとに異なるタッチ検出領域でタッチを検出する。つまり、タッチ検出回路76は、検出対象のタッチ検出領域を順次変更する。これによりタッチ検出回路76は、複数のタッチ検出領域R1からR6のそれぞれでタッチを検出する。単位フレーム期間Faの12個のタッチ検出期間により、1画面のタッチ検出が2回実行される。これにより、画像全体でタッチを検出できる。なお、単位フレーム期間Faのタッチ検出期間の数と同数のタッチ検出領域が表示装置22に含まれてもよく、この場合、単位フレーム期間Faの複数のタッチ検出期間により、1画面のタッチ検出が1回実行される。
【0058】
(2)画像にタッチ検出が不要な領域が含まれる場合
表示装置22は、タッチ検出が不要な領域を含む第1画像を表示する。第1画像としては、たとえば、メニュー画面、設定画面、テレビ画面、オーディオ画面などが挙げられる。以下、メニュー画面の一例を説明する。
【0059】
図7は、図1の表示装置22に表示されるメニュー画面を示す。メニュー画面は、タッチ検出が必要な3つの第1画像領域I2,I4,I6と、タッチ検出が不要な3つの第2画像領域I1,I3,I5とを含む。メニュー画面は、第1画像領域I2,I4,I6のそれぞれに表示されるGUI(Graphical User Interface)100を含む。GUI100は、アイコンを含む。第2画像領域I1,I3,I5のそれぞれにはGUI100が表示されない。
【0060】
タッチ検出領域R2は、第1画像領域I2に一致し、タッチ検出領域R4は、第1画像領域I4に一致し、タッチ検出領域R6は、第1画像領域I6に一致する。タッチ検出領域R1は、第2画像領域I1に一致し、タッチ検出領域R3は、第2画像領域I3に一致し、タッチ検出領域R5は、第2画像領域I5に一致する。第1画像領域に対応するタッチ検出領域が当該第1画像領域を含んでいれば、それぞれのタッチ検出領域は、対応する第1画像領域または第2画像領域に一致しなくてもよい。
【0061】
GUI100が配置されていない第2画像領域I1,I3,I5で仮にタッチが検出されたとしても、得られるタッチ位置の座標データTDは制御装置12で利用されないことを想定する。そこで、タッチ検出回路76は、タッチ検出領域R1からR6の一部、すなわち第1画像領域I2,I4,I6にもとづいて定められるタッチ検出領域R2,R4,R6でタッチ検出を実行する。タッチ検出回路76は、タッチ検出領域R1からR6の残り、すなわち第2画像領域I1,I3,I5にもとづいて定められるタッチ検出領域R1,R3,R5でタッチ検出を非実行とする。具体的には、例えば、制御回路70は、タッチ検出期間T1aにおいてスイッチSW1を非導通とし、タッチ検出期間T3aにおいてスイッチSW3を非導通とし、タッチ検出期間T5aにおいてスイッチSW5を非導通とする。これにより、タッチ検出回路76は、タッチ検出領域R1,R3,R5に含まれる共通電極34からタッチ検出信号RXを受信しない。また、例えば、タッチ検出回路76は、タッチ検出期間T1a,T3a,T5aにおいて、タッチ検出領域R1,R3,R5に含まれる共通電極34から供給されるタッチ検出信号RXに対して、タッチの有無を判定するための一以上の信号処理を行わない。これにより、タッチ検出回路76は、タッチ検出領域R1,R3,R5について、タッチ検出を実行しない。また、例えば、制御回路70は、タッチ検出回路76から供給されるタッチ検出領域R1,R3,R5でのタッチ位置の情報に対して、タッチ位置の座標データTDを導出しない。また、例えば、制御回路70は、タッチ検出領域R1,R3,R5でのタッチ位置を示す座標データTDを、ホスト10の制御装置12に供給しない。また、例えば、ホスト10の制御装置12は、制御回路70から供給されるタッチ検出領域R1,R3,R5を示す座標データTDに対して、それに応じた各種処理を実行しない。これにより、第1画像が表示される場合、タッチ検出に関する処理を軽減できる。
【0062】
なお、タッチ検出が実行されるタッチ検出領域の数と、タッチ検出が非実行とされるタッチ検出領域の数は、同数でなくてもよく、それぞれ1以上であればよい。
【0063】
制御装置12は、メニュー画面、設定画面などの複数の第1画像のそれぞれに関して、当該第1画像でタッチ検出を実行すべきタッチ検出領域を特定する情報を予め保持している。制御装置12は、図7の第1画像の画像データDDをタッチディスプレイ20に供給する場合、タッチ検出を実行すべきタッチ検出領域R2,R4,R6を特定する情報を含む制御データCDも供給する。制御回路70は、供給された制御データCDにもとづいて、単位フレーム期間Faの表示期間とタッチ検出期間を設定し、設定した情報にもとづいて第1駆動回路72と第2駆動回路74を制御する。これにより、第1画像に応じてタッチ検出を実行すべきタッチ検出領域を設定でき、必要な領域に限りタッチを検出できる。
【0064】
図8は、図1の表示装置22における第1画像が表示される場合の単位フレーム期間Faのタイミングおよびタッチ駆動信号TXの波形を示す。単位フレーム期間Faの長さ、サブフレーム期間Fbの長さは、図6の例と等しい。
【0065】
各サブフレーム期間Fbは、3つの表示期間Daと、3つのタッチ検出期間T2a,T4a,T6aとを含み、タッチ検出期間T1a,T3a,T5aを含まない。表示期間Daとタッチ検出期間は交互に配置される。各サブフレーム期間Fbにおいて、表示期間Da、タッチ検出期間T2a、表示期間Da、タッチ検出期間T4a、表示期間Da、タッチ検出期間T6aは、この順に並ぶ。このように、単位フレーム期間Faにおいて、タッチ検出期間の数は、第2画像が表示される場合のタッチ検出期間の数より少なく、表示期間Daの数は、第2画像が表示される場合の表示期間Daの数より少ない。
【0066】
表示装置22は、表示期間Da毎に1フレームを1/6ずつ表示する。単位フレーム期間Faの6つの表示期間Daにより、1フレームが表示される。単位フレーム期間Faの6つのタッチ検出期間により、1画面の一部のタッチ検出が2回実行される。
【0067】
表示期間Daの長さは、図6の第2画像が表示される場合の表示期間Daの長さの2倍である。単位フレーム期間Faにおいて、表示期間Daの総和は、第2画像が表示される場合の表示期間Daの総和と等しい。
【0068】
単位フレーム期間Faにおいて、タッチ検出期間の総和は、第2画像が表示される場合のタッチ検出期間の総和と等しい。タッチ検出期間の長さは、第2画像が表示される場合のタッチ検出期間の長さの2倍である。そのため、タッチ検出期間に含まれるタッチ駆動信号TXのパルス数は、第2画像が表示される場合のパルス数の2倍である。これにより、タッチ検出回路76は、各タッチ検出期間において、第2画像が表示される場合の2倍の数の検出値を導出する。よって、第1画像が表示される場合、各タッチ検出期間の検出値の総和を第2画像が表示される場合より大きな値とすることができ、タッチ検出感度を向上できる。
【0069】
車載用途の表示装置22では、安全性の観点や、曲面ディスプレイの需要の増加から、表示装置22の前面側の保護層にガラスに代わり樹脂カバーが用いられることが多くなっている。樹脂カバーの場合、ガラスに比べて誘電率が低いため、タッチ感度の低下につながる。本実施の形態では、樹脂カバーの場合にも、感度を向上できる。
【0070】
(第1の実施の形態の変形例)
図9は、第1の実施の形態の変形例に係る第1画像が表示される場合の単位フレーム期間Faのタイミングおよびタッチ駆動信号TXの波形を示す。
【0071】
図9では、1つの表示期間Daの長さ、1つのタッチ検出期間の長さ、タッチ検出期間の数、表示期間Daの数、および、表示期間Daとタッチ検出期間T1aからT6aの配置は、第1の実施の形態の第2画像が表示される場合と同一である。タッチ検出期間T1a,T3a,T5aのそれぞれでタッチが検出されるタッチ検出領域は、第2画像が表示される場合と異なる。タッチ検出期間T1aでは、タッチ検出領域R1に替えてタッチ検出領域R2のタッチが検出され、タッチ検出期間T3aでは、タッチ検出領域R3に替えてタッチ検出領域R4のタッチが検出され、タッチ検出期間T5aでは、タッチ検出領域R5に替えてタッチ検出領域R6のタッチが検出される。
【0072】
各サブフレーム期間Fbにおいて、タッチ検出回路76は、2つのタッチ検出期間T1a,T2aで得られる検出値の総和にもとづいてタッチ検出領域R2のタッチを検出し、2つのタッチ検出期間T3a,T4aで得られる検出値の総和にもとづいてタッチ検出領域R4のタッチを検出し、2つのタッチ検出期間T5a,T6aで得られる検出値の総和にもとづいてタッチ検出領域R6のタッチを検出する。これは、第1画像が表示される場合、タッチ検出回路76は、複数のタッチ検出期間に検出対象のタッチ検出領域の共通電極34から受信したタッチ検出信号RXにもとづいて、当該複数のタッチ検出期間ごとに当該検出対象のタッチ検出領域におけるタッチを検出することに相当する。この構成でもタッチ検出感度を向上できる。
【0073】
(第2の実施の形態)
第2の実施の形態では、画面の一部でタッチを検出する場合、画面の全体でタッチを検出する場合よりも単位フレーム期間Faのタッチ検出期間の総和が短いことが、第1の実施の形態と異なる。以下、第1の実施の形態との相違点を中心に説明する。
【0074】
図10は、第2の実施の形態に係る第1画像が表示される場合の単位フレーム期間Faのタイミングおよびタッチ駆動信号TXの波形を示す。
【0075】
各サブフレーム期間Fbは、3つの表示期間Daと、3つのタッチ検出期間T2a,T4a,T6aとを含み、3つのタッチ検出期間T1a,T3a,T5aを含まない。このように、単位フレーム期間Faにおいて、タッチ検出期間の数は、第2画像が表示される場合のタッチ検出期間の数より少なく、表示期間Daの数は、第2画像が表示される場合の表示期間Daの数より少ない。
【0076】
タッチ検出期間の長さは、図6の第2画像が表示される場合のタッチ検出期間の長さと同じである。そのため、単位フレーム期間Faにおいて、タッチ検出期間の総和は、第2画像が表示される場合のタッチ検出期間の総和より短い。つまり、単位フレーム期間Faにおけるタッチ駆動信号TXの供給時間は、第2画像が表示される場合より短くなる。よって、タッチ駆動信号TXに起因する輻射を低減でき、消費電力も低減できる。
【0077】
図4に示すように、表示装置22において共通電極34より前面側には電極が存在しない。そのため、表示装置22では、共通電極より観察者側にタッチセンサ電極が配置されたアウトセル型の表示装置よりもノイズを放射しやすい。よって、タッチ駆動信号TXに起因する電磁波の輻射が発生しやすく、この輻射が周囲の受信機などに影響を与える可能性がある。本実施の形態では、輻射による周囲への影響を抑制できる。
【0078】
表示期間Daは、図6の第2画像が表示される場合の表示期間Daの2倍にタッチ検出期間を加算した長さである。つまり、単位フレーム期間Faにおける複数の表示期間Daの総和は、第2画像が表示される場合の複数の表示期間Daの総和よりタッチ検出期間の6倍だけ長い。
【0079】
第1駆動回路72は、制御回路70の制御にしたがい、第2画像の場合よりも周波数が低いソース信号SSを生成する。第1駆動回路72は、制御回路70の制御にしたがい、第2画像の場合よりも周波数が低いゲート信号GSを生成する。周波数は、単位フレーム期間における表示期間Daの長さの総和にもとづいて設定できる。これにより、第2画像が表示される場合と比較し、画素電極32の充電時間を確保しやすくなるため、各画素の色再現性を高めることができ、画質を向上できる。
【0080】
(第2の実施の形態の変形例)
表示システム1の周囲の電子機器などから放射される外来ノイズの周波数がタッチ駆動信号TXの周波数と等しい場合、タッチ検出の精度や感度が低下する可能性がある。そこで表示システム1は、外来ノイズの量に応じて、いわゆる周波数ホッピングの制御を行ってもよい。周波数ホッピングには、周知の技術を利用できる。
【0081】
第2画像が表示される場合、予め定められた数の単位フレーム期間Faごとに、隣り合う2つの単位フレーム期間Faの間にノイズ検出期間が配置される。第2駆動回路74は、ノイズ検出期間ではタッチ駆動信号TXの供給を停止し、基準電圧VCOMを供給する。タッチ検出回路76は、ノイズ検出期間において、複数の共通電極34から受信したタッチ検出信号RXに含まれる所定の複数の周波数のノイズ量を測定する。複数の周波数は、タッチ駆動信号TXの周波数を含む。タッチ検出回路76は、タッチ駆動信号TXの周波数の所定レベル以上のノイズが検出された場合、測定されたノイズ量が最小である周波数の情報を含むノイズ検出情報を制御回路70に出力する。
【0082】
制御回路70は、ノイズ検出情報にもとづいて、タッチ駆動信号TXの周波数をノイズ量が最小である周波数に変更するように第2駆動回路74を制御する。第2駆動回路74は、制御回路70の制御にしたがい、ノイズ量が最小である周波数のタッチ駆動信号TX、すなわち所定レベル以上のノイズの周波数と異なる周波数のタッチ駆動信号TXを共通電極34に供給する。これにより、外来ノイズによるタッチ検出精度や感度の低下を抑制できる。
【0083】
制御回路70は、第1画像が表示される場合、予め定められた数の単位フレーム期間Faごとに、第2画像が表示される場合のタッチ検出期間T1a,T3a,T5aのいずれかをノイズ検出期間とする。これにより、2つの単位フレーム期間Faの間のノイズ検出期間を無くすことができる。
【0084】
(第3の実施の形態)
第3の実施の形態では、第1画像が表示される場合、タッチ検出回路76は全てのタッチ検出領域でタッチを検出するが、タッチ検出が不要なタッチ検出領域でタッチが検出される場合、タッチ駆動信号TXの供給が停止されることが第1の実施の形態と異なる。以下、第1の実施の形態との相違点を中心に説明する。
【0085】
図11は、第3の実施の形態に係る第1画像が表示される場合の単位フレーム期間Faのタイミングおよびタッチ駆動信号TXの波形を示す。タッチ検出回路76は、第2画像が表示される場合と同様に、複数のタッチ検出期間のそれぞれにおいて、タッチ検出期間ごとに異なるタッチ検出領域でタッチを検出する。
【0086】
第2駆動回路74は、タッチ検出回路76が複数のタッチ検出領域の一部、すなわち第1画像領域I2,I4,I6にもとづいて定められたタッチ検出領域R2,R4,R6でタッチを検出する場合、複数の共通電極34のそれぞれにタッチ駆動信号TXを供給する。
【0087】
第2駆動回路74は、タッチ検出回路76が複数のタッチ検出領域の残り、すなわち第2画像領域I1,I3,I5にもとづいて定められたタッチ検出領域R1,R3,R5でタッチを検出する場合、複数の共通電極34のそれぞれにタッチ駆動信号TXを非供給とする。これにより、第2画像が表示される場合と比較し、単位フレーム期間Faにおけるタッチ駆動信号TXの供給時間が短くなるので、タッチ駆動信号TXに起因する輻射を低減できる。
【0088】
また、タッチ駆動信号TXが供給されないので、タッチ検出領域R1,R3,R5のいずれかでタッチがあったとしてもタッチ有りと判定されない。
【0089】
ただし、タッチ駆動信号TXが供給されない場合でも、ノイズによりタッチ検出領域R1,R3,R5のいずれかでタッチ有りと誤判定される可能性はある。そこで、表示装置22は、R1,R3,R5においてタッチ検出を非実行としても良い。
【0090】
以上、本開示について、実施の形態をもとに説明した。この実施の形態は例示であり、それらの各構成要素あるいは各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、また、そうした変形例も本開示の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
【0091】
たとえば、第1の画像が表示される場合、タッチ検出が必要な第1画像領域およびタッチ検出領域は、GUI100ごとに設定されてもよい。図12は、変形例に係るメニュー画面の一部を示す図である。第1画像領域I21,I22,I23,I24,I25は、それぞれ対応するGUI100を含む。第2画像領域I20は、第2画像領域I1と第2画像領域I3との間の領域のうち第1画像領域I21からI25以外の領域である。
【0092】
タッチ検出領域R21は第1画像領域I21に一致し、タッチ検出領域R22は第1画像領域I22に一致し、タッチ検出領域R23は第1画像領域I23に一致し、タッチ検出領域R24は第1画像領域I24に一致し、タッチ検出領域R25は第1画像領域I25に一致する。タッチ検出領域R20は、第2画像領域I20に一致する。
【0093】
タッチ検出回路76は、タッチ検出期間T2aにおいて、タッチ検出領域R21からR25で並行してタッチ検出を実行し、タッチ検出領域R20でタッチ検出を非実行とする。具体的には、例えば、タッチ検出回路76は、タッチ検出期間T2aにおいて、タッチ検出領域R20に含まれる共通電極34から供給されるタッチ検出信号RXに対して、タッチの有無を判定するための一以上の信号処理を行わない。これにより、タッチ検出回路76は、タッチ検出領域R20について、タッチ検出を実行しない。また、例えば、制御回路70は、タッチ検出回路76から供給されるタッチ検出領域R20でのタッチ位置の情報に対して、タッチ位置の座標データTDを導出しない。また、例えば、制御回路70は、タッチ検出領域R20でのタッチ位置を示す座標データTDを、ホスト10の制御装置12に供給しない。また、例えば、ホスト10の制御装置12は、制御回路70から供給されるタッチ検出領域R20を示す座標データTDに対して、それに応じた各種処理を実行しない。この変形例では、タッチ検出に関する処理をより軽減できる。
【0094】
また、表示装置22は、表示する画像によらず、一部のタッチ検出領域でタッチ検出を非実行としても良い。また、一部のタッチ検出領域に対して、タッチ駆動信号TXの供給が停止されても良い。
具体的には、タッチ検出が不要な領域でタッチ検出を非実行としても良い。また、タッチ検出が不要な領域に対して、タッチ駆動信号TXの供給が停止されても良い。
【0095】
例えば、表示装置のタッチ操作面の周辺や、タッチ操作面の一部を覆った箇所に、物理的なスイッチ装置が設けられる場合がある。このような場合において、スイッチ装置の周辺領域や、スイッチ装置がタッチ操作面を覆う領域と対応するタッチ検出領域で、タッチ検出を非実行としても良い。スイッチ装置として、押下スイッチ装置、回転操作可能なダイヤルスイッチ装置が用いられても良い。ダイヤルスイッチ装置として、ロータリースイッチ装置が用いられても良い。
【0096】
また、制御回路70は、検出対象のタッチ検出領域の複数の共通電極34以外の少なくとも1つの共通電極34に供給されるタッチ駆動信号TXの振幅を、検出対象のタッチ検出領域の複数の共通電極34に供給されるタッチ駆動信号TXの振幅より小さく、たとえばゼロに制御してもよい。タッチ駆動信号TXの振幅をゼロに制御することは、タッチ駆動信号TXを非供給とすることに相当する。
【0097】
相対的に大きい振幅のタッチ駆動信号TXを供給する共通電極34の数が少ないほど輻射と消費電力を低減できる。そのため、制御回路70は、検出対象のタッチ検出領域に隣接する共通電極34以外の共通電極34に供給されるタッチ駆動信号TXの振幅を小さく、たとえばゼロに制御してもよい。この場合、制御回路70は、検出対象のタッチ検出領域に隣接する共通電極34に供給されるタッチ駆動信号TXの振幅を、検出対象のタッチ検出領域の複数の共通電極に供給されるタッチ駆動信号の振幅と実質的に等しく制御する。そのため、検出対象のタッチ検出領域の共通電極34と、それに隣接する共通電極34との間の寄生容量はタッチ駆動信号TXにより充電されない。よって、全ての共通電極34を共通のタッチ駆動信号TXで駆動する第1の実施の形態等に対して、検出対象のタッチ検出領域の共通電極34の寄生容量の充電時間が長くならないため、検出対象のタッチ検出領域のタッチ検出のタイミングを維持できる。この変形例では、消費電力と輻射をより低減できる。
【0098】
さらに、実施の形態では、制御データCDがタッチ検出を実行すべきタッチ検出領域を特定する情報を含むが、含まなくてもよい。この場合、制御回路70は、画像データDDにもとづいてタッチ検出が不要なタッチ検出領域を特定する。車載用途の表示装置22では、メニュー画面などの背景が黒色であることが多い。そこで、制御回路70は、タッチ検出領域の全体が黒色などの所定の色である場合、そのタッチ検出領域をタッチ検出が不要なタッチ検出領域であると特定する。この特定処理は、制御装置12で実行されてもよい。この変形例では、表示システム1の構成の自由度を向上できる。
【0099】
また、上記各実施の形態では制御装置24がタッチディスプレイ20に含まれるが、制御装置24はホスト10に含まれてもよい。上記各実施の形態では第1駆動回路72が基準クロック信号を生成するが、第2駆動回路74が基準クロック信号を生成してもよい。単位フレーム期間は、表示装置22のタッチ検出領域の数の3倍以上のタッチ検出期間を含んでもよい。これらの変形例では、表示システム1の構成の自由度を向上できる。
【0100】
表示装置の表示面に加飾シートが設けられた加飾ディスプレイが知られている。加飾ディスプレイでは、表示が必要なタイミングで、表示面の一部に表示が必要な情報を表示するニーズがある。そのため、上記各実施の形態の開示を加飾ディスプレイに対して適用すると有用である。
【0101】
本開示の一態様に係る表示システムは、
複数のゲート線と、複数のソース線と、前記複数のゲート線と前記複数のソース線とによって区画される各領域に設けられる複数の画素電極と、前記複数の画素電極に対向して設けられ、画像表示およびタッチ検出に共用される複数の共通電極とを有する表示装置と、
前記複数の共通電極のそれぞれにタッチ駆動信号を供給する駆動回路と、
前記複数の共通電極のそれぞれから受信したタッチ検出信号にもとづいて、前記表示装置への物体のタッチを検出するタッチ検出回路と、
を備え、
前記表示装置は、複数のタッチ検出領域を含み、前記複数の共通電極は、それぞれのタッチ検出領域に複数ずつ配置され、
前記表示システムは、前記複数のタッチ検出領域の一部でタッチ検出を実行し、前記複数のタッチ検出領域の残りでタッチ検出を非実行とする。
この態様によると、複数のタッチ検出領域の残りでタッチ検出を非実行とするので、タッチ検出に関する処理を軽減できる。
【0102】
本開示の一態様に係る表示システムにおいて、例えば、
前記表示装置における単位フレーム期間に、前記表示装置が画像を表示する表示期間と、前記タッチ検出回路がタッチを検出するタッチ検出期間とが交互に配置され、
タッチ検出が必要な第1画像領域とタッチ検出が不要な第2画像領域とを含む第1画像を前記表示装置が表示する場合、前記タッチ検出回路は、前記単位フレーム期間において、前記第1画像領域にもとづいて定められるタッチ検出領域でタッチ検出を実行し、前記第2画像領域にもとづいて定められるタッチ検出領域でタッチ検出を非実行とする、としても良い。
この場合、タッチ検出が不要な領域を含む画像の場合、必要な領域に限りタッチを検出できる。
【0103】
本開示の一態様に係る表示システムにおいて、例えば、
タッチ検出が必要な領域からなる第2画像を前記表示装置が表示する場合、前記タッチ検出回路は、前記単位フレーム期間において、前記複数のタッチ検出領域のそれぞれでタッチを検出する、としても良い。
この場合、タッチ検出が必要な領域からなる画像の場合、画像全体でタッチを検出できる。
【0104】
本開示の一態様に係る表示システムにおいて、例えば、
前記単位フレーム期間において、前記第1画像が表示される場合のタッチ検出期間の総和は、前記第2画像が表示される場合のタッチ検出期間の総和と等しい、としても良い。
この場合、第1画像が表示される場合、第2画像が表示される場合と比較し、検出対象のタッチ検出領域の数が少なく、単位フレーム期間のタッチ検出期間の総和が等しいので、検出感度を向上できる。
【0105】
本開示の一態様に係る表示システムにおいて、例えば、
前記単位フレーム期間において、前記第1画像が表示される場合のタッチ検出期間の数は、前記第2画像が表示される場合のタッチ検出期間の数より少なく、
前記単位フレーム期間において、前記第1画像が表示される場合のタッチ検出期間は、前記第2画像が表示される場合のタッチ検出期間より長い、としても良い。
この場合、第1画像が表示される場合、第2画像が表示される場合と比較し、タッチ検出期間が長いので、検出感度を向上できる。
【0106】
本開示の一態様に係る表示システムにおいて、例えば、
前記単位フレーム期間において、前記第1画像が表示される場合のタッチ検出期間の数は、前記第2画像が表示される場合のタッチ検出期間の数と等しく、
前記第1画像が表示される場合、前記タッチ検出回路は、複数のタッチ検出期間に検出対象のタッチ検出領域の共通電極から受信した前記タッチ検出信号にもとづいて、当該複数のタッチ検出期間ごとに当該検出対象のタッチ検出領域におけるタッチを検出する、としても良い。
この場合、第1画像が表示される場合、第2画像が表示される場合よりも検出感度を向上できる。
【0107】
本開示の一態様に係る表示システムにおいて、例えば、
前記駆動回路は、前記複数の共通電極のそれぞれに対して、表示期間に画像表示用の基準電圧を供給し、タッチ検出期間にタッチ駆動信号を供給し、
前記単位フレーム期間において、前記第1画像が表示される場合のタッチ検出期間の総和は、前記第2画像が表示される場合のタッチ検出期間の総和より短い、としても良い。
この場合、第1画像が表示される場合、第2画像が表示される場合と比較し、単位フレーム期間におけるタッチ駆動信号の供給時間が短いので、輻射を低減できる。
【0108】
本開示の一態様に係る表示システムにおいて、例えば、
前記単位フレーム期間において、前記第1画像が表示される場合の表示期間の総和は、前記第2画像が表示される場合の表示期間の総和より長い、としても良い。
この場合、第1画像が表示される場合、第2画像が表示される場合よりも画質を向上できる。
【0109】
本開示の一態様に係る表示システムにおいて、例えば、
さらに、
ダイヤルスイッチ装置を備え、
前記ダイヤルスイッチ装置の操作面の一部又は全ては、前記表示装置のタッチ操作面の一部を覆い、
前記ダイヤルスイッチ装置の前記操作面の周辺領域と対応するタッチ検出領域で、タッチ検出を非実行とする、としても良い。
この場合、ダイヤルスイッチ装置の周辺領域に指が触れたとしても、それによりタッチ有りとは判定されない。よって、ユーザの意図しない処理が実行されることを抑制できる。
【0110】
本開示の一態様に係る表示システムにおいて、例えば、
前記タッチ検出回路は、
タッチ検出が実行される前記複数のタッチ検出領域の一部について、当該複数の共通電極のそれぞれからタッチ検出信号を受信し、
前記複数のタッチ検出領域の残りについて、当該複数の共通電極のそれぞれからタッチ検出信号を受信しない、としても良い。
この場合、タッチ検出に関する処理を軽減できる。
【0111】
本開示の一態様に係る表示システムにおいて、例えば、
前記タッチ検出回路は、
タッチ検出が実行される前記複数のタッチ検出領域の一部について、タッチ検出を実行し、
前記複数のタッチ検出領域の残りについて、タッチ検出を非実行とする、としても良い。
この場合、タッチ検出に関する処理を軽減できる。
【0112】
本開示の一態様に係る表示システムにおいて、例えば、
さらに、
前記タッチ検出回路を制御する制御回路を備え、
前記タッチ検出回路は、前記複数のタッチ検出領域のタッチ検出結果を前記制御回路に供給し、
前記制御回路は、
タッチ検出が実行される前記複数のタッチ検出領域の一部について、当該タッチ検出結果に基づいて、前記表示装置への物体のタッチ位置を示す座標データを導出し、
前記複数のタッチ検出領域の残りについて、前記表示装置への物体のタッチ位置を示す前記座標データを導出しない、としても良い。
この場合、タッチ検出に関する処理を軽減できる。
【0113】
本開示の一態様に係る表示システムにおいて、例えば、
さらに、
前記タッチ検出回路を制御する制御回路と、
前記表示装置への物体のタッチに応じた処理を実行する制御装置と、
を備え、
前記タッチ検出回路は、前記複数のタッチ検出領域のタッチ検出結果を前記制御回路に供給し、
前記制御回路は、前記複数のタッチ検出領域のタッチ検出結果に基づいて、前記表示装置への物体のタッチ位置を示す座標データを導出し、導出した前記座標データを前記制御装置に供給し、
前記制御装置は、
タッチ検出が実行される前記複数のタッチ検出領域の一部について、当該複数のタッチ検出領域を示す座標データに基づいて、前記表示装置への物体のタッチに応じた処理を実行し、
前記複数のタッチ検出領域の残りについて、前記表示装置への物体のタッチに応じた処理を非実行とする、としても良い。
この場合、タッチ検出に関する処理を軽減できる。
【0114】
本開示の一態様に係る表示システムは、
複数のゲート線と、複数のソース線と、前記複数のゲート線と前記複数のソース線とによって区画される各領域に設けられる複数の画素電極と、前記複数の画素電極に対向して設けられ、画像表示およびタッチ検出に共用される複数の共通電極とを有する表示装置と、
前記複数の共通電極のそれぞれにタッチ駆動信号を供給する駆動回路と、
前記複数の共通電極のそれぞれから受信したタッチ検出信号にもとづいて、前記表示装置への物体のタッチを検出するタッチ検出回路と、
を備え、
前記表示装置は、複数のタッチ検出領域を含み、前記複数の共通電極は、それぞれのタッチ検出領域に複数ずつ配置され、
前記駆動回路は、
前記複数のタッチ検出領域の一部でタッチ検出が実行される場合、前記複数の共通電極のそれぞれにタッチ駆動信号を供給し、
前記複数のタッチ検出領域の残りでタッチ検出が実行されない場合、前記複数の共通電極のそれぞれにタッチ駆動信号を非供給とする。
この態様によれば、タッチ駆動信号に起因する輻射を低減できる。また、複数のタッチ検出領域の残りではタッチが検出されないので、タッチ位置の座標を演算する必要がなくなる。よって、演算量を抑制できる。
【0115】
本開示の一態様に係る表示システムにおいて、例えば、
前記表示装置は、タッチ検出が必要な第1画像領域とタッチ検出が不要な第2画像領域とを含む画像を表示し、
前記複数のタッチ検出領域の一部は、前記第1画像領域にもとづいて定められ、前記複数のタッチ検出領域の残りは、前記第2画像領域にもとづいて定められる、としても良い。
この場合、タッチ検出が不要な領域を含む画像の場合、必要な領域に限りタッチを検出できる。
【0116】
本開示の一態様に係る表示システムにおいて、例えば、
さらに、
ダイヤルスイッチ装置を備え、
前記ダイヤルスイッチ装置の操作面の一部又は全ては、前記表示装置のタッチ操作面の一部を覆い、
前記ダイヤルスイッチ装置の操作面の周辺領域と対応するタッチ検出領域で、タッチ検出を非実行とする、としても良い。
【0117】
本開示の一態様に係る制御装置は、
複数のゲート線と、複数のソース線と、前記複数のゲート線と前記複数のソース線とによって区画される各領域に設けられる複数の画素電極と、前記複数の画素電極に対向して設けられ、画像表示およびタッチ検出に共用される複数の共通電極とを有する表示装置を制御する制御装置であって、
前記複数の共通電極のそれぞれにタッチ駆動信号を供給する駆動回路と、
前記複数の共通電極のそれぞれから受信したタッチ検出信号にもとづいて、前記表示装置への物体のタッチを検出するタッチ検出回路と、
を備え、
前記表示装置は、複数のタッチ検出領域を含み、前記複数の共通電極は、それぞれのタッチ検出領域に複数ずつ配置され、
前記制御装置は、前記複数のタッチ検出領域の一部でタッチ検出を実行し、前記複数のタッチ検出領域の残りでタッチ検出を非実行とする。
この態様によると、タッチ検出回路によるタッチ検出の処理を軽減できる。
【0118】
本開示の一態様に係る制御装置は、
複数のゲート線と、複数のソース線と、前記複数のゲート線と前記複数のソース線とによって区画される各領域に設けられる複数の画素電極と、前記複数の画素電極に対向して設けられ、画像表示およびタッチ検出に共用される複数の共通電極とを有する表示装置を制御する制御装置であって、
前記複数の共通電極のそれぞれにタッチ駆動信号を供給する駆動回路と、
前記複数の共通電極のそれぞれから受信したタッチ検出信号にもとづいて、前記表示装置への物体のタッチを検出するタッチ検出回路と、
を備え、
前記表示装置は、複数のタッチ検出領域を含み、前記複数の共通電極は、それぞれのタッチ検出領域に複数ずつ配置され、
前記駆動回路は、
前記複数のタッチ検出領域の一部でタッチ検出が実行される場合、前記複数の共通電極のそれぞれにタッチ駆動信号を供給し、
前記タッチ検出回路が前記複数のタッチ検出領域の残りでタッチ検出が実行されない場合、前記複数の共通電極のそれぞれにタッチ駆動信号を非供給とする。
この態様によると、タッチ駆動信号に起因する輻射を低減でき、タッチ位置の座標の演算量を抑制できる。
【0119】
本開示の一態様に係る制御方法は、
複数のゲート線と、複数のソース線と、前記複数のゲート線と前記複数のソース線とによって区画される各領域に設けられる複数の画素電極と、前記複数の画素電極に対向して設けられ、画像表示およびタッチ検出に共用される複数の共通電極とを有する表示装置の制御方法であって、
前記複数の共通電極のそれぞれにタッチ駆動信号を供給するステップと、
前記複数の共通電極のそれぞれから受信したタッチ検出信号にもとづいて、前記表示装置への物体のタッチを検出するステップと、
を備え、
前記表示装置は、複数のタッチ検出領域を含み、前記複数の共通電極は、それぞれのタッチ検出領域に複数ずつ配置され、
前記複数のタッチ検出領域の一部でタッチ検出が実行され、前記複数のタッチ検出領域の残りでタッチ検出が非実行とされる。
この態様によると、タッチ検出の処理を軽減できる。
【0120】
本開示の一態様に係る制御方法は、
複数のゲート線と、複数のソース線と、前記複数のゲート線と前記複数のソース線とによって区画される各領域に設けられる複数の画素電極と、前記複数の画素電極に対向して設けられ、画像表示およびタッチ検出に共用される複数の共通電極とを有する表示装置の制御方法であって、
前記複数の共通電極のそれぞれにタッチ駆動信号を供給するステップと、
前記複数の共通電極のそれぞれから受信したタッチ検出信号にもとづいて、前記表示装置への物体のタッチを検出するステップと、
を備え、
前記表示装置は、複数のタッチ検出領域を含み、前記複数の共通電極は、それぞれのタッチ検出領域に複数ずつ配置され、
前記複数のタッチ検出領域の一部でタッチが検出される場合、前記複数の共通電極のそれぞれにタッチ駆動信号が供給され、
前記複数のタッチ検出領域の残りでタッチが検出される場合、前記複数の共通電極のそれぞれにタッチ駆動信号が非供給とされる。
この態様によると、タッチ駆動信号に起因する輻射を低減でき、タッチ位置の座標の演算量を抑制できる。
【産業上の利用可能性】
【0121】
本開示は、タッチ検出機能を有する表示システム、制御装置および制御方法に利用できる。
【符号の説明】
【0122】
1…表示システム、12…制御装置、22…表示装置、24…制御装置、34…共通電極、70…制御回路、72…第1駆動回路、74…第2駆動回路、76…タッチ検出回路。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12