(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-26
(45)【発行日】2024-04-03
(54)【発明の名称】ビーム変更命令受信の失敗中のフォールバックビーム選択手順
(51)【国際特許分類】
H04W 16/28 20090101AFI20240327BHJP
H04W 88/02 20090101ALI20240327BHJP
H04W 76/19 20180101ALI20240327BHJP
H04W 24/10 20090101ALI20240327BHJP
H04B 7/06 20060101ALI20240327BHJP
【FI】
H04W16/28 130
H04W88/02 140
H04W76/19
H04W24/10
H04B7/06 956
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022131866
(22)【出願日】2022-08-22
(62)【分割の表示】P 2019531375の分割
【原出願日】2017-12-04
【審査請求日】2022-08-24
(32)【優先日】2016-12-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2017-08-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】507364838
【氏名又は名称】クアルコム,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100163522
【氏名又は名称】黒田 晋平
(72)【発明者】
【氏名】ムハンマド・ナズムル・イスラム
(72)【発明者】
【氏名】ジュンイ・リ
(72)【発明者】
【氏名】タオ・ルオ
(72)【発明者】
【氏名】ビラル・サディク
(72)【発明者】
【氏名】ソニー・アカラカラン
【審査官】吉村 真治▲郎▼
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2016/0353510(US,A1)
【文献】国際公開第2016/198123(WO,A1)
【文献】特表2016-506681(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0080060(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2015/0341095(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24- 7/26
H04W 4/00-99/00
H04B 7/06
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ機器(UE)によるワイヤレス通信の方法であって、
基地局の第1のビームを使用するように構成される前記基地局と通信するために、第1のUEビームを利用するステップと、
前記UEが前記基地局との通信を失ったか否かを決定するステップと、
前記UEが、前記UEが
前記通信を失ったと決定するとき、前記基地局が前記基地局の第2のビームで構成されないと決定するステップと、
前記基地局が前記基地局の前記第2のビームで構成されないとの決定に応答して、前記基地局の第3のビームを介して、前記基地局と通信するために、第3のUEビームを選択するステップであって、前記第3のビームがあらかじめ定義されたビームである、ステップと
を含む方法。
【請求項2】
前記基地局の前記第1のビームを使用するように構成される前記基地局に、前記第1のビームから前記第2のビームに変更するように示すステップ
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記UEが、前記第1のビームから前記第2のビームに変更するための前記基地局による決定を示すビーム変更命令を受信したか否かを決定するステップと、
前記UEが前記ビーム変更命令を受信するとき、前記第1のUEビームから第2のUEビームに切り替えるステップと
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記UEが、前記ビーム変更命令を受信した後、前記第2のUEビームを使用して、前記基地局と通信することに失敗すること、
前記UEが、前記第1のビームから前記第2のビームに変更するための前記基地局による決定を示すビーム変更命令の成功裏の受信に失敗し、前記第1のUEビームを使用して、前記基地局と通信することに失敗すること、または
前記UEが前記基地局に、前記基地局からの前記ビーム変更命令の受信の成功の肯定応答を送信した後、前記UEが、前記基地局が前記肯定応答を受信したと決定しないこと
のうちの少なくとも1つの条件が満たされる場合、前記UEが前記基地局との通信を失ったと決定する、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記第3のUEビームが前記第1のUEビームと同じである、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
複数の候補ビームを使用して、少なくとも1つの基準信号を前記基地局から受信するステップと、
前記複数の候補ビームの各々のための前記少なくとも1つの基準信号のUE受信品質に基づいて、前記UEから前記第3のビームの指示を前記基地局に送信するステップと
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記方法が、
複数の候補ビームを使用して、少なくとも1つの基準信号を前記基地局から受信するステップと、
前記少なくとも1つの基準信号に基づいて、前記複数の候補ビームのうちの少なくとも1つのための信号品質報告を、前記基地局に送信するステップと
をさらに含み、
前記第3のビームとして、前記複数の候補ビームの中のビームを設定するために、前記信号品質報告が使用される、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記方法が、
前記複数の候補ビームの各々のためのUEビームパターンを、前記基地局から受信するステップ
をさらに含み、
前記信号品質報告が前記UEビームパターンにさらに基づく、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記第3のビームを使用する前記基地局との通信が失敗すると決定するステップと、
前記第3のビームを使用する前記通信が失敗するとの前記決定のとき、第4のビームを選択するために、ビーム復元手順を実行するステップと
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
ワイヤレス通信のためのユーザ機器(UE)であって、
メモリと、
前記メモリに結合された少なくとも1つのプロセッサと
を備え、前記少なくとも1つのプロセッサが、
基地局の第1のビームを使用するように構成される前記基地局と通信するために、第1のUEビームを利用すること、
前記UEが前記基地局との通信を失ったか否かを決定すること、
前記UEが、前記UEが
前記通信を失ったと決定するとき、前記基地局が前記基地局の第2のビームで構成されないと決定すること、および
前記基地局が前記基地局の前記第2のビームで構成されないとの決定に応答して、前記基地局の第3のビームを介して、前記基地局と通信するために、第3のUEビームを選択することであって、前記第3のビームがあらかじめ定義されたビームである、こと
を行うように構成される、ユーザ機器。
【請求項11】
前記少なくとも1つのプロセッサが、
前記UEが、前記第1のビームから前記第2のビームに変更するための前記基地局による決定を示すビーム変更命令を受信したか否かを決定すること、および
前記UEが前記ビーム変更命令を受信するとき、前記第1のUEビームから第2のUEビームに切り替えること
を行うようにさらに構成される、請求項10に記載のユーザ機器。
【請求項12】
前記少なくとも1つのプロセッサが、
複数の候補ビームを使用して、少なくとも1つの基準信号を前記基地局から受信すること、および
前記複数の候補ビームの各々のための前記少なくとも1つの基準信号のUE受信品質に基づいて、前記UEから前記第3のビームの指示を前記基地局に送信すること
を行うようにさらに構成される、請求項10に記載のユーザ機器。
【請求項13】
前記少なくとも1つのプロセッサが、
複数の候補ビームを使用して、少なくとも1つの基準信号を前記基地局から受信すること、
前記少なくとも1つの基準信号に基づいて、前記複数の候補ビームのうちの少なくとも1つのための信号品質報告を、前記基地局に送信すること
を行うようにさらに構成され、
前記第3のビームとして、前記複数の候補ビームの中のビームを設定するために、前記信号品質報告が使用される、請求項10に記載のユーザ機器。
【請求項14】
前記少なくとも1つのプロセッサが、
前記
複数の候補ビームの各々のためのUEビームパターンを、前記基地局から受信すること
を行うようにさらに構成され、
前記信号品質報告が前記UEビームパターンにさらに基づく、請求項13に記載のユーザ機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、その全体が参照により本明細書に明確に組み込まれる、「FALLBACK BEAM SELECTION PROCEDURE DURING FAILURE OF BEAM CHANGE INSTRUCTION RECEPTION」と題する2016年12月20日に出願された米国仮出願第62/436,966号、および「FALLBACK BEAM SELECTION PROCEDURE DURING FAILURE OF BEAM CHANGE INSTRUCTION RECEPTION」と題する2017年8月24日に出願された米国特許出願第15/685,872号の利益を主張する。
【0002】
本開示は、一般に通信システムに関し、より詳細には、ユーザ機器と基地局との間のワイヤレス通信におけるビーム選択に関する。
【背景技術】
【0003】
ワイヤレス通信システムは、電話、ビデオ、データ、メッセージング、およびブロードキャストなどの、様々な電気通信サービスを提供するために広く展開されている。典型的なワイヤレス通信システムは、利用可能なシステムリソースを共有することによって複数のユーザとの通信をサポートすることが可能な多元接続技術を採用する場合がある。そのような多元接続技術の例には、符号分割多元接続(CDMA)システム、時分割多元接続(TDMA)システム、周波数分割多元接続(FDMA)システム、直交周波数分割多元接続(OFDMA)システム、シングルキャリア周波数分割多元接続(SC-FDMA)システム、および時分割同期符号分割多元接続(TD-SCDMA)システムが含まれる。
【0004】
これらの多元接続技術は、異なるワイヤレスデバイスが都市、国家、地域、さらには地球規模で通信することを可能にする共通プロトコルを提供するために、様々な電気通信規格において採用されている。例示的な電気通信規格は、ロングタームエボリューション(LTE)である。LTEは、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP(登録商標))によって公表されたユニバーサルモバイルテレコミュニケーションズシステム(UMTS)モバイル規格に対する拡張のセットである。LTEは、ダウンリンク上でOFDMAを使用し、アップリンク上でSC-FDMAを使用し、多入力多出力(MIMO)アンテナ技術を使用して、スペクトル効率の改善、コストの低下、およびサービスの改善を通じて、モバイルブロードバンドアクセスをサポートするように設計されている。しかしながら、モバイルブロードバンドアクセスに対する需要が増加し続けるにつれて、LTE技術のさらなる改善が必要とされている。これらの改善はまた、他の多元接続技術、およびこれらの技術を採用する電気通信規格に適用可能であり得る。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
以下は、そのような態様の基本的理解を可能にするために、1つまたは複数の態様の簡略化された概要を提示する。この概要は、すべての考えられる態様の包括的な概説ではなく、すべての態様の主要または重要な要素を特定することも、いずれかまたはすべての態様の範囲を定めることも意図していない。その唯一の目的は、後で提示されるより詳細な説明の導入として、1つまたは複数の態様のいくつかの概念を簡略化された形で提示することである。
【0006】
ビームフォーミング技法を用いて、基地局は、異なる方向をポイントするビームのうちの1つを選択して、選択されたビームを通信し得る。ビームの選択後、最適なビームが変更になることがあり、したがって、基地局は、現在のビームから別のビームに変更するように決定し得る。ビーム変更のプロセスにおいて、基地局は、基地局が現在のビームから別のビームに変更することになることを示すために、ユーザ機器(UE)にビーム変更命令を送信する。UEがビーム変更命令の受信に成功できない状況があり得る。基地局が、UEがビーム変更命令の受信に成功していないと決定するとき、基地局は、UEと通信するために、代わりにフォールバックビームを選択し得る。
【0007】
本開示の一態様では、方法、コンピュータ可読媒体、および装置が提供される。装置は基地局であり得る。基地局は、第1のビームから第2のビームに変更するように決定する。基地局は、第2のビームに変更するための決定のとき、第2のビームに変更するための決定を示すために、ビーム変更命令をUEに送信する。基地局は、UEがビーム変更命令を受信したか否かを決定する。基地局は、UEがビーム変更命令を受信していないと、基地局が決定するとき、UEと通信するために第3のビームを選択し、第3のビームがあらかじめ定義されたビームである。
【0008】
一態様では、装置は基地局であり得る。基地局は、第1のビームから第2のビームに変更するように決定するための手段を含み得る。基地局は、第2のビームに変更するための決定のとき、第2のビームに変更するための決定を示すために、ビーム変更命令をUEに送信するための手段を含み得る。基地局は、UEがビーム変更命令を受信したか否かを決定するための手段を含み得る。基地局は、UEがビーム変更命令を受信していないと、基地局が決定するとき、UEと通信するために第3のビームを選択するための手段であって、第3のビームがあらかじめ定義されたフォールバックビームである、手段を含み得る。
【0009】
一態様では、装置は、メモリと、メモリに結合された少なくとも1つのプロセッサとを含む基地局であり得る。少なくとも1つのプロセッサは、第1のビームから第2のビームに変更するように決定すること、第2のビームに変更するための決定のとき、第2のビームに変更するための決定を示すために、ビーム変更命令をUEに送信すること、UEがビーム変更命令を受信したか否かを決定すること、および、UEがビーム変更命令を受信していないと、基地局が決定するとき、UEと通信するために第3のビームを選択することであって、第3のビームがあらかじめ定義されたビームである、ことを行うように構成され得る。
【0010】
一態様では、基地局のための、コンピュータ実行可能コードを記憶するコンピュータ可読媒体は、第1のビームから第2のビームに変更するように決定すること、第2のビームに変更するための決定のとき、第2のビームに変更するための決定を示すために、ビーム変更命令をUEに送信すること、UEがビーム変更命令を受信したか否かを決定すること、および、UEがビーム変更命令を受信していないと、基地局が決定するとき、UEと通信するために第3のビームを選択することであって、第3のビームがあらかじめ定義されたビームである、ことを行うためのコードを含む。
【0011】
本開示の一態様では、方法、コンピュータ可読媒体、および装置が提供される。装置はUEであり得る。UEは、基地局の第1のビームを使用するように構成される基地局と通信するために、第1のUEビームを利用する。UEは、UEが基地局との通信を失ったか否かを決定する。UEが、UEが通信を失ったと決定するとき、UEは、基地局が基地局の第2のビームで構成されないと決定する。UEは、基地局が基地局の第2のビームで構成されないとの決定に応答して、基地局の第3のビームを介して、基地局と通信するために、第3のUEビームを選択することであって、第3のビームがあらかじめ定義されたビームである。
【0012】
一態様では、装置はUEであり得る。UEは、基地局の第1のビームを使用するように構成される基地局と通信するために、第1のUEビームを利用するための手段を含み得る。UEは、UEが基地局との通信を失ったか否かを決定するための手段を含み得る。UEは、UEが通信を失ったと、UEが決定するとき、基地局が基地局の第2のビームで構成されないと決定するための手段を含み得る。UEは、基地局が基地局の第2のビームで構成されないとの決定に応答して、基地局の第3のビームを介して、基地局と通信するために、第3のUEビームを選択するための手段であって、第3のビームがあらかじめ定義されたビームである、手段を含み得る。
【0013】
一態様では、装置は、メモリと、メモリに結合された少なくとも1つのプロセッサとを含むUEであり得る。少なくとも1つのプロセッサは、基地局の第1のビームを使用するように構成される基地局と通信するために、第1のUEビームを利用すること、UEが基地局との通信を失ったか否かを決定すること、UEが、UEが通信を失ったと決定するとき、基地局が基地局の第2のビームで構成されないと決定すること、および、基地局が基地局の第2のビームで構成されないとの決定に応答して、基地局の第3のビームを介して、基地局と通信するために、第3のUEビームを選択することであって、第3のビームがあらかじめ定義されたビームである、ことを行うように構成され得る。
【0014】
一態様では、UEのための、コンピュータ実行可能コードを記憶するコンピュータ可読媒体は、基地局の第1のビームを使用するように構成される基地局と通信するために、第1のUEビームを利用すること、UEが基地局との通信を失ったか否かを決定すること、UEが、UEが通信を失ったと決定するとき、基地局が基地局の第2のビームで構成されないと決定すること、および、基地局が基地局の第2のビームで構成されないとの決定に応答して、基地局の第3のビームを介して、基地局と通信するために、第3のUEビームを選択することであって、第3のビームがあらかじめ定義されたビームである、ことを行うためのコードを含む。
【0015】
上記の目的および関係する目的の達成のために、1つまたは複数の態様が、以下で十分に説明されるとともに特に特許請求の範囲において指摘される特徴を備える。以下の説明および添付の図面は、1つまたは複数の態様のいくつかの例示的な特徴を詳細に記載する。しかしながら、これらの特徴は、様々な態様の原理が採用され得る様々な方法のうちのほんのいくつかを示すものであり、この説明は、すべてのそのような態様およびそれらの均等物を含むものとする。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】ワイヤレス通信システムおよびアクセスネットワークの一例を示す図である。
【
図2A】DLフレーム構造のLTEの例を示す図である。
【
図2B】DLフレーム構造内のDLチャネルのLTEの例を示す図である。
【
図2C】ULフレーム構造のLTEの例を示す図である。
【
図2D】ULフレーム構造内のULチャネルのLTEの例を示す図である。
【
図3】アクセスネットワーク内の発展型ノードB(eNB)およびユーザ機器(UE)の一例を示す図である。
【
図5A】基地局とUEとの間のビームフォーミングされた信号の送信の一例を示す図である。
【
図5B】基地局とUEとの間のビームフォーミングされた信号の送信の一例を示す図である。
【
図7】ビームを選択するためのユーザ機器と基地局との間の通信を示す例示的な図である。
【
図8】ワイヤレス通信の方法のフローチャートである。
【
図9A】
図8のフローチャートから拡張する、ワイヤレス通信の方法のフローチャートである。
【
図9B】
図8のフローチャートから拡張する、ワイヤレス通信の方法のフローチャートである。
【
図10】例示的な装置における異なる手段/構成要素間のデータフローを示す概念データフロー図である。
【
図11】処理システムを採用する装置のためのハードウェア実装形態の一例を示す図である。
【
図12】ワイヤレス通信の方法のフローチャートである。
【
図13A】
図12のフローチャートから拡張する、ワイヤレス通信の方法のフローチャートである。
【
図13B】
図12のフローチャートから拡張する、ワイヤレス通信の方法のフローチャートである。
【
図14】
図12のフローチャートから拡張する、ワイヤレス通信の方法のフローチャートである。
【
図15】例示的な装置における異なる手段/構成要素間のデータフローを示す概念データフロー図である。
【
図16】処理システムを採用する装置のためのハードウェア実装形態の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
添付の図面に関して以下に記載する発明を実施するための形態は、様々な構成について説明するものであり、本明細書で説明する概念が実践され得る唯一の構成を表すものではない。発明を実施するための形態は、様々な概念の完全な理解を与える目的で、具体的な詳細を含む。しかしながら、これらの概念はこれらの具体的な詳細がなくても実践され得ることが、当業者には明らかであろう。いくつかの事例では、そのような概念を不明瞭にすることを避けるために、よく知られている構造および構成要素がブロック図の形態で示される。
【0018】
以下に、電気通信システムのいくつかの態様を、様々な装置および方法を参照しながら提示する。これらの装置および方法について、以下の発明を実施するための形態において説明し、(「要素」と総称される)様々なブロック、構成要素、回路、プロセス、アルゴリズムなどによって添付の図面に示す。これらの要素は、電子ハードウェア、コンピュータソフトウェア、またはそれらの任意の組合せを使用して実装される場合がある。そのような要素がハードウェアとして実装されるか、またはソフトウェアとして実装されるかは、特定の適用例および全体的なシステムに課される設計制約に依存する。
【0019】
例として、要素、または要素の任意の部分、または要素の任意の組合せは、1つまたは複数のプロセッサを含む「処理システム」として実装され得る。プロセッサの例には、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、グラフィックス処理装置(GPU)、中央処理装置(CPU)、アプリケーションプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、縮小命令セットコンピューティング(RISC)プロセッサ、システムオンチップ(SoC)、ベースバンドプロセッサ、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プログラマブル論理デバイス(PLD)、ステートマシン、ゲート論理、個別ハードウェア回路、および本開示全体にわたって説明される様々な機能を実行するように構成された他の適切なハードウェアがある。処理システムの中の1つまたは複数のプロセッサは、ソフトウェアを実行し得る。ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語などの名称にかかわらず、命令、命令セット、コード、コードセグメント、プログラムコード、プログラム、サブプログラム、ソフトウェアコンポーネント、アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアパッケージ、ルーチン、サブルーチン、オブジェクト、実行ファイル、実行スレッド、プロシージャ、関数などを意味するように広く解釈されるべきである。
【0020】
したがって、1つまたは複数の例示的な実施形態では、説明される機能は、ハードウェア、ソフトウェア、またはそれらの任意の組合せで実装され得る。ソフトウェアで実装される場合、機能は、コンピュータ可読媒体上に記憶されるか、またはコンピュータ可読媒体上に1つもしくは複数の命令もしくはコードとして符号化され得る。コンピュータ可読媒体は、コンピュータ記憶媒体を含む。記憶媒体は、コンピュータによってアクセス可能な任意の利用可能な媒体であり得る。限定ではなく例として、そのようなコンピュータ可読媒体は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読取り専用メモリ(ROM)、電気的消去可能プログラマブルROM(EEPROM)、光ディスクストレージ、磁気ディスクストレージ、他の磁気ストレージデバイス、上述のタイプのコンピュータ可読媒体の組合せ、または、コンピュータによってアクセス可能な命令もしくはデータ構造の形態のコンピュータ実行可能コードを記憶するために使用可能な任意の他の媒体を備え得る。
【0021】
図1は、ワイヤレス通信システムおよびアクセスネットワーク100の一例を示す図である。(ワイヤレスワイドエリアネットワーク(WWAN)とも呼ばれる)ワイヤレス通信システムは、基地局102と、UE104と、発展型パケットコア(EPC)160とを含む。基地局102は、マクロセル(高電力セルラー基地局)および/またはスモールセル(低電力セルラー基地局)を含み得る。マクロセルは基地局を含む。スモールセルは、フェムトセルと、ピコセルと、マイクロセルとを含む。
【0022】
(発展型ユニバーサルモバイルテレコミュニケーションズシステム(UMTS)地上波無線アクセスネットワーク(E-UTRAN)と総称される)基地局102は、バックホールリンク132(たとえば、S1インターフェース)を通してEPC160とインターフェースする。他の機能に加えて、基地局102は、ユーザデータの転送、無線チャネルの暗号化および解読、完全性保護、ヘッダ圧縮、モビリティ制御機能(たとえば、ハンドオーバー、デュアル接続性)、セル間干渉協調、接続セットアップおよび解放、負荷分散、非アクセス層(NAS)メッセージのための分配、NASノード選択、同期、無線アクセスネットワーク(RAN)共有、マルチメディアブロードキャストマルチキャストサービス(MBMS)、加入者および機器トレース、RAN情報管理(RIM)、ページング、測位、ならびに警告メッセージの配信という機能のうちの、1つまたは複数を実行することができる。基地局102は、バックホールリンク134(たとえば、X2インターフェース)上で互いに直接的または(たとえば、EPC160を通して)間接的に通信し得る。バックホールリンク134は、有線またはワイヤレスであり得る。
【0023】
基地局102は、UE104とワイヤレス通信し得る。基地局102の各々は、それぞれの地理的カバレージエリア110に通信カバレージを提供し得る。重複する地理的カバレージエリア110が存在することがある。たとえば、スモールセル102'は、1つまたは複数のマクロ基地局102のカバレージエリア110と重複するカバレージエリア110'を有する場合がある。スモールセルとマクロセルの両方を含むネットワークは、異種ネットワークとして知られていることがある。異種ネットワークは、限定加入者グループ(CSG)として知られる限定グループにサービスを提供し得るホーム発展型ノードB(eNB)(HeNB)を含むこともある。基地局102とUE104との間の通信リンク120は、UE104から基地局102への(逆方向リンクとも呼ばれる)アップリンク(UL)送信、および/または基地局102からUE104への(順方向リンクとも呼ばれる)ダウンリンク(DL)送信を含むことがある。通信リンク120は、空間多重化、ビームフォーミング、および/または送信ダイバーシティを含む、多入力多出力(MIMO)アンテナ技術を使用し得る。通信リンクは、1つまたは複数のキャリアを介することがある。基地局102/UE104は、各方向における送信に使用される合計YxMHz(x個のコンポーネントキャリア)までのキャリアアグリゲーションにおいて割り振られた、キャリア当たりYMHz(たとえば、5、10、15、20、100MHz)までの帯域幅のスペクトルを使用することができる。キャリアは、互いに隣接することも、隣接しないこともある。キャリアの割振りは、DLおよびULに関して非対称であることがある(たとえば、DLに対して、ULよりも多数または少数のキャリアが割り振られることがある)。コンポーネントキャリアは、1次コンポーネントキャリアと、1つまたは複数の2次コンポーネントキャリアとを含み得る。1次コンポーネントキャリアは1次セル(PCell)と呼ばれることがあり、2次コンポーネントキャリアは2次セル(SCell)と呼ばれることがある。
【0024】
ワイヤレス通信システムは、5GHz無認可周波数スペクトル内で通信リンク154を介してWi-Fi局(STA)152と通信しているWi-Fiアクセスポイント(AP)150をさらに含む場合がある。無認可周波数スペクトル内で通信するとき、STA152/AP150は、チャネルが利用可能であるか否かを決定するために、通信するより前にクリアチャネルアセスメント(CCA)を実行し得る。
【0025】
スモールセル102'は、認可および/または無認可周波数スペクトルにおいて動作し得る。無認可周波数スペクトル内で動作しているとき、スモールセル102'は、NRを採用し、Wi-Fi AP150によって使用されるのと同じ5GHz無認可周波数スペクトルを使用し得る。無認可周波数スペクトル内でNRを採用するスモールセル102'は、アクセスネットワークへのカバレージをブーストすること、および/またはアクセスネットワークの容量を増加させることを行い得る。
【0026】
gノードB(gNB)180は、UE104と通信するときにミリメートル波(MMW)周波数および/または準MMW周波数(near MMW frequency)で動作し得る。gNB180がMMW周波数または準MMW周波数で動作するとき、gNB180はmmW基地局と呼ばれることがある。極高周波数(EHF:extremely high frequency)は、電磁スペクトルにおけるRFの一部である。EHFは、30GHz~300GHzの範囲および1ミリメートルから10ミリメートルの間の波長を有する。この帯域における電波は、ミリメートル波と呼ばれることがある。準MMWは、100ミリメートルの波長を有し、3GHzの周波数まで及ぶことがある。超高周波数(SHF:super high frequency)帯域は、センチメートル波とも呼ばれ、3GHzから30GHzの間に及ぶ。MMW/準MMW無線周波数帯域を使用する通信は、極めて高い経路損失および短い距離を有する。MMW基地局180は、極めて高い経路損失および短距離を補償するために、UE104に対してビームフォーミング184を利用し得る。
【0027】
EPC160は、モビリティ管理エンティティ(MME)162と、他のMME164と、サービングゲートウェイ166と、マルチメディアブロードキャストマルチキャストサービス(MBMS)ゲートウェイ168と、ブロードキャストマルチキャストサービスセンター(BM-SC)170と、パケットデータネットワーク(PDN)ゲートウェイ172とを含み得る。MME162は、ホーム加入者サーバ(HSS)174と通信している場合がある。MME162は、UE104とEPC160との間のシグナリングを処理する制御ノードである。概して、MME162はベアラと接続管理とを提供する。すべてのユーザインターネットプロトコル(IP)パケットは、サービングゲートウェイ166を介して転送され、サービングゲートウェイ166自体はPDNゲートウェイ172に接続される。PDNゲートウェイ172は、UEのIPアドレス割振りならびに他の機能を提供する。PDNゲートウェイ172およびBM-SC170は、IPサービス176に接続される。IPサービス176は、インターネット、イントラネット、IPマルチメディアサブシステム(IMS)、PSストリーミングサービス、および/または他のIPサービスを含み得る。BM-SC170は、MBMSユーザサービスのプロビジョニングおよび配信のための機能を提供することができる。BM-SC170は、コンテンツプロバイダMBMS送信のためのエントリポイントとして働く場合があり、パブリックランドモバイルネットワーク(PLMN)内のMBMSベアラサービスを認可および開始するために使用される場合があり、MBMS送信をスケジュールするために使用される場合がある。MBMSゲートウェイ168は、特定のサービスをブロードキャストするマルチキャストブロードキャスト単一周波数ネットワーク(MBSFN)エリアに属する基地局102にMBMSトラフィックを配信するために使用されることがあり、セッション管理(開始/停止)およびeMBMS関係の課金情報を収集することを担うことがある。
【0028】
基地局は、gNB、ノードB、発展型ノードB(eNB)、アクセスポイント、トランシーバ基地局、無線基地局、無線トランシーバ、トランシーバ機能、基本サービスセット(BSS)、拡張サービスセット(ESS)、または何らかの他の適切な用語で呼ばれることもある。基地局102は、UE104にEPC160へのアクセスポイントを提供する。UE104の例には、携帯電話、スマートフォン、セッション開始プロトコル(SIP)電話、ラップトップ、携帯情報端末(PDA)、衛星無線、全地球測位システム、マルチメディアデバイス、ビデオデバイス、デジタルオーディオプレーヤ(たとえば、MP3プレーヤ)、カメラ、ゲーム機、タブレット、スマートデバイス、ウェアラブルデバイス、車両、電気メーター、ガスポンプ、トースター、または任意の他の同様の機能デバイスがある。UE104の一部は、IoTデバイス(たとえば、パーキングメーター、ガスポンプ、トースター、車両など)と呼ばれ得る。UE104は、局、移動局、加入者局、モバイルユニット、加入者ユニット、ワイヤレスユニット、リモートユニット、モバイルデバイス、ワイヤレスデバイス、ワイヤレス通信デバイス、リモートデバイス、モバイル加入者局、アクセス端末、モバイル端末、ワイヤレス端末、リモート端末、ハンドセット、ユーザエージェント、モバイルクライアント、クライアント、または他の何らかの適切な用語で呼ばれることもある。
【0029】
再び
図1を参照すると、いくつかの態様では、eNB180が、現在のビームから第2のビームに変更するためのビーム変更命令がUE104によって受信されたと決定しない場合、UE104/eNB180は、フォールバックビームを用いて通信するように決定するように構成され得る(198)。
【0030】
図2Aは、LTEにおけるDLフレーム構造の一例を示す
図200である。
図2Bは、LTEにおけるDLフレーム構造内のチャネルの一例を示す
図230である。
図2Cは、LTEにおけるULフレーム構造の一例を示す
図250である。
図2Dは、LTEにおけるULフレーム構造内のチャネルの一例を示す
図280である。他のワイヤレス通信技術は、異なるフレーム構造および/または異なるチャネルを有することがある。LTEでは、フレーム(10ms)は、10個の等しいサイズのサブフレームに分割されることがある。各サブフレームは、2つの連続するタイムスロットを含み得る。2つのタイムスロットを表すためにリソースグリッドが使用される場合があり、各タイムスロットは、1つまたは複数の時間同時の(time concurrent)リソースブロック(RB)(物理RB(PRB)とも呼ばれる)を含む。リソースグリッドは、複数のリソース要素(RE)に分割される。LTEでは、ノーマルサイクリックプレフィックスの場合、RBは、合計で84個のREについて、周波数領域に12個の連続するサブキャリアを含み、時間領域に7つの連続するシンボル(DLの場合はOFDMシンボル、ULの場合はSC-FDMAシンボル)を含む。拡張サイクリックプレフィックスの場合、RBは、合計で72個のREについて、周波数領域に12個の連続するサブキャリアを含み、時間領域に6個の連続するシンボルを含む。各REによって搬送されるビット数は、変調方式に依存する。
【0031】
図2Aに示すように、REのうちのいくつかは、UEにおけるチャネル推定のためのDL基準(パイロット)信号(DL-RS)を搬送する。DL-RSは、(共通RSと呼ばれることもある)セル固有基準信号(CRS)と、UE固有基準信号(UE-RS)と、チャネル状態情報基準信号(CSI-RS)とを含み得る。
図2Aは、(それぞれ、R
0、R
1、R
2、およびR
3として示された)アンテナポート0、1、2、および3のためのCRSと、(R
5として示された)アンテナポート5のためのUE-RSと、(Rとして示された)アンテナポート15のためのCSI-RSとを示す。
図2Bは、フレームのDLサブフレーム内の様々なチャネルの一例を示す。物理制御フォーマットインジケータチャネル(PCFICH)はスロット0のシンボル0内にあり、物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)が1つのシンボルを占有するか、2つのシンボルを占有するか、3つのシンボルを占有するかを示す制御フォーマットインジケータ(CFI)を搬送する(
図2Bは、3つのシンボルを占有するPDCCHを示す)。PDCCHは、1つまたは複数の制御チャネル要素(CCE)内でダウンリンク制御情報(DCI)を搬送し、各CCEは9つのREグループ(REG)を含み、各REGはOFDMシンボルに4つの連続するREを含む。UEは、DCIも搬送するUE固有の拡張PDCCH(ePDCCH)で構成されることがある。ePDCCHは、2つ、4つ、または8つのRBペアを有することがある(
図2Bは2つのRBペアを示し、各サブセットは1つのRBペアを含む)。物理ハイブリッド自動再送要求(ARQ)(HARQ)インジケータチャネル(PHICH)もスロット0のシンボル0内にあり、物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)に基づいてHARQ肯定応答(ACK)/否定ACK(NACK)フィードバックを示すHARQインジケータ(HI)を搬送する。1次同期チャネル(PSCH)は、フレームのサブフレーム0および5内のスロット0のシンボル6内にあり、サブフレームタイミングと物理レイヤ識別情報とを決定するためにUEによって使用される1次同期信号(PSS)を搬送する。2次同期チャネル(SSCH)は、フレームのサブフレーム0および5内のスロット0のシンボル5内にあり、物理レイヤセル識別情報グループ番号を決定するためにUEによって使用される2次同期信号(SSS)を搬送する。物理レイヤ識別情報および物理レイヤセル識別情報グループ番号に基づいて、UEは物理セル識別子(PCI)を決定することができる。PCIに基づいて、UEは上述のDL-RSの位置を決定することができる。物理ブロードキャストチャネル(PBCH)は、フレームのサブフレーム0のスロット1のシンボル0、1、2、3内にあり、マスター情報ブロック(MIB)を搬送する。MIBは、DLシステム帯域幅の中のRBの数と、PHICH構成と、システムフレーム番号(SFN)とを提供する。物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)は、ユーザデータと、システム情報ブロック(SIB)などのPBCHを通じて送信されないブロードキャストシステム情報と、ページングメッセージとを搬送する。
【0032】
図2Cに示すように、REのうちのいくつかは、eNBにおけるチャネル推定のための復調基準信号(DM-RS)を搬送する。UEは、サブフレームの最終シンボルにおいてサウンディング基準信号(SRS)をさらに送信することがある。SRSはコム構造を有することがあり、UEは、コムのうちの1つの上でSRSを送信することがある。SRSは、eNBによって、UL上での周波数依存のスケジューリングを可能にするために、チャネル品質推定のために使用され得る。
図2Dは、フレームのULサブフレーム内の様々なチャネルの一例を示す。物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)は、PRACH構成に基づいてフレーム内の1つまたは複数のサブフレーム内にあり得る。PRACHは、サブフレーム内に6つの連続するRBペアを含み得る。PRACHにより、UEが初期システムアクセスを実行し、UL同期を実現することが可能になる。物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)は、ULシステム帯域幅の端に位置することがある。PUCCHは、スケジューリング要求、チャネル品質インジケータ(CQI)、プリコーディング行列インジケータ(PMI)、ランクインジケータ(RI)、およびHARQ ACK/NACKフィードバックなどのアップリンク制御情報(UCI)を搬送する。PUSCHは、データを搬送し、バッファステータス報告(BSR)、電力ヘッドルーム報告(PHR)、および/またはUCIを搬送するためにさらに使用されることがある。
【0033】
図3は、アクセスネットワークにおいてUE350と通信しているeNB310のブロック図である。DLでは、EPC160からのIPパケットがコントローラ/プロセッサ375に提供され得る。コントローラ/プロセッサ375は、レイヤ3およびレイヤ2の機能を実装する。レイヤ3は無線リソース制御(RRC)レイヤを含み、レイヤ2は、パケットデータコンバージェンスプロトコル(PDCP)レイヤと、無線リンク制御(RLC)レイヤと、媒体アクセス制御(MAC)レイヤとを含む。コントローラ/プロセッサ375は、システム情報(たとえば、MIB、SIB)のブロードキャスティング、RRC接続制御(たとえば、RRC接続ページング、RRC接続確立、RRC接続修正、およびRRC接続解放)、無線アクセス技術(RAT)間モビリティ、ならびにUE測定報告のための測定構成に関連するRRCレイヤ機能と、ヘッダ圧縮/解凍、セキュリティ(暗号化、解読、完全性保護、完全性検証)、およびハンドオーバーサポート機能に関連するPDCPレイヤ機能と、上位レイヤパケットデータユニット(PDU)の転送、ARQを介した誤り訂正、RLCサービスデータユニット(SDU)の連結、セグメンテーション、およびリアセンブリ、RLCデータPDUの再セグメンテーション、ならびにRLCデータPDUの並べ替えに関連するRLCレイヤ機能と、論理チャネルとトランスポートチャネルとの間のマッピング、トランスポートブロック(TB)上へのMAC SDUの多重化、TBからのMAC SDUの逆多重化、スケジューリング情報報告、HARQを介した誤り訂正、優先度処理、および論理チャネル優先順位付けに関連するMACレイヤ機能とを提供する。
【0034】
送信(TX)プロセッサ316および受信(RX)プロセッサ370は、様々な信号処理機能に関連するレイヤ1機能を実装する。物理(PHY)レイヤを含むレイヤ1は、トランスポートチャネル上の誤り検出と、トランスポートチャネルの前方誤り訂正(FEC)コーディング/復号と、インターリービングと、レートマッチングと、物理チャネル上へのマッピングと、物理チャネルの変調/復調と、MIMOアンテナ処理とを含むことがある。TXプロセッサ316は、様々な変調方式(たとえば、2位相シフトキーイング(BPSK)、4位相シフトキーイング(QPSK)、M位相シフトキーイング(M-PSK)、M直交振幅変調(M-QAM))に基づく信号コンスタレーションへのマッピングを扱う。次いで、コード化および被変調シンボルは、並列ストリームに分離され得る。各ストリームは、次いで、時間領域OFDMシンボルストリームを搬送する物理チャネルを生成するために、OFDMサブキャリアにマッピングされ、時間領域および/または周波数領域内で基準信号(たとえば、パイロット)と多重化され、次いで、逆高速フーリエ変換(IFFT)を使用して一緒に合成され得る。OFDMストリームは、複数の空間ストリームを生成するために空間的にプリコーディングされる。チャネル推定器374からのチャネル推定値は、コーディングおよび変調方式を決定するために、ならびに空間処理のために使用されることがある。チャネル推定値は、UE350によって送信された基準信号および/またはチャネル状態フィードバックから導出され得る。各空間ストリームは、次いで、別個の送信機318TXを介して異なるアンテナ320に提供されることがある。各送信機318TXは、送信のためにそれぞれの空間ストリームでRFキャリアを変調することがある。
【0035】
UE350において、各受信機354RXは、受信機のそれぞれのアンテナ352を通じて信号を受信する。各受信機354RXは、RFキャリア上に変調された情報を復元し、その情報を受信(RX)プロセッサ356に提供する。TXプロセッサ368およびRXプロセッサ356は、様々な信号処理機能に関連するレイヤ1機能を実装する。RXプロセッサ356は、UE350に宛てられた任意の空間ストリームを復元するために、情報に対して空間処理を実行することができる。複数の空間ストリームがUE350に宛てられる場合、複数の空間ストリームは、RXプロセッサ356によって単一のOFDMシンボルストリームへと合成されることがある。次いで、RXプロセッサ356は、高速フーリエ変換(FFT)を使用して、OFDMシンボルストリームを時間領域から周波数領域に変換する。周波数領域信号は、OFDM信号のサブキャリアごとに別個のOFDMシンボルストリームを備える。各サブキャリア上のシンボルおよび基準信号は、eNB310によって送信される、可能性が最も高い信号のコンスタレーションポイントを決定することによって復元および復調される。これらの軟判定は、チャネル推定器358によって算出されたチャネル推定値に基づくことがある。軟判定は、次いで、物理チャネル上でeNB310によって最初に送信されたデータ信号と制御信号とを復元するために、復号およびデインターリーブされる。データおよび制御信号は、次いで、レイヤ3およびレイヤ2の機能を実装するコントローラ/プロセッサ359に提供される。
【0036】
コントローラ/プロセッサ359は、プログラムコードとデータとを記憶するメモリ360に関連付けられ得る。メモリ360は、コンピュータ可読媒体と呼ばれることがある。ULでは、コントローラ/プロセッサ359は、EPC160からのIPパケットを復元するために、トランスポートチャネルと論理チャネルとの間の逆多重化と、パケットリアセンブリと、解読と、ヘッダ解凍と、制御信号処理とを提供する。コントローラ/プロセッサ359はまた、ACKおよび/またはNACKプロトコルを使用してHARQ動作をサポートする誤り検出を担う。
【0037】
eNB310によるDL送信に関して説明した機能と同様に、コントローラ/プロセッサ359は、システム情報(たとえば、MIB、SIB)収集、RRC接続、および測定報告に関連するRRCレイヤ機能と、ヘッダ圧縮/解凍およびセキュリティ(暗号化、解読、完全性保護、完全性検証)に関連するPDCPレイヤ機能と、上位レイヤPDUの転送、ARQを介した誤り訂正、RLC SDUの連結、セグメンテーション、およびリアセンブリ、RLCデータPDUの再セグメンテーション、ならびにRLCデータPDUの並べ替えに関連するRLCレイヤ機能と、論理チャネルとトランスポートチャネルとの間のマッピング、TB上へのMAC SDUの多重化、TBからのMAC SDUの逆多重化、スケジューリング情報報告、HARQを介した誤り訂正、優先度処理、および論理チャネル優先順位付けに関連するMACレイヤ機能とを提供する。
【0038】
eNB310によって送信された基準信号またはフィードバックから、チャネル推定器358によって導出されたチャネル推定値は、適切なコーディングおよび変調方式を選択するために、ならびに空間処理を容易にするために、TXプロセッサ368によって使用され得る。TXプロセッサ368によって生成された空間ストリームは、別個の送信機354TXを介して異なるアンテナ352に提供されることがある。各送信機354TXは、送信のためにそれぞれの空間ストリームでRFキャリアを変調し得る。
【0039】
UL送信は、UE350における受信機機能に関して説明された方式と同様の方式で、eNB310において処理される。各受信機318RXは、受信機のそれぞれのアンテナ320を通じて信号を受信する。各受信機318RXは、RFキャリア上に変調された情報を復元し、その情報をRXプロセッサ370に提供する。
【0040】
コントローラ/プロセッサ375は、プログラムコードとデータとを記憶するメモリ376に関連付けられ得る。メモリ376は、コンピュータ可読媒体と呼ばれることがある。ULでは、コントローラ/プロセッサ375は、UE350からのIPパケットを復元するために、トランスポートチャネルと論理チャネルとの間の逆多重化と、パケットリアセンブリと、解読と、ヘッダ解凍と、制御信号処理とを提供する。コントローラ/プロセッサ375からのIPパケットは、EPC160に提供されることがある。コントローラ/プロセッサ375はまた、ACKおよび/またはNACKプロトコルを使用してHARQ動作をサポートする誤り検出を担う。
【0041】
図4は、UE404と通信している基地局402を示す
図400である。
図4を参照すると、基地局402は、方向402a、402b、402c、402d、402e、402f、402g、402hのうちの1つまたは複数において、ビームフォーミングされた信号をUE404に送信し得る。UE404は、1つまたは複数の受信方向404a、404b、404c、404dにおいて基地局402からビームフォーミングされた信号を受信し得る。UE404はまた、方向404a~404dのうちの1つまたは複数において基地局402にビームフォーミングされた信号を送信し得る。基地局402は、受信方向402a~402hのうちの1つまたは複数においてUE404からビームフォーミングされた信号を受信し得る。基地局402/UE404は、基地局402/UE404の各々に対する最良の受信方向および送信方向を決定するためにビームトレーニングを実行し得る。基地局402に対する送信方向および受信方向は、同じであることも同じではないこともある。UE404に対する送信方向および受信方向は、同じであることも同じではないこともある。
【0042】
狭い帯域幅および高い周波数のキャリアを採用するワイヤレス通信システムが開発および展開されている。MMWシステムは、高い送信レートにおけるワイヤレス通信のために利用され得る。MMWシステムでは、キャリア周波数が高い(たとえば、28GHz)ので、経路損失が大きいことがある。たとえば、MMW通信に対するキャリア周波数は、他のタイプのワイヤレス通信に対するキャリア周波数よりも10倍高いことがある。結果として、MMWシステムは、より低い周波数キャリアを採用する他のタイプのワイヤレス通信システムよりも約20dB高い経路損失を経験することある。基地局は、MMWシステムにおける経路損失を軽減するために、送信を指向的に実行することがあり、そこで、送信は、ビームの送信を異なる方向に向けるようにビームフォーミングされる。
【0043】
ワイヤレス通信のためにより高いキャリア周波数を使用すると、より短い波長が生じ、それによって、より低いキャリア周波数が使用されるときに実装され得るアンテナの数よりも多数のアンテナを、所与のアンテナアレイ長の中で実装できるようになり得る。したがって、(高いキャリア周波数を使用する)MMWシステムは、基地局および/またはUEにおいてより多数のアンテナを使用し得る。たとえば、基地局は128個または256個のアンテナを有することがあり、UEは8個、16個、または24個のアンテナを有することがある。より多数のアンテナの場合、異なるアンテナに異なる位相を適用することによって、ビームの方向をデジタルに変更するために、ビームフォーミング技法が使用され得る。MMWシステムにおけるビームフォーミングが、利得の増大のために狭ビームを提供するので、基地局は、複数の狭ビームを使用して、より広いエリア上にカバレージを提供するために、同期信号を送信するとき、すべての方向に狭ビームを送信し得る。
【0044】
MMWシステムのためにビームフォーミングを使用する際の1つの課題は、ビームフォーミングされたビームの指向性の性質から生じる。ビームの指向性の性質は、送信側エンティティが、受信側エンティティにおいてより多くのアンテナ受信利得を提供するために、送信側エンティティのビームを直接、受信側エンティティにポイントするべきであることを意味する。たとえば、基地局は、UEにおいてより多くのアンテナ受信利得を提供するために、基地局のビームの方向がUEのロケーションと整合するように、ビームを直接UEにポイントするべきである。ビームの方向が適切に整合されない場合、UEにおけるアンテナ利得は低減される(たとえば、低いSNR、高いブロックエラーレートなどをもたらす)ことがある。さらに、UEが、MMWシステムのカバレージエリアに入り、MMWを介して基地局から送信されたデータを受信するとき、基地局は、特定のUEとのMMW通信のために最良のビーム(たとえば、最高の信号強度をもつビーム)を決定することが可能であるべきである。したがって、基地局は、UEがビーム基準信号(BRS)の測定結果に基づいて基地局から受信される1つまたは複数のビームのうちの最良のビームを特定し得るように、複数の方向(または、すべての方向)において、BRSを送信し得る。MMW通信では、基地局はまた、1次同期信号(PSS)、2次同期信号(SSS)、拡張同期信号(ESS)、およびPBCH信号を、同期およびシステム情報のブロードキャストのために送信し得る。MMW通信では、UEがそのような同期およびシステム情報を基地局のカバレージエリア内の様々なロケーションにおいて受信することを可能にするために、そのような信号が複数のビームを介して指向的に送信され得る。
【0045】
基地局において複数のアンテナポート(アンテナの複数のセット)がある場合、基地局は、シンボルごとに複数のビームを送信し得る。たとえば、基地局は、同期サブフレームの第1のシンボルにおいてセル固有の方法で複数のアンテナポートを使用して、複数の方向に掃引し得る。基地局は次いで、同期サブフレームの別のシンボルにおいてセル固有の方法で複数のアンテナポートを使用して、複数の方向に掃引し得る。各アンテナポートはアンテナのセットを含み得る。たとえば、アンテナのセット(たとえば、64個のアンテナ)を含むアンテナポートは、1つのビームを送信し得、いくつかのアンテナポートは、ビームを各々異なる方向に各々送信し得る。したがって、4つのアンテナポートがある場合、4つのアンテナポートは、4つの方向にわたって掃引(たとえば、4つのビームを4つの異なる方向に送信)し得る。
【0046】
図5Aおよび
図5Bは、基地局(BS)とUEとの間のビームフォーミングされた信号の送信の一例を示す図である。BSは、MMWシステムにおけるBS(MMW BS)として実施され得る。
図5Aを参照すると、
図500は、ビームフォーミングされた信号506(たとえば、ビーム基準信号)を異なる送信方向(たとえば、方向A、B、C、およびD)に送信する、MMWシステムのBS504を示す。一例では、BS504は、シーケンスA-B-C-Dによる送信方向にわたって掃引し得る。別の例では、BS504は、シーケンスB-D-A-Cによる送信方向にわたって掃引し得る。4つの送信方向および2つの送信シーケンスのみについて、
図5Aに関して説明するが、任意の数の異なる送信方向および送信シーケンスが企図される。
【0047】
BS504は、(たとえば、信号を送信した後)受信モードに切り替わり得る。受信モードでは、BS504は、BS504が以前に異なる送信方向に同期/発見信号を送信したシーケンスまたはパターンに対応する(または、マッピングする)シーケンスまたはパターンにおける、異なる受信方向にわたって掃引し得る。たとえば、BS504が、以前にシーケンスA-B-C-Dによる送信方向に同期/発見信号を送信した場合、BS504は、UE502から関連付け信号を受信しようとして、シーケンスA-B-C-Dによる受信方向にわたって掃引し得る。別の例では、BS504が、以前にシーケンスB-D-A-Cによる送信方向に同期/発見信号を送信した場合、BS504は、UE502から関連付け信号を受信しようとして、シーケンスB-D-A-Cによる受信方向にわたって掃引し得る。
【0048】
各ビームフォーミングされた信号における伝搬遅延によって、UE502が受信(RX)掃引を実行することが可能になる。受信モードにおけるUE502は、同期/発見信号506を検出しようとして、異なる受信方向にわたって掃引し得る(
図5B参照)。同期/発見信号506のうちの1つまたは複数は、UE502によって検出され得る。強力な同期/発見信号506が検出されるとき、UE502は、強力な同期/発見信号に対応する、BS504の最適な送信方向と、UE502の最適な受信方向とを決定し得る。たとえば、UE502は、強力な同期/発見信号506の暫定的なアンテナ重み/方向を決定し得、BS504が(たとえば、高い信号強度とともに)ビームフォーミングされた信号を最適に受信することが予想される時間および/またはリソースをさらに決定し得る。その後、UE502は、ビームフォーミングされた信号を介して、BS504に関連付けるように試み得る。
【0049】
BS504は、同期サブフレームの第1のシンボルにおいてセル固有の方法で複数のポートを使用して、複数の方向にわたって掃引し得る。たとえば、BS504は、同期サブフレームの第1のシンボルにおいてセル固有の方法で、4つのポートを使用して、異なる送信方向(たとえば、方向A、B、C、およびD)にわたって掃引し得る。一態様では、これらの異なる送信方向(たとえば、方向A、B、C、およびD)は、「粗い」ビーム方向と見なされ得る。一態様では、ビーム基準信号(BRS)は、異なる送信方向(たとえば、方向A、B、C、およびD)に送信され得る。
【0050】
一態様では、BS504は、同期サブフレームの第2のシンボルにおいて、4つのポートを使用して、セル固有の方法で、4つの異なる送信方向(たとえば、方向A、B、C、およびD)を掃引し得る。同期ビームは、同期サブフレームの第2のシンボルにおいて発生し得る。
【0051】
図5Bの
図520を参照すると、UE502は、異なる受信方向(たとえば、方向E、F、G、およびH)において、ビームフォーミングされた発見信号をリッスンし得る。一例では、UE502は、シーケンスE-F-G-Hによる受信方向にわたって掃引し得る。別の例では、UE502は、シーケンスF-H-E-Jによる受信方向にわたって掃引し得る。4つの受信方向および2つの受信シーケンスのみについて、
図5Bに関して説明するが、任意の数の異なる受信方向および受信シーケンスが企図される。
【0052】
UE502は、ビームフォーミングされた信号526(たとえば、最良の「粗い」ビームまたは最良の「細かい」ビームの関連付け信号または別の指示)を異なる送信方向(たとえば、方向E、F、G、およびH)に送信することによって、BS504との関連付けを試み得る。一態様では、UE502は、BS504が関連付け信号を最適に受信することが予想される時間/リソースにおいて、UE502の最適な受信方向に沿って送信することによって、関連付け信号526を送信し得る。受信モードにおけるBS504は、受信方向に対応する1つまたは複数のタイムスロット中に、異なる受信方向にわたって掃引し、UE502からの関連付け信号526を検出し得る。強力な関連付け信号526が検出されるとき、BS504は、強力な関連付け信号に対応する、UE502の最適な送信方向と、BS504の最適な受信方向とを決定し得る。たとえば、BS504は、強力な関連付け信号526の暫定的なアンテナ重み/方向を決定し得、UE502がビームフォーミングされた信号を最適に受信することが予想される時間および/またはリソースをさらに決定し得る。
図5Aおよび
図5Bに関して上記で説明したプロセスのいずれも、UE502およびBS504が、互いとのリンクを確立するために最も最適な送信方向および受信方向を最終的に学習するように、経時的に改良されるか、または繰り返され得る。そのような改良および繰返しは、ビームトレーニングと呼ばれることがある。
【0053】
一態様では、BS504は、いくつかのビームフォーミング方向に従って、同期/発見信号を送信するためのシーケンスまたはパターンを選定し得る。次いで、BS504は、UE502が、同期/発見信号を検出しようとして、いくつかのビームフォーミング方向にわたって掃引するために十分に長い時間量の間、信号を送信し得る。たとえば、BSビームフォーミング方向は、nによって示されることがあり、ただし、nは0からNまでの整数であり、Nは送信方向の最大数である。その上、UEビームフォーミング方向は、kによって示されることがあり、ただし、kは0からKまでの整数であり、Kは受信方向の最大数である。UE502が、BS504からの同期/発見信号を検出するとき、UE502は、UE502ビームフォーミング方向がk=2であり、BS504ビームフォーミング方向がn=3であるとき、最も強力な同期/発見信号が受信されることを発見し得る。したがって、UE502は、対応する応答タイムスロットにおいて、BS504に応答する(ビームフォーミングされた信号を送信する)ために、同じアンテナ重み/方向を使用し得る。すなわち、UE502は、BS504がBS504ビームフォーミング方向n=3において受信掃引を実行すると予想されるタイムスロット中に、UE502ビームフォーミング方向k=2を使用して、BS504に信号を送り得る。
【0054】
経路損失は、MMWシステムにおいて比較的大きいことがある。経路損失を軽減するために、送信は指向性であることがある。基地局は、ユーザ機器(UE)が最良の「粗い」ビームを特定できるように、すべての方向に掃引することによって1つまたは複数のビーム基準信号を送信することができる。さらに、基地局は、UEが「細かい」ビームを追跡し得るように、ビーム改良要求信号を送信し得る。UEによって特定された「粗い」ビームが変化する場合、UEは、基地局がUEのために1つまたは複数の新しい「細かい」ビームのためのビームトレーニングを実行し得るように、基地局に知らせる必要があり得る。
【0055】
様々な態様では、基地局は、ユーザ機器(UE)が最良の「粗い」ビームのインデックスまたは識別子(ID)を決定し得るように、すべての方向において掃引することによって、ビーム基準信号(BRS)を送信し得る。基地局は、UEが「細かい」ビームを追跡し得るように、ビーム改良要求信号をさらに送信し得る。UEは、最良の「細かい」ビームを基地局にシグナリングし得る。基地局およびUEは、通信リンクを維持するために、ビームを連続的に更新および/または復元しなければならないことがある。
【0056】
図5Aおよび
図5Bでは、基地局504およびUE502は、同期サブフレームの第1のシンボルにおいて、セル固有の方法で、4つのポートを使用して、4つの方向にわたって掃引し得る。これらの方向は、「粗い」ビーム方向と見なされ得る。一態様では、BRSは、第1のシンボル中に含まれ得る。一態様では、基地局504およびUE502は、同期サブフレームの第2のシンボルにおいて、4つのポートを使用して、セル固有の方法で、4つの異なる方向にわたって掃引し得る。ビームは隣接して示されているが、同じシンボルの間に送信されるビームが隣接しないことがあることに留意されたい。
【0057】
図6Aから
図6Dは、基地局(BS)とUEとの間のビームフォーミングされた信号の送信の一例を示す図である。BS604は、MMWシステムにおけるBS(MMW BS)であり得る。いくつかのビームが互いに隣接するものとして示されているが、そのような配置は異なる態様では異なることがある(たとえば、同じシンボルの間に送信されるビームは互いに隣接しないことがある)。
【0058】
一態様では、ビームセットは、8つの異なるビームを含み得る。たとえば、
図6Aは、8つの方向に対する8つのビーム621、622、623、624、625、626、627、628を示す。態様では、BS604は、UE602への送信のために、ビーム621、622、623、624、625、626、627、628のうちの少なくとも1つをビームフォーミングするように構成され得る。
【0059】
一態様では、BSは、同期サブフレームの間に複数の方向に第1の追跡信号(たとえば、BRS)を送信し得る。一態様では、第1の追跡信号の送信はセル固有であり得る。
図6Bを参照すると、BS604は、4つの方向にビーム621、623、625、627を送信し得る。一態様では、4つの方向に送信されるビーム621、623、625、627は、ビームセットのための可能な8つの方向のうちの4つの方向のための奇数のインデックス付きビーム621、623、625、627であり得る。たとえば、BS604は、BS604が送信するように構成される他のビーム622、624、626、628に隣接した方向に、ビーム621、623、625、627を送信することが可能であり得る。一態様では、BS604が4つの方向のための奇数のインデックス付きビーム621、623、625、627を送信する構成は、「粗い」ビームセットと見なされ得る。
【0060】
図6Cでは、UE602は、最も強力または好ましいビームインデックス(たとえば、最良のビームを示すビームインデックス)を決定し得る。たとえば、UE602は、BRSを搬送するビーム625が最も強力なビームであるか、または好ましい(たとえば、最高の信号強度をもつ)と決定し得る。UE602は、ビーム625のビームインデックスの指示660をBS604に送信し得る。一態様では、指示660は、第2の追跡信号(たとえば、ビーム改良基準信号(BRRS))を送信するための要求を含み得る。BRRSはUE固有であり得る。
【0061】
図6Dでは、BS604は、指示660中に含まれたビームインデックスに基づいて、第2の追跡信号(たとえば、BRRS)を送信し得る。たとえば、UE602は、第1のビーム625が最も強力なビーム(または、好ましいビーム)であると示し得、それに応答して、BS604は、UEから受信された、示されたビームインデックスに基づいて、複数のビーム624、625、626をUE602に送信し得る。一態様では、示されたビームインデックスに基づいて送信されたビーム624、625、626は、「細かい」ビームセットと見なされ得る。一態様では、BRRSは、細かいビームセットのビーム624、625、626の各々において送信され得る。一態様では、細かいビームセットのビーム624、625、626は、隣接していることがある。
【0062】
細かいビームセットのビーム624、625、626において受信された1つまたは複数のBRRSに基づいて、UE602は、最良の「細かい」ビームを示すために、第2の指示665をBS604に送信し得る。一態様では、第2の指示665は、選択されたビームを示すために2ビットを使用し得る。たとえば、2ビットは、2進数を表すために使用され得、ただし、ビームの各々は特定の2進数に対応する。たとえば、UE602は、選択されたビーム625を示す指示665を送信し得る。次いで、BS604は、アクティブなビーム625を使用して、UE602と通信し得る。
【0063】
上記で説明したように、UEは、基地局の最良のビーム(たとえば、最高の信号強度を提供するビーム)を選択し得、選択されたビームの指示を基地局に送信し得、基地局が選択されたビームを使用して、UEと通信し得るようにする。基地局からUEに信号を送信するためのビーム(アクティブなビーム)の選択後、基地局からUEへの最良のビーム(たとえば、最高の信号強度を提供するビーム)は、経時的に変化し得る。たとえば、ネットワーク状態における変化のために、ある時間が過ぎた後、選択されたビームは、もはやUEと通信するための最良のビームではないことがある。したがって、基地局は、周期的に複数の方向(または、すべての方向)において、BRSを送信し得る。一態様では、BRSの受信に基づいて、BRSを送信するために使用されたある方向における別のビームが、現在のビームよりも良い(たとえば、現在のビームよりも高い信号強度を提供する)と、UEが決定する場合、UEは、基地局が現在のビームから別のビームにビームを変更するべきであると決定し得る。別のビームに変更するために、UEは、上記で説明したように、「粗い」ビームセットに基づくビーム改良を伴う、ビーム選択プロセスを利用し得る。UEが、基地局が現在のビームから第2のビームに変更するべきであると決定するとき、UEは、基地局が現在のビームから第2のビームに変更するべきであるという決定についての指示を基地局に送信し得る。応答して、基地局は、(たとえば、ネットワーク状態に基づいて)第2のビームに変更するか否かを決定し得る。一態様では、UEが、ビーム変更要求について基地局に知らせるとき、第2のビームが近隣基地局に干渉する場合、基地局は、現在のビームを第2のビームに変更しないように決定し得る。
【0064】
別の態様では、基地局は、基地局が現在のビームから別のビームに変更するべきであるというUEの決定の指示を受信することなしに、現在のビームから別のビームに変更するか否かを決定し得る。具体的には、基地局がビーム相反性を有する場合、基地局は、基準信号を観察するか、または別のタイプのアップリンクビーム掃引手順を利用し、基地局がUEと通信するために、現在のビームから別のビームに変更するべきであるか否かを判断し得る。
【0065】
基地局が、現在のビームから第2のビームへの変更が適切である(たとえば、近隣基地局に干渉しない)と決定する場合、基地局は、基地局が現在のビームから第2のビームに変更することになることを示すために、(たとえば、PDCCHを介して)UEにビーム変更命令を送り得る。一態様では、PDCCH中に含まれるDCIの一部分(たとえば、いくつかのビット)が、基地局が現在のビームから第2のビームに変更することになるか否かを示すために、ビーム変更命令を伝えるために使用され得る。UEが、基地局が現在のビームから第2のビームに変更することになることを示すビーム変更命令を受信する場合、UEは、ビーム変更命令に応答して、UEにおいて対応するUEビームに変更し得る。
【0066】
基地局は、UEがビーム変更命令を受信したことを確認し得る。一態様では、基地局が、UEがビーム変更命令を受信したことを確認することができない場合、基地局は、現在のビームを第2のビームに変更しないことがある。本開示の一態様によれば、基地局が、UEがビーム変更命令を受信したと決定しない場合、基地局は、基地局がUEと通信するために使用し得るフォールバックビームを選択し得る。フォールバックビームは、基地局における受信ビームおよび/または送信ビームであり得る。一態様では、UEは、UEがフォールバックビームを使用する基地局と通信するために使用し得る、対応するUEビームを選択し得る。UEにおける対応するUEビームは、UEにおける受信ビームおよび/または送信ビームであり得る。一態様では、基地局は、基地局がフォールバックビームを選択したことをUEに示し得る。
【0067】
図7は、本開示の一態様による、ユーザ機器(たとえば、UE702)と基地局(たとえば、基地局704)との間の対話を示す例示的な
図700である。710の前、基地局704は、基地局704の現在のビーム(たとえば、UEと通信するために選択されたビーム)を使用して、UE702と通信し得る。現在のビームは、基地局における現在の受信ビームおよび/または現在の送信ビームであり得る。UE702は、現在のビームを利用して、基地局704と通信するために、第1のUEビームを利用し得る。710で、基地局704および/またはUE702は、第2のビームが、基地局が現在のビームの代わりに利用し得る最良のビームであると決定し得、基地局704がUE702と通信するために使用し得るフォールバックビームをさらに決定し得る。したがって、一態様では、フォールバックビームは、あらかじめ定義されたビームであり得る。712で、UE702は、(たとえば、現在のビームから第2のビームに変更するためのビーム変更要求を送ることによって)基地局が現在のビームから第2のビームに変更するべきであると、基地局704に知らせる。第2のビームは、基地局における第2の受信ビームおよび/または第2の送信ビームであり得る。714で、応答して、基地局704は、現在のビームから第2のビームに変更するか否かを決定する。716で、基地局704が、第2のビームに変更するように決定する場合、基地局704は、基地局704がビームを第2のビームに変更することになることを示すために、ビーム変更命令を生成する。718で、基地局704は、UE702にビーム変更命令を送る。
【0068】
720で、基地局704は、UEがビーム変更命令を受信したか否かを決定する。たとえば、基地局704は、UEがビーム変更命令に応答してACKを送る場合、UEがビーム変更命令を受信したと決定し得る。721で、UE702は、UEがビーム変更命令を受信したか否かを決定し得る。一態様では、UE702がビーム変更命令の受信に成功した場合、特に、第2のUEビームが、第1のUEビームよりも基地局704の第2のビームとより整合される場合、UE702は第2のUEビームに切り替え得る。722で、基地局704が、UEがビーム変更命令を受信したと決定する場合、基地局704は第2のビームに切り替える。722で、基地局704が、(たとえば、UEが命令を受信しないか、もしくはACKが失われるかのいずれかのために、基地局がACKを受信しなかったので、または基地局がNACKを受信したので)UEがビーム変更命令を受信したと決定しない場合、基地局704は、フォールバックビームに切り替え得る。
【0069】
一態様では、724で、UE702は、(たとえば、718で、基地局がビーム変更命令を送った後)UE702が基地局704との通信を失ったか否かを決定し得る。一態様では、UE702がビーム変更命令を受信した後、第2のUEビームを使用して、基地局と通信することに失敗する場合、UE702は、UE702が基地局704との通信を失ったと決定し得る。一態様では、UE702がビーム変更命令の成功裏の受信に失敗する(かつ、第1のUEビームを使用して、基地局704と通信することに失敗する)場合、UE702は、UE702が基地局704との通信を失ったと決定し得る。一態様では、UE702が基地局704にACKを送信した後、UE702が、基地局704がビーム変更命令の受信の成功のACKを受信したと決定しない場合、UE702は、UE702が基地局704との通信を失ったと決定し得る。UE702が、724で、UE702が基地局704との通信を失ったと決定する場合、UE702は、基地局が第2のビームで構成されないと決定し得る。726で、UE702は、基地局704と通信するために、UEビームを選択し得る。一態様では、726で、基地局が基地局の第2のビームで構成されないと決定すると、UE702は、フォールバックビームを利用して、基地局704と通信するために、第3のUEビームを選択し得る。一態様では、第3のUEビームは、第1のUEビームであり得る。
【0070】
いくつかの手法のうちの少なくとも1つは、UEがビーム変更命令を受信したか否かを、基地局が決定するために利用され得る。1つの手法によれば、基地局が、ビーム変更命令に応答してUEからNACKを受信する場合、基地局は、UEがビーム変更命令を受信しなかったと決定し得る。したがって、基地局が、ビーム変更命令に応答してUEからNACKを受信するとき、基地局は、UEと通信するために、フォールバックビームを選択する。基地局は、ビーム変更命令に応答してUEからNACKを受信した後、ある持続時間(たとえば、t1時間)が満了するとき、フォールバックビームに切り替え得る。t1時間は、約10スロット(5msec)に相当する持続時間に等しくなり得る。たとえば、基地局は、ダウンリンク許可のためのDCI、またはアップリンク許可のためのDCIにおいて、ビーム変更命令を送り得、UEは、(UEがビーム変更命令を受信したことを示すために)ACK、または(UEがビーム変更命令を受信しなかったことを示すために)NACKを送信することによって応答し得る。基地局がACKを受信するとき、基地局は、UEがビーム変更命令を受信したことを確認し得る。ビットが、ダウンリンク許可のためのDCIおよび/またはアップリンク許可のためのDCIのために、PDCCHにおいて予約され得る。ダウンリンク送信および/またはアップリンク送信は、(n+k)番目のサブフレームにおいて行われ得、ビーム変更は、(n+k')番目のサブフレームにおいて発生し得、ただし、k'>kである。すなわち、UEは、n番目のサブフレームにおいて、ダウンリンク許可のためのDCIまたはアップリンク許可のためのDCIのうちの少なくとも1つの中に含まれたビーム変更命令を受信し、次いで、(n+k)番目のサブフレームにおいて、UEがビーム変更命令を受信した場合、ACKを送信し得、基地局が(n+k')番目のサブフレームにおいてビームを変更し得るようにし、ただし、k'はkよりも大きい。
【0071】
別の手法によれば、基地局は、基地局とUEとの間で切断状態(state disconnect)がある場合、UEがビーム変更命令を受信していないと決定し得る。基地局とUEとの間の切断状態は、基地局が(たとえば、ビーム変更命令、または応答を請求する、基地局から送られた任意の他のメッセージに応答して)UEから応答(たとえば、ACKまたはNACK)を受信しないとき、存在し得る。たとえば、基地局とUEとの間の切断状態のために、基地局は、UEが応答を送るか否かにかかわらず、UEから応答(たとえば、ACK)を受信することができないことがある。したがって、切断状態であるとき、基地局およびUEは、互いに通信することができないことがある。したがって、基地局とUEとの間の切断状態があるとき、基地局は、UEがビーム変更命令を受信しなかったと決定し得、したがって、UEと通信するためにフォールバックビームを選択する。基地局は、基地局とUEとの間の切断状態を決定した後、ある持続時間(たとえば、t1時間)が満了するとき、フォールバックビームに切り替え得る。
【0072】
別の手法によれば、基地局は、ビーム変更命令を送った後、基地局およびUEが、ある持続時間(たとえば、t2時間)の間にビーム変更命令によって示された第2のビームを使用して通信することができない場合、UEがビーム変更命令を受信しなかったと決定し得る。たとえば、基地局が、ビーム変更命令に応答してUEからACKを受信する場合でも、基地局が、ビーム変更命令において示された新しいビームに切り替えるとき、基地局およびUEは、(たとえば、UEの移動によって引き起こされた誤差のために)新しいビームを使用して互いに通信することができないことがある。一態様では、t2時間は、t1時間よりも大きくなり得る。
【0073】
一態様では、フォールバックビームを使用する通信が、基地局および/またはUEにとって失敗するとき、UEおよび/または基地局は、ビーム復元手順を開始し得る。ビーム復元手順は、ランダムアクセスチャネル(RACH)信号、および/またはビーム復元要求に基づき得る。たとえば、基地局がフォールバックビームに切り替えた後、基地局が、ある持続時間(たとえば、t3時間)の間にUEからNACKまたはACKを受信しないか、あるいはいかなる応答または通信も受信しない場合、基地局は、フォールバックビームが作動中ではないと仮定し得る。基地局は、フォールバックビームが作動中ではないことを知らせるために、UEにシグナリングし得る。ビーム復元手順の1つの手法によれば、UEは、基地局に復元ビームを示すために、基地局にRACH信号を送信し得、基地局がUEとの通信のために復元ビームを選択し得るようにする。一態様では、UEが基地局と時間同期されない場合、UEは、基地局にRACH信号を送信し得る。RACH信号は、競合ベースの機構および/または競合のない機構を介して送信され得、そこで、競合ベースの機構は、RACH信号を送信するために、競合ベースのプリアンブルを使用し得、競合のない機構は、RACH信号を送信するために、競合のないプリアンブルを使用し得る。一態様では、RACH信号のためのリソース選択は、ダウンリンク同期信号ブロックのリソースに基づき得る。そのような態様では、基地局は、UEと通信するために、復元ビームとして、ダウンリンク同期信号ブロックの選択されたリソースに関連付けられたビームを使用し得る。たとえば、基地局は、ダウンリンク同期信号ブロックのリソースに関連付けられたビームに従って、特定の方向において、UEにダウンリンク同期信号を送信し得、基地局に復元ビームを示すための特定の方向における応答において、RACH信号を受信し得る。UEのRACH信号の送信時間は、ダウンリンク同期信号に基づき得る。したがって、UEがRACH信号を送信中であるとき、UEは、ダウンリンク同期信号のリソースに基づいて、RACH信号のためのリソースを選択し得る。
【0074】
ビーム復元手順の別の手法によれば、UEは、基地局に復元ビームを示すために、基地局にビーム復元要求を送信し得、基地局がUEとの通信のために復元ビームを選択し得るようにする。一態様では、UEが基地局と時間同期されない場合、UEは、基地局にビーム復元要求を送信し得る。一態様では、ビーム復元要求は、RACHサブフレームを通して送信され得る。たとえば、RACHサブフレームにおいて、(たとえば、周波数帯域または時間/周波数ブロックにおいて指定された)リソースの総量は、2つの部分に分割され得、そこで、第1の部分がRACH信号を送信するために使用され、第2の部分が(たとえば、スケジューリング要求(SR)を介して)ビーム復元要求を送信するために使用される。一態様では、ビーム復元要求のためのリソース選択は、ダウンリンク同期信号ブロックのリソースに基づき得る。そのような態様では、基地局は、UEと通信するために、復元ビームとして、ダウンリンク同期信号ブロックの選択されたリソースに関連付けられたビームを使用し得る。
【0075】
以下の手法は、基地局のためのフォールバックビームを設定するために使用され得る。一態様では、基地局およびUEは、複数の候補フォールバックビームの中のフォールバックビームを定義し得る。たとえば、基地局は、基地局がUEへの送信のために使用し得るいくつかの候補フォールバックビームを有し得、UEは、UEが基地局からの受信のために使用し得るいくつかの候補UEビームを有し得る。UEは、基地局の候補フォールバックビームのうちの1つと、UEの候補UEビームのうちの1つとを含む、各ビームペアのための信号品質の測定を行い得る。たとえば、UEは、基地局からUEへの通信の信号品質に基づいて(たとえば、候補フォールバックビームを使用する、基地局からの基準信号の通信の信号品質に基づいて)、および/または、各ビームペアを使用する、UEから基地局への通信の信号品質に基づいて(たとえば、候補フォールバックビームを使用する基地局への基準信号の通信の信号品質に基づいて)、信号品質の測定を行い得る。たとえば、3つの候補フォールバックビーム(フォールバックビーム1、2、および3)と、2つの候補UEビーム(UEビーム1および2)とがある場合、6つの可能なビームペア(たとえば、候補フォールバックビーム1および候補UEビーム1、候補フォールバックビーム2および候補UEビーム1、候補フォールバックビーム3および候補UEビーム1、候補フォールバックビーム1および候補UEビーム2、候補フォールバックビーム2および候補UEビーム2、候補フォールバックビーム3および候補UEビーム2)がある。信号品質の測定は、信号対雑音比、受信信号受信電力(RSRP)値などに基づき得る。各ビームペアの測定に基づいて、UEは、基地局がUEと通信するために使用し得るフォールバックビームとして、基地局の最良の候補フォールバックビームと、フォールバックビームを使用して基地局と通信するために、UEビームとして、UEの最良の候補UEビームとを選択する。UEが基地局のフォールバックビームを選択するとき、UEは(たとえば、フォールバックビームのビーム識別子を送信することによって)基地局のフォールバックビームを基地局に示す。一態様では、UEおよび基地局は、ビーム変更命令を生成する前に、基地局のフォールバックビームを決定し得る。
【0076】
別の態様では、UEは、UEに基準信号を送信するために基地局によって使用された候補ビーム(たとえば、基準ビーム)の品質を測定し得、そこで、各候補ビームの品質は、基準信号に基づいて測定され、その後、基地局に候補ビームの品質の測定の測定報告を送り得、基地局が測定報告に基づいて、複数の候補ビームの中からフォールバックビームを選択し得るようにする。たとえば、基地局は、異なる方向において、複数の候補ビームを使用して、基準信号を送り得る。したがって、対応する方向をもつ各候補ビームについて、基地局は、基準信号を周期的に送り得、UEは、基準信号の品質を測定し、基地局に各ビームのための基準信号の品質の測定報告を周期的にフィードバックし得る。次いで、基地局は、測定報告に基づいて、UEと通信するために、UEによって受信可能な複数の候補ビームの中からビームを選択し得る。基準信号の品質の測定報告は、各候補ビームのためのビーム識別子、各候補ビームのための信号対雑音比(SNR)、各候補ビームのための信号対干渉+雑音比(SINR)、各候補ビームのための受信信号受信電力(RSRP)、受信信号受信品質(RSRQ)、各候補ビームのための受信信号強度インジケータ(RSSI)、または各候補ビームのためのチャネル品質インジケータ(CQI)のうちの少なくとも1つの情報を含み得る。一態様では、基準信号は、SSS、BRS、モビリティ基準信号、チャネルステータス情報基準信号(CSI-RS)、およびPBCH信号のための復調基準信号(DMRS)のうちの1つまたは複数を含み得る。一態様では、基地局は、UEが基準信号を測定するとき、候補ビームの各々のためのUEビームパターンを(たとえば、UEに)指定し得る。具体的には、基地局が基準信号を送信中であるとき、基地局は、(たとえば、UEビームパターンに基づいて)異なるUEビームを試行するように、UEに要求し得、UEが、基地局のフォールバックビームとともに使用されるとき、最良の信号品質を提供するUEビーム(たとえば、最高の信号強度をもつUEビーム)を発見し得るようにする。一態様では、フォールバックビームは、基地局において幅広いビームであり得、かつ/または、UEにおいて擬似オムニビーム(たとえば、120度の角度範囲をもつビーム)であり得る。一態様では、フォールバックビームは、現在作動中
のビーム(たとえば、ビーム切替え前の現在のビーム)であり得る。
【0077】
一態様では、フォールバックビームは、ビーム変更命令が送信される前に設定され得る。フォールバックビームは、経時的に基地局によって、および/またはUEによって、更新(たとえば、再定義)され得る。たとえば、フォールバックビームは、(たとえば、上記で説明したように、フォールバックビームを設定するための手法を使用して)周期的に更新され得る。
【0078】
一態様では、フォールバックビームを使用する通信のためのパラメータは、他のビーム(たとえば、現在のビーム、第2のビーム)を使用する通信のためのパラメータとは異なる値を有し得る。たとえば、フォールバックビームは、第1のビームまたは第2のビームよりもデバイスモビリティ(たとえば、UEモビリティ)に対して耐性があり得る。したがって、フォールバックビームは、他のビームよりも広いビーム幅を有し得(たとえば、したがって、より幅広い角度領域をカバーする)、距離に関してより低いカバレージを有し得る(たとえば、より短い地理的距離をカバーする)。一態様では、フォールバックビームを使用する通信のためのパラメータは、アップリンク電力制御オフセット、またはダウンリンク制御チャネル上のアグリゲーションレベルのうちの少なくとも1つを含み得る。一例では、フォールバックビームは、より大きいアップリンク電力制御オフセットを有し得る。フォールバックビームを使用するダウンリンク通信が、より低いリンキングを有し得るので、フォールバックビームの対応するアップリンク電力制御オフセットは、他のビームのアップリンク電力制御オフセットよりも高くなり得る。フォールバックビームを使用するアップリンク通信では、アップリンク送信電力はより高くなり得るが、ビーム幅はより広くなり得、したがって、リンキングは不変のままである。一例では、フォールバックビームのためのダウンリンク制御チャネル(たとえば、PDCCH)上のアグリゲーションレベルは、他のビームのためのダウンリンク制御チャネル(たとえば、PDCCH)上のアグリゲーションレベルよりも高くなり得る。一態様では、フォールバックビームを使用する通信のためのパラメータは、RRCシグナリングによって、および/もしくはダウンリンク制御チャネル(たとえば、PDCCH)によって構成され得、かつ/または、フォールバックビームが別のフォールバックビームに変化するか、もしくはフォールバックビームの特性が変化する場合、再構成され得る。
【0079】
図8は、ワイヤレス通信の方法のフローチャート800である。方法は、基地局(たとえば、基地局102、基地局704、装置1002/1002')によって実行され得る。802で、基地局は、以下で説明するように、追加の機能を実行することから継続し得る。804で、基地局は、第1のビームから第2のビームに変更するように決定する。806で、基地局は、第2のビームに変更するための決定のとき、第2のビームに変更するための決定を示すために、ビーム変更命令をUEに送信する。たとえば、
図7に示したように、714で、基地局704は、現在のビームから第2のビームに変更するか否かを決定する。たとえば、
図7に示したように、716で、基地局704が第2のビームに変更するように決定する場合、基地局704は、基地局704がビームを第2のビームに変更することになることを示すために、ビーム変更命令を生成し、718で、基地局704は、UE702にビーム変更命令を送る。
【0080】
808で、基地局は、UEがビーム変更命令を受信したか否かを決定する。たとえば、
図7に示したように、720で、基地局704は、UEがビーム変更命令を受信したか否かを決定する。810で、UEがビーム変更命令を受信していないと、基地局が決定するとき、基地局は、UEと通信するために第3のビームを選択し、そこで、第3のビームがあらかじめ定義されたフォールバックビームである。たとえば、
図7に示したように、722で、基地局704が、(たとえば、UEが命令を受信しないか、もしくはACKが失われるかのいずれかのために、基地局がACKを受信しなかったので、または基地局がNACKを受信したので)UEがビーム変更命令を受信したと決定しない場合、基地局704は、フォールバックビームに切り替え得る。
【0081】
一態様では、基地局は、ビーム変更命令に応答して、NACKがUEから受信されるか否かを決定すること、および、NACKが受信される場合、UEがビーム変更命令を受信していないと決定することによって、UEがビーム変更命令を受信したか否かを決定し得る。そのような態様では、NACKを受信した後、第1の持続時間が満了するとき、第3のビームが選択される。たとえば、上記で説明したように、基地局が、ビーム変更命令に応答してUEからNACKを受信する場合、基地局は、UEがビーム変更命令を受信しなかったと決定し得る。たとえば、上記で説明したように、基地局は、ビーム変更命令に応答してUEからNACKを受信した後、ある持続時間(たとえば、t1時間)が満了するとき、フォールバックビームに切り替え得る。
【0082】
別の態様では、基地局は、UEおよび基地局が切断状態にあるか否かを決定すること、ならびに、UEおよび基地局が切断状態にある場合、UEがビーム変更命令を受信していないと決定することによって、UEがビーム変更命令を受信したか否かを決定し得る。そのような態様では、UEおよび基地局が切断状態にあると決定した後、第1の持続時間が満了するとき、第3のビームが選択され得る。そのような態様では、UEが肯定応答を送ったか否かにかかわらず、ビーム変更命令に応答して、基地局がUEから肯定応答を受信していない場合、UEおよび基地局は切断状態にあり得る。たとえば、上記で説明したように、基地局は、基地局とUEとの間で切断状態がある場合、UEがビーム変更命令を受信していないと決定し得る。たとえば、上記で説明したように、基地局は、基地局とUEとの間の切断状態を決定した後、ある持続時間(たとえば、t1時間)が満了するとき、フォールバックビームに切り替え得る。たとえば、上記で説明したように、基地局とUEとの間の切断状態は、基地局が(たとえば、ビーム変更命令、または応答を請求する、基地局から送られた任意の他のメッセージに応答して)UEから応答(たとえば、ACKまたはNACK)を受信しないとき、存在し得る。
【0083】
別の態様では、基地局は、基地局およびUEが、少なくとも第2の持続時間の間に第2のビームを介して、互いに通信することができるか否かを決定すること、ならびに、基地局が、少なくとも第2の持続時間の間に第2のビームを介して、互いに通信することができない場合、UEがビーム変更命令を受信していないと決定することによって、UEがビーム変更命令を受信したか否かを決定し得る。たとえば、上記で説明したように、基地局は、ビーム変更命令を送った後、基地局およびUEが、ある持続時間(たとえば、t2時間)の間にビーム変更命令によって示された第2のビームを使用して通信することができない場合、UEがビーム変更命令を受信しなかったと決定し得る。
【0084】
一態様では、第1のビームは、第1の送信ビームまたは第1の受信ビームのうちの少なくとも1つであり得、第2のビームは、第2の送信ビームまたは第2の受信ビームのうちの少なくとも1つであり得、フォールバックビームは、フォールバック送信ビームまたはフォールバック受信ビームのうちの少なくとも1つであり得る。たとえば、上記で説明したように、現在のビームは、基地局における現在の受信ビームおよび/または現在の送信ビームであり得、第2のビームは、基地局における第2の受信ビームおよび/または第2の送信ビームであり得、フォールバックビームは、基地局における受信ビームおよび/または送信ビームであり得る。
【0085】
一態様では、第3のビームのパラメータのためのパラメータ値は、第1のビームまたは第2のビームのうちの少なくとも1つのパラメータのためのパラメータ値とは異なり得る。たとえば、上記で説明したように、フォールバックビームを使用する通信のためのパラメータは、他のビーム(たとえば、現在のビーム、第2のビーム)を使用する通信のためのパラメータとは異なる値を有し得る。一態様では、第3のビームのパラメータは、アップリンク電力制御オフセット、またはダウンリンク制御チャネル上のアグリゲーションレベルのうちの少なくとも1つを含み得る。そのような態様では、第3のビームのパラメータは、次のうちの少なくとも1つを反映し得、すなわち、第3のビームのアップリンク電力制御オフセットが、第2のビームのアップリンク電力制御オフセットよりも大きいこと、または、第3のビームのためのダウンリンク制御チャネル上のアグリゲーションレベルが、第2のビームのためのダウンリンク制御チャネル上のアグリゲーションレベルよりも高いことのうちの1つを反映し得る。たとえば、上記で説明したように、フォールバックビームを使用する通信のためのパラメータは、アップリンク電力制御オフセット、またはダウンリンク制御チャネル上のアグリゲーションレベルのうちの少なくとも1つを含み得る。たとえば、上記で説明したように、フォールバックビームは、より大きいアップリンク電力制御オフセットを有し得る。たとえば、上記で説明したように、フォールバックビームのためのダウンリンク制御チャネル(たとえば、PDCCH)上のアグリゲーションレベルは、他のビームのためのダウンリンク制御チャネル(たとえば、PDCCH)上のアグリゲーションレベルよりも高くなり得る。一態様では、第3のビームのパラメータは、RRCシグナリングまたはダウンリンク制御チャネルのうちの少なくとも1つを介して構成され得る。一態様では、第3のビームのパラメータは、フォールバックビームが時間とともに更新されるとき、更新され得る。たとえば、上記で説明したように、フォールバックビームを使用する通信のためのパラメータは、RRCシグナリングによって、および/もしくはダウンリンク制御チャネル(たとえば、PDCCH)によって構成され得、かつ/または、フォールバックビームが別のフォールバックビームに変化するか、もしくはフォールバックビームの特性が変化する場合、再構成され得る。
【0086】
一態様では、第3のビームは、第2のビームのビーム幅よりも幅広いビーム幅をもつビーム、またはUEにおける擬似全方向ビームのうちの少なくとも1つである。たとえば、上記で説明したように、フォールバックビームは、基地局において幅広いビームであり得、かつ/または、UEにおいて擬似オムニビーム(たとえば、120度の角度範囲をもつビーム)であり得る。一態様では、第3のビームは、第1のビームと同じである。たとえば、上記で説明したように、フォールバックビームは、現在作動中のビーム(たとえば、ビーム切替え前の現在のビーム)であり得る。
【0087】
一態様では、812で、基地局は、第3のビームを使用するUEとの通信が失敗すると決定し得る。そのような態様では、814で、基地局は、第3のビームを使用する通信が失敗するとの決定のとき、第4のビームを選択するために、ビーム復元手順を実行し得る。たとえば、上記で説明したように、フォールバックビームを使用する通信が、基地局および/またはUEにとって失敗するとき、UEおよび/または基地局は、ビーム復元手順を開始し得る。一態様では、ビーム復元手順は、ビーム復元要求またはRACHのうちの少なくとも1つに基づき得る。たとえば、上記で説明したように、ビーム復元手順は、RACH信号および/またはビーム復元要求に基づき得る。
【0088】
一態様では、基地局は、第4のビームを示すRACH信号をUEから受信すること、および、RACH信号に基づいて、UEと通信するために、第4のビームを選択することによって、ビーム復元手順を実行し得る。たとえば、上記で説明したように、1つの手法によれば、UEは、基地局に復元ビームを示すために、基地局にRACH信号を送信し得、基地局がUEとの通信のために復元ビームを選択し得るようにする。一態様では、UEが基地局と時間同期されない場合、RACH信号が受信され得る。たとえば、上記で説明したように、UEが基地局と時間同期されない場合、UEは、基地局にRACH信号を送信し得る。一態様では、RACH信号を受信するためのリソースは、ダウンリンク同期信号ブロックのリソースに基づいて選択され得る。たとえば、上記で説明したように、基地局は、UEと通信するために、復元ビームとして、ダウンリンク同期信号ブロックの選択されたリソースに関連付けられたビームを使用し得る。
【0089】
一態様では、基地局は、第4のビームを示すビーム復元要求をUEから受信すること、および、ビーム復元要求に基づいて、UEと通信するために、第4のビームを選択することによって、ビーム復元手順を実行し得る。たとえば、上記で説明したように、別の手法によれば、UEは、基地局に復元ビームを示すために、基地局にビーム復元要求を送信し得、基地局がUEとの通信のために復元ビームを選択し得るようにする。一態様では、UEが基地局と時間同期されない場合、ビーム復元要求が受信され得る。たとえば、上記で説明したように、UEが基地局と時間同期されない場合、UEは、基地局にビーム復元要求を送信し得る。一態様では、ビーム復元要求は、RACHサブフレームにおいて受信され得る。たとえば、上記で説明したように、ビーム復元要求は、RACHサブフレームを通して送信され得る。一態様では、ビーム復元要求を受信するためのリソースは、ダウンリンク同期信号ブロックのリソースに基づいて選択され得る。たとえば、上記で説明したように、ビーム復元要求のためのリソース選択は、ダウンリンク同期信号ブロックのリソースに基づき得る。
【0090】
図9Aは、
図8のフローチャート800から拡張する、ワイヤレス通信の方法のフローチャート900である。方法は、基地局(たとえば、基地局102、基地局704、装置1002/1002')によって実行され得る。902で、基地局は、複数の候補ビームを使用して、少なくとも1つの基準信号をUEに送信する。904で、基地局は、複数の候補ビームの各々のための少なくとも1つの基準信号のUE受信品質に基づいて、UEから第3のビームの指示を受信する。たとえば、上記で説明したように、UEは、基地局からUEへの通信の信号品質に基づいて(たとえば、候補フォールバックビームを使用する、基地局からの基準信号の通信の信号品質に基づいて)、および/または、各ビームペアを使用する、UEから基地局への通信の信号品質に基づいて(たとえば、候補フォールバックビームを使用する基地局への基準信号の通信の信号品質に基づいて)、信号品質の測定を行い得る。たとえば、上記で説明したように、各ビームペアの測定に基づいて、UEは、基地局がUEと通信するために使用し得るフォールバックビームとして、基地局の最良の候補フォールバックビームを選択する。UEが基地局のフォールバックビームを選択するとき、UEは(たとえば、フォールバックビームのビーム識別子を送信することによって)基地局のフォールバックビームを基地局に示す。802で、基地局は、
図8のフローチャート800の機能を実行するように継続する。
【0091】
図9Bは、
図8のフローチャート800から拡張する、ワイヤレス通信の方法のフローチャート950である。方法は、基地局(たとえば、基地局102、基地局704、装置1002/1002')によって実行され得る。952で、基地局は、複数の候補ビームを使用して、少なくとも1つの基準信号をUEに送信する。954で、基地局は、少なくとも1つの基準信号に基づいて、複数の候補ビームのうちの少なくとも1つのための信号品質報告を、UEから受信する。956で、基地局は、信号品質報告に基づいて、第3のビームとして、複数の候補ビームの中のビームを選択する。たとえば、上記で説明したように、UEは、UEに基準信号を送信するために基地局によって使用された候補ビーム(たとえば、基準ビーム)の品質を測定し得、そこで、各候補ビームの品質は、基準信号に基づいて測定され、その後、基地局に候補ビームの品質の測定の測定報告を送り得、基地局が測定報告に基づいて、複数の候補ビームの中からフォールバックビームを選択し得るようにする。一態様では、信号品質報告は、各候補ビームのためのビーム識別子、各候補ビームのためのSNR、各候補ビームのためのSINR、各候補ビームのためのRSRP、RSRQ、各候補ビームのためのRSSI、または各候補ビームのためのCQIのうちの少なくとも1つの情報を備える。たとえば、上記で説明したように、基準信号の品質の測定報告は、各候補ビームのためのビーム識別子、各候補ビームのためのSNR、各候補ビームのためのSINR、各候補ビームのためのRSRP、RSRQ、各候補ビームのためのRSSI、または各候補ビームのためのCQIのうちの少なくとも1つの情報を含み得る。一態様では、少なくとも1つの基準信号は、2次同期信号、ビーム基準信号、モビリティ基準信号、CSI-RS、および物理ブロードキャストチャネル信号のための復調基準信号のうちの少なくとも1つを含む。たとえば、上記で説明したように、基準信号は、SSS、BRS、モビリティ基準信号、CSI-RS、およびPBCH信号のためのDMRSのうちの1つまたは複数を含み得る。
【0092】
958で、一態様では、基地局は、候補ビームの各々のためのUEビームパターンをUEに送信し得、そこで、信号品質報告は、UEビームパターンにさらに基づく。たとえば、上記で説明したように、基地局は、UEが基準信号を測定するとき、候補ビームの各々のためのUEビームパターンを(たとえば、UEに)指定し得る。たとえば、上記で説明したように、基地局が基準信号を送信中であるとき、基地局は、(たとえば、UEビームパターンに基づいて)異なるUEビームを試行するように、UEに要求し得、UEが、基地局のフォールバックビームとともに使用されるとき、最良の信号品質を提供するUEビーム(たとえば、最高の信号強度をもつUEビーム)を発見し得るようにする。802で、基地局は、
図8のフローチャート800の機能を実行するように継続する。
【0093】
図10は、例示的な装置1002における異なる手段/構成要素間のデータフローを示す概念データフロー
図1000である。装置は基地局であり得る。装置は、受信構成要素1004と、送信構成要素1006と、ビーム管理構成要素1008と、通信管理構成要素1010とを含む。
【0094】
ビーム管理構成要素1008は、第1のビームから第2のビームに変更するように決定する。ビーム管理構成要素1008は、1052、1054、および1056で、第2のビームに変更するための決定のとき、第2のビームに変更するための決定を示すために、ビーム変更命令をUE(たとえば、UE1030)に、通信管理構成要素1010および送信構成要素1006を介して送信する。
【0095】
ビーム管理構成要素1008は、UEが(たとえば、1058、1060、および1062で、受信構成要素1004および通信管理構成要素1010を介して)ビーム変更命令を受信したか否かを決定する。一態様では、ビーム管理構成要素1008は、ビーム変更命令に応答して、NACKがUEから受信されるか否かを決定すること、および、NACKが受信される場合、UEがビーム変更命令を受信していないと決定することによって、UEがビーム変更命令を受信したか否かを決定する。そのような態様では、NACKを受信した後、第1の持続時間が満了するとき、第3のビームが選択される。
【0096】
別の態様では、ビーム管理構成要素1008は、UEおよび基地局が切断状態にあるか否かを決定すること、ならびに、UEおよび基地局が切断状態にある場合、UEがビーム変更命令を受信していないと決定することによって、UEがビーム変更命令を受信したか否かを決定する。そのような態様では、UEおよび基地局が切断状態にあると決定した後、第1の持続時間が満了するとき、第3のビームが選択される。そのような態様では、UEが肯定応答を送ったか否かにかかわらず、ビーム変更命令に応答して、基地局がUEから肯定応答を受信していない場合、UEおよび基地局は切断状態にある。
【0097】
別の態様では、ビーム管理構成要素1008は、基地局およびUEが、少なくとも第2の持続時間の間に第2のビームを介して、互いに通信することができるか否かを決定すること、ならびに、基地局が、少なくとも第2の持続時間の間に第2のビームを介して、互いに通信することができない場合、UEがビーム変更命令を受信していないと決定することによって、UEがビーム変更命令を受信したか否かを決定する。
【0098】
UEがビーム変更命令を受信していないと、基地局が決定するとき、ビーム管理構成要素1008は、UEと通信するために第3のビームを選択し、そこで、第3のビームがあらかじめ定義されたフォールバックビームである。一態様では、第1のビームは、第1の送信ビームまたは第1の受信ビームのうちの少なくとも1つであり、第2のビームは、第2の送信ビームまたは第2の受信ビームのうちの少なくとも1つであり、フォールバックビームは、フォールバック送信ビームまたはフォールバック受信ビームのうちの少なくとも1つである。
【0099】
一態様では、第3のビームのパラメータのパラメータ値は、第1/第2のビームのうちの少なくとも1つのパラメータのパラメータ値とは異なる。一態様では、第3のビームのパラメータは、アップリンク電力制御オフセット、またはダウンリンク制御チャネル上のアグリゲーションレベルのうちの少なくとも1つを含み得る。そのような態様では、第3のビームのパラメータは、次のうちの少なくとも1つを反映し得、すなわち、第3のビームのアップリンク電力制御オフセットが、第2のビームのアップリンク電力制御オフセットよりも大きいこと、または、第3のビームのためのダウンリンク制御チャネル上のアグリゲーションレベルが、第2のビームのためのダウンリンク制御チャネル上のアグリゲーションレベルよりも高いことのうちの少なくとも1つを反映し得る。一態様では、第3のビームのパラメータは、RRCシグナリングまたはダウンリンク制御チャネルのうちの少なくとも1つを介して構成され得る。一態様では、第3のビームのパラメータは、フォールバックビームが時間とともに更新されるとき、更新され得る。
【0100】
一態様では、第3のビームは、第2のビームのビーム幅よりも幅広いビーム幅をもつビーム、またはUEにおける擬似全方向ビームのうちの少なくとも1つである。別の態様では、第3のビームは、第1のビームと同じである。
【0101】
一態様では、ビーム管理構成要素1008は、1052、1054、および1056で、複数の候補ビームを使用して、少なくとも1つの基準信号をUEに、通信管理構成要素1010および送信構成要素1006を介して送信する。ビーム管理構成要素1008は、1058、1060、および1062で、複数の候補ビームの各々のための少なくとも1つの基準信号のUE受信品質に基づいて、UEから第3のビームの指示を、通信管理構成要素1010および受信構成要素1004を介して受信する。
【0102】
一態様では、ビーム管理構成要素1008は、1052、1054、および1056で、複数の候補ビームを使用して、少なくとも1つの基準信号をUEに、通信管理構成要素1010および送信構成要素1006を介して送信する。ビーム管理構成要素1008は、1058、1060、および1062で、少なくとも1つの基準信号に基づいて、複数の候補ビームのうちの少なくとも1つのための信号品質報告を、UEから、通信管理構成要素1010および受信構成要素1004を介して受信する。ビーム管理構成要素1008は、信号品質報告に基づいて、第3のビームとして、複数の候補ビームの中のビームを選択する。一態様では、信号品質報告は、各候補ビームのためのビーム識別子、各候補ビームのためのSNR、各候補ビームのためのSINR、各候補ビームのためのRSRP、RSRQ、各候補ビームのためのRSSI、または各候補ビームのためのCQIのうちの少なくとも1つの情報を備える。一態様では、少なくとも1つの基準信号は、2次同期信号、ビーム基準信号、モビリティ基準信号、CSI-RS、および物理ブロードキャストチャネル信号のための復調基準信号のうちの少なくとも1つを含む。
【0103】
一態様では、ビーム管理構成要素1008は、1052、1054、および1056で、候補ビームの各々のためのUEビームパターンをUEに、通信管理構成要素1010および送信構成要素1006を介して送信し得、そこで、信号品質報告がUEビームパターンにさらに基づく。
【0104】
一態様では、ビーム管理構成要素1008は、第3のビームを使用するUEとの通信が失敗すると決定する。ビーム管理構成要素1008は、第3のビームを使用する通信が失敗するとの決定のとき、第4のビームを選択するために、ビーム復元手順を実行する。一態様では、ビーム復元手順は、ビーム復元要求またはRACHのうちの少なくとも1つに基づく。
【0105】
一態様では、ビーム管理構成要素1008は、第4のビームを示すランダムアクセスチャネル(RACH)信号をUEから受信すること、および、RACH信号に基づいて、UEと通信するために、第4のビームを選択することによって、ビーム復元手順を実行し得る。一態様では、UEが基地局と時間同期されない場合、RACH信号が受信される。一態様では、RACH信号を受信するためのリソースは、ダウンリンク同期信号ブロックのリソースに基づいて選択される。
【0106】
一態様では、ビーム管理構成要素1008は、第4のビームを示すビーム復元要求をUEから受信すること、および、ビーム復元要求に基づいて、UEと通信するために、第4のビームを選択することによって、ビーム復元手順を実行し得る。一態様では、UEが基地局と時間同期されない場合、ビーム復元要求が受信される。一態様では、ビーム復元要求は、RACHサブフレームにおいて受信される。一態様では、ビーム復元要求を受信するためのリソースは、ダウンリンク同期信号ブロックのリソースに基づいて選択される。
【0107】
装置は、
図7~
図9の上述のフローチャートの中のアルゴリズムのブロックの各々を実行する追加の構成要素を含むことがある。したがって、
図7~
図9の上述のフローチャートの中の各ブロックは、1つの構成要素によって実行されることがあり、装置は、それらの構成要素のうちの1つまたは複数を含むことがある。構成要素は、述べられたプロセス/アルゴリズムを遂行するように具体的に構成された1つもしくは複数のハードウェア構成要素であるか、述べられたプロセス/アルゴリズムを実行するように構成されたプロセッサによって実装されるか、プロセッサによる実装のためにコンピュータ可読媒体内に記憶されるか、またはそれらの何らかの組合せであり得る。
【0108】
図11は、処理システム1114を採用する装置1002'のためのハードウェア実装形態の一例を示す
図1100である。処理システム1114は、バス1124によって全体的に表されるバスアーキテクチャを用いて実装され得る。バス1124は、処理システム1114の具体的な適用例および全体的な設計制約に応じて、任意の数の相互接続バスとブリッジとを含み得る。バス1124は、プロセッサ1104、構成要素1004、1006、1008、1010、およびコンピュータ可読媒体/メモリ1106によって表される1つまたは複数のプロセッサおよび/またはハードウェア構成要素を含む、様々な回路を互いにリンクする。バス1124はまた、タイミングソース、周辺装置、電圧調整器、および電力管理回路などの、様々な他の回路をリンクし得るが、それらは当技術分野においてよく知られており、したがって、これ以上説明しない。
【0109】
処理システム1114は、トランシーバ1110に結合され得る。トランシーバ1110は、1つまたは複数のアンテナ1120に結合される。トランシーバ1110は、送信媒体を介して様々な他の装置と通信するための手段を提供する。トランシーバ1110は、1つまたは複数のアンテナ1120から信号を受信し、受信された信号から情報を抽出し、抽出された情報を処理システム1114、特に受信構成要素1004に提供する。さらに、トランシーバ1110は、処理システム1114、特に送信構成要素1006から情報を受信し、受信された情報に基づいて、1つまたは複数のアンテナ1120に印加されるべき信号を生成する。処理システム1114は、コンピュータ可読媒体/メモリ1106に結合されたプロセッサ1104を含む。プロセッサ1104は、コンピュータ可読媒体/メモリ1106に記憶されたソフトウェアの実行を含む、一般的な処理を担う。ソフトウェアは、プロセッサ1104によって実行されると、任意の特定の装置に関して上記で説明した様々な機能を処理システム1114に実行させる。コンピュータ可読媒体/メモリ1106はまた、ソフトウェアを実行するときにプロセッサ1104によって操作されるデータを記憶するために使用され得る。処理システム1114は、構成要素1004、1006、1008、1010のうちの少なくとも1つをさらに含む。それらの構成要素は、プロセッサ1104内で動作し、コンピュータ可読媒体/メモリ1106の中に存在する/記憶されたソフトウェア構成要素、プロセッサ1104に結合された1つもしくは複数のハードウェア構成要素、またはそれらの何らかの組合せであり得る。処理システム1114は、eNB310の構成要素であり得、メモリ376、ならびに/または、TXプロセッサ316、RXプロセッサ370、およびコントローラ/プロセッサ375のうちの少なくとも1つを含み得る。
【0110】
一構成では、ワイヤレス通信のための装置1002/1002'(基地局)は、第1のビームから第2のビームに変更するように決定するための手段と、第2のビームに変更するための決定のとき、第2のビームに変更するための決定を示すために、ビーム変更命令をUEに送信するための手段と、UEがビーム変更命令を受信したか否かを決定するための手段と、UEがビーム変更命令を受信していないと、基地局が決定するとき、UEと通信するために第3のビームを選択するための手段であって、第3のビームがあらかじめ定義されたフォールバックビームである、手段とを含む。一態様では、装置1002/1002'(基地局)は、複数の候補ビームを使用して、少なくとも1つの基準信号をUEに送信するための手段と、複数の候補ビームの各々のための少なくとも1つの基準信号のUE受信品質に基づいて、UEから第3のビームの指示を受信するための手段とをさらに含む。一態様では、装置1002/1002'(基地局)は、複数の候補ビームを使用して、少なくとも1つの基準信号をUEに送信するための手段と、少なくとも1つの基準信号に基づいて、複数の候補ビームのうちの少なくとも1つのための信号品質報告を、UEから受信するための手段と、信号品質報告に基づいて、第3のビームとして、複数の候補ビームの中のビームを選択するための手段とをさらに含む。そのような態様では、装置1002/1002'(基地局)は、候補ビームの各々のためのUEビームパターンを、UEに送信するための手段をさらに含み、そこで、信号品質報告がUEビームパターンにさらに基づく。
【0111】
一態様では、UEがビーム変更命令を受信したか否かを決定するための手段は、ビーム変更命令に応答して、NACKがUEから受信されるか否かを決定すること、および、NACKが受信される場合、UEがビーム変更命令を受信していないと決定することを行うように構成される。一態様では、UEがビーム変更命令を受信したか否かを決定するための手段は、UEおよび基地局が切断状態にあるか否かを決定すること、ならびに、UEおよび基地局が切断状態にある場合、UEがビーム変更命令を受信していないと決定することを行うように構成される。一態様では、UEがビーム変更命令を受信したか否かを決定するための手段は、基地局およびUEが、少なくとも第2の持続時間の間に第2のビームを介して、互いに通信することができるか否かを決定すること、ならびに、基地局が、少なくとも第2の持続時間の間に第2のビームを介して、互いに通信することができない場合、UEがビーム変更命令を受信していないと決定することを行うように構成される。
【0112】
一態様では、装置1002/1002'(基地局)は、第3のビームを使用するUEとの通信が失敗すると決定するための手段と、第3のビームを使用する通信が失敗するとの決定のとき、第4のビームを選択するために、ビーム復元手順を実行するための手段とをさらに含む。一態様では、ビーム復元手順を実行するための手段は、第4のビームを示すRACH信号をUEから受信すること、および、RACH信号に基づいて、UEと通信するために、第4のビームを選択することを行うように構成される。一態様では、ビーム復元手順を実行するための手段は、第4のビームを示すビーム復元要求をUEから受信すること、および、ビーム復元要求に基づいて、UEと通信するために、第4のビームを選択することを行うように構成される。
【0113】
上述の手段は、上述の手段によって列挙された機能を実行するように構成された装置1002および/または装置1002'の処理システム1114の上述の構成要素のうちの1つまたは複数であり得る。上記で説明したように、処理システム1114は、TXプロセッサ316と、RXプロセッサ370と、コントローラ/プロセッサ375とを含む場合がある。そのため、一構成では、上述の手段は、上述の手段によって列挙された機能を実行するように構成されたTXプロセッサ316、RXプロセッサ370、およびコントローラ/プロセッサ375であり得る。
【0114】
図12は、ワイヤレス通信の方法のフローチャート1200である。方法は、UE(たとえば、UE104、UE702、装置1502/1502')によって実行され得る。1202で、UEは、以下で説明するように、追加の機能を実行することから継続し得る。1204で、UEは、基地局の第1のビームを使用するように構成される基地局と通信するために、第1のUEビームを利用する。たとえば、
図7に示したように、基地局704およびUE702は、基地局704の現在のビーム(たとえば、UEと通信するために選択されたビーム)を使用して、互いに通信し得る。一態様では、1206で、UEは、第1のビームから第2のビームに変更するように、基地局の第1のビームを使用するように構成される基地局に示し得る。たとえば、
図7に示したように、712で、UE702は、(たとえば、現在のビームから第2のビームに変更するためのビーム変更要求を送ることによって)基地局が現在のビームから第2のビームに変更するべきであると、基地局704に知らせる。
【0115】
一態様では、1208で、UEは、UEが、第1のビームから第2のビームに変更するための基地局による決定を示すビーム変更命令を受信したか否かを決定し得る。1210で、UEは、UEがビーム変更命令を受信するとき、第1のUEビームから第2のUEビームに切り替え得る。たとえば、
図7に示したように、UE702は、UEがビーム変更命令を受信したか否かを決定し得る。一態様では、たとえば、UE702がビーム変更命令の受信に成功した場合、UE702は第2のUEビームに切り替え得る。
【0116】
1212で、UEは、UEが基地局との通信を失ったか否かを決定する。たとえば、
図7に示したように、724で、UE702は、(たとえば、718で、基地局がビーム変更命令を送った後)UE702が基地局704との通信を失ったか否かを決定し得る。一態様では、UEがビーム変更命令を受信した後、第2のUEビームを使用して、基地局と通信することに失敗する場合、UEは、UEが基地局との通信を失ったと決定し得る。たとえば、
図7に示したように、UE702がビーム変更命令を受信した後、第2のUEビームを使用して、基地局と通信することに失敗する場合、UE702は、UE702が基地局704との通信を失ったと決定し得る。一態様では、UEが、第1のビームから第2のビームに変更するための基地局による決定を示すビーム変更命令の成功裏の受信に失敗し、第1のUEビームを使用して、基地局と通信することに失敗する場合、UEは、UEが基地局との通信を失ったと決定し得る。たとえば、
図7に示したように、UE702がビーム変更命令の成功裏の受信に失敗する(かつ、第1のUEビームを使用して、基地局704と通信することに失敗する)場合、UE702は、UE702が基地局704との通信を失ったと決定し得る。一態様では、UEが基地局に、基地局からのビーム変更命令の受信の成功の肯定応答を送信した後、UEが、基地局が肯定応答を受信したと決定しない場合、UEは、UEが基地局との通信を失ったと決定し得る。たとえば、
図7に示したように、UE702が基地局704にビーム変更命令の受信の成功のACKを送信した後、UE702が、基地局704がACKを受信したと決定しない場合、UE702は、UE702が基地局704との通信を失ったと決定し得る。
【0117】
1214で、UEが、UEが通信を失ったと決定するとき、UEは、基地局が基地局の第2のビームで構成されないと決定する。たとえば、
図7に示したように、UE702が、724で、UE702が基地局704との通信を失ったと決定する場合、UE702は、基地局が第2のビームで構成されないと決定し得る。1216で、UEは、基地局が基地局の第2のビームで構成されないとの決定に応答して、基地局の第3のビームを介して、基地局と通信するために、第3のUEビームを選択し、そこで、第3のビームがあらかじめ定義されたビームである。たとえば、
図7に示したように、基地局が基地局の第2のビームで構成されないと決定すると、UE702は、フォールバックビームを利用して、基地局704と通信するために、異なるUEビームを選択し得る。
【0118】
一態様では、第1のビームは、第1の送信ビームまたは第1の受信ビームのうちの少なくとも1つであり、第2のビームは、第2の送信ビームまたは第2の受信ビームのうちの少なくとも1つであり、フォールバックビームは、フォールバック送信ビームまたはフォールバック受信ビームのうちの少なくとも1つである。たとえば、上記で説明したように、現在のビームは、基地局における現在の受信ビームおよび/または現在の送信ビームであり得、第2のビームは、基地局における第2の受信ビームおよび/または第2の送信ビームであり得、フォールバックビームは、基地局における受信ビームおよび/または送信ビームであり得る。1218で、UEは、以下で説明するように、追加の機能を実行し得る。
【0119】
一態様では、第3のビームのパラメータのためのパラメータ値は、第1のビームまたは第2のビームのうちの少なくとも1つのパラメータのためのパラメータ値とは異なり得る。たとえば、上記で説明したように、フォールバックビームを使用する通信のためのパラメータは、他のビーム(たとえば、現在のビーム、第2のビーム)を使用する通信のためのパラメータとは異なる値を有し得る。一態様では、第3のビームのパラメータは、アップリンク電力制御オフセット、またはダウンリンク制御チャネル上のアグリゲーションレベルのうちの少なくとも1つを含み得る。そのような態様では、第3のビームのパラメータは、次のうちの少なくとも1つを反映し得、すなわち、第3のビームのアップリンク電力制御オフセットが、第2のビームのアップリンク電力制御オフセットよりも大きいこと、または、第3のビームのためのダウンリンク制御チャネル上のアグリゲーションレベルが、第2のビームのためのダウンリンク制御チャネル上のアグリゲーションレベルよりも高いことのうちの少なくとも1つを反映し得る。たとえば、上記で説明したように、フォールバックビームを使用する通信のためのパラメータは、アップリンク電力制御オフセット、またはダウンリンク制御チャネル上のアグリゲーションレベルのうちの少なくとも1つを含み得る。たとえば、上記で説明したように、フォールバックビームは、より大きいアップリンク電力制御オフセットを有し得る。たとえば、上記で説明したように、フォールバックビームのためのダウンリンク制御チャネル(たとえば、PDCCH)上のアグリゲーションレベルは、他のビームのためのダウンリンク制御チャネル(たとえば、PDCCH)上のアグリゲーションレベルよりも高くなり得る。一態様では、第3のビームのパラメータは、RRCシグナリングまたはダウンリンク制御チャネルのうちの少なくとも1つを介して構成され得る。一態様では、第3のビームのパラメータは、フォールバックビームが時間とともに更新され得るとき、更新され得る。たとえば、上記で説明したように、フォールバックビームを使用する通信のためのパラメータは、RRCシグナリングによって、および/もしくはダウンリンク制御チャネル(たとえば、PDCCH)によって構成され得、かつ/または、フォールバックビームが別のフォールバックビームに変化するか、もしくはフォールバックビームの特性が変化する場合、再構成され得る。
【0120】
一態様では、第3のビームは、第2のビームのビーム幅よりも幅広いビーム幅をもつビーム、またはUEにおける擬似全方向ビームのうちの少なくとも1つである。たとえば、上記で説明したように、フォールバックビームは、基地局において幅広いビームであり得、かつ/または、UEにおいて擬似オムニビーム(たとえば、120度の角度範囲をもつビーム)であり得る。一態様では、第3のビームは、第1のビームと同じであり得る。たとえば、上記で説明したように、フォールバックビームは、現在作動中のビーム(たとえば、ビーム切替え前の現在のビーム)であり得る。一態様では、第3のUEビームは、第1のUEビームと同じであり得る。
【0121】
図13Aは、
図12のフローチャート1200から拡張する、ワイヤレス通信の方法のフローチャート1300である。方法は、UE(たとえば、UE104、UE702、装置1502/1502')によって実行され得る。1302で、UEは、複数の候補ビームを使用して、少なくとも1つの基準信号を基地局から受信する。1304で、UEは、複数の候補ビームの各々のための少なくとも1つの基準信号のUE受信品質に基づいて、UEから第3のビームの指示を基地局に送信する。たとえば、上記で説明したように、UEは、基地局からUEへの通信の信号品質に基づいて(たとえば、候補フォールバックビームを使用する、基地局からの基準信号の通信の信号品質に基づいて)、および/または、各ビームペアを使用する、UEから基地局への通信の信号品質に基づいて(たとえば、候補フォールバックビームを使用する基地局への基準信号の通信の信号品質に基づいて)、信号品質の測定を行い得る。たとえば、上記で説明したように、各ビームペアの測定に基づいて、UEは、基地局がUEと通信するために使用し得るフォールバックビームとして、基地局の最良の候補フォールバックビームを選択する。UEが基地局のフォールバックビームを選択するとき、UEは(たとえば、フォールバックビームのビーム識別子を送信することによって)基地局のフォールバックビームを基地局に示す。1202で、基地局は、
図12のフローチャート1200の機能を実行するように継続する。
【0122】
図13Bは、
図12のフローチャート1200から拡張する、ワイヤレス通信の方法のフローチャート1350である。方法は、UE(たとえば、UE104、UE702、装置1502/1502')によって実行され得る。1352で、UEは、複数の候補ビームを使用して、少なくとも1つの基準信号を基地局から受信する。1354で、UEは、少なくとも1つの基準信号に基づいて、複数の候補ビームのうちの少なくとも1つのための信号品質報告を、基地局に送信する。一態様では、第3のビームとして、複数の候補ビームの中のビームを設定するために、信号品質報告が使用される。たとえば、上記で説明したように、UEは、UEに基準信号を送信するために基地局によって使用された候補ビーム(たとえば、基準ビーム)の品質を測定し得、そこで、各候補ビームの品質は、基準信号に基づいて測定され、その後、基地局に候補ビームの品質の測定の測定報告を送り得、基地局が測定報告に基づいて、複数の候補ビームの中からフォールバックビームを選択し得るようにする。
【0123】
一態様では、信号品質報告は、各候補ビームのためのビーム識別子、各候補ビームのためのSNR、各候補ビームのためのSINR、各候補ビームのためのRSRP、RSRQ、各候補ビームのためのRSSI、または各候補ビームのためのCQIのうちの少なくとも1つの情報を備える。たとえば、上記で説明したように、基準信号の品質の測定報告は、各候補ビームのためのビーム識別子、各候補ビームのためのSNR、各候補ビームのためのSINR、各候補ビームのためのRSRP、RSRQ、各候補ビームのためのRSSI、または各候補ビームのためのCQIのうちの少なくとも1つの情報を含み得る。一態様では、少なくとも1つの基準信号は、2次同期信号、ビーム基準信号、モビリティ基準信号、CSI-RS、および物理ブロードキャストチャネル信号のための復調基準信号のうちの少なくとも1つを含む。たとえば、上記で説明したように、基準信号は、SSS、BRS、モビリティ基準信号、CSI-RS、およびPBCH信号のためのDMRSのうちの1つまたは複数を含み得る。
【0124】
1356で、UEは、候補ビームの各々のためのUEビームパターンを、基地局から受信し得、そこで、信号品質報告がUEビームパターンにさらに基づく。たとえば、上記で説明したように、基地局は、UEが基準信号を測定するとき、候補ビームの各々のためのUEビームパターンを(たとえば、UEに)指定し得る。たとえば、上記で説明したように、基地局が基準信号を送信中であるとき、基地局は、(たとえば、UEビームパターンに基づいて)異なるUEビームを試行するように、UEに要求し得、UEが、基地局のフォールバックビームとともに使用されるとき、最良の信号品質を提供するUEビーム(たとえば、最高の信号強度をもつUEビーム)を発見し得るようにする。1202で、基地局は、
図12のフローチャート1200の機能を実行するように継続する。
【0125】
図14は、
図12のフローチャート1200から拡張する、ワイヤレス通信の方法のフローチャート1400である。方法は、UE(たとえば、UE104、UE702、装置1502/1502')によって実行され得る。
【0126】
1218で、基地局は、
図12のフローチャート1200から継続する。1402で、UEは、第3のビームを使用する基地局との通信が失敗すると決定する。1404で、UEは、第3のビームを使用する通信が失敗するとの決定のとき、第4のビームを選択するために、ビーム復元手順を実行する。たとえば、上記で説明したように、フォールバックビームを使用する通信が、基地局および/またはUEにとって失敗するとき、UEおよび/または基地局は、ビーム復元手順を開始し得る。一態様では、ビーム復元手順は、ビーム復元要求またはRACHのうちの少なくとも1つに基づく。たとえば、上記で説明したように、ビーム復元手順は、RACH信号および/またはビーム復元要求に基づき得る。
【0127】
一態様では、UEは、第4のビームを示すRACH信号を基地局に送信することによって、ビーム復元手順を実行し得、そこで、RACH信号が、基地局がUEと通信するために、第4のビームを選択するために使用される。たとえば、上記で説明したように、1つの手法によれば、UEは、基地局に復元ビームを示すために、基地局にRACH信号を送信し得、基地局がUEとの通信のために復元ビームを選択し得るようにする。一態様では、UEが基地局と時間同期されない場合、RACH信号が送信される。たとえば、上記で説明したように、UEが基地局と時間同期されない場合、UEは、基地局にRACH信号を送信し得る。一態様では、基地局においてRACH信号を受信するためのリソースは、ダウンリンク同期信号ブロックのリソースに基づいて選択される。たとえば、上記で説明したように、基地局は、UEと通信するために、復元ビームとして、ダウンリンク同期信号ブロックの選択されたリソースに関連付けられたビームを使用し得る。
【0128】
一態様では、UEは、第4のビームを示すビーム復元要求を基地局に送信することによって、ビーム復元手順を実行し得、そこで、ビーム復元要求が、基地局がUEと通信するために、第4のビームを選択するために使用される。たとえば、上記で説明したように、別の手法によれば、UEは、基地局に復元ビームを示すために、基地局にビーム復元要求を送信し得、基地局がUEとの通信のために復元ビームを選択し得るようにする。一態様では、UEが基地局と時間同期されない場合、ビーム復元要求が送信される。たとえば、上記で説明したように、UEが基地局と時間同期されない場合、UEは、基地局にビーム復元要求を送信し得る。一態様では、ビーム復元要求は、RACHサブフレームにおいて送信される。たとえば、上記で説明したように、ビーム復元要求は、RACHサブフレームを通して送信され得る。一態様では、基地局においてビーム復元要求を受信するためのリソースは、ダウンリンク同期信号ブロックのリソースに基づいて選択される。たとえば、上記で説明したように、ビーム復元要求のためのリソース選択は、ダウンリンク同期信号ブロックのリソースに基づき得る。
【0129】
図15は、例示的な装置1502における異なる手段/構成要素間のデータフローを示す概念データフロー
図1500である。装置はUEであり得る。装置は、受信構成要素1504と、送信構成要素1506と、ビーム管理構成要素1508と、通信管理構成要素1510とを含む。
【0130】
ビーム管理構成要素1508は、(たとえば、1552、1554、1556、1558、1560、および1562で、通信管理構成要素1510、送信構成要素1506、および受信構成要素1504を介して)基地局(たとえば、基地局1530)の第1のビームを使用するように構成される基地局と通信するために、第1のUEビームを利用する。一態様では、ビーム管理構成要素1508は、1552、1554、および1556で、送信構成要素1506および通信管理構成要素1510を介して、第1のビームから第2のビームに変更するように、基地局の第1のビームを使用するように構成される基地局に示し得る。
【0131】
一態様では、ビーム管理構成要素1508は、UEが、第1のビームから第2のビームに変更するための基地局による決定を示すビーム変更命令を受信したか否かを決定し得る。ビーム管理構成要素1508は、UEがビーム変更命令を受信するとき、第1のUEビームから第2のUEビームに切り替え得る。
【0132】
ビーム管理構成要素1508は、UEが基地局との通信を失ったか否かを決定する。一態様では、ビーム管理構成要素1508は、UEがビーム変更命令を受信した後、第2のUEビームを使用して、基地局と通信することに失敗する場合、UEが基地局との通信を失ったと決定する。一態様では、ビーム管理構成要素1508は、UEが、第1のビームから第2のビームに変更するための基地局による決定を示すビーム変更命令の成功裏の受信に失敗し、第1のUEビームを使用して、基地局と通信することに失敗する場合、UEが基地局との通信を失ったと決定する。一態様では、ビーム管理構成要素1508は、UEが基地局に、基地局からのビーム変更命令の受信の成功の肯定応答を送信した後、UEが、基地局が肯定応答を受信したと決定しない場合、UEが基地局との通信を失ったと決定する。ビーム管理構成要素1508は、ビーム管理構成要素1508が、UEが通信を失ったと決定するとき、基地局が基地局の第2のビームで構成されないと決定する。ビーム管理構成要素1508は、基地局が基地局の第2のビームで構成されないとの決定に応答して、基地局の第3のビームを介して、基地局と通信するために、第3のUEビームを選択し、そこで、第3のビームがあらかじめ定義されたビームである。一態様では、第1のビームは、第1の送信ビームまたは第1の受信ビームのうちの少なくとも1つであり、第2のビームは、第2の送信ビームまたは第2の受信ビームのうちの少なくとも1つであり、フォールバックビームは、フォールバック送信ビームまたはフォールバック受信ビームのうちの少なくとも1つである。
【0133】
一態様では、第3のビームのパラメータのためのパラメータ値は、第1のビームまたは第2のビームのうちの少なくとも1つのパラメータのためのパラメータ値とは異なる。一態様では、第3のビームのパラメータは、アップリンク電力制御オフセット、またはダウンリンク制御チャネル上のアグリゲーションレベルのうちの少なくとも1つを含む。そのような態様では、第3のビームのパラメータは、次のうちの少なくとも1つを反映し、すなわち、第3のビームのアップリンク電力制御オフセットが、第2のビームのアップリンク電力制御オフセットよりも大きいこと、または、第3のビームのためのダウンリンク制御チャネル上のアグリゲーションレベルが、第2のビームのためのダウンリンク制御チャネル上のアグリゲーションレベルよりも高いことのうちの少なくとも1つを反映する。一態様では、第3のビームのパラメータは、RRCシグナリングまたはダウンリンク制御チャネルのうちの少なくとも1つを介して構成される。一態様では、第3のビームのパラメータは、フォールバックビームが時間とともに更新されるとき、更新される。
【0134】
一態様では、第3のビームは、第2のビームのビーム幅よりも幅広いビーム幅をもつビーム、またはUEにおける擬似全方向ビームのうちの少なくとも1つである。別の態様では、第3のビームは、第1のビームと同じである。
【0135】
一態様では、ビーム管理構成要素1508は、1558、1560、および1562で、複数の候補ビームを使用して、少なくとも1つの基準信号を基地局から、受信構成要素1504および通信管理構成要素1510を介して受信する。ビーム管理構成要素1508は、1552、1554、および1556で、複数の候補ビームの各々のための少なくとも1つの基準信号のUE受信品質に基づいて、UEから第3のビームの指示を基地局に、送信構成要素1506および通信管理構成要素1510を介して送信する。
【0136】
一態様では、ビーム管理構成要素1508は、1558、1560、および1562で、複数の候補ビームを使用して、少なくとも1つの基準信号を基地局から、受信構成要素1504および通信管理構成要素1510を介して受信する。ビーム管理構成要素1508は、少なくとも1つの基準信号に基づいて、複数の候補ビームのうちの少なくとも1つのための信号品質報告を基地局に、送信構成要素1506および通信管理構成要素1510を介して送信する。一態様では、1552、1554、および1556で、第3のビームとして、複数の候補ビームの中のビームを設定するために、信号品質報告が使用される。
【0137】
一態様では、信号品質報告は、各候補ビームのためのビーム識別子、各候補ビームのためのSNR、各候補ビームのためのSINR、各候補ビームのためのRSRP、RSRQ、各候補ビームのためのRSSI、または各候補ビームのためのCQIのうちの少なくとも1つの情報を備える。一態様では、少なくとも1つの基準信号は、2次同期信号、ビーム基準信号、モビリティ基準信号、CSI-RS、および物理ブロードキャストチャネル信号のための復調基準信号のうちの少なくとも1つを含む。
【0138】
一態様では、ビーム管理構成要素1508は、1558、1560、および1562で、候補ビームの各々のためのUEビームパターンを基地局から、受信構成要素1504および通信管理構成要素1510を介して受信し、そこで、信号品質報告がUEビームパターンにさらに基づく。
【0139】
一態様では、ビーム管理構成要素1508は、通信管理構成要素1510を介して、第3のビームを使用する基地局との通信が失敗すると決定する。ビーム管理構成要素1508は、第3のビームを使用する通信が失敗するとの決定のとき、第4のビームを選択するために、ビーム復元手順を実行する。一態様では、ビーム復元手順は、ビーム復元要求またはランダムアクセスチャネル(RACH)のうちの少なくとも1つに基づく。
【0140】
一態様では、ビーム管理構成要素1508は、第4のビームを示すRACH信号を基地局に、通信管理構成要素1510および送信構成要素1506を介して送信することによって、ビーム復元手順を実行し得、そこで、RACH信号が、基地局がUEと通信するために、第4のビームを選択するために使用される。一態様では、UEが基地局と時間同期されない場合、RACH信号が送信される。一態様では、基地局においてRACH信号を受信するためのリソースは、ダウンリンク同期信号ブロックのリソースに基づいて選択される。
【0141】
一態様では、ビーム管理構成要素1508は、第4のビームを示すビーム復元要求を基地局に、通信管理構成要素1510および送信構成要素1506を介して送信することによって、ビーム復元手順を実行し得、そこで、ビーム復元要求が、基地局がUEと通信するために、第4のビームを選択するために使用される。一態様では、UEが基地局と時間同期されない場合、ビーム復元要求が送信される。一態様では、ビーム復元要求は、RACHサブフレームにおいて送信される。一態様では、基地局においてビーム復元要求を受信するためのリソースは、ダウンリンク同期信号ブロックのリソースに基づいて選択される。
【0142】
装置は、
図12~
図14の上述のフローチャートの中のアルゴリズムのブロックの各々を実行する追加の構成要素を含むことがある。したがって、
図12~
図14の上述のフローチャートの中の各ブロックは、1つの構成要素によって実行されることがあり、装置は、それらの構成要素のうちの1つまたは複数を含むことがある。構成要素は、述べられたプロセス/アルゴリズムを遂行するように具体的に構成された1つもしくは複数のハードウェア構成要素であるか、述べられたプロセス/アルゴリズムを実行するように構成されたプロセッサによって実装されるか、プロセッサによる実装のためにコンピュータ可読媒体内に記憶されるか、またはそれらの何らかの組合せであり得る。
【0143】
図16は、処理システム1614を採用する装置1502'のためのハードウェア実装形態の一例を示す
図1600である。処理システム1614は、バス1624によって全体的に表されるバスアーキテクチャを用いて実装され得る。バス1624は、処理システム1614の具体的な適用例および全体的な設計制約に応じて、任意の数の相互接続バスとブリッジとを含み得る。バス1624は、プロセッサ1604、構成要素1504、1506、1508、1510、およびコンピュータ可読媒体/メモリ1606によって表される1つまたは複数のプロセッサおよび/またはハードウェア構成要素を含む、様々な回路を互いにリンクする。バス1624はまた、タイミングソース、周辺装置、電圧調整器、および電力管理回路などの、様々な他の回路をリンクし得るが、それらは当技術分野においてよく知られており、したがって、これ以上説明しない。
【0144】
処理システム1614は、トランシーバ1610に結合され得る。トランシーバ1610は、1つまたは複数のアンテナ1620に結合される。トランシーバ1610は、送信媒体を介して様々な他の装置と通信するための手段を提供する。トランシーバ1610は、1つまたは複数のアンテナ1620から信号を受信し、受信された信号から情報を抽出し、抽出された情報を処理システム1614に、特に受信構成要素1504に提供する。加えて、トランシーバ1610は、処理システム1614から、特に送信構成要素1506から情報を受信し、受信された情報に基づいて、1つまたは複数のアンテナ1620に印加されるべき信号を生成する。処理システム1614は、コンピュータ可読媒体/メモリ1606に結合されたプロセッサ1604を含む。プロセッサ1604は、コンピュータ可読媒体/メモリ1606に記憶されたソフトウェアの実行を含む、一般的な処理を担う。ソフトウェアは、プロセッサ1604によって実行されると、任意の特定の装置に関して上記で説明した様々な機能を処理システム1614に実行させる。コンピュータ可読媒体/メモリ1606はまた、ソフトウェアを実行するときにプロセッサ1604によって操作されるデータを記憶するために使用され得る。処理システム1614は、構成要素1504、1506、1508、1510のうちの少なくとも1つをさらに含む。それらの構成要素は、プロセッサ1604内で動作し、コンピュータ可読媒体/メモリ1606の中に存在する/記憶されたソフトウェア構成要素、プロセッサ1604に結合された1つもしくは複数のハードウェア構成要素、またはそれらの何らかの組合せであり得る。処理システム1614は、UE350の構成要素であり得、メモリ360、ならびに/または、TXプロセッサ368、RXプロセッサ356、およびコントローラ/プロセッサ359のうちの少なくとも1つを含み得る。
【0145】
一構成では、ワイヤレス通信のための装置1502/1502'(UE)は、基地局の第1のビームを使用するように構成される基地局と通信するために、第1のUEビームを利用するための手段と、UEが基地局との通信を失ったか否かを決定するための手段と、UEが、UEが通信を失ったと決定するとき、基地局が基地局の第2のビームで構成されないと決定するための手段と、基地局が基地局の第2のビームで構成されないとの決定に応答して、基地局の第3のビームを介して、基地局と通信するために、第3のUEビームを選択するための手段であって、第3のビームがあらかじめ定義されたビームである、手段とを含む。一態様では、装置1502/1502'は、UEが、第1のビームから第2のビームに変更するための基地局による決定を示すビーム変更命令を受信したか否かを決定するための手段と、UEがビーム変更命令を受信するとき、第1のUEビームから第2のUEビームに切り替えるための手段とを含む。一態様では、UEが通信を失ったと決定するための手段は、UEがビーム変更命令を受信した後、第2のUEビームを使用して、基地局と通信することに失敗する場合、UEが基地局との通信を失ったと決定するように構成される。一態様では、UEが通信を失ったと決定するための手段は、UEが、第1のビームから第2のビームに変更するための基地局による決定を示すビーム変更命令の成功裏の受信に失敗し、第1のUEビームを使用して、基地局と通信することに失敗する場合、UEが基地局との通信を失ったと決定するように構成される。一態様では、UEが通信を失ったと決定するための手段は、UEが基地局に、基地局からのビーム変更命令の受信の成功の肯定応答を送信した後、UEが、基地局が肯定応答を受信したと決定しない場合、UEが基地局との通信を失ったと決定するように構成される。一態様では、装置1502/1502'(UE)は、基地局の第1のビームを使用するように構成される基地局に、第1のビームから第2のビームに変更するように示すための手段をさらに含み得る。一態様では、装置1502/1502'(UE)は、複数の候補ビームを使用して、少なくとも1つの基準信号を基地局から受信するための手段と、複数の候補ビームの各々のための少なくとも1つの基準信号のUE受信品質に基づいて、UEから第3のビームの指示を
基地局に送信するための手段とをさらに含み得る。一態様では、装置1502/1502'(UE)は、複数の候補ビームを使用して、少なくとも1つの基準信号を基地局から受信するための手段と、少なくとも1つの基準信号に基づいて、複数の候補ビームのうちの少なくとも1つのための信号品質報告を、基地局に送信するための手段とをさらに含み得、そこで、第3のビームとして、複数の候補ビームの中のビームを設定するために、信号品質報告が使用される。そのような態様では、装置1502/1502'(UE)は、候補ビームの各々のためのUEビームパターンを、基地局から受信するための手段をさらに含み得、そこで、信号品質報告がUEビームパターンにさらに基づく。
【0146】
一態様では、装置1502/1502'(UE)は、第3のビームを使用する基地局との通信が失敗すると決定するための手段と、第3のビームを使用する通信が失敗するとの決定のとき、第4のビームを選択するために、ビーム復元手順を実行するための手段とをさらに含み得る。一態様では、ビーム復元手順を実行するための手段は、第4のビームを示すランダムアクセスチャネル(RACH)信号を基地局に送信することであって、RACH信号が、基地局がUEと通信するために、第4のビームを選択するために使用される、ことを行うように構成される。一態様では、ビーム復元手順を実行するための手段は、第4のビームを示すビーム復元要求を基地局に送信することであって、ビーム復元要求が、基地局がUEと通信するために、第4のビームを選択するために使用される、ことを行うように構成される。
【0147】
上述の手段は、上述の手段によって列挙された機能を実行するように構成された装置1502および/または装置1502'の処理システム1614の上述の構成要素のうちの1つまたは複数であり得る。上記で説明したように、処理システム1614は、TXプロセッサ368と、RXプロセッサ356と、コントローラ/プロセッサ359とを含む場合がある。そのため、一構成では、上述の手段は、上述の手段によって列挙された機能を実行するように構成されたTXプロセッサ368、RXプロセッサ356、およびコントローラ/プロセッサ359であり得る。
【0148】
開示されたプロセス/フローチャートにおけるブロックの特定の順序または階層が例示的な手法の例示であることを理解されたい。設計上の選好に基づいて、プロセス/フローチャートにおけるブロックの特定の順序または階層が再構成されることがあることを理解されたい。さらに、いくつかのブロックは組み合わせられてよく、または省略されてよい。添付の方法クレームは、様々なブロックの要素を例示的な順序で提示したものであり、提示された特定の順序または階層に限定されるものではない。
【0149】
上述の説明は、本明細書で説明した様々な態様を当業者が実践できるようにするために提供される。これらの態様への様々な修正は当業者に容易に明らかになり、本明細書で定義する一般原理は他の態様に適用され得る。したがって、特許請求の範囲は、本明細書に示す態様に限定されるものではなく、クレーム文言と一致するすべての範囲を与えられるべきであり、単数形での要素への言及は、そのように明記されていない限り、「唯一無二の」ではなく、「1つまたは複数の」を意味するものとする。「例示的」という語は、本明細書では「例、事例、または例示として機能すること」を意味するために使用される。本明細書で「例示的」として説明するいかなる態様も、必ずしも他の態様よりも好ましいまたは有利なものと解釈されるべきではない。別段に明記されていない限り、「いくつかの」という用語は「1つまたは複数の」を指す。「A、B、またはCのうちの少なくとも1つ」、「A、B、またはCのうちの1つまたは複数」、「A、B、およびCのうちの少なくとも1つ」、「A、B、およびCのうちの1つまたは複数」、および「A、B、C、またはそれらの任意の組合せ」などの組合せは、A、B、および/またはCの任意の組合せを含み、複数のA、複数のB、または複数のCを含み得る。具体的には、「A、B、またはCのうちの少なくとも1つ」、「A、B、またはCのうちの1つまたは複数」、「A、B、およびCのうちの少なくとも1つ」、「A、B、およびCのうちの1つまたは複数」、および「A、B、C、またはそれらの任意の組合せ」などの組合せは、Aのみ、Bのみ、Cのみ、AおよびB、AおよびC、BおよびC、またはAおよびBおよびCであってもよく、任意のそのような組合せは、A、B、またはCのうちの1つまたは複数のメンバーを含み得る。当業者に知られているか、または後に知られることになる、本開示全体を通じて説明された様々な態様の要素に対するすべての構造的および機能的均等物が、参照により本明細書に明確に組み込まれ、特許請求の範囲によって包含されることが意図される。さらに、本明細書で開示されたものは、そのような開示が特許請求の範囲に明示的に列挙されているかどうかにかかわらず、公に供されるものではない。「モジュール」、「機構」、「要素」、「デバイス」などの語は、「手段」という語の代用ではないことがあ
る。したがって、いかなるクレーム要素も、その要素が「のための手段」という句を使用して明確に列挙されていない限り、ミーンズプラスファンクションとして解釈されるべきではない。
【符号の説明】
【0150】
100 ワイヤレス通信システムおよびアクセスネットワーク
102 基地局、マクロ基地局
102' スモールセル
104、350、404、502、602、702、1030 UE
110 地理的カバレージエリア、カバレージエリア
110' カバレージエリア
120、154 通信リンク
132、134 バックホールリンク
150 Wi-Fiアクセスポイント(AP)、AP、Wi-Fi AP
152 Wi-Fi局(STA)、STA
160 発展型パケットコア(EPC)、EPC
162 モビリティ管理エンティティ(MME)、MME
164 他のMME
166 サービングゲートウェイ
168 マルチメディアブロードキャストマルチキャストサービス(MBMS)ゲートウェイ、MBMSゲートウェイ
170 ブロードキャストマルチキャストサービスセンター(BM-SC)、BM-SC
172 パケットデータネットワーク(PDN)ゲートウェイ、PDNゲートウェイ
174 ホーム加入者サーバ(HSS)
176 IPサービス
180 gノードB(gNB)、gNB、MMW基地局、eNB
184 ビームフォーミング
310 eNB
316 送信(TX)プロセッサ、TXプロセッサ
318RX、354RX 受信機
318TX、354TX 送信機
320、352、1120、1620 アンテナ
356、370 受信(RX)プロセッサ、RXプロセッサ
358、374 チャネル推定器
359、375 コントローラ/プロセッサ
360、376 メモリ
368 TXプロセッサ
402、704、1530 基地局
402a、402b、402c、402d、402e、402f、402g、402h 方向、受信方向
404a、404b、404c、404d 受信方向、方向
504、604 BS
506 ビームフォーミングされた信号、同期/発見信号
526 ビームフォーミングされた信号、関連付け信号
621、623、627 ビーム、奇数のインデックス付きビーム
622、624、626、628 ビーム
625 ビーム、奇数のインデックス付きビーム、第1のビーム
665 第2の指示、指示
660 指示
1002、1002'、1502、1502' 装置
1004、1504 受信構成要素、構成要素
1006、1506 送信構成要素、構成要素
1008、1508 ビーム管理構成要素、構成要素
1010、1510 通信管理構成要素、構成要素
1104、1604 プロセッサ
1106、1606 コンピュータ可読媒体/メモリ
1110、1610 トランシーバ
1114、1614 処理システム
1124、1624 バス