IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社安藤・間の特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-26
(45)【発行日】2024-04-03
(54)【発明の名称】立坑のエントランス止水構造
(51)【国際特許分類】
   E21D 9/06 20060101AFI20240327BHJP
【FI】
E21D9/06 301E
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2020171939
(22)【出願日】2020-10-12
(65)【公開番号】P2022063598
(43)【公開日】2022-04-22
【審査請求日】2023-08-03
(73)【特許権者】
【識別番号】303057365
【氏名又は名称】株式会社安藤・間
(74)【代理人】
【識別番号】110001564
【氏名又は名称】フェリシテ弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】粥川 幸司
(72)【発明者】
【氏名】守田 貴裕
【審査官】五十幡 直子
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-162636(JP,A)
【文献】特開平8-303178(JP,A)
【文献】特開平11-50781(JP,A)
【文献】特開平8-270392(JP,A)
【文献】特開2000-160986(JP,A)
【文献】特開平9-217584(JP,A)
【文献】米国特許第4388021(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E21D 1/00-9/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のシールド掘進機を順次発進又は到達させる立坑の坑壁に、一部を相互に接触又はオーバーラップして設けられる先行のシールド掘進機のエントランス及び後行のシールド掘進機のエントランスを備え、前記先行、後行の各シールド掘進機の各エントランスに全周に沿ってリング状のエントランスパッキンが設置され、前記各シールド掘進機の前記各エントランスの通過時に、前記各エントランスパッキンを前記シールド掘進機の全周に接触させて止水する立坑のエントランス止水構造であって、
前記立坑の坑壁の内周面に接触して設置され、前記各エントランスに連通可能に前記各エントランスの外形と同一形状の開口を有する壁状構造体と、
前記壁状構造体の前記開口のうち、前記先行のシールド掘進機のエントランスで前記後行のシールド掘進機のエントランスと接触又はオーバーラップする部分を除く部分に対応する部分開口部に嵌合可能な分割閉塞体、前記後行のシールド掘進機のエントランスで前記先行のシールド掘進機のエントランスと接触又はオーバーラップする部分を除く部分に対応する部分開口部に嵌合可能な分割閉塞体、及び前記先行、後行の各シールド掘進機の各エントランス間で相互に接触又はオーバーラップする部分に対応する部分開口部に嵌合可能な分割閉塞体からなる閉塞体と、
を備え、
前記先行、後行の各シールド掘進機を前記立坑から発進又は前記立坑に到達させる前は、前記壁状構造体の前記開口全体が前記閉塞体により閉塞され、
前記先行のシールド掘進機が前記立坑から発進又は前記立坑に到達させるときに、前記壁状構造体の前記開口全体を閉塞する前記閉塞体から、前記先行のシールド掘進機のエントランスに対応する部分開口部の前記各分割閉塞体が取り外されて、当該部分開口部の全周に沿って前記エントランスパッキンが取り付けられ、
前記後行のシールド掘進機が前記立坑から発進又は前記立坑に到達させるときに、前記壁状構造体の前記開口全体を閉塞する前記閉塞体から、前記後行のシールド掘進機のエントランスに対応する部分開口部の前記各分割閉塞体が取り外されて、当該部分開口部の全周に沿って前記エントランスパッキンが取り付けられる、
ことを特徴とする立坑のエントランス止水構造。
【請求項2】
壁状構造体及び各分割閉塞体は鋼板からなる請求項1に記載の立坑のエントランス止水構造。
【請求項3】
壁状構造体は中空の箱形に形成され、各分割閉塞体は中空のブロック状に形成される請求項1又は2に記載の立坑のエントランス止水構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シールド工法や推進工法などにより地盤中に構築される発進立坑又は到達立坑のエントランス(坑壁の坑口)とエントランスを通過するトンネル掘進機との間の隙間をエントランスパッキンで止水する立坑のエントランス止水構造に関し、特に、立坑の坑壁に複数のエントランスが一部を相互に接触又はオーバーラップして設けられる場合に、各エントランスにエントランスパッキンを有効に設置して、各エントランスを止水する立坑のエントランス止水構造に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、シールド工法や推進工法などにより地盤中にトンネルを構築する際に、発進立坑や到達立坑の坑壁にシールド掘進機を通過させるエントランスが設けられ、このエントランスとシールド掘進機との間の隙間を止水して、立坑内に地下水や土砂などの流入を防止するエントランス止水構造が取られている。
【0003】
この種の立坑のエントランス止水構造は特許文献1などにより提案されており、通常、土留め壁にエントランス(坑口)がコンクリートにより構築され、これにエントランスパッキンが設置されて、シールド掘進機がエントランスを通過するときに、エントランスパッキンがシールド掘進機の全周に亘って接触して止水することで、地下水や土砂などの立坑内への流入を防止する。
【0004】
また、土留め壁の他に既に構築本体がある場合は、この構築本体のシールド掘進機が通過する部分を削孔撤去されてエントランスが設けられ、このエントランスにエントランスパッキンが取り付けられて、又は、上記土留め壁の場合と同様に、構築本体にエントランス(坑口)がコンクリートにより構築され、これにエントランスパッキンが設置されて、地下水や土砂などの立坑内への流入を防止する。
【0005】
ここでエントランスパッキンは一般に知られているもので、例えば、特許文献1、2などに開示されている。特許文献1のエントランスパッキンは、弾性のリング板形状からなり、ワイヤーを有する。特許文献2のエントランスパッキンは、エントランスの開口内面とシールド掘削機の外周面との間に生ずる環状の隙間をシールするための環状の弾性パッキン部材と、弾性パッキン部材の背面を全周にわたり外圧に抗して支えるための逆止金具とを備えて構成される。かかるエントランスパッキンがエントランスに複数のボルトにより取り付けられる。
【0006】
なお、特に、到達立坑の場合、エントランスパッキンの向きとシールド掘進機の推進方向が同じ方向になり、土砂や地下水がエントランスパッキンとシールド掘進機との間に入り込んで、エントランスパッキンをシールド掘進機から引き離す方向に力が作用するので、エントランスパッキンの止水性が発進立坑の場合に比べて悪くなることがある。
【0007】
このような場合、到達立坑を一旦流動化処理土などで埋め戻し、これにシールド掘進機を到達させる埋め戻し到達方法、また、立坑に水を張り、水中にシールド掘進機を到達させる水中到達方法、さらに、到達立坑内にシールド掘進機を覆う大型の鋼製筐体を製作設置し、この筐体内部にシールド掘進機で掘削可能な流動化処理土などを充填して、この鋼製筐体内に到達させる方法などで対応する。なお、シールド掘進機の到達後は、埋め戻し到達方法の場合、シールド掘進機の周囲やエントランス周囲を止水注入して埋め戻し土を掘り起こし、水中到達方法の場合、水を抜き、鋼製筐体を用いる方法の場合、鋼製筐体を解体する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【文献】特開2018-119277号公報
【文献】特開平04-146395号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ところで、近時、シールド工法や推進工法などにより地盤中にトンネルを構築する際に、多連形断面トンネルなどを構築するために、図4(1)に示すように、先行、後行の円形断面のシールドトンネル同士を一部接触又はオーバーラップさせることが行われている。
【0010】
この場合、図4(2)に示すように、先行のシールドトンネルの覆工体の一部で、後行のシールドトンネルにより接触又はオーバーラップされる箇所に、シールド掘進機のカッターヘッドにより切削可能なセグメントが組み込まれる。このようにして、図4(3)に示すように、切削可能なセグメントを後行のシールド掘進機で切削することで、先行のシールドトンネルの一部に後行のシールドトンネルを接触又はオーバーラップさせている。
【0011】
このような施工で、発進立坑から複数のシールド掘進機を順次発進させて、発進立坑から先行、後行の各シールドトンネルを一部接触又はオーバーラップさせて構築する場合、又は到達立坑に複数のシールド掘進機を順次到達させて、到達立坑で先行、後行の各シールドトンネルを一部接触又はオーバーラップさせて構築する場合、立坑の坑壁に、先行、後行の各シールド掘進機の各エントランスを一部接触又はオーバーラップさせて設ける必要がある。
【0012】
この施工の場合、後行のシールド掘進機を発進立坑から発進するときに、又は後行のシールド掘進機を到達立坑に到達させるときに、立坑の先行のシールド掘進機のエントランスには既に先行のシールドトンネルの覆工体が組み立てられて、先行のシールド掘進機のエントランスと後行のシールド掘進機のエントランスとの間に先行のシールドトンネルの覆工体の一部(切削可能なセグメント)が存在する。この覆工体の一部(切削可能なセグメント)により、後行のシールド掘進機のエントランスは円形の一部が欠けるため、このエントランスに一般的な円形のエントランスパッキンを設置できず、止水することができない、という問題がある。因みに、先行のシールド掘進機のエントランスの場合、円形を確保できるので、このエントランスに一般的なエントランスパッキンが通常のとおりに設置でき、止水することができる。このように後行のシールド掘進機のエントランスにエントランスパッキンを設置できず止水することができないと、立坑の水没、土留め壁背面の地盤沈下、地下水位の低下などを引き起こすおそれがある。
【0013】
本発明は、このような従来の問題を解決するものであり、この種の立坑のエントランス止水構造において、発進立坑でも到達立坑でも、立坑の坑壁に、一部を接触又はオーバーラップして設けた先行のシールド掘進機のエントランスと後行のシールド掘進機のエントランスに対して、一般的なリング状のエントランスパッキンを有効に設置できるようにして、先行、後行の各シールド掘進機の各エントランスの通過時に、各エントランスパッキンを各シールド掘進機の全周に接触させて、各エントランスの内周面と各シールド掘進機の外周面との間に生じる隙間を確実に止水できるようにすること、を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記目的を達成するために、本発明は、
複数のシールド掘進機を順次発進又は到達させる立坑の坑壁に、一部を相互に接触又はオーバーラップして設けられる先行のシールド掘進機のエントランス及び後行のシールド掘進機のエントランスを備え、前記先行、後行の各シールド掘進機の各エントランスに全周に沿ってリング状のエントランスパッキンが設置され、前記各シールド掘進機の前記各エントランスの通過時に、前記各エントランスパッキンを前記シールド掘進機の全周に接触させて止水する立坑のエントランス止水構造であって、
前記立坑の坑壁の内周面に接触して設置され、前記各エントランスに連通可能に前記各エントランスの外形と同一形状の開口を有する壁状構造体と、
前記壁状構造体の前記開口のうち、前記先行のシールド掘進機のエントランスで前記後行のシールド掘進機のエントランスと接触又はオーバーラップする部分を除く部分に対応する部分開口部に嵌合可能な分割閉塞体、前記後行のシールド掘進機のエントランスで前記先行のシールド掘進機のエントランスと接触又はオーバーラップする部分を除く部分に対応する部分開口部に嵌合可能な分割閉塞体、及び前記先行、後行の各シールド掘進機の各エントランス間で相互に接触又はオーバーラップする部分に対応する部分開口部に嵌合可能な分割閉塞体からなる閉塞体と、
を備え、
前記先行、後行の各シールド掘進機を前記立坑から発進又は前記立坑に到達させる前は、前記壁状構造体の前記開口全体が前記閉塞体により閉塞され、
前記先行のシールド掘進機が前記立坑から発進又は前記立坑に到達させるときに、前記壁状構造体の前記開口全体を閉塞する前記閉塞体から、前記先行のシールド掘進機のエントランスに対応する部分開口部の前記各分割閉塞体が取り外されて、当該部分開口部の全周に沿って前記エントランスパッキンが取り付けられ、
前記後行のシールド掘進機が前記立坑から発進又は前記立坑に到達させるときに、前記壁状構造体の前記開口全体を閉塞する前記閉塞体から、前記後行のシールド掘進機のエントランスに対応する部分開口部の前記各分割閉塞体が取り外されて、当該部分開口部の全周に沿って前記エントランスパッキンが取り付けられる、
ことを要旨とする。
【0015】
この場合、壁状構造体及び各分割閉塞体は鋼板からなることが好ましい。
【0016】
また、この場合、壁状構造体は中空の箱形に形成され、各分割閉塞体は中空のブロック状に形成されることが好ましい。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、上記の構成により、次のような本発明独自の格別な効果を奏する。すなわち、先行、後行の各シールド掘進機を立坑から発進又は立坑に到達させる前は、壁状構造体の開口全体を閉塞体により閉塞する。このようにして先行のシールド掘進機を立坑から発進又は立坑に到達させるときに、壁状構造体の開口全体を閉塞する閉塞体から、先行のシールド掘進機のエントランスに対応する部分開口部の各分割閉塞体を取り外して、当該部分開口部の全周に沿ってエントランスパッキンを取り付ける。そして、後行のシールド掘進機を立坑から発進又は立坑に到達させるときに、壁状構造体の開口全体を閉塞する閉塞体から、後行のシールド掘進機のエントランスに対応する部分開口部の各分割閉塞体を取り外して、当該部分開口部の全周に沿ってエントランスパッキンを取り付ける。このようにすることで、発進立坑でも到達立坑でも、立坑の坑壁に、一部を接触又はオーバーラップして設けた先行のシールド掘進機のエントランスと後行のシールド掘進機のエントランスに対して、一般的なリング状のエントランスパッキンを有効に設置することができる。したがって、先行、後行の各シールド掘進機の各エントランスの通過時に、各エントランスパッキンを各シールド掘進機の全周に接触させて、各エントランスの内周面と各シールド掘進機の外周面との間に生じる隙間を確実に止水することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明の一実施の形態に係る立坑のエントランス止水構造の構成を示す図(部分分解斜視図)
図2】同構造の使用例を示す図(斜視図)
図3-1】同構造を立坑(到達立坑)に採用し、先行、後行の2機のシールド掘進機を順次坑壁の先行シールド用エントランス、後行シールド用エントランスを通して立坑に到達させる手順を示す図
図3-2】同構造を立坑(到達立坑)に採用し、先行、後行の2機のシールド掘進機を順次坑壁の先行シールド用エントランス、後行シールド用エントランスを通して立坑に到達させる手順を示す図
図3-3】同構造を立坑(到達立坑)に採用し、先行、後行の2機のシールド掘進機を順次坑壁の先行シールド用エントランス、後行シールド用エントランスを通して立坑に到達させる手順を示す図
図3-4】同構造を立坑(到達立坑)に採用し、先行、後行の2機のシールド掘進機を順次坑壁の先行シールド用エントランス、後行シールド用エントランスを通して立坑に到達させる手順を示す図
図3-5】同構造を立坑(到達立坑)に採用し、先行、後行の2機のシールド掘進機を順次坑壁の先行シールド用エントランス、後行シールド用エントランスを通して立坑に到達させる手順を示す図
図3-6】同構造を立坑(到達立坑)に採用し、先行、後行の2機のシールド掘進機を順次坑壁の先行シールド用エントランス、後行シールド用エントランスを通して立坑に到達させる手順を示す図
図4】一般的な立坑のエントランス止水構造の課題を説明するための図
【発明を実施するための形態】
【0019】
次に、この発明を実施するための形態について図を用いて説明する。図1はこの発明の一実施の形態に係る立坑のエントランス止水構造(以下、本構造という。)の要部の構成を示し、図2は本構造の使用例を示している。なお、この発明の実施の形態の説明でも、説明の便宜上、図4を併せて用いる。
【0020】
本構造は、図4に示すように、複数のシールド掘進機S1、S2を順次発進又は到達させる立坑Тの坑壁Т1に、一部を相互に接触又はオーバーラップして設けられる先行のシールド掘進機S1のエントランスE1(以下、先行シールド用エントランスE1又は単にエントランスE1という。)及び後行のシールド掘進機S2のエントランスE2(以下、後行シールド用エントランスE2又は単にエントランスE2という。)を備え、先行シールド用エントランスE1、後行シールド用エントランスE2に対して、一般的なリング状のエントランスパッキンP(図2参照)が設置されて、先行、後行の各シールド掘進機S1、S2の各エントランスE1、E2の通過時に、各エントランスパッキンPを各シールド掘進機S1、S2の全周に接触させて止水するようになっている。
【0021】
ここで立坑Тは、先行、後行のシールド掘進機S1、S2を2機、順次、発進又は到達させるものとし、立坑Тの坑壁Т1に、先行シールド用エントランスE1及び後行シールド用エントランスE2の2つのエントランスE1、E2が横に並列にかつ一部を相互にオーバーラップされて設けられる。また、これらのエントランスE1、E2はそれぞれ、坑壁Т1に円形の坑口(開口)として設けられるが、坑口の内側となる部分がシールド掘進機S1、S2のカッターヘッドで切削可能な材料で形成されて、坑口を切削可能な材料で塞がれ、この坑口の内側の部分をシールド掘進機S1、S2で直接切削するようにしてもよい。また、エントランスパッキンP(図2参照)には、特許文献1、2に開示されているような、一般的な円形のエントランスパッキンが使用される。このようなエントランスパッキンPを先行シールド用エントランスE1、後行シールド用エントランスE2に対して設置し、このエントランスパッキンPで、先行、後行の各エントランスE1、E2と各エントランスE1、E2を通過する先行、後行の各シールド掘進機S1、S2の外周面との間に生ずる隙間を止水する。
【0022】
図1に示すように、本構造は壁状構造体1と閉塞体2とを備える。
【0023】
図1に示すように、壁状構造体1は、立坑Тの坑壁Т1(図4参照)の内周面に接触して設置され、各エントランスE1、E2に連通可能に各エントランスE1、E2の外形と同一形状で、各エントランスE1、E2、各エントランスE1、E2間の接触部分又はオーバーラップ部分Xに対応する複数の部分開口部101、102、103の組み合わせからなる開口10を有する。
【0024】
壁状構造体1は鋼板により中空の箱形に形成されてなる。
【0025】
この場合、壁状構造体1は、立坑Т内に各エントランスE1、E2を覆い塞いで設置可能に全体として横に長い長方形の壁状(箱形)に形成される。開口10は、壁状構造体1の正面、背面を貫通して形成される。この開口10は、3つの部分開口部101、102、103からなり、先行シールド用エントランスE1で後行シールド用エントランスE2とオーバーラップする部分を除く部分に対応する円形(円筒形)の一部が弧状(断面円弧状)に欠けた(凹んだ)部分開口部101、後行シールド用エントランスE2で先行シールド用エントランスE1とオーバーラップする部分を除く部分に対応する円形(円筒形)の一部が弧状(断面円弧状)に欠けた(凹んだ)部分開口部102、及び先行、後行の各シールド用エントランスE1、E2間のオーバーラップ部分Xに対応する部分開口部103を有する。
【0026】
図1に示すように、閉塞体2は壁状構造体1の開口10に各部分開口部101、102、103に対応して嵌合し閉塞可能な複数の分割閉塞体21、22、23からなる。すなわち、閉塞体2は、壁状構造体1の開口10のうち、先行シールド用エントランスE1で後行シールド用エントランスE2と接触又はオーバーラップする部分Xを除く部分に対応する部分開口部101に嵌合可能な分割閉塞体21と、後行シールド用エントランスE2で先行シールド用エントランスE1と接触又はオーバーラップする部分Xを除く部分に対応する部分開口部102に嵌合可能な分割閉塞体22と、先行、後行の各シールド用エントランスE1、E2間で相互に接触又はオーバーラップする部分Xに対応する部分開口部103に嵌合可能な分割閉塞体23とからなり、それぞれ、開口10の各部分開口部101、102、103に対して取り外し自在、再設置自在になっている。
【0027】
閉塞体2の各分割閉塞体21、22、23は鋼板により中空のブロック状に形成されてなる。
【0028】
この場合、閉塞体2は3つの分割閉塞体21、22、23からなる。分割閉塞体21は、先行シールド用エントランスE1で後行シールド用エントランスE2とオーバーラップする部分Xを除く部分に対応する部分開口部101に嵌合可能に、円形(円筒形)の一部が弧状(断面円弧状)に欠けた(凹んだ)形状のブロックになっている。分割閉塞体22は、同様に、後行シールド用エントランスE2で先行シールド用エントランスE1とオーバーラップする部分Xを除く部分に対応する部分開口部102に嵌合可能に、円形(円筒形)の一部が弧状(断面円弧状)に欠けた(凹んだ)形状のブロックになっている。分割閉塞体23は、先行、後行の各シールド用エントランスE1、E2間のオーバーラップ部分Xに対応する部分開口部103に嵌合可能に、両側(両側面)が外側に凸の弧状(断面円弧状)で正面、背面が平面状のブロックになっている。
【0029】
本構造はかかる構成を備え、図2(1)に示すように、立坑Т内に壁状構造体1が仮壁として各エントランスE1、E2(図4参照)を覆い塞いで設置され、立坑Тから、先行、後行の各シールド掘進機S1、S1(図4参照)を発進又は立坑に到達させる前、つまり、常時は、壁状構造体1の開口10全体が閉塞体2により閉塞され、開口10を止水する。このようにして、図2(1)、(2)に示すように、立坑Тから先行のシールド掘進機S1を発進させるとき、又は立坑Тに先行のシールド掘進機S1を到達させるときに、壁状構造体1の開口10全体を閉塞する閉塞体2から、先行シールド用エントランスE1に対応する部分開口部101、103の各分割閉塞体21、23が取り外され、この部分開口部101、103を円形(円筒形)に保持して、この部分開口部101、103の全周に沿って一般的な円形のエントランスパッキンPを取り付け、図2(3)に示すように、立坑Тから後行のシールド掘進機S2を発進させるとき、又は立坑Тに後行のシールド掘進機S2を到達させるときに、壁状構造体1の開口10全体を閉塞する閉塞体2から、後行シールド用エントランスE2に対応する部分開口部102、103の各分割閉塞体22、23が取り外され、この部分開口部102、103を円形(円筒形)に保持して、この部分開口部102、103の全周に沿って一般的な円形のエントランスパッキンPを取り付けるようになっている。なお、立坑Тから先行のシールド掘進機S1を発進させるとき、又は立坑Тに先行のシールド掘進機S1を到達させるときは、壁状構造体1の開口10の後行シールド用エントランスE2に対応する部分開口部102、103は分割閉塞体22、23で閉塞されて止水され、立坑Тから後行のシールド掘進機S2を発進させるとき、又は立坑Тに後行のシールド掘進機S2を到達させるときは、壁状構造体1の開口10の先行シールド用エントランスE1に対応する部分開口部101、103は分割閉塞体21、23で閉塞されて止水される。
【0030】
図3に立坑(到達立坑)に本構造を採用し、先行、後行の2機のシールド掘進機を順次坑壁の先行シールド用エントランス、後行シールド用エントランスに通して立坑に到達させる手順を例示している。この場合、立坑Tは土留め壁(外側)T11と構築本体(内側)T12とからなり、壁状構造体1が開口10を閉塞体2で閉塞して構築本体T12に接触されて先行シールド用エントランスE1、後行シールド用エントランスE2を塞いで設置される。また、この場合、先行のシールド掘進機S1(以下、単に先行シールドS1という。)は立坑T内に到達されて引き抜かれ、後行のシールド掘進機S2(以下、単に後行シールドS2という。)は立坑Tに達し一部が後行シールド用エントランスE2(地盤Gと立坑Tとの間)に残置されて、後行シールド用エントランスE2に取付覆工鉄筋コンクリート8Aを施工され、先行シールド用、後行シールド用の各エントランスE1、E2の開口縁部に坑口覆工鉄筋コンクリート8Bが施工される。なお、図3では、左から順に、施工部の水平断面、構築本体T12の先行シールド用、後行シールド用の各エントランスE1、E2の垂直断面、本構造の垂直断面を示している。
【0031】
(1)地盤改良、先行シールドを土留め壁直前まで掘進、構築本体仮壁撤去、土留め壁撤去(又は土留め壁直接切削)
先行シールドS1の到達以前に土留め壁T11手前の到達地点の地盤改良を実施しておき、先行シールドS1を土留め壁T11直前まで掘進させる。その後、立坑T内から構築本体T12の先行、後行の各シールド通過位置、並びに土留め壁T11の先行シールド通過位置を撤去する。この場合、土留め壁T11が鋼矢板の場合、先行、後行の各シールド通過位置をガス切断により撤去し、開通する。構築本体T12、土留め壁T11がコンクリートの場合、先行、後行の各シールド通過位置をコア抜き(孔開け)しブロック割りして撤去し、開通する。このようにして構築本体T12の先行、後行の各シールド通過位置にエントランスE1、E2を形成し、土留め壁T11の先行シールド通過位置にエントランスE1を形成する。なお、土留め壁T11の先行シールド通過位置が切削部材で構成され、先行シールドS1で直接切削される場合は、土留め壁T11の先行シールド通過位置の撤去を省略する。
【0032】
(2)壁状構造体を各エントランスを閉塞体により覆い塞いで設置、流動化処理土等充填
壁状構造体1を、開口10全体を閉塞体2で閉塞して、立坑Т内に構築本体T12に接して各エントランスE1、E2を覆い塞いで設置する。このようにして立坑Тに先行、後行の各シールドS1、S2を到達させる前に、壁状構造体1で構築本体T12、土留め壁T11の各エントランスE1、E2を閉塞して止水する。そして、構築本体T12、土留め壁T11の各エントランスE1、E2に先行、後行の各シールドS1、S2で掘削可能な流動化処理土等3を充填する。この際、壁状構造体1は流動化処理土等3を充填するための型枠になる。
【0033】
(3)先行シールドを壁状構造体直前まで掘進
(2)で構築本体T12、土留め壁T11の各エントランスE1に充填した流動化処理土等3を先行シールドS1で掘削し、壁状構造体1直前まで掘進させる。
【0034】
(4)先行シールドの機内から周囲へ止水注入
先行シールドS1と地盤G及び流動化処理土等3との間隙を止水するために、先行シールドS1の機内より先行シールドS1の周囲へ止水注入を実施する。
【0035】
(5)壁状構造体の開口の閉塞体から分割閉塞体を撤去し、その開口部にエントランスパッキンを設置
壁状構造体1の開口10の閉塞体2から先行シールドS1の通過位置の分割閉塞体21、23を撤去して、先行シールドS1の通過位置の開口部101、103を円形に開放し、この円形の開口部101、103に一般的な円形のエントランスパッキンPを設置する。
【0036】
(6)先行シールド掘進
先行シールドS1でエントランスE1の流動化処理土等3を掘削して、先行シールドS1を壁状構造体1の開口部101、103へ進行させる。この開口部101、103の進行に際し、この開口部101、103と先行シールドS1の外周面との間の隙間がエントランスパッキンPにより止水される。
【0037】
(7)先行シールドを立坑内へ推し出し
先行シールドS1が壁状構造体1の開口部101、103を通過するときに、この開口部101、103に仮セグメント4を設置して先行シールドS1を立坑T内へ推し出す。
【0038】
(8)先行シールドを引き抜き、仮セグメント、エントランスパッキン撤去
先行シールドS1が立坑T内に推し出されたら、この先行シールドS1を立坑Tから引き抜く。そして、壁状構造体1の開口部101、103の仮セグメント4、エントランスパッキンPを撤去する。このとき、地山の土砂、地下水は先行シールドS1で組み立てられたセグメントと地盤との間の裏込めで止水される。
【0039】
(9)先行トンネル支保工設置、隔壁設置、壁状構造体の開口部に分割閉塞体再設置、流動化処理土等再充填
後行シールドS2の通過に備えて、先行トンネル5に内部支保工6を設置するとともに、先行トンネル5の坑口に隔壁7を設置する。壁状構造体1の開口部101、103に分割閉塞体21、23を再設置し、隔壁7と壁状構造体1との間に流動化処理土等3を再充填する。
【0040】
(10)後行シールドを土留め壁直前まで掘進、壁状構造体の開口部の閉塞体の分割閉塞体、構築本体の流動化処理土等、土留め壁、それぞれを撤去(土留め壁の直接切削では(10)、(11)は不要)
後行シールドS2を土留め壁T11直前まで掘進させる。その後、壁状構造体1の開口10の閉塞体2から後行シールド通過位置の分割閉塞体22を撤去し、構築本体T12の後行シールド通過位置の流動化処理土等3及び土留め壁T11の後行シールド通過位置を撤去する。なお、土留め壁T11の後行シールド通過位置が直接切削部材で構成される場合は、本工程は省略される。
【0041】
(11)壁状構造体の開口部に分割閉塞体再設置、流動化処理土等再充填(土留め壁の直接切削では(10)、(11)不要)
壁状構造体1の部分開口部102に分割閉塞体22を再設置し、構築本体T12及び土留め壁T11の後行シールド通過位置に流動化処理土等3を再充填する。なお、土留め壁T11の後行シールド通過位置が直接切削部材で構成される場合は、本工程は省略される。
【0042】
(12)後行シールドを壁状構造体直前まで掘進
(2)又は(11)で構築本体T12及び土留め壁T11の後行シールド通過位置に充填した流動化処理土等3を後行シールドS2で掘削し、壁状構造体1の直前まで進行させる。なお、土留め壁T11の後行シールド通過位置を直接切削の場合はこの土留め壁T11を後行シールドS2で掘削し、壁状構造体1の直前まで進行させる。
【0043】
(13)後行シールドの機内から周囲へ止水注入
(4)の場合と同様に、後行シールドS2と地盤G、構築本体T12及び土留め壁T11の流動化処理土等3や先行トンネル5との間隙を止水するために、後行シールドS2の機内より後行シールドS2の周囲へ止水注入を実施する。
【0044】
(14)壁状構造体の開口から分割閉塞体撤去、その開口部にエントランスパッキン設置
(5)と同様に、壁状構造体1の開口10の閉塞体2から後行シールドS2の通過位置の分割閉塞体22、23を撤去して、後行シールドS2の通過位置の開口部102、103を円形に開放し、この円形の開口部102、103に一般的な円形のエントランスパッキンPを設置する。
【0045】
(15)後行シールド推進
後行シールドS2でエントランスE2の流動化処理土等3を掘削して、後行シールドS2を壁状構造体1の開口部102、103へ進行させる。この開口部102、103の進行に際し、この開口部102、103と後行シールドS2の外周面との間の隙間がエントランスパッキンPにより止水される。
【0046】
(16)後行シールド解体撤去、取付覆工鉄筋コンクリート施工
後行シールドS2のスキンプレートを残置して後行シールドS2を解体し、エントランスE2の内壁に取付覆工鉄筋コンクリート8Aを施工する。
【0047】
(17)先行トンネル支保工、隔壁、壁状構造体、流動化処理土等撤去、坑口覆工鉄筋コンクリート施工
先行トンネル5の支保工6や坑口の隔壁7、壁状構造体1、エントランスE1の流動化処理土等3を撤去し、エントランスE1、E2の開口縁部に坑口覆工鉄筋コンクリート8Bを施工する。
【0048】
このように、本構造によると、2つの相互に隣接する先行、後行の各トンネルを一部オーバーラップさせて円形の一部を欠いて構築するシールド工法でも、各トンネルを並行にして円形に構築する通常のシールド工法と同様に、先行、後行の各シールドS1、S2を立坑Тに一般的な円形のエントランスパッキンPで止水しながら到達させることができる。
【0049】
なお、ここでは到達立坑に本構造を採用し、先行、後行の2機のシールドS1、S2を順次坑壁T1の先行シールド用エントランスE1、後行シールド用エントランスE2に通して立坑Tに到達させる手順について例示したが、発進立坑に本構造を採用することにより、2つの相互に隣接する各トンネルを一部オーバーラップさせて円形の一部を欠いて構築するシールド工法でも、各トンネルを並行にして円形に構築する通常のシールド工法と同様に、先行、後行の各シールドを立坑から一般的な円形のエントランスパッキンで止水しながら発進させることができる。
【0050】
以上説明したように、本構造では、先行、後行の各シールドS1、S2を立坑Тから発進又は立坑に到達させる前、すなわち、常時は、壁状構造体1の開口10全体を閉塞体2で閉塞し止水する。そして、先行シールドS1を立坑Тから発進又は立坑Тに到達させるときに、壁状構造体1の開口10全体を閉塞する閉塞体2から、先行シールドS1のエントランスE1に対応する部分開口部101、103の各分割閉塞体21、23を取り外し、この部分開口部101、103の全周に沿ってエントランスパッキンPを取り付け、後行シールドS2を立坑Тから発進又は立坑Тに到達させるときに、壁状構造体1の開口10全体を閉塞する閉塞体2から、後行シールドS2のエントランスE2に対応する部分開口部102、103の各分割閉塞体22、23を取り外して、この部分開口部22、23の全周に沿ってエントランスパッキンPを取り付けるようにした。
【0051】
このように、発進立坑でも到達立坑でも、立坑Тの坑壁Т1に、一部をオーバーラップして設けた先行シールドS1のエントランスE1、後行シールドS2のエントランスE1、それぞれに連通する壁状構造体1の円形の各部分開口部101,103、102,103の全周に沿って、一般的なリング状のエントランスパッキンPを有効に設置するので、先行、後行の各シールドS1、S2の各エントランスE1、E2の通過時に、各エントランスパッキンPを各シールドS1、S2の全周に接触させて、各エントランスE1、E2の内周面と各シールドS1、S2の外周面との間に生じる隙間を確実に止水することができる。
【0052】
したがって、相互に隣接する先行、後行の各トンネルを一部オーバーラップさせるシールド工法での立坑Тからの発進、立坑への到達において、相互に隣接する各トンネルのいずれもオーバーラップ部分Xを含めて一般のエントランスパッキンPで止水できるので、立坑Т内への地下水や土砂などの流入を確実に防止して、立坑Тの水没、土留め壁背面の地盤地下、地下水位の低下などの問題を回避することができる。
【0053】
これにより、特に到達立坑においては、埋め戻し到達の場合の埋め戻し作業、掘削作業、水中到達の場合の水張り、水抜き作業を省略することができる。また、到達立坑内にシールド掘進機を覆う大型の鋼製筐体を設置する必要がなく、その組み立て、解体作業を省略することができる。このような作業を省略できることで、トンネル工事全体の工程を短縮することができ、コストの低減も期待することができる。
【0054】
また、この場合、壁状構造体1及び各分割閉塞体21、22、23を鋼板により中空の箱形に形成するので、これらの重量の軽減を図り、壁状構造体1を立坑Т内に容易に設置し、撤去、再設置することができ、各分割閉塞体21、22、23を壁状構造体1の開口10に容易に取り付け、取り外すことができ、施工を円滑に進めることができる。
【0055】
なお、この実施の形態では、壁状構造体1は横に長い長方形の壁状に形成されるものとしたが、その形状は任意であり、縦に長いものであってもよい。このようにしても上記実施の形態と同様の作用効果を奏することができる。
【0056】
また、この実施の形態では、立坑Тに、複数のシールドS1、S2のエントランスE1、E2が横に並列に設けられるものとしたが、これらのエントランスは縦又は斜めに並列に設けられてもよい。また、立坑Тには複数のエントランスE1、E2が相互にオーバーラップして設けられるものとしたが、これらのエントランスは一部が接触して設けられるものであってもよい。さらに、この立坑Тには2つのエントランスE1、E2が設けられ、開口10が3つの部分開口部101、102、103からなり、この開口10を3つの分割閉塞体21、22、23が着脱可能に設けられるものとしたが、3つ又はそれ以上のエントランスが設けられ、開口が5つ又はそれ以上の部分開口部からなり、この開口を5つ又はそれ以上の分割閉塞体で着脱可能に閉塞するようにしてもよい。このように変更しても上記実施の形態と基本的に同様の構成を取ることができ、このようにしても上記実施の形態と同様の作用効果を奏することができる。
【0057】
さらに、この実施の形態では、壁状構造体1及び各分割閉塞体21、22、23は鋼板からなるものとしたが、壁状構造体1及び各分割閉塞体21、22、23は、立坑内に容易に設置可能、撤去可能、再設置可能で、地下水圧などの外荷重に抵抗できるものであれば、鋼製である必要はない。この場合でも、壁状構造体1は中空の箱形に形成され、各分割閉塞体21、22、23は中空のブロック状に形成されることが好ましく、このようにすることで、立坑内に容易に設置し、取り外しし、再設置することができる。
【符号の説明】
【0058】
G 地盤
Т 立坑
Т1 坑壁
T11 土留め壁
T12 構築本体
E1 先行シールド用エントランス(エントランス)
E2 後行シールド用エントランス(エントランス)
X オーバーラップ部分
P エントランスパッキン
S1 先行のシールド掘進機(先行シールド)
S2 後行のシールド掘進機(後行シールド)
1 壁状構造体
10 開口
101 部分開口部
102 部分開口部
103 部分開口部
2 閉塞体
21 分割閉塞体
22 分割閉塞体
23 分割閉塞体
3 流動化処理土等
4 仮セグメント
5 先行トンネル
6 支保工
7 隔壁
8A 取付覆工鉄筋コンクリート
8B 坑口覆工鉄筋コンクリート
図1
図2
図3-1】
図3-2】
図3-3】
図3-4】
図3-5】
図3-6】
図4