(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-26
(45)【発行日】2024-04-03
(54)【発明の名称】連続鋳造用ノズル
(51)【国際特許分類】
B22D 11/10 20060101AFI20240327BHJP
B22D 41/50 20060101ALI20240327BHJP
【FI】
B22D11/10 330Z
B22D11/10 330R
B22D41/50 520
B22D11/10 320Z
(21)【出願番号】P 2022182054
(22)【出願日】2022-11-14
【審査請求日】2024-02-08
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000170716
【氏名又は名称】黒崎播磨株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001601
【氏名又は名称】弁理士法人英和特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】内田 裕也
(72)【発明者】
【氏名】岡田 卓也
(72)【発明者】
【氏名】黒田 貴宏
(72)【発明者】
【氏名】矢野 順也
(72)【発明者】
【氏名】藤井 覚
【審査官】池ノ谷 秀行
(56)【参考文献】
【文献】特表2014-513633(JP,A)
【文献】中国実用新案第213350812(CN,U)
【文献】国際公開第2015/129423(WO,A1)
【文献】国際公開第2011/121721(WO,A1)
【文献】国際公開第2009/128282(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B22D 11/00-11/22
B22D 41/50-41/62
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
溶鋼が通過する内孔を鉛直方向に有する耐火物からなるノズル本体を含む連続鋳造用ノズルであって、
前記ノズル本体は上端にフランジ部を含み、
前記フランジ部は、
外部下方からの押し付け力の作用する力点部が存在する領域に対応する外側面に前記内孔側に向けて下向きに傾斜するテーパ部を含むと共に、下面に前記テーパ部の下端から前記内孔側に向けて水平方向に延びる水平部を含み、
更に前記フランジ部の外周を覆う金属ケースを含み、
前記金属ケースは、前記フランジ部の水平部と一定厚さのモルタルを介して対向する水平板部を含み、
前記金属ケースの水平板部で
前記外部下方からの押し付け力を受け、
前記テーパ部と前記水平部との水平方向の合計長さに対して、前記水平部の水平方向の長さが20%以上80%以下の範囲内にあ
り、
少なくとも前記金属ケースと前記テーパ部との間にモルタルが充填されている、連続鋳造用ノズル。
【請求項2】
前記金属ケースと前記テーパ部との間にはモルタルに代えて、金属製部材又はセラミック製部材が配置されている、請求項1に記載の連続鋳造用ノズル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、鋼の連続鋳造に用いられる連続鋳造用ノズルに関する。
【背景技術】
【0002】
連続鋳造用ノズルにおいては、溶鋼による損耗、溶鋼中の介在物、例えば非金属であるアルミナ粒子の付着と堆積による内孔閉塞に起因する耐用限界、割れや折損などが理由となる交換のために、鋼の連続鋳造作業を中断又は終了しなくてはならない。しかし操業効率向上の要求から長時間注入を実現する方法として、鋼の連続鋳造作業を中断することなく連続鋳造用ノズルを新しい連続鋳造用ノズルに交換する装置が導入されている(例えば特許文献1、2)。
【0003】
このような連続鋳造用ノズル交換装置に適用される連続鋳造用ノズルの基本的な構造は、溶鋼通過経路である内孔を鉛直方向に有する筒状のノズル本体部と、このノズル本体部を重力に対して支え上方向に押し上げて上方の部材(上ノズル部材)と接触させるために連続鋳造用ノズル交換装置の支持具で下方から支持される、水平方向に断面積を拡大させたフランジ部との2つに大別でき、断面積が拡大する境界部分を首部と呼ぶ。
【0004】
首部は構造上の応力集中部であり、熱的応力と機械的応力が作用することで亀裂を生じ得ることが知られている。首部の亀裂は浸漬ノズルの耐用寿命と鋼の品質にとって問題となる。連続鋳造用ノズルの内孔に溶鋼が流れることで内孔空間の圧力レベルが負圧に傾く結果、首部の亀裂から空気を吸い込み、耐火物を構成する炭素成分を酸化させる結果として漏鋼を引き起こす可能性があり、また鋼を酸素で汚染する可能性がある。
【0005】
そこで従来、上述のような首部への応力集中を緩和する観点からは、例えば特許文献3に開示されているように、連続鋳造用ノズル交換装置の支持具で下方から支持されるフランジ部の下面(支承面)を下向きに傾斜するテーパ面とするなどの対策が採られていた。
【0006】
しかし、支承面をテーパ面とする構成の場合、例えば特許文献4で指摘されているように、連続鋳造用ノズルがテーパ面に沿って下方へずれ下がるという問題があった。これに対して特許文献4では、ノズル本体の外周にモルタル等の接着材を介して嵌着される金属ケースに水平面状の懸吊部を形成し、ノズル本体のテーパ面と金属ケースの懸吊部との間の断面三角形状の間隙内に金属製リングを介在させることが提案されている。
【0007】
しかし、本発明者らの試験によると、特許文献4の構成によっても依然として連続鋳造用ノズルのずれ下がりが生じることがわかった。
なお、上述の首部への応力集中の問題や連続鋳造用ノズルのずれ下がりの問題は、連続鋳造用ノズル交換装置に適用される連続鋳造用ノズル、特に浸漬ノズルに限った問題ではなく、例えば特許文献5で指摘されているように、連続鋳造用ノズル交換装置に適用されない連続鋳造用ノズル、例えばロングノズルにおいても生じる問題である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【文献】特許第2793039号公報
【文献】特公平4-50100号公報
【文献】特許第5926230号公報
【文献】特許第4097795号公報
【文献】特許第2587873号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明が解決しようとする課題は、首部への応力集中を緩和できると共にずれ下がりを抑制できる連続鋳造用ノズルを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するにあたり本発明者らは、まず連続鋳造用ノズルのずれ下がりの要因について詳細に検討した。この点、上述の特許文献4及び5では、専ら金属ケース(ノズルケース)や支持具(ホルダ)の熱膨張がずれ下がりの要因であるとされていたが、本発明者らの試験及び検討によると詳細は後述するが、ノズル本体と金属ケースとの間に介在するモルタルの座屈がずれ下がりの大きな要因であることが判明した。そして、本発明者らはこの要因分析を踏まえ、ずれ下がりの抑制と首部への応力集中の緩和とを両立することのできる連続鋳造用ノズルを実現するために更に試験及び検討を重ねた結果、本発明に想到するに至った。
【0011】
すなわち、本発明の一観点によれば次の連続鋳造用ノズルが提供される。
溶鋼が通過する内孔を鉛直方向に有する耐火物からなるノズル本体を含む連続鋳造用ノズルであって、
前記ノズル本体は上端にフランジ部を含み、
前記フランジ部は、外部下方からの押し付け力の作用する力点部が存在する領域に対応する外側面に前記内孔側に向けて下向きに傾斜するテーパ部を含むと共に、下面に前記テーパ部の下端から前記内孔側に向けて水平方向に延びる水平部を含み、
更に前記フランジ部の外周を覆う金属ケースを含み、
前記金属ケースは、前記フランジ部の水平部と一定厚さのモルタルを介して対向する水平板部を含み、
前記金属ケースの水平板部で前記外部下方からの押し付け力を受け、
前記テーパ部と前記水平部との水平方向の合計長さに対して、前記水平部の水平方向の長さが20%以上80%以下の範囲内にあり、
少なくとも前記金属ケースと前記テーパ部との間にモルタルが充填されている、連続鋳造用ノズル。
【発明の効果】
【0012】
本発明の連続鋳造用ノズルによれば、首部への応力集中を緩和できると共にずれ下がりを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本発明の一実施形態である連続鋳造用ノズルを示し、(a)は平面図、(b)は(a)のA-A方向断面図。
【
図2】
図1の連続鋳造用ノズルのノズル本体上部を下方から見た部分的な斜視図。
【
図3】
図1の連続鋳造用ノズルのノズル本体上部の部分的な断面図。
【
図4】従来の連続鋳造用ノズルのノズル本体上部の部分的な断面図。
【
図5】本発明の他の実施形態である連続鋳造用ノズルの平面図。
【
図6】モルタルの座屈によるノズル本体のずれ下がりを説明するためのモデル図で、(a)は本発明の実施例、(b)は比較例。
【
図7】ノズル本体首部の発生応力の計算例を示すグラフ。
【発明を実施するための形態】
【0014】
図1に、本発明の一実施形態である連続鋳造用ノズルを示しており、同図(a)は平面図、同図(b)は同図(a)のA-A方向断面図である。なお、同図(b)では、連続鋳造用ノズルの下部を省略して上部のみを示している。また、
図2は
図1の連続鋳造用ノズルのノズル本体上部を下方から見た部分的な斜視図、
図3は
図1の連続鋳造用ノズルのノズル本体上部の部分的な断面図である。
【0015】
図1に示している連続鋳造用ノズル1は、鋼の連続鋳造においてタンディッシュ設備からモールドへ溶鋼を注入する際に用いる浸漬ノズルであり、上述の連続鋳造用ノズル交換装置に適用されるものである。
この浸漬ノズル1は、耐火物からなるノズル本体2を含む。ノズル本体2は、鉛直方向に溶鋼通過経路である内孔21を有すると共に、上端にフランジ部22を含む。本実施形態においてフランジ部22は、ノズル本体2と同じ耐火物で一体的に形成された下部フランジ部22aと、ノズル本体2と異なる耐火物で形成された上部フランジ部22bとからなるが、フランジ部22全体をノズル本体2と同じ耐火物で一体的に形成してもよいし、逆に、フランジ部22全体をノズル本体2と異なる耐火物で形成し、ノズル本体2に直接接合又は接着剤を介して接合してもよい。
いずれにしてもフランジ部22は、外側面に内孔21側に向けて下向きに傾斜するテーパ部221を含むと共に、下面にテーパ部221の下端から内孔21側に向けて水平方向に延びる水平部222を含む。
【0016】
浸漬ノズル1は、フランジ部22の外周を覆う金属ケース3を含む。ここで、フランジ部22の外周とは、上述の外側面と下面を総称する概念である。本実施形態において金属ケース3は、フランジ部22の外周、及びその下方のノズル本体2の一部の外周を覆うように配置されている。なお、本実施形態ではフランジ部22の外周において外側面の上端部は金属ケース3で覆われておらず露出しているが、フランジ部22の外周全体を金属ケース3で覆うようにしてもよい。
【0017】
図1(b)に表れているように金属ケース3は、フランジ部22の水平部222と一定厚さのモルタル4を介して対向する水平板部31を含む。浸漬ノズル1は、この水平板部31で外部下方からの押し付け力を受ける。この水平板部31で受けた外部下方からの押し付け力は、モルタル4を介してフランジ部22の水平部222へ伝達される。これにより、浸漬ノズル1が上方向に押し上げられ上方の部材(上ノズル部材)と接触する。
【0018】
図3には、ノズル本体2のフランジ部22の水平部222へ作用する外部下方からの上向きの押し付け力F(以下、単に「力F」という。)を概念的に示している。上述の通り水平部222は、テーパ部221の下端から内孔21側に向けて水平方向に延びるように存在するから、
図4に示している、テーパ部を有しない従来の浸漬ノズルのノズル本体2と比較して、力Fが作用する水平部222の水平方向の長さL1は、テーパ部221の水平方向の長さL2の分だけ短くなる。そのため、ノズル本体2の首部23に作用する、力Fによる応力(モーメント力)もその分低減し、首部23への応力集中が緩和される。
【0019】
ここで、水平部222の水平方向の長さL1は、このL1とテーパ部221の水平方向の長さL2との合計長さLに対して、20%以上80%以下の範囲内にあることが好ましい。L1がLの80%を超えると、上述の首部23への応力集中の緩和効果が顕著には表れにくい。一方、L1がLの20%未満になると、後述するノズル本体2のずれ下がりの抑制効果が顕著には表れにくい。
【0020】
次に、L1及びL2を含むLの定義(決定方法)について、特に
図1(a)及び
図5を参照しつつ説明する。本発明において水平部222の水平方向の長さL1とテーパ部221の水平方向の長さL2との合計長さLは、力Fの作用する力点部Pが存在する領域において、内孔21の中心211を通る水平方向の直線のうちLに対応する長さが最短となる直線上における長さとする。
例えば本実施形態の浸漬ノズル1は、上述の通り連続鋳造用ノズル交換装置に適用されるから、力Fの作用する力点部Pは、
図1(a)に概念的に示しているように平面視略四角形状のフランジ部22の下面において内孔21を挟むように対向して対称に2箇所存在する。このような場合、
図1(a)中に示す直線X1が上述の最短となる直線であり、この直線X1上における水平部222の水平方向の長さL1とテーパ部221の水平方向の長さL2との合計長さがLである。
一方、連続鋳造用ノズル交換装置に適用されない連続鋳造用ノズル、例えばロングノズルの場合、力Fの作用する力点部Pは、
図5に概念的に示しているように内孔21を囲むようにリング状に存在する場合がある。このような場合、
図5中に示す直線X2が上述の最短となる直線であり、この直線X2上における水平部222の水平方向の長さL1とテーパ部221の水平方向の長さL2との合計長さがLである。
【0021】
このように本発明においてL1及びL2を含むLは、力Fの作用する力点部Pが存在する領域において決定する。L1及びL2を含むLの長さが応力集中等の観点から問題になるのは、力点部Pが存在する領域であるからである。また、同様の観点からテーパ部221は、力点部Pが存在する領域に対応する領域に形成しておけばよい。例えば本実施形態の浸漬ノズル1では、
図1(a)等に表れているように、力点部Pが存在する領域に対応する一方の一対の外側面にのみテーパ部221を形成し、他方の一対の外側面にはテーパ部を形成していない。無論、他方の一対の外側面にもテーパ部を形成してもよい。
【0022】
図1(b)に表れているように、本実施形態の浸漬ノズル1において金属ケース3とテーパ部221との間にはモルタル4が充填されている。このモルタル4は金属ケース3の水平板部31と水平部222との間に介在するモルタル4と同材質で一体化している。このように、金属ケース3とテーパ部221との間にモルタル4を充填することで、金属ケース3によってフランジ部22の外周を隙間なく安定して覆うことができる。なお、金属ケース3とテーパ部221との間にはモルタル4に代えて、リング状の金属製部材やセラミック製部材を別途配置してもよい。ただし、金属ケース3によってフランジ部22の外周を覆う際の作業性や安定性の観点からは、本実施形態のように金属ケース3とフランジ部22の外周との間には、その全体にモルタル4を充填することが好ましい。すなわち、フランジ部22の外周にモルタル4を塗布し、その後、金属ケース3を装着することで、金属ケース3とフランジ部22の外周との間の全体にモルタル4を充填することができる。
【0023】
なお、本実施形態の金属ケース3においてフランジ部22のテーパ部221と対向する部分は、フランジ部22の水平部222と一定厚さのモルタル4を介して対向する水平板部31を延長して水平板状に形成しているが、後述する
図6(a)に示しているようにフランジ部22のテーパ部221に倣うようにテーパ状に形成してもよい。
また、本実施形態においてテーパ部221は「平面」により形成したが、これには限定されず、例えば「曲面」により形成してもよく、「階段状の段差面」により形成してもよい。いずれにしても本発明において「テーパ部」とは、「内孔側に向けて下向きに傾斜する」ものであればよい。また、「内孔側に向けて下向きに傾斜するテーパ部」とは、そのテーパ部の全体として内孔側に向けて下向きに傾斜するものであればよい。ただし、テーパ部の形成の容易性等を考慮すると、テーパ部は本実施形態のように「平面」により形成することが好ましい。
【0024】
また、本実施形態においてフランジ部22の平面視形状は略四角形状としたが、多角形、楕円形又は円形とすることもできる。更に、フランジ部22を除いたノズル本体2の平面視形状も円形には限定されず、例えば矩形又は楕円形とすることもできる。
【実施例】
【0025】
まず、モルタルの座屈によるノズル本体のずれ下がりについて説明する。
図6に、そのためのモデル図を示し、同図(a)は本発明の実施例、同図(b)は比較例である。同図(a)に示す実施例では、水平部222の水平方向の長さL1を10mm、テーパ部221の水平方向の長さL2を20mm、L1とL2との合計長さLを30mmとし、また、テーパ部221の高さHを75mm、水平部222と水平板部31との間に介在するモルタル4の厚さTを2mmとしている。このような形態において、図示しない上方の部材(上ノズル部材)との接触による反力として、ノズル本体2に鉛直方向下向きの力が作用するとモルタル4が座屈し、ノズル本体2がずれ下がる。ただし、この実施例の場合、水平部222が存在するから、ノズル本体2のずれ下がりはモルタル4の厚さT、すなわち2mmで納まることになる。一方、同図(b)に示す比較例の場合、テーパ部221のみで水平部222が存在しない。そうすると、テーパ部221においてモルタル4の鉛直方向の厚さが大きいことから、モルタル4の座屈によるノズル本体2のずれ下がりが大きくなり、この比較例の場合、計算上5.4mmとなり実施例の2倍以上となる。
このようなモルタルの座屈の問題は、従来認識されていなかったが、本発明者らの試験及び検討によると、このようなモルタルの座屈がノズル本体のずれ下がりの大きな要因であることが判明した。そこで本発明では、テーパ部221と共に水平部222を設けることで、ノズル本体2のずれ下がりの抑制効果が得られる。
【0026】
次に、首部への応力集中の抑制効果について説明する。
図7に、
図3においてテーパ部221と水平部222との水平方向の合計長さLに対する水平部222の長さL1の割合を変化させて、それぞれ首部23に発生する応力を計算した結果を示している。ここで、水平部222の長さL1の割合が100%の場合は、
図4に示した従来の浸漬ノズルのノズル本体2に相当し、
図7の縦軸「首部応力指数」とは、L1の割合が100%の場合における首部23の発生応力を100とする指数である。
図7から明らかなように、水平部222の長さL1の割合が低いほど、言い換えればテーパ部221の長さL2の割合が高いほど、首部23に発生する応力が低くなることが確認された。すなわち、テーパ部221を設けることで、首部への応力集中の抑制効果が得られることが確認された。
【符号の説明】
【0027】
1 浸漬ノズル(連続鋳造用ノズル)
2 ノズル本体
21 内孔
211 内孔の中心
22 フランジ部
22a 下部フランジ部
22b 上部フランジ部
221 テーパ部
222 水平部
23 首部
3 金属ケース
31 水平板部
4 モルタル
P 力点部
【要約】
【課題】首部への応力集中を緩和できると共にずれ下がりを抑制できる連続鋳造用ノズルを提供する。
【解決手段】溶鋼が通過する内孔21を鉛直方向に有する耐火物からなるノズル本体2を含む連続鋳造用ノズル1において、ノズル本体2は上端にフランジ部22を含み、フランジ部22は、外側面に内孔21側に向けて下向きに傾斜するテーパ部221を含むと共に、下面にテーパ部221の下端から内孔21側に向けて水平方向に延びる水平部222を含む。更に連続鋳造用ノズル1はフランジ部22の外周を覆う金属ケース3を含み、金属ケース3は、フランジ部22の水平部222と一定厚さのモルタル4を介して対向する水平板部31を含み、この水平板部31で外部下方からの押し付け力を受ける。
【選択図】
図1