(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-26
(45)【発行日】2024-04-03
(54)【発明の名称】カテーテル感知および潅注
(51)【国際特許分類】
A61B 18/14 20060101AFI20240327BHJP
【FI】
A61B18/14
(21)【出願番号】P 2021214227
(22)【出願日】2021-12-28
(62)【分割の表示】P 2018558328の分割
【原出願日】2017-05-02
【審査請求日】2021-12-28
(32)【優先日】2016-11-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2016-11-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2016-09-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2016-12-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2016-09-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2016-05-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2017-03-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2016-07-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2016-11-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2017-03-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】518388432
【氏名又は名称】アフェラ, インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100107489
【氏名又は名称】大塩 竹志
(72)【発明者】
【氏名】ドロン ハーレブ
(72)【発明者】
【氏名】イアン マシュー コリアー
(72)【発明者】
【氏名】アンドリュー マイルズ ウォレス
(72)【発明者】
【氏名】ジョナサン マシュー ボンド
(72)【発明者】
【氏名】ルーク ツァイ
【審査官】石川 薫
(56)【参考文献】
【文献】特表2014-512227(JP,A)
【文献】国際公開第2014/168987(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2015/0320493(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 13/00-18/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
カテーテルであって、前記カテーテルは、
近位端部分および遠位端部分を有するカテーテルシャフトと、
前記カテーテルシャフトの前記遠位端部分に結合されているアブレーション電極と
を備え、前記アブレーション電極は、支柱を含み、前記支柱は、接合部において互いに結合されることにより、複数のセルを集合的に画定し、前記支柱は、前記複数のセルの各セルの境界を画定し、前記結合された支柱は、互いに対して移動可能であり、それによって、前記アブレーション電極の最大半径方向寸法は、前記結合された支柱が互いに対して移動して、外力があるときの圧縮状態から外力がないときの非圧縮状態に前記アブレーション電極を遷移させるときに、少なくとも2倍増加し、前記結合された支柱は、前記電極が前記非圧縮状態にあるときに球状構成を形成するように構成されており、前記複数のセルは、前記アブレーション電極の開放エリアを画定し、治療中に血液が前記開放エリアを通って流動することができ
、前記複数のセルのうちの少なくともいくつかは、前記非圧縮状態において、菱形の形状である、カテーテル。
【請求項2】
前記支柱は、互いに電気通信し、単一電気導体を形成する、請求項1に記載のカテーテル。
【請求項3】
前記支柱は、前記アブレーション電極を前記圧縮状態から前記非圧縮状態に自己拡張させるように、互いに対して移動可能である、請求項1に記載のカテーテル。
【請求項4】
前記アブレーション電極は、組織に接触するように構成された外側表面と、前記外側表面と反対の内側表面とを含み、前記内側表面は、前記複数のセルを通して前記外側表面と流体連通している、請求項1に記載のカテーテル。
【請求項5】
前記非圧縮状態において、前記支柱の少なくともいくつかは、前記カテーテルシャフトの前記近位端部分および前記遠位端部分によって画定された軸に対して円周方向に延びる、請求項1に記載のカテーテル。
【請求項6】
前記アブレーション電極は、前記アブレーション電極に加えられる外部半径方向力の変化に応じて、前記結合された支柱が互いに対して移動して、前記アブレーション電極を前記非圧縮状態から前記圧縮状態に拡張させるときに、33パーセント未満変化する最大軸方向寸法を有する、請求項1に記載のカテーテル。
【請求項7】
前記非圧縮状態において、前記アブレーション電極の前記最大半径方向寸法は、前記カテーテルシャフトの前記遠位端部分の外径より少なくとも20パーセント大きい、請求項1に記載のカテーテル。
【請求項8】
前記アブレーション電極は、前記非圧縮状態において、球根状である、請求項1に記載のカテーテル。
【請求項9】
カテーテルであって、前記カテーテルは、
近位端部分および遠位端部分を有するカテーテルシャフトと、
前記カテーテルシャフトの前記遠位端部分に結合されているアブレーション電極と
を備え、前記アブレーション電極は、支柱を含み、前記支柱は、接合部において互いに結合されることにより、複数のセルを集合的に画定し、前記支柱は、前記複数のセルの各セルの境界を画定し、前記結合された支柱は、互いに対して移動可能であり、それによって、前記アブレーション電極の最大半径方向寸法は、前記結合された支柱が互いに対して移動して、外力があるときの圧縮状態から外力がないときの非圧縮状態に前記アブレーション電極を遷移させるときに、少なくとも2倍増加し、前記結合された支柱は、前記電極が前記非圧縮状態にあるときに球状構成を形成するように構成されており、前記複数のセルは、前記アブレーション電極の開放エリアを画定し、治療中に血液が前記開放エリアを通って流動することができ、
前記カテーテルシャフトは、前記近位端部分から前記遠位端部分まで延びている中心軸を画定し、前記複数のセルのうちのセルの少なくともいくつかは、それぞれのセルのそれぞれの平面に対して対称であり、前記それぞれの平面は、前記それぞれのセルを通過し、さらに、前記カテーテルシャフトの中心軸は、前記それぞれの平面上にある、
カテーテル。
【請求項10】
前記複数のセルの各セルは、前記アブレーション電極の前記圧縮状態および前記非圧縮状態において、そのそれぞれの平面に対して対称である、請求項9に記載のカテーテル。
【請求項11】
カテーテルであって、前記カテーテルは、
近位端部分および遠位端部分を有するカテーテルシャフトと、
前記カテーテルシャフトの前記遠位端部分に結合されているアブレーション電極と
を備え、前記アブレーション電極は、支柱を含み、前記支柱は、接合部において互いに結合されることにより、複数のセルを集合的に画定し、前記支柱は、前記複数のセルの各セルの境界を画定し、前記結合された支柱は、互いに対して移動可能であり、それによって、前記アブレーション電極の最大半径方向寸法は、前記結合された支柱が互いに対して移動して、外力があるときの圧縮状態から外力がないときの非圧縮状態に前記アブレーション電極を遷移させるときに、少なくとも2倍増加し、前記結合された支柱は、前記電極が前記非圧縮状態にあるときに球状構成を形成するように構成されており、前記複数のセルは、前記アブレーション電極の開放エリアを画定し、治療中に血液が前記開放エリアを通って流動することができ、
前記カテーテルシャフトは、前記近位端部分から前記遠位端部分まで延びている中心軸を画定し、前記複数のセルのうちのセルの少なくともいくつかは、それぞれのセルのそれぞれの平面について対称であり、前記それぞれの平面は、前記セルの遠位端および前記セルの近位端を通過し、さらに、前記カテーテルシャフトの前記中心軸は、前記それぞれの平面上にある、
カテーテル。
【請求項12】
前記アブレーション電極は、遠位領域および近位領域を含み、前記近位領域は、前記カテーテルの前記遠位端部分に結合され、前記遠位領域に沿った前記支柱は、互いに結合されて、閉鎖形状を前記アブレーション電極の前記遠位領域に沿って画定する、請求項1に記載のカテーテル。
【請求項13】
前記複数のセルのうちのセルの少なくともいくつかは、前記アブレーション電極の前記圧縮状態より前記アブレーション電極の前記非圧縮状態において大きい面積を有する、請求項1に記載のカテーテル。
【請求項14】
前記圧縮状態において、前記アブレーション電極は、8Frシースを通して送達可能である、請求項1に記載のカテーテル。
【請求項15】
前記圧縮状態において、前記アブレーション電極における歪みは、10パーセントより小さい、請求項1に記載のカテーテル。
【請求項16】
前記支柱の各々の各端部は、別の支柱の端部または前記カテーテルシャフトの前記遠位端部分に結合されている、請求項1に記載のカテーテル。
【請求項17】
前記アブレーション電極は、組織に接触するように構成された外側表面と、前記外側表面と反対の内側表面とを有し、各セルは、前記外側表面から前記内側表面まで延びている、請求項1に記載のカテーテル。
【請求項18】
前記支柱は、ニチノールから形成される、請求項1に記載のカテーテル。
【請求項19】
前記複数のセルは、前記アブレーション電極の周りに円周方向および軸方向に配置されている、請求項1に記載のカテーテル。
【請求項20】
前記支柱の各々は、少なくとも2つのセルの一部を画定する、請求項1に記載のカテーテル。
【請求項21】
前記アブレーション電極の外側表面に沿った前記複数のセルの組み合わせられた面積は、前記アブレーション電極の前記外側表面に沿った前記支柱の組み合わせられた表面積より大きい、請求項1に記載のカテーテル。
【請求項22】
カテーテルであって、前記カテーテルは、
近位端部分および遠位端部分を有するカテーテルシャフトと、
前記カテーテルシャフトの前記遠位端部分に結合されているアブレーション電極と
を備え、前記アブレーション電極は、支柱を含み、前記支柱は、接合部において互いに結合されることにより、複数のセルを集合的に画定し、前記支柱は、前記複数のセルの各セルの境界を画定し、前記結合された支柱は、互いに対して移動可能であり、それによって、前記アブレーション電極の最大半径方向寸法は、前記結合された支柱が互いに対して移動して、外力があるときの圧縮状態から外力がないときの非圧縮状態に前記アブレーション電極を遷移させるときに、少なくとも2倍増加し、前記結合された支柱は、前記電極が前記非圧縮状態にあるときに球状構成を形成するように構成されており、前記複数のセルは、前記アブレーション電極の開放エリアを画定し、治療中に血液が前記開放エリアを通って流動することができ、
前記支柱のいくつかは、前記支柱の他のものより幅が広い、
カテーテル。
【請求項23】
前記幅が広い支柱のうちの少なくともいくつかは、前記カテーテルシャフトの前記遠位端部分に対して機械的に固定されている、請求項
22に記載のカテーテル。
【請求項24】
前記支柱の他のものは、前記カテーテルシャフトの前記遠位端部分に対して移動可能である、請求項
23に記載のカテーテル。
【請求項25】
前記支柱のうちの少なくともいくつかは、前記それぞれの支柱の長さに沿って非均一幅を含む、請求項1に記載のカテーテル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の引用)
本願は、米国仮出願第62/330,395号(2016年5月2日出願)、米国仮出願第62/357,704号(2016年7月1日出願)、米国仮出願第62/399,632号(2016年9月26日出願)、米国仮出願第62/399,625号(2016年9月26日出願)、米国仮出願第62/420,610号(2016年11月11日出願)、米国仮出願第62/424,736(2016年11月21日出願)、米国仮出願第62/428,406(2016年11月30日出願)、米国仮出願第62/434,073(2016年12月14日出願)、米国仮出願第62/468,339(2017年3月7日出願)、および米国仮出願第62/468,873(2017年3月8日出願)に対する優先権を主張し、上記出願の各々の内容全体は、参照により本明細書に引用される。
【0002】
本願は、本願と同日に出願された共有に係る以下の米国特許出願にも関連する:代理人事件番号AFRA-0009-P01、名称「LESION FORMATION」、代理人事件番号AFRA-00010-P01、名称「PULSED RADIOFREQUENCY ABLATION」、代理人事件番号AFRA-0011-P01、名称「THERAPEUTIC CATHETER WITH IMAGING」、および代理人事件番号AFRA-0013-P01、名称「CATHETER INSERTION」。上記出願の各々は、その全体が参照により本明細書に引用される。
【背景技術】
【0003】
心調律異常は、概して、不整脈と称され、心臓内で生じ得る。心臓不整脈は、心筋組織内の異常伝導が典型的心拍パターンを修正するときに発生する。高周波(「RF」)カテーテルアブレーションが、異常伝導の機構を中断し、ある不整脈を終わらせる病変を形成するために使用されることができる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示のアブレーションシステムは、広範かつ深部の病変の安全な形成を促進する。例えば、本開示のアブレーションシステムは、アブレーション電極がエネルギーを患者の治療部位に送達するとき、拡張可能アブレーション電極を通して、潅注流体および血液の流動を可能にし、アブレーション電極の効率的かつ効果的冷却をもたらすことができる。加えて、または代替として、本開示のアブレーションシステムは、変形可能アブレーション電極および複数のセンサを含むことができ、それらは、協働して、アブレーション電極の変形を感知し、アブレーション電極と治療部位における組織との間の接触の範囲および方向のロバストな指示を提供する。
【0005】
一側面によると、カテーテルは、カテーテルシャフトと、潅注要素と、アブレーション電極とを含む。カテーテルシャフトは、近位端部分および遠位端部分を有し、カテーテルシャフトは、近位端部分から遠位端部分まで延びている管腔を画定する。潅注要素は、カテーテルシャフトの遠位端部分に結合され、潅注要素は、管腔と流体連通する潅注孔を画定する。アブレーション電極は、カテーテルシャフトに結合され、アブレーション電極は、内側部分および内側部分と反対の外側部分を有し、潅注要素の潅注孔は、アブレーション電極の内側部分に向けられる。
【0006】
ある実装では、潅注孔の少なくともいくつかは、最大寸法を有することができ、アブレーション電極に加えられる外力がないとき、各潅注孔の最大寸法と潅注孔とアブレーション電極の内側部分との間のそれぞれの垂直距離の比率は、約0.02より大きく、かつ約0.2より小さくあることができる。
【0007】
いくつかの実装では、潅注孔の総面積は、約0.05mm2より大きく、かつ約0.5mm2より小さくあることができる。
【0008】
ある実装では、アブレーション電極は、潅注要素を包み込むことができる。加えて、または代替として、拡張状態におけるアブレーション電極の内側部分によって画定される体積は、拡張状態における潅注要素によって画定される体積より大きくあることができる。例えば、アブレーション電極に加えられる外力がないとき、アブレーション電極は、第1の半径と第2の半径との間に含まれる部分を含むことができ、第1の半径および第2の半径は、互いの30パーセント以内である。追加または代替例として、アブレーション電極に加えられる外力がないとき、アブレーション電極は、実質的に球状の部分を含むことができる。ある事例では、アブレーション電極は、さらにまたは代わりに、実質的に円錐形の近位領域を含むことができる。
【0009】
いくつかの実装では、潅注要素は、拡張可能であることができる。例えば、潅注要素は、拡張状態において、楕円形部分を含むことができる。
【0010】
ある実装では、アブレーション電極は、拡張可能であることができる。
【0011】
いくつかの実装では、潅注孔は、円周方向および軸方向に潅注要素に沿って間隔を置かれることができる。
【0012】
ある実装では、潅注孔の少なくとも一部は、アブレーション電極に対して遠位方向に流体を向かわせるように配置されることができ、潅注孔の少なくとも一部は、アブレーション電極に対して近位方向に流体を向かわせるように配置されることができる。
【0013】
いくつかの実装では、潅注要素は、非コンプライアントバルーンまたは半コンプライアントバルーンのうちの1つを含むことができる。
【0014】
ある実装では、潅注要素は、弾力的な拡張可能構造であることができる。
【0015】
いくつかの実装では、潅注要素は、多孔性膜を含むことができる。
【0016】
ある実装では、潅注要素は、連続気泡発泡体を含むことができる。
【0017】
いくつかの実装では、潅注要素またはアブレーション電極のうちの少なくとも1つは、拡張可能であり、カテーテルシャフトの断面の直径より大きい断面寸法を有することができる。
【0018】
ある実装では、潅注要素は、アブレーション電極から電気的に絶縁されることができる。
【0019】
いくつかの実装では、潅注要素は、所定の周波数範囲にわたって、アブレーション電極から電気的に絶縁されることができる。
【0020】
ある実装では、カテーテルはさらに、潅注要素に沿って配置されている中心電極を含むことができる。
【0021】
いくつかの実装では、潅注要素は、アブレーション電極から熱的に絶縁されることができる。
【0022】
ある実装では、カテーテルはさらに、潅注要素に沿って配置されている熱電対を含むことができる。
【0023】
いくつかの実装では、カテーテルはさらに、カテーテルシャフトの近位端部分に結合されているハンドルを含むことができ、ハンドルは、カテーテルシャフトの偏向を作動させるように構成されている作動部分を含む。
【0024】
ある実装では、カテーテルはさらに、複数のセンサを含むことができ、アブレーション電極は、変形可能部分を含むことができ、複数のセンサは、アブレーション電極の変形可能部分上に支持される。例えば、センサのうちの少なくとも1つは、アブレーション電極の変形可能部分に沿って閾値力が超えられると、潅注要素と接触するように移動可能であることができる。この例を継続すると、ある事例では、アブレーション電極の変形可能部分が非圧縮状態にあるとき、複数のセンサのいずれも、潅注要素と接触しない。
【0025】
別の側面によると、ヒト患者において組織をアブレートする方法は、アブレーション電極を治療部位に位置付けることと(アブレーション電極は、組織に向かって配置される外側部分および外側部分と反対の内側部分を有する)、エネルギーをアブレーション電極の外側部分の一部に向かわせることと、潅注流体の流動を電極の内側部分に提供することであって、潅注流体の流動は、アブレーション電極に加えられる外力がないとき、約2300より大きいレイノルズ数をアブレーション電極の内側部分に有する、こととを含むことができる。
【0026】
ある実装では、潅注流体の流動を提供することは、潅注流体をアブレーション電極によって包み込まれた潅注要素によって画定される複数の潅注孔を通して圧送することを含むことができ、潅注要素およびアブレーション電極の各々は、カテーテルシャフトの遠位端部分に結合されることができる。例えば、潅注流体を潅注孔を通して圧送することは、潅注流体の少なくとも一部を潅注要素に対して遠位方向に、潅注流体の少なくとも一部を潅注要素に対して近位方向に向かわせることを含むことができる。
【0027】
いくつかの実装では、方法はさらに、アブレーション電極および潅注要素を組織治療部位に送達することを含むことができる。例えば、アブレーション電極および潅注要素の各々は、カテーテルシャフトの遠位端部分に結合されることができ、組織治療部位へのアブレーション電極および潅注要素の送達は、アブレーション電極および潅注要素の各々を崩れた状態で8F導入器シースを通して移動させることを含むことができる。
【0028】
別の側面によると、カテーテルは、カテーテルシャフトと、潅注要素と、アブレーション電極とを含むことができる。カテーテルシャフトは、近位端部分および遠位端部分を有することができ、カテーテルシャフトは、近位端部分から遠位端部分まで延びている管腔を画定する。潅注要素は、カテーテルシャフトの遠位端部分に結合されることができ、潅注要素は、管腔と流体連通する。アブレーション電極は、カテーテルシャフトに結合されることができる。アブレーション電極は、内側部分および内側部分と反対の外側部分を有することができる。加えて、または代替として、アブレーション電極は、変形可能部分を含むことができ、変形可能部分は、圧縮状態から非圧縮状態まで弾力的に可撓であり、変形可能部分に沿ったアブレーション電極の内側部分は、非圧縮状態より圧縮状態において潅注要素の表面の少なくとも一部に近い。
【0029】
ある実装では、アブレーション電極は、約5グラムより大きい圧縮力によって、非圧縮状態から圧縮状態に移動可能であることができる。
【0030】
いくつかの実装では、潅注要素は、管腔と流体連通する複数の潅注孔を画定することができ、複数の潅注孔のうちの2つ以上の潅注孔は、潅注要素に沿って配置され、流体を変形可能部分に沿ったアブレーション電極の内側部分に向かわせる。例えば、潅注要素は、多孔性膜を含むことができる。加えて、または代替として、潅注要素は、連続気泡発泡体を含むことができる。さらに、または代わりに、拡張状態では、潅注要素は、楕円形部分(例えば、バルーン)を含むことができる。ある事例では、潅注孔は、円周方向および軸方向に潅注要素に沿って間隔を置かれることができる。いくつかの事例では、潅注孔の少なくとも一部は、アブレーション電極に対して遠位方向に流体を向かわせるように配置されることができ、潅注孔の少なくとも一部は、アブレーション電極に対して近位方向に流体を向かわせるように配置されることができる。
【0031】
ある実装では、アブレーション電極の変形可能部分は、カテーテルシャフトに対して軸方向におよびカテーテルシャフトに対して半径方向に弾力的に可撓であることができる。加えて、または代替として、非圧縮状態では、アブレーション電極の変形可能部分は、潅注要素を包み込むことができる。ある事例では、潅注要素は、送達状態から拡張状態に拡張可能であることができる。
【0032】
いくつかの実装では、アブレーション電極は、伝導性表面を有することができ、伝導性表面は、内側部分および外側部分の両方に沿って、約50パーセントより大きく、かつ約95パーセントより小さい開放面積を有する。
【0033】
ある実装では、アブレーション電極は、メッシュであることができる。
【0034】
いくつかの実装では、アブレーション電極は、編組である。
【0035】
ある実装では、アブレーション電極は、ニチノールから形成される。例えば、アブレーション電極は、コーティングされたニチノールから形成されることができる。コーティングは、一例として、金、タンタル、またはそれらの組み合わせであることができる。
【0036】
いくつかの実装では、アブレーション電極は、少なくとも部分的に放射線不透過性であることができる。
【0037】
ある実装では、潅注要素は、熱可塑性ポリウレタン、シリコーン、ポリ(エチレンテレフタレート)、およびポリエーテルブロックアミドのうちの1つ以上のものから形成されるバルーンを含むことができる。
【0038】
いくつかの実装では、カテーテルはさらに、アブレーション電極の変形可能部分上に支持されている複数のセンサを含むことができる。例えば、センサのうちの少なくとも1つは、アブレーション電極の変形可能部分の閾値力が超えられると、潅注要素と接触するように移動可能であることができる。加えて、または代替として、ある事例では、アブレーション電極の変形可能部分が非圧縮状態にあるとき、アブレーション電極の変形可能部分上に支持されている複数のセンサのいずれも、潅注要素と接触しない。アブレーション電極の変形可能部分は、非圧縮状態では、例として、楕円形部分を含むことができ、複数のセンサのうちのセンサは、アブレーション電極の楕円形部分の内側部分に沿って円周方向に互いから間隔を置かれることができる。例えば、複数のセンサのうちのセンサは、アブレーション電極の内側部分の楕円形部分に沿って、円周方向に均一に間隔を置かれることができる。さらに、または代わりに、複数のセンサは、第1のセンサの組および第2のセンサの組を含むことができ、第1のセンサの組は、アブレーション電極の内側部分に沿って、第2のセンサの組の遠位に配置されることができる。ある事例では、複数のセンサのうちのセンサは、アブレーション電極の内側部分に沿って、実質的に均一に分散させられることができる。さらにまたは代わりに、センサのうちの少なくとも1つは、放射線不透過性部分を含むことができる。加えて、または代替として、カテーテルは、アブレーション電極上に配置されている少なくとも1つの放射線不透過性マーカ(例えば、センサのうちの少なくとも1つ上に支持される)を含むことができる。
【0039】
ある実装では、潅注要素およびアブレーション電極の変形可能部分は、8F導入器シースを通して送達可能なサイズに崩れることが可能であることができる。
【0040】
なおも別の側面によると、カテーテルアブレーションシステムは、カテーテルと、コントローラとを含む。カテーテルは、カテーテルシャフトと、潅注要素と、アブレーション電極と、複数のセンサとを含むことができる。カテーテルシャフトは、近位端部分および遠位端部分を有することができ、カテーテルシャフトは、近位端部分から遠位端部分まで延びている管腔を画定する。潅注要素は、カテーテルシャフトの遠位端部分に結合されることができ、潅注要素は、管腔と流体連通する。アブレーション電極は、カテーテルシャフトに結合されることができ、アブレーション電極は、内側部分および内側部分と反対の外側部分を有する。アブレーション電極は、変形可能部分を含むことができ、変形可能部分は、圧縮状態から非圧縮状態まで弾力的に可撓であり、変形可能部分に沿ったアブレーション電極の内側部分は、非圧縮状態より圧縮状態において潅注要素の表面の少なくとも一部に近い。複数のセンサは、アブレーション電極の変形可能部分上に支持されることができる。コントローラは、i)センサのうちの少なくとも1つと別の電極との間で生成された電気信号から生じる測定値を受信し、ii)少なくとも部分的に、測定値に基づいて、アブレーション電極の変形可能部分の状態を決定するように構成されることができる。
【0041】
ある実装では、アブレーション電極の変形可能部分の決定状態は、アブレーション電極の変形可能部分の形状に対応することができる。
【0042】
いくつかの実装では、コントローラはさらに、決定されたアブレーション電極の変形可能部分の形状の指示をグラフィカルユーザインターフェースに送信するように構成されることができる。
【0043】
ある実装では、コントローラはさらに、電気エネルギーをセンサのうちの少なくとも1つと潅注要素との間に送信するように構成されることができ、受信された測定値は、センサのうちの少なくとも1つと潅注要素との間の電気エネルギーに基づくことができる。
【0044】
いくつかの実装では、カテーテルアブレーションシステムはさらに、潅注要素の周りに配置されている中心電極を含むことができる。コントローラはさらに、電気エネルギーをセンサのうちの少なくとも1つと中心電極との間に送信するように構成されることができ、受信された測定値は、センサのうちの少なくとも1つと中心電極との間の電気エネルギーに基づくことができる。
【0045】
なおも別の側面によると、アブレーションカテーテルの形状を決定する方法は、少なくとも1つのセンサ(アブレーション電極の変形可能部分上に支持される)と別の電極との間に生成された電気信号から生じる測定値を受信することと、少なくとも部分的に、測定値に基づいて、アブレーション電極の変形可能部分がアブレーション電極の変形可能部分によって包み込まれた潅注要素と接触しているかどうかを決定することと、グラフィカルユーザインターフェースに、アブレーション電極の変形可能部分と潅注要素との間の決定された接触の指示を送信することとを含むことができる。
【0046】
ある実装では、アブレーションカテーテルの変形可能部分の形状を決定することは、アブレーションカテーテルの変形可能部分の3次元形状を決定することを含むことができる。
【0047】
なおも別の側面によると、アブレーションカテーテルを作製する方法は、潅注要素がカテーテルシャフトによって画定される管腔と流体連通するように、潅注要素をカテーテルシャフトの遠位端部分に結合することと、アブレーション電極の変形可能部分を形成することと、アブレーション電極の内側部分が潅注要素を包み込むように、アブレーション電極の変形可能部分を潅注要素にして位置付けることと、アブレーション電極の変形可能部分を潅注要素に対してカテーテルシャフトに結合することであって、変形可能部分に沿ったアブレーション電極の内側部分は、圧縮状態と非圧縮状態との間で移動可能であり、アブレーション電極の内側部分は、非圧縮状態より圧縮状態において潅注要素の表面の少なくとも一部に近い、こととを含む。
【0048】
ある実装では、アブレーション電極の変形可能部分を形成することは、材料を管の材料(例えば、ニチノール)から除去し、管の材料を実質的に封入した形状に曲げることを含むことができる。
【0049】
いくつかの実装では、アブレーション電極の変形可能部分を形成することは、材料を平坦シートの材料(例えば、ニチノール)から除去し、平坦シートの材料を3次元形状に曲げることを含むことができる。例えば、材料を平坦シートの材料から除去することは、平坦シートの材料をレーザ切断することを含むことができる。加えて、または代替として、材料を平坦シートの材料から除去することは、平坦シートの材料を化学的にエッチングすることを含む。
【0050】
さらに別の側面によると、カテーテルは、近位端部分および遠位端部分を有するカテーテルシャフトと、カテーテルシャフトの遠位端部分に結合されているアブレーション電極とを含むことができる。アブレーション電極は、接合部において互いに結合され、複数のセルを集合的に画定する支柱を含むことができる。複数のセルの各セルは、境を限られることができ、結合された支柱は、結合された支柱が互いに対して移動し、アブレーション電極を外力があるときの圧縮状態から外力がないときの非圧縮状態に遷移させるとき、アブレーション電極の最大半径方向寸法が、少なくとも2倍増加するように、互いに対して移動可能であることができる。
【0051】
いくつかの実装では、支柱は、互いに電気通信し、単一電気導体を形成することができる。
【0052】
ある実装では、支柱は、互いに対して移動可能であり、アブレーション電極を圧縮状態から非圧縮状態に自己拡張させることができる。
【0053】
いくつかの実装では、アブレーション電極は、内側部分および内側部分と反対の外側部分を含むことができ、内側部分は、複数のセルを通して外側部分と流体連通する。
【0054】
ある実装では、非圧縮状態では、支柱のうちの少なくともいくつかは、近位端部分およびカテーテルシャフトの遠位端部分によって画定される軸に対して円周方向に延びることができる。
【0055】
いくつかの実装では、アブレーション電極は、アブレーション電極に加えられる外部半径方向力の変化に応じて、結合された支柱が互いに対して移動し、アブレーション電極を非圧縮状態から圧縮状態に拡張させるとき、約33パーセント未満変化する最大軸方向寸法を有することができる。
【0056】
ある実装では、非圧縮状態では、アブレーション電極の最大半径方向寸法は、カテーテルシャフトの遠位端部分の外径より少なくとも約20パーセント大きい。
【0057】
いくつかの実装では、アブレーション電極は、非圧縮状態では、球根状であることができる。
【0058】
ある実装では、カテーテルシャフトは、近位端部分から遠位端部分まで延びている中心軸を画定することができ、複数のセルのセルの少なくともいくつかは、それぞれのセルを通過し、カテーテルシャフトの中心軸を含むそれぞれの対称平面を有することができる。例えば、複数のセルの各セルは、アブレーション電極の圧縮状態および非圧縮状態では、そのそれぞれの対称平面に対して対称であることができる。
【0059】
いくつかの実装では、カテーテルシャフトは、近位端部分から遠位端部分まで延びている中心軸を画定することができ、複数のセルのセルの少なくともいくつかは、セルの遠位端、セルの近位端、および中心軸を通るそれぞれの対称平面を有することができる。
【0060】
ある実装では、アブレーション電極は、遠位領域および近位領域を含むことができ、近位領域は、カテーテルの遠位端部分に結合され、遠位領域に沿った支柱は、互いに結合され、閉鎖形状をアブレーション電極の遠位領域に沿って画定する。
【0061】
いくつかの実装では、複数のセルのセルの少なくともいくつかは、アブレーション電極の圧縮状態よりアブレーション電極の非圧縮状態において大きい面積を有することができる。
【0062】
ある実装では、圧縮状態では、アブレーション電極は、8Frシースを通して送達可能であることができる。
【0063】
いくつかの実装では、圧縮状態では、アブレーション電極における歪みは、約10パーセントより小さくあることができる。
【0064】
ある実装では、複数のセルのうちの少なくともいくつかは、非圧縮状態では、実質的に菱形の形状であることができる。
【0065】
いくつかの実装では、支柱の各々の各端部は、別の支柱の端部またはカテーテルシャフトの遠位端部分に結合されることができる。
【0066】
ある実装では、アブレーション電極は、外側部分を有することができ、外側部分と反対の内側部分および各セルは、外側部分から内側部分まで延びることができる。
【0067】
いくつかの実装では、支柱は、ニチノールから形成されることができる。
【0068】
ある実装では、複数のセルは、アブレーション電極の周りに円周方向および軸方向に配置されることができる。
【0069】
いくつかの実装では、支柱の各々は、少なくとも2つのセルの一部を画定することができる。
【0070】
ある実装では、アブレーション電極の外側表面に沿った複数のセルの組み合わせられた面積は、アブレーション電極の外側表面に沿った支柱の組み合わせられた表面積より大きいことができる。
【0071】
いくつかの実装では、支柱のいくつかは、支柱の他のものより広くあることができる。例えば、幅が広い支柱のうちの少なくともいくつかは、カテーテルシャフトの遠位部分に対して機械的に固定されることができる。加えて、または代替として、支柱の他のものは、カテーテルシャフトの遠位部分に対して移動可能である。
【0072】
ある実装では、支柱のうちの少なくともいくつかは、それぞれの支柱の長さに沿って非均一幅を含む。
【0073】
なおも別の側面によると、カテーテルは、カテーテルシャフトと、潅注要素と、アブレーション電極とを含むことができる。カテーテルシャフトは、近位端部分および遠位端部分を有することができる。潅注要素は、カテーテルシャフトに対して位置付けられ、潅注流体をカテーテルシャフトの遠位端部分の遠位に向かわせることができる。アブレーション電極は、遠位領域および近位領域を含むことができ、近位領域は、カテーテルシャフトの遠位端部分に結合される。遠位領域は、互いに結合され、複数のセルを集合的に画定する支柱を含むことができる。複数のセル内の各セルは、支柱のうちの少なくとも4つによって境を限られることができ、支柱は、互いに結合され、閉鎖形状を遠位領域に沿って画定することができ、遠位端領域の閉鎖形状は、潅注要素を包み込む。
【0074】
ある実装では、カテーテルはさらに、支柱を互いに結合し、閉鎖形状を遠位端領域に沿って画定する留め具(例えば、リベット)を含むことができる。例えば、留め具は、第1の材料から形成されることができ、支柱は、第2の材料から形成され、第1の材料は、第2の材料と異なる。さらに、または代わりに、支柱の一部は、それぞれの小穴を画定することができ、それを通して留め具は、延び、支柱の一部を互いに結合する。小穴は、例えば、互いに整列させられることができる。留め具は、例えば、アブレーション電極の最遠位位置において小穴を通って延びることができる。加えて、または代替として、複数のセルは、第1のセルの組および第2のセルの組を含むことができる。第1のセルの組は、それぞれの小穴を画定する支柱の部分によって境を限られることができ、第2のセルの組は、小穴を伴わない支柱によって境を限られることができ、第2のセルの組は、第1のセルの組より少ない支柱によって境を限られることができる。
【0075】
いくつかの実装では、カテーテルシャフトは、近位端部分から遠位端部分まで延びている中心軸を画定することができる。中心軸は、例えば、アブレーション電極に加えられる外力がないとき、留め具を通って延びることができる。
【0076】
ある実装では、支柱の各端部は、他の支柱のうちの少なくとも1つの端部またはカテーテルシャフトの遠位端部分に結合されることができる。
【0077】
いくつかの実装では、アブレーション電極の少なくとも1つの部分は、外力があるときの圧縮状態と外力がないときの非圧縮状態との間で弾力的に可撓であることができる。例えば、複数のセルのセルの少なくともいくつかは、圧縮状態より非圧縮状態において大きい面積を有することができる。さらなるまたは代替例として、アブレーション電極は、圧縮状態から非圧縮状態に自己拡張可能であることができる。ある事例では、アブレーション電極は、8Frシースを通して送達可能であることができる。いくつかの事例では、圧縮状態では、アブレーション電極における歪みは、約10パーセントより小さい。さらにまたは代わりに、アブレーション電極は、非圧縮状態では、球根状であることができる。
【0078】
ある実装では、支柱は、ニチノールから形成されることができる。
【0079】
いくつかの実装では、複数のセルは、アブレーション電極の周りに円周方向および軸方向に配置されることができる。
【0080】
いくつかの実装では、支柱の各々は、少なくとも2つのセルの一部を画定することができる。
【0081】
別の側面によると、カテーテルを形成する方法は、2つの開放端部を有するアブレーション電極を形成することであって、アブレーション電極は、第1のセルの組を集合的に画定する支柱を含み、支柱の一部は、支柱のうちの別の1つに結合される第1の端部領域および他の支柱の各々から結合されていない第2の端部領域を有する、ことと、留め具を支柱の一部のそれぞれの第2の端部領域を通して挿入し、第2の端部領域を互いに結合し、第2のセルの組を画定し、アブレーション電極の2つの開放端部のうちの1つを閉鎖することと、アブレーション電極をカテーテルシャフトの遠位端部分に結合することとを含むことができる。
【0082】
ある実装では、留め具から離れたアブレーション電極の開放端部は、カテーテルシャフトの遠位端部分に結合されることができる。
【0083】
いくつかの実装では、支柱の一部の第2の端部領域が互いに結合された状態で、アブレーション電極は、外力があるときの圧縮状態と外力がないときの非圧縮状態との間で弾力的に可撓であることができる。
【0084】
ある実装では、支柱の一部の各それぞれの支柱の第2の端部領域は、小穴を画定することができ、留め具を支柱の一部のそれぞれの第2の端部領域を通して挿入することは、留め具が整列させられた小穴を通して挿入されるように、第2の端部領域の小穴を整列させることを含むことができる。
【0085】
いくつかの実装では、アブレーション電極を形成することは、材料を平坦シートの材料から除去し、第1のセルの組を形成することを含むことができる。例えば、材料を平坦シートの材料から除去することは、平坦シートの材料をレーザ切断することおよび平坦シートの材料を化学的にエッチングすることのうちの1つ以上のことを含むことができる。
【0086】
ある実装では、アブレーション電極を形成することは、材料を管の材料から除去し、第1のセルの組を形成することを含むことができる。例えば、材料を管の材料から除去することは、管をレーザ切断することを含む。
【0087】
いくつかの実装では、アブレーション電極は、ニチノールから形成されることができる。
【0088】
なおも別の側面によると、カテーテルは、カテーテルシャフトおよびアブレーション電極(例えば、ニチノールから形成される)を含むことができる。カテーテルシャフトは、近位端部分および遠位端部分を有することができる。アブレーション電極は、カテーテルシャフトの遠位端部分に結合され、電源と電気通信することができる。アブレーション電極は、圧縮状態と非圧縮状態との間で弾力的に可撓な変形可能部分を含むことができる。変形可能部分は、電源からの電流がアブレーション電極の変形可能部分を通って移動するとき、非圧縮状態における変形可能部分の外側部分から1mm離れると、均一伝導性の媒体中での電流密度に約±10パーセント未満の変動を有することができる。
【0089】
ある実装では、非圧縮状態では、変形可能部分の最大半径方向寸法は、カテーテルシャフトの最大半径方向寸法より少なくとも20パーセント大きい。例えば、圧縮状態では、変形可能部分は、8Frシースを通して送達可能であることができる。
【0090】
いくつかの実装では、変形可能部分は、非圧縮状態では、実質的に球状であることができる。
【0091】
ある実装では、少なくとも、アブレーション電極の変形可能部分は、電解研磨された表面を含むことができる。
【0092】
いくつかの実装では、変形可能部分は、複数のセルを集合的に画定する支柱を含むことができ、各セルは、変形可能部分の外側部分から変形可能部分の内側部分まで延びる。例えば、セルの少なくともいくつかの面積は、圧縮状態におけるそれぞれのセル面積より非圧縮状態において大きくあることができる。
【0093】
ある実装では、カテーテルシャフトは、近位部分から遠位部分まで延びている中心軸を画定することができ、変形可能部分は、中心軸を含む平面に対して対称である。
【0094】
別の側面によると、カテーテルは、カテーテルシャフトと、アブレーション電極を含むと。カテーテルシャフトは、近位端部分および遠位端部分を有することができる。アブレーション電極は、遠位領域および近位領域を含むことができ、近位領域は、カテーテルシャフトの遠位端部分に結合される。アブレーション電極は、電源と電気通信するように接続可能であることができる。アブレーション電極は、複数のセルを集合的に画定する支柱を含むことができ、複数のセルのうちのセルの開放面積は、アブレーション電極の近位領域から遠位領域まで変動し、複数のセルを画定する支柱は、導電性である。
【0095】
ある実装では、遠位領域の子午線に沿ったセルの数は、アブレーション電極の最大半径方向寸法を通過する子午線に沿ったセルの数より小さくあることができる。
【0096】
いくつかの実装では、近位領域の子午線に沿ったセルの数は、アブレーション電極の最大半径方向寸法を通過する子午線に沿ったセルの数より小さくあることができる。
【0097】
ある実装では、複数のセルを画定する支柱は、実質的に均一な幅を有することができる。
【0098】
いくつかの実装では、支柱は、第1の幅を有する第1の支柱の組および第1の幅と異なる第2の幅を有する第2の支柱の組を含むことができ、第1の支柱の組は、第2の支柱の組から軸方向に間隔を置かれる。
【0099】
ある実装では、支柱のうちの少なくともいくつかは、支柱のそれぞれの長さに沿って非均一幅を有することができる。例えば、支柱のうちの少なくともいくつかは、支柱のそれぞれの長さに沿ってアブレーション電極の近位領域から遠位領域の方向に増加する幅を有することができる。
【0100】
なおも別の側面によると、カテーテルは、カテーテルシャフトと、アブレーション電極とを含むことができる。カテーテルシャフトは、近位端部分および遠位端部分を有し、アブレーション電極は、カテーテルシャフトの遠位端部分に結合される。アブレーション電極は、圧縮状態と非圧縮状態との間で弾力的に可撓な変形可能部分を含み、変形可能部分は、非圧縮状態では、治療部位における組織に対して複数の異なる角度に位置付け可能であり、変形可能部分と組織との間の所与の圧力量において変形可能部分から組織に送達される同じアブレーションエネルギーの量に対して、変形可能部分は、実質的に同様のサイズの病変を複数の異なる角度の各々において生成する。
【0101】
ある実装では、複数の異なる角度は、カテーテルシャフトによって画定される軸方向および軸方向と垂直な側方方向を含むことができる。
【0102】
いくつかの実装では、病変は、複数の異なる角度の各々において同様の深度および同様の幅を有する、複数の異なる角度の各々に対応することができる。
【0103】
ある実装では、病変は、約±30パーセント未満の深度変動を有する、複数の異なる角度の各々に対応することができる。例えば、病変は、約±20パーセントの深度変動を有する、複数の異なる角度の各々に対応することができる。
【0104】
いくつかの実装では、変形可能部分は、非圧縮状態では、カテーテルシャフトの最大側方寸法より少なくとも20パーセント大きい最大側方寸法を有することができる。
【0105】
ある実装では、変形可能部分は、開放フレームワークを含み、それを通して流体は、フレームワークを通って移動可能であり、変形可能部分を冷却する。
【0106】
別の側面によると、心臓カテーテルは、カテーテルシャフトと、中心電極と、エンクロージャと、表面電極とを含む。カテーテルシャフトは、近位端部分および遠位端部分を有する。中心電極は、カテーテルシャフトの遠位端部分に結合される。エンクロージャは、カテーテルシャフトの遠位端部分に結合され、エンクロージャは、外力に応答して弾力的に可撓であり、エンクロージャは、外力がないとき、中心電極を包み込む。表面電極は、エンクロージャに沿って配置され、エンクロージャに加えられる外力がないとき、中心電極から間隔を置かれることができる。
【0107】
ある実装では、エンクロージャに加えられる外力がないとき、各表面電極は、約2mmより大きく、かつ約6mmより小さい距離だけ中心電極から間隔を置かれることができる。
【0108】
いくつかの実装では、組織に対するエンクロージャの向きと無関係に、エンクロージャは、中心電極が組織と初期接触する前に組織と初期接触することができる。
【0109】
ある実装では、エンクロージャに加えられる外力がないとき、表面電極は、互いに対して同一平面上にないことができる。
【0110】
いくつかの実装では、エンクロージャは、アブレーション電極であることができる。
【0111】
ある実装では、各表面電極は、エンクロージャから電気的に絶縁されることができる。
【0112】
いくつかの実装では、エンクロージャは、内側部分と反対の外側部分を含むことができ、エンクロージャは、外側部分から内側部分まで延びている複数のセルを画定する。
【0113】
ある実装では、中心電極は、複数のセルを通してエンクロージャの外側部分と流体連通することができる。
【0114】
いくつかの実装では、各表面電極は、エンクロージャの外側部分に沿って配置されることができる。
【0115】
ある実装では、各表面電極は、エンクロージャの内側部分に沿って配置されることができる。
【0116】
いくつかの実装では、各表面電極は、エンクロージャの外側部分からエンクロージャの内側部分まで、エンクロージャを通って延びることができる。
【0117】
ある実装では、エンクロージャは、外力がないとき、カテーテルシャフトの遠位端部分の最大半径方向寸法より大きい最大半径方向寸法を有することができる。例えば、エンクロージャの最大半径方向寸法は、カテーテルシャフトの遠位端部分の最大半径方向寸法より少なくとも約20パーセント大きくあることができる。
【0118】
いくつかの実装では、エンクロージャに加えられる外力がないとき、エンクロージャの少なくとも一部は、実質的に球状であることができる。
【0119】
ある実装では、中心電極は、カテーテルシャフトの遠位端部分から遠位に間隔を置かれることができる。
【0120】
いくつかの実装では、中心電極は、カテーテルシャフトと流体連通する潅注要素上に配置されることができる。
【0121】
ある実装では、中心電極は、カテーテルシャフトによって画定される中心軸に実質的に沿って配置されることができる。
【0122】
別の側面によると、システムは、カテーテルシャフトと、中心電極と、エンクロージャと、表面電極と、カテーテルインターフェースユニットとを含むことができる。カテーテルシャフトは、近位端部分および遠位端部分を有する。中心電極は、カテーテルシャフトの遠位端部分に結合される。エンクロージャは、カテーテルシャフトの遠位端部分に結合され、エンクロージャは、外力に応答して弾力的に可撓であり、エンクロージャは、外力がないとき、中心電極を包み込む。表面電極は、エンクロージャに沿って配置され、エンクロージャに加えられる外力がないとき、中心電極から間隔を置かれる。カテーテルインターフェースユニットは、グラフィカルユーザインターフェースと、1つ以上のプロセッサと、その上に記憶されるコンピュータ実行可能命令を有する非一過性のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体とを含み、命令は、複数の電気記録図を入手することであって、各それぞれの電気記録図は、第1の電気信号と第2の電気信号との間の差異に基づき、第1の電気信号は、表面電極のうちのそれぞれの1つからのものであり、第2の電気信号は、中心電極からのものである、ことと、複数の電気記録図のうちの少なくとも1つの表現をグラフィカルユーザインターフェース上に表示することとを1つ以上のプロセッサに行わせる。
【0123】
ある実装では、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体はさらに、1つ以上のプロセッサに、複数の電気記録図に関連付けられた心臓の電圧マップを決定させるためのその上に記憶されるコンピュータ実行可能命令を有することができ、電圧マップは、少なくとも部分的に、複数の電気記録図に基づく。加えて、または代替として、非一過性のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、1つ以上のプロセッサに、電圧マップをグラフィカルユーザインターフェース上に表示させるためのその上に記憶されるコンピュータ実行可能命令を有することができる。
【0124】
なおも別の側面によると、患者の心臓に関連付けられた電気活動を決定する方法は、第1の電気信号を心臓カテーテルの中心電極から受信することと、中心電極を包み込むエンクロージャ上に配置されている表面電極に対して、複数の第2の電気信号を受信することであって、各それぞれの第2の電気信号は、表面電極のうちの1つに関連付けられている、ことと、複数の電気記録図を決定することであって、各電気記録図は、第2の電気信号のうちのそれぞれの1つと第1の信号との間の差異に基づく、こととを含むことができる。
【0125】
ある実装では、中心電極は、中心電極を包み込むエンクロージャに加えられる力がないとき、表面電極の各々から少なくとも約2mmかつ約6mm未満にあることができる。
【0126】
いくつかの実装では、方法はさらに、電気記録図のうちの1つ以上のものの表現をグラフィカルユーザインターフェースに送信することを含むことができる。
【0127】
ある実装では、方法はさらに、少なくとも部分的に、複数の電気記録図に基づいて、心臓の電圧マップを決定することを含むことができる。
【0128】
いくつかの実装では、方法はさらに、電気エネルギーを心臓カテーテルの潅注要素に送信することを含むことができ、中心電極は、潅注要素に沿って配置され、潅注要素への電気エネルギーは、第1の電気信号および複数の第2の電気信号のうちの1つ以上のものにおける雑音を低減させる。
【0129】
なおも別の側面によると、ある心臓状態を治療する方法は、カテーテルシャフトの遠位端領域を患者の心腔に向かって移動させることと、カテーテルシャフトに結合されているエンクロージャに対して、エンクロージャを拡張させることであって、それによって、エンクロージャ上に配置されている表面電極は、エンクロージャによって包み込まれ、カテーテルシャフトに結合された中心電極から離れる方向に移動する、ことと、複数の電気記録図に基づいて、空洞の組織を選択的に治療することであって、各電気記録図は、中心電極からの第1の電気信号とエンクロージャ上に配置されている少なくとも1つの表面電極からの第2の電気信号との間の差異に基づく、こととを含む。
【0130】
ある実装では、空洞の組織を選択的に治療することは、アブレーションエネルギーを空洞の組織に送達することを含むことができる。
【0131】
いくつかの実装では、アブレーションエネルギーを空洞の組織に送達することは、アブレーションエネルギーを表面電極が配置されるエンクロージャに送達することを含む。
【0132】
実施形態は、以下の利点のうちの1つ以上のものを含むことができる。
【0133】
ある実装では、潅注要素の潅注孔は、アブレーション電極の内側部分に向けられる。この構成は、アブレーション電極の内側部分を過ぎる潅注流体と血流の組み合わせを通して、アブレーション電極を冷却することを促進することができる。例えば、潅注流体をアブレーション電極の内側部分に向かわせることは、潅注流体の導入部とアブレーション電極の内側部分との間の空間内の血液の移動を促進することができる。したがって、閉鎖された冷却構成と比較して、アブレーション電極の内側部分に向けられる潅注孔を含む実装は、アブレーション電極における局所的冷却を改良し、および/または治療部位における血塊または炭化の可能性を低減させることができる。
【0134】
いくつかの実装では、アブレーション電極は、圧縮状態から非圧縮状態に拡張可能である。拡張不可能であるアブレーション電極と比較して、本開示の拡張可能アブレーション電極は、比較的に小シース(例えば、8フレンチシース)を通して送達されることができる一方、依然として、それを通してエネルギーが組織に安全に送達され、病変を患者の組織内に作成し得る大表面積を有することができる。さらにまたは代わりに、本開示の拡張可能アブレーション電極は、それを通して血液が治療の間流動し得る開放面積を有することができる。血液の移動に影響されないアブレーション電極と比較して、本開示の拡張可能アブレーション電極は、低減させられた影響を血液の自然移動に及ぼし、したがって、低減させられた影響を治療部位を過ぎる血液の自然移動によって与えられる冷却に及ぼす。
【0135】
ある実装では、センサが、拡張可能アブレーション電極の変形可能部分上に配置され、アブレーション電極の変形可能部分の変形が、センサを使用して、1つ以上の方向に検出されることができる。一般に、センサのそのような構成は、拡張可能であることによって、所与のサイズのシースを通して送達可能な非拡張可能電極より大きい表面積を有し得る、拡張可能電極によって組織上に及ぼされる接触力の量および方向についての情報を提供することができる。より具体的には、変形可能部分の変形は、力(例えば、アブレーション手技に関連付けられたある範囲の力にわたる)の関数(例えば、ある場合には、実質的に線形)として再現可能であり得るので、センサによって検出された変形は、大表面積を有する拡張可能アブレーション電極によって組織に加えられる力の量および方向に関するフィードバックとして有用であり得る。したがって、拡張可能アブレーション電極によって与えられる大表面積と組み合わせて、またはそれに加え、拡張可能アブレーション電極と組織との間の接触の程度および/または方向に関するセンサによって検出可能な変形は、例えば、適切な加力および組織へのエネルギーの安全な印加を促進することができる。
【0136】
いくつかの実装では、アブレーション電極は、圧縮状態と非圧縮状態との間で弾力的に可撓な変形可能部分を含み、変形可能部分は、電源からの電流が非圧縮状態において変形可能部分を通って移動するとき、実質的に均一な電流密度(例えば、変形可能部分の外側部分から1mm離れると電流密度に約±10パーセント未満の変動)を有する。電流密度のそのような実質的に均一な分布は、拡張可能電極を用いた大きい病変の信頼性のあり、反復可能な作成を促進することができる。加えて、または代替として、拡張可能電極内の電流密度の実質的に均一な分布は、組織に対する拡張可能電極の向きから実質的に独立する様式において、大きい病変の形成を促進することができる。
【0137】
他の側面、特徴、および利点は、説明および図面、ならびに請求項から明白となるであろう。
本発明は、例えば、以下を提供する。
(項目1)
カテーテルであって、前記カテーテルは、
近位端部分および遠位端部分を有するカテーテルシャフトであって、前記カテーテルシャフトは、前記近位端部分から前記遠位端部分まで延びている管腔を画定する、カテーテルシャフトと、
前記カテーテルシャフトの前記遠位端部分に結合されている潅注要素であって、前記潅注要素は、前記管腔と流体連通する潅注孔を画定する、潅注要素と、
前記カテーテルシャフトに結合されているアブレーション電極と
を備え、
前記アブレーション電極は、内側部分および前記内側部分と反対の外側部分を有し、前記潅注要素の前記潅注孔は、前記アブレーション電極の前記内側部分に向けられている、
カテーテル。
(項目2)
前記潅注孔の少なくともいくつかは、最大寸法を有し、前記アブレーション電極に加えられる外力がないとき、前記潅注孔と前記アブレーション電極の内側部分との間のそれぞれの垂直距離に対する各潅注孔の最大寸法の比率は、約0.02より大きく、かつ約0.2より小さい、項目1に記載のカテーテル。
(項目3)
前記潅注孔の総面積は、約0.05mm2より大きく、かつ約0.5mm2より小さい、項目1-2のいずれか1項に記載のカテーテル。
(項目4)
前記アブレーション電極は、前記潅注要素を包み込んでいる、項目1-3のいずれか1項に記載のカテーテル。
(項目5)
拡張状態における前記アブレーション電極の前記内側部分によって画定される体積は、拡張状態における前記潅注要素によって画定される体積より大きい、項目4に記載のカテーテル。
(項目6)
前記アブレーション電極に加えられる外力がないとき、前記アブレーション電極は、第1の半径と第2の半径との間に含まれる部分を含み、前記第1の半径および前記第2の半径は、互いの30パーセント以内である、項目4または5のいずれか1項に記載のカテーテル。
(項目7)
前記アブレーション電極に加えられる外力がないとき、前記アブレーション電極は、実質的に球状の部分を含む、項目4または5のいずれか1項に記載のカテーテル。
(項目8)
前記アブレーション電極に加えられる外力がないとき、前記アブレーション電極は、実質的に円錐形の近位領域を含む、項目7に記載のカテーテル。
(項目9)
前記潅注要素は、拡張可能である、項目4-8のいずれか1項に記載のカテーテル。
(項目10)
前記潅注要素は、拡張状態において、楕円形部分を含む、項目9に記載のカテーテル。(項目11)
前記アブレーション電極は、拡張可能である、項目1-10のいずれか1項に記載のカテーテル。
(項目12)
前記潅注孔は、前記潅注要素に沿って円周方向および軸方向に間隔を置かれている、項目1-11のいずれか1項に記載のカテーテル。
(項目13)
前記潅注孔の少なくとも一部は、前記アブレーション電極に対して遠位方向に流体を向かわせるように配置され、前記潅注孔の少なくとも一部は、前記アブレーション電極に対して近位方向に流体を向かわせるように配置されている、項目1-12のいずれか1項に記載のカテーテル。
(項目14)
前記潅注要素は、非コンプライアントバルーンまたは半コンプライアントバルーンのうちの1つを含む、項目1-13のいずれか1項に記載のカテーテル。
(項目15)
前記潅注要素は、弾力的な拡張可能構造である、項目1-14のいずれか1項に記載のカテーテル。
(項目16)
前記潅注要素は、多孔性膜を含む、項目1-15のいずれか1項に記載のカテーテル。
(項目17)
前記潅注要素は、連続気泡発泡体を含む、項目1-16のいずれか1項に記載のカテーテル。
(項目18)
前記潅注要素または前記アブレーション電極のうちの少なくとも1つは、前記カテーテルシャフトの断面の直径より大きい断面寸法を有するように拡張可能である、項目1-17のいずれか1項に記載のカテーテル。
(項目19)
前記潅注要素は、前記アブレーション電極から電気的に絶縁されている、項目1-18のいずれか1項に記載のカテーテル。
(項目20)
前記潅注要素は、所定の周波数範囲にわたって、前記アブレーション電極から電気的に絶縁されている、項目1-19のいずれか1項に記載のカテーテル。
(項目21)
前記潅注要素に沿って配置されている中心電極をさらに備えている、項目1-20のいずれか1項に記載のカテーテル。
(項目22)
前記潅注要素は、前記アブレーション電極から熱的に絶縁されている、項目1-21のいずれか1項に記載のカテーテル。
(項目23)
前記潅注要素に沿って配置されている熱電対をさらに備えている、項目1-22のいずれか1項に記載のカテーテル。
(項目24)
前記カテーテルシャフトの前記近位端部分に結合されているハンドルをさらに備え、前記ハンドルは、前記カテーテルシャフトの偏向を作動させるように構成されている作動部分を含む、項目1-23のいずれか1項に記載のカテーテル。
(項目25)
複数のセンサをさらに備え、前記アブレーション電極は、変形可能部分を含み、前記複数のセンサは、前記アブレーション電極の前記変形可能部分上に支持されている、項目1-24のいずれか1項に記載のカテーテル。
(項目26)
前記センサのうちの少なくとも1つは、前記アブレーション電極の前記変形可能部分に沿って閾値力が超えられると、前記潅注要素と接触するように移動可能である、項目25に記載のカテーテル。
(項目27)
前記アブレーション電極の前記変形可能部分が非圧縮状態にあるとき、前記複数のセンサのいずれも、潅注要素と接触していない、項目26に記載のカテーテル。
(項目28)
ヒト患者において組織をアブレートする方法であって、前記方法は、
アブレーション電極を治療部位に位置付けることであって、前記アブレーション電極は、組織に向かって配置される外側部分および前記外側部分と反対の内側部分を有する、ことと、
エネルギーを前記アブレーション電極の外側部分の一部に向かわせることと、
潅注流体の流動を前記電極の内側部分に提供することと
を含み、
前記潅注流体の流動は、前記アブレーション電極に加えられる外力がないとき、前記アブレーション電極の前記内側部分において約2300より大きいレイノルズ数を有する、
方法。
(項目29)
前記潅注流体の流動を提供することは、潅注流体を前記アブレーション電極によって包み込まれた潅注要素によって画定される複数の潅注孔を通して圧送することを含み、前記潅注要素および前記アブレーション電極の各々は、カテーテルシャフトの遠位端部分に結合されている、項目28に記載の方法。
(項目30)
潅注流体を前記潅注孔を通して圧送することは、前記潅注流体の少なくとも一部を前記潅注要素に対して遠位方向に向かわせ、前記潅注流体の少なくとも一部を前記潅注要素に対して近位方向に向かわせることを含む、項目29に記載の方法。
(項目31)
前記アブレーション電極および前記潅注要素を組織治療部位に送達することをさらに含み、前記アブレーション電極および前記潅注要素の各々は、カテーテルシャフトの遠位端部分に結合され、前記組織治療部位への前記アブレーション電極および前記潅注要素の送達は、前記アブレーション電極および前記潅注要素の各々を崩れた状態で8F導入器シースを通して移動させることを含む、項目29または30のいずれか1項に記載の方法。
(項目32)
カテーテルであって、前記カテーテルは、
近位端部分および遠位端部分を有するカテーテルシャフトであって、前記カテーテルシャフトは、前記近位端部分から前記遠位端部分まで延びている管腔を画定する、カテーテルシャフトと、
前記カテーテルシャフトの前記遠位端部分に結合されている潅注要素であって、前記潅注要素は、前記管腔と流体連通する、潅注要素と、
前記カテーテルシャフトに結合されているアブレーション電極と
を備え、
前記アブレーション電極は、内側部分および前記内側部分と反対の外側部分を有し、前記アブレーション電極は、変形可能部分を含み、前記変形可能部分は、圧縮状態から非圧縮状態まで弾力的に可撓であり、前記変形可能部分に沿った前記アブレーション電極の前記内側部分は、前記非圧縮状態より前記圧縮状態において前記潅注要素の表面の少なくとも一部に近い、カテーテル。
(項目33)
前記アブレーション電極は、約5グラムより大きい圧縮力によって、前記非圧縮状態から前記圧縮状態に移動可能である、項目32に記載のカテーテル。
(項目34)
前記潅注要素は、前記管腔と流体連通する複数の潅注孔を画定し、前記複数の潅注孔のうちの2つ以上の潅注孔は、前記潅注要素に沿って配置され、流体を前記変形可能部分に沿った前記アブレーション電極の前記内側部分に向かわせる、項目32または33のいずれか1項に記載のカテーテル。
(項目35)
前記潅注要素は、多孔性膜を含む、項目34に記載のカテーテル。
(項目36)
前記潅注要素は、連続気泡発泡体を含む、項目34および35のいずれか1項に記載のカテーテル。
(項目37)
拡張状態において、前記潅注要素は、楕円形部分を含む、項目34-36のいずれか1項に記載のカテーテル。
(項目38)
前記潅注要素の前記楕円形部分は、バルーンである、項目37に記載のカテーテル。
(項目39)
前記潅注孔は、前記潅注要素に沿って円周方向および軸方向に間隔を置かれている、項目34-38のいずれか1項に記載のカテーテル。
(項目40)
前記潅注孔の少なくとも一部は、前記アブレーション電極に対して遠位方向に流体を向かわせるように配置され、前記潅注孔の少なくとも一部は、前記アブレーション電極に対して近位方向に流体を向かわせるように配置されている、項目34-39のいずれか1項に記載のカテーテル。
(項目41)
前記アブレーション電極の前記変形可能部分は、前記カテーテルシャフトに対して軸方向に弾力的に可撓であり、前記カテーテルシャフトに対して半径方向に弾力的に可撓である、項目32-40のいずれか1項に記載のカテーテル。
(項目42)
前記非圧縮状態において、前記アブレーション電極の前記変形可能部分は、前記潅注要素を包み込んでいる、項目32-41のいずれか1項に記載のカテーテル。
(項目43)
前記潅注要素は、送達状態から拡張状態に拡張可能である、項目41および42の1項に記載のカテーテル。
(項目44)
前記アブレーション電極は、伝導性表面を有し、前記伝導性表面は、前記内側部分および前記外側部分の両方に沿って、約50パーセントより大きく、かつ約95パーセントより小さい開放面積を有する、項目32-43のいずれか1項に記載のカテーテル。
(項目45)
前記アブレーション電極は、メッシュである、項目32-43のいずれか1項に記載のカテーテル。
(項目46)
前記アブレーション電極は、編組である、項目32-43のいずれか1項に記載のカテーテル。
(項目47)
前記アブレーション電極は、ニチノールから形成される、項目32-46のいずれか1項に記載のカテーテル。
(項目48)
前記アブレーション電極は、コーティングされたニチノールから形成される、項目47に記載のカテーテル。
(項目49)
前記コーティングは、金を含む、項目48に記載のカテーテル。
(項目50)
前記コーティングは、タンタルを含む、項目48または49のいずれか1項に記載のカテーテル。
(項目51)
前記アブレーション電極は、少なくとも部分的に放射線不透過性である、項目32-50のいずれか1項に記載のカテーテル。
(項目52)
前記潅注要素は、熱可塑性ポリウレタン、シリコーン、ポリ(エチレンテレフタレート)、およびポリエーテルブロックアミドのうちの1つ以上のものから形成されるバルーンを含む、項目32-51のいずれか1項に記載のカテーテル。
(項目53)
前記アブレーション電極の前記変形可能部分上に支持されている複数のセンサをさらに備えている、項目32-52のいずれか1項に記載のカテーテル。
(項目54)
前記センサのうちの少なくとも1つは、前記アブレーション電極の前記変形可能部分の閾値力が超えられると、前記潅注要素と接触するように移動可能である、項目53に記載のカテーテル。
(項目55)
前記アブレーション電極の前記変形可能部分が前記非圧縮状態にあるとき、前記アブレーション電極の前記変形可能部分上に支持されている前記複数のセンサのいずれも、前記潅注要素と接触していない、項目53および54のいずれか1項に記載のカテーテル。
(項目56)
前記アブレーション電極の前記変形可能部分は、前記非圧縮状態において、楕円形部分を含み、前記複数のセンサのうちのセンサは、前記アブレーション電極の前記楕円形部分の内側部分に沿って円周方向に互いから間隔を置かれている、項目53-55のいずれか1項に記載のカテーテル。
(項目57)
前記複数のセンサのうちのセンサは、前記アブレーション電極の前記楕円形部分の前記内側部分に沿って、前記円周方向に均一に間隔を置かれている、項目56に記載のカテーテル。
(項目58)
前記複数のセンサは、第1のセンサの組および第2のセンサの組を含み、前記第1のセンサの組は、前記アブレーション電極の前記内側部分に沿って、前記第2のセンサの組の遠位に配置されている、項目53-57のいずれか1項に記載のカテーテル。
(項目59)
前記複数のセンサのうちのセンサは、前記アブレーション電極の前記内側部分に沿って、実質的に均一に分散させられている、項目53-58のいずれか1項に記載のカテーテル。
(項目60)
前記センサのうちの少なくとも1つは、放射線不透過性部分を含む、項目53-59のいずれか1項に記載のカテーテル。
(項目61)
前記アブレーション電極上に配置されている少なくとも1つの放射線不透過性マーカをさらに備えている、項目60に記載のカテーテル。
(項目62)
前記少なくとも1つの放射線不透過性マーカは、前記センサのうちの少なくとも1つ上に支持されている、項目61に記載のカテーテル。
(項目63)
前記潅注要素および前記アブレーション電極の前記変形可能部分は、8F導入器シースを通して送達可能なサイズに崩れることが可能である、項目32-62のいずれか1項に記載のカテーテル。
(項目64)
カテーテルアブレーションシステムであって、前記システムは、
カテーテルであって、前記カテーテルは、
近位端部分および遠位端部分を有するカテーテルシャフトであって、前記カテーテルシャフトは、前記近位端部分から前記遠位端部分まで延びている管腔を画定する、カテーテルシャフトと、
前記カテーテルシャフトの前記遠位端部分に結合されている潅注要素であって、前記潅注要素は、前記管腔と流体連通する、潅注要素と、
前記カテーテルシャフトに結合されているアブレーション電極であって、前記アブレーション電極は、内側部分および前記内側部分と反対の外側部分を有し、前記アブレーション電極は、変形可能部分を含み、前記変形可能部分は、圧縮状態から非圧縮状態まで弾力的に可撓であり、前記変形可能部分に沿った前記アブレーション電極の前記内側部分は、前記非圧縮状態より前記圧縮状態において前記潅注要素の表面の少なくとも一部に近い、アブレーション電極と、
前記アブレーション電極の前記変形可能部分上に支持されている複数のセンサと
を含む、カテーテルと、
コントローラと
を備え、
前記コントローラは、i)前記センサのうちの少なくとも1つと別の電極との間で生成された電気信号から生じる測定値を受信することと、ii)少なくとも部分的に前記測定値に基づいて、前記アブレーション電極の前記変形可能部分の状態を決定することとを行うように構成されている、システム。
(項目65)
前記アブレーション電極の前記変形可能部分の前記決定される状態は、前記アブレーション電極の前記変形可能部分の形状に対応する、項目64に記載のシステム。
(項目66)
前記コントローラは、前記決定されるアブレーション電極の前記変形可能部分の形状の指示をグラフィカルユーザインターフェースに送信するようにさらに構成されている、項目64または65のいずれか1項に記載のシステム。
(項目67)
前記コントローラは、電気エネルギーを前記センサのうちの少なくとも1つと前記潅注要素との間に送信するようにさらに構成され、前記受信される測定値は、前記センサのうちの少なくとも1つと前記潅注要素との間の電気エネルギーに基づく、項目64-66のいずれか1項に記載のシステム。
(項目68)
前記潅注要素の周りに配置されている中心電極をさらに備え、前記コントローラは、電気エネルギーを前記センサのうちの少なくとも1つと前記中心電極との間に送信するようにさらに構成され、前記受信される測定値は、前記センサのうちの少なくとも1つと前記中心電極との間の電気エネルギーに基づく、項目64-67のいずれか1項に記載のシステム。
(項目69)
アブレーションカテーテルの形状を決定する方法であって、前記方法は、
少なくとも1つのセンサと別の電極との間で生成された電気信号から生じる測定値を受信することであって、前記少なくとも1つのセンサは、アブレーション電極の変形可能部分上に支持されている、ことと、
少なくとも部分的に前記測定値に基づいて、前記アブレーション電極の前記変形可能部分が前記アブレーション電極の前記変形可能部分によって包み込まれた潅注要素と接触しているかどうかを決定することと、
グラフィカルユーザインターフェースに、前記アブレーション電極の前記変形可能部分と前記潅注要素との間の決定された接触の指示を送信することと
を含む、方法。
(項目70)
前記アブレーションカテーテルの前記変形可能部分の前記形状を決定することは、前記アブレーションカテーテルの前記変形可能部分の3次元形状を決定することを含む、項目69に記載の方法。
(項目71)
アブレーションカテーテルを作製する方法であって、前記方法は、
潅注要素がカテーテルシャフトによって画定される管腔と流体連通するように、前記潅注要素を前記カテーテルシャフトの遠位端部分に結合することと、
アブレーション電極の変形可能部分を形成することと、
前記アブレーション電極の内側部分が前記潅注要素を包み込むように、前記アブレーション電極の変形可能部分を前記潅注要素に対して位置付けることと、
前記アブレーション電極の前記変形可能部分を前記潅注要素に対して前記カテーテルシャフトに結合することと
を含み、
前記変形可能部分に沿った前記アブレーション電極の前記内側部分は、圧縮状態と非圧縮状態との間で移動可能であり、前記アブレーション電極の前記内側部分は、非圧縮状態より圧縮状態において前記潅注要素の表面の少なくとも一部に近い、方法。
(項目72)
前記アブレーション電極の前記変形可能部分を形成することは、材料を管の材料から除去し、前記管の材料を実質的に封入した形状に曲げることを含む、項目71に記載の方法。
(項目73)
前記管の材料は、ニチノールである、項目72に記載の方法。
(項目74)
前記アブレーション電極の前記変形可能部分を形成することは、材料を平坦シートの材料から除去し、前記平坦シートの材料を3次元形状に曲げることを含む、項目71に記載の方法。
(項目75)
材料を前記平坦シートの材料から除去することは、前記平坦シートの材料をレーザ切断することを含む、項目74に記載の方法。
(項目76)
材料を前記平坦シートの材料から除去することは、前記平坦シートの材料を化学的にエッチングすることを含む、項目74に記載の方法。
(項目77)
前記平坦シートの材料は、ニチノールである、項目74-76のいずれか1項に記載の方法。
(項目78)
カテーテルであって、前記カテーテルは、
近位端部分および遠位端部分を有するカテーテルシャフトと、
前記カテーテルシャフトの前記遠位端部分に結合されているアブレーション電極と
を備え、
前記アブレーション電極は、接合部において互いに結合され、複数のセルを集合的に画定する支柱を含み、前記複数のセルの各セルは、境を限られ、前記結合された支柱は、互いに対して移動可能であり、それによって、前記アブレーション電極の最大半径方向寸法は、前記結合された支柱が互いに対して移動し、前記アブレーション電極を外力があるときの圧縮状態から外力がないときの非圧縮状態に遷移させるとき、少なくとも2倍増加する、カテーテル。
(項目79)
前記支柱は、互いに電気通信し、単一電気導体を形成する、項目78に記載のカテーテル。
(項目80)
前記支柱は、互いに対して移動可能であり、前記アブレーション電極を前記圧縮状態から前記非圧縮状態に自己拡張させる、項目78および79のいずれか1項に記載のカテーテル。
(項目81)
前記アブレーション電極は、内側部分および前記内側部分と反対の外側部分を含み、前記内側部分は、前記複数のセルを通して前記外側部分と流体連通する、項目78-80のいずれか1項に記載のカテーテル。
(項目82)
前記非圧縮状態において、前記支柱のうちの少なくともいくつかは、前記カテーテルシャフトの前記近位端部分および前記遠位端部分によって画定される軸に対して円周方向に延びる、項目78-81のいずれか1項に記載のカテーテル。
(項目83)
前記アブレーション電極は、前記アブレーション電極に加えられる外部半径方向力の変化に応じて、前記結合された支柱が互いに対して移動し、前記アブレーション電極を前記非圧縮状態から前記圧縮状態に拡張させるとき、約33パーセント未満変化する最大軸方向寸法を有する、項目78-82のいずれか1項に記載のカテーテル。
(項目84)
前記非圧縮状態において、前記アブレーション電極の前記最大半径方向寸法は、前記カテーテルシャフトの前記遠位端部分の外径より少なくとも約20パーセント大きい、項目78-83のいずれか1項に記載のカテーテル。
(項目85)
前記アブレーション電極は、前記非圧縮状態において、球根状である、項目78-84のいずれか1項に記載のカテーテル。
(項目86)
前記カテーテルシャフトは、前記近位端部分から前記遠位端部分まで延びている中心軸を画定し、前記複数のセルのセルの少なくともいくつかは、前記それぞれのセルを通過し、前記カテーテルシャフトの中心軸を含むそれぞれの対称平面を有する、項目78-85のいずれか1項に記載のカテーテル。
(項目87)
前記複数のセルの各セルは、前記アブレーション電極の前記圧縮状態および前記非圧縮状態において、そのそれぞれの対称平面に対して対称である、項目86に記載のカテーテル。
(項目88)
前記カテーテルシャフトは、前記近位端部分から前記遠位端部分まで延びている中心軸を画定し、前記複数のセルのセルの少なくともいくつかは、前記セルの遠位端、前記セルの近位端、および前記中心軸を通るそれぞれの対称平面を有する、項目78-87のいずれか1項に記載のカテーテル。
(項目89)
前記アブレーション電極は、遠位領域および近位領域を含み、前記近位領域は、前記カテーテルの前記遠位端部分に結合され、前記遠位領域に沿った支柱は、互いに結合され、閉鎖形状を前記アブレーション電極の前記遠位領域に沿って画定する、項目78-88のいずれか1項に記載のカテーテル。
(項目90)
前記複数のセルのセルの少なくともいくつかは、前記アブレーション電極の前記圧縮状態より前記アブレーション電極の前記非圧縮状態において大きい面積を有する、項目78-89のいずれか1項に記載のカテーテル。
(項目91)
前記圧縮状態において、前記アブレーション電極は、8Frシースを通して送達可能である、項目78-90のいずれか1項に記載のカテーテル。
(項目92)
前記圧縮状態において、前記アブレーション電極における歪みは、約10パーセントより小さい、項目78-91のいずれか1項に記載のカテーテル。
(項目93)
前記複数のセルのうちの少なくともいくつかは、前記非圧縮状態において、実質的に菱形の形状である、項目78-92のいずれか1項に記載のカテーテル。
(項目94)
前記支柱の各々の各端部は、別の支柱の端部または前記カテーテルシャフトの前記遠位端部分に結合されている、項目78-93のいずれか1項に記載のカテーテル。
(項目95)
前記アブレーション電極は、外側部分および前記外側部分と反対の内側部分を有し、各セルは、前記外側部分から前記内側部分まで延びている、項目78-94のいずれか1項に記載のカテーテル。
(項目96)
前記支柱は、ニチノールから形成される、項目78-95のいずれか1項に記載のカテーテル。
(項目97)
前記複数のセルは、前記アブレーション電極の周りに円周方向および軸方向に配置されている、項目78-96のいずれか1項に記載のカテーテル。
(項目98)
前記支柱の各々は、少なくとも2つのセルの一部を画定する、項目78-97のいずれか1項に記載のカテーテル。
(項目99)
前記アブレーション電極の外側表面に沿った前記複数のセルの組み合わせられた面積は、前記アブレーション電極の前記外側表面に沿った前記支柱の組み合わせられた表面積より大きい、項目78-98のいずれか1項に記載のカテーテル。
(項目100)
前記支柱のいくつかは、前記支柱の他のものより幅が広い、項目78-99のいずれか1項に記載のカテーテル。
(項目101)
前記幅が広い支柱のうちの少なくともいくつかは、前記カテーテルシャフトの前記遠位部分に対して機械的に固定されている、項目100に記載のカテーテル。
(項目102)
前記支柱の他のものは、前記カテーテルシャフトの前記遠位部分に対して移動可能である、項目101に記載のカテーテル。
(項目103)
前記支柱のうちの少なくともいくつかは、前記それぞれの支柱の長さに沿って非均一幅を含む、項目78-102のいずれか1項に記載のカテーテル。
(項目104)
カテーテルであって、前記カテーテルは、
近位端部分および遠位端部分を有するカテーテルシャフトと、
前記カテーテルシャフトに対して位置付けられ、潅注流体を前記カテーテルシャフトの前記遠位端部分の遠位に向かわせる潅注要素と、
遠位領域および近位領域を含むアブレーション電極と
を備え、
前記近位領域は、前記カテーテルシャフトの前記遠位端部分に結合され、前記遠位領域は、互いに結合され、複数のセルを集合的に画定する支柱を含み、各セルは、前記支柱のうちの少なくとも4つによって境を限られ、前記支柱は、互いに結合され、閉鎖形状を前記遠位領域に沿って画定し、前記遠位端領域の前記閉鎖形状は、前記潅注要素を包み込んでいる、カテーテル。
(項目105)
閉鎖形状を前記遠位端領域に沿って画定するように前記支柱を互いに結合する留め具をさらに備えている、項目104に記載のカテーテル。
(項目106)
前記留め具は、第1の材料から形成され、前記支柱は、第2の材料から形成され、前記第1の材料は、前記第2の材料と異なる、項目105に記載のカテーテル。
(項目107)
前記支柱の一部は、それぞれの小穴を画定し、前記留め具は、前記小穴を通って延び、前記支柱の一部を互いに結合する、項目105または106のいずれか1項に記載のカテーテル。
(項目108)
前記小穴は、互いに整列させられる、項目107に記載のカテーテル。
(項目109)
前記留め具は、リベットである、項目107または108のいずれか1項に記載のカテーテル。
(項目110)
前記留め具は、前記アブレーション電極の最遠位位置において前記小穴を通って延びている、項目107-109のいずれか1項に記載のカテーテル。
(項目111)
前記複数のセルは、第1のセルの組および第2のセルの組を含み、前記第1のセルの組は、それぞれの小穴を画定する前記支柱の部分によって境を限られ、前記第2のセルの組は、小穴を伴わない前記支柱によって境を限られ、前記第2のセルの組は、前記第1のセルの組より少ない支柱によって境を限られている、項目107-110のいずれか1項に記載のカテーテル。
(項目112)
前記カテーテルシャフトは、前記近位端部分から前記遠位端部分まで延びている中心軸を画定し、前記中心軸は、前記アブレーション電極に加えられる外力がないとき、前記留め具を通って延びている、項目105-111のいずれか1項に記載のカテーテル。
(項目113)
前記支柱の各端部は、他の支柱のうちの少なくとも1つの端部または前記カテーテルシャフトの前記遠位端部分に結合されている、項目104-112のいずれか1項に記載のカテーテル。
(項目114)
前記アブレーション電極の少なくとも一部は、前記外力があるときの圧縮状態と前記外力がないときの非圧縮状態との間で弾力的に可撓である、項目104-113のいずれか1項に記載のカテーテル。
(項目115)
前記複数のセルのセルの少なくともいくつかは、前記圧縮状態より前記非圧縮状態において大きい面積を有する、項目114に記載のカテーテル。
(項目116)
前記アブレーション電極は、前記圧縮状態から前記非圧縮状態に自己拡張可能である、項目114および115のいずれか1項に記載のカテーテル。
(項目117)
前記圧縮状態において、前記アブレーション電極は、8Frシースを通して送達可能である、項目114-116のいずれか1項に記載のカテーテル。
(項目118)
前記圧縮状態において、前記アブレーション電極における歪みは、約10パーセントより小さい、項目114-117のいずれか1項に記載のカテーテル。
(項目119)
前記アブレーション電極は、前記非圧縮状態において、球根状である、項目114-118のいずれか1項に記載のカテーテル。
(項目120)
前記支柱は、ニチノールから形成される、項目104-119のいずれか1項に記載のカテーテル。
(項目121)
前記複数のセルは、前記アブレーション電極の周りに円周方向および軸方向に配置されている、項目104-120のいずれか1項に記載のカテーテル。
(項目122)
前記支柱の各々は、少なくとも2つのセルの一部を画定する、項目104-121のいずれか1項に記載のカテーテル。
(項目123)
カテーテルを形成する方法であって、前記方法は、
2つの開放端部を有するアブレーション電極を形成することであって、前記アブレーション電極は、第1のセルの組を集合的に画定する支柱を含み、前記支柱の一部は、前記支柱のうちの別の1つに結合される第1の端部領域と他の支柱の各々から結合されていない第2の端部領域とを有する、ことと、
留め具を前記支柱の一部のそれぞれの第2の端部領域を通して挿入し、前記第2の端部領域を互いに結合することにより、第2のセルの組を画定し、かつ前記アブレーション電極の前記2つの開放端部のうちの1つを閉鎖することと、
前記アブレーション電極をカテーテルシャフトの遠位端部分に結合することと
を含む、方法。
(項目124)
前記留め具から離れた前記アブレーション電極の開放端部は、前記カテーテルシャフトの前記遠位端部分に結合される、項目123に記載の方法。
(項目125)
前記支柱の前記一部の前記第2の端部領域が互いに結合された状態で、前記アブレーション電極は、外力があるときの圧縮状態と外力がないときの非圧縮状態との間で弾力的に可撓である、項目123または124のいずれか1項に記載の方法。
(項目126)
前記支柱の前記一部の各それぞれの支柱の前記第2の端部領域は、小穴を画定し、前記留め具を前記支柱の前記一部の前記それぞれの第2の端部領域を通して挿入することは、前記留め具が整列させられた前記小穴を通して挿入されるように、前記第2の端部領域の前記小穴を整列させることを含む、項目123-125のいずれか1項に記載の方法。
(項目127)
前記アブレーション電極を形成することは、材料を平坦シートの材料から除去し、前記第1のセルの組を形成することを含む、項目123-126のいずれか1項に記載の方法。
(項目128)
材料を前記平坦シートの材料から除去することは、前記平坦シートの材料をレーザ切断することおよび前記平坦シートの材料を化学的にエッチングすることのうちの1つ以上のことを含む、項目127に記載の方法。
(項目129)
前記アブレーション電極を形成することは、材料を管の材料から除去し、前記第1のセルの組を形成することを含む、項目123-128のいずれか1項に記載の方法。
(項目130)
材料を前記管の材料から除去することは、前記管をレーザ切断することを含む、項目129に記載の方法。
(項目131)
前記アブレーション電極は、ニチノールから形成される、項目123-130のいずれか1項に記載の方法。
(項目132)
カテーテルであって、前記カテーテルは、
近位端部分および遠位端部分を有するカテーテルシャフトと、
前記カテーテルシャフトの前記遠位端部分に結合され、電源と電気通信するアブレーション電極と
を備え、
前記アブレーション電極は、圧縮状態と非圧縮状態との間で弾力的に可撓な変形可能部分を含み、前記変形可能部分は、前記電源からの電流が前記アブレーション電極の前記変形可能部分を通って移動するとき、前記非圧縮状態における前記変形可能部分の外側部分から1mm離れると、均一伝導性の媒体中での電流密度に約±10パーセント未満の変動を有する、カテーテル。
(項目133)
前記非圧縮状態において、前記変形可能部分の最大半径方向寸法は、前記カテーテルシャフトの最大半径方向寸法より少なくとも20パーセント大きい、項目132に記載のカテーテル。
(項目134)
前記圧縮状態において、前記変形可能部分は、8Frシースを通して送達可能である、項目133に記載のカテーテル。
(項目135)
前記変形可能部分は、前記非圧縮状態において、実質的に球状である、項目132-134のいずれか1項に記載のカテーテル。
(項目136)
前記アブレーション電極は、ニチノールである、項目132-135のいずれか1項に記載のカテーテル。
(項目137)
少なくとも前記アブレーション電極の前記変形可能部分は、電解研磨された表面を含む、項目132-136のいずれか1項に記載のカテーテル。
(項目138)
前記変形可能部分は、複数のセルを集合的に画定する支柱を含み、各セルは、前記変形可能部分の前記外側部分から前記変形可能部分の内側部分まで延びている、項目132-137のいずれか1項に記載のカテーテル。
(項目139)
前記セルの少なくともいくつかの面積は、前記圧縮状態における前記それぞれのセルの面積より前記非圧縮状態において大きい、項目138に記載のカテーテル。
(項目140)
前記カテーテルシャフトは、前記近位部分から前記遠位部分まで延びている中心軸を画定し、前記変形可能部分は、前記中心軸を含む平面に対して対称である、項目132-139のいずれか1項に記載のカテーテル。
(項目141)
カテーテルであって、前記カテーテルは、
近位端部分および遠位端部分を有するカテーテルシャフトと、
遠位領域および近位領域を含むアブレーション電極と
を備え、
前記近位領域は、前記カテーテルシャフトの前記遠位端部分に結合され、前記アブレーション電極は、電源と電気通信するように接続可能であり、前記アブレーション電極は、複数のセルを集合的に画定する支柱を含み、前記複数のセルのうちのセルの開放面積は、前記アブレーション電極の前記近位領域から前記遠位領域まで変動し、前記複数のセルを画定する前記支柱は、導電性である、カテーテル。
(項目142)
前記遠位領域の子午線に沿ったセルの数は、前記アブレーション電極の最大半径方向寸法を通過する子午線に沿ったセルの数より小さい、項目141に記載のカテーテル。
(項目143)
前記近位領域の子午線に沿ったセルの数は、前記アブレーション電極の最大半径方向寸法を通過する子午線に沿ったセルの数より小さい、項目141および142のいずれか1項に記載のカテーテル。
(項目144)
前記複数のセルを画定する支柱は、実質的に均一な幅を有する、項目141-143のいずれか1項に記載のカテーテル。
(項目145)
前記支柱は、第1の幅を有する第1の支柱の組および前記第1の幅と異なる第2の幅を有する第2の支柱の組を含み、前記第1の支柱の組は、前記第2の支柱の組から軸方向に間隔を置かれている、項目141-144のいずれか1項に記載のカテーテル。
(項目146)
前記支柱のうちの少なくともいくつかは、前記支柱のそれぞれの長さに沿って非均一幅を有する、項目141-145のいずれか1項に記載のカテーテル。
(項目147)
前記支柱のうちの前記少なくともいくつかは、前記支柱の前記それぞれの長さに沿って前記アブレーション電極の前記近位領域から前記遠位領域の方向に増加する幅を有する、項目146に記載のカテーテル。
(項目148)
カテーテルであって、前記カテーテルは、
近位端部分および遠位端部分を有するカテーテルシャフトと、
前記カテーテルシャフトの前記遠位端部分に結合されているアブレーション電極と
を備え、
前記アブレーション電極は、圧縮状態と非圧縮状態との間で弾力的に可撓な変形可能部分を含み、前記変形可能部分は、前記非圧縮状態において、治療部位における組織に対して複数の異なる角度に位置付け可能であり、前記変形可能部分と前記組織との間の所与の圧力量において前記変形可能部分から前記組織に送達される同じアブレーションエネルギーの量に対して、前記変形可能部分は、実質的に同様のサイズの病変を前記複数の異なる角度の各々において生成する、カテーテル。
(項目149)
前記複数の異なる角度は、前記カテーテルシャフトによって画定される軸方向および前記軸方向と垂直な側方方向を含む、項目148に記載のカテーテル。
(項目150)
前記複数の異なる角度の各々に対応する前記病変は、前記複数の異なる角度の各々において同様の深度および同様の幅を有する、項目148および149のいずれか1項に記載のカテーテル。
(項目151)
前記複数の異なる角度の各々に対応する前記病変は、約±30パーセント未満の深度変動を有する、項目148-150のいずれか1項に記載のカテーテル。
(項目152)
前記複数の異なる角度の各々に対応する前記病変は、約±20パーセントの深度変動を有する、項目151に記載のカテーテル。
(項目153)
前記変形可能部分は、前記非圧縮状態において、前記カテーテルシャフトの最大側方寸法より少なくとも20パーセント大きい最大側方寸法を有する、項目148-152のいずれか1項に記載のカテーテル。
(項目154)
前記変形可能部分は、開放フレームワークを含み、流体が、前記変形可能部分を冷却するために前記フレームワークを通って移動可能である、項目148-153のいずれか1項に記載のカテーテル。
(項目155)
心臓カテーテルであって、前記心臓カテーテルは、
近位端部分および遠位端部分を有するカテーテルシャフトと、
前記カテーテルシャフトの前記遠位端部分に結合されている中心電極と、
前記カテーテルシャフトの前記遠位端部分に結合されているエンクロージャであって、前記エンクロージャは、外力に応答して弾力的に可撓であり、外力がないとき、前記中心電極を包み込んでいる、エンクロージャと、
前記エンクロージャに沿って配置されている表面電極と
を備え、
前記表面電極は、前記エンクロージャに加えられる外力がないとき、前記中心電極から間隔を置かれている、心臓カテーテル。
(項目156)
前記エンクロージャに加えられる外力がないとき、各表面電極は、約2mmより大きく、かつ約6mmより小さい距離だけ前記中心電極から間隔を置かれている、項目155に記載の心臓カテーテル。
(項目157)
組織に対する前記エンクロージャの向きと無関係に、前記エンクロージャは、前記中心電極が前記組織と初期接触する前に前記組織と初期接触する、項目155または156のいずれか1項に記載の心臓カテーテル。
(項目158)
前記エンクロージャに加えられる外力がないとき、前記表面電極は、互いに対して同一平面上にない、項目155-157のいずれか1項に記載の心臓カテーテル。
(項目159)
前記エンクロージャは、アブレーション電極である、項目155-158のいずれか1項に記載の心臓カテーテル。
(項目160)
各表面電極は、前記エンクロージャから電気的に絶縁されている、項目155-159のいずれか1項に記載の心臓カテーテル。
(項目161)
前記エンクロージャは、内側部分と反対の外側部分を含み、前記エンクロージャは、前記外側部分から前記内側部分まで延びている複数のセルを画定する、項目155-160のいずれか1項に記載の心臓カテーテル。
(項目162)
前記中心電極は、前記複数のセルを通して前記エンクロージャの外側部分と流体連通する、項目161に記載の心臓カテーテル。
(項目163)
各表面電極は、前記エンクロージャの前記外側部分に沿って配置されている、項目161および162のいずれか1項に記載の心臓カテーテル。
(項目164)
各表面電極は、前記エンクロージャの前記内側部分に沿って配置されている、項目161-163のいずれか1項に記載の心臓カテーテル。
(項目165)
各表面電極は、前記エンクロージャの外側部分から前記エンクロージャの内側部分まで、前記エンクロージャを通って延びている、項目161-164のいずれか1項に記載の心臓カテーテル。
(項目166)
前記エンクロージャは、外力がないとき、前記カテーテルシャフトの前記遠位端部分の最大半径方向寸法より大きい最大半径方向寸法を有する、項目155-165のいずれか1項に記載の心臓カテーテル。
(項目167)
前記エンクロージャの前記最大半径方向寸法は、前記カテーテルシャフトの前記遠位端部分の前記最大半径方向寸法より少なくとも約20パーセント大きい、項目166に記載のカテーテル。
(項目168)
前記エンクロージャに加えられる外力がないとき、前記エンクロージャの少なくとも一部は、実質的に球状である、項目155-167のいずれか1項に記載のカテーテル。
(項目169)
前記中心電極は、前記カテーテルシャフトの前記遠位端部分から遠位に間隔を置かれている、項目155-168のいずれか1項に記載のカテーテル。
(項目170)
前記中心電極は、前記カテーテルシャフトと流体連通する潅注要素上に配置されている、項目155-169のいずれか1項に記載のカテーテル。
(項目171)
前記中心電極は、前記カテーテルシャフトによって画定される中心軸に実質的に沿って配置されている、項目155-170のいずれか1項に記載のカテーテル。
(項目172)
システムであって、前記システムは、
近位端部分および遠位端部分を有するカテーテルシャフトと、
前記カテーテルシャフトの前記遠位端部分に結合されている中心電極と、
前記カテーテルシャフトの前記遠位端部分に結合されているエンクロージャであって、前記エンクロージャは、外力に応答して弾力的に可撓であり、前記外力がないとき、前記中心電極を包み込んでいる、エンクロージャと、
前記エンクロージャに沿って配置されている表面電極であって、前記表面電極は、前記エンクロージャに加えられる外力がないとき、前記中心電極から間隔を置かれている、表面電極と、
グラフィカルユーザインターフェース、1つ以上のプロセッサ、および非一過性のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を含むカテーテルインターフェースユニットと
を備え、
前記非一過性のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、コンピュータ実行可能命令を記憶しており、前記命令は、
複数の電気記録図を入手することであって、各それぞれの電気記録図は、第1の電気信号と第2の電気信号との間の差異に基づき、前記第1の電気信号は、前記表面電極のうちのそれぞれの1つからのものであり、前記第2の電気信号は、前記中心電極からのものである、ことと、
前記複数の電気記録図のうちの少なくとも1つの表現を前記グラフィカルユーザインターフェース上に表示することと
を前記1つ以上のプロセッサに行わせる、システム。
(項目173)
前記コンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、コンピュータ実行可能命令をさらに記憶しており、前記命令は、前記複数の電気記録図に関連付けられた心臓の電圧マップを決定することを前記1つ以上のプロセッサに行わせ、前記電圧マップは、少なくとも部分的に前記複数の電気記録図に基づく、項目172に記載のシステム。
(項目174)
前記コンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、コンピュータ実行可能命令をさらに記憶しており、前記命令は、前記電圧マップを前記グラフィカルユーザインターフェース上に表示することを前記1つ以上のプロセッサに行わせる、項目173に記載のシステム。
(項目175)
患者の心臓に関連付けられた電気活動を決定する方法であって、前記方法は、
第1の電気信号を心臓カテーテルの中心電極から受信することと、
前記中心電極を包み込んでいるエンクロージャ上に配置されている表面電極に対して、複数の第2の電気信号を受信することであって、各それぞれの第2の電気信号は、前記表面電極のうちの1つに関連付けられている、ことと、
複数の電気記録図を決定することと
を含み、
各電気記録図は、前記第2の電気信号のうちのそれぞれの1つと前記第1の信号との間の差異に基づく、方法。
(項目176)
前記中心電極は、前記中心電極を包み込んでいる前記エンクロージャに加えられる力がないとき、前記表面電極の各々から少なくとも約2mmかつ約6mm未満にある、項目175に記載の方法。
(項目177)
前記電気記録図のうちの1つ以上のものの表現をグラフィカルユーザインターフェースに送信することをさらに含む、項目175および176のいずれか1項に記載の方法。
(項目178)
少なくとも部分的に前記複数の電気記録図に基づいて、前記心臓の電圧マップを決定することをさらに含む、項目175-177のいずれか1項に記載の方法。
(項目179)
電気エネルギーを前記心臓カテーテルの潅注要素に送信することをさらに含み、前記中心電極は、前記潅注要素に沿って配置され、前記潅注要素への電気エネルギーは、前記第1の電気信号および前記複数の第2の電気信号のうちの1つ以上のものにおける雑音を低減させる、項目175-178のいずれか1項に記載の方法。
(項目180)
ある心臓状態を治療する方法であって、前記方法は、
カテーテルシャフトの遠位端領域を患者の心腔に向かって移動させることと、
前記カテーテルシャフトに結合されているエンクロージャに対して、前記エンクロージャを拡張させることであって、それによって、前記エンクロージャ上に配置されている表面電極は、前記エンクロージャによって包み込まれ、前記カテーテルシャフトに結合された中心電極から離れる方向に移動する、ことと、
複数の電気記録図に基づいて、前記空洞の組織を選択的に治療することと
を含み、
各電気記録図は、前記中心電極からの第1の電気信号と前記エンクロージャ上に配置されている少なくとも1つの表面電極からの第2の電気信号との間の差異に基づく、方法。
(項目181)
前記空洞の前記組織を選択的に治療することは、アブレーションエネルギーを前記空洞の前記組織に送達することを含む、項目180に記載の方法。
(項目182)
アブレーションエネルギーを前記空洞の前記組織に送達することは、アブレーションエネルギーを前記表面電極が配置されている前記エンクロージャに送達することを含む、項目181に記載の方法。
【図面の簡単な説明】
【0138】
【
図1】
図1は、アブレーション治療中のアブレーションシステムの略図である。
【0139】
【
図2】
図2は、
図1のアブレーションシステムのカテーテルの斜視図である。
【0140】
【
図3】
図3は、
図1のアブレーションシステムのカテーテルの遠位端部分の斜視図である。
【0141】
【0142】
【
図5】
図5は、
図2のカテーテルのアブレーション電極の潅注要素から内側部分に移動する潅注流体の噴流の略図である。
【0143】
【
図6】
図6は、
図1のアブレーションシステムのアブレーション電極の側面図である。
【0144】
【
図7】
図7は、
図1のアブレーションシステムのアブレーション電極の斜視図である。
【0145】
【
図8】
図8は、
図1のアブレーションシステムのアブレーション電極の
図7の線B-Bに沿って得られた断面図である。
【0146】
【
図9】
図9は、
図1のアブレーションシステムのアブレーション電極の変形可能部分の変位の関数としての力の例示的グラフである。
【0147】
【
図10】
図10は、
図1のアブレーションシステムのセンサおよびアブレーション電極の斜視図であり、センサは、アブレーション電極に搭載されて示される。
【0148】
【0149】
【
図12A】
図12A-12Cは、
図1のアブレーションシステムのアブレーション電極を形成する方法の略図である。
【
図12B】
図12A-12Cは、
図1のアブレーションシステムのアブレーション電極を形成する方法の略図である。
【
図12C】
図12A-12Cは、
図1のアブレーションシステムのアブレーション電極を形成する方法の略図である。
【0150】
【0151】
【
図14A】
図14A-Cは、
図1のアブレーションシステムのアブレーション電極を患者の治療部位に位置付ける方法の略図である。
【
図14B】
図14A-Cは、
図1のアブレーションシステムのアブレーション電極を患者の治療部位に位置付ける方法の略図である。
【
図14C】
図14A-Cは、
図1のアブレーションシステムのアブレーション電極を患者の治療部位に位置付ける方法の略図である。
【0152】
【
図15A】
図15A-Bは、
図1のアブレーションシステムのアブレーション電極に潅注する方法の略図である。
【
図15B】
図15A-Bは、
図1のアブレーションシステムのアブレーション電極に潅注する方法の略図である。
【0153】
【
図16】
図16は、アブレーションシステムのカテーテルの螺旋潅注要素の側面図の略図である。
【0154】
【
図17】
図17は、アブレーションシステムのカテーテルの潅注要素の側面図であり、潅注要素は、多孔性膜を含む。
【0155】
【
図18】
図18は、アブレーションシステムのカテーテルの遠位端部分の斜視図である。
【0156】
【
図19】
図19は、アブレーションシステムのカテーテルの遠位端部分の斜視図である。
【0157】
【0158】
【
図21】
図21は、アブレーションシステムのカテーテルの遠位端部分の斜視図である。
【0159】
【0160】
【0161】
【0162】
【
図25】
図25は、
図21のカテーテルのアブレーション電極上へのセンサの設置の略図である。
【0163】
【
図26】
図26は、
図21のカテーテルのアブレーション電極の外側表面の周囲の軌道の略図であり、軌道は、アブレーション電極に関連付けられた電流密度のシミュレーション結果を提示するために使用される。
【0164】
【
図27】
図27は、アブレーション電極の外側表面から1mmの固定距離における、
図26に示される軌道に沿ってシミュレートされた電流密度のパーセンテージ変化のグラフである。
【0165】
【
図28】
図28は、鶏の胸肉に対して軸方向および側方向きにおける
図21のアブレーション電極を使用した鶏の胸肉に印加される病変の深度および幅のグラフである。
【0166】
【
図29】
図29は、アブレーション電極の変形可能部分の側面図であり、アブレーション部分の変形可能部分は、実質的に円錐形近位部分を含む。
【0167】
種々の図面における同様の参照記号は、同様の要素を示す。
【発明を実施するための形態】
【0168】
本開示は、概して、患者の解剖学的構造に実施される医療手技中に患者の組織をアブレートするシステムおよび方法を対象とする。非限定的例として、説明の明確化のために、本開示のシステムおよび方法は、心臓不整脈の治療に関係付けられるアブレーション治療の一部として、患者の心腔内の組織のアブレーションに関して説明される。しかしながら、別様に規定されない限り、本開示のシステムおよび方法は、組織のアブレーションが医療処置の一部である患者の中空の解剖学的構造に実施される手技等の種々の異なる医療手技のいずれかのために使用されることができることを理解されたい。
【0169】
本明細書で使用される場合、用語「医師」は、医療手技を実施または補助し得る、任意のタイプの医療人員を含むと考えられるべきである。
【0170】
本明細書で使用される場合、用語「患者」は、医療手技が実施されるヒトを含む、任意の哺乳類を含むと考えられるべきである。
【0171】
図1は、患者102に実施される心臓アブレーション治療中のアブレーションシステム100の略図である。アブレーションシステム100は、延長ケーブル106を介して、カテーテルインターフェースユニット108に接続されるカテーテル104を含む。カテーテルインターフェースユニット108は、処理ユニット109aと、非一過性のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体109bと、グラフィカルユーザインターフェース110とを含むコンピューティングデバイスであることができる。処理ユニット109aは、1つ以上のプロセッサを含むコントローラであることができ、記憶媒体109bは、別様に示されない、または文脈から明白とならない限り、本明細書に説明される種々の方法の1つ以上の部分を処理ユニット109aの1つ以上のプロセッサに行わせるためのその上に記憶されるコンピュータ実行可能命令を有することができる。
【0172】
マッピングシステム112、記録システム111、潅注ポンプ114、および発生器116が、カテーテルインターフェースユニット108に接続されることができる。潅注ポンプ114は、流体ライン115を介して、アブレーションカテーテル104に取り外し可能かつ流動的に接続されることができる。発生器116も、または代わりに、ワイヤ117のうちの1つ以上のものを介して、患者102の皮膚に取り付けられる1つ以上のリターン電極118に接続されることができる。記録システム111は、アブレーション治療全体を通して、および治療前後に、使用されることができる。マッピングシステム112は、アブレーション治療に先立っておよび/またはその間、患者102の心臓組織をマッピングし、アブレーションを要求する心臓組織の領域または複数の領域を決定するために使用されることができる。
【0173】
ここで
図2-4を参照すると、カテーテル104は、ハンドル120と、カテーテルシャフト122と、アブレーション電極124と、センサ126と、潅注要素128とを含むことができる。ハンドル120は、カテーテルシャフト122の近位端部分130に結合され、カテーテルシャフト122の遠位端部分132は、潅注要素128およびアブレーション電極124に結合されることができ、それは、いくつかの実装では、センサ126を支持する。ハンドル120は、さらにまたは代わりに、潅注流体および電気エネルギーの送達のために、それぞれ、流体ライン115およびワイヤ117のうちの1つ以上のものに、カテーテルシャフト122に沿って、アブレーション電極124に結合されることができる。
【0174】
以下にさらに詳細に説明されるように、アブレーション電極124の展開状態では、潅注流体は、潅注要素128によって画定される潅注孔134から退出し、アブレーション電極124の内側部分136に向かわせられる一方、アブレーション電極124の外側部分138(内側部分136と反対)は、アブレーション治療の一部として、組織と接触する。潅注孔134とアブレーション電極124の内側部分136との間の間隔は、潅注流体とアブレーション電極124との間の熱伝達を促進することができる。例えば、潅注孔134とアブレーション電極124の内側部分136との間の間隔において、潅注流体のそれぞれの噴流は、乱流特性を発達させることができる。理論によって拘束されることを所望するわけではないが、潅注流体の非乱流または準乱流と比較して、増加した乱流は、アブレーション電極124(例えば、アブレーション電極124の内側部分136)から潅注流体への局所的熱伝達を改良することができると考えられる。加えて、または代替として、血液は、潅注孔134とアブレーション電極124の内側部分136との間の間隔を通って流動することができる。治療部位から離れる血流が妨害される構成と比較して、潅注孔134とアブレーション電極124の内側部分136との間の間隔を通る血流は、加えて、または代替として、アブレーション電極124の外側部分138からの局所的熱伝達をさらに改良することができる。一般に、そのような改良された局所的熱伝達は、血塊または炭化の可能性を低減させることができることを理解されたい。本明細書で使用される場合、用語「孔」は、最大寸法を有し、それを通って流体が流動し得る任意のサイズおよび形状の離散オリフィスを含むと理解されるべきであり、したがって、別様に規定されない、または文脈から明白とならない限り、任意の様式および形態の実質的に幾何学的な形状(例えば、実質的に円形の形状)、および、または代わりに、実質的に不規則な形状も含むと理解されるべきである。
【0175】
以下にさらに詳細に説明されるように、アブレーション電極124は、結合部分140と、変形可能部分142とを含むことができる。本明細書で使用される場合、用語「拡張可能」および「変形可能」は、別様に規定されない、または文脈から明白とならない限り、同義的に使用される。したがって、例えば、変形可能部分142は、別様に規定されない限り、拡張可能であることを理解されたい。
【0176】
結合部分140は、カテーテルシャフト122の遠位端部分132に固定され、変形可能部分142は、結合部分140から遠位に延びていることができる。アブレーション電極142の変形可能部分142は、送達(例えば、8F導入器シース等の導入器シースを通して)のために変形させられ、治療部位において拡張され、カテーテルシャフト122の断面寸法より大きい断面寸法を有することができる。より小さいアブレーション電極と比較して、アブレーション電極124は、より広い病変をより短い期間内に提供し、重複病変のパターンの作成を促進することができる(例えば、不整脈源性間隙の可能性を低減させる重複パターンのために要求される病変の時間および数を低減させるか、または両方)。加えて、または代替として、より大きい先端は、より広いおよびより深い病変を提供するために、より多くの電力の送達を促進することができる。
【0177】
さらに、拡張状態では、アブレーション電極124の変形可能部分142は、組織との十分な接触力に応じて変形可能であり、変形の形状および範囲は、少なくとも部分的に、アブレーション電極124の変形可能部分142上のセンサ126から受信された信号に基づいて検出されることができる。以下により詳細に説明されるように、センサ126は、1つ以上のパラメータ測定モードで使用されることができ、例えば、電極、サーミスタ、超音波変換器、および光ファイバーのうちの1つ以上のものを含むことができる。加えて、または代替として、変形可能部分142は、組織との接触の結果としての変形可能部分142の変形が、例えば、X線または類似可視化技法を通して観察可能であるように、放射線不透過性であることができる。アブレーション電極124の変形可能部分142の変形の検出および/または観察は、例えば、意図される治療が実際に組織に提供されていることの向上した確実性を提供することができる。組織に対するアブレーション電極の位置付けの向上した確実性は、病変パターン内の間隙の可能性を低減させることができ、それは、さらにまたは代わりに、そうでなければ病変パターン内の間隙を回避するために要求される、アブレーションの時間および回数を低減させることができることを理解されたい。
【0178】
ハンドル120は、筐体145と、作動部分146とを含むことができる。使用時、作動部分146は、カテーテルシャフト122の遠位端部分132を偏向させ、アブレーション電極124を治療部位における組織と接触するように位置付けることを促進するために動作させられることができる。ハンドル120は、流体ラインコネクタ148(例えば、ルアーコネクタ)と、電気コネクタ149とを含むことができる。流体ライン115は、流体ラインコネクタ148に接続可能であることができ、使用時、潅注流体(例えば、生理食塩水)は、潅注ポンプ114からカテーテル104に送達されることができ、以下にさらに詳細に説明されるように、潅注流体は、最終的に、潅注要素128の潅注孔134を通してアブレーション電極124の内側部分136に送達可能である。延長ケーブル106は、電気コネクタ149に接続可能である。使用時、電気エネルギーは、発生器116からカテーテル104に送達されることができ、以下にさらに詳細に説明されるように、電気エネルギーは、最終的に、アブレーション電極124の外側部分138と接触する組織をアブレートするようにアブレーション電極124に送達可能である。
【0179】
ハンドル120は、接着剤接合、熱接合、および機械的接続のうちの1つ以上のものを含む種々の技法のいずれかを通して、カテーテルシャフト122の近位端部分130に取り付けられることができる。
【0180】
カテーテルシャフト122は、カテーテルシャフト122の近位端部分130からカテーテルシャフト122の遠位端部分132まで延びている管腔151を画定する。管腔151は、潅注流体が潅注ポンプ114から潅注要素128によって画定される潅注孔134に圧送され得るように、流体ライン115およびハンドル120の流体ラインコネクタ148を介して、潅注ポンプ114と流体連通することができる。カテーテルシャフト122は、さらにまたは代わりに、カテーテルシャフト122に沿って延び、信号をセンサ126とカテーテルインターフェースユニット108との間で搬送し、電力を発生器116からアブレーション電極124に搬送する電気ワイヤ(
図1に示されるワイヤ117のうちの任意の1つ以上のもの等)を含むことができる。
【0181】
カテーテルシャフト122は、カテーテルシャフト122が患者の血管を通してナビゲートされることを可能にするために十分な頑丈さおよび可撓性をカテーテルシャフト122に提供する種々の異なる生体適合性材料のいずれかから形成されることができる。カテーテルシャフト122が形成され得る好適な材料の例は、ポリエーテルブロックアミド(例えば、Arkema(Colombes,France)から利用可能なPebax(登録商標))、ナイロン、ポリウレタン、Pellethane(登録商標)(Lubrizol Corporation(Wickliffe,Ohio)から利用可能な)、およびシリコーンを含む。ある実装では、カテーテルシャフト122は、その長さに沿って複数の異なる材料を含む。材料は、例えば、近位と比較して遠位端において増加した可撓性をカテーテルシャフト122に提供するように選択されることができる。カテーテルシャフト122は、さらにまたは代わりに、カテーテルシャフト122の1つ以上の領域に対する曲げ可撓性を維持しながら、ねじり剛性を提供する管状編組要素を含むことができる。さらに、または代替として、シャフト材料は、蛍光透視可視化を促進するために、硫酸バリウムまたはビスマス等の放射線不透過性剤を含むことができる。
【0182】
カテーテルシャフト122は、当技術分野において周知であるように、カテーテルシャフト122の遠位端部分132に機械的に結合され(例えば、カテーテルシャフト122に固定されるリングを介して)、かつハンドル120の作動部分146に機械的に結合されるプルワイヤ(図示せず)をさらに含むことができる。使用中、張力が、ワイヤに加えられ、カテーテルシャフト122の遠位端部分132を偏向させ、カテーテルシャフト122を治療部位に向かって操向し得る。
【0183】
潅注要素128は、ステム154と、バルブ156とを含むことができる。ステム154は、カテーテルシャフト122の管腔151、最終的に、潅注ポンプ114と流体連通するカテーテルシャフト122の遠位端部分132に結合されることができる。バルブ156は、潅注孔134を画定し、ステム154と流体連通する。故に、潅注流体は、管腔151を通り、ステム154を通過することができ、潅注要素128からバルブ156によって画定される潅注孔134を通って退出することができる。
【0184】
ステム154は、実質的に剛体であり、カテーテルシャフト122の遠位端部分132から遠位成分および/または半径方向成分を有する方向に延びることができる。例えば、ステム154の半径方向範囲は、潅注流体を管腔151の心外位置からカテーテルシャフト122によって画定される中心軸に沿った位置に向かわせることができる。加えて、または代替として、ステム154の遠位範囲は、近位方向に向けられた潅注孔134の一部が潅注要素128の近位のアブレーション電極124の内側部分136の一部への実質的に妨害のない経路を有するように、カテーテルシャフト122のクリアランスを促進することができる。したがって、より一般的には、ステム154、バルブ156、および潅注孔134のうちの1つ以上のもののサイズおよび形状は、アブレーション電極124の内側部分136に向かう潅注流体の所望の方向性を達成するように変動させられることができることを理解されたい。
【0185】
バルブ156は、実質的に剛体であり、ある実装では、ステム154と同一材料から形成されることができる。加えて、または代替として、バルブ156は、実質的に球状であり、潅注流体をアブレーション電極124の内側部分136の実質的に全体に向かわせることを促進することができる。しかしながら、バルブ156は、アブレーション電極124の内側部分136に向かった潅注流体の多方向性分散を促進する種々の異なる形状のいずれかであることができることを理解されたい。
【0186】
ある実装では、潅注孔134は、円周方向および軸方向に潅注要素に沿って間隔を置かれることができる。例えば、潅注孔134は、バルブ156に沿って空間的に分散させられることができ、潅注孔134の少なくとも一部は、潅注流体をアブレーション電極124に対して遠位方向に向かわせるように配置され、潅注孔134の少なくとも一部は、潅注流体をアブレーション電極124に対して近位方向に向かわせるように配置される。より一般的には、潅注孔134は、潅注要素128を包み込むアブレーション電極124の内側部分136に沿って潅注流体の比較的に均一分散を生産するように分散させられる。
【0187】
潅注要素128の全体的半径方向範囲は、カテーテルシャフト122の外径より小さくあることができる。例えば、潅注要素128は、治療部位へのカテーテル104の送達構成および治療部位における治療中、同一向きのままであることができる一方、以下にさらに詳細に説明されるように、アブレーション電極124は、送達中の圧縮状態から治療部位における治療中の拡張状態に拡張する。以下にさらに詳細に説明されるように、潅注要素128の固定向きは、センサとしての役割を果たすこと、またはセンサを搬送することを行うための潅注要素128の使用を促進することができる。例えば、センサは、以下により詳細に説明されるように、潅注要素128に追加され、潅注要素128上のセンサが中心電極としての役割を果たし得、センサ126が表面電極としての役割を果たし得るように、センサ126と協働するセンサとしての役割を果たすことができる。
【0188】
潅注要素128は、カテーテルシャフト122の遠位に延びることができるが、潅注要素128の遠位範囲は、アブレーション電極124の内側部分136によって限定されることができる。例えば、潅注要素128は、潅注孔134が潅注流体を拡張状態におけるアブレーション電極124の内側部分136に向かわせるように、アブレーション電極124の内側部分136に対して間隔を置かれることができる。特に、アブレーション電極124の変形可能部分142が、アブレーション中、組織に接触することが意図され場合、潅注孔134は、アブレーション電極124の変形可能部分142に向けられ、流体を組織と接触する変形可能部分142に沿うアブレーション電極124の内側部分136に向かわせることができる。潅注流体をこのようにアブレーション電極124の変形可能部分142に向かわせることは、例えば、アブレーション治療から生じる意図されない組織損傷の可能性を低減させることができる。
【0189】
ここで
図5を参照すると、潅注孔134のうちの1つから退出し、アブレーション電極124の内側部分136に向かって移動する潅注流体の噴流158の略図が、噴流158と内側部分136との間の影響の直前に示される。距離「L」は、アブレーション電極124が非変形状態(例えば、アブレーション電極124に加えられる外力がない)にあるときの潅注孔134とアブレーション電極124の内側部分136との間の垂直距離である。明確化のために、単一噴流の2次元断面が、示される。しかしながら、使用時、それぞれの3次元噴流が、潅注孔134の各々から生じ、複数の噴流が、距離「L」に沿って互いに相互作用し、および/または、患者の血液と相互作用し、追加の乱流をアブレーション電極124の内側部分136に作成し得ることを理解されたい。
【0190】
潅注孔134が円形断面を有する実装では、それぞれの潅注孔134とアブレーション電極124の内側部分136との間のそれぞれの距離「L」に対する潅注孔134の各々の最大寸法「D」の比率は、約0.02より大きく、かつ約0.2より小さくあることができる(例えば、約0.03より大きく、かつ約0.06未満)。他の設計考慮点(例えば、潅注孔134の孔サイズの製造可能性、システム内の容認可能圧力降下、潅注要素128とアブレーション電極124との間の血流の影響、またはそれらの組み合わせ)を前提として、この比率範囲は、潅注流体の乱流をアブレーション電極124の内側部分136にもたらすであろう。理論によって拘束されることを所望するわけではないが、アブレーション電極124の内側部分136を過ぎる潅注流体の層流および/または準乱流を伴う構成と比較して、潅注孔134からアブレーション電極124の内側部分136に移動する潅注流体の乱流は、増加した熱伝達をもたらし、それは、アブレーション中、意図されない組織損傷を低減させることができると考えられる。
【0191】
潅注要素128によって画定される潅注孔134のサイズおよび数は、潅注要素128内の潅注流体の圧力が血液が潅注孔134に進入することを防止するために十分であるように選択される。例えば、潅注流体の圧力の変動のある程度の許容差を提供することによって、潅注要素128によって画定される潅注孔134のサイズおよび数は、潅注要素128内の潅注流体の圧力が患者102の血液の圧力を少なくとも約0.5psi上回るように選択されることができる。さらに、潅注要素128が拡張可能(例えば、バルーン)である実装では、潅注要素128内の潅注流体と患者102の血液との間の正圧差は、潅注要素128が拡張された形状を維持することを可能にすることができる。潅注孔134のサイズおよび数は、加えて、または代替として、潅注流体の実質的に均一な到達範囲をアブレーション電極124の変形可能部分142上に提供するように選択されることができる。
【0192】
ある実装では、潅注要素128によって画定される潅注孔134は、約0.05mm2より大きく、かつ約0.5mm2未満の総開放面積を有する。いくつかの実装では、潅注孔134の総数は、約50より大きく、かつ約250(例えば、約200)より小さくあることができる。潅注要素128が実質的に剛体である(例えば、ステンレス鋼および/または白金イリジウムから形成される)実装では、潅注孔134は、当技術分野において公知の任意の1つ以上の材料除去技法を使用して、潅注要素128の中に形成されることができ、その例は、穿孔およびレーザの使用を含む。潅注要素127がエラストマから形成される実装では、潅注孔134は、レーザの使用を通して形成されることができる。
【0193】
ここで
図1-11を参照すると、アブレーション電極124は、
図1に示されるアブレーションシステム100の単極電極構成において1つの電極として作用する連続構造である。しかしながら、アブレーション電極124は、アブレーション電極124が双極電極構成の2つの電極を含むように、電気的に絶縁された部分を含むことができることを理解されたい。
【0194】
アブレーション電極124は、約4mmより大きく、かつ約16mm(例えば、約8mm)未満の外径と、加えて、または代替として、約0.07mmより大きく、かつ約0.25mm(例えば、約0.17mm)未満の厚さとを有することができる。ある実装では、アブレーション電極124は、約50パーセントを上回る開放面積、かつ約95パーセントより小さい開放面積(例えば、約80パーセント開放面積)を有することができる。本明細書で使用される場合、アブレーション電極124の開放面積のパーセンテージは、アブレーション電極124の外側部分138およびアブレーション電極の外側部分138を画定する構造要素を含む凸包の表面積に対する流体がアブレーション電極124の外側部分138から流動し得る面積の比率であり、比率が、パーセンテージとして表されると理解されるべきである。アブレーション電極124の開放面積は、治療中、アブレーション電極124を通して潅注流体および血液の流動を促進することができることを理解されたい。血流を妨害するアブレーション電極と比較して、アブレーション電極124の開放面積は、アブレーションエネルギーが組織に送達されるとき、治療部位における血液の局所的に加熱する可能性を低減させることができる。アブレーション電極124の内側部分136への潅注流体の送達が、開放面積を通した血液のみの流動を通して生じる冷却を増加させることができることを理解されたい。
【0195】
一般に、アブレーション電極124の寸法は、直径、厚さ、および/または開放面積に関連する寸法を含み、アブレーション電極124の後退を促進することができることを理解されたい。すなわち、アブレーション電極124をシース(例えば、手技の終了時)の中に後退させるために要求される力は、アブレーション電極124が、別個の機構の補助を要求せずに、医師によって後退させられ、機械的利点を提供し得るようなものである。さらに、または代わりに、アブレーション電極124の寸法は、電極124の適正な拡張を促進することができる。例えば、電極124がニチノールから形成される事例では、アブレーション電極124は、圧縮状態では(例えば、送達のために)、アブレーション電極124内の歪みが約10パーセントより小さいように寸法を決定されることができる。より一般的例として、アブレーション電極124は、アブレーション電極124が、アブレーション電極124の材料の塑性変形を回避または少なくとも限定する力を使用して、送達に好適なサイズ(例えば、8フレンチシースを通して)に圧縮可能であるように寸法を決定されることができる。塑性変形をこのように回避または少なくとも限定することは、加えられる力がないとき、予測可能様式で(例えば、完全範囲まで)アブレーション電極124の拡張を促進することができることを理解されたい。
【0196】
アブレーション電極124の結合部分140は、直接または間接的に、カテーテルシャフト122に機械的に結合されることができる。例えば、結合部分140は、直接カテーテルシャフト122に結合されるか、またはカテーテルシャフト122に結合される遷移部分に結合される支柱144aを含むことができる。各支柱144aは、カテーテルシャフト122と平行に延びる部分を含むことができ、結合部分140は、カテーテルシャフト122と平行に延びる支柱144aの一部に沿ってカテーテルシャフト122に結合される。代替として、または加えて、結合部分140は、直接または間接的に、カテーテルシャフト122に機械的に結合される、完全なリングを含むことができる。
【0197】
結合部分140は、発生器116から、カテーテルシャフト122の長さに沿って、結合部分140まで延びるワイヤ117(
図1に示される)および/または他の伝導性経路のうちの1つ以上のものを介して、発生器116に電気的に結合されることができる。例えば、結合部分140は、カテーテルシャフト122の遠位端部分132の中に嵌入され、発生器116まで延びるワイヤに接続され、カテーテルシャフト122の遠位端部分132内の接着剤内にポッティングされることができる。使用時、発生器116に提供される電気エネルギーは、結合部分140、したがって、アブレーション電極124の変形可能部分142に送達されることができ、電気エネルギーは、患者102の組織に送達されることができる。
【0198】
アブレーション電極124の変形可能部分142は、接合部141aにおいて互いに機械的に結合され、アブレーション電極124の複数のセル147を集合的に画定する支柱144bを含むことができる。加えて、または代替として、支柱144bは、留め具141bによって、機械的に互いに結合されことができる。故に、支柱の各端部144bは、別の支柱144bの端部、留め具141b、またはそれらの組み合わせに結合され、アブレーション電極124の変形可能部分142を画定することができる。例えば、アブレーション電極の変形可能部分142に沿った支柱144bは、互いに、留め具141bに、またはそれらの組み合わせに結合され、閉鎖形状を変形可能部分142に沿って画定することができる。さらにまたは代わりに、支柱144bの少なくともいくつかは、アブレーション電極124の変形可能部分142と結合部分140との間で遷移するように支柱144aに結合されることができる。ある実装では、支柱144bは、結合部分140が開放形状を結合部分140に沿って画定し、例えば、支柱144aとカテーテルシャフト122の遠位端部分132の固定を促進するように、支柱144aに結合されることができる。
【0199】
カテーテルシャフト122は、近位端部分130からカテーテルシャフト122の遠位端部分132まで延びる中心軸CL-CLを画定する。セル147は、中心軸CL-CLに対して実質的に軸方向の向きを有することができる。例えば、セル147の各々は、セル147の遠位端、セル147の近位端、および中心軸CL-CLを通過する、それぞれの対称平面を有することができる。そのような向きは、有利には、中心軸CL-CLに対するセル147を優先的に拡張および収縮させることができ、それは、アブレーション電極124の変形可能部分142を治療部位への送達に好適なサイズに圧縮することを促進することができる。
【0200】
中心軸CL-CLは、例えば、アブレーション電極に加えられる外力がないとき、留め具141bを通って延びることができる。留め具141bのそのような整列は、ある事例では、アブレーション電極124の遠位端部分142の位置決めを促進することができる(例えば、留め具141bを治療部位に位置決めすることによって)。
【0201】
留め具141bは、第1の材料(例えば、ポリマー)から形成されることができ、支柱144bは、第1の材料と異なる第2の材料(例えば、ニチノール)から形成されることができる。留め具141bの材料は、特定の用途に好適な電流密度分布を達成しながら、支柱144bを互いに結合されたまま維持するために好適な強度と電気性質の組み合わせのために選択されることができることを理解されたい。変形可能部分142の閉鎖形状は、以下により詳細に説明されるように、例えば、開放形状を伴う電極と比較して、組織に対するアブレーション電極124の向きに殆ど依存しない様式で、アブレーション電極124を通した実質的に均一な電流密度の送達を促進することができる。
【0202】
一般に、各セル147は、少なくとも3つの支柱144bによって画定されることができる。さらにまたは代わりに、各支柱144bは、セル147の少なくとも2つの部分を画定することができる。アブレーション電極124の内側部分136は、使用時、潅注流体、血液、またはそれらの組み合わせが、複数のセル147を通して移動し、アブレーション電極124およびアブレーション電極124の近傍における組織を冷却し得るように、複数のセル147を通してアブレーション電極124の外側部分138と流体連通することができる。
【0203】
複数のセル147の少なくともいくつかは、アブレーション電極124の変形可能部分142に沿って複数のセル147によって形成される開放フレームワークが同様に可撓性であるように、軸方向および側方方向において可撓性であることができる。例えば、複数のセルのうちの少なくともいくつかは、アブレーション電極124の変形可能部分142の非圧縮状態では、実質的に菱形の形状であることができる。本明細書で使用される場合、実質的に菱形の形状は、第1の軸に沿って実質的に整列させられる第1の対の接合部と、第1の軸と異なる(例えば、第1の軸と垂直な)第2の軸に沿って実質的に整列させられる第2の対の接合部とを含む形状を含む。
【0204】
アブレーション電極124の変形可能部分142に沿って複数のセル147によって形成される開放フレームワークの可撓性は、例えば、有利には、医療手技中、組織と接触する変形可能部分142の移動に抵抗することができる。すなわち、変形可能部分142は、組織との接触に応じて変形することができ、変形可能部分142は、セル147のうちの1つ以上のものを通して組織に係合し、組織に対する変形可能部分142の側方移動に抵抗することができる。すなわち、組織と接触する閉鎖された表面と比較して、変形可能部分142は、それが接触する意図されない移動(例えば、組織に対するスライド)に抵抗するであろう。移動に対するそのような抵抗は、例えば、病変のより正確な設置を促進することができることを理解されたい。
【0205】
支柱144a、144bは、支柱144a、144bの他のものの対応する寸法と異なる寸法を有することができる。例えば、支柱144bは、支柱144bのうちの別の1つの対応する寸法と異なる寸法(例えば、幅)を有することができる。支柱144a、144bの可変寸法は、以下により詳細に説明されるように、例えば、アブレーション電極124の変形可能部分142を通した実質的に均一な電流密度の送達を促進することができる。加えて、または代替として、支柱144aは、支柱144bより広く、支柱144aをカテーテルシャフト122の遠位端部分132に直接または間接的に固定することを促進することができる。
【0206】
一般に、支柱144bは、以下により詳細に説明されるように、アブレーション電極124の変形可能部分142を通した実質的に均一な電流密度の送達のために、互いに対して寸法を決定され、配置されることができる。非限定的例として、第1の支柱144bの組は、第1の幅を有することができ、第2の支柱144bの組は、第1の幅と異なる第2の幅を有することができる。この例を継続すると、第1の支柱144bの組は、第2の支柱144bの組に対して軸方向に間隔を置かれることができることができる。支柱の材料のそのような軸方向分布は、例えば、所望の電流密度プロファイル(例えば、実質的に均一な電流密度プロファイル)を達成するために有用であり得る。別の非限定的例として、支柱144bの少なくともいくつかは、所与の支柱に沿った材料の量が変動させられ、電流密度において関連付けられた分布をもたらすように、それぞれの支柱144bの長さに沿って非均一幅を有することができる。例えば、支柱144bの少なくともいくつかは、それぞれの支柱144bの長さに沿ってアブレーション電極124の近位領域から遠位領域への方向に増加する幅を含むことができる。
【0207】
支柱144bの寸法は、変形可能部分142に沿って所望の電流密度分布を達成するために変動させられることができるが、電流密度の分布は、より一般的には、アブレーション電極124の変形可能部分142に沿った金属の分布の関数として特徴付けられることを理解されたい。支柱144bの金属は、複数のセル147を画定するので、電流密度の分布が、複数のセル147の開放面積にも関連することをさらに理解されたい。特に、変形可能部分142の各子午線に沿って、セル147の開放面積を画定する支柱144の材料の体積に対するセル147の開放面積の実質的に一定の比率を維持することは、電流密度の実質的に均一な分布を達成するための有用な設計指針であり得る。しかしながら、そのような実質的に一定の比率を維持することは、変形可能部分142の所望の形状を形成するための構造要件も満たしながら、達成されなければならない。すなわち、複数のセル147を形成し、実質的に均一な電流密度を生産する支柱144bの配置のための任意の好適な解決策は、変形可能部分142の所望の形状(例えば、実質的に球状形状)を形成するための構造要件も満たさなければならない。
【0208】
一般に、実質的に均一な電流分布は、変形可能部分142の近位領域から遠位領域へと変動する支柱144およびセル147のパターンを通して、変形可能部分142の実質的に球状形状に沿って達成されることができる。例えば、実質的に均一な電流分布は、支柱144bの寸法(例えば、長さ、幅、厚さ)、支柱144bの数、および変形可能部分142に沿ったセル147の数のうちの1つ以上のものを変動させることによって、変形可能部分142の所望の形状の構造要件を満たしながら、達成されることができる。したがって、例えば、支柱144bは、実質的に均一な幅および/または厚さを有することができる一方、支柱144bの数およびセル147の数のうちの1つ以上のものは、変形可能部分142の近位領域から遠位領域へと変動させられ得る。追加または代替例として、変形可能部分142の遠位領域および近位領域の一方または両方の子午線に沿ったセル147の数は、アブレーション電極の最大半径方向寸法を通過する子午線に沿ったセル147の数より小さくあることができる。
【0209】
一般に、複数のセル147は、アブレーション電極124の周りに円周方向および軸方向に配置されることができる。より具体的には、以下により詳細に説明されるように、複数のセル147は、アブレーション電極124(例えば、アブレーション電極124の変形可能部分142に沿って)の周りに配置され、変形可能部分142の収縮および拡張を促進し、および/または変形可能部分142に沿った電流密度の実質的に均一な分布を促進することができる。
【0210】
各セル147は、有界であることができる。特に、本明細書で使用されるように、有界セル147は、支柱144b、接合部141a、支柱144bまたは接合部141aに沿って配置されるセンサ126、またはそれらの組み合わせによって完全に画定されたセルを含む。以下にさらに詳細に説明されるように、支柱144bは、一体型または実質的に一体型構造の一部として、接合部141aにおいて互いに接続されることができる。加えて、または代替として、以下により詳細に説明されるように、支柱144bは、接合部141aのうちの1つ以上のものにおいて、溶接、留め具、または他の機械的接続を通して互いに接続されることができる。
【0211】
支柱144bは、接合部141aにおける屈曲を通して互いに対して移動可能であることができる。より具体的には、支柱144bは、互いに対して可撓性であることにより、変形可能部分142を外力があるときの圧縮状態と外力がないときの非圧縮状態との間で移動させることができる。例えば、アブレーション電極の最大半径方向寸法(代替として、本明細書では、側方寸法と称される)は、結合された支柱144bが互いに対して移動し、アブレーション電極124を外力があるときの圧縮状態から外力がないときの非圧縮状態に遷移させるとき、少なくとも2倍増加することができる。サイズ増加のこの比率は、そうでなければ同一サイズの中実形状のために要求されるであろうものより少ない材料を利用する支柱144bによって形成されるセル147の開放フレームワークの使用を通して達成される。さらに、または代わりに、セル147の開放フレームワークの使用を通して達成されるサイズ増加の比率は、8フレンチシースを通した治療部位への送達に有用である一方、治療部位における大きな病変の形成を促進することも理解されたい。
【0212】
接合部141aにおける屈曲および支柱144bの関連付けられた移動を通して、変形可能部分142は、カテーテルシャフト122に対して軸方向におよび/またはカテーテルシャフト122に対して半径方向に、弾力的に可撓であることができる。加えて、または代替として、変形可能部分142は、圧縮状態から非圧縮状態に拡張可能(例えば、自己拡張可能)であることができる。例えば、支柱144bは、付勢されることにより、互いから離れる1つ以上の方向に移動し、変形可能部分142を圧縮状態から非圧縮状態に自己拡張させることができる。ある事例では、変形可能部分142に沿ったアブレーション電極124の内側部分136は、非圧縮状態より圧縮状態において潅注要素128の表面の少なくとも一部に近くあることができ、したがって、アブレーション電極124の内側部分136は、変形可能部分142が圧縮状態から非圧縮状態に拡張されるにつれて、潅注要素128の表面の少なくとも一部から離れるように移動することができる。ある事例では、変形可能部分142に沿ったアブレーション電極124の内側部分136は、非圧縮状態より圧縮状態において潅注要素128の表面の少なくとも一部に近くあることができ、したがって、アブレーション電極124の内側部分136は、変形可能部分142が圧縮状態から非圧縮状態に拡張されるにつれて、潅注要素128の表面の少なくとも一部から離れるように移動することができる。
【0213】
非圧縮状態では、支柱144b、接合部141a、およびセル147は、一緒に、アブレーション電極124の変形可能部分142に沿って伝導性表面を有する開放フレームワークを形成することができる。例えば、支柱144b、接合部141a、およびセル147によって形成される開放フレームワークは、アブレーション電極124の変形可能部分142が非圧縮状態にあるとき、アブレーション電極124の外側部分138に沿って約50パーセントを上回る開放面積を有することができる。この例を継続すると、非圧縮状態では、セル147の組み合わせられた開放面積は、アブレーション電極124の外側部分138に沿った支柱144bおよび接合部141aの組み合わせられた面積を上回ることができる。さらに、または代わりに、セル147の少なくともいくつかは、変形可能部分142の圧縮状態より変形可能部分142の非圧縮状態において大きい面積を有することができる。
【0214】
より一般的に、セル147によって画定される開放面積は、変形可能部分142が非圧縮状態から圧縮状態に崩れたとき、支柱144b、随意に、センサ126を受け取るために十分な大きさおよび空間分布を有することができる。故に、セル147の組み合わせられた開放面積の支柱144bおよび接合部141aの組み合わせられた面積に対する比率の大きさは、とりわけ、変形可能部分142が圧縮状態にある送達状態に対するアブレーション電極124の変形可能部分142の拡張の程度を変動させるために有用であり得ることを理解されたい。すなわち、セル147の組み合わせられた開放面積の支柱144bおよび接合部141aの組み合わせられた面積に対する比率は、アブレーション電極124の低侵襲性送達(例えば、8Frシースを通した送達)を促進することができる。
【0215】
一例として、アブレーション電極の最大半径方向寸法124は、支柱144bが互いに対して移動し、アブレーション電極124(例えば、アブレーション電極124の変形可能部分142)を外力(例えば、半径方向力)があるときの圧縮状態から外力がないときの非圧縮状態に遷移するとき、少なくとも2倍増加することができる。加えて、または代替として、支柱144bは、変形可能部分142の最大半径方向寸法が、非圧縮状態では、カテーテルシャフト122の最大半径方向寸法より少なくとも約20パーセント大きい(例えば、カテーテルシャフト122の遠位端部分132の最大半径方向寸法を上回る)ように互いに対して移動可能であることができる。カテーテルシャフト122の最大半径方向寸法を超えた変形可能部分142の拡張は、カテーテルシャフトの半径方向寸法によって制約されるアブレーション電極と比較して、大きい幅を有する病変の作成を促進することができることを理解されたい。
【0216】
ある実装では、アブレーション電極124は、支柱144bが、アブレーション電極124に加えられた外部半径方向力の除去時、非圧縮状態から圧縮状態に拡張する(例えば、自己拡張する)とき、約33パーセント(例えば、約20パーセント)未満変化する最大軸方向寸法を有する。
【0217】
支柱144bの少なくともいくつかは、カテーテルシャフト122によって画定される軸(例えば、カテーテルシャフト122の近位端部分130および遠位端部分132によって画定される軸)に対する円周方向寸法成分を有する方向に延びる。すなわち、カテーテルシャフト122によって画定される軸に対する円周方向寸法成分を有する方向に延びる支柱144bは、カテーテルシャフト122によって画定される軸と非平行である。いくつかの実装では、支柱144bの少なくともいくつかは、それぞれの支柱144bの長さに沿って非均一幅を含む。アブレーション電極124に沿った所与の点における電流密度は、アブレーション電極124に沿った所与の点における表面積の量の関数であるので、支柱144bののうちの所与の1つの非均一幅は、電流密度の平衡化を促進し、アブレーション電極124の変形可能部分142に沿う標的電流密度プロファイルを達成することができる。以下により詳細に説明されるように、支柱144bの少なくともいくつかの長さに沿った円周方向延長および/または非均一幅は、医療手技中、変形可能部分142に沿う電流密度の実質的に均一な分布を促進することができる。
【0218】
支柱144bの大きい表面積は、組織へのエネルギーの送達のために有利であり得るが、支柱144bの面積の上界は、互いに干渉せずに、支柱144bが圧縮状態に崩れることを可能にするであろう幾何学的構成であることができる(例えば、治療部位への送達中および/または治療部位における組織との接触中)。加えて、または代替として、支柱144bは、アブレーション電極124の内側部分136に向かって捻じられることができる。捻じられない支柱と比較して、捻じられた支柱144bは、より広くあることができる一方、依然として、互いに干渉せずに、圧縮状態に崩れることが可能であることを理解されたい。さらに加えて、またはさらに代替として、支柱144bの面積の上界は、変形可能部分142を通した潅注流体および/または血液の移動を通して、アブレーション電極124における適切な熱伝達(例えば、アブレーション中)を促進するであろう変形可能部分142の開放面積の量であることができる。
【0219】
本明細書で使用される場合、変形可能部分142の非圧縮状態は、実質的な加えられた力(例えば、約5グラム未満の加えられる力)がないときの変形可能部分142の状態を指す。したがって、変形可能部分142の非圧縮状態は、アブレーション電極124の外力がないときの状態を含む。加えて、変形可能部分142の非圧縮状態は、小さい加えられた力(例えば、約5グラム未満)が存在するが、有意な変形を変形可能部分142にもたらすために不十分であるアブレーション電極124の状態を含む。
【0220】
変形可能部分142の非圧縮状態では、アブレーション電極124は、球根状であることができる。例えば、非圧縮状態では、変形可能部分142は、カテーテルシャフト122に対して半径方向および/または軸方向に対称性を有する形状であることができる。例えば、非圧縮状態では、変形可能部分142は、例えば、実質的に球状形状等の楕円形形状(例えば、各支柱144bが互いに対して平面形状を有し、球状形状に近似する支柱144bの配置)であることができる。加えて、または代替として、非圧縮状態では、変形可能部分142は、対称形状(例えば、第1の半径と垂直第2の半径との間に含まれる実質的に楕円形の形状または別の類似形状であり、第1の半径と第2の半径とは、互いの大きさの30パーセント以内である)であることができる。変形可能部分142の対称性は、例えば、アブレートされている組織に対する変形可能部分142のいくつかの向きにおいて、組織へのアブレーションエネルギーの対称送達を促進することができる。
【0221】
少なくとも、変形可能部分142が非圧縮状態あるとき、変形可能部分142は、潅注要素128が潅注流体をアブレーション電極124の内側部分136に向かわせるように、潅注要素128を包み込むことができる。故に、変形可能部分142が対称である実装では、潅注要素128は、非圧縮状態における変形可能部分142が潅注要素128を包み込むので、アブレーション電極124の内側部分136に沿って潅注流体の実質的に均一な分布を提供することができる。
【0222】
ある実装では、非圧縮状態における変形可能部分142の最大断面寸法は、カテーテルシャフト122の最大断面寸法より大きい。したがって、変形可能部分142は、カテーテルシャフト122を越えて延びるように拡張可能であるので、変形可能部分142は、結果として生じる病変が、拡張しないアブレーション電極によって作成される病変より広くかつ深くなるように、カテーテルシャフト122の最大寸法より大きい病変を作成することができる。例えば、非圧縮状態では、変形可能部分142は、変形可能部分の最大断面寸法において実質的に円形であることができ、カテーテルシャフト122は、カテーテルシャフト122の最大断面寸法において実質的に円形であることができる。したがって、この例を継続すると、変形可能部分142の外径は、カテーテルシャフト122の外径より大きい。
【0223】
アブレーション電極124の圧縮状態は、本明細書で使用される場合、変形可能部分142に有意な範囲まで屈曲させる(例えば、接合部141aのうちの1つ以上のものの屈曲を通して)ために十分な力(例えば、約5グラムまたはそれを上回る力)があるときのアブレーション電極の状態を指す。したがって、例えば、アブレーション電極124の圧縮状態は、以下にさらに詳細に説明されるように、治療部位へのカテーテル104の導入中のアブレーション電極124の低減させられたサイズプロファイルを含む。アブレーション電極124の圧縮状態は、変形可能部分142と治療部位における組織との間の接触の結果としてアブレーション電極124の変形可能部分142の1つ以上の部分に沿って及ぼされる外力から生じる変形および/または部分的変形の1つ以上の状態も含む。
【0224】
アブレーション電極124の圧縮状態は、加えられる力に対する所定の関係を有することができる。例えば、アブレーション電極124の圧縮状態は、アブレーション手技中に典型的に加えられる力の範囲内である加えられる力と実質的に線形(例えば、±10パーセント以内)関係を有することができる(例えば、60グラムの力に応答して約1mm変形)。そのような所定の関係は、例えば、アブレーション電極124の測定された変形の量に基づいて、アブレーション電極124上の加えられた力の量を決定するために有用であり得ることを理解されたい。すなわち、アブレーション電極124の変形と加えられる力の量との間の所定の関係を与えられると、アブレーション電極124の変形の量を決定することは、治療部位における組織上にアブレーション電極124によって加えられた力の量の指示を提供することができる。したがって、決定されたアブレーション電極124の変形の量は、例えば、治療部位における組織に加えられる力の量を制御するためのフィードバックとして使用されることができる。アブレーション電極124の変形の量を決定する方法は、以下により詳細に説明される。
【0225】
図9は、アブレーション電極124の変形可能部分142に加えられる異なる力の量に対する力と変位との間の例示的関係のグラフである。アブレーション電極124の変形可能部分142は、アブレーション電極124の変形可能部分142に加えられる力の方向に応じて、異なる力-変位応答を有することができる。例えば、
図9における例示的関係に示されるように、アブレーション電極124の変形可能部分142は、軸方向力-変位応答143aおよび側方力-変位応答143bを有することができる。すなわち、加力に対する変形可能部分142の応答は、加えられる力の方向に依存することができる。
図9の具体的例では、変形可能部分142は、側方方向より軸方向において剛であることができる。
【0226】
一般に、軸方向力-変位143aおよび側方力-変位応答143bは、反復可能であることができ、したがって、軸方向および/または側方方向におけるアブレーション電極124の変形可能部分142に加えられる力の量は、変形可能部分142のそれぞれの変位に基づいて確実に決定されることができる。故に、以下により詳細に説明されるように、変形可能部分142の決定された変位は、変形可能部分142に加えられた力の量および方向を決定するために使用されることができる。より一般的には、変形可能部分142は、加えられる力に応答して反復可能な様式で圧縮状態と非圧縮状態との間で移動可能であるので、アブレーション電極の変形可能部分142は、接触力センサとして有用であり得、したがって、アブレーション治療中、適切な加力を促進することができる。
【0227】
ある実装では、アブレーション電極124の少なくとも一部は、放射線不透過性であり、変形可能部分142は、蛍光透視法または他の類似可視化技法の使用を通して観察可能である。例えば、アブレーション電極124の変形可能部分142は、蛍光透視法が、変形可能部分142の変形および/または部分的変形の指示を提供し、したがって、変形可能部分142が組織と接触しているかどうかの指示を提供し得るように、放射線不透過性であることができる。
【0228】
アブレーション電極124を形成するための材料は、ニチノールを含むことができ、それは、弱放射線不透過性であり、圧縮状態と非圧縮状態との間で反復可能かつ確実に可撓性である。加えて、または代替として、アブレーション電極124を形成するための材料は、金またはタンタルのうちの1つ以上のものでコーティングされることができる。したがって、この例を継続すると、アブレーション電極124の変形可能部分142(例えば、支柱144b)は、アブレーションエネルギーが、組織への送達のための変形可能部分142を形成するニチノールを通して送達され、病変を作成するように、単独またはコーティング式のいずれかにおいて、ニチノールから形成されることができる。
【0229】
以下にさらに詳細に説明されるように、圧縮状態における変形可能部分142の変形および/または部分的変形は、加えて、または代替として、センサ126によって検出され、アブレーション電極124の変形可能部分142と治療部位における組織との間の接触の範囲および方向に関するフィードバックを提供することができる。
【0230】
ここで
図10および11を参照すると、センサ126が、アブレーション電極124の変形可能部分142に沿って搭載されることができる。各センサ126は、アブレーション電極124から電気的に絶縁され、変形可能部分142の支柱144bのうちの1つ上に搭載されることができる。例えば、各センサ126は、コンプライアント接着剤(例えば、室温加硫(RTV)シリコーン)、センサ126とアブレーション電極124との間の種々の異なる機械的保持特徴(例えば、タブ)のいずれか、および/またはアブレーション電極124へのセンサ126の成型もしくはオーバーモールドを使用して、変形可能部分142に搭載されることができる。支柱144bは、変形可能部分142が圧縮状態と非圧縮状態との間で移動するとき、有意な屈曲を受けないので、支柱144b上へのセンサ126の搭載は、変形可能部分142が圧縮状態と非圧縮状態との間で移動するといにより大きい量の屈曲を被る変形可能部分142の区分上へのセンサ126の搭載と比較して、センサ126上の物理的歪みを低減させることができる。
【0231】
ワイヤ148が、各センサ126から、アブレーション電極124の内側部分136に沿って、カテーテルシャフト122(
図2)の中に延びる。ワイヤ148は、以下にさらに詳細に説明されるように、各センサ126が、使用中、電気信号をカテーテルインターフェースユニット108に送信し、電気信号をそこから受信し得るように、カテーテルインターフェースユニット108(
図1)と電気通信する。
【0232】
一般に、センサ126は、アブレーション電極124の内側部分136および外側部分138の一方または両方に沿って位置付けられることができる。例えば、センサ126は、アブレーション電極124の一部を通って延びることができる。アブレーション電極124の一部を通したセンサ126のそのような位置付けは、センサ126とアブレーション電極124との間のロバストな機械的接続を形成することを促進することができる。加えて、または代替として、アブレーション電極124の一部を通したセンサ126の位置付けは、アブレーション電極124の外側部分138および内側部分136に沿った測定条件を促進することができる。
【0233】
センサ126は、アブレーション電極124の変形可能部分142が非圧縮状態にあるとき、アブレーション電極124の変形可能部分142に沿って実質的に均一に互いから間隔を置かれることができる(例えば、円周方向および/または軸方向に)。センサ126のそのような実質的に均一な分布は、例えば、使用中、変形可能部分142の正確な変形および/または温度プロファイルを決定することを促進することができる。
【0234】
各センサ126は、センサ126にローカルなエリアにおける心臓の電気活動を検出するための電極(例えば、表面電極)としての役割を果たすことができ、さらにまたは代わりに、各センサ126は、フレキシブル印刷回路150と、フレキシブル印刷回路150の部分間に固定されたサーミスタ152と、サーミスタ152と反対の終端パッド155とを含むことができる。例として、センサ126は、アブレーション電極124の変形可能部分142上に搭載されることができ、サーミスタ152は、変形可能部分142の外側部分138に沿って配置され、終端パッド155は、変形可能部分142の内側部分136に沿って配置される。ある事例では、サーミスタ152は、外側部分138に沿って配置され、組織温度の正確な指示を提供することができる。熱伝導性接着剤または他の伝導性材料が、サーミスタ152をフレキシブル印刷回路150に固定するために、サーミスタ152を覆って配置されることができる。
【0235】
いくつかの実装では、各センサ126は、放射線不透過性部分および/または放射線不透過性マーカを含むことができる。センサ126への放射線不透過性の追加は、例えば、使用中、センサ126の可視化を促進することができる(例えば、蛍光透視法を使用して)。センサ126に追加され得る放射線不透過性材料の例は、白金、白金イリジウム、金、放射線不透過性インク、およびそれらの組み合わせを含む。放射線不透過性材料は、例えば、ドットおよび/またはリング等の放射線不透過性材料の可視化を促進し得る任意のパターンで追加されることができる。
【0236】
ある実装では、各センサ126は、各センサ126と組織との間の接触を検出するために有用な電極対の一部を形成することができる。例えば、電気エネルギー(例えば、電流)は、各センサ126および別の電極(例えば、本明細書に説明される種々の異なる電極のうちの任意の1つ以上のもの)を通して駆動されることができ、測定された信号(例えば、電圧またはインピーダンス)の変化は、組織の存在を示すことができる。アブレーション電極124の位置は、既知であるので、センサ126におけるそれぞれの測定された信号を通した接触の検出は、医療手技の過程中、アブレーション電極124が配置される解剖学的構造の形状を決定するために有用であり得る。
【0237】
使用時、各センサ126は、さらにまたは代わりに、それぞれのセンサ126にローカルな心臓のエリアにおける電気活動を検出するための電極としての役割を果たすことができ、検出された電気活動は、それぞれのセンサ126に関連付けられた電気記録図のための基礎を形成し、さらにまたは代わりに、病変フィードバックを提供することができる。センサ126は、各センサ126によって検出された電気活動が単極電気記録図および/または双極電気記録図の基礎を形成し得るように配置されることができる。加えて、または代替として、センサ126は、以下により詳細に説明されるように、中心電極(例えば、
図21および22における中心電極235等の潅注要素に関連付けられた電極または
図3における潅注要素128等の潅注要素自体)と協働し、近単極電気記録図を提供することができる。センサ126および中心電極は、加えて、またはその代替として、本明細書に説明される接触、形状、力、およびインピーダンスを決定する種々の異なる方法のうちの任意の1つ以上のものに対して、近単極電気記録図を協働して提供することができ、それらの各々は、センサ126と中心電極との間のさらなる、または代替の協働を含み得ることを理解されたい。
【0238】
図12A-12Cは、アブレーション電極124をシート156の材料から作製する例示的方法の略図である。
【0239】
図12Aに示されるように、シート156の材料は、平坦である。本明細書で使用されるように、平坦材料は、材料に関連付けられた通常製造公差内の平坦性を呈する材料を含む。シート156の材料は、伝導性であり、随意に、また、放射線不透過性である。例えば、シート156は、ニチノールであることができる。
【0240】
シート156の厚さは、アブレーション電極124の厚さに対応することができる。例えば、シート156の厚さは、約0.1mmより大きく、かつ約0.20mmより小さくあることができる。しかしながら、ある実装では、シート156の厚さは、平坦シートからの材料の除去がシート156の厚さ方向における材料の除去を含むように、アブレーション電極124の厚さの少なくとも一部より大きくあることができる。例えば、材料は、シート156の厚さ方向に選択的に除去され、可変厚を伴うアブレーション電極124を生産することができる(例えば、アブレーション電極124は、接合部141a(
図6-8)に沿ってより薄く、屈曲を促進することができる)。
【0241】
図12Bに示されるように、材料は、シート156から除去され、変形可能部分142の開放エリアを画定し、結合部分140を画定することができる。特に、変形可能部分142に沿った材料の除去は、支柱144bおよび接合部141aを画定することができる。
【0242】
シート156の材料は、例えば、種々の異なる除去製造プロセスのいずれかを使用することによって、除去されることができる。例として、シート156の材料は、当技術分野において周知であり、概して、材料を酸に選択的にさらし、材料を除去することによって、材料を除去することを含む任意の1つ以上の方法に従って、化学エッチング(光エッチングまたは光化学エッチングとしても知られる)を使用して除去されることができる。加えて、または代替として、シート156の材料は、材料をレーザ切断することによって、除去されることができる。材料の除去は、開口部をシート156内に作成するように、および/またはシート156の選択された部分を薄化するように行われることができる。
【0243】
シート156は、平坦であるので、材料をシート156から除去し、変形可能部分142を形成することは、ある利点を有することができる。例えば、湾曲ワークピースからの材料の除去と比較して、シート156から材料を除去することは、幾何学的公差を制御することを促進することができる。加えて、または代替として、湾曲ワークピースからの材料の除去と比較して、シート156から材料を除去することは、センサの設置を促進することができる(例えば、シート156が平坦である間)。ある実装では、湾曲ワークピースからの材料の除去と比較して、シート156から材料を除去することは、遠位および近位区分が、アブレーション電極124の形状(例えば、実質的に球状形状)を形成するために、組み立てられ得るので、シート156を形状設定する必要性を低減またはさらに排除することができる。
【0244】
ある実装では、シート156から除去される材料は、支柱144bの少なくとも一部の一端に配置される小穴157を画定することができる。小穴157は、例えば、支柱144bの2つ以上の交差点に画定されることができる。
【0245】
一般に、アブレーション電極124を形成する材料は、アブレーション電極124の種々の異なる製作段階のいずれかにおいて加工されることができる。例えば、材料が、
図12Bに示されるように、支柱144a、144bおよび接合部141aを画定するためにシートから除去されると、材料の1つ以上の表面は、電解研磨されることができる。そのような電解研磨は、例えば、表面を平滑化するために、および/または別様にアブレーション電極124に沿った材料の量の微調節をもたらすために有用であり得る。
【0246】
図12Cに示されるように、材料が、支柱144a、144bおよび接合部141aを画定するためにシート156から除去されると、区分158が、互いに近接するように曲げられ、互いに接合され、アブレーション電極124の全体的形状を有する一体型3次元構造を形成する。例えば、支柱144bは、互いに向かって曲げられることができ、留め具141bが、支柱144bの一部を小穴157において互いに結合し、したがって、アブレーション電極124の変形可能部分142の閉鎖された遠位端を画定することができる。変形可能部分142が画定されると、留め具141bは、変形可能部分142の最遠位部分にあることができる。
【0247】
ある実装では、留め具141bは、リベットであることができる。そのような実装では、小穴157は、例えば、留め具141bが、整列させられた小穴157を通過し、留め具141bによって小穴157上に及ぼされる力を通して、それらを一緒に保持するように、互いに整列させられることができる。加えて、または代替として、溶接等の二次動作が、留め具141bを小穴157において支柱144bに固定することができる。
【0248】
ここで
図13A-Eを参照すると、心臓アブレーション治療を実施するために、カテーテルシャフト122の遠位端部分132、したがって、アブレーション電極124は、最初に、典型的には、大腿静脈または動脈を介して、患者の中に導入されることができる。
図13A-Eは、アブレーション電極124を患者の中に導入するために実行される、一連のステップを図式的に図示する。
【0249】
図13Aに示される第1のステップでは、導入器シース162が、患者の血管(例えば、患者の大腿動脈)内に位置付けられ、アブレーション電極124は、導入器シース162の中への挿入のために位置付けられる。
【0250】
図13Bに示される第2のステップでは、ユーザは、カテーテル104のハンドル120を握り、挿入シース164がアブレーション電極124を包囲するまで、挿入シース164をカテーテルシャフト122に沿って遠位に前進させる。挿入シース164が、アブレーション電極124の上を前進させられるにつれて、アブレーション電極124は、導入器シース162の中に挿入されることが可能な直径に崩れる。
【0251】
図13Cに示される第3のステップでは、ユーザは、挿入シース164(アブレーション電極124を含む)を導入器シース162の中に挿入し、カテーテル104を遠位に前進させる。
【0252】
図13Dに示される第4のステップでは、アブレーション電極124を導入器シース162内に位置付けた後、アブレーション電極124は、挿入シース164から前進させられ、そして、挿入シースは、治療の残り全体を通して、カテーテルシャフト122の近位端部分130を包囲したままにされる。
【0253】
図13Eに示される第5のステップでは、カテーテル104は、アブレーション電極124が患者の心臓内の治療部位に到達するまで、導入器シース162および患者の血管系を通して前進させられる。アブレーション電極124が、導入器シース162を越えて遠位に延長されるにつれて、アブレーション電極124は、非圧縮状態に拡張することができる。
【0254】
アブレーション電極124は、崩れることが可能であるので、導入器シース162は、対応して小挿入部位を通して挿入され得る小直径を有することができる。一般に、小挿入部位は、感染症の可能性を低減させ、および/または治癒のために要求される時間量を低減させるために望ましい。ある実装では、導入器シース162は、8フレンチ直径を有することができ、アブレーション電極124の変形可能部分142(
図3)は、このサイズの導入器シース162を通して送達可能なサイズまで崩れることが可能であることができる。いくつかの実装では、潅注要素128は、加えて、潅注要素128およびアブレーション電極124が一緒にこのサイズの導入器シース162を通して送達可能であるように、アブレーション電極124のサイズより小さいサイズまで崩れることが可能である。
【0255】
図14A-Cは、アブレーション電極124の変形可能部分142を治療部位において組織「T」と接触するように位置付ける例示的方法を図式的に表す。治療部位における組織「T」へのアブレーションエネルギーの送達は、アブレーション電極124と組織「T」との間の接触によって向上させられるので、そのような接触は、アブレーションエネルギーの送達に先立って確立されることを理解されたい。
【0256】
図14Aに示される第1のステップでは、アブレーション電極124の変形可能部分142は、組織「T」から離れ、したがって、非圧縮状態にある。ある事例では、この非圧縮状態は、蛍光透視法を通して観察可能である。すなわち、変形可能部分142の形状は、非圧縮状態において観察されることができる。
【0257】
図14Bに示される第2のステップでは、アブレーション電極124の変形可能部分142は、組織「T」と初期接触する。組織「T」とアブレーション電極124の変形可能部分142との間の接触の性質に応じて、変形可能部分142の変形は、蛍光透視法単独を通して観察可能であることも、そうでないこともある。例えば、変形可能部分142上の接触力は、変形可能部分142を蛍光透視法を使用して観察可能な範囲まで圧縮するために不十分であり得る。加えて、または代替として、接触は、蛍光透視法によって提供される観察の方向において、観察可能ではないことも、観察が困難であることもある。
【0258】
図14Cに示される第3のステップでは、アブレーション電極124の変形可能部分142は、十分な接触が変形可能部分142と組織「T」との間に確立され、変形可能部分142を変形させるように、組織「T」と接触するようにさらに移動される。そのような変形は、蛍光透視法を使用して観察可能であり得るが、変形の程度および/または方向は、蛍光透視法単独を使用して、容易に決定されない。さらに、初期接触の場合のように、接触および/または接触の程度は、蛍光透視法によって提供される観察の方向において、観察可能ではないことも、観察が困難であることもある。故に、以下により詳細に説明されるように、変形可能部分142と組織「T」の密着を決定することは、加えて、または代替として、センサ126から受信された信号に基づいて、変形可能部分142の位置を感知することを含む。
【0259】
再び、
図1および3を参照すると、センサ126は、アブレーション電極124の変形可能部分142の形状を決定するために、したがって、変形可能部分142のある領域が組織「T」と接触しているかどうかとその範囲を決定するために使用されることができる。しかしながら、本明細書に説明される感知方法は、以下により詳細に説明されるように、単独で、または潅注要素上に支持される電極等の別の電極と組み合わせて、センサ126を使用して実行されることができることを理解されたい。
【0260】
例えば、処理ユニット109aは、発生器116および/または別の電源を制御し、アブレーション電極124に関連付けられた任意の組み合わせの電極によって形成される任意の数および組み合わせの電極対間の電気信号を駆動することができ、処理ユニット109aは、信号(例えば、電圧を示す信号)を別の電極対または同一電極対から受信することができる。例えば、処理ユニット109aは、発生器116を制御し、センサ126、アブレーション電極124、潅注要素128、および中心電極(例えば、
図21および22に示される中心電極235)のうちの1つ以上のものを駆動することができる。加えて、または代替として、複数の対が、時分割、周波数分割、コード分割、またはそれらの組み合わせを使用して、多重化された様式で駆動されることができる。処理ユニット109aは、さらにまたは代わりに、1つ以上の測定された電気信号をセンサ126、アブレーション電極124、潅注要素128、および中心電極(例えば、
図21および22に示される中心電極235)のうちの1つ以上のものから受信することができる。駆動される電気信号は、例えば、事前に規定された電流または事前に規定された電圧を含む種々の異なる形態のいずれかであることができる。ある実装では、駆動される電気信号は、センサ126のうちの1つと潅注要素128との間に印加される8kHz交流電流である。
【0261】
例示的方法では、電極対によって検出されたインピーダンスは、電気信号が電極対を通して駆動されるとき、検出されることができる(例えば、処理ユニット109aによって受信される信号として)。種々の電極対に対して検出されたインピーダンスは、互いに、および決定された各電極対の部材間の相対的距離と比較されることができる。例えば、センサ126が同じである場合、各センサ126は、潅注要素128を含むそれぞれの電極対の一部として駆動されることができる。各そのような電極対に対して、電極対間の測定されたインピーダンスは、それぞれの電極対を形成する特定のセンサ126と潅注要素128との間の相対的距離を示すことができる。電気信号が電極対を通して駆動される間、潅注要素128が静止している実装では、各センサ126と潅注要素128との間の相対的距離は、各センサ126と他のセンサ126の各々との間の相対的距離をさらに示すことができる。一般に、より低い測定されたインピーダンスを伴う駆動電極対は、より高い測定されたインピーダンスを伴うそれらの駆動電極対より互いに近い。ある事例では、駆動されていないアブレーション電極124に関連付けられた電極(例えば、センサ126のうちの1つ以上のもの)が、駆動電流対の位置に関する追加の情報を決定するために測定されることができる。
【0262】
処理ユニット109aによって受信され、駆動電流対に関連付けられた測定は、単独で、または駆動されていないセンサ126における測定と組み合わせて、アブレーション電極124の変形可能部分142の変位を決定するために、モデルに適合されること、および/または、ルックアップテーブルと比較されることができる。例えば、アブレーション電極124の変形可能部分142の決定された変位は、軸方向または側方(半径方向)方向のうちの少なくとも1つにおける変位を含むことができる。3次元における電流対の空間分離により、アブレーション電極124の変形可能部分142の決定された変位は、2つ以上の方向(例えば、軸方向、側方方向、およびそれらの組み合わせ)にあることができることを理解されたい。加えて、または代替として、アブレーション電極124の変形可能部分142の決定された変位は、アブレーション電極124の変形可能部分142の3次元形状に対応することができる。
【0263】
アブレーション電極124の変形可能部分142の決定された変位に基づいて、処理ユニット109aは、アブレーション電極124の変形可能部分142の形状の指示をグラフィカルユーザインターフェース110に送信することができる。変形可能部分142の形状のそのような指示は、例えば、決定された変形に対応する変形可能部分142の形状のグラフィカル表現を含むことができる。
【0264】
変形可能部分142の力-変位応答が再現可能である(例えば、
図9に示されるように)実装では、処理ユニット109aは、変形可能部分142の決定された変位に基づいて、変形可能部分142に加えられる力を決定することができる。例えば、ルックアップテーブル、曲線適合、または他の所定の関係を使用して、処理ユニット109aは、本明細書に説明される変位を決定する方法のうちの任意の1つ以上のものに従って決定されるように、変形可能部分142の変位の大きさおよび方向に基づいて、変形可能部分142に加えられる力の方向および大きさを決定することができる。したがって、変形可能部分142に沿った力と変位との間の再現可能な関係は、変形可能部分142に沿って配置されるセンサ126を使用して変位を決定する能力と結合され、適切な力の量がアブレーション治療中に加えられているかどうかを決定することを促進することができ、加えて、または代替として、病変形成のための適切なエネルギーおよび冷却用量を決定することを促進することができることを理解されたい。
【0265】
図15A-Bは、潅注要素128からの潅注流体を用いて治療部位においてアブレーション電極124を冷却する例示的方法を図式的に表す。例証の明確化のために、潅注流体の単一噴流が、示される。しかしながら、複数の噴流が、使用中、潅注要素128から生じることを理解されたい。ある実装では、潅注流体は、アブレーション電極124の内側部分136に実質的に均一に向けられる。加えて、または代替として、潅注流体の一部は、潅注要素128に対して遠位方向に向けられることができ、潅注流体の一部は、潅注要素128に対して近位方向に向けられることができる。
【0266】
図15Aに示される第1のステップでは、アブレーション電極124は、治療部位に位置付けられ、外側部分138は、組織に向かって配置される。潅注流体のベースライン流動が、アブレーション電極124へのアブレーションエネルギーの送達に先立って、潅注要素128に送達される。潅注流体のベースライン流動は、例えば、患者の血圧を約0.5psi上回り、血液が潅注要素128に進入し、凝固するであろう可能性を低減させることができる。さらに、潅注流体を常時より高い圧力で送達することと比較して、アブレーションエネルギーがアブレーション電極124に送達されていないときの潅注流体のこのより低い圧力の送達は、治療中、患者に送達される潅注流体の量を低減させることができる。
【0267】
図15Bに示される第2のステップでは、アブレーションエネルギーは、組織「T」と接触するアブレーション電極124の外側部分138の少なくとも一部に向けられる。アブレーションエネルギーが、アブレーション電極124に送達されるにつれて、潅注流体の圧力は、増加させられ、潅注要素128からアブレーション電極124の内側部分136に向けられるより高い圧力流動をもたらすことができる。内側部分136におけるより高い潅注流体の流動は、乱流をもたらすことができ、それは、層流と比較して、アブレーション電極124から離れる熱伝達を改良することができる。例えば、潅注要素128から生じる潅注流体の各噴流は、変形可能部分142が非圧縮状態にあるとき、アブレーション電極124の内側部分136において約2000(例えば、約2300)を上回るレイノルズ数を有することができる。
【0268】
ある実施形態が、説明されたが、他の実施形態も、加えて、または代替として、可能である。
【0269】
例えば、アブレーション電極の変形可能部分の形成は、平坦シートからの材料の除去を含むように説明されたが、アブレーション電極の変形可能部分を形成する他の方法も、加えて、または代替として、可能である。例えば、アブレーション電極の変形可能部分は、材料を管の材料(例えば、ニチノールの管)から除去する(例えば、レーザ切断)ことによって形成されることができる。材料が除去されると、管は、本明細書に説明される実質的に球状形状等の実質的に封入した形状に曲げられることができる。
【0270】
別の例として、アブレーション電極の変形可能部分は、材料を一体型構造の材料(例えば、プレートおよび/または管)から除去することによって形成されるように説明されたが、アブレーション電極の変形可能部分を形成する他の方法も、加えて、または代替として、可能である。例えば、アブレーション電極の変形可能部分は、メッシュおよび/または編組を含むことができる。メッシュ材料は、例えば、ニチノールであることができる。アブレーション電極のこのメッシュおよび/または編組部分は、圧縮状態と非圧縮状態との間で移動することができることを理解されたい。
【0271】
さらに別の例として、アブレーション電極は、それに沿ってセンサが変形可能部分の変位を決定するために配置される変形可能部分を有するように説明されたが、変位を決定するための他の構成も、加えて、または代替として、可能である。例えば、複数のコイルが、アブレーション電極の変形可能部分に沿って配置されることができる。使用時、複数のうちのいくつかのコイルが、磁場を放出するために使用されることができる一方、複数のうちの他のコイルは、得られた磁場を測定するために使用されることができる。測定された信号は、変形可能部分の変位を決定するために使用されることができる。変形可能部分のこの決定された変位は、例えば、変形可能部分の形状を決定し、加えて、または代わりに、本明細書に説明される方法のうちの任意の1つ以上のものに従って、変形可能部分に加えられる力を決定するために使用されることができる。さらに、または代わりに、複数の超音波変換器または他のタイプの画像センサが、アブレーション電極の変形可能部分に沿って、変形可能部分によって包み込まれた潅注要素上に、またはそれらの組み合わせで配置されることができる。超音波変換器または他のタイプの画像センサによって測定された信号は、変形可能部分の変位を決定するために使用されることができる。
【0272】
さらに別の例として、アブレーション電極の変形可能部分は、圧縮状態から非圧縮状態に自己拡張可能であるように説明されたが、アブレーション電極の変形可能部分は、加えて、または代替として、外力を加えることを通して拡張および/または収縮されることができる。例えば、本明細書に説明されるカテーテルのうちの任意の1つ以上のもの等のカテーテルは、ハンドルからカテーテルシャフトを通してアブレーション電極まで延びるスライド部材を含むことができる。スライド部材は、カテーテルシャフトに対するスライド部材の軸方向移動が圧縮および/または拡張力をアブレーション電極の変形可能部分上に及ぼし得るように、アブレーション電極に結合される(例えば、機械的に結合される)ことができる。例えば、スライド部材の遠位移動は、アブレーション電極の変形可能部分が圧縮状態(例えば、後退、送達、または両方のため)に崩れるように、アブレーション電極をカテーテルシャフトに対して遠位方向に押すことができる。加えて、または代替として、スライド部材の近位移動は、アブレーション電極の変形可能部分が非圧縮状態(例えば、治療の送達のため)に拡張するように、アブレーション電極をカテーテルシャフトに対して近位方向に引くことができる。ある実装では、スライド部材は、スライド部材の移動がハンドルにおいて制御され得るように、ハンドルの一部に機械的に結合されることができる。スライド部材は、シャフトの移動に伴って曲がるように十分に可撓性である一方、アブレーション電極の変形可能部分を移動させるために要求される力に応答して、座屈または他のタイプの変形に抵抗するために十分に剛体である細長い部材(例えば、ワイヤ)であることができることを理解されたい。
【0273】
さらに別の例として、潅注要素は、実質的に剛体ステムおよびバルブ構成を含むように説明されたが、潅注要素の他の構成も、加えて、または代替として、可能である。例えば、ここで
図16を参照すると、潅注要素128aは、軸方向部分166と、螺旋部分168とを含むことができる。潅注要素128aは、本明細書に説明されるカテーテルのうちの任意の1つ以上のものにおいて使用されることができる。例えば、潅注要素128aは、
図3-5に関して説明されるように、潅注要素128に加え、またはその代わりに、使用されることができる。
【0274】
軸方向部分166および螺旋部分168は、互いに、ある実装では、カテーテルシャフトによって画定される潅注管腔とも流体連通する。少なくとも、螺旋部分168、随意に、軸方向部分166は、潅注要素128aの長さの少なくとも一部に沿って、複数の潅注孔134aを画定する。使用時、潅注孔134aを通した潅注流体の送達は、軸方向、円周方向、および/または半径方向に分散させられたパターンをもたらすことができる。別様に示されない、または文脈から明白とならない限り、潅注要素128aは、潅注要素128(
図3)に加え、またはその代わりに、使用されることができる。したがって、例えば、潅注要素128aは、アブレーション電極124の内側部分136(
図3)に沿って実質的に均一な冷却を提供することができることを理解されたい。
【0275】
潅注孔134aは、潅注要素128によって画定される潅注孔134(
図3)に類似することができる。例えば、潅注孔134aは、潅注要素128によって画定される潅注孔134と同一サイズおよび形状であることができる。加えて、または代替として、潅注孔134aは、潅注要素128によって画定される潅注孔134と同一開放面積を有することができる。
【0276】
潅注要素128の軸方向部分166は、カテーテルシャフト(例えば、
図2-4に関して説明されるカテーテルシャフト122の遠位端部分132等のカテーテルシャフトの遠位端部分)に結合されることができる。加えて、または代替として、軸方向部分166は、カテーテルシャフトから遠位に延びることができる。例えば、軸方向部分166は、カテーテルシャフトから潅注管腔によって画定される軸に沿って遠位に延びることができる。
【0277】
一般に、螺旋部分168は、軸方向部分166から離れるように半径方向に延びる。ある実装では、螺旋部分168の最大半径方向寸法は、カテーテルシャフトの外径より小さい。そのような実装では、螺旋部分168は、カテーテルの送達および使用中(例えば、本明細書に説明される送達および/または使用方法のいずれかの間)、同一向きのままであることができる。しかしながら、いくつかの実装では、螺旋部分168は、螺旋部分168の最大半径方向範囲が、治療部位への送達中、カテーテルシャフトの外径未満であり、範囲螺旋部分168の最大半径方向が展開位置においてカテーテルシャフトの外径を上回るように拡張するように、弾力的に可撓であることができる(例えば、螺旋構成に形状固化されたニチノール管)。展開位置では、螺旋部分は、アブレーション電極の内側表面のより近くに位置付けられることができ、それは、アブレーション電極の内側表面への潅注流体の送達を促進することができることを理解されたい。
【0278】
カテーテルシャフトから離れて半径方向に延びることに加え、螺旋部分168は、軸方向部分166に対して円周方向に延びる。例えば、螺旋部分168は、少なくとも1回の旋回を通して軸方向部分166の周りに円周方向に延びることができる。少なくとも1回の旋回を通した螺旋部分のそのような円周方向延長は、螺旋部分168を包み込む実質的に球状アブレーション電極の内側表面の周りの潅注流体の実質的に均一な分散を促進することができる。
【0279】
随意に、螺旋部分168は、軸方向部分166に対して軸方向にさらに延びることができる。したがって、本明細書で使用されるように、螺旋部分168は、最も一般的意味では、実質的に平面である種々の異なる螺旋パターンおよび/または軸方向部分166に対して軸方向に延びる種々の異なる螺旋パターンのいずれかを含むと理解されるべきである。
【0280】
別の例として、潅注要素は、離散型のいくつかの均一潅注孔を有するように説明されたが、他の実装も、加えて、または代替として、可能である。例えば、ここで
図17を参照すると、潅注要素128bは、複数の開口部170を画定する、多孔性膜であることができる。一般に、複数の開口部170は、潅注要素128cを形成する材料の性質であり、したがって、潅注要素128bの表面全体に沿って分散(例えば、実質的に均一に分散および/または均一に分散)される。開口部170は、潅注要素128bを形成する材料の性質であるので、複数の開口部170は、レーザ穿孔または他の類似二次プロセスを通して潅注要素内に形成される潅注孔より実質的に小さくあることができる。別様に示されない、または文脈から明白とならない限り、潅注要素128bは、潅注要素128(
図3)および/または潅注要素128a(
図16)に加え、またはその代わりに、使用されることができる。したがって、例えば、潅注要素128bは、アブレーション電極124の内側部分136(
図3)に沿って実質的に均一な冷却を提供することができることを理解されたい。
【0281】
ある実装では、潅注要素128bは、1つ以上のポリマーの配置を含むことができる。そのような配置は、多孔性および/または微小多孔性であることができ、例として、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)から形成されることができる。そのような実装では、開口部170は、ポリマー繊維間またはポリマー繊維自体を通した空間によって画定されることができ、概して、潅注要素128bの表面全体に沿って分散させられる。潅注要素128bの表面全体に沿った多数の開口部170および開口部170の分布は、潅注流体の実質的に均一な噴霧を生産することができることを理解されたい。さらに、潅注要素128bの表面全体に沿った多数の開口部170および開口部170の分布は、複数の異なる流体噴流の相互作用、したがって、潅注流体の乱流の発生を促進することができる。
【0282】
ポリマー繊維間またはそれ通して画定された開口部170のサイズおよび分布は、潅注要素128bが選択的フィルタとしての役割を果たすことを可能にすることができる。例えば、血液分子は、水分子より実質的に大きいので、開口部170のサイズ(例えば、平均サイズ)は、血液分子より小さいが、水分子より大きくあることができる。開口部170のそのようなサイズは、潅注要素128bの中への血液分子の進入、したがって、凝固を防止しながら、潅注要素128bからの潅注流体の退出を可能にすることができることを理解されたい。
【0283】
潅注要素128bの1つ以上のポリマーの配置は、エレクトロスピンポリテトラフルオロエチレンおよび/または延伸ポリテトラフルオロエチレン(ePTFE)を含むことができる。ある実装では、1つ以上のポリマーの配置は、不織布(
図17に示されるように)であり、繊維間の間隔によって画定される開口部170が非均一サイズおよび/または非均一分布であるように、実質的に非均一である、繊維間の間隔をもたらす。いくつかの実装では、潅注要素128bは、ポリマーの織布または布地配置を含むことができ、それを通して潅注流体は、向かわせられることができる。例えば、布地は、一緒に織成され、実質的に均一な多孔性障壁を形成する1つ以上のポリマーまたは他の生体適合性材料から形成されることができ、使用時、潅注流体は、それを通過し得る。潅注要素128cを形成するために好適な布地に一緒に配置される、ポリマーの例は、限定ではないが、ポリエステル、ポリプロピレン、ナイロン、PTFE、およびePTFEのうちの1つ以上のものを含む。
【0284】
いくつかの実装では、潅注要素128bは、開口部170が潅注要素128bの表面に沿って連続気泡発泡体のセルによって画定されるように、連続気泡発泡体を含むことができる。そのような実装では、潅注流体は、潅注流体が潅注要素128bの表面に沿った開口部170に到達するまで、連続気泡発泡体によって画定される蛇行性経路を通って移動することができ、そこで、潅注流体は、潅注要素128bから退出する。そのような実装では、開口部170は、潅注要素128bの表面全体に沿って分散させられ、実質的に均一および実質的に乱流のパターンにおいて潅注要素128bから生じる潅注流体の噴霧をもたらすことを理解されたい。
【0285】
さらに別の例として、潅注要素は、弾力的な拡張可能螺旋部分を含むように説明されたが、他のタイプの弾力的な拡張可能潅注要素も、加えて、または代替として、可能である。例えば、ここで
図18を参照すると、潅注要素128cは、カテーテルシャフト122’の遠位端部分132’に沿って配置され、管腔151’と流体連通するバルーン等の弾力的な膨張可能構造であることができる。ある実装では、潅注要素128cおよびアブレーション電極124’の各々は、カテーテルシャフト122’の遠位端部分132’に結合されることができる。別様に示されない、または文脈から明白とならない限り、
図18におけるプライム付き(’)要素番号を用いて指定される要素は、本開示の他の図における非プライム付き番号を用いて指定される対応する要素に類似し、したがって、非プライム付き番号を用いて指定される対応する要素の特徴を含むと理解されるべきである。一例として、したがって、アブレーション電極124’は、別様に規定されない限り、アブレーション電極124(
図3)に対応すると理解されるべきである。
【0286】
ある実装では、潅注要素128cは、拡張可能である。例えば、潅注要素128cは、本明細書に説明される方法のいずれかに従って、治療部位へのカテーテルシャフト122’の遠位端部分132’の送達状態では、非膨張および/または不十分膨張であることができる。そのような送達状態では、潅注要素128cは、薄型プロファイル(例えば、カテーテルシャフト122’の最大外側寸法未満またはそれと等しいプロファイル)を伴って、治療部位に送達されることができる。治療部位において、潅注要素128cは、膨張させられ、送達状態から拡張状態に拡張することができる。例えば、潅注要素128cは、カテーテルシャフト122’の最外寸法を越えて半径方向に拡張することができる。
【0287】
潅注要素128cは、非コンプライアントバルーンまたは半コンプライアントバルーンであることができる。そのような実装では、潅注要素128cは、膨張状態にあるとき、変形に実質的に抵抗することができる。したがって、潅注要素128cが非コンプライアントまたは半コンプライアントである事例では、潅注要素128cは、アブレーション電極124’の変形可能部分142’の内側部分136’によって接触させられると、変形に抵抗することができる。コンプライアントバルーンと比較して、潅注要素128cによる変形に対するこの抵抗は、例えば、潅注要素128cを通した潅注流体の流動の制御を促進することができる。
【0288】
いくつかの実装では、潅注要素128cは、1つ以上のポリマーから形成されるバルーンである。ポリマーは、例えば、送達状態から拡張状態に拡張するために十分に可撓性である一方、潅注要素128cを通した潅注流体の移動によってもたらされる力に耐えることができる。潅注要素128cが1つ以上のポリマーから形成される事例では、潅注孔は、レーザ穿孔または他の類似二次プロセスを通してポリマー内に形成されることができる。潅注要素128cを形成するために使用され得るポリマーの例は、熱可塑性ポリウレタン、シリコーン、ポリ(エチレンテレフタレート)、およびポリエーテルブロックアミドのうちの1つ以上のものを含む。
【0289】
潅注要素128cは、複数の潅注孔134cを画定することができる。潅注孔134cは、潅注要素128によって画定される潅注孔134(
図3)に類似することができる。例えば、潅注孔134cは、潅注要素128によって画定される潅注孔134と同一サイズおよび形状であることができる。加えて、または代替として、潅注孔134cは、潅注要素128によって画定される潅注孔134と同一開放面積を有することができる。
【0290】
使用時、潅注流体は、管腔151’から潅注要素128cの中に流動することができ、潅注要素128cから複数の潅注孔134cを通って退出することができる。一般に、複数の潅注孔134cは、潅注流体が潅注要素128cを通って移動するにつれて、流体圧力が膨張可能要素128c内に蓄積され得るように、管腔151’の断面積未満の組み合わせられた面積を有することができる。次いで、潅注要素128cを通した潅注流体の流動から生じる膨張可能要素128c内の圧力は、潅注要素128cを膨張させることができる(例えば、送達状態から拡張状態に)ことを理解されたい。
【0291】
ある実装では、拡張または非圧縮状態におけるアブレーション電極124’の内側部分136’によって画定される体積は、拡張状態における潅注要素128cによって画定される体積より大きい。したがって、例えば、アブレーション電極124’の内側部分136’(例えば、変形可能部分142’に沿って)は、潅注要素128cが拡張状態にあるとき、潅注要素128cの表面積の少なくとも一部から空間的に分離されることができる。この空間分離は、例えば、アブレーション電極124’の内側部分136’に到達することに先立って、潅注孔134cから生じる潅注流体の乱流を発生させるために有利であり得る。準乱流および/または層流と比較して、アブレーション電極124’の内側部分136’における潅注流体のそのような乱流は、アブレーション電極124’の効率的冷却を促進することができることを理解されたい。
【0292】
潅注要素128cは、非圧縮状態では、アブレーション電極124’によって包み込まれ、例えば、アブレーション電極124’の内側部分136’の全体を実質的に冷却することを促進することができる。加えて、または代替として、潅注要素128cをアブレーション電極124’で包み込むことは、潅注要素128cを、例えば、アブレーション電極124’および潅注要素128cが治療部位に移動されるにつれて遭遇し得る力等の望ましくない力にさらす可能性を低減させることができる。
【0293】
拡張状態では、潅注要素128cは、実質的に楕円形の部分を含むことができる。本明細書で使用される場合、実質的に楕円形の部分は、実質的に球状形状および実質的に球状形状の変形を含むことができる。
【0294】
ある実装では、潅注孔134cは、潅注要素128cのこの楕円形部分上に画定される。したがって、そのような実装では、潅注要素128cの楕円形部分は、潅注流体を複数の異なる軸方向および半径方向に向かわせることを促進することができる。例えば、潅注孔134cは、潅注流体がアブレーション電極142’の内側部分136’に向かって種々の異なる半径方向に沿って向けられ得るように、潅注要素128cの楕円形部分の周りに円周方向に間隔を置かれる(例えば、全周の周りに)ことができる。追加または代替例として、潅注孔134cは、潅注流体がアブレーション電極142’の内側部分136’に向かって近位および/または遠位軸方向に沿って向けられ得るように、軸方向に間隔を置かれることができる(例えば、潅注要素128cの楕円形部分の軸方向寸法全体に沿って)。
【0295】
複数のセンサ126’が、アブレーション電極124’の変形可能部分142’上に支持されることができる。使用時、複数のセンサ126’は、変形可能部分142’の変形を検出するために使用されることができる。例えば、潅注要素128cは、センサ172を含むことができ、電気信号は、本明細書に説明される方法のいずれかに従って、潅注要素128c上の1つ以上の電極と複数のセンサ126’の各々との間で駆動されることができる。
【0296】
複数のセンサ126’は、潅注要素128c上のセンサ172と協働して使用されることができるが、変形可能部分142’の変形を感知するための他の構成が、さらにまたは代わりに、可能である。例えば、ここで
図19および20を参照すると、複数のセンサ174が、少なくとも部分的に潅注要素128c’’を包み込むアブレーション電極124’’に沿って支持されることができる。別様に示されない、または文脈から明白とならない限り、
図19および20における二重プライム付き(’’)要素番号を用いて指定される、要素は、非プライム付き番号および/または本開示の他の図におけるプライム付き番号を用いて指定される対応する要素に類似し、したがって、非プライム付き番号および/またはプライム付き番号を用いて指定される対応する要素の特徴を含むと理解されるべきである。一例として、潅注要素128c’’は、別様に規定されない、または文脈から明白とならない限り、潅注要素128c(
図18)の特徴を含むと理解されるべきである。別の例として、アブレーション電極124’’は、別様に規定されない、または文脈から明白とならない限り、アブレーション電極124(
図3および4)および/またはアブレーション電極124’(
図18)の特徴を含むと理解されるべきである。
【0297】
各センサ174は、
図10および11に関して上で説明されるフレキシブル印刷回路150および/またはサーミスタ152を含む本明細書に説明されるフレキシブル印刷回路および/またはサーミスタのいずれかに類似するフレキシブル印刷回路および/またはサーミスタを含むことができる。
【0298】
アブレーション電極124’’の非圧縮状態では、アブレーション電極124’’の内側部分136’’は、例えば、複数のセンサ174のうちの少なくとも1つが潅注要素128c’’と接触しないように、潅注要素128c’’の表面の少なくとも一部から空間的に分離される。ある実装では、アブレーション電極124’’は、非圧縮状態では、複数のセンサ174のいずれとも接触しない。すなわち、アブレーション電極124’’が、非圧縮状態では、センサ126’’のうちの1つ以上のものから空間的に分離されるそのような実装では、センサ126’’のデフォルト配置は、潅注要素128cから離れている。
【0299】
アブレーション電極124’’は、圧縮状態(例えば、アブレーション電極124’’の内側部分136’’が潅注要素128c’’と接触する)から非圧縮状態(例えば、アブレーション電極124’’の内側部分136’’が潅注要素128c’’の表面の少なくとも一部から空間的に分離される)まで弾力的に可撓性の変形可能部分142’’を含むことができる。したがって、そのような実装では、変形可能部分142’’の変形は、複数のセンサ174のうちの1つ以上のものを潅注要素128c’’と接触するように設置することができ、この接触の感知は、組織との接触を通して及ぼされる力等の変形力に応答して、変形可能部分142’’の形状を決定するために使用されることができる。
【0300】
センサ174は、アブレーション電極124’’の変形可能部分142’’に沿って軸方向におよび/または円周方向に互いから間隔を置かれることができる。例えば、第1のセンサ174の組は、アブレーション電極124’’に沿って(例えば、変形可能部分142’’に沿って)第2のセンサ174の組の遠位に配置されることができる。検出された変形可能部分142’’の変形の空間分解能は、センサ174の数および空間分布の関数であることができ、より大きい数の均一に間隔を置かれるセンサ174は、概して、より小さい数のクラスタ化されたセンサ174と比較して増加した空間分解能を提供することを理解されたい。
【0301】
使用時、電気信号は、センサのうちの少なくとも1つ174とセンサ174のうちの別の1つとの間で駆動されることができる。センサ174のうちの少なくとも1つとセンサ174の別のものとの間で生成された測定された電気信号は、本明細書に説明される処理ユニットのいずれか(例えば、
図1に関して説明される処理ユニット109a)等の処理ユニットにおいて受信されることができる。
【0302】
少なくとも部分的に、センサ174のうちの少なくとも1つとセンサ174の別のものとの間で生成された測定された電気信号に基づいて、アブレーション電極124’’の変形可能部分142’’の変形が、検出されることができる。例えば、アブレーション電極124’’の変形可能部分142’’が変形するにつれて、センサ174のうちの1つ以上のものが、潅注要素128c’’と接触させられることができる。ある力の量が、1つ以上のセンサ174を潅注要素128c’’と接触させるために十分な量だけ、変形可能部分142’’を変形させるために要求されることを理解されたい。本明細書で使用されるように、この力は、少なくとも、この閾値を下回る力が、1つ以上のセンサ174を潅注要素128c’’と接触させるために不十分であり、したがって、1つ以上のセンサ174と潅注要素128c’’との間の接触として検出されないという意味において、閾値と見なされ得る。
【0303】
1つ以上のセンサ174と潅注要素128c’’との間の接触は、例えば、処理ユニットによって、それぞれの1つ以上のセンサ174から受信された測定された電気信号の変化として検出されることができる。非限定的例として、センサ174のうちの1つ以上のものと潅注要素128cとの間の接触は、潅注要素128cと接触する1つ以上のセンサ174に関連付けられたそれぞれの1つ以上の電気信号のインピーダンスの上昇として検出されることができる。
【0304】
アブレーション電極124’’の変形可能部分142’’の変形の検出は、例えば、センサ174のうちの1つ以上のものが潅注要素128cと接触しているかどうかの決定を含むことができる。加えて、またはその代わりに、測定された電気信号に基づく変形可能部分142’’の変形の検出は、変形可能部分142’’の変形の程度および/または方向の検出を含むことができる。すなわち、変形可能部分142’’の変形の程度および/または方向は、潅注要素128cと接触していると検出された1つ以上のセンサ174の数および/または位置に基づいて、決定されることができる。
【0305】
変形可能部分142’’の決定された状態の指示は、本明細書に説明されるグラフィカルユーザインターフェースのうちの任意の1つ以上のもの(例えば、
図1に関して説明されるグラフィカルユーザインターフェース110)等のグラフィカルユーザインターフェースに送信されることができる。ある実装では、変形可能部分142’’の変形の程度および/または向きは、グラフィカルユーザインターフェースに送信されることができる。例えば、潅注要素128cと接触していると検出されたセンサ174に基づいて、変形可能部分142’’の圧縮状態の対応する表現が、グラフィカルユーザインターフェースに送信されることができる。変形可能部分142’’の圧縮状態の対応する表現は、例えば、潅注要素128cと接触していると検出されたセンサ174の異なる組み合わせに対応する形状のルックアップテーブルに基づくことができる。
【0306】
潅注要素128c’’を含むカテーテルを作製する例示的方法は、潅注要素128c’’をカテーテルシャフト122’’の遠位端部分132’’に結合すること(例えば、接着剤を使用して)を含むことができる。変形可能部分142’’は、本明細書に説明される方法のうちの任意の1つ以上のものに従って形成されることができ、変形可能部分142’’は、アブレーション電極124’’の内側部分136’’が潅注要素128c’’を包み込むように、潅注要素128c’’に対して位置付けられることができる。変形可能部分142’’は、圧縮状態では、アブレーション電極124’’の内側部分136’’が潅注要素128c’’と接触し、非圧縮状態では、変形可能部分142’’に沿ったアブレーション電極124’’の内側部分136’’が潅注要素128c’’から空間的に分離されるように、潅注要素128c’’に対してカテーテルシャフト122’’に結合されることができる。
【0307】
別の例として、アブレーション電極の変形可能部分に沿ってセルを形成するための支柱のある配置が、説明されたが、他の構成も、加えて、または代替として、可能である。例えば、ここで
図21および22を参照すると、カテーテル204は、複数のセル247を画定する支柱244bを有するアブレーション電極224を含むことができ、支柱244bは、アブレーション電極224の変形可能部分242の近位領域から遠位領域への方向に徐々に一緒にまとめられる。効率的かつ明確な説明のために、
図21および22における200番台の要素番号によって指定される要素は、別様に明示的に示されない、または文脈から明白とならない限り、差異を示すこと、または
図21および22を参照してより容易に理解される特徴を説明することを除き、本明細書に説明される100番台の要素番号(プライム付きおよび二重プライム付き要素番号を含む)に類似するか、またはそれと相互交換可能であり、したがって、100番台の要素番号を有する対応要素と別個に説明されない。したがって、例えば、
図21および22におけるカテーテル204は、別様に明示的に示されない、または文脈から明白とならない限り、概して、カテーテル104(
図1-4)に類似すると理解されるべきである。
【0308】
本明細書で使用される場合、支柱244bの徐々に一緒にまとめられる構成は、複数のセル247内のセルの数が所与の方向に減少する支柱244bの配置を含むことができる。したがって、例えば、支柱244bは、支柱によって画定されるセル247の数が変形可能部分242の遠位端に向かう方向に減少するように、変形可能部分242の遠位端に向かう方向に徐々に一緒にまとめられることができる。したがって、支柱が形状の周りに均一に配置される構成と比較して、アブレーション電極224の変形可能部分242の閉鎖された端部は、比較的に少ない支柱244bを一緒に接合することによって形成されることができる。これは、例えば、容認可能製造公差を達成すること、またはさらにもしくは代わりに、変形可能部分242に沿って電流密度の実質的に均一な分布を促進することに関して有利であり得る。
【0309】
いくつかの実装では、複数のセル247におけるセルは、異なる数の支柱244bによって境を限られることができ、それは、変形可能部分242に沿った電流密度の標的分布を達成することを促進することができる。例えば、複数のセル247の第1のセルの組は、小穴(例えば、
図12Bにおける小穴157)を画定する支柱244bによって境を限られることができ、複数のセル247の第2のセルの組は、第1のセルの組より少ない支柱によって境を限られることができる。例えば、複数のセル247の第1のセルの組は、少なくとも4つの支柱244bによって境を限られることができる。
【0310】
ある実装では、複数のセル247のセル247の少なくともいくつかは、対称である。そのような対称性は、例えば、アブレーション電極224の変形可能部分242内で実質的に均一な電流密度を達成することを促進することができる。加えて、または代替として、そのような対称性は、治療部位への送達のために(例えば、シースを通して)変形可能部分の好適な圧縮率を達成する一方、治療部位における使用のための変形可能部分の好適な拡張を達成するためにも有用であり得る。
【0311】
セル247の少なくともいくつかは、鏡映対称性を有することができる。本明細書で使用される場合、鏡映対称形状は、形状と交差する平面に対して実質的に対称である形状を含み、実質的対称性は、形状と交差する平面の片側または両側のセンサ226の有無を可能にする。例えば、セル247の少なくともいくつかは、それぞれの鏡映対称平面の周りに鏡映対称性を有することができ、鏡映対称平面は、それぞれのセル247を通過し、カテーテルシャフト222によって画定され、カテーテルシャフト222の近位端部分から遠位端部分まで延びている中心軸CL’-CL’を含む。
図22に示される側面図では、複数のセル247のセルのいくつかに対する鏡映対称平面は、ページに垂直に向けられ、中心軸CL’-CL’を通過する。加えて、または代替として、アブレーション電極224の全体的変形可能部分242は、ページに垂直に向けられ、中心軸CL’-CL’を通過する平面等、中心軸CL’-CL’を含む平面に対して対称であることができることを理解されたい。
【0312】
複数のセル247のセルの少なくともいくつかおよび/または全体的変形可能部分242の鏡映対称性は、例えば、電流密度の均一分布のために有用であり得る。加えて、または代替として、対称性は、予測可能および反復可能様式(例えば、塑性変形を殆どまたは全く伴わずに)でアブレーション電極224の変形可能部分242の拡張および収縮を促進することができる。例えば、複数のセル247のセルの各々は、アブレーション電極224の変形可能部分242の圧縮状態および非圧縮状態において、そのそれぞれの対称平面に対して対称であることができる。変形可能部分242の圧縮状態および非圧縮状態におけるそのような対称性を用いて、変形可能部分242は、拡張中、変形可能部分242の円周方向平行移動を殆どまたは全く伴わずに、拡張することができ、それは、変形可能部分242の送達および展開中、変形可能部分242の位置の正確な知識を促進することができる。
【0313】
カテーテル204は、本明細書に説明される種々の異なる方法のうちの任意の1つ以上のものに従って、形成されることができる。例えば、アブレーション電極224は、本明細書に説明されるように、アブレーション電極224が2つの開放端部を有するように、平坦シートまたは管から形成されることができる。留め具241bは、本明細書に説明される種々の異なる方法のいずれかに従って、支柱244bの少なくともいくつかの端部を通して挿入され、支柱244bの端部を結合し、アブレーション電極224の2つの開放端部のうちの1つを閉鎖することができる。アブレーション電極224の開放端部(例えば、留め具241bと反対の端部)は、カテーテルシャフト222の遠位端部分232に結合され、カテーテル204を形成することができる。
【0314】
以下のシミュレーションおよび実験は、非圧縮状態におけるアブレーション電極224に関連付けられた電流密度の均一性を説明する。以下に説明されるシミュレーションおよび実験は、一例としてのみ記載され、シミュレーションまたは実験のいずれも、本開示の全体的範囲の限定として解釈されるものではないことを理解されたい。
【0315】
ここで
図21-23を参照すると、潅注要素228は、変形可能部分242が潅注要素228の周りにエンクロージャを形成するように、アブレーション電極224の変形可能部分242によって包み込まれることができる。潅注要素228は、本明細書に説明される種々の異なる潅注要素のいずれかであることができ、カテーテルシャフト222と流体連通することができる。例えば、潅注要素228は、中心軸CL’-CL’に実質的に沿って配置されることができ、カテーテルシャフト222の遠位端部分232から遠位に延びることができ、さらにまたは代わりに、潅注要素228に沿って配置される複数の潅注孔234を画定し、潅注流体をアブレーション電極224の変形可能部分242に向かわせることができる。加えて、または代替として、中心電極235は、潅注要素228に沿って配置され、直接または間接的に、カテーテルシャフト222の遠位端部分232に結合されることができる。
【0316】
潅注要素228は、実質的に円筒形の本体230の端部に沿って配置されるノズル部分229を含むことができる。複数の潅注孔234は、ノズル部分229および実質的に円筒形の本体230の一方または両方に沿って画定されることができる。一般に、複数の潅注孔234は、ノズル部分229から種々の異なる噴霧パターンにおいて流体を向かわせるように寸法を決定および位置付けられることができる。例えば、ノズル部分229は、実質的に半球状であり、複数の潅注孔234の少なくともいくつかを複数の異なる方向に向けることを促進することができる。加えて、または代替として、複数の潅注孔234の少なくともいくつかは、軸方向に、円周方向に、または両方に、円筒形本体230の周りに間隔を置かれることができる。ある事例では、ノズル部分229、円筒形本体230、またはそれらの組み合わせに沿った複数の潅注孔234の向きは、潅注流体の実質的に均一な分布を潅注要素228からアブレーション電極224に向かって生成するために有用であり得る。加えて、または代替として、複数の異なる方向における複数の潅注孔234の向きは、潅注流体の乱流を作成するために有用であり得、それは、アブレーション電極224から離れる熱伝達を促進するために有用であり得る。さらに、加えて、または代替として、複数の異なる方向における複数の潅注孔234の向きは、血液を同伴し、アブレーション電極224および組織にわたる流体の体積速度を増加させるために有用であり得る。
【0317】
アブレーション電極224の変形可能部分242に加えられる力がないとき、中心電極235は、センサ226から間隔を置かれる。変形可能部分242が、変形可能部分242に加えられる力の適用を通して組織と接触させられるので、組織に対する変形可能部分242の向きと無関係に、変形可能部分242、したがって、センサ226は、中心電極235が組織と初期接触するより前に組織と初期接触することを理解されたい。ある実装では、中心電極235は、通常動作の下で、組織から間隔を置かれたままである。すなわち、アブレーション電極224の変形可能部分242は、通常範囲の接触力(約100g未満(例えば、約50g未満))の下で、組織から中心電極235の間隔を維持するために十分に剛体であることができる。
【0318】
ある実装では、潅注要素228は、電気的および熱的の一方または両方において、中心電極235から絶縁されることができる。そのような事例では、潅注要素228は、雑音、測定誤差、または両方を低減させるための測定回路の接地された電極であることができる。例えば、潅注要素228が接地された電極である事例では、潅注要素228は、抵抗器(例えば、50kΩ抵抗器)を通して測定回路の接地ノードに接続されることができる。さらなるまたは代替例として、潅注要素228は、アナログフィードバック回路の一部である駆動電極であることができ、電気エネルギーは、基準電極(例えば、中心電極235)上で測定される電圧が低減させられるように、潅注要素228を通して駆動されることができる。一般に、接地された電極または駆動電極としての潅注要素228の使用は、場合によって、別個のデバイス上で支持される接地または駆動電極(右脚電極等)を有する必要性を低減または排除することができることを理解されたい。測定回路の接地に関連付けられた複雑性におけるそのような低減は、例えば、医療手技の複雑性を低減させるために有用であり得る。
【0319】
ある実装では、熱電対251が、潅注要素128に沿って配置されることができる。例えば、熱電対251は、潅注要素128の外側表面または内側表面の一方または両方上に配置されることができる。熱電対251は、例えば、処理ユニット109aと電気通信することができる。使用時、処理ユニット109aは、熱電対251から受信された信号に基づいて、潅注要素128を通した潅注流体送達率、潅注要素128を通した潅注流体送達のタイミング、またはそれらの組み合わせに関連する1つ以上のパラメータを調節することができる。加えて、または代替として、処理ユニット109aは、熱電対251から受信された信号が予期される潅注率と一致しない場合、医師にアラートすることができる。
【0320】
中心電極235およびセンサ226(表面電極としての役割を果たす)によって検出された(例えば、受動的に検出される)電気活動は、中心電極235とセンサ226との各独特の対に関連付けられたそれぞれの電気記録図の基礎を形成することができる。例えば、6つのセンサ226が存在する実装では、中心電極235は、センサ226との6つの電極対を形成することができ、順に、6つのそれぞれの電気記録図のための基礎を形成する。
【0321】
各それぞれの電極対(すなわち、中心電極235とセンサ226のうちのそれぞれの1つと)から受信された電気信号によって形成される電気記録図は、種々の異なる方法のいずれかを通して生成されることができる。一般に、それぞれの電極対に関連付けられた電気記録図は、対の電極からの信号間の差異に基づくことができ、したがって、より具体的には、中心電極235から受信された電気信号とセンサ226のうちのそれぞれの1つから受信された電気信号との間の差異に基づくことができる。そのような電気記録図は、フィルタリングまたは別様にさらに処理され、例えば、雑音を低減させ、および/または心臓電気活動を強調することができる。
【0322】
中心電極235は、組織とアブレーション電極224の変形可能部分242との間の接触を通して被られる力の範囲内では、センサ226と組織とから中間距離において間隔を置かれたままであるので、各電極対から形成される電気記録図は、有利には、近単極電気記録図であることができる。本明細書で使用される場合、近単極電気記録図は、約2mmより大きく、かつ約6mm未満離れ、電極ののうちの1つが組織から間隔を置かれたままであるように向けられた2つの電極の間の差異に基づいて形成される電気記録図を含む。ある実装では、アブレーション電極224の変形可能部分242に加えられる力がないとき、中心電極235は、約2mmより大きく、かつ約6mmより小さい距離だけセンサ226から間隔を置かれる。
【0323】
センサ226から間隔を置かれる中心電極235に関連付けられた近単極電気記録図は、単極構成(すなわち、6mmを上回る電極間隔を有する構成)および双極構成(すなわち、2.5mmと等しいまたはそれ未満の電極間隔を有し、および/または両電極が組織に近接して間隔を置かれることを可能にする構成)に優るある利点を提供することができる。例えば、単極電気記録図と比較して、中心電極235およびセンサ226から受信された信号に基づいて形成される近単極電気記録図は、雑音が少なく、加えて、または代替として、着目組織から離れた電気活動からの遠距離干渉を受けにくい。さらに、単極電気記録図と比較して、近単極電気記録図は、別個のカテーテルまたは他のデバイス上の基準電極を要求しない。さらなるまたは代替例として、双極電気記録図と比較して、中心電極235およびセンサ226から受信された信号に基づいて形成される近単極電気記録図は、電極対における1つのみの電極が組織と接触する電極対から生成され、それによって、結果として生じる電気記録図波形は、1つの組織部位から生じ、解釈するためにそれをあまり複雑ではないものにする。さらにまたは代わりに、組織と接触する一対の電極から生成される双極電気記録図と比較して、中心電極235と、組織と接触するセンサ226とから受信された信号に基づいて形成される近単極電気記録図の信号は、少なくとも、組織に触れる電極対におけるセンサ226と比較して、中心電極235が、常時、組織から離れて向けられるので、より一貫した形態および/またはより大きい振幅を有することができる。
【0324】
センサ226は、本明細書に説明される種々の異なるセンサのいずれかであることができ、加えて、または代替として、本明細書に説明される種々の異なる配置のいずれかに従って、アブレーション電極224の変形可能部分242上に配置されることができる。例えば、中心電極235を包み込むアブレーション電極224の変形可能部分242に加えられる外力がないとき、センサ226は、互いに対して同一平面上にないことができる。平面配置と比較して、そのような同一平面上にない構成において配置されるセンサ226から生成される電気記録図は、組織内の電気活動に関する向上した方向性情報を提供するために有用であり得ることを理解されたい。
【0325】
センサ226は、アブレーション電極224の変形可能部分242から電気的に絶縁されることができ、センサ226は、表面電極としての役割を果たし、アブレーション電極224の変形可能部分242からの干渉なく、各それぞれのセンサ226に近接した組織の電気活動を受動的に検出する。センサ226の少なくともいくつかは、少なくとも部分的に、アブレーション電極224の変形可能部分242の外側部分に沿って配置されることができ、アブレーション電極の変形可能部分242は、外側部分に沿って中心電極235とセンサ226のうちの各それぞれの1つの少なくとも一部との間にある。加えて、または代替として、センサ226の少なくともいくつかは、少なくとも部分的に、アブレーション電極224の変形可能部分242の内側部分に沿って配置されることができる。そのような実装では、各センサ226は、アブレーション電極224の変形可能部分242が組織に触れるとき、組織に触れずに、組織に近接することができる。したがって、例えば、センサ226の少なくともいくつかは、アブレーション電極224を通って延びることができる。
【0326】
ここで
図1および22-23を参照すると、カテーテル204は、
図1では、カテーテル104に取って代わることができる。故に、センサ226および中心電極235からの電気信号は、カテーテルインターフェースユニット108に向けられることができ、したがって、別様に示されない、または文脈から明白とならない限り、本明細書に説明される方法のうちの任意の1つ以上のものに従って、組織との接触を検出すること、アブレーション電極224の変形を検出すること、またはそれらの組み合わせのための基礎を形成すると理解されるべきである。例えば、信号は、カテーテルインターフェースユニット108に関連付けられた電気入力段に送信されることができる。ある実装では、電気信号間の差異は、電子回路(例えば、差動入力を伴う電圧増幅器)を通して決定される。加えて、または代替として、電気信号間の差異は、カテーテルインターフェースユニット108の処理ユニット109aによって決定されることができる。
【0327】
一般に、カテーテルインターフェースユニット108の記憶媒体109bは、処理ユニット109aに、複数の電気記録図(例えば、中心電極235と各それぞれのセンサ226とによって形成される各電極対のための電気記録図)を入手させるためのその上に記憶されるコンピュータ実行可能命令を有することができる。記憶媒体109bは、さらにまたは代わりに、処理ユニット109aに、複数の電気記録図のうちの少なくとも1つの表現をグラフィカルユーザインターフェース110上に表示させるためのその上に記憶される命令を有することができる。ある実装では、記憶媒体109bは、処理ユニット109aに、複数の電気記録図に関連付けられた電圧マップを決定させるためのその上に記憶される命令を有することができ、電圧マップは、例えば、患者の心臓の電気活動に対応する。いくつかの実装では、記憶媒体109bは、処理ユニット109aに、電圧マップをグラフィカルユーザインターフェース110上に表示させるためのその上に記憶される命令を有することができる。表示される電気記録図は、単独で、または表示される電圧マップと組み合わせて、心臓の組織を選択的に治療する(例えば、アブレーションエネルギーをアブレーション電極224の変形可能部分242から心臓の空洞内の組織に送達する)ために有用であり得る。
【0328】
ここで
図24を参照すると、潅注要素228(
図23)は、管233(例えば、実質的に円筒形の管)に巻かれた材料の実質的に平面のシートから形成されることができる。潅注要素228の種々の特徴は、実質的に平坦なシートが管233に形成されることに先立って、またはその間、実質的に平坦なシートに形成されることができることを理解されたい。より具体的には、材料が、実質的に平面のシートの材料(例えば、レーザ切断を通して)から除去され、葉状部236、複数の潅注孔234、またはそれらの組み合わせを形成することができる。特徴を湾曲材料上に形成することと比較して、葉状部236、複数の潅注孔234、またはそれらの組み合わせを実質的に平面のシート上に形成することは、製造複雑性を低減させ、さらにまたは代わりに、複数の潅注孔234に関連付けられた間隔およびサイズ公差を制御することを促進することができ、順に、複数の潅注孔234を通して潅注流体の噴霧パターンを制御することを促進することができることを理解されたい。
【0329】
管233が、形成されると、潅注要素228のノズル部分229(
図23)が、例えば、葉状部236を互いに向かって曲がり、潅注要素228の実質的に閉鎖された端部を形成することによって形成されることができる。ある実装では、曲げられた葉状部236は、互いに隣接する葉状部236間の接合部において、互いに接合されることができる(例えば、溶接を通して)。
【0330】
ここで
図21、22、および25を参照すると、センサ226のうちの1つ以上のものが、支柱244bの交差点(例えば、接合部)において画定されたオリフィス237を通してアブレーション電極224の変形可能部分242上に支持されることができる。例えば、センサ226は、変形可能部分242の外部表面から変形可能部分242の内部表面まで延びることができる。このように配置されると、センサ226は、変形可能部分242の外部表面に沿って組織と接触することができ、加えて、または代替として、変形可能部分242の内部表面まで延びるセンサ226の部分は、センサ226を使用して、組織との接触を測定すること、組織の電気活動(例えば、電気記録図)を測定すること、またはそれらの組み合わせのために、必要に応じて、電気信号を搬送するワイヤに接続されることができる。
【0331】
ある実装では、センサ226は、オリフィス237を通して変形可能部分242に固定可能なリベットとして形成されることができる。グロメット239が、センサ226とアブレーション電極224の変形可能部分242との間のオリフィス237内に配置されることができる。グロメット239は、例えば、センサ226とアブレーション電極224の変形可能部分242との間に間隔を保たせられる電気的絶縁材料(例えば、種々の異なる生体適合性ポリマーのいずれか)から形成されることができる。このように、グロメット239は、センサ226をアブレーション電極224の変形可能部分242から電気的に絶縁することができる。加えて、または代替として、グロメット226は、順応性に富む材料から形成され、例えば、オリフィス237を通してグロメット239およびセンサ226を締まり嵌めすることを促進することができる。
【0332】
一般に、グロメット239は、オリフィス237内へのセンサ226の搭載がセンサ226の動作に干渉するであろう可能性を低減させることができる。例えば、グロメット239は、センサ226の物理的修正(例えば、穿孔)を要求せずに、センサ226をアブレーション電極224の変形可能部分242に搭載することを促進することができる。
【0333】
ここで
図26を参照すると、非圧縮状態におけるアブレーション電極224の変形可能部分242(
図21)を通した電流密度が、有限差分法を使用してシミュレートされた。シミュレーションでは、アブレーション電極224は、均一電圧(例えば、1V)を有すると仮定され、媒体は、均一抵抗率に設定された。リターン電極は、領域の縁にあると仮定され、別の均一電圧(例えば、0V)に設定された。変形可能部分242の外側表面から離れた固定距離における軌道(位置0から位置450まで延びる弧として示される)に沿ってシミュレートされた電流密度の変動は、変形可能部分242のそれぞれの軌道に沿った電流密度の実際の変動の代わりとなるものであると考えられる。
【0334】
ここで
図26および27を参照すると、変形可能部分242を通してシミュレートされた電流密度は、非圧縮状態では、変形可能部分242の外側表面から1mm離れると、軌道に沿って約±10パーセント未満だけ変動する。したがって、非圧縮状態では、変形可能部分242の近傍の固定距離における電流密度は、比較的に均一であると考えられる。したがって、より一般的には、変形可能部分242の表面の近傍の電流密度は、組織に対する変形可能部分242の向きに実質的に鈍感である。さらに、拡張状態における変形可能部分242が、カテーテルシャフト222(
図21)の最大側方寸法より大きいとすると、変形可能部分242は、組織に対する種々の異なる向きの任意のものにおいて、広い病変を確実に送達することができる。これは、例えば、治療時間を低減させ、および/または印加されるアブレーションエネルギーが標的不整脈を治療するために十分である可能性を増加させるために有用であり得る。
【0335】
図27に示される結果は、有限差分法を使用したシミュレーションに基づくが、これらのシミュレーションから導かれる一般的観察は、以下に説明される実験結果によって支持される。
【0336】
図28は、アブレーション電極224(
図21)を鶏の胸肉に対して軸方向および側方向きにおいて使用して、鶏の胸肉に加えられる病変の深度のグラフである。各病変は、鶏の胸肉および体温時0.45%生理食塩水溶液に実施され、各病変に対して、アブレーション電極224の変形可能部分242(
図21)は、10gの力で鶏の胸肉と接触し、8mL/分の潅注が、使用された。各アブレーションに対して、2アンペアが、10秒にわたって、変形可能部分242(
図21)を通して組織に送達された。病変深度は、ルーラを使用して、桃色から白色に退色した組織の深度を測定することによって決定された。
【0337】
5つの病変が、カテーテルシャフト222(
図21)が鶏の胸部と垂直となる軸方向向きにおける変形可能部分242(
図21)を用いて作成され、5つの病変が、軸方向向きと垂直な側方向きにおける変形可能部分242を用いて作成された。
図28に示されるように、病変は、異なる向きを使用して作成されたが、病変深度は、類似し、病変深度は、約±20パーセント未満だけ変動し、両向きにおける組織をアブレートするエネルギーの量が類似することを示す。この実験所見は、シミュレーションの結果と一貫する。すなわち、変形可能部分242(
図21)と組織との間の複数の異なる角度に対応する病変は、複数の異なる角度の各々において同様の深度を有する。電流密度のそのような均一分布は、病変サイズを制御することを促進することができ、それは、特に、薄い組織をアブレートするために有用であり得る。
【0338】
中心電極は、潅注要素上に配置されるように説明されたが、中心電極は、加えて、または代替として、アブレーション電極の変形可能部分内の種々の異なる位置のいずれかに位置することができることを理解されたい。例えば、中心電極(例えば、
図21における中心電極235)は、カテーテルシャフトの遠位端部分上に位置付けられることができる。加えて、または代替として、潅注要素(
図21における潅注要素228等)自体が、中心電極として使用されることができる。したがって、例えば、潅注要素は、少なくとも部分的に、導電性材料から形成され、基準電極、駆動/接地電極、またはそれらの組み合わせとして使用されることができる。
【0339】
アブレーション電極は、ある実質的に球状変形可能部分を含むように図示および説明されたが、概して、実質的に球状変形可能部分は、本明細書に説明されるように、非圧縮状態において、中心点から公称半径の約±1mmまたは約±25%より大きい範囲内にある少なくとも半球(例えば、少なくとも遠位半球)を有する変形可能部分を含むことができると理解されるべきである。したがって、例えば、ここで
図29を参照すると、アブレーション電極324は、遠位領域344および近位領域346を有する変形可能部分342を有することができる。別様に示されない、または文脈から明白とならない限り、アブレーション電極324は、本明細書に説明されるアブレーション電極のうちの任意の1つ以上のものの代わりに、またはそれに加え、使用可能であると理解されるべきである。したがって、一例として、限定ではなく、アブレーション電極324は、別様に示されない、または文脈から明白とならない限り、アブレーション電極124(
図2)、アブレーション電極124’(
図18)、アブレーション電極124’’(
図19)、およびアブレーション電極224(
図21)のうちの1つ以上のものの代わりに、使用可能であると理解されるべきである。
【0340】
一般に、変形可能部分342は、非圧縮状態では、実質的に球状であることができる。すなわち、非圧縮状態では、変形可能部分342の遠位領域344は、中心点「P」から公称半径「R」の約±1mmまたは約±25%より大きい範囲内にある少なくとも半球であることができる。
図29では、明確化のために、変形可能部分342の半球状範囲は、2つの次元のみで示される。しかしながら、変形可能部分342の3次元範囲を前提として、
図29に示される関係は、3次元で適用されることを理解されたい。
【0341】
ある実装では、変形可能部分342の近位領域346は、非圧縮状態では、遠位領域344と異なるように成形されることができる。例えば、近位領域346は、非圧縮状態では、実質的に円錐形であることができる。本明細書で使用され場合、近位領域346の実質的に円錐形形状は、非圧縮状態では、近位領域346に沿った各点からの最短距離が直円錐348の錐台から約±1mmより小さい種々の異なる形状のうちの任意の1つ以上のものを含むと理解されるべきである。例えば、直円錐348の錐台は、約1mmまたはそれを上回る第1の底辺の半径および約6mmまたはそれ未満の第2の底辺の半径を有することができ、第1の底辺の半径は、第2の底辺の半径より小さい。
【0342】
一般に、実質的に円錐形の近位領域346を含む実質的に球状形状を有するアブレーション電極324は、他のアブレーション電極と比較して、本明細書に説明される利点のうちの任意の1つ以上のものを有することができると理解されるべきであり、したがって、アブレーション電極の外側表面324の近傍の均一電流密度、ならびに変形可能部分342が圧縮状態から非圧縮状態に移動するにつれた、支柱、セル、および/またはセンサの反復可能位置付けのうちの1つ以上のものに関する利点をもたらすと理解されるべきである。さらに、または代わりに、他の形状と比較して、実質的に球状形状を有するアブレーション電極324は、組織に対してあまり外傷性ではないことができる(例えば、変形可能部分342と心臓の組織との間の接触があるとき)。加えて、または代替として、アブレーション電極324の最大半径方向寸法は、カテーテルシャフトの遠位部分の最大半径方向寸法より大きい事例では、実質的に円錐形としての近位領域346の形成は、アブレーション電極324の近位移動を促進することができる。すなわち、この例を継続すると、近位領域346の実質的に円錐形形状は、他の形状と比較して、例えば、心臓、血管系、シース、挿入スリーブ、または任意のそれらの組み合わせの中への、またはその中での近位移動にあまり抵抗性ではないことができる。
【0343】
アブレーション電極は、変形可能部分を含むように説明されたが、アブレーション電極の他の構成が、加えて、または代替として、可能である。例えば、アブレーション電極は、複数のセルを画定する複数の支柱(例えば、本明細書に説明される支柱のいずれか)を含むことができ、支柱は、アブレーション電極上に及ぼされる力に応答して形状を維持する実質的に剛体構造を形成する。例えば、複数の支柱は、例えば、実質的に剛体構造が結合される(例えば、直接または間接的に結合される)カテーテルシャフトの最大半径方向寸法と実質的に等しい最大半径方向寸法を有する実質的に剛体構造を形成することができる。使用時、潅注流体および血液のうちの1つ以上のものは、説明されるように、本明細書に説明されるアブレーション電極のうちの任意の1つ以上のものに対して、実質的に剛体構造のセルを通って流動することができる。加えて、または代替として、本明細書に説明される表面電極のうちの任意の1つ以上のものは、実質的に剛体構造上で支持されることができ、実質的に剛体構造は、本明細書に説明される中心電極のうちの任意の1つ以上のものを包み込むことができる。したがって、一例として、実質的に剛体構造上で支持される1つ以上の表面電極は、解剖学的構造の組織との接触が検出されるように、実質的に剛体構造によって包み込まれた中心電極と協働することができる。
【0344】
前述のシステム、デバイス、方法、プロセス等は、ハードウェア、ソフトウェア、または特定の用途に好適なこれらの任意の組み合わせにおいて実現され得る。ハードウェアは、汎用コンピュータおよび/または専用コンピューティングデバイスを含み得る。これは、内部および/または外部メモリとともに、1つ以上のマイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、内蔵マイクロコントローラ、プログラマブルデジタル信号プロセッサまたは他のプログラマブルデバイスまたは処理回路内における実現を含む。これは、さらにまたは代わりに、1つ以上の特定用途向け集積回路、プログラマブルゲートアレイ、プログラマブルアレイ論理構成要素、または電子信号を処理するように構成され得る、任意の他のデバイスまたはデバイスを含み得る。
【0345】
上で説明されるプロセスまたはデバイスの実現は、記憶、コンパイル、または解釈され、前述のデバイス、ならびにプロセッサ、プロセッサアーキテクチャ、または異なるハードウェアおよびソフトウェアの組み合わせの異種組み合わせのうちの1つ上で起動され得る、C等の構造化されたプログラミング言語、C++等のオブジェクト指向プログラミング言語、または任意の他の高レベルまたは低レベルプログラミング言語(アセンブリ言語、ハードウェア記述言語、およびデータベースプログラミング言語および技術を含む)を使用して作成されたコンピュータ実行可能コードを含み得ることをさらに理解されたい。別の側面では、方法は、そのステップを実施するシステム内で具現化され得、いくつかの方法において、デバイスを横断して分散させられ得る。同時に、処理は、上で説明される種々のシステム等のデバイスを横断して分散させられ得るか、または機能性は全て、専用独立型デバイスまたは他のハードウェアの中に統合され得る。別の側面では、上で説明されるプロセスに関連付けられたステップを実施するための手段は、上で説明されるハードウェアおよび/またはソフトウェアのいずれかを含み得る。全てのそのような順列および組み合わせは、本開示の範囲内にあると意図される。
【0346】
本明細書に開示される実施形態は、1つ以上のコンピューティングデバイス上で実行すると、そのステップの任意および/または全てを実施するコンピュータ実行可能コードまたはコンピュータ使用可能コードを備えているコンピュータプログラム製品を含み得る。コードは、非一過性方式において、コンピュータメモリ内に記憶され得、それは、プログラムが実行するメモリ(プロセッサに関連付けられたランダムアクセスメモリ等)、またはディスクドライブ、フラッシュメモリまたは任意の他の光学、電磁、磁気、赤外線または他のデバイスまたはデバイスの組み合わせ等の記憶デバイスであり得る。
【0347】
別の側面では、上で説明されるシステムおよび方法のいずれかは、コンピュータ実行可能コードを搬送する任意の好適な伝送または伝搬媒体および/またはそれへの任意の入力またはそれからの出力において具現化され得る。
【0348】
本明細書に説明される実装の方法ステップは、異なる意味が明示的に提供されるか、または別様に文脈から明白にならない限り、そのような方法ステップを以下の請求項の特許性と一貫して実施させる任意の好適な方法を含むことが意図される。したがって、例えば、Xのステップを実施することは、遠隔ユーザ、遠隔処理リソース(例えば、サーバまたはクラウドコンピュータ)、または機械等の別の当事者に、Xのステップを実施させるための任意の好適な方法を含む。同様に、ステップX、Y、およびZを実施することは、そのような他の個人またはリソースの任意の組み合わせに、ステップX、Y、およびZを実施させ、そのようなステップの利点を取得するように指示または制御する任意の方法を含み得る。したがって、本明細書に説明される実装の方法ステップは、1つ以上の他の当事者またはエンティティに、異なる意味が明示的に提供されるか、または別様に文脈から明白にならない限り、以下の請求項の特許性と一貫してステップを実施させる任意の好適な方法を含むことが意図される。そのような当事者またはエンティティは、任意の他の当事者またはエンティティの指示または制御下にある必要はなく、特定の管轄権内に位置する必要もない。
【0349】
さらに、上記方法は、一例として記載されることを理解されたい。そうではないことの明示的指示がない限り、開示されるステップは、本開示の範囲から逸脱することなく、修正、補完、省略、および/または並び替えされ得る。
【0350】
上で説明されるデバイス、システム、および方法は、一例として記載され、限定ではないことを理解されたい。多数の変形例、追加、省略、および他の修正は、当業者に明白となるであろう。加えて、上記の説明および図面における方法ステップの順序または提示は、特定の順序が明示的に要求されるか、または別様に文脈から明白にならない限り、列挙されるステップを実施するこの順序を要求することを意図するものではない。したがって、特定の実施形態が、図示および説明されたが、形態および詳細における種々の変更および修正が、本開示の精神および範囲から逸脱することなくその中に行われ得、法律によって許容可能な最も広義の意味で解釈されるべき、以下の請求項によって定義された本発明の一部を形成することが意図されることが、当業者に明白であろう。