(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-26
(45)【発行日】2024-04-03
(54)【発明の名称】超音波検査プローブ、システム、および方法
(51)【国際特許分類】
G01N 29/24 20060101AFI20240327BHJP
【FI】
G01N29/24
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2020112838
(22)【出願日】2020-06-30
【審査請求日】2023-05-29
(32)【優先日】2019-08-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】500520743
【氏名又は名称】ザ・ボーイング・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】The Boeing Company
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(74)【代理人】
【識別番号】100163522
【氏名又は名称】黒田 晋平
(74)【代理人】
【識別番号】100154922
【氏名又は名称】崔 允辰
(72)【発明者】
【氏名】ロイ・エム・ガニョン
(72)【発明者】
【氏名】ジェフリー・ジェイ・ガーベイ
(72)【発明者】
【氏名】ジェームズ・シー・ケネディ
【審査官】清水 靖記
(56)【参考文献】
【文献】特開昭59-151057(JP,A)
【文献】国際公開第2019/083592(WO,A1)
【文献】特開2016-118532(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2009/0211361(US,A1)
【文献】実開昭59-191667(JP,U)
【文献】米国特許出願公開第2009/0316531(US,A1)
【文献】特開昭62-266456(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2008/0314154(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2018/0188215(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 29/00 - G01N 29/52
G01B 17/00 - G01B 17/08
G01H 1/00 - G01H 17/00
G01M 5/00 - G01M 7/08
H04R 17/00 - H04R 17/10
A61B 8/00 - A61B 8/15
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
部品(104)を検査するための超音波検査プローブ(120)であって、前記超音波検査プローブ(120)は、
超音波アレイ(150)およびプレート取り付け表面(140)を備えるプローブ本体(122)であって、前記超音波アレイ(150)は、各々が超音波ビーム(162)を生成するように選択的に動作可能であり、かつ各々が前記プレート取り付け表面(140)に対して固定されている複数の超音波素子(152)を備える、プローブ本体(122)と、
接合面プレート(124)であって、前記プローブ本体(122)の前記プレート取り付け表面(140)に取り外し可能に取り付け可能な本体取り付け表面(141)と、前記部品(104)のうちの1つの形状を補完するように成形された部品検査表面(128)と、前記本体取り付け表面(141)から前記部品検査表面(128)まで前記接合面プレート(124)を完全に貫通して延在する開口部と、を備える接合面プレート(124)と、
を備え、
前記超音波ビームは、前記接合面プレート(124)によって方向を変えられることなく、前記接合面プレート(124)の前記開口部を通って導かれ
、
前記超音波アレイ(150)の前記複数の超音波素子(152)は、第1の半径(r1)を有する第1の円弧状に配置され、
前記部品検査表面(128)は、第2の半径(r2)を有する第2の円弧を規定し、
前記第2の半径(r2)は前記第1の半径(r1)よりも小さく、
前記第1の円弧および前記第2の円弧は、前記接合面プレート(124)の前記本体取り付け表面(141)が前記プローブ本体(122)の前記プレート取り付け表面(140)に取り外し可能に取り付けられている場合に、略同心であり、
前記接合面プレート(124)の前記本体取り付け表面(141)が、前記プローブ本体(122)の前記プレート取り付け表面(140)に取り外し可能に取り付けられている場合に、前記複数の超音波素子(152)によって生成された各超音波ビーム(162)は、各超音波ビーム(162)と前記部品検査表面(128)の交点において前記部品検査表面(128)に略垂直である、超音波検査プローブ(120)。
【請求項2】
前記接合面プレート(124)は、互いに離間された少なくとも2つの部品検査表面(292、294)を備え、
前記超音波アレイ(150)は、前記少なくとも2つの部品検査表面(292、294)の間に挿入される、
請求項1に記載の超音波検査プローブ(120)。
【請求項3】
前記超音波アレイ(150)の前記複数の超音波素子(152)は、円弧状に配置され、
前記部品(104)のうちの1つの前記形状は、内側半径(209)を備え、
前記少なくとも2つの部品検査表面(292、294)は、前記少なくとも2つの部品検査表面(292、294)が前記部品(104)のうちの1つと係合する場合に、前記内側半径(209)が前記複数の超音波素子(152)の前記円弧と略同心であるように、構成される、
請求項
1に記載の超音波検査プローブ(120)。
【請求項4】
部品(104)を検査するための超音波検査プローブ(120)であって、前記超音波検査プローブ(120)は、
超音波アレイ(150)およびプレート取り付け表面(140)を備えるプローブ本体(122)であって、前記超音波アレイ(150)は、各々が超音波ビーム(162)を生成するように選択的に動作可能であり、かつ各々が前記プレート取り付け表面(140)に対して固定されている複数の超音波素子(152)を備える、プローブ本体(122)と、
接合面プレート(124)であって、前記プローブ本体(122)の前記プレート取り付け表面(140)に取り外し可能に取り付け可能な本体取り付け表面(141)と、前記部品(104)のうちの1つの形状を補完するように成形された部品検査表面(128)と、前記本体取り付け表面(141)から前記部品検査表面(128)まで前記接合面プレート(124)を完全に貫通して延在する開口部と、を備える接合面プレート(124)と、
を備え、
前記超音波ビームは、前記接合面プレート(124)によって方向を変えられることなく、前記接合面プレート(124)の前記開口部を通って導かれ、
前記プローブ本体(122)は、互いに離間された少なくとも2つのプレート取り付け表面(140)をさらに備え、
前記接合面プレート(124)は、互いに離間された少なくとも2つの本体取り付け表面(141)をさらに備え、
前記接合面プレート(124)の前記少なくとも2つの本体取り付け表面(141)の各々は、前記プローブ本体(122)の前記少なくとも2つのプレート取り付け表面(140)のうちの対応する1つに取り外し可能に取り付け可能である
、超音波検査プローブ(120)。
【請求項5】
前記接合面プレート(124)の前記部品検査表面(128)は調整不可能である、請求項1から
4のいずれか一項に記載の超音波検査プローブ(120)。
【請求項6】
複数の接合面プレート(124)をさらに備え、
前記部品(104)の各々は、前記部品(104)の他のいずれのものとも異なるように成形され、
前記複数の接合面プレート(124)は、前記プローブ本体(122)に相互に交換可能に取り外し可能に取り付け可能であり、
前記複数の接合面プレート(124)の各々の前記部品検査表面(128)は、前記複数の接合面プレート(124)の他のいずれのものの前記部品検査表面(128)とも異なるように成形されて、前記部品(104)のうちの対応する1つの前記形状を補完する、
請求項1から
5のいずれか一項に記載の超音波検査プローブ(120)。
【請求項7】
前記超音波アレイ(150)の前記複数の超音波素子(152)は、第1の半径(r1)を有する第1の円弧に配置され、
前記複数の接合面プレート(124)の各々の前記部品検査表面(128)は、第2の円弧を規定し、
前記複数の接合面プレート(124)の各々の前記部品検査表面(128)の前記第2の円弧の第2の半径(r2、r3、r4)は、前記第1の半径(r1)よりも小さく、かつ、前記複数の接合面プレート(124)の他のいずれのものの前記部品検査表面(128)の前記第2の円弧の前記第2の半径とも異なる、
請求項
6に記載の超音波検査プローブ(120)。
【請求項8】
前記超音波アレイ(150)の前記複数の超音波素子(152)は、第1の半径(r1)を有する第1の円弧状に配置され、
前記部品検査表面(128)は、第2の半径(r2)を有する第2の円弧を規定し、
前記第2の半径(r2)は前記第1の半径(r1)よりも小さく、
前記第1の円弧および前記第2の円弧は、前記接合面プレート(124)の前記本体取り付け表面(141)が前記プローブ本体(122)の前記プレート取り付け表面(140)に取り外し可能に取り付けられている場合に、略同心であり、
前記複数の接合面プレート(124)のいずれか1つの前記本体取り付け表面(141)が、前記プローブ本体(122)の前記プレート取り付け表面(140)に取り外し可能に取り付けられている場合に、前記複数の超音波素子(152)によって生成された各超音波ビーム(162)は、各超音波ビーム(162)と前記部品検査表面(128)の交点において、前記複数の接合面プレート(124)の前記対応する1つの前記部品検査表面(128)に略垂直である、請求項
7に記載の超音波検査プローブ(120)。
【請求項9】
前記複数の接合面プレート(124)の各々は、互いに離間された少なくとも2つの部品検査表面(292、294)を備え、
前記超音波アレイ(150)の前記複数の超音波素子(152)は、円弧状に配置され、
前記部品(104)の各々は、内側半径(209)を備え、前記部品(104)の他のいずれとも異なるように成形され、
前記複数の接合面プレート(124)のいずれか1つの前記少なくとも2つの部品検査表面(292、294)が、前記プローブ本体(122)に取り外し可能に取り付けられているときに、前記部品(104)の対応する1つと係合する場合に、前記部品(104)の前記対応する1つの前記内側半径(209)は、前記複数の超音波素子(152)の前記円弧と略同心であり、
前記複数の接合面プレート(124)のいずれか1つの前記少なくとも2つの部品検査表面(292、294)は、前記複数の接合面プレート(124)の他のいずれのものの前記少なくとも2つの検査表面(292、294)とも異なるように構成される、
請求項
6に記載の超音波検査プローブ(120)。
【請求項10】
前記超音波検査プローブ(120)は、部品(104)を検査するための超音波検査システム(100)内にあり、前記超音波検査システム(100)は、
ロボット(102)と、
前記ロボット(102)に結合され、前記ロボット(102)によって移動可能なエンドエフェクタ(110)と、を備え、前記エンドエフェクタ(110)は、
前記ロボット(102)に直接結合されたコンプライアンスインターフェースアセンブリ(112)と、
前記コンプライアンスインターフェースアセンブリ(112)が前記超音波検査プローブ(120)を前記ロボット(102)に結合するように、前記コンプライアンスインターフェースアセンブリ(112)に結合された前記超音波検査プローブ(120)と、を備える、
請求項1に記載の超音波検査プローブ(120)。
【請求項11】
部品(104)を検査する方法であって、前記方法は、
第1の接合面プレート(124A)をプローブ本体(122)に取り外し可能に取り付けるステップであって、前記第1の接合面プレート(124A)は、前記プローブ本体(122)のプレート取り付け表面(140)に取り外し可能に取り付け可能な本体取り付け表面(141)と、前記部品(104)のうちの1つの形状を補完するように成形された第1の部品検査表面(128)と、前記本体取り付け表面(141)から前記第1の部品検査表面(128)まで前記第1の接合面プレート(124A)を完全に貫通して延在する開口部と、を備えるステップと、
前記第1の接合面プレート(124A)の前記第1の部品検査表面(128)を前記部品(104)のうちの第1のものに沿って移動させるステップと、
前記第1の接合面プレート(124A)の前記部品検査表面(128)を前記部品(104)のうちの第1のものに沿って移動させる間に、前記プローブ本体(122)の超音波アレイ(150)から生成され、前記プローブ本体(122)に対して固定された超音波ビーム(162)を前記部品(104)のうちの前記第1のものに向けて導くステップと、
を含
み、
前記超音波アレイ(150)の複数の超音波素子(152)は、第1の半径(r1)を有する第1の円弧状に配置され、
前記部品検査表面(128)は、第2の半径(r2)を有する第2の円弧を規定し、
前記第2の半径(r2)は前記第1の半径(r1)よりも小さく、
前記第1の円弧および前記第2の円弧は、前記第1の接合面プレート(124A)の前記本体取り付け表面(141)が前記プローブ本体(122)の前記プレート取り付け表面(140)に取り外し可能に取り付けられている場合に、略同心であり、
前記第1の接合面プレート(124A)の前記本体取り付け表面(141)が、前記プローブ本体(122)の前記プレート取り付け表面(140)に取り外し可能に取り付けられている場合に、前記複数の超音波素子(152)によって生成された各超音波ビーム(162)は、各超音波ビーム(162)と前記部品検査表面(128)の交点において前記部品検査表面(128)に略垂直である、方法。
【請求項12】
前記プローブ本体(122)から前記第1の接合面プレート(124A)を取り外すステップと、
前記第1の接合面プレート(124A)の代わりに、第2の接合面プレート(124B)を前記プローブ本体(122)に取り外し可能に取り付けるステップと、
前記第2の接合面プレート(124B)の第2の部品検査表面(128)を前記部品(104)の第2のものに沿って、移動させるステップであって、前記部品(104)の前記第2のものは、前記部品(104)の前記第1のものとは異なるように成形されている、ステップと、
前記第2の接合面プレート(124B)の前記部品検査表面(128)を前記部品(104)のうちの前記第2のものに沿って移動させる間に、前記プローブ本体(122)の前記超音波アレイ(150)から生成された超音波ビーム(162)を前記部品(104)のうちの前記第2のものに向けて導くステップと、
をさらに含む、請求項
11に記載の方法。
【請求項13】
前記第1の接合面プレート(124A)を前記プローブ本体(122)に取り外し可能に取り付ける前記ステップは、少なくとも1つの締結具(142)を締め付けるステップを含み、
前記第1の接合面プレート(124A)を前記プローブ本体(122)から取り外す前記ステップは、前記少なくとも1つの締結具(142)を緩めるステップを含み、
前記第1の接合面プレート(124A)の代わりに前記第2の接合面プレート(124B)を前記プローブ本体(122)に取り外し可能に取り付ける前記ステップは、前記少なくとも1つの締結具(142)を締め付けるステップを含む、
請求項
12に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この開示は、一般に、部品の非破壊検査に関し、より詳細には、部品の非破壊検査のための超音波検査プローブに関する。
【背景技術】
【0002】
超音波検査技術を使用した部品の非破壊検査には、部品に超音波ビームを貫通させ、既存の部品に対する超音波ビームの挙動を検出することが含まれる。特定の状況下では、超音波ビームで部品を適切に貫通するために、超音波ビームを生成するためのツールが、検査される部品の表面に沿って移動する。したがって、ツールは、検査されている部品の形状に基づいて較正および再較正される。検査される部品の様々な形状に適合するように従来のツールを正確に較正することは難しく、時間がかかる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本出願の主題は、上述の従来技術の欠点を克服する、超音波検査システム、超音波検査プローブ、および部品を検査する方法の実施例を提供する。本出願の主題は、現在の技術水準に応じて、特に、従来の超音波検査システムおよび方法の欠点に応じて開発された。
【0004】
本明細書では、部品を検査するための超音波検査プローブが開示される。超音波検査プローブは、超音波アレイおよびプレート取り付け表面を備えるプローブ本体を備える。超音波アレイは、各々が超音波ビームを生成するように選択的に動作可能であり、かつ各々がプレート取り付け表面に対して固定された、複数の超音波素子を備える。超音波検査プローブはまた、プローブ本体のプレート取り付け表面に取り外し可能に取り付け可能な本体取り付け表面と、部品のうちの1つの形状を補完するように成形された部品検査表面と、を備える接合面プレートと、を備える。この段落の前述の主題は、本開示の実施例1を特徴付けている。
【0005】
接合面プレートの本体取り付け表面がプローブ本体のプレート取り付け表面に取り外し可能に取り付けられている場合に、複数の超音波素子によって生成された各超音波ビームは、各超音波ビームと部品検査表面の交点において部品検査表面に実質的に垂直である。この段落の前述の主題は、本開示の実施例2を特徴付けており、実施例2は上記の実施例1による主題も含む。
【0006】
超音波アレイの複数の超音波素子は、第1の半径を有する第1の円弧状に配置されている。この段落の前述の主題は、本開示の実施例3を特徴付けており、実施例3は上記の実施例1から実施例2のいずれか1つによる主題も含む。
【0007】
部品検査表面は、第2の半径を有する第2の円弧を規定する。第2の半径は第1の半径よりも小さい。第1の円弧および第2の円弧は、接合面プレートの本体取り付け表面がプローブ本体のプレート取り付け表面に取り外し可能に取り付けられている場合に、実質的に同心である。この段落の前述の主題は、本開示の実施例4を特徴付けており、実施例4は上記の実施例3による主題も含む。
【0008】
接合面プレートは、少なくとも1つの締結具によってプローブ本体に取り外し可能に取り付けられている。この段落の前述の主題は、本開示の実施例5を特徴付けており、実施例5は上記の実施例1から実施例4のいずれか1つによる主題も含む。
【0009】
プローブ本体は、第1の流体供給ラインをさらに備える。接合面プレートは、第2の流体供給ラインをさらに備える。第2の流体供給ラインは、接合面プレートの本体取り付け表面がプローブ本体のプレート取り付け表面に取り外し可能に取り付けられている場合に、第1の流体供給ラインと流体的に結合可能である。接合面プレートは、本体取り付け表面に形成された流体リザーバポケットをさらに備える。第2の流体供給ラインは、流体リザーバポケットと流体的に結合可能である。この段落の前述の主題は、本開示の実施例6を特徴付けており、実施例6は上記の実施例1から実施例5のいずれか1つによる主題も含む。
【0010】
接合面プレートは、複数の第2の流体供給ラインをさらに備える。複数の第2の流体供給ラインの各々は、接合面プレートの本体取り付け表面がプローブ本体のプレート取り付け表面に取り外し可能に取り付けられている場合に、第1の流体供給ラインと流体的に結合可能である。複数の第2の流体供給ラインの各々は、流体リザーバポケットと流体的に結合可能である。この段落の前述の主題は、本開示の実施例7を特徴付けており、実施例7は上記の実施例6による主題も含む。
【0011】
接合面プレートは、互いに離間された少なくとも2つの部品検査表面を備え、超音波アレイは、少なくとも2つの部品検査表面の間に挿入される。この段落の前述の主題は、本開示の実施例8を特徴付けており、実施例8は上記の実施例1による主題も含む。
【0012】
超音波アレイの複数の超音波素子は、円弧状に配置されている。部品のうちの1つの形状は、内側半径を備える。少なくとも2つの部品検査表面は、少なくとも2つの部品検査表面が部品のうちの1つと係合する場合に、内側半径が複数の超音波素子の円弧と実質的に同心であるように構成される。この段落の前述の主題は、本開示の実施例9を特徴付けており、実施例9は上記の実施例8による主題も含む。
【0013】
プローブ本体は、互いに離間された少なくとも2つのプレート取り付け表面をさらに備える。接合面プレートは、互いに離間された少なくとも2つの本体取り付け表面をさらに備える。接合面プレートの少なくとも2つの本体取り付け表面の各々は、プローブ本体の少なくとも2つのプレート取り付け表面のうちの対応する1つに取り外し可能に取り付け可能である。この段落の前述の主題は、本開示の実施例10を特徴付けており、実施例10は上記の実施例8または実施例9のいずれか1つによる主題も含む。
【0014】
接合面プレートは、1つの締結具だけでプローブ本体に取り外し可能に取り付けられる。この段落の前述の主題は、本開示の実施例11を特徴付けており、実施例11は上記の実施例10による主題も含む。
【0015】
接合面プレートの部品検査表面は調整不可能である。この段落の前述の主題は、本開示の実施例12を特徴付けており、実施例12は上記の実施例1から実施例11のいずれか1つによる主題も含む。
【0016】
超音波検査プローブは、複数の接合面プレートをさらに備える。部品の各々は、部品の他のいずれのものとも異なるように成形されている。複数の接合面プレートは、プローブ本体に相互に交換可能に取り外し可能に取り付け可能である。複数の接合面プレートの各々の部品検査表面は、複数の接合面プレートの他のいずれのものの部品検査表面とも異なるように成形されて、部品のうちの対応する1つの形状を補完する。この段落の前述の主題は、本開示の実施例13を特徴付けており、実施例13は上記の実施例1から実施例12のいずれか1つによる主題も含む。
【0017】
超音波アレイの複数の超音波素子は、第1の半径を有する第1の円弧状に配置されている。複数の接合面プレートの各々の部品検査表面は、第2の円弧を規定する。複数の接合面プレートの各々の部品検査表面の第2の円弧の第2の半径は、第1の半径よりも小さく、かつ、複数の接合面プレートの他のいずれのものの部品検査表面の第2の円弧の第2の半径とも異なる。複数の接合面プレートの対応する1つの本体取り付け表面がプローブ本体のプレート取り付け表面に取り外し可能に取り付けられている場合の、複数の接合面プレートのいずれか1つの部品検査表面の第1の円弧および第2の円弧。この段落の前述の主題は、本開示の実施例14を特徴付けており、実施例14は上記の実施例13による主題も含む。
【0018】
複数の接合面プレートのいずれか1つの本体取り付け表面が、プローブ本体のプレート取り付け表面に取り外し可能に取り付けられている場合に、複数の超音波素子によって生成された各超音波ビームは、各超音波ビームと部品検査表面の交点において、複数の接合面プレートの対応する1つの部品検査表面に実質的に垂直である。この段落の前述の主題は、本開示の実施例15を特徴付けており、実施例15は上記の実施例14による主題も含む。
【0019】
複数の接合面プレートの各々は、互いに離間された少なくとも2つの部品検査表面を備える。超音波アレイの複数の超音波素子は、円弧状に配置されている。部品の各々は、内側半径を備え、部品の他のいずれとも異なるように成形されている。複数の接合面プレートのいずれか1つの少なくとも2つの部品検査表面が、プローブ本体に取り外し可能に取り付けられているときに、部品の対応する1つと係合する場合に、部品の対応する1つの内側半径は、複数の超音波素子の円弧と実質的に同心である。複数の接合面プレートのいずれか1つの少なくとも2つの部品検査表面は、複数の接合面プレートの他のいずれのものの少なくとも2つの検査表面とも異なるように構成される。この段落の前述の主題は、本開示の実施例16を特徴付けており、実施例16は上記の実施例13による主題も含む。
【0020】
本明細書では、部品を検査するための超音波検査システムがさらに開示される。超音波検査システムは、ロボットと、ロボットに結合され、ロボットによって移動可能なエンドエフェクタと、を備える。エンドエフェクタは、ロボットに直接結合されたコンプライアンスインターフェースアセンブリと、コンプライアンスインターフェースアセンブリが超音波検査プローブをロボットに結合するように、コンプライアンスインターフェースアセンブリに結合された超音波検査プローブと、を備える。超音波検査プローブは、超音波アレイおよびプレート取り付け表面を備えるプローブ本体を備える。超音波アレイは、各々が超音波ビームを生成するように選択的に動作可能であり、かつ各々がプレート取り付け表面に対して固定された、複数の超音波素子を備える。超音波アレイはまた、プローブ本体のプレート取り付け表面に取り外し可能に取り付け可能な本体取り付け表面と、部品のうちの1つの形状を補完するように成形された部品検査表面と、を備える接合面プレートを備える。この段落の前述の主題は、本開示の実施例17を特徴付けている。
【0021】
本明細書では、部品を検査する方法がさらに開示される。本方法は、第1の接合面プレートをプローブ本体に取り外し可能に取り付けるステップを含む。本方法はまた、第1の接合面プレートの第1の部品検査表面を部品のうちの第1のものに沿って移動させるステップを含む。本方法は、接合面プレートの部品検査表面を部品のうちの第1のものに沿って移動させる間に、プローブ本体の超音波アレイから生成され、プローブ本体に対して固定された超音波ビームを部品のうちの第1のものに向けて導くステップをさらに含む。この段落の前述の主題は、本開示の実施例18を特徴付けている。
【0022】
本方法は、第1の接合面プレートをプローブ本体から取り外すステップをさらに含む。本方法はまた、第1の接合面プレートの代わりに、第2の接合面プレートをプローブ本体に取り外し可能に取り付けるステップを含む。本方法は、第2の接合面プレートの第2の部品検査表面を部品のうちの第2のものに沿って移動させるステップをさらに含む。部品のうちの第2のものは、部品の第1のものとは異なるように成形されている。本方法は、第2の接合面プレートの部品検査表面を部品のうちの第2のものに沿って移動させる間に、プローブ本体の超音波アレイから生成された超音波ビームを部品のうちの第2のものに向けて導くステップをさらに含む。この段落の前述の主題は、本開示の実施例19を特徴付けており、実施例19は上記の実施例18による主題も含む。
【0023】
第1の接合面プレートをプローブ本体に取り外し可能に取り付けるステップは、少なくとも1つの締結具を締め付けるステップを含む。第1の接合面プレートをプローブ本体から取り外すステップは、少なくとも1つの締結具を緩めるステップを含む。第1の接合面プレートの代わりに第2の接合面プレートをプローブ本体に取り外し可能に取り付けるステップは、少なくとも1つの締結具を締め付けるステップを含む。この段落の前述の主題は、本開示の実施例20を特徴付けており、実施例20は上記の実施例19による主題も含む。
【0024】
本開示の主題の説明された特徴、構造、利点、および/または特性は、実施形態および/または実施態様を含む1つまたは複数の実施例において任意の適切なやり方で組み合わせることができる。以下の説明では、本開示の主題の実施例の完全な理解を与えるために、多くの特定の詳細が提供される。当業者は、本開示の主題が、特定の実施例、実施形態、または実施態様の特定の特徴、詳細、構成要素、材料、および/または方法の1つまたは複数がなくても実施できることを認識するであろう。他の例では、すべての実施例、実施形態、または実施態様には存在しない可能性がある特定の実施例、実施形態、および/または実施態様では、追加の特徴および利点が認識され得る。さらに、いくつかの例では、本開示の主題の態様を不明瞭にすることを避けるために、周知の構造、材料、または動作は、詳細に示されていないか、または説明されていない。本開示の主題の特徴および利点は、以下の説明および添付の特許請求の範囲からより完全に明らかになるか、または以下に記載される主題の実施によって知ることができる。
【0025】
主題の利点をより容易に理解できるようにするために、上で簡単に説明した主題のより具体的な説明を、添付の図面に示されている特定の実施例を参照して行う。これらの図面は主題の典型的な実施例のみを描写していることを理解し、したがってそれらがその範囲を限定しているとみなすべきではない。主題は、図面を使用することにより、さらに具体的かつ詳細に記述および説明される。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図1】本開示の1つまたは複数の実施例による、部品を検査するための超音波検査システムの概略側面図である。
【
図2】本開示の1つまたは複数の実施例による、
図1の超音波検査システムで使用され得るような超音波検査プローブの第1の斜視図である。
【
図3】本開示の1つまたは複数の実施例による、
図2の超音波検査プローブの分解された第1の斜視図である。
【
図4】本開示の1つまたは複数の実施例による、
図2の超音波検査プローブの第2の斜視図である。
【
図5】本開示の1つまたは複数の実施例による、
図2の超音波検査プローブの分解された第2の斜視図である。
【
図6】本開示の1つまたは複数の実施例による、
図2の超音波検査プローブの底面図である。
【
図7】本開示の1つまたは複数の実施例による、
図2の超音波検査プローブの正面図である。
【
図8】本開示の1つまたは複数の実施例による、
図6の線8-8に沿った、
図2の超音波検査プローブの断面正面図である。
【
図9】本開示の1つまたは複数の実施例による、
図6の線8-8に沿った、
図2の超音波検査プローブの別の断面正面図である。
【
図10】本開示の1つまたは複数の実施例による、超音波検査プローブのプローブ本体に相互に交換可能に取り外し可能に取り付け可能であるように概略的に示された、超音波検査プローブの複数の相互に交換可能な接合面プレートの正面図である。
【
図11】本開示の1つまたは複数の実施例による、
図6の線11-11に沿った、
図2の超音波検査プローブの断面正面図である。
【
図12】本開示の1つまたは複数の実施例による、
図7の線12-12に沿った、
図2の超音波検査プローブの断面側面図である。
【
図13】本開示の1つまたは複数の実施例による、
図1の超音波検査システムで使用され得るような超音波検査プローブの第1の斜視図である。
【
図14】本開示の1つまたは複数の実施例による、
図13の超音波検査プローブの分解された第1の斜視図である。
【
図15】本開示の1つまたは複数の実施例による、
図13の超音波検査プローブの第2の斜視図である。
【
図16】本開示の1つまたは複数の実施例による、
図13の超音波検査プローブの接合面プレートの斜視図である。
【
図17】本開示の1つまたは複数の実施例による、
図13の超音波検査プローブの第3の斜視図である。
【
図18】本開示の1つまたは複数の実施例による、
図13の超音波検査プローブの底面図である。
【
図19】本開示の1つまたは複数の実施例による、部品の検査を示す、
図13の超音波検査プローブの側面図である。
【
図20】本開示の1つまたは複数の実施例による、超音波検査プローブのプローブ本体に相互に交換可能に取り外し可能に取り付け可能であるように概略的に示された、超音波検査プローブの複数の相互に交換可能な接合面プレートの側面図である。
【
図21】本開示の1つまたは複数の実施例による、部品を検査する方法の概略流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
本明細書全体にわたって「一実施例」、「実施例」、または類似の言葉への言及は、実施例に関連して説明される特定の特徴、構造、または特性が本開示の少なくとも1つの実施例に含まれることを意味する。本明細書全体にわたる「一実施例において」、「実施例において」という語句、および同様の言葉の出現は、必ずしもそうとは限らないが、すべて同じ実施例を指す場合がある。同様に、「実施態様」という用語の使用は、本開示の1つまたは複数の実施例に関連して説明される特定の特徴、構造、または特性を有する実施態様を意味するが、そうでないことを示す明確な相関関係がない場合には、実施態様が1つまたは複数の実施例に関連付けられてもよい。
【0028】
本明細書では、部品を検査するための超音波検査システムおよび対応する方法が開示される。超音波検査システムには、同じ超音波検査ツールを使用して複数の異なる形状の部品を検査するのに役立つ超音波検査ツールが含まれている。より具体的には、共通のプローブ本体と、共通のプローブ本体に相互に交換可能に取り外し可能に取り付け可能な複数の異なる形状の接合面プレートを使用することにより、超音波検査ツール全体を交換することなく、複数の異なる形状の部品を検査することができる。共通のプローブ本体に超音波検査に必要な超音波アレイが収納されているため、接合面プレートをより安価に製造することができる。さらに、接合面プレートは、超音波検査ツール全体を別のものに交換する場合と比較して、簡単かつ迅速に交換することができる。したがって、本明細書に開示する超音波検査システムおよび部品を検査する方法は、従来の超音波テスタおよび検査方法に対するより安価で、効率的で、簡素な代替物を提供する。
【0029】
図1を参照すると、いくつかの実施例によれば、超音波ビームを使用して部品104を検査するための超音波検査システム100が本明細書に開示される。超音波検査システム100は、ロボット102およびエンドエフェクタ110を含む。ロボット102は、自動化され、プログラム可能で、3軸以上の動きが可能な産業用ロボットである。エンドエフェクタ110は、ロボット102に結合され、ロボット102によって移動可能である。特定の実施例では、エンドエフェクタ110は、ロボット102に取り外し可能に(例えば、解放可能に)結合される。エンドエフェクタ110は、超音波ビームを生成するように動作可能な超音波検査プローブ120を含む。エンドエフェクタ110は、コンプライアンスインターフェースアセンブリ112をさらに含む。超音波検査プローブ120は、コンプライアンスインターフェースアセンブリ112を介してロボット102に結合される。ロボット102は、超音波検査プローブ120が超音波ビームを生成する間、超音波検査プローブ120が検査される部品104の外面に沿って移動するように、検査される部品104に対してエンドエフェクタ110を動かすように動作可能である。超音波検査プローブ120が部品104の外面に沿って乗ると、コンプライアンスインターフェースアセンブリ112は、超音波検査プローブ120にコンプライアンス(例えば、屈曲または緩衝)およびロボット102に対する超音波検査プローブ120の適切な方向の動きを提供するように構成される。例えば、コンプライアンスインターフェースアセンブリ112は、超音波検査プローブ120が検査されている部品104の表面の変動に対応できるようにするための1つまたは複数のばねと、そして、超音波検査プローブ120が検査されている部品104の表面の起伏に沿って動くときに超音波検査プローブ120が旋回できるようにするためのジンバル機構と、を含んでもよい。
【0030】
特定の実施例によれば、
図2~
図8に示すように、超音波検査プローブ120は、プローブ本体122および接合面プレート124を含む。一般に、超音波検査プローブ120は、外側半径109を有する丸みを帯びた補剛材など、外側に丸みを帯びた表面を有する部品を検査するように構成される。接合面プレート124は、プローブ本体122に取り外し可能に取り付け可能である。
図2、
図4、および
図6~
図8では、接合面プレート124は、プローブ本体122に取り外し可能に取り付けられている。プローブ本体122は、コンプライアンスインターフェースアセンブリ112に直接取り付けられる。いくつかの実施例では、プローブ本体122は、実質的に永久的な、取り外し不可能な方法で、コンプライアンスインターフェースアセンブリ112に直接取り付けられる。言い換えると、プローブ本体122をコンプライアンスインターフェースアセンブリ112に取り付け、コンプライアンスインターフェースアセンブリ112からプローブ本体122を取り外すことは、接合面プレート124をプローブ本体122に取り付け、プローブ本体122から接合面プレート124を取り外すことよりも、労働集約的であり、より複雑である。このため、各々が異なる形状を有する異なる部品を試験するために、超音波検査システム100は、超音波検査プローブ120全体またはエンドエフェクタ110全体ではなく、接合面プレート124のみの交換を利用する。
【0031】
プローブ本体122はプレート取り付け表面140を含み、接合面プレート124は本体取り付け表面141を含む。本体取り付け表面141は、プレート取り付け表面140に取り外し可能に取り付け可能であり、その間に取り付け接合面126を形成する。言い換えれば、プローブ本体122のプレート取り付け表面140および接合面プレート124の本体取り付け表面141は、互いに嵌合して取り付け接合面126を形成するように構成される。したがって、プレート取り付け表面140の形状は、本体取り付け表面141の形状を補完する。一実施例では、接合面プレート124の本体取り付け表面141は、プローブ本体122のプレート取り付け表面140と入れ子式に係合するように構成される。特定の実施例では、本体取り付け表面141は、接合面プレート124がプローブ本体122に取り外し可能に取り付けられている場合に、プレート取り付け表面140に対して面一に着座する。プレート取り付け表面140および本体取り付け表面141は、様々な形状のいずれかを有することができる。図示する実施例では、プレート取り付け表面140は円弧形状の凹面であり、本体取り付け表面141は円弧形状の凸面である。プローブ本体122のプレート取り付け表面140の凹面は、プローブ本体122内の弧状超音波アレイ150の配置を容易にする。しかしながら、代替実施例では、プレート取り付け表面140および本体取り付け表面141は、非円弧形状を有するか、非平坦な非円弧形状を有するか、または平坦である。
【0032】
本体取り付け表面141のプレート取り付け表面140への取り外し可能な取り付けは、いくつかの実施例では、1つまたは複数の締結具142によって容易になる。
図3および
図5に示すように、一実施例では、超音波検査プローブ120は、複数の締結具142(例えば、4つの締結具142)を含む。締結具142は、プローブ本体122および接合面プレート124の位置合わせされた穴を貫通して延在するように構成される。より具体的には、図示する実施例では、プローブ本体122は、プレート取り付け表面140に開いた穴136を含み、接合面プレート124は、接合面プレート124を完全に貫通して本体取り付け表面141に開いた穴138を含む。穴136または穴138のいずれかは、締結具142の雄ねじと係合するための雌ねじを含む。プレート取り付け表面140が本体取り付け表面141に嵌合されると、プローブ本体122の穴136の各々が、接合面プレート124の穴138の対応する1つと位置合わせされる。位置合わせされると、締結具142の対応する1つは、位置合わせされた穴の中に延伸可能であり、ねじ穴のねじ山と係合する。図示する実施例では、プローブ本体122の穴136は、締結具が接合面プレート124の穴138を通過した後に締結具142のねじ山と係合するねじ山を含む。締結具142と穴136のねじ山との間のねじ止め可能な係合により、締結具142を締めて接合面プレート124をプローブ本体122に取り付けるか、緩めて接合面プレート124をプローブ本体122から取り外すことができる。図示する実施例では締結具が利用されているが、他の実施例では、接合面プレート124のプローブ本体122への取り外し可能な取り付けを容易にする、クイックリリース、弾性クリップ/タブ、締まりばめ構成要素などの他の結合装置を使用することができる。
【0033】
プローブ本体122は、超音波アレイ150を含み、収容する(例えば、
図5、
図6、
図8、および
図9を参照)。超音波アレイ150は、プローブ本体122に動かないように固定され、複数の超音波素子152を含む。一実施例では、各超音波素子152は、超音波ビーム162を生成するように動作可能である。超音波アレイ150の超音波素子152によって生成された超音波ビーム162の集合は、超音波場160を規定する。いくつかの実施例では、超音波素子152は、1つの超音波素子152が少なくとも1つの他の超音波素子152に直接隣接するように並んで配置される。
【0034】
超音波素子152は、超音波アレイ150の形状を規定するために、互いに対して特定の形状の構成に配置される。超音波アレイ150の形状は、超音波アレイ150の超音波素子152によって生成される超音波ビーム162の所望の指向性に依存する(例えば、
図9を参照)。さらに、所与の超音波ビーム162の指向性は、超音波ビーム162を生成した超音波素子152の向きに依存する。図示する実施例では、超音波素子152は、第1の半径r1を有する円弧状に配置される。言い換えれば、超音波アレイ150は、円弧形状を有する。超音波素子152は、円弧状に配置されており、円弧の中心164を通過する超音波ビーム162を生成する。言い換えれば、超音波アレイ150によって生成されるすべての超音波ビーム162は、超音波アレイ150によって規定される円弧の中心を通過する。
【0035】
図5、
図6、
図8、および
図9を参照すると、プローブ本体122は、本体内部空洞148を含む。超音波アレイ150は、本体内部空洞148内に固定して配置される。したがって、本体内部空洞148は、本体内部空洞148内に超音波アレイ150を嵌合するように成形されている。本体内部空洞148は、プレート取り付け表面140で開いている。
【0036】
プローブ本体122は、本体内部空洞148に開いている開口部132をさらに含む。
図2に示すように、開口部132は、電力通信線114が超音波アレイ150に結合されることを可能にする。電力通信線114は、(例えば、超音波検査システム100のコントローラにおける)プローブ本体122の外部の位置から開口部132を通って、超音波アレイ150との電力および/または通信結合接続部に延伸する。
【0037】
図2をさらに参照すると、プローブ本体122はまた、プローブ本体122に形成された第1の流体供給ライン134を含む。
図11に示すように、第1の流体供給ライン134は、プローブ本体122を通って延伸する。第1の流体供給ライン134は、プローブ本体122の外部の流体源に流体的に結合され得る流体源ライン116から流体を受け取るように構成される。流体源は、流体源ライン116を介して第1の供給ライン134に結合流体を供給する。結合流体は、超音波アレイ150と検査される部品104の表面との間に流体媒体を提供するように構成され、流体媒体は、超音波ビーム162を超音波アレイ150から部品104の表面に伝搬させるのを助ける。
【0038】
図3~
図9に示すように、接合面プレート124は、接合面プレート124の本体取り付け表面141とは反対側に部品検査表面128をさらに含む。部品検査表面128は固定されているか、または調整不可能である。したがって、部品検査表面128の形状は柔軟ではなく、特定の実施例では変更することができない。部品検査表面128は、検査される部品104の形状を補完するように成形されている。言い換えれば、部品検査表面128の少なくとも一部は、検査される部品104の表面と実質的に同じ形状を有する。このようにして、部品検査表面128は、部品検査表面128と部品104の表面との間のオフセットがほとんどないまたは全くない状態で、検査される部品104の表面に沿って移動することができる。
図8に示す一実施例によれば、部品104は、第2の半径r2を有する凸状円弧形状の外面を含み、部品検査表面128は、それに沿って移動しながら部品104を検査する。したがって、部品検査表面128は、第2の半径r2を有する凹状円弧形状の部品載置部分166を有する。いくつかの実施例では、
図8および
図9に示すように、部品検査表面128は、部品載置部分166に隣接するクリアランス部分168を含んでもよい。クリアランス部分168は、部品104と同じ形状ではない。代わりに、クリアランス部分168は、超音波検査プローブ120が部品104の載置位置に移動するときに、超音波検査プローブ120が部品104との干渉を回避することができるように成形されている。
【0039】
図8に示す部品104は、ハットストリンガである。しかしながら、部品104は、部品104が超音波検査プローブ120によって検査されるときに部品検査表面128がそれに沿って移動する類似の凸状円弧形状の外面を有する様々な部品のいずれであってもよい。
【0040】
図3~
図6および
図8を参照すると、接合面プレート124は、本体取り付け表面141および部品検査表面128の両方に形成され、それらに開いている流体リザーバポケット130をさらに含む。言い換えると、流体リザーバポケット130は、本体取り付け表面141から部品検査表面128まで延在する。接合面プレート124およびプローブ本体122が取り外し可能に取り付けられる場合、流体リザーバポケット130は本体内部空洞148に開いている。
図11および
図12に示すように、接合面プレート124はまた、流体リザーバポケット130に開いている少なくとも1つの第2の流体供給ライン(例えば、第2の流体供給ライン172A~C)を含む。図示する実施例では、接合面プレート124は、3つの第2の流体供給ライン172A~Cを含む。3つの第2の流体供給ライン172A~Cの各々は、プローブ本体122および接合面プレート124が取り外し可能に取り付けられている場合、プローブ本体122の流体供給ライン134に対して開いている。したがって、流体供給ライン134に供給された流体は、第2の流体供給ライン172A~Cに流れ込み、続いて流体リザーバポケット130および本体内部空洞148に流れる。第2の流体供給ライン172A~Cは、それらから流体リザーバポケット130に流入する流体が離間した位置で流体リザーバポケット130に入り、したがって流体リザーバポケット130内の流体の均一な充填を促進するように、互いに分離および離間される。検査手順の間に流体が流体リザーバポケット130に流入し、流体リザーバポケット130から流出することを可能にするために、接合面プレート124はまた、流体リザーバポケット130から接合面プレート124の外側まで延伸する1つまたは複数の出口ポート144(例えば、
図7および
図12を参照)を含む。
【0041】
ここで
図9を参照すると、いくつかの実施例では、部品検査表面128の部品載置部分166の第2の半径r2は、超音波アレイ150の第1の半径r1よりも小さい。また、接合面プレート124の部品検査表面128の上心位置は、接合面プレート124の本体取り付け表面141の上心位置から距離D1離れている。距離D1は、接合面プレート124がプローブ本体122に取り外し可能に取り付けられる場合に、超音波アレイ150が接合面プレート124の部品検査表面128の部品載置部分166と同心または実質的に同心になるように選択される。言い換えれば、超音波アレイ150によって規定される円弧と部品検査表面128の円弧は、超音波アレイ150と部品検査表面128の半径が規定される同じ中心164を共有するか、または実質的に共有する。本明細書で使用されるように、第1の円弧から引かれた法線が第2の円弧に実質的に垂直である場合、2つの円弧は実質的に同心である。
【0042】
超音波アレイ150が、接合面プレート124の部品検査表面128の部品載置部分166と同心または実質的に同心であり、超音波アレイ150によって生成された超音波ビーム162が共有中心164を通過するので、部品載置部分166が部品104の円弧形状部分に乗っている場合、超音波ビーム162は、部品104の表面に対して垂直または実質的に垂直である。接合面プレート124がプローブ本体122に取り外し可能に取り付けられると、部品検査表面128および超音波アレイ150の同心性により、複数の超音波素子152によって生成された各超音波ビーム162が、各超音波ビーム162と部品検査表面128との交点において部品検査表面128に対して垂直または実質的に垂直になることができる。したがって、検査表面128が部品104の円弧形状の表面に乗っており、部品104の表面の半径が部品検査表面128の第2の半径r2に実質的に等しい場合、各超音波ビーム162は各超音波ビーム162と部品104の表面との交点において部品104の表面に対して垂直である。部品の表面に垂直な角度で部品104に接触し、貫通する超音波ビーム162は、精度、信頼性、および部品104内の異常の検出可能な範囲の増加を促進する。本明細書で使用される場合、実質的に垂直とは、垂直の1.5度以内を意味する。
【0043】
ここで
図10を参照すると、いくつかの実施例によれば、超音波検査プローブ120は、プローブ本体122および複数の接合面プレートを含む。複数の接合面プレートは、異なる形状の部品104を検査するために、プローブ本体122に相互に交換可能に取り外し可能に取り付け可能である。複数の接合面プレートの各々は、上述の接合面プレート124と同じ一般的な特徴を含み、同様の符号は同様の特徴を指す。しかしながら、複数の接合面プレートの各々は、複数の接合面プレートの他のいずれとも異なる形状の部品検査表面128を有し、異なる形状の部品104のうちの対応する1つの形状を補完する。例えば、図示する実施態様では、超音波検査プローブ120は、第1の接合面プレート124A、第2の接合面プレート124B、および第3の接合面プレート124Cを含む。第1の接合面プレート124A、第2の接合面プレート124B、および第3の接合面プレート124Cの各々の部品検査表面128の円弧形状の部品載置部分166は、それぞれ第2の半径r2、第3の半径 r3、および第4の半径r4を有するように成形されている。第3の半径r3は第2の半径r2よりも大きく、第4の半径r4は第2の半径r2よりも小さい。第2の半径r2は、部品104の第1のものの円弧形状表面の半径に実質的に等しく、第3の半径r3は、部品104の第2のものの円弧形状表面の半径に実質的に等しく、第4の半径r4は、部品104の第2のものの円弧形状表面の半径に実質的に等しい。本明細書で使用されるように、別の表面とは異なる形状の表面は、同じ一般的な形状(例えば、円形)の異なるサイズの表面を指すことができる。
【0044】
第1の接合面プレート124A、第2の接合面プレート124B、および第3の接合面プレート124Cの部品検査表面128は異なる形状であるが、第1の接合面プレート124A、第2の接合面プレート124B、および第3の接合面プレート124Cの本体取り付け表面141は同じ形状を有する。したがって、第1の接合面プレート124A、第2の接合面プレート124B、および第3の接合面プレート124Cの各々は、以下で方法300を参照して説明するように、同様にプローブ本体122のプレート取り付け表面140に取り外し可能に取り付けて、それから取り外すことができる。このようにして、第1の接合面プレート124A、第2の接合面プレート124B、および第3の接合面プレート124Cは、プローブ本体122に相互に交換可能に取り外し可能に取り付け可能である。
【0045】
第1の接合面プレート124A、第2の接合面プレート124B、および第3の接合面プレート124Cのいずれか1つがプローブ本体122に取り外し可能に取り付けられると、複数の超音波素子152によって生成される各超音波ビーム162は、各超音波ビーム162と部品検査表面との交点において、第1の接合面プレート124A、第2の接合面プレート124B、および第3の接合面プレート124Cの対応する1つの部品検査表面128に垂直である。超音波アレイ150の第1の半径r1ならびに第1の接合面プレート124A、第2の接合面プレート124B、および第3の接合面プレート124Cの本体取り付け表面141が固定されており、かつ第2の半径r2、第3の半径r3、および第4の半径r4が異なっているので、プローブ本体122に取り付けられたときに、超音波アレイ150の部品検査表面128と第1の接合面プレート124A、第2の接合面プレート124B、および第3の接合面プレート124Cとの間の同心性を維持するために、部品検査表面128と第1の接合面プレート124A、第2の接合面プレート124B、および第3の接合面プレート124Cの本体取り付け表面141との間の距離は異なる。例えば、本体取り付け表面141の上心位置と第1の接合面プレート124Aの部品検査表面128との間の距離D1は、本体取り付け表面141の上心位置と第2の接合面プレート124Bの部品検査表面128との間の距離D2よりも大きい。同様に、本体取り付け表面141の上心位置と第3の接合面プレート124Cの部品検査表面128との間の距離D3は、本体取り付け表面141の上心位置と第1の接合面プレート124Aの部品検査表面128との間の距離D1よりも大きい。
【0046】
図示する実施例では、超音波検査プローブ120は3つの交換可能な接合面プレートを含むが、他の実施例では、超音波検査プローブ120は2つまたは少なくとも4つの相互に交換可能な接合面プレートを含む。プローブ本体122および接合面プレート124は、様々な材料のいずれかで作ることができる。例えば、特定の実施態様では、プローブ本体122および接合面プレート124のいずれかまたは両方は、ポリマー材料で作られる。特定の実施例では、接合面プレート124は、一体のモノリシック構造を有する。
【0047】
ここで
図13~
図19を参照すると、代替実施例によれば、超音波検査プローブ220が示されている。超音波検査プローブ220は、前に示し説明した超音波検査プローブ120と少なくとも同様の特徴および機能を提供するように構成されている。したがって、別段の指示がない限り、超音波検査プローブ120と超音波検査プローブ220との間の同様の符号は、同様の特徴を指す。上記で提供された超音波検査プローブ120の同様の特徴の説明は、特に明記しない限り、超音波検査プローブ220の同様の特徴に適用される。超音波検査プローブ120と同様に、超音波検査プローブ220は、
図1の超音波検査システム100のエンドエフェクタ110の一部を形成することができる。例えば、超音波検査プローブ220は、コンプライアンスインターフェースアセンブリ112を介してロボット102に結合することができる。
【0048】
一般に、超音波検査プローブ220は、超音波検査プローブ120のような外側に丸みを帯びた表面を検査するように構成されるのではなく、フランジ付き構成要素などの内側に丸みを帯びた表面を有する部品204を検査するように構成されている。
図19を参照すると、一実施例では、部品204は、第6の半径r6を有し、図示するように超音波検査プローブ220を使用して検査することができる内部または内側半径209を含む。
【0049】
図13および
図14を参照すると、図示する実施例によれば、超音波検査プローブ220は、プローブ本体222および接合面プレート224を含む。接合面プレート224は、プローブ本体222に取り外し可能に取り付け可能である。
図13、
図15、および
図17~
図19では、接合面プレート224は、プローブ本体222に取り外し可能に取り付けられ、プローブ本体222は、上述のようにコンプライアンスインターフェースアセンブリ112に直接取り付けることができる。超音波検査プローブ120で同様に、それぞれが異なる形状を有する異なる部品を試験するために、超音波検査システム100は、超音波検査プローブ220全体またはエンドエフェクタ110全体ではなく、接合面プレート224のみの交換を利用することができる。
【0050】
プローブ本体222は、第1のプレート取り付け表面240A、第2のプレート取り付け表面240B、および第3のプレート取り付け表面240Cを含む。第1のプレート取り付け表面240Aと第2のプレート取り付け表面240Bとは、互いに離間しており、第3のプレート取り付け表面240Cは、第1のプレート取り付け表面240Aと第2のプレート取り付け表面240Bとの間に介在している。対応して、接合面プレート224は、第1の本体取り付け表面241A、第2の本体取り付け表面241B、および第3の本体取り付け表面241Cを含む(例えば、
図14~
図16を参照)。第1の本体取り付け表面241Aは、第1のプレート取り付け表面240Aに取り外し可能に取り付け可能であり、第2の本体取り付け表面241Bは、第2のプレート取り付け表面240Bに取り外し可能に取り付け可能であり、第3の本体取り付け表面241Cは、第3のプレート取り付け表面240Cに取り外し可能に取り付け可能である。言い換えれば、第1の本体取り付け表面241Aおよび第1のプレート取り付け表面240Aが互いに嵌合するように構成され、第2の本体取り付け表面241Bおよび第2のプレート取り付け表面240Bが互いに嵌合するように構成され、第3の本体取り付け表面241Cおよび第3のプレート取り付け表面240Cが互いに嵌合するように構成されている。したがって、第1のプレート取り付け表面240Aの形状は、第1の本体取り付け表面241Aの形状を補完し、第2のプレート取り付け表面240Bの形状は、第2の本体取り付け表面241Bの形状を補完し、第3のプレート取り付け表面240Cの形状は、第3の本体取り付け表面241Cの形状を補完する。
【0051】
一実施例では、接合面プレート224の第1の本体取り付け表面241Aおよび第2の本体取り付け表面241Bは、第1のプレート取り付け表面240Aおよび第2のプレート取り付け表面240Bの平坦な表面に対してそれぞれ面一に着座するように構成された平坦な表面である。第1の本体取り付け表面241Aおよび第2の本体取り付け表面241Bは、互いに対して角度が付けられている。対応して、第1のプレート取り付け表面240Aおよび第2のプレート取り付け表面240Bは、互いに対して角度が付けられている。角度が付けられた表面は、接合面プレート224をプローブ本体222に対して適切な位置に固定および支持するのに役立つ。第3の本体取り付け表面241Cと第3のプレート取り付け表面240Cは、第3の本体取り付け表面241Cと第3のプレート取り付け表面240Cとの間の入れ子式の係合を容易にするために、いくつかの実施例では湾曲している(例えば、非平坦である)。超音波検査プローブ220の取り付け表面は、代替的な実施例では、上記のもの以外の形状を有することができる。
【0052】
第1のプレート取り付け表面240A、第2のプレート取り付け表面240B、および第3のプレート取り付け表面240Cの、第1の本体取り付け表面241A、第2の本体取り付け表面241B、および第3の本体取り付け表面241Cへの取り外し可能な取り付けは、いくつかの実施例では、少なくとも1つの締結具242によって容易になっている。
図13および
図14に示すように、一実施例では、超音波検査プローブ220は、単一の締結具242(すなわち、ただ1つの締結具)を含む。締結具242は、プローブ本体222および接合面プレート224の位置合わせされた穴を通って延在するように構成される。より具体的には、図示する実施例では、プローブ本体222は穴236を含み、接合面プレート224は、接合面プレート224を完全に貫通して延在する穴238を含む。穴236または穴238のいずれかは、締結具242の雄ねじと係合するための雌ねじを含む。
【0053】
プローブ本体222のプレート取り付け表面が、接合面プレート224の対応する本体取り付け表面に嵌合されると、プローブ本体222の穴236が接合面プレート224の穴238と位置合わせされる。位置合わせされると、締結具242は、位置合わせされた穴の中に延伸可能であり、ねじ穴のねじ山と係合する。図示する実施例では、プローブ本体222の穴236は、締結具が接合面プレート224の穴238を通過した後に締結具242のねじ山と係合するねじ山を含む。締結具242と穴236のねじ山との間のねじ止め可能な係合により、締結具242を締めて接合面プレート224をプローブ本体222に取り付けるか、緩めて接合面プレート224をプローブ本体222から取り外すことができる。図示する実施例では締結具が利用されているが、他の実施例では、接合面プレート224のプローブ本体222への取り外し可能な取り付けを容易にする、クイックリリース、弾性クリップ/タブ、締まりばめ構成要素などの他の結合装置を使用することができる。
【0054】
プローブ本体222は、超音波アレイ250を含み、収容する(例えば、
図15~
図19を参照)。超音波アレイ250は、プローブ本体222に動かないように固定され、複数の超音波素子252を含む。超音波アレイ250は、超音波アレイ150と同じように構成され、動作可能である。超音波アレイ150と同様に、超音波アレイ250の超音波素子252は、超音波アレイ250によって生成された超音波ビーム262が超音波アレイ250によって規定された円弧の中心264を通過するように、第5の半径r5を有する円弧状に配置される。言い換えると、超音波アレイ250によって生成されたすべての超音波ビーム262は、超音波アレイ250によって規定された円弧の中心264を通過する。超音波アレイ250の超音波素子252によって生成された超音波ビーム262の集合は、超音波場260を規定する。
【0055】
一実施例では、プローブ本体222は、プローブ本体222のアレイ受容表面290に形成された本体内部空洞を含む。超音波アレイ250は、本体内部空洞内に固定され、それは、その中に超音波アレイ250を嵌合するように成形され得る。本体内部空洞は、アレイ受容表面290で開かれ得る。
【0056】
プローブ本体222は、本体内部空洞に開いている開口部をさらに含む。この開口部は、電力通信線214が超音波アレイ250に結合されることを可能にする。電力通信線214は、(例えば、超音波検査システム100のコントローラにおける)プローブ本体222の外部の位置から開口部を通って、超音波アレイ250との電力および/または通信結合接続部に延伸する。
【0057】
図15~
図19に示すように、接合面プレート224は、第1の部品検査表面292および第2の部品検査表面294をさらに含む。第1の部品検査表面292および第2の部品検査表面294は、部品204のそれぞれの表面と係合する(例えば、その上に乗る)ように構成される。したがって、第1の部品検査表面292および第2の部品検査表面294の形状は、部品204の表面の形状に対応している。図示する実施例では、第1の部品検査表面292および第2の部品検査表面294の両方の少なくとも一部は、部品204の対応する平坦面と係合するように平坦である。
【0058】
第1の部品検査表面292および第2の部品検査表面294は互いに離間され、これにより、超音波アレイ250を第1の部品検査表面292と第2の部品検査表面294との間に挿入することができる。
図19に示すように、第1の部品検査表面292と第2の部品検査表面294は、第1の角度θ1が第1の部品検査表面292と第2の部品検査表面294との間で規定されるように、互いに対して角度が付けられている。第1の角度θ1は、収束して内側半径209を定義する部品204の2つの表面の間で規定される角度に対応する(例えば、それと同じである)。図示する実施例では、第1の角度θ1は約90度である。第1の部品検査表面292および第2の部品検査表面294は、収束して内側半径209を規定する部品204の表面のそれぞれ1つと係合する。
【0059】
第1の部品検査表面292および第2の部品検査表面294は、第1の部品検査表面292および第2の部品検査表面294が部品204のそれぞれの表面と係合したときに、超音波アレイ250の中心264が内側半径209の中心と位置合わせするようにさらに構成される。言い換えると、第1の部品検査表面292および第2の部品検査表面294が部品204のそれぞれの表面と係合すると、部品204の内側半径209は、超音波アレイ250の複数の超音波素子252によって規定される円弧と同心である。したがって、第1の部品検査表面292および第2の部品検査表面294のサイズ、形状、および/または相対的な第1の角度θ1は、部品204のそれぞれの表面のサイズ、形状、および/または相対的な角度、ならびに部品の内側半径209の半径に依存している。
図19に示すように、内側半径209は、第1の部品検査表面292および第2の部品検査表面294が部品204と適切に係合された場合に、超音波アレイ250の円弧の中心264と共通の中心を有する第6の半径r6を有する。第1の部品検査表面292および第2の部品検査表面294は、超音波アレイ250および内側半径209が互いに同心であることを確実にするので、それらはまた、超音波アレイ250によって生成される超音波ビーム262が共有中心264を通過し、したがって、部品204の内側半径209の表面に垂直であることを確実にする。
【0060】
ここで
図20を参照すると、いくつかの実施例によれば、超音波検査プローブ220は、プローブ本体222および複数の接合面プレートを含む。複数の接合面プレートは、異なる形状の部品104(例えば、異なるサイズの内側半径)を検査するために、プローブ本体222に相互に交換可能に取り外し可能に取り付け可能である。複数の接合面プレートの各々は、上述の接合面プレート224と同じ一般的な特徴を含み、同様の符号は同様の特徴を指す。しかしながら、複数の接合面プレートの各々は、異なる形状の部品204の対応する1つの形状を補完するために、複数の接合面プレートの他のいずれとも異なる構成の第1の部品検査表面292および第2の部品検査表面294を有する。例えば、図示の実施態様では、超音波検査プローブ220は、第1の接合面プレート224A、第2の接合面プレート224B、および第3の接合面プレート224Cを含む。第1の接合面プレート224A、第2の接合面プレート224B、および第3の接合面プレート224Cの各々の第1の部品検査表面292および第2の部品検査表面294は、表面間に、それぞれ第1の角度θ1、第2の角度θ2、および第3の角度θ2を規定するように構成される。第2の角度θ2は第1の角度θ1よりも大きく、第3の角度θ3は第1の角度θ1よりも小さいが、超音波アレイ150の半径r5は同じである。いくつかの実施例によれば、第1の接合面プレート224Aが検査するように構成された部品204の内側半径209の第6の半径r6は、第2の接合面プレート224Bが検査するように構成された部品204の内側半径209の第6の半径r6よりも小さくなり得る。同様に、同じ実施例では、第1の接合面プレート224Aが検査するように構成された部品204の内側半径209の第6の半径r6は、第3の接合面プレート224Cが検査するように構成された部品204の内側半径209の第6の半径r6よりも大きくなり得る。
【0061】
第1の接合面プレート224A、第2の接合面プレート224B、および第3の接合面プレート224Cの第1の部品検査表面292および第2の部品検査表面294は異なる形状であるが、第1の接合面プレート224A、第2の接合面プレート224B、および第3の接合面プレート224Cの第1の本体取り付け表面241A、第2の本体取り付け表面241B、および第3の本体取り付け表面241Cは、同じ形状を有する。したがって、第1の接合面プレート224A、第2の接合面プレート224B、および第3の接合面プレート224Cの各々は、方法300に関して以下で説明するように、同じ方法でプローブ本体222に取り外し可能に取り付けおよび取り外すことができる。このようにして、第1の接合面プレート224A、第2の接合面プレート224B、および第3の接合面プレート224Cは、プローブ本体222に相互に交換可能に取り外し可能に取り付け可能である。
【0062】
図示する実施例では、超音波検査プローブ220は3つの相互に交換可能な接合面プレートを含むが、他の実施例では、超音波検査プローブ220は2つまたは少なくとも4つの相互に交換可能な接合面プレートを含む。プローブ本体222および接合面プレート224は、様々な材料のいずれかで作ることができる。例えば、特定の実施態様では、プローブ本体222および接合面プレート224のいずれかまたは両方は、ポリマー材料で作られる。特定の実施例では、接合面プレート224は、一体のモノリシック構造を有する。
【0063】
図21に示すように、特定の実施例によれば、検査すべき異なる形状の表面を各々有する部品などの部品を検査する方法300は、第1の接合面プレート124Aをプローブ本体122に取り外し可能に取り付けるステップを含む(ブロック302)。方法300はまた、第1の接合面プレート124Aの第1の部品検査表面128を部品104のうちの第1のものに沿って移動させるステップを含む(ブロック304)。方法300は、プローブ本体122の超音波アレイ150から生成され、プローブ本体122に対して固定された超音波ビーム162を、部品104の第1のものに沿って第1の接合面プレート124Aの第1の部品検査表面128を移動させる間に、部品のうちの第1のものに向けて導くステップをさらに含む(ブロック306)。
【0064】
方法300のいくつかの実施例では、方法300は、第1の接合面プレート124Aをプローブ本体122から取り外すステップ(ブロック308)と、第2の接合面プレート124Bを第1の接合面プレート124Aの代わりにプローブ本体122に取り外し可能に取り付けるステップ(ブロック310)と、をさらに含む。方法300はまた、第2の接合面プレート124Bの第2の部品検査表面128を部品104の第2のものに沿って移動させるステップ(ブロック312)を含む。方法300はさらに、プローブ本体122の超音波アレイ150から生成された超音波ビーム162を、第2の接合面プレート124Bの第2の部品検査表面128を部品104の第2のものに沿って移動させる間に、部品104の第2のものに向けて導くステップをさらに含む(ブロック314)。
【0065】
いくつかの実施例によれば、方法300は、ロボット102およびエンドエフェクタ110を含む超音波検査システム100を使用して実行される。例えば、ロボット102は、部品を検査するために、プローブ本体に取り外し可能に取り付けられた接合面プレートの部品検査表面を部品の表面に沿って乗せて、部品に対してプローブ本体を動かすように選択的に動作可能である。また、図示されていないが、超音波検査システム100は、複数の接合面プレートを格納し、プローブ本体からプレート交換システムへの1つの接合面プレートの取り外し、およびプレート交換システムからプローブ本体への別の接合面プレートの取り外し可能な取り付けを容易にするプレート交換システムをさらに含む。部品を検査する方法300のいくらかまたは一部は完全に自動化されている。例えば、ロボット102は、プレート交換システムを使用して自律的に、接合面プレートをプローブ本体から取り外して、プローブ本体に取り付けるように動作可能であり得る。一実施例では、接合面プレートは、ロボット102およびプレート交換システムを使用して自律的に実行することができる1つまたは複数の締結具をそれぞれ締め付けるおよび緩めることによって、プローブ本体に取り付けられ、またプローブ本体から取り外される。
【0066】
上記の説明では、「上へ」、「下へ」、「上部」、「下部」、「水平」、「垂直」、「左」、「右」、「上方に」、「下方に」などの特定の用語が使用される場合がある。これらの用語は、該当する場合、相対関係を扱うときに説明を明確にするために使用される。しかし、これらの用語は、絶対的な関係、位置、および/または向きを意味するものではない。例えば、対象物に関しては、対象物をひっくり返すだけで、「上部」の表面を「下部」の表面にすることができる。それにもかかわらず、それは依然として同じ対象物である。さらに、「含む」、「備える」、「有する」という用語、およびそれらの変形は、別段の明示的な指定がない限り、「含むがそれに限定されない」ことを意味する。列挙された項目のリストは、特に明記されていない限り、項目の一部またはすべてが相互に排他的および/または相互に包括的であることを意味するものではない。「a」、「an」、および「the」という用語は、特に明示的に指定されていない限り、「1つまたは複数」も指す。さらに、「複数」という用語は、「少なくとも2つ」と定義することができる。
【0067】
さらに、本明細書において、1つの要素が別の要素に「結合」される場合は、直接および間接の結合を含むことができる。直接結合は、1つの要素が別の要素に結合して接触していると定義することができる。間接結合は、互いに直接接触していないが、結合された要素間に1つまたは複数の追加の要素がある2つの要素間の結合として定義することができる。さらに、本明細書で使用されるように、ある要素を別の要素に固定することは、直接固定および間接固定を含むことができる。さらに、本明細書で使用される場合、「隣接する」は、必ずしも接触を意味するわけではない。例えば、ある要素は、別の要素と接触することなくその要素に隣接することができる。
【0068】
本明細書で使用されるとき、「少なくとも1つ」というフレーズは、項目のリストと共に使用されるとき、リストされた項目のうちの1つまたは複数の異なる組み合わせが使用されてもよいし、リスト内の項目のうちの1つのみが必要とされてもよいことを意味する。項目は、特定の対象物、物、またはカテゴリである。言い換えれば、「少なくとも1つ」は、項目の任意の組み合わせまたは任意の数の項目をリストから使用することができることを意味するが、リスト中の項目のすべてが必要というわけではない。例えば、「項目A、項目B、および項目Cの少なくとも1つ」は項目A、項目Aと項目B、項目B、項目Aと項目Bと項目C、または項目Bと項目Cを意味することができる。場合によっては、「項目A、項目B、および項目Cの少なくとも1つ」は、例えば、これらに限定されないが、項目Aの2つと項目Bの1つと項目Cの10個、項目Bの4つと項目Cの7つ、または他のいくつかの適切な組み合わせを意味することができる。
【0069】
特に指定のない限り、「第1の」、「第2の」などの用語は、ここでは単なるラベルとして使用され、これらの用語が言及する項目に順序、位置、または階層的な要件を課すことを意図するものではない。さらに、例えば「第2の」項目への言及は、例えば「第1の」もしくはより低い番号の項目、および/または、例えば「第3の」もしくはより高い番号の項目の存在を必要としないまたは排除しない。
【0070】
本明細書で使用される、指定された機能を実行するように「構成された」システム、装置、構造、物品、要素、構成要素、またはハードウェアは、さらなる修正の後に指定された機能を実行する可能性があるだけでなく、変更なしに指定された機能を実際に実行することができる。言い換えると、指定された機能を実行するように「構成された」システム、装置、構造、物品、要素、構成要素、またはハードウェアは、特定の機能を実行する目的で、具体的に選択され、作製され、実装され、利用され、プログラムされ、および/または設計される。本明細書で使用される「ように構成された」は、システム、装置、構造、物品、要素、構成要素、またはハードウェアがさらなる修正なしに特定の機能を実行することを可能にする、システム、装置、構造、物品、要素、構成要素、またはハードウェアの既存の特性を示す。この開示の目的のために、特定の機能を実行するように「構成される」と記載されたシステム、装置、構造、物品、要素、構成要素、またはハードウェアは、それに加えてまたはその代わりに、その機能を実行するように「適合される」および/または「動作する」と記載されてもよい
【0071】
本明細書に含まれる概略フローチャート図は、一般に論理フローチャート図として示されている。このように、描かれた順序とラベル付けされたステップは、提示された方法の一実施例を示している。例示された方法の1つまたは複数のステップまたはその一部と機能、論理、または効果が同等である他のステップおよび方法が考えられ得る。さらに、使用されるフォーマットおよび記号は、方法の論理ステップを説明するために提供されており、方法の範囲を限定するものではないと理解される。様々な矢印タイプおよび線タイプをフローチャート図で使用することができるが、それらは対応する方法の範囲を限定しないと理解される。実際、いくつかの矢印または他のコネクタは、方法の論理フローのみを示すために使用することができる。例えば、矢印は、示された方法の列挙されたステップの間の不特定の期間の待機期間または監視期間を示してもよい。さらに、特定の方法が発生する順序は、示された対応するステップの順序に厳密に従う場合とそうでない場合がある。
【0072】
さらに、本開示は、以下の項による実施形態を含む。
【0073】
項1.部品を検査するための超音波検査プローブであって、超音波検査プローブは、
超音波アレイおよびプレート取り付け表面を備えるプローブ本体であって、超音波アレイは、各々が超音波ビームを生成するように選択的に動作可能であり、かつ各々がプレート取り付け表面に対して固定されている複数の超音波素子を備える、プローブ本体と、
プローブ本体のプレート取り付け表面に取り外し可能に取り付け可能な本体取り付け表面と、部品のうちの1つの形状を補完するように成形された部品検査表面と、を備える接合面プレートと、
を備える、超音波検査プローブ。
【0074】
項2.接合面プレートの本体取り付け表面が、プローブ本体のプレート取り付け表面に取り外し可能に取り付けられている場合に、複数の超音波素子によって生成された各超音波ビームは、各超音波ビームと部品検査表面の交点において部品検査表面に実質的に垂直である、項1に記載の超音波検査プローブ。
【0075】
項3.超音波アレイの複数の超音波素子は、第1の半径を有する第1の円弧状に配置される、項1または2に記載の超音波検査プローブ。
【0076】
項4.部品検査表面は、第2の半径を有する第2の円弧を規定し、
第2の半径は第1の半径よりも小さく、
第1の円弧および第2の円弧は、接合面プレートの本体取り付け表面がプローブ本体のプレート取り付け表面に取り外し可能に取り付けられている場合に、実質的に同心である、
項3に記載の超音波検査プローブ。
【0077】
項5.接合面プレートが少なくとも1つの締結具によってプローブ本体に取り外し可能に取り付けられている、項1から4のいずれかに記載の超音波検査プローブ。
【0078】
項6.プローブ本体は、第1の流体供給ラインをさらに備え、
接合面プレートは、第2の流体供給ラインをさらに備え、
第2の流体供給ラインは、接合面プレートの本体取り付け表面がプローブ本体のプレート取り付け表面に取り外し可能に取り付けられている場合に、第1の流体供給ラインと流体的に結合可能であり、
接合面プレートは、本体取り付け表面に形成された流体リザーバポケットをさらに備え、
第2の流体供給ラインは、流体リザーバポケットと流体的に結合可能である、
項1から5のいずれかに記載の超音波検査プローブ。
【0079】
項7.接合面プレートは、複数の第2の流体供給ラインをさらに備え、
複数の第2の流体供給ラインの各々は、接合面プレートの本体取り付け表面がプローブ本体のプレート取り付け表面に取り外し可能に取り付けられている場合に、第1の流体供給ラインと流体的に結合可能であり、
複数の第2の流体供給ラインの各々は、流体リザーバポケットと流体的に結合可能である、
項6に記載の超音波検査プローブ。
【0080】
項8.接合面プレートは、互いに離間された少なくとも2つの部品検査表面を備え、
超音波アレイは、少なくとも2つの部品検査表面の間に挿入される、
項1に記載の超音波検査プローブ。
【0081】
項9.超音波アレイの複数の超音波素子は、円弧状に配置され、
部品のうちの1つの形状は、内側半径を備え、
少なくとも2つの部品検査表面は、少なくとも2つの部品検査表面が部品のうちの1つと係合する場合に、内側半径が複数の超音波素子の円弧と実質的に同心であるように、構成される、
項8に記載の超音波検査プローブ。
【0082】
項10.プローブ本体は、互いに離間された少なくとも2つのプレート取り付け表面をさらに備え、
接合面プレートは、互いに離間された少なくとも2つの本体取り付け表面をさらに備え、
接合面プレートの少なくとも2つの本体取り付け表面の各々は、プローブ本体の少なくとも2つのプレート取り付け表面のうちの対応する1つに取り外し可能に取り付け可能である、
項1および8から9のいずれかに記載の超音波検査プローブ。
【0083】
項11.接合面プレートは、1つの締結具のみによってプローブ本体に取り外し可能に取り付けられる、項10に記載の超音波検査プローブ。
【0084】
項12.接合面プレートの部品検査表面は調整不可能である、項1から11のいずれかに記載の超音波検査プローブ。
【0085】
項13.複数の接合面プレートをさらに備え、
部品の各々は、部品の他のいずれのものとも異なるように成形され、
複数の接合面プレートは、プローブ本体に相互に交換可能に取り外し可能に取り付け可能であり、
複数の接合面プレートの各々の部品検査表面は、複数の接合面プレートの他のいずれのものの部品検査表面とも異なるように成形されて、部品のうちの対応する1つの形状を補完する、
項1から12のいずれかに記載の超音波検査プローブ。
【0086】
項14.超音波アレイの複数の超音波素子は、第1の半径を有する第1の円弧に配置され、
複数の接合面プレートの各々の部品検査表面は、第2の円弧を規定し、
複数の接合面プレートの各々の部品検査表面の第2の円弧の第2の半径は、第1の半径よりも小さく、かつ、複数の接合面プレートの他のいずれのものの部品検査表面の第2の円弧の第2の半径とも異なり、
複数の接合面プレートの対応する1つの本体取り付け表面が、プローブ本体のプレート取り付け表面に取り外し可能に取り付けられている場合の、複数の接合面プレートのいずれか1つの部品検査表面の第1の円弧および第2の円弧、
項13に記載の超音波検査プローブ。
【0087】
項15.複数の接合面プレートのいずれか1つの本体取り付け表面が、プローブ本体のプレート取り付け表面に取り外し可能に取り付けられている場合に、複数の超音波素子によって生成された各超音波ビームは、各超音波ビームと部品検査表面の交点において、複数の接合面プレートの対応する1つの部品検査表面に実質的に垂直である、項14に記載の超音波検査プローブ。
【0088】
項16.複数の接合面プレートの各々は、互いに離間された少なくとも2つの部品検査表面を備え、
超音波アレイの複数の超音波素子は、円弧状に配置され、
部品の各々は、内側半径を備え、部品の他のいずれとも異なるように成形され、
複数の接合面プレートのいずれか1つの少なくとも2つの部品検査表面が、プローブ本体に取り外し可能に取り付けられているときに、部品の対応する1つと係合する場合に、部品の対応する1つの内側半径は、複数の超音波素子の円弧と実質的に同心であり、
複数の接合面プレートのいずれか1つの少なくとも2つの部品検査表面は、複数の接合面プレートの他のいずれのものの少なくとも2つの検査表面とも異なるように構成される、
項13に記載の超音波検査プローブ。
【0089】
項17.部品を検査するための超音波検査システムであって、
ロボットと、
ロボットに結合され、ロボットによって移動可能なエンドエフェクタと、を備え、エンドエフェクタは、
ロボットに直接結合されたコンプライアンスインターフェースアセンブリと、
コンプライアンスインターフェースアセンブリが超音波検査プローブをロボットに結合するように、コンプライアンスインターフェースアセンブリに結合された超音波検査プローブと、
を備え、超音波検査プローブは、
超音波アレイおよびプレート取り付け表面を備えるプローブ本体であって、超音波アレイは、各々が超音波ビームを生成するように選択的に動作可能であり、かつ各々がプレート取り付け表面に対して固定されている複数の超音波素子を備える、プローブ本体と、
プローブ本体のプレート取り付け表面に取り外し可能に取り付け可能な本体取り付け表面と、部品のうちの1つの形状を補完するように成形された部品検査表面と、を備える接合面プレートと、
を備える、超音波検査システム。
【0090】
項18.部品を検査する方法であって、
第1の接合面プレートをプローブ本体に取り外し可能に取り付けるステップと、
第1の接合面プレートの第1の部品検査表面を部品のうちの第1のものに沿って移動させるステップと、
第1の接合面プレートの部品検査表面を部品のうちの第1のものに沿って移動させる間に、プローブ本体の超音波アレイから生成され、プローブ本体に対して固定された超音波ビームを部品のうちの第1のものに向けて導くステップと、
を含む、方法。
【0091】
項19.プローブ本体から第1の接合面プレートを取り外すステップと、
第1の接合面プレートの代わりに、第2の接合面プレートをプローブ本体に取り外し可能に取り付けるステップと、
第2の接合面プレートの第2の部品検査表面を部品の第2のものに沿って、移動させるステップであって、部品の第2のものは、部品の第1のものとは異なるように成形されている、ステップと、
第2の接合面プレートの部品検査表面を部品のうちの第2のものに沿って移動させる間に、プローブ本体の超音波アレイから生成された超音波ビームを部品のうちの第2のものに向けて導くステップと、
をさらに含む、項18に記載の方法。
【0092】
項20.第1の接合面プレートをプローブ本体に取り外し可能に取り付けるステップは、少なくとも1つの締結具を締め付けるステップを含み、
第1の接合面プレートをプローブ本体から取り外すステップは、少なくとも1つの締結具を緩めるステップを含み、
第1の接合面プレートの代わりに第2の接合面プレートをプローブ本体に取り外し可能に取り付けるステップは、少なくとも1つの締結具を締め付けるステップを含む、
項19に記載の方法。
【0093】
本主題は、その趣旨または本質的な特徴から逸脱することなく、他の特定の形態で具現化されてもよい。記載された実施例は、すべての点で、限定ではなく例示としてのみ考慮されるべきである。特許請求の範囲の意味および同等性の範囲内にあるすべての変更は、それらの範囲内に含まれる。
【符号の説明】
【0094】
100 超音波検査システム
102 ロボット
104 部品
109 外側半径
110 エンドエフェクタ
112 コンプライアンスインターフェースアセンブリ
114 電力通信線
116 流体源ライン
120 超音波検査プローブ
122 プローブ本体
124 接合面プレート
124A 第1の接合面プレート
124B 第2の接合面プレート
124C 第3の接合面プレート
126 取り付け接合面
128 部品検査表面
130 流体リザーバポケット
132 開口部
134 第1の流体供給ライン
136 穴
138 穴
140 プレート取り付け表面
141 本体取り付け表面
142 締結具
144 出口ポート
148 本体内部空洞
150 超音波アレイ
152 超音波素子
160 超音波場
162 超音波ビーム
164 円弧の中心
166 部品載置部分
168 クリアランス部分
172A 第2の流体供給ライン
172B 第2の流体供給ライン
172C 第2の流体供給ライン
204 部品
209 内側半径
214 電力通信線
220 超音波検査プローブ
222 プローブ本体
224 接合面プレート
224A 第1の接合面プレート
224B 第2の接合面プレート
224C 第3の接合面プレート
236 穴
238 穴
240A 第1のプレート取り付け表面
240B 第2のプレート取り付け表面
240C 第3のプレート取り付け表面
241A 第1の本体取り付け表面
241B 第2の本体取り付け表面
241C 第3の本体取り付け表面
242 締結具
250 超音波アレイ
252 超音波素子
260 超音波場
262 超音波ビーム
264 円弧の中心
290 アレイ受容表面
292 第1の部品検査表面
294 第2の部品検査表面
300 方法
302 ブロック
304 ブロック
306 ブロック
308 ブロック
310 ブロック
312 ブロック
314 ブロック