(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-26
(45)【発行日】2024-04-03
(54)【発明の名称】冷却衣服用送風ファン
(51)【国際特許分類】
F04D 29/52 20060101AFI20240327BHJP
A41D 13/002 20060101ALI20240327BHJP
F04D 25/08 20060101ALI20240327BHJP
【FI】
F04D29/52 B
A41D13/002 105
F04D25/08 305E
(21)【出願番号】P 2023118260
(22)【出願日】2023-07-20
【審査請求日】2023-07-20
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000130732
【氏名又は名称】株式会社サンエス
(74)【代理人】
【識別番号】100095337
【氏名又は名称】福田 伸一
(74)【代理人】
【識別番号】100174425
【氏名又は名称】水崎 慎
(74)【代理人】
【識別番号】100203932
【氏名又は名称】高橋 克宗
(72)【発明者】
【氏名】小林 則人
【審査官】原田 愛子
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-033671(JP,A)
【文献】登録実用新案第3221981(JP,U)
【文献】特開2021-119303(JP,A)
【文献】特開2022-115685(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F04B 39/14
A41D 13/005
A41D 13/002
F04B 39/12
F04D 25/08
F04D 29/52
F04B 39/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
その外周部に、外周方向に延ばされた衣服装着用の鍔を有する筒状の風洞と、この風洞内に配置されたファンと、このファンを駆動するモータと、前記風洞の空気吸い込み口側に、着脱自在に配置した前側ガードと、前記風洞の空気吹き出し口側に、着脱自在に配置した後側ガードとを備え、
前記モータを、前記風洞に固定し、このモータの回転軸に前記ファンを装着し、
前記後側ガードの外周に、前記風洞の前記鍔との間で、服を挟んだ状態にする、外周方向に延ばされたフランジを設けるとともに、この後側ガードには、
前記風洞と前記前側ガードの少なくとも一方に設けた第1の係止部に係止させる第2の係止部と、
前記風洞と前記前側ガードの少なくとも一方に設けた第1の係合部に係合させる第2の係合部とを設け、
前記後側ガードの前記第2の係止部を前記第1の係止部に係止させた状態で、前記後側ガードの前記第2の係合部を前記第1の係合部に係合させる構成とし
、
前記風洞の空気吹き出し口側の軸心部分には、前記モータへの給電部を設けるとともに、この給電部の外周は、前記風洞の空気吹き出し口側に、複数の梁で支持し、
前記給電部は給電ケースにより構成し、この給電ケース内に、前記モータへの給電線の一端側を配置し、前記給電線の他端側は、前記梁に沿って風洞外周部に延長し、この風洞外周部に設けた給電端子に接続し、
前記給電ケースは円形とし、この給電ケース部分に対応する前記後側ガードには円形の開口部を形成し、
前記後側ガードの円形の前記開口部の直径を、前記給電ケースの直径よりも小さくした冷却衣服用送風ファン。
【請求項2】
前記第1の係止部と前記第1の係合部は、前記風洞外周部分の対向部分、またはその近傍に配置し、
前記第2の係止部と前記第2の係合部は、前記後側ガード外周部分の対向部分、またはその近傍に配置した請求項1に記載の冷却衣服用送風ファン。
【請求項3】
前記
後側ガードの前記開口部の外周部分には、前記給電ケースにおける前記後側ガード側の端部の外周部に被さる保持部を設けた請求項
1に記載の冷却衣服用送風ファン。
【請求項4】
前記給電
ケースの前記前側ガード方向で、前記風洞内にはモータケースを設け、このモータケースと前記給電ケースを一体化するとともに、前記モータケース内に前記モータを配置した請求項
1に記載の冷却衣服用送風ファン。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、服本体内に空気を取り込む冷却衣服用送風ファンに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来のこの種、冷却衣服用送風ファンとしては、ファンの掃除をしやすくするために、前ケースと後ケースの一方にファン、モータを配置し、他方を相手方ケースから着脱自在にすることでファンの掃除をしやすくするものが提案されている(これに類似する先行文献としては、下記特許文献1が存在する)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記従来例では、例えば、前ケース内にファンを収納した場合、後ケースを外して、ファンを露出させることができる。
したがって、ファンの後ケース側面の掃除は簡単に行える。
また、外した後ケースは水洗いも可能となる。
しかしながら、ファンの前ケース側面の掃除はしにくく、しかも、前ケースは水洗いもできない。
【0005】
そこで、本発明は、ファンの掃除が簡単にできるようにすることを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
そして、この目的を達成するために本発明の冷却衣服用送風ファンは、その外周部に、外周方向に延ばされた衣服装着用の鍔を有する筒状の風洞と、この風洞内に配置されたファンと、このファンを駆動するモータと、前記風洞の空気吸い込み口側に、着脱自在に配置した前側ガードと、前記風洞の空気吹き出し口側に、着脱自在に配置した後側ガードとを備え、
前記モータを、前記風洞に固定し、このモータの回転軸に前記ファンを装着し、前記後側ガードの外周に、前記風洞の鍔との間で、服を挟んだ状態にする外周方向に延ばされたフランジを設けるとともに、この後側ガードには、前記風洞と前側ガードの少なくとも一方に設けた第1の係止部に係止させる第2の係止部と、前記風洞と前側ガードの少なくとも一方に設けた第1の係合部に係合させる第2の係合部とを設け、前記後側ガードの第2の係止部を前記第1の係止部に係止させた状態で、前記後側ガードの第2の係合部を前記第1の係合部に係合させる構成とした。
また、本発明の冷却衣服用送風ファンにおける第1の係止部と第1の係合部は、風洞外周部分の対向部分、またはその近傍に配置し、第2の係止部と第2の係合部は、後側ガード外周部分の対向部分、または近傍に配置した。
さらに、本発明の冷却衣服用送風ファンにおける風洞の空気吹き出し口側の軸心部分には、モータへの給電部を設けるとともに、この給電部の外周は、風洞の空気吹き出し口側に、複数の梁で支持した構成とした。
また、本発明の冷却衣服用送風ファンにおける給電部は、給電ケースにより構成し、この給電ケース内に、モータへの給電線の一端側を配置し、給電線の他端側は、梁に沿って風洞外周部に延長し、この風洞外周部に設けた給電端子に接続した構成とした。
さらに、本発明の冷却衣服用送風ファンにおける給電ケースは円形とし、この給電ケース部分に対応する後側ガードには円形の開口部を形成した。
また、本発明の冷却衣服用送風ファンにおいては、後側ガードの円形の開口部の直径を、給電ケースの直径よりも小さくするとともに、この後側ガードの開口部の外周部分には、給電ケースにおける後側ガード側の端部の外周部に被さる保持部を設けた構成とした。
さらに、本発明の冷却衣服用送風ファンにおいては、給電ケースの前側ガード方向で、風洞内にはモータケースを設け、このモータケースと給電ケースを一体化するとともに、モータケース内にモータを配置した。
【発明の効果】
【0007】
以上のように本発明の冷却衣服用送風ファンは、その外周部に、外周方向に延ばされた衣服装着用の鍔を有する筒状の風洞と、この風洞内に配置されたファンと、このファンを駆動するモータと、前記風洞の空気吸い込み口側に、着脱自在に配置した前側ガードと、前記風洞の空気吹き出し口側に、着脱自在に配置した後側ガードとを備え、
前記モータを、前記風洞に固定し、このモータの回転軸に前記ファンを装着し、前記後側ガードの外周に、前記風洞の鍔との間で、服を挟んだ状態にする外周方向に延ばされたフランジを設けるとともに、この後側ガードには、前記風洞と前側ガードの少なくとも一方に設けた第1の係止部に係止させる第2の係止部と、前記風洞と前側ガードの少なくとも一方に設けた第1の係合部に係合させる第2の係合部とを設け、前記後側ガードの第2の係止部を前記第1の係止部に係止させた状態で、前記後側ガードの第2の係合部を前記第1の係合部に係合させる構成としたので、ファンの掃除が簡単にできるようになる。
すなわち、ファンとモータを収納した風洞から前側ガードと、後側ガードを取り外すと、ファンの前側ガード側も後側ガード側も風洞外部に露出するので、ファン両面の掃除を簡単に行うことができる。
また、前側ガードも、後側ガードは水洗いも可能となり、利便性が高いものとなる。
さらに、後側ガードを風洞から外せば、冷却衣服から冷却衣服用送風ファンを取り外せ、その時には、ファンの後側ガード側の面は毎回、露出するので、汚れの強いファンの後側ガード側の面、および、後側ガードを頻繁に掃除することができる。
また、本発明における風洞の空気吹き出し口側の軸心部分には、前記モータへの給電部を設けるとともに、この給電部の外周は、前記風洞の空気吹き出し口側に、複数の梁で支持し、前記給電部は給電ケースにより構成し、この給電ケース内に、前記モータへの給電線の一端側を配置し、前記給電線の他端側は、前記梁に沿って風洞外周部に延長し、この風洞外周部に設けた給電端子に接続し、前記給電ケースは円形とし、この給電ケース部分に対応する前記後側ガードには円形の開口部を形成し、前記後側ガードの円形の前記開口部の直径を、前記給電ケースの直径よりも小さくした。
このため、後側ガードを風洞から取り外す時には、後側ガードの開口部に、例えば、一方の手の親指を挿入し、給電ケースに親指を当てた状態で、その一方の手で後側ガード、風洞、を保持し、他方の親指で後側ガードの第2の係合部を、風洞の第1の係合部から外す操作をすることができ、これにより後側ガードを風洞から容易に開放方向に移動させることができる。
また、外した後側ガードを水洗いするときにも、後側ガードの開口部に、例えば一方の手の親指を挿入した状態で、この後側ガードを保持すれば、水洗い時に、後側ガードを落下させることもなく、水洗いが容易に行える。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の一実施形態にかかる冷却衣服用送風ファンを前側から見た正面図
【
図7】同冷却衣服への着脱状態を説明するための斜視図
【
図8】同冷却衣服への着脱状態を説明するための斜視図
【
図9】同冷却衣服への着脱状態を説明するための斜視図
【
図10】本発明の他の実施形態にかかる冷却衣服用送風ファンを冷却衣服に装着した状態を示す側面図
【発明を実施するための形態】
【0009】
(実施の形態1)
図1~
図6に示すように、本実施形態にかかる冷却衣服用送風ファンは、その外周部に、外側に向けて突出して外周方向に延ばされた衣服装着用の鍔1を有する筒状の風洞2と、この風洞2内に配置されたファン3と、このファン3を駆動するモータ4と、前記風洞2の空気吸い込み口側に、着脱自在に配置した前側ガード5と、前記風洞2の空気吹き出し口側に、着脱自在に配置した後側ガード6とを備えている。
【0010】
風洞2は、
図4から
図6に示すように円筒状で、その空気吸い込み口側には、通気性の円板状の前側ガード5が設けられている。
前側ガード5は網目状となっているが、外周部の風洞2側においては、
図4、
図5に示すように、四つの突起状の係止部5aが90度の間隔で配置されている。
この係止部5aは前側ガード5の外周部から内側に向けて内周方向に突出させられた形状をしている。
【0011】
これに対応して、風洞2の外周部には四つの係止部2aが設けられている。
係止部2aは、
図4、
図5に示すように、鍔1の外周を切欠いた開口部2bと、この開口部2bから所定の位置に配置した突起2cとを備えている。
したがって、風洞2の空気吸い込み口側に、前側ガード5を装着するときには、先ず前側ガード5の係止部5aを、係止部2aの開口部2bに合致させた状態で、風洞2の空気吸い込み口側に、前側ガード5を当接させ、その後、前側ガード5を、係止部2aの突起2c側に回動させると、前側ガード5の係止部5aが、風洞2の係止部2aの突起2c下(後側ガード6側)に潜り込んだ状態となり、この結果として、風洞2の空気吸い込み口側に、通気性の円板状の前側ガード5が装着される。
【0012】
風洞2の空気吸い込み口側から、前側ガード5を取り外すときには、前側ガード5を、上記風洞2の係止部2aの突起2cとは反対側、つまり、係止部2aの開口部2b側へと回動させる。
すると、前側ガード5の係止部5aが、風洞2の係止部2aの開口部2bから、後側ガード6側とは反対側に移動させることができ、これによって、前側ガード5を風洞2の空気吸い込み口側から取り外すことができる。
つまり、本実施形態では、前側ガード5を風洞2の空気吸い込み口側に対して、着脱自在の構成としているのである。
【0013】
風洞2には、爪状の第1の係止部2eと、開口部状の第1の係合部2fとが設けられている。第1の係止部2eと第1の係合部2fとは、風洞2の外周部分の対向部分、またはその近傍に配置されている。すなわち、第1の係止部2eと第1の係合部2fとは、風洞2の中心に対して反対側に配置されている。第1の係止部2eと第1の係合部2fとは、風洞2の中心軸と直交する仮想直線上に揃えて配置され、または、仮想線上から若干ズレて配置されている。
【0014】
モータ4は
図6に示すように、風洞2内に設けた円筒状のモータケース7内に設けられている。
モータケース7の後側ガード6側には、モータケース7の給電部として、円形の給電ケース8を一体化している。
給電ケース8の外周部には、この給電ケース8を、風洞2の空気吹き出し口側の軸心部分に固定するための複数の梁2dが設けられている。
つまり、梁2dによって給電ケース8は風洞2の空気吹き出し口側の軸心部分に固定され、また、給電ケース8とモータケース7を一体化することにより、モータケース7は風洞2内の軸心部分に固定され、モータ4も風洞2内の軸心部分に固定されることになる。
そして、モータ4の回転軸にファン3が装着されているのである。
【0015】
給電ケース8は、モータ4への給電部であり、この給電ケース8内には、モータ4への給電線9の一端側を配置し、この給電線9の他端側は、
図9に示すように梁2dに沿って風洞2外周部に延長し、この風洞2外周部に設けた給電端子10に接続してある。
給電端子10には、
図8に示すように電源コンセント11が設けられ、電源コンセント11には電池(図示せず)からの電源プラグ12が着脱自在に装着される。
【0016】
次に、後側ガード6について説明する。
後側ガード6は、
図4~
図9に示すように通気性があり、風洞2側が開口したお椀形状をしている。
この後側ガード6は、風洞2の空気吹き出し口側に、着脱自在に装着される。
先ず、後側ガード6の外周には、
図3のごとく、前記風洞2の鍔1との間で、服13を挟んだ状態にする、外側に向けて突出して外周方向に延ばされたフランジ6aを設けている。
なお、服13には周知のとおり、円形の開口部が設けられ、服13の表側から風洞2の後側ガード6側を挿入し、その後、服13の裏側において、風洞2に後側ガード6を装着することで、
図3のごとく、前記風洞2の鍔1との間で、服13をフランジ6aで挟んで、服13への装着を行う。
【0017】
具体的な構造について説明する。
この後側ガード6には、
図5に示すように、風洞2に設けた爪状の第1の係止部2eに係止させる開口部状の第2の係止部6bと、
図9に示すように、風洞2に設けた開口部状の第1の係合部2fに係合させる爪状の第2の係合部6cとを設けている。第2の係止部6bと第2の係合部6cとは、後側ガード6の外周部分の対向部分、またはその近傍に配置されている。すなわち、第2の係止部6bと第2の係合部6cとは、後側ガード6の中心に対して反対側に配置されている。第2の係止部6bと第2の係合部6cとは、後側ガード6の中心軸と直交する仮想直線上に揃えて配置され、または、仮想線上から若干ズレて配置されている。
爪状の第2の係合部6cは、レバー6dの遊端側に設けられ、常時、風洞2の第1の係合部2f側に付勢されている。
【0018】
後側ガード6の第2の係止部6bを第1の係止部2eに係止させた状態で、後側ガード6の第2の係合部6cを第1の係合部2fに係合させることで、後側ガード6が風洞2に取り付けられる。
一方で、爪状の第2の係合部6cを、風洞2の第1の係合部2fへの係合から外す時には、レバー6dの遊端を
図4において、後側ガード6の外側に向けて操作すれば、爪状の第2の係合部6cを、風洞2の第1の係合部2fから外し、これにより後側ガード6を風洞2から開放方向に移動させることができる。
なお、風洞2の第1の係合部2fと第1の係止部2eは、風洞2に装着した状態の前側ガード5に設けても良い。また、第1の係合部2fが風洞2に設けられ、第1の係止部2eが前側ガード5に設けられても良いし、第1の係合部2fが前側ガード5に設けられ、第1の係止部2eが風洞2に設けられても良い。
【0019】
このお椀状の後側ガード6において、円形の給電ケース8部分に対応する部分には、円形の開口部6eが形成されている。
後側ガード6の円形の開口部6eの直径は、前記給電ケース8の直径よりも小さくなっており、この後側ガード6の開口部6eの外周部分には、前記給電ケース8における後側ガード6側の端部の外周部に被さる保持部6fを設けている。
この結果、風洞2の空気吹き出し口側に、後側ガード6が着脱自在に装着される。
【0020】
また、このように風洞2の空気吹き出し口側に、後側ガード6が装着された状態では、
図7のように後側ガード6に設けた開口部6gを介して、電源コンセント11に電源プラグ12が挿入される。詳説すれば、後側ガード6の外面には、風洞2の給電端子10に装着される端子カバー6hが形成され、この端子カバー6hに、開口部6gが形成されている。端子カバー6hは、後側ガード6において、周方向にレバー6dに隣接し、外側に向けて突出している。開口部6gは、端子カバー6hの側面に形成されている。端子カバー6hが給電端子10に装着されると、開口部6gは、電源コンセント11と概ね同軸上に揃い、電源プラグ12が、開口部6gを通って電源コンセント11に接続される。
したがって、後側ガード6を風洞2から外す時には、先ずは、電源プラグ12を電源コンセント11から抜き出す必要がある。
つまり、後側ガード6が風洞2から外され、ファン3が露出した状態では、モータ4には通電されず、ファン3は回転しないため、安全なものとなる。
このように後側ガード6を風洞2から取り外す時には、
図7の状態で、後側ガード6の開口部6eに、例えば一方の手の親指を挿入し、給電ケース8に親指を当てた状態で、その一方の手で後側ガード6、風洞2、前側ガード5を保持し、他方の親指で後側ガード6のレバー6dの遊端を
図4において、後側ガード6の外側に向けて操作すれば、爪状の第2の係合部6cを、風洞2の第1の係合部2fから外すことができ、これにより後側ガード6を風洞2から容易に開放方向に移動させることができる。
【0021】
また、外した後側ガード6を水洗いするときにも、後側ガード6の開口部6eに、例えば一方の手の親指を挿入した状態で、この後側ガード6を保持すれば、水洗い時に、後側ガード6を落下させることもなく、水洗いが容易に行える。
【0022】
以上のように本実施形態では、ファン3とモータ4を収納した風洞2から前側ガード5と、後側ガード6を取り外すことができるので、ファン3の前側ガード5側も後側ガード6側も風洞2外部に露出し、その結果として、ファン3両面の掃除を簡単に行うことができる。
また、前側ガード5も、後側ガード6も水洗いが可能となり、利便性が高いものとなる。
さらに、後側ガード6を風洞2から外せば、服13から冷却衣服用送風ファンを取り外せ、その時には、ファン3の後側ガード6側の面は毎回、露出するので、汚れの強いファン3の後側ガード6側の面、および、後側ガード6を頻繁に掃除することができる。
後側ガード6の汚れが多いのは、ファン3を通過後の風が乱気流となることによるものと考えている。
【0023】
なお、上記実施形態では、筒状の風洞2外周の鍔1を水平方向としたので、風洞2、前側ガード5、後側ガード6は、
図3のように服13に平行に配置されたが、
図11のように風洞2外周の鍔1を傾斜させれば、風洞2、前側ガード5、後側ガード6は、
図10のように服13に傾斜した状態で配置される。
【0024】
以上、本発明の実施形態を詳述したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。そして本発明は、特許請求の範囲に記載された事項を逸脱することがなければ、種々の設計変更を行うことが可能である。
【符号の説明】
【0025】
1 鍔
2 風洞
2a 係止部
2b 開口部
2c 突起
2d 梁
2e 第1の係止部
2f 第1の係合部
3 ファン
4 モータ
5 前側ガード
5a 係止部
6 後側ガード
6a フランジ
6b 第2の係止部
6c 第2の係合部
6d レバー
6e 開口部
6f 保持部
6g 開口部
6h 端子カバー
7 モータケース
8 給電ケース
9 給電線
10 給電端子
11 電源コンセント
12 電源プラグ
13 服
【要約】
【課題】ファンの掃除が簡単にできるようにする冷却衣服用送風ファンを提供する。
【解決手段】ファン3とモータを収納した風洞2から前側ガード5と、後側ガード6を取り外すことができるので、ファン3の前側ガード5側も後側ガード6側も風洞2外部に露出し、その結果として、ファン3両面の掃除を簡単に行うことができる。また、前側ガード5も、後側ガード6は水洗いも可能となり、利便性が高いものとなる。さらに、後側ガード6を風洞2から外せば、服から冷却衣服用送風ファンを取り外せ、その時には、ファン3の後側ガード6側の面は毎回露出するので、汚れの強いファン3の後側ガード6側の面、および、後側ガード6を頻繁に掃除することができる。
【選択図】
図4